JP2011518575A - 細菌アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacterxylosoxidans)由来のブタノールデヒドロゲナーゼ酵素 - Google Patents

細菌アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacterxylosoxidans)由来のブタノールデヒドロゲナーゼ酵素 Download PDF

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アンドリュー・シー・エリオット
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ビュータマックス・アドバンスド・バイオフューエルズ・エルエルシー
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Abstract

ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有する新規な酵素が、環境試料から単離される細菌株から、炭素源として1−ブタノールを含有する培地中での集積後、同定された。酵素は、ブチルアルデヒドを1−ブタノールに、イソブチルアルデヒドをイソブタノールに、ならびに2−ブタノンを2−ブタノールに変換することが可能であり、それゆえにこれらの基質を生成する組換え微生物宿主内でのブタノールの生合成にとって有用である。sadBと称されるコード遺伝子が、アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)の単離物として同定された株から単離された。

Description

本発明は、分子生物学および微生物学の分野に関する。より詳細には、この分野は、微生物におけるブタノールの生成に有用なブタノールデヒドロゲナーゼ酵素に関する。
ブタノールは、燃料添加剤として、プラスチック産業における化学物質原料として、さらに食品および香料産業における食品等級の抽出剤として有用な重要な産業化学物質である。毎年、100〜120億ポンドのブタノールが石油化学的手段により生産され、この汎用化学製品に対する需要は高まる可能性が高い。
微生物は、ブタノールの生成に対する生合成経路の発現のために改変されうる。共同所有および同時係属中の特許文献1は、イソブタノール(2−メチルプロパン−1−オール)の生成のために組換え微生物を改変することについて開示する。共同所有および同時係属中の特許文献2は、1−ブタノールの生成のために組換え微生物を改変することについて開示する。共同所有および同時係属中の特許文献3および4は、2−ブタノールの生成のために組換え微生物を改変することについて開示する。イソブタノールおよび2−ブタノールの生合成のための複数の経路が記載されている。3つのすべての産物に対する記載されたすべての経路における最終ステップは、ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有する酵素による、アルコール部分に対するより酸化された部分の還元である。これらの変換を行うことが可能な公知のアルコールデヒドロゲナーゼが存在する。
米国特許出願公開第20070092957A1号明細書 米国特許出願公開第20080182308A1号明細書 米国特許出願公開第20070259410A1号明細書 米国特許出願公開第20070292927A1号明細書
ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有するさらなる酵素が、ブタノール生合成経路が改変された組換え宿主微生物内でのブタノールの生成にとって望ましい。出願人は、環境細菌単離物内でブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有する酵素を発見し、酵素を単離し、同定されたアクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)単離物からコード核酸配列を判定することによってこの課題を解決している。
ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有する新規な酵素、およびそれをコードする単離核酸分子が本明細書中に記載される。
本発明は、Smith−Watermanのアラインメント法に基づくと、配列番号2で示される配列、または第1のヌクレオチド配列の相補体を含む第2のヌクレオチド配列を有するポリペプチドに対して少なくとも約70%の同一性を有する少なくとも約250個のアミノ酸のポリペプチドをコードする第1のヌクレオチド配列を含む単離核酸分子を提供し、ここで前記酵素はブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有する。
別の態様では、本発明は、
a)配列番号2で示されるアミノ酸配列をコードする単離核酸分子;
b)次のハイブリダイゼーション条件、すなわち0.1×SSC、0.1%SDS、65℃の下で(a)とハイブリダイズし、2×SSC、0.1%SDS、次いで0.1×SSC、0.1%SDSで洗浄される単離核酸分子;あるいは
(a)または(b)に対して相補的な単離核酸分子
からなる群から選択されるブタノールデヒドロゲナーゼ酵素をコードする単離核酸分子を提供する。
さらに本発明は、記載の核酸分子によってコードされるポリペプチド、ならびに少なくとも1つの調節因子に作動可能に連結される記載の核酸分子を含むキメラ遺伝子、および記載の核酸分子を有する形質転換宿主細胞を提供する。
一実施形態では、本発明は、2−ブタノールを生成するための方法であって、
a)ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする本発明の単離核酸分子および2−ブタノンの供給源を含む組換え微生物生成宿主細胞を提供するステップと、
b)単離核酸分子が発現され、かつ2−ブタノンが2−ブタノールに変換される条件下で、(a)の微生物宿主細胞を成長させるステップと、
c)場合によって2−ブタノールを回収するステップと、
を含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、イソブタノールを生成するための方法であって、
a)ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする本発明の単離核酸分子およびイソブチルアルデヒドの供給源を含む組換え微生物生成宿主細胞を提供するステップと、
b)単離核酸分子が発現され、かつイソブチルアルデヒドがイソブタノールに変換される条件下で、(a)の微生物宿主細胞を成長させるステップと、
c)場合によってイソブタノールを回収するステップと、
を含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、1−ブタノールを生成するための方法であって、
a)ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする本発明の単離核酸分子およびブチルアルデヒドの供給源を含む組換え微生物生成宿主細胞を提供するステップと、
b)単離核酸分子が発現され、かつブチルアルデヒドが1−ブタノールに変換される条件下で、(a)の微生物宿主細胞を成長させるステップと、
c)場合によって1−ブタノールを回収するステップと、
を含む、方法を提供する。
配列記述
本発明は、本願の一部を形成する、以下の詳細な説明、図面、および添付の配列記述からより十分に理解可能である。
以下の配列は、米国特許施行規則第1.821−1.825条(「ヌクレオチド配列および/またはアミノ酸配列開示を有する特許出願の要件−配列の規則(Requirements for Patent Applications Containing Nucleotide Sequences and/or Amino Acid Sequence Disclosures−the Sequence Rules)」)に従い、世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization)(WIPO)基準ST.25(1998年)、ならびにEPOおよびPCTの配列表の要件(規則5.2および49.5(aの2)、ならびに実施細則の第208節および付録C)に一致する。ヌクレオチドおよびアミノ酸配列データにおいて用いられる記号および形式は、米国特許施行規則第1.822条に示される規則に従う。
配列番号1は、アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)由来のブタノールデヒドロゲナーゼにおいて同定されたコード領域(sadB)である。
配列番号2は、アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)由来のブタノールデヒドロゲナーゼにおいて同定されたタンパク質配列である。
配列番号3は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)における発現のためにコドン最適化されたアクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼにおけるコード領域である。
配列番号4および5は、株BUTCON−5 16S rRNAのPCR増幅のためのプライマーである。
配列番号6は、株BUTCON−5における16S rDNA配列である。
配列番号7は、A.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼのN末端ペプチド配列である。
配列番号8は、変性プライマーN331である。
配列番号9〜26は、A.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼコード領域における配列決定プライマーである。配列番号27および28は、ギャップ修復クローニングのために伸長されたsadBコード領域のPCR増幅のためのプライマーである。
配列番号29は、酵母GPMプロモーターである。
配列番号30は、酵母ADH1ターミネーターである。
配列番号31は、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)kivDコード領域である。
配列番号32および33は、pRS425::GPM−sadBを確認するための配列決定プライマーである。
配列番号34および35は、NheI部位付加のための部位特異的突然変異誘発プライマーである。
アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)として同定された細菌の環境単離物から単離される新規なブタノールデヒドロゲナーゼ酵素が本明細書中に記載される。本発明では、少なくとも約70%のアミノ酸の同一性を有し、かつブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有するこの1種以上のタンパク質のアミノ酸配列が提供される。さらに、微生物内でブタノールデヒドロゲナーゼ酵素を発現するようにキメラ遺伝子内で使用されうる、これらのタンパク質をコードする単離核酸分子が提供される。アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼ酵素、および関連配列の酵素は、これらの基質のうち1つの供給源を有する組換え微生物内で、2−ブタノンから2−ブタノール、イソブチルアルデヒドからイソブタノール、またはブチルアルデヒドから1−ブタノールを生成するため、使用することが可能である。
ブタノールは、種々の用途を有する重要な産業用商品の化学物質であり、その場合、燃料または燃料添加剤としてのその可能性は特に有意である。ブタノールは、4炭素アルコールにすぎなくても、ガソリンの含量に類似のエネルギー含量を有し、任意の化石燃料と混和されうる。ブタノールは、標準の内燃エンジン内で燃焼される場合にCOのみを生成し、SOまたはNOをほとんど生成しないことから燃料または燃料添加剤として好まれる。さらにブタノールは、今日まで最も好ましい燃料添加剤であるエタノールよりも腐食性が少ない。
ブタノールは、生物燃料または燃料添加剤としてのその有用性に加え、新興の燃料電池産業における水素配給の問題に影響を与える可能性を有する。今日、燃料電池では水素の輸送および配給に関連した安全性の懸念が悩みの種となっている。ブタノールは、その水素含量において容易に改善可能であり、かつ、既存のガソリンスタンドによる、車両内の燃料電池または燃焼機関のいずれかで要求される純度での配給が可能である。
次の略語および定義は、本明細書および特許請求の範囲を解釈するために使用されることになる。
本明細書で使用される用語「comprises」、「comprising」、「includes」、「including」、「has」、「having」、「contains」または「containing」、または任意の他のこれらの変形は、非排他的な包含(non−exclusive inclusion)を網羅するように意図される。たとえば、要素のリストを含む組成物、混合物、プロセス、方法、物品、または装置は、必ずしもそれらの要素のみに限定されないが、明示的に列挙されないかまたはかかる組成物、混合物、プロセス、方法、物品、または装置に固有の他の要素を含みうる。さらに、相反する明示的な記載がない限り、「または」は、「包含的なまたは(inclusive or)」を示し、「限定的なまたは(exclusive or)」を示さない。たとえば、条件AまたはBは、Aは真であり(または存在し)かつBは偽である(存在しない)、Aは偽であり(存在せず)かつBは真である(または存在する)、およびAとBの双方が真である(または存在する)のいずれか1つによって満足される。
また、本発明の要素または成分に先行する不定冠詞「a」および「an」は、要素または成分の事例(すなわち出現)の数について非制限的であることが意図される。したがって、「a」または「an」は、1つまたは少なくとも1つを含むように解釈されるべきであり、要素または成分の単数の語形はまた、数が明らかに単数であることを意味しない限り、複数を含む。
