JP2011256790A - ジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法 - Google Patents

ジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ジメチルエーテルを燃料として利用するディーゼルエンジンにおいて、新たな熱交換器を設けることなく、燃料タンクから出る時よりも昇温した燃料を、排気ガス中のNOxを還元するための還元剤として、排気通路に設けた触媒装置に供給することができる排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法を提供する。
【解決手段】ディーゼルエンジン10の排気通路14に設けた触媒装置31と、この触媒装置31の上流側の還元剤供給装置32を備えると共に、燃料高圧ポンプとコモンレールと燃料噴射弁から漏出した燃料を燃料タンク21に戻す燃料戻し配管27の途中に設けられた燃料バッファタンク28と、還元剤供給装置32とを戻し燃料供給用配管34で接続して、燃料戻し配管27を通って戻り、かつ、ディーゼルエンジン10の発生する熱で昇温した燃料の一部Fiを、還元剤として還元剤供給装置32に供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ジメチルエーテルを燃料として用いたディーゼルエンジンの排気ガス中のNOxを燃料の一部で還元浄化するジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法に関する。
DME、メトキシメタンとも称されるジメチルエーテル(CH3OCH3)は、エタノールの脱水縮合や合成ガスからの直接合成などで得ることができて、天然ガスや石炭から安価に大量生産が可能で、しかも、沸点が−23.6℃と液化し易く、また25℃で飽和蒸気圧が6.1気圧と低く、液化ガス燃料として取り扱い易い合成液化燃料である。その上、このジメチルエーテルは、セタン価が50〜60と軽油並みに高く、燃焼させても黒煙の元となる煤や微粒子状物質(PM)を発生しない。これらの性状から、ジメチルエーテルはディーゼルエンジンの燃料に適しており、軽油の代替燃料として注目されている。しかしながら、このジメチルエーテルは軽油に比べて、低粘性であるため、液漏れ(リーク)対策が必要とされている。
このジメチルエーテルを燃料とした場合には、炭素同士の結合を含ます、さらに酸素を含んでいることから、PMや煤の発生がなく、また、硫黄成分を含まないことから硫黄酸化物(SOx)も発生しない。また、ジメチルエーテル自体も無毒で大気中では約10時間で分解する。また、PMや煤の発生がないため、排気ガスの一部を冷却して再びシリンダ内に供給するクルードEGR(排気再循環)のEGRガス量を大量にして実行することで窒素酸化物(NOx)の発生を低減することができる。また、PMもSOxも発生しないことから、DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)が不要になり、NOx浄化用触媒における硫黄被毒の対策も不要になるというメリットがある。
しかしながら、排ガス規制が強化されてきており、NOxについても同様に厳しい規制が布かれ、更なるNOx低減技術及び手法が要求されてきている。その一方で、ディーゼルエンジンにおいては、排気ガス中の酸素濃度が高く、これを制御することが困難であるため、三元触媒を利用できない。そのため、ジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンにおいては、ガソリンエンジンで行われているような三元触媒を用いた排気ガス浄化方法ではNOxを還元することができないという問題がある。
これに関連して、排気中のNOxを効率良く浄化するために、ディーゼル機関の排気通路に設けられた吸蔵還元型NOx触媒の上流側に、液化貯蔵されたジメチルエーテルを添加する還元剤添加弁と、還元剤添加弁から供給されたジメチルエーテルを吸蔵還元型NOx触媒の上流の排気通路に導く還元剤挿入管とを備え、この還元剤導入管にEGRクーラーの熱を供給すると共に、ジメチルエーテルの添加を、吸蔵還元型NOx触媒を通過する排気の流速が低いと推定されるときをみはらかって行う内燃機関の排気浄化装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この内燃機関の排気浄化装置では、EGRガスの熱でジメチルエーテルの気化熱による添加経路内の凍結を防止している。また、排気の流速が低い場合にDMEを供給することで、ガス化したジメチルエーテルと吸蔵還元型NOx触媒の接触時間を十分に確保するようにしている。
