JP2011508841A - 電子制御バルブアクチュエータとその制御システムを搭載した内燃機関 - Google Patents

電子制御バルブアクチュエータとその制御システムを搭載した内燃機関 Download PDF

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Abstract

【解決手段】 内燃機関用のバルブアセンブリ(500)は、永久磁界を生成するための少なくとも1つの永久磁石(144)を有する固定した永久磁石アセンブリ(504)、及び電流が少なくとも1つのコイルに印加されたときに、これによりコイルアセンブリ(508)を永久磁石アセンブリに対して移動するように磁界を生成するための少なくとも1つの電導性材料のコイル(182、184、186、及び188)を有する及び可動コイルアセンブリ(506)を含む。バルブ(508)はこれとともに移動するようにコイルアセンブリに接続される。バルブアセンブリ(500)は、内部空洞(518)及び空洞(518)から延在する離間したポート(520、552)ハウジング(502)も含み、運転中液体を空洞を通して循環してバルブアセンブリ(500)を冷却する。
【選択図】 図40

Description

この発明は概してリニアアクチュエータに関するものであり、より具体的には、電気作動バルブ、システム、及びその方法を介して電子制御されたエンジン操作に関するものである。
従来の内燃機関はカムシャフトとそれに伴うリンク機構を有して、エンジン稼動中の吸気バルブと排気バルブを開閉させている。バルブ開閉のタイミングは設計及び製造時に決定されるためエンジンの使用期間中は不変であり、可変バルブタイミングに基づいたエンジン性能の向上をする余地はない。特定のエンジンに対して選択された固定バルブタイミングはエンジン性能、燃費、排気面のそれぞれに対して妥協を強いることになる。よって理想的なのは運転中のエンジンの各パラメータを基に駆動バルブタイミングを動的に可変させてエンジン性能、燃費、及び排気、加えてエンジンブレーキ性能を最適化することである。
これまでに多くのバルブタイミングとエンジン制御を変化させる方法が試されてきたが、その多くは実現させることが現実的ではないことが判明している。油圧制御方式のバルブアクチュエータが可変バルブタイミングに対してある一定の利益をもたらす一方、電子または電磁アクチュエータはさまざまな運転環境に対してより臨機応変に対応できる。なぜならこれらはバルブタイミングと変位量を直接電子制御できるからである。しかし先行技術である電磁アクチュエータは比較的重い可動永久磁石コアまたは可動コイル電機子アセンブリを作動させるために高電圧及び高電流を必要とする。例えばある先行技術のシステムでは電磁アクチュエータを作動させるために42ボルトかそれ以上、さらに30アンペアかそれ以上の電力を必要とする場合がある。つまり多数のアクチュエータが使用された場合、例えば12バルブ6気筒エンジンなどでは、容易に必要な電力が現実的レベルを超えてしまう。さらにこのような先行技術にてパワー出力を上げるためには、可動永久磁石コアや可動コイル電機子アセンブリの重量をさらに増やすことが必要となり、そのことでバルブを動かすためのエネルギー消費が不釣り合いに増大してしまう。機械式や油圧式のシステムと比べたときに、そのアクチュエータ稼動に必要なエネルギーによって可変バルブタイミングの長所が帳消しとならないように、このアクチュエータのエネルギー効率を考慮する必要がある。
本発明の一態様によれば、リニアアクチュエータは、永久磁界を形成する少なくとも1つの永久磁石を持つ永久磁石アセンブリと、コイルアセンブリ及び永久磁石アセンブリのうちの1つをコイルアセンブリ及び永久磁石アセンブリの他方に対して動かすために必要な一時的な磁界を生成するための導電性材料で形成された少なくとも1つのコイルを持つコイルアセンブリと、運転中に少なくとも1つのコイルによって発生した熱を取り除くために可動コイルアセンブリの少なくとも一部を取り囲む熱交換ユニットと、を有する。
本発明の更なる一態様によれば、内燃機関用の電子制御バルブアセンブリは上述のリニアアクチュエータとバルブを有する。そのバルブとはバルブステムの一端を可動コイルアセンブリに固定し、バルブヘッドをバルブステムの反対側の端に固定するものである。バルブはバルブヘッドがバルブシートに接触するように適合される閉弁位置とバルブヘッドがバルブシートと離間する開弁位置の間をコイルアセンブリと共に動かすことができる。
本発明のまた更なる一態様によれば、内燃機関は、シリンダーを持つエンジンブロックと、シリンダー内での往復運動のためのピストンヘッドを持つピストンと、エンジンブロックと連結しているシリンダーヘッドにともない、2つ以上の上述の電子制御バルブアセンブリとを有する。シリンダーヘッドは吸気ポートと排気ポートを有する。一方の電子制御バルブアセンブリは吸気ポートの開閉動作を行い、他方の電子制御バルブアセンブリは排気ポートの開閉動作を行う。
本発明の一層更なる一態様によれば、電子制御バルブアセンブリは上下磁石支持部を有するハウジングを含む。永久磁界を形成するための少なくとも1つの永久磁石を有する永久磁石アセンブリは上下磁石支持部にしっかり固定されている。コイルアセンブリはハウジング内にて永久磁石アセンブリを囲っており、一時的な磁界を形成するための少なくとも一つの電導体材料コイルを持っており、これにより永久磁石アセンブリに対してコイルアセンブリをその軸方向に動かすことができる。上下のコイル支持部はコイルアセンブリの上端と下端にそれぞれしっかりと固定されている。上部コイルサスペンション部材は上部磁石支持部にしっかりと固定された上部側外周リングと、上部コイル支持部にしっかりと固定された上部内周リングと、上側の外周リングと内周リングとをつなぐ柔軟性のある上部円板とを持つ。下部コイルサスペンション部材は下部磁石支持部にしっかり固定された下部外周リングと、下部コイル支持部にしっかりと固定された下部内周リングと、下部外周リングと内周リングとをつなぐ柔軟性のある円板を持つ。バルブは、一端を下部コイル支持部と連結されたバルブステムと、バルブステムの反対側に接続されたバルブヘッドとを有する。バルブはバルブヘッドがバルブシートに接触するように適合される閉弁位置とバルブヘッドがバルブシートとの間と離間する開弁位置との間をコイルアセンブリと共に動かすことができる。
本発明の実施形態に関する、前述の発明の概要、及び後述の発明を実施するための形態は、下記に添付された図面を参照することにより最適に理解され、図面全体を通して同様の記号は同様の構成要素を示す。
本発明の例示的な実施形態に沿った内燃機関の第1の側の斜視図である。 図1のエンジンの第2の側の斜視図である。 本発明に沿った電子制御バルブシステムの拡大斜視図である。 電子制御バルブシステムを構成する吸気バルブアセンブリの分解斜視図である。 明瞭化のためにヒートシンクユニットを取り除いた状態の、組み立てた吸気バルブアセンブリの閉弁状態を示す斜視図である。 明瞭化のためにヒートシンクユニットを取り除いた状態の、組み立てた吸気バルブの開弁状態を示す斜視図である。 図5の線6−6における吸気バルブアセンブリの拡大断面図である。 本発明の更なる例示的な一実施形態に沿ったバルブアセンブリ一部分の拡大図式断面図である。 開弁状態で、それぞれ吸気及び排気バルブアセンブリの両方を示した、電子制御バルブシステムの図3の線7−7での断面図における側面断面図である。 閉弁状態の、図7と類似した断面図である。 図7のバルブを作動しているときの磁力の相互作用を示した排気バルブアセンブリの部分拡大断面図である。 図8の位置で逆方向にバルブを作動しているときの磁力の相互作用を示した排気バルブアセンブリの部分拡大断面図である。 本発明に沿ったエンジン、及びそのためのクローズドループ制御システムの概略図である。 本発明のクローズドループ制御システムの一部を構成するバルブ制御インターフェースの概略図である。 図6に類似するエンジン及び電子制御バルブアセンブリの第1サイクル時の側面断面図である。 電子制御バルブアセンブリの第2サイクル時を示す、図13に類似する断面図である。 電子制御バルブアセンブリの第3サイクル時を示す、図13と類似する断面図である。 電子制御バルブアセンブリの第4サイクル時を示す、図13と類似する断面図である。 吸気及び排気バルブアセンブリ及び先行技術である機械式バルブにおける時間に対するバルブ移動量の様々な組み合わせを実証する様々な例示的なグラフである。 エンジンシリンダーの側面断面図を示し、ピストンヘッドが低い位置にあるときに、シリンダー壁面に本発明に沿った第2排気ポートが露出しているところを示す。 図21と類似した図であり、本発明の更なる実施形態に沿ってシリンダー壁面に一対の第2排気ポートを設けている。 本発明に沿ったエンジンブロックの上面平面図である。 図22の線22−23の位置での断面図である。 ピストンヘッドが低い位置にあるときのエンジンシリンダーの正面断面図である。 ピストンヘッドが低い位置にあるときのエンジンシリンダーの側面断面図である。 ピストンヘッドが高い位置にあるときのエンジンシリンダーの正面断面図である。 ピストンヘッドが高い位置にあるときのエンジンシリンダーの側面断面図である。 図1及び2の本発明に沿った内燃機関の一部を構成するピストンヘッドの上面平面図である。 ピストンヘッドの側面図である。 ピストンヘッドの正面図である。 本発明に沿って改造されたエンジンと先行技術の改造されていないエンジンとの、エンジン回転数に対する出力パワーを比較したものである。 本発明に沿って4サイクルエンジンとしての作動のために切替バルブを第1の位置にした、4サイクルエンジンを2サイクルエンジンに切り替えるシステムに配設したエンジンヘッドと吸気及び排気マニホールドとの上面平面模式図である。 2サイクル4ストロークエンジンとしての作動のために切替バルブを第2の位置にした、図32と類似した図である。 2サイクル4ストロークエンジンとしての作動に対するピストンヘッドの様々な位置を示す、間接噴射式エンジンシリンダーの正面断面図である。 2サイクル4ストロークエンジンとしての作動に対するピストンヘッドの異なる位置を示す、直噴式エンジンシリンダーの正面断面図である。 2サイクル4ストロークエンジン作動中のピストンヘッドの異なる位置を示す、エンジンシリンダーの側面断面図である。 2ストローク5気筒非対称エンジンのタイミング模式図である。 4ストローク6気筒対称エンジンのタイミング摸式図である。 本発明の更なる例示的な一実施形態に沿った電子制御バルブアセンブリの下方等角図である。 一部の外周ハウジングを取り除いてクーラント経路とコイルアセンブリの一部を露出した、図39と類似した図である。 図39からバルブステムを取り除いた場合のバルブアセンブリの下方拡大縦等角切り欠き図である。 図39のバルブアセンブリの上方等角分解図である。 図39のバルブアセンブリの下方等角分解図である。 図39の開弁位置でのバルブアセンブリの上部及び下部の拡大正面断面図である。 図39の例示的な一実施形態に沿った吸気と排気バルブアセンブリをそれぞれのバルブを閉弁位置にしたときの電子制御バルブシステムの側面断面図である。 図45と類似した、バルブを開弁位置にしたときの側面断面図である。 エンジンヘッドとブロックを横切る断面を有する複数のバルブアセンブリのための液体冷却回路の模式図である。 図47の線48−48から見た単一のバルブアセンブリの液体冷却回路の模式図である。 これらの図は本発明の典型的な実施形態を明確にすることのみを目的とするものであり適用範囲を限定するものではないことに留意されたい。またこれらの図は必ずしも原寸に比例していない場合があることにもさらに留意されたい。本発明は添付された図面を参考にして詳細に説明する。
添付図面、特に図1と2において、本発明に沿った内燃機関10の例示的な実施形態が描かれてある。ここで示されたエンジン10は直列6気筒ディーゼルターボエンジンである。しかしながらエンジン10は、スパークプラグ搭載型または自然発火型の、2サイクルまたは4サイクルを含む、そしてさらに詳細に後述されるように本発明の更なる実施形態に沿った2サイクルと4サイクルの切り替え可能なタイプのもの、ならびにハイブリッドエンジンを含む、任意の数のシリンダー、任意のシリンダーの向きまたは構成を有するいかなる内燃機関でも実現しうることを理解されたい。
