JP2011515992A - ビーム形成導波管構造を有する走査アンテナ - Google Patents

ビーム形成導波管構造を有する走査アンテナ Download PDF

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Abstract

走査アンテナは、エバネセント結合部を有するアンテナ素子を有し、電磁信号が伝送され、軸を規定し、伝送回線とアンテナ素子との間の電磁信号のエバネセント結合を許容するためにアンテナ素子のエバネセント結合部に隣接された伝送回線と、伝送回線の反対側に配置され、それぞれが伝送回線によって規定される軸に実質的に平行な平面を規定し、それぞれがアンテナ素子に隣接する近接端及びアンテナ素子から離れた遠位末端を有する第1及び第2の実質的に平行な導電性の導波管プレートとを有する導波管アセンブリを備える。伝送回線とアンテナ素子との間で結合された電磁信号が実質的に第1及び第2のプレート間で規定される空間に限られたビームとして伝播し、ビームが第1及び第2のプレートで規定される平面に実質的に平行な平面内にある。伝送回線とアンテナ要素との間で結合された信号は好ましくは、電場成分がプレートで規定された平面に平行な平面内にあるように偏っている。

Description

本発明は、概して、レーダー及び通信部として用いられる種類の走査又はビーム操作アンテナ分野に関する。より具体的には、本発明は、電磁波放射線が誘電伝送回線と結合配置を有するアンテナ素子との間で一過性的に結合し、各方位の操作電磁波放射線が結合配置によって決定される走査又はビーム操作アンテナに関する。
走査又はビーム操作アンテナ、特に導波管アンテナは、種々の通信機器、及び、衝突防止レーダー等のレーダー装置において、操作可能ミリメートル波電磁ビームの送受信に用いられる。そのようなアンテナにおいて、アンテナ素子は、選択型で可変の結合配置を有するエバネセント結合を含んでいる。導波管のような伝送回線は、電磁波放射線が該アンテナによって送受信されて伝送回線とアンテナ素子との間の電磁信号のエバネセント結合を実現するように、結合部に密接配置されている。送受信ビームの形や方向は、結合部の結合配置で決定される。結合配置を制御可能に変えることで、送受信ビームの形や方向が対応して変わる。
結合部は、制御可能な可変回折格子として形成されたアンテナ素子の部分であってもよく、また、電気的又は電気機械的に可変な結合配置を有するアンテナ素子の結合端であってもよい。ビーム操作又は走査機能を提供する制御可能な可変回折格子は、例えば、特許文献1、2及び3に例示されるように、回転シリンダー又はドラムの表面に付与される。これらは、参照により、本発明に組み込まれる。制御可能な可変配置の結合端を有するアンテナ素子の例は、特許文献4に開示されている。この全てが、参照により、本発明に組み込まれる。この最後に述べた文献において、結合端の配置は、結合端の端部特徴のために選択された電気的接続のパターンによって決定される。この電気的接続のパターンは、選択的に端部特徴に関係するアレイスイッチによって制御可能に選択し、変更することができる。例えば、半導体プラズマスイッチ等の、アンテナ素子の構造に統合されたスイッチのいくつかのタイプを、この目的のために用いることができる。結合端の配置が半導体プラズマスイッチによって制御可能に変更されるエバネセント結合アンテナの具体例は、同時指定及び同時係属の、2007年11月13日に出願された米国特許出願第11/939,385に記載され、請求されており、これは参照により、本発明に組み込まれる。
米国特許第5,571,228号 米国特許第6,211,836号 米国特許第6,750,827号 米国特許第7,151,499号
上述の特許文献は、ビーム操作や走査の点では許容できる性能を提供するが、走査アンテナの機能性の点ではさらなる改善が求められている。特に、単一選択平面(例えば、水平面や発射方位等)における走査精度及び操作性の改善は、当該技術分野において有利な前進となる。
広くは、本発明は一側面において、
選択的に可変な結合配置のエバネセント結合部を有するアンテナ素子;及び、
電磁信号が伝送され、軸を規定し、伝送回線とアンテナ素子との間の電磁信号のエバネセント結合を許容するためにアンテナ素子のエバネセント結合部に隣接された伝送回線(a)と、
