JP2011512323A - 幹細胞の成長を調節するための方法および組成物 - Google Patents

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Abstract

一実施態様において提供されるものは、哺乳類対象において幹細胞の増殖および/または分化を調節するためのプロスタグランジン化合物を含む組成物である。別の実施態様において、本出願は、プロスタグランジン化合物を含む組成物であって、哺乳類対象の幹細胞の増殖および/または分化を調節するためのプロスタグランジン化合物を含んでおり、ここで該幹細胞が直接または間接的に本発明の組成物と接触される。

Description

本発明は、幹細胞の成長を調節するための方法および組成物に関する。
幹細胞は、分化していないか、または複数の個別の細胞タイプおよび最終的また終末的に分化した細胞となることができる未成熟細胞である。他の細胞には類をみず、幹細胞は、必要な場合に主に成熟細胞タイプの永久的供給を生成できるように幹細胞自身を作り代えることができる。自己更新に対するこの能力により、幹細胞は、組織および器官の再生および修復のために治療上有用である。幹細胞は、様々な臨床状況において利益を提供する可能性をもつ。
幹細胞は、分化万能性(pluripotent)および多能性(multipotent)としてのその分化の可能性に従って分類される。胚の幹細胞(ESC)は、分化万能性幹細胞としてよく知られており、生物細胞の殆どあらゆるタイプに分化できる。骨髄幹細胞などの多能性幹細胞は、成人の体内に存在している。その成長および分化の可能性は制限されるが、それらは損傷組織の自己修復において重要な役割を果たすと考えられる。幹細胞のこれらの利点を臨床的利点へと実現するためには、所望の細胞タイプへの効率的な増殖および分化を含め、長期培養中の遺伝的安定性を維持する、および最終製品から腫瘍形成可能なESCが存在しないことを確実にするという多くの課題に直面する。成長および分化を低分子化合物により調節することは、これらの問題の解決手段の一つである。
プロスタグランジンン類(以後、PG(類)と示す)は、ヒトまたは他の哺乳類の組織または器官に含まれており、広範な生理学的活性を示す、有機カルボン酸分類群のメンバーである。天然に存在するPG類(天然PG類)は、一般に、式(A)に示すプロスタン酸骨格を有する:
Figure 2011512323
一方、天然PG類の幾つかの合成類似体は修飾された骨格を持っている。天然PG類は5員環部分の構造によって、PGA類、PGB類、PGC類、PGD類、PGE類、PGF類、PGG類、PGH類、PGI類およびPGJ類に分類され、さらに炭素鎖部分の不飽和結合の数と位置によって、以下の3つのタイプに分類される。
下付1:13,14-不飽和-15-OH
下付2:5,6-および13,14-ジ不飽和-15-OH
下付3:5,6-、13,14-および17,18-トリ不飽和-15-OH。
さらに、PGF類は9位のヒドロキシ基の配置によってαタイプ(ヒドロキシ基がα配置である)およびβタイプ(ヒドロキシ基がβ配置である)に分類される。
PG類は、様々な薬理学的および生理学的活性、例えば、血管拡張、炎症の誘導、血小板凝集、子宮筋の刺激、腸筋肉の刺激、抗潰瘍効果などを有することが知られている。
また、幾つかの15-ケト-PG類(すなわち、ヒドロキシ基の代わりに15位にオキソ基を持つPG類)および13,14-ジヒドロ-15-ケト-PG類(すなわち、13、14位間は単結合である)は、天然PG類の代謝中に酵素の作用によって自然に生成する物質として知られている。
しかし、プロスタグランジンン化合物がいかに幹細胞に作用するかについては知られていない。
(発明の開示)
本発明は、哺乳類対象における幹細胞の増殖および/または分化を調節するための方法に関するもので、該方法はその必要のある患者に、有効量のプロスタグランジン化合物を投与することを含む。
本発明はまた、哺乳類対象の幹細胞の増殖および/または分化を調節するための方法に関するもので、該方法は該幹細胞と有効量のプロスタグランジン化合物とを接触させることを含む。
本発明はまた、哺乳類対象において幹細胞の増殖および/または分化を調節するための組成物に関するもので、該組成物はプロスタグランジン化合物を含む。
本発明はまた、プロスタグランジン化合物を含む哺乳類対象の幹細胞の増殖および/または分化を調節するための組成物に関するもので、ここで該調節は該組成物を該幹細胞と接触させることにより行われる。
本発明は、哺乳類対象における幹細胞の増殖および/または分化を調節するための医薬組成物の製造のためのプロスタグランジン化合物の使用に関する。
本発明は、哺乳類対象の幹細胞の増殖および/または分化を調節するための医薬組成物の製造のためのプロスタグランジン化合物の使用に関するもので、ここで該調節は該組成物を該幹細胞と接触させることにより行われる。
(発明の詳細な説明)
本明細書において用いるプロスタグランジンン化合物の命名は、上記式(A)に示したプロスタン酸の番号付け系に基づく。
式(A)は、C-20炭素原子の基本骨格を示すが、本発明は同じ炭素原子数を持つものに限定されない。式(A)において、PG化合物の基本骨格を構成する炭素原子の番号は、カルボン酸から始まり(1と番号付け)、5員環に向かって2〜7をα鎖上の炭素原子に、8〜12を5員環の炭素原子に、13〜20をω鎖上の炭素原子に付している。炭素原子数がα鎖上で減少する場合、2位から順次番号を抹消し;α鎖上で炭素原子数が増加する場合、2位にカルボキシ基(C-1)に代わる各置換基を有する置換化合物として化合物を命名する。同様に、ω鎖上で炭素原子数が減少する場合、20位から番号を順次抹消し;ω鎖上で炭素原子数が増加する場合、20位を超える炭素原子は置換基として命名する。化合物の立体配置は、特に断りのない限り、上記式(A)と同じである。
一般に、PGD、PGEおよびPGFなる用語はそれぞれ、9位および/または11位にヒドロキシ基を有するPG化合物を表すが、本明細書および特許請求の範囲では、9位および/または11位にヒドロキシ基以外の置換基を有するものも含む。かかる化合物は9-デヒドロキシ-9-置換-PG化合物または11-デヒドロキシ-11-置換-PG化合物と称する。ヒドロキシ基の代わりに水素を有するPG化合物は、単に9-または11-デオキシ-PG化合物と命名する。
上述のように、PG化合物の命名はプロスタン酸骨格に基づいている。しかし、化合物がプロスタグランジンと類似の部分的構造を有する場合には、「PG」の略語を利用することがある。従って、α鎖の炭素原子が2個延長されたPG化合物、すなわち、α鎖の炭素原子数が9であるPG化合物は、2-デカルボキシ-2-(2-カルボキシエチル)-PG化合物と命名する。同様に、α鎖の炭素原子数が11であるPG化合物は、2-デカルボキシ-2-(4-カルボキシブチル)-PG化合物と命名する。また、ω鎖の炭素原子が2個延長されたPG化合物、すなわち、ω鎖の炭素原子数が10であるPG化合物は、20-エチル-PG化合物と命名する。なお、これらの化合物はIUPAC命名法に基づいて命名することも可能である。
類似体(置換誘導体を含む)または誘導体の例は、α鎖末端のカルボキシ基がエステル化されたPG化合物;α鎖が延長された化合物;それらの生理学的に許容される塩;2-3位に二重結合を、または5-6位に三重結合を有する化合物、3、5、6、16、17、18、19および/または20位に置換基を有する化合物;9位および/または11位にヒドロキシ基の代わりに低級アルキルまたはヒドロキシ(低級)アルキル基を有する化合物などである。
