JP2011518504A - 通信装置及びパルス干渉を検出するための方法 - Google Patents

通信装置及びパルス干渉を検出するための方法 Download PDF

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Abstract

システムと同じ周波数帯域又は隣接周波数帯域内の強い干渉パネルによって引き起こされる干渉を最小限にするために、第1のセルラー通信システムで使用するための通信方法を提案する。この方法は、着信信号を受信するステップと、着信信号を帯域濾波して、通信システムによって使用される第1の周波数帯域(B1)を濾波し、処理のために帯域濾波した信号を受信機ユニット(35)に転送し、希望波を検出するように構成された信号検出器(37)に処理済み信号を転送するステップと、受信信号の小部分をリダイレクトし、リダイレクトした小部分の電力を検出するステップと、検出した電力を使用して、信号検出器(37)の機能を変更するステップとを含む。
【選択図】図1

Description

技術分野
本発明は、セルラー通信システムで使用するための無線基地局又は移動端末などの通信装置に関する。また、本発明は、このようなシステムで使用するための方法にも関する。
背景及び関連技術
より大きい容量及びより高いデータ転送速度を提供するための現在及び今後の無線通信システムにおいて最も乏しい資源の1つは使用可能周波数スペクトルである。より多くのスペクトルを求める要求を満たすために可能な打開策は、より効率的な方法で、例えば、スペクトル共用により、限られたスペクトルを使用することである。これは、種々のシステムが同じスペクトルに割り振られ、これらのシステムがおそらく完全に異なる種類のもの(例えば、レーダ・システム及び陸上移動通信システム)であることを意味する。スペクトルを共用できるようにするために、他のシステムからの干渉を適切な方法で管理しなければならない。
現在の移動通信システムでは、他のシステムからの干渉は、通常、どのような特定の方法でも対処されていない。これは熱雑音又はシステム内干渉として処理され、このため、同じスペクトル内の他のシステムとの共存は実質的に不可能である。基準シンボル、制御信号、同期シンボル、及びユーザ・データに影響を及ぼす干渉がシステムに様々に影響を及ぼすという事実により、例えば、レーダ・システムからの強い干渉パルスは、非常に短い時間ではあるが、同期シンボル、基準シンボル、及び/又は制御信号に影響を及ぼすことにより、システムの性能に著しく影響を与える可能性がある。これは、同期を達成することが必要な第1のステップであり、基準シンボルはデータを表すものと想定され、制御信号はデータをデコードするために使用されるからである。この干渉は、種々の方法で、例えば、補償によるかあるいは影響を受けたシンボル又はブロックを廃棄することにより、処理することができる。これを可能にするために、信頼できる方法で干渉パルスを検出しなければならない。
発明の概要
本発明は、主として、他のシステムからの干渉が存在する周波数スペクトル内に(移動)通信システムを配備する問題を解決するためのものである(好ましい実施形態)。この干渉は、同一チャネル干渉、隣接干渉、又は任意の他のタイプの干渉である可能性がある。他のシステムは、移動通信システムに対する干渉側(interferer)と見なされ、高エネルギーを有する短い無線周波パルスを送信するものと想定される。パルスは、その持続時間が連続するパルス間の時間よりかなり短い場合に短いと見なされる。代わって、パルスは、システムにとって極めて重大な特定の信号(例えば、同期信号、制御信号、又は基準シンボル)に割り振られた資源間の間隔又はその資源の周期より短い場合に短いと見なされる場合もある。上記の特性を有する無線周波パルスは、本明細書の残りの部分では強い干渉パルス(SIP:Strong Interfering Pulse)と呼ぶ。「かなり短い(considerably shorter)」という語句の解釈は様々になる可能性がある。状況によっては、パルス持続時間は、2つの連続パルスの起点間の時間の半分より短くなければならない。他のコンテキストでは、パルス持続時間は、おそらく、2つの連続するパルスの起点間の時間の3分の1より短くなければならない。
