JP2011506751A - 導電性接着剤前駆体、その使用方法、及び物品 - Google Patents
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Abstract
導電性接着剤前駆体は、ポリエポキシドと、遊離基重合可能な(メタ)アクリレートと、導電性繊維と、実質的に球状の導電性粒子と、チキソトロープ剤と、光開始剤と、熱硬化剤と、を有している。導電性接着剤前駆体は、硬化すると、2つの基材を合わせて接合するのに有用な導電性接着剤を形成することができる。
Description
電子アセンブリには導電性相互接続を必要とする多数の用途がある。集積回路ダイ及び補強材は、接地する必要がある場合が多く、一般には導電性接着剤を用いて基材に接合される。これらの用途には導電性接着剤ペーストが使用されることが多い。とはいえ、これらのペーストは、基材を機械的な取り付け具を用いずに所定の位置に保持するのに十分な生(green)強度を付与しない。ペーストはまた、配置中又は硬化中にはみ出して、好ましくない大きな接着剤の跡を生じさせることがある。
導電性フィルム接着剤もまた、導電性接着を形成するのにも利用されていたが、一般に打ち抜き作業を必要とし、そのことが、短期作業用途には適さず、しかも一般に相当量の高価なくずを発生させる。
本開示には、化学線を用いてB状態とすることが可能であり、そしてその後、熱硬化して2つの基材をしっかりと接合する、流動可能な導電性接着剤(一般には印刷可能なもの)が記載されている。この導電性接着剤は、2つの基材間に導電性を付与する。
一態様では、本開示は、導電性接着剤前駆体であって、導電性接着剤前駆体が、
a)少なくとも1つのポリエポキシド20〜50重量%と、
b)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレート20〜50重量%と、
c)導電性繊維20〜40重量%と、
d)実質的に球状の導電性粒子2〜10重量%であって、ただし、構成成分a)〜d)の重量%が当該構成成分a)〜d)の総重量を基準とするものと、
e)有効量の少なくとも1つのチキソトロープ剤と、
f)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートに対して有効量の光開始剤と、
g)少なくとも1つのポリエポキシドに対して有効量の熱硬化剤と、を含む、導電性接着剤を提供する。
a)少なくとも1つのポリエポキシド20〜50重量%と、
b)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレート20〜50重量%と、
c)導電性繊維20〜40重量%と、
d)実質的に球状の導電性粒子2〜10重量%であって、ただし、構成成分a)〜d)の重量%が当該構成成分a)〜d)の総重量を基準とするものと、
e)有効量の少なくとも1つのチキソトロープ剤と、
f)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートに対して有効量の光開始剤と、
g)少なくとも1つのポリエポキシドに対して有効量の熱硬化剤と、を含む、導電性接着剤を提供する。
別の態様では、本開示は、第1基材を第2基材に導電的に接合する方法であって、この方法が、
導電性接着剤前駆体を第1基材に適用する工程であって、導電性接着剤前駆体が、
a)少なくとも1つのポリエポキシド20〜50重量%と、
b)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレート20〜50重量%と、
c)導電性繊維20〜40重量%と、
d)導電性で実質的に球状の粒子2〜10重量%であって、構成成分a)〜d)の重量%が当該構成成分a)〜d)の総重量を基準とするものと、
e)有効量の少なくとも1つのチキソトロープ剤と、
f)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートに対して有効量の開始剤と、
g)少なくとも1つのポリエポキシドに対して有効量の熱硬化剤と、を含むことと、
少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートの少なくとも一部を遊離基重合して、導電性接着剤前駆体をB状態の導電性接着剤前駆体へ変換することと、
第2基材をB状態の導電性接着剤前駆体と接触させること、
少なくとも1つのポリエポキシドの少なくとも一部を硬化することと、を含む、方法を提供する。
導電性接着剤前駆体を第1基材に適用する工程であって、導電性接着剤前駆体が、
a)少なくとも1つのポリエポキシド20〜50重量%と、
b)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレート20〜50重量%と、
c)導電性繊維20〜40重量%と、
d)導電性で実質的に球状の粒子2〜10重量%であって、構成成分a)〜d)の重量%が当該構成成分a)〜d)の総重量を基準とするものと、
e)有効量の少なくとも1つのチキソトロープ剤と、
f)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートに対して有効量の開始剤と、
g)少なくとも1つのポリエポキシドに対して有効量の熱硬化剤と、を含むことと、
