JP2011500862A - グリセロールの使用、作物処理の方法、タンクミックスのための組成物、およびタンクミックスのための組成物の調製方法 - Google Patents

グリセロールの使用、作物処理の方法、タンクミックスのための組成物、およびタンクミックスのための組成物の調製方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、1) 1.1) 少なくとも1種の農薬組成物と、1.2) バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロールとを混合することによる噴霧溶液の調製の工程;および2) 土壌および/または作物および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所および/または生息環境への該噴霧溶液の施用の工程を含む、作物の処理方法に関する。また、本発明はバイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロールの、少なくとも1種の農薬組成物を含む噴霧溶液の調製における使用に関する。さらに、水、バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロールおよび農薬組成物を含む噴霧溶液が開示される。
【選択図】なし

Description

本発明は、グリセロールを、有害生物防除における殺虫剤および殺ダニ剤、病害防除における殺菌剤、雑草防除における除草剤、植物成長調節剤、収穫前乾燥剤および栄養欠乏のための葉面肥料などの農薬の有効性を改善するために、アジュバントまたはコアジュバントとして、場合により植物油および/または鉱油と共に噴霧溶液の調製に使用することに関する。グリセロールを場合により植物油および/または鉱油と共に用いる本発明の作物処理方法は、好ましくは、高い性能を有し、必要とする水の量が少ない、低噴霧量の系において実施される。本発明はまた、作物および土壌に施用するタンクミックスのための組成物、ならびにその調製方法に関する。前記グリセロールは、農業生産地域にあるバイオディーゼル企業から得ることができる。
さらに、本発明は、1) 1.1)少なくとも1種の農薬組成物と、1.2)バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロール(raw glycerol)とを混合することによる噴霧溶液(「タンクミックス」)の調製の工程;および2)土壌および/または作物および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所および/または生息環境への該噴霧溶液の施用の工程を含む作物の処理の方法に関する。本発明はまた、バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロールの、少なくとも1種の農薬組成物を含む噴霧溶液の調製における使用に関する。さらに、本発明は、水、バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロールおよび農薬組成物を含む、農業用途のための噴霧溶液(タンクミックス)に関する。
好ましい実施形態と他の好ましい実施形態との組合せも、本発明の範囲に包含される。
アジュバントの開発により、新しい方法の導入を通して農業製品の噴霧における効率が著しく向上し、より良い分布、分散、吸収、雨に対する抵抗性、ならびに拮抗作用の減少および他の特性による性能の著しい進歩が認められる。最初に、アジュバントは主として除草剤の噴霧のために開発され、分散および分布を改善し、主に製品の吸収を増大させて、それにより噴霧の効率を増加させ、飛散による製品の損失を減らして、結果として環境中の製品の量を減少させるものであった。農業は進歩を続けている。そこでは、性能および施用の有効性の向上、ならびに損失の著しい減少を通して環境中への製品の排出を減少させることによる環境に対する改良を確かなものとするためにさらなる努力が行われてきた。このプロセスにおける別の重要な要因は、進行する水不足およびこの資源のより良い使用である。これらの要因のために、アジュバントの使用は、有害生物防除における殺虫剤および殺ダニ剤、病害防除における殺菌剤、植物成長調節剤、収穫前乾燥剤および葉面肥料の農業処理の方法にも拡大されて、噴霧の効率を改善し、製品の湿潤性、噴霧の被覆性および均一性、接触面積および葉のクチクラを通した溶液の浸透を増大させた。これは、除草剤と共に使用する場合のみに限らず、他のタイプの製品と共に使用する場合にも、細胞間隙および気孔を通した浸入の増大を起こした。例えばブラジルにおける農業の拡大に伴って、主に「セラード」(サバンナ)地域において、低油量(low oil volume)(LOV)と呼ばれる溶液の少量噴霧による農業処理の方法が開発されてきた。これは、補足剤として植物油を使用することで低容量の噴霧溶液を用いるもので、施用性能を改善するための植物油のコアジュバントとしての作用による大面積処理の方法である。
「ブラジルにおけるダイズのアジアさび病の影響、診断および取り扱い」("Impact, diagnosis and handling of Asiatic rust of soybean in Brazil")という表題の論文(Silvania H. Furlan, Summa Phytopathologica, 2005, 31, 119-120, 2005)には、飛行機により実施されるダイズ農場への低油量系による殺菌剤の噴霧において、ダイズ油を用いることにより、油を使用しない噴霧と比較してより良い噴霧が可能になり、経済的効果を上げることができることが記載されている。Kapusta (J. Am. Chem. Oil Soc., 1985, 62, 923-926)は、噴霧施用における除草剤の担体としてダイズ油を使用することを開示した。ShellhornおよびHull (Weed Science, 1971, 19(1), 102-106)は、25 wt%のグリセロールおよび70〜75 wt%の水、または25 wt%のグリセロール、15 wt%のイソパラフィン系フィトブランド(phytobland)油(すなわち、鉱油)および60 wt%の水を含む担体組成物を開示した。前記担体組成物を、実験室での試験において、針のないマイクロメーター駆動シリンジを用いて植物あたり40μlの量で施用した。2008年4月1日に公開されたブラジル特許出願BRPI0703636は、蒸発防止特性および植物表面へのより大きい接着性を有する溶液の製造に、バイオディーゼルの生産により得られるグリセロールを使用することを開示した。グリセロールはクリーンプロダクトであり、毒性の物質を含まない。
グリセロール(CH2(OH)CH(OH)CH2OH)は、1,2,3-プロパントリオールまたはグリセリンとしても知られており、アルコールの化学グループに属する。これは、バイオディーゼルの生産過程から得られる副生成物であり、16〜20℃の範囲(18℃)の融点、260〜320℃の範囲(290℃)の沸点、1.2〜1.5の密度を有し、物理的状態:液体、粘性および吸湿性である。工業界において既に知られている通り、バイオディーゼルは、基本的に植物油または動物由来の脂肪から生産される、再生可能資源からの生物燃料の代替供給源となっている。バイオディーゼルはエステル交換と呼ばれる過程により得られ、アルコールを使用することにより油中に含まれるエステルがグリセロールから分離する。したがって、このプロセスの副生成物としてグリセロールが得られる。このグリセロールは、使用される生産技術に特異的に依存して、0.01 wt.%〜50 wt.%の間で変化し得る不純物含有量およびメタノール(約0.2 wt.%)、塩化ナトリウム(約10 wt.%)および灰分(約10 wt.%)などの他の不純物を有するものが市販されている。したがって、グリセロールの純度は、精製されて、および精製されずに、50 wt.%から99.9 wt.%近くまでの範囲で多様である。バイオディーゼルがもたらす恩恵、例えば、再生可能資源から作られる点、温室効果を起こすガスの排出を減らす点、クリーンに作られたエネルギーへの増大する需要、石油派生物の輸入への依存の軽減(社会的見地に加えて)および持続可能な方法による収入の創出などのために、我々は、特にブラジルの「セラード」(サバンナ)の場合のような油料作物の生産地域において、バイオディーゼルを生産するための工業の急速な拡大を目にしている。
バイオディーゼルの大規模生産の影響の一つは、グリセロール供給の相当な増加であろう。グリセロールのさまざまな工業的利用の可能性にもかかわらず、グリセロールの余剰はバイオディーゼル工業の課題となるであろう。グリセロールの十分な需要がないので、余剰はバイオディーゼル生産プラントの廃棄物処理問題になる可能性がある。現在のところ、グリセロールは、さまざまな純度で、基本的に、樹脂の合成、製薬への用途に使用されている。化粧品、食品等では、他の化学物質に代えてグリセロールを使用するようになっている。グリセロールはまた、いくつかの農業製品の製剤または組成物中の成分として、ある種の有害生物防除のための餌の製剤において、またはある種の種子処理のための製品の製剤において、製品組成物に使用される。バイオディーゼルの工業規模の生産は、生産されるバイオディーゼル1トンあたり約15%のグリセロールを産出する。生産プラントの急速な進展を考慮すると、グリセロールの供給は、グリセロールの生産のための新しいプラントを作るのと同じ速度で増加するであろう。別の基本的な点は、物流の問題である。農業地域に工業単位が集中すると、グリセロールを他の従来の工業的用途に使用するためには相当な量のグリセロールを輸送する費用がかかり、採算が取れない。生産地の近くに好適な目的地が存在しない場合、グリセロールは適切に処理しなければならない環境負債になるであろう。すなわち、資本支出および稼働費用が増大して、結果的にこれらのバイオディーゼル生産プラントの経済的な魅力を減少させることとなろう。バイオディーゼルの生産は農業の中心地の近くに整備されているので、グリセロールの新しい持続可能な用途が農業の方法および作業の中に見出されれば、これはこれらの方法に対して有益な影響を有するであろう。
水に直接混合されたグリセロールを噴霧溶液に使用することは、水との混合により温度の上昇が起こるので、理論的には推奨されない。温度の上昇は、結果として植物毒性の危険性、熱需要につながる危険性、およびグリセロールが植物と接触した場合に損傷を起こす危険性を増大させる可能性がある。
農業処理技術を改良する必要により、少量の溶液または低油量(LOV)で噴霧する方法が使用されてきた。このタイプの噴霧は、基本的にブラジルの「セラード」(サバンナ)地域にいくつかの利益をもたらした。「セラード」地域では、水の使用を最適化することならびに噴霧溶液の量を減らしつつ農業処理の性能を増大させることおよび同じ装置でより広い面積を処理する能力を増大させることが必要とされる。従来の処理が1日あたり600 hであったのに比べて、LOVによる空中散布は1日あたり1000 haを処理することができる。空中散布および地上散布において、溶液の消費は標準的な水性処理と比較して50%に減少した。
従来の形態は、有害生物および病害防除のための農業処理の場合には、作物のタイプに依存して、(1)農薬+(2)1ヘクタールあたり約150〜約200リットルの通常の量の水、または1ヘクタールあたり約600リットルまでの大量の水を含む。この技術の欠点は、農業従事者が常に得ることができるわけではない大量の水が必要である点、およびLOV(低油量)と比較して、1日あたり装置あたりの面積で表した処理能力が低い点である。
BRPI0703636
Silvania H. Furlan, Summa Phytopathologica, 2005, 31, 119-120, 2005 J. Am. Chem. Oil Soc., 1985, 62, 923-926 Weed Science, 1971, 19(1), 102-106
本発明の第1の目的は、高い性能を示し、必要とされる水の量が少ない、作物および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所および/または生息環境の処理の改良された方法を提供する、農業処理組成物を含む噴霧溶液の調製におけるアジュバントまたはコアジュバントの使用であり、結果としてバイオディーゼル生産からの派生物が有益であることを証明することであった。本発明の第2の目的は、土壌および/または作物に施用するための農業組成物を含む噴霧溶液の調製においてアジュバントまたはコアジュバントとしてグリセロールを使用する、作物および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所もしくは生息環境の処理の方法を提供することである。本発明の第3の目的は、作物および/または土壌および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所および/または生息環境に施用するタンクミックスのための組成物を提供することである。本発明の第4の目的は、タンクミックスのための前記組成物の調製方法を提供することである。本発明のさらに別の目的は、高い性能を示し、必要とされる水の量が少ない、作物および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所および/または生息環境の処理の改良された方法を提供する、農業処理組成物を含む噴霧溶液を開発することであった。
前記目的は、1) 1.1)少なくとも1種の農薬組成物と、1.2)バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロールとを混合することによる噴霧溶液(「タンクミックス」)の調製の工程;および2) 該噴霧溶液の土壌および/または作物および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所および/または生息環境への施用の工程を含む作物処理の方法により解決される。
発明の詳細な説明
農業処理の系において、アジュバントまたはコアジュバントとしてグリセロールを使用する農業処理の方法、すなわち、農業噴霧のためのグリセロール系(Glycerol for Agricultural Spraying)(GAS)が、除草剤により雑草を防除するための系および殺菌剤により病害を防除する処理のための系を用いて検証され、グリセロールを使用する方法(そこにおいて、グリセロールは系に有益な効果を有する)により試験された作物の耐性の結果に基づいて、あらゆる農業処理への前記方法の実用性が明らかになった。本発明は、農業処理のための組成物を含む農業用噴霧溶液の調製においてグリセロールをアジュバントまたはコアジュバントとして使用することに関する。本発明はさらに、土壌および/または作物および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所および/または生息環境に施用される農業用噴霧溶液の調製において、アジュバントまたはコアジュバントとしてのグリセロールおよび場合により植物油および/または鉱油、ならびに少なくとも1種の農薬組成物を含む、作物処理の方法に関する。
本発明は、1) 1.1)少なくとも1種の農薬組成物と、1.2)バイオディーゼル生産により得られる未加工グリセロールとを混合することによる噴霧溶液(「タンクミックス」)の調製の工程;および2) 前記噴霧溶液の土壌および/または作物および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所および/または生息環境への施用の工程を含む作物処理の方法に関する。好ましくは、工程1)は、1.1)少なくとも1種の農薬組成物、1.2)未加工グリセロール、および3)植物油および/または鉱油を混合することを含む。
噴霧溶液は、典型的には、殺有害生物剤(pesticide)と液体担体の農薬組成物を含む。噴霧溶液はまた、タンクミックスとも呼ばれる。通常、噴霧溶液は、好ましくは施用の前12時間以内に、施用装置のタンクの中で、農薬組成物と液体担体とを混合することにより調製される。
