JP2011513230A - アテローム性動脈硬化症の治療のための2,4−ピリミジンジアミンの使用 - Google Patents

アテローム性動脈硬化症の治療のための2,4−ピリミジンジアミンの使用 Download PDF

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Abstract

2,4−ピリミジンジアミン化合物を用いるアテローム性動脈硬化症の全ての形態の予防および治療のための新規な方法および組成物が記載される。同様に開示されるのは、再狭窄の予防および/または治療のための本発明の化合物によるステントなどの補綴具のコーティングである。本発明の一態様は、アテローム性動脈硬化症を治療する、または動脈のアテローム硬化病変の形成を退行させる、または減少させる方法を提供し、前記方法は、アテローム性動脈硬化症を患う哺乳動物に有効量のSykキナーゼ阻害剤を投与することを含む。

Description

I.序論
A.発明の分野
本発明は、一般的に、アテローム性動脈硬化症およびその関連の心臓血管リスクの薬剤治療の分野に関する。
B.発明の背景
心臓血管疾患、主として心臓疾患および心臓発作によって、毎年、約百万の米国人が死亡しており、米国における1番の死因となっている。血中の高コレステロール濃度は、長い間、広範囲の健康問題のリスク要因および前兆として認識されている。心臓血管疾患には、心臓、動脈、および静脈の狭窄および閉塞をもたらす状態が含まれる。しばしば動脈の硬化として表されるアテローム性動脈硬化症は、動脈の正常な内層が劣化し、動脈の壁が厚くなり、動脈内に脂肪およびプラークの堆積が累加し、狭窄(または閉塞さえ)を生じる場合に起こる。高血圧症、または高血圧は、類似の堆積による血管の狭窄に起因し、体の全ての領域への血液供給を減少させ、同量の血液を供給するために心臓をより激しく働かせる。脳への不十分な酸素の流れは、脳卒中を引き起こす。
環境汚染、日常のストレス、およびライフスタイル行動は、全て、心臓血管疾患の一因となることがあり、タバコの使用、身体的活動の不足、および不十分な栄養を含めた多くの健康に関係する行動も同様である。伝統的な治療手法には、薬物療法および外科治療が含まれ、多くの科学研究によって、食事およびライフスタイルにおける変化からの肯定的な効果が示されている。したがって、最適な治療計画は、複合的であり得る。
心臓血管疾患は、先進国世界における主要な死因であり、米国では、心臓疾患および心臓発作による死は、年間死亡率の35%を占める。コレステロール降下剤は、世界で最も成功している治療の1つであり、2005年だけで270億米ドル超を生み出している。「悪玉」コレステロール(LDL、低密度リポタンパク質)を低減することは、多くの重大な心臓血管事象を防ぐのに役立つことがあり、「善玉」コレステロール(HDL、高密度リポタンパク質)濃度を上げることは、心臓の健康の改善と関係があることは明らかであるが、コレステロール濃度だけが心臓血管リスクを決定付ける唯一の重要な要因ではない。したがって、治療を特定の患者に対して最適化することができるように、高コレステロール、動脈中の脂肪堆積(プラーク)の累積増加、および心臓疾患の間の関連を理解することが重要である。
マスト細胞およびアテローム性動脈硬化症の病因の間の関係は、最初に、1953年(非特許文献1;非特許文献2)において示唆された。その後の研究は、この提案を支持している(参照により本明細書に組み込む非特許文献3を参照されたい)。例えば、動脈硬化プラーク中の活性化されたマスト細胞の数は、正常な内膜に比較してプラーク破綻しやすい肩領域で特に高い。さらに、プラークびらんの数およびびらんに関係するマスト細胞の割合は、疾患がより重篤になるにつれて著しく増加する。プラーク破綻をもたらす重要なメカニズムは、線維性被膜における細胞外および細胞周囲マトリックス成分の分解増加である。活性化されたマスト細胞は、トリプターゼおよびキマーゼなどのプロテアーゼを分泌し、これらは、HDLを不活性化し、マトリックスメタロプロティナーゼ(MMP)の活性化により細胞外マトリックスの分解を増す。エキソサイトーシスにより分泌される顆粒のヘパリンプロテオグリカン成分は、LDL粒子のアポリポタンパク質(apo)B−100と結合し、マクロファージおよび泡沫細胞によるLDLの摂取をもたらし、最終的に脈管プラークの脂肪線条の堆積をもたらす。活性化されたマスト細胞により放出されたヒスタミンは、冠動脈攣縮も引き起こし、これは、プラーク破綻およびプラークびらんをもたらし得る。したがって、マスト細胞の活性化およびその後の脱顆粒を阻害することを目的とした薬剤介入は、アテローム性動脈硬化症の発症および進行の両方を阻害することが予想されている。
マスト細胞の活性化における重要段階は、IgE(FcεRI)の高親和性受容体および/またはIgG(FcyRI)の高親和性受容体などのFc受容体の架橋である。このような架橋は、多くの有害事象に関与する化学伝達物質の放出をもたらすマスト細胞および他の免疫細胞におけるシグナル伝達カスケードを活性化する。例えば、このような架橋は、脱顆粒による顆粒の貯蔵部位からのヒスタミンおよびプロテアーゼなどの事前に形成された伝達物質の放出をもたらす。これは、増殖因子、様々なサイトカインおよび血小板活性化因子(PAP)を含めた他の伝達物質の合成および放出ももたらし、これらは、アテローム性動脈硬化症の発症および進行に重要な役割を果たす。FcεRIおよび/またはFcyRIなどのFc受容体を架橋することによって活性化されるシグナル伝達カスケード(複数可)は、多くの細胞タンパク質を含む(図1を参照されたい)。最も重要な細胞内シグナルプロパゲータ(propagator)の中には、チロシンキナーゼがある。また、FcεRIおよび/またはFcyRI受容体を架橋することに関係するシグナル変換経路、ならびに他のシグナル変換カスケードに関与する重要なチロシンキナーゼは、Sykキナーゼである(概要について、非特許文献4を参照されたい)。
次に、血小板は、アテローム性動脈硬化症の後期において、プラーク破綻および血栓形成の間に重要な役割を果たす。特に、血小板P−セレクチンは、アテローム性動脈硬化症の発症に決定的な役割を果たすことが示されている(非特許文献5;非特許文献6)。CD62Pは、白血球動員の初期段階に関与し、血小板および白血球の損傷した血管壁との相互作用を複合的なメカニズムを通して媒介する。P−セレクチン(CD62P)は、構成的に発現され、血小板のα−顆粒に貯蔵され、いくつかの炎症性の刺激に応答して細胞表面に急速に移動される。血小板による活性化および脱顆粒は、Syk経路によっても媒介される。
Constantinides、Science117巻:505〜6頁(1953年) Cairnsら、Science120巻:31〜2頁(1954年) Kovanen、immunol.Rev.217巻:105〜122頁(2007年) Valentら、2002年、Inti.J.Hematol.75巻(4号):257〜362頁 Huoら、Nat Med.9巻:61〜67頁(2003年) Burgerら、Blood 101巻:2661〜2666頁(2003年)
マスト細胞および血小板におけるFcεRIおよびFcyRI受容体架橋の結果として放出される伝達物質は、アテローム性動脈硬化症の発症および進行に関与するか、または重要な役割を果たすので、これらの放出に関与するシグナル伝達カスケード(複数可)を阻害し得る化合物の利用可能性は、極めて望ましくあろう。
II.発明の概要
2,4ピリミジンジアミン化合物を用いるアテローム性動脈硬化症の全ての形態の予防および治療のための新規な方法および組成物が記載される。同様に開示されるのは、再狭窄の予防および/または治療のための本発明の化合物によるステントなどの補綴具のコーティングである。
本発明の一態様は、アテローム性動脈硬化症を治療する、または動脈のアテローム硬化病変の形成を退行させる、または減少させる方法を提供し、前記方法は、アテローム性動脈硬化症を患う哺乳動物に有効量のSykキナーゼ阻害剤を投与することを含む。
本発明の別の態様は、アテローム性動脈硬化症を治療する、または動脈のアテローム硬化病変の形成を退行もしくは減少させる方法を提供し、前記方法は、アテローム性動脈硬化症を患う哺乳動物に有効量の構造式Iの化合物を投与することを含む
Figure 2011513230
[式中、
およびLは、それぞれ、互いに独立に、直接結合およびリンカーからなる群から選択され、
は、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC1〜6アルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC3〜8シクロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているシクロヘキシル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている3〜8員シクロヘテロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC5〜15アリール、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているフェニルおよび1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜15員ヘテロアリールからなる群から選択され;
は、水素、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC1〜6アルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC3〜8シクロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている3〜8員シクロヘテロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC5〜15アリール、および1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜15員ヘテロアリールからなる群から選択され;
は、R、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC1〜6アルキルからなる群から選択され;各Rは、水素、電気陰性基、−OR、−SR、C1〜3ハロアルキルオキシ、C1〜3ペルハロアルキルオキシ、−NR、ハロゲン、C1〜3ハロアルキル、C1〜3ペルハロアルキル、−CF、−CHCF、−CFCF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR;−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−OC(O)R、−SC(O)R、−OC(O)OR、−SC(O)OR、−OC(O)NR、−SC(O)NR、−OC(NH)NR、−SC(NH)NR、−[NHC(O)]−、−[NHC(O)]OR、−[NHC(O)]NRおよび−[NHC(NH)]NR、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC5〜10アリール、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC6〜16アリールアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜10員ヘテロアリールおよび1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
は、R、R、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されているR、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されている−OR、−B(OR、−B(NR、−(CH−R、−(CHR−R、−O−(CH−R、S(CH−R、−O−CHR、−O−CR(R、−O−(CHR−R、−O−(CH−CH[(CH]R、−S−(CHR−R;−C(O)NH−(CH−R、−C(O)NH−(CHR−R、−O(CH−C(O)NH−(CH−R、−S−(CH−R、−C(O)NH−(CH、−O−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−S−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−NH−(CH−R、−NH−(CHR−R、−NH[(CH]、−N[(CH、−NH−C(O)−NH−(CH−R、−NH−C(O)−(CH−CHRおよび−NH−(CH−C(O)−NH−(CH−Rからなる群から選択され;
各Rは、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C4〜11シクロアルキルアルキル、C5〜10アリール、C6〜16アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
各Rは、=O、−OR、(C1−C3)ハロアルキルオキシ、−OCF、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる群から独立に選択され;
各Rは、独立に、保護基もしくはRであり、または、代わりに、各Rは、それが結合している窒素原子と一緒になって、1個以上の同一もしくは異なる追加のヘテロ原子を場合によって含むことができ、1個以上の同一もしくは異なるRもしくはR基で場合によって置換されていてよい5から8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し;
各Rは、独立に、保護基またはRであり;
各Rは、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C4〜11シクロアルキルアルキル、C5〜10アリール、C6〜16アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
各mは、独立に、1から3の整数であり;
各nは、独立に、0から3の整数である]。
本発明のさらに別の態様は、アテローム性動脈硬化症の治療または動脈のアテローム硬化病変の形成を退行もしくは減少させる方法を提供し、前記方法は、アテローム性動脈硬化症を患う哺乳動物に有効量の式IIの化合物を投与することを含む
Figure 2011513230
[式中、
Yは、CH、NR24、O、S、S(O)およびS(O)から選択され;
およびZは、それぞれ、互いに独立に、CHおよびNから選択され;
は、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている(C1〜C6)アルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている(C3〜C8)シクロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている3〜8員シクロヘテロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている(C6〜C14)アリール、および1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜15員ヘテロアリールから選択され;
は、ハロ、シアノ、ニトロ、およびトリハロメチルから選択され;
は、R、R、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されているR、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されている−OR、−B(OR、−B(NR、−(CH−R、−(CHR−R、−O−(CH−R、−S−(CH2)−R、−O−CHR、−O−CR(R、−O−(CHR−R、−O−(CH−CH[(CH]R、−S−(CHR−R、−C(O)NH−(CH−R、−C(O)NH−(CHR−Rb、−O−(CH−C(O)NH−(CH−R
−S−(CH−C(O)NH−(CH2)−R、−O−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−S−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−NH−(CH−R、−NH−(CHR−R、−NH[(CH]、−N[(CH、−NH−C(O)−NH−(CH−R、−NH−C(O)−(CH−CHRおよび−NH−(CH−C(O)−NH−(CH−Rから選択され;
17は、水素、ハロゲン、および低級アルキルから選択され、または、代わりに、R17は、R18と一緒になってオキソ(=O)基、または、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
18は、水素、ハロゲン、および低級アルキルから選択され、または、代わりに、R18は、R17と一緒になってオキソ(=O)基、または、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
19は、水素および低級アルキルから選択され、または、代わりに、R19は、R20と一緒になってオキソ(=O)基、または、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
20は、水素および低級アルキルから選択され、または、代わりに、R20は、R19と一緒になってオキソ(=O)基、または、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
各Rは、他から独立に、水素、低級アルキル、低級シクロアルキル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C6〜C10)アリール、(C7〜C16)アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルから選択され;
各Rは、=O、−OR、(C1−C3)ハロアルキルオキシ、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NRRc、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NRRc、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRから独立に選択され;
各Rは、他から独立に、保護基およびRから選択され、または、代わりに、同一の窒素原子に結合している2個のRは、その窒素原子と一緒になって、1個以上の同一もしくは異なる追加のヘテロ原子を場合によって含むことができ、1個以上の同一もしくは異なるR基で場合によって置換されていてよい5から8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し;
21、R22およびR23は、それぞれ、互いに独立に、水素およびプロ基(progroup)Rから選択され;
は、−(CR−A−Rの式を有し、ここで、yは、1から3の範囲の整数であり;Aは、OまたはSであり;各Rは、他から独立に、水素、場合によって置換されている低級アルキル、場合によって置換されている(C6〜C14)アリールおよび場合によって置換されている(C7〜C20)アリールアルキルから選択され;ここで、場合による置換基は、互いに独立に、ヒドロキシル、低級アルコキシ、(C6〜C14)アリールオキシ、低級アルコキシアルキルおよびハロゲンから選択され、または、代わりに、同一の炭素原子に結合している2個のRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から8個の炭素原子を含むシクロアルキル基を形成し;
は、それが結合しているヘテロ原子のAと一緒に、アルコール、エーテル、チオエーテル、シリルエーテル、シリルチオエーテル、エステル、チオエステル、アミド、カルボネート、チオカルボネート、カルバメート、チオカルバメート、尿素、ホスフェート、リン酸塩またはリン酸エステルを含み、
各mは、他から独立に、1から3の整数であり;
各nは、他から独立に、0から3の整数であり、但し、R21、R22、およびR23のうちの少なくとも1つは、Rである]。
III.図面の簡単な説明
当業者は、以下に記載される図面は、例示だけの目的のためであることを理解されよう。図面は、本教示の範囲を制限することを何ら意図されていない。