少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートの少なくとも一部を遊離基重合して、導電性接着剤前駆体をB状態の導電性接着剤前駆体へ変換することと、
第2基材をB状態の導電性接着剤前駆体と接触させること、
少なくとも1つのポリエポキシドの少なくとも一部を硬化することと、を含む、方法を提供する。
更に別の態様では、本開示は、導電性接着剤によって第2基材に接合された第1基材を含む物品であって、導電性接着剤が、以下の成分を含む導電性接着剤前駆体の反応生成物から構成され、
導電性接着剤が、
a)少なくとも1つのポリエポキシド20〜50重量%と、
b)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレート20〜50重量%と、
c)導電性繊維20〜40重量%と、
d)実質的に球状の導電性粒子2〜10重量%であって、構成成分a)〜d)の重量%が当該構成成分a)〜d)の総重量を基準とするものと、
e)有効量の少なくとも1つのチキソトロープ剤と、
f)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートに対して有効量の開始剤と、
g)少なくとも1つのポリエポキシドに対して有効量の熱硬化剤と、を含む、導電性接着剤前駆体の反応生成物から構成される、物品を提供する。
導電性接着剤が、
a)少なくとも1つのポリエポキシド20〜50重量%と、
b)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレート20〜50重量%と、
c)導電性繊維20〜40重量%と、
d)実質的に球状の導電性粒子2〜10重量%であって、構成成分a)〜d)の重量%が当該構成成分a)〜d)の総重量を基準とするものと、
e)有効量の少なくとも1つのチキソトロープ剤と、
f)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートに対して有効量の開始剤と、
g)少なくとも1つのポリエポキシドに対して有効量の熱硬化剤と、を含む、導電性接着剤前駆体の反応生成物から構成される、物品を提供する。
特定の実施形態では、少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートは、少なくとも1つのモノ(メタ)アクリレートと少なくとも1つのポリ(メタ)アクリレートとを含む。特定の実施形態では、導電性接着剤前駆体は、本質的には無溶媒である。特定の実施形態では、B状態の導電性接着剤前駆体は粘着性である。特定の実施形態では、第1基材及び第2基材は、電子デバイス部品を含んでいる。
本開示による材料及び方法は、導電性接着剤ペースト及びフィルムの上記欠点を克服するものである。例えば、導電性接着剤前駆体は、基材上に分配、ステンシル印刷又はスクリーン印刷された後でB状態にすることで、流動性の導電性接着剤前駆体を、印刷された基材上の、一般には導電性の粘着性又は非粘着性接着剤転写に変換することができる。この変換により、加えた圧力及び所望により熱によって付着される第2導電性基材の接合中に、接着剤が、はみ出して流れることが軽減される。更に、導電性接着剤前駆体を必要な場所にだけ適用できるため、くずを低減すること、あるいは本質的にくずを無くすことが可能である。
接合した導電性基材は、その後、硬化を完了させる熱後硬化サイクルに曝露することもできる。その結果得られる構造物は、しっかりと接着された導電性表面を有し、及び優れた電気的な相互接続を示す、2つの基材である。本開示による導電性接着剤は、一般には等方性であるが、これは必要条件ではない。
有利には、本開示による導電性接着剤前駆体は、特定の導電性充填剤(例えば、繊維及び実質的に球状の粒子)を含有しており、それらは、印刷又は分配された導電性接着剤前駆体の厚さ全体にわたってなおも化学(例えば、紫外(UV))線を透過できる程度の少ない充填剤濃度で高い導電性を可能にする。これにより、必要に応じて、遊離基重合可能な構成成分(例えば、(メタ)アクリレート)を光硬化することができる。
本明細書で使用するとき、特に指定されない限り、
「導電性である(conductive)」とは、電気的に伝導性であることを意味し、
「粘着性」とは、触れると僅かにべとつく又はネバネバすることを意味し、
「チキソトロープ剤」とは、コーティング材料にチキソトロピーを付与するために用いられる添加物を表し、及び
「チキソトロピー」とは、材料の特性であって、比較的短時間放置すると可逆的に固化又は増粘し得るが、攪拌又は操作すると流動性を有する稠度に変化し得ることを示す。
「導電性である(conductive)」とは、電気的に伝導性であることを意味し、
「粘着性」とは、触れると僅かにべとつく又はネバネバすることを意味し、
「チキソトロープ剤」とは、コーティング材料にチキソトロピーを付与するために用いられる添加物を表し、及び
「チキソトロピー」とは、材料の特性であって、比較的短時間放置すると可逆的に固化又は増粘し得るが、攪拌又は操作すると流動性を有する稠度に変化し得ることを示す。
1つ以上の実施形態の詳細を、添付の図面と以降の「発明を実施するための形態」とに示す。その他の特徴、目的及び利点は、「発明を実施するための形態」欄及び図面、並びに請求項から明白となるであろう。
