JP2011518868A - 重合ミセル - Google Patents

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Abstract

本発明は、極性を有する頭部に結合する、それぞれ一つまたは二つの重合性モチーフを含む、一つまたは二つの脂質鎖を含む両親媒性分子から得られる、重合させた両親媒性分子を含む重合ミセルに関する。本発明は、薬剤に用いることができる。

Description

本発明は、重合ミセル、その製造方法およびその用途に関するものである。
治療活性を有する非常に多くの分子、特に抗癌性分子が、その分子固有の疎水性という特性のために水に難溶性である。実際には、これらの分子には、細胞がそれらを吸収するのを可能にするために一定レベルの疎水性が必要である。治療性分子のベクター化は、該分子の特に溶解度、安定性、薬物動態および生体内分配に付随する問題を回避し、これらを特異的に標的に向かわせるためにある。
治療活性を有する充分量の分子を様々な生物学的障壁越しに輸送して、その作用部位に効果的に到達させることができるような、疎水性化合物のための様々なベクター化の方式が文献中に記載されている。
これらのベクター化の手法の一つは、ポリアルキルシアノアクリレート、ポリ無水物およびポリ乳酸のような重合体の基質によって形成されるミクロスフィア内に、活性成分をカプセル化することからなる。これらのミクロスフィアは、20〜100μmの大きさを有し、静脈内経路によるその使用を排除し、疎水性化合物の0.2〜3.5%という相対的に低レベルの封入を許す。
もう一つのベクター化の手法である、ポリマーミセルは、別個の親水性および疎水性領域を有する両親媒性重合体で構成される、コロイド分散を意味する。これらのポリマーミセルは、超分子的コア/シェル構造である。ポリマーミセルは、ジブロック共重合体(Pluronics:PPO−co−PEG)またはトリブロック共重合体(Poloxamer:PEG−co−PPO−co−PEG)の形態での両親媒性重合体を形成するために、ポリエチレングリコールと組み合わせて用いられるポリエーテルで構成される。これらのポリマーミセルは、50〜100nmの大きさを有する。ポリマーミセル中の化合物の封入レベルは、用いた封入方法:蒸発による封入、透析による封入、またはナノ沈殿による封入に応じて、0.1〜40%(両端を含む)である。したがって、ポリマーミセルは、大量の疎水性化合物の取込みを許すが、困難な工業的・技術的形成手法(合成および封入)を必要とするベクターである。
リポソームおよび重合体小胞を用いるベクター化の方式は、集中的な研究の目的であり、現在、これらの方式を用いた数多くの医薬製剤が臨床試験を受けていて、そのいくつかは、臨床的使用が承認されさえしている。リポソームおよび重合体小胞は、小胞の水性コア内に親水性の活性成分を含み得るか、または重合体の二重層内に疎水性分子を含み得る。リポソームおよび重合体小胞は、非常に様々な構造(多層状小胞MLV、小型単層状小胞SUV、大型単層状小胞LUV、巨大小胞GUV)、および100〜1,000nm(両端を含む)の非常に様々な大きさを有する。リポソームおよび重合体小胞は、親水性分子のベクター化における重要な活性成分輸送手段である。
2003年に、炭素ナノチューブの表面で新型の組織が発見された。(これが)ナノリング、すなわちナノチューブの全長にわたる環への両親媒性物質の構造化である。ナノリングは、疎水性の活性成分に対する可溶化剤として用いるために、ナノチューブの表面に形成され、次いでその炭素支持体から分離された、重合させた界面活性剤の環である(国際公開第2004/092231号公報)。しかし、ナノリングは、工業化するのが困難なナノベクターである。
上記の送達ベクターは、病態を処置するために、充分な量の活性成分を効果的な方式で、かつ低い毒性で輸送しようとする、多少とも優れたベクター化という難題に対応する。これらのベクターは、疎水性である活性成分の溶解度という問題を解決するが、ベクターの大きさ、形成および工業化という問題を解決しない。上記により、本発明は、文献中の慣用のベクターのそれより大きい疎水性活性成分を封入できる可能性、およびそれらの将来の工業化を促進する単純な処方を有するナノベクターを得るための新規な大方針を提唱することを目的とする。
本発明は、それぞれ一つまたは二つの重合可能な部分を含む、ジアセチレン、ビニル、アクリレートまたはスチレン型の1もしくは2本の脂質鎖を有し、極性を有する頭部に結合された両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子を含むことを特徴とする、重合ミセルに関するものである。
本発明によれば、「ミセル」は、親水性の表面および親油性のコアを有し、その大きさが100nm未満である、自己組織化した球状の物体であることが理解される。
「両親媒性物質」または「界面活性剤」は、同時に親水性かつ疎水性であるという特徴を有する有機分子であるものとする。その相反する特性によって特徴付けられる両親媒性物質は、溶液中で際立った特性を有し、水性媒体中で様々な微細構造へと自身を自発的に組織化する。
