JP2011514428A - 一酸化窒素放出ポリマー組成物 - Google Patents

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Abstract

本明細書で開示されるのは、医療機器を形成しコーティングするのに適した、生物適合性のある炭素ベースの一酸化窒素(NO)供与性ポリマーである。これらのポリマーは、アクリレートのバックボーンを有し、実質的に疎水性のモノマーからなる。NO供与性ポリマーは、ジアゼニウムジオレート基がアセテートベースのモノマー上のアセテート基に付着される、炭素ベースのものである。酢酸ビニルモノマーをアクリレートベースのポリマーに組み入れることにより、そうでなければジアゼニウムジオレート基とは適応しないポリマーのジアゼニウムジオレート化が可能になる。
【選択図】なし

Description

本発明は、植込み可能な医療機器のコーティング及び製作に適した一酸化窒素供与性ポリマー及びコポリマーに関する。
一酸化窒素(NO)は、細胞生理学において様々な及び複雑な役割を果たす単純な二原子分子である。一酸化窒素は典型的に、光化学スモッグの形成における前駆体である自動車排気ガス成分として知られている。したがって、NOは、世界中の大都市圏にわたって蓄積する茶色い空気と通常関連付けられる。しかしながら、NOは、悪環境プロセスと常に関連付けられるわけではない。実際には、Ferid Murad他の先駆的研究の結果として、NOは、内皮細胞、神経細胞、及びマクロファージを含むほぼすべての組織において見出される強力なシグナリング化合物であり、細胞毒/細胞増殖抑制性薬であることが現在知られている。哺乳類の細胞は、L−アルギニンをN−ω−ヒドロキシ−L−アルギニンに酸化し、次いでこれをL−シトルリンと非荷電NOフリーラジカルに変換する、二段階酵素プロセスを用いてNOを合成する。3つの異なる一酸化窒素シンターゼ酵素がNOの産生を調整する。ニューロンの一酸化窒素シンターゼ(NOS1、又はnNOS)は、ニューロンの組織内で生成され、神経伝達において必須の役割を果たし、内皮の一酸化窒素シンターゼ(NOS3又はeNOS)は、内皮細胞によって分泌され血管拡張を誘発し、誘導一酸化窒素シンターゼ(NOS2又はiNOS)は、主として、マクロファージ、肝細胞、及び軟骨細胞において見出され、免疫細胞毒性と関連付けられる。
ニューロンのNOS及びeNOSは、少量のNOの迅速な短期間の放出を調整する構成的酵素である。これらのごく微量で、NOは、グアニル酸シクラーゼを活性化させ、サイクリックグアノシン一リン酸(cGMP)濃度を高めて、これが次に細胞内のCa2+レベルを増加させる。細胞内の増加したCa2+濃度は、NOの血管拡張作用の根拠である平滑筋弛緩をもたらす。誘導NOSは、より多い量のNOの持続的放出に関与し、内毒素及びサイトカインを含む細胞外因子によって活性化される。これらのより高いNOレベルは、細胞性免疫において重要な役割を果たす。
医学研究は、血管手術及びインターベンショナル心臓病学の分野を含む、NOの治療的用途を急速に発見しつつある。経皮的経管的冠動脈形成(PTCA)(バルーン血管形成としても知られている)、ならびに、アテレクトミー及び/又はステント留置のような閉塞した動脈をきれいにするのに用いられる方法は、バルーン拡張又はステント留置部位での血管壁の損傷をもたらすことがある。この損傷に応答して、以前に開かれた血管腔が狭くなって再び詰まる再狭窄として知られている複雑な多因子プロセスが起こることがある。再狭窄は、血小板(小板)が損傷部位に移動して傷ついた内皮に分裂促進因子を放出するときに開始される。血小板は、凝集し始め、損傷部位に付着して、血栓形成又は凝血生成を開始する。その結果、血小板及びフィブリンが血管壁上に集まるのに伴って、以前に開かれた管腔が狭くなり始める。より頻繁に直面する再狭窄機構では、血管壁に付着している活性化された血小板によって分泌された分裂促進因子が、治癒の過程で血管の平滑筋細胞の過増殖を刺激し、傷ついた血管腔を狭くし又は塞ぐ。結果として生じる新生内膜の過形成が、ステント再狭窄の主な原因である。
最近では、NOは、血小板凝集及び付着を著しく減少させることが示されており、これはNOの細胞毒/細胞増殖抑制性の特性と直接的に組み合わされて、血管の平滑筋細胞増殖を著しく減少させ、再狭窄を防止する一助となる可能性がある。血小板凝集は、最初の血管の損傷後数分以内に起こり、ひとたび再狭窄につながる一連の事象が開始されれば、取り返しのつかないダメージがもたらされることがある。さらに、血栓形成及び再狭窄の恐れは、血管腔の裏張りである内皮が修復されるまで持続する。したがって、NO、又はあらゆる抗再狭窄薬が直ちに損傷部位に到達することは必須である。
損傷部位で治療的レベルのNOを提供するための1つの手法は、全身のNOレベルを予防的に増加させることである。これは、内因性のNO産生を刺激すること又は外因性のNO源を用いることによって達成することができる。内因性のNO放出を調整する方法は、L−アルギニンのような過剰量のNO前駆体を用いる合成経路の活性化又は遺伝子治療を用いる一酸化窒素シンターゼ(NOS)の発現の増加に、主に焦点が当てられている。米国特許番号(USPN)第5,945,452号、第5,891,459号、及び第5,428,070号は、経口投与されたL−アルギニン及び/又はL−リジンを用いる持続したNO上昇を記載している。しかしながら、これらの方法が再狭窄を防止するのに有効であることは証明されていない。遺伝子治療技術を用いて内因的に発現したNOを調整することは、非常に実験的なままであり、まだ安全性と有効性が証明されていない。米国特許番号第5,268,465号、第5,468,630号、及び第5,658,565号は、種々の遺伝子治療手法を記載している。