本開示による導電性接着剤前駆体は、硬化性成分と導電性成分とを包含する。硬化性成分は、少なくとも1つのポリエポキシドと、少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートとを含む。
本明細書で使用するとき、「ポリエポキシド」とは、2つ以上のエポキシ基を有する化合物を表す。有用なポリエポキシドには、例えば、脂環式及び芳香族ポリエポキシドが挙げられる。
有用な脂環式ポリエポキシドの例としては、脂環式ポリエポキシド単量体、オリゴマー性脂環式ポリエポキシド、及び高分子脂環式ポリエポキシドが挙げられる。代表的な有用な単量体脂環式ポリエポキシドとしては、エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(例えば、ミシガン州ミッドランド(Midland)のダウ・ケミカル社(Dow Chemical Co.)製「ERL−4221」のようなもの)及び3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキルメチル3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル(例えば、オハイオ州コロンブス(Columbus)のヘキシオン・スペシャルティ・ケミカルズ(Hexion Specialty Chemicals)製「ヘロキシ(HELOXY)107」のようなもの)、並びに水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル(例えば、ヘキシオン・スペシャルティ・ケミカルズ製「エポネックス(EPONEX)1510」のようなもの)が挙げられる。
有用な芳香族ポリエポキシドには、例えば、単量体芳香族ポリエポキシド、オリゴマー性芳香族ポリエポキシド、及び高分子芳香族ポリエポキシドが挙げられる。代表的な芳香族ポリエポキシドとしては、ビスフェノールA型樹脂及びそれらの誘導体のような多価フェノールのポリグリシジルエーテル、エポキシクレゾール−ノボラック樹脂、ビスフェノールF型樹脂及びそれらの誘導体、エポキシフェノール−ノボラック樹脂、及び芳香族カルボン酸のグリシジルエステル(例えば、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル、及びピロメリット酸テトラグリシジルエステル)、並びにこれらの混合物が挙げられる。市販されている芳香族ポリエポキシドとしては、例えば、ヘキシオン・スペシャルティ・ケミカルズ(Hexion Specialty Chemicals)から入手可能な取引標記「イーポン(EPON)」を有する芳香族ポリエポキシド(例えば、「イーポン828」、「イーポン862」、「イーポン1001F」、「イーポンDPL−862」及び「イーポンHPT−1079」)、及び、例えば、ダウ・ケミカル社(Dow Chemical Co.)から入手可能な取引標記「DER」、「DEN」(例えば、「DEN 438」及び「DEN 439」)及び「クアトレックス(QUATREX)」を有する芳香族ポリエポキシドが挙げられる。
少なくとも1つのポリエポキシドは、少なくとも1つのポリエポキシドと、少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートと、導電性繊維と、実質的に球状の導電性粒子とを合わせた総重量に対して、20〜50重量%の量、一般には20〜40重量%の量、更に一般には25〜35重量%の量で存在する。
導電性接着剤前駆体内には、それが2つの基材間に強力な結合をもたらすほど十分に硬化することができるように、少なくとも1つのポリエポキシドに対して有効量の熱硬化剤が包含されている。したがって、用語「有効量の熱硬化剤」とは、少なくとも最小限の量を指す。正確な量は、処方及び硬化の変数に起因して必要に応じて変化することがあるが、一般には、導電性接着剤前駆体の総重量に対して10重量%以下である。
ポリエポキシド(類)に有用な熱硬化剤としては、酸硬化剤及び塩基硬化剤が挙げられる。有用な硬化剤の例としては、三フッ化ホウ素錯体、例えば、BF3・Et2O及びBF3・H2NC2H4OHなど、ポリアミン、例えば、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)エーテル及び2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパンなど、脂肪族及び芳香族三級アミン、例えば、ジメチルアミノプロピルアミン、フルオレンジアミン、及び修飾アミン硬化剤、例えば、ペンシルバニア州アレンタウン(Allentown)のエアー・プロダクツ・アンド・ケミカルズ(Air Products and Chemicals)から取引標記「アンカミン(ANCAMINE)」として市販されているもの(例えば、「アンカミン2337S」、「アンカミン2014」及び「アンカミン2441」)及び日本の味の素(登録商標)(Ajinimoto)から取引標記「アジキュア(AJICURE)」として市販されているもの(例えば、「アジキュアPN23」及び「アジキュアM353」)、イミダゾール、例えば、メチルイミダゾール及び2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジンヘキサキス(イミダゾール)ニッケルフタラート)、ヒドラジン、例えば、アジポヒラジン、グアニジン、例えば、テトラメチルグアジニン及びジシアンジアミド(シアノグアニジンであって、DiCyとしても通常知られているもの)、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートは、1つ以上のモノ(メタ)アクリレート(類)及び/又はポリ(メタ)アクリレート(類)を含む。本明細書で使用するとき、用語「(メタ)アクリル」は、メタクリル及び/又はアクリルの両方が包含する。例えば、ポリ(メタ)アクリレートは、アクリレート基のみ、メタクリレート基のみ、又はアクリレート基とメタクリレート基との組み合わせを有し得る。
