JP2011517751A - 同一平面取り付けの盲締結具 - Google Patents

同一平面取り付けの盲締結具 Download PDF

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Abstract

空気力学的に平滑な又は審美的に重要なパネルにて取り付けることを目的とするねじ付き盲締結具であって、塗料の被覆の品質に悪影響を与えるであろう、雄型及び雌型ねじ部の間の隙間に起因する頭部の塗装可能な面の切れ目を最小にし得るよう更に適応させたねじ付き盲締結具である。
【選択図】 図2

Description

[0001] 本出願は、2009年4月2日付けで出願した米国仮特許出願第61/041,739号明細書の利益を主張するものである。
[0002] 本発明は、航空機の外面に空気力学的、塗装可能な露出した頂面を生じさせる構造及び配置とされたねじ付き、同一平面頭部の盲締結具に関する。
[0003] 好ましくは、航空機の外面は、空気力学的に滑らかで且つ審美的に魅力がなければならない。現在(伝統的)の組み立て方法は、通常、堅固なリベット、カラー付き止めボルト、及びナットを有するねじ付きピンのような、両面型締結具を利用する。これらの取り付けた締結具の製造した頭部は、しばしば航空機の空気流面上に配置される。それらの構造は、露出面は頭部表面に切れ目が存在しないため、許容可能な結果を伴って容易に塗装可能であることを意味する。
米国特許第4,127,345号公報 米国特許第5,378,098号公報 米国特許第4,457,652号公報
[0004] 新世代の航空機は、ロボットを利用して組み立てられ、このため、この型式の装置にて堅固なリベット、止めボルト及びねじ付きピンのような伝統的な両面締結具を取り付けることは実際的でない。ロボット利用の組み立てに伴う主な問題点は、装置のコスト及びプログラミングの調和である。必須の装置は、締結具の各々の端部にアクセスするため各側部に装置を必要とするから、実質的に二重になる。更に、一側部における装置のタイミング及び同期化は、反対側部における装置のタイミング及び同期化と調和しなければならない。その結果、ロボットにて容易に取り付けられ、しかも選択随意的に研削することができ、優れた品質の仕上げにて塗装することのできる無欠点の頭部表面が残るようにする盲(片面型)締結具が必要とされている。
[0005] 航空機構造体及び構成要素を組み立てるため現在利用可能な多くの型式の盲締結具が存在するが、これらの締結具は、登場する塗装した空気力学的用途の多くにて使用することを最適でなくする欠点がある。機械的に−係止した引っ張り型盲リベットは、全体として、十分な継手強度を提供することはできない。アンゲルサント(Angelosanto et al.)等に対し1978年、11月28日付けにて発行された米国特許第4,127,345号公報に開示した、機械的に−係止した引っ張り型盲ボルト、及びアンドリュー(Andrews et al.)等に対して1995年、1月3日付けにて発行された米国特許第5,378,098号公報に開示したリベットは、通常、平滑に研削してはならず、さもなければ、締結具の構造的一体性が悪影響を受けることになるであろう製造した頭部に係止リングを組み込んでいる。プラット(Pratt)に対して1984年、7月3日付けにて発行された米国特許第4,457,652号公報に開示した、ねじ付き盲ボルトは、十分な強度を有するが、雄型ねじ部と雌型ねじ部との間の空隙に起因して、研削した後、頭部の表面に小さい切れ目が残る。この型式の切れ目を有することに関する問題点は、塗料を塗布することにより不良な審美性が強調される点である。この切れ目は、締結具の雌型ねじ部と雄型ねじ部との間の小さいが、必然的な隙間に起因する。
[0006] 本発明は、本体と、コアボルトと、スリーブとを備えるねじ付き盲締結具に関する。取り付けを容易にするため、使い捨て型駆動ナットを使用することができ、また、盲頭部の形成を助けるためプラスチック挿入体を含めることができる。