純NOガスのような外因性のNO源は、非常に有毒であり、短寿命であり、生理的流体に比較的不溶である。その結果、ニトログリセリン錠剤、静脈内懸濁液(intravenous suspensions)、スプレー、及び経皮吸収パッチのような有機硝酸塩プロドラッグを用いて、全身の外因性のNO送達が一般に達成される。人体は、ニトログリセリンをNOに迅速に変換するが、プロドラッグを活性化させるために要求される酵素レベル及び補助因子は迅速に減損し、薬物耐性がもたらされる。さらに、全身のNO投与は、低血圧症及びフリーラジカル細胞損傷を含む壊滅的な副作用を有することがある。したがって、有機硝酸塩プロドラッグを用いて全身の抗再狭窄治療的な血中濃度を維持することは、現在のところ可能ではない。
したがって、全身的予防法に関連した欠点を改善するために、局所的な又は部位特定のNO送達に、かなりの注目が集まっている。NO放出化合物又は標的細胞にNOS遺伝子を送達するベクターでコートされた医療機器を含む植込み可能な医療機器及び/又は局所遺伝子治療技術が評価されている。それらの対応する全身的技術と同様に、局所的なNO送達のための遺伝子治療技術は安全性と有効性が証明されていない。部位特定のNOS遺伝子送達が現実のものとなる前に克服されるべき大きな技術的ハードルと安全性の懸念が依然として存在している。
しかしながら、局所的な外因性のNO適用の分野においては顕著な進歩がある。再狭窄を防止するのに有効となるには、NOのような抑制性治療薬が治療的レベルで持続した期間にわたって投与されなければならない。ゆえに、再狭窄を処置するために用いられるあらゆるNO放出医療機器は、植込みに適したものでなければならない。理想的な候補機器が血管ステントである。したがって、治療上有効な量のNOを正確な位置に安全に提供するステントは、再狭窄の処置及び防止において顕著な前進をもたらすであろう。
生体内での用途に適した一酸化窒素放出化合物が、多数の研究者によって開発されている。早くも1960年には、一酸化窒素ガスはアミン、例えば、ジエチルアミンと反応して、以下の一般式R−−R’N−−N(O)NOを有するNO放出アニオンを生成し得ることが実証された。これらの化合物の塩は溶液中で自発的に分解し、NOを放出することができた。
治療薬として有用となる、体温での十分な安定性をもつ一酸化窒素放出化合物が、米国特許番号第4,954,526号、第5,039,705号、第5,155,137号、第5,212,204号、第5,250,550号、第5,366,997号、第5,405,919号、第5,525,357号、及び第5,650,447号に記載されるようにKeefer他によって最終的に開発され、これらのすべては参照により本明細書に組み入れられる。
しかしながら、NOの生体内での半減期は制限され、意図された領域へのNOの送達に困難を生じる。したがって、NOの延長された放出をもたらすことができるNO放出化合物が必要とされている。この目的のために、例えば、NO供与性アスピリン誘導体、亜硝酸アミル、及びイソソルビドジニトレートを含む幾つかの例示的なNO放出化合物が開発されている。加えて、NO付加物を有し、制御された方法でNOを放出する、生物適合性ポリマー(例えば、米国特許公開第2006/0008529号及び第2004/0037836号参照)が報告されている。
第2級アミンは、2つのNO分子を結合し、それらを水性環境に放出する能力を有する。高圧の下でNOガスを導入しながら第2級アミンを塩基性条件に曝すことは、窒素ベースのジアゼニウムジオレートの生成につながる。
しかしながら、窒素ベースのジアゼニウムジオレート部分が、発癌物質であり刺激物であるニトロソアミンへと分解するため、窒素ベースのジアゼニウムジオレート含有ポリマーは、生体での吸収性があるポリマーとして調製することができない。したがって、窒素ベースのジアゼニウムジオレートを取り入れない、生体での吸収性があるNO供与性ポリマーが必要とされている。本発明は、炭素ベースのNO供与性ポリマーを提供する。
本明細書で開示されるのは、医療機器を形成しコーティングするのに適した、生物適合性のある炭素ベースのジアゼニウムジオレート一酸化窒素(NO)供与性ポリマーである。一実施形態において、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートからなる群から選択された少なくとも1つの重合可能なモノマーと、少なくとも1つのアセテート基を有する少なくとも1つのビニルモノマーと、を含み、前述のアセテート基が少なくとも1つのジアゼニウムジオレート基を結合する、一酸化窒素供与性ポリマーが説明される。一実施形態において、ポリマーは式1を含む;
Figure 2011514428
(式中、R4及びR5は、C1〜C20直鎖アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C2〜C20アルキニル、C2〜C14ヘテロ原子置換アルキル、C2〜C14ヘテロ原子置換シクロアルキル、C1〜C10複数アミンを含有する炭化水素、C4〜C10置換アリール、及びC4〜C10置換ヘテロ原子置換ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、R1、R2、及びR3は、個々に水素又は前述のジアゼニウムジオレート基であり、a、b、及びcは、それぞれ1〜2000、1〜2000、及び1〜2000である。)
一実施形態において、ポリマーは式3を含む:
Figure 2011514428
(式中、R1、R2、及びR3は、個々に水素又は前述のジアゼニウムジオレート基であり、a、b、及びcは、それぞれ1〜2000、1〜2000、及び1〜2000である。)
一実施形態において、ポリマーは、式5の一般構造を有する:
Figure 2011514428
(式中、R1、R2、及びR3は、個々に水素又は前述のジアゼニウムジオレート基であり、a、b、及びcは、それぞれ1〜2000、1〜2000、及び1〜2000である。)