本発明に沿ったエンジン10は、エンジンブロック12と、そしてエンジンブロック12に搭載されたシリンダーヘッド14と、シリンダーヘッド14に取り付けられた電子制御バルブシステム16と、シリンダーヘッドに燃料を供給する燃料分配システム18と、エンジンブロック12の前方に位置するラジエータ20と、エンジンブロックに搭載されたオルタネータ22と、エンジンブロックの下に位置するオイルパン24と、エンジンブロック上方へ突き出ているオイルフィルター26及びオイルゲージ用チューブ28と、エンジン10を始動させるためにエンジンクランクシャフトに連結しているリングギア(非表示)に噛み合うスターターモーター30と、熱せられたクーラントをラジエータに戻し、かつ冷やされたクーラントを再びエンジンに供給するためのエンジンブロック12及び/またはシリンダーヘッド14とラジエータ20との間につながれているウォータポンプ36と、シリンダーヘッド14につながれている吸気マニホールド31ならびに排気マニホールド32及び34とを有する。
特に注記すべきは、好ましくはマニホールド32と34の下部に位置し、エンジンブロック12につながれた補助排気管35であり、この目的は詳細に後述する。
連続ベルト38が周知の様式でクランクシャフトプーリー40、ウォーターポンププーリー42、及びオルタネータプーリー44を巡ってかかり、エンジン10の作動するとクランクシャフト55(図21)の回転により、ウォータポンプ及びオルタネータを駆動する。クーラント供給ホース46はウォーターポンプ36の一端とラジエータ20の上端とをつないでいる。そしてクーラント回収ホース48はラジエータの下端とウォーターポンプとをつないでいる。温度センサー52はウォーターポンプ36近くに取り付けられていてクーラントの温度を監視している。オイル圧力センサー54はオイルフィルター26の近傍に取り付けられていてオイル圧力を監視している。
本発明のエンジン10にて特筆すべきことは、クランクシャフトプーリー40(または他の回転部材)とバルブシステム16とをつなぐべき複雑な機械連結部分が抜けていることである。図1、及び図2に示されたエンジン構成では電子制御バルブシステム16を採用することでおよそ200個の部品が取り除かれている。その部品とはコグベルト、コグホイール、チェーン、テンショナー、カムシャフト、カムシャフト支持部、タペット、バルブリフター、ロッカーアーム、ロッカーアーム支持部、スプリング、スプリング支持部、ウォッシャーなどである。これらの部品が取り除かれたことで、著しい重量軽減、コスト削減、出力上昇、より高い信頼性、そして柔軟な操作性が実現する。これにより出力と他の要素を動的に変更することでエンジン負荷要求などの様々な運転条件に対応できる。
クランク角度センサー50はクランクシャフトプーリー40の近くに位置しておりクランクシャフト55(図21)の回転位置、エンジン始動時と運転時のクランクシャフトの完全な回転を測定している。詳細は以下に説明する。好ましくはクランク角度センサー50は誘導型で360度全周測定可能で, 角度の解像度として少なくとも1度の単位まで測定できるものが望ましい。しかし所望の精度、電子制御バルブシステム16の反応時間、シリンダーの数、特定のエンジンタイプなどにより、クランク角度センサーの解像度はそれ以上高かったり低かったりしてもよいことを理解されたい。
燃料分配システム18は、燃料分配管64と燃料回収管66を通って燃料噴射装置62のつながれた燃料噴出ポンプ60を有する。それぞれの燃料噴射装置62はエンジンブロック12内に構成されたシリンダー65(図22)の1つと作動可能に組み込まれている。燃料噴射ポンプ60は燃料供給ホース68と燃料回収ホース70を通して燃料タンク(非表示)につながっている。燃料フィルター(非表示)はポンプ60とタンクとの間に位置している。燃料分配システム18に組み込まれた燃料噴射装置センサー72は燃料噴射ポンプ60の回転位置を検知する。好ましくは燃料噴射センサー72は誘導型が望ましい。
図3において電子制御バルブシステム16は、シリンダーヘッド14に搭載された電子吸入バルブアセンブリ82と電子排気バルブアセンブリ84の対80を含み、それぞれの対80は別個のシリンダー65(図22)に対して線上に位置する。エンジンタイプ及び特定の構成によっては各シリンダーに対して一つ以上の吸気バルブアセンブリ82及び/または排気バルブアセンブリ84が組み込まれることを理解されたい。バルブカバー86は対80の上方まで伸びており、バルブカバー86を貫通しシリンダーヘッド14から上方に突き出るねじ付きスタッド(非表示)とつまみねじ88によりシリンダーヘッド14につながっているのが望ましい。バルブカバー86を締結する他の方法として、クランプ、ラッチ、他の連結部材、ストラップなども含まれることを理解されたい。
図2に最適に示すように、第1エアホース89はバルブカバー86からフィルター機器(非表示)までを接続、第2エアホース91はフィルター機器から吸気マニホールド31までを接続、そして第3エアホース93はフィルター機器(非表示)と吸気マニホールド31との間を接続している。電動換気ファン97をバルブカバー86の一端または両端に位置し、外部からの冷えた空気を取り込んでその冷えた空気を吸気バルブアセンブリ82の対80に吹き付けてもよい。温度センサー(非表示)は電動換気ファン97の起動と停止のためにバルブカバー86内の温度を監視するために配置されている。バルブカバー86内部からの空気は燃焼室へ送られるために第1ホース91と第2ホース93を通して吸気マニホールドに転用される。この構成だと、吸気バルブアセンブリ82は対流熱交換を通して冷却され、バルブアセンブリの周辺を通過する空気は吸気マニホールドに入る前に温められるため、特に都合がよい。ここで示されてはいないが、ターボチャージャーやスーパーチャージャーなどのようなタービンを空気通過経路に配置するというよく知られた方法にて燃焼室への空気量を増加させることもできる。
ここで、図4、図5、図5A、及び図6を参照すると、排気バルブアセンブリ84が説明され、以下に説明する特記すべき特徴以外は吸気バルブアセンブリ82は好ましくは似た構成となることが理解される。吸気バルブと排気バルブアセンブリに類似の部品は同様の符号が付けられる。排気バルブアセンブリ84は、好ましくは、固定ハウジングアセンブリ90と、ハウジングアセンブリ内に固定された固定永久磁石アセンブリ92と、永久磁石アセンブリ92を取り巻き、かつハウジングアセンブリ内での往復運動のために取り付けられた可動コイルアセンブリ94と、コイルアセンブリ94に取り付けられたバルブ96と、ハウジングアセンブリの上部を取り囲む熱交換ユニット98とを有する。
固定ハウジングアセンブリ90はハウジング95とハウジングに取り付けられたキャップ120とを有する。ハウジング95は概して円筒壁面120である上部100と、壁面102の直径方向において反対側から下方向に伸びて段付きリング110まで達する一対の足106、108を持つ下部104、108とを有する。スロット112は足部106に位置する。上部壁面114は壁面102から中心に向けて伸びておりねじ穴116を有する。
キャップ120は上部取り付け部分122と、上部取り付け部分から下に延在して上部壁面114のねじ穴116に係合する下部ねじ部124を有する。 上部取り付け部分122は、ここから半径方向に伸びる環状フランジ128を持つ上部壁面126を含む。キャップ120が開口部116にねじ入れられると、環状フランジ128が上部ハウジング部100の上部壁面114と当接する。上部壁面126は好ましくは概して円板状の形で180度の向かい合った位置にそれぞれ平面130を持ち、これによりレンチやそれに似た工具にて組み立て分解時に係合することができる。環状ボス132は上部壁面126から上方に伸びている。ねじ穴134は環状ボス132と上部壁面126とを両方とも貫通している。複数の上部換気穴136はキャップ120の上部壁面126を貫通しており、熱せられた空気(コイルアセンブリ94により発生しうる)をハウジングアセンブリ90から逃がしてバルブカバー86(図1と2)に送り、そこで換気ファン97にて排気される。
永久磁石92は、好ましくはスペーサー146と148との間にはさまれて積み重なった永久磁石144の上部セット142と、スペーサー148と152との間にはさまれて積み重なった永久磁石144の中間部セット150と、スペーサー152と156との間にはさまれて積み重なった永久磁石144の下部セット154を有する。永久磁石144とスペーサー146,148、152、156は、好ましくは環状形状で中心部分にそれぞれ開口部158と160を持ち、これを通ってロッド140が延在する。ロッド140はキャップ120のねじ穴134にかみ合う上端部162と、上部ショックアブソーバー166とねじ加工されたスリーブナット168とを保持するねじ加工された下端部164を持つ。上部ショックアブソーバー166は好ましくじゃ弾性ブッシングの形態であり、その滑り軸受けの段つきボア170はスリーブナット168とOリング172がはまる大きさである。Oリングはスリーブナットの下部面取り部分174に形成された環状溝176にはまる。上部ショックアブソーバー166は永久磁石アセンブリ92の最下部のスペーサー160に動作可能に接触し、図6及び図8に示すようにコイルアセンブリ94が最上位点または閉弁位置に達したときに、コイルアセンブリ94の上方運動を吸収する。Oリング172は、コイルアセンブリ94が上方移動中に、上部ショックアブソーバー166が圧縮される際にそれを一直線上に保持し続ける手助けをする。好ましくは上部ショックアブソーバー166とOリング172はViton(商標)や他の合成ゴムなどの弾性材料で構成されるのがよい。
組み立て後、永久磁石とスペーサーはキャップ120とスリーブナット168との愛代に圧縮され、そのとき滑り軸受け166がスリーブナットの下部面取り部分にて保持される。この構成により、永久磁石アセンブリ92はハウジング100に対してその動きを固定されることとなる。ハウジング100と永久磁石アセンブリ92との間に環状の隙間145(図6)があり、ここをコイルアセンブリ94が軸方向に往復運動をする。永久磁石92は、異なるタイプの締結具、溶接、接着、クランプ、締りばめなどの他の締結方法にてハウジング100に接続または搭載することが可能であることを理解されたい。
各永久磁石セット142、150、154 は、好ましくは3つの永久磁石144を有し、それらの永久磁石は、1つの磁石の延在するN極(+)がこれに隣接する磁石の延在するS極(−)と面するようにことでお互いに引き合うように軸方向に積み上げられ全体で軸方向にN極−S極の関係が形成されるようになっている。さらにセット142と150はS極側がスペーサー148に向いているため磁気的にお互いに反発し合いスペーサー148にて半径方向に伸びるS極性を導き出す。同様にセット150と154はN極側がスペーサー152に向いているため磁気的にお互いに反発し合いスペーサー152にて半径方向に向くN極性を導き出す。さらにスペーサー146にてN極性が導き出され、スペーサー156では半径方向に向くS極性が導き出される。永久磁石144は代替的に半径方向に極性を持つタイプでもよいことを理解されたい。
本発明の一実施形態によれば、各永久磁石144は約120℃の温度定格があるネオジム鉄ボロン磁石で構成されるのが好ましい。ここで例示的な実施形態の開示されたシステムは65℃から70℃の間にて運転されるため更に高温に耐える永久磁石は必要ではない。しかし異なる磁性材料及び/または温度定格が異なる永久磁石の使用も可能であることを理解されたい。例えば350℃までの定格温度を持つサマリウムコバルトで構成された永久磁石を代替として使用することができる。本発明の例示的な一実施形態によれば各永久磁石144は直径約24mm、厚さ約3mmである。同様に各スペーサー146、148、152、及び156は、直径約24mm、厚さ約5mmである。特定のエンジンにおける利用可能なスペース、必要なパワー出力及び/またはバルブストロークの長さなどによって、スペーサー、及び永久磁石の寸法、加えて1セット内のスペーサー及び永久磁石の数、ならびにセットの数などは一般的に大幅に異なる可能性があることを理解されたい。
