JP2011514449A - 織布の封入工程の構成を制御する力のモデルを用いるためのシステムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は処理された織布を製造するための方法および装置に関する。主題の方法および装置は、制限なしに、織布の張力(織布全体の張力ならびに各個別の刃部の直前および直後の織布の張力の両方)、各刃部への織布の入射角度、水平基準点に対する刃部角度、移動する織布に対する刃部圧力、各刃部からの織布の退出角度、織布の速度、刃部の数、先端側挟みロールの圧力、後端側の挟みロールの圧力、静的制御、各刃部の厚さ、各刃部の傾斜、オーブン硬化温度、オーブン硬化滞留時間、刃部温度と刃部表面と縁部の状況と刃部の仕上げ、とからなる多くの変数の制御を含む。
【選択図】図1A

Description

本発明は多孔質の織布の中にポリマ組成物を制御可能で、且つ選択的に配置するのに十分なエネルギーを導入するための方法および装置に関する。さらに詳細には、本発明は硬化性で、せん断変形薄化するポリマ組成物を制御して配置する方法および装置に関する。制御して配置するには、(1)織布の表面にポリマ組成物を塗工することと、(2)組成物をせん断変形し薄化しそれを織布の中に配置することと、(3)ポリマ組成物を硬化させることと、によるポリマ制御方法によって、エネルギー制御された粘度およびレオロジー修正配置によって行われるのが好ましい。この方法および装置は、少なくとも織布の間隙空間のいくつかを開いたままにしながら、その繊維または構造要素のいくつかをポリマ組成物によって封入するか、または、その主要表面の少なくとも一つから全体的に離れた方向に織布に沿って展延する内部層を有するか、または、封入された構造要素およびポリマ組成物の内部層の両方を有する織布を製造する。
(関連技術の記載)
織物の性能特性を改善するために継続的な攻勢が進められてきた。対象の特性は定量的な耐水性/撥水性、耐火性、および接着性能などから快適さなどの主観に及ぶ。改善された性能への二つの歴史的に明確な径路は、新しい繊維の開発および既存繊維の表面改質であった。新しい繊維の開発はコストがかかり、しばしば製品の製造方法の再習得または異なる材料のための再設備投資を必要とする。表面改質は既存工程の変更およびコストの追加を最小にしながら、望ましい特性を達成する試みである。
材料の表面改質を探求することには多くの理由があり、少なくともベース繊維によって送達された織物のバルクの機械的特性を有すること、および少量の材料の付与によって繊維の機械的特性を低下させることなく異なる表面特性を有することである。この論議はベース繊維が改質剤よりも安価である場合に経済的な論点からも行うことができる。表面改質に伴って遭遇する困難さは、耐久性、経済的な実現性、および環境に優しい工程を含む。
本質的に、表面改質には三つの異なる物理的な種類がある。第一の種類は改質剤が基体材料の表面に化学的に共有結合している場合である。これは、縮合または高エネルギーを付加する反応による基体表面の化学的グラフト、または共有結合した改質表面を残して基体を酸化除去することなど、多くの異なる方法で達成することができる。共有結合改質剤は通常最も耐久性のある表面改質であるが、基体上にグラフトを得るための行程の長さは膨大になることがある。表面改質の第二の種類は改質分子(または分子の一部)を基体材料に組み込みまたは捕捉することである。この改質剤分子と基体の合体は、ファンデルワールス力などの分子引力、二極/二極相互作用、水素結合、ならびに改質剤を基体の中/上に保持する立体因子などを用いる。この種の反応に影響する因子は、サーモゾル染色またはブルーミングに影響する因子と同じである。改質の第三の種類は、接着剤および改質剤と基体および改質剤自体の間の結合力だけで基体が改質剤を保持することを含む。これは織物分野における表面改質の最も通常の種類である。
織物技術における伝統的な仕上げ、または浸漬による局所的な塗工の改質、コーティングまたは積層は本質的に限界がある。
100%固体、溶媒に溶解された固体、または水性エマルジョンの浸漬塗工は浴中に織物を走らせて乾燥させることによって行うことができる。100%固体塗工は、通常、機械的特性の劣る改質を生じやすい低分子量の材料(加工のために十分低い粘度を有する)、またはしばしば基体中に最適な浸透を与えないより高い分子量の材料を用いる。溶媒加工は、溶媒の除去、揮発性の有機化合物(VOC)の宿命、既得権を有する場合にはコストのかかる認可、および既得権がなければその取得がさらに困難になることなど、環境的および経済的な問題を有する。溶媒およびエマルジョン加工は、改質剤が基体よりも低い表面張力(γ)のものであるならば(例えば、Durable Water Repellant−DWR)、少ない基体濡れ(接触角度θがゼロより大きい)に起因して熱力学的に両方とも低い表面被覆を生じる。基体の表面が改質剤によって濡れる場合、これらの技術は溶媒または水性媒体の除去を必要とし、これはポリマの網目の不完全さを招き、改質剤/基体結合の機械的特性が低下する。
コーティング塗工は基体中への浸透性の低い浸漬によって計画し形成することができる。コーティングは片面または両面とすることができるが、均一な材料または連続的な勾配とは対照的に、織物のZ方向に段階的な勾配を有する傾向がある。段階的な勾配はいくつかの本質的な欠点を有する。接着は大部分が最適な機械的結合よりも低い表面力から得られ、しばしば改質材料の結合強度からの寄与はわずかであるか、または寄与がない。第二に、互いに積層された異質の材料のために、複合材の得られる触覚特性(すなわち、手触り、ドレープなど)は通常ベース繊維とは明らかに異なる。
積層はフィルムと織物表面の接触を保つために接着剤の結合コートを用いる。この工程の制約は接着剤(ならびにフィルム調製工程の他のあらゆる部分)による環境問題、織物中のZ方向の段階的な勾配によるコーティングと同じ問題である。さらに、基体、接着剤、およびフィルムの機械的な性能の差の均衡を確保するというさらなる困難さがある。例えば、三つの材料のいずれかの収縮が他の材料のいずれかの初期の降伏応力を超える場合、変形が発生し、それが極限の高張力を超えるならば複合材の剥離が生じるであろう。最終的に、コーティングおよび積層の両方について、最終材料の性能は追加された層に起因するので、織物がコーティングの塗工または積層の前に水を吸収する傾向にあるならば、織物はコーティングまたは積層の後もやはり水を吸収するであろう。織物による水の吸収は、水が蒸発する際に着る人を不快にさせる材料になる。不快さのメカニズムは蒸発熱損失によって体の熱が奪われることである(「冷蔵庫効果」)。
一実施形態による本明細書に説明される一つの封入工程は40までの異なる変数を有し、変化させて最終製品の性能に影響を与えることができる。この技術によって製品を開発するために、この多くの変数は歴史的に経験的または試行錯誤手法を必要とした。さらに最近では、実験計画法(DOE)などのより精巧な統計法が製品の開発に用いられる。DOEを実施する上で、「因子」(変数)が選択され、それを制御して変化させて「応答」(最終材料の特性)を測定する。DOEの統計手法を用いることによって、全ての可能な実験条件の一部だけを実行し、製品性能に関する情報を高い確信をもって突き止めることができる。しかし、DOE技術を用いても、この工程のための製品開発は長時間かかる多くの試行を必要とし、多額の金額を要する。これは、したがって、開発できる多くの製品にマイナスの影響を与え、結果として末端消費者に対するこれらの製品の最終的コストは不利になる。
複雑な封入工程の本質は変数を低減できる方法または工程によって容易にすることができる。封入工程における40に近い変数が試験された。一次および高次の変数が明らかにされた(製品性能上のそれらの効果に関して)。一次変数を変更することによって、製品開発、改質およびトラブル・シューティングが行われる。さらに、一次変数の削減につながる統計法(例えば、実験計画法(DOE))の使用は、この技術を再現可能にし、外乱の影響による変化が少なく、経済的に実現性を持たせるための膨大なステップがあった。
一次変数の識別は実験的な観察によるものであり、正しい変数が選択されたことが「認可される」。いくつかの一次変数が識別されず、いくつかの高次変数(一次より小さい)が選択された可能性がある。第二の点はDOEにおいてより多くの実験および二重のデータが多いほど結果は信頼性が高く、これはより多くの時間と投資を必要とする。また、正しい変数が選択され、結果の信頼性が高くても、DOEは挙動の予測を「内挿法」、すなわち計画によって確立された限界でのみ可能である。言い換えれば、結果を「外挿」して制限された計画空間の外に予測を立ててはならない。次のレベルの精巧さと効率に移るために、これらの本質的な弱点に対処するツールが必要である。
製品開発、改質およびトラブル・シューティングを容易にする新しいツールは、製品性能の予測のために制御し、測定し、用いることができる制限された数の工程変数、または変数の群を識別すべきである。これらの変数は封入工程のための一次変数(主要な影響を有するもの)として確認すべきである。対象(性能の)いくつかの最終特性と識別された変数との間の相関を実証する必要がある。最終的にこれらの変数に対する変更と望ましい最終特性の間の因果関係が示されなくてならない。
一実施形態によれば、本発明は古典的なニュートン力学に基づく力の数学的モデル化を用いて封入の工程を制御するシステムおよび方法を提供する。封入工程は古典的なニュートン力学を用いて数学および幾何学用語で説明することができる。この説明は封入工程のベクトル力解析に基づいている。制限なしに、織物構造、織物張力、ポリマ粘度(η)、織物と刃部(ブレード)との間の入り込み角度(入射角度)、織物と刃部との間の退出角度、刃部の鋭さ、ライン速度を含んで、工程変数間の相互作用に起因する力を計算することができる。
本発明の他の実施形態によれば、封入材料で織布を封入する方法が提供される。方法は、封入される材料の初期の材料特性(重量、強度、多孔率、波打ち等)を決定することと、封入システムの力のモデル化を用いて二つの被覆された(コーティングされた)刃部を有する工程の構成を決定することであって、各々の刃部は、刃部の各々を織布が通過するとき封入材料で織布を封入することを促進し、封入される材料の初期の材料特性に基づいて力の数学的なモデルが適用されて、決定が行われることと、決定された工程条件を用いて織布を封入することを含む。一実施形態において、二つの被覆された刃部のうちの第一の刃部は、二つの被覆された刃部の第二の刃部の下流にある。
さらに別の実施形態において、方法は、封入された織布の(最終(末端)性能特性(空気透過性、水圧ヘッド、付加重量(WAO)等など))を決定することをさらに含み、織布の最終的な性能特性に基づいて力のモデルが適用される。
別の実施形態において、方法は、封入材料(ポリマ:粘度、摩擦係数など)の特性を画定することをさらに含み、封入材料(ポリマ)の画定された特性に基づいて力モデル(フォースモデル)が適用される。
さらに別の実施形態において、工程の構成は、第一の刃部の第一の入射角度、第一の刃部の第一の退出角度、第一の刃部の第一の半径、第二の刃部の第二の入射角度、第二の刃部の第二の退出角度、第二の刃部の第二の半径、および織布の張力の一又は二以上を含む。
さらに別の実施形態において、力モデルは、
Figure 2011514449

を含み、
式中、FN2は第二の刃部における織布に直角な力であり、FN1は第一の刃部における織布に直角な力であり、θi1は第一の入射角度であり、θe1は第一の退出角度であり、θi2は第二の入射角度であり、θe2は第二の退出角度であり、μは織布と刃部との間の摩擦係数である。
さらに別の実施形態において、工程の構成は、FN2がFN1よりも大きくなるように選択され、FN1およびFN2は封入された織布の望ましい特性に基づいて選択される。
一実施形態において、第一の入射角度と第二の入射角度、および第一の退出角度および第二の退出角度は25〜85度である。また第一の半径と第二の半径とは0.00002〜0.00100インチであり、織布の張力は125〜750ポンドである。
さらに別の実施形態において、第一の材料特性は重量、強度、多孔率、または織り方の構成を含み、第二の材料特性は封入材料の粘度を含む。
さらに別の実施形態において、封入材料の粘度は100,000〜1,500,000センチポイズである。
本発明のさらに他の実施形態によれば、封入システムは、封入材料に織布を封入させるように構成され、第二の刃部が第一の刃部の下流にあるように配置された第一の刃部および第二の刃部と、織布を支持し、織布が第一の刃部および第二の刃部を通過することを促進する複数のローラーと、織布と封入材料の特性を受け取るように構成された力のモデル化モジュールであって、第一の刃部と第二の刃部の一以上、若しくは複数のローラーの一以上について、受け取った特性に基づいて運転パラメータ(運転の媒介変数)を生成するように構成された、力のモデル化モジュールと、生成された運転パラメータを実行して、第一の力が第一の刃部によって織布上に加えられ、第二の力が第二の刃部によって織布上に加えられるように構成された制御モジュールを含む。