一般に、農薬組成物は市販の、固体または液体の、殺有害生物剤を含む濃縮組成物である。例えば、農薬組成物としては、マイクロカプセル懸濁製剤(suspension of encapsulated products)(CS)、分散製剤(dispersible concentrate)(DC)、乳剤(emulsibiable concentrate)(EC)、フロアブル製剤(concentrated suspension)(SC)、マイクロカプセルサスポサスペンション製剤(suspo-suspension of encapsulated products)(SCS)、サスポエマルジョン製剤(SE)、顆粒水溶剤(soluble granule)(SG)、液剤(soluble concentrate)(SL)、水溶剤(soluble powder)(SP)、水溶性錠剤(ST)、水分散性錠剤(WT)、顆粒水和剤(granules dispersed in water)(WG)、水和剤(wettable powder)(WP)の剤型の製品が挙げられる。好ましくは、サスポエマルジョン製剤(SE)、液剤(SL)、乳剤(EC)およびフロアブル製剤(SC)の剤型が使用される。より好ましくは、液剤(SL)、フロアブル製剤(SC)、水和剤(WP)、サスポエマルジョン製剤(SE)および乳剤(EC)の形態が使用される。農薬組成物は直接施用するべきではなく、施用の前に液体担体により希釈されなければならない。公知の担体は、例えば水または植物油などの油である。
未加工グリセロールはバイオディーゼルの生産により得られる。好ましくは、バイオディーゼルは、植物油および動物脂肪からエステル交換により、特にメタノールとのエステル交換により生産される。より好ましくは、未加工グリセロールは、植物または動物の油または脂肪、好ましくは植物油または脂肪のアルカリ触媒エステル交換により得られる。前記の方法により、副生成物として未加工グリセロールが得られる。この未加工グリセロールは、0.01 wt.%〜50 wt.%の範囲で変化し得る不純物濃度で市販されている。典型的には、未加工グリセロールは、使用する生産技術に特異的に依存して、メタノール(約0.2 wt.%)、塩化ナトリウム(約10 wt.%)および灰分(約10 wt.%)などの不純物を有する。未加工グリセロールの不純物含有量は、0.01 wt.%〜50 wt.%の範囲であり得る。好ましい実施形態において、不純物含有量は、未加工グリセロールの総重量を基準として、5〜50 wt%、好ましくは10〜40 wt%、特に好ましくは15〜35 wt%の範囲である。したがって、グリセロールの純度は、精製されておよび精製されずに、50 wt.%〜99.9 wt.%の範囲である。好ましい未加工グリセロールは、80 wt.%の純度を有する未加工グリセロールである。
バイオディーゼルプラントから出る未加工グリセロール副産物のストリームは、典型的には、グリセロール、メタノール、水、無機塩(触媒残留物)、遊離脂肪酸、未反応のモノ、ジおよびトリグリセリド、メチルエステル、ならびに種々の他の非グリセロール有機物質(MONG)を、さまざまな量で含む。メタノールは、典型的には、このストリームから取り除いて再利用され、残ったものを中和した後、未加工グリセロールとして知られる(粗グリセロールとしても知られる)ものが得られる。未加工の形で、粗グリセロールは、典型的には、高い塩および遊離脂肪酸の含有量を有し、かなり着色している(黄色から暗褐色)。例えば、バイオディーゼルのエステル交換過程が塩基触媒であり、塩基がCH3ONaであって、HClにより中和された場合、塩はNaClであろう。塩基がCH3OKであった場合、塩はKClであろう。結果として、粗グリセロールは塩および他の種が存在するために直接の用途がほとんどなく、また、その燃料としての価値はわずかである。
通常、未加工グリセロールには、植物油および動物脂肪からのバイオディーゼルの生産に由来する副生成物が含まれる可能性がある。バイオディーゼルの生産に使用する植物油は典型的には、ダイズ(Glycine max)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、トウゴマ(Ricinus communis)、ワタ(Gossypium hirsutum)、アブラヤシ(Attalea speciosa M.)、ブラジルアブラヤシ(Elaeis guineensis N.)、ラッカセイ(Arachis hypogaea)、セイヨウアブラナ(Brassica campestris)、アボカド(Persia americana)、ココナッツ(Cocos nucifera)、トウモロコシ(Zea mays)、カシューナッツ(Anacardium occidentale)、オートムギ(Avena sativa)、ハウチワマメ(Lupinus albus)、コーヒー(Coffeea arabica)、アマ(Linum grandiflorum)、イネ(Oryza sativa)、カカオ(Theobroma cacao)、キャノーラ(Brassica napus)、オリーブ(Olea europaea)、ペカン(Carya illinoensis)、ホホバ(Simmondsia chinensis)、マカダミア(Macadamia ternifolia)、ブラジルナッツ(Bertholletia excelsa)および他の品種などの農作物に由来する。これらの作物はそれぞれ、約7〜約66 wt.%の範囲の植物油含有量を有する。
一般に、未加工グリセロールは、無機塩およびメタノールなどのさまざまな不純物を含む。好ましくは、無機塩はナトリウムもしくはカリウム塩または塩酸塩である。特に好ましい塩は、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムである。無機塩の量は、通常、未加工グリセロールの総重量を基準として、1.0 wt%以上、好ましくは、2.5 wt%以上、より好ましくは4.0 wt%以上である。無機塩は、1.0〜20 wt%、好ましくは2.5〜15 wt%、より好ましくは4.0〜12.0 wt%の量で存在し得る。例えば、塩化ナトリウムは、使用される生産技術に特異的に依存して、約10 wt.%の量で存在する。メタノールは、一般に1.0 wt%以下、好ましくは0.8 wt%以下、より好ましくは0.5 wt%以下の量で存在する。しばしば、メタノールは0.05〜1.0 wt%、好ましくは0.1〜0.8 wt%の量で存在する。例えば、メタノールは約0.2 wt.%の量で存在する。
場合により、タンクミックスは植物油および/または鉱油を含む。好ましくは、それは植物油、特に脱ガム植物油を含む。脱ガム植物油の例は、ダイズ(Glycine max)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、トウゴマ(Ricinus communis)、ワタ(Gossypium hirsutum)、アブラヤシ(Attalea speciosa M.)、ブラジルアブラヤシ(Elaeis guineensis N.)、ラッカセイ(Arachis hypogaea)、セイヨウアブラナ(Brassica campestris)、アボカド(Persia americana)、ココナッツ(Cocos nucifera)、トウモロコシ(Zea mays)、カシューナッツ(Anacardium occidentale)、オートムギ(Avena sativa)、ハウチワマメ(Lupinus albus)、コーヒー(Coffeea arabica)、アマ(Linum grandiflorum)、イネ(Oryza sativa)、カカオ(Theobroma cacao)、キャノーラ(Brassica napus)、オリーブ(Olea europaea)、ペカン(Carya illinoensis)、ホホバ(Simmondsia chinensis)、マカダミア(Macadamia ternifolia)、ブラジルナッツ(Bertholletia excelsa)から得られる油である。好ましくは、70 wt.%〜99 wt.%の範囲の純度を有するダイズ油および綿実油を使用する。鉱油は、ガソリンを生産するための石油の蒸留における副生成物である。それは、主にアルカン(典型的には15〜40個の炭素原子)および環状パラフィンからなる、通常透明な、無色の油である。例としては、パラフィン油(n-アルカンをベースとする)、ナフテン油(シクロアルカンをベースとする)および芳香族油(芳香族炭化水素をベースとする)が挙げられる。
典型的には、アジュバントは、溶剤、担体、イオン性もしくは非イオン性界面活性剤または消泡剤である。例としては、鉱油の化学基の誘導体、有機シリコーン、エトキシ化アルコール、エトキシ化エステル、獣脂アミン、フェノール、および鉱油およびメチルエステルのアジュバントの混成プレミックス、非イオン性界面活性剤のアジュバントまたはそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、アジュバントはイオン性または非イオン性界面活性剤であり、特に非イオン性界面活性剤が使用される。好適なイオン性または非イオン性界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールサルフェート、脂肪酸および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテルのアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩、さらに、スルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシ化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールおよび脂肪アルコール/エチレンオキシド縮合物、エトキシ化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシ化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグノ亜硫酸廃液およびメチルセルロースである。好ましい非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシ化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールおよび脂肪アルコール/エチレンオキシド縮合物、エトキシ化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシ化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステルである。
本発明はさらに、水、バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロールおよび農薬組成物を含む噴霧溶液に関する。噴霧溶液は、組成物の総重量に対して1〜20 wt.%のグリセロールを含む。好ましくは、本発明の組成物は、組成物の総重量に対して1〜20 wt.%のグリセロールおよび0 wt.%〜13 wt.%の油を含む。より好ましくは、該組成物は、組成物の総重量に対して1 wt.%〜20 wt.%のグリセロール、0 wt.%〜13 wt.%の油および19 wt.%〜99 wt.%の水から形成される。より好ましくは、該組成物は、組成物の総重量に対して、1 wt.%〜20 wt.%のグリセロール、0 wt.%〜13 wt.%の油、19 wt.%〜99 wt.%の水、および0.05 wt.%〜1 wt.%のアジュバントから形成される。さらに好ましくは、該噴霧溶液は、
1 wt.%〜20 wt.%の未加工グリセロール、
0 wt.%〜13 wt.%の油、
19 wt.%〜99 wt.%の水、
0.05〜1 wt.%のアジュバント、および
0.001〜60 wt.%の農薬組成物
(ここで、wt%は組成物の総重量を基準とする)
を含むか、好ましくはこれらから形成される。
本発明の噴霧溶液は、低噴霧量で使用され、典型的には、
a) 空中散布には、
- 1ヘクタールあたり5〜40リットルq.s.f.の水、好ましくは1ヘクタールあたり5〜15リットルq.s.f.の水、
- 1ヘクタールあたり5〜40リットルq.s.f.の水に対して0.05〜4リットルの未加工グリセロール、好ましくは、1ヘクタールあたり5〜15リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり1〜4リットル、
- 1ヘクタールあたり5〜40リットルq.s.f.の水に対して0〜5.0リットルの植物油、好ましくは、1ヘクタールあたり5〜15リットルq.s.f.の水に対して0.5〜2.0リットルの植物油、
- 1ヘクタールあたり5〜40リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり0.003〜0.4リットルまたはkgのアジュバント、好ましくは、1ヘクタールあたり5〜15リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり0.013〜0.2リットルまたはkgのアジュバント、および
- 1ヘクタールあたり5〜40リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり0.003リットルまたはkg〜6 Lまたはkgの農薬組成物、好ましくは、1ヘクタールあたり5〜15リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり0.1〜3リットルまたはkg、
b) 地上散布には、
- 1ヘクタールあたり15〜600リットルq.s.f.の水、好ましくは、1ヘクタールあたり15〜30リットルq.s.f.の水、
- 1ヘクタールあたり15〜600リットルq.s.f.の水に対して0.15〜24リットルの未加工グリセロール、好ましくは、1ヘクタールあたり15〜30リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり1〜4リットルの未加工グリセロール、
- 1ヘクタールあたり15〜30リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり0〜2リットルの植物油、好ましくは、1ヘクタールあたり15〜30リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり0.5〜2.0リットルの植物油、
- 1ヘクタールあたり15〜600リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり0.038〜6.0リットルのアジュバント、好ましくは、1ヘクタールあたり15〜約30リットルq.s.f.の水に対して0.038〜0.15 L/haのアジュバント、および
- 1ヘクタールあたり約15〜約600リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり0.003〜6 Lまたはkgの農薬組成物、好ましくは、1ヘクタールあたり15〜30リットルq.s.f.の水に対して1ヘクタールあたり0.1〜3.0リットルの農薬組成物、
(ここで、それぞれの成分の重量%は組成物の総重量を基準とする)
を含む。
別の好ましい実施形態において、噴霧溶液は、水、未加工グリセロールおよび農薬組成物を含み得る。好ましくは、該噴霧溶液中の未加工グリセロールは、未加工グリセロールの重量に対して60 wt%〜90 wt%のグリセロールおよび1.0 wt%〜20 wt%の無機塩を含む。より好ましくは、該噴霧溶液は、1 wt%〜20 wt%、好ましくは2 wt%〜14 wt%の未加工グリセロールを含む。さらに好ましくは、該噴霧溶液は、噴霧溶液の総重量に対して1 wt%〜20 wt%の未加工グリセロールを含み、ここで、未加工グリセロールは、未加工グリセロールの重量に対して60 wt%〜90 wt%のグリセロールおよび1.0 wt%〜20 wt%の無機塩を含む。最も好ましくは、該噴霧溶液は、噴霧溶液の総重量に対して2 wt%〜14 wt%の未加工グリセロールを含み、ここで、未加工グリセロールは、未加工グリセロールの重量に対して65 wt%〜85 wt%のグリセロールおよび2.5 wt%〜15 wt%の無機塩を含む。
さらに、以下の成分:
a) 19 wt.%〜99 wt.%の水、
b) 1 wt.%〜20 wt.%の未加工グリセロール、
c) 場合により、0.05〜1 wt.%のアジュバント、
d) 0.001〜60 wt.%の農薬製剤、
e) 場合により、0 wt.%〜13 wt.%の油、
f) タンクの容量を満たすのに必要な量の水(water q.s.f.)
