JP2011501783A - 金属粉末混合物及びその使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、金属粉末混合物及びそのような金属粉末混合物の特に有利な使用に関する。特定の合金組成を有する材料を製造できるように、金属−金属合金粉末からなるそのような金属粉末混合物を使用することは普通である。本発明の課題は、費用がかからずに熱処理に引き続き、形成された材料の金属合金から、個々の合金又は金属を形成する成分(合金粉末及び元素粉末)がより均質に分布されていることによって、得られることができる金属粉末混合物を提供することである。第二の態様において、前記材料の製造のために、熱処理の際に必要な最大温度が減少されることができるべきである。前記金属粉末混合物は、少なくとも2つの異なる粉末画分で形成されている。第一粉末画分中に、第一金属が含まれており、その際に、第一粉末画分の含まれている別の合金成分と組み合わせて、相転移の開始は、前記金属粉末混合物から熱処理により形成されるべき材料の溶融の開始よりも少なくとも200K低い温度で行われる。第一粉末画分は、45μm未満の平均粒度を有する。第二粉末画分は、第二金属で形成されており、かつ10μm未満の平均粒度を有する。
Description
本発明は、金属粉末混合物及びそのような金属粉末混合物の特に有利な使用に関する。
特定の合金組成を有する材料を製造できるように、金属−金属合金粉末からなる金属粉末混合物を使用することは普通である。
その場合に、そのような金属粉末混合物については、合金元素から選び出したものと、使用される金属粉末に相当する少なくとも1つの金属とを含有する金属合金粉末も使用される。これらは、化学的に及び/又はモルホロジー的に異なる少なくとも2つの成分からなる不均質な金属粉末混合物であり、これらの成分は、所望の金属合金もしくは製造すべき要求に沿った材料を熱処理で形成する過程で中間体を構成するに過ぎない。
前記製造の際に自然に生じる微細分(例えば<10μm 10%)及び残りの粗大分(例えば<45μm 90%及び>10μm 10%)の結果である金属粉末の混合物も使用される。そのような混合物は、改善された充填密度が、適合された粒度分布を用いて好都合な空間充填に基づいて達成可能であるという利点を有する。
その場合に、金属粉末及び金属合金粉末は、冶金学的理由から、通例、異なる融解挙動及び相転移挙動を示す。故に、固体及び液体の(例えば共融)相成分が同時に存在しているか、もしくは固相中での相転移により物質輸送の変化/増大が、例えば元素の高められた拡散係数の結果として観察されることができる温度もしくは温度範囲が存在する。そこで、取り上げた金属粉末混合物は、通例、合金化された材料の溶融冶金による製造に使用されないが、しかしこれは、最終的な材料製造のために多大な役割を果たす。
所望の金属合金又は所望の金属の形成のために実施されるべきである熱処理の際に、その結果、前記粉末粒子の接触範囲内で作用する原子によるかつ微視的な輸送特性(例えば拡散、転位、粒成長)は、金属粉末及び金属合金粉末又は金属粉末からなる当初に不均質な混合物の緻密化及び均質化のための基礎を形成する。不均質は、この意味で、粒度の(大体において)単峰性の分布とは異なり、微細な粒子画分の高い活性の結果として物質輸送を引き起こす粒度分布(粗大画分、微細画分)の差であるとも理解される。その際に、個々の粉末又は粉末混合物への熱量的方法を通じて検出されうる効果(相転移、溶融範囲及び凝固範囲)及び相応して前記合金の化学組成を通じて利用されうる効果は、例えば隣接した粉末粒子間で化学的に傾斜した効果は、合金形成又は金属形成及び前記材料の製造の際に中心的な役割を果たす。
所望の金属合金を、微細な粉末(d50<10μm)の形で相応する材料/構造部材の粉末冶金による製造のために形成することは、技術的に及び経済的に難しく、かつ生じる問題に基づいてそのような粉末の加工の際に低い商業的な意味を有するに過ぎない。粉末冶金による加工の間に、必要な熱処理(焼結)の際に、必要な高い温度の結果として、元素成分の損失がそれらの高い蒸気圧に基づいて生じ、これは得ようとする合金組成の変化をまねき、かつ熱プロセス設備中での材料堆積に基づく技術的課題を引き起こす。
相応する粉末混合物は、独国特許出願公開第(DE-A1)第10331785号明細書及び独国特許出願公開(DE-A1)第10 2005 001198号明細書から知られている。