一実施形態において、ビニルモノマーは酢酸ビニルである。別の実施形態において、多分散指数は、1.1から5.0までの間である。一実施形態において、ガラス転移温度は−30から150℃までの間である。
一実施形態において、上記のような前述の一酸化窒素供与性ポリマーからなるコーティングを有する医療機器が説明される。一実施形態において、植込み可能な医療機器は、血管ステント、シャント、血管グラフト、ステント・グラフト、心臓弁、カテーテル、ペースメーカ、ペースメーカ・リード、胆管ステント、及び除細動器からなる群から選択される。一実施形態において、ポリマーは、一酸化窒素に加えて少なくとも1つの薬剤を放出することができる。別の実施形態において、少なくとも1つの薬剤は、抗増殖性薬、エストロゲン、シャペロン阻害薬、プロテアーゼ阻害薬、蛋白質チロシンキナーゼ阻害薬、レプトマイシンB、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマリガンド(PPARγ)、ハイポセマイシン(hypothemycin)、一酸化窒素、ビスホスホネート、上皮成長因子阻害薬、抗体、プロテアソーム阻害薬、抗生物質、抗炎症薬、アンチセンスヌクレオチド、及び形質転換核酸からなる群から選択される。別の実施形態において、薬剤は、シロリムス(ラパマイシン)、タクロリムス(FK506)、エベロリムス(サーティカン)、テムシロリムス(CCI−779)、及びゾタロリムス(ABT−578)からなる群から選択された少なくとも1つの化合物を含む。
一実施形態において、上記の前述の一酸化窒素供与性ポリマーからなる前述の構造を有する医療機器が説明される。別の実施形態において、植込み可能な医療機器は、血管ステント、シャント、血管グラフト、ステント・グラフト、心臓弁、カテーテル、ペースメーカ、ペースメーカ・リード、胆管ステント、及び除細動器からなる群から選択される。別の実施形態において、ポリマーは、一酸化窒素に加えて少なくとも1つの薬剤を放出することができる。
一実施形態において、少なくとも1つの薬剤は、抗増殖性薬、エストロゲン、シャペロン阻害薬、プロテアーゼ阻害薬、蛋白質チロシンキナーゼ阻害薬、レプトマイシンB、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマリガンド(PPARγ)、ハイポセマイシン(hypothemycin)、一酸化窒素、ビスホスホネート、上皮成長因子阻害薬、抗体、プロテアソーム阻害薬、抗生物質、抗炎症薬、アンチセンスヌクレオチド、及び形質転換核酸からなる群から選択される。別の実施形態において、薬剤は、シロリムス(ラパマイシン)、タクロリムス(FK506)、エベロリムス(サーティカン)、テムシロリムス(CCI−779)、及びゾタロリムス(ABT−578)からなる群から選択された少なくとも1つの化合物を含む。
用語の定義
バックボーン:本明細書で用いられる「バックボーン」は、本発明のポリマー又はコポリマーの主鎖を指す。
生物適合性:本明細書で用いられる「生物適合性」は、動物の組織に緊密に接触して配置されたときに、動物を傷つけ又は死なせる或いは動物において有害反応を誘発させることのないあらゆる材料を意味する。有害反応は、炎症、感染、線維性組織形成、細胞死、又は血栓症を含む。
生分解性:本明細書で用いられる「生分解性」は、生物適合性があり、正常な生化学経路の作用を通じて生体内での分解を受ける本発明のポリマー又はコポリマーを指す。生体での吸収性と生分解性は、その時々で交換可能に用いられるが、それらは同一の広がりをもつものではない。生分解性ポリマーは、周囲組織の中に再吸収される場合もされない場合もあるが、すべての生体での吸収性のあるポリマーは、生分解性であると考えられる。本発明の生分解性ポリマーは、化学触媒又は酵素触媒による加水分解を通じて、生物適合性のある副産物へと分かれていくことができる。
コポリマー:本明細書で用いられる「コポリマー」は、2つ以上の異種のモノマー単位の同時又は段階的な重合によって生成された高分子を指す。コポリマーは、二元重合体(2つの異種の単位)、三元重合体(3つの異種の単位)、など、を含むがこれらに限定されないものとする。
ジアゼニウムジオレート:本発明と関連して本明細書で用いられる「ジアゼニウムジオレート」は、特にそれ以外の指定のない限り、当該技術分野で一般的に与えられる窒素ベースのジアゼニウムジオレート基とは対照的に、炭素ベースのジアゼニウムジオレート基を指す。本明細書で用いられるジアゼニウムジオレート基は、以下で見られる一般的構造を有するものとする。
Figure 2011514428
正電荷をもつ第4級アミンからの結合は、ジアゼニウムジオレートと当該基質との間の結合点である。Mは、Na+、K+、Li+、Ca2+、Zn2+、Fe2+、及びFe3+からなる群から選択された適切な対イオンである。
薬剤:本明細書で用いられる「生物活性剤」とは、動物における治療効果を有するあらゆる化合物又は薬剤を含むものとする。例示的な、限定ではない例は、FKBP−12結合化合物を含むマクロライド抗生物質、エストロゲン、シャペロン阻害薬、プロテアーゼ阻害薬、蛋白質チロシンキナーゼ阻害薬、レプトマイシンB、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマリガンド(PPARγ)、ハイポセマイシン(hypothemycin)、一酸化窒素、ビスホスホネート、上皮成長因子阻害薬、抗体、プロテアソーム阻害薬、抗生物質、抗炎症薬、アンチセンスヌクレオチド、及び形質転換核酸を含む抗増殖性薬を含むが、これらに限定されない。薬剤はまた、抗増殖性の化合物、細胞増殖抑制性の化合物、有毒な化合物、抗炎症化合物、化学療法薬、鎮痛薬、抗生物質、プロテアーゼ阻害薬、スタチン、核酸、ポリペプチド、成長因子、及び組換え微生物を含む送達ベクター、リポソーム、などを含む生物活性薬を指すことができる。