(それぞれの成分の重量%は、組成物の総重量を基準とする)
をタンクに加える工程を含む(ここで、段階(b)、(c)、(d)および(e)は任意の順番で実施することができる)前記タンクミックスの典型的な調製方法を提供する。用語「q.s.f」は、“quants sats para”、すなわち、化合物を、ある量(例えば、タンクの容量)を100%にするのに必要な量で加えることを意味する。
別の好ましい実施形態において、噴霧溶液の調製方法は、水、未加工グリセロールおよび農薬組成物をタンクに加える工程を含む。別の好ましい実施形態において、未加工グリセロールを、噴霧溶液の総重量に対して1〜40 wt%、好ましくは1〜30 wt%、より好ましくは1〜25 wt%、さらに好ましくは1〜20 wt%、特に3〜30 wt%、とりわけ5〜20 wt%の量で加える、噴霧溶液の調製方法が提供される。別の好ましい実施形態において、未加工グリセロールを、噴霧溶液の総重量に対して0.5 wt%以上、好ましくは1.0 wt%以上、より好ましくは5.0 wt%以上、さらに好ましくは10 wt%以上、特に15 wt%以上、とりわけ19 wt%以上の量で噴霧溶液に加える。
水の量は、使用する装置の推奨に従うものでなければならない。しばしば、噴霧溶液は1ヘクタールあたり5〜600リットル(L/ha)の量で施用される。好ましくは、少量システムまたは「通常」量システムを使用し、より好ましくは少量システムを使用する。空中散布用装置による少量システムにおいて、噴霧溶液の施量は、通常1ヘクタールあたり5〜15リットルである。地上散布には、少量法の施量は通常1ヘクタールあたり15〜30リットルであり、従来の方法と比べて、水の量が顕著に減少している。農薬組成物の量の増減は、製造者の指示および適した農業実務に従うものでなければならない。より多量のシステムは、植物油を必要とせず、添加剤としてグリセロールのみを使用し得る。それらは好ましくは100 L/ha〜600 L/haの量で施用される。
典型的には、少量空中散布において、目的物から2〜3メートルの飛行高度、12〜15メートルの散布帯および飛行の方向に対して90°のノズル角度を用いて、好適な環境条件においてのみ施用することにより、施用中の散布帯の重なりを避けながら、1ヘクタールあたり10 km未満の風速の条件下で、1ヘクタールあたり5〜15リットルの用量が施用される。
別の好ましい実施形態において、空中散布の用量は、以下の通りである。
- 1ヘクタールあたり5〜40リットルq.s.f.の水(「高用量」)、好ましくは1ヘクタールあたり5〜15リットルq.s.f.の水(「低用量」)、
- 高用量に対して1ヘクタールあたり0.05〜4リットルの未加工グリセロール、好ましくは、低用量に対して1ヘクタールあたり1〜4リットル、
- 高用量に対して1ヘクタールあたり0〜5.0リットルの植物油、好ましくは、低用量に対して1ヘクタールあたり0.5〜2.0リットルの植物油、
- 高用量に対して1ヘクタールあたり0.003〜0.4リットルまたはkgのアジュバント、好ましくは、低用量に対して1ヘクタールあたり0.013〜0.2リットルまたはkgのアジュバント、
- 高用量に対して1ヘクタールあたり0.003リットルまたはkg〜6 Lまたはkgの農薬組成物、好ましくは、低用量に対して1ヘクタールあたり0.1〜3リットルまたはkg。
別の好ましい実施形態において、地上散布の用量は、以下の通りである。
- 1ヘクタールあたり15〜600リットルq.s.f.の水(「高用量」)、好ましくは1ヘクタールあたり15〜30リットルq.s.f.の水(「低用量」)、
- 高用量に対して1ヘクタールあたり0.15〜24リットルの未加工グリセロール、好ましくは、低用量に対して1ヘクタールあたり1〜4リットル、
- 高用量に対して1ヘクタールあたり0〜2リットルの植物油、好ましくは、低用量に対して1ヘクタールあたり0.5〜2.0リットル、
- 高用量に対して1ヘクタールあたり0.038〜6.0リットルのアジュバント、好ましくは、低用量に対して0.038〜約0.15 L/ha、
- 高用量に対して1ヘクタールあたり0.003〜約6 Lまたはkgの農薬組成物、好ましくは、低用量に対して1ヘクタールあたり0.1〜約3リットル。
一般的なタイプの装置は、1ヘクタールあたり5〜40リットルの噴霧溶液を施用する空中農薬散布による処理に特化されたもの、好ましくは1ヘクタールあたり5〜15リットルの溶液量の施用に関して生産性および精度において高い性能を有する装置である。地上散布には、1ヘクタールあたり15〜600リットルの溶液量の施用のための装置、好ましくは1ヘクタールあたり15〜30リットルの少量の施用のための自己推進型の散布装置を使用する。
グリセロールを用いる農業処理の施用時間に関しては、農薬、雑草を防除するための除草剤、病害を防除するための殺菌剤、有害生物を防除するための殺虫剤および殺ダニ剤、収穫高を上げるための植物成長調節剤の推奨または植物の栄養欠乏を修正するための葉面肥料の施用における推奨を順守しなければならない。
前記の方法を採用することができる農業処理は、農業栽培に関係するすべてのもの、ならびに農業以外への使用における処理である。農業処理は、ダイズ(Glycine max)、ワタ(Gossypium hirsutum)、インゲンマメ(Phaseolus spp)、エンドウマメ(Pisum sativum)、ラッカセイ(Arachis hypogaea)、マメ科植物、トウモロコシ(Zea mays)、イネ(Oryza sativa)、グレインソルガム(Sorghum bicolor)、コムギ(Triticum aestivum)、キビ(Pennisetum glaucum)、ライムギ(Secale cereale)、オオムギ(Hordeum vulgare)、サトウキビ(Saccharum officinarum)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、キャノーラ(Brassica rapa)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、トウガラシ(Capsicum annuum)、タマネギ(Allium cepa)、ニンニク(Allium sativum)、ニンジン(Daucus carota)などの一年生農作物、または柑橘類(Citrus spp.)、コーヒー(Coffeea arabica)、バナナ(Musa spp.)、リンゴ(Malus spp)、ナシ(Pyrus spp)、モモ(Prunus persica)、ネクタリン(Prunus persica/nusipersica)、ブドウ(Vitis spp.)、カキ(Diospyros kaki)、マンゴー(Mangifera indica)などの他の多年生作物、マツ(Pinus spp.)、ユーカリ(Eucalyptus spp.)、アカシア(Acacia mearnsii)、ゴム(Hevea brasiliensis)、アブラヤシ(Elaeis guineensis N.)などの森林作物に施用することができる。
好ましくは、前記方法は、ダイズ(Glycine max)、ワタ(Gossypium hirsutum)、トウモロコシ(Zea mays)、サトウキビ(Saccharum officinarum)、バナナ(Musa spp.)およびヒマワリ(Helianthus annuus)の作物に使用することができる。道路、鉄道、工業地帯および市街地において農業以外の使用も可能である。
用語「殺有害生物剤」は、本発明の意味において、1種以上の化合物が殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、除草剤および/もしくは薬害軽減剤または成長調節剤からなる群より選択され得ることを表す。前記のクラスの2種以上の殺有害生物剤の混合物も使用することができる。このような殺有害生物剤は当業者に公知であり、例えば、The Pesticide Manual, 13th Ed. (2003), The British Crop Protec-tion Council, Londonに記載されている。
除草剤には、例えば、アリールオキシアルカン酸、アリールオキシフェノキシプロピオン酸、ピリジニルオキシアルカン酸、ピリジノカルボン酸、ピリミジニルオキシ安息香酸、キノリノカルボン酸類、ピリミジニルオキシ安息香酸の類似体、アニリド類、ビピリジル類、シクロヘキセンジカルボキシイミド、ジフェニルエーテル、N-フェニルフタルイミド類、置換グリシン、置換ホモアラニン、イミダゾリノン類、イソキサゾリジノン類、シクロヘキサンジオンオキシム類、スルホニル尿素類、トリアジン類、トリアジノン類、トリアゾリノン類、トリアゾロン類、ウラシル類、尿素類、ピラゾロン類、ピリミジオン類(pyrimidiones)、フェニルウラシル、ピリミジニルチオベンゾエート、トリアゾロピリミジン類、ジニトロアニリン類、ピリダイン類、ピリダジノン類、ニコチンアニリド類、フェノキシ類(phenoxies)、安息香酸類、カルボン酸類、セミカルバゾン類、ベンゾチアジアゾール類、フェニルピリダジン類、デンプン類、チオカルバメート類、トリアゾール類、ジフェニルエーテル類、オキサジアゾール類、クロロアセトアミド類、アセトアミド類、オキシアセトアミド類、ビピリジル類、トリケトン類、ピラゾール類、イソキサゾール類、ベンゾイルイソキサゾールの化学グループが含まれる。
好ましい実施形態において、除草剤は以下からなる群から選択される:
- アセトアミド類:アセトクロル、アラクロル、ブタクロル、ジメタクロル、ジメテナミド、フルフェナセット、メフェナセット、メトラクロル、メタザクロル、ナプロパミド、ナプロアニリド、ペトキサミド、プレチラクロル、プロパクロル、テニルクロル;
- アミノ酸誘導体:ビラナホス、グリホセート、グルホシネート、スルホゼート;
- アリールオキシフェノキシプロピオネート類:クロジナホップ、シハロホップ-ブチル、フェノキサプロプ、フルアジホップ、ハロキシホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ-P-テフリル;
- ビピリジル類:ジクアット、パラクアット;
- (チオ)カルバメート類:アズラム、ブチラート、カルベタミド、デスメジファム、ジメピペレート、エプタム(EPTC)、エスプロカルブ、モリネート、オルベンカルブ、フェンメジファム、プロスルホカルブ、ピリブチカルブ、チオベンカルブ、トリアラート;
- シクロヘキサンジオン類:ブトロキシジム、クレトジム、シクロキシジム、プロホキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム;
- ジニトロアニリン類:ベンフルラリン、エタルフルラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン、トリフルラリン;
- ジフェニルエーテル類:アシフルオルフェン、アクロニフェン、ビフェノクス、ジクロホップ、エトキシフェン、フォメザフェン、ラクトフェン、オキシフルオルフェン;
- ヒドロキシベンゾニトリル類:ブロモキシニル、ジクロベニル、イオキシニル;
- イミダゾリノン類:イマザメタベンズ、イマザモクス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル;
- フェノキシ酢酸類:クロメプロプ、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D),2,4-DB、ジクロプロプ、MCPA、MCPA-チオエチル、MCPB、メコプロプ;
- ピラジン類:クロリダゾン、フルフェンピル-エチル、フルチアセット、ノルフルラゾン、ピリデート;
- ピリジン類:アミノピラリド、クロピラリド、ジフルフェニカン、ジチオピル、フルリドン、フルロキシピル、ピクロラム、ピコリナフェン、チアゾピル;
- スルホニル尿素類:アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン-エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、フォラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン、メソスルフロン、メトスルフロン-メチル、ニコスルフロン、オキサスルフロン、ピリミスルフロン、プロスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン、トリトスルフロン、1-((2-クロロ-6-プロピル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)スルホニル)-3-(4,6-ジメトキシ-ピリミジン-2-イル)尿素;
- トリアジン類:アメトリン、アトラジン、シアナジン、ジメタメトリン、エチオジン、ヘキサジノン、メタミトロン、メトリブジン、プロメトリン、シマジン、テルブチラジン、テルブチリン、トリアジフラム;
- 尿素類:クロロトルロン、ダイムロン、ジウロン、フルオメツロン、イソプロツロン、リヌロン、メタベンズチアズロン、テブチウロン;
- 他のアセト乳酸合成酵素阻害剤:ビスピリバク-ナトリウム、クロランスラム-メチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルカルバゾン、フルメトスラム、メトスラム、オルト-スルファムロン、ペノクススラム、プロポキシカルバゾン、ピリバムベンズ-プロピル、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、ピリミノバク-メチル、ピリミスルファン、ピリチオバク、ピロキサスルホン、プロクススラム;