本発明は、第1の周波数帯域で動作する無線通信システムで使用するための通信装置に関し、前記通信装置は、第1の周波数帯域で受信信号を処理するための受信機ユニットと、受信機ユニットから処理済み信号を受信し、希望波を検出するように構成された信号検出器とを含み、前記通信装置は、干渉パルスの存在を検出し、干渉パルスの存在に関する情報を信号検出器に供給するように構成された干渉検出回路をさらに含み、信号検出器が受信情報に基づいてその検出アルゴリズムを変更するように構成されることを特徴とする。
当業者にとって明らかになるように、本発明の概念は、他のタイプの移動通信システム又は無線通信システムにも適用することができる。
また、本発明は、第1のセルラー通信システムで使用するための通信方法であって、
着信信号を受信するステップと、
着信信号を帯域濾波して、通信システムによって使用される第1の周波数帯域を濾波し、処理のために帯域濾波した信号を受信機ユニットに転送し、希望波を検出するように構成された信号検出器に処理済み信号を転送するステップと、
受信信号の小部分をリダイレクトし、リダイレクトした小部分の電力を検出するステップと、
検出した電力を使用して、信号検出器の機能を変更するステップと
を含む通信方法に関する。
第2のシステムは、例えば、セルラー・システムに影響を及ぼす周波数範囲内のレーダ・パルスを送信するレーダ・システムにすることができる。本発明の技法を使用することにより、乏しい資源の電波スペクトルのうちのより多くのもの、例えば、現在、種々の種類のレーダ・システムが操作される周波数帯域のうちの保護帯域が、移動体通信システムに使用可能になる。
好ましい一実施形態では、通信装置は、受信信号の小部分を干渉検出回路に向けるように構成された方向性結合器をさらに含む。典型的に、干渉パルスは、第1の周波数帯域に隣接する第2の周波数帯域でその最大値を有することになるが、第1の周波数帯域でも干渉を引き起こすことになる。
方向性結合器は、信号を帯域濾波した後、受信機ユニットへの入力信号の小部分を干渉検出回路に向けるように構成することができ、その場合、干渉検出回路は、第1の周波数帯域内の干渉パルスの存在を検出するように構成される。
代わって又は加えて、方向性結合器は、受信機への入力信号を帯域濾波する前に、通信装置によって受信された全信号の小部分を干渉検出回路に向けるように構成することができる。この場合、干渉検出回路は、好ましくは、第1の周波数帯域内の干渉のインジケータとして、第1の周波数帯域に隣接する第2の周波数帯域で信号電力を検出するように構成される。
一実施形態では、干渉検出回路は、第1の周波数帯域内の干渉のインジケータとして、第1の周波数帯域の信号電力を検出するように構成された電力検出器を含む。強い干渉パルスの電力は、通常、無線通信システムの信号電力よりかなり高くなる。
代替一実施形態では、干渉検出回路は、干渉のインジケータとして、干渉パルスの電力スペクトル密度の特性に合わせて構成される。
計算を実行するために、通信装置は、例えば、信号検出器から希望波を受信し、希望波の信号対雑音比を計算するように構成された信号対雑音比計算器と、計算器からの信号対雑音比と干渉検出回路からの干渉パルスの存在に関する情報とを受信し、信号対雑音比とSIPとの関係を予測し、前記関係に関する情報を検出器に転送するように構成された雑音/SIP計算器とを含む、様々な回路を含むことができる。
図面の簡単な説明
例として、添付図面に関連して、本発明について以下により詳細に説明する。
2つの異なるセルラー・システムが同じ周波数スペクトルを共用し、その結果、相互に干渉する状況を概略的に示している。 一例として、通信システムと干渉システムの周波数の重なりを示している。 本発明を実装するために使用可能なSIP検出及びジャミング検出装置を示している。 本発明による方法の全体的な流れ図である。 本発明の一実施形態による方法のより詳細な流れ図である。
実施形態の詳細な説明