本明細書で用いられる「発明(invention)」または「本発明(present invention)」という用語は非限定的用語であり、特定の発明の任意の単一の実施形態を示すように意図されていないが、明細書および特許請求の範囲に記載の考えられるあらゆる実施形態を包含する。
用いられる本発明の成分または反応物の量を修飾する、本明細書で使用される用語「約」は、たとえば、実地での濃縮物の作製または溶液の使用に用いられる典型的な測定および液体処理方法を通じて;これらの方法における不測の誤りを通じて;組成物を作製するかまたはこれらの方法を実施するために使用される成分の製造、供給源、または純度における差異を通じて生じうる数量における変動を示す。用語「約」はまた、特定の初期混合物から生じる組成物に対する、異なる平衡条件によって異なる量を包含する。用語「約」によって修飾されるか否かに無関係に、特許請求の範囲は、量に対する等価物を含む。一実施形態では、用語「約」は、報告される数値の10%以内、好ましくは報告される数値の5%以内を意味する。
用語「ブタノール」は、本明細書で使用される場合、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、またはこれらの混合物を示す。
用語「ブタノール生合成経路」は、1−ブタノール、2−ブタノール、またはイソブタノールを精製するための酵素経路を示す。
用語「1−ブタノール生合成経路」は、アセチル補酵素A(アセチル−CoA)から1−ブタノールを生成するための酵素経路を示す。
用語「2−ブタノール生合成経路」は、ピルビン酸塩から2−ブタノールを生成するための酵素経路を示す。
用語「イソブタノール生合成経路」は、ピルビン酸塩からイソブタノールを生成するための酵素経路を示す。
「通性嫌気性生物」という用語は、好気性および嫌気性環境の双方で成長しうる微生物を示す。
「炭素基質」または「発酵性炭素基質」という用語は、本発明の宿主生物によって代謝可能な炭素源ならびに特に単糖、オリゴ糖、多糖、およびそれらの1炭素基質または混合物からなる群から選択される炭素源を示す。
「遺伝子」という用語は、場合によりコード配列の上流(5’非コード配列)および下流(3’非コード配列)の調節配列を含む、特定のタンパク質として発現可能な核酸断片を示す。「天然遺伝子」は、それ自体の調節配列を有する天然に見出される遺伝子を示す。「キメラ遺伝子」は、天然遺伝子でない任意の遺伝子を示し、天然に見出されることのない調節およびコード配列を含む。したがって、キメラ遺伝子は、異なる供給源に由来する調節配列およびコード配列または同じ供給源に由来する調節配列およびコード配列を含みうるが、天然に見出されるものとは異なる様式で配列されている。「内因性遺伝子」は、生物のゲノム内のその天然の位置における天然遺伝子を示す。「外来」または「異種」遺伝子は、通常は宿主生物内に見出されることはないが宿主生物に遺伝子導入によって導入される遺伝子を示す。外来遺伝子は、非天然の生物に導入される天然遺伝子またはキメラ遺伝子を含みうる。「トランス遺伝子」は、形質転換手順によりゲノムに導入されている遺伝子である。
本明細書で用いられる「単離核酸断片」または「単離核酸分子」は同義に用いられ、かつ一本鎖または二本鎖のRNAまたはDNAの高分子を意味し、場合により合成、非天然または改変ヌクレオチド塩基を有することになる。DNAの高分子の形態の単離核酸断片については、cDNA、ゲノムDNAまたは合成DNAのうちの1つもしくは複数のセグメントから構成されうる。
核酸断片については、ある一本鎖形態の核酸断片が温度および溶液のイオン強度の適切な条件下で他方の核酸断片にアニール可能である場合、別の核酸断片、例えばcDNA、ゲノムDNA、またはRNA分子に対して「ハイブリダイズ可能」である。ハイブリダイゼーションおよび洗浄の条件については周知であり、Sambrook J.、Fritsch E.F.およびManiatis T.Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory(Cold Spring Harbor,NY)(1989年)、特に第11章およびその中の表11.1(全体として参照により本明細書中に援用される)に例示されている。温度およびイオン強度の条件はハイブリダイゼーションの「ストリンジェンシー」を決定する。ストリンジェンシー条件は、中程度に類似の断片(遠縁の生物由来の相同配列など)から高度に類似の断片(近縁の生物由来の機能酵素を複製する遺伝子など)にかけてスクリーニングするように調整されうる。ハイブリダイゼーション後の洗浄がストリンジェンシー条件を決定する。1つの好ましい条件のセットでは、室温で15分間の6×SSC、0.5% SDSの場合から開始し、次いで45℃で30分間の2×SSC、0.5% SDSの場合を繰り返し、次いで50℃で30分間の0.2×SSC、0.5% SDSの場合を2回繰り返すという一連の洗浄が用いられる。より好ましいストリンジェントな条件のセットではより高温が用いられ、ここでの洗浄は終わりの2回の0.2×SSC、0.5% SDSにおける30分の洗浄で温度が60℃に高められた点を除いて上記の洗浄と同一である。別の好ましい高度にストリンジェントな条件のセットでは、65℃での0.1×SSC、0.1% SDSにおける2回の最終の洗浄が用いられる。さらなるストリンジェントな条件のセットでは、例えば0.1×SSC、0.1% SDS、65℃でのハイブリダイゼーションおよび2×SSC、0.1% SDSとそれに続く0.1×SSC、0.1% SDSの場合での洗浄が含まれる。
ハイブリダイゼーションでは、塩基間の不一致がハイブリダイゼーションのストリンジェンシーによりありうるとしても2つの核酸が相補配列を有することが必要である。核酸をハイブリダイズするのに適するストリンジェンシーは、当該技術分野での周知の変数である核酸の長さおよび相補性の程度に依存している。2つのヌクレオチド配列間の類似性または相同性の程度が大きくなると、それらの配列を有する核酸のハイブリッドにおけるTmの値が増加する。核酸ハイブリダイゼーションの(より高いTmに対応する)相対的安定性は、以下の順、すなわちRNA:RNA、DNA:RNA、DNA:DNAで低下する。100ヌクレオチド長を超えるハイブリッドにおいては、Tmを計算するための方程式が導かれている(Sambrookら、上記、9.50〜9.51を参照)。より短い核酸すなわちオリゴヌクレオチドの場合のハイブリダイゼーションにおいては、不一致の位置がより重要になり、オリゴヌクレオチド長がその特異性を決定する(Sambrookら、上記、11.7〜11.8を参照)。一実施形態では、ハイブリダイズ可能な核酸における長さは少なくとも約10ヌクレオチド長である。好ましくは、ハイブリダイズ可能な核酸における最小の長さは少なくとも約15ヌクレオチド長、より好ましくは少なくとも約20ヌクレオチド長、および最も好ましくは長さは少なくとも約30ヌクレオチド長である。さらに、当業者は、温度および洗浄溶液の塩濃度がプローブ長などの要素による必要性に応じて調整可能であることを理解するであろう。
「相補的」という用語は、互いにハイブリダイズ可能なヌクレオチド塩基間の関係性を記述するのに用いられる。例えばDNAに関しては、アデノシンがチミンに対して相補的でありかつシトシンがグアニンに対して相補的である。
当該技術分野で既知のように、「同一性(%)」という用語は、配列の比較による判定からの、2つ以上のポリペプチド配列または2つ以上のポリヌクレオチド配列の間の関係性である。当該技術分野では、「同一性」は、場合によっては、かかる配列の文字列の間の一致による判定からの、ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列の間の配列の関連性の程度も意味する。「同一性」および「類似性」は、限定はされないが、1.)Computational Molecular Biology(Lesk A.M.編) Oxford University:NY(1988年);2.)Biocomputing:Informatics and Genome Projects(Smith D.W.編) Academic:NY(1993年);3.)Computer Analysis of Sequence Data、Part I(Griffin A.M.およびGriffin H.G.編) Humania:NJ(1994年);4.)Sequence Analysis in Molecular Biology(von Heinje G.編) Academic(1987年);ならびに5.)Sequence Analysis Primer(Gribskov M.およびDevereux J.編) Stockton:NY(1991年)に記載の方法を含む既知の方法により容易に計算されうる。
同一性を判定するための好ましい方法が試験される配列間に最適な一致を与えるように設計される。同一性および類似性を判定するため方法は、公的に利用可能なコンピュータープログラム内にコード化される。配列アラインメントおよび同一性パーセントの計算は、LASERGENE bioinformatics computing suiteのMegAlign(商標)プログラム(DNASTAR Inc.,Madison,WI)を用いて行われうる。配列の複数のアラインメントが、Clustal Vと称されるアラインメント法に対応する「アラインメントのClustal V法」を含む数種類のアルゴリズムを包含する「アラインメントのClustal法」を用いて行われ(HigginsおよびSharp、CABIOS.5:151−153頁(1989年);Higgins D.G.ら、Comput.Appl.Biosci.、8:189−191頁(1992年)で記載)、かつLASERGENE bioinformatics computing suiteのMegAlign(商標)プログラム(DNASTAR Inc.)において見出される。複数のアラインメントにおいては、デフォルト値はギャップペナルティ=10およびギャップ長ペナルティ=10に対応する。Clustal法を用いる、タンパク質配列のペアワイズアラインメントおよび同一性パーセントの計算におけるデフォルトパラメータが、KTUPLE=1、ギャップペナルティ=3、ウインドウ(WINDOW)=5およびダイアゴナルズセイブド(DIAGONALS SAVED)=5である。核酸においては、これらのパラメータはKTUPLE=2、ギャップペナルティ=5、ウインドウ=4およびダイアゴナルズセイブド=4である。Clustal Vプログラムを用いての配列のアラインメント後、同じプログラム内の「配列距離(sequence distances)」表を見ることにより「同一性パーセント」を得ることが可能である。さらに、「Clustal Wのアラインメント法」が利用可能あり、Clustal Wと称されるアラインメント法に対応し(HigginsおよびSharp、CABIOS.5:151−153頁(1989年);Higgins D.G.ら、Comput.Appl.Biosci.8:189−191頁(1992年)で記載)、LASERGENE bioinformatics computing suiteのMegAlign(商標)v6.1プログラム(DNASTAR Inc.)において見出される。複数のアラインメントにおけるデフォルトパラメータ(ギャップペナルティ=10、ギャップ長ペナルティ=0.2、ディレイ・ディバージェン配列(Delay Divergen Seqs)(%)=30、DNAトランジション・ウェイト(Transition Weight)=0.5、タンパク質重み行列(Protein Weight Matrix)=Gonnetシリーズ(Series)、DNA重み行列(Weight Matrix)=IUB)。Clustal Wプログラムを用いての配列のアラインメント後、同じプログラム内の「配列距離」表を見ることにより「同一性パーセント」を得ることが可能である。
配列同一性の多数のレベルが、同一または類似の機能または活性を有するポリペプチドを他の種から同定するのに有用であることが当業者により十分に理解されている。パーセント同一性の有用な例として、限定はされないが、70%、75%、80%、85%、90%、もしくは95%があげられるか、または70%〜100%の任意の整数の百分率、たとえば、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%は、本発明の記載において有用でありうる。好適な核酸断片は、上記の同一性を有するポリペプチドをコードし、典型的には、少なくとも約250個のアミノ酸、好ましくは少なくとも300個のアミノ酸、および最も好ましくは少なくとも約348個のアミノ酸を有するポリペプチドをコードする。
「配列分析ソフトウェア」という用語は、ヌクレオチドまたはアミノ酸配列の分析にとって有用な任意のコンピュータアルゴリズムまたはソフトウェアプログラムを示す。「配列分析ソフトウェア」は商業的に利用可能であるかまたは個別に開発される場合がある。典型的な配列分析ソフトウェアは、限定はされないが、1.)プログラムのGCGスイート(Wisconsin Packageバージョン9.0、Genetics Computer Group(GCG),Madison,WI);2.)BLASTP、BLASTN、BLASTX(Altschulら、J.Mol.Biol.、215:403−410頁(1990年));3.)DNASTAR(DNASTAR Inc.Madison,WI);4.)Sequencher(Gene Codes Corporation,Ann Arbor,MI);および5.)Smith−Watermanアルゴリズム(W.R.Pearson、Comput.Methods Genome Res.、[Proc.Int.Symp.](1994年)、会合日1992年、111−20頁.Suhai編、Sandor.Plenum:New York,NY)を組み入れたFASTAプログラムを含むことになる。本願における文脈の中で、配列分析ソフトウェアが分析に用いられる場合、分析の結果が、他に規定がない限り、参照されるプログラムの「デフォルト値」に基づくことが理解されるであろう。本明細書で用いられる「デフォルト値」は、最初に初期化される際に最初にソフトウェアが読み込む任意の値またはパラメータのセットを意味することになる。