有用な遊離基重合可能なモノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及びアルコール部分の炭素原子数が約4個〜約12個の非三級アルコールの(メタ)アクリルエステル、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。後者の分類の(メタ)アクリルエステルには、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、及びドデシル(メタ)アクリレートが包含される。
有用な遊離基重合可能なポリ(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、並びにウレタン及びエポキシジ(メタ)アクリレートオリゴマーであって、ジョージア州シュミルナ(Smyrna)のUCBラドキュア(UCB Radcure)から取引標記「エベクリル(EBECRYL)」として入手可能なもの(例えば、「エベクリル230」、「エベクリル3605」及び「エベクリル8804」)、及びペンシルバニア州エクストン(Exton)のサートマー社(Sartomer Co.)から取引標記「CN」として入手可能なもの(例えば、「CN 104」)、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
一般に、遊離基重合可能なモノ(メタ)アクリレート(類)とポリ(メタ)アクリレート(類)との組み合わせを使用する。一部の実施形態では、遊離基重合可能な(メタ)アクリレート(類)は、重合によって粘着性を有するB状態の導電性接着剤前駆体(例えば、感圧接着剤)が得られるように選択されるが、これは必要条件ではない。
少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートは、少なくとも1つのポリエポキシドと、少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートと、導電性繊維と、実質的に球状の導電性粒子とを組み合わせた総重量に対して、20〜50重量%の量で、一般には20〜40重量%の量で、更に一般には25〜35重量%の量で存在する。
導電性接着剤前駆体には、それが光重合したときに導電性接着剤前駆体をB状態にするほど十分に硬化(すなわち、加熱した場合に軟化するが溶融はしない程度に硬化)し得るように、少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートに対して有効量の光開始剤が包含されている。したがって、用語「有効量の光開始剤」とは、少なくとも最小限の量を指す。正確な量は、組成及び硬化変数に起因して必要に応じて変化することがあるが、一般には、導電性接着剤前駆体の総重量に対して10重量%以下である。一般に、低分子量の光開始剤は、導電性接着剤前駆体の総重量に対して約0.001〜約4重量%までの合計量で用いられ、一方、高分子量の光開始剤は、導電性接着剤前駆体の総重量に対して約0.1〜約8重量%までの合計量で用いられる。
有用な光開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等の置換アセトフェノン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル、及びアニソインメチルエーテル等の置換ベンゾインエーテル、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン等の置換α−ケトール、ベンゾフェノン及びその誘導体、ホスフィンオキシド、高分子光開始剤、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。多くの有用な光開始剤は、供給元、例えば、ニューヨーク州タリータウン(Tarrytown)のチバ・ガイギー社(Ciba Geigy Corp.)から取引標記「イルガキュア(IRGACURE)」として(例えば、「イルガキュア184」、「イルガキュア651」、「イルガキュア369」及び「イルガキュア907」)及び「ダロキュア(DAROCUR)」として(例えば、「ダロキュア1173」、「ダロキュアMBF」、「ダロキュアTPO」及び「ダロキュア4265」)、並びにペンシルバニア州エクストン(Exton)のサートマー社(Sartomer Co.)から取引標記「エスカキュア(ESCACURE)」として市販されている。
導電性成分は、導電性繊維と、実質的に球状の導電性粒子とを包含する。