伝送回線の反対側に配置され、それぞれが伝送回線によって規定される軸に実質的に平行な平面を規定し、それぞれがアンテナ素子に隣接する近接端及びアンテナ素子から離れた遠位末端を有する第1及び第2の実質的に平行な導電性の導波管プレート(b)と、
を備えた導波管アセンブリ;を備え、
エバネセント結合の結果として伝播した電磁信号が実質的にビームをプレートによって規定された平面に平行な平面に限定するようにプレート間で規定される空間に限られたビームを形成する。プレートとアンテナ素子との間の信号漏れを防ぐために、伝送回線とアンテナ素子との間で結合された信号は、好ましくは、その電界成分がプレートによって規定された平面に平行な平面内にあるように偏向している。
他の側面において、本発明は、電磁信号の送受信のための走査アンテナの導波管アセンブリであって、走査アンテナは、エバネセント結合部を有するアンテナ素子を備える。この側面において、導波管アセンブリは、
電磁信号が伝送され、軸を規定し、伝送回線とアンテナ素子との間の電磁信号のエバネセント結合を許容するためにアンテナ素子のエバネセント結合部に隣接された伝送回線(a)と、
伝送回線の反対側に配置され、それぞれが伝送回線によって規定される軸に実質的に平行な平面を規定する第1及び第2の実質的に平行な導電性の導波管プレート(b)と、
を備え、
伝送回線とアンテナ素子との間で結合された電磁信号が実質的に第1及び第2のプレート間で規定される空間に限られたビームとして伝播し、
ビームが第1及び第2のプレートで規定される平面に実質的に平行な平面内にある
導波管アセンブリ
に係る。
上記第2の側面の好ましい形態において、電磁信号が伝播波長λを有するとき、各プレートは幅がλ/2未満のギャップによってアンテナ素子から分離されている近接端を有し、プレートは互いにλ未満且つλ/2超離間している。さらに、第1の側面におけるように、伝送回線とアンテナ素子との間で結合された電磁信号が、好ましくは、その電場成分がプレートで規定される平面に平行な平面内にあるように偏っている。
図1は、本発明に係る走査アンテナの第1の形態の半略透視図である。 図2は、図1の走査アンテナの半略断面図である。 図3は、図1の走査アンテナの第1の変更された形態の半略図である。 図4は、図1の走査アンテナの第2の変更された形態の半略図である。 図5は、本発明に係る走査アンテナの第2の形態の半略図である。 図6は、本発明に係る走査アンテナの第3の形態の半略図である。 図7は、本発明に係る走査アンテナの第4の形態の半略図である。 図8は、本発明に係る走査アンテナの第5の形態の走査アンテナにおけるアンテナ要素及び伝送回線の平面図である。 図9は、本発明に係る走査アンテナの第5の形態の走査アンテナの半略断面図である。
まず図1及び2に記載のように、本発明に係る第1の形態において、走査アンテナ10は、アンテナ要素12、及び、伝送回線14と実質的に平行な導電性の導波管プレート16とを備える導波管アセンブリを有する。伝送回線14は、好ましくは、図示されるような細長い棒状の、円形断面を有する誘電性の導波管要素であり、軸18を規定する。誘電性の導波管伝送回線の他の構成として、断面が長方形又は正方形等であってもよい。
プレート16とアンテナ要素12とのギャップを経由した電磁波放射線の漏れを防ぐために、有利には、導波管アセンブリ14,16で支持された電磁波の両極性は、電場成分が、好ましくは図2の矢印19で示されるように、プレート16で規定された平面に平行な平面内にあるように存在する。プレート16とアンテナ要素12とのどのギャップも、伝播媒体(例えば、空気等)において、送受信放射線の波長の半分未満であるべきである。
本形態において、アンテナ要素12は、伝送回線14の軸18に平行な、又は、平行でない回転軸22の周りを従来の電気機械的手段(不図示)で回転されるドラム又はシリンダー20を備えている。また、例えば、上述の米国特許第5,572,228号に開示されているように、回転軸20が伝送回線18に関して歪められていても有利である。
ドラム又はシリンダー20は、有利には、例えば上述の米国特許第5,572,228号、米国特許第6,211,836号、米国特許第6,750,827号で詳細に開示されている種類のどれであってもよい。簡潔に言えば、ドラム又はシリンダー20は、結合部及び伝送回線14間の電磁信号のエバネセント結合を許容するように伝送回線14に関して配置されたエバネセント結合部を有している。