本発明は、好ましくは、一般式:A−X−B−L−Z
[式中、
Aは、CH3−(CH2m−C≡C−C≡C−(CH2n−、CH2=CH−またはCH2=CH−C64−を表し、nおよびmは、同じであるか、または異なっていてもよく、1〜16の整数であり;
Xは、CO−NHもしくはNH−COまたは結合を表し、Bが結合であり、Lが結合であるならば、Xは、結合であり;
Bは、−(CH2m−C≡C−C≡C−(CH2n−もしくは−CH=CH−C64−または結合を表し、nおよびmは、同じであるか、または異なっていてもよく、1〜16の整数であり;
Lは、−(CH2r−CH[NH−CO−A’]−または結合を表し、rは、1〜16の整数であり、A’は、Aを表し;
Zは、
を表し、sは、1〜16の整数であり、R2は、COOH、SO3H、OSO3H、OPO32またはOPO22を表し、R1は、Hまたは基COOH、SO3H、OSO3H、OPO32もしくはOPO22または基−CO−NH−(CH2t−CH3を表し、tは、1〜16の整数であるか、あるいは
Zは、糖または多糖類型の中性で親水性の、極性を有する頭部であってもよい]
で示される両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子を含む、重合ミセル、および薬学的に許容され得る酸または塩基とのその付加塩にも関するものである。
薬学的に許容され得る酸のうちでも、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、アスコルビン酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ショウノウ酸を、いかなる限定も意味せずに列挙し得る。
薬学的に許容され得る塩基のうちでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、tert−ブチルアミンを、いかなる限定も意味せずに列挙し得る。
本発明は、好ましくは、一般式:A−X−B−L−Z
[式中、
Aは、CH3−(CH2m−C≡C−C≡C−(CH2n−を表し、nおよびmは、同じであるか、または異なっていてもよく、1〜16の整数であり;
Xは、CO−NHもしくはNH−COまたは結合を表し、Bが結合であり、Lが結合であるならば、Xは、結合であり;
Bは、−(CH2m−C≡C−C≡C−(CH2n−または結合を表し、nおよびmは、同じであるか、または異なっていてもよく、1〜16の整数であり;
Lは、−(CH2r−CH[NH−CO−A’]−または結合を表し、rは、1〜16の整数であり、A’は、AまたはCH2=CH−もしくはCH2=CH−C64−を表し;
Zは、
を表し、sは、1〜16の整数であり、R1は、Hまたは基COOHまたは基−CO−NH−(CH2t−CH3を表し、tは、1〜16の整数であるか、あるいは
Zは、糖または多糖類型の中性で親水性の、極性を有する頭部であってもよい]
で示される両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子を含む、重合ミセル、および薬学的に許容され得る酸または塩基とのその付加塩にも関するものである。
本発明は、その中性で親水性の、極性を有する頭部がクラウンエーテル型のものである両親媒性分子で構成される、重合ミセルにも関するものである。
本発明は、好都合には、その極性を有する頭部Zが機能化されている、重合ミセルに関するものである。
「機能化された」重合ミセルは、癌性または感染性細胞のような標的細胞の表面で過剰発現される抗原またはレセプターを特異的に特定するために、判別力のある選択的なベクターにするよう分子認識リガンドで修飾された重合ミセルであると理解される。そのためには、該重合ミセルは、ベクターの表面へのその結合が化学的なカップリングによって達成される、特異的なリガンドによって機能化しなければならない。
重合ミセルの表面に結合するリガンドは、フルオロフォア、または核造影剤(99Tc、111In、125I、18F、64Cu)もしくは光学的造影剤(シアニン、フルオレセイン、ルシフェラーゼ、量子ドット)もしくは磁気造影剤(酸化鉄粒子)、葉酸、マンノース、ガラクトース、抗体、RGD型リガンドであるのが好都合である。
本発明の重合ミセルは、極性を有する頭部Zを葉酸によって機能化することが好ましい。
好適な実施態様では、重合ミセルは、実施例5に記載されたような方法に従って機能化する。
上記により、重合ミセルの表面機能化は、該重合ミセルに隠密特性を与え、特異的細胞の標的化を許す。
本発明は、本発明の重合させた両親媒性物質内に一つまたはそれ以上の疎水性化合物を含む、重合ミセルにも関するものである。
「疎水性化合物」は、すべてもしくは一部のpH範囲内で1g/L未満の低い水への溶解度を有する小型の分子、または水性媒体中の溶解度もしくは安定性の問題を有するタンパク質もしくは核酸であると理解される。
本発明の重合ミセルは、下式:
で示される両親媒性分子II−4から出発して得られる、重合させた両親媒性分子で構成されることが好ましい。
該重合ミセルは、下式:
で示される両親媒性分子II−23から出発して得られる、重合させた両親媒性分子で構成されることも好ましい。