導電性繊維は、少なくとも1つのポリエポキシドと、少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートと、導電性繊維と、実質的に球状の導電性粒子とを組み合わせた総重量に対して、20〜40重量%の量で、一般には20〜35重量%の量で、更に一般には24〜28重量%の量で存在する。
好適な導電性繊維には、バルク抵抗率が約50マイクロオーム−センチメートル(μΩ−cm)未満、一般に約4μΩ−cm未満の、実質上あらゆる繊維の材料が挙げられる。導電性繊維の例としては、例えば、銅、アルミニウム、銀及び金等の導電性金属の繊維、並びにそれらの合金の繊維が挙げられる。導電性繊維はまた、電気絶縁繊維を改質することによって、例えば、導電性付与剤を天然若しくは合成高分子に導入することによって、例としては金属粒子を繊維に組み込むことによって、調製されることも可能である。導電性繊維は更に、金属繊維上に金属めっき若しくは別の方法でコーティングすることによって形成されても、又は非金属繊維コア上に金属めっきすることによって形成されてもよい。繊維用の金属めっきには、銅、ニッケル、コバルト、銀、金、パラジウム、プラチナ、ルテニウム及びロジウム、並びにこれらの合金が挙げられる。非金属繊維コアには、炭素、グラファイト、ガラス、ポリエステル、及び他の合成材料が挙げられる。代表的な金属めっき繊維としては、ニッケルめっき炭素繊維、金被覆されたポリエチレン繊維、金めっきされたアクリル繊維、ロジウム被覆されたナイロン繊維、及び銀被覆されたガラス繊維(例えば、ペンシルバニア州バレイ・フォージ(Valley Forge)のポターズ・インダストリーズ(Potters Industries)製「コンダクトフィル・シルバー・コーテッド・E−ガラス・ファイバー(CONDUCT-O-FIL SILVER COATED E-GLASS FIBER)SF82TF20」のようなもの)が挙げられる。代表的な金属繊維には、ステンレス鋼繊維、銅繊維、銀繊維、アルミニウム繊維、及びこれらの組み合わせが挙げられる。導電性繊維の組み合わせを使用してもよい。
本明細書で使用するとき、「実質的に球状の粒子」とは、球体に似た、規則正しい形をした丸い粒子を指す。実質的に球状の導電性粒子は、少なくとも1つのポリエポキシドと、少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートと、導電性繊維と、実質的に球状の導電性粒子とを組み合わせた総重量に対して、2〜10重量%の量、一般には2〜8重量%の量、更に一般には2〜5重量%の量で存在する。
実質的に球状の導電性粒子の例としては、アルミニウム、ニッケル、金、銅又は銀等の金属球体、及びアルミニウム、金、銀、銅若しくはニッケル等の導電性コーティングで被覆された被覆銅、ニッケル、高分子又はガラスの球体が挙げられる。鉛/スズの各金属を様々な量で合金化したもののような実質的に球状のはんだ粒子、例えば、カナダのシェリット・ゴードン・リミテッド(Sherritt Gordon Limited)から入手可能なものもまた有用である。市販の導電性粒子の例としては、ニュージャージー州ワイコフ(Wykoff)のノバメット(Novamet)から入手可能な導電性ニッケル球体、及び銀被覆されたガラス球体(例えば、ポターズ・インダストリーズ(Potters Industries)製コンダクトフィル(CONDUCT-O-FIL)S−3000−S3MMのようなもの)が挙げられる。
更に、実質的に球状の導電性粒子の組み合わせを使用してもよい。
上記の構成成分に加えて、本開示による導電性接着剤前駆体は、有効量の少なくとも1つのチキソトロープ剤(thixatrope)を包含する。本明細書で使用するとき、用語「有効量」とは、導電性接着剤前駆体を基材へ適用した後、すぐに導電性接着剤前駆体がして本質的に流動性を排除する形状安定性を発現するのに十分な量を表す。チキソトロープ剤は当該技術分野において周知であり、一般に市販されている。好適なチキソトロープ剤の例としては、処理済み及び未処理のヒュームドシリカであって、例えば、マサチューセッツ州ボストン(Boston)のキャボット社(Cabot Corp.)から取引標記「カボシル(CAB-O-SIL)」として入手可能なもの又はドイツ・エッセン(Essen)のエボニク・インダストリーズ(Evonik Industries)から取引標記「エアロジル(AEROSIL)」として入手可能なものが挙げられる。
必要ではないが、導電性接着剤前駆体は更に、少量(例えば、約20重量%未満)の1つ以上の添加物(類)、例えば、粘着付与剤(例えば、非極性基材への接着を促進するもの)、染料、顔料、熱可塑性ポリマー、非導電性充填剤、及び/又は結合剤を含有してもよい。
導電性接着剤及び/又はその前駆体中には溶媒が包含されていてもよいが、一般にはその量を少量(例えば、約20重量%未満)に制限するのが望ましい。有利には、導電性接着剤及び/又はその前駆体は、本質的に無溶媒として、あるいは全く溶媒を含まずに配合してもよい。本明細書で使用するとき、用語「本質的に無溶媒」とは、合計で約1重量%未満の溶媒を含有することを表す。用語「溶媒」とは、組成物の残留成分のうち少なくとも一部を溶媒和させる目的で添加される(が、存在する他の成分と反応しない)いずれかの揮発性有機化合物(類)をまとめて指す。例としては、トルエン、ヘプタン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン、及びこれらの混合物が挙げられる。