[0007] 本発明の1つの目的は、改良した同一平面取り付けの盲締結具について説明することである。
本発明に従って、最初に供給したままの盲締結具の正面図である。 図1の線2−2に沿って見た図1の全断面正面図である。 仕上げる前の取り付けた状態にある図1の盲締結具の正面図である。 図3の線4−4に沿って見た図3の全断面正面図である。 仕上がった後の取り付けた状態にある図3の盲締結具の正面図である。 図5の線6−6に沿って見た盲締結具の図5に示した仕上がった後の取り付けた状態にある全断面正面図である。 仕上がった後の取り付けた状態にある図5の盲締結具の正面図である。 不連続的なリングを含む、先行技術の構造体である。 本発明に従って、最初に供給したままの盲締結具の正面図である。 図9の線10−10に沿って見た図9の盲締結具の全断面正面図である。 図9の盲締結具の全断面正面図である。 最初に供給したままの盲締結具の代替的な実施の形態を示す全断面図正面図である。 最初に供給したままの盲締結具の別の代替的な実施の形態を示す全断面図正面図である。 中間の取り付けた位置にある、図12の盲締結具を示す全断面図正面図である。
[0022]以下に、本発明の理解を促進する目的のため、図面に示した実施の形態に関して説明し、また、その説明のため、特定の用語を使用する。しかし、これにより本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、図示した装置及びその使用の変更例及び更なる改変例、並びに、図示した本発明の原理の更なる適用例は、本発明が関係する技術分野の当業者に通常、案出されるものであると考えられることが理解されよう。同一の又は類似した要素がある、幾つかの図面において、これらの要素は、同一の又は同様の参照番号にて表示されている。
[0023] 図1及び図2を参照すると、以下の開示に従った構造及び配置とした同一平面取り付けの盲締結具10が示されている。盲締結具10は、本体20と、変形可能なスリーブ40と、コアボルト50と、駆動ナット60とを含む。該本体20は、一端における拡張した截頭円錐形の頭部21と、他端における円錐形の先端22と、全体として円筒状の軸部23と、貫通穴24と、ねじ付き穴25とを含む。変形可能なスリーブ40は、貫通穴41を規定する。コアボルト50は、一端における拡張頭部55と、他端におけるレンチ作用領域54と、第一のねじ部51と、第二のねじ部53と、全体として円筒状のねじ無し軸部52とを含む。取り付ける間、盲頭部の形成を助ける手段として選択随意のプラスチック挿入体30が含められている。かかる挿入体30の機能は、米国特許第4,457,652号公報に記載されている。
[0024] 拡張頭部21は、外側加工物70aの皿穴の形状と相応するような構造及び配置とされた截頭円錐形の形状をしている。上面26は、僅かにドーム状(凸型)とされるすなわち隆起しており、その機能については、以下に説明する。内側穴24は、(ねじ無しの)円筒状軸部52の廻りに密着嵌めするようなサイズとした円筒状の形態物である。
[0025] コアボルト50の拡張頭部55は、変形可能なスリーブ40の下端部42に着座(すなわち、当接)する水平な肩部56を含む。従って、ボルト50を上方に引き上げたとき、スリーブ40は、円錐形の先端22から開始して本体20の外面27まで引っ張られる。軸部52は、上側ねじ部セットと下側ねじ部セットとの間、すなわち、第二のねじ部53と、第一のねじ部51との間にそれぞれ配置されている。以下に説明するように、コアボルト50を分離させる弱体化位置を形成する環状溝57が軸部52に形成されている。駆動ナット60は、組み立てられて第二の(上側)ねじ部53と螺着係合するようにされる。このことは、実質的に、図1及び図2に示した通りである。
