JP2011507463A - 電気制御部材を流れる電流又は電気制御部材の端子間の電圧を制御する回路 - Google Patents

電気制御部材を流れる電流又は電気制御部材の端子間の電圧を制御する回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 電気制御部材における電流及び制御部材の端子間の電圧を制御する回路を提供する。
【解決手段】 電気制御部材(110)において電流を制御するための回路300であって、電気制御部材(110)は、4つの端子(105,106,107,108)備えるブリッジと、4つの制御スイッチ(AH,AL,BH,BL)と、電源(109)と、4つのスイッチのうち少なくとも2つのスイッチに対するPWM制御手段とを備えている。制御回路は、第1のスイッチ(AH)及び第4のスイッチ(BL)は閉じており、第2のスイッチ(BH)及び第3のスイッチ(AL)は開いている第1の状態、第2のスイッチ(BH)及び第3のスイッチ(AL)は閉じており、第1のスイッチ(AH)及び第4のスイッチ(BL)は開いている第2の状態、及び次の2つの状態のうち少なくとも1つの状態であることを示す。すなわち、第3のスイッチ(AL)及び第4のスイッチ(BL)は閉じており、第1のスイッチ(AH)及び第2のスイッチ(BH)は開いている第3の状態、及び/又は第1のスイッチ(AH)及び第2のスイッチ(BH)は閉じており、第3のスイッチ(AL)及び第4のスイッチ(BL)は開いている第4の状態とである。
【選択図】図8

Description

本発明は、電気制御部材を流れる電流又は電気制御部材の端子間の電圧を制御する回路に関する。本発明の特に好ましい用途は、自動車におけるいわゆる電磁気バルブ(“カム無し”システム)に使用されるアクチュエータのような可変インダクタンスを伴う電流又は電気機械を制御する分野にある。
バルブの電磁気的作動には、電気エネルギーが必要である。この電気エネルギーは、車に搭載の回路から取り出される。電磁気バルブシステムの性能は、車載回路の電気エネルギー消費の最小化に関係する。実際には、クランクシャフトの出力部において使用可能なパワーは、ヒートエンジンによって生み出される全パワーから、補助装置の正確な動作(バルブの動作、水及びオイルポンプの駆動、その他)に対して必要なパワーを減じたものに等しい。
一般に、正又は負の電流制御電気機械は、頻繁にH型パワーブリッジによって制御されることが多く、機械の構造により単相又は多相である“フォー・クオドラント“ ブリッジ(又は、“フル・ブリッジ チョッパー”)とも呼ばれている。“フォー・クオドラント“ ブリッジという語は、電圧−電流特性の全ての象限において機能するブリッジ制御を意味するものとされている。一般に、制御電子機器は、パワーブリッジへ固定周波数を伴うPWM(パルス幅変調)型制御を適用することにより、電流を設定値とする。“フォー・クオドラント“ ブリッジ1の電子構造の一例を、図1に示してある。ブリッジ1は、次の要素を備えている。
− 4端子5,6,7及び8、
− ブリッジ1の第1及び第2端子5及び6に接続されたDC電源9(これは、例えば、バッテリー、DC−DCパワーコンバータ、又はAC−DCパワーコンバータである)、
− アクチュエータを制御するために用いられ、ブリッジ回路1の第3及び第4の端子7及び8の間に接続されている(可変インダクタンスによる電気的負荷のような)電子制御部材10、
− 第1及び第3の端子5及び7の間に接続されている第1スイッチC1
− 第1及び第4の端子5及び8の間に接続されている第2スイッチC2
− 第2及び第3の端子6及び7の間に接続されている第3スイッチC3
− 第2及び第4の端子6及び8の間に接続される第4スイッチC4。
従って、ブリッジ1は、直列のスイッチC1及びC3、直列のスイッチC2及びC4によってそれぞれ形成されている2つのレッグB1及びB2を備えている。
パワースイッチC1及びC4は、MOSFET(モス電界効果トランジスタ)、又はIGBT(接続ゲートバイポーラトランジスタ)であるのがよい。
その堅牢性のために使用される最も一般的な方法は、パルス幅変調(PWM)によってスイッチの制御を行うことにより、平均電流を制御することである。その最も大きな利点は、ノイズに対するその免疫である。実際には、レギュレーションループは、瞬時電流ではなく、フィルタ処理した値を必要とする。このフィルタリングは、高帯域幅を探す際に遅延を起こすので、使用上の制限が大である。極めて制限的であることがわかる遅延を起こす。“カム無し”システムアクチュエータの場合、数値の管理は、磁気回路の端子に適用しなければならない電圧設定値V*を算出する。パルス幅変調方式は、電圧設定値をパワー電子機器(この場合、それら4つ)の電子スイッチを開閉するための指令に変換する。パワー電子機器は、それ自身の制約(デッドタイム、ホールタイム、その他)を監視する一方で、PWM方式の指令を出す。もしSciを、スイッチCiのスイッチング関数を示すために使用すると、次式が得られる。
Figure 2011507463
全く同一のブリッジレッグ(Ci及びCi+2)の2つのスイッチを制御することは、電源の短絡を回避する上で相容れないことである。従って、DC電圧UDCにより磁気回路10の端子における電圧Uactを決定するために、2つのスイッチング関数(それぞれのレッグについて1つずつ)に時間上の傾向を与えれば十分である。便宜上、ハイスイッチのスイッチング関数が通常選ばれる。伝導性要素における電圧降下、及びスイッチの開閉時間を無視すれば、次式を得ることができる。
Figure 2011507463
簡略にするため、スイッチング関数Sc1及びSc2の時間傾向は、基準電圧設定値V*の値と周波数fpwmの単一の三角形キャリアVp(t)とを比較することで決定される。三角形の関数は、最小値Vpminと最大値Vpmaxの間の値を取るいかなる関数であってもよい。そのため基準設定値電圧V*は、次式のようになる。
Figure 2011507463
次式によって関数sign(x)を定めることにより、
Figure 2011507463
スイッチング関数Sc1(t)は、次式のように決定される。
Figure 2011507463
関数Sc2(t)は、次式によって算出し得るSc1(t)の補完的な関数である。
Figure 2011507463
図2は、スイッチング関数Sc1(t)及びSc2(t)の決定要領を示している。このようにして、第1の曲線は、基準設定値電圧V*及び三角形キャリアVp(t)の時間の関数としての傾向を示す。これにより、第2の曲線は、時間の関数として、Sc1の傾向及び第3の曲線を示し、第2の曲線の補数を作成し、時間の関数として、Sc2を示すことにより推定される。第4の曲線は、+UDCから−UDCに変更し、一定間隔ごとに断続する周期fPWMの間の平均値V*を有する磁気回路10の端子における電圧Uactの傾向を示す。電圧Uactは、明確に異なる2つの値のみを取ることができるため、これは2値状態PWM方法と言われる。
図3は、このタイプのPWM方法によって、負荷10の制御に対し、図1において示されているようなブリッジ1のトランジスタC2,C1,C4及びC3と、それぞれ同一である4つのスイッチAH,BH,AL及びBLを備えるフォー・クオドラントブリッジ11で誘導される切り替えについて説明している。
ブリッジ11は、次の2つの可能な状態を有する。
− スイッチBH及びALが閉じており、スイッチAH及びBLが開いている磁化状態(アクチュエータに適用される電圧VL=+Udc)。
− スイッチBH及びALが開いており、スイッチAH及びBLが閉じている消磁状態(アクチュエータに適用される電圧VL=−Udc)。
しかし、このようなPWM制御をフォー・クオドラントブリッジに対して実施すると、若干の問題が生じる。
その第1の問題は、切り替え損失についてである。スイッチが切り替え状態を変更(開いた状態から閉じた状態への変更又は閉じた状態から開いた状態への変更)した際、それを流れる電流及び端子間の電圧が同時に存在するために損失を起こす。ついで消えるエネルギーは、DC電圧UDCの細断された電流lactの値、及び切り替えの速度の値(切り替え時間は、例えば、使用されるMOSFETトランジスタのゲート抵抗の値によって設定される)に依存する。このように、それぞれの一定間隔ごとに断続する周期に対して、各ブリッジレッグの2つのスイッチのうちの1つに流れる電流の方向に関わらず、2つの開放及び2つの閉鎖がある。それぞれの一定間隔ごとに断続する周期に対するこの2重の切り替えにより、明らかに、周波数が増加するのに従って、損失はより大きくなる。効率および帯域の幅を調整することが重要であることが分かる。PWM制御の場合、PWM周波数は、一般的に、数十又は数百キロヘルツである。これらの高周波数において、切り替え損失は、他の伝導損失に比して小である。磁化状態にから消磁状態へ変化する際に、それぞれの一定間隔ごとに断続する周期に対する4つの切り替え動作のうち、2つはハード切り替え動作であり、2つはソフト切り替え動作である。すなわち、第1の段階は、最初は閉じている2つのトランジスタを開くことであり(ハード切り替え)、それからデッドタイムの後、最初に開いている2つのトランジスタは閉じられる。全く同一のレッグを有する2つのスイッチを同時に閉じることは、このようにして回避される。デッドタイムの間(ソフト切り替えの前)、MOSFETスイッチに固有のダイオード(“フリーホイーリング”と呼ばれる)を処理し、ソフト切り替えの間、MOSFETの電位をゼロに近い状態で維持することを可能にする。
