JP2011508767A - ボセンタン、その多形形態及びその塩の合成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ボセンタンのアルカリ土類金属塩、無水ボセンタン、その多形形態、非晶質ボセンタン、及びそれらの製造方法に関する。更に、本発明は、ボセンタン及びその医薬として許容し得る塩の製造方法にも関する。
CA2071193及びその対応するUS5,292,740に開示される化合物の1つであるボセンタンは、高血圧、虚血及び関連する疾患の治療に有用なエンドセリン阻害活性を有する、重要なクラスのスルホンアミドに属している。
一般に、いかなる種類の医薬製剤の理想的な候補も、本来、有効成分は非吸湿性である。どんな量の水分の存在でも、任意の製剤において、凝集、塊及び不純物の形成を招き得る。したがって、高含水量の有効成分を有することは必ずしも適切ではない。
本発明の主な目的は、ボセンタン及びその医薬として許容し得る塩の合成方法を提供することである。
本発明の別の目的は、新規で、安定した、ボセンタンの形態、特に新規のボセンタンの塩及び新規のボセンタンの無水形態を提供することである。
本発明の第1の態様により、ボセンタンのアルカリ土類金属塩を提供する。一実施態様において、該塩はバリウム塩である。別の実施態様において、該塩はカルシウム塩である。
本発明の別の態様により、無水ボセンタンを提供する。
また、形態Bの無水ボセンタンは、図2に示すDSCサーモグラムを有することで特徴付けることができる。
また、形態Bの無水ボセンタンは、図3に示すIRスペクトルも有することで特徴付けることができる。
また、形態Cの無水ボセンタンは、図5に示すDSCサーモグラムを有することを特徴とすることができる。
また、形態Cの無水ボセンタンは、図6に示すIRスペクトルを有することを特徴とすることができる。
本発明の別の態様により、ボセンタン又はその塩の製造方法を提供する。該方法は、
アルカリ土類金属の水酸化物から選択される塩基の存在下で、p-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(2-メトキシ-フェノキシ)-[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミド又はその塩を、エチレングリコールとカップリングすることを含む。
好適には、該塩基は、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、又は水酸化バリウムである。好ましくは、該塩基は、水酸化バリウム又は水酸化カルシウムである。より好ましくは、該塩基は、水酸化バリウムである。
一実施態様において、該塩基は、サブモル量で存在する。好適には、該塩基は、約0.1mol%〜最大1mol%未満の量、例えば、最大で0.9mol%未満の範囲の量で存在する。
一実施態様において、カップリング工程の生成物を単離して、ボセンタンのアルカリ土類金属塩を形成する。該塩は、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、又はバリウム塩とすることができる。好ましくは、該塩は、バリウム塩又はカルシウム塩である。より好ましくは、該塩は、バリウム塩である。
好適には、該溶媒は、ジクロロメタン、酢酸エチル、又はトルエンから選択される有機溶媒とすることができる。好ましくは、該溶媒は、酢酸エチルである。該抗溶媒は、テトラヒドロフラン、ヘプタン、n-ヘキサン、及びメタノール、より好ましくは、ヘプタンから選択することができる。
出発物質であるボセンタンは、上記方法のいずれか1つに従って製造することができる。また、該ボセンタンは、従来技術の方法に従って製造されていてもよい。
出発物質であるボセンタンは、上記方法のいずれか1つに従って製造することができる。また、該ボセンタンは、従来技術の方法に従って製造されていてもよい。
一実施態様において、沈殿した形態Aの非晶質ボセンタンを単離し、60℃を越える、好ましくは、65℃を超える温度で乾燥させる。
出発物質であるボセンタンは、上記方法のいずれか1つに従って製造することができる。また、該ボセンタンは、従来技術の方法に従って製造されていてもよい。
本発明の別の態様により、高血圧又は虚血の治療における上記ボセンタンの使用を提供する。
本発明の別の態様により、高血圧又は虚血の治療方法を提供する。該方法は、それを必要とする患者に、治療上有効な量の上記ボセンタンを投与することを含む。
本発明は、単純で、経済的で、かつ規模の拡大が容易な、ボセンタン及びその医薬として許容し得る塩の合成方法を説明し、該方法は、結果として良好な収率及び高い純度の生成物をもたらす。