好ましくはハウジング95とスペーサー146、148、152、及び156は磁束透過性材料で構成されるが、一方で磁束回路266、268、及び269(図9と10)がスペーサー、ハウジング、及び永久磁石の間に近接しているため、キャップ120とロッド140は316Lステンレス鋼などの非磁性材料で構成される。本発明の例示的な一実施形態によれば、ハウジングとスペーサーは約0.02%炭素、0.31%マグネシウム、0.01%シリコン、0.013%リン、及び0.015%硫黄を含んだ鉄系材料で構成される。この材料は好ましくはパーライトを球状化させるために熱処理をして、それによりわずかな炭化鉄含有量を持つ鉄構造を得たものが望ましい。その結果、ハウジング100と各スペーサー146、148、152、及び156の間に、上述した永久磁石材料とそのサイズにて、ハウジングとスペーサーは約22000ガウスで飽和点を有する磁束透過特性を特徴とする、11000ガウスを越える磁界を形成することが可能である。他の材料をハウジング、スペーサー、キャップ、及びロッドに使用することもできることを理解されたい。例えば仮にスペーサーが非強磁性の材料であってもコイルアセンブリ94は十分な機能を果たすことが分かっている。よってスペーサー、キャップ、及びロッドはアルミニウム、複合材料、プラスチックなどの適切な非磁性金属で形成されてもよい。
コイルアセンブリ94は好ましくは薄く、概して円筒状のスプール180と、そのスプールに巻かれた複数の導電コイル182、184、186、及び188と、スプールの下端に接続された下部取り付けベース190とから構成される。コイルやスペーサーの数は全体に多かったり少なかったりするかも知れないが、コイルの数はスペーサーの数と同じであることが望ましい。本発明の例示的な一実施形態によればスプール180はジュラルミンなどの軽量非磁性材料で形成されているのが望ましい。しかしアルミニウム、カーボンファイバーやエポキシ等の複合材料、プラスチックなどの他の材料、または材料の組み合わせを使用できることを理解されたい。
図9,10に最も明確に示されるように、コイルアセンブリ94をなるべく軽量とするために、各コイル182、184,186、及び188は、好ましくは前もって決められた巻き数を持つ単一層の絶縁導線をスプール180に巻きつけたものが望ましい。コイルは、前のコイルと巻き方向が反対である次の各コイルとお互いに接続されており、"X"と"・"(点)という記号で示され、これにより反対の極方向をなしている。本発明の例示的な一実施形態によれば各コイル182、184、186、及び188は一層当たり0.25mm厚で0.7mm幅の銅リボンをスプール周りに約30から40回巻きつけてあり、これにより各コイルに対して断面積約5.25平方mmとなり、4つのコイル全てでは総断面積21平方mmを実現する。例示的な一実施形態に対して、スプール180つまりコイルの直径は好ましくは約26mmである。他の絶縁導線材をコイルとして使用してもよいことを理解されたい。例えば同じ幅と厚みを持つ絶縁アルミリボンで同じ巻き数の場合、絶縁銅リボンのコイル重量の約3分の1の軽減となる。コイルはスプールに対して、打ち込み、接着、テーピング、または他の公知の取り付け手段により固定することが可能である。コイル間の隙間にも同様の固定手段を施すことも可能である。
図4に示すように、一対のリード185,187は、好ましくはスプール180の下端にある電気絶縁材層189から伸びていて、バルブの開閉位置間の動きを制御する制御回路(図11)につながれており、詳細は下に説明する。絶縁層189は、エラストマー系かエポキシ系のコーティング、接着テープ、材料の絶縁ストリップなどで構成できる。リード185、187はコイル線もしくはテープの延長、または圧着もしくは半田付けなどでコイルにつながれてもよい。リード185はコイル動作中に曲げられることになるので、リードは曲げやすい材料で構成されていることが望ましい。本発明のさらなる一実施形態によればこの動きを受け入れるためには、リード185、187はリボン線もしくはスライド線で構成されるか、または接触ブラシもしくは他の電気伝達方法に取って代わられてもよい。
再び図4、図5、及び図5Aを参照すると、下部取り付けベース190は、好ましくはスプール180内に保持される上部取り付け部192、及びねじ加工されたスリーブナット196とバルブ96とを保持する下部取り付け部194を有する。下部取り付け部194は概して円板状で180度の向かいあった位置にある一対の平面部198(図4では一方のみが表示される)を持ち、レンチやそれに似た工具に組み立て分解時に係合することができる。ねじ穴200は下部取り付けベース190を貫通し、またほぼ同等サイズのねじ穴202はスリーブナット196を貫通する。ねじ穴204もまた下部取り付け部194にねじ穴200と直行する向きに設けてあり、ねじ付きガイドピン206を挿入することができる。組み立てたとき、ガイドピン206はハウジング95のスロット112を貫通して延在し、図5及び図5Aに示すように、コイルアセンブリ94の運転中、開閉位置間の往復運動をガイドする。開口部204とガイドピンはねじ加工されていなくてもよく、圧着、溶接、ロウ付け、接着などの他の連結手段により接続されていてもよいことを理解されたい。複数の下部換気開口部208は下部取り付け部190を貫通して延在し、熱せられた空気(コイルアセンブリ94により発生しうる)をハウジングアセンブリ90からバルブカバー86(図1,及び図2)に逃がしそこで換気ファンにて排気する。
図6Aにおいて、本発明のさらなる実施形態に沿った電子制御バルブアセンブリ84Aの断面摸式図が示されている。バルブアセンブリ84Aは前述の吸気及び排気バルブアセンブリの構造に似ている。異なっている点は、取り付けロッド140が取り除かれ、磁石144Aとスペーサー178とコイル191が追加されているところである。追加部品によりストロークを長くするために永久磁石とコイルアセンブリを効率よく長くすることができる。同様に永久磁石セットの数、各セットに含まれる磁石の数、スペーサーの数、コイルの数などはストローク長さ、出力要求などによって異なる可能性があることを理解されたい。
再び図4,図5,及び図5A を参照すると、バルブ96はバルブステム210と、バルブステム210の下端に位置するバルブヘッド212を有する。バルブステム210の上端部は更に小径なねじ面214があり、シリンダーヘッド14のスリーブナット196と下部取り付けベース190におけるそれぞれのねじ穴202と200にはまるようになっている。これは、好ましくは弾性Oリングにて形成された下部ショックアブソーバー216は、スリーブナット196の底につながっており、図7で示されたようにコイルアセンブリが最下点または全開位置に向けて動いたとき、シリンダーヘッド14のバルブスリーブ218に動作可能に接触しコイルアセンブリ94の下向きの動きを吸収する役目をする。下部ショックアブソーバー216は弾性材料、例えばViton(商標)または他の合成ゴムなどで形成されるのが好ましい。また上部及び/または下部ショックアブソーバーを取り除く及び/または、バルブ96がその閉弁位置または開弁位置に近づいたときにバルブ制御システム280により速度を変化させるように置き換えることも可能であることを理解されたい(図11)。
熱交換ユニット98は、好ましくは第1の概して半円筒の壁面部分220と、第1の壁に交わっている第2の概して平面の壁面部分222とで形成されている。上部壁面224にはキャップ120を受け入れることができる大きさを持つ開口部226が存在する。軸方向に離間した多数の湾曲したリブ部または冷却フィン228は第1の壁面220から外に向かって伸びており、また軸方向に離間した多数の平面のリブ部または冷却フィン229は第2の壁面222から外に向かって伸びている。軸方向に伸びた溝230は平面壁面222と組み込まれたフィン229の位置に形成され取り付けねじスタッド232(図7)を保持する。熱交換ユニット98は、好ましくはアルミニウムなどの熱伝導材料にて形成されハウジング95の上部100の実質的に全長に沿って延在する。これにより永久磁石アセンブリ92とコイルアセンブリ94は運転中の閉弁時に効率的な熱伝達を提供する。
吸気及び排気バルブアセンブリ82、84は似た構造であるが上述したようにいくつかの異なる点がある。特に排気バルブアセンブリ84は図7、及び図8で示すように、より小さいバルブヘッド212を持ち、より小さな径の排気ポートに対応する。他の違いとしてはストロークがより長いか短いかが挙げられ、このため永久磁石とコイルアセンブリの構成が異なる。よって一つまたは両方のバルブアセンブリの特定の構成は、幅広い範囲の様々な異なるエンジンタイプ、改造型、ストローク長、出力要求に応じて大幅に変化させることが可能であることを理解されたい。
図7、及び図8を参照すると、シリンダーヘッド14はバルブアセンブリ82と84の対80が取り付けられる上部面215を持つ。シリンダーヘッド14は吸入バルブヘッド212を受け入れるバルブシート223を持つ主吸入ポート221と、排気バルブヘッド212を受け入れるバルブシート227を持つ主排気ポート225を持つ。
バルブアセンブリ82と84との各対80は好ましくはコネクターバー234と共に固定される。コネクターバー234は、取り付けスタッドねじ232を保持する中心開口部235と、取り付けロッド140の上端ねじ部162を保持する離間した開口部236と238を有する。バルブアセンブリ82と84の各対80はシリンダーヘッド14に次いで取り付けられ、これにより吸気及び排気バルブアセンブリの熱交換ユニット98の平面壁面222とフィン229が、軸方向に伸びた溝230同士が並ぶことで穴形状を形成するようにお互いに向き合っており、その中に取り付けスタッドねじ232が通される。取り付けスタッド232の下端部分240は、好ましくはシリンダーヘッド14の中にねじ込まれ、一方では、その上端部242はねじナット244を取り付けることでバルブアセンブリ82,84の対80をシリンダーヘッド14に固定する。取り付けロッド140の上端部162も同様にねじナット246と248とを取り付けることでバルブアセンブリ82と84をコネクターバー234に固定する。
図2、および図11に示したように複数のコネクターブロック250がコネクターレール252に取り付けられ、レールは更にシリンダーヘッド14に取り付けられている。各コネクターブロック250は一対の端子254と256を持ち、これらの端子はバルブアセンブリ82と84のうちの1つのリード185と187にそれぞれ電気的に接続されている。次いで、導線258と260との対はバルブ制御システム280の端子254と256にそれぞれ電気的に接続され、これにより各バルブアセンブリ185、187が直接制御でき、詳細は下記に示す。
運転中は、図9を特に参照すると、永久磁石アセンブリ、コイルアセンブリ、及びハウジングの材質と構造により、コイルアセンブリに電力が供給される前は吸入及び排気バルブアセンブリ82,84は初期状態で開弁状態(図7)となる。バルブアセンブリ82及び84のどちらか一つのコイルに電流が流れると、コイル182及び186によって作られた一時的な磁界が極性262の第1の軸方向成分を持ち、一方でコイル184及び188によって作られた一時的な磁界が反対の極性264の第2の軸方向成分を持ち、それぞれの極性が環状の隙間145にて交差する。このとき永久磁石アセンブリ92の磁界回路266、268、及び269の放射成分265によってコイルアセンブリ、つまりはバルブ96(図4)を、上向きにつまり閉弁方向に動かす。これを図8に図示する。矢印270と272は永久磁石アセンブリ92によって作られた磁界回路の向きを示す。好ましくは一時及び永久磁界の軸方向及び放射方向の磁界成分はお互いに直行するのがよい。