エバネセント結合部は選択的に、有利にドラム又はシリンダー20の周囲に沿って周知の形態で変化する周期Λを有する導電性金属回折格子24を形成することができる可変結合配置を有する。あるいは、いくつかの分離した、それぞれ異なる周期Λを有する回折格子24が、ドラム又はシリンダー20の周囲に沿って間隔をあけて配置されていてもよい。例えば、上述の米国特許第5,572,228号に示されているように、伝送回線14に関する送受信ビームの角度方向は周知の方法で値Λによって決定される。例えば、図1において、図示された回折格子24は、単一又は可変周期の回折格子(残分は不図示)の一部か、いくつかの分離した回折格子(他方は不図示)の一つのいずれかであってもよい。それらはそれぞれ異なった周期Λを有する。いずれにせよ、回折格子24はドラム又はシリンダー20の外周表面に与えられる。特に、格子24は、ドラム又はシリンダー20の一体部分であってもよい硬質基質26の外表面に形成又は固定されてもよく、又は、中央コア(不図示)の外表面に形成されていてもよい。
導波管プレート16は、伝送回線14の反対側に配置されている。各プレート16は実質的に軸18に平行な平面を規定する。軸18は伝送回線14によって規定される。各プレート16は、アンテナ要素12に近接した近接端及びアンテナ要素12から離間した遠位末端を有する。プレート16は、プレート16間を伝播する上記両極性を有する電磁波を許容するために、伝播媒体(例えば、空気等)において電磁信号の波長λ未満で且つλ/2超の分離距離dで分離されている。伝送回線14、アンテナ要素12及び導波管プレート16の配置は、伝送回線14とアンテナ要素12との間で結合された電磁信号が導波管16間の空間に限られることを保証する。その結果、2次元、すなわち、プレート16で規定された平面に平行な単一の選択された平面へのエバネセント結合の結果として伝播された単一ビームを効率的に限定する。このように、ビーム成形又は操作が実質的に、例えば発射方位平面であってもよい選択された平面に限定される。
また、図1及び2に示されるように、伝送回線14は有利に、少なくとも2つの支持要素28で支持される。そのうちの1つのみが図示されている。支持要素28は、同様に、それぞれ支持要素28の上部及び下部に取り付けられた第1及び第2の導波管プレート16の構造支柱を与えるために用いることができる。支持要素28は、好ましくは、例えばポリエチレンフォーム等の低誘電性誘電体材料(誘電率ε≒1)で形成される。プレート16は適切な接着材で支持要素28に固定することができる一方、どのような接着材も、伝送回線14及びアンテナ要素12間のエバネセント結合、及び/又はプレート16で与えられた導波管機能に作用することができる。接着材の使用の結果の可能性のある機能低下を避ける又は最小化するために、プレート16を単なる機械的手段によって支持要素28に固定することが好ましい。例えば、図2に示されるように、隣接プレート又はプレート16で形成された溝又は切り込み32に対応して支えられる少なくとも支持要素28の片側の上に突起又は突部30を有するさね継ぎ配置を提供することができる。図2において、さね継ぎ配置は支持要素28の一面が示されているのみであるが、そのような配置は支持要素28の上部及び下部の両側に設けられていてもよい。
2つのプレート16は、アンテナビーム用の平面の空洞の導波管を構成する。アンテナスキャンにより、この平面導波管によって支持された波の伝播の方向が変化する。これらの方向の中には、好ましくないものもある。例えば、いわゆる「ブラッグの条件」が生じるとき、伝送回線軸18の約法線方向が得られる。そのような条件は、強背面反射及び送受信機に合ったアンテナの劣化を引き起こす可能性がある。それゆえ、いくつかの用途のために、伝送回線軸18と垂直な伝播方向を含まないスキャン区域を有することが有利である。そのような場合において、スキャンの中央方向もまた、伝送回線軸18に垂直でなく、このように、スキャンはプレート16で提供される平面導波管の末端に関して非対称となる。このスキャンを対称とするために、図1に示す、各プレート16の遠位末端が伝送回線14の軸18との角θを規定する形態が採用される。
図1及び2に示すように、各プレート16の遠位末端は、その平面に関して角βでプレートの平面から外向きに曲げられ又は回転されてもよい。それによって、プレート16によって形成された平行プレート導波管のインピーダンスを自由空間のインピーダンスに適合させるために突起素子34のペアーを形成する。