また、ジメチルエーテルを液体として貯蔵する圧力タンク(燃料タンク)内のジメチルエーテルを還元剤として、圧力タンク内のジメチルエーテルが発生する圧力で、気相のジメチルエーテルを噴射器から希薄燃焼型内燃機関の排気管に噴射して、排気管に接続された希薄NOx触媒に供給するNOxを還元するシステムが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
このシステムでは、ジメチルエーテルを液体として加圧し、液相と気相の両方でタンク内に貯蔵し、このタンク内のジメチルエーテルによって発生する圧力で、噴射器からのジメチルエーテルの噴射を促進しているため、噴射システム内にポンプを設ける必要がなくなり、また、ジメチルエーテルを気相で噴射器から噴射することで、燃料と排気ガスの混合を図るミキサも必要がなくなっている。
特開2002−327618号公報 特表2008−519935号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料として利用するジメチルエーテルを、排気ガス中のNOxを還元するための還元剤として排気通路に設けた触媒装置に供給するディーゼルエンジンの排気ガス浄化システムにおいて、新たな熱交換器を設けることなく、燃料タンクから出る時よりも昇温した燃料を還元剤として使用することができるジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法を提供することにある。
上記のような目的を達成するための本発明のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システムは、ジメチルエーテルをディーゼルエンジンのシリンダ内に供給する燃料として貯蔵する燃料タンクと、この燃料タンクからの燃料を昇圧する燃料高圧ポンプと、この昇圧した燃料を蓄圧するコモンレールと、このコモンレールの昇圧した燃料をシリンダ内に噴射する燃料噴射弁と、前記燃料高圧ポンプと前記コモンレールと前記燃料噴射弁から漏出した燃料を前記燃料タンクに戻す燃料戻し配管と、この燃料戻し配管の途中に設けられた燃料バッファタンクとを備えたディーゼルエンジンに設ける排気ガス浄化システムにおいて、ディーゼルエンジンの排気通路に設けた触媒装置と、この触媒装置の上流側に設けた還元剤供給装置とを備えると共に、前記燃料バッファタンクと前記還元剤供給装置とを接続する戻し燃料供給用配管を備えて、前記燃料戻し配管を通って戻る燃料の一部を、還元剤として前記還元剤供給装置に供給するように構成される。
この構成によれば、ジメチルエーテルである燃料は、低粘性であるため、燃料高圧ポンプとコモンレールと燃料噴射弁(インジェクタ)から漏出し易く、この漏出して燃料タンクに戻る燃料はエンジンで発生する熱を受けて、燃料タンクから出る時よりも高い温度(40℃〜80℃程度)になっている。そのため、戻し燃料自体がエンジンの熱で昇温されるので、新たに熱交換器等を設けて還元剤として使用する燃料を温める必要がなくなる。そして、この高い温度の燃料を還元剤供給に使用するので、昇温してより高くなった燃料の蒸気圧により、燃料をガス状態で触媒装置の上流側に供給することができる。
上記のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システムにおいて、前記触媒装置を前記排気通路に直列に複数設け、この複数の前記触媒装置の上流側に前記還元剤供給装置をそれぞれ設けると共に、ディーゼルエンジンの運転状態に応じて、複数の前記還元剤供給装置の内から触媒装置の温度が触媒作用温度帯にあって触媒作用が高い触媒装置の直近の上流側の還元剤供給装置を単数又は複数選択して、この選択した還元剤供給装置に前記燃料タンクに戻される燃料の一部を還元剤として供給するように構成すると、エンジンの運転状態が変更されて触媒装置の温度が変化した場合でも、触媒装置の温度が触媒作用温度帯にあって触媒作用が高い触媒装置を選択して、この触媒作用の高い触媒装置の上流側に燃料をNOxの還元剤として供給できるので、NOxを効率良く還元させることができるようになる。つまり、エンジンの運転状態に合わせて、そのときにおける触媒作用の高い触媒装置と触媒作用の低い触媒装置を使い分けることができる。
上記のような目的を達成するための本発明のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化方法は、ジメチルエーテルをディーゼルエンジンのシリンダ内に供給する燃料とし、燃料タンク内の燃料を燃料高圧ポンプで昇圧してコモンレール内に蓄圧し、この昇圧した燃料を燃料噴射弁からシリンダ内に噴射して燃焼させるディーゼルエンジンで用いる排気ガス浄化方法において、前記燃料高圧ポンプと前記コモンレールと前記燃料噴射弁から漏出して前記燃料タンクに戻される燃料の一部を、ディーゼルエンジンの排気通路に設けた触媒装置の上流側に供給する方法である。