アミノ酸またはヌクレオチド配列の「大部分」は、ポリペプチドのアミノ酸配列または遺伝子のヌクレオチド配列を、当業者による配列の人手による評価、またはBLAST(Altschul S.F.ら、、J.Mol.Biol.、215:403−410頁(1993年))などのアルゴリズムを使用するコンピュータで自動化された配列比較および同定のいずれかにより、ポリペプチドまたは遺伝子を推定的に同定する程度に十分に含む部分である。一般に、ポリペプチドまたは核酸配列を公知のタンパク質または遺伝子に対して相同なものとして推定的に同定するため、10個以上の隣接アミノ酸または30個以上のヌクレオチドの配列が必要である。さらに、ヌクレオチド配列に関しては、20〜30個の隣接ヌクレオチドを含む遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドプローブは、遺伝子同定(たとえば、サザンハイブリダイゼーション)および単離(たとえば、細菌コロニーまたはバクテリオファージプラークのインサイチュハイブリダイゼーション)の配列に依存した方法において使用することが可能である。さらに、12〜15塩基の短いオリゴヌクレオチドは、プライマーを含む特定の核酸断片を得るため、PCRにおける増幅プライマーとして使用することが可能である。したがって、ヌクレオチド配列の「大部分」は、配列を、配列を含む核酸断片を特異的に同定および/または単離する程度に十分に含む。本明細書は、特定のアルコールデヒドロゲナーゼタンパク質をコードする完全なアミノ酸およびヌクレオチド配列について教示する。本明細書で報告されるような配列の利点を有する当業者は、当業者に公知の目的のため、開示される配列のすべてまたは大部分をここで使用することができる。したがって、本発明は、添付の配列表において報告されるような完全な配列、ならびに上で定義されるような配列の大部分を含む。
アミノ酸配列内またはコード領域内での改変(ここでは化学的に等価なアミノ酸が所与の部位で置換されても、コードタンパク質の機能的特性に影響を与えない)が一般に認められることは当該技術分野で周知であることから、本発明は、特定の例示的な配列以上のものを包含する。本発明の目的においては、置換は、次の5つの群、すなわち、
1.小さい脂肪族、非極性またはわずかに極性のある残基:Ala、Ser、Thr(Pro、Gly);
2.極性のある負に帯電した残基およびそれらのアミド:Asp、Asn、Glu、Gln;
3.極性のある正に帯電した残基:His、Arg、Lys;
4.大きい脂肪族、非極性の残基:Met、Leu、Ile、Val(Cys);および5.大きい芳香族性残基:Phe、Tyr、Trp
のうち1つの範囲内での交換として定義される。
したがって、アミノ酸のアラニン、疎水性アミノ酸におけるコドンは、別のより疎水性の低い残基(グリシンなど)またはより疎水性の高い残基(バリン、ロイシン、またはイソロイシンなど)をコードするコドンによって置換されうる。同様に、ある負に帯電した残基と別の残基(アスパラギン酸とグルタミン酸など)またはある正に帯電した残基と別の残基(リジンとアルギニンなど)の置換をもたらす変化はまた、機能的に等価な産物を生成することが想定されうる。多くの場合、タンパク質分子のN末端およびC末端部分の改変をもたらすヌクレオチド変化であれば、タンパク質の活性を改変することも想定されないことになる。したがって、記載されるコドン変化を伴うコード領域、および記載されるアミノ酸変化を伴うタンパク質は、本発明に包含される。
本明細書で用いられる「コード配列」または「CDS」という用語は、特定のアミノ酸配列をコードするDNA配列を示す。「適切な調節配列」は、上流(5’非コード配列)またはコード配列の下流(3’非コード配列)内に位置するヌクレオチド配列を示し、関連のコード配列の転写、RNAのプロセシングまたは安定性あるいは翻訳に作用する。調節配列は、プロモーター、翻訳リーダー配列、イントロン、ポリアデニル化認識配列、RNAプロセシング部位、エフェクター結合部位およびステムループ構造を含みうる。
「プロモーター」という用語は、コード配列または機能RNAの発現を制御可能なDNA配列を示す。一般に、コード配列はプロモーター配列の3’側に位置する。プロモーターは、その全体として天然遺伝子に由来するか、または天然に見出される異なるプロモーターに由来する異なる要素から構成されるか、またはさらに合成DNAセグメントを含む場合がある。異なるプロモーターが異なる組織または細胞種における、あるいは発生の異なる段階で、あるいは異なる環境または生理的状態に応答して遺伝子の発現を誘導可能であることが当業者により理解されている。遺伝子における大部分の細胞種内でほぼ常に発現を誘導するプロモーターが一般に「構成プロモーター」と称される。さらに、ほとんどの場合、調節配列の正確な境界が完全に規定されていないことから、異なる長さのDNA断片が同一のプロモーター活性を有しうると理解されている。
「作動可能に連結される」という用語は、一方の機能が他方により影響を受けるような核酸配列の単一の核酸断片上への結合を示す。例えば、プロモーターが、そのコード配列の発現に効果を及ぼすことが可能である(すなわちコード配列がプロモーターの転写調節下にある)場合、コード配列に作動可能に連結されている。コード配列は調節配列にセンスまたはアンチセンス方向に作動可能に連結されうる。
本明細書で用いられる「発現」という用語は、本発明の核酸断片に由来するセンス(mRNA)またはアンチセンスRNAの転写および安定な蓄積を示す。発現はmRNAのポリペプチドへの翻訳も示しうる。
本明細書で用いられる「形質転換」という用語は、核酸断片の宿主生物への転移を示し、遺伝的に安定な遺伝的形質をもたらす。形質転換された核酸断片を有する宿主生物は、「トランスジェニック」または「組換え」または「形質転換された」生物と称される。
「プラスミド」および「ベクター」という用語は、細胞の中央代謝の一部でない、遺伝子を保有することが多く、通常は環状二本鎖DNA断片の形態である余分な染色体要素を示す。かかる要素は、任意の供給源に由来する線状または環状の一本鎖または二本鎖のDNAまたはRNAにおける自己複製配列、ゲノム結合(integrating)配列、ファージまたはヌクレオチド配列である場合があり、ここでは多数のヌクレオチド配列が適切な3’未翻訳配列を有する選択された遺伝子産物におけるプロモーター断片およびDNA配列を細胞に導入可能な固有の作成物に連結されるかまたは組換えられている。「形質転換ベクター」は、外来遺伝子を有し、かつ特定の宿主細胞の形質転換を促進する、外来遺伝子に加わる要素を有する特定のベクターを示す。
本明細書で用いられる「コドン縮重」という用語は、コードされたポリペプチドのアミノ酸配列に作用することなくヌクレオチド配列の変異を可能にする遺伝子コードにおける性質を示す。当業者は、所定のアミノ酸を特定するための、ヌクレオチドコドンの使用時に特定の宿主細胞により示される「コドンバイアス」について十分に理解している。したがって、宿主細胞内での改善された発現のために遺伝子を合成する場合、遺伝子をそのコドン使用の頻度が宿主細胞での好ましいコドンの使用の頻度に近づくように設計することが望ましい。
「コドンが最適化された」という用語は、様々な宿主の形質転換における核酸分子の遺伝子またはコード領域を示すとき、DNAによってコードされるポリペプチドを改変することなく宿主生物の典型的なコドンの使用を反映するための核酸分子の遺伝子またはコード領域におけるコドンの改変を示す。
ここで用いられる標準の組換えDNAおよび分子クローニング技術は、当該技術分野で周知であり、Sambrook J.、Fritsch E.F.およびManiatis T.、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY(1989年)(以後Maniatis);Silhavy T.J.、Bennan M.L.、およびEnquist L.W.、Experiments with Gene Fusions、Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY(1984年);ならびにAusubel F.M.ら、Current Protocols in Molecular Biology、Greene Publishing Assoc. and Wiley−Interscience発行(1987年)に記載されている。ここで用いられるさらなる方法は、Methods in Enzymology,Volume 194,Guide to Yeast Genetics and Molecular and Cell Biology(Part A、2004年、Christine GuthrieおよびGerald R.Fink(編)、Elsevier Academic Press(SanDiego,CA))に記載されている。
アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼ活性
1−ブタノールを含有する培地上での連続培養による環境汚泥試料の集積を通じ、出願人は、1−ブタノールを単一の炭素源として使用する能力がある微生物を単離することができた。1つの単離物が、細菌種アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)に属するものとして、その16S rRNA配列によって同定された。出願人は、この単離物中に、ブチルアルデヒドと1−ブタノールを相互変換するブタノールデヒドロゲナーゼ酵素活性を見出した。出願人はまた、このブタノールデヒドロゲナーゼ酵素活性がまた、イソブチルアルデヒドとイソブタノールの相互変換、ならびに2−ブタノンと2−ブタノールの相互変換を触媒することを見出した。意外なことに、この酵素は、集積培地中で使用される1−ブタノール基質の場合に匹敵するかまたはより優れた代替基質における動的定数を有した。これらの結果は、このアクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼが、1−ブタノール、イソブタノール、または2−ブタノールを、それぞれブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒドまたは2−ブタノン基質の供給源を有する組換え微生物宿主細胞内で生成するために使用可能であることを示した。
ブタノールデヒドロゲナーゼタンパク質およびコード配列
ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有する酵素をコードする、アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)内で同定されたヌクレオチド配列(sadBと称す)は、配列番号1として与えられる。完全タンパク質のアミノ酸配列は、配列番号2として与えられる。このアミノ酸配列と公的データベース内の配列との比較によると、このタンパク質が公知のアルコールデヒドロゲナーゼに対して驚異的に低い類似性を有することが示された。最も類似した公知の配列は、スコアリングマトリックスBLOSUM62、10の期待値カットオフおよびワードサイズ3を伴うBLASTを使用し、配列番号2のアミノ酸配列に対してその348個のアミノ酸長にわたって67%同一であった。11のギャップオープニングペナルティおよび1のギャップエクステンションが使用された。見出された最高の類似性は、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)MC58のZn含有アルコールデヒドロゲナーゼ(登録番号AAF41759.1)に対する67%のアミノ酸の同一性およびマイコプラズマ・ガラクチアエ(Mycoplasma agalactiae)のZn含有アルコールデヒドロゲナーゼ(登録番号A5IY63)に対する67%のアミノ酸の同一性であった。本明細書で同定され、単離される、アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼ(配列番号2)の配列に対して67%超の同一性を有するアミノ酸配列を有するタンパク質は、本発明のタンパク質である。本発明のタンパク質は、配列番号2に対して少なくとも約70%〜75%、約75%〜80%、約80%〜85%、もしくは約85%〜90%同一なアミノ酸配列を有し、ここでは約90%〜95%がより好ましい。配列番号2に対して少なくとも約95%同一のアミノ酸配列が最も好ましい。
アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼをコードする核酸配列(配列番号1)は、デフォルトパラメータを伴うBLASTを用い、公開配列(public sequences)と比較し、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)MC58のZn含有アルコールデヒドロゲナーゼ(登録番号NC003112)をコードする配列に対して約65%の最高の同一性を有する。本発明の核酸分子は、配列番号2に対して少なくとも約70%の同一性を有し、ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有する、少なくとも約250個のアミノ酸のポリペプチドをコードするものである。核酸分子は、少なくとも約300個のアミノ酸、または約348個のアミノ酸のポリペプチドをコードしうる。核酸分子は、配列番号2に対して少なくとも約75%〜80%、80%〜85%、85%〜90%、90%〜95%、もしくは95%〜100%の同一性を有するポリペプチドをコードしうる。