図3は、図1及び2のアンテナの変更された形態を示す。この変更において、屈折素子又はレンズ36は、伝播ビームAを平行にする又は集中させるために、突起素子34から遠心に配置されている。レンズ36は、屈折マイクロ波、特にミリメートル波のための好ましい材料で形成されている。レンズ36の好ましい材料としては、ポリスチレン、PTFE及びポリエチレン等がある。特に、有利な材料としては、Philadelphia, PAのC-Lec Plastics, Inc.によるRexolite(登録商標)として市販されている架橋ポリスチレンが用いられる(www.rexolite.com)。
図4は、図1及び2のアンテナの別の変更された形態を示す。この変更において、適した金属で形成された放物面鏡等の反射素子38が、伝播の元となる平面の外側へ伝播ビームA’を再配向するために突起素子34から遠心に配置される。このように、例えば、発射方位面で実質的に初期伝播したビームが立面に再配向してもよい。
図5,6及び7は、それぞれ、第2,3及び4の形態に係る走査アンテナを示す。これらの形態の全ては、後述の漏えい平面導波管要素を採用している。
図5で示すように、走査アンテナ50は、図1及び2に関して上述したように、アンテナ要素52、伝送回線54、及び、導電性導波管プレート56のペアーを備えている。しかしながら、突起素子34(図1及び2)の代わりに、アンテナ50は、プレート56から遠心に延びた「漏えい」平面の誘電性導波管要素58を備えている。誘電性の導波管要素58は、実質的に、断面がV字型又は三角形となっており、遠位末端で線形端59を形成している。誘電性の導波管要素58は、上記図3の形態で示されたレンズ36のように、ビーム視準又は集中の程度を提供するが、垂直範囲(すなわち、プレート16で規定された平面に垂直な方向)においてより低い値を提供する。
図6は、アンテナ要素62、図1及び2の形態に関して上述したように、伝送回線64及び導波管プレート66のペアーを備えた走査アンテナ60を示す。上記図5の形態のように、アンテナ60は、プレート66の遠位末端において突起素子の代わりに「漏えい」平面の誘電性の導波管要素68を有する。誘電性の導波管要素68は、導波管プレート66から遠心に延び、導電性接地板70と密接に接触する第1の主要面及び回折格子72として形成された第2の主要面を有する。
図7は、図1及び2の形態に関して上述したように、アンテナ要素82、伝送回線84及び導波管プレート86のペアーを備えた走査アンテナ80を示す。上記図5及び6の形態のように、アンテナ80は、導波管プレート86から遠心に延びる「漏えい」平面の導波管要素88を有する。しかしながら、図7の形態において、漏えい導波管要素88は、導電性金属で形成されており、スロット配列の回折格子90として形成された主要面を備えている。
図8及び9は、本発明の第5の形態に係る走査アンテナを示す。詳細が後述されるように、図8及び9の形態は、共通の指定を行い共に係属中の2007年12月13日出願の米国出願第11/956,229号に詳述されているように、主にアンテナ要素が結合端要素のモノリシック配置を含む点で、上述の形態と異なっている。この米国出願の開示内容の全体は本発明に組み込まれる。参照し易さのために、米国出願第11/956,229号に開示されたアンテナの伝送回線及びアンテナ要素の簡易な記述を以下に示す。後述によって理解されるように、前述のアンテナのアンテナ要素は、結合端の端部機構のために選択される電気的接続パターンで決定された結合配置とのエバネセント結合端を有している。この電気的接続パターンは、端部機構を選択的に接続するアレイスイッチによって、制御可能に選択し、変化させてもよい。
図8および9に示すように、電気的に制御されたモノリシック配置アンテナ100は、後述されるが、狭く細長い、誘電性のロッド形状の伝送回線112、及び、伝送回線112に略平行に整列されたエバネセント結合端116を規定する導電性金属アンテナ要素が設けられた基質114を備える。アンテナ要素は、導電性金属接地板118、及び、結合端116を形成するように、基質114の前端に沿って又はその近くに実質的に線形配列で配置された複数の導電性金属端120を備える。結合端116及び伝送回線112の整列、及び、それらの近接は、周知のように、伝送回線112と結合端116との間の電磁波放射線のエバネセント結合を許容する。
