JP2011501315A - 取引注文執行の責任を割り当てるシステムおよび方法 - Google Patents

取引注文執行の責任を割り当てるシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

本発明の実施形態は、以下について組織を支援するシステムおよび方法を提供する:(1)事前取引法令遵守の検討プロセスを執行するために、サブアドバイザー(資金運用会社)からの取引注文を取得するルールベース・コンピュータシステムを使用することによって、証券取引法および/または口座の制約事項に違反する、サブアドバイザーによる取引注文の執行を防ぐために組織を支援可能とすること、および(2)有価証券の売買取引注文の市場に対する影響予測に基づいて、取引注文執行の責任が投資ポートフォリオを作成する資金運用会社に課せられるのか、またはそのポートフォリオの原資産保有組織に課せられるのかを決定および特定すること。取引注文は、リアルタイムで「ハイタッチ」(著しい努力および市場への多大な影響)または「ロータッチ」(僅かな努力および市場への僅かな影響)に分類される。

Description

関連出願
本出願は、2007年10月24日出願の米国仮出願第60/982,320号の一部継続出願である2008年10月22日出願の米国特許出願第12/256,196号の利益を主張し、それらの全体を参照することにより本明細書に組み込む。本出願はまた、2007年6月20日出願の米国仮出願第60/945,196号の利益を主張する2008年6月16日出願の米国特許出願第12/140,047号の一部継続出願であり、2006年4月12日出願の米国仮出願第60/791,209号および2007年2月5日出願の米国仮出願第60/899,393号の利益を主張する2007年4月11日出願の米国特許出願第11/783,690号の一部継続出願であり、それらの全体を参照することにより本明細書に組み込む。
著作権表示
本特許文献の開示の一部には、著作権保護の対象となる資料が含まれている。著作権の所有者は、米国特許商標局の包袋または特許記録に掲載されている限り、何人による特許文献または特許情報開示の複製に何ら異議はないが、それ以外はすべての著作権を留保するものとする。
背景
発明の分野
本発明は、一般に証券取引および投資ポートフォリオの運用および取引に関し、特に、原資産保有組織の資金運用プロセスの統合取引および管理を容易にするシステム、方法、プロセス、ソフトウェアおよび基準に関する。
本発明はまた、集中型ポートフォリオの運用および指定仲介業者の管理を容易にするコンピュータインターフェース、発注、コンプライアンスの分析、市場への影響の分析、注文転送の裁量権、執行費用および品質の分析、取引処理、通信エンジン、通信ネットワーク、ならびに通信プロトコルを含むリアルタイムのプロセスを支援する、システム(例えば、ホスト型アプリケーション)、方法(組織の活動)、プロセス(責任の分担)、ソフトウェア(コンピュータベースのシステム)、および規格(システム、接続性、通信プロトコル)に関する。このシステムおよび方法は、原資産保有組織に資産運用サービスを提供するサブアドバイザーによる取引活動の直接的、取引前および自動的なコンプライアンスの監視を原資産保有組織に対して提供する一方で、株主および受益者に対して、サブアドバイスされた資産ポートフォリオの仲介費用を実質的且つ経常的に節約する。このシステム(統合取引および管理システムと呼ぶ)、方法、プロセス、ソフトウェア、および規格は、記名投資信託、非記名の投資信託、および機関投資ポートフォリオに適用可能であり、例えば、以下によって使用され得る:(1)単一または複数の運用者によりサブアドバイスされた様々な保険、投資信託、および確定拠出年金ポートフォリオを有する保険会社;(2)投資信託の売り出し、学資、および確定拠出年金ポートフォリオを運用するために、サブアドバイザーを利用する投資信託会社;(3)外部運用サービスまたは独立した資金運用サービスを利用する、確定給付年金基金、信託、および基本財産;(4)機関投資口座用に外部または独立した資金運用サービスを利用する、大企業の投資ポートフォリオおよび保険会社の分散型口座;ならびに(5)外部または独立した資金運用サービスを利用する、ヘッジファンド、団体年金、および集合的な投資信託等の非記名の投資信託。
より詳細には、本発明は、一般に投資ポートフォリオの運用および取引、ならびに原資産保有組織が以下を行うシステムおよび方法に関する。
(1)取引前のコンプライアンス調査プロセスを実行するために、ルールベース・コンピュータシステムを使用してサブアドバイザー(資金運用会社)からの取引注文を取得することによって、証券取引法、口座の制約事項、または禁止取引に違反する、サブアドバイザーによる取引注文の執行をアドバイザーが防ぐこと。本発明の実施形態によって、原資産保有組織は、そのサブアドバイザーおよびサブアドバイザーの取引活動全体に亘る、組織自体の単一的、集中型、リアルタイムで、ルールに基づく取引前後のコンプライアンス・プロセスを初めて適切に実行できる。
(2)証券売買の取引注文の予想される市場への影響に基づいて、取引注文を執行する責任(どのように、何時、そして誰によって取引注文が執行されるのかに関する決定の裁量権)をハイタッチ取引注文用の投資ポートフォリオのサブアドバイザー(資金運用会社)に割り当てるのか、またはロータッチ取引注文用のその投資ポートフォリオの原資産保有組織に割り当てるのかを初めて決定し、割り当てること。
(3)サブアドバイスされた投資ポートフォリオの仲介費用を削減し、投資成果を改善するために、リアルタイム且つコンピュータベースの最適化分析を介して、証券取引の予想される総執行経費を最小限に抑えること。本システムおよび方法はまた、以下を取り入れるリアルタイムの分析および最適化プロセスを介して、仲介費用をさらに節約する:(a)証券市場で取引される株式の現行提示株価および株数(流動性);(b)執行ブローカーによるリアルタイムのインプットとしての執行費用;(c)現行および最近の取引データに基づいて予想された価格向上;(d)執行ブローカーによる注文執行に必要な時間(執行時間);および(e)取引の執行に要する時間中の、証券株価の現在の交換レート。
(4)原資産保有組織の投資ポートフォリオに亘って、保有株、取引活動、コンプライアンス違反、ならびに仲介および他の費用に関するリアルタイムの最新データを、原資産保有組織が利用可能なので、投資ポートフォリオ用にサブアドバイスされた資産運用を利用する原資産保有組織に、これまで実現不可能であった改善を提供することであって、改善には、投資ポートフォリオのサブアドバイザーの交代プロセスに関する、より優れた管理および削減した仲介費用;モデルポートフォリオのリバランス活動用仲介費用の削減;先渡決済に関する資産分離要件の改善報告;および、強化された管理報告が含まれる。
定義
本発明の説明のために、図1では、本発明の構成要素を列挙し、記名投資信託、非記名投資信託、および機関投資ポートフォリオの市場で投資商品に使用される対応用語を比較する。図1は、様々な商品カテゴリーの類似した構造および責任が、異なる名前を有することを示す。
本明細書で使用されるように、記名投資信託、非記名投資信託の文脈での用語「アドバイザー」および「受託者委員会」は、年金基金、基本財産、信託投資ポートフォリオの文脈での用語「管財人」および「受託者委員会」に相当すると考えられ;記名投資信託、非記名投資信託の文脈での用語「サブアドバイザー」は、年金基金、基本財産、信託投資ポートフォリオの文脈での用語「資金運用者」または「外部運用」に相当すると考えられ;ならびに、様々な保険商品の文脈での「副口座」は、確定拠出年金(例えば、企業年金制度401(k)商品)および資産運用者付きの年金基金「口座」における「投資信託」に相当すると考えられる。また、小口投資家(例えば、個人口座を統合して、信託の投資ポートフォリオを構成する資産に混蔵する個人)は、記名投資信託、非記名投資信託においては「株主」、機関口座、年金基金等においては「受益者」と呼ばれる。アドバイザーまたは管財人および関連する受託者委員会(複数の受託者委員会)は、株主および受益者に対して、信託および年金の運用費用を適切に管理する(最小限に抑える)受託者責任を持つことに注意すべきである。なぜなら、これらの費用が、これら同一の信託株主および年金受給者に対する投資ポートフォリオの収益(成果)を削減するからである。図1に示す、これら用語の本明細書における使用は、記名投資信託、非記名投資信託、および機関投資ポートフォリオに亘って適用可能な類似の根本的な方法およびプロセスを示唆している。
発明の背景
本発明のシステムは、サブアドバイスを受ける業界に関する。サブアドバイスを受ける業界は、投資信託および機関投資アカウントから成るがこれらに限定されない複合投資を運用するが、その組織構造内では、これらの投資を運用する資金運用(資産運用)能力を有していない、保険会社、企業年金制度401kの提供業者、年金基金、基本財産、信託、および特定の投資信託会社等の大手金融機関から成っている。その結果、(複合投資における1つまたは複数の投資ポートフォリオの原資産保有組織として)これらの組織は、外部の資金運用会社(通常、投資信託会社または機関投資運用会社)を利用して、投資ポートフォリオを運用する。
上記で説明したように、サブアドバイスを受ける業界は、以下の構造を使用する:(原資産保有組織としての)金融機関が、米国証券取引委員会(SEC)の記名要件および監督要件または米国労働省(DOL)の監視に対して「アドバイザー」の役割を果たし、投資ポートフォリオに対する受託者責任および規制管理責任を有する。資金運用会社が「サブアドバイザー」の役割を果たし、投資運用決定に対する責任および、以下で説明するように、運用を任された投資ポートフォリオの取引活動に対する責任を持つ。原資産保有組織は、アドバイザーとして、サブアドバイザーの雇用、投資ポートフォリオの成果および費用の監視、ならびに必要であれば、サブアドバイザーの解雇および後任者の選出に加えて、マーケティング、販売、管財機能、規制当局への報告書、コンプライアンスの監督および顧客サービスに対して責任を持つ。
2006年12月31日の時点で、サブアドバイスに基づいて運用されている総資産額は、Pension & Investments(P&I)誌によると、2.98兆ドルに等しい。サブアドバイスを受けている資産は、Financial Research Corporation(FRC)のデータによると、2003年から2006年の間に年率27%で増加している。サブアドバイスを受ける資産運用は、Vanguard等の投資信託会社が自社ブランドの投資信託の販売を開始し、資産運用機能を外部の資産運用組織に委託した1970年代半ばに開始された。それから間も無くして、保険会社もまた、間接費の削減ならびにブランド認知および主要投資信託会社の投資成果を利用するために、それらの投資商品にサブアドバイスを受ける資産運用構造の使用を開始した。
また、保険会社等の大手金融機関は、資金運用会社を買収して、多数の投資ポートフォリオをサブアドバイスに基づいて運用する買収会社の能力を利用するかもしれない。この種のシナリオにおいて、大手金融機関は、買収した資金運営会社とは分離した独自性および運営の維持を望むであろう。この種の買収例には、Lincoln LifeによるDelaware Investmentsの買収、Great West LifeによるPutnam Investmentsの買収、Sun Life of CanadaによるMFSの買収、およびAXA EquitableによるAlliance Bernsteinの買収が含まれる。
先行技術において、サブアドバイスを受ける資産運用構造には、2つの重大な運用上の欠陥がある。これらの欠陥は、1970年代半ばのサブアドバイス業界の開始から存在している。それから数十年後の現在、業界の参加企業は、これらの欠陥を不可避および解決不可能と見なしている。実際、これらの欠陥は、もはや問題であるとして活発に論じられず、現在では一般的に是認された商慣行として深く根付いている。サブアドバイス業界は、現実的および実施可能な解決策無くして、これらの欠陥に対処し、成長業界の新たな挑戦の取り組みへ移行する努力をあきらめていると言えるかもしれない。しかし、一般的に是認された商慣行は、使用期間の長さにかかわらず、SECやDOL等の政府機関による規制認可またはそれら機関からの免責救済措置とは一致しない。何十年にも亘って一般に是認されてきた商慣行の近年の監督例には、最終的に多大な罰則、罰金および悪評を招く多くの規制の対象となった、投資信託のタイミングおよび棚(shelf space)の販売規約が含まれる。
従って、原資産保有組織が外部または提携先の資金運用会社を利用して、その投資ポートフォリオを運用する場合、業界の現行慣習では、原資産保有組織が、取引注文を執行する(証券を売買する)責任をサブアドバイザーの(外部)資金運用会社に委譲する。
外部の資金運用会社をサブアドバイザーとして利用する際に、原資産保有組織が直面する先行技術における挑戦には以下が含まれる。
(1)アドバイザーである原資産保有組織が、コンプライアンスプロセスを執行できる機構が存在しない。アドバイザー(原資産保有組織)は、コンプライアンスプロセスによって、市場での取引執行前に、サブアドバイザーによる取引注文のコンプライアンスの監督調査を遂行できる。従って、サブアドバイスされた全投資ポートフォリオに対して規制上の責任を負うアドバイザーは、証券取引法、口座の制約事項、または禁止取引に違反しているかもしれない、サブアドバイザーによる取引注文の執行を防止できない。この不作為は以下に鑑みて、特に厄介である。
a)SECおよび米国労働省(DOL)は、信託および年金基金アドバイザーに対して、アドバイザーの投資ポートフォリオにより生じる全仲介費用および運用費用の適切な監督および監視と共に、違反防止を義務付ける規制要件および監督要件を強化した。
b)企業に数十億ドル規模の損失を招く、悪徳トレーダーによる不祥事の頻出およびその規模の拡大(2008年初旬にSogenが報告した悪徳トレーダーの不正取引による72億ドルの損失を含む)。
(2)(様々な証券取引所等の)執行場所またはブローカーの選定および取引執行に関連する費用を含む取引注文執行の全局面を、サブアドバイザーが完全に管理している。これにより、原資産保有組織は、(サブアドバイザー側の)ポートフォリオ運用者の投資プロセスを弱体化することなく、および/またはサブアドバイザーの資金運用会社の取引業務を過度および不必要に複雑化することなく、執行場所またはブローカーの選定、取引費用、および執行の質に関するサブアドバイザーの決定を直接的且つ積極的に管理できない。従って、サブアドバイスされた投資ポートフォリオに多大な仲介(取引)費用が発生し、その執行の質は、証券取引市場における一般的な質に比べて低いことが度々ある。発生した仲介費用と一般的な仲介費用との間のこの差額は、多くの場合1株当たり2セントを超える。アドバイザーの受託者としての見地から、これらの投資信託および年金基金の多くによって毎年数十億の持分株式の注文フローが取引されていることを考慮すると、この経費の差額はさらに深刻性を増す。かかる場合、原資産保有組織は、1千万ドル単位の不要な仲介費用を負担し、その全仲介費用は、退職金制度にサブアドバイスを受ける信託または口座を所有する信託株主および年金基金受給者によって負担され得る。サブアドバイスを受ける投資ポートフォリオにより発生した、これらの追加的および不要な仲介費用は、長期に亘る投資成果における複利利益の損失と共に、費用発生年の投資成果に同額拠出の削減をもたらす。
先行技術は従って、原資産保有組織が、以下と同時にその投資ポートフォリオの取引執行責任を担うことができる手段を提供していない:(1)全サブアドバイザーに亘る取引前のコンプライアンスプロセスの実施;(2)サブアドバイザーによる取引活動から発生する仲介費用の適切な管理および最小化;(3)ポートフォリオ運用者が取引注文を実質的に管理し、注文の執行方法に関して非常に具体的且つ詳細な指導を行うこと;(4)他の執行ブローカーへの漏洩に対する注文の匿名性(または発生源)の保護;および(5)取引注文の市場の株価への影響の最小化。例えば、買い注文が完了次第に株価が下落することを確認するためだけの大きな買い注文が株価を上昇させ得るので、市場への大幅な影響は弊害をもたらす。同様に、売り注文が完了次第に株価が上昇することを確認するためだけの大きな売り注文も株価を下落させ得る。
先行技術における明白な欠陥にもかかわらず、アドバイザーである原資産保有組織は、資金運用会社からサブアドバイスを受けていようといまいと、投資ポートフォリオによって生じる全取引注文の所有者であり、常に所有者であったことは事実である。原資産保有組織は、その結果、これら取引注文の執行方法の決定に関して、完全な権限ならびに最終的な受託者責任および規制上の責任を保持する。しかし、先行技術における許容可能で、確実且つ現実的な解決策の欠如を認識して、原資産保有組織は以下を行ってきた:(1)実質的な受託者責任および規制上の責任を担う一方で、サブアドバイザーの取引活動に対する、アドバイザーによる全ての取引前コンプライアンス調査プロセスについての権限喪失、および権限喪失の継続;および(2)原資産保有組織が取引結果のある局面に不満を抱えていても(必要以上の仲介費用または粗悪な執行の質等)、ポートフォリオ運用者の責任遂行には関与せず、資金運用会社の取引業務プロセスを不必要に複雑にしないという原資産保有組織の懸案事項に基づく、資産ポートフォリオの取引注文に対する全取引注文執行責任のサブアドバイザーへの委譲。
証券取引の際、上記で説明したように、資産運用者(資金運用者)が取引自体の費用を上回る追加の取引費用を被ることが度々ある。例えば、図2を参照すると、資産運用者201(投資信託会社または機関資産運用会社等)は、通常、約25の執行ブローカー202(ブローカーディーラー(メリルリンチやUBSペインウェバー等)、値付け業者(Knight CapitalやSchwab Capital Markets等)、証券取引所(ニューヨーク証券取引所やNASDAQ等)、電子通信ネットワーク(ECN)(INETやTRAC等)、ダイレクト・マーケット・アクセス(DMA)業者(Lava Trading、SonicやUNX等)、および大口取引システム(LiquidNetやPremier等))のネットワークを維持する。
執行ブローカー202はしばしば、資産運用者201(投資信託会社または機関資産運用者)に提供可能な(取引執行を超える)追加サービスによって選ばれる。執行ブローカー202のこれら追加商品およびサービス(企業および市場調査、市場データの供給、取引の分析、およびソフトウェア)の費用は、取引の執行費用に追加され、これを上回り、信託または投資ポートフォリオに発生し得る取引費用よりも高額になる。従って、1株当たり0.01ドル(1セント)の執行費用および1株当たり追加の0.025セント(2セント半)が取引にかかることにより、1株当たり0.035ドル(3セント半)の総仲介費用が生じ得る。多くの資産運用者が毎年何十億もの株式を取引しているので、取引費用における1株当たりこれら追加の数セントが、累積的に資産運用者に対して相当額の収入プールを生み出す。資産運用者201が利用するこれら追加サービスの高額な仲介費用(「ソフトダラー」と呼ぶ)は、株主または受益者が負担するので、信託または口座の低利回り(低い成果)は株主または受益者にとって不利になる。図2に示すような「ソフトダラー」のこの利用は、長期に亘る業界の慣習だけではなく、これらの仲介費用は、例えば、信託目論見書で論じられる投資信託の運用費用(1.10%で見積もられる年間運用費用)には含まれていない。かかる場合、信託の取引はしばしば、信託会社または機関資産運用者201が得る利益を最大限にするために、執行ブローカー202に向けられる。疑念が生じた場合には、「ソフトダラー」に関する慣習は、原資産保有組織の資産ポートフォリオを運用するサブアドバイザーによって長い間利用され、利用され続けてきた。
「ソフトダラー」を生じる資産運用会社による取引の例示的なプロセス200を図2に示し、図2に示す矢印およびそれらに隣接する符号に対応して、以下のステップで説明する。
211)資産運用会社(または資金運用者あるいはサブアドバイザー)201が調査を目的として執行ブローカー202と契約を締結する。
212)執行ブローカー202は、調査書を資産運用201に送付する。
213)執行ブローカー202は、確認のため資産運用会社201に請求書を提示する。
214)資産運用会社201は、ソフトダラー管財システム203に請求書を記録する。
215)資産運用会社201は、ソフトダラー管財システム203を介して、請求書に対する支払いを行う取引義務を得る。
216)資産運用会社201は、取引を執行ブローカー202に送り、確認した請求書に関する費用の相殺に十分な委託料を発生させる。
217)執行ブローカー202は、取引の執行および取引関連費用を資産運用会社201に報告する。
218)資産運用会社201は、ソフトダラー管財システム203を更新する。
219)執行ブローカー202は、資産運用会社のソフトダラー管財システム203に対する請求書の支払いを確認する。
株式取引費用に追加して「ソフトダラー」を生み出す慣習はごく一般的に行われており、資金運用者(資産運用者)が雇用され(および年間費を支払われ)、外部または独立した商品または組織に属する資産プールを運用するサブアドバイザー関係においては、長年の慣行である。さらに、原資産保有組織とのサブアドバイザー契約には、特定の信託(およびその株主または受益者)が負担する「ソフトダラー」費用が、取引に関する追加の「ソフトダラー」費用を支払う信託または口座の利益になる要件を排除する条項が通常含まれる。かかる場合、サブアドバイスされた信託または口座は、追加の「ソフトダラー」費用を支払う株主または受益者の利益とならないサービスに対して多大な仲介費用を支払う。
実際、投資信託の多くの株主は、信託の仲介(取引)費用が、信託の年間運用費用(目論見書にて開示される)等に追加されて、信託の投資成果(利回り)を下げていることに気付いていない。これら同様の信託株主はまた、投資信託会社および機関資産運用者が、企業収益を伸ばすために、曖昧に開示された説明のつかない現金プールとして、投資信託の取引に追加の「ソフトダラー」費用を利用し、資金運用者の運用費用を相殺することに通常気付いていない。
概して、「ソフトダラー」収益を生み出すためにサブアドバイザーが取引管理に利用する現行プロセスは、株主および受益者にとって複雑且つ高くつき、たとえ(原資産保有組織である)保険会社が、その資産が取引される(規制目的のアドバイザーとしての)信託会社に対して規制に関する主責任を保持していても、原資産保有組織(保険会社または年金基金等)による注文執行費用、執行ブローカーの選定、および取引前の規制要件の遵守に関する管理の放棄を必要とする。要するに、規制遵守の責任を負う原資産保有組織は、取引執行後にのみ、通常、取引日終了のずっと後にそれらの取引について通知される。
図3は、原資産保有組織304(例えば、保険会社)の投資ポートフォリオ(副口座)における、サブアドバイザー301(例えば、資金運用者)による取引の現行プロセス300を示す。通常、図3に示す複雑なプロセスは、原資産保有組織(様々な年金保険商品または年金基金等)が提供する30乃至60の資産ポートフォリオ(副口座)の取引毎(通常、信託毎に1日10から12の取引)に起こる。
図3のプロセス300は、図3に示す矢印およびそれらに隣接する符号に対応する以下のステップで機能する。
310)サブアドバイザー301は、好ましい執行ブローカー302(「B」として示す)のネットワークに対して、単一の買い注文または売り注文として注文(取引)を作成、入力、および送るか、または複数のブローカーによって執行されるように、注文を少量の注文に細分化してもよい。注文を複数のブローカーに分配する動機としては、市場での匿名性を保持するというサブアドバイザーの希望(ブローカーは、サブアドバイザーの総合的な投資戦略を識別できないため)、各執行ブローカーの特定の長所、および/またはソフトダラーを生み出すために信託または年金基金を使用するという希望が挙げられる。
311)執行ブローカー(複数)302が注文を執行(遂行)し、サブアドバイザー301は、株価と共に、取引が執行されたことを電子的に通知される。株数、株価、総価格、執行費用、および競争ブローカー等の各取引データは、多数の電子通信ネットワークを介して送信される。
312)執行ブローカー(複数)302はまた、取引の必要データを多数の業界組織に報告し、このデータは、原資産保有組織304の資産管理会社303に送信される。
313)取引終了後、原資産保有組織304の資産管理会社303は、その日の各信託および投資ポートフォリオの取引活動および保有株に関するファイルを原資産保有組織304に送付する。
314)夜間の処理サイクル305において、原資産保有組織304は、口座価格を更新し、翌日の取引活動に備えるために、全ての活動および保有株を調整する。
2007年、株取引の業界の平均執行費用は、Plexus researchによると、1株当たり3.00セント乃至3.50セントであった。
夜間バッチ処理サイクルを介する事務処理システムは、取引を調整し、更新されたポートフォリオの口座価格または信託のNAV(純資産価値)を算出し、次いで、商品に投資している各顧客の保有株および価格を更新する。このプロセスの終わりに、原資産保有組織は、毎晩、毎週、毎月、または4半期のプロセスの一部として、ポートフォリオおよびその活動のコンプライアンス調査を何らかの形で行ってもよい(コンプライアンス調査の実施頻度は大きく異なる)。さらに重要なことには、サブアドバイザー301による執行ブローカー202の選定、および原資産保有組織304の信託または口座が負担する、ソフトダラー使用による追加の関連仲介費用を、原資産保有組織304が管理することはほぼない。同様に、原資産保有組織304には、証券取引法、口座の制約事項、または禁止取引の違反を防ぐために、注文取引の取引前のコンプライアンス調査を実施する機会がない。概して、現行プロセスは、サブアドバイス業界が生まれて間もない数十年前に構築され、その2.98兆ドルという見事な資産にも関らず、サブアドバイス業界は、サブアドバイスされた資産運用を利用する全参加者が要請する、適切な管理の実践、包括的なリスク管理方法、および受託者の完全な管理を未だに設けていない。
発明の簡単な概要
本発明の実施形態は、サブアドバイザー(資金運用者)による取引プロセスを容易にするシステム(例えば、統合取引および管理システムと呼ぶ)、方法、プロセス、ソフトウェア、および基準を提供し、原資産保有組織によるサブアドバイザーの取引活動に対する取引前のコンプライアンス調査を初めて提供し、原資産保有組織による取引プロセスの管理を増加し、ならびに信託および投資ポートフォリオを投資している株主および受益者に対して、仲介(取引)費用を年間および経常ベースで大幅に削減する。特に、本発明は、優れた取引および管理方法をサブアドバイス業界に提供する。本発明のシステム、方法、プロセス、ソフトウェア、および基準は、サブアドバイザー業界の現行の取引および運用プロセスにおける主な運用上の欠陥を提起し、初めて、原資産保有組織の能力として以下をもたらす:(1)サブアドバイザーによる取引活動の違反を防止する、取引前のコンプライアンス調査プロセスの実施;(2)経常ベースでの仲介(取引)費用の大幅な削減;(3)投資成果の改善;(4)業務プロセスの改善;および(5)管理報告の改善。
先行技術の欠陥を提示するために、本発明の実施形態は、取引前のコンプライアンス調査プロセスを執行するために、ルールベース・コンピュータシステムを使用してサブアドバイザーからの取引注文を取得する権限を原資産保有組織に与えることにより、アドバイザーは、証券取引法、口座の制約事項または禁止取引に違反する、サブアドバイザーによる取引注文の執行を防止できる。本発明の実施形態によって、原資産保有組織は、初めて、サブアドバイザーおよびサブアドバイザーの取引活動全体に亘って、自身の集中型、リアルタイム、ルールベースの取引前後のコンプライアンスプロセスを適切に実施できる。原資産保有組織が、数百の信託または口座に亘って50を超えるサブアドバイザー関係を利用すると仮定すると、本発明の実施形態は、先行技術に比べて劇的な改善を提示する。
また、取引注文が違反することなく取引前のコンプライアンスプロセスを通過すると仮定すると、本発明のシステムは、市場のリアルタイムおよび履歴データの分析を組み入れる変更可能なルールを利用して、取引注文をハイタッチ注文またはロータッチ注文に分類し、次いで、これら注文の執行責任(どのように、何時、誰によって取引注文を執行するのか、および取引執行費用に関する決定の裁量権)を、注文がロータッチの場合(すなわち、その注文が取引される株式の市場価格に影響を与えないと予想し、トレーダーがその注文に多くの時間および努力を必要としない場合)に原資産保有組織に割り当て、注文がハイタッチの場合(すなわち、その注文が取引される株式の市場価格に悪影響を与え、トレーダーがその注文に多くの時間および努力を必要とする場合)に資金運用会社に割り当てる。本発明の実施形態を通じて、原資産保有組織は、初めて、ロータッチの取引注文を取得でき、次いで、選定した低費用、高品質な執行場所またはブローカーにリアルタイムに送ることができる。これらの執行場所またはブローカーは、これら注文の執行費用を最小限に抑え、執行の質を改善することによって(高速執行および実勢価格向上)、株主および受益者の投資ポートフォリオに利益を生じさせる。同時に、本発明の実施形態は、注文がハイタッチであり、匿名性を保護して市場への影響を最小限に抑えるために注意深く「実施」する必要がある状況において、ポートフォリオ運用者が好む執行戦略およびサブアドバイザーの取引グループの専門知識による利益を享受する権限を原資産保有組織に与える。最後に、ポートフォリオ運用者は、ロータッチ注文の仲介費用の削減による投資ポートフォリオの改善した成果の利益を享受する一方、ハイタッチ注文の執行方法についての監督権が望ましい状況で、かかる監督権を保持する。
本発明の実施形態は、取引注文の市場株式売買に対する影響に基づいて、取引執行責任を投資ポートフォリオのサブアドバイザー(資金運用会社)に割り当てるか、またはその資産ポートフォリオの運営およびコンプライアンス要件の責任を担う規制団体であるアドバイザー(原資産保有組織)に割り当てるかを決定する一方で、取引前のコンプライアンス検討プロセスを介して、サブアドバイザーの取引活動に対する、アドバイザーとしての原資産保有組織による規制監視を強化するシステムおよび方法を提供する。本明細書においてハイタッチ−ロータッチエンジン、または「ハイロー(HiLo)エンジン」、または執行裁量割当ソフトウェアエンジンと呼ばれる本発明の実施形態は、リアルタイムの市場データを用いて、取引注文を以下に分類するルールベース・コンピュータシステムである:(1)トレーダーが取引注文に多大な時間および努力を要し、その注文が市場の株価に多大な影響を及ぼす「ハイタッチ」注文;または、(2)トレーダーが取引注文に多大な時間および努力を要せず、その注文が市場の株価に多大な影響を及ぼすことは予想されない「ロータッチ」注文。かかる場合、ハイローエンジンは、ハイタッチ注文の執行責任(どのように、何時、誰によって取引注文を執行するのか、および取引執行費用に関する決定の裁量)をサブアドバイザー(資金運用会社)に割り当て、ハイタッチ注文をサブアドバイザーに転送する。サブアドバイザーは、市場への影響が最小限の取引を完了するために、洗練された取引戦略を執行、および/もしくは1つ以上の執行場所またはブローカーを選定することによって注文を注意深く「実施」できる。同様に、ハイローエンジンは、ロータッチ注文の執行責任(裁量)を原資産保有組織に割り当て、ロータッチ注文を原資産保有組織に転送する。原資産保有組織は、これら注文の執行費用を最小限に抑え、執行の質を改善するために(高速執行および実勢価格向上)、1つ以上の執行場所またはブローカーを選定することによってロータッチ注文執行する。取引注文をハイタッチまたはロータッチに分類するためにハイローエンジンが使用する複数のルールは柔軟であり、市場のリアルタイムおよび履歴データを使用し、同意した手続きに従って、サブアドバイザー(資金運用会社)および/または原資産保有組織によってリアルタイムに構築および改訂される。ハイタッチまたはロータッチに分類される注文の割合は、ハイローエンジンが用いるルールに使われるパラメータ次第である。しかし、多くの原資産保有組織が毎年何十億もの株式を取引していると仮定すると、この注文フローの大部分はロータッチと分類されやすく、原資産保有組織によって執行され、仲介費用を毎年大幅に節約し、原資産保有組織の投資ポートフォリオの投資成果を改善する。
本発明の実施形態であるハイローエンジンは、以下の機能を組み入れる:リアルタイム且つルールベースの市場流動性分析ツール;リアルタイムおよび履歴の市場データならびに具体的な市場データパッケージへのアクセスおよび要請設備;注文裁量権の割当決定エンジン;注文裁量権の割当決定能力の手動ユーザオーバーライド;ルールの策定、更新、および例外ルールの保存機構;ルールおよび例外ルールのテスト設備;広範なリアルタイムの報告システム;ルール、データ、決定、および注文執行裁量権の割当監査設備;マルチレベルのユーザおよび組織によるアクセスおよび権利の管理更新設備;口座の有効化設備;複数の執行場所からのメッセージ転送促進接続システム;ならびに特殊なメッセージフォーマットの実装。ハイローエンジンは、複数のサブアドバイザー(資金運用会社)、原資産保有組織、ならびに執行場所およびブローカーを、単一且つ効果的な通信、コンプライアンス、ならびに低費用の注文転送および執行ネットワークに組み入れる。また、ハイローエンジンの通信ネットワークによって、原資産保有組織は、業務プロセスを大幅に改善する、複数の追加のコンプライアンスおよび規制監督能力からの利益を享受でき、業務プロセスの改善には以下が含まれる:仲介費用の削減および、信託または口座のサブアドバイザーを別のサブアドバイザーに置き換えるプロセスに関するさらなる管理権;モデルポートフォリオの資産分配リバランス活動による仲介費用の削減;リアルタイムおよび履歴の保有株、活動、仲介および他の費用の報告による、管理プロセスの改善ならびに監視能力の改善;派生持高の先渡決済に関する資産分離要件の報告の強化;ならびに、強力且つリアルタイムな企業レベルのリスク管理制御。
本発明のさらなる実施形態は、株式取引の参加者に対して最低総執行費用を達成するために、執行プロセスを最適化するような方法で、複数の市場ベース要因のリアルタイムな分析を行う。総取引執行費用の最低予想を提供する執行ブローカーの最適化リスト(取引所、ECN、および代替取引システム(ATS)を含む)を作成するために、重要な要因はリアルタイムに分析されるので、この最適化プロセスは、株価(「Best Ex」)に加えて複数の要因を含むことによって、参加者の経費を大幅に削減する。
本発明の実施形態は、株式取引用執行ブローカーの選定を提供および容易にするために、変更可能、電子化され、リアルタイムの分析および最適化プロセスを作成し、その取引の最低予想総執行費用を提供するシステム(例えば、ホストされたアプリケーション)および方法(活動組織)を提供し、以下を含む:(1)株価および有価証券の流動性(執行ブローカーからの見積株価における持ち株数);(2)執行ブローカーの業務ニーズに従うリアルタイムの執行費用の設定および調整プロセスを介して、執行ブローカーによって指定される執行費用;(3)有価証券または有価証券グループの現行取引におけるリアルタイムの価格向上分析(選択された期間、取引数、取引株数、注文の種類、または他の類似した、かかるパラメータにより決定される);(4)執行ブローカーによる注文の執行に要する時間(執行時間);および(5)取引執行に要する時間中の有価証券の株価における現行の交換レート。
予想される総執行費用は、単一の執行ブローカーを1つまたは複数の執行ブローカーと比較し、予想される総執行費用の低い順に複数の執行ブローカーを順位付けするために、単数のドルおよびセント(または他の所望通貨)に変換される、これら全要素(株価、執行費用、価格向上、執行時間、有価証券の価格の交換レート)の合計である。従って、有価証券の取引を開始する当事者は、最低予想総執行費用を呈する執行ブローカーを選定でき、該取引を執行する他の代替手段に対して、費用を節約できる。
かかる場合、本発明のシステムおよび方法によって、有価証券取引を開始する当事者(開始当事者)は、価格相場用の市場精査、および取引の流動性(株数)の相場をつける関連執行ブローカーの精査が可能になり、その当事者によって選択された変更可能な要因に基づいて、以下に対して予想される最低総執行費用の創出の観点から、複数の執行ブローカーの中から「優れた該当者」を決定する分析および最適化プロセスを迅速に執行できる:(1)株価;(2)執行費用;(3)予想される価格向上(現行相場買い呼び値および売り呼び値(呼び値)に対する有価証券取引の実際の株価との違い);(4)執行ブローカーによる注文執行に要する時間;および(5)取引執行に要する期間中の有価証券の株価の現行交換レート。
上記発明の特定の執行は、統合コンプライアンスおよび管理システム(UCCS)と呼ばれるものである。UCCSは、原資産保有組織が、サブアドバイスを受け、外部で運用される投資ポートフォリオに使用する、高度に洗練され、測定可能且つ信頼性のあるリスク管理、コンプライアンス監視、および注文管理システムである。
UCCSの重要な構成要素は、ハイローエンジンである。ハイローエンジンは、潜在的な市場への影響に関して注文を分類するために、株式の現行および履歴の流動性および取引量に対して、リアルタイムで取引注文を分析し、次いで、注文の執行裁量を以下に従って割り当てる:(1)市場に対して多大な影響が予測される注文を「ハイタッチ」注文に分類し、ハイタッチ注文の執行裁量を口座のサブアドバイザー(資金運営会社)に割り当てる;および(2)市場に対する影響がほとんどまたは全く予測されない注文を「ロータッチ」注文に分類し、ロータッチ注文の執行裁量を口座のアドバイザー(原資産保有組織)に割り当てる。
ハイローエンジンはまた、資金運用会社(サブアドバイザー)からの注文の取得プロセスにおいて、取引前のルールベースのコンプライアンス監視検討用に、その注文を原資産保有組織のルールベースのコンプライアンスシステムに転送し、提示された注文が、証券取引法、禁止取引、または原資産保有組織が口座に対して設定した口座の制約事項のいずれにも違反していないことを確認する。従って、原資産保有組織は、証券取引法、禁止取引、または原資産保有組織が口座に対して設定した口座の制約事項のいずれかに違反し得る注文の執行を初めて防止できる。
UCCSおよびそのハイローエンジンの構成要素の執行を介して、例えば、保険会社、年金制度、企業年金制度401kの提供業者、投資信託会社、銀行の信託部門、およびサブアドバイスを受ける(外部の)資産運用サービスを利用する他のかかる組織等の原資産保有組織は、以下を含む所望の利益を実現できる:
−管理者交代プロセスの改善された監督権、削減されたモデルポートフォリオのリバランス費用、総括的なリアルタイムの報告書(最新の取引を含む)、マスターポートフォリオのリアルタイムの統合持高、モデルポートフォリオおよび個々の信託または口座を含む、改善されたリスク管理;
−総括的な、コンプライアンス、取引および18f3の分離型報告書;ならびに
−信託の株主および年金受給者に対する、削減された仲介費用および改善された投資成果。
外部組織との通信のため、ハイローエンジンは、「ウェブサービス」通信プロセスを利用して、サブアドバイザーおよび原資産保有組織の双方が使用する注文管理システム(OMS)に対してメッセージを作成、受信、および送信する。かかる場合、ハイローエンジン(HLE)は、以下としての機能を含む、幾つかの異なる方法で機能する:(a)リアルタイム且つルールベースの分析ツール;(b)ハイタッチおよびローオーダー注文を決定する、ルールの保存機構;(c)原資産保有組織とそれらのサブアドバイザー(資金運用会社)との間の注文執行裁量権の割当手段;(d)総括的な報告システム;ならびに(e)取引メッセージの転送促進機構。かかる場合、ハイローエンジンはまた、原資産保有組織、サブアドバイザー(資金運用会社)、コンプライアンスシステム、注文管理システム、ならびに国内および海外の取引証券所、執行場所、および執行ブローカーの間に即時の二方向の接続を提供する統合ネットワーク内で、不可欠な構成要素としての役割を果たす。
ウェブサービスのインターフェースによって、ハイローエンジンのユーザは、即時にメッセージを作成し、接続を開き、メッセージを送信し、および接続を閉じることができる。かかる場合、ハイローエンジンの利用は、サブアドバイザーまたは原資産保有組織が利用するコンプライアンスシステムおよび注文管理システムとのデータベースの統合を必要としない。ウェブサービスの機能性は、システムセキュリティおよびデータの整合性の重要な要素を犠牲にすることなく、全ての事業体の間で、即時且つ効果的な通信および応答性を提供する。
資金運用会社がサブアドバイスを受ける口座用に入力する各注文は、ハイローエンジンに転送され、ハイローエンジンは次いで、ルールベースのコンプライアンスの検討用にその注文を原資産保有組織の注文管理システムに転送する。
各注文が提出されたハイローエンジンは、以下の2つの報告書で構成されるメッセージをサブアドバイザーに返送する:ハイタッチ対ロータッチ報告書およびコンプライアンス状況報告書。