図1は、マスト細胞の脱顆粒をもたらすFcεR1シグナル変換カスケードを示す略画である。 図2は、本発明の2,4ピリミジンジアミンまたはワートマニンで処理された血小板による、コラーゲン、ADPおよびPMAにより誘発されたCD62Pの表面発現の結果である。
IV.詳細な説明
A.概説
本発明は、2,4ピリミジンジアミン化合物によるアテローム性動脈硬化症の全ての形態の予防および治療のための新規な方法および組成物を包含する。同様に開示されるのは、再狭窄の予防および/または治療のための本発明の化合物によるステントなどの補綴具のコーティングである。
B.定義
本明細書で使用される場合、特に断りのない限り、以下の定義が適用される。
「アルキル」は、1から10個の炭素原子、好ましくは1から6個の炭素原子を有する一価飽和脂肪族炭化水素基を意味する。この用語には、一例として、メチル(CH−)、エチル(CHCH−)、n−プロピル(CHCHCH−)、イソプロピル((CHCH−)、n−ブチル(CHCHCHCH−)、イソブチル((CHCHCH−)、sec−ブチル((CH)(CHCH)CH−)、t−ブチル((CHC−)、n−ペンチル(CHCHCHCHCH−)、およびネオペンチル((CHCCH−)などの直鎖および分枝ヒドロカルビル基が含まれる。
「置換アルキル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、スルホニルアミノ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SOH、スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される置換基で1から5個の水素を置換したアルキル基を意味し、ここで、前記置換基は、本明細書で定義されている。いくつかの実施形態において、アルキルは、前述の基の1から3個を有する。他の実施形態において、アルキルは、前述の基の1から2個を有する。
「アルキレン」は、直鎖または分枝のいずれかである、好ましくは1から6個、より好ましくは1から3個の炭素原子を有する二価飽和脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。この用語は、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、n−プロピレン(−CHCHCH−)、イソ−プロピレン(−CHCH(CH)−)または(−CH(CH)CH−)などの基によって例示される。
「置換アルキレン」は、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、およびオキソからなる群から選択される置換基で1から3個の水素を置換したアルキレン基を意味し、ここで、前記置換基は、本明細書で定義されている。いくつかの実施形態において、アルキレンは、前述の基の1から2個を有する。アルキレンがオキソ基で置換されている場合、アルキレン基の同一の炭素に結合している2個の水素は、「=O」で置換されていることを留意されたい。
「アルコキシ」は、−O−アルキル、−O−アルケニル、および−O−アルキニルの基を意味し、ここで、アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、本明細書で定義の通りである。
「置換アルコキシ」は、−O−(置換アルキル)、−O−(置換アルケニル)、および−O−(置換アルキニル)の基を意味し、ここで、置換アルキル、置換アルケニル、および置換アルキニルは、本明細書で定義の通りである。
「アシル」は、H−C(O)−、アルキル−C(O)−、置換アルキル−C(O)−、アルケニル−C(O)−、置換アルケニル−C(O)−、アルキニル−C(O)−、置換アルキニル−C(O)−、シクロアルキル−C(O)−、置換シクロアルキル−C(O)−、シクロアルケニル−C(O)−、置換シクロアルケニル−C(O)−、アリール−C(O)−、置換アリール−C(O)−、ヘテロアリール−C(O)−、置換ヘテロアリール−C(O)−、複素環−C(O)−、および置換複素環−C(O)−の基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。アシルには、「アセチル」基CHC(O)−が含まれる。
「アシルアミノ」は、−NR20C(O)アルキル、−NR20C(O)置換アルキル、−NR20C(O)シクロアルキル、−NR20C(O)置換シクロアルキル、−NR20C(O)シクロアルケニル、−NR20C(O)置換シクロアルケニル、−NR20C(O)アルケニル、−NR20C(O)置換アルケニル、−NR20C(O)アルキニル、−NR20C(O)置換アルキニル、−NR20C(O)アリール、−NR20C(O)置換アリール、−NR20C(O)ヘテロアリール、−NR20C(O)置換ヘテロアリール、−NR20C(O)複素環、および−NR20C(O)置換複素環の基を意味し、ここで、R20は、水素またはアルキルであり、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「アシルオキシ」は、アルキル−C(O)O−、置換アルキル−C(O)O−、アルケニル−C(O)O−、置換アルケニル−C(O)O−、アルキニル−C(O)O−、置換アルキニル−C(O)O−、アリール−C(O)O−、置換アリール−C(O)O−、シクロアルキル−C(O)O−、置換シクロアルキル−C(O)O−、シクロアルケニル−C(O)O−、置換シクロアルケニル−C(O)O−、ヘテロアリール−C(O)O−、置換ヘテロアリール−C(O)O−、複素環−C(O)O−、および置換複素環−C(O)O−の基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「アミノ」は、−NHの基を意味する。
「置換アミノ」は、−NR2122の基を意味し、ここで、R21およびR22は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から選択され、ここで、R21およびR22のうちの1つは、スルホニルであり、ここで、R21およびR22は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し、但し、R21およびR22は、両方とも水素ではなく、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、スルホニル、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。R21が、水素であり、R22が、アルキルである場合、置換アミノ基は、しばしば、本明細書で「アルキルアミノ」と称される。R21およびR22が、アルキルである場合、置換アミノ基は、しばしば、本明細書で「ジアルキルアミノ」と称される。一置換アミノに言及する場合、R21またはR22のいずれかは、水素であるが、両方ではないことを意味する。二置換アミノに言及する場合、R21またはR22のいずれも水素ではないことを意味する。
「アミノカルボニル」は、−C(O)NR2122の基を意味し、ここで、R21およびR22は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、ここで、R21およびR22は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「アミノチオカルボニル」は、−C(S)NR2122の基を意味し、ここで、R21およびR22は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、ここで、R21およびR22は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「アミノカルボニルアミノ」は、−NR20C(O)NR2122の基を意味し、ここで、R20は、水素またはアルキルであり、R21およびR22は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、ここで、R21およびR22は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「アミノチオカルボニルアミノ」は、−NR20C(S)NR2122の基を意味し、ここで、R20は、水素またはアルキルであり、R21およびR22は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、ここで、R21およびR22は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「アミノカルボニルオキシ」は、−O−C(O)NR2122の基を意味し、ここで、R21およびR22は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、ここで、R21およびR22は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「アミノスルホニル」は、−SONR2122の基を意味し、ここで、R21およびR22は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、ここで、R21およびR22は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「アミノスルホニルオキシ」は、−O−SONR2122の基を意味し、ここで、R21およびR22は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され;R21およびR22は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し;アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「アミノスルホニルアミノ」は、−NR20−SONR2122の基を意味し、ここで、R20は、水素またはアルキルであり、R21およびR22は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、ここで、R21およびR22は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「スルホニルアミノ」は、−NR21SO22の基を意味し、ここで、R21およびR22は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、ここで、R21およびR22は、それらに結合している原子と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「アミジノ」は、−C(=NR30)NR3132の基を意味し、ここで、R31およびR32は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、ここで、R31およびR32は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成する。R30は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキニル、置換シクロアルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、アシル、−SO−アルキルおよび−SO−置換アルキルからなる群から選択され、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキニル、置換シクロアルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシ、アルコキシ、およびシアノは、本明細書で定義の通りである。
「アリール」は、単環(例えば、フェニル)または縮合多環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有する6から14個の炭素原子の一価芳香族炭素環基を意味し、この縮合環は、結合の点が芳香族アリール基の原子を介する限り、芳香族であってもなくてもよい。本明細書で使用される多環は、2、3または4環からなる縮合、架橋またはスピロ環系を意味する。例えば、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−5−イル、9H−フルオレン−2−イルなど。好ましいアリール基には、フェニルおよびナフチルが含まれる。
「置換アリール」は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SOH、スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から独立に選択される置換基で、1から5個の水素を置換したアリール基を意味し、ここで、前記置換基は、本明細書で定義の通りである。いくつかの実施形態において、アリールは、前述の基の1から3個を有する。他の実施形態において、アリールは、前述の基の1から2個を有する。いくつかの実施形態において、置換アリールには、アリール基と縮合している非芳香族環中にオキソ置換基を含む化合物が含まれる。例えば、結合の点がフェニル環を介する1−オキソ−インダン−4−イル。
「アリールオキシ」は、−O−アリールの基を意味し、ここで、アリールは、本明細書で定義の通りであり、一例として、フェノキシ、ナフトキシなどを含む。
「置換アリールオキシ」は、−O−(置換アリール)の基を意味し、ここで、置換アリールは、本明細書で定義の通りである。
「アリールチオ」は、−S−アリールの基を意味し、ここで、アリールは、本明細書で定義の通りである。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−または−SO−部分に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「置換アリールチオ」は、−S−(置換アリール)の基を意味し、ここで、置換アリールは、本明細書で定義の通りである。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−または−SO−部分に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「アルケニル」は、2から6個の炭素原子、好ましくは2から4個の炭素原子を有し、少なくとも1個の、好ましくは1から2個のビニル(>C=C<)不飽和の部位を有する直鎖または分枝ヒドロカルビル基を意味する。このような基は、ビニル、アリル、およびブト−3−エン−1−イルによって例示される。この用語に含まれるのは、シスおよびトランス異性体またはこれらの異性体の混合物である。
「置換アルケニル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SOH、スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される1から3個の置換基を有するアルケニル基を意味し、ここで、前記置換基は、本明細書で定義の通りであり、但し、任意のヒドロキシ置換は、ビニル(不飽和)炭素原子に結合していない。いくつかの実施形態において、アルケニルは、前述の基の1から2個を有する。
「アルキニル」は、2から6個の炭素原子、好ましくは2から3個の炭素原子を有し、少なくとも1個の、好ましくは1から2個のアセチレン−C≡C−不飽和の部位を有する直鎖または分枝一価ヒドロカルビル基を意味する。このようなアルキニル基の例には、アセチレニル(−C≡CH)、およびプロパルギル(−CHC≡CH)が含まれる。
「置換アルキニル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SOH、スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される1から3個の置換基を有するアルキニル基を意味し、ここで、前記置換基は、本明細書で定義の通りであり、但し、任意のヒドロキシまたはチオール置換は、アセチレン炭素原子に結合していない。いくつかの実施形態において、アルキニルは、前述の基の1から2個を有する。
「アルキニルオキシ」は、−O−アルキニルの基を意味し、ここで、アルキニルは、本明細書で定義の通りである。アルキニルオキシには、一例として、エチニルオキシ、プロピニルオキシなどが含まれる。
「カルボキシル」または「カルボキシ」は、−COOHまたはその塩を意味する。
「カルボキシルエステル」または「カルボキシエステル」は、−C(O)O−アルキル、−C(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アルケニル、−C(O)O−置換アルケニル、−C(O)O−アルキニル、−C(O)O−置換アルキニル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−シクロアルキル、−C(O)O−置換シクロアルキル、−C(O)O−シクロアルケニル、−C(O)O−置換シクロアルケニル、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−置換ヘテロアリール、−C(O)O−複素環,および−C(O)O−置換複素環の基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「(カルボキシルエステル)アミノ」は、−NR−C(O)O−アルキル、−NR−C(O)O−置換アルキル、−NR−C(O)O−アルケニル、−NR−C(O)O−置換アルケニル、−NR−C(O)O−アルキニル、−NR−C(O)O−置換アルキニル、−NR−C(O)O−アリール、−NR−C(O)O−置換アリール、−NR−C(O)O−シクロアルキル、−NR−C(O)O−置換シクロアルキル、−NR−C(O)O−シクロアルケニル、−NR−C(O)O−置換シクロアルケニル、−NR−C(O)O−ヘテロアリール、−NR−C(O)O−置換ヘテロアリール、−NR−C(O)O−複素環、および−NR−C(O)O−置換複素環の基を意味し、ここで、Rは、アルキルまたは水素であり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「(カルボキシルエステル)オキシ」は、−O−C(O)O−アルキル、−O−C(O)O−置換アルキル、−O−C(O)O−アルケニル、−O−C(O)O−置換アルケニル、−O−C(O)O−アルキニル、−O−C(O)O−置換アルキニル、−O−C(O)O−アリール、−O−C(O)O−置換アリール、−O−C(O)O−シクロアルキル、−O−C(O)O−置換シクロアルキル、−O−C(O)O−シクロアルケニル、−O−C(O)O−置換シクロアルケニル、−O−C(O)O−ヘテロアリール、−O−C(O)O−置換ヘテロアリール、−O−C(O)O−複素環、および−O−C(O)O−置換複素環の基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「シアノ」または「ニトリル」は、−CNの基を意味する。
「シクロアルキル」は、縮合、架橋、およびスピロ環系を含む単環または多環式環を有する3から13個の炭素原子の環状アルキル基を意味する。シクロアルキル基の例には、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチルなどが含まれる。シクロアルキル基に縮合している1個または複数の環は、結合の点が非芳香族環を介している限り、芳香族であってよく、例えば、9H−フルオレン−9−イル,1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イルなどであってよい。
「シクロアルケニル」は、単環または多環を有し、少なくとも1個の二重結合、好ましくは1から2個の二重結合を有する、3から10個の炭素原子の非芳香族環状アルキル基を意味する。
「シクロアルキニル」は、単環または多環を有し、少なくとも1個の三重結合を有する、7から12個の炭素原子の非芳香族シクロアルキル基を意味する。
「シクロアルキレン」は、二価シクロアルキル基を意味し、ここで、シクロアルキルは、本明細書で定義の通りである。
「置換シクロアルキレン」は、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、およびオキソからなる群から選択される置換基で1から3個の水素を置換したシクロアルキレン基を意味し、ここで、前記置換基は、本明細書で定義の通りである。いくつかの実施形態において、アルキレンは、前述の基の1から2個を有する。シクロアルキレンが、オキソ基で置換されている場合、シクロアルキレン基の同一の炭素に結合している2個の水素は、「=O」で置換されていることを留意されたい。