本発明によると、3、17、18および/または19位の好ましい置換基には、1-4の炭素原子を有するアルキル、特にメチルおよびエチルなどがある。16位の好ましい置換基には、低級アルキル、例えばメチルおよびエチル、ヒドロキシ、ハロゲン原子、例えば塩素およびフッ素、およびアリールオキシ、例えばトリフルオロメチルフェノキシなどがある。17位の好ましい置換基には、低級アルキル、例えばメチルおよびエチル、ヒドロキシ、ハロゲン原子、例えば塩素およびフッ素、アリールオキシ、例えばトリフルオロメチルフェノキシなどがある。20位の好ましい置換基には、飽和または不飽和の低級アルキル、例えばC1-4アルキル、低級アルコキシ、例えばC1-4アルコキシ、および低級アルコキシアルキル、例えばC1-4アルコキシ-C1-4アルキルなどがある。5位の好ましい置換基には、ハロゲン原子、例えば塩素およびフッ素などがある。6位の好ましい置換基には、カルボニル基を形成するオキソ基などがある。9位および/または11位にヒドロキシ、低級アルキルまたはヒドロキシ(低級)アルキル置換基を有するPG類の立体配置は、α、βまたはそれらの混合であり得る。
さらに、上記の類似体または誘導体は、天然のPG類よりもω鎖が短く、そのω鎖末端にアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、フェノキシまたはフェニル基を有する化合物であってもよい。
本発明において用いられるプロスタグランジンン化合物は式(I)によって表される:
Figure 2011512323
[式中、L、MおよびNは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、5員環は少なくとも1つの二重結合を有してもよく;
Aは、-CH3、または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
Zは、
Figure 2011512323
または単結合であり、
ここで、R4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
R1は、非置換、またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素中の少なくとも1つの炭素原子は所望により酸素、窒素または硫黄により置換されており;そして
Raは、非置換、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基によって置換された、飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基である]。
本発明において用いられる好ましい化合物は式(II)によって表される:
Figure 2011512323
[式中、LおよびMは水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、5員環は1以上の二重結合を有してもよく;
Aは、-CH3、または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
Zは、
Figure 2011512323
または単結合であり;
ここで、R4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
X1およびX2は、水素、低級アルキル、またはハロゲンであり;
R1は、非置換、またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素中の少なくとも1つの炭素原子は所望により酸素、窒素または硫黄により置換されており;
R2は、単結合または低級アルキレンであり;そして
R3は、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基である]。
上式において、R1およびRaについての定義における「不飽和」なる用語は、主鎖および/または側鎖の炭素原子間に孤立して、分離してまたは連続して存在する、少なくとも1つまたはそれ以上の二重結合および/または三重結合を含むことを意図している。通常の命名法に従って、2つの連続した位置の間の不飽和結合は、2つの位置の低い数を表示することによって表され、2つの遠位の間の不飽和結合は、その両方の位置を表示することによって表される。
「低〜中級の脂肪族炭化水素」なる用語は、1〜14の炭素原子(側鎖においては、1〜3炭素原子が好ましい)、好ましくは1〜10、特に1〜8の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を意味する。
「ハロゲン原子」なる用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含する。
「低級」なる用語は、本明細書を通して、特に断りのない限り、1〜6の炭素原子を有する基を含むことを意図する。
「低級アルキル」なる用語は、1〜6の炭素原子を含有する、直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素基を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルを含む。
「低級アルキレン」なる用語は、1〜6の炭素原子を含有する、直鎖または分枝鎖の、二価の飽和炭化水素基を意味し、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、t-ブチレン、ペンチレンおよびヘキシレンを含む。
「低級アルコキシ」なる用語は、低級アルキル-O-の基を意味し、ここで低級アルキルは上記に定義されるとおりである。
「ヒドロキシ(低級)アルキル」なる用語は、少なくとも1つのヒドロキシ基、例えばヒドロキシメチル、1-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシエチルおよび1-メチル-1-ヒドロキシエチルにより置換されている、上記に定義される低級アルキルを意味する。
「低級アルカノイルオキシ」なる用語は、式RCO-O-により表される基を意味し、ここでRCO-は、上記に定義される低級アルキル基の酸化により形成されるアシル基、例えばアセチルである。
「シクロ(低級)アルキル」なる用語は、上記に定義されるが、3以上の炭素原子を含有する、低級アルキル基の環化により形成される環状基を意味し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを含む。
「シクロ(低級)アルキルオキシ」なる用語は、シクロ(低級)アルキル-O-の基を意味し、ここでシクロ(低級)アルキルは上記に定義されるとおりである。
「アリール」なる用語は、非置換または置換芳香族炭化水素環(好ましくは単環式の基)、例えば、フェニル、トリル、キシリルを含み得る。置換基の例は、ハロゲン原子およびハロ(低級)アルキルであり、ここでハロゲン原子および低級アルキルは上記に定義される通りである。
「アリールオキシ」なる用語は、式ArO-により表される基を意味し、ここでArは上記に定義されるアリールである。