図1は、移動端末MT1と通信している無線基地局RBS1によって表されるセルラー通信システムの概略図を示している。この例では、レーダ・システムR1は、レーダ・パルスがセルラー通信システム内で干渉を引き起こすことができるような周波数スペクトルで動作する。干渉システムは、セルラー通信システムの周波数スペクトルに少なくとも部分的に重なるか又はその他の影響を及ぼすような周波数スペクトル内のパルスを送出する任意の種類のシステムになる可能性があることを理解されたい。
本発明によれば、通信システムの通信ユニット、即ち、無線基地局RBS1又は移動端末MT1のうちの少なくとも1つは、他のシステムからの妨害信号を検出し、適切なアクションを行うための手段を含む。図1では、無線基地局RBS1は、他の通信システムからの妨害信号の存在を検出するための計算手段10と、妨害信号の検出に基づいて適切なアクションを決定し行うための処理手段11とを含む。その代わりに、妨害信号の存在に関する情報を通信システム内の他のユニット(図示せず)から受信することもできる。
通信システムは、定期的な時点で、例えば、各フレーム内で一度又は一定の回数、少なくとも1つのタイプのシステム感知可能データを送出するものと想定される。この場合、処理手段11は、干渉パルスを回避できるようにシステム感知可能データを送信するための新しい時点を決定するように構成される。これは、以下により詳細に論じるように新しい時点を計算することによって行うことができる。代わって、可能な新しい時点を処理手段に関連するテーブル13に保管することができる。この場合、妨害信号が検出されると、処理手段は、システム感知可能データの伝送のタイミングを変更しなければならないと判断し、この伝送のための新しい時点をテーブルから選択することになる。このテーブルは、以下の考察により干渉パルス間の種々の最小間隔に関する種々の項目を含むことができる。
同様に、第1のシステムの移動端末MT1は、他の通信システムからの妨害信号の存在を検出するための検出手段20と、妨害信号の検出に基づいて適切なアクションを決定し行うための処理手段21であって、特に、計算によるか又はテーブル23の中を見ることにより新しい時点を決定するための処理手段21とを含む。無線基地局及び移動端末のそれぞれは、所定の時点の代わりに新しい時点で信号を伝送するために、それぞれアンテナ14、24によって図1に表される伝送手段を含む。当然のことながら、システム感知可能情報の一部についてのみ、その時点を変更することは可能である。
SIP干渉が存在する状況について通信システムを適応させるために行うことができる設計措置がいくつかある。1つの措置は、規則的なSIPがいつでもシステム感知可能データに影響を及ぼすわけではないことを確認することである。これは、2通りの方法で実施することができる。1つは、擬似ランダム時間方式でシステム感知可能データを伝送することである。この場合、妨害信号は周期的なものである必要はなく、それが周期的なものである場合、その周期性は既知のものである必要はない。もう1つの方法は、システム感知可能データをユーザ・データ又はおそらく他のシステム感知可能データと交換するためのメカニズムを備え、そのシステム感知可能データのために最良の構成を選択することである。これは、当然のことながら、その変更を端末に伝達する方法に依存し、SIPが多かれ少なかれ予測可能であるものと想定する。
例えば、同期シンボルはあまり規則正しく伝送することができず、即ち、例えば、Nフレームごとに伝送することができない。これについては、以下により詳細に論じる。
同様に、基準シンボル及び制御信号はあまり規則正しく伝送することができないであろう。以下では、第1及び第2の1次同期シンボルを使用するシステムに適用される本発明の方法の一例について説明する。当業者によって理解されるように、周期的又は規則正しい構造を有する資源に割り振られる他のタイプのシンボル又は情報、例えば、基準シンボル又は制御情報に同様の方法を適用することができる。
さらに、システム感知可能データは、今日の標準的な慣行と比較して、異なる保護を有する可能性がある。制御情報は、例えば、周波数のみではなく時間の経過につれて、さらにインターリーブすることができる。基準シンボルは、より高密度で構成することができ、おそらくより低い電力で伝送することができる。