例示的なFKBP−12結合剤は、シロリムス(ラパマイシン)、タクロリムス(FK506)、エベロリムス(サーティカン又はRAD−001)、テムシロリムス(米国特許出願番号第10/930,487号に開示されるようなCCI−779又は3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸を有するアモルファスラパマイシン42−エステル)、及びゾタロリムス(ABT−578、米国特許番号第6,015,815号及び第6,329,386号参照)を含む。加えて、米国特許番号第5,362,718号に開示されるような他のラパマイシンヒドロキシエステルを、本発明のポリマーと組み合わせて用いてもよい。
延性:本明細書で用いられる「延性又は延性の」は、作動温度で折り畳まれ、応力をかけられ、又は歪められたときの、破損又はクラッキングに対するポリマーの抵抗性によって特徴付けられるポリマー属性である。本発明のポリマー・コーティング組成物を参照して用いられるとき、コーティングについての正常な作動温度は、室温から体温までの間、又はおよそ15℃から40℃までの間となる。定義された環境でのポリマー耐久性は、しばしばその弾性/延性の関数である。
官能基側鎖:本明細書で用いられる「官能基側鎖」は、典型的に第2化学成分(1つ又は複数)と結合することができる第1化学成分(1つ又は複数)を包含し、第1化学成分は、第2化学成分の化学的又は物理的特徴を修正する。官能基側鎖と関連付けられた官能基は、アセチル基、ビニル基、ヒドロキシル基、オキソ基、カルボキシル基、チオール基、アミノ基、リン(phosphor)基、ならびに、当業者に公知の及び本発明の明細書及び請求項に示されるような他のもの、を含む。
ガラス転移温度:本明細書で用いられる「ガラス転移温度」は、本明細書では(Tg)と略記され、ポリマーが弾性の柔軟な状態から剛性の及び脆い状態に構造的に遷移する温度を指す。
親水性の:本明細書で用いられる「親水性の」は、ミリリットル当たり200マイクログラムよりも多い、水への溶解性をもつ物質を指す。
疎水性の:本明細書で用いられる「疎水性の」は、ミリリットル当たり200マイクログラムよりも少ない、水への溶解性をもつ物質を指す。
動力学:本発明の薬剤放出「動力学」は、ゼロ次又は一次とゼロ次との組み合わせのいずれかである。
n :本明細書で用いられるMnは数平均分子量を指す。数学的には、次式によって表わされ、
Figure 2011514428
式中、Niは、重量がMiである分子の数である。
w :本明細書で用いられるMwは、重量平均分子量、すなわち、所与のポリマーがもつことができる平均重量を指す。数学的には、次式によって表わされ、
Figure 2011514428
式中、Niは、重量がMiである分子の数である。
多分散指数:本明細書で用いられる「多分散指数」は本明細書ではPDIと略すが、サンプル中のポリマーの重量分布を指す。多分散指数は、重量平均分子量と数平均分子量との分数である。数学的には、次式、すなわち、PDI=Mw/Mnによって表わされる。
ジアゼニウムジオレート化C153−1688−95−1ポリマーからの一酸化窒素放出を示す図である。
本明細書で開示されるのは、医療機器を形成しコーティングするのに適した生物適合性のある炭素ベースのジアゼニウムジオレート一酸化窒素(NO)供与性ポリマーである。ポリマーは、アクリレートのバックボーンを有し、実質的に疎水性のモノマーからなる。ポリマーは、式1の一般構造を有する。
Figure 2011514428
一実施形態において、ポリマーのバックボーンは、実質的にアクリレートベースのものであり、式中、R1、R2、又はR3の少なくとも1つはジアゼニウムジオレート基である。基R4及びR5は、C1〜C20直鎖アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C2〜C20アルキニル、C2〜C14ヘテロ原子置換アルキル、C2〜C14ヘテロ原子置換シクロアルキル、C4〜C10置換アリール、及びC4〜C10置換ヘテロ原子置換ヘテロアリールからなる群から独立して選択される。アセテート基のアルファ炭素は、あらゆる3つのその水素に対してジアゼニウムジオレート化することができる。したがって、R1、R2、及びR3は、独立してジアゼニウムジオレート基又は水素とすることができる。
一実施形態において、式2のa、b、及びcは、1から20,000までの範囲の個別の整数である。
NO供与性ポリマーは、ジアゼニウムジオレート基がアセテートベースのモノマー上のアセテート基に付着される、炭素ベースのものである。酢酸ビニルモノマーをアクリレートベースのポリマーに組み入れることにより、そうでなければジアゼニウムジオレート基とは適応しないポリマーのジアゼニウムジオレート化が可能になる。
ポリマーのバックボーンは、酢酸ビニル、n−ブチルメタクリレート、及びn−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、及び2−エトキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、及び2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、及びヒドロキシプロピルアクリレート、及びそれらの組み合わせを含むモノマーからなるがこれらに限定されない。
本明細書に記載のモノマーは、市販のもの又は周知の合成変換で合成されたもののいずれかである。
一実施形態において、酢酸ビニル、シクロヘキシルメタクリレート、及び2−エチルヘキシルメタクリレートの重合は、式2の三元重合体を形成する。これらのモノマーは、限定ではない例において、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)のような開始剤の存在下で重合されるがこれに限定されない。式2によって表わされるポリマーは、本明細書に記載のようにジアゼニウムジオレート化することができる。
