JP2011507459A - 低ノイズ及び低入力容量の差動mdslna - Google Patents

低ノイズ及び低入力容量の差動mdslna Download PDF

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Abstract

【解決手段】差動低ノイズ増幅器(LNA)は、飽和領域にバイアスされた2つのメイン増幅トランジスタと、サブスレショルド領域にバイアスされた2つのキャンセルトランジスタとを含む。一例では、対称性を有し且つクロスカップルに、キャンセルトランジスタのゲートはメイントランジスタのドレインに結合される。メイントランジスタはソース・ディジェネレートされている。キャンセルトランジスタのゲートがLNAの差動入力配線に結合されていないので、LNAの入力容量は低減される。サブスレショルド領域にバイアスされるキャンセルトランジスタによりLNA出力に混入されるノイズは、2つのステージがあることにより低減される。第1のステージはメイントランジスタを含み、第2のステージはキャンセルトランジスタを含む。
【選択図】図6

Description

開示された実施形態は、低ノイズ増幅器に関する。
携帯電話の受信機のような無線受信機における最初の増幅ステージは、一般的に低ノイズ増幅器(LNA)と呼ばれる増幅器である。LNAは、次のステージのノイズ寄与を低減し、受信機全体の達成可能な最低ノイズレベルを決定する。従って、LNAは一般的に、許容出来ない多くの歪みを持ち込むことなく、混入したノイズ量を最小化出来るよう、高い利得を有するように設計される。純粋に単一周波数の正弦波の入力信号が線形増幅器の入力に供給された場合、この増幅器は入力信号を増幅した信号を出力するだろう。この出力信号は単一の周波数のみを有し、そしてこの周波数は入力信号の周波数と同一だろう。しかしながら、同じ正弦波の入力信号が、非線形性を示す増幅器の入力に供給された場合、この増幅器は、入力信号の周波数の、入力信号を増幅した信号を出力するが、増幅器はまた、その他の周波数の1つまたはそれ以上の信号をも出力するだろう。これらの他の信号は、“歪み”と呼ばれる。入力信号(または複数の入力信号)と、増幅器の特有の非線形性との間の相互作用は複雑であり、歪みのタイプもまた複雑で、増幅器及び入力信号の多くの種々の特性に依存し得る。
より具体的には、非線形増幅器のトランスコンダクタンス(transconductance)は、以下の方程式を用いて記述されることがある。すなわち、
Figure 2011507459
式1において、xは入力信号を示し、yは結果として得られる出力信号を示す。gx、g、及びgの項は、それぞれ一次の項(または線形項)、二次の項、及び三次の項と呼ばれる。もしx(入力信号)が電圧でありy(出力信号)が電流であれば、gは“線形トランスコンダクタンス係数”と呼ばれ、他方、g及びgはそれぞれ、二次トランスコンダクタンス係数及び三次トランスコンダクタンス係数と呼ばれる。
LNAの出力電力が増加するにつれて、発生する歪みの大きさは、所望の信号の大きさが大きくなるよりも早く、増大する。ある出力電力において、歪みの大きさは、所望の信号の大きさと等しくなる。三次歪みの大きさが所望の信号の出力電力に等しくなるこの出力電力は、三次インターセプトポイント(third-order intercept point)IIP3と呼ばれる。最初の近似を行うため、IIP3に対する二次の寄与が無視されるとすれば、IIP3は下記の式2によって与えられる。すなわち、
Figure 2011507459
携帯電話における受信機は、受信すべき所望の信号の他に、望ましくない信号が存在する条件下で、信号を受信するために用いられ得る。これらの望ましくない信号は干渉(jammer)と呼ばれ、これらは非常に多様な性質を有し得る。隣接するチャネルの信号及び送信機の信号は、まさに干渉のいくつかの例である。干渉は、離散トーン(discrete tone)であり、またはあるバンド幅を有し得る。解析の目的で、非離散的な(non-discrete)信号は、それぞれが異なる周波数を有する2つのサイン波としてモデル化され得る。ここで、2つのサイン波信号の周波数差は、この非離散的な信号のバンド幅となる。
受信すべき所望の信号が1GHzの周波数を有する状況を考える。もし最初の隣接チャネルの受信干渉が1.001GHzの周波数ωを有し、2番目の隣接チャネルの受信干渉が1.002GHzの周波数ωを有し、そしてこれらの2つの干渉信号の和が、上記の式1内の変数xとして与えられる場合、2乗及び3乗の項により、結果として得られるy信号は、多くの周波数の多くの成分を有するだろう。三次の項及び関連する入力信号の和の3乗により、出力yの1つの成分は、(2ω−ω)の周波数を有するだろう。従って、この成分は所望の信号と同じ1GHzの周波数である。この歪み成分と所望の信号が同じ1Gzの周波数を有するので、フィルタリングによって所望の信号を歪み成分から分離することが出来ない。従って、この歪み成分の大きさを低減するため、より線形の受信機が求められる。この歪み成分は、三次の“相互変調歪み(intermodulation distortion)”と呼ばれることがある。
更に、CDMA2000のような符号分割多重アクセス(CDMA)規格に従って動作する携帯電話では、携帯電話は、携帯電話の受信機が受信するのと同時に送信し得る送信機を有する。送信信号は、受信されるべき所望の信号と異なる周波数バンドで送信されるが、送信信号は強度が大きく、そして携帯電話の高感度受信機に極めて近接して、携帯電話の送信機から出力される。従って、送信信号のかなりの量が送信機に漏れて、歪みの問題を引き起こし得る。送信信号はバンドで送信され、よってそれらは上記述べたように、異なる周波数を有する2つの信号としてモデル化され得る。ここで2つの信号の周波数差が、チャネル幅となる。
そして更に、受信すべき信号がある。この信号は所望の信号と呼ばれる。受信すべき所望の信号が1GHzの受信周波数を有する状況を考える。もし最初の送信干渉が900.0MHzの周波数ωにあり、2番目の送信干渉が900.4MHzの周波数ωにあり、そして所望の信号とこの2つの干渉信号の和が、上記の式1内の変数xとして与えられる場合、結果として得られるy信号は、2乗及び3乗の項により、多くの周波数の多くの成分を有するだろう。三次の項と、その3乗の結果から、出力yの1つの成分がω−(ω−ω)の周波数を有するケースが生じるだろう。この周波数は、本例では1.0006GHzであり、1GHzを中心とした1MHz幅の中にある。この成分は、“三次歪み(triple beat)”の歪み成分、または三次の“混変調(cross-modulation)”成分と呼ばれることがある。混変調成分は受信バンド内にあるため、一般的には、フィルタリングによってそれを所望の信号から分離することは出来ない。従って、この混変調歪み成分の大きさを低減するため、より線形な受信機がまた望まれる。