実際には、導電性接着剤前駆体は一般に、構成成分から、従来の混合法、例えば、穏やかなローリング、ローラーミリング又はボールミリングを用いて調製される。場合によっては、ポリエポキシド及び/又は遊離基重合可能な(メタ)アクリレートを(例えば、約80℃まで)加熱して混合を促進することが有用な場合もある。
本開示による導電性接着剤前駆体は、第1基材を第2基材へ導電的に接合するために使用することも可能である。一般に、このような方法では、本開示による導電性接着剤前駆体を、第1基材の一般に導電性の部分(例えば、回路トレースの一部)へ適用(例えば、分配、ステンシル印刷又はスクリーン印刷)する。導電性接着剤前駆体を次に、化学線(例えば、紫外線及び/又は可視光線)に曝露することで、光開始剤の少なくとも一部を分解させて、B状態の導電性接着剤前駆体が生じるのに十分なだけ、少なくとも1つの(メタ)アクリレートを重合させる。化学線源としては、例えば、低圧、中圧又は高圧水銀ランプ、レーザ、及びキセノンフラッシュランプが挙げられる。続いて、第2基材をB状態の導電性接着剤前駆体と接触させて、この組み合わせを、ポリエポキシドを十分に硬化させる条件(例えば、時間及び温度で)(例えば、オーブン中で)加熱することで、第1基材と第2基材との間に安定した導電性結合が達成される。
こうして接合された物品の代表的なものが図1に示されており、図中、物品100は、その上に導電性要素114が付いた支持体112を有する第1基材110と、その上に導電性要素124が付いた支持体122を有する第2基材120と、を有している。第1及び第2基材は、本開示による導電性接着剤130で互いに接合されている。
あらゆる基材を使用してもよいが、一般に基材の少なくとも一部は、導電性であろう。有用な基材の例としては、電子デバイス(例えば、集積回路、LED、ソケット)、フレキシブル回路及びプリント基板の構成要素が挙げられる。
以降の非限定的な実施例によって本開示の目的及び利点を更に例示するが、これら実施例で引用される特定の材料及びそれらの量、並びに他の条件及び詳細は、本開示を不当に制限するものと解釈されるべきではない。
特に記載がない限り、実施例及びこれ以降の明細書における部、割合、比率などはいずれも重量基準である。
(実施例1)
ACR1(27.6部)と、1.4部のACR2と、19部のEP1と、15部のEP2とを混合する(プラスチック製瓶の中で転がす)ことによって混ぜ合わせた。この混合物に、毎分2700回転(rpm)で運転させたドイツ・ハム(Hamm)のホイシルト・エンジニアリング(Hauschild Engineering)から「DAC 600 FVZスピードミキサー(SPEEDMIXER)」として販売されている遠心力型ミキサー内で混合しながら4.6部のFUMSILと、26.1部のCFIBと、3.3部のCFILと、5.7部のCURと、0.3部のPIとを加えることで、組成物1が得られた。
ACR1(27.6部)と、1.4部のACR2と、19部のEP1と、15部のEP2とを混合する(プラスチック製瓶の中で転がす)ことによって混ぜ合わせた。この混合物に、毎分2700回転(rpm)で運転させたドイツ・ハム(Hamm)のホイシルト・エンジニアリング(Hauschild Engineering)から「DAC 600 FVZスピードミキサー(SPEEDMIXER)」として販売されている遠心力型ミキサー内で混合しながら4.6部のFUMSILと、26.1部のCFIBと、3.3部のCFILと、5.7部のCURと、0.3部のPIとを加えることで、組成物1が得られた。
組成物1を、80マイクロメートル(3ミル)厚の金属ステンシルと印刷ブレードとしてのアルミニウムプレートを用いて、金メッキされた0.05mm(2ミル)厚の銅金属被覆ポリイミドフィルム上にステンシル印刷することで試料(a)が得られ、また、金メッキされたPETポリエステルフィルム(80マイクロメートル(3ミル)厚)の金メッキ面にステンシル印刷することで試料(b)が得られた。印刷された接着剤を有するフィルムを、スペクトルのUVA域で合計露光量790ミリジュール/センチメートル2(mJ/cm2)が得られるように、ミッドランド州ガイザースバーグ(Gaithersburg)のフュージョンUVシステムズ(Fusion UV Systems)から入手した、「ハロゲン電球(H bulb)」を装備する紫外線(UV)ランプ・フュージョンUVシステムズ・ランプ(Fusion UV Systems lamp)、モデルF300Sに2回通過させた。
UV露光後、印刷組成物1は粘着性(すなわち、B状態)となった。試料(a)及び(b)では、B状態の接着剤を次に、酸化インジウムスズ(ITO)被覆されたPETポリエステルフィルム)(0.08mm(3ミル)厚)のITO被覆面に付着させて、硬化後の接着剤の導電性を試験した。0.2MPa(25ポンド/平方インチ)及び55〜65℃に設定したヤング・テクノロジー製の精密熱プレスにおいて、接着剤上に対してITO被覆フィルムを10秒間加圧した。次に試料を、2つのステンレス鋼シートの間に配置して、120℃に設定したオーブンに30分間入れることで硬化した。
2つの基材表面を精査して、ワシントン州エバレット(Everett)のフリューク社(Fluke Corporation)製のモデル73IIIマルチメータを用いて接着剤全体の抵抗を測定することによって、導電性を試験した。積層された硬化試料はどちらも、電気抵抗が、良好な電気相互接合を示す1.7Ω以下であった。