この方法によれば、燃料高圧ポンプとコモンレールと燃料噴射弁から漏出して燃料タンクに戻る燃料はエンジンで発生する熱を受けて、燃料タンクから出る時よりも高い温度(40℃〜80℃程度)になっているので、新たに熱交換器等を設けて燃料を温める必要がなくなる。そして、この高い温度の燃料を還元剤供給に使用するので、昇温してより高くなった燃料の蒸気圧により、燃料をガス状態で触媒装置の上流側に供給することができる。
上記のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化方法において、ディーゼルエンジンの運転状態に応じて、前記排気通路に直列に複数設けた触媒装置の上流側にそれぞれ設けられた前記還元剤供給装置の内から、触媒装置の温度が触媒作用温度帯にあって触媒作用が高い触媒装置の直近の上流側の還元剤供給装置を単数又は複数選択して、この選択した還元剤供給装置に前記燃料タンクに戻される燃料の一部を還元剤として供給する方法とすると、エンジンの運転状態が変更されて触媒装置の温度が変化した場合でも、触媒装置の温度が触媒作用温度帯にあって触媒作用が高い触媒装置を選択して、この触媒作用の高い触媒装置の上流側に燃料をNOxの還元剤として供給できるので、NOxを効率良く還元させることができるようになる。つまり、エンジンの運転状態に合わせて、そのときにおける触媒作用の高い触媒装置と触媒作用の低い触媒装置を使い分けることができる。
本発明に係るジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法によれば、燃料として利用するジメチルエーテルを、排気ガス中のNOxを還元するための還元剤として排気通路に設けた触媒装置に供給するディーゼルエンジンの排気ガス浄化システムにおいて、燃料高圧ポンプとコモンレールと燃料噴射弁から漏出して燃料タンクに戻され、かつ、エンジンの熱で温められて昇温した燃料の一部を還元剤として使用することで、熱交換器等を新たに設けて燃料を温める必要がなくなると共に、蒸気圧の高い燃料をガス状態で触媒装置の上流側に供給することができる。
本発明に係る実施の形態のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システムの構成を示した図である。
以下、本発明に係る実施の形態のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、この実施の形態のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム1は、ディーゼルエンジン10の排気通路14に排気ガス処理装置30A、30Bを備えて形成される。この排気ガス処理装置30A、30Bは、触媒装置31を有して形成され、この触媒装置31の上流側には還元剤供給装置32と、酸素濃度センサ33等が配設される。
この触媒装置31はプラチナ、パラジウム、ロジウムを含むような触媒を備えており、還元剤供給装置32から供給される還元剤により、排気ガス中のNOxの還元を行うと共に、排気ガス中のCO,HC又は未燃DME(未燃ジメチルエーテル)の酸化を行って排気ガスを浄化するものである。この還元剤供給装置25は、排気ガス中のNOxの還元に好ましいタイミングで燃料を噴射するように制御される。
また、この排気ガス浄化装置30A、30Bは、ターボチャージャ12のタービン12bの出口よりも下流側の排気通路14に備え付けられる。排気ガス浄化装置30A、30Bを複数の箇所に備え付ける理由は、ディーゼルエンジン10の運転状態により排気温度(排気マニホールドから出る排気ガスの温度)が変化するため、それに応じて排気ガス浄化装置30A、30Bに流入する排気ガス温度も変化するので、触媒装置31が一箇所だけ設置されている場合には、触媒装置31の温度が触媒作用温度帯から外れる状態が生じてNOx浄化能力が低下するが、排気通路14の上流と下流に排気ガス浄化装置30A、30Bを複数設置することで、ディーゼルエンジン10の運転状態が変化して触媒装置の温度が変化した場合でも、ディーゼルエンジン10の運転状態に合わせて、触媒温度が触媒作用温度帯にあって触媒作用の高い触媒装置31を使用できるようにするためである。
つまり、排気温度が運転条件により変化し、一方の排気ガス浄化装置30A(又は30B)の触媒温度が触媒作用温度帯から外れても、他方の排気ガス浄化装置30B(又は30A)の触媒温度が触媒作用温度帯に入っていることが多いので、排気温度を監視(モニタリング)することで、NOx浄化効果の高い方の排気ガス浄化装置30B(又は30A)に、還元剤としての燃料Fiを供給して、効率良くNOxの還元を行うことができるようにする。