第1の好ましい実施形態によれば、すべての同期シンボルが干渉パルスによって妨害されるわけではないことを保証するために、同期シンボルの不規則な間隔が使用される。
以下では、長期進化(LTE:Long Term Evolution)システムに関連して本発明について論じる。LTEについては、例えば、3GPP TS 36.201「Long-Term Evolution (LTE) physical layer; General description」に記載されている。
強い干渉パルスを検出する単純な方法は、アナログ又はデジタル領域で、特定のしきい値より上の信号エネルギーの突然の発生としてそれを検出することになるであろう。強い干渉パルスの信号エネルギーは典型的に、通信システム内で発生した期待信号エネルギーよりかなり高くなる。
図2は、通信システムと干渉システムとの間の1つの可能なタイプの干渉を示している。周波数は水平軸に沿って示され、垂直軸は電力スペクトル密度を表している。通信システムは第1の周波数帯域B1を使用する。この例の干渉システムは隣接周波数帯域B2で動作し、この周波数帯域は第1の周波数帯域に重ならない。強い干渉パルスの周波数スペクトルは曲線SIPによって示されている。これで分かるように、強い干渉パルスのピークは、隣接周波数帯域の中心になり、従って、周波数帯域B1の外側になる。しかし、強い干渉パルスは、図2に示されているように、通信システムが操作される帯域内にそのエネルギーが漏れるほど強くなると期待される。従って、隣接周波数帯域内の測定値を使用して、通信システムによって使用される第1の周波数帯域内の干渉を予測することができる。
SIPを検出するためのもう1つの方法は、通信システムが操作される周波数帯域内の電力スペクトル密度を特徴付けることである。これは、図2に示されているように、SIP信号エネルギーが周波数につれて減衰するので可能である。SIPの電力スペクトル密度が既知である限り、干渉システムが通信システムと同じ周波数帯域内で操作される場合でも、この方法を使用することができる。
本発明の検出アルゴリズムは、SIPの部分特徴付けを入手することによって改善することができる。それがSIPである場合、エネルギーは時間の経過につれて急速に減衰することになる。どの程度速く減衰するかは環境に依存する。分散性の軽い環境である場合、減衰は分散性の高い環境より速くなる。その環境が分散性であるかどうかは、すでに通信システムに固有のチャネル推定値から推定することができる。送信機と受信機との間のチャネルが分散性である場合、SIPに影響を及ぼしたチャネルも分散性である可能性がある。これは、分散チャネルを引き起こす散乱体(scatterer)が送信機ではなく端末に近い可能性があるという事実による。信号エネルギーが時間の経過につれて十分急速に減衰しない場合、チャネルの分散性を考慮に入れると、干渉はおそらくSIPではない。
SIPがあるシンボルについて検出された場合、それは、信号エネルギーの減衰が即座ではないという事実により、後続シンボルにも影響を及ぼす可能性があることは、留意すべきことである。しかし、後続シンボルでは、SIPは、それが検出不能になるほど減衰している可能性がある。影響を受けた後続シンボルの数は、通信システムが操作される環境の分散性の推定値から推定される可能性がある。
受信機がSIP周波数帯域の近くで動作している場合、その希望波の受信性能は、図3に示されているように、例えば、SIP検出及びジャミング検出回路を取り入れることによって改善することができる。
図3に示されている受信機は、信号を送信し受信するためのアンテナ31を含む。信号の送信のために、送信部TXが構成されているが、これについてはここで詳細に論じない。受信信号は、当技術分野で既知の方法で、帯域フィルタ33により濾波され、アナログ受信機35に転送される。希望波は受信機35から検出器37に転送され、信号対雑音比SNRを計算するために構成されたSNR計算器39にその検出器から転送される。
図3に示されている回路は、2通りの方法で強い干渉パルスを検出するための複数ユニットを含み、これらの方法は個別に使用するか又は一緒に使用することができる。