本発明の方法および装置は、多くの手段によってポリマ組成物を織布の表面上に塗工することを可能にする。ポリマが織布の表面に塗工された後、ポリマ組成物は直ちにせん断変形され薄化されて、制御可能にその粘度を大きく低下させ、それを織布中の選択された場所に配置するのが好ましい。この工程を助けるため、織布は、典型的にはせん断変形され薄化している位置で伸長させて曲げることが好ましい。この曲げは、二重または二連のせん断変形と薄化とを行うことによって、ポリマ組成物が織布の中に入ることを促進する。織布の場合、これは刃部の端部の状態、処理されたせん断変形と薄化とが可能なポリマ、織布の速度、および繊維とフィラメントの刃部の端部の下を通過した直後の再配置の組み合わせによって行われる。
織布内にポリマ組成物を制御して配置することは、本発明による機械、すなわち、織布の表面に粘性ポリマを塗工するアプリケータ、織布の一部に張力を加えるための一対の装備、および織布に対して張力下の部分に押し付けられた刃部などの簡単な機械の基本的な実施によって行うことができる。織布は張力の下で刃部を通過して引っ張られるか、または替わりに、刃部が織布に対して動かされ、刃部によって発生した力はポリマ組成物を織布の三次元マトリックス中に流れさせ、選択された繊維を封入するポリマの薄膜、または内部ポリマ層、または両方を残して、織布の外に制御可能に抽出される。その後織布上の張力を解除し、織布を硬化させるのが好ましい。
本発明は、封入された繊維やフィラメントおよび通気性のあるなすなわち制御された孔サイズの内部コーティングを制御された表面化学改質等と組み合わせることによって、耐水性、向上した耐久性、および改善されたバリア品質などのいくつかの望ましい物理的特性を有する織布、繊維および織物を製造するための新規な方法および装置を含む。こうしたの織布、繊維および織物は、制限なしに、カーペット、特殊衣類、作業着、診察用途の生物工学によって処理された表面、および室内装飾布を含む広範囲の製品の調製に用いることができる。本発明の使用によって、織布、繊維および織物は広範囲の望ましい物理的特性を備えて製造することができる。
本発明の方法および装置は、一般に平坦または平面的な織布または織物を、内部の精密な内部を備えて処理することができる。
本発明の他の特徴および態様は、例示として本発明の実施形態による特徴を示す添付図面と共に、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。概要は、ここに添付された請求項によってのみ定義される本発明の範囲を制限するものではない。
一又は二以上の様々な実施形態による本発明は、以下の図を参照して詳細に説明される。図面は例示の目的のためにのみ提供され、本発明の典型的なまたは例示的実施形態のみを示す。これらの図面は読者の本発明に対する理解を容易にするために提供され、本発明の精神、範囲、または適用性を制限するものと考えてはならない。明瞭さおよび図示の容易さのためにこれらの図面は必ずしも尺度に従わないことに留意すべきである。
本発明を実施することのできる環境/装置を示す図である。 本発明を実施することのできる環境/装置を示す図である。 本発明を実施することのできる環境/装置を示す図である。 本発明の実施形態による力モデルを示す図である。注記:図2および図3は含まれる二つの添付の凡例に従って変更する必要がある 本発明の実施形態による力モデルを示す図である。注記:図2および図3は含まれる二つの添付の凡例に従って変更する必要がある 図2〜3の力モデルによって生じた結果を示す図である。 本発明の一実施形態による力モデルを示す図である。注記:この図は含まれる添付の凡例に従って変更する必要がある。 本発明の一実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の一実施形態によるせん断用刃部/ナイフの圧力モデルを示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。 本発明の一実施形態による織布を封入するのに使用される方法を示す図である。 本発明の実施形態による織物封入のモデルを示す図である。 本発明の実施形態による織物封入のモデルを示す図である。 本発明の実施形態による先に挙げられた力モデルの一又は二以上によって生じた結果を示す図である。
図は包括的なものではなく、また本発明を開示された形状に正確に制限するものではない。本発明は、修正および変更して実施することができ、かつ本発明は請求項およびその等価の物によってのみ制限されることを理解すべきである。
(発明を実施するための詳細な説明)
以下の説明は、本発明を実施するために現在想定される最良のモードである。この説明は本発明の一般的な原理を示す目的のために行われ、制限を意味するものと判断してはならない。
本発明を詳細に説明する前に、本発明を実施することのできるいくつかの環境を説明することは有用である。この実施形態の環境に関する説明は、例示的用途の文脈において様々な特徴および実施形態を描写可能にするために提供される。当業者であれば、説明を読めば、いかにして異なる代替の環境において本発明を実施できるかは明らかであろう。
一つのこうした実施例は、例えば織物などの材料の織布をコートするのに用いられるコーティングまたは封入システムのものである。図1Aは本発明が本発明の一実施形態によって実施される装置または環境100の図を示す。ここで図1Aを参照すれば、装置100は織布径路に沿って供給ロール76から巻き取りロール77へ動く連続した織布74を含む。装置100は、織布の張力装置75a〜c、コーティングまたは封入ステーション78、せん断ナイフまたは刃部101および102、幅出し機の枠118、オーブン119、検査モジュール123、力のモデル化モジュール124、および制御モジュール125をさらに含む。
コーティング・ステーション78は従来のリバース・ロール・コータ81などのポリマ塗工機によって織布74の上部面79にポリマ組成物を塗工するように構成される。リバース・ロール・コータ81において、ポリマ組成物はコーティング・ロール82と転写ロール84(織布74の移動方向に回転するがその表面は織布74に接触しない)の間に形成された「挟み領域(ニップ領域)」の貯蔵部83から(織布74の移動方向に対して)逆回転するコーティング・ロール82の表面に塗工される。織布74は、それがステーション78を通る際に、コーティング・ロール82と駆動ロール86の間で横方向に圧縮される。したがって、一実施形態において、ポリマ組成物はコーティング・ロール82によって面79に対して正の圧力の下で塗工され、これは組成物を織布74中に押し込む働きをする。一実施形態において、コーティング・ロール82は平滑なクロムめっきされた表面を有する。替わりに、ポリマ組成物は、せん断用刃部101および102の力などによる制御された配置と、せん断変形と薄化とを以下に説明する後続のステップまたは一連のステップに残して、何の力も加えずに織布74の上部面79に塗工することができる。
主として織布74とロール82および86との整列を制御するために、織布74は張力装置75aによって予備張力が加えられる。一実施形態において、張力装置75aは従来の織布クラッチ機構(詳細は示されない)の構成部品であり、ロール82と86の間に画定されるはさみ領域92の前に織布74の選択的張力を提供し、介在ローラー・ロール93は織布74の案内に用いられる。また、張力装置75aは織布74がコーティング・ステーション78に入る前にそれを滑らかにし伸長する働きをする。
挟み領域92を通過した後、織布74は挟み領域92から張力装置75bに展延する織布径路に沿って制御可能に長手方向に張力が加えられる。張力装置75bは従来の織布の張力調節および制御機構(詳細は示されない)の構成部品であり、オンラインの現場の作業者に制御された調節を提供し、特に挟み領域92から張力装置75bへの織布径路領域で織布74の引張具合の選択的制御を可能にする。
張力を加えられた織布径路領域に沿って、織布74は連続的に一連の加工領域98、99、121の一又は二以上を通過する。三つの加工ステーションが示されるが、この発明によれば、より多くまたはより少ないステーションを用いることができる。ステーション98、99の各々で、実質的に柔軟性を有さないせん断用刃部101および102がそれぞれ織布74を横方向に横断し、織布74は、上部面79およびせん断用刃部101および102のそれぞれの刃部に対向するその下部面では全体的に支持されない。
各々の刃部101および刃部102によって、独立に加えられるせん断力の量と種類を制御するために、織布74は接触しながら各刃部の縁部および三つの刃部用ロール(ブレードロール)105,106,および107を通過する。ロール105〜107の位置は刃部101および102に対して調節することができる。また、刃部101および102は縦方向および角度の両方で調節可能である。各刃部の織布径路に対する縦の高さ、または各刃部に対する織布径路位置を調節することによって、各刃部の織布に対する力を制御することができる。刃部用ロールの縦高さを調節することによって、せん断力を制御することができ、織布が刃部に接触する角度も制御することができる。
一実施形態において、刃部用ロール105および106は、ロール105が刃部101の先端側にあり、ロール106が後端側にあるように配置することができ、刃部用ロール106および107は、ロール106が刃部102の先端側にあり、ロール107が刃部102の後端側にあるように配置される。各ロール102および102の縦に対する傾斜または傾きの角度は広範囲に調節可能であるが、各刃部について織布74が水平であるときの刃部の縦に対する傾斜角度は約±45°であるのが好ましい。一実施形態において、刃部の各々は機能的に刃部背面支持部(ブレードバック支持部)またはホルダ108および109がそれぞれ付属する。各支持部108および109は、その付属する刃部101および102を支持枠(示されない)に対して縦および角度的に配置することを可能にする。
図1Aに示すように、別の調節可能な変数は、刃部101に対して隣接するロール105および106の周縁部の通路、および刃部102に対するロール106および107の周縁部の通路にある織布によって得られる織布の角度的な押し下げ量である。刃部101または刃部102が織布に接触する場所が推測点であることを考慮すれば、刃部101または刃部102の織布に対する角度は約30°〜約140°とすることができる。
一実施形態において、せん断用刃部101および102は、ポリマ組成物をせん断変形させ薄化させるために直線状の縁部を有することができるが、せん断ナイフまたは刃部は、例えば湾曲または円形縁部など、他の形状を有することができる。例えば、横方向に加えられた均一なたわみ張力に応答して横方向に異なる長手方向伸び特性を示す織布を処理するとき、こうした異なる伸び特性を補正すると考えられる適切に湾曲したせん断用刃部を用いることによって、織布に加えられるせん断力を均一化することが可能であると考えられる。
一実施形態において、せん断用刃部101および102は、鋭い縁部、緩やかなまたは丸められた縁部を有することができる。ナイフ101および102は、二乗平均平方根(RMS)計算で測定して望ましい均一性に表面仕上げされた縁部を有することが好ましい。
一実施形態において、せん断用刃部101および102は鋼または他の材料、例えば、金属合金、非金属複合体等から形成することができる。せん断ナイフは硬化されるか、または摩耗を低減する処理が施されるのが好ましい。
当業者であれば、織布74に対して、一以上のせん断用刃部101またはせん断用刃部102によって横断方向に加えられるせん断力の量は多数の変数の関数であり、おそらく最も重要なまたは主要な変数はポリマ粘度、長手方向の織布の張力、および運転中の織布74に対するせん断ナイフ101および102の配置であることを理解するであろう。
一実施形態において、刃部の温度はポリマ組成物が早期に硬化することを避けるため温度を低く保つことができる。これは冷媒を刃部の中または周りに通すか、または当技術分野で周知の他の手段によって達成することができる。替わりに、特定の製品を得るために必要なポリマの粘度またはレオロジーの改善または変更が要求される場合、刃部は刃部の中または周りを加熱した流体を通すことによって加熱することができる。
また、刃部の仕上げも重要になり得る。一実施形態において、硬い平滑な表面を有する刃部の面と縁部は、ポリマをせん断して薄化し、織布、ポリマ、および刃部の間の摩擦を最大にするか、または選択的にせん断力を作り出すために望ましい。いくつかの用途において、刃部は均一な織布処理を得るために全ての範囲で硬さを保ち、最小の共鳴を有することが好ましい。