これらの金属粉末混合物は、少なくとも2つ又はまた3つの異なる粉末から製造される。その場合に、前記の個々の粉末は、異なる金属合金から形成されているべきであり、かつ狭い粒度分布を有するべきである。
この技術水準に記載された金属粉末混合物は、しかし、特に所望の極めて小さい粒度を達成することができるように、極めて費用をかけて製造されなければならないが、このことは幾つかの金属合金の場合に、例えば延性のある場合に難しい。
問題は、また、最終的に製造される材料中で著しく限定された程度でのみ、所望の金属合金が形成されるべきである個々の金属の均質な分布が達成されることができることによっても明らかになる。それにより、例えば気泡材料のために必要であるような微粒状構造を形成することは困難にのみ可能である。この概念の適用を用いて、さらに、前記合金成分の均質な分布を達成することは難しい。このことは、そしてまた、材料特性、特に腐食傾向及び機械的強さが劣悪化されるという結果となる。
単純に還元されるべき金属化合物からの金属超微細粉末(d50<10μm)の製造は、技術水準によれば容易に可能である。所望の金属粉末混合物の成分として用意されている金属合金粉末は、合金溶融物のノズル噴霧(ガスノズル噴霧又は水ノズル噴霧)によるか、又は常用の経路で溶融し、かつ粉砕することにより、粒度d50<45μmが得られるべきである場合に、費用がかからずに製造されることができる。ノズル噴霧によるより粗大な金属粉末の製造も可能である。
故に、本発明の課題は、費用がかからずに熱処理に引き続き形成された材料の金属合金から得られることができる、個々の合金又は金属を形成する成分(合金粉末及び元素粉末)がより均質に分布されている金属粉末混合物を提供することである。第二の態様において、前記材料の製造のために熱処理の際に必要な最大温度が減少されることができるべきである。
本発明によれば、この課題は、請求項1の特徴を有する金属粉末混合物を用いて、解決されることができる。そのような金属粉末混合物の適した使用は、請求項16に挙げられている。
本発明の有利な態様及び更なる展開は、従属請求項に挙げられた特徴を用いて達成されることができる。
本発明による金属粉末混合物は、その際に、少なくとも2つの異なる粉末画分から形成されている。第一粉末画分については、第一金属が含まれている金属合金から形成されている金属粉末が使用され、その際に、前記金属合金中に含まれている第一粉末画分の他の合金成分と組み合わせて、相転移の開始が、金属粉末混合物から熱処理により形成されるべき材料の溶融の開始よりも少なくとも200K低い温度で行われる。
第一粉末画分は、平均粒度d50<45μmを有する。
本発明による金属粉末混合物中に含まれる第二粉末画分は、好ましくは、第一粉末画分の金属合金の成分である唯一の第二金属から、形成されている。しかしまた、少なくとも2つの金属の混合物から形成されていることができる。この粉末画分は、平均粒度d50<10μmを有する。その場合に、第二粉末画分については、唯一の金属が、少なくともほぼ完全に唯一の金属からか又は最大3質量%までの単に極めて小さい合金添加剤又は不純物が許容されるに過ぎない混合物からなるものであると理解されるべきである。少なくとも2つの金属の混合物で形成されている第二粉末画分の場合に、前記金属の1つは、その中に含まれる別の金属よりも、明らかにより高い割合で含まれているべきである。その際に、1つの金属については、その割合は少なくとも75質量%であるべきである。この金属は、以下に、第二金属とも呼ばれる。
第一粉末画分の平均粒度は、第二粉末画分の平均粒度よりも少なくとも3倍大きいであるべきである。第二粉末画分は、少なくとも1質量%の割合で含まれているべきである。
第一粉末画分については、二元金属合金、すなわち2成分から形成される金属合金が使用されることができる。しかしながら、第一粉末画分については、少なくとも3つの異なる金属から形成されている金属合金を使用することがより好都合である。
その場合に、第一粉末画分中に、少なくとも1つの金属が、相応する金属合金中に、金属粉末混合物と共に、熱処理に引き続き形成される材料が含まれているべきである割合の2倍に相当する割合で含まれているべきである。熱処理により製造される材料の金属合金中の第二金属の割合は、少なくとも10質量%であるべきある。
第一粉末画分の金属合金中で、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、スズ及び銅から選択されており、相転移が既に挙げられたより低い温度で行われる金属が使用されることができる。これらの金属は、第一粉末画分の他の合金成分と組み合わせて、前記金属合金の溶融温度を低下させるか又は部分体積で相転移を、融液状態を含めて達成する性質を有する。