さらに、繰り返される切り替えにより、制御電子回路の効率に影響が及ぼされるだけではなく、駆動する電気機械の効率にも影響が及ぶ。電圧の一定間隔ごとの断続は、電気機械において損失を引き起こす高周波高調波を生成する。これらの電気機械は、一般的に、渦電流を生じる磁性材料(例えば、鉄−Si)から成っている。誘起電圧はプレート間において誘発される。プレートは、それらの固有抵抗のために、しばしば大きな渦電流を発生する。最後にプレートを切断し、別々に分離しても、そこで流れる電流は、ジュール効果により損失を生成する。上述のように、図2の第4の曲線は、電源9がUDCの値を有しているように、図1に示してあるように、負荷10の端子間において電圧UACTを示す。ブリッジの制御は、負荷サイクルαを伴うPWM型のものである。電圧UDCは、スイッチの電気抵抗による電圧効果を無視して負荷10に適用される。負荷サイクルが何であれ、後者が一定であれば、負荷10に適用される電圧の実効値(Ueddy)は、電圧UDC(ピーク電圧を示す電圧UACT)と等しく、UDC=Ueddyである。最終的に、一定間隔ごとに断続する周波数を超える周波数を有し、一定の負荷サイクルを考慮可能な渦電流によって生成される損失は、実質的に、ピーク電圧に比例しており、Peddy=k.Ueddy=k.UDCである。
さらに、電子機器の制御、特にそれらのスイッチは、一定間隔ごとの断続のために、高周波共通モード電流を生成する。負荷は、一般的に地面に対して静電結合を有する。例えば、コイルを巻きつけられた電気機械の場合、共通モード電圧がかけられたコイルと、接地したフレームとの間には大きな結合がある。共通モード電流は、このようにして生成され、それらは、電源によってループされる。これらの高周波電流ループは、現在のEMC(電磁両立性)規格に準拠する点で影響があるような電磁放射を引き起こす。
本発明は、電気制御部材における電流及び制御部材の端子間の電圧を制御し、電源スイッチの切り替え損失、及び磁気回路における渦電流と関連した損失を減らす経済的方法を提供し、上述したEMC問題を未然に防ぐ“フォー・クオドラント”ブリッジ回路を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、本発明は、電気制御部材における電流又は電気制御部材の端子間の電圧を制御する回路であって、
− 4つの端子と、4つの制御スイッチを備えるブリッジと、
− ブリッジのための電源と、
− パルス幅変調によって4つのスイッチのうち少なくとも2つを制御する手段
とを備え、
電源は、ブリッジの第1の端子及び第2の端子の間で接続され、
電気制御部材は、ブリッジの第3の端子及び第4の端子の間で接続され、
第1のスイッチは、ブリッジの第1の端子及び第3の端子の間で接続され、
第2のスイッチは、ブリッジの第1の端子及び第4の端子の間で接続され、
第3のスイッチは、ブリッジの第3の端子及び第2の端子の間で接続され、
第4のスイッチは、ブリッジの第4の端子及び第2の端子の間で接続されており、
制御回路は、
− 第1の状態は、第1及び第4のスイッチが閉じ、第2及び第3のスイッチが開いており、
− 第2の状態は、前記第2及び第3のスイッチが閉じ、前記第1及び第4のスイッチが開いており、
− 以下の2つの状態のうちの少なくとも1つであり、
○第3の状態は、第3及び第4のスイッチが閉じ、第1及び第2のスイッチが開いており、
○第4の状態は、第1及び第2のスイッチが閉じ、第3及び第4のスイッチが開いていることを特徴とし、
パルス幅変調制御手段は、
− 第1の状態から、第3又は第4の状態のうち少なくとも1つの状態への遷移、
− 第2の状態から、第3又は第4の状態のうち少なくとも1つの状態への遷移、
− 第3又は第4の状態のうち少なくとも1つの状態から、第1の状態への遷移、
− 第3又は第4の状態のうち少なくとも1つの状態から、第2の状態への遷移
を許すことを特徴とする回路を提供するものである。
本発明によると、制御回路を、PWM方法によって制御される“フォー・クオドラント”ブリッジ(すなわち、回路は、3つ又は4つの異なる状態へ切り替えることに使用可能である)の3つ又は4つの状態の管理に使用することが可能である。上記のPWM方法は、負荷(電気制御部材)の端子に適用された電圧VLは、3つの段階、すなわち、−UDC,0及びUDC(UDCは電源によって供給される電圧を表す)に基づいているため、3状態と言われる。第3の状態の導入は、1つのハード切り替え(及び1つのソフト切り替え)を軽減する。2つのハード切り替えを導く、“磁化”状態及び“消磁”状態間における直接の遷移を回避するために、本発明に係る回路は、“磁化”状態から、いわゆる“フリーホイーリング”状態(第3又は第4の状態のに対応する)への遷移、及び“消磁”状態から、“フリーホイーリング”状態への遷移を可能とする。従って、切り替えの数は、2つの要因によって減らすことが可能である。このような現象は、パワーエレクトロニクスの設計に重大な影響を及ぼし、次のことを可能にする。
− 既存のパワーエレクトロニクスの信頼性における改善。
− 使用される構成部品の小型化。
− コストの削減。
さらに、渦電流を通した損失について、実効値は、ブリッジを2つの状態に切り替えるフォー・クオドラントブリッジの従来の制御と、3つ又は4つの状態の間で、ブリッジを切り替える本発明によって提供される制御との間で、大いに異なっている。3つ又は4つの状態に制御することは、同じ電流を制御するのに、必要な電圧を減少させる。換言すると、すなわち、同じ平均電圧を供給することになる。
さらに、上述したように、電気部材によって制御されるアクチュエータは、フレームに関して論理的に誤った電気容量を有している。電圧の断続は、制御電子回路において、地上を経て戻る高周波高調波を生成する。これは、共通モード外乱である。EMC規格は、この雑音レベルを制限している。本発明によれば、3状態制御によって生成される電圧は、2状態制御のものよりも、より少ない高調波を生成する。共通モード電流における6dBの低減は、このようにして達成される。
本発明に係るシステムも、個別又は技術的に可能な組み合わせの全てにおいて考えられる、次の特徴を備えている。
パルス幅変調制御方法は、次のことを可能としていると有利である。
− 第1の、いわゆる、負の交番フェーズは、第1の状態から第3の状態への遷移、第3の状態から第1へ状態への遷移を許容し、第1及び第3の切り替えは第1のレッグ、いわゆる、振幅レッグを形成し、いわゆる、一定間隔ごとに断続する周波数で切り替わり、第2及び第4のトランジスタは、符号レッグと呼ばれる第2のレッグを形成し、それぞれのレッグは閉じており、開いている。
− 第2の、いわゆる、正の交番フェーズは、第2の状態から第4の状態への遷移、第4の状態から第1への遷移を許容し、第1及び第3のスイッチは、いわゆる、一定間隔ごとに断続する周波数で切り替わり、前記第2(BH)及び第4(BL)のスイッチも同様に切り替わり、符号レッグの第2及び第4のスイッチの切り替えは、一定間隔ごとに断続する周波数未満の周波数において、負及び正の交番間の遷移を確実にする。
本発明に係る制御回路は、電気制御部材及び第4の端子の間で連続して接続される分流器を備えていると有利である。
この場合、制御回路は、必須のものとして、演算増幅器を備え、分流器の端子は、演算増幅器の反転及び非反転の入力を形成している。
本発明に係る制御回路は、次の要素を備えていると有利である。
− 充電された際に、第2のスイッチに対して制御電圧を供給するのに適するチャージポンプキャパシタ。
−第1の電源から供給される電圧よりも少ない電圧を供給する第2の電源であって、第4のスイッチが閉じている際、チャージポンプキャパシタを充電するのに適する第2の電源。
−チャージポンプキャパシタが第2の電源から再充電されるために制御回路が正の交番フェーズにあるとき、第4の状態から第3の状態への遷移を強いるための手段。
本発明の第1の実施の形態によれば、制御手段は、次の要素を備えている。
− 負荷サイクルαを有するパルス幅変調信号を生成するための手段。
− 負荷サイクルαを有するパルス幅変調信号を第3のトランジスタに適用し、負荷サイクル1−αを有するパルス幅変調信号を第1のトランジスタに適用するための手段。
− 次のような状態を実現するために、正及び負の交番フェーズの間を通過するための手段であって、