「複素環基」なる用語は、所望により置換された炭素原子、および、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される1種または2種のヘテロ原子を1〜4、好ましくは1〜3個有する、5〜14、好ましくは5〜10員環の、単環式から三環式の、好ましくは単環式の複素環基を含み得る。複素環基の例は、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピラニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジル、ピラジニル、2−ピロリニル、ピロリジニル、2−イミダゾリニル、イミダゾリジニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリノ、インドリル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、プリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナントリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイミダゾリニル、ベンゾチアゾリル、フェノチアジニルを含む。この場合、置換基の例は、ハロゲン、およびハロゲン置換低級アルキル基を含み、ここでハロゲン原子および低級アルキル基は上記の通りである。
「複素環オキシ基」なる用語は、式HcO-により表される基を意味し、ここでHcは上記に記載の複素環基である。
Aの「官能性誘導体」なる用語は、塩(好ましくは医薬上許容される塩)、エーテル、エステルおよびアミドを含む。
好適な「医薬上許容される塩」は、慣用される非毒性塩、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩等、の無機塩基との塩;または、例えばアミン塩(例えばメチルアミン塩、ジメチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ベンジルアミン塩、ピペリジン塩、エチレンジアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)エタン塩、モノメチル−モノエタノールアミン塩、プロカイン塩、カフェイン塩等)、塩基性アミノ酸塩(例えばアルギニン塩、リジン塩等)、テトラアルキルアンモニウム塩等、の有機塩基との塩を含む。これらの塩類は、例えば対応する酸および塩基から常套の反応によって、または塩交換によって調製し得る。
エーテルの例には、アルキルエーテル、例えば、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソブチルエーテル、t−ブチルエーテル、ペンチルエーテル、1−シクロプロピルエチルエーテル等の低級アルキルエーテル;およびオクチルエーテル、ジエチルヘキシルエーテル、ラウリルエーテル、セチルエーテル等の中〜高級アルキルエーテル;オレイルエーテル、リノレニルエーテル等の不飽和エーテル;ビニルエーテル、アリルエーテル等の低級アルケニルエーテル;エチニルエーテル、プロピニルエーテル等の低級アルキニルエーテル;ヒドロキシエチルエーテル、ヒドロキシイソプロピルエーテル等のヒドロキシ(低級)アルキルエーテル;メトキシメチルエーテル、1−メトキシエチルエーテル等の低級アルコキシ(低級)アルキルエーテル;フェニルエーテル、トシルエーテル、t−ブチルフェニルエーテル、サリチルエーテル、3,4−ジメトキシフェニルエーテル、ベンズアミドフェニルエーテル等の所望により置換されたアリールエーテル;およびベンジルエーテル、トリチルエーテル、ベンズヒドリルエーテル等のアリール(低級)アルキルエーテルなどがある。
エステルの例には、脂肪族エステル、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、1−シクロプロピルエチルエステル等の低級アルキルエステル;ビニルエステル、アリルエステル等の低級アルケニルエステル;エチニルエステル、プロピニルエステル等の低級アルキニルエステル;ヒドロキシエチルエステル等のヒドロキシ(低級)アルキルエステル;メトキシメチルエステル、1−メトキシエチルエステル等の低級アルコキシ(低級)アルキルエステル;および、例えばフェニルエステル、トリルエステル、t−ブチルフェニルエステル、サリチルエステル、3,4−ジメトキシフェニルエステル、ベンズアミドフェニルエステル等の所望により置換されたアリールエステル;およびベンジルエステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステル等のアリール(低級)アルキルエステルなどがある。
Aのアミドは、式-CONR'R''で表される基を意味し、ここでR'およびR''はそれぞれ水素、低級アルキル、アリール、アルキルもしくはアリールスルホニル、低級アルケニルおよび低級アルキニルであり、例えば、メチルアミド、エチルアミド、ジメチルアミド、ジエチルアミド等の低級アルキルアミド;アニリドおよびトルイジド等のアリールアミド;メチルスルホニルアミド、エチルスルホニルアミドおよびトリルスルホニルアミド等のアルキルもしくはアリールスルホニルアミド等を含む。
好ましいLおよびMの例には、水素、ヒドロキシおよびオキソが含まれ、特に、Mがヒドロキシであり、Lがオキソであり、PGEタイプと称される5員環構造を有するものである。
好ましいAの例は、-COOH、その医薬上許容される塩、エステルまたはアミドである。
好ましいX1およびX2の例は、両方がハロゲン原子、より好ましくはフッ素原子であり、16,16-ジフルオロ型と称される。
好ましいR1は、1-10の炭素原子、好ましくは6-10の炭素原子を含有する炭化水素残基である。さらに、脂肪族炭化水素中の少なくとも1つの炭素原子は、所望により酸素、窒素または硫黄により置換される。
R1の例には、例えば、以下の基が含まれる:
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH=CH-、
-CH2-C≡C-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-O-CH2-、
-CH2-CH=CH-CH2-O-CH2-、
-CH2-C≡C-CH2-O-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH=CH-、
-CH2-C≡C-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH(CH3)-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH(CH3)-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH=CH-、
-CH2-C≡C-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、および
-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH(CH3)-CH2-。
好ましいRaは、1-10の炭素原子、より好ましくは1-8の炭素原子を含有する炭化水素である。Raは1の炭素原子を有する1または2の側鎖を有し得る。
好ましい化合物には、式(I)においてRaがハロゲンにより置換され、および/またはZがC=Oであるもの、または式(II)においてX1およびX2の1つがハロゲンにより置換され、および/またはZがC=Oであるものなどがある。
最も好ましい実施態様において、プロスタグランジンン化合物は、11-デオキシ-13,14-ジヒドロ-15-ケト-16,16-ジフルオロ-プロスタグランジンE1化合物である。