図10に示すように、電流がコイルに反対向きに流れたときは、コイル184及び188により一時的に形成された磁界は極性262の第1の軸方向成分を持ち、一方コイル182及び186により一時的に形成された磁界は反対の極性264の第2軸方向成分を持ち、それぞれが環状の隙間145にて交差する。永久磁石アセンブリの磁界の放射方向の磁界成分265によってコイルアセンブリ、つまりはバルブ96を図7のように下向きにつまり開弁方向に動かす。
環状の隙間145内のコイルアセンブリ94の往復運動は、固定キャップ120の上部換気開口部136と、下部取り付けベース190の下部換気開口部208と、熱交換ユニット98と共に、コイルによって発生する場合がある熱を低減または取り除く補助となる。1つ以上の換気ファン97(図1及び図2)を温度センサー(非表示)付きまたは無しにて連続または断続的に作動することで、より冷たい空気を各バルブアセンブリ82,84の冷却用フィン部228及び229に吹き付けることができる。本願の構成の電子制御バルブアセンブリ82、84の対80は潤滑油の必要がなく、更なる冷却機構を必要としない程度に十分冷却されることに留意されたい。
上述の例示的な一実施形態で示した代表的な材料と寸法を持つ電子制御バルブアセンブリ82及び84を持つように改造された6気筒12バルブターボディーゼルエンジン10を図1及び図2に示す。驚くことに回転数800から3500RPMのエンジンで12個のバルブアセンブリ全てに対する約840ワットの出力要求に対して、各バルブアセンブリは12ボルトでおよそ5〜6アンペアにて駆動できることが見出された。ほとんどすべての必要電力は、コイル182、184、186、及び188のわずかな熱量ロス以外、バルブの上昇と下降動作をするために使用された。
作動するために、より高い電圧と電流を必要とする先行技術の比較的重い可動永久磁石コアアセンブリまたは可動コイル電機子アセンブリの移動と比較して、本発明の高い動作効率は、コイルアセンブリの比較的軽量な非強磁性材料の往復運動に加えて、本発明の材料の電気抵抗による磁気ヒステリシスや損失の欠如によるものである。例えばさらに大きなバルブを動かす、シリンダー内の更に大きな圧力に打ち勝つため、及び/または更に高回転数での運転するためなどのよう更に大きなパワーが必要となる場合、本発明でのコイルアセンブリ94の重さの増加量は無視できるレベルである。例えば4倍のパワーにするには、永久磁石の径を50mmに増やし、コイルの径は52mmにすることになり、これで可動コイルアセンブリの重さは約20グラムの増加となる。この特徴は先行技術の可動永久磁石コアアセンブリまたは可動コイル電機子アセンブリに対して大きな優位点である。なぜなら可動アセンブリの重量増加はバルブ操作のために不釣り合いなエネルギー消費につながるからである。
図11では電子制御バルブアセンブリ82、84を操作するためのクローズドループバルブ制御システム280をブロック図で示す。制御システム280は、好ましくはマイクロプロセッサー282、マイクロコントローラー、または他のプロセス手段などのプロセッサーと、クランク角度センサー50と、マイクロプロセッサーの入力に接続された燃料噴射センサー72と、そしてマイクロプロセッサーの出力に接続されたバルブ制御インターフェース286を有する。ブロック286で示される他のセンサー、例えばエンジンオイル温度、クーラント温度、オイル圧力、排気などのセンサーはマイクロプロセッサーにも接続されてリアルタイムのエンジンの運転状況に応じて動的に電子制御バルブアセンブリの操作調整を行う。
図12に示すように、バルブコントロールインターフェース284は複数の同一の電気回路290を持ち同数のバルブアセンブリを操作している。例えば12個のバルブアセンブリを持つ内燃機関は12個の電気回路290A−290L(明瞭にするため2つの回路290Aと290Lのみを表示)を必要とする。一対のダーリントンアレイ292、294はケーブルコネクター296及び各電気回路290を通してマイクロプロセッサー282と電気的に接続されている。2つのアレイは十分な出力(それぞれQ0−Q6及びQ0−Q4)を供給し12個のバルブアセンブリを動かす。バルブアセンブリの数によっては、更に多くのまたは少ないアレイを使用できることを理解されたい。更にマイクロプロセッサー282と回路290を別の手段によってインターフェースすることも可能であることも理解されたい。
各回路290は、好ましくは光遮断器295を持ち、遮断器の入力298は一つのダーリントンアレイ出力に接続され、また出力300は第1の一対のトランジスター304の入力302と第2の一対のトランジスター308の入力306とに接続されトランジスターブリッジを形成している。第1及び第2の対トランジスタ304及び308はそれぞれ、第1のトランジスター311及び第2のトランジスター313を持つ。第1の対トランジスター304の出力310は第1の対MOSFET314の入力312に接続され、第2の対トランジスター308の出力316は第2の対MOSFET320の入力318に接続されている。第1及び第2の対MOFET314及び320の出力322及び324はコイルアセンブリ94の1つのリード185及び187にそれぞれ電気的に接続されている。第1と第2の対MOSFETの第1のMOSFET326はPチャネル型、そして第2のMOSFET328はNチャネル型が好ましい。
操作中はマイクロコントローラー282(図11)の出力ポートは5ボルト相当の論理1(1)、または0ボルト相当の論理ゼロ(0)を出力するようになっている。マイクロプロセッサーの出力がゼロボルト(論理ゼロ)のとき、光遮断器295は導通していない。第1の対トランジスター304が飽和になると出力310はゼロボルトになる。第1の対MOSFET314の第1のMOSFET326が飽和状態は維持し、かつ第1の対MOSFETの第2のMOSFET328が閉じる。その間、第2の対トランジスター308の第1のトランジスター311が飽和状態になると、第2の対トランジスターの第2のトランジスター313が閉じる。この状態で、駆動電流(この例では12ボルト)が第2の対MOSFET320の入力318に流れる。第2の対MOSFET320の第1のMOSFET326は閉じ、第2の対MOSFETの第2のMOSFET328は飽和状態となる。よってコイルアセンブリを流れる電流は同じ向きである。
マイクロプロセッサーの出力が5ボルト(論理1)の時、光遮断器295は導通している。第1の対トランジスター304の第1及び第2のトランジスターは閉じており、第1の対MOSFET314の第2のMOSFET328は飽和状態である。その間、第2の対トランジスター308の第1のトランジスター311は閉じており、第2の対トランジスターの第2のトランジスター313は飽和状態である。この状態で、第2の対MOSFET320の入力318はゼロボルトとなる。第2の対MOSFET320の第1のMOSFET326は飽和状態となり、第2の対MOSFETの第2のMOSFET328は閉じている。よってコイルアセンブリを流れる電流は逆方向である。
イグニションがオフになるとリレー(非表示)が電気回路290A〜290Lへの電力の流れを遮断する。この状態にて図13のように全てのバルブは開き、モーター30が動き出すまでは開いた状態を保つ。イグニションがオンになり、スターターモーター30(図1)が動いてクランクシャフト55(図21)を回すと、クランク角度センサー50(図1及び図11)の出力がマイクロプロセッサー282にクランクシャフト55の完了した回転及び角度位置をそれぞれ示す第1及び第2の信号を送る。燃料噴射センサー72(図1及び図11)もまたマイクロプロセッサー282に噴射ポンプシャフト(非表示)の回転角度を示す信号を送る。例示的な実施形態のエンジン10のクランクシャフト55は同等のカムシャフト1回転に対して2回転するため、2つの独立したセンサーを装備することで各バルブ96の初期の位置が正しく制御されていることを確実にする。エンジン10が一旦動き出せばセンサー72は必要でなくなる。クランク角度センサー50の回転と角度位置信号は、1分あたりの回転数(RPM)とクランクシャフト55の特定の回転位置を監視して、タイミング、バルブ開閉、バルブ位置及び特定位置での時間、バルブ立ち上げ立ち下げを含むバルブ動作速度などを動的に調整する。360度の解像度を有するクランク角度センサーは高い精度と適応性がありバルブタイミングさらにはエンジン性能を動的に調整できることが分かっている。正しい始動位置及び/または稼動状態を測定できる、より高いまたは低い分解能のセンサーまたは他のセンサーもしくは手段を使用することも可能であることを理解されたい。制御システム280はここで示され、かつ説明された特定の回路及び部品に限定する必要はなく、他の制御方法に取って代わられてもよいことを更に理解されたい。
通常はエンジンクランクの1回転以内である、各バルブの始動位置が一旦判定されると、運転開始のための最適な始動位置にバルブを動的に位置決めするように制御システム280にてバルブアセンブリを操作することができる。例として、4サイクル4ストロークエンジンにおいて、図14に示すように、シリンダー65の1つは燃料吸気サイクル状態で、その場合吸気バルブアセンブリ82は開き排気バルブアセンブリ84は閉じていることもある。同様に、別のシリンダーでは圧縮または膨張サイクル状態にあって、図15のように吸気と排気バルブアセンブリが共に閉じていることもある。最後にまた別のシリンダーは排気サイクル状態で、図16のように吸気バルブアセンブリ82は閉じていて排気バルブアセンブリ84は開いていることもある。上述したように、その後全てのシリンダー65の吸気バルブと排気バルブはマイクロプロセッサー282(図11)と関連する回路284に制御されて正確な順次的な開閉運動を交互に行い続ける。
本発明の例示的な一実施形態として、図38に対称クランクシャフトを持つ6気筒4サイクルエンジンのバルブタイミング図を示す。この図は各シリンダーでのクランクシャフトの第1及び第2回転中のおける燃焼シーケンスを示す。第1の回転中に第1、第5、第3シリンダーにて、それぞれ上死点である(TDC)0度、120度、240度の位置にて燃焼が起きる。第2の回転中には第6、第2、第4シリンダーにて、それぞれ0度TDC、120度、240度の位置にて燃焼が起きる。様々な運転性能を引き出すため、燃料噴射、バルブ開閉などのシリンダーに関連した他の全ての動作機能は燃焼サイクルに合わせて調整される。本発明によれば、クローズループ制御システム280またはそれに似た方法にて各バルブは他のバルブに対して独立して制御され、バルブタイミング、オーバーラップ、上昇、ランプ速度、ダイナミックエンジンブレーキ、そして低トルク要求時の燃費向上のためのバルブ完全開放(無効化)によるシリンダー無効化などを操作している。
図17A〜図20Bは本発明の電子制御吸気バルブ及び排気バルブの時間に対する様々な例示的な可変バルブリフトまたは位置の軌跡(点線)を示している。また先行技術におけるカム駆動による吸気と排気バルブの時間に対するバルブリフトの軌跡(実線)もそれぞれ330と332によって重ねて表示する。図17Aは可変であるバルブ開閉時間を有する吸気バルブアセンブリ82の軌跡334、つまりバルブを開弁そして閉弁に保つ可変な時間間隔を示す。同様に図17Bは、バルブ開閉時間及び時間間隔が可変である排気バルブアセンブリ84の軌跡336を示す。図に示すように吸気と排気バルブの開弁位置は先行技術の吸気及び排気バルブの開弁位置よりも低いことが分かる。しかしこの開弁位置は先行技術より同じかそれよりも高い(より開けられる)こともあり得ることを理解されたい。3つの開弁動作時間と3つの閉弁動作時間が示されているが、特定の開弁及び閉弁の動作時間ならびに開弁保持及び閉弁保持の時間間隔は無限に変化可能であることを理解されたい。吸気及び排気バルブアセンブリの両方のタイミングは調整可能であるため、特定のエンジン性能特性を得るためにこれらの開閉サイクルを重複させることも可能である。