ハイタッチ対ロータッチ報告書では、ハイタッチまたはロータッチへの注文の分類によって、市場への注文の影響予測を判定するために、現行および履歴の流動性および取引量についてルールベースのリアルタイムの分析結果が提示される。資金運用会社は、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために用いられたルールのパラメータを構築し、これらをリアルタイムで変更できる。資金運用会社はまた、口座、記号、または記号グループ用のルール(複数のルール)をリアルタイムで有効または無効にでき、もしくは例外ルールを設定または削除できる。
資金運用会社が選択するルールおよび関連パラメータによって、ハイローエンジンは、以下の5カテゴリーのうちの1つに注文を割り当てる:
−ハイタッチ:「ハイタッチ」注文の執行は市場への多大な影響が予測されるので、注文は資金運用会社の取引デスクで「実施」されるべきである:
−ロータッチ:IBM500株買い等の「ロータッチ」注文の執行は、市場に多大な影響を与えるとは考えにくく、注文の執行は原資産保有組織によって指示される。
−ロータッチアルゴリズム:「ロータッチアルゴリズム」注文が市場に大きな影響を与えるとは考え難い。しかし、親注文を幾つかの小さな子注文に電子的にスライスするため、原資産保有組織はアルゴリズム(TWAPまたはVWAP等)の使用を考慮してもよい。
−ロータッチTRO:「ロータッチTRO」注文が市場に大きな影響を与えるとは考え難い。しかし、「TRO」または取引交替注文が、累積的に市場に大きな影響を与え得る注文グループに適用される。従って、「ロータッチTRO」は、この注文グループを原資産保有組織に送付する際、資金運用会社が取引交替注文(TRO)を考慮するかもしれないことを示す。
−ロータッチアルゴリズムTRO:「ロータッチアルゴリズムTRO」の報告書は、取引交替注文が注文グループに執行されるので、所定の注文を執行する原資産保有組織が、その注文を小さな注文片にスライスするために、アルゴリズム(TWAPまたはVWAP等)の使用を考慮してもよいことを提案する。
コンプライアンス状況報告書では、原資産保有組織のコンプライアンス検討結果は、提出された各注文に対し、以下の3つの個別コンプライアンス状況状態の1つから構成される:
−コンプライアンスOK:「OK」メッセージは、注文の執行が承認されたことを意味する。
−検討中:「検討中」メッセージは、注文が1つ以上のコンプライアンスルールに違反していることを意味する。注文の検討が満足のいく終わり方をするまで、さらなる注文処理は行われない。
−コンプライアンスから解かれた注文:「検討中」として保持されていた注文の執行が現在は承認されている。
「検討中」として保持された注文は、最終的に承認を得られないかもしれない。この場合、サブアドバイザーは、サブアドバイザーの取引システムを介して注文を取り消すか、または差し替え、ハイローエンジンは、「注文取消」メッセージを原資産保有組織の注文管理システムに伝える。
最後に、ハイローエンジンは、コンプライアンスシステムとして機能しない。むしろ、ハイローエンジンは、コンプライアンス状況にいかなる変化がある場合も、資産運用会社に対して注文(原資産保有組織のコンプライアンスシステムによって決定される)のコンプライアンス状況を通信するタスクを執行する。かかる場合、ハイローエンジンは、原資産保有組織および資金運用会社のコンプライアンスシステムの全機能性を変更または損なうことはない。
ハイローエンジンは、以下の事象が生じた場合に、2つの報告書(ハイタッチ対ロータッチおよびコンプライアンス状況)を単一メッセージで同時に資金運用会社の注文管理システムに対して提供できる:
−資金運用会社が、通常の取引関係およびプロセスを介して、各ハイタッチ注文を執行(「実施」)する;
−原資産保有組織が、全てのロータッチ注文およびロータッチアルゴリズム注文を実施する;および
−資金運用会社が、原資産保有組織への取引交替注文の転送過程において、ロータッチTRO注文用に取引交替注文を執行する。原資産保有組織は、これらの注文の執行を指揮する。
原資産保有組織が、ハイローエンジンを介して、ロータッチ、ロータッチアルゴリズム、およびロータッチTROアルゴリズム注文をサブアドバイザーから受け取る際、原資産保有組織は注文のロータッチアルゴリズムおよびロータッチTROアルゴリズムの各々を評価して、潜在的な市場への影響を和らげるためにアルゴリズムが所望されるか否かを以下の考えられる結果で判定する:
−アルゴリズムが所望される場合、原資産保有組織はアルゴリズムを選定し、注文用の実施パラメータを設定する。
−アルゴリズムが不要である場合、注文は、ロータッチ注文と同様の方法で執行されるように市場に転送される。
また、HLEが支持する追加の機能性には以下が含まれる:
−原資産保有組織が取引用に資金運用会社に提出する執行(遂行)報告書、
−資金運用会社による注文の取消、および
−資金運用会社による、ロータッチ注文に対するハイタッチ注文の優先。
要するに、ハイローエンジンは、メッセージおよび注文を送るメッセージサービスとして機能すると同時に、市場データのリアルタイム分析に基づいて、注文執行の裁量権を割り当てる分析エンジンとしても機能する。ハイローエンジンはまた、原資産保有組織、サブアドバイザー(資金運用会社)、コンプライアンスシステム、注文管理システム、ならびに国内および海外の取引証券所、執行場所、およびブローカーの間に、即時の二方向の接続を提供する統合ネットワークを提供する。かかる場合、ハイローエンジンは、効果的な通信、コンプライアンス、および注文執行ネットワークの中心にある不可欠な通信ハブである。最後に、ウェブサービスの統合プロセスおよびハイローエンジンへの接続性は、一旦資金運用会社に設置されると、それら全原資産保有組織との完全な統合を呈する。
全般的に、本発明のシステムは、開始当事者が行う有価証券の各取引に関して開始当事者の費用をさらに節約できる可能性を有する継続型の最適化プロセスを提供し、かかる場合、本発明のシステムは、単一または複数の活発に取引される投資ポートフォリオによって利用される際に、大幅且つ再発的に費用を節約できる可能性を有する。
本発明のさらなる実施形態は、持分株式を取引単位として用いる、上記で説明した株式プロセス以外の取引形態において、最適化プロセスを提供する。例えば、本発明のシステムはまた、自動化された効果的な取引プロセスを執行するために、証券取引所において、確定利率、オプション、先物、為替、商品、派生、および標準の分類ユニットを用いる他のかかる商品等(例えば、株式、ユニット、債権、契約等)の、複数の形態の取引に亘って利用され得る。
図1は、記名投資信託、非記名投資信託、および機関投資ポートフォリオの多くの市場に亘って、投資業界の多数の商品で使用される用語を定義した表である。 図2は、「ソフトダラー」を生じる資産運用会社(もしくは資金運用者またはサブアドバイザー)による先行技術の取引プロセスを示す概略図である。 図3は、先行技術で実施された、サブアドバイスされた投資ポートフォリオにおける、資産運用者による従来の取引プロセスを示す概略図である。 図4は、原資産保有組織がサブアドバイザーから取引注文を受け取り、執行ブローカーを選定する際に、原資産保有組織の資金運用プロセスを容易にする、本発明の実施形態に係る例示的なプロセスを示す概略図である。 図5は、標準取引システム、メッセージエンジン、通信プロトコル、および通信ネットワークを用いて原資産保有組織の資金運用プロセスを容易にする、本発明の実施形態に係る例示的なシステムおよび方法を示す概略図である。 図6は、標準的なメッセージエンジン、通信プロトコル、および通信ネットワークを用いて原資産保有組織の資金運用プロセスを容易にする、本発明の実施形態に係る他の例示的なシステムおよび方法を示す概略図である。 図7は、本発明の実施形態に係る、例示的な発注システムおよびプロセスを示す概略図である。 図8Aは、実施される投資信託によって実行される、リアルタイムのコンプライアンスエンジンのための規制上、目論見書、および委員会での制限および要件に関する例示的な論理ルールを示す。 図8Bは、実施される投資信託によって実行される、リアルタイムのコンプライアンスエンジンのための規制上、目論見書、および委員会での制限および要件に関する例示的な論理ルールを示す。 図8Cは、実施される投資信託によって実行される、リアルタイムのコンプライアンスエンジンのための規制上、目論見書、および委員会での制限および要件に関する例示的な論理ルールを示す。 図9は、投資ポートフォリオ用にコンプライアンスエンジンを実行するための例示的なコンピュータプロセスと共に、本発明の実施形態に係る、複数の投資ポートフォリオのための制限数および種類を示す概略図である。 図10は、本発明の実施形態に係る、例示的な注文管理システム(OMS)を示す概略図である。 図11Aは、本発明の実施形態に係る、例示的なハイタッチ−ロータッチエンジン(HLE)のシステムおよびプロセスを示す概略図である。 図11Bは、複数の異なる投資ポートフォリオに亘って資産運用サービスを提供する原資産保有組織(アドバイザー)および複数のサブアドバイザー(資金運用会社)を含む、本発明の実施形態に係るサブアドバイスを受ける投資運用プロセスの例示的な構造を示す概略図である。 図11Ciは、本発明の実施形態に係る、執行裁量権割当ソフトウェアエンジン(EDASE)とも呼ばれる、ハイローエンジン(HLE)の例示的な設計、機能モジュール、接続性、データフィード、データベース、およびデータ処理を示す概略図である。 図11Ciiは、原資産保有組織の統合取引および監督システムの他の実施形態を示す例示的な概略図であり、取引注文は、原資産保有組織の投資ポートフォリオの投資運用プロセスに責任を負う1つまたは複数の資金運用会社(サブアドバイザー)が雇用した1つまたは複数のポートフォリオ管理者によって、原資産保有組織の統合取引および監督システムに生じる(入力される)。これらの注文はハイローエンジンに送られ、そこで適切なルールに従ってハイタッチまたはロータッチに分類され、アドバイザーによるコンプライアンス調査のために転送される。続いて、資金管理会社がハイタッチ注文を執行する一方で、原資産保有組織はロータッチ注文を執行する。最後に、原資産保有組織および資金運用会社は、互いの取引活動の調整プロセスに従事する。 図11Dは、本発明の実施形態に係る、図11Aの別の実施形態を示す概略図であり、それによると、ハイローエンジンはサブアドバイザー(資金運用会社)からの注文を取得し、注文をハイタッチまたはロータッチに分類し、原資産保有組織(アドバイザー)によるコンプライアンス調査のために注文を転送し、ハイタッチ注文を執行用にサブアドバイザー(資金運用会社)に転送する一方で、ロータッチ注文を執行用に原資産保有組織に転送する。 図11Eは、複数のテストで示すように、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用される執行ボックス、尺度、パラメータ、およびプリセットレベルを含む、本発明の実施形態に係るハイローエンジンの例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を図示する、本発明の実施形態からのスクリーンショットである。 図11Fは、本発明の実施形態に係る、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用されるテスト、対策、およびパラメータの一式を1つのボタンで執行するものとして、システムのユーザに提供される複数のシステム全体のプリセットレベルを設定するためにシステム管理者が使用する、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Gは、本発明の実施形態に係る、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用される、例えば、口座または記号による例外ルール等の、現行実施テスト、対策、およびパラメータに対する複数の例外ルールを設定するために使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Hは、本発明の実施形態に係る、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用される現行実施テスト、対策、およびパラメータに対して例外ルールとして使用される記号グループを作成および命名するために使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Iは、本発明の実施形態に係る、取引注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために、単一の注文または複数の注文をサブアドバイザーからハイローエンジンに転送するように使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Jは、本発明の実施形態に係る、単一または複数の注文用にハイローエンジンによる取引注文のハイタッチまたはロータッチへの分類結果を通信するように使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Kは、本発明の実施形態に係る、個別注文の注文、販売、および決定の詳細を転送するために使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Lは、本発明の実施形態に係る、ハイローエンジンにおけるユーザの権利と共に、複数の原資産保有組織、資金運用またはシステム管理ユーザの役割の作成に使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Mは、本発明の実施形態に係る、ハイローエンジンにおけるユーザの権利と共に、原資産保有組織または資金運用者(サブアドバイザー)として、複数のユーザ組織をハイローエンジンに作成するために使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Nは、本発明の実施形態に係る、ハイローエンジンへの口座による取引注文の電子的な提出の立ち上げを含む、口座管理機能をシステム管理者に提供するために使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Oは、本発明の実施形態に係る、サブアドバイザー(資金運用会社)が、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用する、現行テスト、対策、およびパラメータの概要の提供に使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Pは、本発明の実施形態に係る、リアルタイムおよび記録された報告書ならびにハイローエンジンの使用統計サーチ機能の提供に使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Qは、本発明の実施形態に係る、ハイタッチまたはロータッチに分類された注文の数および割合を要約する使用統計の詳細報告書を提供するために使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。 図11Rは、本発明の実施形態に係る、ユーザの役割を作成し、様々な許可および責任をこれらユーザの役割に割り当てる、例示的な構造を示す概略図である。 図12Aは、本発明の実施形態に係る、例示的な価格−費用−流動性−質エンジンを示す概略図である。 図12Bは、例示的な呼び値の中間点(MBBO)および例示的な価格向上と共に、例示的な証券の最良気配(NBBO)の概略図である。 図12Cは、例示的な市場パラメータ、および単一株価による証券取引の結果生じる執行費用の表のセットである。 図12Dは、単一株価で生じる証券取引用の、本発明の実施形態を含む、執行ブローカーを選定する3つの異なる方法に対する、執行ブローカーの選定、関連執行費用、および結果生じる費用の節約を示す表のセットである。 図12Eは、例示的な市場パラメータ、および複数の株価による証券取引の結果生じる執行費用の示す表のセットである。 図12Fは、複数の株価で生じる証券取引用の、本発明の実施形態を含む、執行ブローカーを選定する3つの異なる方法に対する、執行ブローカーの選定、関連執行費用、および結果生じる費用の節約を示す表のセットである。 図12G(i)は、本発明の実施形態に係る、証券取引の予想最低総執行費用を提供する執行ブローカーを決定する方法で、その取引の執行ブローカーの選定を提供および容易にする、変更可能且つ電子化されたリアルタイムの分析および最適化プロセスを創出する、本発明の例示的なシステムおよび方法の別の実施形態を示す概略図である。 図12G(ii)は、本発明の実施形態に係る、証券取引の予想最低総執行費用を提供する執行ブローカーを決定する方法で、その取引の執行ブローカーの選定を提供および容易にする、変更可能且つ電子化されたリアルタイムの分析および最適化プロセスを創出する、本発明の例示的なシステムおよび方法の別の実施形態を示す概略図である。 図13は、本発明の実施形態に係る、取引調整システムの例示的な要素モジュールを示す概略図である。 図14は、先行技術および本発明のシステムの一実施形態に係る、本発明の実施形態に係る、サブアドバイザーに対する影響を強調する表である。 図15は、様々な保険商品を提供する例示的な原資産保有組織の一覧である。 図16Aは、記名投資信託、記名未了投資信託、機関投資口座を介してサブアドバイザリー・サービスを原資産保有組織に現在提供している、または将来的に提供し得る、例示的な資金運用会社(投資信託会社)の一覧である。 図16Bは、記名投資信託、記名未了投資信託、機関投資口座を介してサブアドバイザリー・サービスを原資産保有組織に現在提供している、または将来的に提供し得る、例示的な資金運用会社(投資信託会社)の一覧である。 図17は、注文管理システム(OMS)を提供している例示的な会社の一覧である。 図18Aは、取引執行サービスを提供している多くの例示的なブローカー会社の一覧である。 図18Bは、取引執行サービスを提供している多くの例示的なブローカー会社の一覧である。 図19は、複数の原資産保有組織および複数のサブアドバイザー(資金運用者)が複数の注文管理システム(OMS)を利用して、複数の実行ブローカーによって注文を実行する、本発明の実施形態を示す概略図である。 図20は、サブアドバイザーが複数の運用者注文管理システムを利用して、複数の実行ブローカーによって複数の信託または投資ポートフォリオ用の注文を実行する、本発明の実施形態を示す概略図である。 図21は、複数の原資産保有組織が、複数の実行ブローカーによって注文を実行するために、標準の注文管理システム(OMS)、通信エンジン、通信プロトコル、および通信ネットワークを利用して複数のサブアドバイザー(資金運用者)と通信する、本発明の実施形態を示す概略図である。 図22−1は、本発明の実施形態に係る、原資産保有組織の資金運用プロセスの統一的な取引および管理を容易にするシステム、方法、プロセス、ソフトウェア、および基準の例示的な実行の使用事例分析を示す概略図である。 図22−2は、本発明の実施形態に係る、原資産保有組織の資金運用プロセスの統一的な取引および管理を容易にするシステム、方法、プロセス、ソフトウェア、および基準の例示的な実行の使用事例分析を示す概略図である。 図23は、基金信託の名前、基金信託のサブアドバイスされた総株式資産、現行の取引執行費用(1株当たりのセント)、信託の年間回転率、信託の効果的な(総)回転率、および委託により2005年に取引された株数を示す、基金信託(信託グループ)の例示的な予測された節約を明示する調査の編成を提供する表である。図23はまた、1株当たり1.00セントの実行費用において基金信託により達成される、数百万ドル単位の例示された予測年間節約額および年間のベーシスポイント(b.p.)を示す。この表の予測額用のデータは、目論見書、年次報告書、および追加情報の説明書を含む、各基金信託がSECに提出した一般に公開された資料から編集された。 図24Aは、(1株当たり1.00セントの実行費用における)年間の費用節約額をドルおよびパーセントで示す、信託を構成する4つの人気基金信託(信託グループ)および個別信託(サブアドバイザーによる)の例示された予測年間節約額を算出する、調査の編成を提供する表である。図24Aはまた、1、3、5、および10年のこれら継続節約の年間複利計算の例示された予測有益効果を示す。これら表の予測額用のデータは、目論見書、年次報告書、および追加情報の説明書を含む、各基金信託がSECに提出した一般公開資料から編集された。 図24Bは、(1株当たり1.00セントの実行費用における)年間の費用節約額をドルおよびパーセントで示す、信託を構成する4つの人気基金信託(信託グループ)および個別信託(サブアドバイザーによる)の例示された予測年間節約額を算出する、調査の編成を提供する表である。図24Bはまた、1、3、5、および10年のこれら継続節約の年間複利計算の例示された予測有益効果を示す。これら表の予測額用のデータは、目論見書、年次報告書、および追加情報の説明書を含む、各基金信託がSECに提出した一般公開資料から編集された。 図24Cは、(1株当たり1.00セントの実行費用における)年間の費用節約額をドルおよびパーセントで示す、信託を構成する4つの人気基金信託(信託グループ)および個別信託(サブアドバイザーによる)の例示された予測年間節約額を算出する、調査の編成を提供する表である。図24Cはまた、1、3、5、および10年のこれら継続節約の年間複利計算の例示された予測有益効果を示す。これら表の予測額用のデータは、目論見書、年次報告書、および追加情報の説明書を含む、各基金信託がSECに提出した一般公開資料から編集された。 図24Dは、(1株当たり1.00セントの実行費用における)年間の費用節約額をドルおよびパーセントで示す、信託を構成する4つの人気基金信託(信託グループ)および個別信託(サブアドバイザーによる)の例示された予測年間節約額を算出する、調査の編成を提供する表である。図24Dはまた、1、3、5、および10年のこれら継続節約の年間複利計算の例示された予測有益効果を示す。これら表の予測額用のデータは、目論見書、年次報告書、および追加情報の説明書を含む、各基金信託がSECに提出した一般公開資料から編集された。
発明の詳細な説明
本発明の実施形態は、統合された取引および管理システムを提供する。図4は、本発明の実施形態に係る、例示的なサブアドバイザー(資金運用者)の取引プロセス400を示す。以下の番号付きステップは、図4に示す矢印およびそれらに関連する符号に対応する。
410)各投資ポートフォリオのサブアドバイザー301(または資金運用者)は、以下に関するサブアドバイザーの決定として、原資産保有組織304(アドバイザーまたは管財人の役割を果たす)に対して、サブアドバイスされた信託または投資ポートフォリオに変化(売買注文)を与える:(1)毎日の純現金出資または払戻の採用(通常、取引の開始前に下される決定);(2)投資ポートフォリオにおける各証券の割合、またはドル配分(取引日の朝または1日中生じる決定);(3)目標モデルと比較した現行モデルの変更(総計して100%となる証券の配分割合);および(4)他の資金運用および取引の決定。
これらの決定(および結果として生じる注文)が、サブアドバイザーまたは資金運用者301によって決定されると、サブアドバイザーは、各証券の売買株数を算出し、所望の注文を原資産保有組織304に通信する(必要であれば、原資産保有組織およびサブアドバイザーが同意した基準に従って、サブアドバイザー301が選択した注文を執行または「実施」し得る。)。
411)原資産保有組織304は、(サブアドバイザー301と区別し、切り離して)執行ブローカー302との自身の関係グループを維持する。原資産保有組織が自身で選択した執行ブローカー(複数のブローカー)302に執行用の注文を転送することによって、原資産保有組織304は、最低費用の執行源を捜し出して、これを利用でき、サブアドバイザーが取引を指揮する場合に生じる「ソフトダラー」に関連する仲介料(ならびに、結果として株主および年金受給者に生じる追加費用)を削減できる。本発明の実施形態を通じて、原資産保有組織304は、最良執行(最良株価)の規制要件に整合する可能な限りの最低執行費用(現在、1株当たり1セントまたはそれ以下であり得る)を提供する執行ブローカー302を選定でき、これによって信託株主および年金受給者のための節約を生み出し、信託の成果を改善する。
413)執行ブローカー302は、取引の遂行を原資産保有組織304に報告する。
414)原資産保有組織は、取引の遂行をサブアドバイザー301に報告する。
原資産保有組織304はまた、本発明の実施形態において、取引前のコンプライアンス調査および即時の取引後執行調査を実施し、取引が目論見書、SEC、およびに委員会の要件に準拠していることを確かめる。取引がこれらの規制要件に準拠していない場合、(規制目的のアドバイザーである)原資産保有組織304は、取引の執行を予防し、または取引に次ぐ違反に直ちに対処する。
図4は、以下の表1に要約されるような、本発明の実施形態に係る運用責任の分野を示す図である。
Figure 2011501315
本発明の実施形態を例示プロセス500として図5に示し、これによって、原資産保有組織は、他の複数の原資産保有組織と共に標準システムを使用して、標準方法および標準プロセスを実行し、標準方法および標準プロセスは、1つの原資産保有組織を有する単一の運用構造を創出することによって、サブアドバイザーおよび執行ブローカーが、容易且つ即時に、複数の業界に亘る複数の原資産保有組織を有する同一の運用構造を複製できるようにする。この標準化は、多様な原資産保有組織が、多種多様な売主、システム、手順、通信エンジン、通信プロトコルおよび通信ネットワークを使用する、自身の個々の方法およびプロセスを選択および実行する場合に、サブアドバイザーおよび執行ブローカーに生じる管理不能な複雑性の可能性を排除する。
図5は、本発明の実施形態に係る例示プロセス500を示す。プロセス500は、図5に示す矢印およびそれらに関連する符号に対応する以下のステップで機能する。
510)複数のサブアドバイザー301が、通信ネットワーク502を介して、原資産保有組織304に注文を送る。
511)原資産保有組織の注文管理システム503が、サブアドバイザー301から複数の注文を受信する。
512)原資産保有組織の注文管理システム503は、通信プロトコル505を組み込む通信エンジン504を使用し、通信プロトコル505は、各注文を有効なフォーマットに変換する。
513)各注文は、目論見書、委員会、およびSECのルールおよび要件に対して注文を調査する、コンプライアンスエンジン506に送られる。
514)違反が生じる場合(違反=はい)、さらに評価および調査されるために、サブアドバイザー301に転送される。
515)違反が生じない場合(違反=いいえ)、注文管理システム(OMS)503に注文が転送されて、注文管理システム(OMS)503は、通信エンジン504および通信プロトコル505を使用して、執行ブローカー202が受信可能なフォーマットに注文を変換する。
516)原資産保有組織の注文管理システム503は、通信ネットワーク502を介して、執行ブローカー202に注文を転送する。
517)執行ブローカー202は注文を受信して、取引を執行する。
518)執行ブローカー202は、通信ネットワーク502を介して、取引遂行報告書を原資産保有組織304およびサブアドバイザー301に送信する。
519)原資産保有組織304は、取引遂行報告書を受信する。
520)サブアドバイザー301は、取引遂行報告書を受信する。
原資産保有組織304の資金運用プロセスの統合された取引および管理を容易にする標準システム501は、一体化されたフォーマットで、以下の要素から構成される:注文管理システム503、通信エンジン504、通信プロトコル505、および通信ネットワーク502。別の基準システム507を有する本発明の実施形態は、一体化されたフォーマットで、以下の要素から構成される:注文管理システム503、通信エンジン504、および通信プロトコル505。
本発明の実施形態を例示プロセス600として図6に示し、これによって、原資産保有組織304は、他の原資産保有組織と共に共通の標準システム上の分散を使用して、標準方法および標準プロセスを提供し、標準方法および標準プロセスは、1つの原資産保有組織を有する単一の運用構造を創出することによって、サブアドバイザー301および執行ブローカー202が、容易且つ即時に、複数の業界に亘る複数の原資産保有組織を有する同一の運用構造を複製できるようにする。経時的にシステムの互換性が増加する可能性、および本発明によるシステムの業界における許容の増大は、潜在的に標準化要件を緩和し、これらの追加オプションを実現可能にし得る。標準システム601および602は、一体化されたフォーマットで、以下の標準要素を備える:通信エンジン504、通信プロトコル505、および通信ネットワーク502。標準システム601の他の実施形態は、通信エンジン504および通信プロトコル505から構成される。最後に、業界に亘る通信の一体化は、その標準が通信プロトコル505のみで構成される点まで、経時的に進化すると考えられる。
図4、図5、および図6に示す実施形態における本発明が、プロセスの単純化、取引執行費用の削減、ならびに強化された取引前の取引コンプライアンスおよびサブアドバイザーによる取引の違反防止を提供することによって、サブアドバイザーまたは資金運用者ではなく、原資産保有組織(投資ポートフォリオの直接的な規制上の責任を持つアドバイザー)が、信託株主および年金受給者を代表して、サブアドバイザーの取引プロセスならびに取引の執行場所および執行方法(取引フロー)を管理する。
I.本発明の例示的なシステムおよびプロセス
本発明は、改善された監督法規の遵守、リスク管理および受託者管理の所望される社会的効用を達成するシステム、方法、プロセス、ソフトウェア、および基準を提供する一方で、信託株主および年金受給者に対して、実質的且つ経常的に費用を削減する(結果として投資成果を改善する)。
A.システム
例示的なシステムは、多数の構成要素に基づき、以下でさらに説明するように、発注システム、コンプライアンスエンジン、注文管理システム、ハイタッチ‐ロータッチエンジン(HLE)、価格‐流動性‐費用‐質エンジン(PLCQ)、取引調整システム、通信エンジン、通信プロトコル、および通信ネットワークを含む。
1)発注システム
図7は、本発明の実施形態に係る、発注システムおよびプロセス700を示す概略図である。プロセス700は、図7に示す矢印およびそれらに隣接する符号に対応する以下のステップで機能する。
725)発注システムは、個々のポートフォリオ運用者の好みおよび運用者個人の資金管理スタイルに合致するようにカスタマイズ可能な、コンピュータベースのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)および関連するソフトウェアプログラム(複数のプログラム)である(投資ポートフォリオのポートフォリオ運営者である個人は、典型的に、サブアドバイザーの役割を果たす投資信託会社の社員または機関資産運用者である。)。発注GUI701は、他のデータの中で、株数、株価、および持高702のドル価値と共に、投資ポートフォリオの総価値、現金、および証券を表示する。図7は、この例示データを提供する、例示的な発注システムGUI702を示す。発注システムは、以下の2つの点で重要な機能性を提供する:
a)毎日の純現金:発注システムは、投資ポートフォリオからの現金の毎日における純現金出資または払戻に関するデータを提供し、これによって、ポートフォリオ運用者は、この現金の維持、純払戻を補填するための特定信託の売却、ある信託の購入、現行モデルの売買、目標モデルの売買、または現行モデルを目標モデルに接近させるための売買に関する決定を実行できる。
b)注文執行オプション:発注システムは、例えば、各取引の注文タイプにオプションを提供する:市場、限度額、取引終了、および即時執行。また、システムによって、ポートフォリオ運用者は信託の現行株式を凍結でき、すなわち、すべての先物取引からその信託を除外できる。
726)ポートフォリオ運用者は、発注システムを使用して、取引伝票703の作成を介して、信託の売買注文を実行する。発注システムに売買注文を入力する責任は、本発明の実施形態において、サブアドバイザー(ポートフォリオ運用者または関連する取引デスク/業務グループ)が持ち続ける。図7は、発注GUIを介してアクセス可能な、例示的な取引伝票703を示す。
727)サブアドバイザー(発注画面の、例えば、入力を押す)が注文を入力すると、発注システムは、各信託の売買に必要な株数およびドルを算出する。投資ポートフォリオレベルで注文が決定されると考えると、発注システムは、個人の信託株主または年金受給者の口座レベル情報へのアクセスを持たず、これを必要としない。注文の記録は、取引記帳704に入力される。従って、例えば、資産運用者が1億ドルの資産ポートフォリオのIBM株配分を1%増加する場合、結果はIBM株の総計100万ドルの購入となる。IBMの株価が1株当たり80ドルと仮定すると、買い注文は12,500株である。このプロセスは、ポートフォリオ運用者によって実施される各売買注文で繰り返される。
728)注文がコンプライアンスエンジン506に転送される。
729)違反が生じる場合(違反=はい)、注文は、ポートフォリオ運用者、取引デスクおよび/またはコンプライアンス指導官による調査および評価のために、発注GUI701に転送される。
730)違反が生じない場合(違反=いいえ)、注文は注文管理システム(OMS)503に転送される。
731)注文管理システム503は、注文転送テーブル705を使用して、注文を執行用に送る。
732)注文転送テーブル705は、他の執行場所の中で、値付け業者706、電子商取引ネットワーク(ECN)707、ダイレクト・マーケット・アクセス(DMA)業者708、または証券取引所709に注文を送る。
733)注文が執行されると、注文管理システム503に取引遂行報告書を返送する。
734)訂正された持高、株数、株価、価値、および現金データによって、発注GUIが更新される。図7は、更新された発注GUI710の例示的な画面イメージを示す。
2)コンプライアンスエンジン
ルールベースのコンプライアンス違反検出エンジンとも呼ばれるコンプライアンスエンジンは、外国証券がポートフォリオの総価値の15%を超過してはならないか、またはポートフォリオがサブアドバイザーまたは原資産保有組織の信託を保持してはならないと規定するルール等のカスタマイズ可能な論理ルールに従って、各売買注文(または売買注文の組合せ)をリアルタイムに分析できる電子化されたルールベースの論理エンジンに接続される、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)および関連するソフトウェアプログラム(複数のプログラム)である。コンプライアンスの分析は、目論見書、規制上および委員会の要件への遵守に関して、各取引(または取引グループ)の前および直後のほかに、各取引日の終わりに行われる。証券取引法、口座の制約事項、または禁止取引を何らかの形で違反し得る未決注文または未決注文グループは、留保され(および執行されず)、警告フラグで標識され、コンプライアンスグループ、ポートフォリオ運用者、および取引/業務グループに違反通知が送信される。違反調査後に問題となっている注文または注文グループは、修正され、取り消され、または実行用に承認されてもよい。執行される取引(または取引グループ)はまた、結果として生じる取引がポートフォリオ用のいかなる要件にも違反しないことを確認するために分析される(取引日の後ほどに起こる取引後の価格変動は、その後、執行時には見られなかった違反を誘発し得る。)。承認された注文は、注文管理システム(OMS)に転送されて、執行プロセスを開始する。
図8A、図8B、および図8Cは、運用投資信託の開示資料に規定される、規制、目論見書、および委員会の制約事項および要件に関する、リアルタイムのコンプライアンスエンジン用の例示的な論理ルールを示す。
図9は、複数の投資ポートフォリオの対してコンプライアンスエンジンを実行する、本発明の実施形態に係る例示的なコンプライアンス調査プロセス900を示す概略図である。まずこの投資信託において、多くまたは単一の投資ポートフォリオまたは信託に適用され得る、総計274の個別の制限事項がある。図9は、5つの信託投資の投資ポートフォリオに対するカテゴリー別の実際の制限事項を示し、個別の制限事項の数は5つのカテゴリーに分解されて、投資ポートフォリオ毎に41乃至63のコンプライアンスおよび規制上の制限事項に及ぶ。
例示的なコンプライアンス調査プロセス900は、図9に示す矢印およびそれらに隣接する符号に対応する以下のステップで機能する。
925)投資ポートフォリオ902の注文は、取引を取引記帳に記録する注文管理システム503に入力される。
926)注文管理システム503は、取引前の調査用に、注文をコンプライアンスエンジン506に転送する。
927)コンプライアンスエンジン506は、注文と特定の投資ポートフォリオ用の制限事項903を照合し、分析を行って、注文が適用制限事項に違反するかどうかを判定する。例示的な制限事項およびその頻度は、図9の表901に示される。
928)違反=はい904の場合、注文は執行されず、調査が必要となる。
929)拒絶された注文は、次いで注文評価プロセス905に転送される。
930)調査された注文の評価プロセス905は、コンプライアンスグループ908、ポートフォリオ運用者907、および取引/業務グループ906の少なくとも1つからの入力を収集する。注文をこの時点で取り消してもよく、訂正してもよく、または既存の形式909での実行が許可されてもよい。
931)注文が実行される場合、調査された注文909は、取引記帳を更新し、コンプライアンスエンジン506に再提出されるために、注文管理システム503に転送される。
932)ステップ927で違反=いいえ910の場合、注文は注文管理システム503に転送される。
933)注文管理システム503は、注文を執行911用に転送する。
934)注文が執行されて、取引遂行報告が生成される。
935)取引遂行報告は、取引後および継続的なコンプライアンス調査および分析のために、コンプライアンスエンジン506に転送される。
概して、本発明の実施形態では、原資産保有組織(投資ポートフォリオの直接的な規制上の責任を持つアドバイザー)は、取引執行前に全ての未決注文を調査して、目論見書、規制、および委員会の要件への違反を防止する、先行技術では利用不可能であったオプションを有する。原資産保有組織はまた、本発明の実施形態において、執行された全注文をリアルタイムで調査して、目論見書、規制、または委員会の要件に対する執行後の違反を防止する、先行技術では利用不可能であったオプションを有する。最後に、(異なる各サブアドバイザーまたは資金運用者が、多くの異なるシステム上でコンプライアンス調査を実施するのとは対照的に)アドバイザーまたは年金基金管財人である原資産保有組織は、初めて、各信託または口座、および各サブアドバイザーを、原資産保有組織による共通且つ集約的に運用されるコンプライアンスエンジン、プロセス、および一組の制限事項の実行下に置く手段を有する。信託のアドバイザーまたは年金基金の管財人である原資産保有組織は、その信託および基金が全規制要件に遵守することを確実にし、これらの投資ポートフォリオが証券取引法に違反していないことを文面で保証する、規制上(SEC)の責任を持つ。従って、先行技術とは対照的に、本発明によって、アドバイザーまたは管財人は、注文の執行前にかかる責任を遂行し、執行された全取引を即時の調査することができ、単一の標準化されたコンプライアンス調査プロセスを全サブアドバイザーおよび信託または口座に亘って実行することができる。従って、本発明は、証券取引法、口座の制約事項、または禁止取引に違反する注文の執行を防ぐことによって、適切に規制上の責任を果たすように、アドバイザーまたは管財人に権限を与える。
3)注文管理システム
図10は、本発明の実施形態に係る、例示的な注文管理システム(OMS)503を示す概略図である。注文管理システムは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)および関連するソフトウェアプログラム(複数のプログラム)を有する、電子化された処理システムであって、全ての未決注文および執行された取引用のリアルタイムの取引記帳を維持するための、組織による取引活動の実行を可能にする。注文管理システムは、以下のモジュールの1つ以上を備える:ポートフォリオモデリングエンジン1002、発注700、取引記帳704、注文転送テーブル705、および通信エンジン504。ポートフォリオモデリングエンジン1002は、取引注文の実行前に資金運用者によるポートフォリオの「仮定」シナリオの評価を可能にする。取引記帳704は、見計らい注文1003、取消/訂正注文1004、および執行された注文1005等の、全取引活動のリアルタイムの監視を可能にする。OMS503は、様々な取引戦略の使用、持高の把握、利益および損失(P&L)、注文の引受および放出、IOI(取引意図の提示)の送信、ならびに注文の修正を可能にする。注文転送テーブル705は、選定された執行ブローカーに注文を送る命令を維持するための中央データベースである。通信エンジン502は、他の注文管理システムでも受信可能なデータフォーマットを作成するために使用される。
注文管理システム503はまた、論理的なワークフローソリューションを提供して、大口注文の配分と共に、取引注文の部分的な遂行を把握するために、様々な営業機能、経営管理機能、および事務管理機能とシステムとの間の適切な通信の維持を支援する。最後に、注文管理システム503は、市場データソース1001を利用し、適時な調整およびトラブルシューティング用の全活動の取得、タイムスタンプ、および記録と共に、NYSEのルール123、OAT、ACT、空売り、および指値注文取扱ルールを含む、ロバスト且つ柔軟なコンプライアンス、規制、および監査報告能力1006を提供する。