上記の式(I)および(II)において環およびαおよび/またはω鎖の立体配置は、天然のPG類の立体配置と同じかまたは異なっていてもよい。しかしながら、本発明は、天然タイプの立体配置を有する化合物および非天然タイプの立体配置の化合物の混合物も含む。
本発明において、13および14位の間にジヒドロを有し、15位にケト(=O)を有するPG化合物は、11位のヒドロキシと15位のケトの間にヘミアセタールが形成されることにより、ケト-ヘミアセタール平衡の状態にある場合がある。
例えば、X1およびX2の両方がハロゲン原子、特にフッ素原子である場合は、その化合物は互変異性体として二環式化合物を含むことが確認されている。
かかる上記の互変異性体が存在する場合、両互変異性体の比率は分子の残りの構造または存在する置換基の種類により変動する。場合により、一方の異性体が他方と比較して圧倒的に存在することもある。しかし、本発明は両方の異性体を含むと解されたい。
さらに、本発明において用いられる15-ケト-PG化合物は、二環式化合物およびその類似体または誘導体を含む。
二環式化合物は、式(III)によって表される:
Figure 2011512323
[式中、Aは、-CH3、または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
X1'およびX2'は、水素、低級アルキル、またはハロゲンであり;
Yは、
Figure 2011512323
であり、
ここで、R4'およびR5'は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4'およびR5'が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく、
R1は、非置換、またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素中の少なくとも1つの炭素原子は所望により酸素、窒素または硫黄により置換されており;
R2'は、非置換、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基により置換された、飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基であり;
R3'は水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキル、アリールまたは複素環基である]。
さらに、本発明において用いられる化合物は、異性体の存在の有無にかかわらずケト型に基づく式または名称により表し得るが、かかる構造または名称はヘミアセタール型の化合物を除外することを意図するものではないことに留意されたい。
本発明においては、いずれかの異性体、例えば、個々の互変異性体、それらの混合物、または光学異性体、それらの混合物、ラセミ混合物、および他の立体異性体を、同じ目的に用いることが可能である。
本発明において用いられるいくつかの化合物は、米国特許第5,073,569号、5,166,174号、5,221,763号、5,212,324号、5,739,161号および6,242,485号明細書(これらの引用文献は参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている方法により調製し得る。
本発明の実施態様は、哺乳類対象における幹細胞の増殖および/または分化を調節するための方法に関するもので、この方法はその必要のある患者に有効量のプロスタグランジン化合物を投与することを含む。
該哺乳類対象は、ヒトを含むいずれも哺乳類対象であってもよい。幹細胞の増殖および/または分化の調節の必要のある該対象とは、組織または器官が、損傷を受けるかまたは障害のある疾患または症状に罹患した対象を含み得るが、これらに限定するものではない。例えば、哺乳類対象とは、骨粗しょう症、骨折、歯槽骨再生、再生不良性貧血および筋ジストロフィーに罹患した対象であってよい。従って、本発明は、該組織または器官が損傷を受けるかまたは障害のある該疾患または症状を処置するための方法、例えば骨粗しょう症、骨折、歯槽骨再生、再生不良性貧血および筋ジストロフィーの処置のための方法もまた提供するものである。
本化合物は全身的にまたは局所的に適用し得る。通常、本化合物は、経口投与、鼻腔内投与、吸入による投与、静脈内注射(点滴を含む)、皮下注射、直腸内投与、膣内投与、経皮投与などにより投与し得る。
投与量は、動物の系統、年齢、体重、処置すべき症状、望む治療効果、投与経路、処置期間等に応じて変化し得る。1日に0.00001-500mg/kg、より好ましくは0.0001-100mg/kg量を、1日に1-4回全身投与または連続投与することにより、十分な効果が得られうる。
本化合物は、従来法により投与に適した医薬組成物として製剤化するのが好ましい。その組成物は、経口投与、鼻腔内投与、吸入による投与、注射またはかん流に適したもの、ならびに外部薬、坐薬または腟坐薬であり得る。
本発明の組成物は生理学的に許容し得る添加剤をさらに含んでもよい。そのような添加剤には本発明の化合物とともに用いる成分、例えば、賦形剤、希釈剤、増量剤、溶剤、潤滑剤、補助剤、結合剤、崩壊剤、被覆剤、カプセル化剤、軟膏基剤、坐薬用基剤、エアゾール剤、乳化剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤、保存剤、抗酸化剤、矯味剤、芳香剤、着色剤、機能性物質(例えばシクロデキストリン、生体内分解高分子等)、安定剤等があり得る。これらの添加剤は当業者によく知られており、一般的な製剤学の参考書に記載されているものから選択すればよい。
本発明の組成物における上記に規定の化合物の量は、組成物の処方に応じて変化させてよく、一般に0.000001-10.0%、より好ましくは0.00001-5.0%、最も好ましくは0.0001-1%であり得る。
経口投与のための固体組成物の例には、錠剤、トローチ剤、舌下錠剤、カプセル剤、丸剤、粉末剤、顆粒剤等がある。固体組成物は1以上の活性成分と少なくとも1つの不活性希釈剤を混合して調製してもよい。その組成物に、不活性希釈剤以外の添加剤、例えば、潤滑剤、崩壊剤および安定剤をさらに含ませてもよい。錠剤および丸剤は、所望により、腸溶性または胃腸溶性フィルムによって被覆してもよい。それらは2以上の層によって被覆してもよい。それらは徐放性物質に吸収させても、またはマイクロカプセル化してもよい。さらに、本組成物は、ゼラチン等の易分解性物質を用いてカプセル化してもよい。それらは、脂肪酸またはそのモノ、ジもしくはトリグリセリド等の適切な溶媒にさらに溶解させて軟カプセルとしてもよい。即効性が必要な場合は舌下錠を用いてもよい。
経口投与のための液体組成物の例には、乳剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤等がある。そのような組成物は、慣用される不活性希釈剤、例えば精製水またはエチルアルコールをさらに含んでもよい。この組成物は、不活性希釈剤以外の添加剤、例えば湿潤剤や懸濁剤といった補助剤、甘味剤、香味剤、芳香剤および保存剤等を含んでもよい。
本発明の組成物は、1以上の活性成分を含有する噴霧用組成物の形態であってもよく、これは既知の方法によって調製することができる。