[0026] 図3及び図4を参照すると、締結具10は、複数の加工物70a、70b、70cを通して取り付けられる。3つの加工物の層(積層体)が示されているが、本明細書にて説明し且つ図示したように、締結具10によりより少数の(2つ)又はより多数の層を互いに固定することができることが理解されよう。参照した加工物70a−70cは、航空機業界にて期待され又は予想されるものと適合する複合的積層体であるが、金属パネル又は加工物としてもよい。図3及び図4の締結具10の形態は、以下に更に説明するように、最初の取り付けステップの後のものである。
[0027] 盲締結具10を受け入れるため加工物70a−70cを準備することは、最初に、3つの加工物に円筒状の穴71を穿孔するステップと、次に、外側加工物70aの外面72を同心状の皿穴73を有するように仕上げるステップとを含む。この準備した開口内に、拡張した截頭円錐形の頭部21が皿穴73内に着座した状態にて頭部55が加工物70cの盲側面74を超えて伸びるように締結具10を取り付ける。
[0028] 図3及び図4の取り付けは、コアボルト50を駆動ナット60内に回転可能にねじ込むことにより実現され、コアボルト50の拡張頭部55が変形可能なスリーブ40を本体20の円錐形の先端22まで押し付けるようにする。最初に螺着係合していない場合、第一のコアボルトのねじ部51及び本体のねじ部25は、取り付け工程の早期の段階の間に係合する。加工物70a−70cは、変形可能なスリーブ40が盲側面73に対して圧接するとき、緊密に締め止めされ、そのとき、レンチ作用領域54は、コアボルト材料のねじり強度を上回ったとき、溝57にてコアボルトから分離する。この膨れた形態へのスリーブ40の動きは、プラスチック挿入体30により容易にすることができる。これらの動作及びスリーブ40及び挿入体30に対する相互作用は、米国特許第4,457,652号公報に部分的に更に説明されている。
[0029] 次に、図5及び図6を参照すると、取り付けた後、本体20の頭部21の露出した上面26は、加工物70aの外面72と実質的に同一平面に研削され、空気力学的に平滑な面81を提供することが分かる。コアボルト50の隆起した部分は、また、この研削するステップの間、除去され、同一平面の頭部80を提供する。本体20の拡張頭部21には、研削するため面26により規定された余剰な材料のドームが設けられ、余剰な材料の除去により締結具10が弱体化するのを防止する。更に、締結具の本体は、着色し又は塗装して、拡張頭部21を同一平面に研削した後、露出した頭部の周縁にカラーバンド83が残るようにする(図7を参照)。この環状のカラーリングは、安全に除去可能な材料がどの程度残るかを示す指標として機能する。
[0030] 同一平面の仕上げ状態を形成すべく材料を研削して除去するときの考慮事項の1つは、過度に多くの材料を除去することにより、締結具が弱体化しないようにすることである。環状のカラーリング又は表面仕上げが残った場合、このことは、余剰な材料の除去により締結具10が弱体化していないことを確認するための手段として視覚的に検査することができる。更に、軸部52は、穴24に対して理想的な線状の密着嵌めとなるようなサイズとされているため、コアボルト50と研削した頭部表面21との間の切れ目82は殆んど無視し得る程度にしか過ぎない。従って、締結具を塗装すべきこれらの適用例において、この無視し得る程度の切れ目82は、塗料を塗布することにより強調されることはない。その結果は、航空機の適用例及びロボット利用の取り付けに適した審美的に魅力的な、同一平面に取り付けられる塗装可能な盲締結具となる。