本発明のさらなる核酸分子は、配列番号2のブタノールデヒドロゲナーゼをコードする核酸分子に対する、次の条件、すなわち0.1×SSC、0.1%SDS、65℃の下でのハイブリダイゼーションによって同定し、2×SSC、0.1%SDS、次いで0.1×SSC、0.1%SDSで洗浄することが可能である。本発明の態様では、上記の核酸分子のいずれかに対して相補的な核酸分子がさらに含められる。配列番号2のポリペプチドをコードする核酸分子は最も好適であり、その例が配列番号1および3である。当業者に周知のように、遺伝子コードの縮重により、複数の核酸配列が、配列番号2のポリペプチドをコードしうる。たとえば、コード配列は、特定の宿主内で最大の発現のためにコドン最適化され、たとえば、配列番号3である配列は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)内で発現のためにコドン最適化されうる。
相同体の単離
アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼをコードする核酸分子、たとえば配列番号1を使用し、この核酸断片に対して少なくとも70%〜75%、75%〜80%、80%〜85%、85%〜90%、90%〜95%、もしくは95%〜100%の配列同一性を有する、相同タンパク質をコードする核酸分子を、同じまたは他の微生物種から単離することが可能である。コード相同タンパク質は、下記のように、ブタノールデヒドロゲナーゼ活性について評価することが可能である。配列依存性プロトコルを用いる相同体の単離は、当該技術分野で周知である。配列依存性プロトコルの例は、限定はされないが、核酸ハイブリダイゼーションの方法、ならびに、核酸増幅技術(たとえば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、Mullisら、米国特許第4,683,202号明細書;リガーゼ連鎖反応(LCR)、Tabor S.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82、1074(1985年);または鎖置換増幅(SDA)、Walkerら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、89:392頁(1992年))のさまざまな使用によって例示されるDNAおよびRNA増幅の方法を含む。
たとえば、本発明の核酸断片は、当業者に周知の方法を用い、DNAハイブリダイゼーションプローブとして配列番号1の核酸断片の全部または一部を使用し、任意の所望される細菌からライブラリをスクリーニングすることによって直接単離することが可能である。配列番号1に基づく特異的なオリゴヌクレオチドプローブは、当該技術分野で公知の方法(Maniatis、上記)によって設計し、合成することが可能である。さらに、配列を直接使用し、DNAプローブを、ランダムプライマーDNAラベリング、ニックトランスレーション、または末端標識技術などの当業者に公知の方法により、またはRNAプローブを、利用可能なインビトロ転写系を使用し、合成することが可能である。さらに、特異的なプライマーを設計し、使用し、配列番号1の相同体の一部または完全長を増幅することが可能である。得られる増幅産物は、増幅反応の間に直接標識するかまたは増幅反応後に標識し、プローブとして使用し、完全長DNA断片を好適なストリンジェントな条件下で単離することが可能である。
典型的には、PCRタイプ増幅技術においては、プライマーは、異なる配列を有し、互いに相補的でない。所望される試験条件に依存し、プライマーの配列は、標的核酸の効率的かつ忠実な複製を提供するように設計される必要がある。PCRプライマー設計の方法は、一般的であり、当該技術分野で周知である(TheinおよびWallace、“The use of oligonucleotide as specific hybridization probes in the Diagnosis of Genetic Disorders”,in Human Genetic Diseases:A Practical Approach、K.E.Davis編(1986年)、33−50頁、IRL Press(Herndon,Virginia));Rychlik W.(1993年)、In White B.A.(編)、Methods in Molecular Biology、第15巻、31−39頁、PCR Protocols:Current Methods and Applications. Humania Press,Inc.(Totowa,NJ))。
一般に、本核酸配列の2つの短いセグメントを使用し、ポリメラーゼ連鎖反応プロトコルにおける使用を意図したプライマーを設計し、DNAまたはRNAから相同コード領域をコードするより長い核酸断片を増幅することが可能である。PCRは、鋳型として配列番号1に相同な核酸配列を有する任意のDNA、たとえば鋳型としてゲノムDNA、cDNAまたはプラスミドDNAを使用して実施してもよい。クローン化cDNAのライブラリを使用する場合、一方のプライマーの配列は配列番号1に由来し、他方のプライマーの配列は微生物遺伝子をコードするmRNA前駆体の3’末端でのポリアデニル酸トラクト(tracts)の存在を利用する。あるいは、第2のプライマー配列は、クローン化ベクターに由来する配列に基づく場合がある。たとえば、当業者は、鋳型としてmRNAを使用するRACEプロトコルに従い(Frohmanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:8998頁(1988年))、PCRを用いてcDNAを生成し、転写産物における単一点(single point)と3’または5’末端の間の領域のコピーを増幅することができる。3’および5’方向に方向づけられるプライマーは、本核酸配列から設計することが可能である。市販の3’RACEまたは5’RACEシステム(Life Technologies(Rockville,MD))を使用し、特異的な3’または5’cDNA断片を単離することが可能である(Oharaら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:5673頁(1989年);Lohら、Science 243:217頁(1989年))。
あるいは、配列番号1の核酸分子またはその相補体は、相同体の同定用のハイブリダイゼーション試薬として使用してもよい。核酸ハイブリダイゼーション試験の基本的要素は、プローブ、目的の遺伝子または遺伝子断片を含有すると思われる試料、および特異的ハイブリダイゼーション法を含む。本発明のプローブは、典型的には、検出されるべき核酸配列に対して相補的な一本鎖核酸配列である。プローブは、検出されるべき核酸配列に対して「ハイブリダイズ可能」である。プローブ長は、5塩基から数万塩基まで可変であり、実施されるべき特定の試験に依存することになる。典型的には、約15塩基〜約30塩基のプローブ長が好適である。検出されるべき核酸配列に対して相補的である必要があるプローブ分子はほんの一部に限られる。さらに、プローブと標的配列の間の相補性は完全である必要はない。ハイブリダイゼーションは、相補性が不完全な分子間では生じず、その結果として、ハイブリダイズされる領域内の塩基の特定の画分は適切な相補的塩基と対合しない。
ハイブリダイゼーション方法は十分に確立されている。典型的には、プローブおよび試料は、核酸ハイブリダイゼーションを可能にする条件下で混合されなければならない。これは、適切な濃度および温度条件下、無機または有機塩の存在下で、プローブと試料を接触させることを含む。プローブと試料核酸は、プローブと試料核酸の間の任意の可能なハイブリダイゼーションが生じうるような十分に長い期間接触状態でなければならない。混合物中のプローブまたは標的の濃度によって、ハイブリダイゼーションが生じるのに必要な時間が決まることになる。プローブまたは標的濃度が高まると、必要とされるハイブリダイゼーションのインキュベーション時間が短くなる。場合によって、カオトロピック剤を加えてもよい。カオトロピック剤は、ヌクレアーゼ活性を阻害することにより、核酸を安定化する。さらに、カオトロピック剤は、室温での短いオリゴヌクレオチドプローブの高感度かつストリンジェントなハイブリダイゼーションを可能にする(Van NessおよびChen,Nucl.Acid Res.19:5143−5151頁(1991年))。好適なカオトロピック剤は、特に、塩化グアニジン、チオシアン酸グアニジン、チオシアン酸ナトリウム、テトラクロロ酢酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、テトラクロロ酢酸ルビジウム、ヨウ化カリウム、およびトリフルオロ酢酸セシウムを含む。典型的には、カオトロピック剤は、約3Mの最終濃度で存在することになる。必要に応じて、ハイブリダイゼーション混合物にホルムアミドを、典型的には30〜50%(v/v)加えてもよい。
さまざまなハイブリダイゼーション溶液を使用してもよい。典型的には、これらは、約20〜60%容量、好ましくは30%の極性有機溶媒を含む。一般的なハイブリダイゼーション溶液では、約30〜50% v/vのホルムアミド、約0.15〜1Mの塩化ナトリウム、約0.05〜0.1Mの緩衝液、たとえばクエン酸ナトリウム、トリス−HCl、PIPESまたはHEPES(約6〜9のpH範囲)、約0.05〜0.2%の洗剤、たとえばドデシル硫酸ナトリウム、または0.5〜20mMのEDTA、FICOLL(Pharmacia Inc.)(約300〜500キロダルトン(kD))、ポリビニルピロリドン(約250〜500kD)、および血清アルブミンが使用される。また、典型的なハイブリダイゼーション溶液中に、約0.1〜5mg/mLの未標識キャリア核酸、断片化核DNA(nucleic DNA)、たとえば仔ウシ胸腺またはサケ精液DNA、または酵母RNA、および場合によって約0.5〜2% wt./vol.のグリシンが含まれることになる。また、他の添加剤、たとえば体積排除剤(volume exclusion agent)を含めてもよく、それは、種々の極性水溶性剤または膨潤剤(swellable agent)、たとえばポリエチレングリコール、ポリアクリル酸塩またはポリアクリル酸メチルなどのアニオンポリマー、およびアニオンサッカライドポリマー(anionic saccharidic polymer)、たとえば硫酸デキストランを含む。
核酸ハイブリダイゼーションは、種々のアッセイフォーマットに適合可能である。最も好適なものの1つが、サンドイッチアッセイフォーマットである。サンドイッチアッセイは、特に、非変性条件下でのハイブリダイゼーションに適合可能である。サンドイッチ型アッセイの主要素が固体支持体である。固体支持体は、それに吸着しているか、またはそれに未標識でかつ配列の一部に相補的である固定化核酸プローブを共有結合させている。
さらに、微生物ゲノムの配列が急速に公的に入手可能になりつつあることから、相同体は、当業者に周知であるバイオインフォマティクスアプローチのみを用いて同定することが可能である。
ブタノールデヒドロゲナーゼ活性
本発明のタンパク質は、配列番号2に対して少なくとも約70%以上のアミノ酸同一性を有し、かつブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有する。本発明の核酸分子は、ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有する配列番号2に対して少なくとも約70%以上のアミノ酸同一性を有するタンパク質をコードする。当業者は、タンパク質におけるブタノールデヒドロゲナーゼ活性を容易に評価することができる。タンパク質は、下記のように微生物細胞内で発現され、細胞抽出物、粗酵素調製物、または精製酵素調製物中でのブタノールデヒドロゲナーゼ活性についてアッセイされる。たとえば、精製酵素および粗酵素調製物のアッセイは、本明細書中、実施例1で説明される。1−ブタノールデヒドロゲナーゼ活性についてのアッセイでは、50mMのブチルアルデヒドおよび0.2mMのNADHを含有する50mMのリン酸カリウム緩衝液(pH6.2、35℃)中の酵素を適量で使用し、NADHからNAD+への酸化が340nmで分光測定的にモニタリングされる。アルコール基質を用いる代替アッセイが、3mMのNADおよびさまざまな濃度のアルコールを含有するトリス緩衝液(pH8.5)において35℃で実施されるか、あるいはケトンまたはアルデヒド基質を用いる場合は、200μMのNADHおよびさまざまな濃度のケトンまたはアルデヒドを含有する50mMのMES緩衝液(pH6.0)において35℃で実施される。これらまたは他の容易に実施可能なアッセイによると、ブタノールデヒドロゲナーゼの機能は、単離核酸分子によってコードされる同定されたタンパク質の構造に関連性がある(そのいずれもが同定された配列を有する)。
組換え発現
本発明の核酸断片は、微生物宿主細胞、たとえば細菌、シアノバクテリア、糸状真菌および酵母において発現され、コードされたブタノールデヒドロゲナーゼの発現がもたらされうる。宿主株の例として、限定はされないが、クロストリジウム(Clostridium)、ザイモモナス(Zymomonas)、エシェリキア(Escherichia)、サルモネラ(Salmonella)、ロドコッカス(Rhodococcus)、シュードモナス(Pseudomonas)、バチルス(Bacillus)、乳酸桿菌(Lactobacillus)、腸球菌(Enterococcus)、ペディオコッカス(Pediococcus)、アルガリゲネス(Alcaligenes)、クレブシエラ(Klebsiella)、パエニバチルス(Paenibacillus)、アルスロバクター(Arthrobacter)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)、カンジダ(Candida)、ハンゼヌラ(Hansenula)、クリベロミセス(Kluyveromyces)およびサッカロミセス(Saccharomyces)があげられる。