一実施形態において、各刃部の角度は垂直から±90°回転することができる。織布、ポリマ、およびq添加剤に対する刃部のせん断および配置力を変化させるために、刃部を垂直に上下動させ刃部を水平に前後させる調節設備が提供される。封入された繊維および/またはフィラメント、繊維およびフィラメント上への添加剤の配置および整列、任意選択的な内部層、および制御された厚さの封入フィルムまたは内部層をもたらす望ましい制御を得るためには全ての三つの軸が重要である。各刃部の横方向のお互いの配置も重要であり、互いの刃部が接近するおよび離れる横方向の動きを可能にするための設備が提供される。各刃部の横方向の配置は前のロールと刃部との間の織布の微小な張力および弾性振動を制御し、それによって刃部から出た直後の織布を制御しコアンダ効果(「境界層付着」としても知られ、流体の流れはその元の方向に直線状に流れるよりも、凸状表面に付着し続ける傾向がある)を制御する。
一実施形態において、織布の張力の変更は、例えば、織布の内部層の位置、繊維封入の量、個々の繊維またはフィラメントを封入するフィルムの厚さなどの織布の内部の変化を招くことがある。
刃部の先端縁部で、織布は長手方向に伸ばされ、同時にポリマは動力学的にせん断変形され薄化され、織布の中に配置され、部分的に織布から抽出され、それによって封入された繊維とフィラメントおよび/または内部層が残る。織布が刃部の先端縁部を通過すると、織布の弾性回復力は繊維およびフィラメントの弛緩または弾性回復と一緒に、繊維の封入と表面の化学的改質(またはブルーム)をもたらす。これは、個々の繊維およびフィラメントがはじけて離れることによって起きると考えられる。繊維およびフィラメントは、いずれも内部空間からポリマを引っぱるか、またはポリマのレオロジーはそれを繊維およびフィラメントへ誘引するか、またはその二つのいくらかの組み合わせがある。最終結果は、繊維およびフィラメントが動くまたははじけて離れる際に、内部空間中のポリマが繊維およびフィラメントへ動き、それによって封入された繊維およびフィラメントを形成する。刃部の底部表面で、内部層の厚さ、深さ、および制御された配置が決定される。広い刃部は厚いポリマの内部層をもたらす。さらに、繊維の引張と弛緩の動力学は、薄いポリマ組成物のフィルム封入に必要な均一なエネルギーを繊維全体に与える。
適切な好ましいレベルの加えられたせん断力および織布の張力が得られて、封入された、または包まれた繊維および/または内部コーティング、または両方を有する製品が得られたとき、通常せん断用刃部101および102の領域に明瞭な音を聞くことができる。また、この音は、本明細書に説明される他の工程の運転に用いられているせん断用刃部の近傍にも聞くことができる。この音は、包まれた繊維および/または内部コーティングまたは両方を含む制御されたポリマ配置で製品の製造に成功しているかどうかのおおよその案内として、作業者が実際に用いることができる。
また、刃部用ロール105はせん断変形と薄化とが始まる前に織布の張力を機械的に調節および制御するための補正ロールとして働く。また、織布の張力は電気的に感知され、次いで、織布74の予め設定された所定張力を維持するためにロール105が自動的に上昇または降下して織布の張力の調節を達成するのが便宜的であり好ましい。
また、装置100は柔軟性を備えたいわゆる「柔軟な刃部(フレックスブレード)」を含むか、あるいは「スパニッシュブレード」100が配置される。この柔軟性を備えた刃部10100はそこを通過する織布74に対して所定の角度で傾斜して、刃部10100は織布74の面79に対して圧縮力を加え反対側の面103は完全に支持されていないのが好ましい。ロール107の周縁縁部からロール111の周縁縁部に展延する(仮想の)直線に展延する(仮想の)垂直線に対する角度は、柔軟性を備えた刃部の傾き角度の調節のために約30°〜約140°の範囲とすることができる。柔軟性を備えた刃部101を調節可能とするために、刃部101は機能的に搭載ブラケットまたはバック支持体113が付属し、方法および装置枠(図示されない)に対して調節可能である。
一実施形態において、張力装置75bを出た後、織布74は低いまたは好ましくは最小張力の下にあり、幅出し機の枠118を経由してオーブン119に導かれる。工程のこの点で、織布中の歪または他の欠陥が存在することがある。これらの歪は測定して観察することができ、次いで織布が長手方向または横方向のいずれかの方向に真直ぐにされ、個々の織布にとって望ましく必要と考えられる程度に幅出し機の枠118を調節することができる。必要な場合には、幅出し機の枠118は予め定めたプログラム等に従って自動的に作動し、引張力を織布に加えることができる。しかし、幅出し機の枠は常に必要であるまたは望ましい訳ではないことを理解すべきである。多くの織布は、幅出し機の枠または他の横断方向の張力装置の使用なしに、本発明の原理に従って加工することができる。その場合、織布は張力装置75bから硬化オーブンに直接入る。
また、幅出し機の枠118は、制限された長手方向および横断方向引っ張りの新しい領域を出発させることができ、これは幅出し機の枠118からオーブン119を通って張力補正器へ織布径路に沿って前方に展延し、本明細書では従来の機械的張力補正器のサブ組み立て体(部分組立品)の部分である三つの張力装置75cを用いて示され、これは前に説明した張力装置75bを組み込んでいる補正器のサブ組み立て体と類似の構造および機能を有する。織布74がオーブン119を通る際の長手方向の引っ張りは、織布がオーブン119を通る際に織布の寸法制限に関して織布74を制御するのに用いられる。この引っ張りは織布に大きな歪を導入しないレベルで選択され、さらに熱膨張および伸びからの織布のたるみが防止される。たるみを回避し均一な熱への暴露を保つためにオーブン119中にローラー(図示されない)を用いることができる。多くの用途において、処理された織布は実質的に張力の無い状態で硬化するのが望ましいことが判明している。織布はその元の構造またはその構造の物理特性が維持されるように、弛緩状態で硬化されるのが好ましい。これは正しい手ざわりを維持し収縮を最小にする装置である。
オーブン119は織布74内に選択的に配置されたポリマ組成物を硬化する働きをする。オーブン119はガスまたは他のエネルギー源で運転することができる。さらに、オーブンは放射熱、誘導加熱、対流、マイクロ波エネルギーまたは当技術に周知の硬化を行う他の適切な手段を用いることができる。オーブン119は約12〜約20ヤードに展延することができる。
硬化温度は約320°F〜約500°Fの範囲であり、2分間〜約30秒間(温度およびポリマ組成物に依存して)加えるのが望ましい。ポリマ中に硬化促進剤が存在する場合、硬化温度は約265°Fまたはそれ以下に(示した時間を維持して)下げることができる。
必要に応じて、硬化を達成するために、オーブンの代わりに、またはオーブンと組み合わせて、放射源を用いることができる(電子ビーム、紫外光等)。
必要に応じて、オーブン119の全加熱能力未満を用いることができる。上部と底部加熱の組み合わせに比べて、例えば、場合によって織布に対して上部加熱だけ、または底部加熱だけを用いることができる。
巻き取りロール77は供給ロール76と略同じ速度で運転している。巻き取りロール77の回転速度が供給ロール76の回転速度に同期しないとき、織布のゆるみの巻き取りまたは低減のためにロール121、122、および123の張力ロール組み合わせを用いることができる。
織布移動速度は、例えば、毎分約2ヤード〜毎分約90ヤードまで広範に変化させることができる。本発明の速度は毎分約35ヤード〜毎分約50ヤードである。
図1Aに示すように、装置または環境100は一又は二以上の検査モジュール123、力のモデル化モジュール124、および制御モジュール125を含む。検査モジュールは環境100の様々な場所に設置して、織布および、例えば、織布74を封入するために用いられる材料など他の材料の特性を測定するかまたは得ることができる。例えば、検査モジュール123は、厚さ、多孔率、強度、温度、および重量などの織布74の様々な特性を測定または評価するように構成することができる。また、検査モジュール123は例えば、粘度および温度などの封入材料の様々な特性を測定または評価するように構成することができる。これらの測定された特性は、次に力のモデル化モジュール124に渡すことができる。
力のモデル化モジュール124は、装置100の一又は二以上の構成部品、例えば、図1Aに示したように領域151の内部に配置された構成部品を、織布、封入材料の一又は二以上の特性、または封入された織布の望ましい特性に基づいて制御するための運転パラメータを生成するように構成することができ、これはモジュール124中に手動で入力することができる。生成された運転パラメータは、基準点に対する刃部101または102の高さの変更、ローラー105、106、および107の一又は二以上の垂直位置の変更、垂直基準に対する刃部101または102の角度の変更、ローラー82、84、86、105、106、および107の速度の変更、および任意のローラーの温度の変更、の一又は二以上を行うために用いることができる。モジュール124は、織布に対して垂直な予め定められた(近似の)量の力が第一の刃部および第二の刃部の各々で生成されるような推奨される運転パラメータを発生するように構成される。モジュール124で選択された力は検査モジュール123で集められた測定特性に基づく。このようにして、製造された封入された織布は望ましい特性を有することができる。
各刃部で、ある垂直な力を得るために、モジュール124は、環境100の次の変数の一又は二以上を制御することができる。(1)織布の張力、(2)刃部の中に入り込む織物の角度(入射角度)、(3)水平位置に対する刃部の角度、(4)刃部の高さ、(5)刃部からの織物の退出角度、(6)織布の速度、(7)ポリマの粘度、(8)挟み圧力、(9)入射時の挟み圧力、(10)オーブン硬化温度、(11)オーブン硬化滞留時間、(12)環境ポリマ温度、(13)湿度、及び(14)横方向の張力の下で織布が変形する程度。制御モジュール125は、運転パラメータおよび変数が力のモデル化モジュール124で生成すると、工程変更を実行するように構成される。
モジュール123、124、および125は完全に自動化するように構成することができる、つまり材料特性および工程条件が常に監視され、運転パラメータは監視工程に応答して自動的に変更できることを意味する。
上述の装置および工程は様々な形状または実施形態で用いることができる。図1Bおよび図1Cを参照すれば、二つの類似の構成が本発明の実施形態に従って説明される。図1Bおよび図1Cにおいて、類似の構成部品は類似の番号が付けられているが、図1Bの場合にはそれに一つのダッシュを加え、図1Cの場合には二つのダッシュが加えてある。
図1Bにおいて、織布加圧の段階が柔軟性のあるナイフ112’の後、および幅出し機の枠118’の前に導入される。この実施形態において、織布74はパドラ・ロール111’と付属の転写ロール127の間に存在する挟み領域126を通過し、織布74’はロール127と111’との間で圧縮される。このようにして、織布74上により良好なポリマ組成物の分布を得ることができる。
挟み領域126を離れた後、織布74は保持棒または同じ目的のためのロール128によってロール127に対していくらか圧縮されて保持される。図1Aを参照して議論したように、織布74は幅出し機の枠118’を用いることなく直接オーブン119’中を通ることができる。織布の硬化は挟み領域126で張力が解放された直後に開始するのが望ましく、したがって、挟み領域126はオーブン119’の近くに配置されるのが好ましい。
必要に応じて、ロール128は柔軟性のあるナイフ(図示されない)に置き換えることができ、織布74’はロール127を離れた後、その縁部を通過する。柔軟性のあるナイフは織布74中にかなりのポリマの分配をさらに達成することができる。
図1Cを参照すれば、織布74はロール111”および127”の挟み領域を通過する。この実施形態において、機械的張力装置75bの使用(図1Aに示される)は省略される。さらに、ロール111”および127”は硬化ステーション119”を通過する織布に望ましい張力の低減を提供し、これは介在する幅出し機の枠118”を用いることもできるし、使用しなくてもよい。典型的には、および好ましくは、本発明の織布は約0.01〜約50ミクロンの繊維包囲層を有することが特徴である。
また、図示しないが、図1Bおよび図1Cに示した装置または環境は、それぞれモジュール123、124、および125に同様の検査モジュール、モデル化モジュール、制御モジュールを含むことができる。
多くのせん断変形と薄化のための刃部を有することによって、複数の薄化の効果が作り出される。この効果は、ポリマおよび(a)個々の繊維およびフィラメントの薄膜封入、(b)内部コーティングの制御された配置、および(c)(a)および(b)における添加剤の制御された配置の最終構造を変化させる。第一のせん断変形と薄化とは、ポリマ組成物の粘弾性的変形を招き、その記憶のため、あるレベルに戻る傾向がある。各複数のせん断変形と薄化とによって、ポリマがそのせん断点で開始して戻るレベルは変化する。これはチキソトロピック・ルーピングまたはプラトー特性と呼ばれる。
本発明の方法および装置を用いることによって、多孔質の基体または織布の中にポリマ組成物の制御された配置を達成し、所望の、処理された織布を得ることができる。