本発明の重合ミセルは、下式:
で示される両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子で構成されることが好都合である。
該重合ミセルは、下式:
で示される両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子から出発しても形成される。
本発明の重合ミセルは、下式:
で示される両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子で構成されることが好ましい。
該重合ミセルは、下式:
で示される両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子から出発して形成されることが好ましい。
本発明の重合ミセルは、下式:
で示される両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子で構成されることが好都合である。
本発明は、本発明の化合物を製造する方法であって、下記の反応式:
によることを特徴とする方法にも関するものである。
本発明は、本発明の重合ミセルを含む医薬組成物にも関するものである。
これらの医薬組成物は、薬学的に許容され得る一つまたはそれ以上の賦形剤、すなわち適切で、不活性かつ無毒性の一つまたはそれ以上の担体もしくは賦形剤を含むことが好都合である。
薬学的に許容され得る賦形剤に関しては、結合剤、希釈剤、崩壊剤、安定剤、保存料、潤滑剤、香味料、芳香剤または甘味料を、いかなる限定も意味せずに列挙し得る。
本発明の医薬組成物のうちでも、より格別には、経口、非経口、特に静脈内、経皮もしくは貫皮、経鼻、直腸、口腔内、眼内または呼吸器経路による投与に適切であるもの、より具体的には、錠剤もしくは糖衣錠、舌下錠、ハードゼラチンカプセル剤、グロセット剤(glossettes)、カプセル剤、トローチ剤、注射可能調剤品、エアロゾル、点眼剤、点鼻剤、坐剤、クリーム剤、軟膏または経皮ゲルが選択される。
好ましい投与経路は、静脈内経路であり、対応する医薬組成物は、活性成分の即時または遅延放出を許し得る。
本発明は、本発明の重合ミセルの、疎水性分子のベクターとしての使用にも関するものである。
本発明は、重合ミセルの、疎水性活性成分のベクターとしての使用にも関するものである。
「ベクター」は、特異的リガンドを標的化することによってか、または受動的な方式では問題の化学種の可溶化もしくは安定化によって、活性成分、タンパク質または核酸をその作用部位へと輸送することができる、いかなる分子または分子の集合でもあることが理解される。
「活性成分」は、治療効果を有するいかなる分子、タンパク質または核酸でもあることが理解されるものとする。
重合ミセル内の封入または取込みのレベルを最適化するために、活性成分を封入する様々な方法が開発されている。本発明の封入方法は、
「渦流」法 − 重合ミセルの水溶液、および粉末状態の活性成分を、約30分にわたる渦流撹拌によって封入することからなる;
「渦流/超音波処理」法 − 重合ミセルの水溶液、および粉末状態の活性成分を、約2時間にわたる何サイクルかの超音波処理と併せた渦流撹拌によって封入することからなる;
「20℃撹拌」法 − 重合ミセルの水溶液、および粉末状態の活性成分を、周囲温度での約12時間にわたる磁気撹拌によって封入することからなる;
「50℃撹拌」法 − 重合ミセルの水溶液、および粉末状態の活性成分を、約50℃での約12時間にわたる磁気撹拌によって封入することからなる;ならびに
「DCM蒸発」法 − 重合ミセルの約50℃に加熱した水溶液へのジクロロメタン(DCM)に溶解した活性成分の添加によって封入することからなる
である。
封入手順の終点で、封入されなかった過剰量の活性成分を除去するために、溶液をろ過する。
本発明は、好ましくは、重合ミセルの溶液および活性成分を50℃で約12時間にわたって磁気撹拌することによって封入する方法に関するものである。重合ミセル内の活性成分の封入は、撹拌の強さおよび温度によって制御する。取込みのレベルは、より活発な撹拌、より長時間の接触、およびより高い温度によって向上する。
封入工程の終点で得られるミセル溶液は、静脈内注射を視野に入れると、活性成分の濃度の損失を伴わない0.22μmフィルター越しのろ過によって滅菌することが好ましい。
ミセルに対して実施された封入の研究から、活性成分取込み能力に対するミセル重合の効果が立証された。ミセルは、このナノベクターが非常に大量の活性成分を封入できる能力を有するためには重合させなければならない。S39625の48%という取込みレベルは、この輸送体について得られたものであって、それは、ナノリング製剤で得られるより5倍も高いレベルである。