基質114は、石英、サファイア、セラミック、好ましいプラスチック又は高分子複合材料等の誘電性材料であってもよい。あるいは、基質114は、シリコン、ガリウムヒ素、ガリウムリン、ゲルマニウム、ガリウムナイトライド、リン化インジウム、アルミニウムガリウムヒ素、又は、SOI (silicon-on-insulator)等の半導体であってもよい。アンテナ要素(接地板118及び端部要素120を備えている)は、電着又は電気めっき、その後のフォトリソグラフィー(マスキング及びエッチング)等の適した従来の方法によって基質114に形成されていてもよい。基質114が半導体で形成されている場合、有利には、アンテナ要素118,120が形成される前に、基質表面に保護膜(不図示)を適用することができる。
図8に示されるように、アンテナ100において、接地板118が接地されるか、又は、適切な固定された基準電位に維持される。端部要素120は、個々に、制御可能な電流源である信号源122に接続される。信号源122は、その分野における通常の知識を有するプログラマーにより特別な用途のために直ちに発生するアルゴリズムによって適切にプログラムされたコンピュータ又はマイクロプロセッサ124で制御されてもよい。
各端部要素120は、物理的及び電気的に、絶縁用の分離ギャップ126によって接地板118から分離している。このように、各端部要素120は、接地板118で3つの面を囲まれ、第4面が伝送回線112に対向し、結合端116の一部を形成する導電性の「島」状となっている。
図9に示されるように、接地板118は、第1の接地板要素118aを基質114の上方表面に備え、第2の接地板要素118bを基質114の下方表面に備えた多素子接地板であってもよい。これに関連して、上方表面は端部要素120が設けられた表面であり、下方表面は反対側の面である。
結合端116の結合配置は、それぞれが選択的に作動されて、絶縁用の分離ギャップ126の1つを横切る接地板118に端部要素120の1つを電気的に接続する複数のスイッチ128によって制御可能に変えられる。スイッチ128は、ビーム配向スイッチ128によって、各端部要素120が接地板118に接続可能なように、結合端116の近くの各ギャップ126を横切るように配置される。1つのスイッチは、端部要素120のいずれか一面の各ギャップ126を横切る。
スイッチ128は、基質114上又は内部に組み込むことができる、どのような適したタイプの超小型スイッチであってもよい。例えば、スイッチ128は半導体スイッチ(例えば、PINダイオード、双極性トランジスタ、MOSFET又はヘテロ接合双極性トランジスタ)、MEMSスイッチ、圧電スイッチ、容量スイッチ(例えば、バラクター)、集中ICスイッチ、フェロ-エレクトリックスイッチ、光伝導性スイッチ、電磁スイッチ、ガスプラズマスイッチ、及び、半導体プラズマスイッチであってもよい。
図8に示されるように、各スイッチ128は、その連結したギャップ126の開口端近く、すなわち結合端116付近に設けられる。ギャップ126は、選択された効果的な波長(スロットライン媒体)λの電磁波放射線が伝播するスロットラインとして機能する。ギャップ126の長さがλ/4であるとき、結合端116における出力波の位相角φは、関連するスイッチ128が開いているギャップ126の出口(開口端)で、2πラジアンである。関連するスイッチが閉じているギャップ126(効率的に端部要素120を接地している)では、結合端116における出力波の位相角φがπラジアンである。典型的には、作動中では、スイッチ128は、周期P = N + Mの回折格子を発生させるために選択的に開閉され、Nギャップ又は開いたスイッチ128におけるスロットライン126、続いてMギャップ又は閉じたスイッチ128におけるスロットライン126を備えている。別の点から見れば、格子間隔Pは、2πラジアンの結合端位相角φを提供するNスロットライン、続いてπラジアンの結合端位相角φを提供するMスロットラインを備えている。このように、格子間隔PはN「開」スロットラインの初めと、M「閉」スロットラインの最後との間の距離となる。結果として得られるビーム角αは、これにより次式で与えられる。
sin α = β/k λ/Pd