簡単に上述したように、SIPパルスを検出する第1の方法は、干渉システムの周波数帯域B2内でSIPパルスを検出することになるであろう。前述の通り、この第2の周波数帯域B2は、通常、第1の周波数帯域B1に隣接するが、2つの周波数帯域B1、B2は、部分的に又は完全に重なる場合もある。このため、図3の装置は、アンテナ31によって受信された着信信号の小部分を第2の帯域フィルタ43に向けるために、この例では帯域フィルタ33への入力に構成された方向性結合器41を有する。第2の帯域フィルタ43は、図2に関して論じたように、SIP周波数帯域B2を濾波するように構成されている。第2の帯域フィルタからの濾波した信号は、SIP信号の電力を検出するように構成された電力検出器45に供給される。電力検出器からの信号は雑音/SIP相関器47に供給され、この相関器もSNR計算器39からの計算済み信号対雑音比を受信するように構成されている。相関器47は、電力検出器45によって決定されたSIPパルス電力をSNR計算器39によって計算された希望波のSNRと相関させるように構成されている。この相関の結果はSNR予測器49に供給される。SNR予測器49は、電力検出器45からのSIP電力信号も受信し、帯域内雑音とSIPパルスとの関係並びに電力検出器45からの電力信号に基づいて、強い干渉パルス中のチャネル内雑音又はSNRを予測するように構成されている。予測したSNRは検出器37に供給され、強い干渉パルス中に希望波に関する検出アルゴリズムを改善するために使用することができる。受信ユニット35内の信号の処理は電力検出器45及びSNR予測器49内の処理より時間がかかるので、パルス中のSNRは、影響を受けた信号が信号検出器37に達する前にSNR予測器49によって予測することができる。
図3では、帯域内信号が受信機35内でひずむほど高くなる時期を検出するために、ジャミング検出器51も構成されている。ジャミング検出器は、帯域内信号の小部分をジャミング検出器51に向けるために二重フィルタ33の下流に構成された方向性結合器53により帯域内信号の小部分を受信する。ジャミング検出器51は帯域内電力を測定するように構成された電力検出器であり、次にこの帯域内電力を使用して、受信機がブロックされているかどうかを判断する。保護回路55は受信機35の入力に構成されている。入力電力が受信機35には高すぎる場合、保護回路55は、受信経路内に切り替わり、その信号が受信機に達するのを防止し、それにより受信機を保護する。これは、ブロックされた受信機の回復時間を短縮し、それを永続的損傷から保護することになる。
受信機がブロックされるか又は入力保護が切り替わると、有用な情報はまったく検出器37に供給されない。アナログ受信機35の状態は検出器37に信号で伝えられ、検出器はこの情報を使用して、希望波に関する検出アルゴリズムを改善することができる。
検出器37は、SNR予測器によって提供された情報を使用して、希望波に関する検出アルゴリズムを改善することができる。例えば、定義済みしきい値より低いSNRを有する任意の受信ビットは省略することができる。
このため、本発明による方法全体は、図4に示されている通りにすることができる。ステップS41では、通信装置によって信号が受信される。この信号は、帯域濾波され、処理のために通信装置内の受信機ユニット35に転送される。処理済み信号は、受信機ユニットから、希望波を検出するための信号検出器に供給される。
ステップS42は帯域濾波の前又は後に実行することができ、このステップでは、受信信号の小部分が電力検出器にリダイレクトされる。このリダイレクトが帯域濾波後に実行される場合、即ち、帯域フィルタ33による帯域濾波後に方向性結合器53によって実行される場合、電力検出器に供給される信号は電力検出器への入力信号と同じになる。従って、この場合、電力検出器は、通信装置によって使用される周波数帯域内の全電力を検出することになる。このリダイレクトが帯域濾波前に実行される場合、即ち、帯域フィルタ43に対して方向性結合器41によって実行される場合、帯域フィルタによって濾波される周波数範囲は、通信装置によって使用されるものと同じ範囲か又は異なる範囲になる可能性がある。好ましくは、後者の場合、帯域フィルタ43は、強い干渉パルスの周波数帯域を濾波するように構成される。
