JP2011519874A - 8−ヒドロキシ−5−[(1r)−1−ヒドロキシ−2−[[(1r)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1h)−キノリノン一塩酸塩の結晶形 - Google Patents

8−ヒドロキシ−5−[(1r)−1−ヒドロキシ−2−[[(1r)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1h)−キノリノン一塩酸塩の結晶形 Download PDF

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Abstract

本発明は、8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]−アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩の新規な結晶形に関する。本発明はまた、その調製方法、その医薬組成物および医薬品としてのその使用に関する。

Description

発明の分野
本発明は、8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩の新規な結晶形に関する。
本発明はまた、その調製方法、その医薬組成物および医薬品としてのその使用に関する。
発明の背景
8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩(I)は、強力なβ−2−アドレナリン受容体刺激作用を有する気管支拡張薬として、欧州特許第147719号(特許文献1)に開示されている。
Figure 2011519874
化合物は、文献中にコードTA2005およびCHF4226とも称されており、例4に与えられている方法に従って、一般的に非晶形で調製され得る。
この化合物(以下、CHF4226と称する)は、炎症性または閉塞性気道疾患を治療するための医薬品としての使用について検討されている。
しかし、適した医薬組成物を調製するためには、化合物が熱力学的に安定な結晶形であることが重要である。化合物が、良好な操作性を有し、商業規模で容易に得ることができることも非常に重要である。
CHF4226の熱力学的に安定な結晶形(以下、A形と称する)は、WO2005/089760(特許文献2)に開示され、精密に特性決定されているが、前記形は、特定の結晶化条件を適用することによってのみ、適切な製薬学的レベルの化学的純度および結晶化度で得られる。
したがって、結晶化によって得ることが容易であり、製薬学的に使用するための、高レベルの化学的純度および結晶化度ならびに良好な操作性を特徴とする、CHF4226の熱力学的にさらに安定な結晶形を提供することは有利である。
欧州特許第147719号明細書 国際公開第2005/089760号パンフレット
本発明は、8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩(CHF4226)の新規な結晶形(以下、結晶形Eと呼ぶ)に関する。
前記形は、熱力学的に安定な半水和物、すなわち擬多形であり、医薬組成物を調製するための、高レベルの化学的純度および結晶化度ならびに良好な操作特性を特徴とする。
本発明の結晶形は、適切な溶媒および条件から結晶化によって選択的に製造され得、X線粉末回折(XRPD)パターンにおけるその特有のピークおよびその特有の融解範囲に基づいて区別することができる。
それ故に、本発明はまた、適切な溶媒からの結晶化または再結晶を含む、前記形の調製方法に関する。
本発明はさらに、CHF4226結晶形Eを含む医薬組成物および医薬品としてのその使用に関する。
本発明の結晶形は、喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの炎症性または閉塞性呼吸器疾患の予防および/または治療のために、吸入によって投与されることが好ましい。
それ故に、さらなる態様では、本発明は、喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの炎症性または閉塞性呼吸器疾患の予防および/または治療のための、CHF4226結晶形Eの使用を含む。
その上さらなる態様では、本発明は、喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの炎症性または閉塞性呼吸器疾患の予防および/または治療方法であって、有効量の前述のCHF4226結晶形Eの吸入投与を含む方法を含む。
定義