様々な活性成分に対して実施された封入の研究から、このナノベクターが様々な種類の疎水性分子を高い封入レベルで可溶化できる能力が確認された。参照分子、すなわちパクリタキセルで実施された研究は、取込みのレベルについての値を文献からのデータと比較することを可能とした。両親媒性のII−4の重合ミセルは、パクリタキセルが33%という封入レベルで包有されることを可能とした。文献では、6.7〜14.3%(両端を含む)というパクリタキセルの封入レベルが様々な種類の小胞で、0.2〜27%(両端を含む)という取込みレベルがナノ粒子で、また0.2〜25%(両端を含む)という封入レベルがポリマーミセルで達成されている。そのため、重合ミセルはそれ自身で、様々な構造および分子量の活性成分を可溶化するのを可能にした、顕著な可溶化能力を有するナノベクターを与える。
本発明は、最後に、本発明の重合ミセルを得る方法にも関するものである。この取得方法は、下記の工程を含む:
−本発明によって重合させようとする脂質化合物を、球状ミセルへと自己組織化させる工程;および
−自己組織化した球状ミセルを重合させる工程。
両親媒性分子の「自己組織化」は、水性媒体中の両親媒性分子の、臨界ミセル濃度またはCMCより高い濃度での球状ミセルへの自発的な組織化であると理解される。
上記の両親媒性分子II−4の臨界ミセル濃度は、実験で0.082mg/mlであると決定された。
本発明は、重合ミセルを得る方法であって、重合させる工程が光照射または光重合形式のものである方法にも関するものである。
光重合は、ジアセチレン部分の重合に特に良く適合する重合方法である。光重合は、254nmの光による照射を用い、外部からの化学薬品を用いない「清浄な」方法である。ジアセチレン部分の光重合は、ビラジカル中間体の形成を伴い、第一段階は、光子励起によるビラジカル種の形成からなり;第二段階は、近傍に位置する新規な重合可能部分とのラジカルの伝播の反応であって、それによってポリマー分子鎖を成長させ;最後の段階は、二つのラジカルのカップリングによる終止の段階である。
本発明は、重合ミセルを得る方法であって、重合工程がフリーラジカル重合形式のものである方法にも関するものである。
ビニルおよびアクリレート部分は、フリーラジカル重合によって重合させるのが一般的である。この重合経路は、公知であり、広く用いられている。フリーラジカル重合の開始は、熱およびホモ解離、酸化還元反応または照射によって生成されるフリーラジカル開始剤を援用して生じ得る。
最後に、本発明は、重合ミセルを得る方法であって、重合工程が、複数種類の連続的重合、たとえば光重合、次いでフリーラジカル開始剤による重合を含む方法にも関するものである。
以下、本発明を、実施例および図面によって例示するが、それらによって限定されることはない。
S39625の化学構造を示す図である。 重合および非重合ミセルにS39625を封入する方法を示す図である。 (1)は、アセトニトリル中のS39625のクロマトグラムであり、(2)は、非重合/重合ミセルのクロマトグラムであり、(3)は、非重合ミセルに封入されたS39625のクロマトグラムであり、(4)は、重合ミセルに封入されたS39625のクロマトグラムである。 (1)は、アセトニトリルに可溶化されたS39625のクロマトグラムであり、(2)は、重合ミセルに封入されたS39625のクロマトグラムである。 疎水性活性成分であるS44563(1)、42909(2)、パクリタキセル(3)およびピレン(4)の化学構造をそれぞれ示す図である。 4−アミノ−3−ヒドロキシナフタレン−1−スルホン酸の化学構造を示す図である。 4−アミノ−3−ヒドロキシナフタレン−1−スルホン酸、フルオロフォアで機能化されたナノリングおよび重合ミセル、ならびに対照サンプルの蛍光スペクトル(345nmで励起)を示すグラフである。 (A)は、アミンIII−9、重合ミセル、およびアミンIII−9で機能化された重合ミセルの吸収スペクトルを示すグラフであり、(B)は、アミンIII−9、アミンIII−9で機能化された重合ミセル、および対照サンプルの蛍光スペクトル(280nmで励起)を示すグラフである。
実施例1
両親媒性分子II−4およびII−23の合成
1.1:両親媒性分子II−4の合成
この合成の第一工程は、スキーム1により、N−ベンジルオキシカルボニル−L−リシン(Z−L−リシン)から出発して、両親媒性分子(ニトリロ三酢酸誘導体)の親水性部分を製造することで構成した。
合成の第二工程は、スキーム2により、予め活性化した10,12−ペンタコサジイン酸との親水性の頭部II−2のカップリングで構成した。
ペンタコサジイン酸を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドの存在下でN−ヒドロキシスクシンイミドによって活性化して、活性化された酸II−3を得た。NTA親水性頭部のII−2と活性化された酸II−3との間のペプチドカップリングによって、界面活性剤であるII−4を得た。塩酸の添加によって、純粋な生成物を水から沈殿させて得た。
1.2:両親媒性分子II−23の合成
両親媒性分子II−23は、2種類の重合可能な部分、すなわち254nmの光の照射によって重合させられるジアセチレン部分、および電子衝撃によって架橋結合させられるアクリレート部分を有する界面活性剤である。
第一の合成工程は、スキーム1により、N−ベンジルオキシカルボニル−L−リシン(Z−L−リシン)から出発して、両親媒性分子(NTAの頭部)の親水性部分を製造すること、次いでカルボン酸をt−ブチルエステルの形態で保護することで構成した。保護された親水性頭部である、II−14と称されるtBu−NTAを得た。