許容可能なわずかなノイズの混入に加えて、増幅器は、微少量のノイズを持ち込む。熱雑音は、トランジスタが形成される半導体材料の抵抗成分のような、あらゆるインピーダンスの抵抗成分内の電子及び原子のランダムな動きに起因する。従って、トランジスタを使用する全ての増幅器は、ノイズを持ち込む。このノイズは、増幅器に内在し、必然的に発生する。LNAの出力へのノイズの混入を無くすことはできないが、しかし粗末な設計は、LNAが必要以上のノイズを加え、そして元からあるノイズを必要以上に増幅させる結果をもたらし得る。そしてLNAによって出力されるノイズは、受信機のその他の部分を流れる。従ってLNAは、LNA出力のノイズ量を低減し、最小化するよう設計される。
いくつかの種々の方法及び回路トポロジが、低ノイズ及び歪み性能を示すLNAを実現するために、従来から応用されている。これらの技術には、フィードバック・キャンセレイション(feed-back cancellation)、プリディストーション・キャンセレイション(pre-distortion cancellation)、フィードフォワード・キャンセレイション(feed-forward cancellation)、及びポストディストーション・キャンセレイション(post-distortion cancellation)と呼ばれる技術が含まれる。ポストディストーション・キャンセレイション技術の3つの具体的な例にここでは着目し、それはアクティブ・ポストディストーション(APD)法、微分重ね合わせ(Derivative Super-position (DS))法、及び修正された微分重ね合わせ(Modified Derivative Superposition (MDS))法と呼ばれる
図1(従来技術)は、アクティブ・ポストディストーション法を用いた差動LNA1の回路図である。本方法は、飽和領域にバイアスされた4つの電界効果トランジスタ(FET)の使用を含む。FET2及び3はメインFETと呼ばれる。FET4及び5はキャンセルFETと呼ばれる。メインFETとキャンセルFETの1つの組は、次のように動作する。メインFET2(これは回路の利得とノイズ量を決定する)は、入力配線5上の入力信号を増幅する。入力信号の増幅されたバージョンは、ノード6に生成される。メインFET2はコモンソース増幅器として構成されているので、増幅された信号は、入力配線5上の入力信号に対して約180°の位相シフトを有している。三次歪み成分もまた、入力信号の所望の増幅されたバージョンと共に、ノード6上の信号に存在する。ノード6上の位相シフトされた信号は、キャンセルFET4の入力に供給される。キャンセルFET4は飽和領域にあるが、それにもかかわらず、十分な非線形性の増幅特性を有する。キャンセルFET4は、増幅された信号において、そのドレインに、相当量の三次歪みを生成する一方で、微小な所望の信号しか供給しない、という点では、低の悪い増幅器として設計される。FET4から出力される歪み信号の大きさは、FET2によって出力される歪み信号の出力と同じになるよう設定される。キャンセルFET4は飽和領域にバイアスされているので、それが出力する増幅された所望の信号だけでなく、それが出力する歪みも両方が、ノード6の三次歪み成分に対して180°位相がずれている。メインFET2及びキャンセルFET4から出力される電流信号は、ノード7で加算される。この加算が、両方の信号における三次歪みのキャンセレイションという結果となる。あいにく、不要な三次歪みのキャンセルに加えて、本方法では、FET2及び4により出力された所望の入力信号の増幅されたバージョンも互いに同相であるため、この所望の信号もまたキャンセルされてしまう。従って、LNAの利得は低下される。図1の差動LNAの更なる詳細については、2007年10月4日に公開された公開米国出願番号2007/0229154を参照のこと。
図2(従来技術)は、微分重ね合わせ(DS)法を用いたシングルエンドLNA(single-ended LNA)10の回路図である。本例は、図1の例の差動回路とは対照的に、シングルエンド回路である。図2のDS回路においては、2つのFET11及び12が使用されている。FET12はメインFETと呼ばれ、飽和領域にバイアスされている。FET11はキャンセルFETと呼ばれ、サブスレショルド(sub-threshold)領域にバイアスされている。飽和領域にバイアスされたFET増幅器についてのトランスコンダクタンス方程式が、サブスレショルド領域にバイアスされたFET増幅器についてのトランスコンダクタンス方程式と比較される際には、2つのトランジスタのトランスコンダクタンス方程式の三次の係数の符号が互いに反対であることが認識される。しかしながら、一次の係数の符号は互いに反対ではない。このことは、トランジスタをサブスレショルド領域にバイアスすることは、それが出力する三次歪みの位相を、飽和領域にバイアスされたトランジスタに対してシフトさせるが、サブスレショルドにバイアスされたトランジスタによって出力される所望の信号の位相は、飽和領域にバイアスされたトランジスタに対して位相シフトされない、ことを意味する。従って、FET11及び12から出力される電流は、従ってノード13で加算され、その結果、キャンセルFET11から出力される歪み信号は、メインFET12から出力される三次歪みをキャンセルする。しかしながら、キャンセルFET11が出力し、所望の入力信号の周波数を有する信号は、メインFET12から出力される所望の信号の増幅されたバージョンに対して180°位相がずれていないため、ノード13の所望の信号部分は、図1のAPSの例のようにはキャンセルされない。
しかしながら、図2のDS法を使用することには問題がある。ソース・ディジェネレーション・インダクタンス(source degeneration inductance)がフィードバックパスを生成し、これにより二次トランスコンダクタンス係数が三次歪みに寄与するようになる。その結果、DS法は、三次インターセプトポイントIIP3を十分には増大させない。DS法では、三次歪みへの二次の寄与により、望ましくない低いIIP3という結果になる。
図3(従来技術)は、修正された微分重ね合わせ(MDS)法を用いたLNA15の図である。DS法の場合のように、三次相互変調歪みに対する二次トランスコンダクタンス係数g2MAINの寄与をスケーリング(scaling)及びローテーティング(rotating)するよりもむしろ、MDS法では、三次相互変調歪みに対する三次トランスコンダクタンス係数g3CANCELの寄与の大きさ及び位相を、三次相互変調歪みに対する三次トランスコンダクタンス係数g3MAINの寄与に対して、変化させる。すなわち、それらの和(g3CANCELとg3MAINの寄与)は、三次相互変調歪みに対する二次の係数g2MAINの寄与と、位相が異なっている。キャンセルFET16のソースを2つのインダクタ17及び18のコモンノードに接続する目的は、メインFET19のg2MAIN及びg3MAINの寄与に対して、g3CANCELの寄与の大きさ及び位相を変えるためである。従って、図3のMDS LNA15は、図2のDS LNA10のIIP3に比べて、改善されたIIP3を有する。上記説明されたトランジスタの動作及び位相の関係についての記述は、簡単化されたものであることが理解されるだろう。これらは、ここで説明的な目的で与えられている。修正された微分重ね合わせ(MDS)法を用いたLNAの動作のより詳細な説明については、2005年8月11日に公開された、公開米国特許出願2005/0176399を参照のこと。