第二粉末画分のための金属として、粉末状の鉄、ニッケル、コバルト及び銅が使用されることができる。その際に、これらの金属の1つは、第二粉末画分中に単独で含まれていてよい:第二粉末画分はしかしまた、粉末混合物としてこれらの金属の少なくとも2つで形成されていてよい。
本発明による金属粉末混合物の製造についての可能性は、第一粉末画分については、一般組成M1M2CrRを有する金属合金を使用することにある。その際に、金属M1は、アルミニウム、マグネシウム、スズ、亜鉛及び銅から選択されている。金属M2は、鉄、ニッケル及びコバルトから選択されている。Rは、イットリウム、モリブデン、タングステン、バナジウム、マンガン、希土類金属、ランタニド、レニウム、ハフニウム、タンタル、ニオブ、炭素、ホウ素、リン及びケイ素から選択されている。
そのような金属合金中に、金属M1は1〜70質量%の割合で、金属M2は1〜60質量%の割合で、Crは0〜80質量%の割合で及びRは0〜70質量%の割合で含まれていることができる。
さらに、前記金属合金中で、第一粉末画分については、少なくとも15質量%の割合を有するアルミニウムを用意することは有利である。例えば、本発明による金属粉末混合物から製造されており、実施されるべき熱処理の後に得られる材料中で、少なくとも3質量%、好ましくは少なくとも15質量%のアルミニウムの割合が維持されていることができる。
本発明による金属粉末混合物を用いて、第一粉末画分中で鉄、クロム及びアルミニウムを含有する合金を用いて形成されている粉末が、粉末状鉄から形成されている第二粉末画分と共に使用される場合には、例えば、主に鉄に加えて、15〜30質量%の割合及び5〜20質量%のアルミニウム割合を有するクロムを含有する材料が、熱処理により製造されることができる。
本発明による金属粉末混合物中に、第二粉末画分は、全質量の少なくとも10質量%、好ましくは少なくとも30質量%及び特に好ましくは少なくとも50質量%を有するべきである。
第一粉末画分が形成されている粉末中で、他の合金成分との組合せで、製造すべき材料の溶融の開始である温度(転移温度)よりも少なくとも200K低い相転移温度を達成する前記金属は、10質量%の最小割合で含まれているべきである。
本発明による金属粉末混合物を用いて、熱処理により、全ての金属成分が、従来使用される金属粉末混合物の場合よりも明らかにより均質に分布されて材料体積中に存在する材料が製造されることができる。その場合に、前記熱処理は、技術水準により必要であるよりも少なくとも10K下回る温度で実施されることができる。
この場合に、相応して選択される2つの粉末画分の本発明による組合せ及びさらにこれが第一粉末画分についての場合よりも取り上げた明らかにより小さい粒度を有する第二粉末画分についての明らかにより微細な粉末の使用は、有利に作用する。
熱処理の際に、本発明を用いて、拡散、転位及び粒成長の結果として明らかに強化された物質輸送が、達成されることができる。それにより、材料体積中での個々の金属合金成分の均質な分布に加えて、熱処理のために、金属粉末混合物からの前記材料の製造の際に必要である減少された最大温度も達成されることができる。
前記熱処理は、公知の焼結技術を使用して行われることができる。しかしながらこれらの技術は所望の焼結雰囲気及び温度に適しているべきである。
本発明による金属粉末混合物を用いて、スリップをベースとして又はプレスにより得られた成形体の改善された焼結挙動が達成されることができる。
改善された収縮挙動により、本発明による金属粉末混合物を用いて、これから製造された構造部材又は構造部材上へ施与された相応する保護層の性質の改善が達成されることができる。改善された耐食性も達成されることができる。こうして、例えば、本発明による金属粉末混合物中にアルミニウムが含まれている場合に、通常0.1〜10μmの層厚を達成する表面上への相応する酸化物層の意図的な形成により、改善された防食が達成されることができる。
本発明による金属粉末混合物を用いて製造される材料は、高合金耐食鋼と比較して、改善された孔食潜在性を有することができる。
本発明のさらに選択的な一態様において、前記金属粉末混合物中に、金属から形成されている別の画分も含まれていることができる。このことは、不純物及び微量元素が、もしそうであったとしても3質量%未満の割合で含まれているべきである、好ましくは純鉄であってよい。別の画分は、その際に同様に粉末状であり、かつ既に記載された双方の粉末画分よりも明らかにより粗大粒子であることができる。こうして、その場合に、平均粒度は、150μmより大きくてよく、またそれをかなり上回ることができる。別の画分は、しかしまた単独で繊維と共に形成されていてよいか、又は繊維を粒子に加えて含有することができる。