外来タンパク質の高レベル発現を誘導する調節配列を有する微生物発現系および発現ベクターは、当業者に周知である。これらのいずれかを使用し、本発明の核酸分子によってコードされるタンパク質を生成するためのキメラ遺伝子を作成することが可能である。次いで、これらのキメラ遺伝子を、形質転換を介して好適な微生物に導入し、酵素の高レベル発現を提供することが可能である。
種々の宿主細胞の形質転換にとって有用なベクターについては一般的であり、EPICENTRE(登録商標)(Madison,WI)、Invitrogen Corp.(Carlsbad,CA)、Stratagene(La Jolla,CA)、およびNew England Biolabs,Inc.(Beverly,MA)などの企業から市販されている。大腸菌(E.coli)−酵母シャトルベクターは、酵母発現のためのキメラ遺伝子のクローニングにとって有用である。典型的には、ベクターは、選択可能マーカーおよび所望の宿主内での自己複製または染色体組込みを可能にする配列を有する。さらに、適切なベクターは転写開始制御を内在するプロモーター領域および転写終結制御領域を含み、それらの間にコード領域のDNA断片が挿入されることで挿入されたコード領域の発現がもたらされうる。両方の制御領域は形質転換された宿主細胞に対して相同な遺伝子から誘導されうるが、かかる制御領域が生成宿主として選択される特定の種に対して天然でない遺伝子からも誘導されることが理解されるべきである。
所望される宿主細胞内での本ブタノールデヒドロゲナーゼコード領域の発現を駆動するのに有用な開始制御領域またはプロモーターは極めて多く、当業者に周知である。好適なプロモーターは、限定はされないが、次の遺伝子に由来するプロモーター、すなわち、CYC1、HIS3、GAL1、GAL10、ADH1、PGK、PHO5、GAPDH、ADC1、TRP1、URA3、LEU2、ENO、TPI、CUP1、FBA、GPD、およびGPM(サッカロミセス(Saccharomyces)における発現にとって有用);AOX1(ピキア(Pichia)における発現にとって有用);ならびに、lac、ara、tet、trp、lPL、lPR、T7、tac、およびtrcプロモーター(大腸菌(Escherichia coli)、アルガリゲネス(Alcaligenes)、およびシュードモナス(Pseudomonas)における発現にとって有用);枯草菌(Bacillus subtilis)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)、およびパエニバチルス・マセランス(Paenibacillus macerans)における発現にとって有用なamy、apr、およびnprプロモーター、ならびにさまざまなファージプロモーター;nisA(グラム陽性細菌における発現にとって有用、Eichenbaumら、Appl.Environ.Microbiol.64(8):2763−2769頁(1998年));ならびに合成P11プロモーター(ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)における発現にとって有用(Rudら、Microbiology 152:1011−1019頁(2006年)))を含む。
終結制御領域についても好ましい宿主に対して天然の様々な遺伝子から誘導されうる。場合により終結部位は不要でありうるが、含められる場合が最も好ましい。
特定のベクターが広範囲の宿主細菌内で複製可能であり、かつ複合により導入可能である。pRK404および3つの関連ベクター:pRK437、pRK442、およびpRK442(H)の完全でかつアノテートされた配列が利用可能である。これらの誘導体はグラム陰性菌における遺伝子操作にとって有用なツールであることが判明している(スコット(Scott)ら、Plasmid 50(1):74−79頁(2003年))。広範な宿主範囲のInc P4プラスミドRSF1010における数種のプラスミド誘導体についても、グラム陰性菌の範囲内で機能しうるプロモーターとともに利用可能である。プラスミドpAYC36およびpAYC37が複数のクローニング部位とともに活性プロモーターを有し、グラム陰性菌内での異種の遺伝子発現が可能である。
グラム陽性細菌に適したベクターのいくつかの例として、pAMβ1およびその誘導体(Renaultら、Gene 183:175−182頁(1996年);およびO’Sullivanら、Gene 137:227−231頁(1993年));pMBB1およびpHW800、pMBB1の誘導体(Wyckoffら、Appl.Environ.Microbiol.62:1481−1486頁(1996年));接合プラスミドpMG1(Tanimotoら、J.Bacteriol.184:5800−5804頁(2002年));pNZ9520(Kleerebezemら、Appl.Environ.Microbiol.63:4581−4584頁(1997年));pAM401(Fujimotoら、Appl.Environ.Microbiol.67:1262−1267頁(2001年));およびpAT392(Arthurら、Antimicrob.Agents Chemother.38:1899−1903頁(1994年))があげられる。ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)由来のいくつかのプラスミドもまた報告されている(van Kranenburgら、Appl.Environ.Microbiol.71(3):1223−1230頁(2005年))。
酵母内での遺伝子発現のための方法は、当該技術分野で公知である(たとえば、Methods in Enzymology、第194巻、Guide to Yeast Genetics and Molecular and Cell Biology(Part A、2004年、Christine GuthrieおよびGerald R.Fink(編)、Elsevier Academic Press(San Diego,CA))を参照)。酵母内で典型的に使用されるプラスミドは、シャトルベクターpRS423、pRS424、pRS425、およびpRS426であり(American Type Culture Collection(Rockville,MD))、それらは、大腸菌(E.coli)複製起点(たとえばpMB1)、酵母2μ複製起点、および栄養選択のためのマーカーを有する。これら4つのベクターにおける選択マーカーは、His3(ベクターpRS423)、Trp1(ベクターpRS424)、Leu2(ベクターpRS425)およびUra3(ベクターpRS426)である。本発明のブタノールデヒドロゲナーゼをコードするキメラ遺伝子を有する発現ベクターの作成は、大腸菌(E.coli)における標準の分子クローニング技術または酵母におけるギャップ修復組換え法(gap repair recombination method)のいずれかによって行うことが可能である。これらのベクターは、大腸菌(E.coli)および酵母株の双方において株の増殖を可能にする。
本発明のキメラ遺伝子は、安定な複製プラスミドから発現させるか、または宿主ゲノムに組み込んでもよい。DNA組み込み用プラスミドは、トランスポゾン、宿主ゲノムにおける組み込み標的位置に対して相同な核酸配列の領域、または組み込みを支持する他の配列を含みうる。ベクターのさらなるタイプは、たとえばEPICENTRE(登録商標)から市販されている系を使用して生成されるトランスポゾンでありうる。所望される標的宿主および所望される機能に適したベクターの選択の仕方は周知である。さらに、本発明のブタノールデヒドロゲナーゼをコードする核酸分子は、宿主ゲノムにおいて、内因性プロモーターに隣接して、作動可能に連結される様式で組み込まれうる。
ブタノール微生物生成宿主
本発明の単離核酸分子の発現は、標的の形質転換された組換え微生物宿主細胞に、ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を提供し、ここでブタノールは、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、または2−ブタノンの存在下で生成される。これらの各基質は、宿主細胞内で天然に生成されうるか、または宿主細胞内で改変された生合成経路の産物として生成されうる。イソブタノール、2−ブタノール、または1−ブタノールの生成を目的とした、微生物において改変されうる生合成経路は、米国特許出願公開第20070092957A1号明細書、米国特許出願公開第20070259410A1号明細書、米国特許出願公開第20070292927A1号明細書、および米国特許出願公開第20080182308A1号明細書(これらはすべて、参照により本明細書中に援用される)に記載されている。記載された各経路における最終ステップを排除すると、産物は、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、または2−ブタノンである。したがって、最終ステップが欠如したこれらの記載された経路のうち1つが改変された組換え微生物宿主細胞は、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、または2−ブタノンの供給源を有する。本発明の単離核酸分子の細胞内でのさらなる発現が、ブチルアルデヒドを1−ブタノール、イソブチルアルデヒドをイソブタノール、または2−ブタノンを2−ブタノールに変換するためのブタノールデヒドロゲナーゼ活性の存在をもたらす。
ブタノール生成のための成長
本発明の単離核酸分子を含み、かつブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、または2−ブタノンを有する組換え微生物生成宿主が、好適な炭素基質を含有する発酵培地中で成長する。適切な基質が、限定はされないが、グルコースおよびフルクトースなどの単糖、乳糖またはスクロースなどのオリゴ糖、デンプンまたはセルロースなどの多糖、あるいはそれらの混合物、ならびに乳清透過液、コーンスティープリカー(cornsteep liquor)、砂糖液(sugar beet molasses)、および大麦モルト(barley malt)などの再生可能な原料由来の未精製混合物を含みうる。さらに、炭素基質はまた二酸化炭素または主要な生化学的中間体への代謝変換が実証されているメタノールなどの1炭素基質でありうる。メチロトローフ(methylotrophic)生物が、メチルアミン、グルコサミンおよび代謝活性における種々のアミノ酸などの化合物を含有する他の多数の炭素を用いることでも知られている。例えば、メチロトローフ酵母がメチルアミン由来の炭素を用いてトレハロースまたはグリセロールを形成することで知られている(Bellionら、Microb.Growth C1 Compd.、[Int.Symp.]、7th(1993年)、415−32頁、Murrell J.Collin;Kelly,Don P.編、Intercept,Andover,UK発行)。同様に、カンジダの様々な種がアラニンまたはオレイン酸を代謝することになる(Sulterら、Arch.Microbiol. 153:485−489頁(1990年))。それ故、本発明で用いられる炭素源が基質を有する多種多様な炭素を包含する場合があり、生物の選択によってのみ限定されうると考えられる。
上記の炭素基質およびその混合物のすべてが本発明において好適であると考えられるが、好ましい炭素基質は、グルコース、フルクトース、およびスクロースである。スクロースは、サトウキビ、サトウダイコン、キャッサバ、サトウモロコシ、およびこれらの混合物などの再生可能な糖供給源に由来しうる。グルコースおよびデキストロースは、トウモロコシ、小麦、ライ麦、大麦、オート麦、およびこれらの混合物などの穀物を含むデンプンに基づく供給原料の糖化を通じて、再生可能な穀物供給源に由来しうる。さらに、発酵性糖は、たとえば共同所有および同時係属中の米国特許出願公開第2007/0031918A1号明細書(参照によって本明細書中に援用される)中に記載のように、前処理および糖化のプロセスを通じて、再生可能なセルロース系またはリグノセルロース系バイオマスに由来しうる。バイオマスは、任意のセルロース系またはリグノセルロース系の原料を示し、セルロースを含有し、かつ場合により、ヘミセルロース、リグニン、デンプン、オリゴ糖および/または単糖をさらに含有する原料を含む。バイオマスは、追加成分、例えばタンパク質および/または脂質も含有しうる。バイオマスは単一の供給源から誘導されうるか、またはバイオマスは2つ以上の供給源から誘導される混合物を含有しうる。バイオマスは、例えばトウモロコシ穂軸(corn cob)およびコーンストーバーの混合物または草および葉の混合物を含有しうる。バイオマスは、限定はされないが、バイオエネルギー作物、農業残渣、地方自治体の固体廃棄物、産業固体廃棄物、製紙から排出される汚泥、庭ごみ、廃材および林業廃棄物を含む。バイオマスの例として、限定はされないが、トウモロコシ粒、トウモロコシ穂軸、トウモロコシの皮などのトウモロコシ残渣、コーンストーバー、草、小麦、麦かん(wheat straw)、大麦、麦かん(barley straw)、干し草、稲わら、スイッチグラス、紙くず、サトウキビバガス、サトウモロコシ、大豆、穀物、木、枝、根、葉、木片、おがくず、シュラブおよびブッシュのミリングから得られる成分、野菜、果物、花、家畜糞尿ならびにそれらの混合物が挙げられる。
発酵培地は、適切な炭素源に加え、2−ブタノンの生成に必要な培養物の成長および酵素経路の促進に適する、当業者に既知の、適切なミネラル、塩、共同因子、緩衝液および他の成分を含有する必要がある。
培養条件