合成の第二工程を、下記の反応スキーム3に要約した。
実施例2
重合ミセルの製造および特性記述
2.1:重合ミセルの製造
球状ミセルは、臨界ミセル濃度(CMC)以上で得られる両親媒性物質の配置である。これらの球形の組織化された構造は、親水性の表面および親油性または疎水性のコアを有する。
界面活性剤であるII−4は、水溶液のpHが10より高いときに球状ミセルの形態として自らを配置する。pH=10を越えると、この界面活性剤の親水性部分の第三級アミンの孤立電子対が放出されて、極性頭部の体積の増加へと導き、このpH値より低いと、カルボン酸とプロトン化された第三級アミンの水素との間に水素結合が形成されて、両親媒性II−4のHTA頭部の体積の減少へと導き得る。
スキーム4により、II−4のpH=12の水溶液を254nmの光で5時間照射し、次いで7〜8のpH(両端を含む)を有する溶液に対する透析によって、pHを生理学的pHに調整することによって、両親媒性II−4の自己組織化した重合ミセルを製造した。
ミセル形態へと構築された両親媒性II−4の光照射による重合は、相対的に遅い過程であり、両親媒性II−4のポリジアセチレンへの完全な転換は、5時間を越える重合時間で到達させなければならないことが観察された。
2.2:重合ミセルの特性記述
レーザー粒度分析によって、両親媒性II−4の重合ミセルの解析を実施した。この手法は、準弾性光散乱法および光子相互相関分光法に基づくもので、サンプルの粒度分布を決定することを可能にする。重合ミセルの50mg/mlのサンプルのNanophoxなる装置による強度分析から、4.9nmでの主集団ピークが示された。重合ミセルの1mg/mlのサンプルのMalvern Zetasizerなる装置による数分析から、5.1nmでの単集団の存在が立証された。
ミセルの重合は、ミセルの収縮という現象を生じたが、それは、重合が両親媒性物質の集合を固定し、膨潤現象を制限するという事実によって説明され得る。
実施例3
重合ミセルおよび非重合ミセル内へのS39625の封入
3.1:S39625封入の方法
説明で詳述し、図2に示したとおりの「50℃での撹拌および加熱」法によって、非重合ミセルおよび重合ミセルの10mg/mlの溶液中にS39625を封入した。
3.2:S39625の封入レベルのHPLCによる決定
S39625の封入レベルを、逆相HPLC法によって決定した。この手法は、移動相と固定相との間の分子の相互作用の相違に基づく。この相違は、これらの分子に対する保持時間に影響する。与えられたHPLC条件について、同じ分子は、常に同じ保持時間を有する。S39625の封入レベルを決定するための逆相HPLCの条件は、固定相に対してはRP−18Cグラフトシリカカラムであり、移動相に対しては水およびアセトニトリルの5%から100%までの勾配であった。カラム出口でのS39625の検出は、385nmの波長でのUV検出器によって実施した。アセトニトリル中のS39625についての標準曲線を、逆相HPLCによって生成した。これらのHPLC条件下で、活性成分S39625は、保持時間が25.8分であった。
重合ミセルに封入されたS39625の保持時間も、溶媒の勾配を純粋なアセトニトリルの定組成方式で置き換えた逆相HPLCによって決定した。アセトニトリルは、S39625の、より優れた溶媒の一つであり、溶出剤としてのその使用は、活性成分の非常に迅速な放出、および遊離した実体としてのその溶出を確保することを可能にする。
3.3:S39625の封入レベルについての結果
S39625の取込みについての結果を図3から出発して算出した。
非重合ミセルに封入されたS39625のクロマトグラムから、3.2分、25.8分および31.9分の三つのピークが示された。25.8分のピークの領域に基づき、非重合ミセルへの活性成分の取込みは、1.7〜3.3%(両端を含む)であった。重合ミセルに封入されたS39625のクロマトグラムからは、非常に短い保持時間に幅広いピークが示された。保持時間のこの顕著な減少は、一方では、S39625の疎水性が重合ミセルの非常に親水性である表面によって大きく遮蔽されたこと、および他方では、S39625/重合ミセルの会合が特に堅固であることを示している。
アセトニトリルに可溶化されたS39625のクロマトグラムは、5.2分にピークを有するのに対して、重合ミセルに封入されたS39625は、4.0分および4.9分に二つのピークを有する。S39625およびその分解生成物の重合ミセルへの封入レベルは、2ピークの積分によって推計される。したがって、重合ミセルへのこれらの分子の取込みレベルは、48%である。同じ濃度(10mg/ml)の両親媒性物質について、重合ミセルの溶解度、それゆえ封入能力は、ナノリングに比して5倍、非重合ミセルに比して13倍向上した。
実施例4
重合ミセルへの疎水性活性成分の封入
疎水性活性成分S42909およびS44563、パクリタキセル、すなわち参照疎水性活性分子、ならびにピレン、すなわち非常に疎水性である分子について、封入試験を実施した。これらの疎水性活性成分の化学式を図5に示す。