[0031] これと比較して、図8の先行技術の構造は、互いに螺着したねじ90と、締結具本体91とを使用する状態を示す。この特定的な組立体の様式の結果、審美的に魅力のない組み合わせとなるサイズ又は大きさの切れ目空隙92が合わさるねじ部の間に生ずることになる。ねじ角度及びねじピッチのような、ねじ部の幾何学的因子のため、また、螺着係合の事実のため、切れ目空隙92は、その最大角度からその最小の180°離間した角度まで伸びるとき、徐々に小さくなる。この空隙又は切れ目が比較的小さいときでさえ、塗料の追加は、視覚的に、切れ目の程度を強調する。その結果、この先行技術の様式の盲締結具を使用する結果である許容し得ない視覚的外観となる。盲締結具を使用することの必要性について、ロボット利用の取り付けの実施の形態に関して説明した。その結果、図1−7に示した締結具は、先行技術の構造体に優る改良を提供する。
[0032] 図9−11を参照すると、盲締結具110は、次のような構造及び配置にて示されている。盲締結具110は、本体120と、変形可能なスリーブ40と、コアボルト150と、駆動ナット160とを含む。本体120は、一端における拡張した截頭円錐形の頭部121と、他端における円錐形の先端122と、全体として円筒状の軸部123と、貫通穴124と、ねじ付き穴125とを含む。ねじ付き穴125は、ピッチの直径までクレスト截頭を有する内ねじ部である。上面126は、頭部121の頂部を規定し、本体120は外面127を含む。
[0033] コアボルト150は、一端における拡張頭部155と、他端におけるレンチ作用部分154と、第一のねじ付き部分151と、第二のねじ付き部分153と、全体として円筒状の平滑な壁の軸部152とを含む。第一のねじ付き部分151は、図示した全ねじ部を有する外ねじ付き部分である。しかし、代替的な実施の形態において、ねじ部の根元は、ピッチ直径まで截頭することもできる。第二のねじ付き部分153は、ピッチ直径までクレスト截頭を有する外ねじ付きである。
[0034] 図1−2に示した実施の形態と同様、取り付ける間、盲頭部の端部の形成を助けるための手段としてプラスチック挿入体30が薄肉厚の凹所43内に選択随意的に含められている。挿入体30の特徴及び機能は、米国特許第4,457,652号公報に記載されている。
[0035] 駆動ナット160は、内ねじ付き部分161と、ねじ無し凹所162と、レンチ作用平坦部163と、先端164とを含む。内ねじ付き部分161は、全ねじを有する状態にて示されている。しかし、代替的な実施の形態は、ピッチ直径までの根元截頭を有するねじ部を利用することもできる。ねじ無し凹所162は空間を提供し、この空間内にて、取り付けた後、環状の溝157が破断し、コアボルト150の頂部部分と駆動ナット160とを分離して、取り付けた盲締結具110から除去されるようにすることができるようにする。先端164は、上面126と摩擦係合状態に係合し、この摩擦係合状態は、取り付ける間、駆動ナット160が本体120と共に回転するのを規制する。先端164及び/又は上面126は、選択随意的に、ギザギザ面又は小突起のような摩擦増進造作部を含み、駆動ナット160を本体120と一層良く係合させることができる。
[0036] 本体120は、加工物の皿穴状の凹所に相応するような構造及び配置とされた截頭円錐形の形状を有する拡張頭部121を含む。上面126は、切削線185の上にて僅かにドーム状(凸型)とされ又は隆起しており、この切削線は、本体120を加工物の外面に対して同一平面に切削加工することのできる位置を表わす。ねじ付き穴125は、ピッチ直径までクレスト截頭を有する内ねじ部である。ねじ付き穴125及び第二のねじ付き部分153は、本体120が第二のねじ付き部分153の上に配置されたとき、互いに係合しないような形態及び配置とされている。同様に、ねじ付き穴125は、ねじ無し軸部152が貫通して通過するのを許容するような形態及び構造とされる一方にて、ねじ付き穴125は、図14に図示したように、第一のねじ付き部分151と螺着可能に係合するような構造及び配置とされている。これらの嵌まり特徴は、第一及び第二のねじ付き部分151、153に対して同一のピッチ直径を使用し、また、ピッチ直径まで図示した根元及びクレスト截頭を有するねじ付き穴125を使用することにより、実現することができる。更に、ねじ無し軸部152及び貫通穴124の双方の直径は、ねじ付き部分のピッチ直径に正確に近似する。