鼻腔内用製剤の例は、1以上の活性成分を含む水性もしくは油性溶液剤、懸濁剤または乳剤であり得る。活性成分の吸入による投与において、本発明の組成物は、エアロゾルとして提供可能な懸濁液、溶液または乳液の形態、または乾燥粉末の吸入に適する粉末形態であり得る。吸入による投与のための組成物は、慣用される噴射剤をさらに含み得る。
非経口投与のための本発明の注射用組成物の例には、滅菌した水性もしくは非水性溶液剤、懸濁剤および乳剤等がある。水性溶液剤または懸濁剤のための希釈剤には、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水およびリンゲル液等があり得る。
溶液剤および懸濁剤のための非水性希釈剤には、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(オリーブ油等)、アルコール(エタノール等)およびポリソルベート等があり得る。この組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤等の添加剤をさらに含んでもよい。それらは、例えば細菌保留フィルターを通して濾過することによって、滅菌剤を配合することによって、またはガスもしくは放射性同位体照射滅菌によって滅菌してもよい。注射用組成物は、滅菌粉末組成物として提供し、使用前に注射用の滅菌溶媒に溶解させることもできる。
本発明の外部薬には、皮膚科学および耳鼻科学の分野において用いられるあらゆる外用製剤が含まれ、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤およびスプレー剤などがある。
本発明の別の形態は坐剤または腟坐剤であり、これらは通常用いられる基剤、例えば体温で軟化するカカオバターに活性成分を混合することによって調製することができ、吸収性を向上させるために適切な軟化温度を有する非イオン性界面活性剤を用いてもよい。
本発明の別の実施態様は、該幹細胞と有効量のプロスタグランジン化合物とを接触させることを含む哺乳類対象の幹細胞の増殖および/または分化を調節するための方法を含む。
該方法を、培養培地中の、例えばイン・ビトロまたはエキソ・ビボでの細胞に使用することができる。例えば、幹細胞または前駆細胞は、イン・ビトロの培養培地中で培養することができ、該接触ステップは、1以上のプロスタグランジン化合物を、1以上の増殖、生存および/または分化を調節するのに十分な量、例えば1x10-12 - 1x10-3 mol/lの量を該培養培地に添加することにより行い得る。本発明に従って、該細胞を、本発明の化合物と同時に接触させてもよく、また該1以上の幹細胞調節剤または該細胞を連続して接触させてもよい。
幹細胞の増殖および/または分化を調節する方法は、該幹細胞を増殖および/または分化を調節するために該対象に1以上の幹細胞調節剤を投与することをさらに含み得る。
本発明の方法を使用して、幹細胞のエキソ・ビボでの増殖および/または分化を刺激し、それが必要な対象に移植または投与のために好適な細胞集団を提供することができる。幹細胞のエキソ・ビボでの増殖は、多くの疾患症状を処置するための治療適応を有する。
また、幹細胞の増殖および/または分化を調節する方法をイン・ビボで使用して、組織中に内在する幹細胞の増殖および/または分化を調節することができ、こうして該疾患または障害の結果として、あるいは手術または傷害などの後に、損傷した組織の置換または修復を助けることもできる。
幹細胞の増殖およびその後の分化を調節する連続的方法もまた検討される。例えば、幹細胞集団を、該細胞と直接的または間接的にプロスタグランジン化合物と接触させることによりエキソ・ビボで増殖させることができる。
本発明の方法を、再生治療に用いることができる。細胞の増殖した集団を、イン・ビボで処置される対象に順に投与し、その場で該幹細胞の分化を促進する1以上の幹細胞調節剤により処置する。あるいは、両方のステップを、患者に該細胞を投与する前にエキソ・ビボにて行い得る。
イン・ビボおよびエキソ・ビボでの方法のために、該幹細胞は、自己、同種系または異種系であってよい。
本方法の治療上適用は、通常、損失または損傷した組織を置き換える必要のある状況、例えば化学療法または放射線療法の後、筋肉または皮膚傷害の後、または疾患および障害の処置または管理などに関連がある。例えば、該方法を、神経変性障害、例えば骨粗しょう症;骨折、歯槽骨再生;再生不良性貧血および筋ジストロフィーなどの退行性骨疾患の処置、管理または予防に使用できる。
本明細書で使用されるような用語「幹細胞調節剤」は、幹細胞の増殖、分化、または増殖および分化の双方を、刺激または阻害することができる化合物を指す。
本発明において用いられる用語「幹細胞」とは、ヒト起源または非ヒト哺乳類起源の幹細胞を含み、1以上の分化した細胞タイプに分化できる細胞を指す。該幹細胞とは、あらゆる細胞タイプとなる能力を有する分化万能性幹細胞であり得るか、あるいは幹細胞とはいくつかの異なる最終分化した細胞タイプへと分化する能力を有する多能性幹細胞であり得て、特定組織または器官、例えば、血液、神経、骨格筋肉、心筋、骨髄、皮膚、消化管、骨、腎臓、肝臓、膵臓、胸腺などから得られるものである。通常、分化万能性幹細胞とは元々胚の幹細胞であり、多能性幹細胞とは体細胞の幹細胞、例えば間葉幹細胞、骨髄幹細胞、脂肪から得られた幹細胞、造血幹細胞、表皮幹細胞および神経幹細胞が含まれる。本発明に従って、幹細胞とは、好ましくは神経幹細胞、表皮幹細胞および間葉幹細胞であり得る。
本発明において用いられる用語「前駆細胞」とは、特定の細胞系統へと決定されており、かつ一連の細胞分裂により分化した細胞タイプが特定の限定された範囲となる細胞を指す。前駆細胞の例としては筋芽細胞(amyoblast)であって、これは一つの細胞のタイプにのみ分化できるが、それ自身は完全に成熟していないか、または完全に分化していない。
本発明において互換的に用いられる用語「増殖」とは、細胞分裂による同じタイプの細胞数における増加を指す。
本発明において用いられる用語「分化」とは発達過程を指すもので、これにより細胞が特定機能に特化するようになる、例えば、細胞が最初の細胞タイプの形態学的特徴および/または機能とは異なる1以上の形態学的特徴および/または機能を獲得する発達過程を指す。
本発明の医薬組成物は、それらが本発明の目的に反しない限り他の医薬成分をさらに含有してもよい。
図1は、試験例2の結果、即ち糖尿病マウスにおける切除創の治癒に対する化合物 A (11-デオキシ-13,14-ジヒドロ-15-ケト-16,16-ジフルオロ-PGE1)の軟膏の効果を示す。 軟膏基剤(左側のパネル)および化合物 A の軟膏(右側のパネル)により処置した動物に由来する皮膚の切片を、抗Ki67抗体で染色した。 図2は、試験例3の結果、即ち間葉幹細胞の骨芽細胞の分化に対する(11-デオキシ-13,14-ジヒドロ-15-ケト-16,16-ジフルオロ-PGE1)の効果を示す。
本発明のさらなる詳細は、試験例を参照してすすめるが、本発明を限定することを意図するものではない。
試験例1