本発明の実施に用いられる硬化性ポリマは、織布または基体上にせん断力を用いて圧力下で塗工される。せん断力は硬化性シリコン・ポリマを織布の中に流れさせる。繊維包み込みおよびセルまたは孔壁ライニングの程度は、繊維包み込みは達成されるが、織布の内部間隔および/または開放セルは内部層の領域ではこうしたポリマで完全に充填されず、織布の外側の対向面は実質的にポリマ・コーティングまたは残渣が完全に無いように、前述の因子ならびに、使用する場合、フッ化物の選択と塗工量、使用する硬化性ポリマ、および所与の温度で加えられる圧縮力とせん断力などを制御することによって調節可能であると考えられる。こうした手順の後硬化性ポリマは硬化される。
硬化性ポリマは、織布の表面に塗工される。次いで、織布は張力を加えられながらローラー間またはせん断用刃部などのせん断手段を通るか、または圧縮領域を通る。したがって、横断方向に加えられたせん断力および圧縮圧力が織布に加えられる。張力、せん断力、および織布速度の組み合わせはポリマを織布の中に移動させて、包み込まれる織布繊維、セル、または孔の周りの内部間隙または開放セルから外へ動かすのに十分である。結果は、少なくともいくらかの内部間隙および/または開放セルは内部コーティングまたは内部層によって占拠された領域外の織布の領域は充填されず、実質的にポリマの無いことが好ましい。過剰のポリマはせん断手段の表面拭き取り動作によって除去される。繊維を包み込む硬化性ポリマはその後硬化される。
織布中へのポリマの望ましい浸透、分布および配置は、織布表面に加えられる局所的な圧力によって達成されると考えられ、これはポリマ組成物の粘度を局所的に低下させるのに十分高く、それによってこうしたポリマをこうした押圧の下で流れさせ、織布の中に制御可能に配置し、織布の繊維を包み込むまたはセルまたは孔壁を内張りする。この工程を助けるために、織布は、制御された配置の場所でいくらか横断方向に圧縮されながら、引っ張りまたは伸ばしによって少なくとも僅かに変形することが好ましい。この変形はポリマ組成物が織布の中に入ることを促進すると考えられる。圧縮および張力が解除されるとき、ポリマ組成物は処理された織布の内部間隙または開放セル空間で絞られるか、または圧縮されると考えられる。
例えば、あまりにも多くのポリマが完成製品の中に存在する場合、張力とせん断力のいずれかまたは両方とも増加させることができ、ポリマがあまりにも少ないときはその逆にすることができる。織布上の流れが不十分で、繊維の包み込みが不完全である場合、その制御された配置のために用いられる圧力と温度を増加させることによって、ポリマ組成物の粘度を低くすることができる。代替的には、粘度があまりにも低い場合、圧力および/または温度を下げることができる。ポリマ組成物を所与の織布の望ましい場所に望ましい量だけ配置するのが困難な場合、織布のフッ化物前処理のレベルを場合に応じて増加または低減することができる。
本発明の一実施形態において、ポリマは二つのローラーの間で織布の中に押し付けられる。こうした一つのローラーは、典型的に好ましくは均一に円周状に展延する織り目加工されたまたはグラビア表面上に均一に分配されたポリマ含浸材を保持する。このローラーは、(i)対向するローラーと同じ方向、(ii)こうしたローラーとこうした移動する織布の間に得られる局所的に加圧された領域を通る連続的な織布の動きの方向とは反対に回転する。二つのローラーの同一方向回転は、織布上に歪および伸長力または効果を形成すると考えられる。この力は織布中へのポリマの浸透を促進すると考えられる。この加圧された塗工またはコーティングの形は便宜上「リバース・ロール・コーティング」と呼ぶ。リバース・コーティング・ローラーは、全体的に水平軸を有し、移動する織布は全体的に水平に動くのが好ましい。さらに、織布は織布に対して作用する測定棒、バー・ナイフ等に対して伸ばされることによって両方の長手方向に同時に引っ張られ変形する。
こうした初期の加圧ステップは、ポリマの再導入、ポリマの分配、ポリマの削り落とし、および余剰ポリマの除去と回収とを達成すると考えられる、さらなる一連の織布加圧処理ステップに続くのが好ましい。これらのステップの集合的な結果、徐々に織布が形成され、ポリマが望ましい程度に繊維を包み込みまたは織布を含むセルまたは孔壁を内張りし、織布中の望ましい内部領域または領域内で集まって、この領域の織布の内部間隙空間、または開放セルまたは孔を充填または塞ぐが、望ましい程度を超えて処理された織布の内部構造をポリマで充填または塞ぐことはない。特に、例えば、織物において、ポリマ組成物が実質的に完全に繊維を包み込むまたはそのセルまたは孔を内張りし、繊維の内部領域中の内部間隙空間を充填するように作ることができる。
上述の任意の装置構成(例えば、図1A〜図1C)は、フッ化物およびシリコン・ポリマで処理された織布を製造するのに用いることができる。得られる封入された/コーティングされた織布は通気性があり、耐水性および再洗浄可能であり、対向する実質的に平行な表面を有し、繊維間に内部間隙を有する付属の繊維からなるか、または中にセルまたは孔を有するマトリックスである、長手方向に引っ張り可能な多孔質で柔軟な繊維質織布として特徴付けられる。織布は実質的にフッ化物で均一に含浸処理され、その後シリコン・ポリマ組成物で処理されて、織布内に内部層を有する織布を形成し、織布の外側表面は実質的にシリコン・ポリマが無く、織布は通気性があり耐水性または防水性である。繊維またはセル壁の少なくとも一部分は封入されるかまたは包み込まれる。織布の少なくとも一つの表面は
出発多孔質の織布の一つの表面の視覚外観と実質的に同じ視覚的外観を有することを特徴とする。
織布が合成ポリマからなる繊維を有するとき、ポリマはポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、再生セルロース、酢酸セルロース、およびその混合物からなる群から選択されるのが好ましい。
本発明の好ましい織布は、さらに詳細には、水滴接触角度が約90°〜約160°であることと、少なくとも3回の再洗浄能力があることと、未処理の基体織布の少なくとも35%の通気性があることと、洗浄前に少なくとも約80の定格の撥水性を有することとを特徴とする。
最終製品に影響を及ぼすが、方法および装置に直接関係しない他の変数は、制限なしに、ポリマ混合物、ポリマ組成物の出発粘度、ポリマ組成物に添加される促進剤、ポリマ組成物に添加される添加剤、使用される織布の種類、周囲温度、湿度、空気汚染物、織布上の糸屑、織布の前処理、織布表面下の温度、および織布の水分含有量を含む。
1.0 力モデル
1.1 概論
力のモデル化モジュール124は、古典的なニュートン力学に基づく封入の力学モデルを用いる。力のモデル化モジュール124は、刃部に発生する機械的力を、工程変数、例えば、織物張力、織物と刃部との間の入射角度、織物と刃部との間の退出角度、刃部の鋭さ、ならびにポリマ粘度およびライン速度などと数学的に相関させる。一実施形態において、力モデルのために導かれた式を用いて、刃部101および刃部102の両方の刃部面に沿う力は、ポリマで潤滑された織物の摩擦係数とポリマの粘度の両方の妥当な推算を用いて計算することができる。モデル化された力と測定された力との間の優れた合致を得ることができ、過去の実験室封入機械(LEM)のデータおよび計画された実験の約20事例の研究で実証することができる。
開発された力モデルを用いて、刃部101および刃部102により発生した力はある選択された工程変数またはパラメータの組で計算することができる。力モデルから、加工変数の関数としての刃部の上の力は単一ではないことを決定することができ、刃部の上の同じ力が工程変数またはパラメータの異なる組で達成できることを意味する。計算された力−変数輪郭曲線に基づいて、刃部の上の等しい力を生成する変数の設定を明らかにすることができる。
また、多くの実際的な封入条件について、刃部102上の力は刃部101上の力よりも高いことを力モデルから決定することができる。この結果は、多くの条件下で刃部102は封入のために稼働中の刃部(主要刃部)であることを示唆する。この結果を用いて、多くの従前におよび新しく封入された織物の性能特性は、稼働中の刃部、例えば刃部102上の力の関数として求めることができる。封入された織物の性能特性と刃部102上の計算された力の間の良好な相関が見出された。暫定的な結果は、封入された織物の性能が、望ましい力をいかにして得たかに関わらず、刃部102上の力の大きさで支配されることを示す。
一実施形態において、力モデルは以下の結果を生む。織物上のシリコンの重量付加(WAO)と、サッターの値(Suter value)は、刃部102上の力が増加すると減少するが、デンソメータ(densometer)およびフレーザー(Frazier)の測定値は、刃部102上の力が増加するときに増加する。これらの結果は、一定の滞留時間(滞留時間は、別の独立変数である外部流体力学的圧力によって駆動されるポリマ流の有効な時間である)で、刃部上の力は封入を制御する唯一の独立変数になり得ることを示唆する。刃部102上の力の大きさを変化させることによって封入に影響を及ぼす、張力、入射角度、退出角度、刃部の鋭さ等などの他の変数は、独立ではない。
サッター、デンソメータ、フレーザー、MVTR等などの性能の特性値は、重量付加(WAO)およびポリマ配置に基づいて説明される。また、モデルの有用性のレベルが検討される。
1.2 せん断用刃部の力学モデル
封入工程はこのように図で表すことができる(図2)。図2において、各刃部の前後に遊び車(アイドラー)ローラがある(ロールは駆動または制動されないが、織物と共に自由に回転する)。工程に寄与する少量の回転摩擦は無視できるという妥当な仮定を行うことによって、工程力解析は簡略化される。
この仮定を用いれば、その間に他の機械要素がない遊び車ローラのいずれの側の力も等しい。すなわち、F=F、F=F、およびF=F=Fである。したがってこのモデルの力は、工程の終りの駆動挟みロール、工程の始まりのブレーキロール、および各刃部接触での織物/ポリマの相互作用に帰する。これらの予備的な結果/仮定を用いて、刃部上の力をより詳細に検討することができる。刃部1に入力される(入れ込まれる)力のベクトル分解は、図3に示される。類似の力のベクトル分解は、刃部1からの退出、ならびに刃部2についての入りこみおよび退出、について描くことができよう。
NliおよびFPliは織布に対して垂直および平行な力を表す。刃部と織布/ポリマとの間の摩擦はμ(摩擦係数)で表すことができる。力が刃部の入力および退出する先端に集中すると仮定し、この構成を説明する式を代数的に操作すれば、式Iに到達する。
N1i=FCosΘ1i/(1−CosΘ1iμ) (I)
式Iの物理的意味の検討によって、刃部が入り込む時の垂直な力は、織布の張力に正比例し、織物の入射角度に反比例することが分かる。この式から、少なくとも定性的に、この表現が正しいと判断することができる。刃部101からの退出と、刃部102での入射と退出について類似の解析を行うと、同様の一連の式が得られる。これらの式を数学的に操作することによって、刃部101に対する刃部102の垂直力の比を表す式が展開される(式II)。
N2i/FN1i=CosΘ2i/CosΘ1i(1−CosΘ1iμ)(1−CosΘ2iμ) (II)
式IIは入射角度の範囲にわたって刃部101に対する刃部102の力の比を計算するのに用いることができる(退出角度とポリマ粘度を一定に保たれている)。封入を駆動するのは力ではなく圧力であるので、この比較を行うために刃部101と刃部102が同じ鋭さであると仮定する。この比により工程中の主要刃部を決定することができる。先に導いた式の操作に戻って、引っ張り力と初期の張力の間の比を説明する式が得られる(式III)。
/F=1/(1−CosΘ1iμ)(1−CosΘ1eμ)(1−CosΘ2iμ)(1−CosΘ2eμ) (III)
これらの式およびこのモデルは、工程が実施される全ての条件において力の比を計算するのに用いることができる。工程が実施されるこの条件の多くにおいて、刃部102は主要刃部である。モデルを実証する次のステップに進むために、計算された力は測定された力と比較しなければならない。このモデルを実証するために、計算値と測定値の間の相関を行わなくてはならない。製造装置上で刃部先端の垂直力を測定するのは実験的に困難である。しかし、刃部の上の力は実験室内の封入装置の上で連続的に測定される。実験室の封入ライン上の力は、三次元の加重計によって、片持ち梁状刃部(カンチレバーブレード)の上で測定される。この測定は、三次元ベース、すなわち、X、Y、Z方向で測定される力を生じる(図5)。相関のためのこれらの測定を用いるために、モデルを作りなおして、X、Y、Z方向の力を定義しなければならない(図5)。Z方向の力(刃部の幅)は無視できるほど小さいと考えられる。垂直および平行の力で行った解析に類似した解析がXおよびY方向について行われる。
垂直および平行の解析はポリマせん断の力を無視する。したがって、この近似がX、Y、Zモデルに適用されるとき、測定された力に比較して、計算されたF1yiは良好な相関を示すが、F1ye、F2yi、およびF2yeの力は全て過小評価される。さらに計算と結果との間の誤差が大きくなるほど、工程による変数は多くなる。せん断力を表すために到達した式は、コーティング工程のための式で始まり、封入が式IVで示される有限厚さの非ニュートン流体で行われることを勘案して修正される。