- その他:アミカルバゾン、アミノトリアゾール、アニロホス、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベンカルバゾン、ベンフルレゼート、ベンゾフェナプ、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ブロマシル、ブロモブチド、ブタフェナシル、ブタミホス、カフェンストロール、カフェントラゾン、シニドン-エチル、クロルタル、シンメチリン、クロマゾン、クミルロン、シプロスルファミド、ジカムバ、ジフェンゾクアット、ジフルフェンゾピル、エンドタール、エトフメゼート、エトベンザニド、フェントラザミド、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルポキサム、フルオロクロリドン、フルルタモン、インダノファン、イソキサベン、イソキサフルトール、レナシル、プロパニル、プロピザミド、キンクロラック、キンメラック、メソトリオン、アルソン酸メチル、ナプタラム、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、ペントキサゾン、ピノキサデン、ピラクロニル、ピラフルフェン-エチル、ピラスルホトール、ピラゾキシフェン、ピラゾキシネート、キノクラミン、スルコトリオン、スルフェントラゾン、テルバシル、テフリルトリオン、テムボトリオン、チエンカルバゾン、トプラメゾン、4-ヒドロキシ-3-[2-(2-メトキシ-エトキシメチル)-6-トリフルオロメチル-ピリジン-3-カルボニル]-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-エン-2-オン、(3-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(3-メチル-2,6-ジオキソ-4-トリフルオロメチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イル)-フェノキシ]-ピリジン-2-イルオキシ)酢酸エチルエステル、6-アミノ-5-クロロ-2-シクロプロピル-ピリミジン-4-カルボン酸メチルエステル、6-クロロ-3-(2-シクロプロピル-6-メチル-フェノキシ)-ピリダジン-4-オール、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-フェニル)-5-フルオロ-ピリジン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸メチルエステルおよび4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-3-ジメチルアミノ-2-フルオロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸メチルエステル、フェニルウラシル類、例えばサフルフェナシル、ブタフェナシル、フルプロパシル。
好ましくは、フェニルウラシル、置換グリシンおよびイミダゾリノン類の化学グループに由来する除草剤が使用される。他の好ましい実施形態において、フェニルウラシル類、アミノ酸誘導体およびイミダゾリノン類の化学グループに由来する除草剤が使用される。
殺菌剤には、例えば、アルキレンビス(ジチオカルバメート)、トリアゾール類似体、ベンズイミダゾール類、ベンズイミダゾール類、ジカルボキシイミド類、ストロビルリン類、フタリド類、グアニジン類、イミダゾール類、イソフタロニトリル類、モルホリン類、オキサゾリジンジオン類、キノン類、トリアゾール類、イミダゾール類、ピペラジン類、ピリジン類、ピリミジン類、オキサゾリジノン類、ブチロラクトン類、ピペリジン類、スピロケタールアミン類、アニリド類、ピリミジン類、アシルアミン類、アニリノピリミジン類、ジエトフェンカルブ、ジエトフェンカルブ、フェニルピロール類、桂皮酸、還元酵素阻害剤、脱水素酵素阻害剤、ヒドロキシアニリド、抗生物質、ポリオキシン、ベンゾチアジアゾール類、アミノ酸、デンプン、カルバメート類、シアノアセトアミドオキシム、有機スズ、無機ジチオキルバメート類および関連化合物、フタルイミド、クロロニトリル類、スルファミド、グアニジン類、トリアジン類、フェニルピリジンアミン類、キノキサリン類のような殺菌剤の化学グループが含まれる。
好ましい実施形態において、殺菌剤は以下からなる群から選択される:
A)ストロビルリン類
アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン、フルオキサストロビン、クレゾキシム-メチル、メトミノストロビン、オリザストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピリベンカルブ、トリフロキシストロビン、2-(2-(6-(3-クロロ-2-メチル-フェノキシ)-5-フルオロ-ピリミジン-4-イルオキシ)-フェニル)-2-メトキシイミノ-N-メチル-アセトアミド、3-メトキシ-2-(2-(N-(4-メトキシ-フェニル)-シクロプロパン-カルボキシイミドイルスルファニルメチル)-フェニル)アクリル酸メチルエステル、(2-クロロ-5-[1-(3-メチルベンジルオキシイミノ)エチル]ベンジル)カルバメートメチル、および2-(2-(3-(2,6-ジクロロフェニル)-1-メチル-アリリデンアミノオキシメチル)フェニル)-2-メトキシイミノ-N-メチル-アセトアミド;
B)カルボキサミド類
- カルボキシアニリド類:ベナラキシル、ベナラキシル-M、ベノダニル、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フェンヘキサミド、フルトラニル、フラメトピル、イソピラザム、イソチアニル、キララキシル、メプロニル、メタラキシル、メタラキシル-M(メフェノキサム)、オフレース、オキサジキシル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、テクロフタラム、チフルザミド、チアジニル、2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-カルボキシアニリド、2-クロロ-N-(1,1,3-トリメチル-インダン-4-イル)-ニコチンアミド、N-(2',4'-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',4'-ジクロロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',5'-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',5'-ジクロロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5'-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3'-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3'-クロロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2'-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2'-クロロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5'-ジクロロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',4',5'-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',4',5'-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロポキシ)-フェニル]-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)-フェニル]-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-トリフルオロメチルチオビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-(1,3-ジメチル-ブチル)-フェニル)-1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-(1,3,3-トリメチル-ブチル)-フェニル)-1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-クロロ-3',5'-ジフルオロ-ビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-クロロ-3',5'-ジフルオロ-ビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',4'-ジクロロ-5'-フルオロ-ビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5'-ジフルオロ-4'-メチル-ビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、 N-(3',5'-ジフルオロ-4'-メチル-ビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-ビシクロプロピル-2-イル-フェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(シス-2-ビシクロプロピル-2-イル-フェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(トランス-2-ビシクロプロピル-2-イル-フェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[1,2,3,4-テトラヒドロ-9-(1-メチルエチル)-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド;
- カルボン酸モルホリド類:ジメトモルフ、フルモルフ;
- 安息香酸アミド類:フルメトバー、フルオピコリド、フルオピラム、ゾキサミド、N-(3-エチル-3,5,5-トリメチル-シクロヘキシル)-3-ホルミルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンズアミド;
- 他のカルボキサミド類:カルプロパミド、ジクロシメット、マンジプロパミド、オキシテトラサイクリン、シチオファルム、およびN-(6-メトキシ-ピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボン酸アミド;
C)アゾール類
- トリアゾール類:アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムモコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアフォール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、オキスポコナゾール、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、1-(4-クロロフェニル)-2-([1,2,4]トリアゾール-1-イル)シクロヘプタノール;
- イミダゾール類:シアゾファミド、イマザリル、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール;
- ベンズイミダゾール類:ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール;
- その他:エタボキサム、エトリジアゾール、ヒメキサゾールおよび2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジメトキシフェニル)イソオキサゾール-5-イル]-2-プロパ-2-イニルオキシ-アセトアミド;
D)ヘテロシクリル化合物
- ピリジン類:フルアジナム、ピリフェノクス、3-[5-(4-クロロ-フェニル)-2,3-ジメチル-イソオキサゾリジン-3-イル]-ピリジン、3-[5-(4-メチル-フェニル)-2,3-ジメチル-イソオキサゾリジン-3-イル]-ピリジン、2,3,5,6-テトラ-クロロ-4-メタンスルホニル-ピリジン、3,4,5-トリクロロピリジン-2,6-ジ-カルボニトリル、N-(1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-エチル)-2,4-ジクロロニコチンアミド、N-[(5-ブロモ-3-クロロ-ピリジン-2-イル)-メチル]-2,4-ジクロロ-ニコチンアミド;
- ピリミジン類:ブピリマート、シプロジニル、ジフルメトリム、フェナリモール、フェルミゾン、メパニピリム、ニトラピリン、ヌアリモール、ピリメタニル;
- ピペラジン類:トリフォリン;
- ピロール類:フェンピクロニル、フルジオキソニル;
- モルホリン類:アルジモルフ、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ;
- ピペリジン類:フェンプロピジン;
- ジカルボキシイミド類:フルオロイミド、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
- 非芳香族5員ヘテロシクリル類:ファモキサドン、フェンアミドン、オクチリノン、プロベナゾール、5-アミノ-2-イソプロピル-3-オキソ-4-オルト-トリル-2,3-ジヒドロ-ピラゾール-1-カルボチオ酸S-アリルエステル;
- その他:アシベンゾラー-S-メチル、アミスルブロム、アニラジン、ブラスチシジン-S、カプタフォール、カプタン、キノメチオネート、ダゾメット、デバカルブ、ジクロメジン、ジフェンゾクアット、ジフェンゾクアットメチルスルフェート、フェンオキサニル、フォルペット、オキソリン酸、ピペラリン、プロキナジド、ピロキロン、キノキシフェン、トリアゾキシド、トリシクラゾール、2-ブトキシ-6-ヨード-3-プロピルクロメン-4-オン、5-クロロ-1-(4,6-ジメトキシ-ピリミジン-2-イル)-2-メチル-1H-ベンゾイミダゾール、5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、6-(3,4-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-(4-tert-ブチルフェニル)-5-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-メチル-6-(3,5,5-トリメチル-ヘキシル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-メチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-メチル-5-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-エチル-5-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-エチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-エチル-6-(3,5,5-トリメチル-ヘキシル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-オクチル-5-プロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-メトキシメチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-オクチル-5-トリフルオロメチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミンおよび5-トリフルオロメチル-6-(3,5,5-トリメチルヘキシル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン;
E)カルバメート類
- チオ-およびジチオカルバメート類:フェルバム、マンコゼブ、マネブ、メタム、メタスルホカルブ、メチラム、プロピネブ、チラム、ジネブ、ジラム;