前記繊維は、約1mmの範囲内の直径及び数mmの長さを有することができる。
本発明による金属粉末混合物中に、別の画分が含まれている場合に、第二粉末画分の割合は、極めて小さく維持されていることができ、かつ5質量%未満であってよい。
構造部材の表面上への層の形成は、それ自体として知られた技術、例えば溶射又は溶着溶接(Auftragsschweissen)を用いて行われることができる。
また、構造部材又はそれらの部品は、いわゆるラピッドプロトタイピング(Rapid Prototyping)において製造されることもできる。その際に、前記製造に引き続き、いっそうより大きな密度及び均質性を達成することができるように、追加的に熱処理を実施することが考えられる。
金属合金NiCrAlを用いて形成されている本発明による金属粉末混合物を用いて製造される材料の場合に、技術水準により知られた解決手段とは異なり、クロムの蒸発も、回避されることができ、しかし少なくとも明らかに減少されることができる、それというのも、熱処理の際の温度がより低いからである。このことは、特に、熱処理の前に既に、製造すべき材料のそれぞれの合金組成を有する金属粉末混合物との比較に関係する。
以下に、本発明は例示的により詳細に説明される。
ここで、図は以下のものを示す:
例1
その場合に、材料Ni−20Cr−10Al−0.05Hfからなる金属中空球の製造のためには、25μmの平均粒度d50及び合金Ni−50Cr−25Al−0.125Hfの組成を有する第一粉末画分並びに主にニッケル(99.9質量%)からなる5μmの平均粒度d50を有する第二粉末画分が使用されるべきである。
その場合に、材料Ni−20Cr−10Al−0.05Hfからなる金属中空球の製造のためには、25μmの平均粒度d50及び合金Ni−50Cr−25Al−0.125Hfの組成を有する第一粉末画分並びに主にニッケル(99.9質量%)からなる5μmの平均粒度d50を有する第二粉末画分が使用されるべきである。
第一粉末画分の割合は40質量%であり、かつ第二粉末画分の割合は60質量%である。
この金属粉末混合物100gを、水100g、ポリビニルアルコール3g及びDolapix 0.5gで、分散機を用いて1hの期間に亘って3000rpmの回転数で分散させて、懸濁液中の前記粒子の均質な分布を達成する。こうして得られた懸濁液は、強力撹拌する際に沈降しない。
得られた低粘稠な金属粉末懸濁液を、コーティングとしてポリスチレンからなる球状粒子上に施与し、乾燥させる。前記ポリスチレン粒子上へのコーティングが100μmの層厚に達した後に、熱処理が実施されることができる。
この場合に、流動水素(30l/min)を有する雰囲気中で操作する。まず最初に、有機成分を熱分解させ、その際に1k/minの加熱速度で600℃の温度まで加熱する。その後、温度を1280℃までに高め、かつその際に5K/minの加熱速度を水素雰囲気中で維持する。最大温度で2hの保持時間後に、室温への冷却を5K/minで行った。
こうして製造された金属中空球は、約2mmの外径及び約70μmの壁厚を有していた。かさ密度(Schuettdichte)は450g/lである。本発明による金属粉末混合物のこの例を用いて製造されている金属中空球のシェル材料は、ニッケルに加えて、クロム20質量%、アルミニウム10質量%及びハフニウム0.05質量%で形成されている。
並行した試験例において、Ni−20Cr−10−Al−0.05Hf合金を、金属合金の不活性ガスノズル噴霧により10μmの粒度d50を有する微細な合金粉末に加工する。この粉末から、本発明による例の場合と類似した手順の場合に、工程:懸濁液製造、コーティング、ポリスチレン粒子の乾燥及び熱処理が実施される。こうして製造された金属中空球は、本発明による金属粉末混合物を用いて製造されるよりも、破壊までの変形に基づいて測定される、明らかにより低い破壊強度が達成された。
例2
15μmの平均粒度d50を有する第一粉末画分及び3μmの平均粒度d50を有する第二粉末画分を有する金属粉末混合物を使用した。第一粉末画分については、Fe−49Cr−23Al合金が選択され、かつ第二粉末画分は主に鉄(99.5質量%)から形成されていた。