[0037] コアボルト150は、図示した実施の形態にて、約100°、その他の実施の形態にて、90°と120°の間の範囲にある、角度にて傾斜させた水平な肩部156を含む。代替的な実施の形態(図示せず)において、下端42は、水平な肩部156の傾斜に適合するように斜角面付きとすることができる。
[0038] 次に、図12を参照すると、次のような構造及び配置とされた盲締結具210として1つの代替的な実施の形態が図示されている。盲締結具210は、本体220と、変形可能なスリーブ40と、コアボルト150と、駆動ナット260とを含む。本体220は、拡張頭部221と、先端222と、全体として円筒状の軸部223と、平滑な壁の穴224と、内ねじ付き穴225と、上面226と、該上面から伸びる伸長部228と、伸長部228における伸長ねじ部229とを含む。伸長ねじ部229は、ピッチ直径までの根元截頭を有する一方、内ねじ付き部分225は、ピッチ直径までのクレスト截頭を有する内ねじ部を有する。従って、内ねじ付き部分225は、第二のねじ付き部分153と螺着可能に係合しない構造及び配置とされている一方、内ねじ付き部分229は、第二のねじ付き部分153と螺着可能に係合する構造及び配置とされている。平滑な壁の穴224は、伸長部228の一部分を貫通して伸び、伸長ねじ部229は、上面226から末端方向に配置されている。この形態は、ねじ無しの平滑な壁の軸部152が伸長ねじ部229の干渉を受けることなく、上面226まで又は上面を貫通して伸びるための空間を提供する。伸長ねじ部229は、ねじ付き穴225を第一のねじ付き部分151と回転可能に整合した状態に保ち、本体220が第一のねじ付き部分151に達して第一のねじ付き部分151と螺着可能に係合するとき、クロス螺着するのを防止する。
[0039] 駆動ナット260は、内ねじ付き部分261と、ねじ無し凹所262と、先端264とを含む。ねじ無し凹所262は、伸長部228を緊密に封入して、伸長部228が駆動ナット260により支持された比較的薄肉厚の断面を有することを許容する構造及び配置とされている。選択随意的に、ねじ無しの凹所262は、伸長部228の上にてほぼ締り嵌めするようにしてもよい。
[0040] 次に、図13を参照すると、次のような構造及び配置とされた盲締結具310として1つの代替的な実施の形態が図示されている。盲締結具310は、本体320と、変形可能なスリーブ40と、コアボルト350と、駆動ナット360とを含む。
[0041] コアボルト350は、第一のねじ部分351がより長く、これにより、平滑な壁の軸部分352を拡張頭部355から更に遠方に動かし且つ同様に、環状溝357を拡張頭部355から更に遠方に動かす点を除いて、コアボルト150と同様である。
[0042] 内ねじ付き部分361は、駆動ナットのその他の実施の形態にて示した全てのねじと相違して、ピッチ直径まで根元截頭を有する内ねじ部を含む。
[0043] 盲締結具210、310は、互いに締め止めされる加工物に対する加工物の異なる積み重ね高さの範囲にて使用される異なる実施の形態を示す。実際上、個別の盲締結具の形態は、加工物の最小の全体厚さから最大の全体厚さまで伸びる全体厚さを有する制限された厚さ範囲にて利用される。例えば、1つの実施の形態において、最小厚さと最大厚さの範囲は、0.050インチ(約1.3mm)とすることができる。盲締結具210、310は、異なる積み重ね高さに対する形態を示す。例えば、盲締結具210は、比較的薄い加工物厚さに対する形態を示す。比較のため、盲締結具310は、比較的厚い全積み重ね高さに対する形態を示す。盲締結具310において、ねじ付き穴325は、1回転するうちに、第一のねじ付き部分351と螺着係合し始める。この実施の形態において、伸長ねじ部329は、第一のねじ付き部分351と係合するとき、本体20に対する回転可能な案内部を提供し、第一のねじ付き部分351にてねじ付き穴325とクロス螺着するのを防止する。