τXY1=3ηFCosΘliW(ln(u)R)1/2 (IV)
式中、τXY1は刃部101上のせん断力であり、ηはポリマの粘度であり、Wは織物の幅であり、uはライン速度であり、Rは刃部の入射する先端の半径である。作られた式に限って、刃部101を出る織物の張力(力F3)は式Vを用いて計算することができる。
=F{1+(CosΘli+CosΘ1e)μ+3ηCosΘliW(ln(u)R)1/2} (V)
式Vによる刃部101および102上のY方向の力の計算は、実験的に測定された値と良好に合致する値を与える。
両方の刃部が同じ程度の鋭さを有すると仮定して、刃部101に対する刃部102の力の比を計算することができる。比には三つの可能な値がある。比が1未満であれば、刃部101は主要刃部であり、比が1より大きければ刃部102が主要刃部であり、比が1であれば両方の刃部の上の力は等しい。全ての異なる入れ込み角度でこの比を比較することによって、工程が実施される多くの条件において刃部102が主要刃部であることが分かる。説明の目的のために、他の力も求めて使用できることを理解した上で、残りの議論はF2Yiに焦点を合わせる。
したがって、これは工程予測のための変数としてF2Yiの使用の検討を可能にする。F2Yiは、織物構造、織物張力、ポリマ粘度(η−三つの異なる粘度のポリマ)、織物と刃部との間の入射角度、織物と刃部との間の退出角度、刃部の鋭さ、およびライン速度の変化を含む多くの独自の機械変数の設定条件の集合について計算される。次に、これらの値は同じ工程条件について実験的に測定されたF2Yi値と比べる。全ての場合、計算値と測定値は10%内に合致する。計算されたF2Yiは測定されたF2Yiとよく合致するので、計算された値をここで用いることができ、実験は製造設備上で行うことができることに留意すべきである。さらに、一連の実験は、出発変数の異なる組み合わせで同じ特定の結果F2Yiに到達するように入力変数を変更して行われた。計算された値と測定されたF2Yiはやはり一致することが分かった。F2Yiは設定のために用いられた条件から分離することができるか、または刃部の先端の力が単一であることを示す。
この点で、モデルはF2Yiの予測だけが可能であった。実際の有用性のためには、計算された力(F2Yi)と性能特性との間に相関があるべきである。すなわち、相関が存在するだけではなく、計算された変数のために確立された因果関係を予測すべきである。これが行われると、刃部での計算された力に基づいていくつかの性能特性の予測可能性が存在するであろう。製造ラインで作られた製品を観察し、モデルによって力を計算し直すことによって、測定された特性と計算されたF2Yiとの間の関係を得ることができる。再び、特殊な(および特定の)機械設定に関わらず、F2Yiで得られる力が用いられることに留意することは重要である。F2Yiとポリマ重量付加、最終製品の水圧ヘッドおよび通気性との間の良好な堅固な関係が示された。再び、出発変数の異なる組み合わせについて同じ特定の結果F2Yiに到達するように入力変数を変化する一連の実験が行われた。計算されたF2Yi値とポリマ重量付加、水圧ヘッド、および通気性の得られる最終特性がやはり合致することが見出された。F2Yiが設定のために用いられた条件から分離できることだけでなく、または刃部の先端での力が単一であることだけでなく、対象の最終特性が予測できることが示される。
興味深いことに、刃部102が主要である領域において、この関係はF1Yi(刃部101上の入射力)、F1Ye(刃部101上の退出力)またはF2Ye(刃部102上の退出力)を因子とすることなく存在する。この事実の意味は、40までの変数までを有し、個々の制御と理解が必要と思われる工程が、これらの40の変数の組み合わせから生じる単一の変数で表すことができるということである。さらにこの単一の変数は計算したり、測定したりすることができる。
制限なしに織物構造、織物張力、ポリマ粘度(η)、織物と刃部との間の入射角度、織物と刃部との間の退出角度、刃部の鋭さ、およびライン速度を含む複数の変数の群が検討された。F2Yiを様々な条件について計算し、次いでこれを制限なしにポリマ重量付加、最終製品の水圧ヘッド、および通気性を含む様々な性能特性と比較した。封入工程の性質により、所与の織物および所与のポリマについて独自の性能特性曲線対F2Yiが生成される。すなわち、ポリマ粘度(η)および織物密度(通気性で表される)が変化すると、同じF2Yiでポリマ重量付加が変化する。詳細にはポリマ粘度(η)と織物の通気性が増加する(織物は密度が低くなる)と、ポリマ重量付加は増加する。
一実施形態において、刃部102が主要である領域において、ポリマ重量付加とF2Yiとの間に高い相関が存在する(R≧0.90)。この予測のツールは、実施される刃部力変化の(多くの変数とは逆に)実験計画をより縮小することのできる情報を提供することができる。力モデルが製品開発工程にどのように用いられるかを以下に説明する。
図6は本発明の一実施形態による力モデルを用いて計算された力対測定された力を示すグラフを示す。図6を参照すれば、刃部上のY方向に計算された力は測定された力とよく一致する(10%未満の差)ことが分かる。しかし、刃部上のX方向に計算された力は、測定された力よりも通常約5%〜25%小さい。計算値と測定値の間の不一致は妥当であり説明可能である。
力モデルにおいては、刃部に進入する先端から発生するせん断力だけが考慮される。このせん断力に加えて、高せん断の下でポリマ・ビーズによって垂直応力(せん断の場に垂直に展開している)が発生する。この垂直の応力(力)は、A)ポリマを刃部の高さに沿って登らせる、およびB)刃部をX方向に押し離す、の二つの機能を有する。LEM上のロードセルは、刃部の上に加えられる場所に関係なく、X方向の全ての力を測定するので、この垂直の力は測定された力に記録されるが、力モデルには計算されない。刃部本体上に加えられるこの垂直の応力はX方向に計算された力と測定された力との間の差になるものと考えられる。
刃部の上のX方向の力全体は、X方向の力の多くが、共に織布表面に平行な摩擦とせん断によって与えられるので、ポリマを織物中に浸透させるには重要ではない。したがって、Y方向の力がこのモデルの精度の評価に用いられる。
上記力モデルにおいて、刃部の上の力は点の力として取り扱われる、すなわち、全ての力は点AおよびB(刃部の入射/進入および退出先端)で加えられると仮定される。しかし実際の力は顕微鏡的に織布/刃部の接触点から出発して織布/刃部の分離点に分布する。実際には、刃部に進入する側の先端は封入のための主要な作用領域であると考えられる。多くの場合、特に二つの刃部の使用では、大きな退出角度が用いられたために刃部の退出する側の先端での刃部の上の力は、進入する側の先端よりもはるかに小さいので、この仮定は一般に正しい。また、これは進入する側の先端の刃部の鋭さが退出する側の端部よりも速く摩耗する事実から確証が得られる。
図3および図4に示すように、刃部の上の力は織物織布の張力、刃部の角度、ポリマの粘度、ライン速度、および刃部の鋭さなどの工程変数と数学的に相関がある。これらの力がどのように封入工程および製品性能特性に関係するかは、力−圧力モデルを用いて本明細書で説明される。本発明の一実施形態に用いられる封入方法は、せん断用刃部によって与えられる外部流体力学的圧力によって駆動される、多孔質の基体(織物織布)中への非ニュートン流体(液体シリコン・エラストマ)の浸透工程である。したがって、封入のための駆動力は力よりむしろ圧力である。しかし、圧力は単位面積あたりの力に等しい、すなわち、P=F/S(Sは接触面積)である。刃部の先端の「有効」接触面積(入射角度と退出角度ならびに刃部の鋭さによって変化する)は未知であり、したがって、刃部の上の力はこのモデルでは圧力の相対的な測定として用いられる。圧力の概念は、同じ力であるが異なる刃部の鋭さで封入された同じ製品の性能差の説明に役立つ。
図7は、本発明の一実施形態の方法による刃部の定性的圧力の分布図(プロファイル)を示す。図7を参照すれば、刃部の先端にのみ高い圧力が存在することが分かる。圧力プロファイルの形状、すなわち、分布は刃部の鋭さの関数である。刃部が鋭いほど、圧力分布は狭い。
刃部101と刃部102が同じ鋭さであると仮定すれば、力の比はその圧力比を反映するであろう。図7に示した圧力モデルで、刃部101と刃部102の両方の入射角度の関数としての刃部101に対する刃部102の力の比を再計算し、図8に示す。刃部101に対する刃部102の1よりも大きい比の値を有する領域は多くの角度設定条件を含む。この結果は、刃部102が大部分の封入条件においては主要刃部であることを示す。また、この圧力モデルは図4に示した力モデルの結果と一致する。
本発明の一実施形態によれば、上で開発された力モデルを用いて、二つの異なる種類の織物を製造することができる。一つの織物は「グレイシャー・ユニバーサル・プリント(Glacier Universal Print)」と呼ばれ、他は「プレトリアン(Praetorian)」と呼ばれる。グレイシャーおよびプレトリアンを製造するのに用いられる工程のパラメータ(媒介変数)は表1に示される。
グレイシャー織物は、表1にリストしたパラメータで製造された後、以下の特性を有する。通気性は0.15CFMであり、サッターは310mmであり、MVTR値は650g/m/24時間である。同様に、プレトリアンは表1にリストしたパラメータで製造された後、以下の特性を有する。通気性は0.1CFMであり、サッターは600mmであり、MVTR値は700g/m/24時間である。同じ結果を得るために、他の工程のパラメータを使用できることに留意すべきである。表1は示した結果を得ることのできるパラメータの排他的なリストではない。
Figure 2011514449
2.0 力学モデルの実証および適用
記録されたLEMの履歴データを用いて、刃部101および刃部102(式(4)および(5))上の力を説明する式の正確さを注意深く評価した。摩擦係数(μ=0.2を使用)およびポリマ粘度(例えば、GE6108、SLE606、およびDC4−1440など三つの異なる種類の材料について5.0、4.0、および3.5パスカルが用いられる)を妥当に推定して、刃部101および刃部102の両方の刃部に進入する側の先端上の力をDOE(実験計画法)の約20の事例でLEM上で行った。刃部の上の独自の力がLEM設定条件に関係なく計算される。計算された力は、検討した全ての事例について10%未満の差で測定された力に一致した。
力学的な力モデルを開発する一つの目標は、刃部の上の流体力学的圧力(または力)と封入された製品の性能特性との間の相関を確立することである。このモデルの有用性は、刃部上の力と製品の性能特性間の関係が確立できるかどうかに依存する。この力学モデルを従前のおよび新しい計画事例の製品の性能特性と相関させて予測に適用することを以下の章で議論する。
2.1 履歴LEMデータの解析
大量のLEM DOEデータが利用可能である。これは力学モデルを評価する最適な出発点である。製造実施とは異なり、DOEの実施は、刃部の上に異なる力を発生することのできる条件を用いる。加えて、力モデルから計算された全ての力は、LEM上で測定された力と比較することによって確認することができる。
概論
図9〜図12は封入された織物(ソリチュード(Solitude))の刃部102上の進入する側の先端での性能特性を示す。力は、DOEの実施で選択された織物張力、刃部101の鋭さ、刃部101および102の入射角度を用いる上述の力モデルを用いて計算される。図9〜図12に示すように、封入後の重量、サッター、デンソメータ、およびフレーザーを含む全ての性能特性は刃部の上の力と線形または非線形の関係を有することが分かる。重量およびサッターについて、関係は非線形である、すなわち、重量およびサッター値は両方とも刃部の上の力の増加と共に減少するが、デンソメータおよびフレーザー値は両方とも刃部の上の力の増加と共に増加する。
ポリマ粘度およびライン速度の影響
図13〜図15は、本発明の一実施形態によって行われたDOEの検討の結果に基づいて計算された、刃部の上の力の関数としてのWAO、サッター、およびデンソメータを示す。DOEの検討は、刃部102からの駆動された挟み距離、ライン速度、粘度、および封入の挟み圧力への影響を調査するために計画された1/2 2DOEであった。刃部102からの駆動された挟み距離の因子と挟み圧力の因子は、顕著な影響を示さなかったので、このDOEは実際には各実施の繰り返しで全2に等しい。8回の全ての実験は、同じLEM設定、すなわち、同じ織物張力、刃部の鋭さ、および刃部への入射角度と退出角度で実施したが、得られる力はポリマ粘度またはライン速度における差異のために異なる。同一のライン速度に関して、刃部の上の力はポリマ粘度の増加と共に増加する。一方同じポリマに関して、刃部の上の力はライン速度の増加と共に増加する。これらの刃部の上の所与の条件での全ての計算された力は測定された力によく一致する。