該p-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(2-メトキシ-フェノキシ)-[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドの塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩とすることができる。あるいは、該塩は、カリウム塩とすることができる。
また、ボセンタンは、そのアルカリ土類金属塩の形態で単離することができる。これは、本発明の別の態様を形成する。本発明の好ましい塩は、ボセンタンのバリウム及びカルシウム塩である。
該方法に使用される溶媒は:ジグリム若しくはテトラヒドロフラン若しくは2-メチルテトラヒドロフランなどのエーテル;又はトルエン若しくはキシレンなどの炭化水素、最も好ましくは、トルエンから選択することができる。
更に、適当な溶媒又は溶媒の混合物を用いて、該ボセンタンの塩を精製することができる。好ましくは、該適当な溶媒の混合物は、メタノール-酢酸イソプロピルである。
更に、上記方法で製造されたアルカリ土類金属塩は、上記の塩基を含まないボセンタンの形成を介して、カルシウム塩などのアルカリ土類金属群の他の塩、又はナトリウム塩などのアルカリ金属塩に変換することができる。
1) 本発明の方法の重要な利点の1つは、望ましくない不純物の形成を招く水酸化ナトリウムなどの強塩基の使用を回避することである。本発明の方法において、これらの不純物は、弱塩基の使用によって回避される。
2) アルカリ土類金属の水酸化物の使用は、二量体不純物の形成を回避し、それによって、ボセンタンの収率が増大する。他の望ましくない不純物は、アルカリ土類金属の水酸化物を分割して添加することによって制御できる。
3) 本発明の方法に必要なアルカリ土類金属の水酸化物の量は、サブモル〜モル量、好ましくは、サブモル量である。
5) ボセンタンのアルカリ土類金属塩は低溶解性であり、したがって、容易に沈殿させることができる。
6) ボセンタン又はそのアルカリ土類金属塩の精製及び単離は容易であり、少数の結晶化工程を含む。
全てのこれらの利点は、本発明の方法を単純で、費用効率がよく、かつ工業的に実施可能なものにさせる。
形態Bのボセンタンは、その粉末X線回折測定(XRPD)パターン及び/又は熱重量分析を用いて特徴付けることができる。形態Bの無水ボセンタンのXRPDは、Cu-Kα-1放射線源を用いた最新の粉末X線回折計である、Rigaku社miniflexで測定されている。該XRPDスペクトルを図1に示す。
一実施態様において、更に、形態Bの無水ボセンタンは、9.6、12.3、14.8、16.1、17.1、17.5、18.4、21.1、21.8、22.1及び22.8度の2θ値(±0.2)にピークをもつXRPDパターンを有することで特徴付けることができる。
更に、本発明の形態Bの無水ボセンタンは、119℃〜129℃の範囲のDSCによって測定された融点開始を有することで特徴付けることができる。
更に、形態Cの無水ボセンタンは、9.3、15.2、15.5、16.7、18.6、20.3、21.3及び22.7度の2θ値(±0.2)にピークをもつXRPDパターンを有することで特徴付けることができる。
本発明の無水の形態B及びCは、安定であり、かつ大気に曝された場合でさえも、水分を取り込まないほど非吸湿性である。
更に、上記の本発明の方法の1つを用いて、任意、公知の方法で合成されたボセンタン一水和物を、無水物又は非晶質のボセンタンに変換することができる。
好ましい実施態様を含む下記の実施例は、本発明の実施を例示する役割を果たすであろう。該詳細は、例として、及び本発明の好ましい実施態様の例示的な詳解のために示されることが理解されよう。
10gmsのp-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(2-メトキシ-フェノキシ)-[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドカリウム塩、及び水酸化バリウム(1.5gms)を反応容器に加えた。エチレングリコール(30ml)及びトルエン(150ml)をそれに添加した。該反応塊を110℃の温度で2時間加熱した。更に1.5gmsの水酸化バリウムを添加し、かつ更に4時間加熱を続けた。該反応の完了後、蒸留によってトルエンを除去し、水(150ml)を加えた。1:1のHCl:水の混合物を用いて、該反応塊のpHを1〜2の範囲の値に調整し、ジクロロメタンで抽出した。該有機層を回収し、水(150ml)で洗浄し、かつ該溶媒を蒸留して残渣を得た。該残渣に、エタノールと水(1:1)との混合物を添加し、かつ撹拌した。得られた懸濁液を還流するまで加熱して、透明溶液を得た。更に該透明溶液を25℃まで冷却して、ボセンタンを単離した(含水量=3〜3.5% w/w)(収量:6gms)。