- カルバメート類:ベンチアバリカルブ、ジエトフェンカルブ、フルベンチアバリカルブ、イプロバリカルブ、プロパモカルブ、塩酸プロパモカルブ、バリフェナルおよびN-(1-(1-(4-シアノ-フェニル)エタンスルホニル)-ブタ-2-イル)カルバミン酸-(4-フルオロフェニル)エステル;
F)他の活性物質
- グアニジン類:グアニジン、ドジン、ドジン遊離塩基、グアザチン、グアザチン-アセテート、イミノクタジン、イミノクタジン-トリアセテート、イミノクタジン-トリス(アルベシレート);
- 抗生物質:カスガマイシン、塩酸カスガマイシン水和物、ストレプトマイシン、ポリオキシン、バリダマイシンA;
-ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ、ニトロタール-イソプロピル、テクナゼン
- 有機金属化合物:フェンチン塩、例えばフェンチン-アセテート、フェンチンクロリドまたはフェンチンヒドロオキシド;
- 硫黄含有ヘテロシクリル化合物:ジチアノン、イソプロチオラン;
- 有機リン化合物:エジフェンホス、フォセチル、フォセチル-アルミニウム、イプロベンフォス、リン酸およびその塩、ピラゾホス、トルクロフォス-メチル;
- 有機塩素化合物:クロロタロニル、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、フルスルファミド、ヘキサクロロベンゼン、ペンシクロン、ペンタクロロフェノールおよびその塩、フタリド、キントゼン、チオファネート-メチル、トリルフルアニド、N-(4-クロロ-2-ニトロ-フェニル)-N-エチル-4-メチル-ベンゼンスルホンアミド;
- 無機活性物質:ボルドー混合物、酢酸銅、水酸化銅、オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅、硫黄;
- その他:ビフェニル、ブロノポール、シフルフェナミド、シモキサニル、ジフェニルアミン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、オキシン-銅、プロヘキサジオン-カルシウム、スピロキサミン、トリルフルアニド、N-(シクロプロピルメトキシイミノ-(6-ジフルオロ-メトキシ-2,3-ジフルオロ-フェニル)-メチル)-2-フェニルアセトアミド、N'-(4-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-2,5-ジメチル-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(4-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-2,5-ジメチル-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(2-メチル-5-トリフルオロメチル-4-(3-トリメチルシラニル-プロポキシ)-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、およびN'-(5-ジフルオロメチル-2-メチル-4-(3-トリメチルシラニル-プロポキシ)-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン。好ましくは、トリアゾール類およびストロビルリン類の化学グループの殺菌剤が使用される。
殺虫剤には、例えば、ピラゾール類似体、アベルメクチン、置換ベンゾイル尿素、塩素化シクロジエン類、クロロジフェニルスルホン、 合成ピレスロイド類、ピレスリン類、有機スズ(有機スズマトリサイド(matricide))、ピリダジノン、チアジアジノン、チアゾリジンカルボキシアミド、カルバメート類、有機リン酸化合物類、フェニルピラゾール類、ジフェニルエタン類、クロロニコチン類、カルタップ、ベンスルタップ、スピノシン類、アベルメクチン、ミルベマイシン、内分泌かく乱物質(ピメトロジン、クリオライト)、ピロール化合物、亜硝酸エステルマトリサイド、トリアジン、安息香酸、ヒドラジン、トリアザペンタジエンといった化学グループが含まれる。
好ましい実施形態において、殺虫剤は以下からなる群から選択される:
- 有機(チオ)リン酸エステル類:アセフェート、アザメチホス、アジンホス-メチル、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クロルフェンビンホス、ジアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチル-パラチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシデメトン-メチル、パラオキソン、パラチオン、フェントエート、フォサロン、フォスメット、フォスファミドン、フォレート、フォキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テトラクロルビンホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロルホン;
- カルバメート類:アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、フェノキシブカルブ、フラチオカルブ、メチオカルブ、メトミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、トリアザメート;
- ピレスロイド類:アレスリン、ビフェントリン、シフルスリン、シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロクス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、イミプロトリン、ラムダ-シハロトリン、ペルメトリン、パレトリン、ピレトリンIおよびII、レスメトリン、シラフルオフェン、タウ-フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、ジメフルトリン;
- 昆虫成長阻害剤:a)キチン合成阻害剤:ベンゾイル尿素類:クロルフルアズロン、シラマジン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン;ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンタジン;b)エクジソン拮抗剤:ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチン;c)幼若ホルモン様物質:ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラメート;
- ニコチン性受容体作動剤/拮抗剤化合物:クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド、1-(2-クロロ-チアゾール-5-イルメチル)-2-ニトロイミノ-3,5-ジメチル-[1,3,5]トリアジナン;
- GABA拮抗性化合物:エンドスルファン、エチプロール、フィプロニル、バニリプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、5-アミノ-1-(2,6-ジクロロ-4-メチルフェニル)-4-スルフィナモイル-1H-ピラゾール-3-カルボチオ酸アミド;
- 大環状ラクトン殺虫剤:アバメクチン、エマメクチン、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサド、スピネトラム;
- ミトコンドリア電子伝達阻害剤(METI)I殺ダニ剤:フェナザキン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム;
- METI IIおよびIII化合物:アセキノシル、フルアシプリム、ヒドラメチルノン;
- 脱共役剤:クロルフェナピル;
- 酸化的リン酸化阻害剤:シヘキサチン、ジアフェンチウロン、フェンブタチンオキシド、プロパルギット;
- 脱皮かく乱化合物:クリオマジン;
- 混合機能オキシダーゼ阻害剤:ピペロニルブトキシド;
- ナトリウムチャンネル遮断剤:インドキサカルブ、メタフルミゾン;
- その他:ベンクロチアズ、ビフェナゼート、カルタップ、フロニカミド、ピリダリル、ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、フルベンジアミド、クロルアントラニリプロール、シアジピル(HGW86)、シエノピラフェン、フルピラゾホス、シフルメトフェン、アミドフルメト、イミシアホス、ビストリフルロンおよびピリフルキナゾン。好ましくは、殺虫剤はピレスロイド、ベンゾイル尿素またはピラゾールである。他の好ましい実施形態において、殺虫剤はピレスロイド、ベンゾイル尿素またはGABA拮抗性化合物である。
殺ダニ剤は、ピラゾール、アベルメクチン、ベンゾイル尿素、塩素化シクロジエン、クロロジフェニルスルホン、ピレスロイドエステル、有機スズ、ピリダジノン、チアジアジノン、チアゾリジンカルボキシアミドからなる群から選択される。好ましくは、ベンゾイル尿素、有機スズおよびピラゾール類似体が使用される。
生長調節剤の例は、アブシジン酸、アミドクロル、アンシミドール、6-ベンジルアミノプリン、ブラシノライド、ブトラリン、クロルメコート(クロルメコートクロリド)、コリンクロリド、シクラニリド、ダミノジット、ジケグラック、ジメチピン、2,6-ジメチルピリジン、エセフォン、フルメトラリン、フルルプリミドール、フルチアセト、ホルクロルフェニュロン、ジベレリン酸、イナベンフィド、インドール-3-酢酸、マレイン酸ヒドラジド、メフルイジド、メピコート(メピコートクロリド)、ナフタレン酢酸、N-6-ベンジルアデニン、パクロブトラゾール、プロヘキサジオン(プロヘキサジオン-カルシウム)、プロヒドロジャスモン、チアジアズロン、トリアペンテノール、トリブチルホスホロトリチオアート、2,3,5-トリ-ヨード安息香酸、トリネキサパック-エチルおよびウニコナゾールである。
除草剤による農業処理には、広葉雑草、例えば、イポモエア(Ipomoea)属の種、コメリナ(Commelina)属の種、コトブキギク(Tridax procumbens)、ユーフォルビア(Euphorbia)属の種、シダ(Sida)属の種、ビデンス(Bidens)属の種、ガリンソガ(Galinsoga)属の種、ソラヌム(Solanum)属の種;キサンチウム(Xanthium)属の種、ケノポジウム(Chenopodium)属の種、ヒロハフタバムグラ(Spermacoce latifolia)、ブラジルハシカグサモドキ(Richardia brasiliensis)、ノゲシ(Sonchus oleraceous)、コニザ(Conyza)属の種、アマランサス(Amaranthus)属の種、アカントスペルマム(Acanthospermum)属の種、ヒプティス(Hyptis)属の種、ハナスベリヒユ(Portulaca oleracea)、エビスグサ(Cassia obtusifolia)などの経済的に重要な主要な種の防除、さらに、シペラス(Cyperus)属の種のカヤツリグサ科植物、ならびにブラキアリア(Brachiaria)属の種、ジギタリア(Digitaria)属の種、パニカム(Panicum)属の種、セタリア(Setaria)属の種、セイバンモロコシ(Sorghum halepense)、エキノクロア(Echinochloa)属の種、オヒシバ(Eleusine indica)、ペニセタム(Pennisetum)属の種などのイネ科植物、および作物との有害な競合のために重要性が増してきている他の種の雑草の防除が含まれる。好ましくは、イポモエア(Ipomoea)属の種、ショウジョウソウ(Euphorbia heterophylla)、エキノクロア(Echinochloa)属の種およびエビスグサ(Cassia obtusifolia)の防除がある。
殺虫剤による農業処理には、葉の処置による昆虫の防除、例えば、ダイズに損害を与えるアンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)およびシュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、トウモロコシに損害を与えるスポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、ワタ作物に損害を与えるアラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、ワタアカミムシガ(Pectinophora gossypiella)およびヘリオティス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ワタミハナゾウムシ(Anthonomus grandis)、スリップス(Thrips)属の種、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、コーヒー作物に損害を与えるレウコプテラ・コフェーラ(Leucoptera coffeella)、トマト作物に損害を与えるネオレウシノデス・エレガンタリス(Neoleucinodes elegantalis)、ワタ作物に損害を与えるジアブロチカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)およびエピカウタ・アトマリア(Epicauta atomaria)の種の害虫の防除が含まれる。好ましくは、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)、シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、ヘリオティス・ビレセンス(Heliothis virescens)およびワタアブラムシ(Aphis gossypii)の防除のための殺虫剤を使用する。
殺ダニ剤による農業処理には、ダニ、例えば、柑橘類作物に損害を与えるミカンサビダニ(Phyllocoptruta oleivora)、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis)、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、エウテトラニクス・バンクシ(Eutetranychus banksi)、ワタ作物に損害を与えるチャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)、ナミハダニ(Tetranychus urticae)の防除が含まれる。好ましくは、殺ダニ剤は、ミカンサビダニ(Phyllocoptruta oleivora)、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis)およびチャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)の防除に使用される。