他に特に定義しない限り、本明細書において使用される科学技術用語はすべて、本主題が属する当業者によって共通に理解されているものと同じ意味を有する。
用語「非晶質」とは、鋭いピークを全く有さない散乱X線粉末回折を特徴とする、不規則的な固体状態を表す。
用語「一般に非晶質」とは、ピークをほとんど有さない散乱X線粉末回折パターンを特徴とする、不規則的な固体状態を表す。
用語「擬多形」とは、化合物の水和物を指す。言い換えれば、それは化学量論量の水を組み込んだ結晶形である。
特定の疾患を治療するための化合物の「有効量」とは、疾患に関連する症状を改善するかまたは幾分軽減するのに十分な量である。
用語「熱力学的に安定な」とは、長期間の条件下(25℃、60%相対湿度)での保存中に、薬学的に許容される期間(少なくとも3カ月、好ましくは6カ月、より好ましくは1年)に、別のものに実質的に変換されない結晶形を指す。
用語「高レベルの化学的純度」とは、そのような純度を評価するために当業者によって使用される、薄層クロマトグラフィー(TLC)または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などの標準分析法によって決定される場合の、容易に検出できる不純物の総量が、5重量%未満、有利には2.5重量%未満、好ましくは1.0未満、より好ましくは0.5重量%未満である結晶形を指す。
用語「高レベルの結晶化度」とは、結晶化度の百分率が、X線粉末回折またはマイクロ熱量測定法などの当業者によって使用される標準分析法によって決定される場合、90%に等しいまたは90%を超える、好ましくは95%を超える結晶形を指す。
結晶形Eの示差走査熱量測定法(DSC)熱曲線である。 結晶形EのX線粉末回折(XRPD)パターンである。 結晶形Eのラマンスペクトルである。 異なる温度における結晶形Eの回折パターン間の比較を示す。 結晶形Aの比較DSC熱曲線である。 結晶形Aの比較XRPDパターンである。
本発明は、高レベルの化学的純度および結晶化度を有する、CHF4226の熱力学的に安定な結晶形(結晶形Eと呼ぶ)を提供する。
前記形は擬多形である。TGA結果は、実際に半水和物形態と合致している(100℃における重量減少が、2.17%の理論量に対して2.3%)。
結晶形Eは種々のやり方で特性決定することができる。
図1に示されているその熱曲線は、約60℃から始まる水の消失に相当する吸熱ピークおよび187.5℃の融解ピークを示す。
結晶形Eは、図2に示されている、Cu−Kα放射線を使用したそのXRPDパターンにおいて、特有の回折線を有する。
前記特有の回折線を表1に報告する。
Figure 2011519874
結晶形Eは、そのFT−ラマンスペクトルによっても特性決定され得る。
結晶形EのFT−ラマンスペクトルは、図3に示されている。
ラマンスペクトルにおける平均ピークは、以下の通り報告されている:3068cm−1(m)、1648(w)、1618(m)、1408(s)、1397(sh)、1335(vs)、718(m)。
結晶形Eは半水和物である。
このことは、CHF4226の水分に対する感受性を考慮すると、それを固体形態で含む医薬品を製剤する際に重要である可能性がある。
理論によって限定されることなく、その単位結晶格子中に組み込まれた水を有する結晶形Eは、環境から吸収する水分がより少ない傾向があり得ることが、実際に仮定され得る。
本発明はまた、粗CHF4226を、溶媒中または溶媒の混合物中のその溶液から、前記結晶形Eを生じる条件下で結晶化させることを含む、前記結晶形の調製方法を提供する。
前記形が得られる正確な条件は、経験的に決定され得、実際に適切であることが見出された若干の方法を与えることのみが可能である。
一般に、本発明の結晶形は、欧州特許第147719号に報告されている通りに得られた粗CHF4226の特定の条件下での結晶化によって、またはこれまでに単離されている結晶形Aの再結晶によって、または将来知られるようになり得る任意の他の結晶形の再結晶によって調製され得る。
したがって、例えば、結晶形Eは、粗CHF4226を、還流温度に保たれている溶媒中のその溶液から結晶化させることによって調製され得、前記溶媒は、非水性水混和性溶媒と水との1:1体積比での混合物を含む。
有利には、非水性溶媒は、メタノール、アセトンおよびアセトニトリルからなる群から選択される。
そうでない場合には、単離されたCHF4226結晶形Aを、室温で、前述の溶媒混合物の1つに懸濁させ、得られたスラリーを、E形の結晶が形成されるまで撹拌する。
有利には、スラリーは、12時間から6または7日までの変動する期間、撹拌される。