望ましくないことに、サブスレショルドにバイアスされたFETを使用する増幅器は一般的に、飽和領域にバイアスされたFETを使用した増幅器に比べて、ノイズの多い増幅器となる。図3のMDS LNA回路15では、キャンセルFET16は、望ましくない量のノイズをLNA出力にもたらす。更に、キャンセルFET16のゲートがLNA15の入力配線20に結合されているため、LNA回路15は、望ましくない大きな入力容量を有することになる。
差動MDS LNAは、飽和領域にバイアスされた第1トランジスタ及び第2トランジスタを含む。第1トランジスタは、第1差動入力信号ノードから第1入力信号を受信し、第1歪み信号と共に第1入力信号の増幅されたバージョンを生成する。第2トランジスタは、第2差動入力信号ノードから第2入力信号を受信し、第2歪み信号と共に第2入力信号の増幅されたバージョンを生成する。第1入力信号は、第2入力信号と共に差動入力信号となり、差動LNAの2つの差動入力信号ノードに差動入力信号として供給される。従って第2入力信号は、第1入力信号に対して約180°位相がずれている。第1及び第2トランジスタは同じ回路トポロジを有しているので、第2トランジスタから出力される信号は、第1トランジスタから出力される対応する信号に対して、約180°位相がずれている。
差動MDS LNAはまた、サブスレショルド領域にバイアスされた第3及び第4トランジスタを含む。第3トランジスタは、第2入力信号の増幅されたバージョンを受信するように結合される。一例では、この第2入力信号の増幅されたバージョンは、第2トランジスタのドレインから、キャパシタを介して、第3トランジスタのゲートに転送される。第3トランジスタは、第3歪み信号と共に、第2入力信号のバージョンを出力する。第3歪み信号は、本明細書では第1キャンセル信号と呼ばれる。
第3トランジスタによって出力されるような第2入力信号のバージョンは、第1トランジスタから出力されるような第1入力信号の増幅されたバージョンと実質的に同相である。第3トランジスタから出力されるような第2入力信号のバージョンは、第1トランジスタから出力されるような第1入力信号の増幅されたバージョンに加算されるようにされ、その和がLNAの第1差動出力信号ノードに出力される。
第3トランジスタがサブスレショルド領域にバイアスされることにより、第3トランジスタから出力されるような第1キャンセル信号は、第1トランジスタから出力されるような第1歪み信号に対して180°位相がずれている。第3トランジスタから出力されるような第1キャンセル信号は、第1トランジスタから出力されるような第1歪み信号の少なくとも一部をキャンセルするように生成され、これにより、増幅器の第1差動出力信号ノード上の歪みの大きさを低減出来る。サブスレショルド領域にバイアスされた第4トランジスタは、第4トランジスタが、それが生成する第2キャンセル信号が、第2トランジスタによって生成される第2歪み信号の少なくとも一部をキャンセルするように結合される点を除いては、第3トランジスタが結合されるのと同様にして結合される。
第1及び第2トランジスタのソースは、ディジェネレーション・インダクタによってソース・ディジェネレートされている。ディジェネレーション・インダクタのインダクタンス、第1、第2、第3、及び第4トランジスタがバイアスされるDCバイアス電圧及び電流、並びに第1、第2、第3、及び第4トランジスタのサイズは、第1キャンセル信号の位相及び振幅が第1歪み信号を最適にキャンセルし、そして第2キャンセル信号の位相及び振幅が第2歪み信号を最適にキャンセルするように、設定され得る。
キャンセル信号を生成するために用いられるトランジスタ(第3及び第4トランジスタ)のゲートが、一般的なMDS LNAにおけるように新規なLNAの差動入力信号ノードに結合されていないため、新規な差動MDS LNAの入力容量が低減される。サブスレショルド領域にバイアスされたトランジスタによる新規な差動MDS LNAの出力に混入されるノイズは、新規なLNAトポロジにおいては2つのステージがあるため、低減される。第1増幅ステージを、ノイズの多いサブスレショルド領域にバイアスされたトランジスタを有する第2ステージの前に置くことにより、サブスレショルド領域にバイアスされたトランジスタの、回路全体の出力に対するノイズ寄与を低減出来る。
上記はサマリであり、従って当然ながら、単純化、一般化、及び詳細の省略を含み、よって当業者は、このサマリが例示的なものにすぎず、多少なりとも限定することを意味しないことを理解するだろう。特許請求の範囲においてもっぱら定義された、本明細書で述べられるデバイス及び/またはプロセスの別の側面、発明の特徴、及び有利な点は、本明細書で説明される、非限定的な記述において明白になるだろう。
図1(従来技術)は、一般的な差動アクティブ・ポストディストーションLNAの図。 図2(従来技術)は、一般的なシングルエンドDS LNAの図。 図3(従来技術)は、一般的なシングルエンドMDS LNAの図。 図4は、新規な一側面に従った移動体通信デバイス100のある具体的なタイプの、ハイレベルブロック図。 図5は、図1のRF集積回路103のより詳細なブロック図。 図6は、図5の新規なLNA110の回路図。 図7は、図6の新規なLNA回路110の動作を例示する。 図7Aは、図6の新規なLNA110における種々のノード上にある信号の大きさ及び位相を説明するチャート。 図7Bは、図6の新規なLNA110における種々のノード上にある信号の振幅及び位相を説明するチャート。 図7Cは、図6の新規なLNA110における種々のノード上にある信号の振幅及び位相を説明するチャート。 図7Dは、図6の新規なLNA110における種々のノード上にある信号の振幅及び位相を説明するチャート。 図7Eは、図6の新規なLNA110における種々のノード上にある信号の振幅及び位相を説明するチャート。 図7Fは、図6の新規なLNA110における種々のノード上にある信号の振幅及び位相を説明するチャート。 図8は、図6の回路において歪みのキャンセレイションが最適化されるように、バイアス電圧及び電流、トランジスタサイズ、並びにインダクタのインダクタンスが設定される得る方法のフローチャート。 図9は、図6の新規なLNA回路110のDCバイアス回路202のより詳細な図。 図10は、図6の新規なLNA回路110のDCバイアス回路203のより詳細な図。 図11は、新規な一側面に従った方法300の、単純化されたフローチャート。 図12は、図6で説明した新規なLNAトポロジの第1変形例400の回路図。 図13は、図6で説明した新規なLNAトポロジの第2変形例500の回路図。