15μmの平均粒度d50を有する第一粉末画分及び3μmの平均粒度d50を有する第二粉末画分を有する金属粉末混合物を使用した。第一粉末画分については、Fe−49Cr−23Al合金が選択され、かつ第二粉末画分は主に鉄(99.5質量%)から形成されていた。
例1に類似して、第一粉末画分43.5%及び第二粉末画分56.5%を加工した。図1及び2において、こうして製造された中空球のシェルの切片で、シェル材料の均質性が識別されることができる。金属粉末混合物を用いてこの例により製造されたシェル材料は、Fe−23Cr−10Al合金であった。
水素雰囲気中での焼結を、1240℃で2時間の期間に亘って行った。
焼結後に、こうして製造された中空球の場合に、約0.4g/cm3のASTM B212/417による充填密度(FD)、70ppmの炭素含量及び0.24%の酸素割合が達成されることができた。図3に示された第1表を用いて、こうして製造された材料の酸化特性は、質量増加に基づいて700時間後に900℃〜1000℃の範囲内の保持温度で、予めエージング(Auslagerung)しないで及びエージングして、2時間に亘って空気中で1100℃で具体的に示されることができる。
例3
2kgの質量を有するFe−49Cr−23Al合金の8μmの平均粒度d50を有する第一粉末画分、純鉄からなる3μmの平均粒度d50及び0.1kgの質量を有する第二粉末画分及び平均外径が150μmであり、かつ平均長が5mmである金属繊維からなる別の画分3kgの金属粉末混合物から、組成Fe−20−Cr−9Alの金属繊維を製造した。
2kgの質量を有するFe−49Cr−23Al合金の8μmの平均粒度d50を有する第一粉末画分、純鉄からなる3μmの平均粒度d50及び0.1kgの質量を有する第二粉末画分及び平均外径が150μmであり、かつ平均長が5mmである金属繊維からなる別の画分3kgの金属粉末混合物から、組成Fe−20−Cr−9Alの金属繊維を製造した。
その際に、最も純粋な鉄(鉄99.9%)からなるブロックからのフライス削りにより調製されている金属繊維を、5リットルEirichミキサー中で20rpmの回転数で転がした。混合タンクを、加熱された空気で外側から吹くことにより50℃±10Kの温度で保持した。
第一粉末画分2kg及び第二粉末画分0.1kg並びにアセトン2kg及びポリビニルアルコール(PVA)0.2kgから、分散液を製造した。この分散液を、前記繊維上へ転がす間に、全ての粉末材料が前記繊維の表面上へ施与されるまで、前記ミキサー中へ中央に噴霧した。この場合に、燃焼可能な有機成分のための必要な安全規則を遵守した。
こうしてコーティングされた繊維を、Al2O3からなるるつぼ中へ添加し、2時間の期間に亘って1240℃で水素雰囲気中で熱処理にかけた。PVAを、その際に、例1に説明されたように追い出した。
図4は、こうして製造された繊維の横断面図を示す。化学的点分析により、熱処理後の前記繊維材料の組成は、均質なFe−19Cr−9Al合金として決定されることができた。
例4
その場合に、4.4μmの平均粒度d50を有する第一粉末画分及び3.0μmの平均粒度d50を有する第二粉末画分を有する金属粉末混合物を使用した。第一粉末画分については、Fe−49Cr−23Al合金を選択し、かつ第二粉末画分を主に鉄(99.5質量%)で形成させた。
その場合に、4.4μmの平均粒度d50を有する第一粉末画分及び3.0μmの平均粒度d50を有する第二粉末画分を有する金属粉末混合物を使用した。第一粉末画分については、Fe−49Cr−23Al合金を選択し、かつ第二粉末画分を主に鉄(99.5質量%)で形成させた。
この金属粉末混合物100g(第一粉末画分45g及び第二粉末画分55g)を、水100g、ポリビニルアルコール3g及びDolapix 0.5gで、分散機を用いて2hの期間に亘って3000rpmの回転数で分散させて、前記懸濁液中の前記粒子の均質な分布を達成した。
例えばとりわけ米国特許(US)第3,090,094号明細書に記載されているような、いわゆるSchwartzwalder法によって、連続気泡の多孔質金属フォームを製造する。この場合に、個々のピースへ切断され、80ppiの多孔度及びピースの寸法40×40×10mmを有する網状化されたポリウレタンフォームを、前記金属粉末−結合剤懸濁液でコーティングする。ポリマーフォーム構造は、その際に、できるだけ完全に前記懸濁液でコーティングされているべきである。コーティングされたピースを、ついで2hの期間に亘って60℃の温度で乾燥させた。