○ブリッジが正の交番フェーズにあり、負荷サイクルαが取り消されるとき、装置は状態の変化を検出し、正の交番フェーズに変更し、
○ブリッジが負の交番フェーズにあり、負荷サイクルαが100%に等しいとき、装置は状態の変化を検出し、正の交番フェーズに変更するようになっているもの。
電源は、DC電圧+UDCであって、制御回路は、次の要素を備えていると有利である。
− 正の交番フェーズの間、積α×UDCに等しい平均電圧を電気制御部材に適用するための手段。
− 負の交番フェーズの間、(α―1)×UDCと等しい平均電圧を電気制御部材に適用するための手段。
第2の実施の形態によれば、制御手段は、次の諸要素を備えている。
− 負荷サイクルαを有するパルス幅変調信号を生成するための手段。
− 負荷サイクルαを有するパルス幅変調信号を、負荷サイクルα´=│2α―1│を有するパルス幅変調信号に変換するための手段。
− 負荷サイクルα´を有するパルス幅変調信号を第3のトランジスタ(AL)に適用し、正の交番フェーズの間、負荷サイクル1−α´を有するパルス幅変調信号を第1のトランジスタ(AH)に適用するための手段。
− 負荷サイクル1−α´を有するパルス幅変調信号を第3のトランジスタ(AL)に適用し、負の交番フェーズの間、負荷サイクルα´を有するパルス幅変調信号を第1のトランジスタ(AH)に適用するための手段。
− 次の状態の装置を実装する正及び負の交番フェーズの間を通過させるための手段であって、
○ブリッジが正の交番フェーズにあり、負荷サイクルαが正確に50%未満であるとき、装置は状態の変化を検出し、負の交番フェーズに変更し、
○ブリッジが負の交番フェーズにあり、負荷サイクルαが50%以上であるとき、装置は状態の変化を検出し、正の交番フェーズに変更するようになっているもの。
電源はDC電圧+UDCを供給し、制御回路は、積(2α―1)×UDCに等しい平均電圧を、正及び負の交番フェーズの間、電気制御部材に適用するための手段を備えていると有利である。
負荷サイクルαを有するパルス幅変調信号を、負荷サイクルα´=│2α―1│を有するパルス幅変調信号に変換するための手段は、
− 負荷サイクルが50%に等しい信号及び負荷サイクルαの信号の間で減算を実行するための手段と、
− 減算によって得られる信号を倍増させるための手段とを備えていると有利である。
負荷サイクルが50%に等しい信号、及び負荷サイクルαの信号の間で減算を実行するための手段は、それぞれ、負荷サイクル50%の信号、及び負荷サイクルαの信号である2つの入力を有する排他的論理和論理機能を実行する手段であるのが好ましい。
減算によって得られる信号を倍増させるための手段は、少なくとも1つのカウンタを備えていることが好ましい。
制御手段はプログラマブル論理回路に含まれていると有利である。
スイッチはMOSFETトランジスタであると有利である。
本発明の別の課題は、可変インダクタンスと共に誘導負荷によって形成される電気部材による制御回路の使用方法である。
電気部材は、動作部分を有するアクチュエータに含まれ、電気部材は、動作部分変位幅を制御するようになっていると有利である。
アクチュエータは、自動車用の電磁気バルブアクチュエータであるのが好ましい。
本発明の上記以外の特徴及び効果は、添付図面を参照して以下に述べる本発明の非限定な例に関する説明により、明白になると思う。
従来技術を説明するためのフォー・クオドラントブリッジの電子構造の概略図である。 図1に示すフォー・クオドラントブリッジのスイッチの切り替え関数Sc1(t)及びSc2(t)の測定結果を示すグラフである。 フォー・クオドラントブリッジの技術に係るPWM方法によって誘発される切り替えを説明する図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御回路の説明図である。 2状態を使用する技術に係るPWM制御の場合、及び3状態を使用する本発明に係る制御回路の場合のそれぞれにおいて、図4におけるような負荷の端子に適用される電圧、及びこの負荷における電流の時間関数としての傾向を説明する図である。 2状態を使用する技術に係るPWM制御の場合、及び3状態を使用する本発明に係る制御回路の場合のそれぞれにおいて、図4におけるような負荷の端子に適用される電圧、及びこの負荷における電流の時間関数としての傾向を説明する図である。 負荷回路を直接測定するための回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る制御回路の状態を示す図である。 分流器を内蔵する本発明の第3の実施の形態に係る制御回路の状態を説明する図である。 測定電流、及び図9で示す回路に対する時間の関数としての負荷電流の傾向を説明する図である。 本発明に係る制御回路で使用されるスイッチのチャージポンプ回路を示す図である。 従来技術に係る制御回路のために使用されるレギュレーションループを示す図である。 図12のレギュレーションループによって構成され、使用されるパルス幅変調信号の構造を示す図である。 図12のレギュレーションループの場合における負荷によって観察される主電圧を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る4状態制御回路において使用されるレギュレーションループを説明する図である。 図15によるレギュレーションループを実装するための状態装置を示す図である。 図15のレギュレーションループの場合において、負荷によって観察される平均電圧を示す図である。 測定電流、電流設定値、PWM信号、符号信号及び図15に係るレギュレーションループの異なる構造における時間の関数として、負荷の端子間の電圧を示す図である。 測定電流、電流設定値、PWM信号、符号信号及び図15に係るレギュレーションループの異なる構造における時間の関数として、負荷の端子間の電圧を示す図である。 測定電流、電流設定値、PWM信号、符号信号及び図15に係るレギュレーションループの異なる構造における時間の関数として、負荷の端子間の電圧を示す図である。 測定電流、電流設定値、PWM信号、符号信号及び図15に係るレギュレーションループの異なる構造における時間の関数として、負荷の端子間の電圧を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る4状態制御回路において使用されるレギュレーションループを説明する図である。 実施の形態に係る図22のレギュレーションループにおいて使用される減算手段を示す図である。 実施の形態に係る図22のレギュレーションループにおいて使用される倍増手段を示す図である。 図22に係るレギュレーションループを実装するための状態装置を示す図である。 図22のレギュレーションループの場合において負荷によって観察される平均電圧を示す図である。
すべての図において、共通の要素には、同じ符号を付してある。
図1〜図3については、従来技術の説明のために既に上述した。
図4は、本発明に係る制御回路の3状態を示している。
回路100は、
− 4つの端子105,106,107及び108と、
− 例えば、電池又はブリッジ1の第1の端子105及び第2の端子106間で接続されるDC−DC電力変換装置(又は、AC−DC電力変換装置)である、電圧+UDCを供給するDC電源109と、
− アクチュエータを制御するための誘導負荷のようであり、第3の端子107及び第4の端子108間で接続される電気制御部材110と、
− 第1の端子105及び第3の端子107の間で接続される第1のスイッチAHと、
− 第1の端子105及び第4の端子108の間で接続される第2のスイッチBHと、
− 第2の端子106及び第3の端子107の間で接続される第3のスイッチALと、
− 第2の端子106及び第4の端子108の間で接続される第4のスイッチBL
とを備えている。
電源スイッチAH、BH、AL及びBLは、例えば、MOSFETトランジスタである。各々のトランジスタは、逆並列取り付けダイオード(MOSFETトランジスタの場合における構造を有する)を備えている。
電気制御部材(以下、負荷とも呼ぶ)110は、この場合、電磁バルブのアクチュエータ(電磁石)を制御するのに使用される可変インダクタンスである。可変インダクタンスは明らかに完全ではなく、抵抗部分を含んでいる。電気制御部材110における電流は、例えば、バルブ(開閉それぞれの位置でバルブを維持するパドルを経由して)の開閉を制御するために使用される。バルブの位置は、設定値電流に対応する設定値によって決められる。
図4は、3状態(磁化、フリーホイーリング、消磁)を示している。
− 磁化状態は、トランジスタBH及びALが閉じており、トランジスタAH及びBLが開いている場合に相当する。この場合、負荷110の端子に適用される電圧VLは電圧+UDCである。