本発明の結晶形は容易に単離でき、それは好都合なろ過特性を示す。
場合によって、それは、結晶化媒質からろ過分離され、その後、洗浄および乾燥され得る。
本発明の結晶形は、穏やかな温度条件下で乾燥させることができ、乾燥後に、それは、典型的には0.5重量%未満の低量の残留溶媒を示す。
所望ならば、上記のように調製された結晶形Eは、以上に記載されている条件に類似した結晶化条件を使用して、さらに再結晶され得る。
その後の結晶化については、結晶化を誘導するために、結晶性物質の「種」を溶液に加えることが好ましい可能性がある。
本発明の結晶形は、都合の良い任意のやり方で投与するために製剤され得、本発明はまた、CHF4226結晶形Eを含む医薬組成物に関する。
当業者は、過度の実験を行うことなく、特定の治療目的のために、有効投与量および/または有効濃度の活性成分を組成物中に定着させることができる。
本明細書において提供されている組成物において、有効濃度の結晶形Eは、1種または複数種の適した医薬用担体、ビヒクルまたは賦形剤(excipient)、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences Handbook,Mack.Pub.,N.Y.,USAに記載されているものと混合される。
製剤中の結晶形Eの濃度は、投与時に、治療に有用な効果を発揮するのに十分な量を送達するのに有効である。
組成物は、必要に応じて、1種または複数種の他の治療薬、好ましくは呼吸器障害の治療に現在使用されているもの、例えば、ブデソニドおよびそのエピマー、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、プロピオン酸フルチカゾン、フルニソリド、モメタゾンフロエート、ロフレポニドならびにシクレソニドなどのコルチコステロイド、臭化イプラトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化チオトロピウム、臭化グリコピロレートなどの抗コリン作用薬または抗ムスカリン剤ならびにロフルミラストなどのホスホジエステラーゼ−4(PDE−4)阻害剤の群も含み得る。
本発明の結晶形は、経口、経頬、局所、非経口、経膣、直腸または吸入投与用に製剤され得る。
吸入投与が特に好ましい。
前記投与経路に関しては、用法は、1日2回または1回であり、適した用量は、有利には0.5から8μgまで、好ましくは1から4μgまで、より好ましくは2から4μgまでの範囲である。
吸入可能な調製品には、吸入可能な散剤、噴射剤を含む定量式エアゾール剤または噴射剤を含まない吸入可能な液剤もしくは懸濁製剤が含まれる。
有利には、吸入用の吸入可能な粉末製剤は、本発明の結晶形を、相互作用性規則混合物(interactive ordered mixture)の形で含む。
より有利には、前記製剤は、α−乳糖一水和物などの生理学的に許容される賦形剤の粗粒子の画分を含み、前記粒子は、90ミクロンを超える中央粒子径(MMD)、好ましくは50ミクロンと500ミクロンとの間、より好ましくは150と400ミクロンとの間、さらに好ましくは210と355ミクロンとの間に含まれる粒子径(MD)を有する。
好ましくは、前記粉末製剤は共粉砕によって得られ、35ミクロン未満のMMDを有し、生理学的に許容される賦形剤ならびにアミノ酸のロイシンおよびイソロイシンなどの抗付着剤またはステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリルアルコール、ステアリン酸およびショ糖モノパルミテートなどの滑沢剤の類から選択される添加物質の粒子から構成されている、微粒子の画分をさらに含む。
より好ましくは、前記粉末製剤は、15ミクロン未満、好ましくは10ミクロン未満のMMDを有し、α−乳糖一水和物の粒子およびステアリン酸マグネシウムの粒子から構成されている、微粒子の画分をさらに含む。
さらに好ましくは、本発明の結晶形を含む吸入可能な粉末製剤は、同時係属出願番号PCT/IB2007/0038924の教示に従って調製される。
一般に、CHF4226結晶形Eは、治療に有効であることが見出されている任意の疾患または状態のための医薬品の調製に使用され得る。
そのβ−アドレナリン受容体刺激活性を考慮して、CHF4226結晶形Eは、気管支平滑筋の弛緩および気管支収縮の軽減に有用である。気管支収縮の軽減は、インビボモルモットモデル(Kikkawa et al Biol Pharm Bull 1994,17(8),1047−1052)および相似モデルなどのモデルにおいて測定することができる。