注文管理システム503は、図10に示す矢印およびそれらに関連する符号に対応する以下のステップで説明するように機能する。
1020)注文管理システム503は、複数のリアルタイムのバッチ市場データフィード1001と接続する。
1021)ポートフォリオ運用者は、ポートフォリオモデリングエンジン1002を使用して投資ポートフォリオの「仮定」分析を行い、発注モジュール700に注文を入力する。
1022)注文は、取引記帳704に記録される。
1023)取引記帳704は、見計らい注文1003、取消/訂正注文1004、および執行された注文1005等の取引データの表示を可能にする。(図9に示すコンプライアンス調査プロセスは、プロセスのこの時点で実施できるが図示しない)。
1024)執行ブローカーを選定し、それらの執行ブローカー202に対する命令を受信するために、注文転送テーブル705に注文を送信する。
1025)注文転送テーブル705は、通信エンジン502に注文を送信し、通信エンジン502は注文を執行ブローカー202が受理するフォーマットに変換する。
1026)コンプライアンスエンジン502に注文を転送する。
1027)通信ネットワーク502は、選定された執行ブローカー(複数の執行ブローカー)202に注文を転送する。
1028)執行ブローカー(複数のブローカー)は、注文を執行し、通信ネットワーク502を介して注文遂行報告書(複数)を送信する。
1029)通信ネットワーク502は、取引遂行報告書を注文管理システム503に送り、通信エンジン504は、注文管理システム503が使用するフォーマットに注文を変換する。
1030)取引遂行報告書は、取引遂行報告書の詳細によって取引記帳704を更新する。
1031)取引報告データは、発注モジュール700に対してポートフォリオの保有株を更新するために使用される。
1032)注文管理システム503は、適切な業界の取引処理および報告団体に取引報告書1006を提出する。
4)ハイタッチ−ロータッチエンジン(ハイローエンジン即ちHLE)
ハイローエンジン、HiLoエンジン、HLE、または執行裁量権割当ソフトウェアエンジン(EDASE)とも呼ばれ得るハイタッチ‐ロータッチエンジンは、以下を行うカスタマイズ可能な一組の論理ルールに従って、各売買注文(または売買注文の組合せ)をリアルタイムに分析できる電子化されたルールベースの論理エンジンに接続された、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)および関連するソフトウェアプログラム(複数のプログラム)である:(1)注文の予想される市場への影響を判定し、注文をハイタッチまたはロータッチに分類すること;(2)それに応じて、原資産保有組織による執行のためにロータッチ注文を転送し、サブアドバイザーによる執行のためにハイタッチ注文を転送する。好ましい実施形態において、これらの論理ルールはリアルタイムで調整できる。
注文は、それらの予想される市場への影響に応じて、ハイタッチまたはロータッチ注文に分類される。例えば、500,000株の買い注文を市場で即時に執行すると、1株当たり40.00ドルで1日平均100,000株がそれまで取引されている株式の株価は、ほぼ確実に上昇する。かかる場合、大口注文は、1株当たり数ドルの割合で株価をつり上げる。その注文の執行が完了すると、出来高は1日当たり100,000株の出来高に戻る可能性が高く、株価は取引前の1株当たり40.00ドルに戻り得る。結果として、500,000株の購入者が、即時的な投資損失を経験することが予想される。超大口買い注文による株価つり上げ、または超大口売り注文による株価の引き下げの現象は、「市場への影響」と呼ばれる。通常、予想される市場への多大な影響とともに、注文を「実施」することが望ましい。注文の「実施」によって、トレーダーは、機関取引デスク、取引アルゴリズム、クロス取引システム、株式のダークプール、IOI(取引意図の提示)の送信、および他のかかる技術(注文全体の少量を執行する適切なタイミングを見計らうために、手動による市場の動きの観察を含む)等の様々なツールを使用して、予想される大口注文の市場への影響を排除または削減できる。特別な取扱(実施)を要する注文は、「ハイタッチ取引」と呼ばれる。
一方で、1日の取引量等の基準の僅かな割合を示す状況も存在し得る。例えば、数百万株が取引される株式の1,000株の買い注文は、その株価の市場に僅かまたは全く影響を及ぼさない。一旦入力されると、かかる注文は、人間との相互作用が殆ど無い電子システムおよびコンピュータ(「ブラックボックス」とも呼ばれる)として送信、執行、および報告される。予想される市場への影響が低いかまたは影響が無い注文は、「ロータッチ取引」と呼ばれる。
最後に、ハイタッチ注文のために執行戦略が選定されると、注文は、長期に亘って執行される幾つかの小口注文に分割される。これらの小口注文は、長期に亘って執行される場合に、各個別注文としては、ロータッチ注文と現在は見なされており、市場への影響は殆どまたは全く無い。
本発明の実施形態は、以下を行うシステムおよび方法を提供する:
(1)原資産保有組織が、証券取引法、口座の制約事項、または禁止取引に違反し得る、そのサブアドバイザーおよびサブアドバイザーの取引活動全体に亘って、初めて、自身の集中型、リアルタイム、ルールベースの取引前後のコンプライアンスプロセスを実施可能であること;および
(2)原資産保有組織が、証券売買の取引注文の予想される市場への影響を判定するために、リアルタイムおよび履歴の市場データを使用するルールベースの分析に基づいて、取引注文を執行する責任(どのように、何時、誰によって取引注文が執行されるのかに関する決定の裁量権)を、投資ポートフォリオを運用するために雇用したサブアドバイザー(資金運用会社)またはその投資ポートフォリオのアドバイザー(原資産保有組織)割り当てること。
(3)通信メッセージ配信方法としての特殊な通信プロトコルと、メッセージを作成する特殊な通信フォーマットと、メッセージの送受信専用の通信ネットワークと、特殊なメッセージ転送促進ソフトウェアと、メッセージの作成および配信機能を支援する専用のコンピュータプロセッサとを含む、標準的および特殊な通信方法およびシステムを実装すること。
取引に関連するメッセージを送信するために利用可能な現行技術は、先行技術に示されるように、先行技術によるハイローエンジンが要する機能性の支援を不可能にする、幾つかの実質的な欠陥を帯びている。その結果、本発明の例示的なハイローエンジンは、所望の機能性を達成する特殊な通信プロトコルと、通信フォーマットと、通信ネットワークと、メッセージ転送促進ソフトウェアと、専用のコンピュータプロセッサを提供する。証券取引業界の全企業が利用可能な、業界全体の標準的なメッセージプロトコルおよびフォーマットが、先行技術によって示される。金融情報交換(FIX)フォーマットおよびプロトコルと呼ばれる、この標準は、資金運用会社および執行ブローカーの間で取引に関するメッセージを送信するために、世界中の取引システムで使用されている。しかし、FIXによって具体化された先行技術は、ハイローエンジンの以下の機能要件を変更または支援せず、変更または支援できない:
(1)FIXのメッセージフォーマットは、ハイローエンジンが作成したハイタッチ対ロータッチの決定を支援しない。
(2)FIXのメッセージフォーマットは、ハイローエンジンが作成したアルゴリズム、TRO、またはアルゴリズムTROの決定を支援しない。
(3)FIXのメッセージフォーマットは、ハイローエンジンが作成した、保留注文または公開注文等のコンプライアンス状況メッセージを支援しない。
(4)FIXのメッセージ通信方法は、資金運用会社が、各原資産保有組織によって選定された各執行ブローカーとのFIXセッション(オープンおよび作動通信ループ)を維持することを要求する。大手資金運用会社の多くは、オープンFIXセッションを維持している20以下の執行ブローカーのリストを維持している。先行技術のFIXセッション技術の欠陥は、原資産保有組織によるロータッチ注文用の執行ブローカーの選定を資金運用会社が前もって承知していないので、資金運用会社が執行ブローカー集団との数百ものオープンFIXセッションを維持しなければならないことである。FIXセッションを介する、かかる拡大された通信構造は、現在のFIXプロトコルおよび技術を考慮すると、単純に実行不可能である。
(5)多くの会社が、その会社の特定の業務ニーズに応じてカスタマイズ可能な修正と共に徐々に発売されてきた、その多くのバージョンの1つにおいて、FIXプロトコル特定の実装に、自身のユニークな「方言」を実装している。FIX方言のこれらの変化は、原資産保有組織が送る注文と執行ブローカーを、その特定の注文に関する結果を検索するサブアドバイザーによって運用されるFIXセッションによって照合させる、既に困難且つ潜在的に面倒なプロセスに関する挑戦を増加させる。その結果、これらの注文および関連する通信は、FIXベースの多大な世界規模の送信量の中で容易に見失われる。
概して、先行技術に固有の制約を考慮すると、本発明のハイローエンジンの一実施形態は、要求される機能性を適切に達成するために、特殊な通信プロトコル、通信フォーマット、通信ネットワーク、メッセージ転送促進ソフトウェア、および専用のコンピュータプロセッサを実装している。本実施形態のハイローエンジン(HLE)で使用される通信プロトコルは、全参加者間のウェブサービスに基づくメッセージシステムを組み込んでいる。このメッセージシステムは、高速、効果的、且つ信頼できる。本実施形態はまた、全参加者が使用するデータベースのインテグリティおよびシステムのセキュリティを保護する。なぜなら、これらのユーザデータベースは、ハイローエンジン(HLE)または他ユーザの他のシステムとの直接的な統合を回避するからである。本発明の今後の実施形態は、新しい技術が開発されるにつれて、様々なデータベースの統合方法を使用し得る。
ハイタッチ‐ロータッチエンジンまたは「ハイローエンジン」と呼ばれる本発明の実施形態は、リアルタイムの市場データをリアルタイムで組み込む取引注文を分類するために、複数のルールを使用するコンピュータシステムであり、取引注文は、トレーダーが取引注文のために多大な時間および尽力を要し、その注文が市場の株価に多大な影響を与えると予測されるハイタッチ注文;または、トレーダーが注文に多大な時間および尽力を要せず、その注文が市場に多大な影響を与えるとは予測されないロータッチ注文に分類される。かかる場合、ハイローエンジンは、ハイタッチ注文の執行責任(裁量権)をサブアドバイザー(資金運用会社)に割当、サブアドバイザーは、市場への影響を最小限に抑えて取引を完了するために、1つ以上の執行場所またはブローカーを選定することによって、注意深く注文を「実施」できる。同様に、ハイローエンジンは、ロータッチ注文の執行責任(裁量権)を原資産保有組織に割り当て、出資組織は、これらの注文の執行費用を最小限に抑え、執行の質を改善するために(高速執行および実勢価格改善)、1つ以上の執行場所またはブローカーを選定することによって執行する。分類のルールは柔軟性を持ち、資金運用会社または原資産保有組織によって、同意に基づく手順に従って、リアルタイムのプロセスとして確立および改定される。
本発明の実施形態であるハイローエンジンは、以下の機能を組み込んでいる:リアルタイム且つルールベースの市場流動性分析ツール;リアルタイムな市場データおよび具体的な市場データパッケージへのアクセスおよび要請設備;注文裁量権の割当決定エンジン;注文裁量権の割当決定能力の手動ユーザオーバーライド;ルールの策定、更新、および例外ルールの保存機構;ルールおよび例外ルールのテスト設備;広範なリアルタイムの報告システム;ルール、データ、決定、および注文執行裁量権の割当監査設備;マルチレベルのユーザおよび組織によるアクセスおよび権利の管理更新設備;口座の有効化設備;複数の執行場所からのメッセージ転送促進接続システム;ならびに特殊なメッセージフォーマットの実装。ハイローエンジンは、複数のサブアドバイザー(資金運用会社)、原資産保有組織、ならびに執行場所およびブローカーを、単一且つ効果的な通信、コンプライアンス、ならびに低費用の注文転送および執行ネットワークに組み入れる。また、ハイローエンジンの通信ネットワークによって、原資産保有組織は、業務プロセスを大幅に改善する複数の追加のコンプライアンスおよび規制監督能力からの利益を享受でき、業務プロセスの改善には以下が含まれる:仲介費用の削減および、信託または口座のサブアドバイザーを別のサブアドバイザーに置き換えるプロセスのさらなる管理権;モデルポートフォリオの資産分配リバランス活動による仲介費用の削減;リアルタイムおよび履歴の保有株、活動、仲介および他の費用の報告による、管理プロセスの改善;派生持高の先渡決済に関する資産分離要件の報告の強化;ならびに、強力且つリアルタイムな企業レベルのリスク管理制御。
ハイタッチまたはロータッチに分類される注文の割合は、ハイローエンジンが用いるルールで使用されるパラメータによって決定される。しかし、多くの原資産保有組織が、毎年、何十億もの株式を取引していることを考えると、この注文フローの大部分は、ロータッチと分類され、原資産保有組織によって執行され、仲介費用を毎年大幅に削減し、投資ポートフォリオの投資成果を改善する。
図11Aは、本発明の実施形態に係る、例示的なハイローエンジン(HLE)システムおよびプロセス1100を示す概略図である。プロセス1100は、図11Aに示す矢印およびそれらに隣接する符号に対応する以下のステップで機能する。
1125)サブアドバイザー301、原資産保有組織304、および受託者委員会1101は、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するためのルールを決定する。
1126)注文をハイタッチまたはロータッチに分類するためのルールは、取引転送ルールデータベース1102に入力される。これらのルールは、リアルタイムに変更可能である。
1127)ハイローエンジン(HLE)1105は、取引転送ルールデータベース1102からのルールを使用して、注文をハイまたはロータッチ注文に分類する。
1128)ハイローエンジン(HLE)1105は、リアルタイムな市場データ1104のフィードを取り込み、注文の予想される市場への影響を分析および判定するために使用する。
1129)ポートフォリオ運用者1103は、サブアドバイザーの注文管理システム503SAを使用して、ハイタッチまたはロータッチ注文とするリアルタイムの分析および分類のために、サブアドバイザーの転送ループを介してハイローエンジン1105に転送される注文を入力する。ハイローエンジン1105は、統合取引および管理システム内に配置されるように図示されているが、サブアドバイザー301または原資産保有組織306等の他の箇所にハイローエンジン1105を配置可能であることは、当業者にとっては理解されるであろう。
1130)ハイローエンジン1105は、サブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAから受け取った注文の、予想される市場への影響を判定し、市場への多大な影響が予想される注文を「ハイタッチ」注文1106と分類する。
1131)ハイタッチ注文1106は、大口取引デスク、クロスシステム、照合システム、流動資産のダークプール、または他の形態の機関間取引システム、または証券取引所1109によって「実施」される注文に、さらに分類される。これらの実施された注文は、原資産保有組織のコンプライアンスエンジン506による調査のために転送されて、承認されると、いつでも執行できる状態になる。
1132)ステップ1131の代替として、ハイタッチ注文1106は、取引アルゴリズムまたは一組のマニュアル決定1107によって、一連の小口注文1108に分割される。
1133)取引アルゴリズムまたは一組のマニュアル決定は、長期に亘って執行される注文を一連の小口注文1108に分割する。
1134)元のハイタッチ注文による小口注文1108の各々は、サブアドバイザーの再転送ループを介して、ハイローエンジン1105に転送される。
1135)ハイローエンジン1105は、再転送された小口注文1108を評価し、市場への影響が大きい注文をハイタッチ注文1109に分類する。
1136)元の注文および再ルートされた注文の両方からのハイタッチ注文1109は、自動転送1110を介して、サブアドバイザーの注文管理システム503SAに送られる。
1137)サブアドバイザーの注文管理システム503SAは、ハイタッチ注文1109を受信し、執行ブローカー(複数のブローカー)202を選定する。
1138)サブアドバイザーの注文管理システム503SAは、執行されるためにハイタッチ注文を執行ブローカー(複数のブローカー)202に転送する。
1139)執行ブローカー202が注文を執行すると、ハイタッチ注文1106の取引遂行データは、サブアドバイザーの注文管理システム503SAに転送
1140)サブアドバイザーの注文管理システム503SAは、適用可能な場合に、原資産保有組織に対して株式の配分を決定し、ハイタッチ取引の(特別な配分を必要としない取引の)取引遂行データと共に、取引配分データを原資産保有組織の注文管理システム503SOに転送する。
1141)原資産保有組織の注文管理システム503SOは、原資産保有組織のハイタッチ取引に関する株式配分の取引配分データ、および(特別な配分を必要としない)ハイタッチ取引の取引遂行データを、原資産保有組織の取引調整システム1101に転送する。ステップ1130乃至1141は、ハイタッチ注文の処理ループを構成する。
1142)ステップ1129および1134に戻ると、ハイタッチ−ロータッチエンジン1105が、サブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503から(元の注文または再転送された注文として)注文を受信し、予想される市場への多大な影響が殆どまたは全く無いと決定すると、ハイタッチ−ロータッチエンジン105は、これらの注文を、実質的な人間の介入無くコンピュータシステムが執行可能な「電子」または「ブラックボックス」注文として処理可能な「ロータッチ」注文1111と分類する。「ロータッチ」注文は、元の注文またはサブアドバイザーの注文管理システム503SAから再転送された注文であってもよい。
1143)ハイローエンジン1105は、取引ローテーション注文を必要としない取引を原資産保有組織304に送る。例えば、単一信託の単一注文は、取引ローテーション注文を必要としないであろう。
1144)ハイローエンジン1105は、サブアドバイザー301と原資産保有組織(複数の組織)304および1116との間の取引注文ローテーションを決定するために、取引注文ローテーションを必要とする取引を、取引注文ローテーションエンジン1112に転送する。例えば、資産運用者が、複数の資産ポートフォリオに亘って、執行用に所定の証券を複数注文する場合、取引注文ローテーションが必要である。かかる取引注文ローテーションは、無作為であるのが好ましい。取引注文ローテーションは、例えば、無作為の選出、逐次的な選定、またはアルゴリズムの無作為の選出を含む、定義された手段であり得る。
1145)取引注文ローテーションエンジン1112は、サブアドバイザー301のために取引ローテーション指示1113を用意する。
1146)取引ローテーション指示113は、自動転送1110を介して(ステップ1146aおよび1146bに従って)、サブアドバイザーの注文管理システム503SAに通信される。
1147)取引ローテーションエンジン1114は、原資産保有組織304および、原資産保有組織(SOx)1116で示される任意数の追加原資産保有組織等の、複数の原資産保有組織の間で取引ローテーション注文を決定する。取引ローテーション注文はまた、サブアドバイザー301と原資産保有組織304および1116との間の単一の取引ローテーション注文として決定され得る。
1148)取引注文ローテーションエンジン1114は、原資産保有組織304および1116のための取引ローテーション指示を用意する。
1149)取引ローテーション指示1115は、原資産保有組織304および1116に通信される。
1150)取引注文は、原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOに転送される。
1151)原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOは、原資産保有組織のコンプライアンスエンジ506による調査のために注文を転送し、一旦承認されると執行ブローカー202を選定し、執行するために通信ネットワーク502を介して注文を転送する。
1152)通信ネットワーク502は、執行するために、指定された執行ブローカー202に注文を送る。
1153)執行ブローカー202は、取引を執行し、取引遂行を通信ネットワーク502に報告する。
1154)通信ネットワーク502は、取引遂行報告書をサブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SOに報告する。
1155)原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOは、原資産保有組織の取引調整システム1117に注文を転送する。図11Aは、明確にするために、原資産保有組織(SO1)304の取引コンプライアンス、執行、および調整プロセス(ステップ1150〜1155)のみを示すが、同一または類似のプロセスが追加の原資産保有組織(SOx)1116に生じ得る。ステップ1142乃至1155は、ロータッチ注文の処理ループを構成する。
図11Bはサブアドバイスを受ける投資運用プロセスの例示的な構造を示す概略図であって、アドバイザーとしての原資産保有組織304は、例えば、大型成長株、大型割安株、中型成長株、および小型成長株の投資ポートフォリオを運用するために、複数のサブアドバイザー301を雇用および監督する。この業界構造の先行技術において、サブアドバイザーは、投資決定を行う責任、およびこれらの投資ポートフォリオが保持する証券の売買(取引)を行う責任を負う。
図11Ciは、本発明の実施形態に係る、実行裁量権の割当ソフトウェアエンジン(EDASE)とも呼ばれるコンピュータプロセッサおよびソフトウェアアプリケーションであるハイローエンジン(HLE)の例示的な設計、機能モジュール、接続性、データフィード、データベース、およびデータ処理を示す概略図である。
図11Ciは、EDASEの外部通信ネットワーク11CiJを介して、EDASEの中央接続ポイント11CiAとの単一の接続を維持する原資産保有組織304および複数のサブアドバイザー301を示す。中央接続ポイント11CiAによって、原資産保有組織304およびサブアドバイザー301は、他の関連ユーザ(原資産保有組織304の複数のサブアドバイザー301、およびサブアドバイザー301の複数の原資産保有組織304)が何人いようと、EDASE1105への単一の接続を使用できる。この全関連ユーザへの単一接続11CiIは、EDASE1105の新規点である。
中央接続ポイント11CiAは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)11CiLからのインプットとして、原資産保有組織304およびサブアドバイザー301間で全ての通信を受信するコンピュータプロセッサおよびソフトウェアアプリケーションを表す。グラフィカルユーザインターフェース11CiLは、ユーザがEDASE105からの通信を送受信する主要手段である。グラフィカルユーザインターフェース11CiLは以下を表す:a)EDASEの特殊なグラフィカルユーザインターフェース;b)別の実施形態において、原資産保有組織の注文管理システムSO503およびサブアドバイザーの注文管理システムSA503のグラフィカルユーザインターフェースとEDASEのメッセージの統合;または、c)所望の機能によって決定される、EDASE1105またはユーザの注文管理システムにおけるグラフィカルユーザインターフェイスの組合せ。
中央接続ポイント11CiAは、EDASEの内部通信ネットワーク11CiKを使用して、以下に関与するコンピュータプロセッサおよびソフトウェアアプリケーションである変換モジュール11CiBからのメッセージを転送または受信する:a)EDASE1105内部フォーマットからの全帰還通信メッセージの正常化、および適切なEDASE1105の機能モジュールへの正常化されたメッセージの転送;およびb)全送信通信の適切なEDASE1105の機能モジュールへの変換、および送信メッセージの中央接続ポイント11CiAへの転送。変換モジュール11CiBはまた、内部通信ネットワーク11CiKを使用して、EDASE1105のデータベース記録を更新するために、EDASEのデータベースモジュール11CiIに更新を要請し、これを送信する。
変換モジュール11CiBは、メッセージヘッダーを読み取り、以下のように、適切なEDASE1105の機能モジュールにメッセージを転送する:
管理モジュール11CiCは、EDASEの内部接続ネットワーク11CiKを介して、EDASEのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)11CiLからメッセージを受け取り、原資産保有組織304、サブアドバイザー301、およびEDASEのアドミニストレータ11CiMのユーザおよび観察者を含むユーザが、ユーザの役割および許可スキームを設定可能できるコンピュータプロセッサおよびソフトウェアアプリケーションを表す。管理モジュール11CiCは、原資産保有組織の注文管理システム503SOからのデータフィードを受け取り、EDASE1105内の投資ポートフォリオを設定、変更、および削除する。また、管理モジュール11CiCによって、ユーザは、EDASE1105への投資口座からの発注を有効にできる。管理モジュール11CiCは、内部接続ネットワーク11CiKを使用して、EDASE1105のデータベース記録を更新するために、EDASEのデータベースモジュール11CiIに更新を要請し、これを送信する。
図11Rを参照すると、ハイローエンジンは、広範なユーザおよび必要とする機能ニーズを支持する。ユーザの分類には、以下の3種類がある:原資産保有組織、資金運用会社(サブアドバイザー)、およびシステム管理者。
ハイローエンジンは、原資産保有組織、資金運用会社およびシステム管理者を適切にサポートするために、以下に定義する7つのユーザの役割を提供する。
資金運用会社(サブアドバイザー)は、管理者、トレーダー、および観察者を含む3つの役割を担う。
管理者:資金運用管理者は、以下の機能を果たす:
−トレーダーおよび観察者のユーザの追加、その権利の変更、および削除;
−役割の有効化、管理パラメータおよび例外ルールの管理;
−口座、証券、または証券グループの例外ルールの策定;および
−ハイローエンジンに注文を提出するための口座の有効化および無効化。
トレーダー:トレーダーは、発注、取消要請、およびタッチレベルのオーバーライドを含む、サブアドバイスを受ける口座を支持する通常の取引プロセスにおいて、ハイローエンジンと情報のやりとりを行う権限を与えられる。トレーダー(資金運用会社の管財人と類似する)はまた、以下を行うことができる:
−役割の有効化、管理パラメータおよび例外ルールの管理;
−口座、証券、または証券グループに対する例外ルールの策定。
資金運用トレーダーは、ハイローエンジンに注文を提出するための口座を有効化または無効化できない。資金運用会社は、資金運用管財人、資金運用トレーダーまたはその両者がハイローエンジンのルールおよびパラメータの作成および維持の責任を持つかどうかを決定する。
観察者:観察者は、サブアドバイザーのサブアドバイスを受ける講座に対してハイローエンジンの報告機能を使用する権限を与えられる。
原資産保有組織は、管理者および観察者を含む2つの役割を担う。
管理者:原資産保有組織の管理者は、以下の機能を果たす単一のユーザである:
−観察者を追加および削除する;
−資金運用会社(サブアドバイザー)に原資産保有組織の口座を割り当てる。
観察者:観察者は、原資産保有組織のサブアドバイスを受ける講座に対してハイローエンジンの報告機能を使用する権限を与えられる。
システム管理者は、管理者および観察者を含む2つの役割を担う。
システム管理者:システム管理者は以下の機能を果たす:
−プリセットレベルのパラメータを管理する;
−原資産保有組織および資金運用会社をハイローエンジン(HLE)に追加する;
−原資産保有組織および資金運用会社内のユーザを作成および削除する;および
−資金運用会社を口座に割り当てる。
観察者:観察者は、システム人員にハイローエンジン(HLE)の報告機能を使用させる。
発注モジュール11CiDは、EDASEの内部接続ネットワーク11CiKを介して、EDASEのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)11CiLからメッセージを受信し、または他の実施形態において、原資産保有組織の注文管理システムSO503および資金運用会社の注文管理システムSA503と直接一体化し、以下の機能を介して、EDASE1105による注文の入力および執行に関する取引にユーザを従事可能とするコンピュータプロセッサおよびソフトウェアアプリケーションを表す:取り消すまで有効な(GTC)見計らい注文の執行および更新のための、単一注文または注文グループの提出、注文の取消要請、注文の取消要請状況、注文執行の遂行、注文執行の遂行訂正、注文の取消確認、注文取消の部分的な遂行、注文の交換、コンプライアンス調査の実施注文、コンプライアンス調査の承認注文、コンプライアンス調査解放注文。発注モジュール11CiDは、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するルールおよびそれらのパラメータを検証するために発注を許可する。発注モジュール11CiDはまた、内部通信ネットワーク11CiKを使用して、EDASEのデータベース記録を更新するために、EDASEのデータベースモジュール11CiIに更新を要請し、これを送信する。
ハイローエンジンの例示的な実施形態において、ハイローエンジンからのメッセージは2つの送信先へ送られる。これらの送信先は、例示的な実施形態において、資金運用会社の注文管理システムと原資産保有組織の注文管理システムとの間で以下のように体系化される。
資金運用会社の注文管理システム(OMS):資金運用会社のOMSは、3つのサブ取引デスクから構成されるマスターHLE取引デスクを使用して、ハイローエンジン(HLE)からの様々な注文分類メッセージを処理する:
−ハイタッチデスク:資金運用会社は、ハイタッチ注文を執行する。
−ロータッチデスク:資金運用会社は、ロータッチ注文を執行しない。むしろ、原資産保有組織がロータッチ注文を執行し、その結果生じる遂行報告書がハイローエンジン(HLE)によって資金運用会社の注文管理システム(OMS)に送信されて、ロータッチデスク上に表示される。
−ロータッチTROデスク:ロータッチTRO注文は、資金運用会社によって執行されない。むしろ、資金運用会社は、ロータッチ注文を執行する原資産保有組織の間で、取引ローテーション注文(TRO)を実行する。その結果生じる遂行報告書は、ハイローエンジン(HLE)によって資金運用会社の注文管理システム(OMS)に送信されて、ロータッチデスク上に表示される。
原資産保有組織の注文管理システム(OMS):原資産保有組織のOMSは、4つのサブ取引デスクから構成されるマスターHLE取引デスクを使用して、ハイローエンジンからの様々な注文分類メッセージを処理する:
−ハイタッチデスク:資金運用会社は、ハイタッチ注文を執行する。原資産保有組織は、ハイローエンジン(HLE)を介して、取引日の終わりに保管機関から配分の遂行を受け取る。
−TROデスク:資金運用会社は、その原資産保有組織の口座の間で必要な取引ローテーション注文(TRO)を実行する。このデスクは、資金運用会社が原資産保有組織による執行のために注文を放出するまで、ロータッチTRO注文を追跡する。
−ロータッチデスク:原資産保有組織が、ロータッチ注文を執行する。その結果生じる遂行報告書は、ハイローエンジン(HLE)によって資金運用会社の注文管理システム(OMS)に送信される。
−ロータッチアルゴリズムデスク:ロータッチアルゴリズム注文は、注文が取引アルゴリズム(TWAPまたはVWAP等)の使用を要するかどうかを評価する、原資産保有組織によって執行される。その結果生じる遂行報告書は、ハイローエンジン(HLE)によって資金運用会社の注文管理システム(OMS)に送信される。
ルールモジュール11CiEは、ユーザが、原資産保有組織304およびサブアドバイザー301におけるEDASEのグラフィカルユーザインターフェース11CiLを介して、ユーザが同意した手順に従って、ハイタッチまたはロータッチへの注文の分類を介した注文の執行に関する裁量権の割当のためのルールを作成、変更、有効化、無効化、および削除できるようにするコンピュータプロセッサおよびソフトウェアアプリケーションを表す。従って、ルールモジュール11CiEを介して、ユーザは、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するためのテスト、対策、パラメータを特定することができ、プリセットレベルを作成および変更でき、また口座、口座グループ、個々の問題(記号)および問題グループのためのルールに対する例外を作成できる。ルールモジュール11CiEはまた、ロータッチ注文用のアルゴリズムおよび取引ローテーション注文テストのパラメータの作成を可能にする。ルールモジュール11CiEはまた、内部通信ネットワーク11CiKを使用して、EDASEのデータベース記録を更新するために、EDASEのデータベースモジュール11CiIに更新を要請し、これを送信する。
ハイタッチまたはロータッチへの注文の分類に関して、ハイローエンジンが使用する3つの「主要」ルールがある。資金運用会社(サブアドバイザー)は、使用するルールおよびそれらに関連する管理パラメータ(割合および期間等)の選定に関する管理を割り当てられる。他の実施形態において、両社の原資産保有組織は、同意した手順に従って、ルールを管理できる。注文が、1つ以上の有効化された主要ルールテストで不合格になる場合、その注文はハイタッチに分類される。
本発明の例示的な実施形態において、資金運用会社は、以下の3つの主要ルール(帳面上位、時間平均流動性、および日平均取引量)の1つ、2つ、または3つ全てを選択でき、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するためのルールおよび関連パラメータに対して、リアルタイムの変更を行うことができる。
帳面上位(現行の流動性):記帳上位ルールは、証券取引所および主要ECN(保護された市場)に亘って、各注文の株数と比較して、注文の側面(売りまたは買い)に関して入手可能な発行株式の現行の流動性を調査する。管理パラメータは:例えば300%のような割合である。
時間平均流動性:時間平均流動性ルールは、例えば1時間単位の、特定の期間に亘る平均的な記帳上位の流動性を調査する。時間平均流動性データは、特定期間の平均的な記帳上位の流動性を取得する。管理パラメータは:例えば300%のような割合、および例えば(最近)2時間のような時間数である。
日平均取引量:日平均取引量ルールは、最近の特定取引執行日数の日平均取引量を調査する。管理パラメータは:例えば5%のような割合、および20日のような取引日数である。
3つのルールは、サブアドバイザーが所望する、1つ、2つ、または3つのルールの任意の組合せで有効にできる。資金運用者の管財人および/または資金運用者のトレーダーは、ルールおよび関連パラメータの選定および有効化をリアルタイムで変更できる。
本発明のさらなる態様は、二次ルールを使用する。二次ルールは、ロータッチ注文の適切な執行を補佐するための、有益であるが強制的ではない提案を提供する。資金運用会社は、これらルールの管理パラメータ(割合および期間等)を制御する。資金運用会社は、2つの二次ルールの管理パラメータ(ロータッチアルゴリズムおよびロータッチ取引ローテーション注文)を決定できる。
ロータッチアルゴリズム:ロータッチアルゴリズムルールは、原資産保有組織の注文転送デスクが注文の執行においてアルゴリズムの使用を考慮するという提案を提供する。管理パラメータは:記帳上位(%)、時間平均流動性(%および時間数)および日平均取引量(%および日数)パラメータ構造は、主要ルールと同一である。しかし、ロータッチアルゴリズムルールに使用されるパラメータは、個別注文用のパラメータに等しいか、またはそれより少ないと予想される。
ロータッチTRO(取引ローテーション注文):ロータッチTROルールは、同一証券の同一側面による注文グループの執行において、サブアドバイザーの取引デスクによって取引ローテーション注文が考慮されるという提案を提供する。ハイタッチ注文グループは、この分析からは除外される。管理パラメータは:記帳上位(%)、時間平均流動性(%および時間数)および日平均取引量(%および日数)パラメータ構造は、主要ルールと同一である。しかし、TROルールに使用されるパラメータは、個別注文用のパラメータに等しいか、またはそれより少ないと予想される。
注文は、ロータッチアルゴリズムおよびロータッチTROの双方に分類され得るので、注文は「ロータッチTROアルゴリズム」に分類される。この注文は、注文グループの一部として、取引ローテーション注文を要求する。原資産保有組織は、個別注文を受け取る際に、注文を実行するためにアルゴリズムの使用を考慮してもよい。
本発明のさらなる態様において、ルールのパラメータを即時に設定および変更するオプションとして、ハイローエンジンは、主要および二次ルールのパラメータを管理するための5つのプリセットレベルを提供する。資金運用者の管財人またはトレーダーは、ボタンをクリックすることで、選択されたレベルを、例えばレベル1からレベル3、またはレベル3からレベル5へと変更でき、ハイローエンジンは、ルール用の管理パラメータを直ちに変更する。システム管理者が、5つのプリセットレベルのパラメータを制御する。レベルの増加につれて、ロータッチに分類される注文の割合も増加する。
タッチオーバーライドを提供する本発明のさらなる態様において、資金運用者のトレーダーは、注文用のタッチレベルを(資金運用会社によって執行される)ハイタッチ注文から(原資産保有組織によって執行される)ロータッチにオーバーライドできる。
本発明のさらなる態様において、ハイローエンジンは、注文の分類に使用される主要ルールに対する例外を資金運用会社が作成できるようにする。例外は、容易に作成、管理、および検討される。主要ルールは以下のとおりである:
主要ルール:主要ルールは、例外が存在しない場合に、ハイタッチまたはロータッチへの注文の分類を管理する。
例外ルールは以下のとおりである:
−口座ルール:口座ルールは、指定口座の主要ルールに対する例外をユーザが設定できるようにする。
−記号ルール:記号ルールは、指定の個別証券の主要または口座ルールに対する例外をユーザが設定できるようにする。
−記号グループルール:記号グループルールは、個別証券の指定グループの主要または口座ルールに対する例外をユーザが設定できるようにする。
例外ルール内の階層は、以下のとおりである:
−記号グループルールは、記号、口座、および主要ルールに優先する。
−記号ルールは、口座および主要ルールに優先する。
−口座ルールは、主要ルールに優先する。
−記号、記号グループ、または口座の例外ルールが無い場合に、主要ルールが使われる。
操作モジュール11CiFは、原資産保有組織304およびサブアドバイザー301のEDASEのグラフィカルユーザインターフェース11CiLを介して、ユーザが以下の操作機能を果たすことができるようにする、コンピュータプロセッサおよびソフトウェアアプリケーションを表す:EDASE1105の開始および停止、データフィード消失からの回復、現在の操作状況の監視、ログインおよびログアウト、注文および内部処理エラーの追跡、ならびに外部ユーザとの接続を確認するためのハートビート機能の使用。操作モジュール11CiFは、EDASEのアドミニストレータ11CiMによって監視され、内部通信ネットワーク11CiKを使用して、EDASEのデータベース記録を更新するために、EDASEのデータベースモジュール11CiIに更新を要請し、これを送信する。
報告モジュール11CiGは、原資産保有組織304およびサブアドバイザー301のEDASEのグラフィカルユーザインターフェース11CiLを介して、以下の報告機能のために、データベースモジュール11iIのリアルタイムのクエリをユーザが実行することができるようにするコンピュータプロセッサおよびソフトウェアアプリケーションを表す:ルールおよびそれらに関連するテスト、対策、ハイおよびロータッチに関するパラメータおよび例外、取引ローテーション注文およびアルゴリズム注文、注文の転送統計、注文裁量権の割当監査報告書および保存記録、ユーザによる注文裁量権の割当のオーバーライド、紛失および未完了注文、および取り消すまで有効な(GTC)見計らい注文の一見。報告モジュール11CiGは、データ転送設備を提供し、内部通信ネットワーク11CiKを使用して、EDASEのデータベースモジュール11CiIからの報告書を要求および受信する。