引き続き、熱処理を、水素雰囲気中で実施した。その際に、1K/minの加熱速度で600℃の温度までに加熱して、有機成分を除去した。それに引き続き、5K/minの加熱速度を維持する際に、さらに1280℃の温度までに加熱し、この温度を2hの時間に亘って保持した。室温までの冷却の際に、同様に5K/minの速度を維持した。
熱処理及び冷却が実施した後に、0.8g/cm3の物理密度を有する連続気泡のフォーム構造が得られ、その際に、前記多孔質構造のウェブ(Stege)は熱処理後にFe23Cr10Al合金で形成されていた。
Claims (16)
- 少なくとも2つの異なる粉末画分で形成されている金属粉末混合物であって、
第一粉末画分が、第一金属が含まれている金属合金で形成されており、ここで、第一粉末画分の別の含まれている合金成分と組み合わせて、相転移の開始が、前記金属粉末混合物から熱処理により形成すべき材料の溶融の開始よりも少なくとも200K低い温度で行われ、かつ
その際、第一粉末画分が45μm未満の平均粒度を有し、かつ
第二粉末画分が、第二金属又は少なくとも2つの金属の混合物で形成されており、かつ10μm未満の平均粒度を有し;ここで、
第二粉末画分中の第二金属又は前記混合物が少なくとも97質量%で含まれている
ことを特徴とする、少なくとも2つの異なる粉末画分で形成されている金属粉末混合物。 - 第一粉末画分については、少なくとも3つの金属から形成されている金属合金が使用されている、請求項1記載の金属粉末混合物。
- 第一粉末画分の金属合金中に、少なくとも1つの金属が、前記金属粉末混合物を用いて熱処理に引き続き形成される材料中に含まれているべきである割合の少なくとも1.5倍に相当する割合で含まれている、請求項1又は2記載の金属粉末混合物。
- 第二粉末画分については、鉄、ニッケル及びコバルトから選択されている1つ又は複数の金属が使用されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の金属粉末混合物。
- 第一粉末画分については、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、スズ及び銅から選択されている第一金属が使用されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の金属粉末混合物。
- 第一粉末画分中に、ホウ素、ケイ素及び炭素から選択されている追加的な元素が含まれている、請求項1から5までのいずれか1項記載の金属粉末混合物。
- 二元合金を有する第一粉末画分が、第一金属及び第二金属から形成されており;ここで、第一金属がアルミニウム、マグネシウム、スズ、亜鉛、及び銅から選択されており、かつ第二金属が鉄、ニッケル及びコバルトから選択されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の金属粉末混合物。
- 第一粉末画分中に、追加的に別の合金元素として、クロム、イットリウム、希土類金属、ランタニド、モリブデン、タングステン、レニウム、ハフニウム、タンタル、ニオブ、バナジウム、マンガン、炭素、ホウ素、リン及びケイ素から選択されている少なくとも1つの別の元素が含まれている、請求項1から7までのいずれか1項記載の金属粉末混合物。
- 第一金属が1〜70質量%の割合で及び第二金属が1〜60質量%の割合で含まれている、請求項7又は8記載の金属粉末混合物。
- クロムが0〜80質量%の割合で、及び別の合金元素が0〜70質量%の割合で含まれている、請求項9記載の金属粉末混合物。
- 第一粉末画分を形成する金属合金中に、第一金属としてアルミニウムが少なくとも15質量%の割合で含まれている、請求項1から10までのいずれか1項記載の金属粉末混合物。
- 第一粉末画分の平均粒度が、第二粉末画分の平均粒度の少なくとも3倍大きい、請求項1から11までのいずれか1項記載の金属粉末混合物。
- 第二粉末画分が少なくとも1質量%の割合で含まれている、請求項1から12までのいずれか1項記載の金属粉末混合物。
- 150μmを上回る平均粒度の粒子及び/又は金属の繊維で形成されている別の画分が含まれている、請求項1から13までのいずれか1項記載の金属粉末混合物。
- 別の画分が、金属として鉄から形成されている、請求項14記載の金属粉末混合物。
- 焼結された構造部材の製造のため、構造部材表面又は連続気泡の多孔質構造体上に施与するための材料としての、請求項1から15までのいずれか1項記載の金属粉末混合物の使用。
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