重合ミセルの10mg/mlの溶液を用い、50℃に12時間加熱する方法によって、これらの活性成分の封入を実施した。
表1の結果は、すべて、重合ミセルへの疎水性分子の実質的な取込みを示しており、封入レベルは24%より大きく、水中の活性成分の溶解度の増加は30,000〜500,000である。
実施例5
重合ミセルの機能化
5.1:4−アミノ−3−ヒドロキシナフタレンスルホネートによる機能化
図6に記載の親水性フルオロフォア、すなわち4−アミノ−3−ヒドロキシナフタレンスルホネートによって、重合ミセルを機能化した。このフルオロフォアは、340nmの励起波長および455nmの放射波長を有する。
ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)をカップリング剤として用い、塩基性pH(pH=12)の水中でのペプチドカップリングによって、フルオロフォアの結合を実施した。このグラフト化は、大過剰量のフルオロフォア(50当量)およびカップリング剤(100当量)中で実施し、サンプルは、サイズ排除カラムを用いて精製した。
重合ミセルの機能化に続いて、ナノベクター表面へのフルオロフォアのグラフト化を立証するために、蛍光分光法を実施した。機能化された重合ミセルの蛍光スペクトルは、4−アミノ−3−ヒドロキシナフタレンスルホネートの蛍光ピークの変化を示して、492nmに深色蛍光シフトがあった(図7)。対照は、重合ミセルの蛍光シフトが実際にナノベクター表面へのフルオロフォアの共有結合によるグラフト化に起因することを立証した。
5.2:葉酸による機能化
癌性細胞の表面では葉酸レセプターが過剰発現されるため、葉酸は、脳、腎臓、胸部、卵巣および肺の癌性細胞の特異的標的化に非常に広く用いられている。
葉酸を重合ミセルにカップリングする工程を実施するために、葉酸に、アミン官能基を導入して、グラフト化を可能とするよう修飾した。DCCをカップリング剤として用い、塩基性pH(pH=12)の水中でのペプチドカップリングによって、重合ミセル表面への葉酸のアミン誘導体III−9のカップリングを実施した。このグラフト化は、大過剰量の葉酸のアミン誘導体(50当量)およびカップリング剤(100当量)中で実施した。サンプルは、ろ過、次いでサイズ排除カラムによって精製した。
図8の吸収スペクトルから、葉酸のアミン誘導体III−9は、285nmのピークの存在という事実によって、実際に重合ミセル表面に存在することが示された。機能化された重合ミセルの蛍光スペクトルから、葉酸のアミン誘導体の360nmおよび450nmの蛍光ピークの変化が示された。
5.3:PEGによる機能化
マクロファージによる本発明のナノメートルサイズのミセルの潜在的ファゴサイトーシスは、PEGまたはポリエチレングリコールの鎖をこれらのミセルにグラフトすることによって回避し得る。ミセル表面のPEGの存在は、オプソニンの接着を防ぐ不活性の外層を生成して、そのためにマクロファージに対する隠密特性を該ミセルに与え、こうして血液プール中のその循環時間を延長する。
DCCをカップリング剤として用い、重合ミセル表面へのメトキシPEG−アミン5000のカップリングをpH12で実施した。このグラフト化は、大過剰量のPEG誘導体(25当量)およびカップリング剤(100当量)中で実施した。誘導体化したミセルは、ろ過、次いでサイズ排除カラムによって精製した。
実施例6
重合ミセルの毒物学的研究
体内の重合ミセルの分布は、該重合ミセルの排出様式および蓄積様式を決定するための、試験すべき非常に重要なパラメーターである。
この研究を実施するために、ラットにおけるオートラジオグラフィー追跡調査にむけて放射能標識化した重合ミセルを合成するよう、両親媒性II−4を炭素14で放射能標識化した。炭素14で放射能標識化した両親媒性物質は、7.6μCi/mgの比放射能で得た。
ラットへの重合ミセルの投与は、2.5ml/kgの投与量に対して4MBq/kgおよび100mg/kgとなる用量で実施した。そのためには、7.6μCi/mgの比放射能を有する40mg/mlの溶液が必要であった。
ウィスター系の雄ラット3匹で、炭素14で放射能標識化した重合ミセルの蓄積/除去の研究を実施した。ラットのそれぞれに、[14C]重合ミセルの100mg/kgの単一用量を静脈内経路(急速投与)によって投与し、10分、24時間および48時間の時点で動物を安楽死させた。24および48時間のラットの尿を採集して、その放射能を液体シンチレーションによって測定した。凍結切片作成法によって得たラットの特定切片の放射能発光測定によって、組織内の放射能レベルの定量化を実施した。
10分のラット、すなわち10分の時点で安楽死させたラットの放射能発光記録の解析から、血中の高濃度の重合ミセルによる、ラット体内の放射能の全身性分布が示された。肺、腎臓およびその髄質、肝臓、副腎または脾臓のような一定の組織内に、高レベルの放射能が検出された。
24および48時間のラット、すなわちそれぞれ24および48時間の時点で安楽死させたラットの放射能発光記録の解析からは、肝臓、小腸壁、脾臓、副腎、腎臓および骨髄内の高濃度の放射能が明らかにされた。