「置換シクロアルキル」、「置換シクロアルケニル」、および「置換シクロアルキニル」は、オキソ、チオキソ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SOH、スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される1から5個の置換基を有するシクロアルキル、シクロアルケニル、またはシクロアルキニル基を意味し、ここで、前記置換基は、本明細書で定義の通りであり、但し、任意のヒドロキシまたはチオール置換は、不飽和炭素原子に結合していない。いくつかの実施形態において、シクロアルキルまたはシクロアルケニルは、前述の基の1から3個を有する。
「シクロアルコキシ」は、−O−シクロアルキルを意味する。
「置換シクロアルコキシ」は、−O−(置換シクロアルキル)を意味する。
「シクロアルキルチオ」は、−S−シクロアルキルを意味する。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−または−SO−部分に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「置換シクロアルキルチオ」は、−S−(置換シクロアルキル)を意味する。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−または−SO−部分に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「シクロアルケニルオキシ」は、−O−シクロアルケニルを意味する。
「置換シクロアルケニルオキシ」は、−O−(置換シクロアルケニル)を意味する。
「シクロアルケニルチオ」は、−S−シクロアルケニルを意味する。別の実施形態において、硫黄は、スルフィニルまたはスルホニル部分に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「置換シクロアルケニルチオ」は、−S−(置換シクロアルケニル)を意味する。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−または−SO−部分に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「グアニジノ」は、−NHC(=NH)NHの基を意味する。
「置換グアニジノ」は、−NR33C(=NR33)N(R33の基を意味し、ここで、各R33は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され;共通のグアニジノ窒素原子に結合している2個のR基は、それらに結合している窒素と場合によって一緒になって複素環または置換複素環基を形成し、但し、少なくとも1個のRは、水素ではなく、前記置換基は、本明細書で定義の通りである。
「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを意味し、好ましくはフルオロまたはクロロである。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、−OHの基を意味する。
「ヘテロアリール」は、1から10個の炭素原子および環内の酸素、窒素、および硫黄からなる群から選択される1から4個のヘテロ原子の芳香族基を意味する。このようなヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジニルまたはフリル)または縮合多環(例えば、インドリジニルまたはベンゾチエニル)を有してよく、ここで、縮合環は、結合の点がヘテロ原子を含む芳香族基の原子を介する限り、芳香族であってもなくてもよく、かつ/またはヘテロ原子を含んでよい。一実施形態において、ヘテロアリール基の窒素および/または硫黄環原子(複数可)は、場合によって酸化されてN−オキシド(N→O)、スルフィニル、またはスルホニル部分を提供する。好ましいヘテロアリールには、ピリジニル、ピロリル、インドリル、チオフェニル、およびフラニルが含まれる。
「置換ヘテロアリール」は、置換アリールについて定義された置換基の同じ群からなる群から選択される1から5個の置換基で置換されたヘテロアリール基を意味する。いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは、前述の基の1から3個を有する。他の実施形態において、ヘテロアリールは、前述の基の1から2個を有する。
「ヘテロアリールオキシ」は、−O−ヘテロアリールを意味する。
「置換ヘテロアリールオキシ」は、−O−(置換ヘテロアリール)の基を意味する。
「ヘテロアリールチオ」は、−S−ヘテロアリールの基を意味する。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−または−SO−部分に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「置換ヘテロアリールチオ」は、−S−(置換ヘテロアリール)の基を意味する。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−または−SO−部分に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「複素環」、「複素環の」、「ヘテロシクロアルキル」および「ヘテロシクリル」は、単環または縮合、架橋およびスピロ環系を含む縮合多環を有し、1から4個のヘテロ原子を含む3から15個の環原子を有する飽和または不飽和基を意味する。これらの環原子は、窒素、硫黄、または酸素からなる群から選択され、ここで、縮合環系において、結合の点が非芳香族環を介する限り、1個以上の環は、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであってよい。一実施形態において、複素環基の窒素および/または硫黄原子(複数可)は、場合によって酸化されてN−オキシド、−S(O)−、または−SO−部分を提供する。
「置換複素環の」、「置換ヘテロシクロアルキル」、および「置換ヘテロシクリル」は、置換シクロアルキルについて定義されたのと同じ置換基の1から5個で置換されているヘテロシクリル基を意味する。いくつかの実施形態において、ヘテロシクリルは、前述の基の1から3個を有する。
「ヘテロシクリルオキシ」は、−O−ヘテロシクリル(heterocycyl)の基を意味する。
「置換ヘテロシクリルオキシ」は、−O−(置換ヘテロシクリル)の基を意味する。
「ヘテロシクリルチオ」は、−S−ヘテロシクリルの基を意味する。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−または−SO−部分に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「置換ヘテロシクリルチオ」は、−S−(置換ヘテロシクリル)の基を意味する。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−または−SO−部分に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
複素環およびヘテロアリールの例には、それだけには限らないが、アゼチジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、ジヒドロインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントリン、イソチアゾール、フェナジン、イソオキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリニル、チオモルホリニル(チアモルホリニルとも称される)、1,1−ジオキソチオモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジン、テトラヒドロフラニルなどが含まれる。
「ニトロ」は、−NOの基を意味する。
「ニトロソ」は、−NOの基を意味する。
「オキソ」は、原子(=O)を意味する。
「スルホニル」は、−SO−アルキル、−SO−置換アルキル、−SO−アルケニル、−SO−置換アルケニル、−SO−シクロアルキル、−SO−置換シクロアルキル、−SO−シクロアルケニル、−SO−置換シクロアルケニル、−SO−アリール、−SO−置換アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−置換ヘテロアリール、−SO−複素環、および−SO−置換複素環の基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。スルホニルには、メチル−SO−、フェニル−SO−、および4−メチルフェニル−SO−などの基が含まれる。
「スルホニルオキシ」は、−OSO−アルキル、−OSO−置換アルキル、−OSO−アルケニル、−OSO−置換アルケニル、−OSO−シクロアルキル、−OSO−置換シクロアルキル、−OSO−シクロアルケニル、−OSO−置換シクロアルケニル、−OSO−アリール、−OSO−置換アリール、−OSO−ヘテロアリール、−OSO−置換ヘテロアリール、−OSO−複素環、および−OSO−置換複素環の基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「チオアシル」は、H−C(S)−、アルキル−C(S)−、置換アルキル−C(S)−、アルケニル−C(S)−、置換アルケニル−C(S)−、アルキニル−C(S)−、置換アルキニル−C(S)−、シクロアルキル−C(S)−、置換シクロアルキル−C(S)−、シクロアルケニル−C(S)−、置換シクロアルケニル−C(S)−、アリール−C(S)−、置換アリール−C(S)−、ヘテロアリール−C(S)−、置換ヘテロアリール−C(S)−、複素環−C(S)−、および置換複素環−C(S)−の基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義の通りである。
「チオール」は、−SHの基を意味する。
「チオキソ」は、(=S)の基を意味する。
「アルキルチオ」は、−S−アルキルの基を意味し、ここで、アルキルは、本明細書で定義の通りである。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「置換アルキルチオ」は、−S−(置換アルキル)の基を意味し、ここで、置換アルキルは、本明細書で定義の通りである。他の実施形態において、硫黄は、−S(O)−に酸化されていてよい。スルホキシドは、1種または複数の立体異性体として存在し得る。
「立体異性体」および「複数の立体異性体」は、1つまたは複数の立体中心のキラリティーが異なる化合物を意味する。立体異性体には、鏡像異性体およびジアステレオマーが含まれる。
「互変異性体」は、エノール−ケトおよびイミン−エナミン互変異性体などのプロトンの位置が異なる分子の代替形態、またはピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、およびテトラゾールなどの−N=C(H)−NH−環原子配置を含むヘテロアリール基の互変異性形体を意味する。当分野の技術者は、他の互変異性環原子配置が可能であることを理解されよう。
「患者」は、ヒトおよびヒト以外の動物、特に哺乳動物を意味する。
「薬学的に許容される塩」は、薬学的に許容される化合物の塩を意味し、これらの塩は、当技術分野で周知の様々な有機および無機対イオンから誘導され、ほんの一例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなどを含み、分子が塩基性官能基を含む場合、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などの有機または無機酸を含む。
「プロドラッグ」は、活性な2,4−ピリミジンジアミン薬を放出するために、体内などの使用の条件下での変換を必要とし得る活性な4−ピリミジンアミン化合物(薬)の誘導体を意味する。プロドラッグは、しばしば、しかし必ずしもそうとは限らないが、活性薬物に変換されるまで薬理学的に不活性である。プロドラッグは、一般的に、活性のために部分的に必要であると考えられる活性な2,4−ピリミジンジアミン薬における1種または複数の官能基を、(以下に定義される)プロ基で遮蔽して、使用の特定の条件下で開裂などの変換を受け、官能基を放出し、それにより活性な2,4−ピリミジンジアミン薬を放出するプロ部分(promoiety)を形成することによって得られる。プロ部分の開裂は、加水分解反応によるなど自動的に生ずることがあり、あるいは、それは、酵素、光、酸もしくは塩基などの別の因子、または温度などの物理的もしくは環境パラメーターの変化もしくはそれに対する曝露によって触媒または誘発されることがある。上記因子は、プロドラッグが投与される細胞に存在する酵素または胃の酸性条件のように使用の条件に内因性であることがあり、または、それは、外因的に供給されることがある。
「プロ基」は、活性な2,4−ピリミジンジアミン薬における官能基を遮蔽してプロ部分を形成するために使用される場合、その薬物をプロドラッグに変換する保護基の1タイプを意味する。プロ基は、一般的に、使用の特定の条件下で開裂し得る結合によって薬物の官能基に結合している。したがって、プロ基は、使用の特定の条件下で開裂して官能基を放出するプロ部分の一部である。特定の例として、−NH−C(O)CHの式のアミドプロ部分は、−C(O)CHのプロ基を含む。
「薬学的有効量」および「治療有効量」は、特定の障害もしくは疾患もしくはその症状の1種もしくは複数を治療するため、および/またはその疾患もしくは障害の発症を予防するために十分な化合物の量を意味する。腫瘍形成性増殖障害に関して、薬学的有効量または治療有効量は、特に、腫瘍を縮小させるか腫瘍の増殖速度を減少させるのに十分な量を含む。
「溶媒和物」は、溶媒分子の溶質の分子またはイオンとの組合せにより形成される複合体を意味する。溶媒は、有機化合物、無機化合物、または両方の混合物であり得る。溶媒のいくつかの例には、それだけには限らないが、メタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、および水が含まれる。
「リンカー」は、2,4−ピリミジンジアミン上のN2および/またはN4置換基を、それらのそれぞれの窒素原子に結合させている部分を意味し、これは、同一であるかまたは異なっていてよい。リンカーの性質は、広く変わることがあり、1つの分子部分を他から間隔をおくために有用な原子または基の実施的に任意の組合せを含み得る。例えば、リンカーは、非環式炭化水素架橋(例えば、メタノ、エタノ、エテノ、プロパノ、プロプ[1]エノ、ブタノ、ブト[1]エノ、ブト[2]エノ、ブタ[1,3]ジエノなどの飽和または不飽和アルキレノ)、単環式または多環式炭化水素架橋(例えば、[1,2]ベンゼノ、[2,3]ナフタレノなど)、単一の非環式ヘテロ原子またはヘテロアルキルジイル架橋(例えば、−O−、−S−、−S−O−、−NH−、−PH−、−C(O)−、−C(O)NH−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)NH−、−S(O)NH−、−O−CH−−、−CH−O−CH−、−O−CH=CH−CH−など)、単環式または多環式ヘテロアリール架橋(例えば、[3,4]フラノ、ピリジノ、チオフェノ、ピペリジノ、ピペラジノ、ピラジジノ、ピロリジノなど)またはこのような架橋の組合せであってよい。リンカーは、1個以上の同じまたは異なる置換基でさらに置換されていてよい。これらの置換基の性質は、広く変わり得る。好適な置換基の非制限的な例には、分枝、直鎖または環状アルキル、単環式または多環式アリール、分枝、直鎖または環状ヘテロアルキル、単環式または多環式ヘテロアリール、ハロ、分枝、直鎖または環状ハロアルキル、ヒドロキシル、オキソ、チオキソ、分枝、直鎖または環状アルコキシ、分枝、直鎖または環状ハロアルコキシ、トリフルオロメトキシ、単環式または多環式アリールオキシ、単環式または多環式ヘテロアリールオキシ、エーテル、アルコール、スルフィド、チオエーテル、スルファニル(チオール)、イミン、アゾ、アジド、アミン(第1級、第2級および第3級)、ニトリル(任意の異性体)、シアネート(任意の異性体)、チオシアネート(任意の異性体)、ニトロソ、ニトロ、ジアゾ、スルホキシド、スルホニル、スルホン酸、スルファミド、スルホンアミド、スルファミン酸エステル、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステル、アミド、アミジン、ホルマジン、アミノ酸、アセチレン、カルバメート、ラクトン、ラクタム、グルコシド、グルコヌリド(gluconuride)、スルホン、ケタール、アセタール、チオケタール、オキシム、オキサミド酸、オキサミド酸エステルなど、およびこれらの基の組合せが含まれる。反応性官能基を有する置換基は、当技術分野で周知のように、保護されていてよく、または保護されていなくてよい。
「保護基」は、分子中の反応性官能基に結合した場合、官能基の反応性を遮蔽、低減または妨げる原子の群を意味する。一般的に、保護基は、合成の過程において所望どおりに選択的に除去することができる。保護基の例は、GreeneおよびWuts、Protective Groups in Organic Chemistry、第3版、1999年、John Wiley & Sons、NYならびにHarrisonら、Compendium of Synthetic Organic Methods、1〜8巻、1971〜1996年、John Wiley & Sons、NY.に見出すことができる。代表的なアミノ保護基には、それだけには限らないが、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(「CBZ」)、tert−ブトキシカルボニル(「Boc」)、トリメチルシリル(「TMS」)、2−トリメチルシリル−エタンスルホニル(「TES」)、トリチルおよび置換トリチル基、アリルオキシカルボニル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(「FMOC」)、ニトロ−ベラトリルオキシカルボニル(「NVOC」)などが含まれる。代表的なヒドロキシル保護基には、それだけには限らないが、ベンジルおよびトリチルエーテル、ならびにアルキルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、トリアルキルシリルエーテル(例えば、TMSまたはTIPPS基)およびアリルエーテルなどのヒドロキシル基がアシル化されているかまたはアルキル化されているものが含まれる。
特に断りのない限り、本明細書ではっきりと定義されていない置換基の命名は、官能基の末端部分を命名し、次いで結合の点に対して隣接した官能基を命名することによって達せられる。例えば、置換基「アリールアルキルオキシカルボニル」は、(アリール)−(アルキル)−O−C(O)−の基を意味する。
上で定義された全ての置換された基において、置換基を、それらへのさらなる置換基で規定することによって達成されるポリマー(例えば、置換アリール基でさらに置換されている、置換アリール基でそれ自体が置換されている置換基として置換アリール基を有する置換アリール、など)は、本明細書に含まれることを意図されていないことは理解されたい。このような場合、このような置換基の最大数は3である。例えば、置換アリール基の連続置換は、−置換アリール−(置換アリール)−置換アリールに限定される。
同様に、上の定義は、許容されない置換パターン(例えば、5個のフルオロ基で置換されたメチル)を含むことを意図されていないことは理解されたい。このような許容されない置換パターンは、当分野の技術者によって容易に理解される。
C.心臓血管障害の治療方法
本発明は、Sykキナーゼ阻害剤および2,4−ピリミジンジアミン化合物およびこれらの化合物のプロドラッグを使用する、無制限に、アテローム性動脈硬化症および心筋症を含めた心臓血管障害、特に炎症に関連した心臓血管障害の治療の新規な方法を提供する。アテローム性動脈硬化症の重篤性およびこれに起因する苦しみを考えると、新たな治療法が、これらの状態を治療するために開発されることは重大である。