− フリーホイーリング状態は、トランジスタAL及びBLが閉じており、トランジスタAH及びBHが開いている状態に相当する。この状態は、下記で“低”フリーホイーリング状態と呼ばれる。これは、ここでは示されていない別のフリーホイーリング状態である“高”フリーホイーリング状態と呼ばれる状態と対比される。“高”フリーホイーリング状態は、トランジスタAH及びBHが閉じており、トランジスタAL及びBLが開いている状態である。高又は低フリーホイーリングの場合、負荷110の端子に適用される電圧VLは電圧0である。
− 消磁状態は、トランジスタAH及びBLが閉じており、トランジスタAL及びBHが開いている状態に相当する。この場合、負荷110の端子に適用される電圧VLは電圧−UDCである。
これら3つ(又は4つの)状態を導入する利点は、それぞれの周期において、切り替えの数を減らす方法を提供することである。磁化状態から消磁状態への変化は(逆の場合も同様に)、2回の切り替えを必要とする。その一方で、磁化状態又は消磁状態から(高又は低の)フリーホイーリング状態への変化には、1回の切り替えを必要とする。実際に、第1の場合において、2つのレッグは、同時にスイッチするが、他の場合には、1つだけのレッグがスイッチする。下記において、2つの低又は高フリーホイーリング状態を使用することが有利であることを示す。しかしながら、これら2つの状態(高又は低フリーホイーリング状態)は、同じ機能を実現し、2つのフリーホイーリング状態の内、1つの状態だけを使用することが可能でもある。低フリーホイーリング状態だけが使用されるため、この構成については図4に示してある。
切り替えの数を軽減するため、磁化状態及び消磁状態の間に直接の状態変化はない。そのため、既定の切り替え回数の頻度に対して、切り替えの数を2回に減らすことが可能である。
図5及び図6は、図4に示す負荷110のような負荷の端子に適用される電圧VL、及びこの負荷における電流ILの傾きを、それぞれ、2状態を使用する技術の状態によるPWM制御の場合、及び3つの状態を使用する本発明に係る制御回路の場合をそれぞれ説明している。
負荷における正又は負の電流ILを維持することは、2状態制御の場合、2つのクォードラント(磁化状態及び消磁状態にそれぞれ対応する正及び負の電圧交番+UDC及び−UDC)での動作を伴う。その結果、3状態を伴う電流の同じ制御は、ちょうど1つのクオドラント(正又は負の電圧交番であり、制御されている正又は負の電流に依存しているか否かに関わらず、フリーホイーリング状態に対応するほとんどゼロの電圧である)での本質的な稼働を可能にする。
図4で示す様態では、低フリーホイーリング状態のみが使用され、2つのレッグA及びBは、PWM制御(通常数十又は数百kHz)の周波数で切り替わるようになっている。
このような設定は、直接負荷電流測定において、いくつかの共通モード障害を引き起こす。まず図7を参照して、そのような測定を行うための回路200について簡単にに述べる。
回路200は、既に図4を参照して上述した構成要素に加えて、負荷110と直列に接続される分流器201を備えている。この分流器は、回路200の端子108及び演算増幅器202の非反転入力に連結される端子203、負荷110及び演算増幅器202の反転入力に連結される端子204を有する。
負荷における電流測定を直接行う利点は、平均電流制御を実装する際、平均電流のイメージを得るための電流を再構成する必要がないことである。また、分流器が安価な解決法であるため、高共通モード電圧を受ける演算増幅器の使用は重要である。このようにして、地面を基準とする測定方法が得られる。一方、位相は地面に対して強い電位変化を受ける。これは、高同相信号除去比(高CMRR)が、増幅器の出力で、ノイズの影響を受けない測定方法を有するために必要な理由である。測定方法のフィルタリングにより、共通モードノイズを減らすことができるが、帯域幅及び安定性について不利な状況にする。高帯域幅を有することが必要であり、かつ迅速な切り替えが必要な際には、特別の測定を行うことは困難である。
このようにして、2状態PWM制御を伴う回路200を使用することにより、電流の測定方法は、電流のレギュレーションを妨げる複数のスイッチそれぞれの切り替えにおいて、共通モードによるピークによってノイズの影響を受ける。
この問題を未然に防ぐための方法は、4つの可能な状態(磁化、消磁、高フリーホイーリング、低フリーホイーリング)の順序を定めすることにある。そのため、電流測定分流器201に連結されるレッグブリッジ(この場合レッグB)は、一定間隔ごとに断続する周波数において切り替わらない。
この方法については、図4で示す回路100におけるのと同一の構成要素によって形成されている制御回路300の4状態の順序を示す図8を参照して説明する。
以後、フォー・クオドラント制御回路300の2つの巨視的な状態を区別する。
− “正の交番”という用語は、制御回路300が、スイッチAH,AL,BH及びBLを切り替える際、負荷110によって観察される平均電圧が正であるために、適用する。
− “負の交番”という用語は、制御回路がスイッチを切り替える際、負荷110によって観察される平均電圧が負であるために、適用する。正の平均電圧は、負荷において正の電流ILを導くこととなる。
レッグAのみの切り替えによって得られる正の交番は、AH及びALをスイッチし、レッグBは、いつも同じ状態(BHは閉じており、BLは開いている)のまま切り替わる。すなわち、このようにして、磁化状態(AHは開いており、ALは閉じている)から高フリーホイーリング状態(AHは閉じており、ALは開いている)への正の交番の場合における変化があり、2つの状態間のその変化は、一定間隔ごとに断続する周波数(通常、数十あるいは数百kHz)で発生する。したがって、正の交番の間、レッグAのみが、高周波数(一定間隔ごとに断続する周波数)で切り替わり、レッグBは切り替わらない。
正の交番から負の交番への変化は、レッグB(BHは開いており、BLは閉じている)を切り替えることによって得られる。
負の交番は、スイッチAH及びALのみを切り替えることによって得られ、レッグBはいつも同じ状態(BHは開いており、BLは閉じている)のまま切り替わる。このようにして、磁化状態(AHは閉じており、ALは開いている)から、低フリーホイーリング状態(AHは開いており、ALは閉じている)への負の交番の場合における変化があり、2つの状態間のその変化は、一定間隔ごとに断続する周波数(通常、数十あるいは数百kHz)で発生する。負の交番の間では、正の交番の間のように、レッグAのみは、高周波数(一定間隔ごとに断続する周波数)に切り替わり、レッグBは切り替わらない。
磁化状態の継続時間、及び低フリーホイーリング状態の継続時間の間の比率がどうであれ、負荷110によって得られる平均電圧は正である。これは、“正の交番”という用語が、これら2つの状態間の切り替えを示すのに使用されるためである。
同様に、消磁状態の継続時間及びフリーホイーリング状態の継続時間の間の比率に関係なく、負荷110によって得られる平均電圧は負である。これは、“負の交番”という用語が、これら2つの状態間の切り替えを示すのに使用されるためである。
低フリーホイーリングと高フリーホイーリングとを区別することによって、同じ交番に対し、制御回路300の1つのレッグのみを切り替えることが可能である。
正の交番の間、レッグB(BHは閉じており、BLは開いている)は切り替わらず、それに対して、レッグAは、一定間隔ごとに断続する周波数で切り替わる。同様に、負の交番の間、レッグB(BHは開いており、BLは閉じている)は切り替わらず、それに対して、レッグAは、一定間隔ごとに断続する周波数で切り替わる。
したがって、2つの交番の間、レッグBは切り替わらない。レッグBの切り替えは、負荷110に適用する平均電圧の符号が変化した際の交番の変更の場合にのみ発生する。2つの交番間における切り替わりは、一定間隔ごとに断続する周波数よりも十分下の周波数、及び電流レギュレーションの帯域幅よりも下の周波数で発生する。その周波数は、論理上は、一定間隔ごとに断続する周波数の2分の1未満であるが、一般的には一定間隔ごとに断続する周波数(通常、数kHz)の10分の1未満である。
そのため、電圧の振幅(絶対値)を調節するために切り替わる高周波へブリッジのレッグ(この場合はレッグA)が貢献することは可能であり、負荷に適用される電圧の極性に対して切り替わる低周波へ他のレッグ(この場合はレッグB)が貢献することは可能である
以下において、振幅を調節するための振幅レッグ(レッグA)と、負荷に適用する電圧の極性に対する符号レッグ(レッグB)とを対比する。
振幅レッグ及び符号レッグを使用することは、分流器を組み込んでいる制御回路の構成において、特に重要である。
回路400のような正及び負の交番について、図9を参照して説明する。回路400は、図4を参照して既に述べた構成要素に加え、負荷110、回路200の端子108及び演算増幅器202の非反転入力に連結する端子203、及び負荷110及び演算増幅器202の反転入力に連結する端子204と直列に接続されている分流器201を備えている。スイッチAH及びALによって形成されるレッグAは、一定間隔ごとに断続する周波数でスイッチし、負荷110の電流の絶対値を設定するのに使用される振幅レッグである。スイッチBH及びBLによって形成されるレッグBは、符号レッグであり、正及び負の交番の間で変化を実行するのに使用される。