典型的には細胞が、適切な培地内、約20℃〜約40℃の範囲内の温度で成長される。本発明において好適な成長培地は、ルリアベルターニ(LB)ブロス、サブローデキストロース(SD)ブロス、酵母培地(YM)ブロス、または(炭素/エネルギー源として)酵母窒素塩基、硫酸アンモニウム、およびデキストロースを含むブロスなどの一般的な商業的に調製された培地、あるいは、大部分のサッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)株を成長させるための、ペプトン、酵母抽出物、およびデキストロースの最適な割合での混合物であるYPD培地である。他の限定または合成された成長培地が用いられる場合があり、かつ特定の微生物の成長に適した培地について微生物学または発酵科学に関する当業者は知っているであろう。異化代謝産物抑制を直接的または間接的に調節することで知られる作用物質、例えば環状アデノシン2’:3’一リン酸の使用についても発酵培地内に取り込まれうる。
酵母の発酵に適するpH範囲はpH5.0〜pH9.0であり、初期条件としてはpH6.0〜pH8.0が好ましい。他の微生物の発酵における好適なpH範囲はpH3.0〜pH7.5であり、ここでpH4.5〜pH6.5が初期条件として好ましい。
発酵は好気性または嫌気性条件下で実施可能であり、嫌気性または微好気性条件が好ましい。
工業用バッチおよび連続発酵
発酵は、発酵のバッチ方法でありうる。従来のバッチ発酵は、培地の組成物が発酵開始時に設定され、発酵の間に人工的な改変が施されることがない閉鎖系である。したがって、発酵開始時に培地に望ましい生物が接種され、系に何も添加しなくても発酵の生成が可能である。しかし、典型的には「バッチ」発酵は炭素源の添加に関連したバッチであり、pHおよび酸素濃度などの要素を制御する試みがなされることが多い。バッチシステムでは、システムの代謝産物およびバイオマス組成物は、最大で発酵が停止する時間まで常時変化する。バッチ培養物内では、細胞が、変化のない誘導期(lag phase)から高成長の対数期(log phase)、最終的に成長率が減少または停止する定常期(stationay phase)にかけて抑制される。定常期における細胞が、未処理の場合、最終的に死滅することになる。対数期における細胞が、一般に最終生成物または中間体の生成の大部分に関与する。
標準のバッチシステムに対する変形がフェドバッチシステムである。フェドバッチ発酵プロセスは本発明においても適切であり、基質が発酵プロセスごとに添加されること以外では典型的なバッチシステムを含む。フェドバッチシステムは、異化代謝産物抑制が細胞の代謝を阻害する傾向がある場合や培地内に限られた量の基質を有することが望ましい場合に有用である。フェドバッチシステム内での実際の基質濃度の測定は困難であることから、それはpH、溶解酸素およびCOなどの排ガスの分圧などの測定可能な要素の変化に基づいて評価される。バッチおよびフェドバッチ発酵は一般的で、当該技術分野で周知であり、例がThomas D.、Brockin Biotechnology:A Textbook of Industrial Microbiology、第2版(1989年) Sinauer Associates,Inc.,Sunderland,MAまたはDeshpande,Mukund V.、Appl.Biochem.Biotechnol.、36:227頁(1992年)(参照により本明細書中に援用される)において見出されうる。
発酵培地は、連続発酵方法に適合可能でありうる。連続発酵は、限定された発酵培地がバイオリアクターに連続的に添加されかつ等量の条件培地が処理と同時に除去される場合の開放系である。連続発酵では、一般に一定の高密度で培養物が維持される。
連続発酵では、細胞成長または最終生成物濃度に作用する1つの要素またはいくつかの要素の調節が可能になる。例えば、1つの方法では、炭素源などの限られた栄養素または一定速度での窒素レベルが維持され、あらゆる他のパラメータの抑制が可能になる。他のシステムでは、培地の濁度により測定される細胞濃度が一定に保持される間、成長に作用する多数の要素を連続的に改変することが可能である。連続システムでは、恒常的成長条件を維持するように試みることで、培地の除去(drawn off)に起因する細胞欠損を発酵における細胞成長率に対して均衡させなければならない。連続発酵プロセス用の栄養素および成長因子を調節する方法ならびに生成物形成の速度を最大化するための技術については産業微生物学における当該技術分野で周知であり、かつ種々の方法がBrock、上記で詳述されている。
バッチ、フェドバッチ、連続プロセス、または発酵の任意の公知のモードが、記載の組換え微生物宿主細胞の成長にとって好適であると考えられる。さらに、細胞が、全細胞触媒としての基質上に固定化され、2−ブタノール生成のための発酵条件に従うものと考えられる。
発酵培地からブタノールを単離するための方法
生物学的に生成されたブタノールは、ABE発酵におけるものなどの当該技術分野で既知の方法を用いて発酵培地から単離されうる(例えば、Durre、Appl.Microbiol.Biotechnol.49:639−648頁(1998年)、Grootら、Process Biochem.27:61−75頁(1992年)、およびその中の参考文献を参照)。例えば、固体が遠心分離、濾過、デカンテーション、または同様のものにより発酵培地から除去されうる。次いで、2−ブタノールは、蒸留、共沸蒸留、液体−液体抽出、吸着、ガスストリッピング、膜蒸発、または浸透気化法などの方法を用いて発酵培地から単離されうる。
ブタノールが水と低い沸点の共沸混合物を形成することから、蒸留を用い、混合物をその共沸組成物まで分離してもよい。蒸留を、別の分離方法と併用し、共沸混合物についての分離を得ることが可能である。ブタノールを単離し、精製するための、蒸留と併用可能な方法は、限定はされないが、デカンテーション、液体−液体抽出、吸着、および膜に基づく技術を含む。さらに、ブタノールは、エントレーナを使用する共沸蒸留を用いて単離してもよい(たとえば、DohertyおよびMalone、Conceptual Design of Distillation Systems、McGraw Hill(New York)、2001年を参照)。
ブタノール−水混合物は異種共沸混合物を形成し、それから蒸留をデカンテーションと併用し、ブタノールを単離し、精製してもよい。この方法では、ブタノールを含有する発酵ブロスは蒸留され、共沸組成物に接近する。次いで、共沸混合物は濃縮され、ブタノールはデカンテーションによって発酵培地から分離される。デカントされた水相は、還流としての第1の蒸留カラムに戻してもよい。ブタノールに富むデカントされた有機相は、第2の蒸留カラム内で、蒸留によってさらに精製してもよい。
ブタノールはまた、蒸留と併用し、液体−液体抽出を用いて発酵培地から単離してもよい。この方法では、ブタノールは、好適な溶媒による液体−液体抽出を用い、発酵ブロスから抽出される。次いで、ブタノールを含有する有機相は蒸留され、ブタノールは溶媒から分離される。
また、吸着と組み合わせた蒸留を用い、ブタノールを発酵培地から単離してもよい。この方法では、ブタノールを含有する発酵ブロスは蒸留され、共沸組成物に接近し、次いで残留水は、吸着剤、たとえば分子ふるいの使用によって除去される(Adenら、Lignocellulosic Biomass to Ethanol Process Design and Economics Utilizing Co−Current Dilute Acid Prehydrolysis and Enzymatic Hydrolysis for Corn Stover」、Report NREL/TP−510−32438、National Renewable Energy Laboratory、2002年6月)。
さらに、パーベーパレイションと組み合わせた蒸留を用い、ブタノールを発酵培地から単離し、精製してもよい。この方法では、ブタノールを含有する発酵ブロスは蒸留され、共沸組成物に接近し、次いで残留水は、親水性膜を通したパーベーパレイションによって除去される(Guoら、J.Membr.Sci.245、199−210頁(2004年))。
本発明はさらに以下の実施例にて定義される。これらの実施例が本発明の好ましい実施形態を示す一方であくまで例示目的で与えられることは理解されるべきである。上記の考察およびこれらの実施例から、当業者は、本発明の本質的な特徴により、その趣旨および範囲から逸脱することなく本発明に対して様々な変更および改良を行うことで、本発明の様々な利用および条件への適合が可能であることが確認できる。
一般的方法
実施例において記載される標準の組換えDNAおよび分子クローニング技術は、当該技術分野で周知であり、Sambrook J.、Fritsch E.F.およびManiatis T.Molecular Cloning:A Laboratory Manual;Cold Spring Harbor Laboratory Press(Cold Spring Harbor,NY)(1989年)(Maniatis)およびT.J.Silhavy、M.L.Bennan、およびL.W.Enquist、Experiments with Gene Fusions、Cold Spring Harbor Laboratory Press(Cold Spring Harbor,N.Y.)(1984年)およびAusubel F.M.ら、Current Protocols in Molecular Biology、Greene Publishing Assoc.およびWiley−Interscience発行(1987年)およびMethods in Yeast Genetics、2005年、Cold Spring Harbor Laboratory Press(Cold Spring Harbor,NY)において記載されている。
細菌培養物の維持および成長に適する材料および方法については当該技術分野で周知である。以下の実施例における使用に適する技術が、Manual of Methods
for General Bacteriology(Phillipp Gerhardt、R.G.E.Murray、Ralph N.Costilow、Eugene
W.Nester、Willis A.Wood、Noel R.KriegおよびG.Briggs Phillips編)、American Society for Microbiology,Washington,DC.(1994年))またはThomas D.、Brock in Biotechnology:A Textbook of Industrial Microbiology、第2版、Sinauer Associates,Inc.,Sunderland,MA(1989年)に示されるように見出されうる。細菌細胞の成長および維持について使用されるすべての試薬、制限酵素および材料は、他に特に規定がなければ、Aldrich Chemicals(Milwaukee,WI)、BD Diagnostic Systems(Sparks,MD)、Life Technologies(Rockville,MD)、またはSigma Chemical Company(St.Louis,MO)から入手した。
微生物株は、特に断りのない限り、The American Type Culture Collection(ATCC)(Manassas,VA)から得られた。
略語の意味は以下の通りである。「s」は秒を意味し、「min」は分を意味し、「h」は時間を意味し、「psi」はポンド毎平方インチ意味し、「nm」はナノメートルを意味し、「d」は日を意味し、「μL」はマイクロリットルを意味し、「mL」はミリリットルを意味し、「L」はリットルを意味し、「mm」はミリメートルを意味し、「nm」はナノメートルを意味し、「mM」はミリモル濃度を意味し、「μM」はマイクロモルを意味し、「M」はモル濃度を意味し、「mmol」はミリモルを意味し、「μmol」はマイクロモルを意味し、「g」はグラムを意味し、「μg」はマイクログラムを意味し、「ng」はナノグラムを意味し、「PCR」はポリメラーゼ連鎖反応を意味し、「OD」は光学密度を意味し、「OD600」は600nmの波長で測定された光学密度を意味し、「kDa」はキロダルトンを意味し、「g」は重力定数を意味し、「bp」は塩基対を意味し、「kbp」はキロ塩基対を意味し、「%w/v」は重量/容量パーセントを意味し、「%v/v」は容量/容量パーセントを意味し、「HPLC」は高性能液体クロマトグラフィーを意味し、「GC」はガスクロマトグラフィーを意味する。「モル選択性」という用語は、消費される糖基質の1モル当たりに生成される生成物のモル数であり、パーセントとして報告される。
「K」は、酵素の所与の濃度での酵素反応において、Vmaxの半分に等しい生成物生成の速度をもたらす基質の濃度である。
「Vmax」は、酵素の所与の濃度での酵素反応における生成物生成の最大速度である。一般的単位は、反応時間1分あたりの生成物のマイクロモルである。
実施例1
アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)の環境単離物からのブタノールデヒドロゲナーゼの単離および特徴づけ
集積プロセスを使用し、単一の炭素源として環境廃水汚泥試料由来の1−ブタノールを利用可能な微生物を単離することが可能であるか否かを判定した。集積培養を、125mLのエルレンマイヤーフラスコ内で、1mLの活性化汚泥を、酵母抽出物(0.001%の最終濃度)および0.1%(w/v)の1−ブタノールを含有する10mLのS12培地(0.01M硫酸アンモニウム、0.05Mリン酸カリウム、pH7.0、2mM MgCl、0.7mM CaCl、50μM MnCl、1μM FeCl、1μM ZnCl、1.72μM CuSO、2.53μM CoCl、2.42μM NaMoO、2μM塩酸チアミン)に接種することによって確立した。活性化汚泥は、DuPontの廃水処理施設から得られた。集積培養物を、往復振とうしながら、37℃でインキュベートした。最初に、培養物を、9mLの培養物を同容量の培地と取り替えることにより、1〜2日ごとに希釈した。次いで、0.1〜0.4%(w/v)の初期1−ブタノール濃度を含有する同じ培地へのより高い希釈により、約0.55/時間での成長速度(34℃、250rpm)が得られた。