別の態様において、開示されるのは、神経障害、特に神経変性および自己免疫に関連した神経障害の治療方法である。本方法に従って治療し得る神経変性および自己免疫に関連した障害の例には、無制限に、スティッフパーソン症候群、ギラン−バレー症候群、腫瘍随伴性神経障害、(シデナム舞踏病に起因するものなどの)運動障害、筋萎縮性側索硬化、アルツハイマー病、パーキンソン病が含まれる。
本発明の活性な2,4−ピリミジンジアミン化合物は、特に、マスト細胞および血小板の脱顆粒をもたらすFc受容体シグナル伝達カスケードを阻害する。特定の例として、上記化合物は、マスト細胞などの免疫細胞の脱顆粒をもたらすFcεRIおよび/またはFcyRシグナルカスケードを阻害する。マスト細胞および血小板の両方とも、アテローム性動脈硬化症の発症および進行において中心的な役割を果たす。活性化されると、IgE受容体シグナル変換経路は、活性化され、これは、細胞の脱顆粒および結果として生じるヒスタミン、プロテアーゼ(例えば、トリプターゼおよびキマーゼ)、ロイコトリエン(例えば、LTC4)などの脂質メディエーター、血小板活性化因子(PAP)およびプロスタグランジン(例えば、PGD2)およびTNF−a、IL−4、IL−13、IL−5、IL−6、IL−8、GMCSF、VEGFおよびTGF−βを含む一連のサイトカインを含む多くの化学伝達物質の放出および/または合成をもたらす。マスト細胞からのこれらの伝達物質の放出および/または合成は、細胞外マトリックスの分解、脈管中の脂肪線条の堆積および存在する動脈硬化性プラークの破綻をもたらし得る。
脱顆粒による前もって形成された伝達物質の放出ならびに他の化学伝達物質の放出および/または合成をもたらすFc受容体シグナル変換経路における分子事象は、周知であり、図1に示されている。図1を参照して、Fc受容体は、Ig結合アルファ−サブユニット、ベータサブユニット、および2つのガンマサブユニット(ガンマホモ二量体)から構成されるヘテロテトラメリック受容体である。抗体結合Fc受容体の架橋は、Src関連キナーゼLynの急速な会合および活性化を誘発する。Lynは、細胞内ベータおよびガンマサブユニット上の免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフ(ITAMS)をリン酸化し、これは、ベータサブユニットへの追加のLynおよびガンマホモ二量体へのSykキナーゼの動員をもたらす。これらの受容体に関連したキナーゼは、分子内および分子間リン酸化によって活性化されるが、Btkキナーゼ、LAT、およびホスホリパーゼC−ガンマ(PLC−ガンマ)などの経路の他の成分をリン酸化した。活性化されたPLC−ガンマは、タンパク質キナーゼC活性化およびCa2+動員をもたらす経路を開始し、これらの両方とも脱顆粒に必要である。FcERI架橋は、マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼの3つの主要なクラス、すなわち、ERKI/2、JNKI/2、およびp38も活性化する。これらの経路の活性化は、TNF−αおよびIL−6、さらに脂質メディエーターのロイコトリエンCA(LTC4)などの炎症促進性メディエーターの転写制御において重要である。示されていないが、FcyRシグナル伝達カスケードは、FcεRIシグナル伝達カスケードといくつかの共通な要素を共有していると考えられている。重要なことに、FcεRIと同様に、FcyRIは、リン酸化されSykを動員するガンマホモ二量体を含み、FcεRIと同様に、FcyRIシグナル伝達カスケードの活性化は、特に、脱顆粒をもたらす。ガンマホモ二量体を共有し、活性な2,4−ピリミジンジアミン化合物により調節され得る他のFc受容体には、それだけには限らないが、FcaRIおよびFcyIIIが含まれる。
本発明の2,4−ピリミジンジアミン化合物のFc受容体シグナル伝達カスケードを阻害する能力は、インビトロアッセイで簡単に決定するかまたは確認することができる。FcεRIにより媒介される脱顆粒の阻害を確認するために好適なアッセイは、実施例の節において提供される。1つの典型的なアッセイにおいて、マスト細胞または好塩基性細胞などのFcεRIにより媒介される脱顆粒を受けることができる細胞を、IL−4、幹細胞因子(SCF)、IL−6およびIgEの存在下で最初に増殖してFcεRIの発現を増加させ、本発明の2,4−ピリミジンジアミン試験化合物に曝露し、抗IgE抗体(または、代わりに、IgE特異性アレルゲン)で刺激する。インキュベーション後、FcεRIシグナル伝達カスケードの活性化の結果として放出および/または合成される化学伝達物質または他の化学薬剤の量を、標準的な技術を使用して定量化し、対照細胞(すなわち、刺激されるが試験化合物に曝露されない細胞)から放出される伝達物質または薬剤の量と比較することができる。対照細胞と比較して測定した伝達物質または薬剤の量の50%低減をもたらす試験化合物の濃度は、試験化合物のIC50である。アッセイにおいて使用されるマスト細胞または好塩基性細胞の由来は、一つには、化合物の所望の使用によって決まり、当業者に明らかであろう。例えば、上記化合物が、ヒトにおける特定の疾患を治療または予防するために使用される場合、マスト細胞または好塩基性細胞の好都合なソースは、特定の疾患のための受け入れられたまたは公知の臨床モデルを構成するヒトまたは他の動物である。したがって、特定の適用に応じて、マスト細胞または好塩基性細胞は、例えば、マウスおよびラットなどの下等哺乳動物から、イヌ、ヒツジおよび臨床試験で一般的に使用される他の哺乳動物、サル、チンパンジーおよび類人猿などの高等哺乳動物、ヒトの範囲におよぶ幅広い動物ソースから得ることができる。インビトロアッセイを行うのに適する細胞の特定の例には、それだけには限らないが、齧歯類またはヒトの好塩基性細胞、ラットの好塩基性白血病細胞系、(骨髄由来のマウスのマスト細胞である「BMMC」などの)初代マウスのマスト細胞および臍帯血(「CHMC」)または肺などの他の組織から単離された初代ヒトのマスト細胞が含まれる。これらの細胞型を単離および培養する方法は周知である(例えば、それらの開示を参照により本明細書に組み込むDemoら、1999年、Cytometry36巻(4号):340〜348頁および米国特許第7,060,827号を参照されたい)。当然、FcεRIシグナル伝達カスケードの活性化により脱顆粒する免疫細胞の他の型も、例えば、好酸球を含めて、使用し得る。
したがって、本発明の2,4−ピリミジンジアミン化合物の活性は、Sykキナーゼ活性の生化学アッセイまたは細胞アッセイにおいても確認することができる。マスト細胞および/または好塩基性細胞中のFcεRIシグナル伝達カスケードにおいて、Sykキナーゼは、LATおよびPLC−ガンマ1をリン酸化し、これは、特に、脱顆粒をもたらす。これらの活性のいずれも、本発明の抗アテローム性動脈硬化症化合物の活性を確認するために使用し得る。一実施形態において、単離されたSykキナーゼ、またはその活性フラグメントを、Sykキナーゼ基質(例えば、シグナル伝達カスケードにおいてSykによってリン酸化されることが公知である合成ペプチドまたはタンパク質)の存在下で化合物と接触させること、およびSykキナーゼが基質をリン酸化したかを評価することによって、活性を確かめる。別法として、Sykキナーゼを発現している細胞について、アッセイを実施することができる。細胞は、内因的にSykキナーゼを発現することができるか、または、それらは、組み換えSykキナーゼを発現するよう操作され得る。細胞は、Sykキナーゼ基質も場合によって発現することができる。このような確認アッセイを実施するのに適する細胞、および好適な細胞を操作する方法は、当業者には明らかであろう。Syk阻害剤の活性を確認するのに適する生化学アッセイおよび細胞アッセイの特定の例は、実施例の節において提供される。一般的に、Sykキナーゼ阻害剤である化合物は、約20μM以下の範囲でインビトロまたは細胞アッセイにおいて合成または内因性基質をリン酸化するSykキナーゼの能力などの、Sykキナーゼ活性に関するIC50を示す。当業者は、10μM、1μM、100nM、10nM、1nMまたはそれ以下の範囲のような、より低いIC50を示す化合物は、特に有用であることを理解されよう。
本発明の方法における使用のために好ましいSykキナーゼ阻害剤には、構造式Iの化合物が含まれる
Figure 2011513230
[式中、
およびLは、それぞれ、互いに独立に、直接結合およびリンカーからなる群から選択され、
は、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC1〜6アルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC3〜8シクロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているシクロヘキシル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている3〜8員シクロヘテロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC5〜15アリール、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているフェニルおよび1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜15員ヘテロアリールからなる群から選択され;
は、水素、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC1〜6アルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC3〜8シクロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている3〜8員シクロヘテロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC5〜15アリール、および1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜15員ヘテロアリールからなる群から選択され;
は、R、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC1〜6アルキルからなる群から選択され;
各Rは、水素、電気陰性基、−OR、−SR、C1〜3ハロアルキルオキシ、C1〜3ペルハロアルキルオキシ、−NR、ハロゲン、C1〜3ハロアルキル、C1〜3ペルハロアルキル、−CF、−CHCF、−CFCF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR;−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−OC(O)R、−SC(O)R、−OC(O)OR、−SC(O)OR、−OC(O)NR、−SC(O)NR、−OC(NH)NR、−SC(NH)NR、−[NHC(O)]−、−[NHC(O)]OR、−[NHC(O)]NRおよび−[NHC(NH)]NR、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC5〜10アリール、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC6〜16アリールアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜10員ヘテロアリールおよび1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
は、R、R、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されているR、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されている−OR、−B(OR、−B(NR、−(CH−R、−(CHR−R、−O−(CH−R、S(CH−R、−O−CHR、−O−CR(R、−O−(CHR−R、−O−(CH−CH[(CH]R、−S−(CHR−R;−C(O)NH−(CH−R、−C(O)NH−(CHR−R、−O(CH−C(O)NH−(CH−R、−S−(CH−R、−C(O)NH−(CH、−O−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−S−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−NH−(CH−R、−NH−(CHR−R、−NH[(CH]、−N[(CH、−NH−C(O)−NH−(CH−R、−NH−C(O)−(CH−CHRおよび−NH−(CH−C(O)−NH−(CH−Rからなる群から選択され;
各Rは、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C4〜11シクロアルキルアルキル、C5〜10アリール、C6〜16アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
各Rは、=O、−OR、(C1−C3)ハロアルキルオキシ、−OCF、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる群から独立に選択され;
各Rは、独立に、保護基もしくはRであり、または、代わりに、各Rは、それが結合している窒素原子と一緒になって、1個以上の同一もしくは異なる追加のヘテロ原子を場合によって含むことができ、1個以上の同一もしくは異なるRもしくはR基で場合によって置換されていてよい5から8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し;
各Rは、独立に、保護基またはRであり;
各Rは、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C4〜11シクロアルキルアルキル、C5〜10アリール、C6〜16アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
各mは、独立に、1から3の整数であり;
各nは、独立に、0から3の整数である]。
好ましい実施において、Rは、水素であり、LおよびLのそれぞれは、直接結合である。より好ましくは、Rは、ハロ、−CN、−NO、−C(O)R、−C(O)ORa、−C(O)CF、−C(O)OCF、C1〜3ハロアルキル、C1〜3ペルハロアルキル、C1〜3ハロアルコキシ、C1〜3ペルハロアルコキシ、−OCFおよび−CFからなる群から選択される。特に好ましい実施において、Rはフルオロである。さらに別の実施において、Rは、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている、フェニル、ナフチル、および5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択される。好ましくは、Rは、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている、ベンゾジオキサニル、1,4−ベンゾジオキサン−(5または6)−イル、ベンゾジオキソリル、1,3−ベンゾジオキソール−(4または5)−イル、ベンゾオキサジニル、1,4−ベンゾオキサジン−(5,6,7または8)−イル、ベンゾオキサゾリル、1,3−ベンゾオキサゾール−(4,5,6または7)−イル、ベンゾピラニル、ベンゾピラン−(5,6,7または8)−イル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾトラゾール−(4,5,6または7)−イル、1,4−ベンゾオキサジニル−2−オン、1,4−ベンゾオキサジン−(5,6,7または8)−イル−2−オン、2H−1,4−ベンゾオキサジニル−3(4H)−オン、2H−1,4−ベンゾオキサジン−(5,6,7または8)−イル−3(4H)−オン、2H−1,3−ベンゾオキサジニル−2,4(3H)−ジオン、2H−1,3−ベンゾオキサジン−(5,6,7または8)−イル−2,4(3H)−ジオン、ベンゾオキサゾリル−2−オン、ベンゾオキサゾール−(4,5,6または7)−イル−2−オン、ジヒドロクマリニル、ジヒドロクマリン−(5,6,7または8)−イル、1,2−ベンゾピロニル、1,2−ベンゾピロン−(5,6,7または8)−イル、ベンゾフラニル、ベンゾフラン−(4,5,6または7)−イル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾ[b]フラン−(4,5,6,または−7)−イル、インドリル、インドール−(4,5,6または7)−イル、ピロリルおよびピロール−(1または2)−イルからなる群から選択される。
本発明の実施において、RおよびRの一方または両方は、互いに独立に、
Figure 2011513230
Figure 2011513230
からなる群から選択されるヘテロアリールである
[式中、
pは、1から3の整数であり;
Figure 2011513230
は、独立に、単結合または二重結合を表し;
35は、水素またはRであり;
Xは、CH、NおよびN−Oからなる群から選択され;
各Yは、O、SおよびNHからなる群から独立に選択され;
各Yは、O、S、SO、SO、SONR36、NHおよびNR37からなる群から独立に選択され;
各Yは、CH、CH、O、S、N、NHおよびNR37からなる群から独立に選択され;
36は、水素またはアルキルであり;
37は、水素およびプロ基からなる群から選択され、
38は、アルキルおよびアリールからなる群から選択され;
Aは、O、NHおよびNR38からなる群から選択され;
、R10、R11およびR12は、それぞれ、互いに独立に、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルコキシ、アミノアルキルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択され、または、代わりに、RおよびR10もしくはR11およびR12、もしくはRおよびR10およびR11およびR12は、一緒になってオキソ基を形成し;
各Zは、ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、エステル、およびカルバメートからなる群から選択され;
Qは、−OH、OR、−NR、−NHR39C−(O)R、−NHR39−C(O)OR、−NR39−CHR40−R、−NR39−(CH−Rおよび−NR39−C(O)−CHR40−NRからなる群から選択され;
39およびR40は、それぞれ、互いに独立に、水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキルおよびNHRからなる群から選択される]。
好ましい実施において、Rは、1個または複数のR基で置換されたフェニルである。より好ましくは、Rは、1から3個のアルコキシ基で置換されたフェニルである。
別の好ましい実施において、Rは、
Figure 2011513230
である。
本発明の一態様は、アテローム性動脈硬化症の治療または動脈のアテローム硬化病変の形成を退行もしくは減少させる方法を提供し、前記方法は、アテローム性動脈硬化症を患う哺乳動物に有効量の式IIIの化合物を投与することを含む
Figure 2011513230
[式中、
およびRのそれぞれは、独立に、1個もしくは複数のR基で置換されたフェニルまたは
Figure 2011513230
からなる群から選択されるヘテロアリールであり;
式中、
35は、水素またはRであり;
は、R、R、1個以上の同一もしくは異なるRもしくはRで置換されているR、1個以上の同一もしくは異なるRもしくはRで置換されている−OR、−B(OR、−B(NR、−(CH−R、−(CHR−R、−O−(CH−R、−S−(CH−R、−O−CHR、−O−CR(R、−O−(CHR−R、−O−(CH−CH[(CH]R、−S−(CHR−R、−C(O)NH−(CH−R、−C(O)NH−(CHR−R、−O−(CH−C(O)NH−(CH−R、−S−(CH−C(O)NH−(CH−R、−O−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−S−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−NH−(CH−R、−NH−(CHR−R、−NH[(CH]、−N[(CH、−NH−C(O)−NH−(CH−R、−NH−C(O)−(CH−CHRまたは−NH−(CH−C(O)−NH−(CH−Rであり;