[0044] より薄い厚さの加工物の更に別の実施の形態の場合、ねじ付き穴325は、第一のねじ付き部分351と係合し始め、これによりクロス螺着状況は存在せず、伸長部328及び伸長ねじ部329を最適に省略できることを保証するようにしてもよい。
[0045] 伸長部228、328は、その他の実施の形態にて説明したように、同一平面を提供するように切削加工するすなわち「研削する」間、上面226、326の頂部分と共に除去される。
[0046] 次に、図14を参照すると、皿穴状の凹所273内に配置された拡張頭部221と共に、加工物270a、270bを互いに締め止めする間の中間の取り付けた形態にて盲締結具210´が示されている。盲締結具210´は、加工物270a、270bを互いに締め止めした後で且つ、焼鈍した環状溝157を破断させる前、部分的に取り付けた盲締結具210に相応する。図示したように、ねじ付き穴225は、第一のねじ付き部分151と螺着可能に係合し、変形可能なスリーブは変形して、変形したスリーブ40´、特に、米国特許第4,457,652号公報に記載されたように、薄い肉厚の凹所43´及びプラスチック挿入体30´により規定された盲面274に対して盲側部の頭部を形成する。図示した形態において、平滑な壁の貫通穴224及び平滑なねじ無しの軸部152は、整合され、また、平滑な壁の軸部152は、切削加工線185の領域内に配置され、環状溝157は切削加工線185の上方に配置されている。
[0047] 図14には、加工物270a、270bを互いに締め止めする盲締結具210´が示されている。コアボルト150を駆動ナット260に対して更に締め付けると、環状溝157は破断し、これにより、除去可能な部分159をコアボルト150及び締結具210´の他の部分から分離させる。環状溝157が破断した後、除去可能な部分159及び駆動ナットを除去し且つ伸長体228及び上面126を切削線185まで除去して上述したように、同一平面の仕上げ状態を形成することにより、締結具210´の取り付けは完了する。切削線185までの材料の除去は、伝統的なフライス研削、切除、研磨を含むが、これらにのみ限定されない既知の任意の材料除去方法にて行うことができる。かかる材料の除去方法は、上記にて「研削」と称している。
[0048] 本発明の好ましい実施の形態について図面に図示し且つ上記の説明にて記述したが、これは、説明のためであり且つ、限定的なものではなく、本発明の思想の範囲に属するすべての変更及び改変が保護されることを望むものであることが理解される。

Claims (15)

  1. 正面側と、盲面とを有する加工物を整合した開口を通して互いに締め止めする締結具において、
    ボルト頭部と、第一の外ねじ付き部分と、ねじ無し軸部分とを備えるコアボルトと、
    拡張頭部と、第一の内ねじ付き部分と、前記拡張頭部に近接して配置された平滑な壁の貫通穴部分とを備える前記コアボルト上に配置された本体と、
    前記ボルト頭部と前記本体との間にて前記コアボルト上に配置された変形可能なスリーブとを備え、
    締結具は、正面側から整合した開口を通して挿入可能な構造及び配置とされ、前記変形可能なスリーブは、コアボルトを回転させることにより前記本体上にて膨張し、前記第一の外ねじ付き部分と第一の内ねじ付き部分との間に螺着係合を生じさせ、また、前記変形可能なスリーブが膨れて且つ前記盲面に対して軸受面を形成し、
    前記ねじ無し軸部分は前記平滑な壁の貫通穴部分と整合されるようにした、締結具。
  2. 請求項1に記載の締結具において、
    駆動ナットを更に備え、
    前記コアボルトは、前記駆動ナットと螺着係合した第二の外ねじ付き部分を更に備え、
    前記駆動ナットは、前記本体と共に実質的に回転するように規制される、締結具。