実施例2及び比較例A〜C
組成物(組成物2)は、490部のACR1と、10部のACR2と、250部のEP2と、250部のEP3とを混合して(プラスチック製の瓶内で転がして)混ぜ合わせることにより調製した。243部の組成物2にFUMSIL 19.5部を加え、そしてホイシルト・エンジニアリング(Hauschild Engineering)から「DAC 600 FVZスピードメータ(SPEEDMIXER)」として販売されている遠心力型ミキサーを用い、組み合わせた成分を毎分2700回転(rpm)で運転させて2分間混合した。こうして得られた混合物にCUR(24.2部)を加えた後、1900 rpmで運転させた遠心力型ミキサー(「DAC 600 FVZスピードメータ(SPEEDMIXER)」)を用いて2分間混合した。
組成物(組成物2)は、490部のACR1と、10部のACR2と、250部のEP2と、250部のEP3とを混合して(プラスチック製の瓶内で転がして)混ぜ合わせることにより調製した。243部の組成物2にFUMSIL 19.5部を加え、そしてホイシルト・エンジニアリング(Hauschild Engineering)から「DAC 600 FVZスピードメータ(SPEEDMIXER)」として販売されている遠心力型ミキサーを用い、組み合わせた成分を毎分2700回転(rpm)で運転させて2分間混合した。こうして得られた混合物にCUR(24.2部)を加えた後、1900 rpmで運転させた遠心力型ミキサー(「DAC 600 FVZスピードメータ(SPEEDMIXER)」)を用いて2分間混合した。
光開始剤溶液は、ACR1とPIとの1対1ブレンドから個別に調製し、95℃で20分間加熱することで部分的に液化させた。
この光開始剤溶液(2.6部)を252.5部の組成物2と混ぜ合わせてから、1900rpmで運転させた遠心力型ミキサー(「DAC 600 FVZスピードミキサー(SPEEDMIXER)」)を用いてrpmで2分間混合することで、組成物3が得られた。表1(下記)に示す4種の処方を調製した。
処方をそれぞれ、2200 rpmで運転させた遠心力型ミキサー(「DAC 600 FVZスピードミキサー(SPEEDMIXER)」)を用いて、rpmで2分間。処方A、B及びCは、約10分間ゆっくりと攪拌しながら真空脱気した。処方Dは、攪拌せずに1時間真空脱気した。
処方をそれぞれ、130マイクロメートル(5.5ミル)厚ポリエステルフィルムに型打した開口部によってできた2.5cm(0.5インチ)×3.18cm(1.25インチ)の面積を有するニッケル−金最上層治金の付いた、はんだマスク基準認定用回路基板IPC−B−25A(IPC−9201表面絶縁抵抗便覧(1996年7月、イリノイ州ノースブルック(Northbrook)のIPC)を参照のこと)で規定された表面絶縁抵抗試験回路を用いて、相互嵌合させた櫛型プリント基板上にステンシル印刷した。ライン間隔0.5ミリメートルの回路パターンを試験した。処方それぞれの分配パターンは、「ハロゲン電球」を装備し及び搬送速度6.1m/分(20フィート/分)で運転させたフュージョンUVシステムズ・ランプ(Fusion UV Systems lamp)、モデルF300Sを用いて紫外線露光することによって、B状態へと変換させた。紫外線線量は、電力計(バージニア州スターリング(Sterling)のEIT製「UVパワーパック(UV POWER PUCK)」)を用い、485.4mJ/cm2のUV−Aと448.4mJ/cm2のUV−Bとで測定した。相互嵌合させたパターン間の接続抵抗は、ワシントン州エバレット(Everett)のフリューク社(Fluke Corporation)製モデル73IIIマルチメータで測定した。処方それぞれにおいて、4回繰り返して測定した。結果を表2(下記)に記す。
表2から分かるように、実施例2及び比較例Cは、導電性でB状態の組成物を示したため、それらを熱硬化する前に電気接続を試験(及び場合により修復)することができた。
B状態のプリント基板1組(試験パターンを2種包含するもの)を、150℃のオーブンに30分間入れて、それらをC状態とした。相互嵌合されたパターン間の接続抵抗を再度測定した。それを表3(下記)に記す。
実施例2及び比較例A〜Cそれぞれの同一パターンを、未処理(bare)のポリエステルフィルム上にステンシル印刷した。これらのパターンを更に、紫外線源に曝露した。第2ポリエステルフィルムを、印刷された処方それぞれの上に置いて、加重ローラーで圧力を加えることによって一緒に押圧した(2.2kg(4.5ポンド))。次に、ポリエステルフィルム2つを引き剥がして、B状態のフィルムの一体性を立証した。比較例A及びB並びに実施例2の処方の場合、パターンが完成フィルムとしてポリエステル最上層から分離したことにより、材料の厚さ全体にわたる十分なUV処理が示された。比較例Cの場合、材料がポリエステル最上層から綺麗に分離しなかったことにより、当該材料の厚さ全体で不完全なUV処理が示唆された。
結果から、繊維充填剤を含む処方は、UVによるB状態化後に一定の電気接続を付与できるが、球形粒子のみを含む処方は、一定の電気接続のために非常に高い充填剤濃度が必要であることが分かる。更に、充填剤濃度が29重量%の場合は、UV処理によって140マイクロメートル(5.5ミル)厚さにわたって完全に露光されて十分なフィルム特性を形成することができるが、球形粒子の充填剤濃度が高い(77重量%)場合は、材料が不十分なステンシル印刷特性を発現して、紫外線露光では、十分なフィルム特性を形成することができなかった。