決定分析モジュール11CiHは、必要な市場データを収集し、必要なルールを編集し、要求される計算を実行し、結果を評価し、注文をハイタッチ、ロータッチ、ロータッチアルゴリズム、ロータッチTROまたはロータッチアルゴルリズムTROに分類し、コンプライアンス調査状況を追加し、EDASE1105のアウトプットを受信するためにユーザに対してメッセージを作成する目的で、EDASE1105の「脳」として機能する、コンピュータプロセッサおよびソフトウェアアプリケーションを表す。このメッセージは、ユーザに対する所望のメッセージフォーマットを作成するために、内部通信ネットワーク11CiKを使用して、変換モジュール11CiBに転送される。決定分析モジュール11CiFはまた、内部通信ネットワーク11CiKを使用して、EDASEのデータベース記録を更新するために、EDASEのデータベースモジュール11CiIに更新を要請し、これを送信する。
データベースモジュール11CiIは、全ての現行および履歴データの主要保存場所、ならびにEDASE1105用の必要データのアーカイブとして機能するコンピュータプロセッサおよびソフトウェアアプリケーションを表す。データベースモジュール11CiIのフィールド構造は、以下に関するデータを含む:証券;口座、原資産保有組織、資金運用会社およびEDASEの管理者を含む組織;テスト、対策、およびパラメータのルール;プリセットレベル;口座、口座グループ、記号および記号グループによる例外;ユーザ、役割および許可;有効および無効な口座;注文転送決定およびオーバーライド;取り消されたおよび置き換えられた注文;紛失注文ならびにCPU使用などの操作上の統計。データベースモジュール11CiIは、EDASE1105内の他の機能モジュールとの通信を介して、内部通信ネットワーク11CiKを使用して更新され、EDASE1105の全データおよび全活動のアーカイブとしての役割を果たす。
データフィードは、EDASE1105への重大なインプットを表す。市場データフィード1101は、外部通信ネットワーク11CiJの専用ラインを使用して、EDASE1105の機能に取り込まれる。原資産保有組織304およびサブアドバイザー301からのメッセージはまた、外部の通信ネットワーク11CiJを使用して、新規組織、発注、注文の取消および訂正、コンプライアンス状況、新規および有効口座、取引遂行報告書、ルールの変更、ユーザの更新、ならびに関連する操作情報を表す。
メッセージは、EDASE1105において重要な機能を果たす。様々な事象をユーザに通信するためにメッセージが使用されるので、これらのメッセージは、EDASE1105に特化したフォーマットにおいて様々なフィールドで構成されたデータベースの記録を表す。EDASE1105は、外部の通信ネットワーク11CiJを介して、以下のメッセージを使用する:新規注文、ハイタッチ‐ロータッチの決定を伴う新規注文、ハイタッチからロータッチへのオーバーライド、ハイタッチの取り消すまで有効な(GTC)更新、コンプライアンス=OK、調査中のコンプライアンス、コンプライアンスから放出される注文、注文取消要請、取消への対応‐取消の確認、取消への対応‐取消の拒絶、取消への対応‐注文の未執行部分の取消、原資産保有組織による取消開始、執行の遂行、執行遂行の変更、空メッセージ(ハートビート)および注文エラー。
図11Ciiは、本発明の実施形態に係る、原資産保有組織の例示的な取引プロセスを示す概略図であって、原資産保有組織の投資ポートフォリオのための投資運用プロセスに対して責任を負う1つの資金運用会社または複数の資金運用会社が雇用した1人のポートフォリオ運用者または複数のポートフォリオ運用者によって、取引注文が生じる(入力される)。図11Ciiに示すプロセスは、以下で論じられる図22−1、図22−2の実施形態の代替である。
図11Ciiで示すように、サブアドバイザー(資金運用会社)の注文管理システム(OMS)503SAは、ハイローエンジン1105に注文を転送する。ハイローエンジン1105は、次の2つの機能を果たす:
(1)取引注文執行前のコンプライアンス監督調査のために、原資産保有組織304のルールベースのコンプライアンスシステム506SOに取引注文を転送する。証券取引法、口座の制約事項、または禁止取引に違反する場合、原資産保有組織のコンプライアンスグループ1180とサブアドバイザーのコンプライアンスグループ2202との間の解決を保留する、原資産保有組織304のコンプライアンスシステム506SOによって注文が保持される。
各取引注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために、ルールベースのエンジンと、注文がハイタッチまたはロータッチかを決定するために、原資産保有組織304およびサブアドバイザー(資金運用会社)301の間で同意に至ったルールとを使用する。ハイタッチ注文は、1つ以上の執行場所またはブローカー202の選定によるハイタッチ注文の執行に責任(裁量権)を持つサブアドバイザー301に返送される。ロータッチ注文は、1つ以上の低費用且つ高品質の執行場所またはブローカー202の選定によるロータッチ注文の執行を指揮する原資産保有組織304に転送される。
図11Ciiは、原資産保有組織304および複数の取引注文と、取引または注文管理システム(OMS)503SAおよび503SOと、ハイローエンジン1105と、サブアドバイザー301と、ポートフォリオ運用者1103と、執行ブローカー202とを包含するリアルタイムの電子化プロセスに関して、統合された取引および管理システム2200の他の実施形態の例示図である。
例示的なワークフローの使用プロセスは、以下のとおりである(以下の番号付きのステップは、図11Ciiに示す数字と対応する):
11Cii1)サブアドバイザー301のポートフォリオ運用者1103は、証券売買用の取引注文を作成し、それら注文を発注システム700に送る。投資ポートフォリオのポートフォリオ運用者(複数の運用者)は、電子受注、電話討議、テキストメッセージ、個人的な会話、書面での指示、または資金運用会社の取引デスクに対する他の手段等の手段を介して、注文(証券または複数の証券の売り買い等)を通信する。
11Cii2)注文は、発注システム700に入力されて、サブアドバイザー301の注文管理システム(OMS)503SAに追加される。
11Cii3)サブアドバイザー301の注文管理システム(OMS)503SAは、サブアドバイザー301が構築したコンプライアンスルールに従うコンプライアンス調査のために、サブアドバイザーのコンプライアンスシステム506SAに注文を転送する。
11Cii4)コンプライアンス調査プロセスを通過した注文(OK)は、注文管理システム(OMS)503SAを操作するサブアドバイザーの取引デスクに送られる。
11Cii5}サブアドバイザー301のコンプライアンスルールに違反する注文は、サブアドバイザーのコンプライアンス部門2202に転送されて、さらに調査される。
11Cii6)サブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAは、原資産保有組織304の口座用の全注文をハイローエンジン1105に送信する。ハイローエンジン1105は、原資産保有組織304とサブアドバイザー301との間で同意された適切なルールセットを適用し、注文に示される株式の現行および履歴の流動性ならびに取引量に関して各注文を分析することで、注文をハイタッチまたはロータッチに分類する。注文を分類するためのルールセットは、会社、ポートフォリオ運用者、投資ポートフォリオ、トレーダー、もしくは単一証券、証券グループによってカスタマイズ可能であり、もしくは代替的なスキーマを介してカスタマイズ可能である。
11Cii7)ハイローエンジン1105は、原資産保有組織304によって確立されたコンプライアンスルールに従う執行前の調査のために、原資産保有組織304の全注文を、その原資産保有組織のコンプライアンスシステム506SOに転送する。
11Cii8)原資産保有組織304のコンプライアンスルールに違反する注文は、原資産保有組織のコンプライアンス部門1180に転送されて、さらに調査される。
11Cii9)原資産保有組織のコンプライアンス部門1180は、原資産保有組織304のコンプライアンス調査プロセスにおいて違反を誘発する注文に対処するために、サブアドバイザーのコンプライアンス部門2202に連絡を取る。注文は、取り消されても、置き換えられても、変更されても、または続いて執行が承認されてもよい。
11Cii10)原資産保有組織304のコンプライアンス調査を通過したハイタッチ注文(OK)は、ハイローエンジン1105に転送される。
11Cii11)ハイローエンジン1105によって、ハイタッチ注文がサブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAに転送される。
11Cii12)ハイタッチ注文は、サブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAによって、執行ブローカー202に向けられる。
11Cii13)注文は執行ブローカー202によって執行され、執行ブローカー202は、取引遂行報告書をサブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAに送信する。
11Cii14)執行ブローカー202は、執行されたハイタッチ注文の取引の詳細を米証券保管振替機関(DTCC)1181に送る。
11Cii15)DTCC1182は、サブアドバイザー301による全取引執行の詳細をサブアドバイザーの保管機関1182に送信する。
11Cii16)取引日当日、サブアドバイザーの保管期間1182は、全取引執行の詳細をサブアドバイザーの取引調整、または資産会計、グループ1183に送信する。
11Cii17)ハイローエンジン1105は、原資産保有組織304のコンプライアンス調査プロセスを通過したロータッチ注文(OK)を、原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOに送信する。
11Cii18)ロータッチ注文は、原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOによって、執行ブローカー202に転送される。
11Cii19)ロータッチ注文は執行ブローカー202によって執行され、執行ブローカー202は、原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOに取引遂行報告書を送る。
11Cii20)原資産保有組織の注文管理システム503SOは、ロータッチ注文執行の取引遂行データをハイローエンジン1105に送信する。
11Cii21)ハイローエンジン1105は、ロータッチ注文執行の取引遂行データをサブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAに送信する。
11Cii22)執行ブローカー202は、執行されたロータッチ注文の取引の詳細を米証券保管振替機関(DTCC)1181に送る。
11Cii23)DTCC1181は、原資産保有組織304による全取引執行の詳細を原資産保有組織の保管機関303に送信する。
11Cii24)取引日の翌日、原資産保有組織の保管機関303は、全取引執行の詳細を原資産保有組織の資産会計グループ1184に送信する。
11Cii25)取引日の2日後、原資産保有組織の資産会計グループ1184は、サブアドバイザーの資産会計グループ1183に比較ファイルを送る。原資産保有組織303またはサブアドバイザー301による取引エラーが調整される。
本発明の実施形態によると、ハイローエンジンは以下のように機能する。予想される市場への影響が大きい注文では、注文がハイタッチに分類されて、資金運用会社のOMSに返送される。サブアドバイザー(資金運用会社)の取引デスクは、ポートフォリオ運用者の具体的な指示に従って行動し、注文源である資金運用会社の匿名性を保護し、および/または市場に対する注文の影響を最小限に抑えるために、1つ以上の執行場所またはブローカーを選定することによって注文を「実施」してもよい。予想される市場への影響が少ない注文については、注文がロータッチに分類されて、原資産保有組織のOMSに転送される。原資産保有組織は、執行費用を最小限に抑え、執行の質を改善(高速執行および実勢価格改善)するために、1つ以上の執行場所またはブローカーを選定することによって取引注文を執行する。原資産保有組織による取引注文の執行はまた、注文源である資金運用会社の匿名性を保護する。
ハイローエンジンはまた、(ロータッチ特別注文と呼ばれ得る)ロータッチ注文について、以下のようにさらに考慮してもよい:
(a)ハイローエンジンは、親注文を複数の小さな子注文に分割して所定の戦略に従って執行するために、ロータッチ注文に対する電子取引アルゴリズムの使用を検討するよう原資産保有組織に提案しても良い。そのような場合、原資産保有組織は、1つ以上の執行場所またはブローカーを介する執行のために、特定のアルゴリズム(TWAP、VWAP、到達価格、または執行コストの計算方法)ならびに選択されたアルゴリズム(開始時間、終了時間、および攻撃レベル等)に関連するパラメータを選択できる。また、資金運用会社は、ハイタッチ注文に対して取引アルゴリズムを使用してもよく、その結果、ハイタッチ注文を複数のハイタッチおよびロータッチ注文に分割してもよい。資金運用会社のアルゴリズムによって生じたロータッチ注文は、原資産保有組織によって執行され得る。
(b)個別注文が市場に対して大きな影響を与えるとは予想されないが、サブアドバイザーによって運用される複数の口座のために、同一証券の同一側面(買いまたは売り)の注文グループが同時に執行される際の累積的な影響が、所望される影響よりも大きくなり得る可能性がある状況において、ハイローエンジンは、かかるロータッチ注文グループに対する取引ローテーション注文(TRO)の実行を提案してもよい。サブアドバイザー(もしくはシステム管理者または他の当事者)は、原資産保有組織によって執行される注文の放出タイミングを決定する。各原資産保有組織は、取引ローテーション注文(TRO)内に放出された注文を受け取ると、いかなるロータッチまたはロータッチアルゴリズム注文の執行と同じように、その注文を執行する。
図11Dは、本発明の実施形態に係る図11Aの他の実施形態を示す概略図であり、それによると、ハイローエンジンは、サブアドバイザーからの注文を取得し、注文をハイタッチまたはロータッチに分類し、原資産保有組織によるコンプライアンス調査のために注文を転送し、ロータッチ注文を原資産保有組織(アドバイザー)に転送し、ハイタッチ注文をサブアドバイザー(資金運用会社)に転送する。
図11Dを参照すると、例示的なハイローエンジンの使用プロセスは、以下のとおりである(以下の番号付きのステップは、図11Dに示す数字と対応する):
11D1)サブアドバイザー301は、サブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAに注文を入力する。
11D2)サブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAは、ハイローエンジン1105に注文を転送するためにメッセージを作成する。
11D3)ハイローエンジン1105は、サブアドバイザー301からのメッセージを受信し、注文を読み込む。
11D4)ハイローエンジン1105は、注文用のデータバケット要求を作成し、その要求をリアルタイム市場データプロバイダ1104に送信する。
11D5)リアルタイム市場データプロバイダ1104は、要求されたデータパケットを作成し、これをハイローエンジン1105に転送する。
11D6)ハイローエンジン1105は、注文用の市場データパケットを受信し、カスタマイズ可能な適切なルールを適用して、注文をハイタッチまたはロータッチに分類する。
11D7)ハイローエンジン1105は、注文およびハイタッチまたはロータッチの決定を原資産保有組織のコンプライアンスシステム506SOに転送するためのメッセージを作成する。
11D8)原資産保有組織のコンプライアンスシステム506SOは、注文を含めたメッセージをハイローエンジン1105から受信し、注文が証券取引法、口座の制限事項、または禁止取引に違反していないかどうかのコンプライアンスチェックを行う。
11D9a)注文がロータッチであり、コンプライアンス=OKである場合、原資産保有組織のコンプライアンスシステム506SOは、原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOに注文を転送する。
11D9b)原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOは、注文の転送を決定し、執行ブローカー202に注文を送る。執行ブローカー202は注文を遂行し、原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOに遂行報告書を送る。
11D9c)原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOは、ハイローエンジン1105に遂行報告書を送信するためにメッセージを作成する。
11D9d)ハイローエンジン1105は、サブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAに遂行報告書を送信する。
11D10a)注文がハイタッチであり、コンプライアンス=OKである場合、原資産保有組織のコンプライアンスシステム506SOは、ハイローエンジン1105に「ハイタッチおよびコンプライアンス=OK」のメッセージを送信する。
11D10b)ハイローエンジン1105は、「ハイタッチおよびコンプライアンス=OK」のメッセージをサブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAに送信し、サブアドバイザー301は、その注文に適した執行戦略を決定し、これを実行する。
11D11)注文がハイタッチまたはロータッチであり、コンプライアンス=違反である場合、原資産保有組織のコンプライアンスシステム506SOは、注文を留保し、違反の可能性について原資産保有組織304およびサブアドバイザー301に警告するためのメッセージを送信する。注文がロータッチであり、違反がオーバーライドされた場合、メッセージは「コンプライアンス=承認」となり、ステップ11D9a乃至11D9dが生じる。注文がハイタッチであり、違反がオーバーライドされた場合、メッセージは「コンプライアンス=承認」となり、ステップ11D10a乃至11D11bが生じる。
11D12)違反のオーバーライドがコンプライアンス=拒絶である場合、原資産保有組織のコンプライアンスシステム506SOは、注文が取り消されるまで、または別の注文に置き換えられるまで、もしくは注文の最終的な破棄が決定されるまで、注文を留保する。
図11Eは、本発明の実施形態からのスクリーンショットであって、本発明の実施形態のステップ11D6に従って、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用される複数のテスト11E1、起動ボックス11E2、対策11E3,パラメータ11E4およびプリセットレベル11E5を提供する、ハイローエンジンの例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示す。
ハイローエンジンは、本発明の実施形態に係る、「TMPスクリーン」と呼ばれる例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を提供し、ルールモジュール11CiEに記載されるように、「T」はテスト11E1を表し、「M」は尺度11E3を表し、「P]はパラメータ11E4を表す。TMP画面上の起動ボックス11E2は、各テストで利用可能な複数の尺度を示すボックスを選択および起動する(またはチェックを外すことで停止する)ために使用される。TMP画面はまた、各テストで使用される関連パラメータの入力も許可する。ドロップダウンボックスは、テスト11E1、尺度11E3、およびパラメータ11E4の特定の組合せのために、プリセットレベル11E5(例えば、本実施形態において、ロータッチに分類される注文の最も低い割合を1、ロータッチに分類される注文の最も高い割合を5とする)へのアクセスを提供する。
図11Eは、取引注文がハイタッチまたはロータッチであるかを決定するために使用される、電子化されたルールおよびリアルタイムの市場データを構築、監視、および変更するために、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を包含するリアルタイムの電子化されたプロセスに対して、本発明の実施形態がどのように作動するのかを例示する図である。ハイローエンジンは、テスト11E1、尺度11E2、およびパラメータ11E4について、以下のようにTMP画面を提供する:
(1)テスト11E1は、取引注文がハイタッチ対ロータッチであるか、取引アルゴリズムが推奨されるか(およびロータッチアルゴリズムに分類されるか)、ならびに、個々にロータッチに分類される(およびロータッチTROに分類される)注文グループに対して取引ローテーション注文(TRO)が推奨されるかどうかを決定するように構成される。追加および/または代替のテスト11E1は、ハイローエンジンで容易に実行される。
図11Eの列の表題を参照すると、ハイ/ローは、注文をハイタッチ(ハイ)またはロータッチ(ロー)に分類するために用いられる分析プロセスの結果を表し、それによって、サブアドバイザーはハイタッチ注文の執行に対する裁量権を割り当てられ、原資産保有組織はロータッチ注文の執行に対する裁量権を割り当てられる。ハイローエンジン(HLE)はまた、ロータッチ注文に対する取引アルゴリズムの検討に価値があるかどうか(アルゴ)、また注文グループに対して取引ローテーション注文(TRO)を検討すべきかどうかを決定するための分析プロセスを行う。注文は、ローアルゴTROともなり得る。これは、注文グループに対して取引ローテーション注文を検討すべきという提案、および注文グループ内の特定の注文に対して取引アルゴリズムを検討すべきという提案を伴うロータッチ注文を表す。
(2)起動ボックス11E2は、注文がハイタッチまたはロータッチであるかを決定するためにハイローエンジンが使用する適切な尺度11E3を、選択および起動/停止するためのチェックボックスである。起動ボックス11E2によって、ハイローエンジンのユーザは、ハイローエンジンでの使用を所望する何れまたは全ての尺度11E3を選択できる。例えば、ユーザは、「記帳上位」および「日平均量」の起動ボックス11E2にチェックを入れてもよい。図11Eに示す例において、チェックされていない「時間平均流動性の尺度」は、何れのテスト11E1においても使用されない。起動ボックス11E2のチェックを外すことによって、尺度11E3が停止される。尺度11E3の起動および停止は、ハイローエンジンによってリアルタイムに実行される。
(3)尺度11E3は、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用されるルールを表す。複数の尺度11E3を使用してもよく、本発明の実施形態では、パラメータ11E4に従って1つ以上の尺度11E3が不合格となった場合に、注文がハイタッチに分類される。従って、図11Eにおいては、3つの尺度11E3が示され(記帳上位、時間平均流動性、および日平均量)、起動された尺度11E3の1つ以上に不合格となった注文がハイタッチと分類され得る。本発明のさらなる実施形態は、ユーザが所望する追加または代替の尺度11E3(例えば、ロータッチとなる1注文当たりの所定の最大株数)を含み得る。
(4)パラメータ11E4は、注文がハイタッチまたはロータッチに分類される際に比較される、具体的な市場データ値である。例えば、パラメータ11E4は、注文の株数が、過去22日間に亘って取引された、その株式の日平均株数の3%未満である場合に、ロータッチ注文であると表すことができる。パラメータ11E4は、3%および22日である。また、パラメータ11E4は、全注文の株数の平均が、その株式の過去1時間に亘る記帳上位の流動性(最安値で示される入手可能な総株数)の100%未満である場合に、ロータッチであると表し得る。パラメータ11E4は、100%および1時間である。
従って、図11Eの代表的なスクリーンショットにおいて、ハイローエンジンユーザは、取引注文をハイタッチまたはロータッチであると評価するために、入力ボックスおよびドロップダウンメニューを使用して尺度11E3を選択し、またパラメータ11E4の値を指定する。ユーザは、記帳上位の起動ボックス11E2をチェックし、「ハイ/ロー」パラメータ11E4を300%および2分に設定し、パラメータ11E4を指定しないことでローアルゴリズムテスト11E1を省略し、パラメータ11E4を500%および2分に指定することによって取引ローテーション注文テスト11E1を実行する。同様に、時間平均流動性および日平均量の尺度11E3を同様の方法で使用できる。
(5)プリセットレベル11E5の使用を通じて、ハイローエンジンのシステムアドミニストレータは、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するパラメータ11E4のプリセットグループを提供する。本実施形態において、例えば「1」を選択すると、ロータッチと分類されて、執行用に原資産保有組織に転送される注文の割合が減少する一方で、本実施形態において、例えば「5」を選択すると、ロータッチと分類される注文の割合が上昇する。従って、ユーザは(本実施形態において)5つのボックスおよび尺度11E3の何れを選択してもよく、パラメータ11E4は、自動的にシステムに提供されて、システムによって使用される。
図11Eに示すTMP画面上の全変数は、ユーザによって再検討でき、リアルタイムに変更できる。ハイローエンジンはまた、原資産保有組織、資金運用会社、投資ポートフォリオグループ、個別の投資ポートフォリオ、証券グループ、および個別の証券による、ハイタッチ、ロータッチと決定された取引済注文の割合および取引済株数、ハイタッチからロータッチへのオーバーライド、ロータッチからハイタッチへのオーバーライド、アルゴリズム要件、取引ローテーション注文要件、ならびに処理エラーを含むがこれらに限定されない分類結果に関する概要および詳細な統計報告を提供する。ルール、データ、決定および裁量権の割当を調査する監査機能が、特定または複数の注文に対するハイローエンジン(HLE)の処理結果を調査するためにも設けられる。代替および追加的なユーザ統計が、システム性能を報告する目的で入手可能であり、それには、システム上のユーザおよびユーザの役割、ユーザに対するハイローエンジンの利用可能性、ダウン時間、接続性維持、処理時間、CPUの使用割合、ならびに他のかかる性能に関する統計を含むがこれらに限定されない。
図11Fは、本発明の実施形態のステップ11D6に係る、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用されるルール一式を1つのボタンで実行するものとして、ルールモジュール11CiEにおいて説明したような、システムユーザに提供される複数のシステム全体のプリセットレベル11E5(取引注文をハイタッチまたはロータッチに分類する)を設定するためにシステム管理者が使用する、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。尺度11E3およびテスト11E1は、所望パラメータ11E4を有する複数のプリセットレベル11E5(本実施形態において5つのレベルが利用可能)と共に示される。ユーザはプリセットレベル11E5を選択でき、それによって、選択したプリセットレベル11E5に関連した尺度11E3、テスト11E1、およびパラメータ11E4の組合せを使用する。プリセットレベル11E5は、システム管理者によって構築および変更され、リアルタイムにカスタマイズ可能である。
図11Gは、本発明の実施形態のステップ11D6に係り、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用される、尺度11E3の複数の例外を、ルールモジュール11CiEにおいて説明したように、口座または記号(個別の証券等)によって設定するために使用される例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。口座または記号11G1による例外は、起動ボックスを選択し、口座または記号の例外に関連する尺度11E3、テスト11E1、およびパラメータ11E4の個別セットを作成することによって、図11Gの「ルールの例外」GUIを介して、ハイローエンジンで実行される。「強制ハイタッチ」ボタン11G2は、ハイローエンジンのユーザが口座または記号の全注文を自動的にハイタッチに分類できるようにする。
図11Hは、本発明の実施形態のステップ11D6に係り、ルールモジュール11CiEにおいて説明したような、注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用されるルールの例外として使われる、記号グループの作成に用いられる例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。このGUIを介して、ユーザは、記号グループの尺度11E3、テスト11E1、およびパラメータ11E4の例外を作成でき、今後の参考のために例外グループの名前をつけることができる。
図11Iは、本発明の実施形態のステップ11D1および11d2に係る、取引注文をハイタッチまたはロータッチに分類するための、発注モジュール11CiDにおいて記載したような、資金運用会社(サブアドバイザー)からの注文をハイローエンジンに送信するために使用される、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。かかる機能は、資金運用者とハイローエンジンとを直結し、ユーザがハイローエンジンの操作に慣れるために、様々な組合せのテスト11E1、尺度11E3、およびパラメータ11E4を有するシナリオをテストできるようにする。他の実施形態において、サブアドバイザーの取引グループがそれらの取引システムに注文を入力するように、サブアドバイザーの取引システムは、電子統合およびメッセージプロセスを使用して、ハイローエンジンに取引注文を送信する。
図11Jは、本発明の実施形態のステップ11D6に係り、報告モジュール11CiGおよび決定分析モジュール11CiHにおいて説明したような、ハイローエンジンの分析結果および注文のハイタッチまたはロータッチへの分類結果を報告するために使用される例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。記号11J1および注文番号11J2が特定の注文を表す一方で、注文の詳細11J3は、株数、側面(売りまたは買い)、および注文の種類(市場または指値)を指している。決定11J4(ハイタッチ、ロータッチ、ロータッチアルゴリズム、ロータッチTRO等)および注文状態11J5(例えば、成功またはエラー)は、ハイローエンジンによる注文のハイタッチまたはロータッチへの分類結果を示す。
図11Kは、本発明の実施形態のステップ11D6に係り、注文の詳細11J3(入力時間、決定時間、注文ID、口座、原資産所有組織、記号、注文タイプ、数量、売買、および保有時間(IF))ならびに個別注文のハイタッチまたはロータッチの決定11J4に関するデータを、報告モジュール11CiGにおいて説明したように、ユーザに提供するために使用される例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示す画像ショットである。
図11Lは、本発明の実施形態のステップ11D6に係り、ハイローエンジンにおけるユーザの権利と共に、管理モジュール11CiCにおいて説明したような、複数のユーザの役割を作成するために使用される例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。ユーザ名11L1および証券における役割11L2は、ハイローエンジンの複数ユーザにおける各々のアクセス、権利、および責任を管理する。
図11Mは、本発明の実施形態のステップ11D6に係り、ハイローエンジンにおいて原資産保有組織またはサブアドバイザー(資金運用者)として、管理モジュール11CiCにおいて説明したような、複数のユーザ組織を作成するために使用される例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示す画像ショットである。システム管理者は、組織ID11M1および組織名11M2を使用して、ハイローエンジンにアクセスする組織を識別する。資金運用者11M3は、資金運用者としてユーザ組織を識別し、関連する資金運用権を組織に付与する。新規組織の追加11M4は、システム管理者が、新規組織をハイローエンジンのユーザとして追加できるようにする。
図11Nは、本発明の実施形態のステップ11D6に係り、管理モジュール11CiCにおいて説明したように、ハイローエンジンへの口座による取引注文の電子的な提出の立ち上げを含む、口座(投資ポートフォリオ)管理機能を提供するために使用される例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。原資産保有組織の管理者は、口座管理画面を使用して、ハイローエンジン上で口座(投資ポートフォリオ)を作成し、これには、名前および口座数を含む。資金運用者の管理者は、ハイローエンジンに注文を提出するための口座を有効にする。組織ID11M1が、原資産保有組織の名前と共にサブアドバイザー(資金運用会社)の関連識別番号を示す一方で、有効口座11N1は、サブアドバイザーがハイローエンジンに電子的に注文を提出でき、ハイタッチまたはロータッチの分類、コンプライアンス状況、取引遂行報告、および注文取消に関して、有効口座に関する通信をハイローエンジンから受け取れるようにするために、選択された口座のサブアドバイザーとハイローエンジンとの電子統合を有効にする。
図11Oは、本発明の実施形態のステップ11D6に係り、ルールモジュール11CiEおよび報告モジュール11CiGにおいて説明したような、サブアドバイザー(資金運用会社)が注文をハイタッチまたはロータッチに分類するために使用する、ルールおよびパラメータの概要を原資産保有組織に提供するために使用される例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。資金運用者ID11O1は、資金運用会社を識別する。尺度11E3は、選択された尺度11E3を示す。プリセットレベル11E5は、注文のハイタッチまたはロータッチへの分類にプリセットレベル11E5が使用されたかどうかを示す。テスト11E21は、ハイロー、TRO、およびアルゴリズムテスト11E1ならびに尺度11E3のカスタマイズされたパラメータ11E4を示す。有効状況1101は、尺度が現在有効にされ、ハイローエンジンによって使用されているかどうかを示す。
図11Pは、本発明の実施形態のステップ11D6に係る、ハイローエンジンのリアルタイムおよび保存された報告ならびに使用統計に関して、11CiGにおいて説明したような、カスタマイズされたリアルタイムの検索能力を提供する、例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。ハイローエンジンの検索能力には、以下のカスタマイズ可能なパラメータを含むことができる:口座、資金運用者、原資産保有組織、転送、エラー、オーバーライド、開始日、終了日、注文ID、および記号。
図11Qは、本発明の実施形態のステップ11D6に係り、報告モジュール11CiGにおいて説明したように、ハイタッチまたはロータッチに分類された注文の数および割合を要約する使用統計の詳細報告書を提供するために使用される例示的なハイローエンジンのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すスクリーンショットである。資金運用会社別の資産保有組織および口座によって分類され、ならびに資産保有組織の資金運用会社および口座によって分類された報告書は、注文の割合、注文数、またはその両方によって以下のデータを示す:注文数、ハイタッチ注文、ロータッチ注文、ハイタッチからロータッチへのオーバーライド、ロータッチからハイタッチへのオーバーライド、取引アルゴリズムの使用を示唆する注文、取引ローテーション注文の使用を示唆する注文、およびシステムに生じたエラー。
図11Rは、本発明の実施形態に係る、ユーザの役割を作成し、様々な許可および責任をこれらユーザの役割に割り当てる、例示的な構造を示す概略図である。
ハイローエンジン(HLE)1105に含まれる追加機能は以下から構成される:受動的な違反(取引活動ではなく、市場価格の変動による違反)が強調される、取引後およびコンプライアンス後のプロセス、および投資ポートフォリオを適切なコンプライアンスに戻すために取られる適切な措置;原資産保有組織による以前停止された注文の放出;執行遂行報告書、執行遂行報告書の変更;取引エラーに関する通知;原資産保有組織および資金運用会社による、互いに提出される取引概要報告書;原資産保有組織と資金運用会社との間の取引調整プロセス;注文取消、取消、および置換プロセス;未執行株式の取消;注文取消要求の拒絶;原資産保有組織が開始した注文の取消;ならびに、HLE、原資産保有組織および資金運用会社間の通信リンクについてリアルタイムのチェック。
ハイローエンジン(HLE)は、リアルタイムな取引前のコンプライアンス調査を提供して、原資産保有組織が、初めて、サブアドバイザーによる取引活動における違反を防止できるようにし、予想される市場への影響の分析、ならびに注文執行および執行ブローカーの選定に対する裁量権の異なる組織への割当を行う点でユニークである。ハイローエンジンの裁量権割当プロセスの結果、初めて、仲介費用が削減され、サブアドバイスされた投資ポートフォリオの投資成果が改善される。ハイローエンジン(HLE)の革新的な能力および機能は、先行技術には無かったものである。
本発明の実施例は、原資産保有会社の投資ポートフォリオを運用するために複数の資金運用会社を使用する、原資産保有組織の資産運用プロセスの統合された取引および管理を容易にする方法において、以下を含む取引注文の執行責任を割り当てる方法を提供する:
証券を含む複数の投資ポートフォリオを定義することであって、各ポートフォリオが特定の投資戦略を有することと;
各ポートフォリオに対して、少なくとも1つの資金運用会社を割り当てることであって、少なくとも1つの資金運用会社は、少なくとも1人のポートフォリオ運用者を提供し、各投資ポートフォリオについて投資に関する提言を行うことと;
該提言に基づく各証券の取引単位数を含む注文の形式で、複数の投資ポートフォリオに対する資金運用会社からの投資の提言を原資産保有組織側で受け取ることと;
複数の投資ポートフォリオの各々のために、各資産ポートフォリオに適用可能な証券取引法、規制ルール、口座の制限事項、禁止された取引、禁止株式、目論見書の要件のうちの少なくとも1つを含むコンプライアンス調査パラメータを原資産保有組織から受け取ることと;
コンプライアンス調査パラメータに従って、および注文の執行前に、注文の執行がコンプライアンス調査パラメータの少なくとも1つに違反し得るかどうかを判定することと;
注文の執行が、関連する投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに違反し得る場合に、注文の調査が出るまで、注文の執行を保留することと;
保留された注文を、取り消し、変更し、置換し、または注文の執行を承認するかどうかを決定するために、保留された注文を調査することと;
各投資ポートフォリオが、各投資ポートフォリオに関連するコンプライアンス調査パラメータに遵守しているかどうかを、投資ポートフォリオ毎に任意の時点で判定することであって、各投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータの少なくとも1つの違反が発見される場合、各投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに各投資ポートフォリオを遵守させるために要する措置を決定し、各投資ポートフォリオをそのコンプライアンス調査パラメータに遵守させるための措置を実行することと;
注文の市場への影響予測が高いか低いかを判定するための市場影響パラメータを特定することと;
各注文の取引を執行するための裁量権を与えられる組織を、注文毎に決定することであって、注文を執行するための裁量権を与えられる組織を決定することは、注文の市場への影響予測が高いか低いかによって決まることと;
注文が関連する投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに遵守しており、注文がロータッチ注文となるように注文の市場への影響予測が低い場合に:
同一証券のための取引処理で同一側面にある他のロータッチ注文を特定することと、
かかるロータッチ注文が特定される場合に、全ロータッチ注文の累積的な市場への影響予測を評価することと、
ロータッチ注文の市場への影響予測を決定するために、取引ローテーション注文のパラメータセットをロータッチ注文用に決定することと、
同一証券のための取引処理で同一側面にあるロータッチ注文の市場への影響予測が、取引ローテーション注文パラメータを上回る場合、規制要件に遵守する取引ローテーション注文のための定義された手順に従って、ロータッチ注文中の取引ローテーション注文を特定することと、
注文の市場への影響予測が取引アルゴリズムを使用するのに十分であるかどうかを判定するために、ロータッチ注文のアルゴリズムパラメータセットを決定することと、
市場影響予測が取引アルゴリズムを使用するパラメータを超えるかどうかを、ロータッチ注文に対して決定することと、
ロータッチ注文が取引アルゴリズムパラメータを超える場合に、注文の執行における取引アルゴリズムを特定することと、