このDOEにおいて、WAO、サッター、およびデンソメータ等などの性能特性を刃部の上の力の絶対値としての大きさと相関させるのは、ポリマ粘度が四つの異なる実施条件で異なるので大きな意味はない(ライン速度は同じ初期粘度を有するポリマの最終粘度に影響を与えることができることに留意されたい)。しかし、このDOEの結果は、同じ機械変数の組み合わせで、より高い初期粘度を有するポリマでより高いWAOが得られることを明らかに示す。また、同じ初期粘度を有するポリマでは、高いライン速度でより高いWAOが得られる。サッター特性はWAOと同じ傾向を示し、デンソメータ特性はWAOの傾向と逆である。これらの結果は、新しい製品の設計でポリマを選択し、既存の製品ラインのためにポリマを変更する必要があるとき、機械の変数の設定において適切な調節を行うために我々にとって重要である。
織物構造およびポリマ粘度の影響
図16〜図18は、本発明の一実施形態による方法を用いて行った別のDOEの検討に基づいて計算された刃部の上の力の関数として、WAO、サッター、およびデンソメータを示す。このDOEの検討は全2DOEの検討(8回の観察)であり、送られてくる織物のデンソメータ、ポリマ粘度、およびビーズ・サイズの封入への影響を調査するために計画される。ビーズ径は大きな影響を示さなかったので、このDOEは2水準(二重)の2計画に縮小される。このDOEにおいて、粘度は刃部の上の力に影響する唯一の因子である。したがって、刃部の上の二水準の力が図16〜図18に示され、より高いポリマ粘度は刃部上により高い力をもたらす。計算された力は測定された力に一致する。図16は、同じ封入条件下で、より高い初期粘度を有するポリマでより高いWAOが得られることを示す。同じ初期粘度を有するポリマについて、より高いWAOはゆるいまたはより多孔質の織物に得られる(より高いデンソメータで表される)。同じデンソメータの織物については、より高い初期粘度を有するポリマでより高いサッターおよびより低いデンソメータが得られる。
6因子のDOE
これまでの上述のDOEの検討は、4因子のDOEの検討である。さらに力モデルを実証するために、6因子のDOEを行い、その結果を使用して力モデルと比較することができる。6因子のDOEの検討は織物の張力、刃部101の入射角度、刃部101の退出角度、刃部102の入射角度、刃部102の退出角度、およびポリマ粘度を含む因子を用いる。実験のサイズを縮小するために、1/4 2因子の計画(1/4 2=16、全2=64)を実施した。16組の実験条件を力学モデルに入力して、刃部上の16通りの固有の力が計算される。以下に説明するように、計算された力は対応する刃部上で測定される力に10%未満のばらつきで一致する。本発明の一実施形態による性能特性と計算された刃部上の力の間の相関は図19〜図21に示される。
図19〜図21は、WAO、サッター、およびデンソメータなどの性能特性と刃部上の力の間の線形相関を示し、その結果は本発明の一実施形態による方法を用いて行った研究から得られた。結果は、より高いWAOがより高い初期粘度を有するポリマで得られることを示す。また、結果は所与のポリマについて、WAOが刃部上の力の増加と共に減少することを示す。サッターはWAOと同じ傾向で変化し、デンソメータは逆に変化する。
製品性能に影響を与える多くの加工および材料変数がある。リストされた25ほどの変数が製品性能に影響することができる。本発明の一実施形態に基づくこのモデルは、所与のポリマおよび織物についてこれらのいくつかの加工変数が刃部上の力(有効な接触面積は不明なので正確には刃部上の圧力であり、圧力を表すのに刃部上の力が用いられる)に寄与し、一方刃部上の力および時間だけが封入を制御する独立の因子であることを示す。このモデルにおける時間の因子は隠されているが、その効果はライン速度と刃部の鋭さに反映される。刃部上の力への重要な変数の寄与は上で論じ導かれた力の式によって積分される。
2.2 実験室封入機械(LEM)のDOE
ここまで、力モデルおよびDOEの検討は、性能特性と刃部上の力の間の相関が存在することを明らかにした。しかし、所与の織物とポリマとの間のこの相関が単一であるかどうかを決定するために(すなわち、この力を得るために用いられた、張力、入射/進入角度、退出角度、ポリマ粘度等などの実施条件に関わらず刃部上の特定の力について相関が存在するかどうか)、他の研究(LEM DOEの検討)が実際の製造ライン上で行われる。この研究において、封入された織布は、加工変数またはパラメータの異なる組で、刃部上の同じ力を用いて製造される。LEM DOEの検討において、刃部上の二つのレベルの力(高および低)は、織物張力、刃部101の入射角度、刃部102の入射角度、および刃部102の鋭さを含む変数の八つの異なる組から発生する。張力、刃部101の入射角度、刃部102の入射角度を座標として用いる選択された変数の三次元プロットの分布が図22に示される。4個のダイアモンドと4個の丸はそれぞれ高および低の群を表す。選択された変数に基づく刃部上の力は実験を行う前に予め計算された。対応する測定された力と計算された力の比較は図23に示される。
図24〜図28はLEM DOEの検討で製造された封入織布の性能特性を刃部上の力の関数として示し、その結果は本発明の一実施形態による方法を用いて行われた研究から得られた。結果は、WAOおよびサッターが刃部上の力の増加と共に低下し、デンソメータ、フレーザー、およびMVTRは刃部上の力の増加と共に増加することを示す。加工変数の四つの異なる組から発生した同じ刃部上の力で性能特性がよく一致することは、性能特性と刃部上の力との間の相関が単一でありまたは排他的であることを実証する。言い換えれば、性能特性は、この力がどのようにして得られたかに関わらず刃部上の力にのみ依存する。
3. 力モデルの適用
上述の研究から、封入された織布の性能特性が封入工程に用いられた刃部上の力の単一の関数であることを学習した。力学モデルを用いて計算された刃部上の力は測定された力と良い相関がある。また、単一の関数が性能特性と計算された刃部上の力との間に存在することが決定された。しかし、この単一の関係が異なる織物およびポリマについても真実であるかどうかは決定する必要がある。
3.1 様々なポリマを用いる織物1(ミラージュ(Mirage))の封入
ミラージュとして知られる織物を刃部上の計画された力の下で製造ライン1上で封入した。三つの力レベルが選択された。各力のレベルについて、力に対する性能の関係の排他性を試験するために二組の工程変数を用いて同じレベルの刃部102上の力を発生させた。
図29〜33はWAO、サッター、デンソメータ、フレーザーとMVTRの間の関係を封入されたミラージュ織物の刃部上の力の関数として示す。図29において、GE6108とDC4−1440(ポリマの種類)の両方のWAOは全ての過去の事例に同様に応答する、すなわち、WAOは刃部上の力の増加と共に減少する。GE6108とDC4−1440の両方の封入材料の種類について、サッター、デンソメータ、フレーザー、およびMVTRなどの全ての他の性能の特性は力モデル予測に基づく通常の応答を示した。
力学モデルに基づけば、所与の織物とポリマについて、刃部上の力(または圧力)は封入された織物の性能特性を決定する唯一の変数になることは明らかである。どのようにして刃部上の力が性能特性を決定するかという疑問はもっともである。全ての研究事例での性能特性−刃部上の力相関の系統的で完全な解析によって、刃部上の力が所与の織物とポリマについて織物のWAOを制御することが見出される。WAO(同様の配置で)も耐水性および通気性などの他の性能特性を決定する。
異なるWAOでのミラージュの性能特性は図34〜図37に示される。これは本発明の一実施形態による方法を用いて行った研究からの結果を示す。詳細には、図34〜図37はミラージュとして知られる材料のWAOと、サッター、デンソメータ、フレーザー、およびMVTRとの関係を示す。これらの図に示すように、サッター、デンソメータ、フレーザー、およびMVTRを含む全ての性能特性はWAOと良い相関がある。全体的な傾向は、WAOの増加と共にサッターが増加するが、WAOの増加と共にデンソメータ、フレーザー、およびMVTRは減少することであった。さらに、DC4−1440とGE6108を用いて封入されたミラージュとの間の性能特性に劇的な差があった。一般に、DC4−1440は同じWAOでGE6108よりもはるかに低いデンソメータ、フレーザー、およびMVTRを提供する。この結果は、DC4−1440がその低い粘度のため、織物間隙および繊維束の内部にGE6108よりも深く浸透することができることを示唆する。さらに、サッター−WAO曲線(S状曲線)上に閾値が存在し、DC4−1440がGE6108よりも速く高いサッターに到達する。明らかに、DC4−1440の遷移領域はGE6108よりもはるかに狭い。さらに、DC4−1440とGE6108を用いて封入したミラージュの性能特性の差は、高いサッターが比較的低いWAOでDC4−1440によって到達できることを示唆し、これは材料コストの低減の意味で好ましい。しかし、同時に、引き換えに通気性においていくらかの性能低減(低いデンソメータ、フレーザー、およびMVTR等)を犠牲にしなければならない。
一実施形態において、ミラージュ封入実験の結果は、刃部上の力がWAOを制御するが、WAOも耐水性(サッター:Suter)および通気性(デンソメータ、フレーザー、およびMVTR等)の両方を決定するという仮定を支持する。
3.2 製品開発
上記ミラージュの事例において、性能−刃部上の力の研究は、性能および工程条件の両方とも既に知られているので、やはり確認実験であると考えることができる。しかし、力の力学モデルがどのように未知の織物、または十分に確立されていない織物に当てはまるかを求めるために、モデル化実験および実験実施を十分に理解されていない織物上で行った。一つのこうした織物はソリチュード(Solitude)と呼ばれる。力学モデルに基づけば、広範囲の刃部上の力が封入に用いられた場合、広い性能特性のスペクトルが得られなければならない。性能−力相関曲線から、刃部上の望ましい力を選択することができる。次に、刃部上の力−工程変数式に基づいて、工程変数の固有の組み合わせを決定することができる。
封入されたソリチュードの性能特性−刃部上の力は図38〜図42に示され、これは本発明の一実施形態による方法を用いて行われた研究からの結果を示す。詳細には、図38〜図42は、ソリチュードと呼ばれる比較的未知の織物の刃部102の力と、WAO、サッター、デンソメータ、およびフレーザーの変化との関係を示す。これらの図から、全ての性能特性は二次多項式を用いて0.946(MVTR)またはそれよりも大きな最小Rで適合することが分かる。性能特性は、最適性能特性が含まれる比較的大規模の刃部上の力で変化した。性能要求に基づいて、刃部上の必須の力を選択することができる。
ソリチュードの性能特性−刃部上の力の観察された関係は、刃部上の力が新製品の設計および開発において独立変数として使用できることを実証した。しかし、性能特性−力曲線は同じブロックから得られたので、排他性または繰り返し能力は示されなかった。性能−力の関係の排他性を実証するために、独立の封入実験(チェック・ポイント)が行われ、その結果を、本発明の一実施形態による方法を用いて行った研究結果を示す図43〜図46の前の実験のものと一緒にプロットした。詳細には、図43〜図46はソリチュード材料の刃部102の力と、WAO、サッター、デンソメータ、およびフレーザーとの関係を示す。これらの図から、WAOとサッターの両方とも正しく線上にあることが判明した。デンソメータおよびフレーザーの両方とも曲線から予測した値よりも低いが、それらはやはり実験誤差の範囲内にある。
WAOが独立変数として使用されるとき、性能特性とWAOとの間に良好な相関が見られた。図47〜図50は本発明の一実施形態による方法を用いて行った研究の結果を示す。詳細には、図47〜図50はソリチュード材料のWAOと、サッター、デンソメータ、フレーザー、およびMVTRとの関係を示す。
一実施形態において、ソリチュード織物は800mmのサッター値を必要とする。サッター−WAO曲線に基づいて、18%の最小WAOが推奨される。800mmのサッターを得るために、二重封入が用いられた。過去のデータにおいて、800mm以上のサッターは二重封入から得られたが、より低いサッターの多くは単一の封入から得られた。力学モデル研究から発生した曲線は比較的広いWAO範囲を包含する。これらの結果は、単一または二重封入方法が使用されたかどうかに関わらずWAO要求が満たされるならば、望ましいサッターを達成できることを示唆する。
図51は本発明の一実施形態による封入方法の工程フロー5100を示す。図51を参照すれば、工程フロー5100は材料特性が決定されるステップ5105で始まる。ステップ5105において、織布の材料および封入材料を決定することができる。一実施形態において、検査モジュール123を用いて織布の材料または封入材料の特徴または特性を決定することができる。例えば、織布の重量または多孔率、または封入材料の粘度および温度は検査モジュール123を用いて決定することができる。一実施形態において、材料の多孔率は封入された最終織布/製品の望ましい特性または特徴とすることができ、これは手動で決定して入力することができる。これらのデータが決定されて集められると、それらはステップ5110で使用することができる。