試料(10μL)の集積培養物を、LB寒天またはトリプチカーゼ大豆寒天上に広げ、35℃で約20時間インキュベートした。代表的コロニーを、同じ培地上にストリークし、培養物を35℃でインキュベートすることによって精製した。単離物を、さらなる試験のために選択した。1つの単離物をBUTCON−5と称した。BUTCON−5株の同一性を、rRNAの特徴づけによって分析した。
株BUTCON−5の16S rRNA遺伝子を、PCRによって増幅し、次のように分析した。株BUTCON−5を、LB中で振とうしながら、37℃で16時間成長させた。Ultraclean Microbial DNA Isolation Kit(MoBio、部品番号12224)を製造業者の使用説明書に従って使用し、DNAを株BUTCON−5から抽出した。16S rRNA遺伝子配列を、プライマーJCR14(ACGGGCGGTGTGTAC;配列番号4)およびJCR15(GCCAGCAGCCGCGGTA;配列番号5)とともに、市販キットを製造業者の使用説明書に従って使用することにより(Perkin Elmer(Norwalk,CT))、PCRによって増幅した。PCRを、Perkin Elmer GeneAmp9600で実施した。試料を、94℃で2分間インキュベートし、次いで94℃で1分間、55℃で1分間、および72℃で1分間、30回循環させ、72℃で5分間保持した。増幅された16S rRNA配列断片を、市販キットを製造業者の使用説明書に従って使用して精製し(QIAquick PCR Purification Kit(Valencia,CA))、自動ABIシーケンサー(Applied Biosystems(Foster City,CA))で配列決定した。配列決定反応を、プライマーJCR14(配列番号4)およびJCR15(配列番号5)を用いて開始した。16S rRNA遺伝子配列を、類似配列を対象とする、GenBankにおける利用可能な配列のBLAST探索(Altschulら、Nucleic Acids Res.25:3389−3402頁(1997年))におけるクエリー配列として使用した。株BUTCON−5由来の16S rRNA遺伝子配列(配列番号6)は、種アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)に属する細菌のいくつかの16S rRNA遺伝子配列に対して高い配列同一性を有した。BUTCON−5配列は、アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)株NFRI−A1(GenBank登録番号AB161691)から単離される16S rRNA遺伝子配列に対して最高の同一性(99%)を有した。
A.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)からのブタノールデヒドロゲナーゼ活性の精製
アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)BUTCON−5株からのブタノールデヒドロゲナーゼの精製を、上記の培地中で成長させた株の500mLの一晩培養物から行った。細胞を、ペレット状にし(Sorvall RC5B、F10ローター、6000RPM、20分、10℃)、25mLの20mMリン酸カリウム、pH7.0で2回洗浄した。洗浄したペレットを、30mLの20mMリン酸カリウム、pH7.0に再懸濁し、氷上で冷却した。細胞を、超音波処理によって溶解した(Heat Systems Ultrasonics、Cell DisrupterモデルW375、出力レベル50、パルスモード、70%のデューティサイクル、5分)。無細胞抽出物を、溶解物を遠心分離することによって調製した(Sorvall RC5B、SS34ローター、18000RPM、20分、10℃)。上清を、一定分量、−80℃で保存した。2アリコート(9.12mL)を解凍し、結合させ、硫酸プロタミン沈殿を施した。50mg/mLの硫酸プロタミン溶液の各々の100μLの4滴添加を、15分間にわたり行った(タンパク質に対して全部で15%w/w)。沈殿物を、遠心分離(Beckman製冷凍微量遠心分離機、20,000RCF、4℃、10分)によって除去した。
Superdexプレップ200カラムを、20mMリン酸カリウム、20mMKCl、pH7.0で平衡化した。硫酸プロタミン沈殿物からの上清を、Centriprep濃縮器で約1.3mLに濃縮し、カラム上に装填し、同じ緩衝液で、1.00mL/分の均一濃度で溶出した。画分を回収し、1−ブタノールデヒドロゲナーゼ活性についてアッセイした。アッセイでは、50mMのブチルアルデヒドおよび0.2mMのNADHを含有する50mMのリン酸カリウム緩衝液(pH6.2、35℃)中の酵素を適量で使用し、NADHからNADへの酸化を340nmで分光測定的にモニタリングした。高い比活性を有する画分を、プールし、濃縮し、19μmol/分/mgタンパク質の比活性を有する高度に精製された画分を得た。
A.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)から単離されたブタノールデヒドロゲナーゼの活性株
精製酵素および分子量標準物に、非変性ポリアクリルアミドゲル(8〜16%トリス−グリシン勾配ゲル、Invitrogen)を使用して電気泳動を施した。電気泳動後、ゲルを除去し、タンパク質について染色するか(Simply Blue Porotein Stain,Invitrogen)、または、メディエーターとしてフェナジンメトサルフェート(PMS)を使用し、1−ブタノール+NADのブチルアルデヒド+NADHへの変換を3[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウム臭化物(MTT)の深色化したホルマザンへの変換と組み合わせることにより、活性について染色した(Tangら、J.Bacteriol.140、182頁(1997年))。活性溶液は、25mLの全容量中に、0.5mgのPMS、5mgのMTT、20mgのNADおよび1mLの1−ブタノールを含有した。得られた活性染色は、B−フィコエリトリン(242kダルトン)および乳酸デヒドロゲナーゼ(146kダルトン)タンパク質標準物の間の中間バンド(band intermediate)で泳動された。その後、(2−ブタノンを生成する)2−ブタノールまたは(イソブチルアルデヒドを生成する)イソブタノールを使用する活性染色により、同一の分子量を有するバンドが生成され、それにより同じタンパク質がこれらのブタノール異性体に対して活性があることが示された。
A.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)由来のブタノールデヒドロゲナーゼの動的特徴づけ
A.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼの動的パラメータを、還元(ケトンおよびアルデヒド)または酸化(アルコール)における基質として1−ブタノール、2−ブタノール、ブチルアルデヒド、2−ブタノン(メチルエチルケトン)、およびイソブチルアルデヒドを使用して測定した。アルコール基質での反応を、3mM NADおよびさまざまな濃度のアルコールを含有するトリス緩衝液(pH8.5)中、35℃で行った。ケトンまたはアルデヒド基質での反応を、50mM MES緩衝液(pH6.0)、200μM NADHおよびさまざまな濃度のケトンまたはアルデヒドの場合に35℃で行った。A.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)または組換え大腸菌(E.coli)株Mach1/pTrc99a::sadB(下記の実施例3で記載)のいずれかから得られた粗酵素調製物を使用した。各基質におけるVmaxおよびKを結果から計算し、これらを表1に示す。
Figure 2011518575
実施例2
アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼにおけるコード配列の入手
好適な分子量のA.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼに対応するバンドを、実施例1に記載のように調製したゲルから切り出し、タンパク質を単離し、N末端配列を、標準的方法を用いて判定した。配列は、MKALVYHGDHKISLGDKPKP(配列番号7)であると判定された。
配列決定プライマーを、このペプチドをコードする計画されたDNA配列から設計した。変性プライマーN331(配列番号8)は、次の実験において第1の配列情報を提供することができた。ゲノムDNAを、グラム陰性生物における推奨プロトコルに従い、Gentra Puregene kit(Gentra Systems,Inc.(Minneapolis,MN);カタログ番号D−5500A)を使用し、アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)株BUTCON−5から調製した。最初に、精製ゲノムDNA(gDNA)から配列決定するために改良されたプロトコルを用い、コード領域の5’末端から3’末端に向けて染色体沿いに移動した。各配列決定プライマー反応においては、20μlの精製gDNA(約200ng/μl)を、16μlのBigDye v3.1 Sequencing Reagent(Applied Biosystems、カタログ番号4337457)、3μlの10μMプライマー、および1μlのDMSO(Sigma−Aldrich、カタログ番号D8418)に加えた。次いで、配列決定反応における熱サイクルを、96℃で3分間、次いで200サイクル(95℃で30秒間+55℃で20秒間+60℃で2分間)行い、次いで4℃で保存した。取り込まれなかったddNTPを、配列決定前、Edge Biosystems(Gaithersburg,MD20877,USA)製クリーンアッププレート(clean−up plates)を使用して除去した。各配列決定反応においては、40μl全体を、予め回転された(pre−spun)96ウェルクリーンアッププレートの1つのウェルにピペッティングした。次いで、プレートを、Sorvall RT−7冷凍遠心分離機で、5,000×gで5分間回転させた。次いで、クリーンアップ反応物を、Applied Biosystems 3730 DNAシーケンサー上に直接セットし、自動ベースコーリング(automatic base calling)で配列決定した。
変性プライマーN331で得られる配列を、公的に入手可能な配列のBLASTX探索によって分析し、それは髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)のZn依存性アルコールデヒドロゲナーゼに対して65%のコードアミノ酸の類似性および他の生物に由来する関連活性を有するタンパク質に対してより少ない程度の類似性を有することが判明した。さらなるプライマーをプライマーN331で得られる配列から調製し、2回目の配列決定を行った。プライマーN401(フォワード;配列番号9)、N402(リバース;配列番号10)およびN406(フォワード;配列番号11)から得られた結果は、出発コドンおよび推定上の亜鉛結合cys−X−X−X−cys−X−X−cysモチーフを示した。さらなるフォワードおよびリバース配列決定プライマーを、新規に得られた配列から設計した。プライマーN412(配列番号12)、N421(配列番号13)およびN422(配列番号14)からの配列決定結果は、プライマーN331およびN402から得られた結果と重複し、それは426ntコンティグの構築を可能にした。
次いで、GenomiPhi(GE Healthcare、カタログ番号25−6600−01)を使用し、gDNAを増幅し、配列決定のリード長を次のように改善した。精製gDNAの1ngを9μlの試料緩衝液に加え、95℃で3分間加熱し、次いで4℃まで冷却した。9μlの反応緩衝液+1μlの酵素から構成される10μlの酵素ミックスを各冷却試料に加え、混合物を30℃で18時間インキュベートした。次いで、酵素を、65℃まで10分間加熱することによって不活性化した。試料を、配列決定まで4℃で保存した。各配列決定プライマー反応においては、8μlの増幅DNAを、8μlのBigDye v3.1 Sequencing Reagent(Applied Biosystems、カタログ番号4337457)、4μの5×Sequencing Buffer(Applied Biosystems,4336699)、3μlの10μMプライマー、および16μlの分子生物学グレード(Molecular Biology Grade)水(Mediatech,Inc.)、および1μlのDMSO(Sigma−Aldrich、カタログ番号D8418)に加えた。
プライマーN462(配列番号17)、N464(配列番号19)およびN465(配列番号20)(すべては426ntのコンティグ配列から調製された)で増幅されたDNAの配列決定により、コード領域の3’末端が完了し、1047ntのオープンリーディングフレームを構築することができた。最終確認においては、フォワードおよびリバースプライマーN473(配列番号24)とN469(配列番号23)のそれぞれを、「大まかな(rough)」コンティグ構築から設計し、ハイフィディリティPhusion(商標)増幅キット(New England Biolabs、カタログ番号F−531S)を使用し、精製gDNAから全コード配列をPCR増幅した。PCR産物は、pCR4 BLUNTにクローン化されたTOPO−Blunt(Invitrogen、カタログ番号K2835−20)であり、pCR4Blunt::sadBを生成し、製造業者のプロトコルに従い、それを(キット中に提供される)大腸菌(E.coli)Mach−1細胞に形質転換した。次いで、プラスミドを4つのクローンから単離し、インサートを、フランキングベクターに特異的なプライマー(M13フォワードおよびリバース;配列番号25、26)と、プライマーN456(配列番号15)、N457(配列番号16)、N462(配列番号17)、N463(配列番号18)、N465(配列番号20)、N466(配列番号21)、およびN467(配列番号22)(これらはインサートに特異的なコード配列である)を用いて配列決定した。少なくとも4倍の範囲(coverage)が達成され、それにより1047ntのコード領域配列(配列番号1)を確認した。