図4は、ある新規な側面に従ったある具体的なタイプの移動体通信デバイス20の、非常に単純化されたハイレベルのブロック図である。本例では、移動体通信デバイス100は、CDMA携帯電話通信プロトコルを使用する3−D携帯電話である。携帯電話は、(図示せぬ種々のその他の部品のうち)アンテナ102及び2つの集積回路103、104を含む。集積回路104は、“デジタルベースバンド集積回路”または“ベースバンドプロセッサ集積回路”と呼ばれる。集積回路103は、RF送受信機集積回路である。RF送受信機集積回路103は、受信機と共に送信機も含むため、“送受信機”と呼ばれる。
図5は、図1のRF送受信機集積回路のより詳細なブロック図である。受信機は、局部発振器106に加えて、いわゆる“受信チェーン(receive chain)”105を含む。携帯電話の受信時、高周波数RF信号107がアンテナ102で受信される。信号107からの情報は、送受切り替え器108(duplexer)、整合ネットワーク(matching network)109を通過し、そして受信チェーン105を通過する。信号107は、低ノイズ増幅器(low noise amplifier: LNA)110により増幅され、ミキサ111によって周波数をダウンコンバートされる。結果として生じたダウンコンバート信号は、ベースバンドフィルタ112でフィルタリングされ、そしてデジタルベースバンド集積回路104に渡される。デジタルベースバンド集積回路104におけるアナログ/デジタルコンバータ113は、この信号をデジタルの形式に変換し、得られたデジタル情報は、デジタルベースバンド集積回路104におけるデジタル回路によって処理される。デジタルベースバンド集積回路104は、局部発振器106によってミキサ111に供給される局部発振器信号(local oscillator signal: LO)114の周波数を制御することにより、受信機を調整(tune)する。
携帯電話の送信時、送信される情報は、デジタルベースバンド集積回路104におけるデジタル/アナログコンバータ115によってアナログの形式に変換され、そして“送信チェーン(transmit chain)”116に供給される。ベースバンドフィルタ117は、デジタル/アナログ変換処理によるノイズを取り除く。そして、局部発振器119の制御の下、ミキサブロック118はこの信号を高周波数信号にアップコンバートする。駆動増幅器(driver amplifier)120及び外部電力増幅器(external power amplifier)121は、この高周波信号を増幅して、高周波数RF信号122がアンテナ102から送信されるように、アンテナ102を駆動する。
図6は、LNA110を更に詳細に示す回路図である。LNA110は、2つの差動入力信号端子200及び201、DCバイアス回路M202、DCバイアス回路C203、M1_メイン電界効果トランジスタ(FET)204、M2_メインFET205、M1_キャンセルFET206、M2_キャンセルFET207、2つのFET209及び210を含む第1カスコード回路208、2つのFET212及び213を含む第2カスコード回路211、2つのキャパシタ214及び215、第1ディジェネレーション・インダクタ(degeneration inductor)L1 216、第2ディジェネレーション・インダクタL2 217、2つのインダクタ219及び220並びにキャパシタ221を含むLNA負荷218、並びに2つの差動出力信号ノード222及び223を含む。全てのトランジスタ204〜207、209、210、212、及び213はNチャネルFETである。インダクタ216、217、219、及び220並びにキャパシタ214、215、及び221は、半導体製造プロセスを用いてRF送受信機集積回路103上に形成された集積回路素子である。
バイアス回路M 202は、カスコードFET209及び213のゲートに、DCバイアス電圧VBIAS1を供給する。バイアス回路M 202はまた、図示するように、メインFET204のゲートにDCバイアス電圧VBIAS3を供給し、メインFET205のゲートにDCバイアス電圧VBIAS4を供給する。これらの電圧は、メインFET204及び205がそれらの飽和動作領域にバイアスされるよう設定される。バイアス回路C 203は、カスコードFET210及び212のゲートにDCバイアス電圧VBIAS2を供給する。バイアス回路C 203はまた、キャンセルFET206のゲートにDCバイアス電圧VBIAS5を供給し、キャンセルFET207のゲートにDCバイアス電圧VBIAS5を供給する。これらのバイアス電圧は、キャンセルFET206及び207がそのサブスレショルド動作領域にバイアスされるように設定される。このサブスレショルド動作領域は、弱反転動作領域(weak inversion operating region)と呼ばれることもある。図6の例ではカスコードトランジスタ209、213、210、及び212をバイアスするために2つのバイアス電圧が使用されているが、別の実施形態では、全てのカスコードトランジスタのゲートが共通に接続され、そして全カスコードトランジスタをバイアスするために単一のDCバイアス電圧が用いられても良い。
図7は、図6の新規なLNA回路110の動作を例示する。この回路は、差動入力信号ノード224及び225において差動入力電圧信号を受信する点で、差動であると考えられる。電圧入力信号VIN+は整合ネットワーク109によって出力され、そして端子200及び入力ノード224に供給される。他方で電圧入力信号VIN−は整合ネットワーク109によって出力され、端子201及び入力ノード225に供給される。本明細書では説明の目的で、VIN+入力信号が、単一の周波数を有する純粋な正弦波信号であると仮定する。この信号はまた、所望の入力信号とも呼ばれる。
トランジスタM1_メイン204は、その飽和領域にバイアスされ、そしてコモンソース(common source)増幅器として構成されている。従って、所望のVIN+入力信号の増幅されたバージョンは、ノードN3におけるM1_メインFET204のドレインに現れる。M1_メインFET204の非線形性により、三次歪みを含む歪み信号は、所望の信号の増幅されたバージョンと共に、ノードN3に現れる。ノードN3上のこの信号は、カスコードFET209を介して、総和ノード(summing node)N1及び出力ノード222上に転送される。この信号経路は、第1信号経路226と呼ばれる。図7における矢印228は、M1_メイントランジスタ204の非線形性により生成された歪み信号と共に、所望の入力信号VIN+の増幅されたバージョンを示す。
ディジェネレーション・インダクタ216は、M1_メインFET204のゲート・ソース電圧(Vgs)を低減する。Vgsがより小さいので、M1_メインは、その非線形なVgs−Idトランスコンダクタンス・カーブの狭い領域で動作する。M1_メイントランジスタが、そのトランスコンダクタンス・カーブの狭い領域で動作するので、M1_メインFET204の増幅出力は、より線形となる。Vgsは、例えば、インダクタL1が無い場合に取り得る値の半分のオーダーだけ低減される。線形性における同様の改善は、インダクタ217を含む経路にも適用出来る。
ノードN3における所望の信号VIN+のバージョンの位相の、入力ノード224上の所望のVIN+入力信号の位相に対する概算のシフトは、以下の式(3)によって与えられる。すなわち、