各Rは、水素、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、シクロヘキシル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C5〜C10)アリール、フェニル、(C6〜C16)アリールアルキル、ベンジル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
各Rは、=O、−OR、(C1−C3)ハロアルキルオキシ、−OCF、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる群から独立に選択され;
各Rは、独立に、保護基もしくはRであり、または、代わりに、2個のRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、1個以上の同一もしくは異なる追加のヘテロ原子を場合によって含むことができ、1個以上の同一もしくは異なるRもしくはR基で場合によって置換されていてよい5から8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し;
各Rは、独立に、保護基またはRであり;
各Rは、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、シクロヘキシル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C5〜C10)アリール、フェニル、(C6〜C16)アリールアルキル、ベンジル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
Xは、CH、NおよびN−Oからなる群から選択され;
各Yは、独立に、O、SおよびNHからなる群から選択され;
各Yは、独立に、O、S、SO、SO、SONR36、NHおよびNR35からなる群から選択され;
各Yは、独立に、CH、CH、O、S、N、NHおよびNR35からなる群から選択され;
各R36は、独立に、水素またはアルキルであり;
Aは、O、NHおよびNR38からなる群から選択され;
Qは、−OH、OR、−NR、NHR39C(O)R、−NHR39−C(O)OR、−NR39−CHR40−R、−NR39−(CH−Rおよび−NR39−C(O)−CHR40−NRからなる群から選択され;
各R38は、独立に、アルキルおよびアリールからなる群から選択され;
、R10、R11およびR12は、それぞれ、互いに独立に、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルコキシ、アミノアルキルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択され、または、代わりに、RおよびR10もしくはR11およびR12、もしくはRおよびR10およびR11およびR12は、一緒になってオキソ基を形成し;
各Zは、ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、エステル、およびカルバメートからなる群から選択され;
Qは、−OH、OR、−NR、−NHR39−C(O)R、−NHR39−C(O)OR、−NR39−CHR40−R、−NR39−(CH−Rおよび−NR39−C(O)−CHR40−NRからなる群から選択され;
39およびR40は、それぞれ、互いに独立に、水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキルおよびNHRからなる群から選択され;
各mは、独立に、1から3の整数であり;
各nは、独立に、0から3の整数である]。
特定の実施において、それを必要とする哺乳動物に投与される化合物は、Sykキナーゼ阻害剤のプロドラッグである。プロドラッグは、一般的に、使用の条件下で代謝または別な方法で変換して活性な2,4−ピリミジンジアミンをもたらす、プロ基(R)で1個または複数の第1級または第2級アミン基の窒素原子において置換されている生物活性な2,4−ピリミジンジアミン化合物を含む。いくつかの実施形態において、プロ基は、リン含有プロ基である。いくつかの実施形態において、プロ基は、使用の条件下で代謝されて不安定なα−ヒドロキシメチル、α−アミノメチルまたはα−チオメチル中間体をもたらし、これらは、次いで、インビボでさらに代謝されて活性な2,4−ピリミジンジアミン薬をもたらす基または部分を含む。いくつかの実施形態において、プロ基は、使用の条件下で代謝して活性な2,4−ピリミジンジアミン薬をもたらす、α−ヒドロキシアルキル、α−アミノアルキルまたはα−チオアルキル部分、例えば、α−ヒドロキシメチル、α−アミノメチル、α−チオメチル部分を含む。例えば、いくつかの実施形態において、プロ基は、−(CR−A−Rの式のものであり、ここで、yは、1、2または3であり、各Rは、他から独立に、水素、シアノ、場合によって置換されている(C1〜C20)アルキル、(C1〜C20)ペルフルオロアルキル、場合によって置換されている(C7〜C30)アリールアルキルおよび場合によって置換されている6〜30員ヘテロアリールアルキルから選択され、ここで、それぞれの場合による置換基は、他から独立に、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアルキルから選択され、または、代わりに、2個のRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から8個の炭素原子を含むシクロアルキルを形成し;Aは、O、SおよびNR50から選択され、ここで、R50は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルおよびシクロヘテロアルキルから選択され、または、代わりに、それらが結合している窒素とともにRと結合して3〜7員環を形成し;Rは、インビボで代謝されて−CR−AHの式の基を生じ得る基を表し、ここで、RおよびAは、先に定義の通りである。
それが、使用の所望の条件下で、例えば、胃中に見出される酸性条件下で、および/またはインビボで見出される酵素によって代謝されて−CR−AH(ここで、AおよびRは、先に定義の通りである)の式の基を生じ得る限り、Rの種類は、重要ではない。したがって、当業者は、Rは、実質的に任意の公知のまたは後に発見されるヒドロキシル、アミンまたはチオール保護基を含み得ることを理解されよう。好適な保護基の限定されない例は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis、Greene & Wuts、第2版、John Wiley & Sons、New York、1991年(特に、10〜142頁(アルコール)、277〜308頁(チオール)および309〜405頁(アミン)、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれている)に見出すことができる。
特定の実施形態において、Rは、Aとともに、エーテル、チオエーテル、シリルエーテル、シリルチオエーテル、エステル、チオエステル、アミド、カルボネート、チオカルボネート、カルバメート、チオカルバメート、または尿素結合、−OCHSOR(ここで、Rは、水素、アルキル、アリール、アリールアルキルまたは金属塩(例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム));−GCH(R51(ここで、Gは、存在しないか、−OPO 、OSO または−CO であり、R51は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロヘテロアルキルまたはシクロヘテロアルキルアルキルであり、M−は、対イオン、通常、ハロゲン化物イオンなど(アセテート、サルフェート、ホスフェートなど)である)を含む。特定の例示的な実施形態には、それだけには限らないが、Rが、R、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NRおよび−SiRから選択されるプロ基Rが含まれ、ここで、各Rは、他から独立に、水素、場合によって置換されている低級アルキル、場合によって置換されている低級ヘテロアルキル、場合によって置換されている低級シクロアルキル、場合によって置換されている低級ヘテロシクロアルキル、場合によって置換されている(C6〜C10)アリール、場合によって置換されている5〜10員ヘテロアリール、場合によって置換されている(C7〜C18)アリールアルキルおよび場合によって置換されている6〜18員ヘテロアリールアルキルから選択される。特定の一実施形態において、各Rは、同一である。
プロ基(複数可)の種類は、基礎をなす活性な2,4−ピリミジンジアミン化合物の水溶性および他の性質が投与の特定の様式に最適となるように調整するために選択することができる。プロ基は、体内の特定の器官および/もしくは組織、例えば、消化管中、血液および/もしくは血清中における、または肝臓などの特定の器官に存在する酵素による除去を提供するために選択することもできる。
いくつかの実施形態において、リン含有プロ基であるプロ基は、エステラーゼ、リパーゼおよび/またはホスファターゼなどの酵素によってインビトロで開裂され得るホスフェート部分を含む。このような酵素は、体中に広く行き渡っており、例えば、胃および消化管、血液および/または血清中に存在し、実質的に全ての組織および器官に存在する。このようなホスフェート含有プロ基は、一般的に、基礎をなす活性な2,4−ピリミジンジアミン化合物の水溶性を増加し、このようなホスフェート含有プロドラッグを、水溶性が望ましい投与の様式、例えば、経口、口腔、静脈内、筋内および眼の投与の様式に理想的に適合させる。
いくつかの実施形態において、プロドラッグ中の各ホスフェート含有プロ基は、−(CR−O−P(O)(OH)(OH)(ここで、yおよびRは、先に定義の通りである)の式のもの、またはその塩である。特定の一実施形態において、各Rは、他から独立に、水素、置換または非置換低級アルキル、置換または非置換フェニル、置換または非置換メチルおよび置換または非置換ベンジルからなる群から選択される。別の特定の実施形態において、各Rは、他から独立に、水素および非置換低級アルキルからなる群から選択される。特定の例示的なホスフェート含有プロ基RPには、−CH−O−P(O)(OH)(OH)および−CHCH−O−P(O)(OH)(OH)および/または対応する塩が含まれる。
本発明の方法における使用に好ましいプロドラッグには、構造式IIの化合物が含まれる
Figure 2011513230
[式中、
Yは、CH、NR24、O、S、S(O)およびS(O)から選択され;
およびZは、それぞれ、互いに独立に、CHおよびNから選択され;
は、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている(C1〜C6)アルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている(C3〜C8)シクロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている3〜8員シクロヘテロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている(C6〜C14)アリール、および1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜15員ヘテロアリールからなる群から選択され;
は、ハロ、シアノ、ニトロ、およびトリハロメチルから選択され;
は、R、R、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されているR、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されている−OR、−B(OR、−B(NR、−(CH−R、−(CHR−R、−O−(CH−R、−S−(CH2)−R、−O−CHR、−O−CR(R、−O−(CHR−R、−O−(CH−CH[(CH]R、−S−(CHR−R、−C(O)NH−(CH−R、−C(O)NH−(CHR−Rb、−O−(CH−C(O)NH−(CH−R
−S−(CH−C(O)NH−(CH2)−R、−O−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−S−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−NH−(CH−R、−NH−(CHR−R、−NH[(CH]、−N[(CH、−NH−C(O)−NH−(CH−R、−NH−C(O)−(CH−CHRおよび−NH−(CH−C(O)−NH−(CH−Rからなる群から選択され;
17は、水素、ハロゲン、および低級アルキルからなる群から選択され、または、代わりに、R17は、R18と一緒になってオキソ(=O)基、もしくは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
18は、水素、ハロゲン、および低級アルキルからなる群から選択され、または、代わりに、R18は、R17と一緒になってオキソ(=O)基、もしくは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
19は、水素および低級アルキルからなる群から選択され、または、代わりに、R19は、R20と一緒になってオキソ(=O)基、もしくは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
20は、水素および低級アルキルからなる群から選択され、または、代わりに、R20は、R19と一緒になってオキソ(=O)基、もしくは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
各Rは、他から独立に、水素、低級アルキル、低級シクロアルキル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C6〜C10)アリール、(C7〜C16)アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から選択され;
各Rは、=O、−OR、(C1−C3)ハロアルキルオキシ、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NRRc、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NRRc、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる群から独立に選択され;
各Rは、他から独立に、保護基およびRからなる群から選択され、または、代わりに、同一の窒素原子に結合している2個のRは、その窒素原子と一緒になって、1個以上の同一もしくは異なる追加のヘテロ原子を場合によって含むことができ、1個以上の同一もしくは異なるR基で場合によって置換されていてよい5から8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し;
21、R22およびR23は、それぞれ、互いに独立に、水素およびプロ基Rからなる群から選択され;
は、−(CR−A−Rの式を有し、ここで、yは、1から3の範囲の整数であり;Aは、OまたはSであり;各Rは、他から独立に、水素、場合によって置換されている低級アルキル、場合によって置換されている(C6〜C14)アリールおよび場合によって置換されている(C7〜C20)アリールアルキルからなる群から選択され;ここで、場合による置換基は、互いに独立に、ヒドロキシル、低級アルコキシ、(C6〜C14)アリールオキシ、低級アルコキシアルキルおよびハロゲンから選択され、または、代わりに、同一の炭素原子に結合している2個のRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から8個の炭素原子を含むシクロアルキル基を形成し;
は、それが結合しているヘテロ原子のAと一緒に、アルコール、エーテル、チオエーテル、シリルエーテル、シリルチオエーテル、エステル、チオエステル、アミド、カルボネート、チオカルボネート、カルバメート、チオカルバメート、尿素、ホスフェート、リン酸塩またはリン酸エステルを含み、
各mは、他から独立に、1から3の整数であり;
各nは、他から独立に、0から3の整数であり、但し、R21、R22、およびR23のうちの少なくとも1つは、Rである]。
治療上の使用において、本発明の化合物は、一般的に、標準の医薬組成物で投与される。したがって、さらなる一態様において、本発明は、式(I)の化合物および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
特定の実施形態において、1つのプロ基Rが存在し、より特定の実施形態において、R21はRである。例示の一実施形態において、プロドラッグは、化合物1のプロドラッグである。特定の一例において、上記化合物は、N4−(2,2−ジメチル−4−[(二水素ホスホノキシ)メチル]−3−オキソ−5−ピリド[1,4]オキサジン−6−イル)−5−フルオロ−N2−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2,4−ピリミジンジアミンおよびその塩、化合物4である。
Figure 2011513230
このような疾患を治療または予防するために使用される場合、上記活性化合物は、単独で、1種もしくは複数の活性化合物の混合物として、またはこのような疾患および/もしくはこのような疾患に関連した症状の治療のために有用な他の薬剤と混合してもしくは組み合わせて投与することができる。上記活性化合物は、(β遮断薬、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤およびカルシウムチャネル遮断薬などの)抗高血圧薬、(スタチン、フィブレート、またはエゼチミブを含めた腸コレステロール吸収阻害サプリメントなどの)コレステロール薬剤、抗凝血薬(例えば、ヘパリンまたはワルファリン)、抗血小板薬剤(例えば、低用量アスピリン)、ナイアシン、オメガ−3脂肪酸および葉酸などの他の障害または疾病を治療するために有用な薬剤と混合してまたは組み合わせて投与することもできる。上記活性化合物は、それ自体プロドラッグの形態で、または活性化合物もしくはプロドラッグを含む医薬組成物として投与することができる。
本発明の活性化合物(またはそれらのプロドラッグ)を含む医薬組成物は、従来の混合、溶解、粒状化、糖剤製造、磨砕、乳化、カプセル化、封入または凍結乾燥プロセスを用いて製作することができる。上記組成物は、活性化合物の薬学的に使用され得る製剤への加工を促進する、1種または複数の生理学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤または助剤を用いて従来の方法で製剤化することができる。
活性化合物またはプロドラッグは、それ自体、または水和物、溶媒和物、N−オキシドもしくは先に記載の薬学的に許容される塩の形態で医薬組成物に製剤化することができる。一般的に、このような塩は、対応する遊離酸および塩基に比べて水溶液中により溶解性であるが、対応する遊離酸および塩基に比べてより低い溶解性を有する塩も形成され得る。
本発明の医薬組成物は、例えば、局所、眼内、経口、口腔、全身、経鼻、注射、経皮、直腸、膣内などを含む投与の実質的に任意の様式に適する形態、または吸入もしくは吹送による投与に適する形態を取ることができる。
局所投与について、上記活性化合物(複数可)またはプロドラッグ(複数可)は、当技術分野で周知であるように、溶液、ゲル、軟膏、クリーム、懸濁液などに製剤化し得る。
全身製剤には、注射、例えば、皮下、静脈内、筋内、くも膜下または腹腔内注射による投与用に設計されたもの、および経皮、経粘膜経口または肺投与用に設計されたものが含まれる。
有用な注射剤には、水性または油性ビヒクル中の上記活性化合物(複数可)の無菌の懸濁液、溶液または乳濁液が含まれる。上記組成物は、懸濁化剤、安定剤および/または分散剤などの製剤化剤を含むこともできる。注射用製剤は、単位剤形で、例えば、アンプルまたは複数用量容器で提供することができ、追加の保存剤を含むことができる。
別法として、注射用製剤は、それだけには限らないが、無菌の発熱物質を含まない水、緩衝液、ブドウ糖溶液などを含めた好適なビヒクルによる使用前の再構成用の粉末形態で提供することができる。この目的で、上記活性化合物(複数可)は、凍結乾燥などの任意の当分野で公知の技術で乾燥することができ、使用前に再構成することができる。
経粘膜投与について、浸透すべきバリアーに適する浸透剤を製剤に使用する。このような浸透剤は、当技術分野で公知である。