図18Aは可変であるバルブの開弁及び閉弁の時間に対する吸気バルブアセンブリ82の位置を軌跡338と、可変である1段上昇時間と1段下降時間に対する段部分340とを示す。特定のエンジン操作や性能条件では、第1の時間間隔で吸気バルブを第1の位置まで開け、第2の時間間隔で第吸気バルブを2の位置まで完全に開け、そして第3の時間間隔で吸気バルブを第3の位置まで部分的に閉じて、最後に吸気バルブを完全に閉じる、という操作ををするのが望ましい場合もある。示されたように、段部分340は先行技術の軌跡330より高い位置にある。これは本発明による吸気バルブが先行技術のものよりも高い、つまりより開かれた位置にあることを示す。これは少なくともピストンとバルブが接触する危険性なしに、より長いストロークに改造されたピストンに部分的によるものであり、これは下記に詳細に説明する。図18Aにおいては、第1段階と第3段階にて、吸気バルブが全開時の約3分の2まで部分的に開き、かつ閉た状態を示すが、バルブの中間位置とその時間間隔は無限に調整することが可能であることを理解されたい。バルブは開弁及び閉弁位置に加えて、様々な段階の位置にて保持できる。これは、燃焼、吸気、排気などの間にバルブに働くあらゆる圧力を考慮して、コイルに流れる電流を制御し所望の位置でコイルアセンブリとバルブとの重さを釣り合わせることによる。または、コイルアセンブリ及びバルブの重さ、そしてバルブに働きうるあらゆる圧力に応じて、特定の負荷サイクルのための全電流をパルスで送ることによりバルブを所望の位置にて保持することも可能である。図18Bは図17Bと同様であり、排気バルブの独立した調整可能性を示している。排気バルブの上昇量と時間間隔も図18Aと似たやり方で調整することができることを理解されたい。
図19Aは位置を、可変のバルブ開弁及び閉弁時間を有する吸気バルブアセンブリ82の軌跡342と、可変の段階上昇時間を有する段階部分344とを示す。特定のエンジン操作または性能条件では、第1の時間間隔で吸気バルブを第1の段階まで部分的に開け、その後第2の時間間隔で吸気バルブ完全に開け、最後に吸気バルブを閉じる、という操作をするのが望ましい場合もある。 図19Aにおいては、第1時間間隔の間、吸気バルブは全開時の約3分の2まで部分的に開いている状態を示しているが、バルブの中間位置とその時間間隔は無限に調整することが可能であることを理解されたい。図19Bは図17Bに似ており、排気バルブを独立して調整できることを示している。排気バルブの上昇量とその時間間隔も図19Aと似たやり方で調整することを理解されたい。
図20Aは可変であるバルブ開閉時間を有する吸気バルブアセンブリ82の軌跡346を示す。第1の可変ステップアップ時間に対しては第1の段部分345、第2の可変ステップアップ時間に対しては第2の段部分348、第3の可変ステップアップ時間に対しては第3の段部分350にて示されている。特定のエンジン操作や性能条件では、吸気バルブを第1の時間間隔にて第1の位置(第1段階)まで部分的に開き、第2の時間間隔では第2の位置(第2段階)まで開き、第3の時間間隔では完全に開いた第3の位置(第3段階)まで開き、その後吸気バルブを完全に閉じるという、という操作をするのが望ましい場合もある。図20Aにおいては、第1段階は全開時の約3分の1、第2段階では開時の約3分の2であることを示しているが、バルブの中間位置とその時間間隔は無限に調整することが可能であることを理解されたい。図20Bは図17Bに似ており、排気バルブアセンブリ84を独立して調整できることを示している。排気バルブの上昇量とその時間も図20Aと似たやり方で調整することも可能であることを理解されたい。
したがって、本発明のシステムであれば、リアルタイムのエンジンの状況に応じて、バルブ開閉時間、またその間隔、そしてバルブ上昇及び位置をあらかじめ決まった間隔及び時間にて動的に変更することができる。先行技術の固定された軌跡330と比べると、本発明のシステムはより優れた適応性をもたらす。各吸気及び排気バルブアセンブリが独立して制御できることから、エンジン操作が広範囲に調節され様々な異なるエンジン状態、性能特性、及び運転モードに対応できる。更に各バルブは特定のシリンダーや吸気及び排気マニホールドのポートに対して個別に適合させることも可能である。燃焼制御とは部分的に渦状の流入空気の関数である。その空気の要素とは、シリンダーに入り、燃焼室内の上下左右方向を移動する空気のパターンや速度などである。流れのパターンはバルブポート上流の吸気マニホールドの形状、ポートそれ自体の詳細、ポートから戻って空気取り入れ口そして吸入マニホールドまでの空気移動長さなどによって影響を受け、更にパッケージング、設計、製造上の制限などにも影響を受ける。これは難しく正確な設計と製造過程であり、流れ/渦は理論で予測可能なレベル以上にシリンダー間で異なっている。よって回転数を関数としてシリンダーごとにバルブ上昇とタイミング曲線を変化させることができる可能性はエンジン設計者に、出力、燃費、及び排気の最適化のためにシリンダーごとの空気のパターン及びと渦を最適化する道具を与えることになる。
有利な点として、吸気及び排気バルブの開閉時間を電子的に制御し、燃料噴射を正確に制御することで、圧縮熱を抑えながら高い膨張比を維持することで、特にターボディーゼルエンジンなどでは有害物質の排出を著しく減らすことができることが知られている。このような技術の1つはColemanらによる米国特許第6651618号及びWeberらによる米国特許第6688280号で開示されており、これらの開示は参照することによって本明細書に援用される。
図21、図22、及び図23において、エンジンブロック12は複数のシリンダー65と、各シリンダー内での往復運動のために搭載されたピストンヘッド360とを有する。各シリンダー65はそのピストンヘッド360とシリンダーヘッド14とにて燃焼室358を構成する。シリンダー65の壁面363に第2排気ポート366が存在する。管362は、第2排気ポート366とエンジンブロック12の側壁364との間を通ってエンジンブロック12を貫通する。好ましくは第2各排気ポート366が三つ葉の形をしているのが望ましい。しかし円、楕円、三角形、四角などの形状もしよう可能であることを理解されたい。
第2排気バルブ368は各第2排気ポート366に取り付けられ対になったフラップ370、372を持ち、このフラップは通常は閉じた位置に付勢されており、シリンダー65からの排気圧がかかると押し開けられるようになっている。1対の停止部材374、376がフラップ370、372に取り付けてありフラップの開く量を制限している。
更に図24〜図27において、第2排気ポート366はシリンダー壁面363の下死点(BDC)の前である48度から56度の間のあらかじめ決められた高さに設けられるのが望ましい。膨張サイクルの間、ピストンヘッド360は下死点位置(図24及び図25)に向けて下降し第2排気ポート366を露出することで燃焼ガス圧と熱を急激に下げる。排気サイクルにてピストンが上昇し始めると排気バルブが開き排気サイクルを完了することで何らかの残った圧力を開放して吸気サイクルのための最適な作動温度を作り出す。約60%の残存燃焼圧、温度、ガスは第2排気ポートから排出され、排気サイクルの負担を著しく軽減することが判明している。シリンダーの圧を排気バルブを開く前に下げることできるため、排気バルブを開くために必要な電源は少なくて済み、その結果運転効率を上げることになる。
第2排気マニホールド378はエンジンブロック12の側壁364にねじボルトなどの留め金380で固定されている。第2排気マニホールド378は、好ましくは第2排気バルブ368を囲うい、シリンダー65から吐き出された排気ガスを受け入れる。開口部382は、好ましくは第2排気マニホールド378の中心に位置し、補助排気管35(図2)と流体連通しており、そこから吸気マニホールド31(図2)に送られてEGRバルブ(非表示)によって計量された量の排気をエンジンに戻す、かつ/または外気に送ることで、燃焼温度を下げ窒素酸化物等の生成を制限できる。
図26及び図27に示されるように、ピストンヘッド360が上昇してサイクルを完了させるに従い、第2排気ポート366がピストンヘッドによって塞がれることになる。吸気サイクル中には吸気バルブアセンブリ82のバルブ96が開いているときに第2排気ポート366が再び露出し、空気の流入により燃焼室358をパージする。このように、流入空気がターボチャージされているか、または大気かに関係なく、燃焼室358は圧縮サイクル時に理想的な圧縮率上昇を実現できる。
図24及び図26に示されるように、側壁364には第2の排気ポート366を囲むポケット375、377が存在する。ポケット375、377はクーラントで満たされ、排気ポートを通過する排気ガスをEGRバルブ(非表示)による回収のために冷やすことができる。
電子制御バルブアセンブリ82,84は第2補助ポート及びその付帯価値とともに利用されるのが好ましいが、第2補助ポートはカムや油圧駆動や補助バルブアセンブリなどと共に使用される可能性があることを理解されたい。
一つの第2排気ポート366だけで十分な性能を発揮することが分かっているが、図21Aのように、更に大きな第2排気ポートまたは2つ以上の第2排気ポートを取り付けることも考えられる。図21Aでは一対の第2排気ポート366Aと366Bがシリンダー壁面363に設けられている。例えば、より大型シリンダー及び/またはより高回転で作動するエンジン、あるいは1つの第2排気ポートより早くまたはより効率的にシリンダー内をパージしたい場合などでは2つ以上の排気ポートの使用が必要となる場合がある。
図28〜図30において、本発明に沿ったピストンヘッド360は概して円形の上端壁394と上端部分から下に続く概して円筒側壁392を形成するピストン本体390を有する。上端壁394には第1くぼみ396と第1円錐突起部398が存在し、円錐部分は吸気バルブアセンブリ82のバルブヘッド212(図13)の形状にぴたりとはまる。上端壁394には第2くぼみ400と第2円錐突起部402が形成され、排気バルブアセンブリ84(図13)のバルブヘッド212の形状にぴたりとはまる。上端壁394には第3くぼみ404が形成されてもよく、燃焼前の空気と燃料の混合気を渦状にしてもよい。校正されたオリフィス406及び406は第1及び第2くぼみ396、400からそれぞれ延在して側壁392に達する。これらのオリフィスは好ましくは約45度の向きに伸びてピストンリング溝410の上の側壁392にて開口し、これらのくぼみに溜まった燃焼による副生成物はピストンヘッド394の上昇動作によりパージされる。切り欠き412は上端壁394と側壁392が交差する所に設けられている。図24に示すように、ピストンヘッド360が下死点にある時に切り欠き412が第2排気ポート366と並ぶ位置に来てシリンダー65からの排気ガスを追い出すことになる。ピストンヘッド360が上死点(TDC)にある時に、この側壁392の延長したスカート414が第2排気ポート366をふさぎ、クランクケース(図13)からのオイル蒸気の流出を防ぐことができる。ピストン本体390には連結ロッド418(図21)を逃がすための空洞416がある。穴420はピストン本体390を貫通して空洞416につながっている。ピン422(図21)は穴420の中に位置し、空洞及び連結ロッド418を貫通して、よく知られた方法でピストン360に対しての回転運動を可能にする。バルブアセンブリが全開位置にあって、ピストンヘッドが上死点にあるとき、両者の間に干渉がなければ、ピストンヘッド360に吸気と排気バルブアセンブリのための隙間のくぼみを持たない場合もありうることを理解されたい。更に第2排気ポート366が代わりに露出するのであれば、ピストンヘッドは切り欠き412を持たない場合もあり得る。
図31のグラフ430は、上述の好ましい実施形態に沿ったターボ付き6気筒ディーゼルエンジン10と、先行技術のカム制御による吸気及び排気バルブ付きの非改造ターボ付き6気筒ディーゼルエンジンにおける回転数に対するパワー出力を比較している。軌跡432(破線)は先行技術のエンジンを表し、約4000回転にて約90仏馬力(CV)すなわち約89英馬力(HP)の最大パワーを示している。対照的に、軌跡434は上述された本発明の例示的な実施形態に沿ったエンジン10を示し、例示的な材料と寸法を有する電子制御バルブアセンブリを持ち、かつ改造されたエンジンブロック及びピストンヘッドを持っている。図に示すように、本発明に沿った改造エンジン10は約3100回転にて約120仏馬力(118英馬力)というより高いパワー出力に達し、これにより先行技術の非改造エンジンより約900回転低いところにて約33%のパワー増加を実現し、これにより低燃費とエンジンの寿命延長をもたらす。