Figure 2011514428
一実施形態において、式2のa、b、及びcは、1から20,000までの範囲の個別の整数である。
一実施形態において、式2のポリマーは、ジアゼニウムジオレート化して式3のポリマーを形成し、式中、R1、R2、及びR3は、個々に、水素又はジアゼニウムジオレート基である。
Figure 2011514428
別の実施形態において、酢酸ビニル、シクロヘキシルメタクリレート、及び2−エチルヘキシルメタクリレートの重合は、式4の三元重合体を形成する。これらのモノマーは、限定ではない例において、AIBNのような開始剤の存在下で重合されるがこれに限定されない。式4によって表わされるポリマーは、本明細書に記載のようにジアゼニウムジオレート化することができる。
Figure 2011514428
一実施形態において、式4のa、b、及びcは、1から20,000までの範囲の個別の整数である。
別の実施形態において、式4のポリマーは、ジアゼニウムジオレート化して式5のポリマーを形成し、式中、R1、R2、及びR3は、個々に、水素又はジアゼニウムジオレート基である。
Figure 2011514428
植込み可能な医療機器を含む医療機器は、ポリマーで製作され及び/又はコートされ、したがって、ポリマーの物理的特性は、当面の特定の用途に照らして考慮される。ポリマーの物理的特性は、ポリマーがそれらの意図された使用を最適に実行することができるように微調整することができる。微調整することができる特性は、限定ではなく、Tg、分子量(MnとMwとの両方)、多分散指数(PDI、Mw/Mnの商)、弾性度、及び両親媒性度を含む。一実施形態において、ポリマーのTgは、約−30℃から約150℃までの範囲である。さらに別の実施形態において、ポリマーのPDIは、約1.1から約5.0までの範囲である。別の実施形態において、ポリマーのTgは、約5℃から約50℃までの範囲である。さらに別の実施形態において、ポリマーのPDIは、約1.5から約3.0までの範囲である。
同じく検討されるのは、生物安定性のあるNO供与性ポリマーのガラス転移温度(Tg)の微調整又は修正である。ポリマーからの薬剤溶出は、密度、溶出されるべき薬剤、ポリマーの分子組成、及びTgを含む多くの因子に依存する。より高いTg、例えば40℃を上回る温度は、結果としてより脆いポリマーをもたらし、一方、より低いTg、例えば40℃よりも低い温度は、結果としてより高い温度でより柔軟かつ弾性のポリマーをもたらす。薬剤溶出は、高いTgを有するポリマーからは遅く、一方、より速い速度の薬剤溶出は、低いTgを具備しているポリマーで観測される。一実施形態において、ポリマーのTgは、37℃よりも低くなるように選択される。
一実施形態において、ポリマーは、医療機器を形成しコートするのに用いることができる。比較的高いTgを有するコーティング・ポリマーは、不適切な薬剤溶出特性、ならびに、望ましくない脆性を有する医療機器をもたらすことがある。ポリマーでコートされた血管ステントの場合、コーティング・ポリマーにおける比較的低いTgは、血管ステントの展開に影響する。例えば、低いTgを有するポリマー・コーティングは「粘着性」であり、展開中に血管ステントを拡張するのに用いられるバルーンに付着して、ステントの展開に問題を生じさせる。しかしながら、低いTgポリマーは、低いTgを有するポリマーは所与の温度においてより高いTgを有するポリマーよりも弾性があるという点で有益な特徴を有する。ポリマーでコートされた血管ステントの拡張及び収縮は、コーティングに機械的に応力をかける。コーティングが脆すぎる、すなわち比較的高いTgを有する場合、コーティングに破損が生じて、コーティングを動作不能にする可能性がある。コーティングに弾性がある、すなわち比較的低いTgを有する場合、コーティングが受ける応力が、コーティングの構造一体性を機械的に変化させる恐れは少ない。したがって、ポリマーのTgは、モノマー組成物と合成条件との組み合わせにより適切なコーティングの適用のために微調整することができる。ポリマーは、施術者が所望の機能に適したポリマーを選べるようにする調節可能な物理的特性をもつように設計される。
ポリマーを調整又は修正するために、限定ではないがTg、結合性、分子量、及び熱特性を含む、種々の特性が考慮される。
NO供与性ポリマーは、生理的環境に曝されるとNOを供与する。ポリマーからのNO放出速度は、適切なモノマー比とジアゾニウムジオレートを安定化させる対イオン選択肢を選択することによって微調整することができる。
植込み可能な医療機器を含む医療機器は、ポリマーで製作され及び/又はコートされ、したがって、ポリマーの物理的特性は、当面の特定の用途に照らして考慮される。ポリマーの物理的特性は、ポリマーがそれらの意図された使用を最適に実行することができるように微調整することができる。微調整することができる特性は、限定ではなく、Tg、分子量(MnとMwとの両方)、多分散指数(PDI、Mw/Mnの商)、弾性度、及び両親媒性度を含む。一実施形態において、ポリマーのTgは、約−30℃から約150℃までの範囲である。さらに別の実施形態において、ポリマーのPDIは、約1.1から約5.0までの範囲である。別の実施形態において、ポリマーのTgは、約5℃から約50℃までの範囲である。さらに別の実施形態において、ポリマーのPDIは、約1.5から約3.0までの範囲である。