共通モード障害の発生は、先行技術における2段階構成のものよりも小さいため、この構成は特に重要である。障害は、符号交番の間でのみ発生する。物理的に、符号の変化は、電流の傾斜が実質的に反転した際に発生する。図10は、その動作を説明している。すなわち、付加の端子間にわたる電圧VL及び負荷(分流器201及び演算増幅器202を経由した)で測定される電流ILは、時間の関数として表わされる。正の交番AP(BLが処理する間、BLは閉じている)は、負の交番AN(BHが処理する間、BLは閉じている)によって、次のようになる。共通モード障害(ピーク電流が測定電流を阻害している)は、交番が変化するときにのみ発生する。上記で導かれるように、先行技術による2状態の構成と共に、それぞれの切り替えにおいて、ピークが観察される。
図9及び図10に示す実施例は、交番の変化がない限り、符号レッグBの2つのトランジスタのうちの1つを常に閉じたままにすること意味している。したがって、符号レッグのトランジスタBHの閉鎖の制御は、正の定電流のレギュレーションの場合において、永続する可能性がある。MOSFET又は、IGBTトランジスタをこの閉鎖状態で維持するために、制御電圧は、そのゲートに適用されなければならない。トランジスタに制御電圧を適用する1つの解決方法は、いわゆるチャージポンプ技術を使用することにある。図11は、本発明に係る制御回路で使用され、トランジスタBH(レッグBのみ図11で示される)の制御電圧の維持を可能にするスイッチのチャージポンプ回路500を示している。回路500は、次の要素を備えている。すなわち、
− 主電源からの電圧UDCよりも低い電圧(通常、12〜15Vの順序によって、MOSFETトランジスタのゲートを制御するために使用される標準的な値に対応するこれらの電圧値)を供給する補助電源装置501。
− そのアノードが補助電源装置501に連結されているダイオード502。
− ダイオード502のカソードに連結される第1の端子、及びトランジスタBH、及びBLの共通端子に連結される第2の端子を有するキャパシタ503。
−ダイオード502のカソードに連結される第1の端子及びトランジスタBHのゲートに連結される第2の端子を有する第1のスイッチ504。
− 第1のスイッチ504の第2の端子に連結し、そのため、トランジスタBHのゲートに連結する第1の端子、及びトランジスタBH及びBLの共通端子に連結される第2の端子を有する第2のスイッチ505。
キャパシタ503は、補助電源501を経由してトランジスタBLを閉じることによってチャージされる。
チャージされたキャパシタ503は、スイッチ504が閉じている際、トランジスタBHのゲートを制御する電圧を供給する。
トランジスタBHを制御するためにチャージポンプ技術を使用すると、再充電することなく、ゲートでの電圧を恒久的に維持することができる。正の交番の継続時間が、一定の時間(正の電流を調整する際に可能な状態)を超える際には、符号レッグのトランジスタBHの閉鎖は、チャージポンプのキャパシタ503は徐々にトランジスタBHのゲートへ放電されるため、もはや保障されない。
このMOSFETの不要な開放を避けるための、1つの解決法として、符号レッグのトランジスタBLの閉鎖により、チャージドポンプのキャパシタ503の充電を保証する方法がある。
負荷制御への阻害を避けるために、遷移は、高フリーホイーリング状態(ゼロ平均電圧が負荷によって観察される)の間で発生し、強制状態は、低フリーホイーリング状態(ゼロ平均電圧が負荷によって観察される)となる。負荷の制御は、高フリーホイーリング状態及び低フリーホイーリング状態が完全に負荷制御に関して等価であるため、そのような動作によっては阻害されない。このように、チャージポンプの再充電は、負荷(電気制御部材)に関して分かりやすい動作である。
チャージポンプのキャパシタ503は、このようにして、トランジスタBHで十分な制御電圧を維持するために再充電される。これに対して、符号レッグは、キャパシタ503がチャージポンプ回路500のダイオード502を通して、補助電源501により再充電されるのを可能にするトランジスタBLの制御に戻る。
次に、4状態(その2つである高フリーホイーリング、及び低フリーホイーリングは、負荷の観点から等価である)に伴う制御の2つの実施例について述べる。
その前に、フォー・クオドラントブリッジの2状態制御のレギュレーションループの動作について、簡単に再考しておく。ループ600は、図12に示されている。ループ600は、次の要素を備えている。
− 相殺器601。
− 増幅器602。
− 負荷サイクルαを有するPWM(パルス幅変調)信号の発生器603。
− 細断された電圧を負荷(通常、誘導負荷)605に供給するために、測定電流Imesは、ループ600によって閉ざされた電流を形成している、フォー・クオドラントブリッジ604。
ブリッジ604の2状態制御のレギュレーションループ600は、次のように動作する。すなわち、電流設定値Irefを、閉ざされた電流Imesの測定値と比較する。相殺器601によって決定される電流設定値Irefと、閉ざされた電流Imesの測定値との差分Eは、増幅された差分Ea(増幅率Gは、比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲインの組み合わせであり得る)を供給するための増幅率Gの増幅器602によって増幅する。増幅された誤差Eaは、キャリア、通常、振幅Aの三角形状又は鋸歯状の信号と比較する。それは、増幅された誤差によって変調されたパルス幅を伴うPWM信号を作り出すためである。フォー・クオドラントブリッジの切り替えは、このPWM信号(あるいは、PWM信号を補完する信号)によって、全く同一のレッグのスイッチの閉鎖及び開放の間のデッドタイムを監視することにより制御する。キャリア周波数で細断された電圧VLは、そのため、負荷605に適用される。負荷605に適用される平均電圧[数7]は、直接、負荷サイクルαに依存する。インダクタンスがL(線抵抗は無視される)である負荷605の電流ILは、この電圧を積分する。負荷における電流は、このようにして、増加させることができるが、あるいは電流の偏り、又は設定値の変化に対する逆の反応において減少させることができる。
Figure 2011507463
図13は、図12のレギュレーションループによって構成されている負荷サイクルαのPWM信号の構成を示す。PWM信号は、振幅A(この場合、鋸歯状の信号であるが、三角形状の信号でもよい)のキャリアと、増幅された誤差Eaによって示される有用な信号(変調装置)とを比較して構成される。キャリアは、一定間隔ごとに断続する周波数の設定に使用される。ブリッジ604に対する制御設定値を形成するPWM信号は、変調装置がキャリアよりも上、すなわちゼロよりも上にある限り、正のパルスを示す。PWM信号は、そのパルス長が誤差に依存する固定参照信号(キャリア信号)である。すなわち、負荷における電流を制御可能にするPWM信号の負荷サイクルである。この負荷サイクルは、[数8]の値(すなわち、負荷サイクルαを得るために、発生器603は増幅率1/Aを増幅された誤差Eaに適用する)を有する。
Figure 2011507463
磁化状態及び消磁状態を説明する図3を参照すると、負荷サイクルαのPWM信号は、スイッチAL及びBHに適用され、PWM信号を補完する負荷サイクル1−αの信号は、スイッチAH及びBLに適用される。このようにして、磁化状態の間、DC電圧+Udcは継続時間αTの間、負荷に適用され、消磁状態の間、DC電圧−Udcは継続時間(1−α)Tの間、負荷に適用される。負荷10によって観察される平均電圧[数7]はそれ故、(2α―1)UDCとなる。図14は、図12に示されているような、2状態のレギュレーションループの場合における負荷サイクルαの関数として、負荷によって観察される平均電圧[数7]の線形の傾きを示している。
2状態のレギュレーションループに関する先行技術について検討したので、次に、図15を参照して、本発明によって、4状態の制御回路を有効にするレギュレーションループ700の第1の実施例について述べる。
レギュレーションループ700は、次の要素を備えている。
− 相殺器701。
− 増幅器702。
− 負荷サイクルαを有するPWM(パルス幅変調)信号の発生器703。
− 正の交番状態705又は負の交番状態706において、細断された電圧を負荷(通常、誘導負荷)707に供給し、その測定された電流Imesがループ700によって閉ざされた電流を形成するフォー・クオドラントブリッジ。
− 正の交番705及び負の交番706の間で変化させるための制御手段708。