Figure 2011507459
Ldegenの項は、動作周波数における第1ディジェネレーション・インダクタ216のインダクタンスである。項gmは、M1_メインFET204を流れる電流の大きさ及びデバイスサイズの関数である。項gmは、バイアス電圧VBIAS3を変えることによって変化させることが出来る。もし、gmjωLdegenが1よりも十分に小さい場合、式3に従って位相シフトは180°に近似出来る。もし、gmjωLdegenが1よりも十分に大きい場合、式3に従って位相シフトはほぼ90°となる。ノードN3における、所望の信号VIN+のバージョンと三次歪み信号の位相シフトは、バイアス電圧VBIAS3及びVBIAS1の調整により、調整することが出来る。
入力ノード224からノードN1への第1信号経路226に加えて、入力ノード225からノードN1への第2信号経路227がある。VIN−入力信号は、入力ノード225に与えられる。VIN−入力信号は、入力ノード224上に与えられるVIN+信号と、反対の極性(polarity)を有する。言い換えれば、信号VIN−の位相は、信号VIN+に対して180°ずれている。入力ノード225上の入力信号VIN−は、M2_メインFET205のゲートに供給される。M2_メインFET205は、サイズ、バイアス電流、及び動作領域において、M1_メインFET204と同一である。従って、所望のVIN−入力信号は、VIN−入力信号の増幅されたバージョンが、三次歪み信号を含む歪み信号と共に、ノードN4のM2_メインFET205のドレインに与えられるように、M2_メイントランジスタ205により増幅される。ノードN4におけるVIN−の増幅されたバージョン及び歪み信号の位相は、ノードN3における対応するVIN+の増幅されたバージョン及び歪み信号と、180°ずれている。ノードN4の信号は、キャパシタ215を介して、位相シフトされることなく、M1_キャンセルFET206のゲートに転送される。
M1_キャンセルFET206は、コモンソース増幅器として構成される。従って、VIN−の所望の信号の増幅されたバージョンは、M1_キャンセルFET206によって180°だけ位相シフトされる。この180°の位相シフトは、ノードN5の所望の信号のバージョンが、ノードN3の所望の信号の増幅されたバージョンと同相になるように、VIN−信号とVIN+信号との間の180°位相シフトに加えられる。ノードN5における所望の信号のバージョンは、カスコードFET210を介して、総和ノードN1に転送される。ノードN3及びN5上の所望の信号の2つのバージョンが互いに同相であるので、2つの信号が加算され、その結果得られる信号は、第1差動出力信号ノード222に出力される。
しかしながら、M1_キャンセルFET206は、動作のサブスレショルド領域にバイアスされている。サブスレショルド領域にバイアスされたFETのトランスコンダクタンス方程式の冪級数展開(power expansion series)が、飽和領域にバイアスされたFETのトランスコンダクタンス得方程式の冪級数展開に比較される場合、三次の係数は反対の極性を有するものと認識される。従って、最初の近似(first approximation)を行うため、ノードN5上の、サブスレショルドにバイアスされたM1_キャンセルFET206によってノードN5供給された三次歪み信号は、ノードN3の歪み信号に対して、約180°位相がずれている。図7の矢印229は、M1_キャンセルトランジスタ206によって生成された歪み信号を示す。この歪み信号はまた、第1キャンセル信号とも呼ばれる。第1カスコード回路208は、ノードN5のキャンセル信号229を総和ノードN1に結合し、これによって、M1_メインFET204によって生成された三次歪み信号の少なくとも一部をキャンセルする。
第2のM2_キャンセルトランジスタ207は、M2_キャンセルトランジスタ207が、M2_メイントランジスタ205により生成された第2歪み信号を少なくとも部分的にキャンセルする第2キャンセル信号を生成する点を除いては、第1のM1_キャンセルトランジスタ206が動作するのと同じようにして動作する。しかしながら、M2_キャンセルトランジスタ207によって出力される、所望の信号のバージョンは、M2_メイントランジスタ205によって出力される所望の信号の増幅されたバージョンと同相である。第2カスコード回路211は、所望の信号のこの2つのバージョンを混合して、その結果得られた和を、第2差動出力信号ノード223に供給する。
図6のLNA回路110の動作をより詳細に検討する際、飽和領域におけるトランジスタの動作と、サブスレショルド領域でのトランジスタの動作との間に動作の連続性(continuum)があることが認識される。この連続性の帰結は、ノードN5の三次歪み信号がM1_キャンセルによってシフトされる位相シフト量が、VBIAS2及びVBIAS5のバイアス電圧を変えることにより、いくらか調整され得ることである。従って、M1_キャンセルによって三次歪み信号がシフトされる位相シフトは、M1_キャンセルによって出力される所望の信号の位相に対して、正確には180°の位相差ではないだろう。従って、あるVBIAS2及びVBIAS5につき、インダクタ216のインダクタンスは、ノードN5の三次歪み信号の位相が、ノードN3の三次歪み信号に対して180°の位相差となるよう、設定される。同様に、インダクタ217のインダクタンスは、ノードN6の三次歪み信号の位相が、ノードN4の三次歪み信号に対して180°の位相差となるように設定される。
このメイン及びキャンセル信号経路の歪みの位相整合のためにインダクタ216及び217のインダクタンスを使用することに加えて、メイン及びキャンセル信号経路の歪みはまた、M1_キャンセルトランジスタ206のソースとグランドノードN7との間に第3インダクタを加え、M2_キャンセルトランジスタ207のソースとグランドノードN7との間に第4インダクタを加えることによっても、整合され得る。しかしながら、第3及び第4インダクタを設けることはダイ(die)面積を消費し、LNA110の面積を最小限にすることが、第3及び第4インダクタを加えることによって提供される調整の自由度をもたらすことに比べて、この具体的なプリケーションではより重要であるので、この追加の整合方法は、図6の具体例では使用されていない。
LNA110の動作の本記述は単純化されたものであり、従って、ある種の観点においては的確では無いことが認識される。LNA110の実際の具現化では、種々の入力信号及び様々な干渉と、種々の複雑な方法で相互変調及び混変調し得る多くの歪み成分があるだろう。種々の動作領域で動作するトランジスタを記述するために一般に使用されるトランスコンダクタンス方程式は単純化されたものであり、LNAの種々のトランジスタがどのようにバイアスされ、サイズを有するかに依存して、不正確さの幅を有する。また、歪み信号の種々のタイプに共通に与えられたテキストのラベル、及び種々の信号間の相対的な位相の特長は、一般的に解析の第1のレベル(first level)でのみ有用である。実際の回路の具現化においては、回路動作の正確な記述は不可能であり、テキストの形式または数学的な形式でそれを得ることの有効性は限定的である。むしろ、回路は製造及び/またはシミュレートされ、そして、所定のアプリケーションにおける回路動作を満足させる(好ましい最適化)結果の得られる値のセットが実験的に見つかるまで、種々の回路パラメータ値(VBIAS1〜VBIAS6、インダクタ216及び217のインダクタンス、トランジスタM1_メイン及びM2_メインのサイズ、トランジスタM1_キャンセル及びM2_キャンセルのサイズ、並びにカスコードトランジスタのサイズ)の調整が、様々な順列で行われる。