ステップS43では、電力検出器はそれに供給された信号の電力を検出し、ステップS44では、その電力に関する情報を信号検出器に転送する。この情報は、信号検出器に直接転送されるか又は図5に関してより詳細に論じるSNR予測器を介して転送される可能性がある。ステップS45では、信号検出器37は受信情報を使用して、検出アルゴリズムを変更する。
最も単純なケースでは、電力検出器によって検出された電力は通信システムによって使用される周波数範囲内の全電力である。この全電力が定義済みしきい値を超える場合、受信ユニットは信号を処理できなくなり、受信ユニットはブロックされる。この場合、前述の通り、保護回路55により強すぎる信号が受信ユニット35に達するのを防止することは有利なことである。入力信号が強すぎるという情報も信号検出器37に送信される。保護回路が構成されているかどうかにかかわらず、信号検出器は、受信ユニット35がブロックされることと、それから受信した任意の信号が信頼できなくなることを把握する。受信ユニット35内の処理は、電力検出器45、51から直接供給された信号に比較して、その信号をわずかに遅延させるので、信号検出器37は受信ユニット35からの信号が影響を受ける少し前にこれを把握することになる。
図5には、より高度な方法が示されている。
ステップS51では、通信装置によって信号が受信される。この信号は、帯域濾波され、処理のために通信装置内の受信機ユニットに転送される。処理済み信号は、受信機ユニットから、希望波を検出するための信号検出器に供給される。
ステップS52では、帯域濾波前に受信信号の小部分が電力検出器にリダイレクトされる。この小部分は帯域濾波される。帯域フィルタによって濾波される周波数範囲は、通信装置によって使用されるものと同じ範囲か又は異なる範囲になる可能性がある。好ましくは、周波数範囲は干渉システムによって使用されるものである。
ステップS53では、電力検出器はそれに供給された信号の電力を検出し、ステップS54では、その電力に関する情報を信号対雑音比予測器49に転送する。ステップS55では、信号対雑音比予測器49は、ステップS53で受信した電力情報並びに受信機ユニットによって受信された正常信号、即ち、干渉パルスがまったくない信号の信号対雑音比とSIPとの相関関係に関する情報に基づいて、干渉パルス中に信号対雑音比を予測する。
ステップS56では、予測した信号対雑音比が信号検出器37に供給される。ステップS57では、信号検出器37は、予測した信号対雑音比に基づいてその検出アルゴリズを変更し、強い干渉パルスの存在を補償する。
好ましい一実施形態では、長期統計を使用して、信号対雑音比と隣接帯域電力との関係を導出する。このようにして、時間の経過につれて登録されたパターンに基づいて干渉パルスの発生を予測することができる。

Claims (18)

  1. 第1の周波数帯域(B1)で動作する無線通信システムで使用するための通信装置(RBS1、MT1)であって、前記通信装置が、前記第1の周波数帯域で受信信号を処理するための受信機ユニット(35)と、前記受信機ユニット(35)から処理済み信号を受信し、希望波を検出するように構成された信号検出器(37)とを含み、前記通信装置が、干渉パルスの存在を検出し、干渉パルスの存在に関する情報を前記信号検出器(37)に供給するように構成された干渉検出回路(45、51)をさらに含み、前記信号検出器が前記受信情報に基づいてその検出アルゴリズムを変更するように構成されることを特徴とする、通信装置(RBS1、MT1)。
  2. 前記受信信号の小部分を前記干渉検出回路(45、51)に向けるように構成された方向性結合器(41、53)をさらに含む、請求項1記載の通信装置。
  3. 前記方向性結合器(53)が、前記受信機ユニット(35)への入力信号の小部分を前記干渉検出回路(51)に向けるように構成され、前記干渉検出回路(51)が、前記通信システムの前記周波数帯域内の干渉パルスの存在を検出するように構成される、上記請求項のいずれか1項に記載の通信装置。
  4. 前記方向性結合器(41)が、前記通信装置によって受信された全信号の小部分を前記干渉検出回路(43)に向けるように構成される、上記請求項のいずれか1項に記載の通信装置。