レギュレーションループ700は、次のように動作する。すなわち、電流設定値lrefは、閉ざされた測定電流Imesと比較される。電流設定値Iref及び相殺器701によって決定される閉ざされた測定電流Imes間の差異Eは、増幅された差異Ea(増幅率Gは、比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲインの組み合わせであり得る)を供給するための増幅率がGである増幅器702によって増幅される。増幅された誤差Eaは、発生器703によって増幅された誤差(αは、PWM信号の負荷サイクルを示す)によって変調されたパルス幅を伴うPWM信号を生成するために、振幅Aが通常、三角形状又は鋸歯状の信号であるキャリアと比較される。また、従来のPWM制御の場合のように、クオドラントブリッジの制御は、電流設定値及び電流測定値の間の誤差の関数であるとも言える。この差異はPWM関数内に存在し、ブリッジ状態は、PWM信号から決定されるサインに依存する。
正の交番705と負の交番706との間で変更するための制御手段708は、次の作用(図16で説明する)を実行する。
− ブリッジが正の交番705にあり、負荷サイクルが中止されたとき、機械は状態の変化を検出し、負の交番にスイッチする。すなわち、符号レッグは切り替わる。
− ブリッジが負の交番706にあり、負荷サイクルが1に等しいとき、機械は状態の変化を検出し、正の交番にスイッチする。すなわち、符号レッグは切り替わる。
図8に示すように、負荷サイクルαのPWM信号は、スイッチALに適用され、負荷サイクル(1−α)の補完PWM信号は、スイッチAHに正及び負の両方の交番の間において適用される。ブリッジが正の交番にあり、負荷サイクルが中止されたとき、手段708は、スイッチBHの開放及びスイッチBLの閉鎖を制御する。反対に、ブリッジが正の交番にあり、負荷サイクルが中止されたとき、手段708は、スイッチBLの開放及びスイッチBHの閉鎖を制御する。
手段708は符号レッグBを制御し、レッグが正の交番(正の符号信号)から負の交番(負の符号信号又はゼロ符号信号を選択することが可能)への切り替えを可能にする符号信号を使用すると有利である。
ブリッジの伝達機能は、正の交番にあるか、又は負の交番にあるかによって算出される。
− 正の交番
○磁化状態:電圧+Udcは、継続時間αT(TはPWM信号の周期を示す)の間で負荷に適用される。
○高フリーホイーリング状態:継続時間(1−α)Tの間で負荷に適用される負荷ゼロ電圧。
○その結果として、負荷によって観察される平均電圧は、正の交番の間では[数9]である。
Figure 2011507463
− 負の交番
○消磁状態:電圧−Udcは継続時間(1−α)Tの間で負荷に適用される。
○低フリーホイーリング状態:継続時間αTの間で負荷に適用される負荷ゼロ電圧。
○その結果として、負荷によって観察される平均電圧は、負の交番の間では[数10]である。
Figure 2011507463
すなわち、本発明のこの実施の形態に係る制御回路は、次の手段を備えている。
− 正の交番705の間、平均電圧を積α×UDCに等しい負荷に適用する手段。
− 負の交番706の間、平均電圧を積(α−1)×UDCに等しい負荷に適用する手段。
図17は、フォー・クオドラントブリッジの伝達機能を示している。すなわち、平均電圧[数7]は、図15で示すような2状態のレギュレーションループの場合、負荷サイクルαに従って、負荷により観察される。平均電圧の線形の挙動は、交番のそれぞれにおいて、一方の交番から、他方の交番(負荷サイクルが中止され制御回路が正の交番にあるとき、又は負荷サイクルが1に等しく制御回路が負の交番にあるときのいずれか)への切り替えが可能になることが明確に観察される。
図18〜図21は、測定電流Imes、電流設定値Iref、負荷サイクルαのPWM信号、符号レッグBが正の交番(正の符号信号)から、負の交番(負の符号信号)に切り替えることを可能にする符号信号、異なる設定において、時間の関数として負荷の端子における電圧VLを示し得る。
図18は、電流設定値が突然降下する際、設定値と測定値との差が増加することを示している。この差は負である。誤差は増幅される。PWM信号の負荷サイクルは、その最小値(0%)まで誤差に応じて減少する。符号信号は、最初は正(正の交番)であり、負荷サイクルはゼロであるため、状態機械は状態の変化を検出する。符号信号は切り替わって、負になる。図17の伝達関数は、ゼロの負荷サイクル及び負の交番に対して、誘導負荷に適用された平均電圧が負であり、その振幅は最大であることを示している。測定電流は、設定値に向かって収束するために、急激に減少する。測定電流が設定値に近づくにつれて、誤差は減少し、負荷サイクルは増加する。そのため、電圧の振幅の減少を引き起こす。
図19に示すように、電流設定値が突然上昇する際、設定値と測定値との差は増加している。この差は正である。誤差は増幅される。負荷サイクルは、増幅された誤差に応じて増加し、その最大値に到達する。符号信号は、最初は正(正の交番)であり、負荷サイクルは最大であるため、機械は、いかなる状態の変化も検出しない。負荷に適用された電圧は、このようにして、電流が設定値に向かって収束可能なその最大値に到達する。増幅された誤差は、測定電流が設定値に近づくにつれて減少する。
図20に示すように、設定値が突然上昇する際、設定値と測定値との差は増加している。この差は正である。誤差は増幅される。負荷サイクルは誤差に応じて増加し、最大値に到達する。状態機械は、符号信号が最初は負であったことに対し、負荷サイクルが最大値(100%)であることを検出する。符号信号は切り替わり、正になる。図17のフォー・クオドラントブリッジの伝達関数は、最大振幅が正の電圧を表している。この電圧は、測定電流が増加して、設定値に追いつくことを可能にする。電流が設定値に近づくにつれて、誤差は減少し、そのため負荷サイクルは減少する。
図21に示すように、設定値が突然減少する際、設定値と測定値との差は増加している。この差は負である。誤差は増幅される。負荷サイクルは、増幅された誤差に応じて減少し、最小値に到達する。符号信号は最初は負であるため、状態機械はいかなる変化も検出しない。フォー・クオドラントブリッジの伝達関数は、適用された平均電圧が負であることを表している。誘導負荷の端子間における負の電圧の振幅は、電流を急激に減少させる最大値となる。測定電流が設定値に近づくにつれ、誤差は減少し、負荷サイクルは再度増加する。負荷に適用された電流もまた、電流が設定値に向かって収束可能なその最大値に到達する。増幅された誤差は、測定電流が設定値に近づくにつれて減少する。この例では、符号の変化はない。
図15〜図21に関する解の場合、静誤差は、正の交番と負の交番との間で異なる。このようにして、負荷の端子間において全く同一の平均電圧[数7]を生成するために、誤差は2つの交番の場合において異なる。
正の交番の場合においては、[数11]である。
Figure 2011507463
ここで、[数12]は、正の交番の場合において増幅された誤差を示す。
Figure 2011507463
負の交番の場合においては、[数13]である。
Figure 2011507463
ここで、[数14]は、負の交番の場合において増幅された誤差を示す。
Figure 2011507463
従って、誤差の比率は、[数15]となる。
Figure 2011507463
負の静誤差は、正の静誤差よりも大きく、例えば、もし電源電圧が49Vであり、1Vが負荷の端子間で設定された場合、比率は50である。これは、電圧変動範囲において不連続であることを示している。それ以後、交番間の変化の間での電流の脱同期化が発生するおそれがある。この主要な静誤差は、しかしながら、静的増幅率における増加によって相殺される。
図22は、本発明に係る4状態制御回路を実装するため、及びこの静誤差問題を未然に防ぐためのレギュレーションループ800の第2の実施の形態を示す。
レギュレーションループ800は、次の要素を備えている。
− 相殺器801。
− 増幅器802。
− 負荷サイクルαを有するPWM(パルス幅変調)信号の発生器803。
− 負荷サイクルαのPWM信号を負荷サイクルα’に変換するため(及び負荷サイクルα’のPWM信号を補完する負荷サイクル[数16]のPWM信号を供給するため)の変換器809。
Figure 2011507463
− 負荷(通常、誘導負荷)807に鋸歯状電圧、ループ800によって閉じられた電流を形成する測定電圧Imesの供給を行う正の交番状態805又は負の交番状態806におけるフォー・クオドラントブリッジ。
− 正の交番805及び負の交番806の間で切り替えるための制御手段808。