ステップ5110において、二つの被覆された刃部を有する封入システムの力もセルを用いて工程の構成が決定される。封入を行う各刃部は、織布が刃部の各々を通過するとき、封入材料を織布に封入することを促進するように構成される。工程の構成を決定するのに用いられる力モデルは、例えば、織布の重量および多孔率または封入材料の温度および粘度など、ステップ5105から受け取ったデータを使用するように構成される。さらに、力モデルは、それが工程の構成またはパラメータを生成する際に、最終の封入された織布の望ましい材料の多孔率を勘案するように構成することができる。上で確立された図2〜図8で示したモデルを用いて、例えば、力モデルは推奨される工程の構成またはパラメータを生成することができ、それは次にステップ5115で用いられる。
ステップ5115において、織布は封入された織布が望ましいまたは予測した特性を示すように決定された工程の構成を用いて封入またはコーティングされる。
4. 封入の機構
装置または環境100または図1A〜図1Cに示した装置に使用された封入工程は、縦糸と横糸との間の間隙および繊維フィラメント間の毛細管を含む、織物の孔空間の中への非ニュートン流体(液体シリコン・ゴム)の制御された浸透を取り扱う。こうした浸透は織物の封入表面と裏面の間の流体力学的圧力差によって駆動される。こうした流体力学的圧力差は、刃部の先端で発生した外部流体力学的圧力、ポリマの重量、ならびにポリマ液体の濡れまたは反撥によって誘起された毛細管圧力からなる。
三つの圧力源の中で、ポリマの重量は通常織った織物の最も内側の孔に高粘度ポリマを駆動するには十分大きくないので、その効果は封入工程において考慮されない。毛細管の原理に基づいて、毛細管圧力の圧力差は、毛細管の表面上の液体が広がるか反撥するかの性質によって正または負のいずれかとなることができる。
正の毛細管圧力の圧力差で液体の自然吸い上げ(毛細管上昇)が起き、制限された液体供給で小さな孔が優先的に充填される。しかし、負の毛細管圧力の圧力差で、液体の反撥が起き、外部流体力学的圧力が加えられると、制限された液体供給で大きな孔が優先的に充填される。この自然吸い上げ工程は、ポリマ液体の高粘度、またはもつれたポリマ分子コイルのサイズに比較して小さな毛細管サイズの特殊な妨害、または予備仕上げの化学処理による高い反撥効果、または上述の組み合わせの理由で、図1A〜図1Cに示した装置では多分起きない。これらの可能性の中で、反撥効果は一般に最も起こりやすいものと考えられる。この仮定は、同じ封入工程の下で、原材料織物上へのシリコン重量付加(予備仕上げ化学処理なしで)が予備仕上げ化学処理を施した同じ織物上よりも常に高いという現象によって間接的に支持される。
予備仕上げの化学処理は、その物理構造の変化が無視できるほど小さく、主として(表面エネルギーを減少させることによって)織物の反撥効果を高めるものと考えられ、より多くのシリコン重量付加は、原料織物の空隙空間およびフィラメント束の中へのシリコンのより深い浸透に起因する。刃部上の外部からの流体力学的圧力は、織物張力、刃部の角度の設定、ならびに刃部の鋭さによって発生する。任意の所与の織物およびポリマのための外部の流体力学的な圧力と毛細管圧力との間の正確な制御はわれわれの封入技術の先端技術になる。
4.1 封入への織物構造の影響
封入工程を深く理解するために、織物構造の重要な知識を有することは大切である。多くの製品開発における失敗が不適切な織物構造とその予備仕上げ処理に起因するので、織物構造は重要である。多孔質の基体のコーティングのために(コーティング工程はわれわれの封入技術と多くの類似点を有する)、多孔質材料の孔径、形状、および分布(接続性を含んで)は最も注目される特性になり得る。織られた織物は一般に縦糸と横糸と間の間隙およびフィラメント束の間の毛細管の存在により多孔質材料であると考えられる。封入に対する織物構造の影響の詳細を理解するために、以下で織物構造をさらに一般的に定義する。
織物が固体でありそれを横方向に多くの非常に薄い層にスライスできるものと仮定すれば、図52に示したように、織物の表面から裏面への仮想の密度プロファイルは、各スライス層の密度を平均し、この密度を各層の位置の関数としてプロットすることによって得られるであろう。図52中の実線は孔の無い織物、すなわち、織物が100%の非中空材料から作られる(単一繊維と同じ密度)織物の密度を表す。一定の密度を示す織物の部分は、織物の内部であると定義され、密度の変化する織物の部分は織物の表面と定義される。実際の織物は固体網目ではなく、その寸法は張力または圧力の下で変化する(張力方向に展延し、厚さが減少する)であろうことに留意すべきである。寸法変化に応じて密度プロファイルは変化する。図52の点線を参照されたい。実線と内部密度の差は多孔率を反映する。織物の多孔率は主として縦糸と横糸との緊密性と織られた織物の織り緊密性に依存する(織り構造と織り技術によって影響を受ける)。しかし、織物の表面は横糸と織り方の緊密性に依存するばかりでなく、フィラメントの数(横糸の太さ)にも依存する。織物表面のトポロジーの概念は図53に示した織られた織物の簡略化された平面モデルを見ることによってより良く理解することができる。
ポリマの流れ挙動は織物の露出された表面の領域と内部で全く異なると考えられるので、織物の構造は上のように定義される。この定義はWAOと織物の上および/または内部のポリマ配置の概念の理解に役立つ。織物の内部で、ポリマの流れはDarcyの法則:q=−kΔp/ηΔxによって説明される一次元流れとして取り扱うことができる、すなわち、局所的に、材料の単位総断面当たり容積流れqは、負の機械的ポテンシャル勾配に比例し、そのうちでここでは圧力勾配Δpのみが関係し、流体(この場合、液体シリコン・ゴム)の粘度ηに反比例する。比例定数は液体への材料の浸透率kである。浸透率kは主として織物内部の孔径および孔の形状に依存する。圧縮(流体力学的圧力)と膨張(流体力学的圧力を取り去った後の織物の回復)を行っている織物などの変形可能な多孔質媒体において、孔径および孔の形状は変化することができる(図54の点線で説明される)。
しかし、織物の表面領域で、ポリマの流れは三次元であり、織物内部よりも複雑である。表面形状の空間の多くは広く開放しているので、それらは動力学的な封入工程中に容易に充填することができる。しかし、表面抵抗効果を除いて、織物の表面の重量付加は変形した織物の利用可能な開放表面空間によって決定される。変形可能性は、主として外部流体の力学的圧力、織物の構造、剛性、および緊密性に依存する。
WAOとポリマ配置の性能への影響
本発明の一実施形態のモデルによれば、圧力の関数として提案されたWAOとポリマ配置は図54に示される。実線は圧力で総AWOがどのように変化するかを示し、二つの点線はWAOが分布する場所を反映する。図54は、所与のポリマが常に、総WAOが封入圧力の増加と共に減少することを示す。表面領域のWAOは総WAOと同じ傾向に従うが、織物の内部のWAOは逆の傾向を示すことがある。言い換えれば、織物内部のWAOは封入圧力の増加と共に増加することができ、総WAOは常に表面領域のWAOを取り去る結果減少する。しかし、異なる粘度を有するポリマについては、より高粘度のポリマの総WAOは低粘度ポリマのそれよりも常に高い(表面抵抗効果)。織物内部のWAOはDarcyの法則に基づいて通常逆である。詳細なWAOとその配置は封入された織物の性能特性の説明に用いることができる。
通気性
空気中の分子のサイズは極めて小さいので、それらの織物を通る透過速度は主として孔の総パーセントとこれらの孔の接続性によって制御される。任意の所与の織物について、織物中の空気通路の封止およびポリマによって被覆された総表面積はWAOの増加と共に増加する。したがって、大気圧または制限された圧力の下で、通気性はWAOの増加と共に減少する。異なる粘度のポリマが用いられるとき、通気性は総WAOによって影響を受けるだけではなく、織物内部のポリマの浸透深さに影響を受ける。例えば、GE6108(高粘度)で封入されたミラージュは、同じ総WAOでDC4−1440(低粘度)で封入されたものよりも常に高い通気性を有する(図35参照)。通気性に対する織物内部のポリマ浸透の影響は非常に劇的であるので、同じMVTRのレベルで、GE6108を置き換えるためにDC4−1440が用いられる場合、半分の量のWAOしか必要にならない。明らかに、DC4−1440の高い空気ブロッキング効果はその織物ヤーン内部へのより深い浸透に起因する。
耐水性(サッター試験)
理論的に、通気性を低下させるものは耐水性も低下させるはずである(または耐水性を高める)。しかし、耐水性は水滴を押し込んで織物を通過させるのに必要な流体力学的圧力(サッター試験)によって特徴付けられるので、耐水性は幾つの水径路が遮断されているかに依存するだけではなく、遮断材料がどれほど強いかにも依存する。封入されたポリマの強さはフィルムの厚さとフィルムの変形性の制約の両方に起因する。一般に、フィルム厚さはWAOの増加と共に増加するので、WAOが高いほど耐水性は高い。しかし、WAOの関数としての耐水性の変化は必ずしも線形ではなく、ミラージュやソリチュードなどの限られた研究事例ではS型曲線が観察される。サッター−WAO曲線の形状に基づいて(図34参照)、サッターの応答が異なる三つのWAO範囲が識別される。低いWAO範囲(実際の上限は織物とシリコンに従い変化する)で、サッター性能の向上はなく、むしろサッターは相当する原料織物のものよりも低い。中間のWAO範囲で、サッターはWAOの増加と共に劇的に増加する。高いWAOで、サッター増加の速度は遅くなる。サッターが低いWAOで原料織物よりも低い真の理由は不明であるが、この現象を説明できる仮説が提供される。低いWAOで(低いWAOは通常非常に高い封入圧力によって得られ、WAOは表面領域に集中するよりも主として織物内部に配置されることに留意すべきである)、原料織物の元の構造はシリコンの強制的な浸透によって妨害される。それらの妨害はより多くの孔を形成することができ、これらの孔は制限されたシリコン供給のため部分的に充填される。したがって、部分的に充填された孔はデンソメータおよびFrazier試験の両方など低い流体力学的圧力で通気性の障壁になるが、サッター試験など高い流体力学的圧力下で水の浸透を止めるには不十分である。しかし、中間のWAO範囲で、コーティング(前に定義した)が形成を開始し、その厚さはWAOと共に増加するので、サッターはWAOの増加と共にほとんど線形に増加する。高いWAO範囲(高いWAOは通常非常に低い封入圧力で得られ、WAOは主として織物の表面領域に配置されることに留意すべきである)で、コーティングの厚さはやはり成長するが、ポリマ浸透が少ないため織物内部からの制限が弱くなるので、サッターの増加の速度は緩やかになる。サッター−WAOのS状曲線はミラージュとソリチュード(研究された二つのみの系)だけで観察される。基体の断面全体の利用を探求しなければならない。
接続詞「and」で連結された部材の群は、これらの部材の各々が群の中に存在することを要求するだけではなく、特に明記しない限り「および/または」として読み取るべきである。同様に、接続詞「または」で連結された部材の群は、その群の中で互いに排他性を要求するものではなく、特に明記しない限り「および/または」として読み取るべきである。さらに、本発明の部材、要素、または構成部品は、単数で説明されまたは特許請求することができるが、単数への制限が明示されない限り、複数はその範囲に包含されるものと解釈される。
「一又は二以上」、「少なくとも」、「制限なしに」またはある場合には他の類似のフレーズなどの範囲を広げる用語およびフレーズの存在は、それらの範囲を広げるフレーズが無い場合に、より狭い場合が意図されるまたは要求されるものと解釈してはならない。用語「モジュール」の使用は、モジュールの部分として説明されるか、または特許請求された部品または機能が全て共通のパッケージ中に構成されていることを意味しない。実際に、モジュールの様々な部品の各々または全ては、制御論理であれまたは他の部品であれ、単一のパッケージに結合することができ、または分離して維持することができ、さらに複数の場所に分配することができる。
上で、本発明の様々な実施形態が説明されたが、それらは例示のためにのみ提示され、制限のためではないことを理解すべきである。同様に、本発明のために様々な図が例示的アーキテクチャまたは他の構成を描くことができ、これは本発明に含むことのできる特徴および機能の理解を助けるために提供される。本発明は示された例示的アーキテクチャまたは構成に制限されず、望ましい特徴は様々な代替のアーキテクチャおよび構成を用いて実施できる。実際に、当業者であれば、どのようにして代替の機能的、論理的、または物理的分割、および構成を用いて、本発明の望ましい特徴を実施できるかは明らかであろう。また、本明細書に描かれたもの以外の多数の異なる構成モジュール名を、様々な分離に適用することができる。さらに、フロー図、作用説明、および方法の特許請求に関して、本明細書に提示されるステップの順序は、文脈が示さない限り、様々な実施形態が記載された機能の実施を同じ順序で実行することを要求しない。