障害のあるニューロンに対する化合物 A (11-デオキシ-13,14-ジヒドロ-15-ケト-16,16-ジフルオロ-PGE1)の効果を試験した。1-メチル-4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジンハイドロクロライド(MPTP)を、2日間の投薬期間中(実験1日目および2日目)、およそ3時間の間隔で1日に4回、15 mg/kg/投薬を10週齢のC57BL/6 雄マウスに腹腔内投与し、脳内のドーパミン作動性ニューロンを破壊した。最終のMPTP投与が終わった翌日(3日目)に、数匹のMPTP処置マウスを屠殺し、線条体においてチロシンヒドロキシラーゼ(TH)-陽性免疫染色された繊維面積を計測することにより、変性の重症度および黒質線条体ドーパミン作動性ニューロンの喪失を評価した。他のMPTP処置マウスは、最終のMPTP投与が終わった翌日から開始して5日間(3日から7日)、1日に2回、化合物 A (11-デオキシ-13,14-ジヒドロ-15-ケト-16,16-ジフルオロ-PGE1)またはビヒクルを経口投与した。該マウスを、化合物 A またはビヒクルの最終の投与が終わった翌日(8日目)に断頭し、その全脳を頭蓋骨の切断により取出し、ブアン液(pH3.5−4.0)に入れた。線条体(ブレグマの前方0.74 mm)および黒質(ブレグマの後方3.08 mm)の位置での該脳切片を切り取った。脱水後に、この薄い切片のパラフィン埋包を行った。切片(約6 μmの厚み)を、ブレグマ0.74 mmおよびブレグマ−3.08 mm部分の薄い切片の各々に調製し、該切片をTH免疫染色に使用した。ブレグマ−3.08 mm部分の右側の黒質緻密部(SNC)においてTH-陽性免疫染色された細胞数を、×20顕微鏡対物レンズを備えた光学顕微鏡OLYMPUS BH-2 (Olympus Corp.)を用いて目視観測により計測した。線条体においてTH-陽性免疫染色された繊維面積を測定するために、×40顕微鏡対物レンズを備えた光学顕微鏡OLYMPUS BH-2 (Olympus Corp.)により得たブレグマ 0.74 mm部分の右側の尾状核被殻(CPu)においてTH-陽性免疫染色された繊維の画像を、OLYMPUS MCD-350を介してコンピューターに取り込み、そして5 μm2よりも大きいこのTH-陽性の繊維面積を画像分析機器 Win ROOF (V5.6、Mitani Corp.)を用いて計測し、1 mm2の面積に換算して表した。
最終のMPTP投与が終わった翌日(3日目)では、MPTP処置マウスは、正常なマウス(0.0758±0.0182 mm2)と比較して線条体(0.0168±0.0029 mm2)においてTH-陽性免疫染色された繊維の面積に関する有意な低下を既に示していた、即ち黒色線条体ドーパミン作動性ニューロンの変性および喪失を、2日間のMPTP処置により3日目に既に観察した。
表1に示したように、処置期間後(8日目)に、線条体におけるTH-陽性の繊維面積の有意な低下が、「生理食塩水+ビヒクル(コントロール)」群と比較して「MPTP+ビヒクル(コントロール)」群において観察された。「MPTP+ビヒクル(コントロール)」群の該面積は、3日目にMPTP処置マウスで観察された面積と類似していた。一方、「MPTP+0.1 mg/kgでの化合物A」群および「MPTP+1 mg/kgでの化合物 A 」群は、「MPTP+ビヒクル(コントロール)」群と比較して、該線条体においてTH-陽性繊維の平均面積に関する有意な増加を示した。
表2に示したとおり、化合物 A は、用量依存様式で黒質のTH-陽性免疫染色された細胞数を増加させた。
この結果は、化合物 A が障害のあるニューロンを修復することを示す。さらにまた、この結果は、化合物 A が幹細胞の増殖および分化を促進し、障害のある組織を再生させることを示す。
表1、MPTP処置マウスにおける線条体のTH-陽性免疫染色された繊維面積に対する化合物 A の経口投与の効果
Figure 2011512323
表2、MPTP処置マウスにおける黒質のTH-陽性免疫染色された細胞数に対する化合物 A の経口投与の効果
Figure 2011512323
試験例2
切除創の治癒に対する化合物 A (11-デオキシ-13,14-ジヒドロ-15-ケト-16,16-ジフルオロ-PGE1)の効果を試験した。12週齢の雌の糖尿病マウス(BKS.Cg-+Leprdb/+Leprdb/Jcl)の背中に全層厚切除創(1.5 x 1.5 cm)を作成した。切除創を有孔フィルムドレッシング剤にて被覆した。各試験用軟膏を、21G 皮下注射用の針を取付けた1mLの使い捨てポリプロピレンシリンジ内に入れて、この試験用軟膏(0.1 mL)を、切除創を被覆するフィルムドレッシング剤に皮下注射針を突き刺して該切除創に適用した。該適用は、該切除創を作成したその日から開始して21日間、1日に1回行った;該切除創を作成した日を1日目と規定した。組織学的試験のために、該切除創を含む皮膚を、各試験用軟膏で6日間処置した動物より得て、増殖細胞のマーカータンパク質としてKi67に対する抗体を用いる免疫染色に供した。適用前(1日目)ならびに投与6、8、11、13、15、18、20および22日に、各切除創の外郭をトレースした。トレースした切除創の面積を、面積-線計器にて計測した。各測定日の該創傷面積を、1日目を100%とした該創傷領域の比率として表し、該創傷面積(%)としての面積−時間曲線(AUC)を台形法により計算した。
該表皮において増殖細胞(Ki67-陽性)の顕著な増加を、軟膏基剤群よりも化合物 A の軟膏群において観察した(図1)。該表皮は、増殖細胞の2つのタイプ:幹細胞およびその遷移増幅後代(transit amplifying progeny)(遷移増幅細胞)のみを含有すると考えられているため、この結果は、化合物 A が幹細胞の増殖またはその後代への分化を刺激することを示す。
かかる刺激活性により、化合物 A は皮膚創の治癒を促進した(表3)。
表3、糖尿病マウスにおける化合物 A の軟膏の切除創の治癒に対する効果
Figure 2011512323
*p<0.05、**p<0.01、軟膏基剤との比較
試験例3
化合物 A (11-デオキシ-13,14-ジヒドロ-15-ケト-16,16-ジフルオロ-PGE1)の間葉幹細胞の骨芽細胞分化に対する効果を試験した。
方法
ヒト骨髄ドナーサンプルを得て、該試験のために間葉幹細胞 (MSC)の産生を開始した。次いで、該MSCを、組織培養フラスコ中で増殖させた。使用するまでDMSO中で−20℃にて凍結保存した化合物 A を、終濃度が各ウェル中に5nM、10nM、および50nMとなるように培地に希釈した。骨芽細胞の分化に対する化合物 A の効果を決定するために、最初にMSC(1 x 106/ml)を24ウェルプレート内の培養培地中で48時間培養した。該細胞を成長表面(growth surface)に接着させた後、該培地をそっと取り除き、各化合物 A の希釈物(100 μl)を、4ウェル(4 replicate wells)に添加した。その後、骨芽細胞培養培地(0.9ml)を加え、該細胞をインキュベートした。
この試験のために、骨芽細胞検出を、2種の異なるマーカーを用いて行った。これらは、アルカリホスファターゼ(AP)およびオステオカルシン(OC)であった。骨芽細胞検出には、フローサイトメトリーが必要である。両マーカーを、530nmの範囲において蛍光を発するフィコエリトリン(PE)に結合させた。
培養14日後に、培養物中の培地を廃棄した。10mM EDTAおよび細胞と共に37℃で15分間インキュベーションして、該細胞を回収した。
AP+骨芽細胞の検出に使用したそれらの細胞を、抗ヒト・アルカリフォスファタ−ゼ-PE 抗体(10μl)と共に45分間4℃でインキュベートした。インキュベーションの後、該細胞をPBS(4ml)で1回洗浄し、フローサイトメトリー分析のためにPBS(約400μl)に再懸濁した。