ロータッチ取引を原資産保有組織に転送することと、ロータッチ取引に対する最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することであって、原資産保有組織は、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;
原資産保有組織によって、ロータッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選定された執行場所またはブローカーに転送されることと、
注文が関連する投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに遵守しており、各注文の取引がハイタッチ注文であるように注文の市場への影響予測が高い場合に:
ハイタッチ注文のために、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定するために資金運用会社へハイタッチ注文を転送することと、
ハイタッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選定された執行場所またはブローカーにハイタッチ注文が資金運用会社によって転送されること。
本発明のこの実施例のさらなる態様は以下を提供する。ハイタッチ注文に関して、原資産保有組織は、ハイタッチ注文およびロータッチ注文を含む変更された注文を生じさせるハイタッチ注文の取引戦略を策定し、各結果生じるロータッチ注文は、関連投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに遵守し、上記方法は以下をさらに含む:少なくとも1つの結果ロータッチ注文を原資産保有組織に転送することであって、原資産保有組織は、結果ロータッチ注文のために少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;原資産保有組織によって、各結果ロータッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選択された執行場所またはブローカーに転送されることと;少なくとも1つの結果ハイタッチ注文を原資産保有組織に転送することであって、資金運用会社は、結果生じるハイタッチ注文のために少なくとも1つの選択された執行場所またはブローカーを選定することと;資金運用会社によって、各結果ハイタッチ注文を執行するために、少なくとも1つの執行場所またはブローカーに転送されること。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、ロータッチ注文に関して、上記方法が、ロータッチ注文を執行用の複数の小口注文に分割することと、各ロータッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選定された執行場所またはブローカーに転送することをさらに含むことを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、取引ローテーション注文を識別することが以下を含むことを提供する:取引を開始するサブアドバイザーと、それぞれの投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす、少なくとも1つの原資産保有組織との間で取引注文ローテーションの執行を決定することと;それぞれの投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす、複数の原資産保有組織の中で取引注文ローテーションを決定すること。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法がロータッチ注文を集約することをさらに含み、少なくとも1つの原資産保有組織のための株取引の同一側にあるロータッチ注文が、取引のために単一ブロックに集約されて、一旦執行されると、株式の単位が原資産保有組織の間で分配されることを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、原資産保有組織は、投資ポートフォリオによって生じる証券の1側面の注文を、原資産保有組織の追加の投資ポートフォリオによって生じる同一証券の反対側の注文に対してクロスことを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、原資産保有組織の投資ポートフォリオのための残存する見計らい注文の更新を原資産所有組織に提供することをさらに備え、資金運用会社は、現行取引日に引き続く取引日において取引活動がさらに可能である、少なくとも1つの部分的に遂行された見計らい注文に関するデータを原資産保有組織に提供することを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下のように提供する。上記方法が、ハイおよびロータッチ注文の執行裁量権の割当をオーバーライドすることをさらに含み、資金運用会社および原資産保有組織の一方が、以下の一方への注文において、注文の執行裁量権の割当をオーバーライドする:ハイタッチ注文の執行に関する執行裁量権を原資産保有組織に割り当てるための資金運用会社;ロータッチ注文の執行に関する執行裁量権を資金運用会社に割り当てるための資金運用会社;ロータッチ注文の執行に関する執行裁量権を資金運用会社に割り当てるための原資産保有組織;および、ハイタッチ注文の執行に関する執行裁量権を原資産保有組織に割り当てるための原資産保有組織。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、執行割当パラメータの割当および更新をさらに備え、原資産保有組織および資金運用会社の一方への注文に対する裁量権の割当を決定するために実装されるルールおよび手順が、資金運用会社および原資産保有組織が同意した手順において、リアルタイムに作成、変更、および維持されることを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、少なくとも1つの投資ポートフォリオに関する原資産保有組織によって、コンプライアンス調査パラメータがリアルタイムに割り当てられることおよび更新されることを、上記方法がさらに含むことを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、資金運用会社による注文取消要求を受け取ることと、原資産保有組織からの注文取消要求の拒絶を受け取ることと、注文取消要求を拒絶することとを、さらに含むように提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、資金運用会社による注文取消要求を受け取ることと、原資産保有組織によって、元の注文の残りの執行されていないユニットに対して注文取消要求が実行されることとを、さらに含むことを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、資金運用会社からの注文に対して原資産保有組織によって開始される注文取消要求を受け取ることをさらに含むことを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。各投資ポートフォリオの資産は、記名投資信託、非記名投資信託、機関投資ポートフォリオ、様々な保険信託、様々な信託LLC、規制された投資会社の信託、確定拠出年金、529年金、ヘッジファンド、団体年金、集合的な投資、退職金の運用プラン、ラップアカウント(SMA:セパレートリー・マネージド・アカウント)、機関基金、保険会社の別口座、年金基金、基本財産、および信託の1つを備える。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、株価、流動性、執行費用または利幅、予想価格改善、および執行速度の最適化分析を使用して、取引注文に対して費用対効果の高い戦略を決定することをさらに含むことを提供する。
本発明の他の実施例は、原資産保有組織の投資ポートフォリオを運用するために複数の資金運用会社を使用する原資産保有組織の資金運用プロセスのための統合された取引および管理を容易にするシステムにおいて、取引注文の執行責任を割り当てる方法を提供し、取引注文の執行責任を割り当てる方法は、以下を含む:証券を含む複数の投資ポートフォリオを定義することであって、各ポートフォリオは特定の投資戦略を有することと;各投資ポートフォリオのために少なくとも1つの資金運用会社を割り当てることであって、少なくとも1つの資金運用会社は、少なくとも1人のポートフォリオ運営者を提供して、各投資ポートフォリオに対する投資提言を行うことと;原資産保有組織側で、複数の投資ポートフォリオのための投資提言を、提言に基づく各証券の取引単位数を含む注文の形式で、資金運用会社から受け取ることと;複数の投資ポートフォリオの各々のために、各投資ポートフォリオに適用可能な証券取引法、規制ルール、口座の制限事項、禁止取引、禁止株式、および目論見書の要件のうちの少なくとも1つを含むコンプライアンス調査パラメータを原資産保有組織から受け取ることと;コンプライアンス調査パラメータに従って、および注文の執行前に、注文の執行がコンプライアンス調査パラメータの少なくとも1つに違反し得るかどうかを判定することと;注文の執行が、関連する投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに違反し得る場合に、注文の調査が出るまで、注文の執行を保留することと;保留された注文を、取り消し、変更し、置換し、または注文の執行を承認するかどうかを決定するために、保留された注文を調査することと;注文の市場への影響予測が高いか低いかを判定するための市場影響パラメータを特定することと;各注文の取引を執行するための裁量権を与えられる組織を、注文毎に決定することであって、注文を執行するための裁量権を与えられる組織を決定することは、注文の市場への影響予測が高いか低いかによって決まることと;注文が関連する投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに遵守しており、注文がロータッチ注文となるように注文の市場への影響予測が低い場合に:同一証券のための取引処理で同一側面にある他のロータッチ注文を特定し、かかるロータッチ注文が特定される場合に、全ロータッチ注文の累積的な市場への影響予測を評価することと;ロータッチ注文の市場への影響予測を決定するために、取引ローテーション注文のパラメータセットをロータッチ注文用に決定することと;同一証券のための取引処理で同一側面にあるロータッチ注文の市場への影響予測が、取引ローテーション注文パラメータを上回る場合、規制要件に遵守する取引ローテーション注文のための定義された手順に従って、ロータッチ注文中の取引ローテーション注文を特定することと、注文の市場への影響予測が取引アルゴリズムを使用するのに十分であるかどうかを判定するために、ロータッチ注文のアルゴリズムパラメータセットを決定することと、市場影響予測が取引アルゴリズムを使用するパラメータを超えるかどうかを、ロータッチ注文に対して評価することと、ロータッチ注文が取引アルゴリズムパラメータを超える場合に、注文の執行における取引アルゴリズムを特定することと、ロータッチ取引を原資産保有組織に転送することと、ロータッチ取引に対する最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選ぶことであって、原資産保有組織は、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;原資産保有組織によって、ロータッチ注文が、執行用に少なくとも1つの選定された執行場所またはブローカーに転送されることと、注文が関連する投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに遵守しており、各注文の取引がハイタッチ注文であるように注文の市場への影響予測が高い場合に:ハイタッチ注文のために、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定するために資金運用会社へハイタッチ注文を転送することと、ハイタッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選定された執行場所またはブローカーにハイタッチ注文が資金運用会社によって転送されること。
本発明のこの実施例のさらなる態様は以下のように提供する。ハイタッチ注文に関して、原資産保有組織は、ハイタッチ注文およびロータッチ注文を含む変更された注文を生じさせるハイタッチ注文の取引戦略を策定し、各結果ロータッチ注文は、関連投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに遵守し、上記方法は以下をさらに含む:少なくとも1つの結果ロータッチ注文を原資産保有組織に転送することであって、原資産保有組織は、結果ロータッチ注文のために少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;原資産保有組織によって、各結果ロータッチ注文を執行するために、少なくとも1つの執行場所またはブローカーに転送されることと;少なくとも1つの結果ハイタッチ注文を原資産保有組織に転送することであって、資金運用会社は、結果ハイタッチ注文のために少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;資金運用会社によって、各結果ハイタッチ注文を執行するために、少なくとも1つの執行場所またはブローカーに転送されること。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、ロータッチ注文に関して、上記方法が、ロータッチ注文を執行用の複数の小口注文に分割することと、各ロータッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選定された執行場所またはブローカーに転送することをさらに含むことを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、取引ローテーション注文を識別することが以下を含むことを提供する:取引を開始するサブアドバイザーと、それぞれの投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす、少なくとも1つの原資産保有組織との間で取引注文ローテーションの執行を決定することと;それぞれの投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす、複数の原資産保有組織の中で取引注文ローテーションを決定すること。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法がロータッチ注文を集約することをさらに備え、少なくとも1つの原資産保有組織のための株取引の同一側にあるロータッチ注文が、取引のために単一ブロックに集約されて、一旦執行されると、株式の単位が原資産保有組織の間で分配されることを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、原資産保有組織の投資ポートフォリオによって生じる株式の1側面の注文を、原資産保有組織の追加の投資ポートフォリオによって生じる同一株式の反対側の注文に対してクロスすることを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、原資産保有組織の投資ポートフォリオのための残存する見計らい注文の更新を原資産所有組織に提供することをさらに備え、資金運用会社は、現行取引日に引き続く取引日において取引活動がさらに可能である、少なくとも1つの部分的に遂行された見計らい注文に関するデータを原資産保有組織に提供することを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。上記方法が、ハイおよびロータッチ注文の執行裁量権の割当をオーバーライドすることをさらに備え、資金運用会社および原資産保有組織の一方が、以下の一方のための注文において、注文の執行裁量権の割当をオーバーライドする:ハイタッチ注文の執行に対する執行裁量権を原資産保有組織に割り当てるための資金運用会社;ロータッチ注文の執行に対する執行裁量権を資金運用会社に割り当てるための資金運用会社;ロータッチ注文の執行に対する執行裁量権を資金運用会社に割り当てるための原資産保有組織;および、ハイタッチ注文の執行に対する執行裁量権を原資産保有組織に割り当てるための原資産保有組織。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、執行割当パラメータの割当および更新をさらに備え、原資産保有組織および資金運用会社の一方への注文に対する裁量権の割当を決定するために実行されるルールおよび手順が、資金運用会社および原資産保有組織が同意した手順において、リアルタイムに作成、変更、および維持されることを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、少なくとも1つの投資ポートフォリオに関する原資産保有組織によって、コンプライアンス調査パラメータがリアルタイムに割り当てられることおよび更新されることを、上記方法がさらに含むことを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、資金運用会社による注文取消要請を受け取ることと、原資産保有組織からの注文取消要請の拒絶を受け取ることと、注文取消要請を拒絶することとを、さらに含むことを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、資金運用会社による注文取消要請を受け取ることと、原資産保有組織によって、元の注文の残りの執行されていないユニットに対して注文取消要請が実行されることとを、さらに含むことを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、上記方法が、資金運用会社からの注文に対して原資産保有組織によって開始される注文取消要請を受け取ることをさらに含むことを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。各投資ポートフォリオの資産は、記名投資信託、非記名投資信託、機関投資ポートフォリオ、様々な保険信託、様々な信託LLC、規制された投資会社の信託、確定拠出年金、529年金、ヘッジファンド、団体年金、集合的な投資、退職金の運用プラン、ラップアカウント(SMA:セパレートリー・マネージド・アカウント)、機関基金、保険会社の別口座、年金基金、基本財産、および信託の1つを備える。
本発明の他の実施例は、原資産保有組織の投資ポートフォリオを運用するために複数の資金運用会社を使用する原資産保有組織の資金運用プロセスのための統合された取引および管理を容易にし、取引注文の執行責任を割り当てるシステムを提供し、システムは、以下を備える:各ポートフォリオが特定の投資戦略を有する、証券を含む複数の投資ポートフォリオの名称を受け取り、前記複数の投資ポートフォリオのための注文を作成し、入力し、変更し、および取り消すための資金運用会社からの指示を受け取り、前記複数の投資ポートフォリオの証券を取引するための注文を受け取るよう構成された、コンピュータユーザインターフェースと;外部通信ネットワークを介して、原資産保有組織注文管理システムおよび資金運用会社注文管理システムと通信するよう構成された通信コンピュータモジュールと;原資産保有組織注文管理システムおよび資金運用会社注文管理システムからの通信を、標準データフォーマットに変換するよう構成された変換コンピュータモジュールと;前記複数の投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータを保存および適用するよう構成されたルールベースのコンプライアンス・コンピュータモジュールと;特定注文の市場への影響予測が高いか低いかを定義する市場影響パラメータに基づいて、前記特定注文の取引の執行裁量権を与えられる組織を決定するよう構成された決定分析コンピュータモジュールと、を含むシステムであって、コンピュータユーザインターフェースは、資金運用会社注文管理システムから、証券を取引するための注文を受け取り、前記注文を前記変換コンピュータモジュールに送信するように構成され、前記変換コンピュータモジュールは、注文を標準データフォーマットに変換し、変換された注文をルールベースのコンプライアンス・コンピュータモジュールに送信するように構成され、ルールベースのコンプライアンス・コンピュータモジュールは、注文執行の結果、関連投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータの違反が起こり得るかどうかを決定し、資金運用会社注文管理システムからの取消指示、資金運用会社注文管理システムからの置換指示、および原資産保有組織注文管理システムからの放出指示のうちの1つを受け取るまで、注文の執行を保留し、投資ポートフォリオが、そのコンプライアンス調査パラメータに遵守しているかどうかを決定し、違反が見つかった場合、投資ポートフォリオをそのコンプライアンス調査パラメータに遵守させるための措置を概説する、資金運用会社注文管理システムに指示を転送するように構成され、決定分析コンピュータモジュールは、注文が適用されるコンプライアンス調査パラメータに遵守していると決定された後に注文を受け取り、市場影響パラメータに基づいて、注文の市場影響予測が高いか低いかを決定するように構成され、注文がロータッチ注文であるように、決定分析コンピュータモジュールが市場影響予測が低いと決定する場合、決定分析コンピュータモジュールは、同一証券のための取引処理で同一側面にある他のロータッチ注文を特定し、かかるロータッチ注文が特定される場合に、全ロータッチ注文の累積的な市場への影響予測を決定し;取引ローテーション注文のパラメータセットをロータッチ注文用に決定し;同一証券のための取引処理で同一側面にあるロータッチ注文の市場への影響予測が、取引ローテーション注文パラメータを上回るかどうかを決定し、同一証券のための取引処理で同一側面にあるロータッチ注文の市場への影響予測が、取引ローテーション注文パラメータを上回る場合、規制要件に遵守する取引ローテーション注文のための定義された手順に従って、ロータッチ注文中の取引ローテーション注文を特定し、注文の市場への影響予測が取引アルゴリズムを使用するのに十分であるかどうかを判定するために、ロータッチ注文のアルゴリズムパラメータセットを決定し、市場影響予測が取引アルゴリズムを使用するパラメータを超えるかどうかを、ロータッチ注文に対して決定し、ロータッチ注文が取引アルゴリズムパラメータを超える場合に、注文の執行における取引アルゴリズムの必要性を特定し、注文が承認され、注文がロータッチに分類されるという指示と、適用される取引ローテーションおよび取引アルゴリズムパラメータのうち少なくとも1つを超えるロータッチ注文またはロータッチ注文のグループのために、取引ローテーション注文、アルゴリズム、ならびに取引ローテーション注文およびアルゴリズムの少なくとも1つの提言とを含むメッセージを作成し、メッセージを変換コンピュータモジュールに転送するように構成され、変換コンピュータモジュールは、原資産保有組織注文管理システムによって認められたデータフォーマットにメッセージを変換し、変換されたメッセージを通信コンピュータモジュールに転送するように構成され、通信コンピュータモジュールは、原資産保有組織の注文管理システムに変換されたメッセージを原資産保有組織注文管理システムに転送するように構成されることによって、原資産保有組織注文管理システムが、ロータッチ取引に対する最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定でき、1つの選定された執行場所またはブローカーにロータッチ注文を転送でき、注文がハイタッチ注文であるように、決定分析コンピュータモジュールが市場影響予測が高いと決定する場合、決定分析コンピュータモジュールは、注文が承認されてハイタッチに分類されるという指示を含むメッセージを作成し、メッセージを変換コンピュータモジュールに転送するように構成され、変換コンピュータモジュールは、資金運用会社注文管理システムによって認められたデータフォーマットにメッセージを変換し、変換したメッセージを通信コンピュータモジュールに転送するように構成され、通信コンピュータモジュールは、資金運用会社注文管理システムに変換したメッセージを転送するように構成され、その結果、資金運用会社が、ハイタッチ取引に対する最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定でき、1つの選定された執行場所またはブローカーにハイタッチ注文を転送できる。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、システムが、コンピュータユーザインターフェースからのメッセージを受信し、ユーザによって以下が可能になるように構成される管理コンピュータモジュールをさらに備えることを提供する:原資産保有組織、サブアドバイザー、およびシステム管理者のユーザおよび観察者を含むユーザの役割および許可スキームを設定することと;原資産保有組織の注文管理システムからのデータフィードを受信し、投資ポートフォリオを設定、変更、または削除することと;投資口座からの注文の提出を有効化することと;データベースの記録を更新するために、データベースモジュールに更新を要請し、これを送信すること。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、システムが、コンピュータユーザインターフェースからのメッセージを受け取り、ユーザが以下を介して、注文の入力および執行に関する取引に従事できるように構成されたソフトウェア発注モジュールを備えることを提供する:単一注文または注文群の提出;注文の取消要請;注文の取消要請状況;注文執行の遂行;注文執行の遂行訂正;注文の取消確認;注文取消の部分的な遂行;注文の置換;コンプライアンス調査の実施注文;コンプライアンス調査の承認注文;コンプライアンス調査の解放注文;取り消すまで有効な(GTC)見計らい注文の更新;注文をハイタッチまたはロータッチに分類するためのルールおよびそれらのパラメータ検査;ならびにデータベースの記録を更新するために、データベースモジュールに更新を要請すること、およびデータベースモジュールに更新を送信すること。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、システムが、原資産保有組織およびサブアドバイザーのコンピュータユーザインターフェースを介して、ユーザによって以下が可能になるソフトウェアルールモジュールをさらに備えることを提供する:ユーザが同意した手順に従って、ハイタッチまたはロータッチへの注文の分類を介した注文の執行に関する裁量権割当のためのルールの作成、変更、有効化、無効化、および削除と;注文をハイタッチまたはロータッチに分類するためのテスト、尺度、およびパラメータの特定と;プリセットレベルの作成および変更と;口座、口座グループ、個々の株式および株式グループのためのルールに対する例外の作成と;ロータッチ注文のためのアルゴリズムのパラメータおよび取引ローテーション注文の提言の作成と;データベースの記録を更新するための、データベースモジュールへの更新の要求および送信。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、システムが、原資産保有組織およびサブアドバイザーのコンピュータユーザインターフェースを介して、ユーザによって以下を備える操作が可能になるソフトウェア操作モジュールをさらに備えることを提供する:システムの起動および停止;データフィード消失からの回復;現在の操作状況の監視;システムのログインおよびログアウト;注文および内部処理エラーの追跡;外部ユーザとの接続を確認するためのハートビート機能の使用;ならびに、データベースの記録を更新するための、データベースモジュールへの更新の要求および送信。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、システムが、原資産保有組織およびサブアドバイザーのコンピュータユーザインターフェースを介して、ユーザによって以下を備える報告機能の実行が可能になるソフトウェア報告モジュールをさらに備えることを提供する:ルールおよび関連テスト、尺度、パラメータ、ならびに例外の確認;注文の転送統計の確認;データベースモジュールのリアルタイムによるクエリの実行;注文裁量権の割当監査報告書および保存記録の確認;ユーザによる注文裁量権割当のオーバーライドの確認;消失された注文、および未完注文の確認;取り消すまで有効な(GTC)見計らい注文の確認;データ転送設備の操作;ならびにデータベースモジュールからの報告書の確認。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。特定の注文に対して、決定分析コンピュータモジュールは、以下を行うよう構成される:市場データの収集;ルールの策定;要求される計算の実行;計算結果の評価;ハイタッチ、ロータッチ、ロータッチアルゴリズム、ロータッチTRO、およびロータッチアルゴリズムTROのいずれか一つとする特定注文の分類;コンプライアンス調査状況の追加;ユーザが分類およびコンプライアンス調査状況を受け取るための、メッセージの作成;変換モジュールへのメッセージの転送;ならびに、データベースの記録を更新するための、データベースモジュールへの更新の要求および送信。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、システムが、全ての現行および履歴データの主要保存場所ならびに必要なデータのアーカイブとして機能する、ソフトウェアデータベースモジュールをさらに備えることを提供し、ソフトウェアデータベースモジュールのフィールド構造は、以下に関するデータを含む:証券;口座;原資産保有組織、資金運用会社およびシステム管理者を含む組織;テスト、尺度、およびパラメータのルール;プリセットレベル;口座、口座グループ、記号および記号グループによる例外;ユーザ、役割および許可;有効および無効な口座;注文転送決定およびオーバーライド;取消注文および置換注文;紛失注文およびCPU使用などの操作上の統計;システム内の他の機能モジュールの更新;ならびに、保存データおよび活動。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、以下を備えるデータフィードを受信するよう構成される:新規組織、発注、注文の取消および訂正、コンプライアンス状況、新規および有効な口座、取引遂行報告書、ルールの変更、ユーザの更新、ならびに関連する操作情報。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、標準データフォーマットにおいて、データベースの記録内の様々なフィールドで構成されたメッセージを作成し、メッセージを使用して、イベントをユーザに通信するよう構成され、メッセージは以下を備える:新規注文;ハイタッチ‐ロータッチの決定を伴う新規注文;ハイタッチからロータッチへのオーバーライド;ハイタッチの取り消すまで有効な(GTC)更新;コンプライアンス=OK;調査中のコンプライアンス;コンプライアンスから放出される注文;注文取消要請;取消への対応‐取消の確認;取消への対応‐取消の拒絶;取消への対応‐注文の未執行部分の取消;原資産保有組織による取消開始;執行の遂行;執行遂行の変更;空メッセージ(ハートビート);および、注文エラー。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。ハイタッチ注文の取引戦略によって、ハイタッチ注文およびロータッチ注文を含む変更された注文が生じ、各結果注文が、投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに遵守している場合、システムは、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定するために、原資産保有組織注文管理システムにロータッチ注文を転送し、選定された少なくとも1つの執行場所またはブローカーに執行用のロータッチ注文を転送し、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定するために、資金運用会社注文管理システムにハイタッチ注文を転送し、選定された少なくとも1つの執行場所またはブローカーに執行用のハイタッチ注文を転送するよう構成される。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。原資産保有組織の注文管理システムは、ロータッチ注文を複数の小口注文に変換し、選定された少なくとも1つの執行場所またはブローカーに執行用の各小口注文を転送するよう構成される。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、コンピュータが定義した手順に従って取引注文ローテーションを実行するように構成され、コンピュータが定義した手順は、複数の原資産保有組織に属する複数の資産ポートフォリオに亘って、執行用に所定の証券の買い注文または売り注文の同一側面の注文を複数行う際に、適用可能となる。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、以下によって取引注文ローテーションを決定するように構成される:取引を開始するサブアドバイザーと、それぞれの投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす原資産保有組織または複数の原資産保有組織との間で、取引注文ローテーションの執行を決定することと;それぞれの投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす、複数の原資産保有組織の中で取引注文ローテーションを決定すること。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、無作為な選択、逐次選択、およびアルゴリズムによる無作為な選択の1つを備える取引ローテーション注文を実行するよう構成される。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、システムが取引を集約するよう構成され、少なくとも1つの原資産保有組織のための同一証券の買いまたは売りの同一側にあるロータッチ注文が、取引のために単一ブロックに集約されて、一旦執行されると、株式の単位が少なくとも1つの原資産保有組織の間で分配されることを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、原資産保有組織の注文管理システムが、少なくとも1つの原資産保有組織の投資ポートフォリオによって生じる証券の注文を、少なくとも1つの原資産保有組織の追加投資ポートフォリオによって生じる証券の反対側の注文に対してクロスするよう構成されることを提供する。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、資金運用会社注文管理システムからの通信メッセージを、原資産保有組織注文管理システムに送信するよう構成され、通信メッセージは、現行または最近終了した取引日の次の取引日において取引活動がさらに可能である、個別または複数の取り消すまで有効な(GTC)見計らい注文または部分的に遂行された注文の状態を要約するデータ記録を備える。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、資金運用会社注文管理システムおよび原資産保有組織注文管理システムの1つから執行裁量の権限をオーバーライドするメッセージを受け取るように構成され、メッセージは、以下の1つへの注文において、取引注文の裁量権の割当をオーバーライドする:取引注文の執行に関する執行裁量権を原資産保有組織に割り当てるための資金運用会社;取引注文の執行に関する執行裁量権を資金運用会社に割り当てるための資金運用会社;取引注文の執行に関する執行裁量権を資金運用会社に割り当てるための原資産保有組織;および、取引注文の執行に関する執行裁量権を原資産保有組織に割り当てるための原資産保有組織。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、コンピュータユーザインターフェースを介して、市場影響パラメータの指示および更新を受け取るように構成され、市場影響パラメータは、リアルタイムで作成、変更、起動、停止、および維持される。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、資金運用会社が提出した注文の取消を要求する前記資金運用会社注文管理システムからの注文取消要求を受け取り、注文取消要求を拒否する前記原資産保有組織注文管理システムからの指示を受け取り、注文取消要求を拒否するよう構成される。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、資金運用会社が提出し、その一部が執行されている注文の取消を要求する資金運用会社注文管理システムからの注文取消要求を受け取り、提出された残注文の未執行株式の注文取消要求を実行するために、原資産保有組織注文管理システムに対して指示を発行するよう構成される。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、原資産保有組織が提出した注文の取消を要求する原資産保有組織注文管理システムからの注文取消要求を受け取り、原資産保有組織から提出された注文の取消要求を開始するために、原資産保有組織注文管理システムにメッセージを転送するよう構成される。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。システムは、原資産保有組織注文管理システムおよび資金運用会社注文管理システムへの通信規格を実装するように構成され、規格は、指定通信プロトコル、指定メッセージフォーマット、および指定通信ネットワークを備える。
本発明のこの実施例のさらなる態様は、以下を提供する。原資産保有組織のソフトウェア注文管理システムは、株価、流動性、執行費用または利幅、予想価格成果、および執行速度の最適化解析を使用する、取引注文に対して最も優れた費用対効果戦略を決定する。
本発明の他の実施例は、原資産保有組織の投資ポートフォリオを運用するために複数の資金運用会社を使用する、原資産保有組織の資金運用プロセスの統合された取引および管理を容易にし、取引注文の執行責任を割り当てるシステムを提供し、システムは以下を備える:
証券を含む複数の投資ポートフォリオの指定を受け取り、各ポートフォリオは特定の投資戦略を有し、複数の投資ポートフォリオに関する注文を作成、入力、変更、および取り消すために、資金運用会社からの指示を受け取り、複数の投資ポートフォリオの証券を取引するために注文を受け取るよう構成されたコンピュータユーザインターフェースと;
外部の通信ネットワークを介して、原資産保有組織注文管理システムおよび資金運用会社注文管理システムと通信するよう構成された通信コンピュータモジュールと;
原資産保有組織注文管理システムおよび資金運用会社注文管理システムからの通信を、標準データフォーマットに変換するよう構成された変換コンピュータモジュールと;
複数の投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータを保存および適用するよう構成されたルールベースのコンプライアンスコンピュータモジュールと;
特定注文の市場への影響予測が低いか、または高いかを定義する市場影響パラメータに基づく、特定の注文の取引を執行する裁量権を与えられる組織を決定するように構成される決定分析コンピュータモジュールと、を備え、
コンピュータユーザインターフェースは、証券を取引するために、資金運用会社注文管理システムからの注文を受け取り、注文を変換コンピュータモジュールに転送するように構成され、
変換コンピュータモジュールは、注文を標準データフォーマットに変換し、変換された注文をルールベースのコンプライアンスコンピュータモジュールに転送するように構成され、
ルールベースのコンプライアンスコンピュータモジュールは、注文の執行の結果、関連投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータの違反が起こり得るかどうかを決定し、資金運用会社注文管理システムからの取消指示、資金運用会社注文管理システムからの置換指示、および原資産保有組織注文管理システムからの放出指示の1つを受け取るまで、注文の執行を保留し、
決定分析コンピュータモジュールは、注文が適用されるコンプライアンス調査パラメータに遵守していると決定された後で、注文を受け取り、市場影響パラメータに基づいて、注文の市場への影響予測が高いか低いかを決定するように構成され、
注文がロータッチ注文であるように、決定分析コンピュータモジュールが市場への影響予測が低いと決定する場合、決定分析コンピュータモジュールは、同一証券の取引処理の同一側面における他のロータッチ注文を特定し、かかるロータッチ注文が特定される場合、全ロータッチ注文の市場への影響予測を決定するように構成され;
ロータッチ注文の取引ローテーション注文パラメータを決定し;
同一証券の取引処理の同一側面におけるロータッチ注文の市場への影響予測が取引ローテーション注文パラメータを超えるかどうかを判定し、