5gmsのp-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(2-メトキシ-フェノキシ)-[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドカリウム塩、及び水酸化バリウム(0.75gms)を反応容器に加えた。エチレングリコール(15ml)及びトルエン(75ml)を、そこに添加した。該反応塊を110℃の温度で2時間加熱した。更に、0.75gmsの水酸化バリウムを添加し、かつ更に4時間加熱を続けた。該反応の完了後、該固形物を濾過し、かつボセンタンのバリウム塩として単離した。更に、それをメタノールと酢酸イソプロピルとの混合物で結晶化することによって精製した(収量:3gms)。
10gmsのp-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(2-メトキシ-フェノキシ)-[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドカリウム塩、及び水酸化カルシウム(14.5gms)を反応容器に加えた。エチレングリコール(30ml)及びトルエン(100ml)を該容器に添加した。該反応塊を、反応が完了するまで100℃の温度で5時間加熱した。得られた懸濁液を25℃まで冷却し、濾過して、ボセンタンのカルシウム塩として単離した。
100gmsのp-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(O-メトキシ-フェノキシ)[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドカリウム塩、及び水酸化バリウム(40gms)を反応容器に加えた。エチレングリコール(300ml)及びトルエン(750ml)を、それに添加した。該反応塊を110℃の温度で4時間加熱した。該反応の完了後、蒸留によってトルエンを除去し、水(300ml)を添加した。該反応塊のpHを、1:1のHClで1〜2に調整し、ジクロロメタンで抽出した。該有機層を回収し、水(300ml)で洗浄し、かつ該溶媒を蒸留して固形物としてボセンタンを得た。
実施例4から得られたボセンタン(100gms)を、酢酸エチル:ヘプタン(1:1)の混合物で処理した。該反応塊を8O℃で撹拌して、透明溶液を得た。該溶液を25℃まで冷却した。得られた固形物を撹拌し、濾過し、かつヘプタン(200ml)で洗浄した。該固形物を65℃で乾燥させて、形態Bの無水ボセンタン(60gms)を得た。
実施例4から得られたボセンタン(100gms)を、メタノール(1000ml)で処理した。該反応塊を60〜65℃で撹拌して、透明溶液を得た。該溶液を25℃まで冷却した。得られた固形物を撹拌し、濾過し、かつメタノール(100ml)で洗浄した。該固形物を65℃で乾燥させて、形態Cの無水ボセンタン(85gms)を得た。
(i) ボセンタンバリウム)
5gmsのp-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(O-メトキシ-フェノキシ)[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドカリウム塩、及び水酸化バリウム(0.75gms)を反応容器に加えた。エチレングリコール(15ml)及びトルエン(75ml)を、そこに添加した。該反応塊を110℃の温度で2時間加熱した。更に、0.75gmsの水酸化バリウム添加し、かつ更に4時間加熱を続けた。該反応の完了後、得られた固形物を濾過し、ボセンタンのバリウム塩として単離した。更に、それをメタノールと酢酸イソプロピルとの混合物で結晶化することによって精製した(収量:3gms)。
工程i)から得られた100gmsのボセンタンのバリウム塩を、水とジクロロメタン(1:1)との混合物とともに反応容器に加えた。該反応塊のpHを、1:1のHClで1〜2に調整し、ジクロロメタンで抽出した。該有機溶媒を回収し、水(300ml)で洗浄し、かつ該溶媒を蒸留して残渣を得た。更に、それを酢酸エチルとヘプタン(1:1)との混合物で処理した。該スラリーを80℃で撹拌して、透明溶液を得た。該溶液を25℃まで冷却した。こうして得られた固形物を撹拌し、濾過し、かつヘプタン(200ml)で洗浄した。該固形物を65℃で乾燥させて、形態Bの無水ボセンタン(60gms)を得た。
100gmsのp-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(O-メトキシ-フェノキシ)[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドカリウム塩、及び水酸化ナトリウム(4gms)を反応容器に加えた。エチレングリコール(300ml)及びトルエン(750ml)を、それに添加した。該反応塊を110℃の温度で、2時間加熱した。更に、10gmsの水酸化ナトリウムを添加し、かつ更に2時間加熱を続けた。