NO供与性ポリマーを有するコーティングに適した植込み可能な医療機器は、血管ステント、ステント・グラフト、尿道ステント、胆管ステント、カテーテル、ガイドワイヤ、ペースメーカ・リード、骨ねじ、縫合糸、及び人工心臓弁を含むがこれらに限定されない。ポリマーは、植込み可能な医療機器の製作に適している。NO供与性ポリマーから製造することができる医療機器は、血管ステント、ステント・グラフト、尿道ステント、胆管ステント、カテーテル、ガイドワイヤ、ペースメーカ・リード、骨ねじ、縫合糸、及び人工心臓弁を含むがこれらに限定されない。
ポリマーは、血流力学的環境に配置され優れた接着特性を具備する医療機器を対象としている。つまり、コーティングは、生物適合性があって、医療機器表面にしっかりと連結されなければならない。植込み可能な医療機器を製作するために、限定ではないがステンレス鋼、ニチノール、アルミニウム、クロム、チタン、金、コバルト、セラミックス、及び広範囲の合成ポリマー、ならびに、限定ではないがコラーゲン、フィブリン、及び植物繊維を含む天然材料を含む、多くの異なる材料を用いることができる。これらの材料のすべて、及び他のものは、本明細書に記載の教示に従って形成されたポリマーとともに用いることができる。さらにまた、ポリマーは、医療機器全体を製作するために用いることができる。医療機器又はポリマー・コーティングは、生体侵食性(bioerodable)であってもよいし、そうでなくてもよい。
ポリマーが表面にどのように付着するのかの説明を試みる又は我々の理解に寄与する、多くの理論が存在する。最も重要な力は、静電結合と水素結合を含む。しかしながら、湿潤性、吸収性、及び弾力性を含む他の因子がまた、ポリマーが異なる表面にどれだけ良く付着するのかを決める。したがって、より均一なコーティング表面を作成するために、ポリマー・ベースコート又はプライマがしばしば用いられる。
NO供与性ポリマーは、当業者に公知のあらゆる方法で、下塗り又は裸にされた医療機器表面に塗布することができる。適合する塗布方法は、スプレー、浸漬、ブラッシング、真空蒸着、静電スプレー・コーティング、プラズマ・コーティング、スピン・コーティング、電気化学コーティング、及び他のものを含むがこれらに限定されない。
さらに、NO供与性ポリマーは、キャップ・コートとともに用いられてもよい。本明細書で用いられるキャップ・コートとは、別のコーティング上に塗布されたコーティング最外層のことを指す。NO供与性ポリマー・コーティングは、プライマ・コート上に塗布される。次いで、ポリマーキャップ・コートは、NO供与性ポリマー・コーティング上に塗布される。キャップ・コートは、NO放出を制御するための拡散障壁として随意的に働くことができる。キャップ・コートは、ステントを保護するためにステント(sent)の表面に塗布されてもよい単に生物適合性のあるポリマーであってもよく、NO放出速度に対する影響をもたない。一実施形態において、そうでなければ疎水性のアクリレートポリマーの生体適合性を増強させるために、親水性のキャップ・コートが適用されてもよい。
NO供与性ポリマーはまた、薬剤の送達及び制御された放出のために有用である。ポリマーからの放出に適した薬剤は、抗増殖性の化合物、細胞増殖抑制性の化合物、有毒な化合物、抗炎症化合物、化学療法薬、鎮痛薬、抗生物質、プロテアーゼ阻害薬、スタチン、核酸、ポリペプチド、成長因子、及び組換え微生物を含む送達ベクター、リポソーム、などを含むがこれらに限定されない。
一実施形態において、制御可能に放出される薬剤は、FKBP−12結合剤を含むマクロライド抗生物質を含むがこれに限定されない。このクラスの例示的な薬剤は、シロリムス(ラパマイシン)、タクロリムス(FK506)、エベロリムス(サーティカン又はRAD−001)、テムシロリムス(米国特許出願番号第10/930,487号に開示されるようなCCI−779又は3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオン酸を有するアモルファスラパマイシン42−エステル)、及びゾタロリムス(米国特許番号第6,015,815号及び第6,329,386号参照)を含む。加えて、米国特許第5,362,718号に開示されるような他のラパマイシンヒドロキシエステルを、ポリマーと組み合わせて用いてもよい。すべての先行する特許及び特許出願の内容全体は、FKBP−12結合化合物及びその誘導体に関連するすべてのそれらの教示を参照することにより本明細書に組み入れられる。
実施例
以下の限定ではない例は、例示的なポリマーの合成方法を提供する。
実施例1
酢酸ビニル、n−ブチルメタクリレート、及びn−ヘキシルメタクリレートのコポリマーの合成
すべての化学物質は、表1に従って120mLガラス瓶に入れた。瓶をシリコン・セプタムでシールし、窒素を20分間パージした。瓶を油浴中で60℃まで加熱した。反応の終了時に、ポリマーを、メタノールへの沈殿及び再沈殿(ジクロロメタン溶液からの)によって精製した。ポリマーは、1H核磁気共鳴分光学(NMR)、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)、及び示差走査熱量測定(DSC)によって特性評価した。ポリマーの特性は、表2に列挙される。
Figure 2011514428
Figure 2011514428
実施例2
酢酸ビニル、シクロヘキシルメタクリレート、及び2−エチルヘキシルメタクリレートのコポリマーの合成
すべての化学試薬は、表3に従って120mLガラス瓶に入れた。瓶をシリコン・セプタムでシールし、窒素を20分間パージした。瓶を油浴中で60℃まで加熱した。反応の終了時に、コポリマーを、メタノールへの沈殿及び再沈殿(ジクロロメタン溶液からの)によって精製した。ポリマーは、1HNMR、GPC、及びDSCによって特性評価した。ポリマーの特性は、表4に列挙される。
Figure 2011514428
Figure 2011514428
実施例3