また、ディーゼルエンジン10の燃料系は、燃料タンク21、燃料ポンプ22、燃料供給配管23、燃料高圧ポンプ24、コモンレール25、燃料噴射弁26等を備えて形成される。この燃料系では、ジメチルエーテルをディーゼルエンジンのシリンダ内に供給する燃料Ffとして燃料タンク21に貯蔵し、この貯蔵した燃料Ffを燃料ポンプ22で燃料タンク21から、燃料供給配管23に配置された燃料高圧ポンプ24に送り、この燃料高圧ポンプ24で燃料Ffを昇圧して、この昇圧した燃料Ffをコモンレール25に蓄圧する。この蓄圧された燃料Ffは、エンジンコントロールユニット(ECU)と呼ばれるエンジン10の運転を制御する制御装置40から出される制御指令に従って燃料噴射弁26からシリンダ内に噴射される。
シリンダ内で噴射された燃料Ffは、吸入空気Aと共に燃焼し、排気ガスGとなる。この吸入空気Aは、ディーゼルエンジン10の吸気通路11に吸入され、ターボチャージャ12のコンプレッサ12aで昇圧され、更に、インタークーラ13で冷却された、シリンダ内に供給される。一方、排気ガスGは、排気通路14で、ターボチャージャ12のタービン12bを駆動してから、排気ガス処理装置30A、30Bを通過して、消音器(図示しない)等を経由して大気中に放出される。
この燃料系においては、燃料高圧ポンプ24とコモンレール25と燃料噴射弁26から漏出した燃料Frを燃料タンク21に戻す燃料戻し配管27と、この燃料戻し配管27の途中に設けられた燃料バッファタンク28を備えて形成される。この燃料戻し配管27と燃料バッファタンク28は、ディーゼルエンジン10の熱で昇温し、約40℃〜80℃になった燃料Frが冷却されないように遮熱部材や保温部材を用いて保温することが好ましい。
本発明では、燃料バッファタンク28と還元剤供給装置32とを接続する還元剤供給用配管34を設けて、燃料戻し配管27を通って戻る燃料Frの一部Fiを、還元剤として還元剤供給装置32に供給できるように構成される。この還元剤供給用配管34も、昇温した燃料Fiが冷却されないように遮熱部材や保温部材を用いて保温することが好ましい。
つまり、戻し燃料Frは、燃料タンク31に戻される途中の燃料バッファタンク28に一旦留められ、そこから、戻し燃料Frの一部が還元剤(燃料Fi)として、燃料バッファタンク28内の燃料Frの蒸気圧に基づく圧力により、還元剤供給装置32に供給される。
この燃料バッファタンク28に入る燃料Frは、ディーゼルエンジン10から発生する熱を受けて、燃料タンク21を出る時よりも高い温度になっているので、このときの燃料Frの蒸気圧は大気圧よりも十分高くなっていて、燃料バッファタンク28の内部は液相の燃料Fiと気相の燃料Fiとが混在している。
そのため、還元剤供給装置32を開弁すると、気相の燃料Fiは燃料バッファタンク28内の燃料Frの蒸気圧により、還元剤供給装置32から排気通路14内に噴射される。これにより、燃料Fiは気相状態で還元剤供給装置32の下流側の触媒装置31に供給される。この構成により、燃料バッファタンク28から還元剤供給装置31への燃料Fiの供給を簡便な機構で行うことができる。
このときの燃料Fiの噴射量と噴射のタイミングは、酸素濃度センサ33等からのデータを基に制御装置40で決定され、還元剤供給装置32で調整される。
つまり、ディーゼルエンジン10の排気通路14に設けられたNOx濃度センサ(図示しない)により検出される排気ガス中のNOxの濃度を基に、あるいは、エンジン回転数とエンジントルク(あるいは、エンジン負荷、燃料噴射量)を基に、排気ガス中のNOx濃度が高くなるようなエンジン運転状態を判定して、排気ガス中のNOxを還元浄化する必要がある場合であり、且つ、排気ガスの出口の温度である排気温度が適正な温度範囲にあって、いずれかの排気ガス浄化装置30B(又は30A)の触媒装置31でNOxの還元浄化が可能な場合であると判定したときに、必要十分な噴射量とNOx還元浄化の効率が最大になるような最適な噴射のタイミングとで、還元剤としての燃料Fiが排気ガス浄化装置30B(又は30A)の還元剤供給装置32に供給される。この還元剤の供給制御は制御装置40により行われる。
この還元剤としての燃料Fiを供給することにより、この燃料Fiの酸化と排気ガス中の一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)や未燃ジメチルエーテルの酸化との組み合わせで、排気ガス中の酸素を消費して触媒装置31の触媒表面の酸素を消費して酸素濃度を低下させ、還元雰囲気にして、排気ガス中のNOxを窒素(N2)に還元させることができる。