ここで、βは伝送回線112における波動伝播定数であり、kは真空における波動ベクトルであり、λはスロットライン126の媒体を伝播する効果的な電磁波放射線の波長であり、dは隣接するアンテナ端要素120間の間隔である。
前記式から、選択的にスイッチ128を開閉することで、格子間隔Pは制御可能に変えることができ、それゆえ、伝送回線112とアンテナ要素118,120との間で結合した電磁波放射線のビーム角αを制御可能に変えることが可能なことがわかる。
図9に示すように、平行な導電性金属導波管プレート130のペアーが得られる。その1つは基質114のいずれか一方の面に近接している。各導波管プレート130は、上述のように、接地板要素118a、118bの1つに近接した近接支持部132から、結合端116から離間し、有利には曲げられた突起素子134で終わる末端部へ延びている。各プレート130の近接支持部は、導電性接続要素136によって、電気的且つ機械的に、近接した接地板要素118a、118bの1つに接続することができる。あるいは、突起素子134の代わりに、アンテナ100は上述された且つ図5,6及び7に開示された漏えい平面導波管要素の1つを備えてもよい。また、上述のように、伝送回線112は、上記図1及び2に関連して、プレート130のための構造支柱をも提供する支持ブロック(不図示)で支持されていてもよい。アンテナ100の機能は、実質的に図1及び2の形態において上記されたものと同様である。

Claims (37)

  1. 選択的に可変な結合配置のエバネセント結合部を有するアンテナ素子;及び、
    電磁信号が伝送され、軸を規定し、伝送回線とアンテナ素子との間の電磁信号のエバネセント結合を許容するためにアンテナ素子のエバネセント結合部に隣接された伝送回線と、
    伝送回線の反対側に配置され、それぞれが伝送回線によって規定される軸に実質的に平行な平面を規定し、それぞれがアンテナ素子に隣接する近接端及びアンテナ素子から離れた遠位末端を有する第1及び第2の実質的に平行な導電性の導波管プレートと、
    を備えた導波管アセンブリ;
    を備え、
    伝送回線とアンテナ素子との間で結合された電磁信号が実質的に第1及び第2のプレート間で規定される空間に限られたビームとして伝播し、
    ビームが第1及び第2のプレートで規定される平面に実質的に平行な平面内にある
    走査アンテナ。
  2. ビームの電界成分がプレートによって規定される平面に平行な平面内で偏向している請求項1に記載の走査アンテナ。
  3. アンテナ素子が回折格子を備える請求項1に記載の走査アンテナ。
  4. 回折格子が制御可能に可変の格子間隔を有する請求項3に記載の走査アンテナ。
  5. アンテナ素子が回折格子を規定する表面を有する回転ドラムを備える請求項4に記載の走査アンテナ。
  6. 制御可能に可変の格子間隔が、ドラム表面に形成された異なった格子間隔の複数の回折格子によって提供される請求項5に記載の走査アンテナ。
  7. アンテナ素子が、
    導電性金属接地板;
    結合端を規定し、各結合端が電気的に操作信号源に接続されており、各結合端素子が絶縁用分離ギャップによって接地板から電気的に分離されている導電性金属端素子のアレイ;及び、
    結合端の選択的に可変な電磁気の結合配置を提供するように絶縁用の分離ギャップを渡る接地板に電気的に接続する選択された端部素子への制御信号に応えてそれぞれが選択的に操作可能である複数のスイッチ
    を備えた請求項1に記載の走査アンテナ。
  8. 各プレートの遠位末端が連結したプレートの平面から外向きに曲げられており、プレートの遠位末端が突起素子を形成する請求項1に記載の走査アンテナ。
  9. 導波管アセンブリが、さらに、プレート間に配置され、且つ、プレートの遠位末端から遠心に伸びる漏えい平面導波管素子を備えた請求項1に記載の走査アンテナ。
  10. 漏えい平面導波管素子が誘電性導波管素子を備える請求項9に記載の走査アンテナ。
  11. 誘電性導波管素子が、伝送回線で規定される軸に実質的に平行な線形端を形成する遠位末端を有する請求項10に記載の走査アンテナ。
  12. 誘電性導波管素子が、固定回折格子として構成された表面を含む請求項10に記載の走査アンテナ。
  13. 漏えい導波管素子が、固定回折格子を規定する導電性金属導波管素子を備える請求項9に記載の走査アンテナ。