実施例2において開示された5.0gのポリマーC153−1688−95−1を、100mLの無水THF中に溶解させ、50mLのTHF中1Mのトリメチルシロネートナトリウム(sodium trimethylsiloanate)を加えた。反応器をアルゴンでパージして酸素を除去した。次いでリアクタを80psiの一酸化窒素ガスで夜通し加圧した。ジアゼニウムジオレート化ポリマーをエタノール中での沈殿によって精製し、THF/エタノール(v/v 1:1)で洗浄した。ポリマーを真空中で室温で乾燥させた。乾燥ポリマーをTHF/メタノール(v/v 1:1)中に溶解させて、1%溶液を作成した。ステンレスの金属片をNO放出ポリマーで浸漬コーティングし、化学発光NO分析器によりpH=7.4のリン酸緩衝液中での一酸化窒素放出を分析した。NO放出は、図1に示される。
実施例4
実施例3からのジアゼニウムジオレート化ポリマーをメタノール/THF(v/v 1:1)中に再び溶解させ、3.0×18mmのMedtronic Driver(商標)ステント上にスプレーした。ステントをさらに非ジアゼニウムジオレート化C153−1688−95−1ポリマーでキャップ・コートした。
特に指定のない限り、本明細書及び請求項において用いられる構成要素、分子量のような特性、反応条件、など、の量を表すすべての数は、すべての事例において「約」という用語によって修飾されると理解される。したがって、それと反対の記載のない限り、本明細書及び付属の請求項に記載の数値パラメータは、本発明によって得られると考えられる所望の特性に応じて変化し得る概算である。最低限でも、等価物の教義の適用を請求項の範囲に制限する試みとしてではなく、各数値パラメータは、普通の丸め技術を適用することによって、少なくとも報告された有効数字の数に照らして解釈されるべきである。数値範囲及びパラメータは本発明の幅広い範囲が概算であると記載しているにもかかわらず、特定の実施例に記載の数値はできるだけ正確に報告される。しかしながら、いずれの数値も、必然的に、それらのそれぞれの試験測定において見出された標準偏差に起因するある程度の誤差を本質的に含む。
本発明の文脈において(特に以下の請求項の文脈において)用いられる「不定冠詞(a)」「不定冠詞(an)」「定冠詞(the)」という用語及びそれに類似の言及は、本明細書で特に指定のない限り又は文脈により明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の両方を包含すると解釈される。本明細書での値の範囲の列挙は、範囲内に入る各々の別個の値を個々に参照する簡潔な方法として働くことを単に意図されている。本明細書で特に指定のない限り、各々の個々の値は、あたかも個々に本明細書に列挙されたかのように本明細書に組み入れられる。本明細書に記載のすべての方法は、本明細書で特に指定のない限り又は特に文脈により明らかに矛盾しない限り、あらゆる適切な順序で実施することができる。本明細書で提供されたあらゆるすべての実施例、又は例示的な言葉(例えば「のような」)の使用は、単に本発明をより良く解明することを意図されており、別途特許請求される本発明の範囲に制限を課すものではない。本明細書にない言葉は、本発明の実施に必須のあらゆる特許請求されない要素を示すと解釈されるべきである。
本明細書で開示される本発明の代替的な要素又は実施形態のグループ分けは、制限するものと解釈されるべきではない。各々のグループ・メンバーは、個々に又は本明細書で見出されるグループの他のメンバー又は他の要素とのあらゆる組み合わせで参照及び特許請求することができる。便宜及び/又は特許性の理由で、1つ又はそれ以上のグループ・メンバーが含められ又は削除される場合があることが予想される。あらゆるこうした包含又は削除が行われるとき、本明細書は、修正されたグループを含むとみなされ、したがって、付属の請求項において用いられるすべてのマルクーシュ・グループの書かれた説明を満たすものである。
本発明を実施するための本発明者らには既知の最良モードを含む本発明の特定の実施形態が、本明細書で説明される。もちろん、これらの説明された実施形態に対する変形は、上記の説明を読めば、当該技術分野の当業者には明らかとなるであろう。本発明者は、熟練者がこうした変形を適宜採用することを期待しており、本発明者らは、本発明が本明細書に特定的に記載されたもの以外で実施されることを意図している。したがって、本発明は、準拠法によって許可される付属の請求項に列挙された主題のすべての修正及び等価物を含む。さらに、そのすべての可能な変形における前述の要素のあらゆる組み合わせは、本明細書で特に指定のない限り又は特に文脈により明らかに矛盾しない限り、本発明によって包含される。
さらにまた、本明細書の全体を通して特許及び刊行物への多くの参照がなされている。上記の参照及び刊行物の各々は、それらの全体を参照することにより本明細書に個々に組み入れられる。
締めくくりとして、本明細書で開示される本発明の実施形態は、本発明の原理の例示であると理解される。採用されてもよい他の修正は、本発明の範囲内にある。したがって、限定ではなく単なる例として、本発明の代替的な構成が、本明細書の教示に従って用いられてもよい。したがって、本発明は、正確に図示され説明されたものに限定されない。

Claims (17)

  1. 一酸化窒素供与性ポリマーであって、
    n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートからなる群から選択された少なくとも1つの重合可能なモノマーと、
    少なくとも1つのアセテート基を有する少なくとも1つのビニルモノマーと、
    を含み、前記アセテート基が少なくとも1つのジアゼニウムジオレート基に結合する、一酸化窒素供与性ポリマー。
  2. 前記ポリマーが式1を含む、請求項1に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
    Figure 2011514428