本発明の更なる実施形態によれば、図32〜図38に模式的に示すように、クローズドループバルブ制御システム280(図11)と第2排気ポート366(図21、及び図21A)を持つ電子制御吸気及び排気バルブアセンブリ82、84(図7、及び図8)が備えられたエンジン10の非常に広い運転適応性は、システム440に、更に4サイクル4ストロークエンジンを2サイクル4ストロークエンジンへ動的に変換、または切り替えたり元に戻すことを可能とする改造を提供する。
図32及び図33を参照すると、システム440は第1吸気ポート221に接続する吸気マニホールド31と、第1排気ポート225に接続する排気マニホールド442を有する。吸気マニホールド31は第1吸気管444を持つ。排気マニホールド442は第1排気ポート225から伸びるベース管450と、第2吸気管446と、ベース管450から伸びる排気管448とを持つ。第2吸気管446と排気管448の間に切替バルブ452があり一つの管を開けるともう一つの管を閉めるということを交互に行っている。バルブシート456と458はベース管450のそれぞれ反対側に取り付けられており4サイクルと2サイクル運転のそれぞれの位置で切替バルブを受け止めるようになっている。切替バルブ452の位置はソレノイド454などのアクチュエータによって図32に示す4サイクル状態と図33に示す2サイクル状態との間に電子制御されるのが好ましい。リニアアクチュエーター、ロータリーアクチュエーター、ケーブルを使った手動アクチュエータなどの他のアクチュエーター手段を使用することも可能であることを理解されたい。
図34及び図35に示すように、システム440は燃料間接噴射方式460(図34)と直接燃料噴射方式(図35)との両方に使用することができる。間接方式460は好ましくは電子制御された燃料噴射装置464を装備し、正確なタイミング位置にてノズル468及びノズル468と連動した燃料噴射装置後処理モジュール466を通して燃料を供給する。本発明に沿ったモジュール466は、燃焼室358に燃料を、第1吸気管444(図31及び図32)及び/または第2吸気管446からの空気に混合するのに理想的な噴霧パターン472で供給できるような形状の空洞470を持つ。
直噴方式460(図35)は燃焼室358内に位置したノズル468を持つ燃料噴射装置464を有し、燃焼室358に燃料を、第1吸気管444(図31及び図32)及び/または第2吸気管446からの空気に混合するのに理想的な噴霧パターン472で供給する。
運転中はエンジン10は図32のように4サイクルモードで稼動しており、切替バルブ452が第1の位置で第2吸気管446をふさぎ、排気管448を開いた状態にしている。運転を2サイクルモードに切り替えるためには、ソレノイド454を作動して切替バルブを第2の位置まで回転させて排気管448をふさぎ、第2吸気管446を開く。クローズドループ制御システム280は、好ましくは各吸気および排気バルブアセンブリ82、84を同期して切り替え、2サイクル運転のための新しいタイミング要求に合わせるように動作可能である。好ましくは、各シリンダーのタイミングは、シリンダーの着火順に沿って次の回転中に切り替える。例えば6気筒エンジンではクランクシャフトの6回転を終わらせてからエンジン10を2サイクルモードに完全に切り替えることになる。6気筒エンジンが3500回転にて運転中、4サイクルモードから2サイクルモードに切り替えるための6回転の操作は約103ミリ秒である。バルブヘッド及びピストンヘッドは自由に作動できるため、これが可能、すなわち、バルブヘッド及びピストンヘッドはお互いにどの位置にあっても接触することは決してない。4サイクルから2サイクルモードへの完全な切り替えはクランクシャフトのより多いまたは少ない回転、例えば1回転、でも可能であることを理解されたい。すべてのシリンダーを実質的に同時に切り替えること、または前もって決められた間隔や時間で切り替えることもできることを更に理解されたい。
図34〜図36を更に参照し、本発明の例示的な一実施形態によれば、切替バルブ452が第2の位置(図33)に移動しバルブタイミングが電子的に調整された後、ピストンヘッド位置480で示されたように、膨張(爆発)ストロークが開始される。ピストンヘッドが燃焼によるすべての副生成物を伴って下死点に向かって移動すると、第2排気ポート366A、366Bが露出し、矢印482とピストンヘッド位置484によって示されるように、燃焼の副生成物、ならびに圧力、及び熱が燃焼室358から排出する。あらかじめ決められた時間またはピストンヘッドの位置486にて、吸気及び排気バルブアセンブリ82、84が開き、図33の矢印474、476で示すように、好ましくはターボチャージャー、スーパーチャージャー、またはそれに似た方法(非表示)で圧縮された新しい空気をシリンダー内に入れる。
排気バルブアセンブリ84の吸気バルブとしての使用により、シリンダー内の感知された空気質量と温度に従って新しい空気の量が調整される。シリンダーの体積が燃料と空気の化学量論的な相互関係を決めるため、吸気バルブアセンブリ及び/または排気バルブアセンブリの位置を制御することによりエンジンまたは出力要求に従って、混合気の消費はどの時点でも制御される。吸気圧は排気圧(大気圧にほぼ等しい)より高いため、排気ガスは第2排気ポート366A、366Bに向かって掃気され、そして出て行く。シリンダーのパージはピストンヘッドが下死点(瞬時的に速度ゼロとなる位置)に近づき速度が遅くなるにつれ更に進められる。下死点に到達すると、ターボチャージャーまたはスーパーチャージャーはピストンブレーキを緩めるためにシリンダー内の圧縮を停止して、その結果シリンダー内のより良好な上昇力を得る。
圧縮ストローク時に第2排気ポート366A、366Bは下死点通過後の約68度の位置で燃焼室358から再びふさがれ、かつ密閉される。ピストンヘッド位置488で示されるように、上昇運動により、ピストンヘッド360、及びピストンリング(非表示)が第2排気ポート366A、366Bより上の位置となる。ヘッド位置490で示されたように、18度(TDC)の等の前もって決められた位置まで圧縮ストロークは継続し、燃料が燃焼室に噴射され新しい空気と混じり合う。その後ディーゼルにおいては燃料/空気混合気の爆発が起こる。ガソリンエンジンの場合、発火タイミングをクローズドループシステム280で制御することができる。本発明の例示的な一実施形態によると、2ストロークバルブタイミングでは、圧縮は約112度、膨張は約122度、排気は約110度、吸気は約120度、燃料噴射は約18度で起きる。タイミング角度の値は概略であり、エンジンタイプ、シリンダーの数などに実質的に依存して異なる可能性があることを理解されたい。
2サイクルモード運転から4サイクルモード運転に切り替えるには、切替バルブ452が反転して第2吸気管446を塞ぎ、第1排気管448を開き、クローズドループシステムが、前述されたように4サイクルエンジンに沿ったバルブタイミングに調整するように動作可能となる。4サイクルから2サイクル、そしてその反対への切り替えはターボチャージャーやスーパーチャージャーの有無に関わらず可能であることを理解されたい。もし燃焼の後にシリンダーを十分にパージできる空気流量が第1吸気管と第2排気ポートの間にあるのであれば、第2吸気管446と切替バルブ452は必要ないことを更に理解されたい。この場合、2サイクルモード運転中は常に排気バルブアセンブリを閉じておくようにプログラムしてもよい。
1回転あたり1回の膨張が起きた後、十分なパワーとトルク上昇が得られるのであれば、クランクシャフト55は非対称型であるのが好ましい。更に非対称クランクシャフトははシリンダーの中心軸から横方向にずれた位置にすることができ、ピストンヘッド360が下死点へ近づくときと離れるときのスピードを加減することができる。この技術は排気ガスをシリンダーから排気するのに有効である。なぜならピストンヘッドが膨張ストロークの終わりに近づいたときに第2排気バルブが開いている間の時間を増加させることができるからである。ピストンヘッドが下死点にあるときに、連結ロッド418はシリンダーの中心軸上にはなく、むしろ中心軸と角度を持ち、ピストンが上昇するときに連結ロッドがシリンダー壁をこすらないようにしてある。これにより摩擦によるパワー損失を避けることができる。非対称クランクシャフトを使用することで明らかな利点があるが、対称クランクシャフトも使用され得ることを理解されたい。
次に図37において、非対称クランクシャフトを持つ5気筒エンジンのタイミング図を示す。このタイミング図は2サイクルモード中の操作を示したもので、5つのシリンダーに対して上死点の後、0度上死点、72度、144度、216度、288度での爆発を含む。0度下死点では電子制御バルブアセンブリ82,84は開いた状態で、前述のように、燃焼ガスをシリンダーからパージし、新しい空気を入れることになる。
図38の非対称クランクシャフト付きの4サイクル6気筒エンジンの例示的なタイミング図と比べると、本発明がのサイクル及び4サイクルモード運転のあらゆる種類のエンジンタイプ及び構成両方に適応することが明らかである。
図39〜図44において、本発明の更なる実施形態に沿った電子制御バルブアセンブリ500が示されている。バルブアセンブリ500は好ましくは固定ハウジングアセンブリ502と、ハウジングアセンブリ502に固定された固定永久磁石アセンブリ504と、ハウジングアセンブリ内での往復運動のために取り付けられ永久磁石アセンブリ504を取り囲む可動コイルアセンブリ506と、これとともに移動するためにコイルアセンブリ506に取り付けられたバルブ508を有する。固定ハウジングアセンブリ502は、好ましくは上部磁石支持部507と下部磁石支持部509に取り付けられた熱交換ユニット505を有する。
永久磁石アセンブリ504とコイルアセンブリ506は、永久磁石アセンブリ504が、スペーサー156A、156Bのそれぞれの間に挟まれた複数の積み重ねられた永久磁石144によるセット154A、154Bを持つことと、電子制御バルブアセンブリのパワー出力を増加させるためにコイルアセンブリ506がスプール180の周りに巻かれた追加のコイル188A、188Bを持つ点を除いて、前述された磁石とコイルの構造に似たものであるのが好ましい。より多いまたは少ない永久磁石セットそしてまたはコイルを使用することも可能であることを理解されたい。
熱交換機ユニット505は好ましくは外壁面510、内壁面512、外壁と内壁の上端をつなぐ上部環状壁面部分514、及び外壁と内壁の下端をつなぐ下部環状壁面516を持つシリンダー壁を有する、概して円筒状の壁面を有する。これにより、下部環状壁面516には液体を通すことのできる内部空洞518が形成され、運転中に発生しうるバルブアセンブリ500の熱を取り除くことができる。内部空洞518は、上部廃出管またはポート520、及び下部注入管またはポート522に流体連通されており、内部空洞を流れる液体は上向きとなる。出口と入り口のポートを入れ替えて液体の流れを下向きにすることもできることを理解されたい。
上部磁石支持部507は好ましくは概して円筒形状の壁524を有する。環状の肩部526は壁524の内面上に形成され、複数の円周状に離間して設けられた穴528は肩部526の軸方向に貫通しており、上部壁面514の円周状に離間して設けられた対応するねじ穴530と組み合わせられる。中心のハブ532は複数のスポーク534を経て上部磁石支持部507の下端部につながっている。組み立てられると、コイルアセンブリの往復運動中に、スポーク534は、コイルアセンブリ506の軸方向に上方に伸びるスロット536にはまる。中心に位置する穴538は中心ハブ532に形成され永久磁石アセンブリ504の中心シャフト542の上部ねじ部540を通す。ねじナット539は、シャフト542の上部ねじ部540を係合するように穴538と上部磁石支持部内にて同心であり、これにより永久磁石アセンブリを上部磁石支持部507にしっかりと固定する。