該反応の完了後、蒸留によってトルエンを除去し、水(300ml)を添加した。該反応塊のpHを、1:1のHClで1〜2に調整し、ジクロロメタンで抽出した。該有機層を回収し、水(300ml)で洗浄し、かつ該溶媒を蒸留して、残渣を得た。該残渣を酢酸エチル:ヘプタン(1:1)の混合物で処理し、80℃で過熱して、透明溶液を得た。該溶液を25℃まで冷却した。得られた溶液を撹拌し、濾過し、かつヘプタン(200ml)で洗浄した。該固形物を65℃で乾燥させ、形態Bの無水ボセンタン(40gms)を得た。
(i) ボセンタンバリウム)
5gmsのp-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(O-メトキシ-フェノキシ)[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドカリウム塩、及び水酸化バリウム(0.75gms)を反応容器に加えた。エチレングリコール(15ml)及びトルエン(75ml)を、そこに添加した。該反応塊を11O℃の温度で2時間加熱した。更に、0.75gmsの水酸化バリウムを添加し、かつ更に4時間加熱を続けた。該反応の完了後、得られた固形物を濾過し、ボセンタンのバリウム塩として単離した。更に、該固形物をメタノール及び酢酸イソプロピルの混合物で結晶化することによって精製した(収量: 3gms)。
工程i)から得られた50gmsのボセンタンのバリウム塩を、水とジクロロメタン(1:1)との混合物とともに反応容器に加えた。該反応塊のpHを、1:1のHClで1〜2に調整し、ジクロロメタンで抽出した。該有機層を回収し、水(150ml)で洗浄し、かつ該溶媒を蒸留して残渣を得た。更に、それをメタノール(500ml)で処理した。該スラリーを60〜65℃で撹拌して、透明溶液を得た。該溶液を25℃まで冷却した。このようにして、得られた固形物を撹拌し、濾過し、かつメタノール(50ml)で洗浄した。該固形物を65℃で乾燥させて、形態Cの無水ボセンタン(40gms)を得た。
100gmsのp-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(O-メトキシ-フェノキシ)[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドカリウム塩、及び水酸化ナトリウム(4gms)を反応容器に加えた。エチレングリコール(300ml)及びトルエン(750ml)を、それに添加した。該反応塊を110℃の温度で2時間加熱した。更に、10gmsの水酸化ナトリウムを添加し、かつ更に2時間加熱を続けた。該反応の完了後、蒸留によってトルエンを除去し、水(300ml)を添加した。該反応塊のpHを、1:1のHClで1〜2に調整し、ジクロロメタンで抽出した。該有機層を回収し、水(300ml)で洗浄し、かつ該溶媒を蒸留して残渣を得た。該残渣をメタノール(1000ml)で処理し、60〜65℃で加熱して透明溶液を得た。該溶液を25℃まで冷却した。得られた固形物を撹拌し、濾過し、かつメタノール(100ml)で洗浄した。該固形物を65℃で乾燥させ、形態Cの無水ボセンタン(82gms)を得た。
50gmsのp-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(O-メトキシ-フェノキシ)[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドカリウム塩、及び水酸化カルシウム(4gms)を反応容器に加えた。エチレングリコール(150ml)及びトルエン(380ml)を、そこに添加した。該反応塊を110℃の温度で2時間加熱した。更に、5gmsの水酸化カルシウムを添加し、かつ更に2時間加熱を続けた。該反応の完了後、蒸留によってトルエンを除去し、水(150ml)を加えた。該反応塊のpHを、1:1のHClで1〜2に調整し、ジクロロメタンで抽出した。該有機層を回収し、水(150ml)で洗浄し、かつ該溶媒を完全に蒸留して残渣を得た。更に、該残渣を50mlのジエチルエーテルで処理し、撹拌して均質な固形物を得て、これを濾過し、85℃で乾燥させて、形態Aの非晶質ボセンタン(35gms)を得た。
ジクロロメタン中のボセンタンの溶液(50mlのジクロロメタン中に5gmsのボセンタン)を25℃〜3O℃で約15分間撹拌した。該溶液を45℃〜5O℃の温度で加熱することによってゆっくりと濃縮して、泡状の残渣を得た。更に、該残渣を50mlのヘプタンで処理し、撹拌して均質な固形物を得て、これを濾過し、85℃で乾燥させて、形態Aの非晶質ボセンタン(4.8gms)を得た。