殺菌剤による農業処理には、菌類による病害、例えば、ダイズ作物に損害を与えるファコプソラ・パキリジ(Phakopsora packyrhizi)、コリネスポラ・カシイコラ(Corynespora cassiicola)、セプトリア・グリシネス(Septoria glycines)、セルコスポラ・キクチイ(Cercospora kikuchii)、ミクロスファエラ・ジフサ(Microsphaera diffusa)、コムギ作物に損害を与えるセプトリア・トリチシ(Septoria tritici)、レプトスファエリア・ノドルム(Leptosphaeria nodorum)、ビポラリス・ソロキニアナ(Bipolaris sorokiniana)、プクキニア・レコンディタ(Puccinia recondita)、ドレクスレラ・トリチシ-レペンティス(Drechslera tritici-repentis)、トウモロコシ作物に損害を与えるプクキニア・ポリソラ(Puccinia polysora)、ファエオスファエリア・マイディス(Phaeosphaeria maydis)、ワタ作物に損害を与えるコレトトリクム・ゴシピイ(Colletotrichum gossypii)およびラムラリア・アレオラ(Ramularia areola)、ニンニク作物に損害を与えるアルテルナリア・ポリ(Alternaria porri)およびプクキニア・アリイ(Puccinia allii)、ラッカセイ作物に損害を与えるセルコスポラ・アラキジコラ(Cercospora arachidicola)およびファエオイサリオプシス・ペルソナタ(Phaeoisariopsis personata)、オートムギ作物に損害を与えるプクキニア・コロナタ・アベナエ変種(Puccinia coronata var. avenae)、バナナ作物に損害を与えるミコスファエレラ・ムシコラ(Mycosphaerella musicola)およびミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis)、ジャガイモ作物に損害を与えるアルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani)、コーヒー作物に損害を与えるヘミレイア・バスタトリックス(Hemileia vastatrix)、セルコスポラ・コフェイコラ(Cercospora coffeicola)、タマネギ作物に損害を与えるアルテルナリア・ポリ(Alternaria porri)およびペロノスポラ・デストルクトル(Peronospora destructor)、ニンジン作物に損害を与えるアルテルナリア・ダウシ(Alternaria dauci)、柑橘類作物に損害を与えるエルシノエ・アウストラリス(Elsinoe australis)およびフィロスチカ・シトリカルパ(Phyllostica citricarpa)、キク作物に損害を与えるプクキニア・ホリアナ(Puccinia horiana)、マメ作物に損害を与えるファエオイサリオプシス・グリセオラ(Phaeoisariopsis griseola)、コレトトリクム・リンデムチアヌム(Colletotrichum lindemuthianum)、ウロミセス・アペンジクラタス(Uromyces appendiculatus)、リンゴ作物に損害を与えるベンツリア・イナエカリス(Venturia inaequalis)およびコレトトリクム・グロエオスポリオイデス(Colletotrichum gloeosporioides)、マンゴー作物に損害を与えるコレトトリクム・グロエオスポリオイデス(Colletotrichum gloeosporioides)およびオイジウム・マンゲリファエ(Oidium mangerifae)の防除が含まれる。好ましくは、ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora packyrhizi)、セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)、ミコスファエレラ・ムシコラ(Mycosphaerella musicola)およびミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis)、ならびにヘミレイア・バスタトリックス(Hemileia vastatrix)、コレトトリクム・ゴシピイ(Colletotrichum gossypii)およびラムラリア・アレオラ(Ramularia areola)が防除される。
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種の農薬組成物を含む噴霧溶液の調製において、バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロールを使用することが開示される。典型的には、未加工グリセロールは、少なくとも1 wt%の無機塩を含む。未加工グリセロールは植物油および/または鉱油と混合してもよい。噴霧溶液は、空中散布により5〜15 L/haの量で、または地上散布により15〜30 L/haの量で施用し得る。
効果
本発明は、農業処理への使用に対する、バイオディーゼルの製造から得られるグリセロールの非常に大規模な用途を作り出す。これは、バイオディーゼルの製造から得られるグリセロールを、農業用航空機を用いる空中処理および地上処理の両方において、好ましくは溶液の少量噴霧による施用において、基本的に植物油(この施用においてその消費が増大していた)の代替として使用するものである。バイオディーゼル製造から得られるグリセロールを用いる「農業噴霧のためのグリセロール(GAS)」技術の使用による農業処理の方法の利点の一つは、農業地帯に近く、その地域の農業従事者に低コストで容易に輸送できることである。別の恩恵は、この余剰のグリセロールの代替用途であり、これにより、環境へのこの派生物の不適切な排出、またはバイオディーゼルの生産の魅力(バイオディーゼルは、環境中のガスの生産を減少させ、それにより温室効果を減少させて、再生可能な資源からの最も重要な代替バイオ燃料となっている)を減じることになる費用のかかる適正な排出を回避することができる。この特定の場合には、発明者らは、高汚染製品の代替となる場合に炭素クレジットを取得すること、または毒性のガスの排出を最終的に減少させること、およびそれにより京都議定書の付属書Iまたは付属書IIに挙げられた国における、この計画されたグリセロールの使用の経済的継続性を可能にするという目的も有する。
この方法の結果は、好ましくは噴霧溶液の少量噴霧法を使用して、低コストおよび優れた性能を備えたこの形態の施用を最適化し、植物油の量を1/3から完全にまで減らして、植物油の使用が部分的または完全にグリセロールにより置き換えられたことを実証した。この施用の形態において、溶液に必要な水の量は少なくとも50%減少し、すなわち、水1000リットルごとに少なくとも500リットルの節約になる。少量の溶液または低油量(LOV)の施用の形態において、植物油を使用する場合には、噴霧される溶液の量は1ヘクタールあたり5〜15リットルであり、トラクターによる地上散布においては、問題の噴霧溶液の量は、通常は100〜200リットルの量の水を使用するのに対して、15〜30リットルである。本発明の「農業噴霧のためのグリセロール(GAS)」による新規の方法によれば、水の必要量は大きく減少し、通常の従来型システムと比較して5〜13倍少なくなる。主にバイオディーゼル生産鎖の一部をなす農業従事者にとって、新規技術の使用によるグリセロールのより大きい利用可能性は農業従事者の利益になるであろう。
本発明の方法は、グリセロールを農業噴霧に使用する技術に基づいて噴霧溶液の施量を減少させ、表面張力を減少させ、および湿潤性を増大させ、農業処理の性能を改善する。別の利点は、工業用途の場合には必要とされるグリセロール精製段階の減少である。農業処理のためのグリセロールは、工業用途に応じて1段階または2段階でおこなわれるこの段階を減少させ、それにより、コストおよび製造過程を減少させる。
最も広い範囲の農業用途を有する主たる農業処理が特定された。これのために、除草剤を使用する雑草の防除のための農業処理の農学的効率を評価するための手順を詳細に作り上げた。このフォームは、ブラジルおよび他のさまざまな国々でのダイズの栽培における最も大きい農業的問題の一つであるダイズさび病の病害の防除のための農業処理の他に、3,000万ヘクタール以上の農作物の典型である。ワタ、インゲンマメ、トウモロコシ、コムギおよびソルガムなどの種々の作物に対する方法の実行可能性を試験するための手順も詳細に作り上げた。試験された作物および標的の生物はどちらも農業上の重要性が最も大きいことおよび農業従事者にとって典型的であることに基づいて選択された。グリセロールを用いる方法の有効性を実証する野外試験を以下の実施例に記載するが、これは本発明の範囲を限定しない。
DASH:石油炭化水素、アルキルエステルおよび酸、アニオン性界面活性剤を含む噴霧タンクアジュバント混合物であり、およそ37.5 wt%の混合脂肪酸メチルエステルおよび27.5 wt%の界面活性剤混合物を含む。これは、BASF SEよりDASH(登録商標) HCとして市販されている。
グリセロール:ダイズ油からのバイオディーゼルの加工により得られる未加工グリセロールであり、80 wt.%のグリセロール、10 wt.%の塩化ナトリウム、0.20 wt.%のメタノールおよび7 wt.%の水分(10 wt.%の灰分)を含む。
Alteza(登録商標):30 g/Lのイマゼタピル、および177.8 g/Lのグリホセートを含有する、液剤の剤型の除草剤農薬組成物(BASF SEより市販されている)。
サフルフェナシル(Saflufenacil):120 g/Lのサフルフェナシルを含有する、乳剤の剤型の除草剤農薬組成物。
植物油:ダイズから得られる純度98.7%の脱ガムされた油。
Agral(登録商標):600 g/Lのエトキシ化ノニルフェノールを含有する液剤の剤形の非イオン性界面活性剤(Syngentaより市販されている)。
グリホセート(Glyphosate):360 g/lの酸当量のグリホセートを含有する、液剤の剤形の除草剤農薬組成物(MonsantoよりRoundup(登録商標)として市販されている)。
Aurora(登録商標):40 wt%のカルフェントラゾン-エチルを含有するフロアブル製剤の剤形の農薬組成物(Syngentaより市販されている)。
Assist(登録商標):83 wt%のパラフィン系鉱油および17 wt%の界面活性剤混合物を含むアジュバント(BASF SEより市販されている)。
Flumizin:500 g/kgのフルミオキサジンを含有する、水和剤である除草剤農薬組成物。
EPX/PYR188:133 g/Lのエポキシコナゾールおよび50 g/Lのピラクロストロビン、29.2 wt%の溶媒ナフサを用いるサスポエマルジョン製剤(SE)の製剤の殺菌剤農薬組成物、推奨される最大用量である0.5 L/haで使用される。
EPX/PYR144:80 g/Lのエポキシコナゾールおよび64.5 g/Lのピラクロストロビンを含有する、サスポエマルジョン製剤(SE) の殺菌剤農薬組成物。推奨される用量の半分である0.25 L/haで使用される。
EPX:125 g/Lのエポキシコナゾールを含有する、フロアブル製剤(SC)の殺菌剤農薬組成物。推奨される最大用量である0.4 L/haで使用される。
Fastac(登録商標) 100 EC/SC:100 g/Lのアルファシペルメトリンを含有する、乳剤(EC)またはフロアブル製剤(SC)の殺虫剤農薬組成物。BASF SEより市販されている。
Nomolt(登録商標):150 g/Lのテフルベンズロンを含有する、フロアブル製剤(SC)の殺虫剤農薬組成物。BASF SEより市販されている。
Imunit(登録商標):75 g/Lのテフルベンズロンおよび75 g/lのアルファシペルメトリンを含有する、フロアブル製剤(SC)の殺虫剤農薬組成物。BASF SEより市販されている。
Opera(登録商標):133 g/lのピラクロストロビンおよび50 g/lのエポキシコナゾールを含有する殺虫剤農薬組成物。BASF SEより市販されている。
Agroleo:97 wt%のダイズ油およびエステルの群に属する粘着剤を含有する植物油をベースとするアジュバント(Gota Industria e ComercioよりAgr'oleo(登録商標)として市販されている)。
実施例1 - 除草剤処理
この実施例は、雑草を用いた実験的試験であり、除草剤を用いた農業処理におけるアジュバントまたはコアジュバントとしての未加工グリセロールの効果を検証するために、一年生作物の収穫前の乾燥期における、または多年生作物のための指向性噴射(directed jet)による雑草の乾燥における、これらの雑草を防除するための農業処理を説明する。さらに、一年生農作物の場合には植え付け前の雑草の乾燥に、または多年生作物については指向性噴射による雑草の乾燥に使用するための除草剤による農業処理において、未加工グリセロールを単独でまたは植物油と組み合わせて評価した。
実験は、11の処理を、10×2 m2の完全無作為化ブロック、ブロックあたり20 m2および処理あたり60 m2のデザインで3回反復して実施した。噴霧は野外条件で雑草に直接実施した。
タンク中の混合物は、以下の工程で調製した。
(i) 1ヘクタールあたり40リットルの水に相当する、水の添加、
(ii) 1ヘクタールあたり2および4リットルのグリセロールに相当する、グリセロールの用量、
(iii) 1ヘクタールあたり0.5〜2.0リットルの植物油に相当する、植物油の用量、
(iv) 1ヘクタールあたり0.250リットルのDashに相当する、Dashの用量、
(v) 1ヘクタールあたり2リットルのALTEZAに相当するALTEZAの用量、
(vi) 1ヘクタールあたり0.100リットルのサフルフェナシルに相当するサフルフェナシルの用量、および
(vii) 水を加えて、1ヘクタールあたり100リットルの噴霧溶液に相当するタンク体積とする。
各処理あたり60 m2に対する溶液の内容および1ヘクタールあたりの各処理量を表1に記載する。グリセロールを使用しない処理9および11は、グリセロールを使用する処理との比較として、後者の効果を検証するために加えた。使用した装置は、処理ごとにペット型の容器を使用し、50 cmの間隔を有する2つの噴霧ノズルにより噴霧するアルミニウム噴霧バーを使用する、使用者が背負ったCO2噴霧器であり、このシステムにおいて0.15 MPa (1.5 bar)の圧力で小分けして均一に噴霧するように較正されて実験的試験に使用されるものである。使用した噴霧ノズルは、1ヘクタールあたり100リットルの溶液の較正のための特別型のものであった。用量は表1に明記した。試験の目的は、グリセロールおよびそのアジュバントもしくはコアジュバントとしての特性および/または植物油を通常の噴霧条件において評価することであった。