磁界検出装置544は、上部磁石支持部507の壁524の概して半径方向に伸びる開口部546に位置し、磁石548またはコイルアセンブリ506の上端部549に位置する小型コイルなどの他の磁界生成装置から生成された磁界の強さを検出し、コイルアセンブリの位置、さらにはバルブ508の位置を判定する。この方法で、プロセッサー(前述の)が各バルブアセンブリの位置のフィードバック情報を受けることができ、これによりバルブ動作とタイミングを優れた精度を持って制御する。磁束検出装置544と磁界生成装置548の場所は逆であり、かつ/またはバルブアセンブリ500と共に別の場所にあってもよいことを理解されたい。他の位置検出装置を代替的に使用してもよいことを更に理解されたい。
上部コイル支持部550は開口部554を持つ上部壁552と、上部壁面から下に伸びる側壁556を有する。軸方向に伸びる環状みぞ558は側壁556に設けられコイルアセンブリ506の上端部549を受ける。好ましくは、上部コイル支持部550はコイルアセンブリ506によく知られた固定方法でその動きを固定されている。その方法は摩擦または押し嵌め、接着、溶接、機械締結などである。往復運動中に上部コイル支持部550に比較的自由に空気が流れるように上部壁552の開口部554が設けてある。環状ボス560は上部壁552から上向きに伸びており、上部コイル支持部材564の内周リング568を保持する。ねじ穴562はボス560と上部壁552を貫通し、上部コイル支持部材564の内周リング568を上部コイル支持部550に固定するようにねじ566がはまる。上部コイル支持部材は円周状に離間した穴572がある外周リング570を含み、組み立てられたときには、この穴572が上部磁石支持部507の穴528に並ぶ。柔軟性のある波状のパネル574が外周リング570と内周リング568をつないでおりコイルアセンブリ506の動きを吸収する。上部固定リング578は、外周リング570に押し付けて組み込まれ、外周リングの穴572の位置と一致する円周状に離間して設けられた穴580を有する。
図44に示されるように、一対の弾力性のある電気接点586、588は好ましくはコイルアセンブリ506の両端から伸び、上部コイル支持部550周りを上向きに囲み 波状のパネル574を通して、一対のタブ589、590で上向きに終端し、制御回路(図11)に電気的に接続され、前述のようにバルブの開閉位置間の動きを制御をする。接点586、588はコイルの両端に電気的に接続しており、制御回路により決められるように、電流が一方向に流れてバルブを開き、反対方向に流れてバルブを閉じる。
パネル574と接点586、588を持つ上部コイルサスペンション部材564は、好ましくは高耐熱フェーノール性エポキシを染み込ませケブラーシートのコーティングをした炭素繊維とコットン布地で覆われた形成されたベリリウム銅をメッシュ構造に織ったものに構成される。しかし、柔軟性のあるプリント基板材料、導電性のある材料や配線を伴う強化したエラストマー材料、他の複合材料などの他の材料をパネル574及び接点586、588に使用することもできることを理解されたい。
組み立てられると、ねじ582は固定リング578の開口部580と、外周リング570の開口部572と、上部磁石支持部507の穴528を通り、熱交換ユニット505のねじ穴530にねじ込まれることで上部サスペンション部材564の外周リング570を上部磁石支持部507にしっかり固定する。同様にしてねじ566は、ボス560と内周リング568に接触する座金584を通り、ねじ穴562にねじ込まれ、内周リング568をこれにともなる往復運動のために上部コイル支持部550にしっかり固定する。上部固定リング578は外周リング570に接触し、外周リングの開口部572と同じ位置である開口部580を有する。
下部磁石支持部509は好ましくは概して円筒状の下部壁592を有する。環状肩部594が壁面592の内面上に形成され、複数の穴596が肩部594の軸方向に伸びて、下部壁面部分516に形成された下部ねじ穴598と組み合わされる。中心ハブ600は下部磁石支持部509の上端に複数のスポーク602を介してつながっている。組み立てられると、スポーク602はコイルアセンブリの往復運動中のコイルアセンブリ506の下軸方向に伸びたスロット604にはまる。中心の開口部606は中心ハブ600の上部壁614を貫通し、永久磁石アセンブリ504の中心シャフト542の下部ねじ部608を通す。ねじナット509は開口部606と同心にあり、下部磁石支持部内の上部壁614の近くに位置して、シャフト542の下部ねじ部608にはめこむことで、永久磁石アセンブリを下部磁石支持部509にしっかり固定する。上部ショックアブソーバー610は好ましくは弾性Oリングを使用し、中心ハブ600の上部壁614の溝612内に位置し、バルブ508が最上位置、すなわち完全に閉じた位置に向かって上方向に動く際に下部コイル支持部616のクッションの役目をする。好ましくは上部ショックアブソーバー610はViton(商標)または他の合成ゴムなどの弾性材料で構成される。
下部コイル支持部616は、好ましくは曲面状の下部壁618と下部壁から上に伸びる側壁622を有し、コイルアセンブリ506の下端部626を保持する。好ましくは下部コイル支持部616はコイルアセンブリ506にこれとともに動くように固定されている。そのためには側壁622の外径はスプール180の内径と同じかわずかに小さいのが好ましい。これにより側壁622はスプールの内側の表面に摩擦により係合される。下部コイル支持部616はコイルアセンブリ506に接着固着、溶接、機械締結などの追加の、または代替的な接続方法にて接続されてもよい。軸方向に伸びる溝624は側壁622の円周方向に等間隔で設けられ下部磁石支持部509の半径方向に伸びるスポーク602を納める。環状スリーブ626は下部壁618から上方向に伸び、これに対する往復運動を行うために中心ハブ600内に納まる。穴628は曲面状の下部壁618と下部コイル支持部616のスリーブ626を貫通し、下部ねじ部630と中間段差部632を持つ。
バルブマウント634は穴628内に位置し、概して円筒の本体を有する。そして段差部632の一方に大きな頭部636、段差部632と交差する中間部638、段差部の反対側の小さい頭部640、頭部636と中間部638を貫通する内ねじ穴641を持つ。組み立て時には第1Oリング642が中間部638にはまり、バルブマウント634は小さい頭部640が段差部632を超えるところまで穴628に押し込まれる。次に第2Oリング644と固定リング646は段差部632とは反対側の中間部638にはめられ、小径部は曲げられるか固定リングにより変形されることで下部コイル支持部616にバルブマウント634を固定する。この構造によりバルブマウント634は下部コイル支持部616内に軸方向に固定されるが、コイルアセンブリの中心軸に対しては回転できる。
図39〜図41及び図44に最もよく示されるように、バルブ508は前述のバルブ96の構造に似ており、好ましくはバルブステム648とバルブステムの下端に位置するバルブヘッド650を有する。バルブステム648の上端部は、ねじ部652(図44)を持ちバルブマウント634の内ねじ穴641に係合する。この組み合わせによりバルブ508はコイルアセンブリ506と共に往復運動をし、その中心軸に対しては回転できる。このようにしてバルブヘッド650とバルブシート223、227(図45)の回転位置が変わりうることによってバルブヘッドとシート間の磨耗を均等に保つことができる。またバルブはコイルに強固に固定されるのではなく、弾力的に固定されており、回転効果とともに、運転中の振動減衰とノイズ減衰を実現する。
図39〜図44においてスプリングマウント654は、下部コイル支持部616の中心ねじ穴630に係合する雄ねじ部656と、ねじ部656から下向きに伸びる頭部658と、ねじ部と頭部を貫通する穴660を有する。穴660はバルブステム648を摺動自在に納める寸法となっている。環状みぞ662は頭部658の下面にあり、圧縮スプリング664を保持する。シリンダーヘッド14のバルブスリーブ666は環状みぞ668を持ち圧縮スプリング664の反対側を保持する。
下部ショックアブソーバー670は好ましくは弾性Oリングの形態であり、バルブスリーブ666の環状みぞ672に位置し、コイルアセンブリ506が最下点もしくはもっとも開いた位置へ動くに従い、コイルスプリング506の下向きの動きを吸収する。好ましくは下部ショックアブソーバー670はViton(商標)または他の合成ゴムなどのエラストマー材で構成されるべきである。前述のバルブ制御システム280(図11)によりバルブ508がバルブ閉弁または開弁位置に近づいたときに速度を変化させることにより、上部及び/または下部ショックアブソーバーは取り除かれるか、代替することが可能であることを理解されたい。
下部コイル支持部材674は好ましくは内周リング676と、円周状に離間された穴680を持つ外周リング678と、内周リングと外周リングをつなげてコイルアセンブリ506の動きを吸収する柔軟性がある波状の円形パネル682とを有する。組み立てられると内周リング676は下部コイル支持部616の下部壁618とスプリングマウント654のヘッド部658にてはさまれ、内周リング676はコイルアセンブリ506とともに動くことができる。同様に外周リング678は下部磁石支持部509の肩部594と下部固定リング684にはさまれる。下部固定リング684は、好ましくは円周状に離間された穴686を持ち、その穴は下部磁石支持部509の穴596に一致し、そして熱交換ユニット505の下部ねじ穴598にも一致する。
組み立てられると、雄ねじ688は下部固定リング685の穴686、外周リングの穴680、下部磁石支持部509の穴596を通り、熱交換ユニット505のねじ穴598にはまり、これにより下部コイルサスペンション部材674の外周リング678を下部磁石支持部509に固定する。
下部コイルサスペンション部材674は好ましくは高耐性フェノール性エポキシで樹脂加工し、ケブラーシートでコーティングをした炭素繊維とコットン布地で覆われ、穴の開いた適当な形状の鉄板でできたもので構成される。しかし下部コイルサスペンション部材674は強化エラストマー材料などの他の材料を使用することも可能であることを理解されたい。
好ましくは熱交換ユニット505ならびにスペーサー146、148、152、156、156A、及び156Bは磁束透過性材料でできており、上下の磁石支持部507、509及びロッド542は非磁性材料、例えば316Lステンレススチールでできている。これは前述の磁気回路がスペーサーと、熱交換ユニットと、磁性磁石との間で閉回路を形成するためである。本発明の例示的な一実施形態によれば、熱交換ユニット及びスペーサーは約0.02%炭素、0.31%マグネシウム、0.01%シリコン、0.013%リン、0.015%硫黄を含んだ鉄系材料で構成されてもよい。この材料は好ましくは熱処理をしてパーライトを球状化させ、したがってわずかな炭化鉄を持つ鉄構造を得た材料が得られる。その結果、熱交換ユニット及びスペーサーは高い磁束透過性を持つこととなる。熱交換ユニット、スペーサー、キャップ、及びロッドには他の材料を使用することが可能であることを理解されたい。例えばコイルアセンブリ506はスペーサーが非強磁性材料で構成されていたとしても十分な性能を発揮できる。したがって、スペーサー、磁石支持部、及びロッドは、アルミニウムなどの非磁性金属、複合材料、プラスチックなどで構成されていてもよい。
さらにバルブアセンブリ500は、特定の相対的な大きさの概して円筒形状の様々な部品で構成されると説明されてきたが、バルブアセンブリは多種多様な自動車や産業の要求を満たすために様々な形状や大きさの部品で構成されてもよいことを理解されたい。