  14. 漏えい平面導波管素子が、固定回折格子を規定する請求項9に記載の走査アンテナ。
  15. 漏えい平面導波管素子が、誘電性導波管素子を備える請求項14に記載の走査アンテナ。
  16. 漏えい平面導波管素子が、導電性金属導波管素子を備える請求項14に記載の走査アンテナ。
  17. 伝播されたビームの電磁信号が波長λを有し、第1及び第2プレートが、λ/2超で、且つ、λ未満の距離で分離されている請求項1に記載の走査アンテナ。
  18. 伝送回線が、約1に等しい誘電体の誘電率を有する少なくとも一対のサポート素子で支持されている請求項1に記載の走査アンテナ。
  19. 第1及び第2プレートが、それぞれサポート素子の第1及び第2の反対面に固定されている請求項18に記載の走査アンテナ。
  20. さらに、第1及び第2プレートの遠位末端から遠心に配置された屈折レンズを備えた請求項1に記載の走査アンテナ。
  21. さらに、第1及び第2プレートの遠位末端から遠心に配置された反射面を備えた請求項1に記載の走査アンテナ。
  22. 電磁信号が伝播波長λを有し、各プレートの近接端が幅がλ/2未満のギャップによってアンテナ素子から分離されている請求項1に記載の走査アンテナ。
  23. 伝播波長λを有する電磁信号の送受信のための走査アンテナの導波管アセンブリであって、
    前記走査アンテナは、エバネセント結合部を有するアンテナ素子を備え、
    前記導波管アセンブリは、
    電磁信号が伝送され、軸を規定し、伝送回線とアンテナ素子との間の電磁信号のエバネセント結合を許容するためにアンテナ素子のエバネセント結合部に隣接された伝送回線と、
    伝送回線の反対側に配置され、それぞれが伝送回線によって規定される軸に実質的に平行な平面を規定し、それぞれがアンテナ素子からλ/2未満の幅で離間した近接端及びアンテナ素子から離れた遠位末端を有する、互いにλ未満且つλ/2超離間した第1及び第2の実質的に平行な導電性の導波管プレートと、
    を備え、
    伝送回線とアンテナ素子との間で結合された電磁信号が実質的に第1及び第2のプレート間で規定される空間に限られたビームとして伝播し、
    ビームが第1及び第2のプレートで規定される平面に実質的に平行な平面内にある
    導波管アセンブリ。
  24. 前記ビームの電場成分が前記プレートによって規定された平面に平行な平面内に偏っている請求項23に記載の導波管アセンブリ。
  25. 各プレートの遠位末端が連結したプレートの平面から外向きに曲げられており、前記プレートの遠位末端が突起素子を形成している請求項23に記載の導波管アセンブリ。
  26. さらに、プレート間に配置され、且つ、プレートの遠位末端から遠心に伸びる漏えい平面導波管素子を備えた請求項23に記載の導波管アセンブリ。
  27. 漏えい平面導波管素子が誘電性導波管素子を備える請求項26に記載の導波管アセンブリ。
  28. 誘電性導波管素子が、伝送回線で規定される軸に実質的に平行な線形端を形成する遠位末端を有する請求項27に記載の導波管アセンブリ。
  29. 誘電性導波管素子が、固定回折格子として構成された表面を含む請求項27に記載の導波管アセンブリ。
  30. 漏えい導波管素子が、固定回折格子を規定する導電性金属導波管素子を備える請求項26に記載の導波管アセンブリ。
  31. 漏えい平面導波管素子が、固定回折格子を規定する請求項26に記載の導波管アセンブリ。
  32. 漏えい平面導波管素子が、誘電性導波管素子を備える請求項31に記載の導波管アセンブリ。
  33. 漏えい平面導波管素子が、導電性金属導波管素子を備える請求項31に記載の導波管アセンブリ。
  34. 伝送回線が、約1に等しい誘電体の誘電率を有する少なくとも一対のサポート素子で支持されている請求項23に記載の導波管アセンブリ。
  35. 第1及び第2プレートが、それぞれサポート素子の第1及び第2の反対面に固定されている請求項34に記載の導波管アセンブリ。
  36. さらに、第1及び第2プレートの遠位末端から遠心に配置された屈折レンズを備えた請求項23に記載の導波管アセンブリ。
  37. さらに、第1及び第2プレートの遠位末端から遠心に配置された反射面を備えた請求項23に記載の導波管アセンブリ。
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