Claims (20)

  1. それぞれ一つまたは二つの重合可能な部分を含む、ジアセチレン、ビニル、アクリレートまたはスチレン型の1もしくは2本の脂質鎖を有し、極性を有する頭部に結合された両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子を含むことを特徴とする、重合ミセル。
  2. 一般式:A−X−B−L−Z
    [式中、
    Aは、CH3−(CH2m−C≡C−C≡C−(CH2n−、CH2=CH−またはCH2=CH−C64−を表し、nおよびmは、同じであるか、または異なっていてもよく、1〜16の整数であり;
    Xは、CO−NHもしくはNH−COまたは結合を表し、Bが結合であり、Lが結合であるならば、Xは、結合であり;
    Bは、−(CH2m−C≡C−C≡C−(CH2n−もしくは−CH=CH−C64−または結合を表し、nおよびmは、同じであるか、または異なっていてもよく、1〜16の整数であり;
    Lは、−(CH2r−CH[NH−CO−A’]−または結合を表し、rは、1〜16の整数であり、A’は、Aを表し;
    Zは、

    を表し、sは、1〜16の整数であり、R2は、COOH、SO3H、OSO3H、OPO32またはOPO22を表し、R1は、Hまたは基COOH、SO3H、OSO3H、OPO32もしくはOPO22または基−CO−NH−(CH2t−CH3を表し、tは、1〜16の整数であるか、あるいは
    Zは、糖または多糖類型の中性で親水性の、極性を有する頭部であってもよい]
    で示される両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子を含むことを特徴とする、請求項1記載の重合ミセル、および薬学的に許容され得る酸または塩基とのその付加塩。
  3. 一般式:A−X−B−L−Z
    [式中、
    Aは、CH3−(CH2m−C≡C−C≡C−(CH2n−を表し、nおよびmは、同じであるか、または異なっていてもよく、1〜16の整数であり;
    Xは、CO−NHもしくはNH−COまたは結合を表し、Bが結合であり、Lが結合であるならば、Xは、結合であり;
    Bは、−(CH2m−C≡C−C≡C−(CH2n−または結合を表し、nおよびmは、同じであるか、または異なっていてもよく、1〜16の整数であり;
    Lは、−(CH2r−CH[NH−CO−A’]−または結合を表し、rは、1〜16の整数であり、A’は、AまたはCH2=CH−もしくはCH2=CH−C64−を表し;
    Zは、