形態Aの非晶質ボセンタン(10gms)を酢酸エチル:ヘプタン(1:1)の混合物で処理した。該反応塊を8O℃で撹拌して透明溶液を得た。該溶液を25℃まで冷却した。得られた固形物を撹拌し、濾過し、かつヘプタン(50ml)で洗浄した。該固形物を65℃で乾燥させ、形態Bの無水ボセンタン(6gms)を得た。
形態Aの非晶質ボセンタン(10gms)をメタノール(100ml)で処理した。該反応塊を60〜65℃で撹拌して、透明溶液を得た。該溶液を25℃まで冷却した。得られた固形物を撹拌し、濾過し、かつメタノール(25ml)で洗浄した。該固形物を65℃で乾燥させて、形態Cの無水ボセンタン(8gms)を得た。
本発明は添付の特許請求の範囲の範囲内で改良され得ることが理解されるであろう。
Claims (54)
- 無水ボセンタン。
- 多形形態Bである、請求項1記載の無水ボセンタン。
- 9.6、16.1、17.1、18.4及び21.8°2θ±0.2°2θにピークをもつXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項2記載の形態Bの無水ボセンタン。
- 9.6、12.3、14.8、16.1、17.1、17.5、18.4、21.1、21.8、22.1及び22.8°2θ±0.2°2θにピークをもつXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項2記載の形態Bの無水ボセンタン。
- 図1に示されるXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項2記載の形態Bの無水ボセンタン。
- 図2に示されるDSCサーモグラムを有することを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項記載の形態Bの無水ボセンタン。
- 図3に示されるIRスペクトルを有することを特徴とする、請求項2〜6のいずれか一項記載の形態Bの無水ボセンタン。
- 多形形態Cである、請求項1記載の無水ボセンタン。
- 9.3、15.2、15.5、16.7、18.6及び22.7°2θ±0.2°2θにピークをもつXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項8記載の形態Cの無水ボセンタン。
- 9.3、15.2、15.5、16.7、18.6、20.3、21.3及び22.7°2θ±0.2°2θにピークをもつXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項8記載の形態Cの無水ボセンタン。
- 図4に示されるXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項8記載の形態Cの無水ボセンタン。
- 図5に示されるDSCサーモグラムを有することを特徴とする、請求項8〜11のいずれか一項記載の形態Cの無水ボセンタン。
- 図6に示されるIRスペクトルを有することを特徴とする、請求項8〜12のいずれか一項記載の形態Cの無水ボセンタン。
- 形態Aの非晶質ボセンタン。
- 図7に示されるXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項14記載の形態Aの非晶質ボセンタン。
- ボセンタンのアルカリ土類金属塩。
- 前記塩が、バリウム塩である、請求項16記載のボセンタンの塩。
- 前記塩が、カルシウム塩である、請求項16記載のボセンタンの塩。
- ボセンタン又はその塩の製法方法であって、アルカリ土類金属の水酸化物から選択される塩基の存在下で、p-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(2-メトキシ-フェノキシ)-[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミド又はその塩をエチレングリコールとカップリングすることを含む、前記製造方法。
- 前記p-tert-ブチル-N-[6-クロロ-5-(2-メトキシ-フェノキシ)-[2,2'-ビピリミジン]-4-イル]ベンゼンスルホンアミドが、カリウム塩の形態である、請求項19記載の製造方法。
- 前記塩基が、水酸化バリウムである、請求項19又は20記載の製造方法。
- 前記塩基が、水酸化カルシウムである、請求項19又は20記載の製造方法。
- 前記塩基が、サブモル量で存在している、請求項19、20、21又は22記載の製造方法。
- 前記カップリングが、無極性溶媒の存在下で行われる、請求項19〜23のいずれか一項記載の製造方法。