当業者には、本開示の範囲及び趣旨を逸脱することなく、本開示に対する様々な修正及び変更が自明であろう。本開示は、本明細書に記載した具体例及び実施例によって不当に制限されるものではないこと、そして実施例及び具体例は、以下のような本明細書に記載の請求項によってのみ制限されるように意図された本開示の範囲内の単なる例示を表していることが分かるであろう。
Claims (12)
- 導電性接着剤前駆体において、前記導電性接着剤前駆体が、
a)少なくとも1つのポリエポキシド20〜50重量%と、
b)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレート20〜50重量%と、
c)導電性繊維20〜40重量%と、
d)実質的に球状の導電性粒子2〜10重量%であって、前記構成成分a)〜d)の重量%が前記構成成分a)〜d)の総重量を基準とするものと、
e)有効量の少なくとも1つのチキソトロープ剤と、
f)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートに対する有効量の光開始剤と、
g)少なくとも1つのポリエポキシドに対して有効量の熱硬化剤と、を含む、前記導電性接着剤前駆体。 - 前記少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートが、少なくとも1つのモノ(メタ)アクリレートと少なくとも1つのポリ(メタ)アクリレートとを含む、請求項1に記載の導電性接着剤前駆体。
- 前記導電性接着剤前駆体が、本質的に無溶媒である、請求項1又は2に記載の導電性接着剤前駆体。
- 第1基材を第2基材に導電的に接続する方法において、前記方法が、
導電性接着剤前駆体を第1基材に塗布する工程であって、前記導電性接着剤前駆体が、
a)少なくとも1つのポリエポキシド20〜50重量%と、
b)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレート20〜50重量%と、
c)導電性繊維20〜40重量%と、
d)実質的に球状の導電性粒子2〜10重量%であって、前記構成成分a)〜d)の重量%が前記構成成分a)〜d)の総重量を基準とするものと、
e)有効量の少なくとも1つのチキソトロープ剤と、
f)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートに対する有効量の開始剤と、
g)少なくとも1つのポリエポキシドに対して有効量の熱硬化剤と、を含むことと、
前記少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートの少なくとも一部を遊離基重合して、前記導電性接着剤前駆体をB状態の導電性接着剤前駆体に変換することと、
前記第2基材を前記B状態の導電性接着剤前駆体と接触させることと、
前記少なくとも1つのポリエポキシドの少なくとも一部を硬化することと、を含む、前記方法。 - 前記少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートが、少なくとも1つのモノ(メタ)アクリレートと少なくとも1つのポリ(メタ)アクリレートとを含む、請求項4に記載の方法。
- 前記導電性接着剤前駆体が、本質的に無溶媒である、請求項4又は5に記載の方法。
- 前記第1基材及び前記第2基材が、電子デバイス構成要素を含む、請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記B状態の導電性接着剤前駆体が粘着性である、請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 導電性接着剤によって第2基材に接合された第1基材を含む物品において、前記導電性接着剤が、
a)少なくとも1つのポリエポキシド20〜50重量%と、
b)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレート20〜50重量%と、
c)導電性繊維20〜40重量%と、
d)実質的に球状の導電性粒子2〜10重量%であって、前記構成成分a)〜d)の重量%が前記構成成分a)〜d)の総重量を基準とするものと、
e)有効量の少なくとも1つのチキソトロープ剤と、
f)少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートに対する有効量の開始剤と、
g)少なくとも1つのポリエポキシドに対して有効量の熱硬化剤と、を含む導電性接着剤前駆体の反応生成物から構成される、物品。 - 前記少なくとも1つの遊離基重合可能な(メタ)アクリレートが、少なくとも1つのモノ(メタ)アクリレートと少なくとも1つのポリ(メタ)アクリレートとを含む、請求項9に記載の物品。
- 前記導電性接着剤前駆体が、本質的に無溶媒である、請求項9又は10に記載の物品。
- 前記第1基材及び前記第2基材が電子デバイス構成要素を含む、請求項9〜11のいずれか一項に記載の物品。
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