同一証券の取引処理の同一側面におけるロータッチ注文の市場への影響予測が、取引ローテーション注文パラメータを超える場合に、規制要件に遵守する取引ローテーション注文の定義された手順に従って、ロータッチ注文内における取引ローテーション注文の必要性を特定し、
注文の市場への影響予測が取引アルゴリズムを使用するのに十分であるかどうかを決定するために、ロータッチ注文のアルゴリズムパラメータのセットを決定し、
ロータッチ注文のために、市場への影響予測が、取引アルゴリズムを使用するパラメータを超えるかどうかを決定し、
ロータッチ注文が取引アルゴリズムパラメータを超える場合に、注文の執行における取引アルゴリズムの必要性を特定し、
注文が承認され、注文がロータッチに分類されるという指示を含むメッセージおよび、適用される取引ローテーションおよび取引アルゴリズムパラメータの少なくとも1つを超えるロータッチ注文またはロータッチ注文のグループに対して、取引ローテーション注文、アルゴリズム、ならびに取引ローテーション注文およびアルゴリズムの少なくとも1つの提示を作成し、メッセージを変換コンピュータモジュールに転送し、
変換コンピュータモジュールは、原資産保有組織注文管理システムによって認められるデータフォーマットにメッセージを変換し、変換されたメッセージを通信コンピュータモジュールに転送するように構成され、
通信コンピュータモジュールが、変換されたメッセージを原資産保有組織注文管理システムに転送するように構成されることによって、原資産保有組織注文管理システムは、ロータッチ注文に対して最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することができ、ロータッチ注文を選定された執行場所またはブローカーに転送でき、
注文がハイタッチ注文であるように、決定分析コンピュータモジュールが、市場への影響予測が高いことを決定する場合、
決定分析コンピュータモジュールは、注文が承認されてハイタッチに注文されるという指示を含むメッセージを作成し、メッセージを変換モジュールに転送するように構成され、
変換コンピュータモジュールは、資金管理会社注文運用システムによって認められるデータフォーマットにメッセージを変換し、変換されたメッセージを通信コンピュータモジュールに転送するように構成され、
通信コンピュータモジュールが、変換されたメッセージを資金運用会社の注文管理システムに転送するように構成されることによって、資金運用会社は、ハイタッチ注文に対して最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定でき、ハイタッチ注文を選定された執行場所またはブローカーに転送できる。
5)価格−流動性−費用−質(PLCQ)エンジン
価格−流動性−費用−質(PLCQ)エンジンは、電子化された、リアルタイムのカスタマイズ可能なルールベースの論理エンジンに接続されたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)および関連ソフトウェアプログラムであり、論理エンジンは、カスタマイズ可能な論理ルールに従って、各買いもしくは売り注文(または買いおよび売り注文の組合せ)を分析でき、最適化プロセスを介して、株価、株数、執行費用または利幅、予想される価格改善、および執行速度に関して、最も優れた費用対効果の注文の構成を決定することができる。価格−流動性−費用−質(PLCQ)エンジンのアウトプットは、執行ブローカー、株価、株数、執行費用または利幅、予想価格改善、および執行速度の一覧であり、原資産保有組織およびサブアドバイザーによって、彼らの注文のための執行ブローカー選定に使用される。
1株当たりの価格、株式、および執行費用または利幅は、リアルタイムの市場データフィードおよび執行ブローカーのインプットを通して収集された実際のデータに基づく。1株当たりの株価および株数は、現行市場データを反映する。執行費用または1株当たりの利幅は、執行ブローカーによって価格−流動性−費用−質(PLCQ)エンジンに入力されたリアルタイムの費用を反映し、証券または経事的に異なる(執行ブローカーは、証券の持ち高を累積し、減少させ、または現金化したいという願望を反映させるために、執行費用または利幅を調整するからである)。
取引質解析エンジンは、注文において、執行ブローカーによる、リアルタイム且つカスタマイズ可能な各証券の価格改善の履歴および予測を提供する。現在、注文は市場での最良気配(売り)すなわちNBBOで執行されている。かかる場合、株式は、1株当たり42.25ドル(売り呼び値)で入手され、1株当たり42.00ドル(買い呼び値)で売却され得る。買い呼び値と売り呼び値(売値)との違いは、利ざや(0.25ドル)である。かかる場合、買い呼び値と売り呼び値との間の理想的な価格点は、買い呼び値と売り呼び値の中間点(MPBO)である。この証券では、買い呼び値と売り呼び値の中間点は、1株当たり42.125ドルである。取引質エンジンは、最近執行された取引に関する株価および執行時間のリアルタイムの解析を実行して、その取引の株価がどの程度MPBOに近似していたかを判定する。かかる計算幅は、(0%の取引有効差額であるMPBOにおいて)42.125ドルで生じる取引からである(可能な限り、注文がMPBOを下回って執行されることは殆ど無い)。42.25ドルで生じる買い注文または42.00ドルで生じる売り注文は、100%のNBBOと考えられ、100%の取引有効差額に等しい如何なる価格改善も提供しない。あいにく、注文はまた、差額を上回って執行され得る(買い注文で42.25ドルを上回り、売り注文で42.00ドルを下回る)。これらの取引は、「差額外」とみなされ、その結果、これらの取引は100%を超える取引有効差額を有する。取引有効解析が各注文に対して行われ、この解析に使用される期間はカスタマイズ可能であり、ユーザの要望に従って、1秒未満から分、時、日、およびそれより長い時間に及ぶ期間において行われる。注文に対して、執行ブローカーの最も優れた費用対効果グループを計算する最適化エンジンが、次いで、このデータを使用する。そして、このデータはサブアドバイザーまたは原資産保有組織の注文管理システムに転送される。
質データはまた、注文の受領において、その注文の執行を完了するために執行ブローカーが要する時間を反映する、執行速度等の因子を含むことができる。
現在、証券業界は、最適な注文構成を決定する際に、株価および流動性に焦点を当てている。執行費用および予想価格改善等の、追加のリアルタイム且つカスタマイズ可能な因子における因子に対する価格−費用−流動性−質(PLCQ)エンジンの能力は、株主および年金受給者に対する習慣的且つ自動的な形式の最低執行費用の提供において、大幅な前進を意味する。
図12Aは、本発明の実施形態に係る、価格−費用−流動性−質(PLCQ)エンジン1201のシステムおよびプロセス1200を示す概略図である。プロセス1200は、図12に示す矢印およびそれらに隣接する符号に対応する、以下のステップで説明するように機能する。
1225)サブアドバイザー301および原資産保有組織304および1116は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)1202、またはそれらの注文管理理ステム503(図示せず)のデータフィードを介して、個別注文を価格−流動性−費用−質(PLCQ)エンジンに転送する。
1226)注文は、価格−費用−流動性データベース1203に入力される。
1227)執行ブローカー202は、グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)1204を使用して、注文の執行費用1204を価格−費用−流動性−質(PLCQ)エンジン1201に入力する。執行費用データ1204は、各証券に対して、リアルタイムで変更できる。
1228)執行費用データ1204は、価格−流動性−費用データベース1203に取り込まれる。
1229)リアルタイムの市場データ1205は、価格−費用−流動性−質(PLCQ)エンジン1201に届けられ、価格−流動性−費用データベース1203に取り込まれる。
1230)価格−流動性−費用データは、執行質解析エンジン1206に取り込まれる。
1231)執行質解析エンジン1206のシステムアーカイブ1207は、執行の質、すなわち、取引有効差額に関するリアルタイムおよび履歴データを執行質解析エンジン1206に提供する。
1232)執行質解析エンジン1206は、価格−流動性−費用データとリアルタイムおよび履歴データとを組み合わせ、そのデータを注文最適化エンジン1208に送信する。
1233)データ1209は、株価、各執行ブローカーから入手可能な株数、執行費用または利幅、ブローカーの識別子、および執行の質(計算された取引有効差額)を包含する。
1234)注文最適化エンジン1208は、価格−流動性−費用データに基づく最低執行費用と、価格改善予測データの因子とを組み合わせて、最適化プロセスを介して、その注文の最も優れた費用対効果の執行ブローカーの組み合わせを判定する。この注文では、最も優れた費用対効果のグループは、11,000株当たり10%、2,000株当たり20%、7,000株当たり25%の取引有効差額がもたらす69.00ドルの執行費用のために組み合わされる。
1235)注文最適化エンジン1208は、最適化された執行ブローカーの組み合わせをグラフィカルユーザインターフェース1202に転送する。
1236)サブアドバイザー301ならびに原資産保有組織304および1116(または任意の資産運用者201)は、グラフィカルユーザインターフェース1202(またはデータフィード)を使用して、その注文の最適化された執行ブローカーの組み合わせの発注プロセス700(図示せず)における使用を検討する。
価格−費用−流動性−質(PLCQ)エンジン1201は、リアルタイムのコンピュータ解析および、執行ブローカーのネットワークが提供する現行株価および流動性に対する執行費用および予想される執行の質の割り当てを行う点でユニークである。この、自動化された、リアルタイム且つカスタマイズ可能な能力は、従来技術には存在せず、本発明のシステムにおける技術革新を表している。
価格−費用−流動性−質(PLCQ)エンジンのさらなる態様(例えば、図12Aおよび上記のステップ1225乃至1236に示される)は、以下のとおりである。
本発明の実施形態は、株価、流動性、執行費用、価格改善、執行時間、証券価格の変更レートを含む、証券取引の予想最低総執行費用を提供すると見込まれる、執行ブローカー(複数のブローカー)内の「ホットヒッター」(および複数の執行ブローカー内の最適な注文)を決定するために、証券取引の開始当事者(信託会社、機関資金運用者、ヘッジファンド、保険会社、年金基金、個人投資家等)が、リアルタイムの最適化解析を実行できるようにするリアルタイムの最適化プロセスを提供する。この最適化はまた、所望数の証券が売却または販売されるまで、証券取引の予想最低総費用を提供すると見込まれる複数の執行ブローカー内の最適な注文を提供する。取引開始当事者は、証券取引の予想最低総費用を提供する執行ブローカーに注文を送ることにより(および、例えば、証券を取引するための定期的な操作手順の一部として、最適化プロセスを実行することにより)、開始当事者は、その証券取引において、さもなければ実現できなかったであろう実質的および経常的な費用の削減を実現できる。本発明の実施形態は、単一注文に適用可能であり、また、他の実施形態において、単一の大口注文を一連の小口サブ注文に分割する取引アルゴリズムを介して作成される、各戸別注文に対して適用可能である。実際、本発明は、小口注文の執行の最適化に特に適している。
例えば、執行ブローカーの「ホットヒッター」を選定するという概念は、野球チームの監督が、終盤近い試合後半にピンチヒッターを選ぶプロセスに論理的に類似している。野球チームの監督は、ピンチヒッター任務に利用可能なプレーヤーについて、全ての関連する統計を検討する。選定プロセスで重視されやすい統計は、利用可能なプレーヤーの過去5乃至10試合に亘る平均打率である。監督は、他の全ての要素を等しく検討し、過去5試合で打率が2割のプレーヤーよりも、過去5試合で打率が3割のプレーヤーをピンチヒッターに選びやすい。同一の方法で、開始当事者は、証券取引をかかる「ホットヒット」な執行ブローカーに送ることを望み、それは、最適化解析を容易にし、開始当事者に、「ホットヒット」な執行ブローカー(複数のブローカー)の識別子および関連する統計を通知する、本発明のシステムおよびプロセスによって可能になる。
本発明の実施形態は、「ホットヒッター」である執行ブローカー―すなわち、ある特定の瞬間(市場での注文執行の準備ができている時間)に所定証券取引の予想最低総執行費用を提供する執行ブローカーを決定するために、リアルタイムおよび最近のデータを解析する最適化プロセスを組み込んでいる。この種の解析の趣旨を考慮すると、執行ブローカー内の「ホットヒッター」(または大口注文の複数の「ホットヒッター」)は、以下に従って経時変化し易い:(1)取引における個別証券および証券の種類;(2)最新の証券取引;(3)この解析に使用された期間;(4)証券において最近取引された株数;(5)証券において最近執行された注文数;(6)証券の株価が上昇または下落する速度(市場速度);(7)買いまたは売り注文による;(8)注文の大きさ;(9)執行ブローカーが取引を完了できる速度(執行時間);ならびに(10)証券取引の全体的な執行の質に影響を与える他の類似要素。
最適化解析の結果は、以下を含むリアルタイムおよび最近の市場データに従って、所定証券の取引(例えば、買いまたは売り注文)が解析されることである:
最も好ましい証券の相場株価;
最も好ましい相場株価(流動性)で、執行ブローカー(または複数の執行ブローカー)から入手可能な株数;
執行ブローカーが提示した執行費用(通常、1株当たりセント単位だが、基準点が時々使用される);
様々な執行ブローカーによって提供される最近の価格改善;
執行ブローカーによる執行速度(執行時間);および
証券価格の現行変更レート。
最終的なアウトプットとして、本発明の実施形態は、リアルタイムおよび最近のデータインプットを介して、上記パラメータを包含する最適化解析を実行し、証券取引の予想最低総執行費用を提供する執行ブローカーまたは執行ブローカーの一覧を作成する。発明の実施形態は、以下を使用することによって、潜在効果を最小限に抑えるように努めるリアルタイムのプロセスである:(1)株価、入手可能な株式および執行ブローカーに関して入手可能な最新の市場データ;ならびに、(2)市場データを含む、可能な限り速い解析プロセス。速度および精度のこの追求の結果は、他の当事者が所望の株式を購入または売却可能になる前に、証券取引を開始する当事者が、指定の最低費用の執行ブローカーに自動的に注文を転送し、または、かかる統合が利用できない場合、これらの指定執行ブローカーに注文を転送可能な他のシステムに、電子的または主導で注文をアップロードすることである。
証券の最も好ましい相場、2番目に最も好ましい株価の相場(市場の厚みとして知られる)、および様々な執行ブローカーからの価格当たりで入手可能な株数(流動性)に関するデータが、リアルタイムの市場データフィードを介して提供される。この種のデータを提供する業者は多数いる。
本発明の実施形態では、執行費用(通常1株当たりセントおよび/またはセントの一部)は執行ブローカーによって決まり、執行ブローカーがリアルタイムに価格を設定および変更できるようにするグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して通信される(執行費用はまた、契約により定めることができ、リアルタイムには変更されない)。代替的に、紙の報告書等の他の手段を介して執行費用を通信することができる。執行ブローカーの価格設定は、以下によって決定され得る:(1)証券;(2)証券グループ;(3)買いまたは売り注文;(4)注文控元帳から流動性を追加または削除する注文;および(5)注文の数量。執行費用はまた、以下を含む次の相互排他的な規約に従って変更できる:(1)上場または有価証券;(2)国内または海外証券;(3)成り行きまたは指値注文;(5)ブローカーによって執行される注文、または他のブローカーによる執行のために渡される注文;および(6)他の類似規約。
予想される総執行費用は、それぞれの価格設定が異なる、異なる種類の注文に基づいてカスタマイズされ得る。例えば、予想される総執行費用は、注文が上場または有価証券を含むかどうか、注文が国内または海外であるかどうか、注文が成り行き注文または指値注文であるかどうか、注文が取り消すまで有効な注文または当日注文であるかどうか、注文に大量のユニットまたは少量のユニットが取り込まれるかどうか、注文が他の場所による執行のために渡されなければならないかどうか(例えば、規制上の理由による)等の、カスタマイズされたパラメータに基づいて、リアルタイムにカスタマイズできる。
全執行ブローカーは、執行費用をリアルタイムに更新する能力を通じて、その執行費用スケジュールのリアルタイムの変更を介して、その業務ニーズおよび状況に対応する能力を有する。如何なる変更の結果は、証券取引の最低総執行費用予測を決定するための最適化解析に、即時に影響を及ぼす。例えば、所定証券の超過在庫の清算を所望する執行ブローカーは、注文の執行費用を下げてもよく、代替的に、かかる在庫が売却されるまで、注文フローの割戻を開始当事者に支払ってもよい。執行ブローカーはまた、執行費用をカスタマイズする(または注文フローを支払う)類似のプロセスを介して、証券の在庫を取得し得る。両実施例において、本発明の実施形態は、特定の証券取引に対して最低予想総執行価格を提供する執行ブローカーを決定するための最適化解析において、改訂された(より好ましい)執行コストを即時に取り入れ、その結果、この執行ブローカーは、最低予想総執行価格を提供する執行ブローカーの順位付けでより好ましい順位に位置する。
執行ブローカーは、本発明の実施形態を介して、注文フローをブローカーの会社に引き付けるために、広範な証券に亘って、広範なリアルタイムの販売戦略(値引き、在庫取得、および清算等)を実行するために、執行費用のリアルタイムの市場を使用できる。販売戦略に対するこの柔軟性によって、執行ブローカーはより効果的に活気のある注文フローをその組織に引き付けることができる。注文フローは、その組織に収益を生み出すために必要な前提条件であるので、注文フロー(執行用にその組織に向けられる株数)は、執行ブローカーの財政の健全性にとって重大である。本発明の実施形態は、ブローカーの執行費用の変化を最適化解析に即時および自動的に組み込む。
本発明の実施形態はまた、証券取引において予想される価格改善のリアルタイムの計算を組み込む。かかる解析は、市場での最良気配(NBBO)に対して執行される株価の変動を反映する。
図12Bは、市場での最良気配1225の実施例を示し、ここで証券は1株当たり42.02ドルの最も高い売り呼び値(買い手が証券を取得し得る価格)および1株当たり42.00ドルの最も高い買い呼び値(売り手が証券を取得し得る価格)で取引される。利ざや(買い呼び値と売り呼び値との違いは、42.02ドル引く42.00ドル、つまり1株当たり0.02ドル(1株当たり2セント))。理想的には、利ざや(1株当たり2セント)は、証券の買い手と売り手との間の取引執行サービス(ブローカーとしての役割を果たすこと)の提供の対価として、執行ブローカー(または証券取引所)によって保持される。
証券の買い手および売り手は、可能な限り最良の株価(売り手にとっての株式の高値および買い手にとっての株式の安値)を得るために、買い呼び値と売り呼び値の中間点(MBBO)にできるだけ近い株価を取得するよう努める。図12Bにおいて、MBBOは1株当たり42.01ドルである。その結果、最も高い買い呼び値(この実施例において、1株当たり42.02ドル)よりも低い価格で、証券の購入がなされ、または最も高い売り呼び値(この実施例において、1株当たり42.00ドル)よりも高い価格で証券の売却がなされる際、対応する利益が価格改善と呼ばれる。
図12Bにおいて、MBBOは1株当たり42.01ドルであり、この実施例において、42,015ドルの取引価格は、1株当たり42.02ドルの最も高い買い呼び値を1株当たり半セントも上回る価格改善を意味する。明らかに、かかる違いは個々の株式ベースでは小さいが、活発に取引される投資ポートフォリオの一年またはそれ以上の長い期間の間に、かかる利益は数十億ドルの大きな金額に累積される可能性がある。
本発明の実施形態は、どのような金額の価格改善が、開始当事者(実際の証券の買い手または売り手)によって取引に対して達成されるのかを決定するために、証券のNBBOに対して個別の執行ブローカーが執行する取引の解析を取り込む。カスタマイズ可能な最適化解析は、以下のようなデータグループに亘って、各執行ブローカーによる証券の価格改善を検討する:(1)秒、分、時、日等に関する期間;(2)過去最近の取引の5、10、25、50等の処理;(3)特定の取引された株数等の最近の取引;(4)買いまたは売り取引;および(5)他の類似のかかる組分機構。最後に、開始当事者および執行ブローカーは、それら取引の価格改善の同意レベルを交渉してもよい。
執行ブローカーによる証券の価格改善のかかるデータによって、セント(または1株当たりセントの一部)に関する金融利得が計算されて、特定証券の取引に対して予想最低総執行費用を提供する執行ブローカーを決定するための最適化プロセスに組み込まれる。
概して、価格改善解析によって、開始当事者は、価格改善に対して「ホットヒッター」である執行ブローカーを決定するために、好ましい見積価格および流動性を示す執行ブローカーを解析および決定できる。上記で説明したように、最適化解析はまた、執行ブローカーが取引日の間に執行費用を変更する場合に、リアルタイムで執行費用の変動に対応する。その結果、価格改善(および執行費用)に関して「ホットヒット」な執行ブローカーを決定するための最適化解析は、執行ブローカーによる価格改善に関する最近の実際的な履行に対応する。1人以上の執行ブローカーが予想最低総執行費用を提供する場合、本発明の実施形態は、按分比例、均等な分配、または最大株数を提供する執行ブローカーからの株式を最小株数を提供する執行ブローカーに与えること等の方法に従って、株式をこれらの執行ブローカーの間に分配することができる。かかる場合、本発明は、開始当事者の利益にかなう一方で、同時に、自動的に多大な注文フローをそれらの執行ブローカーの組織に向けることによって、最大の価格改善(および最低執行費用)を提供する執行ブローカーに見返りを与える価格改善(および執行費用)に関して、リアルタイムの説明責任プロセスを作成する。
本発明の実施形態はまた、執行ブローカーによる注文の執行に要した時間を評価し、これを順位付けする。執行ブローカーの執行時間は、以下における重要な要素となる:(1)最良見積もりの取得(他の当事者が、最良見積もりで入手可能な株式の購入または売却に力を入れ得る);および(2)市場の乱高下または市場に急速な動きが発生する時間帯(市場の開始後30分または終了前30分に頻繁に発生する)において、見積価格が開始当事者から離れることを防ぐ。
本発明の実施例はまた、証券価格の変動レート(市場速度)を評価し、これを取り込む。かかる場合、(証券価格の変動レートが動いている)速度は、以下の状態で証券を発注する場合に、開始当事者に対して不利に働き得る:(1)速度が速い;および(2)見積価格が開始当事者の所望価格から離れている。
本発明の実施態様は、執行ブローカーによる証券の注文の執行に要する時間および注文の種類を決定し、これを順位付けする。これらの結果は、現行市場速度の計算(1株当たりの証券の1秒あたりのセント単位変動レート)と組み合わされて、予想執行速度の費用要素を作成する。執行速度費用要素は、市場速度(例えば、1秒当たりのセント等の価格変動レート)に執行時間(例えば秒単位)を乗算することによって表される。例えば、証券の価格が、1秒当たり半セントのレートで下落し、執行ブローカーが注文の執行に2秒を要する場合、この仮定の買い注文の執行速度費用要素は、1株あたり1セントである。明らかに、執行速度費用要素は、大きな乱高下時においてより重要となり、小さな大きな乱高下時においては、重要度が下がる。しかし、高速執行の執行ブローカーは、執行速度が大幅に遅い執行ブローカーよりも常に上位に位置する可能性がある。
概して、本発明のPLCQエンジンの実施形態は、リアルタイムの市場データおよび最近の取引履歴を使用するリアルタイムの最適化プロセスにおいて、以下の表2に列挙された要因を組み合わせて、予想最低総執行費用を提供する執行ブローカーを決定する:
Figure 2011501315
図12Cは、本発明の実施形態が、リアルタイムの市場パラメータおよび3人の執行ブローカー(A、B、およびC)に対してどのように機能するかの例示図である。開始当事者が発注する際の市場パラメータ1226は、以下のとおりである:
(1)株価は、1株あたり42.00ドルである。
(2)発注数は、4,500株の買い注文である。
(3)証券の利幅(買い呼び値と売り呼び値との間の差)は、1と半セント(0.0015ドル)である。
(4)証券速度(売り呼び値および買い呼び値の現行変動レート)は、1秒当たり4分の1セント(0.0025ドル/秒)である。
図12Cはまた、以下のそれぞれのパラメータに対する、執行ブローカーA、B、およびCの執行ブローカーパラメータ1227を提供する:見積株価(流動性)で入手可能な株数;その1株当たりの注文執行費用;最新の価格改善の統計(例えば、110%の利幅を超えて執行される執行ブローカーAの取引―低品質の執行);および注文の執行時間。
図12Cは、各執行ブローカーの入手可能な全株式に対する、株式1228の1株当たりの予想総執行費用をさらに提供する。かかる場合、最良見積価格を使用し、1株当たりの執行費用、価格改善、および執行速度という、これらの要素を1株当たりのセントに変換することによって調整すると、1株当たりの予想総執行費用は、以下の例示的な公式を用いて計算できる:
1株当たりの予想総執行費用=
株価±1株当たりの執行費用±予想価格改善±執行速度(取引執行時間×証券価格の変動レート)。
この計算結果は、以下の表3に示される:
Figure 2011501315
本発明の異なる実施形態において、様々な組入比率および確率が要素および方法に割り当てられ、ここにおいて、要素(例えば、見積ユニット価格、現行執行費用、予想価格改善、および予想執行速度)は、この公式の計算に組み合わされて、これに組み込まれる。一実施形態では、予想総執行費用は、証券取引を開始する当事者からリアルタイムで受け取った、カスタマイズされたインプットに基づいて、カスタマイズされる。カスタマイズされたインプットには、例えば、組入比率、統計解析、確率、注文の種類および予想価格改善および予想執行費用の計算を決定する多数のパラメータと共に、予想総執行費用の計算にどのように要素を組み合わせ、組み込むかについての指示を含み得る。
図12Dは、予想最低総執行費用を提供する執行ブローカー(複数のブローカー)の決定に関する最適化解析の結果の例示図を提供する。図12Dはまた、以下の3つの異なる選定方法によって、執行ブローカーの選択がどのように異なり得るかを示す:(1)流動性―入手可能な最大株数を有する執行ブローカー(複数);(2)ブローカーの執行費用―1株当たりの最低手数料による注文の執行をいとわない執行ブローカー(複数);(3)予想総執行費用―注文に対して予想最低総執行費用を提供する執行ブローカーを決定するために、株価、流動性、執行費用、価格改善、および執行速度に関するリアルタイム且つ最近のデータを最適化する、本発明の実施形態を示す。
図12Dは、以下のような執行ブローカー選択1229および最適化された順位付けを示す:流動性では、最適なブローカーの順位はA、B、次いでCである;執行費用では、最適なブローカーの順位はB、A、次いでCである;および、総執行費用では、最適なブローカーの順位はB、C、次いでAである。
図12Dはまた、予想総執行費用方法(本発明の実施形態)の代わりに、予想総執行費用1230を比較し、執行ブローカーを選定するための流動性方法および/または執行費用方法を使用して費用ペナルティを計算する。2,000株の買い注文では、流動性方法の費用ペナルティは53.75ドルであり、執行費用方法では6.50ドルである。3,500株では、流動性および執行費用の両方で13.00ドルである。従って、単一の小口注文でも、開始当事者を受益者として、大幅な削減が達成できる。これらの削減は、毎年数十億株を取引する大型の信託グループによって使用される際に、さらに大きな額になる。費用削減のベーシスポイントは、以下の表4に示され、さらに有意義な費用削減の尺度を呈する:
Figure 2011501315
上記削減は、本実施例の受動性が疲弊するにつれて下降し始める。要するに、この現象は、全ての受動性が注文に費やされると、注文が見積価格で利用可能な受動性の一部を費やす状況に比べて、執行ブローカーの選定の重要性が薄くなるという原理を反映する。従って、本発明は、小口注文の執行プロセスの最適化を表す。さらに、本発明のシステムは、開始当事者が執行ブローカーへの匿名性を強く所望する場合、複数の執行ブローカーの中で注文を分配する能力を提供するとともに、本発明のシステムは、注文の総執行費用を最小限に抑えるような方法で、これらの注文を複数の執行ブローカーに分配および転送するというさらなる恩恵を提供する。
図12Eは、本発明の実施形態の例示図であって、予想最低総執行費用を提供する執行ブローカーの最適化グループは、全変数を組み込む場合に、証券の最低見積価格を提供する全執行ブローカーを常に使用するとは限らない。
図12Eの市場パラメータ1231および執行ブローカーパラメータ1232は、2つの異なる株価(42.00ドルおよび42.02ドル)で流動性を見積もる5人の執行ブローカー(A、B、C、D、およびE)が示されている点を除いて、図12Cに類似している。1株当たりの予想総執行費用1233を計算する方法は、図12Cと同一であり、その結果は、以下のように表5に示される:
Figure 2011501315
図12Fは、最低総執行費用を提供する執行ブローカー(複数のブローカー)の決定に対する、最適化解析の結果の例示図を提供する。図12Fは、執行ブローカー選定1234および最適化順位を以下のように示す:流動性では、最適化ブローカー順位はA、B、C、D、次いでEであり;執行費用では、最適化ブローカー順位はB、A、C、E、次いでDであり;および総執行費用では、最適化ブローカー順位は、B、E、C、D、およびAである。
図12Fはまた、総執行費用方法(本発明の実施形態)の代わりに、予想総執行費用1235を比較し、執行ブローカーを選定するための流動性方法および/または執行費用方法を使用して、費用パラメータを計算する。2,000株の買い注文では、流動性方法の費用ペナルティは54.25ドルであり、執行費用方法では7.00ドルである。3,500株では、流動性および執行費用の両方法の費用ペナルティは27.00ドルである。5,500株の買い注文では、流動性方法の費用ペナルティは19.00ドルであり、執行費用方法は10.00ドルである。再度述べると、単一の小口注文でも、開始当事者を受益者として、大幅な費用削減が達成できる。これらの費用削減は、毎年数十億株を取引する大型の信託グループによって使用される際に、さらに大きな額になり、費用削減のベーシスポイントは、以下の表6に示される:
Figure 2011501315
図12Fはまた、予想最低総執行費用解析において、予想最低総執行費用を達成するために、低い見積株価を提供する執行ブローカーが最適化ブローカー順位を降下する一方で、高い見積株価を提供する執行ブローカーが最適化ブローカー順位を上昇し得るという例示図を提供する。両種類の事象は、開始当事者に対する予想最低総執行費用の決定における、執行費用および質の検討を用いた直接的な結果である。
価格−費用−流動性−質(PLCQ)エンジンの提供において、本発明の実施形態は、好ましくは以下のシステム、サービス、およびデータを含む:
注文管理システム(および/または執行管理システム)。
開始当事者と執行ブローカーとの間の接続ネットワーク。
注文を標準データプロトコルに変換するためのFIXエンジン。
執行ブローカーのネットワーク。
PLCQエンジンにおける執行ブローカーの費用を構築および変更するための、執行ブローカー用GUI。
リアルタイムの市場データフィード。
取引執行における市場データアーカイブ。
図12Aに示すシステム1200および価格−費用−流動性−質(PLCQ)エンジン1201のさらなる実施形態として、図12G(i)および図12G(ii)は、本発明の実施形態に係る価格−費用−流動性−質(PLCQ)エンジン1201の例示的な実施を示す。実行者には、価格−費用−流動性−質(PLCQ)エンジン1201を管理するシステム管理者、証券取引1236の開始当事者、および取引される証券の見積および流動性を提供可能な複数の執行ブローカー202が含まれる。システムは、証券取引を開始する当事者のためのGUI(グラフィカルユーザインターフェース)1202ならびに、複数の執行ブローカー202が、執行費用、現行市場データ1205のリアルタイムフィード、および市場執行データ1207のアーカイブを構築するためのGUI(グラフィカルユーザインターフェース)1204を含む。
図12(i)および図12(ii)は、図12(i)および図12(ii)に示す符号に対応する以下のステップを有する、本発明の例示的なプロセスを示す。
図12(i)のステップ1260では、開始当事者1236はGUI1202を使用して、証券を購入または売却するための注文1250を作成する(または受け取る)。
ステップ1261では、価格−流動性−費用データベース1203を使用して、開始当事者1236は、市場データフィードを1205介して、株価および取引で入手可能な株数(流動性)を含む、複数の執行ブローカー202からのリアルタイムの市場見積1251を請求する。
ステップ1262では、開始当事者1236は、様々な証券のリアルタイムな執行費用を構築および変更するために、複数の執行ブローカー202のための執行費用GUI1204を介して更新された、執行費用1252についてのデータを請求する。執行費用は通常、1株当たりのセント(および/またはその一部)で見積もられる。執行費用はまた、取引金額のベーシスポイントで見積もることができる。
ステップ1263では、本発明のシステムは、執行品質解析エンジン1206を使用して、開始当事者によってカスタマイズされたパラメータに従って価格改善1253の解析を実行し、取引における証券の流動性を見積もる複数の執行ブローカーによって提供される(もしあれば)価格改善を決定する。この解析は、複数の執行ブローカー202によって執行された複数の取引履歴データのために、システムアーカイブ1207にアクセスする。価格改善解析の結果は、1株当たりのセントに変換される。
ステップ1264において、本発明のシステムは、執行ブローカーが注文を受け取った時間と注文が実際に執行された時間とを比較するために、個別の執行ブローカーに対して、取引執行データを調べることによって、注文の執行に要する時間の解析を実行する。この差は、執行ブローカーの執行時間を表す。本発明のシステムはまた、リアルタイムの取引データを調査して、証券の現行速度(証券価格の現行変動レート)を決定する。執行時間データ(秒および/またはその一部による単位)は、証券速度(証券価格の現行変動レート)で乗算されて、複数の取引を執行した複数の執行ブローカー202に対して、執行速度1254の1株当たりのセントを決定する。
図12G(ii)を参照すると、ステップ1265において、注文最適化エンジン1208を使用して、本発明のシステムは、各執行ブローカー202が提示する株価(例えば、ドルまたはセントで表す)を、1株当たりのセントで表される現行執行費用、1株当たりのセントで表される予想価格改善、および1株当たりのセントで表される執行速度費用と組み合わせる。その結果生じる総計は、取引において証券の流動性(株式数)を見積もる各執行ブローカー202に対する、1株当たりのセントで表される、証券の1株当たりの予想総執行費用1255である。
ステップ1266において、本発明のシステムは、例えば、最低総執行費用から予想最高総執行費用1256までの順位で、複数の執行ブローカー202を順位付けする。
ステップ1267において、本発明のシステムは、予想総執行費用を使用して、順位1257を作成し、執行ブローカー202または複数の執行ブローカー202と、最低総執行費用1257の達成を確実にするために、執行ブローカー202が利用されるべき注文とを特定する。
ステップ1268において、最適ブローカーの選定注文は、GUI1202を介して開始当事者1236に通信され、もしくは最適ブローカーの選定注文は、例えば、電子フィードまたは執行ブローカー順位の更新等の具体的なアウトプット、もしくは他のシステムへの手動によるデータ変換を介して、所望の執行ブローカーに注文を転送するために実行される。注文の転送はまた、紙上に印刷することも、グラフィカルユーザインターフェース上で表示することもできる。
本発明の実施形態では、最適ブローカーの選定注文の具体的なアウトプットは、指示を発行して、現行証券取引のための注文の全てまたは一部を、予想最低総執行費用を有する執行ブローカーに転送することを備える。また、幾つかの場合においては、1人以上の執行ブローカーが予想最低総執行費用を有し得る。従って、本方法の実施形態は、予想最低総執行費用を有する複数の執行ブローカーを決定することと、カスタマイズされたパラメータに基づいて、現在の証券取引の注文を、予想最低総執行費用を有する複数の執行ブローカーの間で転送することとを含む。カスタマイズされたパラメータは、例えば、複数の執行ブローカーの間での同等な決定、入手可能な株式の比例配分、または複数の執行ブローカーの各々から入手可能な最大から最小株数に基づく配分を含むことができる。
本発明のさらなる実施形態において、上記で説明した執行ブローカーを選定するための方法は、例えば、単一取引での執行が証券の価格に望ましくない影響を与え得る、大口注文に応じるために繰り返される。従って、例えば、大口注文は、長期に亘ってある頻度で執行される、多くの小口注文に分割できる。注文用執行ブローカーを選定する方法は、注文用執行ブローカーの選定の反復回数、タイミング、および頻度を決定する、カスタマイズされたパラメータに基づいて、長期に亘って繰り返され得る。カスタマイズされたパラメータは、例えば、以下の1つ以上を含むことができる:(1)注文が完全に遂行されるまで、または注文が所定の割合まで遂行されるまでの所定の時間間隔;(2)所定の反復数;(3)所定の期間;(4)ユニット価格の所定の変動;(5)目標価格内の所定の割合;および(6)所定のユニット価格。
説明のため、上記システムおよび方法は、取引のユニットとして、同一の株式を使用する。しかし、本発明のシステムはまた、自動化された効果的な取引プロセスを実行するために、証券取引所において、確定利、オプション、先物、為替、商品、派生、および標準的なユニットの分類を使用する他のかかる商品等(例えば、株式、ユニット、債権、契約等)の、複数の取引形態に亘って使用され得る。
(1)株数で乗算された株価、および(2)株数で乗算された執行費用の構成要素と共に、総執行費用には、配達確認(「郵便料金」)、SIPC(米証券投資家保護公社)手数料、および取引税等の追加品目の手数料が含まれ得ることは、当業者にとっては言うまでもない。これらの追加品目は、取引参加者に対する証券取引の総費用の決定に際して、市場に基づく要素に焦点をあわせるために、上記の解析には含まれていない。しかし、本発明のさらなる実施形態では、これらの追加品目の費用は、総執行費用に含まる。
6)取引調整システム
図13は、本発明の実施形態に係る、取引調整システム1300を示す概略図である。取引調整システムは、投資ポートフォリオの事務処理システムで機能する、電子化された取引処理システムである。取引処理システムは、総勘定元帳および一般会計1301、持高管理1302、および株式記録1303のモジュールを備えることができる。持高管理1302は、清算組織1305に接続する自動ケージ1304を備えることができる。持高管理モジュール1302および株式記録モジュール1303は、手数料会計1307および取引処理1308を提供する取引処理モジュール1306を支持する。株式記録はまた、外部のデータ提供者1310および市場との接続1311を介してデータを取り込む、購入および売却モジュール1309を支持する。取引調整システム1300は、リアルタイム且つ複数の通貨建ての取引決済ルール、取引比較、取引確認および承認、購入および売却、取引例外処理、手数料計算、発生主義、現金収支、ならびに試算表を提供する。要するに、取引調整システム1300は、様々な異なるソースからのリアルタイムおよびバッチデータフィードの取り込みを介して、自動的に作動する。その最も単純な形式において、取引調整プロセスは、以下を確実にする:(1)全取引が適切に会計報告される;(2)全ての取引、価格、および処理エラーが特定および対処されている;および(3)全口座の収支のバランスがとれている。このプロセスの終わりに、システム全体は翌日の取引活動の準備が整っている。
先行技術において、取引調整プロセスが、サブアドバイザーおよび原資産保有組織双方の責任である一方、口座の収支は原資産保有資産の責任である。本発明の実施形態では、取引調整プロセスおよび口座収支の責任は、原資産保有組織に移行されている。
7)追加システム
本発明のシステムはまた、注文執行処理を支持する追加のシステムを含むことができる。これらのシステムには、適切な当事者間の全てのメッセージを変換および転送する通信エンジンと;メッセージの作成および送信プロセスを管理する通信プロトコルと;メッセージ内容、指示、送信先の不明瞭さを回避するための、様々なメッセージの種類、見出し、フィールド名、フィールドデータフォーマット、および容認されるパラメータのためのメッセージフォーマットと;リアルタイムで、信頼性が高く、拡張可能な接続によって、全てのサブアドバイザー、原資産保有組織、および執行ブローカーを接続するための通信ネットワークと、が含まれる。