経口投与について、医薬組成物は、結合剤(例えば、事前にゼラチン化されたトウモロコシでんぷん、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);増量剤(例えば、乳糖、微結晶性セルロースまたはリン酸水素カルシウム);潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモでんぷんまたはでんぷんグリコール酸ナトリウム);または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの薬学的に許容される賦形剤を用いて、従来方法で調製される、例えば、ロゼンジ、錠剤またはカプセルの形態を取り得る。錠剤は、当技術分野で周知の方法により、例えば、糖、フィルムまたは腸溶コーティングでコーティングし得る。経口投与に特に適する化合物には、6−(5−フルオロ−2−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ)−2,2−ジメチル−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オンおよびそのプロドラッグ、例えば、それだけには限らないが、(6−(5−フルオロ−2−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ)−2,2−ジメチル−3−オキソ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−4(3H)−イル)メチル二水素ホスフェートおよび薬学的に許容されるその塩が含まれる。
経口投与用の液体製剤は、例えば、エリキシル剤、溶液、シロップもしくは懸濁液の形態を取ることができ、または、それらは、使用前の水もしくは他の好適なビヒクルによる構成用の乾燥製品として提供することができる。このような液体製剤は、懸濁化剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体または水素化食用脂);乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシア);非水性ビヒクル(例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、CREMOPHORE(商標)または分留植物油);および保存剤(例えば、メチルまたはプロピル−p−ヒドロキシベンゾエートまたはソルビン酸)などの薬学的に許容される添加剤を用いて従来方法により調製することができる。上記製剤は、必要に応じて、緩衝塩、保存剤、矯味剤、着色剤および甘味剤も含むことができる。
経口投与用の製剤は、周知のように、上記活性化合物またはプロドラッグの制御放出を与えるように適切に製剤化することができる。
口腔投与について、上記組成物は、従来方法で製剤化された錠剤またはロゼンジの形態を取ることができる。
投与の直腸および膣内経路について、上記活性化合物(複数可)は、カカオ脂または他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を含む溶液(保持浣腸用)、坐剤または軟膏として製剤化することができる。
経鼻投与または吸入もしくは吹送による投与について、上記活性化合物(複数可)またはプロドラッグ(複数可)は、好適な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、過フッ化炭化水素、二酸化炭素または他の好適なガスを用いる加圧パックまたはネブライザーからのエアゾールスプレーの形態で好都合に送達することができる。加圧エアゾールの場合、用量単位は、定量を送達するための弁を備えることによって決定することができる。吸入器または吹送器における使用のためのカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンからなるカプセルおよびカートリッジ)を、上記化合物および乳糖またはデンプンなどの好適な粉末基剤の粉末混合物を収容して製剤化することができる。
市販の経鼻スプレーデバイスを使用する経鼻投与に適する水性懸濁液製剤の特定の例は、次の成分、すなわち、活性化合物またはプロドラッグ(0.5−20mg/ml);塩化ベンザルコニウム(0.1−0.2mg/mL);ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80;0.5−5mg/ml);カルボキシメチルセルロースナトリウムまたは微結晶性セルロース(1−15mg/ml);フェニルエタノール(1−4mg/ml);およびブドウ糖(20−50mg/ml)を含む。最終懸濁液のpHは、約pH5からpH7の範囲にわたり、約pH5.5のpHが一般的であるように調節することができる。
吸入による上記化合物の投与、特に2,4−ピリミジンジアミンのこのような投与に適する水性懸濁液の別の特定の例は、1−20mg/mLの化合物またはプロドラッグ、0.1−1%(v/v)のポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)、50mMのシトレートおよび/または0.9%の塩化ナトリウムを含む。
持続的な送達について、上記活性化合物(複数可)またはプロドラッグ(複数可)は、移植または筋内注射による投与用のデポ製剤として製剤化することができる。上記活性成分は、好適なポリマー物質または疎水性物質(例えば、許容される油中の乳濁液として)またはイオン交換樹脂を用いて、またはやや溶けにくい誘導体として、例えば、やや溶けにくい塩として製剤化することができる。別法として、経皮吸収用の上記活性化合物(複数可)をゆっくりと放出する接着性ディスクまたはパッチとして製作された経皮送達系を使用することができる。この目的で、透過促進剤を、上記活性化合物(複数可)の経皮透過を促進するために使用することができる。好適な経皮パッチは、例えば、米国特許第5,407,713号;米国特許第5,352,456号;米国特許第5,332,213号;米国特許第5,336,168号;米国特許第5,290,561号;米国特許第5,254,346号;米国特許第5,164,189号;米国特許第5,163,899号;米国特許第5,088,977号;米国特許第5,087,240号;米国特許第5,008,110号;および米国特許第4,921,475号に記載されている。
別法として、他の医薬送達系を使用することができる。リポソームおよび乳濁液は、活性化合物(複数可)またはプロドラッグ(複数可)を送達するために使用し得る送達ビヒクルの周知の例である。一般的により大きな毒性を犠牲にするが、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの特定の有機溶媒を使用することもできる。
上記医薬組成物は、所望ならば、上記活性化合物(複数可)を含む1種または複数の単位剤形を収容し得るパックまたはディスペンサーデバイスで提供することができる。上記パックは、例えば、ブリスターパックなどの金属またはプラスチックホイルを含むことができる。上記パックまたはディスペンサーデバイスは、投与のための指示書を伴ってよい。
本発明の活性化合物(複数可)もしくはプロドラッグ(複数可)、またはそれらの組成物は、一般的に、意図された結果を達成するために有効な量、例えば、治療すべき特定の疾患を治療または予防するのに有効な量で使用される。上記化合物(複数可)は、治療的利益を達成するために治療的にまたは予防的利益を達成するために予防的に投与することができる。治療的利益とは、患者が依然として基礎障害に悩んでいることがあるにもかかわらず、患者が気分または状態の改善を報告するほどの、治療すべき基礎障害の根絶もしくは改善および/または基礎障害に関連する症状の1つもしくは複数の根絶もしくは改善を意味する。例えば、アテローム性動脈硬化症を患う患者への化合物の投与によって、根底にある脂質の堆積およびその結果としての動脈閉塞が、根絶または改善される場合のみならず、患者が心臓血管の症状の重篤性または期間の減少を報告する場合も、治療的利益が提供される。別の例として、アテローム性動脈硬化症との関連での治療的利益には、脂質堆積の速度減少、アテローム発生減少、または心臓発作の頻度または重篤性の減少が含まれる。治療的利益には、改善が実現されていてもいなくても、疾患の進行を停止することまたは遅くすることも含まれる。
予防的投与について、上記化合物は、アテローム性動脈硬化症を発症するリスクのある患者に投与することができる。別法として、予防的投与は、上記基礎障害と診断された患者における症状の発症を回避するために適用することができる。化合物は、一般的にアテローム性動脈硬化症を発症しやすい見たところでは健康な個体に予防的に投与することもできる。
投与される化合物の量は、例えば、治療すべき特定の適応症、投与の様式、所望の利益が予防的であるか治療的であるか、治療すべき適応症の重篤性および患者の年齢および体重、特定の活性化合物のバイオアベイラビリティなどを含めた様々な要因によって決まる。有効用量の決定は、十分に当業者の能力の範囲内である。
有効用量は、最初にインビトロアッセイから予想することができる。例えば、動物における使用のための初期用量は、インビトロCHMC、血小板または実施例の節に記載の他のインビトロアッセイなどのインビトロアッセイで測定して、特定の化合物のIC50以上である活性化合物の循環血液または血清濃度を達成するために処方することができる。特定の化合物のバイオアベイラビリティを考慮しながら、このような循環血液または血清濃度を達成するための用量を計算することは、十分に当業者の能力の範囲内である。指針として、読者は、Fingl & Woodbury、「General Principles」、In:Goodman and Gilman’s The Pharmaceutical Basis of Therapeutics、第1章、1〜46頁、最新版、Pagamonon Pressおよびその中に引用された参考文献を参照されたい。
初期用量は、動物モデルなどのインビボデータから予想することもできる。上に記載の様々な疾患を治療または予防する化合物の有効性を試験するために有用な動物モデルは、当技術分野で周知である。アテローム性動脈硬化症の好適な動物モデルは、Zadelaarら、「Mouse models for atherosclerosis and pharmaceutical modifiers」、Arterioscler. thromb. Vasc. Biol.27巻(8号):1706〜21頁(2007年)に記載されている。当業者は、このような情報を日常的に適用して、ヒトへの投与に適する用量を決定することができる。さらなる好適な動物モデルは、実施例の節に記載されている。
用量は、一般的に、約0.0001または0.001または0.01mg/kg/日から約100mg/kg/日の範囲であるが、他の要因の中で特に、化合物の活性、そのバイオアベイラビリティ、投与の様式および上で議論された様々な要因に応じて、より高いかより低くてよい。用量および間隔は、治療的または予防的効果を維持するのに十分な化合物(複数可)の血漿濃度を提供するために個別に調節することができる。例えば、化合物は、特に、投与の様式、治療すべき特定の適応症および処方医師の判断に応じて、1週に1回、1週に数回(例えば、1日おきに)、1日に1回または1日に複数回投与することができる。局部局所投与などの、局部投与または選択的摂取の場合、活性化合物(複数可)の有効局部濃度は、血漿濃度に関係しないことがある。当業者は、必要以上の実験を用いることなく、有効局部用量を最適化することができよう。
好ましくは、上記化合物(複数可)は、実質的な毒性を生じることなく、治療的または予防的利益を提供する。上記化合物(複数可)の毒性は、標準の薬学的手順を用いて決定することができる。毒性および治療的(または予防的)効果の間の用量比は、治療指数である。高い治療指数を示す化合物(複数可)は好ましい。
本発明の化合物は、抗高脂血症薬(anti−hyperlipidaemic)、抗アテローム性動脈硬化症薬、抗糖尿病薬、抗狭心症薬、抗炎症薬、または抗高血圧薬またはLp(a)を低下させる薬剤と組み合わせて、上述の疾患状態を治療するのにも有用であり得る。上の例には、スタチンなどのコレステロール合成阻害剤、プロブコールなどの抗酸化剤、インスリン増感剤、カルシウムチャネルアンタゴニスト、およびNSAIDなどの抗炎症性薬が含まれる。Lp(a)低下用薬剤の例には、国際公開第97/02037号、国際公開第98/28310号、国際公開第98/28311号および国際公開第98/28312号(Symphar SAおよびSmithKline Beecham)に記載されたアミノホスホネートが含まれる。
好ましい併用療法は、本発明の化合物およびスタチンの使用である。スタチンは、コレステロール降下薬の周知のクラスであり、アトルバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチンおよびロスバスタチン(Astra Zeneca製のS−4522またはZD 4522とも称される)を含む。2種の薬剤は、医師の裁量に従って、実質的に同時にまたは異なる時間に投与することができる。
冠状動脈性心臓病は、糖尿病による主な死亡原因であるため、さらなる好ましい併用療法は、本発明の化合物および抗糖尿病薬またはインスリン増感剤の使用である。このクラスの範囲内で、本発明の化合物を用いた使用のために好ましい化合物には、PPARγ活性化剤、例えば、G1262570(GlaxoSmithKline)ならびにロシグリタゾン(Avandia、GlaxoSmithKline)、トログリタゾンおよびピオグリタゾンなどのグリタゾンクラスの化合物が含まれる。
本発明の2,4−ピリミジンジアミン化合物およびプロドラッグは、市販の出発原料および/または従来の合成方法により調製される出発原料を用いて、様々な異なる合成経路によって合成し得る。本発明の2,4−ピリミジンジアミン化合物およびプロドラッグを合成するために日常的に適用し得る好適な例示的方法は、その開示を参照により本明細書に組み込む米国特許第5,958,935号に見出される。したがって、多数の2,4−ピリミジンジアミン化合物およびプロドラッグ、ならびに中間体の合成を記載している特定の例は、その内容を参照により本明細書に組み込む米国特許第7,060,827号に記載されている。活性な2,4−ピリミジンジアミン化合物を合成するために日常的に使用および/または適合され得る好適な例示的方法は、それらの開示を参照により本明細書に組み込む2003年1月31日出願の国際出願PCT/US03/03022号(国際公開第03/063794号)、2003年7月29日出願の米国出願第10/631,029号、国際出願PCT/US03/24087号(国際公開第2004/014382号)、2004年7月30日出願の米国出願第10/903,263号、および国際出願PCT/US2004/24716号(国際公開第005/016893号)にも見出し得る。本明細書に記載された化合物(プロドラッグを含む)の全ては、これらの方法の日常の適合によって調製し得る。
2,4−置換ピリミジンジアミンの例示的な合成方法は、参照により本明細書に組み込む米国特許第7,060,827号および米国特許出願公開第2007−0203161A1号に記載されている。当業者は、その中に記載されたように特定の2,4−置換ピリミジンジアミンの合成のためにこれらの方法を容易に適合させることもできるであろう。当業者は、いくつかの場合において、例えば、Rおよび/またはRなどの特定の置換基は、保護を必要とする官能基を含み得ることを理解されよう。使用される保護基の正確な種類は、特に、保護すべき官能基の種類および特定の合成スキームで使用される反応条件によって決まり、当業者には明らかであろう。特定の適用に適する保護基の選択、それらの結合および除去の手引きは、例えば、Greene & Wuts(前出)に見出し得る。
本明細書に記載のプロドラッグは、上述の方法の日常の改変によって調製し得る。別法として、このようなプロドラッグは、好適に保護された2,4−ピリミジンジアミン6を好適なプロ基と反応させることによって調製し得る。本明細書に記載のプロドラッグを得るためのこのような反応を実施する条件および生成物を脱保護する条件は、周知である。
一般的にピリミジン、およびスキーム(I)−(VII)に記載された出発原料を合成するのに有用な方法を教示している無数の文献は、当技術分野において公知である。特定の指針について、読者は、Brown, D. J.、「The Pyrimidines」、The Chemistry of Heterocyclic Compounds、16巻(Weissberger, A.編)、1962年、Interscience Publishers、(John Wiley & Sonsの1部門)、New York (「Brown I」);Brown, D. J.、「The Pyrimidines」、The Chemistry of Heterocyclic Compounds、16巻、補足I(Weissberger, A.およびTaylor, E. C.編)、1970年、Wiley−Interscience、(John Wiley & Sonsの1部門)、New York(「Brown II」);Brown, D. J.、「The Pyrimidines」、The Chemistry of Heterocyclic Compounds、16巻、補足II(Weissberger, A.およびTaylor, E. C.編)、1985年、An Interscience Publication(John Wiley & Sons)、New York (「Brown III」);Brown, D. J.、「The Pyrimidines」The Chemistry of Heterocyclic Compounds、52巻(Weissberger, A.およびTaylor, E. C.編)、1994年、John Wiley & Sons, Inc.、New York、1〜1509頁(「Brown IV」);Kenner, G. W.およびTodd, A.、Heterocyclic Compounds、6巻、(Elderfield, R. C.編)、1957年、John Wiley、New York、第7章(ピリミジン);Paquette, L. A.、Principles of Modern Heterocyclic Chemistry、1968年、W. A. Benjamin, Inc.、New York、1〜401頁(ウラシル合成 313頁、315頁;ピリミジンジアミン合成 313〜316頁;アミノピリミジンジアミン合成 315頁);Joule, J. A.、Mills, K.およびSmith, G. F.、Heterocyclic Chemistry、第3版、1995年、Chapman and Hall、London、UK、1〜516頁;Vorbruggen, H.およびRuh−Pohlenz, C.、Handbook of Nucleoside Synthesis、John Wiley & Sons、New York、2001年、1〜631頁(アシル化によるピリミジンの保護 90〜91頁;ピリミジンのシリル化 91〜93頁);Joule, J. A.、Mills, K.およびSmith, G. F.、Heterocyclic Chemistry、第4版、2000年、Blackwell Science, Ltd、Oxford、UK、1〜589頁;およびComprehensive Organic Synthesis、1〜9巻(Trost, B. M.およびFleming, I.編)、1991年、Pergamon Press、Oxford、UKを参照されたい。
当業者は、本明細書に記載された2,4−ピリミジンジアミン化合物は、プロ基で遮蔽してプロドラッグを生成し得る官能基を含み得ることを理解されよう。このようなプロドラッグは、通常、必ずしもそうでなくてもよいが、それらの活性な薬物形態に変換されるまで薬理学的に不活性である。実際に、本発明に記載された2,4−ピリミジンジアミン化合物の多くは、使用の条件下で加水分解可能であるか、または別な方法で開裂可能であるプロ部分を含む。例えば、エステル基は、一般的に、胃の酸性条件に曝露された場合、酸に触媒される加水分解を受けて親カルボン酸を生じ、腸または血液の塩基性条件に曝露された場合、塩基に触媒される加水分解を受ける。したがって、対象に経口で投与される場合、エステル部分を含む2,4−ピリミジンジアミン化合物は、エステル形態が薬理学的に活性であるか否かにかかわらず、それらの対応するカルボン酸のプロドラッグとみなし得る。