  3. 請求項1−2の何れかに記載の締結具において、
    前記第一の外ねじ付き部分及び第一の内ねじ付き部分の双方のピッチ直径は、ねじ無しの軸部分及び平滑な壁の貫通穴部分の直径にほぼ等しい、締結具。
  4. 請求項3に記載の締結具において、
    前記第一の内ねじ付き部分は、ピッチ直径までクレスト截頭を有するねじ部を備える、締結具。
  5. 請求項1−4の何れかの項に記載の締結具において、
    前記拡張頭部は、前記加工物の皿穴状の凹所内に嵌る構造及び配置とされる、締結具。
  6. 請求項1−5の何れかの項に記載の締結具において、
    前記本体は、前記加工物と実質的に同一平面となるように研削することのできる拡張頭部上のドーム状部分を更に備える、締結具。
  7. 請求項6に記載の締結具において、
    前記ドーム状部分は、着色し又は塗装して、前記拡張頭部を研削した後、前記ドーム状部分上の周縁のカラーバンドが残るようにした、締結具。
  8. 請求項1−7の何れかの項に記載の締結具において、
    前記コアボルトは、前記加工物を互いに締め止めした後、前記コアボルトを2つの部分に分離する構造及び配置とされた環状溝を更に備える、締結具。
  9. 請求項1−8の何れかの項に記載の締結具において、
    前記ねじ無しの軸部分の外径は、前記平滑な壁の貫通穴部分の内径にほぼ等しく、前記ねじ無しの軸部分が前記平滑な壁の貫通穴部分に密着嵌めすることを許容する、締結具。
  10. 請求項1−9の何れかの項に記載の締結具において、
    前記本体は、前記拡張頭部から伸びる伸長部と、該伸長部に形成された第二の内ねじ付き部分とを更に備え、
    前記コアボルトは、前記伸長部と螺着係合した第二の外ねじ付き部分を更に備える、締結具。
  11. 請求項10に記載の締結具において、
    前記平滑な壁の貫通穴部分は、前記伸長部の一部分を貫通して伸びる、締結具。
  12. 請求項10−11の何れかの項に記載の締結具において、
    前記第二の外ねじ付き部分及び第二の内ねじ付き部分の双方の前記ピッチ直径は、前記ねじ無しの軸部分及び前記平滑な壁の貫通穴部分の前記直径にほぼ等しい、締結具。
  13. 盲締結具の挿入方法であって、
    前記盲締結具を複数の加工物の整合した開口を通して挿入する工程であって、前記盲締結具は、コアボルトと本体とを具備し、該コアボルトは、ボルト頭部と、第一の外ねじ付き部分と、ねじ無し軸部分とを含み、また前記コアボルト上に配置した前記本体は、拡張頭部と、第一の内ねじ付き部分と、前記拡張頭部に近接して配置された平滑な壁の貫通穴部分とを含み、更に前記ボルト頭部と前記本体との間にて前記コアボルト上に配置された変形可能なスリーブを備える前記盲締結具の挿入工程と、
    前記コアボルトを前記ナット及び前記本体に対して回転させる工程であって、これにより前記変形可能なスリーブを前記本体上にて膨張させ、前記第一の外ねじ付き部分と第一の内ねじ付き部分との間に螺着係合を生じさせ、また、前記変形可能なスリーブが膨れて且つ前記盲面に対して軸受面を形成し、且つ前記加工物を互いに締め止めし、しかも前記ねじ無し軸部分を前記平滑な壁の貫通穴部分と整合させる前記コアボルトを回転させる工程とを備える、方法。
  14. 請求項13に記載の方法において、
    前記盲締結具を前記外面と実質的に同一面に研削する行為を更に備え、
    該研削する行為は、ねじ無しの軸部分の一部分及び平滑な壁の貫通穴部分の一部分を除去し、その間に密着嵌めが残るようにする、方法。
  15. 請求項14に記載の方法において、
    研削する行為の間、過剰な材料が除去されなかったことを確認すべく前記盲締結具の研削した頭部上のカラーバンドを検査する行為を更に備える、方法。
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