- 前記溶媒が、ジグリム、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、トルエン、又はキシレンから選択される、請求項24記載の製造方法。
- 前記溶媒が、トルエンである、請求項25記載の製造方法。
- 前記カップリング工程の生成物を単離して、ボセンタンのアルカリ土類金属塩を形成する、請求項19〜23のいずれか一項記載の製造方法。
- 前記カップリング工程の生成物が、ボセンタンに変換され、該変換が、カップリング工程の反応塊に水を添加すること、及びHClの水溶液を用いて該溶液のpHを1〜2の範囲の値に調整することを含む、請求項19〜26のいずれか一項記載の製造方法。
- ジクロロメタン、酢酸エチル及びトルエンから選択される抽出溶媒を用いて、粗製のボセンタンを抽出すること、抗溶媒を添加すること、及び沈殿したボセンタンを単離することによって、前記ボセンタンが単離される、請求項19〜27のいずれか一項記載の製造方法。
- 前記抽出溶媒が、ジクロロメタンである、請求項29記載の方法。
- 前記抗溶媒が、メタノール;エタノール;イソプロパノール;ブタノール;それらと水との混合物;又はN,N-ジメチルホルムアミドと水との混合物から選択される、請求項29又は30記載の製造方法。
- 前記抗溶媒が、エタノールと水との1:1の混合物である、請求項31記載の製造方法。
- 前記抗溶媒が、テトラヒドロフラン;ヘプタン;n-ヘキサン;及びメタノールから選択され、前記ボセンタンと抗溶媒との混合物を該溶媒混合物の還流温度まで加熱し、該混合物を25℃まで冷却し、沈殿した生成物を単離し、かつ該生成物が形態Bの無水ボセンタンである、請求項29又は30記載の製造方法。
- 前記抗溶媒が、ヘプタンである、請求項33記載の製造方法。
- 前記ボセンタンと抗溶媒との混合物を、該溶媒混合物の還流温度まで加熱し、次いで、20℃〜30℃の範囲の温度まで冷却し、それによって、形態Bの無水ボセンタンが沈殿する、請求項33又は34記載の製造方法。
- 前記沈殿した形態Bのボセンタンを単離し、かつ60℃を越える温度で乾燥させる、請求項33〜35のいずれか一項記載の製造方法。
- 形態Bの無水ボセンタンの製造方法であって、ボセンタンを溶媒と抗溶媒との混合物に添加すること、該混合物を該溶媒混合物の還流温度まで加熱すること、及び該混合物を20℃〜30℃の範囲の温度まで冷却することを含み、それによって、形態Bの無水ボセンタンが沈殿する、前記製造方法。
- 前記溶媒が、ジクロロメタン、酢酸エチル又はトルエンから選択される、請求項37記載の製造方法。
- 前記抗溶媒が、テトラヒドロフラン、ヘプタン、n-ヘキサン、及びメタノールから選択される、請求項37又は38記載の製造方法。
- 前記沈殿した形態Bボセンタンを単離し、かつ60℃を越える温度で乾燥させる、請求項37〜39のいずれか一項記載の製造方法。
- 形態Cの無水ボセンタンの製造方法であって、メタノール中でボセンタンを還流すること、該溶液を50℃未満の温度まで冷却することを含み、それによって、形態Cの無水ボセンタンが沈殿する、前記製造方法。
- 前記沈殿した形態Cのボセンタンを単離し、かつ60℃を越える温度で乾燥させる、請求項41記載の製造方法。
- 形態Aの非晶質ボセンタンの製造方法であって、ジクロロメタン、酢酸エチル及びトルエンから選択される溶媒中で、粗製のボセンタンの溶液を濃縮して残渣を得ること、抗溶媒を該残渣に添加することを含み、それによって、形態Aの非晶質ボセンタンが沈殿する、前記製造方法。
- 前記沈殿した形態Aの非晶質ボセンタンを単離し、かつ60℃を越える温度で乾燥させる、請求項43記載の製造方法。
- 前記抗溶媒が、炭化水素及びエーテルから選択される、請求項43又は44記載の製造方法。
- 前記抗溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、又はメチルtert-ブチルエーテルである、請求項43又は44記載の製造方法。
- 前記溶媒が、ジエチルエーテルである、請求項46記載の製造方法。
- 本実施例を参照して、実質的に本明細書中に記載されるボセンタン又はその塩。
- 本実施例を参照して、実質的に本明細書中に記載される形態Bの無水ボセンタン。
- 図1、2及び3を参照して、実質的に本明細書中に記載される形態Bの無水ボセンタン。
- 本実施例を参照して、実質的に本明細書中に記載される形態Cの無水ボセンタン。
- 図4、5及び6を参照して、実質的に本明細書中に記載される形態Cの無水ボセンタン。
- 本実施例を参照して、実質的に本明細書中に記載される形態Aの非晶質ボセンタン。
- 図7を参照して、実質的に本明細書中に記載される形態Aの非晶質ボセンタン。
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