プロ基(複数可)が代謝するメカニズムは、重要ではなく、例えば、上述のように、胃の酸性条件下での加水分解によって、ならびに/あるいは消化管および/または体の組織もしくは器官に存在する酵素によって引き起こされ得る。実際に、プロ基(複数可)は、体内の特定の部位において代謝するために選択し得る。例えば、多くのエステルは、胃に見出される酸性条件下で開裂される。胃の中で化学的に開裂して活性な2,4−ピリミジンジアミンになるよう設計されたプロドラッグは、このようなエステルを含むプロ基を使用することができる。別法として、プロ基は、エステラーゼ、アミダーゼ、リポラーゼ、ATPアーゼを含むホスファターゼおよびキナーゼなどの酵素の存在下で代謝するよう設計することができる。インビボで代謝し得る結合を含むプロ基は、周知であり、一例として、無制限に、エーテル、チオエーテル、シリルエーテル、シリルチオエーテル、エステル、チオエステル、カルボネート、チオカルボネート、カルバメート、チオカルバメート、尿素、チオ尿素、カルボキサミドなどを含む。いくつかの場合において、例えば、肝臓のシトクロムP450などの酸化酵素によって代謝可能な基に酸化される「前駆体」基を選択することができる。
プロドラッグにおいて、任意の利用可能な官能基部分を、プロ基で遮蔽してプロドラッグを得ることができる。プロ部分に含まれるためにプロ基で遮蔽し得る2,4−ピリミジンジアミン化合物中の官能基には、それだけには限らないが、(第1級および第2級)アミン、ヒドロキシル、スルファニル(チオール)、カルボキシルなどが含まれる。使用の所望の条件下で開裂可能であるプロ部分を生じる官能基を遮蔽するのに適した無数のプロ基が当技術分野で公知である。これらのプロ基の全ては、単独または組み合わせて、プロドラッグに含まれ得る。
2,4−ピリミジンジアミン化合物およびこれらの化合物を使用する方法のいくつかの実施形態において、プロ基(複数可)は、例えば、2,4−ピリミジンジアミン部分のN2窒素原子、2,4−ピリミジンジアミン部分のN4窒素原子、および/または2,4−ピリミジンジアミン化合物上の置換基に含まれる第1級もしくは第2級窒素原子を含む、任意の利用可能な第1級または第2級アミンに結合し得る。
2,4−ピリミジンジアミン化合物およびこれらの化合物を使用する方法の特定の実施形態において、本明細書に記載されたプロドラッグは、二環式環の窒素原子(複数可)、2,4−ピリミジンジアミン部分のN2窒素および/または2,4−ピリミジンジアミン部分のN4窒素の1つまたは複数において、少なくとも1個のプロ基を含む置換または非置換の窒素含有二環式環で、2,4−ピリミジンジアミン部分のN4窒素において置換されている2,4−ピリミジンジアミン化合物である。
上記の通り、それが使用の所望の条件下、例えば、胃中に見出される酸性条件下、および/またはインビボで見出される酵素によって代謝されて、生理活性な基、例えば、本明細書に記載の2,4−置換ピリミジンジアミンを生じ得る限り、プロ基の種類は重要ではない。したがって、当業者は、プロ基は、実施的に任意の公知のまたは後に発見されるヒドロキシル、アミンまたはチオール保護基を含み得ることを理解されよう。好適な保護基の限定されない例は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis、Greene & Wuts、第2版、John Wiley & Sons、New York、1991年(特に10〜142頁(アルコール、277〜308頁(チオール)および309〜405頁(アミン)その開示は参照により本明細書に組み込んでいる)に見出すことができる。
さらに、プロ基(複数可)の種類は、プロドラッグに所望の特性を付与するように選択することもできる。例えば、親油基は、水溶性を減少させるために使用することができ、親水基は、水溶性を増すために使用することができる。このように、選択された投与の様式のために特に作られたプロドラッグを得ることができる。プロ基は、例えば、受動的な腸吸収の改善、輸送を介した腸吸収の改善、早い代謝に対する保護(持続放出プロドラッグ)、組織選択的な送達、標的組織における受動的濃縮、特定の輸送体の標的化などの他の性質をプロドラッグに付与するよう設計することもできる。プロドラッグにこれらの特性を付与し得る基は、周知であり、例えば、その開示を参照により組み込むEttmayerら、2004年、J. Med. Chem.47巻(10号):2393〜2404頁に記載されている。これらの参考文献に記載された種々の基の全ては、本明細書に記載されたプロドラッグに使用し得る。
別の実施形態において、本発明は、対象、好ましくはヒトへの使用または埋め込みに適した補綴具に関する。上記デバイスは、本発明のピリミジンジアミンを含む組成物でコートされている。上記デバイスは、好ましくはステントである。本発明に従って使用される処方材料は、Syk阻害活性を有するピリミジンジアミンを含む。
このような実施形態において、本発明の化合物は、例えば、対象、好ましくはヒトにおける埋め込みまたは他の使用に適する補綴具にコートまたはシールすることができる。このようなデバイスの例には、それだけには限らないが、ステントまたはステント/移植片、または市販の合成血管移植片または生体血管移植片を含む全てのタイプの血管形成デバイスが含まれる。当技術分野で公知の任意のステント、ステント/移植片または組織工学による血管移植片(「チューブ」)は、本発明の化合物でコートまたはシールすることができる。上記チューブは、金属であってよく、または生体適合性ポリマー、および生分解性ポリマー、例えば、ダクロンポリエステル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレン、ポリアルキレンオキサレート、ポリビニルクロリド、ポリウレタン、ポリシロキサン、ナイロン、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリシアノアクリレート、ポリホスファゼン、ポリ(アミノ酸)、エチレングリコールIジメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(HEMA)、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリ(グリコリド−ラクチド)コ−ポリマー、ポリ乳酸、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(β−ヒドロキシブチレート)、ポリジオキサノン、ポリ(γ−エチルグルタメート)、ポリイミノカルボネート、ポリ(オルトエステル)、ポリアンヒドリド、アルギネート、デキストラン、キチン、木綿、ポリグリコール酸、ポリウレタン、またはその誘導体類、すなわち、例えば、ポリマーが、タンパク質、核酸などの分子の結合を可能にしながら、それらの構造的な完全性を保持している結合部位または架橋基を含むように修飾されたポリマーから作製され得る。上記チューブは、布被覆金属構造であってもよい。上記チューブは、金属およびポリマーの組合せからも作製され得る。上記チューブは、例えば、直線、テーパー、分岐などの任意の所望の形状または形態に形づくることができ、例えば、コイルを用いるまたは用いない、けん縮、織り、編み、ベロア、ダブルベロアなどの繊維技術を用いて調製することができる。上記チューブは、例えば、形状が円形または幾何学的な線状またはふぞろいの孔隙を有する多孔質材料を使用して、化学押出、流し込みまたは成形によっても調製することができる。
少なくとも1つの表面に十分な量の本発明の化合物をコートした補綴具を提供するのに利用可能な様々な製作方法がある。得られるコーティングは、好ましくは均一であり、デバイス表面(複数可)および周囲の組織の間の接触が妨げられるように一体となっていなくてはならない。上記化合物は、デバイスの少なくとも1つの表面に懸濁液の化合物をスプレーし、塗布表面を乾燥させることによってデバイスに塗布することができる。別の実施形態において、デバイスは、このような懸濁液中に浸漬することができ、または、上記化合物の懸濁液をデバイスに流し込むことによって、または、デバイス上に上記化合物の懸濁液を層状に重ねることによって、または、デバイスを上記化合物の懸濁液に含浸することによって、デバイスに塗布することができる。上記化合物は、チューブの内面に塗布することができる。チューブの内側に上記化合物を塗布することによって、上記化合物は、内腔壁の適切な再内皮化(reendothelialization)を促進し、創傷治癒を促進し、狭窄、再狭窄または内膜および新生内膜過形成などの1種または複数の心臓血管疾患状態を予防または阻害する。
デバイスに塗布すべき製剤の特定の量は、様々な量の化合物をそれらに塗布したデバイスを比較し、例えば、測定によってそれぞれの有効性を求めることによって経験的に容易に決定することができる。同様に、標準の治療に詳しい関連分野の技術者は、デバイスの有効性を容易に評価することもできる。さらに、未処理のまたは架橋された化合物の2回以上のコートをデバイスに施すことができる。コート次第、デバイスを検査してコーティングに切れ目またはとぎれがないことを確かめることが非常に望ましい。
ステントをコーティングする他の方法は、当技術分野で周知であり、本発明によって検討されており、例えば、米国特許第5,637,113号は、ポリマーフィルムによるステントのコーティングを記載しており、米国特許第5,837,313号は、薬物放出ステントのコーティング方法を記載しており、これらの特許の両方とも、それらの全体を、あらゆる目的で本明細書に組み込んでいる。
特定の実施形態において、本発明の化合物でコートされたステントが提供される。ステント中のまたはステント上の化合物は、移植片拒絶の予防をするために、抗生物質薬もしくは抗ウイルス薬、またはそれらの混合物などの薬剤と複合することができる。コーティングに添加し得る追加の薬剤には、例えば、抗血小板薬、抗トロンビン、細胞増殖抑制剤および抗増殖剤が含まれる。
コートされたデバイスを埋め込むために使用される方法は、コーティングされないこのようなデバイスの埋め込みに使用されるものと類似しており、当然、変更または修正すべき状態の性質によって決まる。手術は、局部または全身麻酔下で実施することができ、一般的に、埋め込み、挿入、および縫合を適応させるために間隔をあける切開を伴う。
本発明を記載してきたが、以下の実施例を、例示のために限定せずに提供する。
V.実施例
A.実施例1:2,4−ピリミジンジアミンは原発性B細胞におけるαIgM誘発CD69発現を阻害する
ヒトBJAB B細胞を、10% FCS(JRH Biosciences、Lenexa、KS)、ペニシリン、およびストレプトマイシンを追加したRPMI 1640培地中で日常的に培養した。BJAB細胞を、刺激の24時間前に2.5×10細胞/mlに分けた。細胞を遠心分離し、37℃で、5または10μg/ml 抗IgM F(ab’)2(Jackson ImmunoResearch、West Grove、PA)の存在下で新しい完全RPMI 1640培地中に5×10細胞/mlで再懸濁化し、次いで表面のCD69発現について評価した。CD69は、B細胞受容体(BCR)により活性化されたB細胞により発現されるマーカーである。これらの活性化された細胞は、自己抗体およびアテローム性動脈硬化症に関与すると考えられている多様な炎症性サイトカインの供給源である(Physiol.Rev.86巻:515〜581頁(2006年))。
Figure 2011513230
B.実施例2:2,4−ピリミジンジアミンは、FcγR架橋により誘発されるマスト細胞の活性化を阻害する
ヒトのマスト細胞を、参照により本明細書に組み込む米国特許出願公開第2005−234049号に記載のようにCD38陰性前駆細胞から培養し分化した。例えば、2% MeOHおよび1% DMSO、または対照緩衝剤を含むMT(137mM NaCl、2.7mM KCl、1.8mM CaCl、1.0mM MgCl、5.6mMブドウ糖、20mM Hepes(pH7.4)、0.1%ウシ血清アルブミン、(Sigma A4503))中に調製された65μlの種々の濃度の6−(5−フルオロ−2−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ)−2,2−ジメチル−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン(化合物1)を、二重の96ウェルV字底プレートに添加した。ペレット化し再懸濁化(温MT中)したCHMC細胞(65μl)を各96ウェルプレートに添加し、混合し37℃で1時間インキュベートした。25μlの6×抗IgGウサギ 抗ヒトIgG、アフィニティー精製(Bethyl Laboratories Cat No.A80−105A3)最終濃度 1μg/mlを、試験ウェルに添加した。MT(25μl)を対照ウェルに添加した。37℃における60分間のインキュベーション後、細胞および細胞残屑を、1000rpmで10分間、遠心分離することによってペレット化し、トリプターゼおよびロイコトリエンC濃度を測定した。
トリプターゼ濃度を測定するために、各ウェルからの25μlの上清を、新しい96ウェル黒底プレートに移し、これに、トリプターゼアッセイ緩衝剤[0.1M Hepes(pH7.5)、10%w/v グリセロール、10μM ヘパリン(Sigma H−4898)0.01% NaN]中の新しいトリプターゼ基質溶液[(Z−Ala−Lys−Arg−AMC2TFA;Enzyme Systems Products、#AMC−246)](1:2000)の100μlを添加した。室温における30分のインキュベーション後、プレートの光学濃度を、分光光度プレートリーダーで355nm/460nmにおいて測定する。表2はIC50を提供している。
ロイコトリエンC4(LTC4)濃度を、供給者(Cayman Chemical Co.、Cat No.520211)の指示に従って適切に希釈した上清サンプルにELISAキットを用いて定量した。
脂質メディエーターの放出および/または合成の阻害を、LTC4の放出を測定することによって評価し、サイトカインの放出および/または合成の阻害を、TNFα、IL−8、GM−CSF、IL−10およびIL−13を定量することによってモニターした。サイトカイン(TNFα、IL−8、GM−CSF、IL−10、IL−13)産生をIgG架橋の6〜8時間後に測定した。ロイコトリエンおよびサイトカイン濃度を、以下の市販のELISAキット、すなわち、LTC4(Cayman Chemical #520211)、TNFα(Biosource #KHC3011)、GM−CSF(Biosource #KHC0901)、IL−10(Biosource #KHC0122)、およびIL−13(Biosource #KHC0132)を用いて定量した。
Figure 2011513230
C.実施例4:2,4−ピリミジンジアミンはSyk媒介経路により血小板を活性化する
少なくとも7日間、いかなる薬剤も摂取していなかった健康なボランティアからのヒト末梢血を、Vacutainer−ACDチューブ(クエン酸デキストロース(ACD)溶液チューブ、VWR Cat.No.VT4606)に引き込んだ。多血小板血漿(PRP)および乏血小板血漿(PPP)を、異なる遠心分離(それぞれ200gおよび>2500g、20分、室温)によって調製した。PRP中の血小板を、MT緩衝剤(137mM NaCl、2.7mM KCl、1.8mM CaCl、1.0mM MgCl、5.6mM ブドウ糖、20mM Hepes、0.1% BSA;pH7.4)中に先に希釈しておいた試験物質−DMSO溶液とともに37℃で10分間インキュベートした。試験物質は、ジメチルスルホキシド(DMSO)(Sigma−Aldrich、Cat No.D2650)、ワートマニン Penicillium funiculosum(Sigma−Aldrich、Cat No.W1628)、および6−(5−フルオロ−2−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ)−2,2−ジメチル−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン(化合物1)を含んだ。
20μg/mLのコラーゲン(Chronolog Corp.Cat.No.385)、33μMのアデノシン5’−二リン酸(ADP)(Sigma−Aldrich Cat.No.A2754)、または33ng/mLのホルボール12−ミリステート13−アセテート(PMA)(Sigma−Aldrich Cat.No.P8139)で、37℃において15分間、細胞を刺激し、次いで、室温において暗所で20分間、染色抗体(anti−CD62P PE)とともにインキュベートし、室温において暗所で30分間、パラホルムアルデヒド(Cytofix固定緩衝剤)で固定した。最終的に、細胞を、2%ウシ胎仔血清を含むPBSで洗浄し、フローサイトメトリー前に4℃で暗所に貯蔵した。FACScaliburフローサイトメーター(BD Biosciences、San Jose、California、USA)を用いて、測定を行った。CD62P発現を、縦軸上の幾何平均蛍光として表した。図2を参照されたい。
化合物1は、コラーゲン受容体に媒介される血小板活性化を阻害した。しかし、化合物1は、ADPまたはPMAにより誘発される血小板におけるCD62P表面の上方調節を阻害せず、化合物1は、Syk依存性経路、すなわち、コラーゲン媒介シグナル伝達を介して血小板に作用していることが確認された。

Claims (15)

  1. アテローム性動脈硬化症の治療または動脈のアテローム硬化病変の形成を退行もしくは減少させる方法であって、アテローム性動脈硬化症を患う哺乳動物に有効量のSykキナーゼ阻害剤を投与することを含む方法。
  2. 前記Sykキナーゼ阻害剤が、式Iの化合物である、請求項1に記載の方法
    Figure 2011513230
    [式中、
    およびLは、それぞれ、互いに独立に、直接結合およびリンカーからなる群から選択され、
    は、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC1〜6アルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC3〜8シクロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている3〜8員シクロヘテロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC5〜15アリール、および1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜15員ヘテロアリールからなる群から選択され、
    は、水素、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC1〜6アルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC3〜8シクロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている3〜8員シクロヘテロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC5〜15アリール、および1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜15員ヘテロアリールからなる群から選択され;
    は、Rおよび1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC1〜6アルキルからなる群から選択され;
    各Rは、水素、−OR、−SR、C1〜3ハロアルキルオキシ、C1〜3ペルハロアルキルオキシ、−NR、ハロゲン、C1〜3ハロアルキル、C1〜3ペルハロアルキル、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR;−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−OC(O)R、−SC(O)R、−OC(O)OR、−SC(O)OR、−OC(O)NR、−SC(O)NR、−OC(NH)NR、−SC(NH)NR、−[NHC(O)]−、−[NHC(O)]OR、−[NHC(O)]NRおよび−[NHC(NH)]NR、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC5〜10アリール、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されているC6〜16アリールアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜10員ヘテロアリールおよび1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