図7A〜7Fは、図6の新規なLNA回路110における様々なノードのそれぞれについて、ノードに存在するスペクトル成分と、各スペクトル成分の位相を説明する。図7A〜7Fのデータは、以下の表1で与えられる回路パラメータについてのものである。すなわち、
Figure 2011507459
図6の具体的な実施形態と、図3に示す一般的なシングルエンドMDS LNAとの間には、幾つかの相違がある。第一に、図3の一般的なMDS回路では、LNAの入力配線20に結合された2つのトランジスタゲート(トランジスタ16及び19のゲート)がある。従って図3の回路は、好ましくない大きな入力容量を有する。他方、図6の新規なLNA回路では、キャンセルトランジスタ206及び207のゲートが入力ノード224及び225に結合されていないので、LNAの入力容量は低減されている。図6の新規なLNAでは、唯一つのトランジスタのゲートが、入力ノード224及び225の各々に結合される。
第二に、サブスレショルド領域にバイアスされたキャンセルトランジスタによる、LNAの出力へのノイズの混入が低減される。図3の一般的なMDS回路では、サブスレショルドにバイアスされたトランジスタ16は、メインの増幅トランジスタ19に並列に結合されている。サブスレショルド領域にバイアスされたトランジスタは、一般的に、飽和領域にバイアスされた同じトランジスタよりも、より多くのノイズを発生する。従って、サブスレショルドにバイアスされたトランジスタ16は通常、好ましくない多くのノイズ量を、LNA出力に混入させる。他方、図6の新規なLNAは、信号が通過して役立つキャンセル信号を生成する2つのステージを含む。最初のステージは、メイントランジスタを含む。2番目のステージはキャンセルトランジスタを含む。2段ステージシステムでは、全体として同じ利得を維持しつつ、最初のステージの利得が増大され、2番目のステージの利得が低減され得る。サブスレショルドにバイアスされたトランジスタを含むステージは、利得ステージにより先行されるので、サブスレショルドにバイアスされたトランジスタの、LNA全体のノイズ量に対する寄与は、低減される。
第三に、キャンセルトランジスタ206及び207はソース・ディジェネレート(source degenerated)されていないので、キャンセルトランジスタは、高い線形性を求めない動作モードにおける電流効率の高い方法でLNA利得をブーストさせるために用いられ得る。第四に、メインカスコードトランジスタ209及び213が適切な大きさとされる場合、Vin_キャンセル/Vin_メインの比率は、キャンセルトランジスタについてのより大きな所望の歪み量ともたらす比率よりも大きい。第五に、図6の新規なLNAのトポロジは、タップ付きのインダクタを含まない。従って、インダクタの設計及びインダクタのモデリングが単純化される。
図8は、種々のトランジスタサイズ、インダクタの値、並びにDCバイアス電流及びDCバイアス電圧が設定され得る、ある適切な方法200のフローチャートである。まず初めに(ステップ201)、メイントランジスタ204及び205のサイズが、LNAの利得及びノイズ量についてシステムの要求を満たすように設定される。キャンセルトランジスタ206及び207のサイズは、キャンセルトランジスタに付随する寄生成分を低減するために、メイントランジスタ204及び205のサイズの約1/2に設定される。次に(ステップ202)、キャンセルトランジスタ206及び207を流れる、ある一定のDCバイアス電流(DCバイアス電圧VBIAS2、VBIAS5、及びVBIAS6を設定することにより初めに設定される)において、カスコードトランジスタCT1_メイン209及びCT2_メイン213のサイズが、小さいものから大きいものまでスウィープ(sweep)される。歪み測定量を含む回路性能データは、カスコードトランジスタ209及び213のサイズの漸進的変化のそれぞれにつき、採取される。スウィープの後、キャンセルトランジスタ206及び207を流れるDCバイアス電流が調整され(ステップ203)、カスコードトランジスタ209及び213のサイズは、再度、小さいものから大きいものへスウィープされる。回路性能データが再度収集される。カスコードトランジスタのサイズを小さいものから大きいものへスウィープするこの処理は、キャンセルトランジスタのDC電流の種々の値のそれぞれについて繰り返される。このスウィープが、キャンセルトランジスタのDCバイアス電流の全ての種々の増加分につき完了すると(ステップ204)、LNAが動作する具体的なアプリケーションにおいてLNAが最高の回路性能を発揮することになる値を有するように、カスコードトランジスタのサイズ及びキャンセルトランジスタのバイアス電流が設定される(ステップ205)。先に説明したように、ディジェネレーション・インダクタのインダクタンスは、この最適化の一部であり得る。
図9は、図6のDCバイアス回路M202を実現する、ひとつの可能な方法の、単純化された回路図である。図10は、図6のDCバイアス回路C203を実現する、ひとつの可能な方法の、単純化された回路図である。
図11は、新規な方法300の単純化されたフローチャート図である。第1トランジスタを使用して(ステップ301)、第1差動入力ノードで受信された第1入力信号を増幅する。一例では、第1トランジスタは図6のソース・ディジェネレートされたM1_メイントランジスタ204であり、第1差動入力ノードは図6のノード224である。第1トランジスタは、第1歪み信号と同様に、第1入力信号の増幅されたバージョンを生成する。第1トランジスタは、飽和領域にバイアスされている。
第2トランジスタを使用して(ステップ302)、第2差動入力ノードで受信された第2入力信号を増幅する。一例では、第2トランジスタは図6のソース・ディジェネレートされたM2_メイントランジスタ205であり、第2差動入力ノードは図6のノード225である。第2トランジスタは、第2歪み信号と共に、第2入力信号の増幅されたバージョンを生成する。第2トランジスタは、飽和領域にバイアスされている。
第2入力信号は、第1入力信号に対して約180°位相がずれており、第1及入力信号は第2入力信号と共に、第1及び第2トランジスタがその一部であるLNAの差動入力ノード上に供給される差動入力信号となる。
第2入力信号の増幅されたバージョンは、第3トランジスタが第1キャンセル信号を生成するように、第3トランジスタに供給される(ステップ303)。一例では、第3トランジスタは図6のM1_キャンセルトランジスタ206である。第3トランジスタは、サブスレショルド領域にバイアスされている。