レギュレーションループ800は、次のように動作する。すなわち、電流設定値Irefを、閉じられた電流Imesの測定値と比較する。相殺器801によって決定される電流設定値Irefと、閉じられた電流の測定値Imesとの間における差異Eを、増幅された差異Ea(増幅率Gは、比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲインの組み合わせであり得る)を供給するための増幅率がGである増幅器802によって増幅する。増幅された誤差Eaを、キャリア、通常、三角形状又は鋸歯状の信号と比較する。それにより、発生器803を経由して、パルス幅が増幅された誤差(αはPWM信号の負荷サイクルを示す)によって変調されたPWM信号が作り出される。
負荷サイクルαのPWM信号は、[数17]と等しい負荷サイクルα’と同じ周波数の別のPWM信号を得るために、変換器809によって変換される。
Figure 2011507463
変換器809は、例えば、50%の負荷サイクルのPWM信号と、負荷サイクルαのPWM信号との間で減算を実行するための手段を備えている。得られたPWM信号は、負荷サイクル[数18]を有する。
Figure 2011507463
この減算は、図23で示すように、排他的論理和論理機能によって得ることができる。排他的論理和機能の入力は、50%の負荷サイクル、及び負荷サイクルαのPWM信号を有する同期化PWM信号であり、負荷サイクル[数18]のPWM信号は、出力において直接得られる。
変換器809もまた、負荷サイクル[数18]のPWM信号を倍増する手段を有する。すなわち、得られた信号は、パルス幅が2倍に増えたPWM信号である。従って、負荷サイクルは、[数17]である。最終的に変換器809は、負荷サイクルαのPWM信号を、負荷サイクル[数19]と同じ周波数のPWM信号に変換する。
Figure 2011507463
PWM信号を倍増させるのに使用されるこれらの手段は、2つのカウンタを使用して形成することができる。これらのカウンタの使用は、図24で説明される。
負荷サイクル(α―1/2)の処理可能な信号から始まり、処理可能な信号の上昇端で得られた信号(倍増された信号)は、高い状態に変化し、第1のカウンタは、クロックにより調整されて、パルス幅の継続時間中増加し、それから停止する。落下端では、第2のカウンタが増加する(第1のカウンタと同じクロックにより調整されて)。この第2のカウンタの値が、第1のカウンタの値と等しくなったとき、得られた信号は取り消される。得られた信号は、処理可能な信号のパルス幅の2倍のパルス幅を有する。
正の交番805と負の交番806とを切り替えるための制御手段808は、次の状態(図25で説明した)を取る。
− ブリッジが正の交番805にあり、負荷サイクルαが正確に50%未満であるとき、状態の変化を検出し、負の交番に切り替える。すなわち、符号レッグは切り替わる。
− ブリッジが負の交番806にあり、負荷サイクルαが50%以上のとき、状態の変化を検出し、正の交番に切り替える。すなわち、符号レッグは切り替わる。
図8に示すように、正の交番(αは50%以上)の間、負荷サイクルα’のPWM信号は、スイッチALに送られ、負荷サイクル(1−α’)の補完的なPWM信号は、スイッチAHに送られる。
負の交番(αは正確に50%未満である)の間、負荷サイクル1−α’のPWM信号は、スイッチALに送られ、負荷サイクルα’の補完的なPWM信号は、スイッチAHに送られる。
ブリッジが正の交番にあり、負荷サイクルαが正確に50%未満のとき、手段808は、スイッチBHの開放及びスイッチBLの閉鎖を制御する。反対に、ブリッジが正の交番にあり、負荷サイクルαが50%以上のとき、手段808は、スイッチBLの開放及びスイッチBHの閉鎖を制御する。
手段808は、レッグを正の交番(正の符号信号)から、負の交番(負の符号信号、又はゼロの符号信号が選択可能)に切り替え可能にすることによって、符号レッグBを制御するための符号信号を使用すると有利である。
ブリッジの伝達関数は、正の交番にあるか、又は負の交番にあるかによって算出される。
− 正の交番:
・磁化状態:バス電圧+Udcは、継続時間[数20]の間、負荷に供給される。
Figure 2011507463
・高フリーホイーリング状態:ゼロ電圧は、継続時間[数21]の間、負荷に供給される。
Figure 2011507463
・従って、負荷によって得られる平均電圧は、[数22]である。
Figure 2011507463
− 負の交番:
・磁化状態:バス電圧−Udcは、継続時間[数23]の間、負荷に供給される。
Figure 2011507463
・低フリーホイーリング状態:ゼロ電圧は、継続時間[数24]の間、負荷に供給される。
Figure 2011507463
・従って、負荷によって得られる平均電圧は、[数25]である。
Figure 2011507463
すなわち、本発明のこの実施の形態に係る制御回路は、積(2α―1)×UDCと等しい平均電圧を正の交番805、及び負の交番806の間、負荷に適用する手段を備えている。
図26は、フォー・クオドラントブリッジの伝達関数、すなわち、図22において示されるような4状態のレギュレーションループの場合における負荷サイクルαに従う負荷によって観察される平均電圧[数7]を示す。平均電圧の線形の挙動を、明確に観察することができる。すなわち、この伝達関数は、負荷サイクルの変換がなされているという事実を除いて、既知の2状態フォー・クオドラントブリッジのための制御のものと同一である。この伝達関数によって静誤差問題は解決可能であることが、その対称性によって、容易に理解し得ると思う。
制御戦略(図15によるレギュレーションループを使用する制御回路の場合及び図22によるレギュレーションループを使用する制御回路の場合の両方)を可能にする多様な制御手段は、例えば、FGPA(field programmable gate array)に組み込まれた論理手段である。
本発明は、上に記載した実施の形態だけに限定されるものではないことは言うまでもない。
以上、本発明を、電磁気バルブアクチュエータへ適用した場合について説明したが、本発明は、例えば、電気モータのような誘導負荷によって制御されるいかなる種類の電気機械にも適用し得るものである。
電気機械へ適用した場合、その機械は、単相でも三相でもよい。
さらに、本発明の実施の形態として、誘導負荷における電流の制御に関して説明してきたが、本発明は、この同じ負荷の端子間における電圧の制御にも適用し得ることは明らかである。
さらに、FPGAが、状態機械を実装するためにプログラムされている適用例について述べたが、この状態機械を、結線論理を使用することにより実装することも可能である。
以上本発明を、MOSFETトランジスタを使用している場合について詳しく述べた。しかし、他のタイプのトランジスタ(たとえば、IGBT)もまた、本発明の技術思想から逸脱することなく適用し得ることは言うまでもない。
最後に、前記したいかなる構成要素も、等価の要素と、置換えできることは言うまでもない。
10…磁気回路(負荷)
100…制御回路
109…DC電源
110…電気制御部材
201…電流測定分流器
202…演算増幅器、
5,6,7,8,105,106,107,108,203,204…端子、
300…フォー・クオドラント制御回路、
400…回路、
500…チャージポンプ回路、
501…補助電源装置、
502…ダイオード、
503…キャパシタ、
504,505…スイッチ、
600,700,800…レギュレーションループ、
601,701,801…相殺器、
602,702,802…増幅器、
603,703,803…発生器、
604…フォー・クオドラントブリッジ、
605…負荷、
708,808…制御手段、
809…変換器、
9…電源
AH…第1のスイッチ
BH…第2のスイッチ
AL…第3のスイッチ
BL…第4のスイッチ

Claims (17)

  1. 電気制御部材(110)における電流、又は前記電気制御部材の端子間の電圧を制御する回路(100,200,300,400,600,700)であって、
    − 4つの端子(105,106,107,108)と、4つの制御スイッチ(AH,AL,BH,BL)を備えるブリッジと、
    − 前記ブリッジのための電源(109)と、
    − パルス幅変調によって、前記4つのスイッチの中の少なくとも2つを制御する手段とを備え、
    前記電源(109)は、前記ブリッジの第1の端子(105)及び第2の端子(106)の間で接続され、
    前記電気制御部材(110)は、前記ブリッジの第3の端子(107)及び第4の端子(108)の間で接続され、
    前記第1のスイッチ(AH)は、前記ブリッジの前記第1の端子(105)及び前記第3の端子(107)の間で接続され、
    前記第2のスイッチ(BH)は、前記ブリッジの前記第1の端子(105)及び前記第4の端子(108)の間で接続され、
    前記第3のスイッチ(AL)は、前記ブリッジの前記第3の端子(107)及び前記第2の端子(106)の間で接続され、
    前記第4のスイッチ(BL)は、前記ブリッジの前記第4の端子(108)及び前記第2の端子(106)の間で接続されている前記回路において、
    この回路は、