様々な例示的実施形態および実施に関して本発明を上に説明したが、一又は二以上の個々の実施形態において説明した様々な特徴、態様、および機能は、説明された特定の実施形態への適用性に制限されず、それらの実施形態が説明されたかどうかに関わらず、またはそれらの特徴が説明された実施形態の一部として提示されたかどうかに関わらず、単独または様々な組み合わせで、本発明の一又は二以上の他の実施形態に適用することができる。したがって、本発明の精神および範囲は上述の例示的実施形態のいずれによっても制限されるものではない。
本明細書に用いられる用語およびフレーズ、およびその変形は、明記されない限り、制限とは反対に開放的に解釈すべきである。前述の例として、用語「含んで」は「制限なく含んで」等と読み取るべきであり、用語「例」は議論中の項目の例示的事例を提供するために使用され、その排他的または制限リストを提供するものではなく、用語「一つの(a)」または「一つの(an)」は「少なくとも一つ」または「一以上」と読み取るべきであり、「従来の」、「伝統的」、「通常の」、「標準的な」、「既知の」および類似の意味の形容詞は、説明される項目を、所定の期間または与えられた時に入手可能な項目に制限するものと解釈すべきではなく、従来の、伝統的な、通常の、または現在または将来の任意の時に入手可能なまたは既知である標準的な技術を包含するものと読み取るべきである。同様に、当業者であれば明らかなまたは周知の技術を本明細書が参照する場合、それらの技術は当業者にとって現在または将来の任意の時に明らかである技術を包含する。
さらに、本明細書に記載された様々な実施形態は例示的ブロック図、フロー図、および他の図の形で説明される。当業者であれば本明細書を読めば明らかなように、図示された実施形態およびその様々な代替は、図示された例に制限されることなく実施することができる。例えば、ブロック図およびその付属説明は特定のアーキテクチャまたは構成を指定するものと解釈すべきではない。

Claims (25)

  1. 織布を封入材料で封入する方法であって、
    封入される材料の初期の材料特性を決定する工程と、
    二つの被覆された刃部を有する封入システムの力モデルを用いることにより、工程の構成を決定する工程であって、この各刃部は、前記織布が前記刃部の各々を通過するときに前記封入材料による前記織布の封入を促進するように構成されており、前記力モデルは、封入される材料の初期特性に基づいて適用されることを特徴とする工程の構成を決定する工程と、
    前記決定された工程条件を用いて前記織布を封入する工程と、
    を備えている、織布を封入材料で封入する方法。
  2. 前記封入された織布の最終的な性能特性を決定する工程をさらに備えており、前記織布の最終的な性能特性に基づいて前記力モデルが適用されており、前記最終的な性能特性は通気性、水圧ヘッド、および重量付加の一又は二以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  3. 前記封入材料の特性を画定する工程をさらに備えており、前記封入材料の前記画定された特性に基づいて前記力モデルが適用されており、前記封入材料の前記特性はポリマ種類、粘度、および摩擦係数の一又は二以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  4. 前記二つの被覆された刃部のうち、第一の刃部は、前記二つの被覆された刃部のうちの第二の刃部の下流にあることを特徴とする請求項1に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  5. 前記工程の構成が、前記第一の刃部の第一の入射角度、前記第一の刃部の第一の退出角度、前記第一の刃部の第一の半径、前記第二の刃部の第二の入射角度、前記第二の刃部の第二の退出角度、前記第二の刃部の第二の半径、および前記織布の張力の中の一又は二以上を含むことを特徴とする請求項4に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  6. 前記力モデルが、
    Figure 2011514449

    でなり、式中で、
    N2は前記第二の刃部での前記織布に直角な力であり、FN1は前記第一の刃部での前記織布に直角な力であり、θi1は前記第一の入射角度であり、θe1は前記第一の退出角度であり、θi2は前記第二の入射角度であり、θe2は前記第二の退出角度であり、μは前記織布と前記刃部との間の摩擦係数であることを特徴とする請求項5に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  7. 前記工程の構成は、FN2がFN1よりも大きくなることに基づいて選択されることを特徴とする請求項6に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  8. N1およびFN2が、前記封入された織布の前記望ましい特性に基づいて選択されることを特徴とする請求項7に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  9. 前記第一の入射角度と第二の入射角度、及び前記第一の退出角度と第二の退出角度とが25〜85度であることを特徴とする請求項5に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  10. 前記第一の刃部の第一の半径及び第二の刃部の第二の半径が0.00002〜0.00100インチであり、前記織布の張力が125〜750ポンドであることを特徴とする請求項5に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  11. 前記第一の材料特性が、重量、強度、多孔率、または織り方の構成からなることを特徴とする請求項1に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  12. 前記第二の材料特性が、前記封入材料の粘度からなることを特徴とする請求項1に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  13. 前記封入材料の粘度が、100,000〜1,500,000センチポイズであることを特徴とする請求項12に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  14. 織布をコーティング材料でコーティングする方法であって、
    コーティングされる織布の望ましい特性を決定する工程と、
    二つの被覆された刃部を有する封入システムの力モデルを用いて、工程のパラメータを決定する工程であって、各刃部は、前記織布が前記刃部の各々を通過するときに、前記コーティング材料が前記織布の中に入ることを促進するように構成されており、前記力モデルが前記コーティングされた織布の望ましい特性に基づいていることを特徴とする工程のパラメータを決定する工程と、
    前記決定された工程のパラメータを用いて前記織布を前記コーティング材料でコーティングする工程であって、前記工程のパラメータがどのようにして前記織布が前記刃部の一つを通過するかを定めていることを特徴とする前記織布を前記コーティング材料でコーティングする工程と、
    を備えている、コーティング材料で織布をコーティングする方法。
  15. 前記工程のパラメータが、前記第一の刃部の第一の入射角度、前記第一の刃部の第一の退出角度、前記第一の刃部の第一の半径、前記第二の刃部の第二の入射角度、前記第二の刃部の第二の退出角度、前記第二の刃部の第二の半径、および前記織布の張力のうちの一又は二以上を含むことを特徴とする請求項4に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  16. 前記力モデルが、
    Figure 2011514449

    でなり、式中、
    N2は前記第二の刃部での前記織布に直角な力であり、FN1は前記第一の刃部での前記織布に直角な力であり、θi1は前記第一の入射角度であり、θe1は前記第一の退出角度であり、θi2は前記第二の入射角度であり、θe2は前記第二の退出角度であり、μは前記織布と前記刃部との間の摩擦係数であることを特徴とする請求項5に記載の織布を封入材料で封入する方法。
  17. 封入システムであって、
    封入材料が織布を封入するように構成された、第一の刃部と前記第一の刃部の下流にある第二の刃部と、
    前記織布を支持し、前記織布が前記第一の刃部と第二の刃部とを通過することを促進するための複数のローラーと、
    前記織布と前記封入材料の特性を受け取るように構成されたモデル化モジュールであって、前記受け取った特性に基づいて前記第一の刃部および第二の刃部の一又は二以上の運転パラメータと、前記複数のローラーの一又は二以上の運転パラメータと、を生成するように構成されていることを特徴とする力のモデル化モジュールと、
    第一の力が前記第一の刃部によって前記織布上に加えられ、第二の力が前記第二の刃部によって前記織布上に加えられるように、前記生成された運転パラメータを実行するように構成された制御モジュールと、
    からなる封入システム。
  18. 前記運転パラメータが、前記第一の刃部の第一の入射角度、前記第一の刃部の第一の退出角度、前記第一の刃部の第一の半径、前記第二の刃部の第二の入射角度、前記第二の刃部の第二の退出角度、前記第二の刃部の第二の半径、および前記織布の張力の一又は二以上を含むことを特徴とする請求項17に記載の封入システム。
  19. 前記力のモデル化モジュールが、
    Figure 2011514449

    として定義される力の方程式に基づいて前記運転パラメータを生成しており、式中、
    N2は前記第二の刃部における前記織布に直角な力であり、FN1は前記第一の刃部における前記織布に直角な力であり、θi1は前記第一の入射角度であり、θe1は前記第一の退出角度であり、θi2は前記第二の入射角度であり、θe2は前記第二の退出角度であり、μは前記織布と前記刃部との間の摩擦係数であることを特徴とする請求項18に記載の封入システム。
  20. 前記第二の力が前記第一の力に等しいか、またはそれ以上であることを特徴とする請求項19に記載の封入システム。
  21. 前記第二の力が前記第一の力未満であることを特徴とする請求項19に記載の封入システム。
  22. N1およびFN2が、封入された織布の望ましい特性に基づいて選択されることを特徴とする請求項20に記載の封入システム。
  23. 封入システムであって、
    封入材料が織布を封入するように構成された、第一の刃部と前記第一の刃部の下流にある第二の刃部と、
    前記織布を支持し、前記織布が前記第一の刃部および第二の刃部を通過することを促進する複数のローラーと、
    前記刃部の一以上若しくは前記複数のローラーの一以上の運転パラメータを変化させることによって、前記第一の刃部および第二の刃部に対する前記織布の一又は二以上の特性が変化するように構成されており、前記織布の相対的特性が、前記第一の刃部および第二の刃部の望ましい量の力の比率に基づいて変化することを特徴とする制御モジュールと、
    からなる封入システムであって、
    前記力の比率が、
    Figure 2011514449

    として定義され、式中、
    N2は前記第二の刃部での前記織布に直角な力であり、FN1は前記第一の刃部での前記織布に直角な力であり、θi1は前記第一の刃部に対する前記織布の前記第一の入射角度であり、θe1は前記第一の刃部に対する前記織布の前記第一の退出角度であり、θi2は前記第二の刃部に対する前記織布の入射角度であり、θe2は前記第二の刃部に対する前記織布の退出角度であり、μは前記織布と前記刃部との間の摩擦係数である、封入システム。
  24. 複数の封入された繊維を有する織物であって、
    封入される材料の初期の材料特性を決定することと、
    二つの被覆された刃部を有する封入システムの力モデルを用いて工程の構成を決定することであって、各刃部は、前記織物が前記刃部の各々を通過するとき、前記封入材料による前記織物の封入を促進するように構成されており、前記力モデルが前記封入される材料の初期特性に基づいて適用されることと、
    前記決定された工程条件を用いて前記織物を封入することと、
    を含む工程によって調製されることを特徴とする複数の封入された繊維を有する織物。
  25. 複数の繊維および空隙を有する織物であって、前記複数の繊維がポリマによって封入され、前記複数の空隙が前記ポリマによって充填され、前記織物が請求項23の方法によって調製される織物。
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