  5. 前記干渉検出回路(45)が、前記第1の周波数帯域(B1)内の干渉のインジケータとして、前記第1の周波数帯域に隣接する第2の周波数帯域(B2)の信号電力を検出するように構成される、請求項4記載の通信装置。
  6. 前記干渉検出回路が、前記第1の周波数帯域(B1)内の干渉のインジケータとして、前記第1の周波数帯域の信号電力を検出するように構成された電力検出器(45)を含む、請求項4記載の通信装置。
  7. 前記干渉検出回路が、干渉のインジケータとして、前記干渉パルスの電力スペクトル密度の特性に合わせて構成される、請求項4記載の通信装置。
  8. 前記信号検出器(37)から前記希望波を受信し、前記希望波の信号対雑音比を計算するように構成された信号対雑音比計算器(39)と、前記計算器(39)からの前記信号対雑音比と前記干渉検出回路(45、51)からの干渉パルスの存在に関する情報とを受信し、前記信号対雑音比と前記SIPとの関係を予測し、前記関係に関する情報を前記検出器に転送するように構成された雑音/SIP計算器とをさらに含む、請求項4ないし7のいずれか1項に記載の通信装置。
  9. 前記干渉検出回路(45)から受信した前記干渉パルスの電力に関する情報と前記信号対雑音比計算器(39)から受信した前記希望波の前記信号対雑音比とを相関させるように構成された相関器(47)と、前記相関器(47)から前記相関の結果に関する情報を受信するように構成されたSNR予測器(49)とをさらに含む、請求項8記載の通信装置。
  10. 前記SNR予測器(49)が、前記電力検出器(45)からSIP電力信号を受信するように構成され、前記帯域内雑音とSIPパルスとの関係並びに前記電力検出器(45)からの前記電力信号に基づいて強い干渉パルス中にチャネル内雑音又はSNRを予測し、前記予測したSNRを前記信号検出器(37)に供給するように構成される、請求項9記載の通信装置。
  11. 少なくとも請求項1ないし10のいずれか1項に記載の通信装置を含む、セルラー通信システム。
  12. 第1のセルラー通信システムで使用するための通信方法であって、
    着信信号を受信するステップと、
    前記着信信号を帯域濾波して、前記通信システムによって使用される第1の周波数帯域(B1)を濾波し、処理のために前記帯域濾波した信号を受信機ユニット(35)に転送し、希望波を検出するように構成された信号検出器(37)に前記処理済み信号を転送するステップと、
    前記受信信号の小部分をリダイレクトし、前記リダイレクトした小部分の電力を検出するステップと、
    前記検出した電力を使用して、前記信号検出器(37)の機能を変更するステップと
    を含む通信方法。
  13. 前記リダイレクトするステップが、帯域濾波後に前記着信信号について実行される、請求項12記載の方法。
  14. 前記リダイレクトした信号の前記電力を検出する前に前記リダイレクトした信号を帯域濾波するステップを含む、請求項12記載の方法。
  15. 前記第1の周波数帯域(B1)とは異なる第2の周波数帯域(B2)を濾波するために、前記リダイレクトした信号が帯域濾波される、請求項14記載の方法。
  16. 前記リダイレクトした小部分の前記電力に関する情報が前記信号検出器(37)に直接転送される、請求項12ないし15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 干渉パルスの存在を判断するために、前記干渉パルスの電力密度スペクトルに関する情報が使用される、請求項12ないし15のいずれか1項に記載の方法。
  18. 干渉パルスがまったく存在しないときに正常SNRを検出するステップと、
    前記リダイレクトした小部分の前記電力に関する情報及び前記正常SNRに基づいて干渉パルス中にSNRを予測するステップと、
    前記予測に関する情報を前記信号検出器(37)に転送するステップと
    をさらに含む、請求項12ないし16のいずれか1項に記載の方法。
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