本発明の結晶形の投与は、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患の軽度、中等度もしくは重症の急性症状もしくは慢性症状の予防および/または治療または同疾患の予防的治療に対して必要とされ得る。炎症の結果および粘液の存在の結果として末梢気道が閉塞することを特徴とする、慢性閉塞性細気管支炎および慢性気管支炎などの他の呼吸器障害も、その使用から恩恵を受け得る。
本発明は、以下の例によってさらに説明される。
例1および2は、結晶形Eの調製に関するものであり、例3および4は、安定性実験を扱い、例5は、例示的な製剤に言及し、例6は、結晶形Aの比較特性に言及している。
例1 CHF4226結晶形Eの結晶化による調製
温度を正確に制御することができるように、低温恒温装置に連結した500mlジャケット付きガラス製反応器中で、結晶化を行う。その他には、核生成および結晶成長をモニターすることができるように、Lasentec FBRM D600プローブを使用して、結晶化を追跡する。
欧州特許第147719号に報告されている通りに得られた粗CHF4226の30gを、250mlのアセトニトリルに還流温度で懸濁させ、次いで250mlの水(50:50 v/v)を、溶解が完了するまで分けて加える。
得られた溶液を、室温で一晩放置する。
20時間後、固体サンプルを収集し、ろ過し、T=40℃にて真空下で乾燥し、固体状態について、すなわちXRPD、ラマン、DSCおよびTGAによって分析する。
分析方法
1.X線粉末回折(XRPD)
XRPD分析は、PANanalytical X’pert ProX線粉末回折計を用い、Cu−Kα放射線を使用して行う。この機器には、X’Celerator検出器が備えられている。
2.5°2θから40°2θまでのθ−2θ連続走査を使用する。それぞれのサンプルを、石英製サンプルホルダーに充填することによって、分析用に準備する。
XRPDパターンは、°2θ(°2θ、精度±0.1°)、回折ピーク強度(高さ[cts])、半値全幅(FWHM、[°2Th])、オングストロームでの原子面間隔(d−面間隔、[Å])および相対強度(%)に関して報告される。相対強度は、最も強いピークの強度に対するピーク強度の比率として報告される。
2.ラマンスペクトル
ラマンスペクトルは、FRA−106 FT−Ramanモジュールおよび冷却Ge−ダイオード検出器を備えたFT−Raman Bruker IFS66分光光度計を用いて獲得する。
スペクトルは、3350〜50cm−1の範囲で走査される。
波数(精度±1cm−1)での主なピークおよび相対強度が報告される
凡例:vs=非常に強い;s=強い;m=中位;w=弱い;sh=肩(shoulder)。
3.示差走査熱量測定法(DSC)
示差走査熱量測定データは、Diamon Perkin Elmer Instrumentを用いて得られる。
使用する較正標準は、インジウムである。およそ2から5mgまでのサンプルをDSCパンに入れ、重量が正確に測定され、記録される。パンを密閉する。サンプルを窒素下にて10℃/分の速度で、25℃から最終温度の200℃まで加熱する。
4.熱重量分析(TGA)
熱重量分析(TGA)は、Pyris 7 Perkin Elmer機器を用いて行う。
およそ2から5mgまでのサンプルをパンに入れ、正確に秤量し、TG炉の中に挿入する。次いで、サンプルを窒素中、10℃/分の速度で、25℃からサンプルの分解まで加熱する。
DSC、XRPDおよびラマン分析の結果を、図1、2および3に示す。
TGAは半水和物形態と合致している(100℃における重量減少が、2.17%の理論量に対して2.3%)。
例2 CHF4226結晶形Eを得るためのCHF4226結晶形Aの再結晶
CHF4226結晶形Aを、同時係属出願WO2005/089760の例に従って得る。
5gのサンプルを、200mlの水:メタノール50:50v/vに、室温で1週間懸濁させる。
懸濁液をろ過する。
収集した固体サンプルを乾燥し、例1に記載されているように、固体状態について分析する(XRPD、TGA、ラマンおよびDSC)。
純度(HPLC):>99%
例3 安定性試験
その熱力学的安定性を調べるために、CHF4226結晶形Eを、異なる相対湿度(RH)条件下で、室温にて保存する
・40%RHおよび25℃にて1週間
・60%RHおよび25℃にて1週間
・80%RHおよび25℃にて1週間
・60%RHおよび25℃にて1週間
・40%RHおよび25℃にて1週間
・30%RHおよび25℃にて1週間