A.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)の同定されたブタノールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を、二次アルコールデヒドロゲナーゼ−2−ブタノール(secondary alcohol dehydrogenase−2−butanol)に対してsadBと称した。酵素は、実施例1に示される1−ブタノールおよびイソブタノールを含む2−ブタノール二次アルコールより広範な基質を有し、ブタノールデヒドロゲナーゼになることが示された。最終の1047ntのコード配列から翻訳されたタンパク質(配列番号2)を、デフォルトパラメータを使用する、公的に入手可能な配列のBLASTPクエリーにおいて使用した。それは、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)由来の推定上のZn依存性アルコールデヒドロゲナーゼ(Genbank登録番号AAF41759)に最も類似することが判明し、それはsadBアミノ酸配列に対して67%同一である。アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼにおけるDNAコード配列は、公的に入手可能な配列のBLAST分析により、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)MC58のZn依存性アルコールデヒドロゲナーゼ(Genbank登録番号NC003112)のコード配列に対して64.5%の同一性を有することが見出された。
実施例3
2−ブタノンの2−ブタノールへの変換のためのアクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)のアルコールデヒドロゲナーゼの発現用大腸菌(E.coli)コンストラクト
アクロモバクター・キシロスオキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)由来の二次アルコールデヒドロゲナーゼ(sadB)をベクターpTrc99aにクローン化した(Amannら、Gene 69(2):301−315頁(1988年))。コード領域(配列番号1)を、標準条件を用い、A.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)ゲノムDNAから増幅し、フォワードおよびリバースプライマーのN473およびN469(配列番号24および23)を使用するグラム陰性生物用の推奨プロトコルに従い、Gentra Puregeneキット(Gentra Systems,Inc.(Minneapolis,MN);カタログ番号D−5500A)を使用して調製した。PCR産物は、pCR4 BLUNTにクローン化されたTOPO−Blunt(Invitrogen)であり、pCR4Blunt::sadBを生成し、それを使用し、大腸菌(E.coli)Mach−1細胞を形質転換した。次いで、プラスミドDNAを4つのクローンから単離し、配列を確認した。次いで、プラスミドをEcoRIで消化し、sadB断片を放出し、それをEcoRIで消化されたpTrc99aとライゲートし、pTrc99a::sadBを生成した。大腸菌(E.coli)Mach1細胞を、プラスミドで形質転換し、得られた形質転換体をMach1/pTrc99a::sadBと称した。これらの細胞内でsadB遺伝子から発現された酵素の活性をアッセイし、結果を実施例1における表1に示した。
実施例4
pRS425::GPM−sadBのsadBコンストラクトによってコードされるブタノールデヒドロゲナーゼを発現する酵母
sadB遺伝子コード領域を、pCR4Blunt::sadBからPCR増幅した。PCRプライマーN583およびN584(配列番号27および28)は、酵母GPMプロモーター(配列番号29)およびADH1ターミネーター(配列番号30)と重複する追加的な5’配列を有した。次いで、PCR産物を、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)における「ギャップ修復」法(Maら、上記)を用い、酵母−大腸菌(E.coli)シャトルベクターpRS425::GPM::kivD::ADHに次のようにクローン化した。このベクターは、(pRS400シリーズ:Christiansonら、Gene 110:119−122頁(1992年)からの)pRS425ベクター内に、酵母GPMプロモーター(配列番号29)、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)kivDコード領域(配列番号31)、およびADH1ターミネーター(配列番号30)を含むキメラ遺伝子を有し、共同所有および同時係属中の米国特許出願公開第20070092957A1号明細書、実施例17に記載されたものである。ベクターを、BbvCIおよびPacI制限酵素で消化し、kivDコード領域を放出した。約1μgの残存するベクター断片を使用し、S.セレビシアエ(S.cerevisiae)株BY4741を1μgのsadB PCR産物とともに形質転換した。形質転換体を、ロイシンを含まない合成完全培地上で選択した。pRS425::GPM−sadBを生成する適切な組換え事象を、プライマーN142およびN459(配列番号32および33)を使用するPCRによって確認した。
3つのクローンを、ロイシンを含まない合成完全培地中で培養し、アッセイ用の細胞を生成した。無細胞抽出物を、1mlの0.5mmビーズおよび1.5mlの酵母細胞懸濁液を使用する標準のビードビーティング(bead beating)法によって調製した。MEKレダクターゼ活性としてアッセイされる活性を次のように測定した。酵母細胞を含まない抽出物(表2に示されるように50μlと100μlの1つの試料)を、920もしくは870μlの50mM MES緩衝液(pH6)、10μlの20mM NADH、および10μlの100mM DTTを含有するクオーツ製キュベットに加えた。10μlの500mM 2−ブタノンを反応物に加える前、340nmでの吸光度を1分間モニタリングし、バックグラウンド速度を得た。340nmでの吸光度をさらに2分間モニタリングし、反応速度を得た。表2に報告される(μモル/分/mgでの)活性によって示されるように、3つのクローンすべてが、ベクター−単独対照(BY4741/pRS426)に対して有意なMEK還元活性を有した。
Figure 2011518575
実施例5
S.セレビシアエ(S.cerevisiae)におけるコドン最適化されたsadBの発現
A.キシロスオキシダンス(A.xylosoxidans)のブタノールデヒドロゲナーゼをコードする配列は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)における発現のため、DNA2.0(Menlo Park,CA)により、Kazusa DNA Research Institute(日本)によって維持されるCodon Usage Databaseにおいて報告される標準のコドン使用情報を使用してコドン最適化された。sadBy(配列番号3)と称される最適化されたコード領域を有するクローン化DNA断片は、DNA2.0から得た。GPMプロモーター−sadByコード領域−ADH1ターミネーターを有するキメラ遺伝子を次のように作成した。
プライマーOT1074およびOT1075(配列番号34および35)による部位特異的突然変異誘発を用い、実施例4に記載のpRS425::GPM−sadBにおけるsadBコード領域のATGコドンの上流にNheI制限部位を生成し、ベクターpRS425::GPMp−sadB(NheI)−ADH1tを作成した。コドン最適化されたsadBy断片を、NheIおよびPacI制限部位を使用してpRS425::GPMp−sadB(NheI)−ADH1tにサブクローン化し、元のsadBコード領域と取り替えた。得られたプラスミドをpRS425::GPMp−sadBy−ADH1tと称した。
S.セレビシアエ(S.cerevisiae)BY4741(ATCC番号201388)を、標準の遺伝子技術(Methods in Yeast Genetics、2005年、Cold Spring Harbor Laboratory Press(Cold Spring Harbor,NY)、201−202頁)を用い、プラスミドpRS425−GPMp−sadBy−ADH1tで形質転換し、形質転換体を、ロイシンを含まず、2%グルコースを補充した合成完全培地上で、30℃で選択した。BY4741pRS425::GPMp−sadBy−ADH1tを、ロイシンを含まず、2%グルコースを補充した合成完全培地中で、30℃で一晩成長させ、200mlの同じ培地に、最終OD600が0.2になるまで接種した。培養物を、0.8〜1.0のOD600で遠心分離によって回収されるまで220rpmで振とうしながら30℃でインキュベートし、−80℃で保存した。
酵母抽出物を、実施例4における上記のように調製した。2−ブタノン還元についての活性アッセイを、実施例4における上記のように実施した。個々のアッセイから得られる特異的活性(μモル/分/mg)を表3に示す。
Figure 2011518575

Claims (13)

  1. 配列番号2に示される配列を有するポリペプチドと比較した場合、Smith−Watermanのアラインメント法に基づいて少なくとも約70%の同一性を有する少なくとも約250個のアミノ酸のポリペプチドをコードする第1のヌクレオチド配列、または第1のヌクレオチド配列の相補体を含む第2のヌクレオチド配列を含み、ここで上述の酵素はブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有する、孤立核酸分子。
  2. a)配列番号2で示されるアミノ酸配列をコードする孤立核酸分子、
    b)次のハイブリダイゼーション条件;0.1×SSC、0.1%SDS、65℃、および2×SSC、0.1%SDSで洗浄し、次いで0.1×SSC、0.1%SDSで洗浄する条件下で(a)とハイブリダイズする、孤立核酸分子;または
    (a)または(b)に対して相補的な孤立核酸分子
    からなる群から選択されるブタノールデヒドロゲナーゼ酵素をコードする孤立核酸分子。
  3. 配列番号1および配列番号3からなる群から選択される配列を有する請求項1または2に記載の孤立核酸分子。
  4. 配列番号2で示されるアミノ酸配列を有するポリペプチド。
  5. 適した調節配列に作動可能に連結される請求項1または2に記載の孤立核酸分子を含むキメラ遺伝子。
  6. 請求項1または2に記載の核酸分子を含む形質転換宿主細胞。
  7. 宿主細胞は、細菌、シアノバクテリア、糸状菌および酵母からなる群から選択される、請求項6に記載の形質転換宿主細胞。
  8. 宿主細胞は、クロストリジウム、ザイモモナス、エシェリキア、サルモネラ、ロドコッカス、シュードモナス、バチルス、乳酸桿菌、腸球菌、アルガリゲネス、クレブシエラ、パエニバチルス、アルスロバクター、コリネバクテリウム、ブレビバクテリウム、ピキア、カンジダ、ハンゼヌラ、クリベロミセスおよびサッカロミセスからなる群から選択される属のメンバーである、請求項7に記載の形質転換宿主細胞。
  9. 2−ブタノールを生産するための方法であって、
    a)ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする請求項1または2に記載の孤立核酸分子および2−ブタノン源を含む組換え微生物生産宿主細胞を備えるステップと、
    b)孤立核酸分子が発現され、かつ2−ブタノンが2−ブタノールに変換される条件下で、(a)の微生物宿主細胞を増殖させるステップと、
    c)場合により、2−ブタノールを回収するステップと、
    を含む、上記方法。
  10. イソブタノールを生産するための方法であって、
    a)ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、請求項1または2に記載の孤立核酸分子およびイソブチルアルデヒド源を含む組換え微生物生産宿主細胞を備えるステップと、
    b)孤立核酸分子が発現され、かつイソブチルアルデヒドがイソブタノールに変換される条件下で、(a)の微生物宿主細胞を増殖させるステップと、
    c)場合により、イソブタノールを回収するステップと、
    を含む、上記方法。
  11. 1−ブタノールを生成するための方法であって、
    a)ブタノールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、請求項1または2に記載の孤立核酸分子およびブチルアルデヒド源を含む組換え微生物生産宿主細胞を備えるステップと、
    b)孤立核酸分子が発現され、かつブチルアルデヒドが1−ブタノールに変換される条件下で、(a)の微生物宿主細胞を増殖させるステップと、
    c)場合により、1−ブタノールを回収するステップと、
    を含む、上記方法。
  12. (a)の組換え微生物宿主細胞は、細菌、シアノバクテリア、糸状菌および酵母からなる群から選択される、請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 組換え微生物宿主細胞は、クロストリジウム、ザイモモナス、エシェリキア、サルモネラ、ロドコッカス、シュードモナス、バチルス、乳酸桿菌、腸球菌、アルガリゲネス、クレブシエラ、パエニバチルス、アルスロバクター、コリネバクテリウム、ブレビバクテリウム、ピキア、カンジダ、ハンゼヌラ、クリベロミセス(Kluyvermyces)およびサッカロミセスからなる群から選択される属のメンバーである、請求項12に記載の方法。
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