そして第1キャンセル信号が使用されて(ステップ304)、これにより第1歪み信号の少なくとも一部がキャンセルされる。一例では、第1キャンセル信号は、第1カスコード回路を介して第1総和ノードに供給され、第1歪み信号は、第1カスコード回路を介して第1総和ノードに供給される。第1キャンセル信号は、第1総和ノード上で第1歪み信号をキャンセルする。一例では、第1総和ノードは、図6の第1差動出力ノード222である。
第1入力信号の増幅されたバージョンは、第4トランジスタが第2キャンセル信号を生成するように、第4トランジスタに供給される(ステップ305)。一例では、第4トランジスタは、図6のM2_キャンセルトランジスタ207である。第4トランジスタは、サブスレショルド領域にバイアスされている。
そして、第2キャンセル信号が使用されて(ステップ306)、これにより第2歪み信号の少なくとも一部がキャンセルされる。一例では、第2キャンセル信号は、第2カスコード回路を介して第2総和ノードに供給され、第2歪み信号は第2カスコード回路を介して第2総和ノードに供給される。第2キャンセル信号は、第2総和ノード上で第2歪み信号をキャンセルする。一例では、第2総和ノードは、図6の第2差動出力ノード223である。
上記では説明的な目的である具体的な実施形態が述べられたが、この特許文書の教示は一般に適用出来、上記述べられた具体的な実施形態に限定されない。例えば、トランジスタ206及び204からの歪み信号は、トランジスタ210を省略して、M1_キャンセルトランジスタ206のドレインをM1_メイントランジスタのドレインに直接接続することにより、キャンセルするようにしても良い。同様に、トランジスタ212が省略されて、M2_キャンセルトランジスタ207のドレインが、M1_メイントランジスタ205のドレインに直接接続されるようにしても良い。
図12は、新規なLNAトポロジの第1変形例400の回路図である。理想的には、メイントランジスタ204及び205の信号経路におけるカスコードトランジスタは、大きなノイズを混入させない。あいにく、実際の回路では、これらのカスコードトランジスタは、ノイズに対して大きく寄与する。この理由は、動作周波数において有限のインピーダンスが、各カスコードトランジスタ(図12の209及び213)のソースに見えることである。これらのカスコードトランジスタの各々につき、そのソースに見えるインピーダンスは、対応するメイントランジスタの出力インピーダンス(及び容量)と、また対応するキャンセルトランジスタの入力インピーダンス(主にゲート・ソース間容量)とにより決定される。図12の回路では、キャンセルトランジスタ206のドレインは、カスコードトランジスタ209のソースに接続されている。このことは、カスコードトランジスタ209のソースによって見えるインピーダンスを低減する。このインピーダンスが低下するほど、カスコードトランジスタのノイズ量への寄与は大きくなる(そしてLNAの利得は小さくなる)。他方、図6のLNA110は、カスコードトランジスタ209のソースによって見えるインピーダンスの低下を抑制する第2カスコードトランジスタ210を含む。図6の回路では、キャンセルトランジスタ210のノイズ寄与は、M1_メイントランジスタ204及びM1_キャンセルトランジスタ210の両方の利得によって、カットされる。図12の回路の場合には、キャンセルトランジスタ206のノイズ寄与は、M1_メイントランジスタ204の利得によってカットされるのみである。
図12の回路はまた、次の点でも図6の回路と異なる。すなわち、図6の回路では、M1_キャンセルトランジスタ206のために十分の歪みを生成するため、カスコードトランジスタ209のソースにおいて十分に大きい電圧スウィングがある。図8の方法に関して上記説明したように、M1_メイントランジスタ204のサイズは、線形性を得るための調整要素のひとつとして使用され得る。従って、ノードN3におけるインピーダンスを低減することは、ノードN3での適切な電圧スウィングのセットをより困難にする。また、図12の回路については、電圧スウィングはM1_キャンセルトランジスタ206のドレインとソースとの間に現れ、その電圧スウィングは、M1_キャンセルトランジスタ206のドレイン・ソース電圧(Vds)に関する更なる非線形性歪み成分を活性化させ得る。
図13は、新規なLNAトポロジの第2変形例500の回路図である。図13の回路では、図6の回路のカスコードトランジスタ210及び212を省略することに加えて、キャパシタ214、215の接続が次のように変更されている。すなわち、図13の回路では、キャパシタ214は、カスコードトランジスタ209のドレインをM2_キャンセルトランジスタ207のゲートにAC結合する。また、キャパシタ215は、カスコードトランジスタ213のドレインをM1_キャンセルトランジスタ206のゲートにAC結合する。従って、説明された具体的な実施形態の種々の特徴の種々の変形、適合、及び組み合わせが、以下で説明される特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、実施され得る。

Claims (20)

  1. 第1差動入力ノード及び第2差動入力ノードを有する増幅器であって、
    飽和領域にバイアスされ、ゲートが前記第1差動入力ノードに結合された第1トランジスタと、
    前記飽和領域にバイアスされ、ゲートが前記第2差動入力ノードに結合された第2トランジスタと、
    サブスレショルド領域にバイアスされ、前記第2トランジスタのドレインに容量結合されたゲートを有する第3トランジスタと、
    前記サブスレショルド領域にバイアスされ、前記第1トランジスタのドレインに容量結合されたゲートを有する第4トランジスタと
    を備え、前記第3トランジスタのドレインの第1キャンセル信号は、前記第1トランジスタによって生成された第1歪み信号の少なくとも一部をキャンセルし、
    前記第4トランジスタのドレインの第2キャンセル信号は、前記第2トランジスタによって生成された第2歪み信号の少なくとも一部をキャンセルする、増幅器。
  2. 前記第1トランジスタの前記ドレインを第1差動出力ノードに結合し、前記第3トランジスタの前記ドレインを前記第1差動出力ノードに結合する第1カスコード回路と、
    前記第2トランジスタの前記ドレインを第2差動出力ノードに結合し、前記第4トランジスタの前記ドレインを前記第2差動出力ノードに結合する第2カスコード回路と
    を更に備える請求項1の増幅器。
  3. 前記第1トランジスタの前記ドレインは、前記第3トランジスタの前記ドレインに直接接続され、
    前記第2トランジスタの前記ドレインは、前記第4トランジスタの前記ドレインに直接接続される、請求項1の増幅器。
  4. 前記第1トランジスタのソースに結合される第1配線と、共通ノードに結合される第2配線とを有する第1インダクタと、
    前記第2トランジスタのソースに結合される第1配線と、前記共通ノードに結合される第2配線とを有する第2インダクタと
    を更に備える請求項2の増幅器。