運転中は、図45、及び図46において、バルブアセンブリ500は、吸気バルブアセンブリ69か、または排気バルブアセンブリ692、及び2つ以上のバルブアセンブリを並列して並べたマルチバルブシステムとして具現されてもよい。ハウジングアセンブリ502の構成と材料、永久磁石アセンブリ504、コイルアセンブリ506、及びバルブスリーブ666の間の圧縮スプリングの位置により、吸気及び排気バルブアセンブリ690、692はコイルアセンブリに電源を印加前の初期時に閉弁位置(図45)となる。バルブアセンブリ690と692の1方または両方に電流が流れると、図46に示すように、スプリング664の力に反してコイルアセンブリ506及びしたがってバルブ508が開弁方向に向かって下向きに動きだす。この位置では、上部コイルサスペンション部材564の柔軟性のある波状の上部パネル574は概して円錐形状で、一方下部コイルサスペンション部材674の柔軟性のある波状の下部パネル6824は概して平坦な形状となる。次に電流がコイルに逆方向に流れると、図45に示すように、コイルアセンブリ506そしてバルブ508は閉弁方向に向かって上向きに動き出す。この位置では上部コイルサスペンション部材564の柔軟性のある波状の上部パネル574は概して平坦な形状となり、一方下部コイルサスペンション部材674の柔軟性のある波状の下部パネル682は概して円錐形状となる。バルブが閉じる前に、スプリングの助けで逆電流に抵抗することでバルブをよりソフトかつより静かに閉じることができる。スプリング664がバルブを閉弁方向に戻すだけの十分な力があるのであれば逆方向の電流は必要ない場合があることを理解されたい。更にスプリングの強さ次第では、バルブの開閉の両方に対してコイルの同方向に電流を流す場合もある。バルブが閉じるときには、電流及びそれにより生成された磁界がバルブを開けるのに必要な電流を実質的に低くできる場合もある。及び/または前述したように、バルブの減衰や正確な位置を制御するために電流をパルス状、ステップ状とする場合がある。
図47及び図48において、各バルブアセンブリ690、692の上部排出管またはポート520は共通の上部排出管694につながれ、下部流入管またはポート522は共通の下部流入管696につながれているのが好ましい。管694、696はラジエータ20(図1)などの液体リザーバーに流動可能に接続され、リザーバからの冷却流体は各バルブアセンブリの流入ポート522に入り、各熱交換ユニット505の内部空洞518を循環し、排出ポート520から出て行き、次の冷却のためにリザーバへ戻る。水、不凍液、それらの組み合わせなどの冷却液の循環はコイルから発生しうる熱を低減または取り除くために役立つ。内部空洞518内で電磁界により発生した電気渦や電流は流体の流れを変えその結果冷却効果を高めることとなる。ここで構成された電子制御バルブアセンブリ690,692は潤滑油を必要とせず、追加の冷却装置を必要としない程度に十分冷却されることに留意されたい。
本明細書を通して使用された「好ましくは」という表現は本発明の例示的な一実施形態の一つまたはそれ以上に対して適用でき、したがっていかなる限定した意味をも意図するものではない。
更に本明細書を通して使用される場合がある方向及び/または位置を示す用語、例として「前方」「上部」「中間」「下部」「上向き」「下向き」「内向き」「前面」「側面」及びそれぞれの派生語や同等語が上げられるがこれに限らない用語は絶対的ではなく相対的な方向及び/または位置に関する。
当業者であれば、上記の実施形態には、その広い発明概念から逸脱することなく変形が可能であることが感得せられる。例としては、効率はより低いが、コイルアセンブリを固定し、コイルアセンブリに電流が流れたときに永久磁石アセンブリ側を直線運動できるように配置することも可能である。よって本発明は開示された特定の実施形態に限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の精神及び範囲内の改造物を網羅することを意図する。

Claims (20)

  1. リニアアクチュエーターであって、
    永久磁界を形成する少なくとも1つの永久磁石を有する永久磁石アセンブリと、
    コイルアセンブリであって、それによって前記コイルアセンブリ及び永久磁石アセンブリの一方を前記コイルアセンブリ及び永久磁石アセンブリのもう一方に対して動かすための一時的な磁界を形成する電導性材料で構成された少なくとも1つのコイルを有しコイルアセンブリと、
    運転中に前記少なくとも1つのコイルにより発生した熱を除去するように前記可動コイルアセンブリの少なくとも一部分を囲んでいる熱交換ユニットと、
    を有するリニアアクチュエータ。
  2. 前記永久磁石アセンブリに対して、前記永久磁石アセンブリは固定し、前記コイルアセンブリは軸方向に移動可能である、請求項1記載のリニアアクチュエータ。
  3. 前記コイルアセンブリが、前記永久磁石アセンブリを囲んでいる、請求項2記載のリニアアクチュエータ。
  4. 前記熱交換ユニットは、内部空洞を伴う壁と、前記内部空洞と流体連通している流入ポートと、前記内部空洞と流体連通している排出ポートとを備え、前記排出ポートから離間することによって冷却液が前記内部空洞を通して流入ポートと排出ポートの間を循環することが可能である、請求項3記載のリニアアクチュエータ。
  5. 前記熱交換ユニットの上端部に剛的に接続された上部磁石支持部と、前記熱交換ユニットの下端部に剛的に接続された下部磁石支持部を更に備え、前記永久磁石アセンブリは前記上部及び下部磁石支持部に剛的に接続されている、請求項4記載のリニアアクチュエータ。
  6. 前記上部磁石支持部と前記コイルアセンブル上端部との間に延在する上部コイルサスペンション部材と、前記下磁石支持部と前記コイルアセンブリ下端部との間に延在する下部コイルサスペンション部材とを更に備える、請求項5記載のリニアアクチュエータ。
  7. 各コイルサスペンション部材は、それぞれの磁石支持部に剛的に接続された外周リングと、それぞれのコイルアセンブリ端部に剛的に接続された内周リングと、前記外周リング及び内周リングの間に延在する柔軟性のある円形パネルとを備える、請求項6記載のリニアアクチュエータ。
  8. 前記柔軟性のあるパネルは波状になっている、請求項7記載のリニアアクチュエータ。
  9. 前記コイルアセンブリの上端部に剛的接続された上部コイル支持部と、前記コイルアセンブリ下端部に剛的接続された下部コイル支持部とを更に備え、各コイルサスペンション部材の前記内周リングがそれぞれのコイル支持部に剛的接続されている、請求項7記載のリニアアクチュエータ。
  10. 前記少なくとも1つのコイルの対抗する端部に電気的に接続され、前記上部コイルサスペンション部材を通って延在する一対の電気接点をさらに備える、請求項9記載のリニアアクチュエータ。
  11. バルブシートを伴う燃焼室を有する内燃機関用の、請求項9記載のリニアアクチュエータを備える電子制御バルブアセンブリであって、一端を前記下部コイル支持部に接続したバルブステム、及びバルブステムの対向する端部に接続されたバルブヘッドを有するバルブと、を更に備え、前記バルブは、前記バルブヘッドが前記バルブシートに接触するように適合された閉弁位置と前記バルブヘッドが前記バルブシートと離間している開弁位置との間を前記コイルアセンブリと共に移動可能である、電子制御バルブアセンブリ。
  12. 前記内燃機関に搭載するように適合されるバルブスリーブと、前記バルブスリーブと前記下部コイル支持部との間に位置し、これにより前記少なくとも1つのコイルに電流が流れないときに前記コイルアセンブリを前記閉弁位置に付勢する圧縮スプリングと、を更に備える、請求項11記載の電子制御バルブアセンブリ。
  13. 少なくとも2つの請求項12記載の電子制御バルブアセンブリを有する内燃機関であって、
    その中に形成されるシリンダーを有するエンジンブロックと、
    前記シリンダー内における往復運動のためのピストンヘッドを有するピストンと、
    前記エンジンブロックに接続し、吸気ポート及び排気ポートを有し、前記電子制御バルブアセンブリの1つにより吸気ポートを開閉するように作動可能とし、前記電子制御バルブアセンブリのもう1つが排気ポートを開閉するように作動可能とするシリンダーヘッドと、を更に備える内燃機関。
  14. バルブシートを伴う燃焼室を有する内燃機関のための請求項2記載のリニアアクチュエータを備える電子制御バルブアセンブリであって、前記移動可能なコイルアセンブリに一端を接続したバルブステムと、前記バルブステムの対向する端部に取り付けられたバルブヘッドとを有するバルブと、を更に備え、前記バルブは、前記バルブヘッドが前記バルブシートに接触するように適合された閉弁位置と前記バルブヘッドが前記バルブシートと離間している開弁位置との間を前記コイルアセンブリと共に移動可能である、電子制御バルブアセンブリ。
  15. 前記内燃機関に搭載するように適合されたバルブスリーブと、前記バルブスリーブと前記コイルアセンブリとの間に位置する圧縮スプリングとをさらに備え、これにより前記少なくとも1つのコイルに電流が流れないときに前記コイルアセンブリを閉弁位置に付勢する、請求項14記載の電子制御バルブアセンブリ。
  16. 前記熱交換ユニットは、内部空洞を伴う壁と、前記内部空洞と流体連通している流入ポートと、前記内部空洞と流体連通している排出ポートと、を備え、前記排出ポートから離間することによって冷却液が前記内部空洞を通して流入ポートと排出ポートの間を循環することが可能である、請求項1記載のリニアアクチュエータ。
  17. 電子制御バルブアセンブリであって、
    上下磁石支持部を有するハウジングアセンブリと、
    永久磁界を生成するための少なくとも1つの永久磁石アセンブリであって、前記永久磁石アセンブリは前記上下磁石支持部に剛的接続されている永久磁石アセンブリと、
    前記ハウジング内で前記永久磁石アセンブリを囲み、それによって前記コイルアセンブリを永久磁石アセンブリに対して軸方向に動かす、一時的な磁界を生成するための電導性材料でできた少なくとも1つのコイルを有するコイルアセンブリと、
    前記コイルアセンブリの上端及び下端にそれぞれ剛的接続された上下コイル支持部と、
    前記上部磁石支持部に剛的接続された上部外周リングを有する上部コイルサスペンション部材、前記上部コイル支持部に剛的接続された上部内周リング、及び前記上部外周リングと上部内周リングとの間に延在する柔軟性のある上部円形パネルと、
    前記下部磁石支持部に剛的接続されている下部外周リングを有する下部コイルサスペンション部材、前記下部コイル支持部に剛的接続された下部内周リング、及び前記下部外周リングと内周リングとの間に延在する柔軟性のある下部円形パネルと、
    バルブステムの一方の端部を前記下部コイル支持部に接続し、バルブヘッドを前記バルブステムの対向する端部につなげているバルブと、を備え、前記バルブは、前記バルブヘッドがバルブシートに接触するように適合される閉弁位置と前記バルブヘッドが前記バルブシートと離間する開弁位置との間を前記コイルアセンブリと共に移動可能である、バルブアセンブリ。
  18. 前記少なくとも1つのコイルに電流が流れないときに前記コイルアセンブリを閉弁位置に付勢するように前記コイルアセンブリに作動可能に組み込まれた圧縮スプリングを更に備える、請求項17記載の電子制御バルブアセンブリ。
  19. 前記ハウジングアセンブリは、前記移動可能なコイルアセンブリを囲う内部空洞を伴う壁と、前記内部空洞と流体連通している流入ポートと、前記内部空洞と流体連通している排出ポートとを備え、運転中に前記少なくとも1つコイルにおり発生した熱を取り除くように、前記排出ポートから離間することによって冷却液が前記内部空洞を通して前記流入ポートと排出ポートとの間を循環することが可能である、熱交換ユニットをさらに備える、請求項17記載の電子制御バルブアセンブリ。
  20. 前記少なくとも1つのコイルの対向する端部に電気的に接続し、前記上部コイルサスペンション部材を通り、かつハウジングの外へ延在する、一対の電気接点をさらに備える、請求項17記載の電子制御バルブアセンブリ。
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