    は、R、R、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されているR、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されている−OR、−B(OR、−B(NR、−(CH−R、−(CHR−R、−O−(CH−R、S(CH−R、−O−CHR、−O−CR(R、−O−(CHR−R、−O−(CH−CH[(CH]R、−S−(CHR−R;−C(O)NH−(CH−R、−C(O)NH−(CHR−R、−O(CH−C(O)NH−(CH−R、−S−(CH−R、−C(O)NH−(CH、−O−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−S−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−NH−(CH−R、−NH−(CHR−R、−NH[(CH]、−N[(CH、−NH−C(O)−NH−(CH−R、−NH−C(O)−(CH−CHRおよび−NH−(CH−C(O)−NH−(CH−Rからなる群から選択され;
    各Rは、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C4〜11シクロアルキルアルキル、C5〜10アリール、C6〜16アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
    各Rは、=O、−OR、(C1−C3)ハロアルキルオキシ、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる群から独立に選択され;
    各Rは、独立に、保護基もしくはRであり、または、代わりに、各Rは、それが結合している窒素原子と一緒になって、1個以上の同一もしくは異なる追加のヘテロ原子を場合によって含むことができ、1個以上の同一もしくは異なるRもしくはR基で場合によって置換されていてよい5から8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し;
    各Rは、独立に、保護基またはRであり;
    各Rは、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C4〜11シクロアルキルアルキル、C5〜10アリール、C6〜16アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
    各mは、独立に、1から3の整数であり;
    各nは、独立に、0から3の整数である]。
  3. が水素であり、LおよびLのそれぞれが、直接結合である、請求項2に記載の方法。
  4. が、ハロ、−CN、−NO、−C(O)R、−C(O)ORa、−C(O)CF、−C(O)OCF、C1〜3ハロアルキル、C1〜3ペルハロアルキル、C1〜3ハロアルコキシ、およびC1〜3ペルハロアルコキシからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. がフルオロである、請求項4に記載の方法。
  6. が、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている、フェニル、ナフチル、および5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  7. が、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている、ベンゾジオキサニル、1,4−ベンゾジオキサン−(5または6)−イル、ベンゾジオキソリル、1,3−ベンゾジオキソール−(4または5)−イル、ベンゾオキサジニル、1,4−ベンゾオキサジン−(5,6,7または8)−イル、ベンゾオキサゾリル、1,3−ベンゾオキサゾール−(4,5,6または7)−イル、ベンゾピラニル、ベンゾピラン−(5,6,7または8)−イル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾトラゾール−(4,5,6または7)−イル、1,4−ベンゾオキサジニル−2−オン、1,4−ベンゾオキサジン−(5,6,7または8)−イル−2−オン、2H−1,4−ベンゾオキサジニル−3(4H)−オン、2H−1,4−ベンゾオキサジン−(5,6,7または8)−イル−3(4H)−オン、2H−1,3−ベンゾオキサジニル−2,4(3H)−ジオン、2H−1,3−ベンゾオキサジン−(5,6,7または8)−イル−2,4(3H)−ジオン、ベンゾオキサゾリル−2−オン、ベンゾオキサゾール−(4,5,6または7)−イル−2−オン、ジヒドロクマリニル、ジヒドロクマリン−(5,6,7または8)−イル、1,2−ベンゾピロニル、1,2−ベンゾピロン−(5,6,7または8)−イル、ベンゾフラニル、ベンゾフラン−(4,5,6または7)−イル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾ[b]フラン−(4,5,6,または−7)−イル、インドリル、インドール−(4,5,6または7)−イル、ピロリルおよびピロール−(1または2)−イルからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  8. およびRの一方または両方が、互いに独立に、
    Figure 2011513230
    Figure 2011513230
    からなる群から選択されるヘテロアリールである、請求項3に記載の方法
    [式中、
    pは、1から3の整数であり;

    Figure 2011513230
    は、独立に、単結合または二重結合を表し;
    35は、水素またはRであり;
    Xは、CH、NおよびN−Oからなる群から選択され;
    各Yは、O、SおよびNHからなる群から独立に選択され;
    各Yは、O、S、SO、SO、SONR36、NHおよびNR37からなる群から独立に選択され;
    各Yは、CH、CH、O、S、N、NHおよびNR37からなる群から独立に選択され;
    36は、水素またはアルキルであり;
    37は、水素およびプロ基からなる群から選択され、
    38は、アルキルおよびアリールからなる群から選択され;
    Aは、O、NHおよびNR38からなる群から選択され;
    、R10、R11およびR12は、それぞれ、互いに独立に、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルコキシ、アミノアルキルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択され、または、代わりに、RおよびR10もしくはR11およびR12、もしくはRおよびR10およびR11およびR12は、一緒になってオキソ基を形成し;
    各Zは、ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、エステル、およびカルバメートからなる群から選択され;
    Qは、−OH、OR、−NR、NHR39−C(O)R、−NHR39−C(O)OR、−NR39−CHR40−R、−NR39−(CH−Rおよび−NR39−C(O)−CHR40−NRからなる群から選択され;
    39およびR40は、それぞれ、互いに独立に、水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキルおよびNHRからなる群から選択される]。
  9. が、1個以上のR基で置換されているフェニルである、請求項8に記載の方法。
  10. が、1から3個のアルコキシ基で置換されているフェニルである、請求項9に記載の方法。
  11. が、
    Figure 2011513230
    である、請求項8に記載の方法。
  12. アテローム性動脈硬化症の治療または動脈のアテローム硬化病変の形成を退行もしくは減少させる方法であって、アテローム性動脈硬化症を患う哺乳動物に有効量の式IIIの化合物を投与することを含む方法
    Figure 2011513230
    [式中、
    およびRのそれぞれは、独立に、1個もしくは複数のR基で置換されたフェニルまたは
    Figure 2011513230
    からなる群から選択されるヘテロアリールであり;
    式中、
    35は、水素またはRであり;
    は、R、R、1個以上の同一もしくは異なるRもしくはRで置換されているR、1個以上の同一もしくは異なるRもしくはRで置換されている−OR、−B(OR、−B(NR、−(CH−R、−(CHR−R、−O−(CH−R、−S−(CH−R、−O−CHR、−O−CR(R、−O−(CHR−R、−O−(CH−CH[(CH]R、−S−(CHR−R、−C(O)NH−(CH−R、−C(O)NH−(CHR−R、−O−(CH−C(O)NH−(CH−R、−S−(CH−C(O)NH−(CH−R、−O−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−S−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−NH−(CH−R、−NH−(CHR−R、−NH[(CH]、−N[(CH、−NH−C(O)−NH−(CH−R、−NH−C(O)−(CH−CHRまたは−NH−(CH−C(O)−NH−(CH−Rであり;
    各Rは、水素、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C5〜C10)アリール、(C6〜C16)アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
    各Rは、=O、−OR、(C1−C3)ハロアルキルオキシ、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる群から独立に選択され;
    各Rは、独立に、保護基もしくはRであり、または、代わりに、2個のRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、1個以上の同一もしくは異なる追加のヘテロ原子を場合によって含むことができ、1個以上の同一もしくは異なるRもしくはR基で場合によって置換されていてよい5から8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し;
    各Rは、独立に、保護基またはRであり;
    各Rは、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、シクロヘキシル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C5〜C10)アリール、(C6〜C16)アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立に選択され;
    Xは、CH、NおよびN−Oからなる群から選択され;
    各Yは、独立に、O、SおよびNHからなる群から選択され;
    各Yは、独立に、O、S、SO、SO、SONR36、NHおよびNR35からなる群から選択され;
    各Yは、独立に、CH、CH、O、S、N、NHおよびNR35からなる群から選択され;
    各R36は、独立に、水素またはアルキルであり;
    Aは、O、NHおよびNR38からなる群から選択され;
    Qは、−OH、OR、−NR、NHR39C(O)R、−NHR39−C(O)OR、−NR39−CHR40−R、−NR39−(CH−Rおよび−NR39−C(O)−CHR40−NRからなる群から選択され;
    各R38は、独立に、アルキルおよびアリールからなる群から選択され;
    、R10、R11およびR12は、それぞれ、互いに独立に、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルコキシ、アミノアルキルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択され、または、代わりに、RおよびR10もしくはR11およびR12、もしくはRおよびR10およびR11およびR12は、一緒になってオキソ基を形成し;
    各Zは、ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、エステル、およびカルバメートからなる群から選択され;
    Qは、−OH、OR、−NR、−NHR39−C(O)R、−NHR39−C(O)OR、−NR39−CHR40−R、−NR39−(CH−Rおよび−NR39−C(O)−CHR40−NRからなる群から選択され;
    39およびR40は、それぞれ、互いに独立に、水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキルおよびNHRからなる群から選択され;
    各mは、独立に、1から3の整数であり;
    各nは、独立に、0から3の整数である]。
  13. アテローム性動脈硬化症の治療または動脈のアテローム硬化病変の形成を退行もしくは減少させる方法であって、アテローム性動脈硬化症を患う哺乳動物に有効量の式IIの化合物を投与することを含む方法
    Figure 2011513230
    [式中、
    Yは、CH、NR24、O、S、S(O)およびS(O)からなる群から選択され;
    およびZは、それぞれ、互いに独立に、CHおよびNからなる群から選択され;
    は、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている(C1〜C6)アルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている(C3〜C8)シクロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている3〜8員シクロヘテロアルキル、1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている(C6〜C14)アリール、および1個以上の同一または異なるR基で場合によって置換されている5〜15員ヘテロアリールからなる群から選択され;
    は、ハロ、シアノ、ニトロ、およびトリハロメチルからなる群から選択され;
    は、R、R、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されているR、1個以上の同一または異なるRまたはRで置換されている−OR、−B(OR、−B(NR、−(CH−R、−(CHR−R、−O−(CH−R、−S−(CH2)−R、−O−CHR、−O−CR(R、−O−(CHR−R、−O−(CH−CH[(CH]R、−S−(CHR−R、−C(O)NH−(CH−R、−C(O)NH−(CHR−Rb、−O−(CH−C(O)NH−(CH−R
    −S−(CH−C(O)NH−(CH2)−R、−O−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−S−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−NH−(CH−R、−NH−(CHR−R、−NH[(CH]、−N[(CH、−NH−C(O)−NH−(CH−R、−NH−C(O)−(CH−CHRおよび−NH−(CH−C(O)−NH−(CH−Rからなる群から選択され;
    17は、水素、ハロゲン、および低級アルキルからなる群から選択され、または、代わりに、R17は、R18と一緒になってオキソ(=O)基、もしくは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
    18は、水素、ハロゲン、および低級アルキルからなる群から選択され、または、代わりに、R18は、R17と一緒になってオキソ(=O)基、もしくは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
    19は、水素および低級アルキルからなる群から選択され、または、代わりに、R19は、R20と一緒になってオキソ(=O)基、もしくは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
    20は、水素および低級アルキルからなる群から選択され、または、代わりに、R20は、R19と一緒になってオキソ(=O)基、もしくは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から7個の炭素原子を含むスピロ環を形成してよく;
    各Rは、他から独立に、水素、低級アルキル、低級シクロアルキル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C6〜C10)アリール、(C7〜C16)アリールアルキル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルから選択され;
    各Rは、=O、−OR、(C1−C3)ハロアルキルオキシ、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NRRc、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NRRc、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRから独立に選択され;
    各Rは、他から独立に、保護基およびRからなる群から選択され、または、代わりに、同一の窒素原子に結合している2個のRは、その窒素原子と一緒になって、1個以上の同一もしくは異なる追加のヘテロ原子を場合によって含むことができ、1個以上の同一もしくは異なるR基で場合によって置換されていてよい5から8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し;
    21、R22およびR23は、それぞれ、互いに独立に、水素およびプロ基Rからなる群から選択され;
    は、−(CR−A−Rの式を有し、ここで、yは、1から3の範囲の整数であり;Aは、OまたはSであり;各Rは、他から独立に、水素、場合によって置換されている低級アルキル、場合によって置換されている(C6〜C14)アリールおよび場合によって置換されている(C7〜C20)アリールアルキルからなる群から選択され;ここで、場合による置換基は、互いに独立に、ヒドロキシル、低級アルコキシ、(C6〜C14)アリールオキシ、低級アルコキシアルキルおよびハロゲンから選択され、または、代わりに、同一の炭素原子に結合している2個のRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から8個の炭素原子を含むシクロアルキル基を形成し;
    は、それが結合しているヘテロ原子のAと一緒に、アルコール、エーテル、チオエーテル、シリルエーテル、シリルチオエーテル、エステル、チオエステル、アミド、カルボネート、チオカルボネート、カルバメート、チオカルバメート、尿素、ホスフェート、リン酸塩またはリン酸エステルを含み、
    各mは、他から独立に、1から3の整数であり;
    各nは、他から独立に、0から3の整数であり、但し、R21、R22、およびR23のうちの少なくとも1つは、Rである]。
  14. 前記化合物が、N4−(2,2−ジメチル−4−[(二水素ホスホノキシ)メチル]−3−オキソ−5−ピリド[1,4]オキサジン−6−イル)−5−フルオロ−N2−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2,4−ピリミジンジアミンまたはその塩である、請求項12に記載の方法。
  15. 前記Sykキナーゼ阻害剤が、20μM以下のIC50を有する、請求項1に記載の方法。
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