    (式中、R4及びR5は、C1〜C20直鎖アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C2〜C20アルキニル、C2〜C14ヘテロ原子置換アルキル、C2〜C14ヘテロ原子置換シクロアルキル、C1〜C10複数アミンを含有する炭化水素、C4〜C10置換アリール、及びC4〜C10置換ヘテロ原子置換ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、R1、R2、及びR3は、個々に水素又は前記ジアゼニウムジオレート基であり、a、b、及びcは、それぞれ1〜2000、1〜2000、及び1〜2000である。)
  3. 前記ポリマーが式3を含む、請求項1に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
    Figure 2011514428
    (式中、R1、R2、及びR3は、個々に水素又は前記ジアゼニウムジオレート基であり、a、b、及びcは、それぞれ1〜2000、1〜2000、及び1〜2000である。)
  4. 前記ポリマーが式5の一般構造を有する、請求項1に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
    Figure 2011514428
    (式中、R1、R2、及びR3は、個々に水素又は前記ジアゼニウムジオレート基であり、a、b、及びcは、それぞれ1〜2000、1〜2000、及び1〜2000である。)
  5. 前記ビニルモノマーが酢酸ビニルである、請求項1に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
  6. 多分散指数が1.1から5.0までの間である、請求項1に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
  7. ガラス転移温度が−30から150℃までの間である、請求項1に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
  8. 請求項1に記載の前記一酸化窒素供与性ポリマーから構成されるコーティングを有する医療機器。
  9. 前記植込み可能な医療機器が、血管ステント、シャント、血管グラフト、ステント・グラフト、心臓弁、カテーテル、ペースメーカ、ペースメーカ・リード、胆管ステント、及び除細動器からなる群から選択される、請求項8に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
  10. 前記ポリマーが一酸化窒素に加えて少なくとも1つの薬剤を放出することができる、請求項8に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
  11. 前記少なくとも1つの薬剤が、抗増殖性薬、エストロゲン、シャペロン阻害薬、プロテアーゼ阻害薬、蛋白質チロシンキナーゼ阻害薬、レプトマイシンB、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマリガンド(PPARγ)、ハイポセマイシン(hypothemycin)、一酸化窒素、ビスホスホネート、上皮成長因子阻害薬、抗体、プロテアソーム阻害薬、抗生物質、抗炎症薬、アンチセンスヌクレオチド、及び形質転換核酸からなる群から選択される、請求項10に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
  12. 前記薬剤が、シロリムス(ラパマイシン)、タクロリムス(FK506)、エベロリムス(サーティカン)、テムシロリムス(CCI−779)、及びゾタロリムス(ABT−578)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項10に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
  13. 請求項1に記載の前記一酸化窒素供与性ポリマーを含む構造を有する医療機器。
  14. 前記植込み可能な医療機器が、血管ステント、シャント、血管グラフト、ステント・グラフト、心臓弁、カテーテル、ペースメーカ、ペースメーカ・リード、胆管ステント、及び除細動器からなる群から選択される、請求項13に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
  15. 前記ポリマーが一酸化窒素に加えて少なくとも1つの薬剤を放出することができる、請求項13に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
  16. 前記少なくとも1つの薬剤が、抗増殖性薬、エストロゲン、シャペロン阻害薬、プロテアーゼ阻害薬、蛋白質チロシンキナーゼ阻害薬、レプトマイシンB、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマリガンド(PPARγ)、ハイポセマイシン(hypothemycin)、一酸化窒素、ビスホスホネート、上皮成長因子阻害薬、抗体、プロテアソーム阻害薬、抗生物質、抗炎症薬、アンチセンスヌクレオチド、及び形質転換核酸からなる群から選択される、請求項15に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
  17. 前記薬剤が、シロリムス(ラパマイシン)、タクロリムス(FK506)、エベロリムス(サーティカン)、テムシロリムス(CCI−779)、及びゾタロリムス(ABT−578)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項15に記載の一酸化窒素供与性ポリマー。
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