第2の細胞セットを使用して、オステオカルシンを検出した。該細胞を、最初に4% パラホルムアルデヒドで10分間固定して、さらに0.1% サポニンを含有するPBS中でインキュベートして透過処理し、該細胞を抗ヒトオステオカルシン-PEモノクローナル抗体の存在下で暗所にて45分間インキュベートする間、透過性を維持させた。該細胞を、サポニンを含有するPBS(2ml)で洗浄し、フローサイトメトリー分析のためにおよそ0.5mlのPBSに再懸濁した。
結果
図2は、AP-PEおよびOC-PEの双方を用いて検出した場合の化合物 A の骨芽細胞の分化に対する効果を示す。図2は、平均蛍光強度を示す。AP-PE マーカーは、化合物 A の投薬量を増加させると、50mMまでAPが増加したことを示した。バックグラウンドまたはビヒクルコントロールに対して得られたこの増加は、上記のとおりである。そのため、化合物 A は、MSCに由来する骨芽細胞分化の刺激を示すアルカリフォスファタ−ゼの蛍光強度において相乗作用をもたらす。

Claims (24)

  1. 哺乳類対象の幹細胞の増殖および/または分化を調節するための医薬組成物を製造するための、下記一般式(I)により表されるプロスタグランジンン化合物の使用:
    Figure 2011512323
    [式中、L、MおよびNは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、5員環は少なくとも1つの二重結合を有していてもよく;
    Aは、-CH3、または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
    Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
    Zは、
    Figure 2011512323
    または単結合であり、
    ここでR4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
    R1は、非置換、またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素中の少なくとも1つの炭素原子は所望により酸素、窒素または硫黄により置換されており;そして
    Raは、非置換、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基により置換された、飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基である]。
  2. 哺乳類対象の幹細胞の増殖および/または分化を調節するための医薬組成物を製造するための、下記一般式(I)により表されるプロスタグランジンン化合物の使用:
    Figure 2011512323
    [式中、L、MおよびNは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、5員環は少なくとも1つの二重結合を有していてもよく;
    Aは、-CH3、または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
    Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
    Zは、
    Figure 2011512323
    または単結合であり、
    ここでR4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
    R1は、非置換、またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素中の少なくとも1つの炭素原子は所望により酸素、窒素または硫黄により置換されており;そして
    Raは、非置換、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基により置換された、飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基である]
    ここで該調節は、該組成物を該幹細胞と接触させることにより行われる。
  3. 該組成物はイン・ビトロまたはエキソ・ビボにおいて幹細胞と接触される、請求項2記載の使用。
  4. 該幹細胞がヒト起源幹細胞の幹細胞である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  5. 該幹細胞が前駆細胞である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  6. 該幹細胞が、胚の幹細胞、体細胞の幹細胞またはその組合せ物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  7. 該プロスタグランジン化合物が、16-モノまたはジハロゲン-プロスタグランジン化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  8. 該プロスタグランジン化合物が、15-ケト-プロスタグランジン化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  9. 該プロスタグランジン化合物が、13,14-ジヒドロ-16-モノまたはジハロゲン-プロスタグランジン化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  10. 該プロスタグランジン化合物が、13,14-ジヒドロ-15-ケト-プロスタグランジン化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  11. 該プロスタグランジン化合物が、13,14-ジヒドロ-15-ケト-16-モノまたはジハロゲン-プロスタグランジン化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  12. 該プロスタグランジン化合物が、13,14-ジヒドロ-16-モノまたはジフルオロ-プロスタグランジン化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  13. 該プロスタグランジン化合物が、15-ケト-16-モノまたはジフルオロ-プロスタグランジン化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  14. 該プロスタグランジン化合物が、13,14-ジヒドロ-15-ケト-16-モノまたはジフルオロ-プロスタグランジン化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  15. 該プロスタグランジン化合物が、13,14-ジヒドロ-16-モノまたはジハロゲン-プロスタグランジンE化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  16. 該プロスタグランジン化合物が、15-ケト-16-モノまたはジハロゲン-プロスタグランジンE化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  17. 該プロスタグランジン化合物が、13,14-ジヒドロ-15-ケト-16-モノまたはジハロゲン-プロスタグランジンE化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  18. 該プロスタグランジン化合物が、13,14-ジヒドロ-16,16-ジフルオロ-プロスタグランジンE1化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  19. 該プロスタグランジン化合物が、13,14-ジヒドロ-15-ケト-プロスタグランジンE1化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  20. 該プロスタグランジン化合物が、11-デオキシ-13,14-ジヒドロ-15-ケト-16,16-ジフルオロ-プロスタグランジンE1化合物である、請求項1-3いずれか一項記載の使用。