    − 前記第1(AH)及び第4(BL)のスイッチが閉じ、前記第2(BH)及び第3(AL)のスイッチが開いている第1の状態、
    − 前記第2(BH)及び第3(AL)のスイッチが閉じ、前記第1(AH)及び第4(BL)のスイッチが開いている第2の状態、
    − 以下の2つの状態のうちの少なくとも1つの状態、
    ○ 前記第3(AL)及び第4(BL)のスイッチは閉じ、前記第1(AH)及び第2(BH)のスイッチは開いている第3の状態、
    ○ 前記第1(AH)及び第2(BH)のスイッチは閉じ、前記第3(AL)及び第4(BL)のスイッチは開いている第4の状態を取り、
    前記パルス幅変調制御手段は、
    − 前記第1の状態から、前記第3又は第4の状態のうち少なくとも1つの状態への遷移、
    − 前記第2の状態から、前記第3又は第4の状態のうち少なくとも1つの状態への遷移、
    − 前記第3又は第4の状態のうち少なくとも1つの状態から、前記第1の状態への遷移、
    − 前記第3又は第4の状態のうち少なくとも1つの状態から、前記第2の状態への遷移を許容するようになっていることを特徴とする回路(100,200,30,400,600,700)。
  2. 前記パルス幅変調制御手段は、以下を許可する特性を有する制御回路であって、
    − 第1の、いわゆる負の交番フェーズは、前記第1の状態から前記第3の状態への遷移及び前記第3の状態から前記第1の状態への遷移を許容し、前記第1(AH)及び第3(AL)のスイッチは、振幅レッグ(A)と呼ばれる第1のレッグを形成し、いわゆるチョッピング周波数で切り替わり、前記第2(BH)及び第4(BL)のトランジスタは、符合レッグ(B)と呼ばれる第2のレッグを形成し、それぞれ閉じておりかつ開いており、
    − 第2の、いわゆる正の交番フェーズは、前記第2の状態から前記第4の状態への遷移及び前記第4の状態から前記第1の状態への遷移を許容し、前記第1(AH)及び第3(AL)のスイッチは、前記いわゆるチョッピング周波数で切り替わり、前記第2(BH)及び第4(BL)のスイッチは前記符号レッグ(B)の前記第2(BH)及び第4(BL)スイッチを切り替え、これにより、前記チョッピング周波数未満の周波数で前記負及び正の交番間の遷移を確実にするようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の制御回路(300,400,600,700)。
  3. 前記電気制御部材(110)及び前記第4端子(108)の間に直列接続される分流レジスタ(201)を備えることを特徴とする、請求項2に記載の制御回路(400)。
  4. 演算増幅器(202)と、
    前記演算増幅器の反転入力、及び非反転入力を形成する前記分流レジスタ(201)の端子とを備えることを特徴とする請求項3に記載の制御回路(400)。
  5. − 充電した際に、前記第2のスイッチ(BH)へ制御電圧を供給するのに適したチャージポンプキャパシタ(503)と、
    − 前記第4のスイッチ(BL)が閉じた際に前記チャージポンプキャパシタを充電するのに適し、前記第1の電源によって供給される電圧よりも低い電圧を供給する第2の電源(501)と、
    − 前記チャージポンプキャパシタが前記第2の電源から再充電されるために前記制御回路が正の交番フェーズにあるとき、前記第4の状態から前記第3の状態への遷移を強いる手段とを備えることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の制御回路(400)。
  6. 前記制御手段は、
    − 負荷サイクルαを有するパルス幅変調信号を生成するための手段(701,702,703)と、
    − 前記負荷サイクルαを有する前記パルス幅変調信号を前記第3のトランジスタ(AL)に適用し、負荷サイクル1−αを有するパルス幅変調信号を前記第1のトランジスタ(AH)に適用するための手段(705,706)と、
    − 次の状態装置を実装し、前記正及び負の交番フェーズの間を通過するための手段(708)とを備え、
    前記状態装置は、
    ○ 前記ブリッジが正の交番フェーズにあり、負荷サイクルαが取り消されるとき、前記装置は状態の変化を検出し、負の交番フェーズに変更し、
    ○ 前記ブリッジが負の交番フェーズにあり、負荷サイクルαが100%に等しいとき、前記装置は状態の変化を検出し、正の交番フェーズに変更するようになっていることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の制御回路(700)。
  7. 前記電源は、DC電圧+UDCを供給し、
    − 前記正の交番フェーズの間、積α×UDCと等しい平均電圧を、前記電気制御部材に適用するための手段(705)と、
    − 前記負の交番フェーズの間、(α―1)×UDCと等しい平均電圧を、前記電気制御部材に適用するための手段(706)とを備えることを特徴とする、請求項6に記載の制御回路(700)。
  8. 前記制御手段は、
    − 負荷サイクルαを有する前記パルス幅変調信号を生成する手段(801,802,803)と、
    − 負荷サイクルαを有する前記パルス幅変調信号を、負荷サイクルα´=│2α―1│を有するパルス幅変調信号に変換するための手段(809)と、
    − 負荷サイクルα´を有する前記パルス幅変調信号を、前記第3のトランジスタ(AL)に適用し、前記正の交番フェーズの間、負荷サイクル1−α´を有するパルス幅変調信号を、前記第1のトランジスタ(AH)に適用するための手段(805)と、
    − 負荷サイクル1−α´を有する前記パルス幅変調信号を、前記第3のトランジスタ(AL)に適用し、前記負の交番フェーズの間、前記負荷サイクルα´を有する前記パルス幅変調信号を、前記第1のトランジスタ(AH)に適用するための手段(806)と、
    − 次の状態装置を実装し、前記正及び負の交番フェーズの間を通過するための手段(808)とを備え、
    前記状態装置は、
    ○ 前記ブリッジが前記正の交番フェーズにあり、前記負荷サイクルαが正確に50%未満であるとき、前記装置は状態の変化を検出し、前記負の交番フェーズに変更し、
    ○ 前記ブリッジが前記負の交番フェーズにあり、前記負荷サイクルαが50%以上であるとき、前記装置は状態の変化を検出し、前記正の交番フェーズに変更するようになっていることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の制御回路(800)。
  9. 前記電源は、DC電圧+UDCを供給し、
    積(2α―1)×UDCに等しい平均電圧を、前記正及び負の交番フェーズの間、前記電気制御部材に適用するための手段を備えていることを特徴とする、請求項8に記載の制御回路(800)。
  10. 負荷サイクルαを有する前記パルス幅変調信号を負荷サイクルα´=│2α―1│を有する前記パルス幅変調信号に変換するための前記手段は、
    − 負荷サイクルが50%に等しい信号と前記負荷サイクルαの信号との間で減算を実行するための手段と、
    − 前記減算によって得られる信号を倍増させるための手段
    とを備えることを特徴とする、請求項7又は8に記載の制御回路。
  11. 負荷サイクルが、50%に等しい信号と前記負荷サイクルαの信号との間で減算を実行するための前記手段は、それぞれ、前記負荷サイクル50%の信号及び前記負荷サイクルαの信号である2つの入力を有する排他的論理和論理機能を実行する手段であることを特徴とする、請求項10に記載の制御回路。
  12. 前記減算によって得られる信号を倍増させるための手段は、少なくとも1つのカウンタを備えていることを特徴とする、請求項10又は11に記載の制御回路。
  13. 前記制御手段はプログラマブル論理回路に含まれていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の制御回路。
  14. 前記スイッチは、MOSFETトランジスタであることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の制御回路。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の制御回路を使用する方法であって、可変インダクタンスを伴う誘導負荷によって形成されている電気部材用に用いられる使用方法。
  16. 前記電気部材は、動作部分を有するアクチュエータに含まれ、前記電気部材は、動作部分変位幅を制御することを特徴とする、請求項15に記載の使用方法。
  17. 前記アクチュエータは、自動車用の電磁気バルブアクチュエータであることを特徴とする、請求項16に記載の使用方法。
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