B.プロセス
本発明の実施形態において、機能上の責任、人的要件、システム要件、規制上の責任、およびデータフローは、先行技術とは大きく異なる。サブシステムの責任上の観点から見ると、以下の表7は、様々なシステムの作動責任が、先行技術から本発明の実施形態へとどのように変化したのかを示す。
Figure 2011501315
サブアドバイザーの責任に関して、先行技術と本発明との間には大きな違いがある。これらの相違点は図14に要約され、図14は、本発明の実施形態に係る、サブアドバイザーに対する影響を強調する表である。統合された取引および管理システムは、新興市場または超小型株等、ある信託またはポートフォリオに対する取引責任をサブアドイザーが担う場合であっても(サブアドバイザーは、原資産保有組織が所有していないかもしれない、これらの流動性が低い株に関する技量を有すると仮定する)、信託ごとまたは運用者ごとに進められるように、柔軟に実行する。また、資金運用者(またはポートフォリオ運用者)は、特定の資産または株式の取引、ある取引戦略の使用、または所定の執行ブローカーへの注文の転送に対してさらなる管理を所望し得る。かかる例外の承認は、原資産保有組織に委ねられる。なぜなら原資産保有組織は、信託の株主または年金受給者に恩恵を与える、それらの例外を承認できるからである。概して、本発明の実施形態において、運営費の削減、運営および取引上のエラーのリスク、ならびに、もちろん、優れた信託の成果に関して、サブアドバイザーには多くの利益がもたらされる。
最後に、本発明のシステムの実行に慣れなければならない重要なユーザグループは、信託または投資ポートフォリオに関して、日々、売買決定を行うポートフォリオ運用者である。本発明のシステムは、新しいシステム、プロセス、および手順が実行される際に、ポートフォリオ運用者の資産運用プロセスがそれらを妨害することはないとして、ポートフォリオ運用者の懸念に対処する。
C.本発明のシステムにおける標準規格の実施に関する論理的根拠
本発明の実施形態は、以下の構成要素の1つ以上を備える標準システムを提供する:通信プロトコル、通信フォーマット、通信ネットワーク、メッセージ転送促進ソフトウェア、および専用のコンピュータプロセッサ。複数のシステムおよび構成がサブアドバイザーおよび執行ブローカーに課す負担を顧慮せずに、複数の原資産保有組織が、個々にシステムに関する決定を行うことによって生じる複雑性、費用、および無秩序になり得る処理とは対照的に、本発明のシステムの標準規格は、単純性、信頼性、および費用対効果を提供する。1つの原資産保有組織と共に本発明のシステムを実行するサブアドバイザーまたは執行ブローカーは、紋切り型のプロセスとして、プロセス、手順、プロトコル、および接続を含む初期実行を次の各原資産保有組織とも複製できる。標準規格は、全ての当事者が使用する特定要素の単一グループとして、全ての当事者に対して実行プロセスを大幅に単純化し、信頼性、費用対効果、および互換性がはるかに高いシステムを作成する。
例えば、単一の信託投資会社(AIM、JanusまたはOppenheimer等)は、10乃至12の異なる原資産保有組織に対してサブアドバイザーとしての役割を果たし得る(通常、原資産保有組織毎に1乃至5つの信託を運用する)。かかる場合、信託投資会社は、30乃至50の出資者の投資信託(およびそれ以上の機関および個人口座)と共に、20乃至60の個別のサブアドバイスされた信託を運用し得る。単一戦略(大型の株式成長等)において単一取引(例えば、IBM株の購入)を行う、投資信託会社の資金運用者は、大型の株式成長戦略をしようする10乃至20の個別ポートフォリオに容易に影響を与え得る。これらの注文は、通信プロトコル、通信フォーマット、通信ネットワーク、メッセージ転送促進ソフトウェア、および専用のコンピュータプロセッサを介して送信される、標準の通信メッセージを介して、原資産保有組織に通信される。複数の口座に亘る取引は、単一の標準および統合システムを介して実行されるので、資金運用者が、高度の自動化および運用リスク(および関連する取引ロス)の大幅な削減を達成することは明らかである。
対照的に、本発明のシステムの様々な実行の潜在的な複雑性は、以下の要素を反映する。
様々な保険業界の取引グループである全米変額年金保険協会(NAVA)は、投資信託、年金保険、および確定拠出年金(401k、403b、および457)の金融商品(図15を参照)に関する原資産保有組織としての役目を果たす、50以上の会員を有することを示している。個人および公的年金基金等、追加の原資産保有組織の数には、図15に示す一覧に、さらに数百もの原資産保有組織が容易に加算される。
投資信託業界の取引グループである投資信託協会(ICI)は、サブアドバイスされた信託に対する資金運用サービスの提供に適した、300以上の投資信託会社の会員を有し(図16Aおよび図16Bを参照)、投資ポートフォリオのサブアドバイザーとして機能可能な機関運用者がさらに数百名いる。
また、注文管理システムの提供企業は40社以上あり(図17を参照)、執行ブローカーのサービスを提供する数百の機関がある(一覧の一部として図18Aおよび図18Bを参照)。
また、取引注文のメッセージ作成、変換、および送信先への転送を行う、115を超える通信エンジンを提供する企業は、75社を超える。これらの通信エンジンは通常、共通の業界通信プロトコルを使用する(通常、金融情報交換フォーマット、すなわち「FIX」)。しかし、各通信エンジンは、プロトコルの特定の実行に関して、独自のユニークな「方言」を有している。かかる場合、共通の業界プロトコルにもかかわらず、複数の通信エンジン間の相互運用性および通信の容易性には、深刻な問題が残る。最後に、サブアドバイザーおよび執行ブローカーへの接続手段として使用される、25の通信ネットワークが原資産保有組織によって利用可能であることによって、各サブアドバイザーおよび執行ブローカーは、少なくとも1つの原資産保有組織が選んだ各システムへノードとしての接続を要求される。
複数の原資産保有組織(図15に示し、サブアドバイザーを利用する投資信託会社、確定拠出年金の提供会社、確定給付年金基金業者、および他のかなり大きいユーザグループなどの追加原資産保有組織を含む)、サブアドバイザー(図16Aおよび図16Bに示す)、注文管理システム(図17に示す)、執行ブローカー(図18Aおよび図18Bに示す)と共に、各々が元の作成時および作成目的を反映させる、個別の「方言」を使用する115の通信エンジン、メッセージ用の幾つかの通信プロトコル、および25の通信ネットワークに鑑みて、これら組織およびシステムの潜在的にユニークな構成の数は、あまりに計り知れないために、業界による如何なるレベルでの容認も、受け入れ難い複雑性、業務費用、人的費用、発注エラー、取引処理エラー、および関連する資産ポートフォリオの成果の低下をもたらし得るという正当化された懸念に基づいて、かかる複雑性および混乱が生じ、本発明のシステムの実施が妨げられる。サブアドバイザーが、如何なるエラーによる資金ポートフォリオの全ての損失を補填する必要があることを鑑みると、標準規格が存在しない場合に、サブアドバイザーが本発明のシステムの実行に非協力的である可能性が高い。
図19は、標準システム1901無しで本発明の実施形態の実行を決定した複数の原資産保有組織304が生み出す複雑さを示す、例示的な構造1900を提供する。この図において、22の異なる原資産保有組織304が、10の異なる注文管理システム1901を選定する。原資産保有組織301は、8人の異なる執行ブローカー202と共に、全部で22の異なるサブアドバイザー301を組織の金融商品または年金ポートフォリオのために利用する(実際の慣行において、原資産保有組織304、サブアドバイザー301、および執行ブローカー202の実際の数は、図19の図を大幅に上回る)。各サブアドバイザー301は、単一システムから、(図17に示すように、原資産保有組織が利用可能なシステムが40以上あるので)各原資産保有組織が選定した複数のシステム1901への移行を依頼される。その結果、1人のサブアドバイザー301による1取引には、原資産保有組織が選定した10以上の異なるシステムへの発注が必要となり得る。かかるプロセスは、複雑且つ無秩序で、費用がかさみ、エラーが起こりやすい。エラーの解消に関連する費用を考慮すると(信託の株主および年金受給者は、かかるエラーの責任を負わず、損失が補填されねばならないので)、サブアドバイザー301は、かかるプロセスの実行に消極的となろう。
図20は、単一サブアドバイザー301が直面する複雑さに焦点を当てることによって、標準規格1901を有さない、かかる実施形態2000の複雑さを示す。単一サブアドバイザー301は、単一のシステム1901を使用する9つの占有信託と、複数のシステム1901を使用する原資産保有組織2002の9つの原資産保有組織の信託または投資ポートフォリオとを運用する。この図は、単一のサブアドバイザーがたとえ小規模でも、標準システムを使用しない、かかる実行の先天的な複雑性および潜在的な無秩序を示している。
従って、この複雑性を軽減するために、本発明の実施形態は単一の標準規格を提供する。図21は、指定の単一運用者の注文管理システム2101を使用する実施形態2100がもたらす単純さ、使いやすさ、および効率性を示す。注文管理システム2101は、全ての原資産保有組織304によって使用される。単一当事者による全当事者に対する標準注文管理システムおよび単一のネットワークノード接続は、操作の信頼性、費用、ならびに実行および操作の容易性の大幅な改善を反映する。図に示すように、単一のシステム2101(例えば、この図において、標準注文管理システム、通信エンジン、通信プロトコル、通信フォーマット、および/または通信ネットワークであるが、実施形態は、列挙した標準部品より少ない数を必要とし得る)は、原資産保有組織304によって使用される、容易且つ即時に複製される画像として使用され得る。標準規格―例えば、指定の注文管理システム、通信エンジン、または通信プロトコルを介して実施される―は、本発明のシステム業界における急速な導入を可能にする力を生み出す。
II.原資産保有組織の例示的なシステムの構成要素、サービス、およびデータ
本発明の実施形態において、以下のシステム、サービス、およびデータは、好ましくは、原資産保有組織の投資ポートフォリオ用に設置される:
信託および年金の便益を目的として証券および現金を保持する保管会社。
投資ポートフォリオ毎の毎日の純現金出資または払戻―例えば、原資産保有組織によってシステムアドミニストレータに提供される。
証券のマスターデータサービス。
最良執行監視サービス。
取引費用会計システム。
ハイローエンジン(HLE)のシステムアドミニストレータ。
ハイローエンジン(HLE)。
原資産保有組織(アドバイザー)。
原資産保有組織の投資ポートフォリオ。
資金運用会社(サブアドバイザー)。
投資ポートフォリオ用のポートフォリオ運用者、またはポートフォリオ運用者のチーム。
原資産保有組織および資金運用会社の注文管理システム(および/または執行管理システム)。
原資産保有組織および資金運用会社のコンプライアンスシステム。
原資産保有組織、資金運用会社、および執行場所またはブローカー間の接続ネットワーク。
標準メッセージフォーマット、およびハイローエンジンとの接続のための送信プロトコル。
執行場所またはブローカーのネットワーク。
リアルタイムの市場データフィード。
取引執行における市場データアーカイブ。
原資産保有組織および資金運用会社の取引調整システム。
III.本発明の例示的な実施形態
図11Ciiに示す実施形態の代替である、図22−1、図22−2を参照すると、本発明の例示システムは以下のとおりである。実行者には、統合された取引および管理システム2200を管理するシステム管理者、投資ポートフォリオの資金運用者の役目を果たすサブアドバイザー301、信託または投資ポートフォリオの投資を決定する責任を負うポートフォリオ運用者(資金運用者)1103、サブアドバイザーの取引/業務グループ2201、サブアドバイザーのコンプライアンスグループ2202、原資産保有組織のコンプライアンスグループ(図示せず)、資産を管理し、顧客の会計帳簿に責任を負う原資産保有組織304、全ての信託および現金を保持する保管会社、ならびに買いまたは売り注文が送られて、それらを執行(遂行)する当事者としての執行ブローカー202が含まれる。
本システムは、ポートフォリオモデリングシステム1103を含む、統合された取引および管理システム2200と、発注システム700と、サブアドバイザーのコンプライアンスエンジン506SAと、サブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAと、ハイタッチ―ロータッチエンジン1105と、取引注文ローテーションエンジン1112および1113と、原資産保有組織の標準注文管理システム(OMS)503SOと、原資産保有組織のコンプライアンスシステム506SOと、価格―流動性―費用―質エンジン1200と、原資産保有組織の通信ネットワーク502と、原資産保有組織302を支援する執行ブローカーのネットワークと、個別の執行ブローカー202と、取引調整システム1117とを含む。
図22−1、図22−2はまた、図22−1、図22−2に示す矢印およびそれらに隣接する符号に対応する、以下のステップを有する、本発明の例示的なプロセスを示す。
2225)サブアドバイザー301は、ポートフォリオ運用者1103に対して信託または投資ポートフォリオを提供する。
2226)ポートフォリオ運用者1103は、発注用に取引注文を取引/業務グループ2201に送信する。
2227)取引/業務グループ2201は、発注システム700に注文を入力する。
2228)ステップ2226および2227の代替として、ポートフォリオ運用者1103が、直接、発注システム700に注文を入力する。
2229)発注システム700は、規制上および目論見書の要件および制限に対して注文を評価する、コンプライアンスエンジン506SAに注文を転送する。
2230)違反が生じる場合(違反=はい)、注文の執行が停止され、サブアドバイザーによる検討に回される。違反はまた、原資産保有組織のコンプライアンスグループ(図示せず)、ならびにステップ2231、2232、および2233で示すサブアドバイザーグループの一部または全てにも報告される。
2231)違反が生じる場合(違反=はい)、注文は取引/業務グループ2201に転送され得る。
2232)違反が生じる場合(違反=はい)、注文はコンプライアンスグループ2202に転送され得る。
2233)違反が生じる場合(違反=はい)、注文はポートフォリオ運用者1103に転送され得る。
2234)違反が生じない場合(違反=いいえ)、注文は注文管理システム(OMS)503SAに転送され、注文は注文管理システム(OMS)503SAは、サブアドバイザーの転送ループを介して、サブアドバイスされた信託または口座をハイローエンジン(HLE)1105に送る。図22−1、図22−2において、ハイローエンジン1105は、統合取引および管理システム内に配置されるように図示されているが、サブアドバイザー301または原資産保有組織306等の他の箇所にハイローエンジン1105を配置可能であることは、当業者にとっては言うまでもない。
2235)ハイローエンジン1105は、サブアドバーザーの注文監視システム(OMS)503から受け取った注文の市場への影響予測を決定し、市場への多大な影響が予想される注文を「ハイタッチ」注文1106と分類する。
2236)ハイタッチ注文1106は、大口取引デスク、クロスシステム、照合システム、株式のダークプール、または他の形態の機関間取引システムもしくは証券取引所1109によって「実施」される注文に、さらに分類される。これらのハイタッチ注文は、執行前の調査および承認のため、ならびに、承認されると、執行準備に入るために、原資産保有組織のコンプライアンスエンジン506SOに転送される。(原資産保有組織のコンプライアンス調査ステップは図示されない)。
2237)ステップ2236の代替として、ハイタッチ注文1106は、取引アルゴリズムまたはマニュアル決定セット1107によって、一連の小口注文1108に分割される。
2238)取引アルゴリズムまたはマニュアル決定セットは、長期に亘って執行される一連の小口注文1108に注文を分割する。
2239)元のハイタッチ注文からの小口注文1108の各々は、サブアドバイザーの再転送ループを介して、ハイローエンジン1105に転送される。ステップ2239は、サブアドバイザーの再転送ループを開始する。
2240)ハイローエンジンは、再転送された小口注文1108を評価し、市場への影響が大きい注文をハイタッチ注文1109に分類し、これらの注文を「実施」1109すべきものとする。
2241)ハイタッチ注文1109は、自動転送1110を介して、サブアドバイザーの注文管理システム503SAに転送される。図22−1、図22−2において、ハイローエンジン1105は、統合取引および管理システム内に配置されるように図示されているが、サブアドバイザー301または原資産保有組織306等の他の箇所にハイローエンジン1105を配置可能であることは、当業者にとっては言うまでもない。
2242)サブアドバイザーの注文管理システム503SAは、ハイタッチ注文1106を受け取り、執行ブローカー(複数のブローカー)202を選定する。
2243)サブアドバイザーの注文管理システム503SAは、執行用にハイタッチ注文1106を執行ブローカー(複数のブローカー)202に転送する。
2244)執行ブローカー202が注文を執行すると、ハイタッチ注文1106の取引遂行データは、サブアドバイザーの注文管理システム503SAに転送される。
2245)サブアドバイザーの注文管理システム503SAは、適用可能な場合に、原資産保有組織に対して株式の配分を決定し、ハイタッチ取引の(特別な配分を必要としない取引の)取引遂行データと共に、取引配分データを原資産保有組織の注文管理システム503SOに転送する。
2246)原資産保有組織の注文管理システム503SOは、原資産保有組織のハイタッチ取引の株式配分の取引配分データ、および(特別な配分を必要としない取引の)取引遂行データを、原資産保有組織のコンプライアンスエンジン506SOに転送する。
2247)違反が生じると(違反=はい)、ハイタッチ取引の原資産保有組織の株式配分の取引配分データは、原資産保有組織306およびサブアドバイザー301の双方による調査のために転送される。
2248)違反が生じない場合(違反=いいえ)、ハイタッチ取引の原資産保有組織の株式の取引配分データは、原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOに転送される。
2249)原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOは、ハイタッチ取引の原資産保有組織の株式の取引配分データを原資産保有組織の取引調整システム1117に転送する。ステップ2235乃至2249は、ハイタッチ注文の処理ループを構成する。
2250)ステップ2234および2239に戻ると、ハイローエンジン1105が、サブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAから(元の注文または再転送された注文として)注文を受け取り、予想される市場への多大な影響が殆どまたは全く無いと決定すると、ハイローエンジン(HLE)1105は、これらの注文を、実質的な人間の介入無くコンピュータシステムが執行可能な「電子」または「ブラックボックス」注文として処理可能な「ロータッチ」注文1111と分類する。「ロータッチ」注文1111は、元の注文またはサブアドバイザーの注文管理システム503から再転送された注文であってもよい。
2251)ハイローエンジン1105は、例示信託の例示注文を構成するロータッチ注文1111(したがって取引ローテーション注文を必要としない)を原資産保有組織304に送る。例えば、単一信託の単一注文は、取引ローテーション注文を必要としない。
2252)ハイローエンジン1105は、サブアドバイザー301と原資産保有組織(複数の組織)304および1116との間の取引ローテーション注文を決定するために、取引注文ローテーションを必要とする取引を、取引注文ローテーションエンジン1112に転送する。例えば、複数のサブアドバイスされた信託および複数の原資産保有組織の信託を包含する注文は、取引ローテーション注文を必要とする。他の実施例として、資産運用者が、複数の資産ポートフォリオに亘って、執行用に所定の証券を複数注文する場合、取引注文ローテーションが必要である。
2253)取引注文ローテーションエンジン1112は、サブアドバイザー301のために取引ローテーション指示1113を用意する。
2254)取引ローテーション指示1113は、自動転送1110を介して(ステップ2254aおよび2254bに従って)、サブアドバイザーの注文管理システム503SAに通信される。
2255)取引ローテーションエンジン1114は、原資産保有組織304および、原資産保有組織(SOx)1116で表される任意数の追加の原資産保有組織等、複数の原資産保有組織の間で取引ローテーション注文を決定する。取引ローテーション注文はまた、サブアドバイザー301と原資産保有組織304および1116との間の単一の取引ローテーション注文として決定され得る。
2256)取引注文ローテーションエンジン1114は、原資産保有組織304および1116のために取引ローテーション指示1115を用意する。
2257)取引ローテーション指示1115は、原資産保有組織304および1116に通信される。
2258)取引注文は、原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOに転送される。このステップは、例示的な原資産保有組織306のために示され、類似プロセスが全ての原資産保有組織(SOx)1116によって実行される。
2259)原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOは、規制上および目論見書の要件および制限に対して注文を評価する、コンプライアンスエンジン506SOに注文を転送する。
2260)違反が生じる場合(違反=はい)、注文の執行が停止され、原資産保有組織のコンプライアンスグループ(図示せず)およびサブアドバイザーのコンプライアンスグループ2202による検討に回される。
2261)違反が生じない場合(違反=いいえ)、注文は価格―流動性―費用―質(PLCQ)エンジン1200に転送され、価格―流動性―費用―質(PLCQ)エンジン1200は、費用対効果オプションが最も高い執行ブローカーの最適な組合せを決定するために、現行の市場株価、流動性、執行費用ならびに、価格改善予想(執行速度)等の質の要素を検討する。
2262)価格―流動性―費用―質(PLCQ)エンジン1200は、費用対効果のある注文構成の執行ブローカーを、注文原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOに通信する。
2263)原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOは、執行ブローカー202を選定し、通信ネットワーク502を介して、執行用に注文を転送する。
2264)通信ネットワーク502は、執行するために、指定された執行ブローカーのネットワーク302および執行ブローカー202に執行用に注文を送る。
2265)執行ブローカー202は、取引を執行し、取引遂行を通信ネットワーク502に報告する。
2266)通信ネットワーク502は、取引遂行報告書をサブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAに報告する。
2267)サブアドバイザーの注文管理システム(OMS)503SAは、取引後のコンプライアンス調査のために、コンプライアンスエンジン506SAに取引遂行報告書を送信する。違反が生じる場合(違反=はい)、ステップ2230、2231、2232、および2233に示すプロセスが実行される。
2268)違反が生じない場合(違反=いいえ)、コンプライアンスエンジン506SAは、取引遂行報告書を発注システム700に転送する。
2269)発注システム700は、サブアドバイザーの取引/業務グループ2201、ポートフォリオ運用者1103、コンプライアンスグループ2202、およびサブアドバイザー301の業務支援システムに取引遂行報告書を提供する。
2270)通信ネットワーク502は、原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOに取引遂行報告書を報告する。原資産保有組織はまた、コンプライアンスエンジン506SOを介して、執行後のコンプライアンス調査を行う。違反が生じる場合(違反=はい)、ステップ2246、2247、および2248に示すようにプロセスが実行され、原資産保有組織のコンプライアンスグループ(図示せず)は通知を受ける。
2271)違反が生じない場合(違反=いいえ)、原資産保有組織の注文管理システム(OMS)503SOは、原資産保有組織の取引調整システム1117に注文を転送する。ステップ2250乃至2271は、ハイタッチ注文の処理ループを構成する。
本発明のさらなる態様は、以下に説明するように、統合された取引管理システム2200にさらに機能を提供する。
本発明の態様は、取引執行後または市場の閉鎖後に発生する取引後および取引終了後のコンプライアンス調査プロセスを提供し、それによって、取引活動ではなく市場価格の変動による違反から構成される受動的な違反が強調され、投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータにその投資ポートフォリオを遵守させるための適切な措置が講じられる。取引後のコンプライアンス調査プロセスは、新規株式公開(IPO)の株式が資金運用会社に配分される際など、注文の取引前のコンプライアンス調査が実行不可能な際に生じてもよく、資金運用会社は次いで、これらの株式の一部を複数のサブアドバイスされた口座に配分する。
本発明の他の態様は、原資産保有組織が注文の調査を保留することと、原資産保有組織によって以前執行が停止された注文の放出と、執行用にロータッチ注文を原資産保有組織に転送することと、ハイタッチ注文をサブアドバイザーに転送することとを提供する。
本発明の他の態様は、資金運用会社による注文の取消および変更された注文への置換と共に、資金運用会社による注文の取消を提供する。このプロセスは、注文が部分的に遂行される場合に、原資産保有組織に未執行の株式を取り消し、または資金運用会社の注文取消要請を場合によっては拒絶させる。最後に、原資産保有組織は、資金運用会社が開始した注文に対して、注文取消プロセスを開始してもよい。
本発明の他の態様は、以下を提供する。原資産保有組織による注文の執行は、原資産保有組織が、執行遂行報告書を介して、執行された取引の通知と共に、執行遂行報告書への変更に関する関連通知および取引エラーに関する通知を資金運用会社に提供するためのプロセスを有することを要求する。また、さらなる態様は、取引日の終わりに市場が閉鎖される際、取引概要報告書として、取引活動の記録が、原資産保有組織および資金運用会社によって互いに送付され、原資産保有組織と資金運用会社との間の毎日の取引調整プロセスを補佐する。
本発明の他の態様は、以下を提供する。原資産保有組織は、原資産保有組織の口座内で、または複数の他の原資産保有組織もしくは市場参加者と共に、原資産保有組織の注文を単一の大口注文に集約し;複数の他の原資産保有組織もしくは市場参加者と原資産保有組織の注文をクロスし、または、同一証券の売買注文を同時に保持する場合に(モデルポートフォリオを再調整する際に起こり得る)、自身の両側の注文を内部でクロスすることによって、より洗練された取引活動に参加してもよい。
本発明の他の態様は、予想される市場への影響に対して注文を分類するための新しいルールの実行と、代替テスト、尺度、およびパラメータ等の、市場への影響を測定する新しい方法の導入とを提供する。例えば、最大数の株式が、注文をロータッチに決定するために実施され得る。本発明は、多数の方法を明記するが、この一覧は明らかに包括的とは見なされず、本発明は、予想される市場への影響を決定する何れの特定の方法にも限定されない。
本発明の他の態様は、ハートビート機能等、HLEと原資産保有組織と資金運用会社の通信リンクのリアルタイムによる確認を提供する、リアルタイムの通信システムの使用を提供する。
概して、上記で説明した様々な実施形態で示すように、本発明のシステムおよびプロセスは、証券取引法、口座の制限事項、および禁止取引に違反する注文の執行を未然に防ぐ、包括的な取引前のコンプライアンスプロセスを提供すると共に、明確、実質的、定量化可能、経常的、且つ複合的な費用削減と、信託の株主および年金受給者に対して結果生じる投資成果の改善とを提供する。本発明は、株主および年金受給者に対して、多大、経常的、且つ複合的な費用削減の非常に望ましい社会的効用を提供する。実際に、本発明の実施形態をかなり効果的に実行することによって、何百万人もの米国民が、彼らの投資ポートフォリオの実質的な成果の改善によって、容易に恩恵を受けられる。
図23は、平均取引執行費用が1株あたり1.00セントの様々な保険業界における多数の投資信託に対して、本発明の実施形態によって生じ得る、2005年の取引データに基づく、推測される例示的な予想年間節約額を示す。原資産保有組織(規制目的のアドバイザーである)、関連信託会社の役員会、および年金投資コンサルタントが、運用費の管理(最小限に抑えること)に対して受託者責任を負うことを考慮すると、信託の株主および年金受給者に対して実質的、経常的且つ定量化可能な費用の節約および改善された成果を提供する如何なるプロセス(本発明のシステムによって提供されるプロセス等)を評価および、適切な場合、実行するための受託者義務が存在する。この表の予測額のデータは、目論見書、年次報告書、および追加情報の説明書を含む、各投資信託会社がSECに提出した一般に公開された資料から編集された。
さらに、信託および口座が、本発明のシステムおよびプロセスを使用する各年に、信託の株主および年金受給者に対する費用の節約が生じる。従って、これらの節約の複合による恩恵は、時間とともに、さらに価値のあるものになる。図24A、24B、24C、および24Dは、資産が387億ドル、127億ドル、67億ドル、および53億ドルの4つの大手投資信託会社(信託会社グループ)に関する研究の編集を表し、1株当たり1セントの平均執行費用における、1、3、5、および10年に亘って推測される例示的な株主の総節約額および結果生じる改善された投資成果を示す。これら表の予測額用のデータは、目論見書、年次報告書、および追加情報の説明書を含む、各基金信託がSECに提出した一般に公開された資料から編集された。かかる改善された成果は、同業者(本発明の実施形態を使用していない)に対して、十分位数(10分の1の位の順位)または四分位数(4分の1の位の順位)で、これらの信託会社の業績評価を改善し得る。これらの投資ポートフォリオが、快適な隠居生活、高等教育、および高度な医療等の各信託の株主および年金受給者の個人的な目標に関わりがあると考えると、本発明の実施形態によって創出される社会的効用は、潜在的に数百万の米国民にとって劇的なものとなる。
例示の目的のために、本明細書の一部は、様々な保険(様々な信託LLC、登録投資会社(RIC)、投資信託、または年金基金市場を含む)の文脈において本発明を説明している。しかし、本明細書にて説明されるシステムおよび方法が、他の類似の市場にも等しく良好に適用されることは、当業者にとって言うまでもなく、他の類似の市場には、サブアドバイスされた投資信託市場、確定拠出年金市場、529年金、ヘッジファンド、集合投資、退職金の運用プラン、機関口座、保険会社の個別口座、確定給付年金基金、基本財産、および信託等が含まれる。この理由から、および様々な保険または年金基金市場に関連した本発明の使用に関連する特定の恩恵にもかかわらず、本明細書で説明されるシステムおよび方法は、集中型ポートフォリオの運用、指定仲介業者の管理、および/または所定のサブアドバイスされた資産プールに対して規制上の主要責任を有する原資産保有組織による直接的且つ自動的なコンプライアンスの監視を必要とする、如何なる市場にも広範に適用可能であると考えられるべきである。
本発明の実施形態によると、方法の実行のためにプロセッサによって執行されるようになされた指示は、コンピュータ読み取り可能な媒体に保存される。コンピュータ読み取り可能な媒体は、執行されるようになされた指示の執行に適したプロセッサによってアクセスされる。用語「執行されるように構成された指示」および「執行されるべき指示」は、プロセッサによる現在の形式での実行に対して準備される如何なる指示(例えば、機械コード)、またはプロセッサによる執行に対して準備される、さらなる操作(例えば、コンパイル、復号、またはアクセスコードの提供等)を必要とする如何なる指示をも包含する。
本文書の文脈において、「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、指示執行システム、機器、または装置によって、またはそれらに関連して使用されるプログラムを含み、保存し、通信し、伝搬し、または送信し得る、如何なる手段であってもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、例えば、電子、磁気、光、電磁、赤外線、または半導体システム、機器、装置、または伝搬媒体であってもよいが、それらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な媒体のさらに具体的な例(限定的なリスト)には、以下が含まれる:1つ以上のワイヤを有する電子的接続、携帯型フロッピー(商標)ディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能且つプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、および携帯型のコンパクトディスクを使った読み取り専用メモリ(CDROM)。例えば、紙または他の媒体の光学式走査を介して、プログラムが電子的に取得され、次いで、コンパイルされ、解釈され、また適切な方法で処理され、必要であれば、次いでコンピュータメモリに保存されるので、コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラムが印刷される紙または他の適切な媒体となり得ることにも留意されたい。
本発明の好ましい実施形態の前述の開示内容は、図示および説明のために提示されている。開示した形態そのものに本発明を包括させたり、または限定する意図はない。本明細書に記載される実施形態の多くの改変および変形が、上記の開示に鑑みて、当業者に明らかになろう。本発明の範囲は、本明細書に添付された請求項およびそれらの同等物のみによって定義される。
さらに、本発明の代表的な実施形態の説明にあたり、本明細書は本発明の方法および/またはプロセスを特定のステップのシーケンスとして提示し得る。しかし、方法またはプロセスが本明細書で説明する特定のステップの順序に依存しない限り、方法またはプロセスは、説明された特定のステップのシーケンスに限定されるべきではない。当業者には言うまでもないが、他のステップのシーケンスが可能である。従って、本明細書で説明する特定のステップの順序は、請求項を限定するものであると解釈すべきではない。また、本発明の方法および/またはプロセスに係る請求項は、記載された順序におけるステップの実行には限定されず、シーケンスが改変されてもよく、本発明の精神および範囲に依然収まることを当業者は容易に理解するであろう。

Claims (55)

  1. 原資産保有会社の投資ポートフォリオを運用するために複数の資金運用会社を使用する、原資産保有組織の資産運用プロセスの統合された取引および管理を容易にする方法における、取引注文の執行責任を割り当てる方法であって:
    証券を含む複数の投資ポートフォリオを定義することであって、各ポートフォリオが特定の投資戦略を有することと;
    各ポートフォリオに対して、少なくとも1つの前記資金運用会社を割り当てることであって、少なくとも1つの資金運用会社は、少なくとも1人のポートフォリオ運用者を提供し、前記各投資ポートフォリオについて投資に関する提言を行うことと;
    前記提言に基づく各証券の取引単位数を含む注文の形式で、前記複数の投資ポートフォリオに対する前記資金運用会社からの投資の提言を前記原資産保有組織側で受け取ることと;
    前記複数の投資ポートフォリオの各々のために、前記各投資ポートフォリオに適用可能な証券取引法、規制ルール、口座の制限事項、禁止された取引、禁止株式、目論見書の要件のうちの少なくとも1つを含むコンプライアンス調査パラメータを前記原資産保有組織から受け取ることと;
    前記コンプライアンス調査パラメータに従って、および注文の執行前に、前記注文の執行が前記コンプライアンス調査パラメータの少なくとも1つに違反し得るかどうかを判定することと;
    前記注文の執行が、前記関連する投資ポートフォリオの前記コンプライアンス調査パラメータに違反し得る場合に、前記注文の調査が出るまで、前記注文の執行を保留することと;
    前記保留された注文を、取り消し、変更し、置換し、または注文の執行を承認するかどうかを決定するために、前記保留された注文を調査することと;
    各投資ポートフォリオが、前記各投資ポートフォリオに関連するコンプライアンス調査パラメータに遵守しているかどうかを、前記投資ポートフォリオ毎に任意の時点で判定することであって、前記各投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータの少なくとも1つの違反が発見される場合、前記各投資ポートフォリオの前記コンプライアンス調査パラメータに前記各投資ポートフォリオを遵守させるために要する措置を決定し、前記各投資ポートフォリオをそのコンプライアンス調査パラメータに遵守させるための措置を実行することと;
    注文の市場への影響予測が高いか低いかを判定するための市場影響パラメータを特定することと;
    各注文の取引を執行するための裁量権を与えられる組織を、前記注文毎に決定することであって、注文を執行するための裁量権を与えられる前記組織を決定することは、注文の市場への影響予測が高いか低いかによって決まることと;
    前記注文が前記関連する投資ポートフォリオの前記コンプライアンス調査パラメータに遵守しており、前記注文がロータッチ注文となるように前記注文の市場影響予測が低い場合に:
    同一証券のための取引処理で同一側面にある他のロータッチ注文を特定することと、
    かかるロータッチ注文が特定される場合に、全ロータッチ注文の累積的な市場への影響予測を評価することと、
    前記ロータッチ注文の市場への影響予測を決定するために、取引ローテーション注文のパラメータセットを前記ロータッチ注文用に決定することと、
    同一証券のための取引処理で同一側面にあるロータッチ注文の市場への影響予測が、前記取引ローテーション注文パラメータを上回る場合、規制要件に遵守する前記取引ローテーション注文のための定義された手順に従って、前記ロータッチ注文中の取引ローテーション注文を特定することと、
    注文の前記市場への影響予測が取引アルゴリズムを使用するのに十分であるかどうかを判定するために、前記ロータッチ注文のアルゴリズムパラメータセットを決定することと、
    市場影響予測が取引アルゴリズムを使用する前記パラメータを超えるかどうかを、前記ロータッチ注文に対して決定することと、
    前記ロータッチ注文が前記取引アルゴリズムパラメータを超える場合に、前記注文の執行における取引アルゴリズムを特定することと、
    前記ロータッチ取引を前記原資産保有組織に転送することと、
    前記ロータッチ取引に対する最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することであって、前記原資産保有組織は、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;
    前記原資産保有組織によって、前記ロータッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選定された前記執行場所またはブローカーに転送されることと、
    前記注文が前記関連する投資ポートフォリオの前記コンプライアンス調査パラメータに遵守しており、前記各注文の前記取引がハイタッチ注文であるように前記注文の前記市場への影響予測が高い場合に:
    前記ハイタッチ注文のために、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定するために前記資金運用会社へ前記ハイタッチ注文を転送することと、
    前記ハイタッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選定された前記執行場所またはブローカーに前記ハイタッチ注文が前記資金運用会社によって転送されること;を含む、
    方法。
  2. ハイタッチ注文に関して、前記原資産保有組織は、ハイタッチ注文およびロータッチ注文を含む変更された注文を生じさせる前記ハイタッチ注文の取引戦略を策定し、各結果ロータッチ注文は、前記関連投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに遵守し、前記方法はさらに:
    少なくとも1つの結果ロータッチ注文を原資産保有組織に転送することであって、原資産保有組織は、結果ロータッチ注文のために少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;
    原資産保有組織によって、各結果ロータッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選択された前記執行場所またはブローカーに転送されることと;
    少なくとも1つの結果ハイタッチ注文を原資産保有組織に転送することであって、資金運用会社は、結果ハイタッチ注文のために少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;
    資金運用会社によって、各結果ハイタッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選択された前記執行場所またはブローカーに転送されること;を含む請求項1に記載の方法。
  3. ロータッチ注文に関して、前記方法が、前記ロータッチ注文を執行用の複数の小口注文に分割することと、各ロータッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選定された前記執行場所またはブローカーに転送することをさらに含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記取引ローテーション注文を識別することは:
    前記取引を開始するサブアドバイザーと、それぞれの投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす、前記少なくとも1つの原資産保有組織との間で前記取引注文ローテーションの執行を決定することと;
    それぞれの投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす、前記複数の原資産保有組織の中で前記取引注文ローテーションを決定すること;を含む請求項1に記載の方法。
  5. ロータッチ注文を集約することをさらに含み、少なくとも1つの原資産保有組織のための株取引の同一側にあるロータッチ注文が、取引のために単一ブロックに集約され、一旦執行されると、株式の単位が前記原資産保有組織の間で分配される請求項1に記載の方法。
  6. 前記原資産保有組織は、前記原資産保有組織の投資ポートフォリオによって生じる株式の1側面の注文を、前記原資産保有組織の追加投資ポートフォリオによって生じる同一株式の反対側の注文に対してクロスする請求項1に記載の方法。
  7. 前記原資産保有組織の投資ポートフォリオのための残存する見計らい注文の更新を前記原資産所有組織に提供することをさらに含み、前記資金運用会社は、現行取引日の次の取引日において取引活動がさらに可能である、少なくとも1つの部分的に遂行された見計らい注文に関するデータを前記原資産保有組織に提供する請求項1に記載の方法。
  8. ハイタッチ注文およびロータッチ注文の執行裁量権の割当をオーバーライドすることをさらに含み、前記資金運用会社および前記原資産保有組織の一方が:
    前記ハイタッチ注文の執行に対する執行裁量権を前記原資産保有組織に割り当てるための前記資金運用会社;
    前記ロータッチ注文の執行に対する執行裁量権を資金運用会社に割り当てるための前記資金運用会社;
    前記ロータッチ注文の執行に対する執行裁量権を前記資金運用会社に割り当てるための前記原資産保有組織;および、
    前記ハイタッチ注文の執行に対する執行裁量権を前記原資産保有組織に割り当てるための前記原資産保有組織;の一方のための注文において、注文の執行裁量権の割当をオーバーライドする請求項1に記載の方法。
  9. 執行割当パラメータの割当および更新することをさらに含み、前記原資産保有組織および前記資金運用会社の一方への注文に対する裁量権の割当を決定するために実装されるルールおよび手順が、前記資金運用会社および前記原資産保有組織が同意した手順において、リアルタイムに作成、変更、および維持される請求項1に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1つの投資ポートフォリオに関する前記原資産保有組織によって、前記コンプライアンス調査パラメータがリアルタイムに割り当てられることおよび更新されることをさらに含む請求項1に記載の方法。
  11. 前記資金運用会社による注文取消要求を受け取ることと、前記原資産保有組織からの前記注文取消要求の拒絶を受け取ることと、前記注文取消要求を拒絶することとをさらに含む請求項1に記載の方法。
  12. 前記資金運用会社による注文取消要求を受け取ることと、前記原資産保有組織によって、元の注文の残りの執行されていないユニットに対して前記注文取消要求が実行されることとをさらに含む請求項1に記載の方法。
  13. 前記資金運用会社からの注文に対して前記原資産保有組織によって開始される注文取消要求を受け取ることをさらに含む請求項1に記載の方法。
  14. 前記各投資ポートフォリオの資産は、記名投資信託、非記名投資信託、機関投資ポートフォリオ、様々な保険信託、様々な信託LLC、規制された投資会社の信託、確定拠出年金、529年金、ヘッジファンド、団体年金、集合的な投資、退職金の運用プラン、ラップアカウント(SMA:セパレートリー・マネージド・アカウント)、機関基金、保険会社の別口座、年金基金、基本財産、および信託の1つを備える請求項1に記載の方法。
  15. 株価、流動性、執行費用または利幅、予想価格改善、および執行速度の最適化分析を使用して、取引注文に対して費用対効果の高い戦略を決定することをさらに含む請求項1に記載の方法。
  16. 原資産保有会社の投資ポートフォリオを運用するために複数の資金運用会社を使用する、原資産保有組織の資産運用プロセスの統合された取引および管理を容易にするシステムにおける、取引注文の執行責任を割り当てる方法であって:
    証券を含む複数の投資ポートフォリオを定義することであって、各ポートフォリオは特定の投資戦略を有することと;
    各投資ポートフォリオのために少なくとも1つの資金運用会社を割り当てることであって、前記少なくとも1つの資金運用会社は、少なくとも1人のポートフォリオ運営者を提供して、前記各投資ポートフォリオに対する投資提言を行うことと;
    前記原資産保有組織側で、前記複数の投資ポートフォリオのための投資提言を、前記提言に基づく各証券の取引単位数を含む注文の形式で、前記資金運用会社から受け取ることと;
    前記複数の投資ポートフォリオの各々のために、前記各投資ポートフォリオに適用可能な証券取引法、規制ルール、口座の制限事項、禁止取引、禁止株式、および目論見書の要件のうちの少なくとも1つを含むコンプライアンス調査パラメータを前記原資産保有組織から受け取ることと;
    前記コンプライアンス調査パラメータに従って、および注文の執行前に、前記注文の執行が前記コンプライアンス調査パラメータの少なくとも1つに違反し得るかどうかを判定することと;
    前記注文の執行が、前記関連する投資ポートフォリオの前記コンプライアンス調査パラメータに違反し得る場合に、前記注文の調査が出るまで、前記注文の執行を保留することと;
    前記保留された注文を、取り消し、変更し、置換し、または注文の執行を承認するかどうかを決定するために、前記保留された注文を調査することと;
    注文の市場への影響予測が高いか低いかを判定するための市場影響パラメータを特定することと;
    各注文の取引を執行するための裁量権を与えられる組織を、注文毎に決定することであって、注文を執行するための裁量権を与えられる前記組織を決定することは、注文の市場への影響予測が高いか低いかによって決まることと;
    前記注文が関連する投資ポートフォリオの前記コンプライアンス調査パラメータに遵守しており、前記注文がロータッチ注文となるように前記注文の市場への影響予測が低い場合に:
    同一証券のための取引処理で同一側面にある他のロータッチ注文を特定し、
    かかるロータッチ注文が特定される場合に、全ロータッチ注文の累積的な市場への影響予測を評価することと;
    前記ロータッチ注文の市場への影響予測を決定するために、取引ローテーション注文のパラメータセットを前記ロータッチ注文用に決定することと;
    同一証券のための取引処理で同一側面にあるロータッチ注文の前記市場への影響予測が、取引ローテーション注文パラメータを上回る場合、規制要件に遵守する前記取引ローテーション注文のための定義された手順に従って、前記ロータッチ注文中の前記取引ローテーション注文を特定することと、
    注文の市場への影響予測が取引アルゴリズムを使用するのに十分であるかどうかを判定するために、ロータッチ注文のアルゴリズムパラメータセットを決定することと、
    市場影響予測が取引アルゴリズムを使用するパラメータを超えるかどうかを、ロータッチ注文に対して評価することと、
    前記ロータッチ注文が前記取引アルゴリズムパラメータを超える場合に、前記注文の執行における取引アルゴリズムを特定することと
    前記ロータッチ取引を前記原資産保有組織に転送することと、前記ロータッチ取引に対する最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選ぶことであって、前記原資産保有組織は、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;
    前記原資産保有組織によって、前記ロータッチ注文が、執行用に前記少なくとも1つの選定された執行場所またはブローカーに転送されることと、
    前記注文が前記関連する投資ポートフォリオの前記コンプライアンス調査パラメータに遵守しており、前記各注文の取引がハイタッチ注文であるように前記注文の市場への影響予測が高い場合に:
    前記ハイタッチ注文のために、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定するために前記資金運用会社へ前記ハイタッチ注文を転送することと、
    ハイタッチ注文を執行するために、前記少なくとも1つの選定された執行場所またはブローカーに前記ハイタッチ注文が前記資金運用会社によって転送されることを含む方法。
  17. ハイタッチ注文に関して、前記原資産保有組織は、ハイタッチ注文およびロータッチ注文を含む変更された注文を生じさせる前記ハイタッチ注文の取引戦略を策定し、各結果ロータッチ注文は、前記関連投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータに遵守し、前記方法はさらに:
    少なくとも1つの結果ロータッチ注文を前記原資産保有組織に転送することであって、前記原資産保有組織は、前記結果ロータッチ注文のために少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;
    前記原資産保有組織によって、各結果ロータッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選択された前記執行場所またはブローカーに転送されることと;
    少なくとも1つの結果ハイタッチ注文を前記原資産保有組織に転送することであって、前記資金運用会社は、前記結果ハイタッチ注文のために前記少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することと;
    前記資金運用会社によって、各結果ハイタッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選択された前記執行場所またはブローカーに転送されること;を含む請求項16に記載の方法。
  18. ロータッチ注文に関して、前記方法が、前記ロータッチ注文を執行用の複数の小口注文に分割することと、各ロータッチ注文を執行するために、少なくとも1つの選定された前記執行場所またはブローカーに転送することをさらに含む請求項16に記載の方法。
  19. 前記取引ローテーション注文を識別することは:
    前記取引を開始するサブアドバイザーと、それぞれの投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす、前記少なくとも1つの原資産保有組織との間で前記取引注文ローテーションの執行を決定することと;
    それぞれの投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす、前記複数の原資産保有組織の中で前記取引注文ローテーションを決定すること;を含む請求項16に記載の方法。
  20. ロータッチ注文を集約することをさらに含み、少なくとも1つの原資産保有組織のための株取引の同一側にあるロータッチ注文が、取引のために単一ブロックに集約され、一旦執行されると、株式の単位が前記原資産保有組織の間で分配される請求項16に記載の方法。
  21. 前記原資産保有組織は、前記原資産保有組織の投資ポートフォリオによって生じる株式の1側面の注文を、前記原資産保有組織の追加投資ポートフォリオによって生じる同一株式の反対側の注文に対してクロスする請求項16に記載の方法。
  22. 前記原資産保有組織の投資ポートフォリオのための残存する見計らい注文の更新を前記原資産所有組織に提供することをさらに含み、前記資金運用会社は、現行取引日の次の取引日において取引活動がさらに可能である、少なくとも1つの部分的に遂行された見計らい注文に関するデータを前記原資産保有組織に提供する請求項16に記載の方法。
  23. ハイタッチ注文およびロータッチ注文の執行裁量権の割当をオーバーライドすることをさらに含み、前記資金運用会社および前記原資産保有組織の一方が:
    前記ハイタッチ注文の執行に対する執行裁量権を前記原資産保有組織に割り当てるための前記資金運用会社;
    前記ロータッチ注文の執行に対する執行裁量権を資金運用会社に割り当てるための前記資金運用会社;
    前記ロータッチ注文の執行に対する執行裁量権を前記資金運用会社に割り当てるための前記原資産保有組織;および、
    前記ハイタッチ注文の執行に対する執行裁量権を前記原資産保有組織に割り当てるための前記原資産保有組織;の一方のための注文において、注文の執行裁量権の割当をオーバーライドする請求項16に記載の方法。
  24. 執行割当パラメータの割当および更新することをさらに含み、前記原資産保有組織および前記資金運用会社の一方への注文に対する裁量権の割当を決定するために実装されるルールおよび手順が、前記資金運用会社および前記原資産保有組織が同意した手順において、リアルタイムに作成、変更、および維持される請求項16に記載の方法。
  25. 前記少なくとも1つの投資ポートフォリオに関する前記原資産保有組織によって、前記コンプライアンス調査パラメータがリアルタイムに割り当てられることおよび更新されることをさらに含む請求項16に記載の方法。
  26. 前記資金運用会社による注文取消要求を受け取ることと、前記原資産保有組織からの前記注文取消要求の拒絶を受け取ることと、前記注文取消要求を拒絶することとをさらに含む請求項16に記載の方法。
  27. 前記資金運用会社による注文取消要求を受け取ることと、前記原資産保有組織によって、元の注文の残りの執行されていないユニットに対して前記注文取消要求が実行されることとをさらに含む請求項16に記載の方法。
  28. 前記資金運用会社からの注文に対して前記原資産保有組織によって開始される注文取消要求を受け取ることをさらに含む請求項16に記載の方法。
  29. 前記各投資ポートフォリオの資産は、記名投資信託、非記名投資信託、機関投資ポートフォリオ、様々な保険信託、様々な信託LLC、規制された投資会社の信託、確定拠出年金、529年金、ヘッジファンド、団体年金、集合的な投資、退職金の運用プラン、ラップアカウント(SMA:セパレートリー・マネージド・アカウント)、機関基金、保険会社の別口座、年金基金、基本財産、および信託の1つを備える請求項16に記載の方法。
  30. 原資産保有組織の投資ポートフォリオを運用するために複数の資金運用会社を使用する原資産保有組織の資金運用プロセスのための統合された取引および管理を容易にし、取引注文の執行責任を割り当てるシステムであって:
    証券を含む複数の投資ポートフォリオの指定を受け取り、各ポートフォリオは特定の投資戦略を有し、
    複数の投資ポートフォリオに関する注文を作成、入力、変更、および取り消すために、資金運用会社からの指示を受け取り、
    複数の投資ポートフォリオの証券を取引するために注文を受け取る、
    よう構成されたコンピュータユーザインターフェースと;
    外部通信ネットワークを介して、原資産保有組織注文管理システムおよび資金運用会社注文管理システムと通信するよう構成された通信コンピュータモジュールと;
    前記原資産保有組織注文管理システムおよび前記資金運用会社注文管理システムからの通信を、標準データフォーマットに変換するよう構成された変換コンピュータモジュールと;
    前記複数の投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータを保存および適用するよう構成されたルールベースのコンプライアンス・コンピュータモジュールと;
    特定注文の市場への影響予測が高いか低いかを定義する市場影響パラメータに基づいて、前記特定注文の取引の執行裁量権を与えられる組織を決定するよう構成された決定分析コンピュータモジュールと;を備え、
    前記コンピュータユーザインターフェースは、前記資金運用会社注文管理システムから、証券を取引するための注文を受け取り、前記注文を前記変換コンピュータモジュールに送信するよう構成され、
    前記変換コンピュータモジュールは、前記注文を前記標準データフォーマットに変換し、前記変換された注文を前記ルールベースのコンプライアンス・コンピュータモジュールに送信するよう構成され、
    前記ルールベースのコンプライアンスコンピュータモジュールは、
    前記注文の執行の結果、前記関連投資ポートフォリオの前記コンプライアンス調査パラメータの違反が起こり得るかどうかを決定し、
    前記資金運用会社注文管理システムからの取消指示、前記資金運用会社注文管理システムからの置換指示、および前記原資産保有組織注文管理システムからの放出指示の1つを受け取るまで、前記注文の執行を保留し、
    投資ポートフォリオが、そのコンプライアンス調査パラメータに遵守しているかどうかを決定し、違反が見つかった場合、前記投資ポートフォリオをそのコンプライアンス調査パラメータに遵守させるための措置を概説する、前記資金運用会社注文管理システムに対する指示を転送するよう構成され、
    前記決定分析コンピュータモジュールは、
    前記注文が適用されるコンプライアンス調査パラメータに遵守していると決定された後で、前記注文を受け取り、
    前記市場影響パラメータに基づいて、前記注文の市場への影響予測が高いか低いかを決定するように構成され、
    前記注文がロータッチ注文であるように、前記決定分析コンピュータモジュールが前記市場への影響予測が低いと決定する場合、前記決定分析コンピュータモジュールは、同一証券の取引処理の同一側面における他のロータッチ注文を特定し、かかるロータッチ注文が特定される場合、全ロータッチ注文の市場への累積影響予測を決定するように構成され;
    取引ローテーション注文のパラメータセットを前記ロータッチ注文用に決定し;
    前記同一証券のための取引処理で同一側面にあるロータッチ注文の前記市場影響予測が、前記取引ローテーション注文パラメータを上回るかどうかを決定し、
    前記同一証券のための取引処理で同一側面にあるロータッチ注文の前記市場影響予測が、前記取引ローテーション注文パラメータを上回る場合、規制要件に遵守する前記取引ローテーション注文のための定義された手順に従って、前記ロータッチ注文中の取引ローテーション注文を特定し、
    注文の市場影響予測が取引アルゴリズムを使用するのに十分であるかどうかを判定するために、前記ロータッチ注文のアルゴリズムパラメータセットを決定し、
    前記市場影響予測が取引アルゴリズムを使用する前記パラメータを超えるかどうかを、前記ロータッチ注文に対して決定し、
    前記ロータッチ注文が前記取引アルゴリズムパラメータを超える場合に、前記注文の執行における取引アルゴリズムの必要性を特定し、
    前記注文が承認され、前記注文がロータッチに分類されるという指示と、適用される取引ローテーションおよび取引アルゴリズムパラメータのうち少なくとも1つを超えるロータッチ注文またはロータッチ注文のグループのために、取引ローテーション注文、アルゴリズム、ならびに取引ローテーション注文およびアルゴリズムの少なくとも1つの提言とを含むメッセージを作成し、
    前記メッセージを前記変換コンピュータモジュールに転送するよう構成され、
    前記変換コンピュータモジュールは、前記原資産保有組織注文管理システムによって認められたデータフォーマットに前記メッセージを変換し、前記変換されたメッセージを前記通信コンピュータモジュールに転送するよう構成され、
    前記通信コンピュータモジュールは、前記変換されたメッセージを前記原資産保有組織注文管理システムに転送するよう構成されることによって、前記原資産保有組織注文管理システムが、前記ロータッチ注文に対して最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することができ、前記ロータッチ注文を前記選定された執行場所またはブローカーに転送でき、
    前記注文がハイタッチ注文であるように、前記決定分析コンピュータモジュールが、前記市場への影響予測が高いことを決定する場合、
    前記決定分析コンピュータモジュールは、
    前記注文が承認され、ハイタッチとして分類される指示を含むメッセージを作成し、
    前記メッセージを前記変換モジュールに転送するよう構成され、
    前記変換コンピュータモジュールは、前記資金運用会社注文管理システムによって認められたデータフォーマットに前記メッセージを変換し、前記変換したメッセージを前記通信コンピュータモジュールに転送するよう構成され、
    前記通信コンピュータモジュールは、前記変換されたメッセージを前記資金運用会社注文管理システムに転送するよう構成されることによって、前記資金運用会社が、前記ハイタッチ注文に対して最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定でき、前記ハイタッチ注文を前記選定された執行場所またはブローカーに転送できるシステム。
  31. コンピュータユーザインターフェースからのメッセージを受信し、ユーザによって:原資産保有組織、サブアドバイザー、およびシステム管理者のユーザおよび観察者を含むユーザの役割および許可スキームを設定することと;前記原資産保有組織注文管理システムからのデータフィードを受信し、投資ポートフォリオを設定、変更、または削除することと;前記投資口座からの注文の提出を有効化することと;データベースの記録を更新するために、前記データベースモジュールに更新を要請し、これを送信すること;が可能になるように構成される管理コンピュータモジュールをさらに備える請求項30に記載のシステム。
  32. コンピュータユーザインターフェースからのメッセージを受け取り、ユーザが:単一注文または注文群の提出;注文の取消要請;注文の取消要請状況;注文執行の遂行;注文執行の遂行訂正;注文の取消確認;注文取消の部分的な遂行;注文の置換;コンプライアンス調査の実施注文;コンプライアンス調査の承認注文;コンプライアンス調査の解放注文;取り消すまで有効な(GTC)見計らい注文の更新;注文をハイタッチまたはロータッチに分類するためのルールおよびそれらのパラメータ検査;ならびにデータベースの記録を更新するために、データベースモジュールに更新を要請すること、およびデータベースモジュールに更新を送信すること;を介して、注文の入力および執行に関する取引に従事できるよう構成されたソフトウェア発注モジュールをさらに備える請求項30に記載のシステム。
  33. 原資産保有組織およびサブアドバイザーのコンピュータユーザインターフェースを介して、ユーザによって:ユーザが同意した手順に従って、ハイタッチまたはロータッチへの注文の分類を介した注文の執行に関する裁量権の割当のためのルールの作成、変更、有効化、無効化、および削除と;注文をハイタッチまたはロータッチに分類するためのテスト、尺度、およびパラメータの特定と;プリセットレベルの作成および変更と;口座、口座グループ、個々の株式および株式グループのためのルールに対する例外の作成と;ロータッチ注文のためのアルゴリズムのパラメータおよび取引ローテーション注文の提言の作成と;データベースの記録を更新するための、データベースモジュールへの更新の要求および送信;が可能になるソフトウェアルールモジュールをさらに備える請求項30に記載のシステム。
  34. 前記原資産保有組織およびサブアドバイザーのコンピュータユーザインターフェースを介して、ユーザによって:前記システムの起動および停止;データフィード消失からの回復;現在の操作状況の監視;前記システムのログインおよびログアウト;注文および内部処理エラーの追跡;外部ユーザとの接続を確認するためのハートビート機能の使用;ならびに、データベースの記録を更新するための、データベースモジュールへの更新の要求および送信;を含む操作が可能になるソフトウェア操作モジュールをさらに備える請求項30に記載のシステム。
  35. 前記原資産保有組織およびサブアドバイザーのコンピュータユーザインターフェースを介して、ユーザによって:ルールおよび関連テスト、尺度、パラメータ、ならびに例外の確認;注文の転送統計の確認;データベースモジュールのリアルタイムによる実行;注文裁量権の割当監査報告書および保存記録の確認;ユーザによる注文裁量権割当のオーバーライドの確認;消失された注文、および未完注文の確認;取り消すまで有効な(GTC)見計らい注文の確認;データ転送設備の操作;ならびにデータベースモジュールからの報告書の確認;を備える報告機能の実行が可能になるソフトウェア報告モジュールをさらに備える請求項30に記載のシステム。
  36. 特定の注文に対して、前記決定分析コンピュータモジュールは:市場データの収集;ルールの策定;要求される計算の実行;前記計算結果の評価;ハイタッチ、ロータッチ、ロータッチアルゴリズム、ロータッチTRO、およびロータッチアルゴリズムTROの何れか一つへ特定注文を分類;コンプライアンス調査状況の追加;ユーザが前記分類およびコンプライアンス調査状況を受け取るための、メッセージの作成;変換モジュールへのメッセージの転送;ならびに、データベースの記録を更新するための、データベースモジュールへの更新の要求および送信;を行うよう構成される請求項30に記載のシステム。
  37. 全ての現行および履歴データの主要保存場所ならびに必要なデータのアーカイブとして機能する、ソフトウェアデータベースモジュールをさらに備え、前記ソフトウェアデータベースモジュールのフィールド構造は:証券;口座;原資産保有組織、資金運用会社およびシステム管理者を含む組織;テスト、尺度、およびパラメータのルール;プリセットレベル;口座、口座グループ、符丁および符丁グループによる例外;ユーザ、役割および許可;有効および無効な口座;注文転送決定およびオーバーライド;取消注文および置換注文;紛失注文およびCPU使用などの操作上の統計;システム内の他の機能モジュールの更新;ならびに、保存データおよび活動;に関するデータを含む請求項30に記載のシステム。
  38. 前記システムは:
    市場データフィード;および
    新規組織、発注、注文の取消および訂正、コンプライアンス状況、新規および有効な口座、取引遂行報告書、ルールの変更、ユーザの更新、ならびに関連する操作情報、に関する原資産保有組織およびサブアドバイザーから送出されるメッセージ;を備えるデータフィードを受信するよう構成される請求項30に記載のシステム。
  39. 前記システムは、前記標準データフォーマットにおいて、データベースの記録内の様々なフィールドで構成されたメッセージを作成し、前記メッセージを使用して、イベントをユーザに通信するよう構成され、前記メッセージは:新規注文;ハイタッチ‐ロータッチの決定を伴う新規注文;ハイタッチからロータッチへのオーバーライド;ハイタッチの取り消すまで有効な(GTC)更新;コンプライアンス=OK;調査中のコンプライアンス;コンプライアンスから放出される注文;注文取消要請;取消への対応‐取消の確認;取消への対応‐取消の拒絶;取消への対応‐注文の未執行部分の取消;原資産保有組織による取消開始;執行の遂行;執行遂行の変更;空メッセージ(ハートビート);および、注文エラー;を備える請求項30に記載のシステム。
  40. 前記ハイタッチ注文の取引戦略によって、ハイタッチ注文およびロータッチ注文を含む変更された注文が生じ、前記各結果注文が、前記投資ポートフォリオの前記コンプライアンス調査パラメータに遵守している場合、
    前記システムは、
    少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定するために、前記原資産保有組織注文管理システムに前記ロータッチ注文を転送し、前記選定された少なくとも1つの執行場所またはブローカーに執行用の前記ロータッチ注文を転送し、
    少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定するために、前記資金運用会社注文管理システムに前記ハイタッチ注文を転送し、前記選定された少なくとも1つの執行場所またはブローカーに執行用の前記ハイタッチ注文を転送する、
    よう構成される請求項30に記載のシステム。
  41. 前記原資産保有組織注文管理システムは、ロータッチ注文を複数の小口注文に変換し、前記選定された少なくとも1つの執行場所またはブローカーに執行用の各小口注文を転送するよう構成される請求項30に記載のシステム。
  42. 前記システムは、コンピュータが定義した手順に従って取引注文ローテーションを実行するよう構成され、コンピュータが定義した手順は、複数の原資産保有組織に属する複数の資産ポートフォリオに亘って、執行用に所定の証券の買い注文または売り注文の同一側面の注文を複数行う際に、適用可能となる請求項30に記載のシステム。
  43. 前記システムは:
    前記取引を開始するサブアドバイザーと、それぞれの前記投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす前記原資産保有組織または複数の原資産保有組織との間で、前記取引注文ローテーションの執行を決定すること;および、
    それぞれの前記投資ポートフォリオまたは複数の投資ポートフォリオのアドバイザーまたは管理者としての役割を果たす、前記複数の原資産保有組織の中で前記取引注文ローテーションを決定すること;
    によって、取引注文ローテーションを決定するよう構成される請求項30に記載のシステム。
  44. 前記システムは、無作為な選択、逐次選択、およびアルゴリズムによる無作為な選択の1つを備える取引ローテーション注文を実行するよう構成される請求項30に記載のシステム。
  45. 前記システムが取引を集約するよう構成され、前記少なくとも1つの原資産保有組織のための同一証券の買いまたは売りの同一側にあるロータッチ注文が、取引のために単一ブロックに集約されて、一旦執行されると、株式の単位が前記少なくとも1つの原資産保有組織の間で分配される請求項30に記載のシステム。
  46. 前記原資産保有組織注文管理システムは、少なくとも1つの原資産保有組織の投資ポートフォリオによって生じる証券の注文を、少なくとも1つの原資産保有組織の追加投資ポートフォリオによって生じる証券の反対側の注文に対してクロスするよう構成される請求項30に記載のシステム。
  47. 前記システムは、前記資金運用会社注文管理システムからの通信メッセージを、前記原資産保有組織注文管理システムに送信するよう構成され、通信メッセージは、現行または最近終了した取引日の次の取引日において取引活動がさらに可能である、個別または複数の取り消すまで有効な(GTC)見計らい注文または部分的に遂行された注文の状態を要約するデータ記録を備える請求項30に記載のシステム。
  48. 前記システムは、前記資金運用会社注文管理システムおよび前記原資産保有組織注文管理システムの1つから執行裁量の権限をオーバーライドするメッセージを受け取るように構成され、前記メッセージは:
    前記取引注文の執行に関する執行裁量権を前記原資産保有組織に割り当てるための資金運用会社;
    前記取引注文の執行に関する執行裁量権を前記資金運用会社に割り当てるための資金運用会社;
    前記取引注文の執行に関する執行裁量権を前記資金運用会社に割り当てるための原資産保有組織;および、
    前記取引注文の執行に関する執行裁量権を前記原資産保有組織に割り当てるための原資産保有組織;のうちの1つへの注文において、前記取引注文の裁量権の割当をオーバーライドする請求項30に記載のシステム。
  49. 前記システムは、コンピュータユーザインターフェースを介して、市場影響パラメータの指示および更新を受け取るよう構成され、市場影響パラメータは、リアルタイムで作成、変更、起動、停止、および維持される請求項30に記載のシステム。
  50. 前記システムは、
    前記資金運用会社が提出した注文の取消を要求する前記資金運用会社注文管理システムからの注文取消要求を受け取り、
    前記注文取消要求を拒否する前記原資産保有組織注文管理システムからの指示を受け取り、
    前記注文取消要求を拒否するよう構成される請求項30に記載のシステム。
  51. 前記システムは、
    前記資金運用会社が提出し、その一部が執行されている注文の取消を要求する前記資金運用会社注文管理システムからの注文取消要求を受け取り、
    前記提出された残注文の未執行株式の前記注文取消要求を実行するために、前記原資産保有組織注文管理システムに対して指示を発行する、よう構成される請求項30に記載のシステム。
  52. 前記システムは、
    前記資金運用会社が提出した注文の取消を要求する前記原資産保有組織注文管理システムからの注文取消要求を受け取り、
    前記資金運用会社から提出された注文の取消要求を開始するために、前記資金運用会社注文管理システムにメッセージを転送する、よう構成される請求項30に記載のシステム。
  53. 前記システムは、前記原資産保有組織注文管理システムおよび前記資金運用会社注文管理システムへの通信規格を実装するよう構成され、前記規格は、指定通信プロトコル、指定メッセージフォーマット、および指定通信ネットワークを備える請求項30に記載のシステム。
  54. 前記原資産保有組織ソフトウェア注文管理システムは、株価、流動性、執行費用または利幅、予想価格改善、および執行速度の最適化分析を使用して、取引注文に対して最も優れた費用対効果戦略を決定する請求項30に記載の方法。
  55. 原資産保有組織の投資ポートフォリオを運用するために複数の資金運用会社を使用する原資産保有組織の資金運用プロセスのための統合された取引および管理を容易にし、取引注文の執行責任を割り当てるシステムであって:
    各ポートフォリオが特定の投資戦略を有する、証券を含む複数の投資ポートフォリオの指定を受け取り、
    前記複数の投資ポートフォリオのための注文を作成し、入力し、変更し、および取り消すための資金運用会社からの指示を受け取り、
    前記複数の投資ポートフォリオの証券を取引するための注文を受け取るよう構成されるコンピュータユーザインターフェースと;
    外部通信ネットワークを介して、原資産保有組織注文管理システムおよび資金運用会社注文管理システムと通信するよう構成された通信コンピュータモジュールと;
    前記原資産保有組織注文管理システムおよび前記資金運用会社注文管理システムからの通信を、標準データフォーマットに変換するよう構成された変換コンピュータモジュールと;
    前記複数の投資ポートフォリオのコンプライアンス調査パラメータを保存および適用するよう構成されたルールベースのコンプライアンス・コンピュータモジュールと;
    特定注文の市場への影響予測が高いか低いかを定義する市場影響パラメータに基づいて、前記特定注文の取引の執行裁量権を与えられる組織を決定するよう構成された決定分析コンピュータモジュールと;を備え、
    前記コンピュータユーザインターフェースは、前記資金運用会社注文管理システムから、証券を取引するための注文を受け取り、前記注文を前記変換コンピュータモジュールに送信するよう構成され、
    前記変換コンピュータモジュールは、前記注文を前記標準データフォーマットに変換し、前記変換された注文を前記ルールベースのコンプライアンス・コンピュータモジュールに送信するよう構成され、
    前記ルールベースのコンプライアンス・コンピュータモジュールは、
    前記注文執行の結果、関連する前記投資ポートフォリオの前記コンプライアンス調査パラメータの違反が起こり得るかどうかを決定し、
    前記資金運用会社注文管理システムからの取消指示、前記資金運用会社注文管理システムからの置換指示、および前記原資産保有組織注文管理システムからの放出指示のうちの1つを受け取るまで、前記注文の執行を保留し、
    前記決定分析コンピュータモジュールは、
    前記注文が適用されるコンプライアンス調査パラメータに遵守していると決定された後に前記注文を受け取り、
    前記市場影響パラメータに基づいて、前記注文の市場影響予測が高いか低いかを決定するように構成され、
    前記注文がロータッチ注文であるように、前記決定分析コンピュータモジュールが前記市場影響予測を決定する場合、
    前記決定分析コンピュータモジュールは、
    同一証券のための取引処理で同一側面にある他のロータッチ注文を特定し、
    かかるロータッチ注文が特定される場合に、全ての前記ロータッチ注文の累積的な市場影響予測を決定し;
    取引ローテーション注文のパラメータセットを前記ロータッチ注文用に決定し;
    前記同一証券のための取引処理で同一側面にあるロータッチ注文の前記市場影響予測が、前記取引ローテーション注文パラメータを上回るかどうかを決定し、
    前記同一証券のための取引処理で同一側面にあるロータッチ注文の前記市場影響予測が、前記取引ローテーション注文パラメータを上回る場合、規制要件に遵守する前記取引ローテーション注文のための定義された手順に従って、前記ロータッチ注文中の取引ローテーション注文を特定し、
    注文の市場影響予測が取引アルゴリズムを使用するのに十分であるかどうかを判定するために、前記ロータッチ注文のアルゴリズムパラメータセットを決定し、
    前記市場影響予測が取引アルゴリズムを使用する前記パラメータを超えるかどうかを、前記ロータッチ注文に対して決定し、
    前記ロータッチ注文が前記取引アルゴリズムパラメータを超える場合に、前記注文の執行における取引アルゴリズムの必要性を特定し、
    前記注文が承認され、前記注文がロータッチに分類されるという指示と、適用される取引ローテーションおよび取引アルゴリズムパラメータのうち少なくとも1つを超えるロータッチ注文またはロータッチ注文のグループのために、取引ローテーション注文、アルゴリズム、ならびに取引ローテーション注文およびアルゴリズムの少なくとも1つの提言とを含むメッセージを作成し、
    前記メッセージを前記変換コンピュータモジュールに転送する、よう構成され、
    前記変換コンピュータモジュールは、前記原資産保有組織注文管理システムによって認められたデータフォーマットに前記メッセージを変換し、前記変換されたメッセージを前記通信コンピュータモジュールに転送するよう構成され、
    前記通信コンピュータモジュールは、前記変換されたメッセージを前記原資産保有組織注文管理システムに転送するよう構成されることによって、前記原資産保有組織注文管理システムが、前記ロータッチ注文に対して最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定することができ、前記ロータッチ注文を前記選定された執行場所またはブローカーに転送でき、
    前記注文がハイタッチ注文であるように、前記決定分析コンピュータモジュールが前記市場影響予測が高いと決定する場合、
    前記決定分析コンピュータモジュールは、
    前記注文が承認されてハイタッチに分類されるという指示を含むメッセージを作成し、
    前記メッセージを前記変換コンピュータモジュールに転送する、よう構成され、
    前記変換コンピュータモジュールは、前記資金運用会社注文管理システムによって認められたデータフォーマットに前記メッセージを変換し、前記変換したメッセージを前記通信コンピュータモジュールに転送するよう構成され、
    前記通信コンピュータモジュールは、前記変換されたメッセージを前記資金運用会社注文管理システムに転送するよう構成されることによって、前記資金運用会社が、前記ハイタッチ注文に対して最も優れた費用対効果戦略の決定に従って、少なくとも1つの執行場所またはブローカーを選定でき、前記ハイタッチ注文を前記選定された執行場所またはブローカーに転送できるシステム。
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