    を表し、sは、1〜16の整数であり、R1は、Hまたは基COOHもしくは基−CO−NH−(CH2t−CH3を表し、tは、1〜16の整数であるか、あるいは
    Zは、糖または多糖類型の中性で親水性の、極性を有する頭部であってもよい]
    で示される両親媒性分子から出発して得られる、重合させた両親媒性分子を含むことを特徴とする、請求項1および2に記載の重合ミセル、ならびに薬学的に許容され得る酸または塩基とのその付加塩。
  4. 極性を有する頭部Zが機能化されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の重合ミセル。
  5. 極性を有する頭部Zが葉酸によって機能化されていることを特徴とする、請求項4記載の重合ミセル。
  6. 一つまたはそれ以上の疎水性化合物を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の重合ミセル。
  7. 重合させた両親媒性分子が、式:

    で示される両親媒性分子II−4から出発して得られることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の重合ミセル。
  8. 重合させた両親媒性分子が、式:

    で示される両親媒性分子II−23から出発して得られることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の重合ミセル。
  9. 重合させた両親媒性分子が、式:

    で示される両親媒性分子から出発して得られることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の重合ミセル。
  10. 重合させた両親媒性分子が、式:

    で示される両親媒性分子から出発して得られることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の重合ミセル。
  11. 重合させた両親媒性分子が、式:

    で示される両親媒性分子から出発して得られることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の重合ミセル。
  12. 重合させた両親媒性分子が、式:

    で示される両親媒性分子から出発して得られることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の重合ミセル。
  13. 重合させた両親媒性分子が、式:

    で示される両親媒性分子から出発して得られることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の重合ミセル。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の重合ミセルを含むことを特徴とする組成物。
  15. 薬学的に許容され得る一つまたはそれ以上の賦形剤を含むことを特徴とする、請求項14記載の組成物。
  16. 疎水性分子のベクターとしての請求項1〜13のいずれか一項に記載の重合ミセルの使用。
  17. 疎水性分子が疎水性の活性成分であることを特徴とする、請求項16記載の重合ミセルの使用。
  18. 下記の工程:
    重合させようとする請求項1〜13のいずれか一項に記載の両親媒性化合物を、球状ミセルへと自己組織化させる工程、および
    自己組織化した球状ミセルを重合させる工程
    を含むことを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の重合ミセルを得る方法
  19. 自己組織化した球状ミセルを光重合させることを特徴とする、請求項18記載の方法。
  20. 自己組織化した球状ミセルをフリーラジカル重合によって重合させることを特徴とする、請求項18記載の方法。
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