表1に従って行った処理の結果を表2および3に示すが、これらの結果から、グリセロールを、単独で(処理2)、または植物油と混合して(処理7および8)浸透性除草剤および接触型除草剤と共に、雑草(例えば、試験した種であるエビスグサ(Senna obtusifolia)およびコヒメビエ(Echinochloa colonum))の防除に使用した場合、標準的な処理9および11と比較して、同等または対照の95%よりも優れた有効性を示したことが明らかになった。
実験結果は、市販のアジュバントと同様であり、また植物油と比較しても、同様であると見なされるので、実験の結論として、未加工グリセロールが、100リットル以上の噴霧量の除草剤を用いた農業処理においてアジュバントまたはコアジュバントとして使用するための特性を有するということができる。
Figure 2011500862
雑草の種は以下の通り:イポモエア・グランジフォリア(Ipomoea grandifolia)、ショウジョウソウ(Euphorbia heterophylla)、エビスグサ(Cassia obtusifolia)およびコヒメビエ(Echinochloa colonum)。評価の方法は、処理の7〜30日後(DAT)の防除のパーセンテージ(0% 防除されず、100% 雑草の完全な防除)を考慮する。雑草の成長期は以下の通りである。
Figure 2011500862
すべての植物は開花前成長期であり、それぞれの種の繁殖は平方メートルあたり20株であった。実験デザイン:3回の反復で無作為化。
表2および3は、0.25% v/vのDashおよび植物油を加えて、Altezaおよびサフルフェナシルと組み合わせたグリセロールを用いた処理の、処理の7日後および30日後におけるイポモエア・グランジフォリア、ショウジョウソウ、エビスグサおよびコヒメビエの防除に対する結果を示す。7日後に、グリセロール単独または植物油との混合物による、アジュバントを加えた場合または加えない場合の、イポモエア・グランジフォリア、ショウジョウソウおよびコヒメビエに対するすべての処理は、グリセロールを加えない従来の標準的な処理と比較して有効であった。エビスグサに対しては、処理2および10(アジュバントを加えてまたは加えずに、4.0 L/ha)、処理5(2.0 L/haのグリセロール + 1.5 L/haの油)、処理7 (3.0 L/haのグリセロール + 1.0 L/haの油)、処理8(3.0 L/haのグリセロール + 1.5 L/haの油)におけるグリセロール単独に植物油を加えたものは、参照標準と比較して同様の結果を有し、有効であった。噴霧の30日後にも、噴霧の7日後に評価されたものと比較して同様の結果が観察された。
結果から、未加工グリセロールの使用は、イポモエア・グランジフォリア、ショウジョウソウおよびコヒメビエの防除については参照標準または従来の処理と同様であると結論づけることができ、未加工グリセロールを雑草の防除のための除草剤による農業処理のアジュバントまたはコアジュバントとして使用することができることが証明された。
Figure 2011500862
Figure 2011500862
実施例2 - 植物毒性
実施例1の実験に基づいて農業処理への未加工グリセロールの使用の可能性を考慮して、第2の実験は、種々の作物に対する試験を実施した。この実施例は、多様な種のさまざまな作物への未加工グリセロールの使用可能性を評価することを目的とする、トウモロコシ(Zea mays)、ワタ(Gossypium hirsutum)、ダイズ(Glycine max)、イネ(Oryza sativa)、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)およびライムギ(Triticum aestivum)などのマメ科およびイネ科植物の種々の作物における未加工グリセロールの選択性に関する試験について説明する。この実験の目的は、作物への未加工グリセロールの使用の可能性を評価することである。実験デザインは、6種の処理、3回の反復および3回の評価を含む。試験に使用した作物の種は以下の通り:トウモロコシ(Zea mays)、ワタ(Gossypium hirsutum)、ダイズ(Glycine max)、イネ(Oryza sativa)、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)、ライムギ(Triticum sativum)。実験は、6種の処理を、3×3 m2、ブロックあたり9 m2および処理あたり27 m2の完全無作為化されたブロックのデザインの3回の反復により実施した。
タンクミックスを以下の段階に沿って調製した。1ヘクタールあたり20 Lの水に相当する水、1ヘクタールあたり2および4リットルのグリセロールに相当するグリセロールの用量、1ヘクタールあたり0.5〜2.0リットルの植物油に相当する植物油の用量、1ヘクタールあたり0.25リットルのAgralに相当するAgralの用量の添加し、水を加えて1ヘクタールあたり50リットルの噴霧溶液に相当するタンク体積とする。各処理あたり27 m2に対する溶液の内容および1ヘクタールあたりの各処理の用量を、表4に示す。
グリセロールを使用しない処理4および5は、グリセロールを使用する処理との比較として、この化合物の効果を検証するために加えた。使用した装置は、処理ごとにペット型の容器を使用し、50 cmの間隔を有する2つの噴霧ノズルにより噴霧するアルミニウム噴霧バーを使用する、使用者が背負ったCO2噴霧器であり、このシステムにおいて0.15 MPa (1.5 bar)の圧力で小分けして均一に噴霧するように較正されて実験的試験に使用されるものである。使用した噴霧ノズルは、1ヘクタールあたり50リットルの溶液の較正のための特別型のものであった。作物に対する損傷のパーセンテージとして選択性を評価するために使用した評価の方法を表5に示す。ここで、0%は作物に対する植物毒性がなかったことおよび高い選択性を表し、100%は高い植物毒性により作物が致命的に損傷を受けたことを表す。栽培期:4〜6枚の葉。
Figure 2011500862
表5による3回の評価の結果(反復の平均値)は、未加工グリセロールが、作物に葉面噴霧で試験した場合に、2〜4リットル/haの用量で農作物に対して選択的であり、さまざまな種のさまざまな農作物に使用することができることを示している。噴霧により植物毒性のいかなる徴候も示さなかったことは、いかなる頻度においても未加工グリセロールの噴霧に関する制約が存在しないことを示している。未加工グリセロールが作物に損傷を起こす可能性があるという理論に反して、未加工グリセロールをマメ科およびイネ科植物の種々の作物において植物毒性の問題なく使用する可能性が実験により示された。
Figure 2011500862
実施例3 - 柑橘類作物における除草処理および植物毒性
この実施例は、柑橘類作物に対する農業処理における未加工グリセロールの性能の試験を説明する。その目的は、未加工グリセロールの農業処理における効果を、さまざまな用量で、単独でおよび植物油と混合して、柑橘類作物において評価することである。実験デザインは、13種の処理、無作為化完全ブロックのデザインの3回の反復および3回の評価を含み、グリセロールを使用しない処理5、6、9、10、11、12、13を比較のために加えた。ブロックの面積は10×2 m2であり、処理あたり60 m2であった。噴霧は、作物のラインに沿って、列の左側から1メートル、次いで右側から1メートルの雑草の上に、柑橘類植物への接触を避けながら直接噴射として実施した。品種:シトラス(ミカン属の種(Citrus sp.)、成長期 - 月齢8か月。
タンクミックスを以下の段階に沿って調製した。1ヘクタールあたり40 Lの水に相当する水、1ヘクタールあたり2〜4リットルのグリセロールに相当するグリセロールの用量、1ヘクタールあたり0.5〜2.0リットルの植物油に相当する植物油の用量、1ヘクタールあたり0.250リットルのDashに相当するDashの用量、1ヘクタールあたり2リットルのグリホセートに相当するグリホセートの用量、1ヘクタールあたり0.100リットルのサフルフェナシルに相当するサフルフェナシルの用量を添加し、水を加えて1ヘクタールあたり100リットルの噴霧溶液に相当するタンク体積とする。
1ヘクタールあたり0.050リットルのAURORAまたはFLUMIZINに相当するAURORAまたはFLUMIZINの用量で、1ヘクタールあたり0.5リットルのASSISTに相当するASSISTの用量で、他の比較処理を実施した。各処理あたり60 m2に対する溶液の内容および1ヘクタールあたりの各処理の量を表6に示す。グリセロールを使用しない処理9、10、11、12および13は、グリセロールを使用する処理と比較して、この化合物の効果を検証するために加える。
使用した装置は、処理ごとにペット型の容器を使用し、50 cmの間隔を有する2つの噴霧ノズルにより噴霧するアルミニウム噴霧バーを使用する、使用者が背負ったCO2噴霧器であり、このシステムにおいて0.15 MPa (1.5 bar)の圧力で小分けして均一に噴霧するように較正されて実験的試験に使用されるものである。使用した噴霧ノズルは、1ヘクタールあたり100リットルの溶液の較正のための特別型のものであった。雑草の防除方法の評価は、雑草防除のパーセンテージを使用し、0%は雑草が防除されなかったことを意味し、100%は雑草の完全な防除を意味する。植物毒性の方法の評価は、柑橘類作物の損傷のパーセンテージを使用し、0%は損傷がなかったことを意味し、100%は柑橘類植物の完全な損傷を意味する。
Figure 2011500862
表7、8および9に記載される結果により、グリセロールは、柑橘類作物に対する除草剤による農業処理において、1ヘクタールあたり2.0〜4.0リットルの範囲で、単独で、または2:1のグリセロール/植物油比で植物油と混合して、優れた性能を示すことが明らかになった(3回の反復によるデータ)。
噴霧の7日後の1回目の評価において、植物油を使用する参照標準または植物油を使用しない参照標準である処理 5および6は68および64%の防除を示すのに対して、グリセロールを使用する処理2、3、および4は、71〜76%の優れた防除を示し;グリセロールを使用する処理7および8も参照標準と同様の防除を示し、グリセロールのアジュバントまたはコアジュバントとしての使用可能性を実証した。噴霧の16日後の2回目の評価において、グリセロールを使用する処理2、3および4は93〜94%の同様のまたはより優れた防除を示し、参照処理として使用した処理10、11、12、13が92%未満の防除を示すのと比較して優れていた。噴霧の33日後の3回目の評価において、処理2、3、および4は97%の防除を示し、参照処理5および6が96%および97%の防除を示すのと比較して等しいか、または優れていた。グリセロールを使用する処理7および8は、92および93%の防除を示し、参照処理10および11よりも優れていた。未加工グリセロールは、単独でまたは植物油と混合して、除草剤噴霧に使用する農業用溶液のための代替物であると結論づけることができる。
Figure 2011500862
Figure 2011500862
Figure 2011500862
実施例4 - ダイズに対する殺菌処理
この実施例は、1ヘクタールあたり30リットルの少量の殺菌剤を用いた処理における未加工グリセロールのアジュバントまたはコアジュバントとしての効果を評価することを目的とする、ダイズさび病(Phakopsora packyrhizi)の防除のための未加工グリセロールを用いる殺菌剤による農業処理について説明する。実験は、10種の処理、および無作為化完全ブロックのデザインの3回の反復を含むものであった。グリセロールを使用しない処理2、3、8、9および10を、比較のために加える。ブロックの面積は、10×2 m2であり、処理あたり60 m2であった。品種:ダイズ(Glycine max)。噴霧:それぞれの処理について2回の施用を実施した(2007年3月15日および2007年4月05日)。評価:ダイズさび病(Phakopsora packyrhizi)に対する殺菌剤と共に使用されたグリセロールの評価のための主な対象は収量の評価である。
タンクミックスを以下の段階に沿って調製した。1ヘクタールあたり15 Lの水に相当する水、1ヘクタールあたり2および4リットルのグリセロールに相当するグリセロールの用量、1ヘクタールあたり0.5〜2.0リットルの植物油に相当する植物油の用量、1ヘクタールあたり0.150リットルのDashに相当する1ヘクタールあたりのDashの用量、1ヘクタールあたり0.25〜0.5リットルの殺菌剤に相当する殺菌剤の用量を添加し、水を加えて1ヘクタールあたり30リットルの噴霧溶液に相当するタンク体積とする。各処理あたり60 m2に対する溶液の内容および1ヘクタールあたりの各処理の量を、表10に示す。
グリセロールを使用しない処理2、3、8、9および10は、グリセロールを使用する処理と比較して、グリセロールの効果を検証するために加えた。使用した装置は、処理ごとにペット型の容器を使用し、50 cmの間隔を有する2つの噴霧ノズルにより噴霧するアルミニウム噴霧バーを使用する、使用者が背負ったCO2噴霧器であり、この形態において0.15 MPa (1.5 bar)の圧力で小分けして均一に噴射するように較正されて実験的試験に使用されるものである。使用した噴霧ノズルは、1ヘクタールあたり30リットルの溶液の較正のための特別型のものであった。
Figure 2011500862
グリセロールを単独でまたは植物油と混合して使用する殺菌剤による農業処理は、表11からわかるように、生産に対する影響を有する結果を示した。アジュバントを加えてまたは加えずに、グリセロールを使用した殺菌剤EPX/PYR144による処理4、5、6、および7は、豆1960〜2595 kg/haの高い収穫高を与え、グリセロールを使用しないEPX/PYR144による処理2、3、および8(植物油を用いる)よりも高く、半分の用量を用いた処理5および6においてさえも、それらは最大用量の殺菌剤、0.5 L/haのEPX/PYR188または0.4 L/haのEPXの市販の製剤よりも優れていた。
実験は、1ヘクタールあたり30リットルの溶液の少量地上噴霧、および殺菌剤による農業処理におけるアジュバントまたはコアジュバントとしての未加工グリセロールの使用の可能性を実証した。
Figure 2011500862
実施例5 - 物理化学的性質
噴霧タンク中で、農薬組成物、グリセロールおよびDASHを表12の通りに混合し、水道水を加えて総量を10 Lとした。さらに、同じ混合物をDASHを加えずに製造した。得られた溶液は10 L/haの用量で施用することができる。
Figure 2011500862
すべてのタンクミックスを、1分、10分、15分、60分および24時間の時点で観察した。すべてのタンクミックスの分散性は良好であった。すべてのサンプルのpHを分析して、表12 Aに示した。
Figure 2011500862
実施例6 - ダイズの殺菌処理