  5. 前記第3トランジスタのソースは前記共通ノードに結合され、
    前記第4トランジスタのソースは前記共通ノードに結合される、請求項4の増幅器。
  6. 前記第1カスコード回路は、
    前記第1トランジスタの前記ドレインに結合されるソースと、前記第1差動出力ノードに結合されるドレインとを有する第5トランジスタと、
    前記第3トランジスタの前記ドレインに結合されるソースと、前記第1差動出力ノードに結合されるドレインとを有する第6トランジスタと
    を備える、請求項4の増幅器。
  7. 前記第1トランジスタのゲートは第1バイアス電圧にバイアスされ、
    前記第3トランジスタのゲートは第2バイアス電圧にバイアスされる、請求項6の増幅器。
  8. 前記第1トランジスタは、実質的に前記第3トランジスタよりも大きく、
    前記第2トランジスタは、実質的に前記第4トランジスタよりも大きい、請求項7の増幅器。
  9. 第1差動入力ノード、第2差動入力ノード、第1差動出力ノード、及び第2差動出力ノードを有する増幅器であって、
    飽和領域にバイアスされ、ゲートが前記第1差動入力ノードに結合された第1トランジスタと、
    前記飽和領域にバイアスされ、ゲートが前記第2差動入力ノードに結合された第2トランジスタと、
    サブスレショルド領域にバイアスされた第3トランジスタと、
    前記サブスレショルド領域にバイアスされた第4トランジスタと、
    前記第1トランジスタのドレインに結合されるソースと、前記第1差動出力ノードに結合されると共に前記第4トランジスタのゲートに容量結合されるドレインとを有する第5トランジスタと、
    前記第2トランジスタのドレインに結合されるソースと、前記第2差動出力ノードに結合されると共に前記第3トランジスタのゲートに容量結合されるドレインとを有する第6トランジスタと
    を備え、前記第3トランジスタのドレインの第1キャンセル信号は、前記第1トランジスタによって生成された第1歪み信号の少なくとも一部をキャンセルし、
    前記第4トランジスタのドレインの第2キャンセル信号は、前記第2トランジスタによって生成された第2歪み信号の少なくとも一部をキャンセルする、増幅器。
  10. 前記第1トランジスタのソースに結合される第1配線と、グランドノードに結合される第2配線とを有する第1インダクタと、
    前記第2トランジスタのソースに結合される第1配線と、前記グランドノードに結合される第2配線とを有する第2インダクタと
    を更に備える請求項9の増幅器。
  11. 前記第3トランジスタのソースは前記グランドノードに結合され、
    前記第4トランジスタのソースは前記グランドノードに結合される、請求項10の増幅器。
  12. (a)飽和領域にバイアスされた第1トランジスタを用いて、第1差動入力ノードで受信した第1入力信号を増幅し、前記第1入力信号の増幅されたバージョンを生成すると共に、前記第1トランジスタが第1歪み信号を生成することと、
    (b)飽和領域にバイアスされた第2トランジスタを用いて、第2差動入力ノードで受信した第2入力信号を増幅し、前記第2入力信号の増幅されたバージョンを生成すると共に、前記第2トランジスタが第2歪み信号を生成することと、
    (c)第3トランジスタが第1キャンセル信号を生成するように、サブスレショルド領域にバイアスされた前記第3トランジスタに、前記第2入力信号の前記増幅されたバージョンを供給することと、
    (d)前記第1キャンセル信号を用いて、前記第1歪み信号の少なくとも一部をキャンセルすることと、
    (e)第4トランジスタが第2キャンセル信号を生成するように、前記サブスレショルド領域にバイアスされた前記第4トランジスタに、前記第1入力信号の前記増幅されたバージョンを供給することと、
    (f)前記第2キャンセル信号を用いて、前記第2歪み信号の少なくとも一部をキャンセルすることと
    を備える方法。
  13. 前記(c)は、前記第2入力信号の前記増幅されたバージョンを、前記第2トランジスタのドレインから、第1キャパシタを介して前記第3トランジスタのゲートに転送することを含み、
    前記(e)は、前記第1入力信号の前記増幅されたバージョンを、前記第1トランジスタのドレインから、第2キャパシタを介して前記第4トランジスタのゲートに転送することを含む、請求項12の方法。
  14. 前記第1入力信号は、前記第2入力信号と共に差動入力信号となり、
    前記第2入力信号は、前記第1入力信号に対して約180°位相がずれている、請求項12の方法。
  15. 前記(d)は、第1カスコード回路を用いて、前記第1歪み信号を、前記第1トランジスタのドレインから第1総和ノードに転送することと、
    前記第1カスコード回路を用いて、前記第1キャンセル信号を、前記第3トランジスタのドレインから前記第1総和ノードに転送することとを含み、
    前記(f)は、第2カスコード回路を用いて、前記第2歪み信号を、前記第2トランジスタのドレインから第2総和ノードに転送することと、
    前記第2カスコード回路を用いて、前記第2キャンセル信号を、前記第4トランジスタのドレインから前記第2総和ノードに転送することとを含む、請求項12の方法。
  16. 前記第1トランジスタのドレインは、前記第3トランジスタのドレインに直接接続され、
    前記第2トランジスタのドレインは、前記第4トランジスタのドレインに直接接続される、請求項12の方法。
  17. 第1差動入力信号ノードから第1入力信号を受信し、前記第1入力信号の増幅されたバージョンを生成すると共に、第1歪み信号を生成する第1増幅回路と、
    第2差動入力信号ノードから第2入力信号を受信し、前記第2入力信号の増幅されたバージョンを生成すると共に、第2歪み信号を生成する第2増幅回路と、
    前記第2入力信号の前記増幅されたバージョンを受信し、第1キャンセル信号を生成し、前記第1キャンセル信号を用いて前記第1歪み信号の少なくとも一部をキャンセルする第1手段と、
    前記第1入力信号の前記増幅されたバージョンを受信し、第2キャンセル信号を生成し、前記第2キャンセル信号を用いて前記第2歪み信号の少なくとも一部をキャンセルする第2手段と
    を備える増幅器。
  18. 前記第1手段はサブスレショルド領域にバイアスされた第1トランジスタを含み、
    前記第2手段は前記サブスレショルド領域にバイアスされた第2トランジスタを含む、請求項17の増幅器。
  19. 前記第1手段は第1カスコード回路を更に備え、
    前記第2手段は第2カスコード回路を更に備える、請求項18の増幅器。
  20. 前記第1増幅回路は、第1ソース・ディジェネレーション・インダクタ、及び飽和領域にバイアスされた第1トランジスタを備え、
    前記第2増幅回路は、第2ソース・ディジェネレーション・インダクタ、及び飽和領域にバイアスされた第2トランジスタを備える、請求項17の増幅器。
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