また、ディーゼルエンジン10の排気通路13に複数の触媒装置31を設けることで、ディーゼルエンジン10の運転状態が異なっても、排気温度を監視して、触媒装置31の触媒温度が触媒作用温度帯にある排気ガス浄化装置30B(又は30A)を選択して、その直近の上流側に設けられた還元剤供給装置31に選択的に還元剤としての燃料Fiを供給して、NOxを効率的に還元させることができる。
本発明のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法は、排気ガス中のNOxを還元するために、排気通路に設けた触媒装置に供給する還元剤として、燃料高圧ポンプとコモンレールと燃料噴射弁から漏出して燃料タンクに戻され、且つ、エンジンの熱で温められて昇温した燃料の一部を使用することで、熱交換器等を新たに設けて燃料を温める必要がなく、蒸気圧の高い燃料を触媒装置の上流側でガス状態で供給することができるので、自動車搭載等のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンで利用できる。
1 排気ガス浄化システム
10 ディーゼルエンジン
14 排気通路
21 燃料タンク
22 燃料ポンプ
23 燃料供給配管
24 燃料高圧ポンプ
25 コモンレール
26 燃料噴射弁
27 燃料戻し配管
28 燃料バッファタンク
30A、30B 排気ガス処理装置
31 触媒装置
32 還元剤供給装置
34 還元剤供給用配管
40 制御装置
Fi 還元剤としての燃料
Fr 戻り燃料
Ff 燃料(ジメチルエーテル)
G 排気ガス

Claims (4)

  1. ジメチルエーテルをディーゼルエンジンのシリンダ内に供給する燃料として貯蔵する燃料タンクと、この燃料タンクからの燃料を昇圧する燃料高圧ポンプと、この昇圧した燃料を蓄圧するコモンレールと、このコモンレールの昇圧した燃料をシリンダ内に噴射する燃料噴射弁と、前記燃料高圧ポンプと前記コモンレールと前記燃料噴射弁から漏出した燃料を前記燃料タンクに戻す燃料戻し配管と、この燃料戻し配管の途中に設けられた燃料バッファタンクとを備えたディーゼルエンジンに設ける排気ガス浄化システムにおいて、ディーゼルエンジンの排気通路に設けた触媒装置と、この触媒装置の上流側に設けた還元剤供給装置とを備えると共に、前記燃料バッファタンクと前記還元剤供給装置とを接続する戻し燃料供給用配管を備えて、前記燃料戻し配管を通って戻る燃料の一部を、還元剤として前記還元剤供給装置に供給するように構成したことを特徴とするジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム。
  2. 前記触媒装置を前記排気通路に直列に複数設け、この複数の前記触媒装置の上流側に前記還元剤供給装置をそれぞれ設けると共に、ディーゼルエンジンの運転状態に応じて、複数の前記還元剤供給装置の内から触媒装置の温度が触媒作用温度帯にあって触媒作用が高い触媒装置の直近の上流側の還元剤供給装置を単数又は複数選択して、この選択した還元剤供給装置に前記燃料タンクに戻される燃料の一部を還元剤として供給することを特徴とする請求項1に記載のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム。
  3. ジメチルエーテルをディーゼルエンジンのシリンダ内に供給する燃料とし、燃料タンク内の燃料を燃料高圧ポンプで昇圧してコモンレール内に蓄圧し、この昇圧した燃料を燃料噴射弁からシリンダ内に噴射して燃焼させるディーゼルエンジンで用いる排気ガス浄化方法において、前記燃料高圧ポンプと前記コモンレールと前記燃料噴射弁から漏出して前記燃料タンクに戻される燃料の一部を、ディーゼルエンジンの排気通路に設けた触媒装置の上流側に供給することを特徴とするジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化方法。
  4. ディーゼルエンジンの運転状態に応じて、前記排気通路に直列に複数設けた触媒装置の上流側にそれぞれ設けられた前記還元剤供給装置の内から、触媒装置の温度が触媒作用温度帯にあって触媒作用が高い触媒装置の直近の上流側の還元剤供給装置を単数又は複数選択して、この選択した還元剤供給装置に前記燃料タンクに戻される燃料の一部を還元剤として供給することを特徴とする請求項3に記載のジメチルエーテルを燃料とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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