  21. 下記一般式(I)により表されるプロスタグランジンン化合物を含む、哺乳類対象において幹細胞の増殖および/または分化を調節するための組成物:
    Figure 2011512323
    [式中、L、MおよびNは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、5員環は少なくとも1つの二重結合を有していてもよく;
    Aは、-CH3、または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
    Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
    Zは、
    Figure 2011512323
    または単結合であり、
    ここでR4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
    R1は、非置換、またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素中の少なくとも1つの炭素原子は所望により酸素、窒素または硫黄により置換されており;そして
    Raは、非置換、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基により置換された、飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基である]
  22. 下記一般式(I)により表されるプロスタグランジンン化合物を含む、哺乳類対象の幹細胞の増殖および/または分化を調節するための組成物:
    Figure 2011512323
    [式中、L、MおよびNは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、5員環は少なくとも1つの二重結合を有していてもよく;
    Aは、-CH3、または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
    Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
    Zは、
    Figure 2011512323
    または単結合であり、
    ここでR4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
    R1は、非置換、またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素中の少なくとも1つの炭素原子は所望により酸素、窒素または硫黄により置換されており;そして
    Raは、非置換、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基により置換された、飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基である]
    ここで、該調節は該組成物を該幹細胞と接触させることにより行われる。
  23. 哺乳類対象における幹細胞の増殖および/または分化を調節するための方法であって、下記一般式(I)により表される有効量のプロスタグランジン化合物をその必要のある患者に投与することを含む方法:
    Figure 2011512323
    [式中、L、MおよびNは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、5員環は少なくとも1つの二重結合を有していてもよく;
    Aは、-CH3、または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
    Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
    Zは、
    Figure 2011512323
    または単結合であり、
    ここでR4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
    R1は、非置換、またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素中の少なくとも1つの炭素原子は所望により酸素、窒素または硫黄により置換されており;そして
    Raは、非置換、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基により置換された、飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基である]。
  24. 哺乳類対象の幹細胞の増殖および/または分化を調節するための方法であって、下記一般式(I)により表される有効量のプロスタグランジン化合物を該幹細胞と接触させることを含む方法:
    Figure 2011512323
    [式中、L、MおよびNは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソであり、ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、5員環は少なくとも1つの二重結合を有していてもよく;
    Aは、-CH3、または-CH2OH、-COCH2OH、-COOHまたはそれらの官能性誘導体であり;
    Bは、単結合、-CH2-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-、-C≡C-CH2-または-CH2-C≡C-であり;
    Zは、
    Figure 2011512323
    または単結合であり、
    ここでR4およびR5は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、R4およびR5が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはなく;
    R1は、非置換、またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基により置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素中の少なくとも1つの炭素原子は所望により酸素、窒素または硫黄により置換されており;そして
    Raは、非置換、またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基により置換された、飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基である]。
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