6種の処理および処理しない対照の区画を含み、4回反復し、すべての処理された区画には乳化型油アジュバントAgroleo中の殺菌剤EPX/PYR188を0.5 L/haの施量で施すように、野外試験をデザインした。いくつかの区画はさらに未加工グリセロールおよび/またはDASHにより処理した。詳細については表13を参照されたい。最初の治療条件ではすべての処理においてダイズさび病の防除がおこなわれた。70 L/haの噴霧溶液量、微細な液滴、ノズル11001および30 psiの圧力で、定圧の胸式型(costal)手動システムにより、ダイズさび病防除のための連続施用を実施した。
Figure 2011500862
ダイズのR5.5期において、最初の施用の43日後にダイズの落葉のパーセンテージを測定した。対照の区画は98%を示したのに対して、すべての処理群は約63%を示した。結論として、未加工グリセロールを用いた処理による植物毒性の増加は認められない。
ダイズ作物の生産性は、対照の区画において1ヘクタールあたり約30袋であった。他のすべての処理は、1ヘクタールあたり約54袋の作物生産性を示した。結論として、未加工グリセロールを用いた処理は作物の生産性に悪影響を与えなかった。
実施例7 - ワタの殺虫処理
7種の処理および処理しない対照の区画を含み、4回の反復をおこなうように野外試験をデザインした。すべての処理された区画には、乳化型油アジュバントAgroleo中の殺虫剤Fastac 100 SCを0.5 L/haの用量で施した。いくつかの区画はさらに未加工グリセロールおよび/またはDASHにより処理した。詳細については表14を参照されたい。区画は幅6.0 mおよび長さ10.0 mに測定した。殺虫剤の施用は、加圧(CO2)背負い型噴霧器を使用して、70 L/haの噴霧溶液量、微細な液滴、6ノズル型TJ60 11,002(ノズルTwinjet)Teejetにより、0.5mの間隔をあけて、背負い型噴霧システムによる定圧の30 psiの圧力を用いて、植物の上端から約0.5メートルの樹冠部におこなった。ワタミハナゾウムシの防除に対する連続施用を実現するために施用を5日ごとに実施した。
Figure 2011500862
異常なボウル(carimas)の評価のために、収穫期の3本のワタ植物において200個のボウルの構造を評価した。異常なボウルの数に関して処理と対照の区画の間で統計的な差異がないことが観察された。結論として、未加工グリセロールの処理はワタのボウルに対して悪影響を与えなかった。
本発明のさらなる好ましい実施形態Eは、E1〜E26である。
E1.農薬組成物を含む噴霧溶液の調製における、アジュバントまたはコアジュバントとしてのグリセロールの使用。
E2. グリセロールが植物油および/または鉱油と混合される、実施形態1に記載のグリセロールの使用。
E3. 植物油が油の総重量に対して70 wt.%〜99 wt.%の範囲の油含有量を有する、実施形態2に記載のグリセロールの使用。
E4. 植物油が、ダイズ(Glycine max)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、トウゴマ(Ricinus communis)、ワタ(Gossypium hirsutum)、アブラヤシ(Attalea speciosa M.)、ブラジルアブラヤシ(Elaeis guineensis N.)、ラッカセイ(Arachis hypogaea)、セイヨウアブラナ(Brassica campestris)、アボカド(Persia americana)、ココナッツ(Cocos nucifera)、トウモロコシ(Zea mays)、カシューナッツ(Anacardium occidentale)、オートムギ(Avena sativa)、ハウチワマメ(Lupinus albus)、コーヒー(Coffeea arabica)、アマ(Linum grandiflorum)、イネ(Oryza sativa)、カカオ(Theobroma cacao)、キャノーラ(Brassica napus)、オリーブ(Olea europaea)、ペカン(Carya illinoensis)、ホホバ(Simmondsia chinensis)、マカダミア(Macadamia ternifolia)、ブラジルナッツ(Bertholletia excelsa)またはそれらの混合物より選択される、実施形態2に記載のグリセロールの使用。
E5. グリセロールを1.0 L/ha〜4.0 L/haの範囲の量で噴霧溶液に加える、実施形態1または2に記載のグリセロールの使用。
E6. グリセロールと混合する際に、植物油を0.5 L/ha〜2.0 L/haの範囲の量で施用する、実施形態2に記載のグリセロールの使用。
E7. 農薬組成物が、殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調節剤、収穫前乾燥剤、葉面肥料またはそれらの混合物より選択される、実施形態1に記載のグリセロールの使用。
E8. 農薬組成物が、マイクロカプセル懸濁製剤、分散製剤、乳剤、フロアブル製剤、マイクロカプセルサスポサスペンション製剤、サスポエマルジョン製剤、顆粒水溶剤、液剤、水溶剤、水溶性錠剤、水分散性錠剤、顆粒水和剤、または水和剤の形態を有する、実施形態7に記載のグリセロールの使用。
E9. 土壌および/または作物および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所および/または生息環境に施用するための噴霧溶液の調製のために、グリセロールを、場合により植物油および/または鉱油と共に、アジュバントまたはコアジュバントとして、少なくとも1種の農薬組成物と混合することを含む、作物の処理の方法。
E10. 植物油が、油の総重量に対して70〜99 wt.%の範囲の油含有量を有する、実施形態9に記載の方法。
E11. 植物油が、ダイズ(Glycine max)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、トウゴマ(Ricinus communis)、ワタ(Gossypium hirsutum)、アブラヤシ(Attalea speciosa M.)、ブラジルアブラヤシ(Elaeis guineensis N.)、ラッカセイ(Arachis hypogaea)、セイヨウアブラナ(Brassica campestris)、アボカド(Persia americana)、ココナッツ(Cocos nucifera)、トウモロコシ(Zea mays)、カシューナッツ(Anacardium occidentale)、オートムギ(Avena sativa)、ハウチワマメ(Lupinus albus)、コーヒー(Coffeea arabica)、アマ(Linum grandiflorum)、イネ(Oryza sativa)、カカオ(Theobroma cacao)、キャノーラ(Brassica napus)、オリーブ(Olea europaea)、ペカン(Carya illinoensis)、ホホバ(Simmondsia chinensis)、マカダミア(Macadamia ternifolia)、ブラジルナッツ(Bertholletia excelsa)またはそれらの混合物より抽出される、実施形態10に記載の方法。
E12. グリセロールを1.0 L/ha〜4.0 L/haの範囲の量で噴霧溶液に加える、実施形態9に記載の方法。
E13. グリセロールに加える際に、植物油を0.5 L/ha〜2.0 L/haの範囲の量で施用する、実施形態9に記載の方法。
E14. 農薬組成物が、殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調節剤、収穫前乾燥剤、葉面肥料またはそれらの混合物より選択される、実施形態9に記載の方法。
E15. 農薬組成物が、マイクロカプセル懸濁製剤、分散製剤、乳剤、フロアブル製剤、マイクロカプセルサスポサスペンション製剤、サスポエマルジョン製剤、顆粒水溶剤、液剤、水溶剤、水溶性錠剤、水分散性錠剤、顆粒水和剤、または水和剤の形態を有する、実施形態14に記載の方法。
E16. 噴霧溶液を5 L/ha〜600 L/haの範囲の量で施用する、実施形態9に記載の方法。
E17. 噴霧溶液を100 L/ha〜600 L/haの範囲の量で施用する、実施形態9に記載の方法。
E18. 噴霧溶液を、空中散布により、5 L/ha〜15 L/haの範囲の量で施用する、実施形態9に記載の方法。
E19. 噴霧溶液を、地上散布により、15 L/ha〜30 L/haの範囲の量で施用する、実施形態9に記載の方法。
E20. 作物が、ダイズ(Glycine max)、ワタ(Gossypium hirsutum)、インゲンマメ(Phaseolus spp)、エンドウ(Pisum sativum)、ラッカセイ(Arachis hypogaea)、豆類、トウモロコシ(Zea mays)、イネ(Oryza sativa)、ソルガム(Sorghum bicolor)、コムギ(Triticum aestivum)、キビ(Pennisetum glaucum)、ライムギ(Secale cereale)、オオムギ(Hordeum vulgare)、サトウキビ(Saccharum officinarum)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、キャノーラ(Brassica rapa)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、トウガラシ(Capsicum annuum)、タマネギ(Allium cepa)、ニンニク(Allium sativum)、ニンジン(Daucus carota)、または柑橘類(Citrus spp.)、コーヒー(Coffeea arabica)、バナナ(Musa spp.)、リンゴ(Malus spp)、ナシ(Pyrus spp)、モモ(Prunus persica)、ネクタリン(Prunus persica/nusipersica)、ブドウ(Vitis spp.)、カキ(Diospyros kaki)、マンゴー(Mangifera indica)などの他の多年生の作物、マツ(Pinus spp.)、ユーカリ(Eucalyptus spp.)、アカシア(Acacia mearnsii)、ゴムノキ(Hevea brasiliensis)、アブラヤシ(Elaeis guineensis N.)などの森林作物より選択される、実施形態9に記載の方法。
E21. 組成物の総重量に対して1 wt.%〜20 wt.%のグリセロールを含む、噴霧による農薬の施用のための溶液用タンクミックスの組成物。
E22. 組成物の総重量に対して1 wt.%〜20 wt.%のグリセロールおよび0 wt.%〜13 wt.%の油を含む、実施形態21に記載の組成物。
E23.組成物の総重量に対して1〜20 wt.%のグリセロール、0 wt.%〜13 wt.%の油および19 wt.%〜99 wt.%の水を含む、実施形態21に記載の組成物。
E24. 組成物の総重量に対して1〜20 wt.%のグリセロール、0〜13 wt.%の油、19 wt.%〜99 wt.%の水および0.05 wt.%〜1 wt.%のアジュバントを含む、実施形態21に記載の組成物。
E25. 組成物が、組成物の総重量に対して1 wt.%〜20 wt.%のグリセロール、0 wt.%〜13 wt.%の油、19 wt.%〜99 wt.%の水、0.05 wt.%〜1 wt.%のアジュバントおよび0.001 wt.%〜60 wt.%の農薬を含む、実施形態21に記載の組成物。
E26. 以下の成分:
a) 19 wt.%〜99 wt.%の量の水、
b) 1 wt.%〜20 wt.%の量のグリセロール、
c) 場合により、0.05 wt.%〜1 wt.%の量のアジュバント、
d) 0.001 wt.%〜60 wt.%の量の農薬組成物、
e) 場合により、0 wt.%〜13 wt.%の量の油、
f) タンクの容量を満たすのに必要な量の水(water q.s.f.)
(それぞれの成分の重量%は組成物の総重量を基準とする)
をタンクに加える段階を含む(ここで、段階(b)、(c)、(d)および(e)はいかなる順番で実施してもよい)、実施形態21〜25のいずれか一つに定義されるタンクミックス用組成物の調製方法。

Claims (15)

1) 1.1) 少なくとも1種の農薬組成物と、
1.2) バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロール
とを混合することによる噴霧溶液の調製の工程;および
2) 土壌および/または作物および/または雑草および/または有害生物および/またはそれらの場所および/または生息環境への該噴霧溶液の施用の工程
を含む、作物の処理方法。
未加工グリセロールが、未加工グリセロールの総重量を基準として5〜50 wt%の範囲の不純物含有量を有する、請求項1に記載の方法。
未加工グリセロールが、少なくとも1 wt%の無機塩を含む、請求項1または2に記載の方法。
工程1)が、
1.1) 少なくとも1種の農薬組成物、
1.2) 未加工グリセロール、および
1.3) 植物油および/または鉱油
を混合することを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
未加工グリセロールを、噴霧溶液の総重量に対して1〜20 wt%の量で噴霧溶液に加える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
噴霧溶液を、1ヘクタールあたり5〜600リットル(L/ha)の量で施用する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
噴霧溶液を、空中散布により5〜15 L/haの量で施用する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
噴霧溶液を、地上散布により15〜30 L/haの量で施用する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロールの、少なくとも1種の農薬組成物を含む噴霧溶液の調製における使用。
未加工グリセロールが少なくとも1 wt%の無機塩を含む、請求項9に記載の使用。
未加工グリセロールを植物油および/または鉱油と混合する、請求項9または10に記載の使用。
噴霧溶液を、空中散布により5〜15 L/haの量で施用する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の使用。
噴霧溶液を、地上散布により15〜30 L/haの量で施用する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の使用。
水、バイオディーゼルの生産により得られる未加工グリセロールおよび農薬組成物を含む噴霧溶液。
未加工グリセロールが、未加工グリセロールの重量に対して60 wt%〜90 wt%のグリセロールおよび1.0 wt%〜20 wt%の無機塩を含む、請求項14に記載の噴霧溶液。
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