・40%RHおよび25℃にて1週間。
すべてのサンプルのXRPDパターンを記録することによって、それらの熱力学的安定性を調べる。
結晶形Eは、すべての安定性スクリーニング条件下で安定な特徴を示す。
例4 可変温度による安定性試験
CHF4226結晶形Eを用いて可変温度実験を行う。この場合、前記擬多形は、理論的には水の消失によって相転移を生じるはずである。
回折計の気候デバイス中に含まれるサンプルホルダーの温度を、25℃から100℃まで変化させて、XPRDパターンを5〜6分毎に収集する。
異なる温度におけるXPRDパターン間の比較を、図4に報告する。
別の形への相転移は、サンプルが約60〜70℃に加熱された時に観測される。
相転移は、結晶形Eからの含水量の消失に関連している。
例5 CHF4226結晶形Eを含む例示的な吸入可能な乾燥粉末製剤
組成物を表2に報告する。
Figure 2011519874
比較例6
CHF4226結晶形Aを、係属出願WO2005/089760の例に従って調製する。
図5に示されているその熱曲線は、190.0℃の融解ピークを示す。
結晶形Aは、図6に示されているそのXRPDパターンにおいて、特有の回折線を有する。
前記特有の回折線を、表3に報告する。
Figure 2011519874
結果は、結晶形EがCHF4226の結晶形Aとは明らかに区別できることを示している。

Claims (13)

  1. Cu−Kα放射線を使用して、角度2θにおいて以下の特有のXRPDピーク(精度±0.1°):3.68、7.07、8.41、10.47、10.98、12.96、13.37、13.89、14.58、16.44、17.29、17.86、19.08、20.72、21.67、23.04、23.44、24.56、25.49、26.09、26.62、26.86、27.66、28.14、28.95、30.36、31.22、33.54および34.68を有する、結晶性の8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩(CHF4226)半水和物。
  2. ラマンスペクトルにおいて、3068cm−1、1648、1618、1408、1397、1335、718のピークを特徴とする、請求項1に記載の結晶性の8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩。
  3. 還流温度下に保たれている、非水性水混和性溶媒と水との1:1体積比での混合物を含む溶媒中のその溶液から、粗8−ヒドロキシ−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[(1R)−2−(4−メトキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2(1H)−キノリノン一塩酸塩を結晶化させるステップを含む、請求項1または2に記載の結晶形Eを調製する方法。
  4. 前記溶媒が、非水性水混和性溶媒と水との1:1体積比での混合物を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記非水性溶媒が、メタノール、アセトンおよびアセトニトリルからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 請求項1または2に記載の結晶形を、薬学的に許容される担体と混合して含む医薬組成物。
  7. コルチコステロイド、抗コリン作用薬または抗ムスカリン剤およびホスホジエステラーゼ−4(PDE−4)阻害剤からなる群から選択される治療薬をさらに含む、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 噴射剤を含む吸入可能なエアゾール剤の形態の、請求項6または7に記載の医薬組成物。
  9. 吸入可能な散剤の形態の、請求項6または7に記載の医薬組成物。
  10. 医薬品としての、請求項1または2に記載の結晶形の使用。
  11. 炎症性または閉塞性呼吸器疾患の予防および/または治療のための、請求項1または2に記載の結晶形の使用。
  12. 炎症性または閉塞性呼吸器疾患の予防および/または治療のための医薬品の製造における、請求項1または2に記載の結晶形の使用。
  13. 呼吸器疾患が、喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)である、請求項11または12に記載の使用。
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