JP2011256558A - 貯水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】建物の周辺に設置スペースが少なくても容易に設計・施工でき、低コストで且つ短期間に施工できると共に、形状やサイズに自由度が高く、且つ隣接または設置すべき建物との意匠的な調和も容易に得られる貯水装置を提供する。
【解決手段】建物に降った雨水Wを貯蔵し且つ活用するための貯水装置1であって、アルミニウム合金からなる複数の押出形材2からなり、雨水Wを溜める複数の平行で且つ垂直な中空部4からなる貯水部Tと、係る貯水部Tにおける最低部に位置し、上記複数の中空部4を連通する切り欠きkあるいは凹溝8cからなる通水部9と、を備えている、貯水装置1。
【選択図】 図6

Description

本発明は、住宅などの建物に降った雨水を貯蔵し且つ係る雨水をトイレの洗浄水などの生活用水や庭への打ち水などに活用するための貯水装置に関する。
建物に降った雨水を一旦貯めておき、例えば、係る雨水をトイレの汚物洗浄水として活用するため、全体が垂直な円柱形状のタンク本体と、係るタンク本体を基礎の上に設置するための設置台とを、ステンレス鋼などの金属製材料により一体的に構成した貯水タンクの発明が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記貯水タンクの発明によれば、従来の硬質塩化ビニル製の貯水タンクに比べ、廃棄する場合の焼却処分時に有害物質が生じず、環境に優しくなると共に、取付構造が簡単で、配管施工や設計変更にも柔軟に対応でき、且つ集約的設計が実現し得る、という利点が得られる。
しかし、前記貯水タンクのタンク本体のように、直径が約40cm、高さが約500cmもあり、且つ重量が約550kgであると、建物などの周辺における敷地に設置すべきスペースがないと、基礎を含めた施工ができないため、設計および設置場所の制限を受ける。また、上記タンク本体は、単一の貯水槽を内蔵しているので、地震などによる振動を受けるた際に傾いたり、倒壊するおそれがある。更に、タンク本体が円柱形であり、且つその内側にオーバーフロー管を内蔵するため、複数のステンレス鋼板などを曲げ加工し、且つ溶接により組み立てるなどの製作コストが高くなる。しかも、タンク本体のデザインが円柱形に制限されているため、当該タンクの形状やサイズに自由度が少ないと共に、隣接または設置すべき建物との意匠上の調和が得られにくい、などの問題点があった。
特許第3886706号公報(第1〜10頁、図1〜9)
本発明は、背景技術において説明した問題点を解決し、建物の周辺に設置スペースが少なくても容易に設計・施工でき、低コストで且つ短期間に施工できると共に、形状やサイズに自由度が高く、且つ隣接または設置すべき建物との意匠的な調和も容易に得られる貯水装置を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、アルミニウム合金の押出形材に内設される複数の中空部を貯水部とし、係る複数の中空部を互いに連通させ、且つ係る連通部を通じて貯水を有効利用し易くする、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明の貯水装置(請求項1)は、建物に降った雨水を貯蔵し且つ活用するための貯水装置であって、アルミニウム合金からなる単数または複数の押出形材からなり、雨水を溜める複数の平行な中空部からなる貯水部と、係る貯水部における最低部に位置し、上記複数の中空部を連通する通水部と、を備えている、ことを特徴とする。
これによれば、雨水を溜める複数の平行な中空部からなる貯水部をアルミニウム合金からなる単数または複数の押出形材により構成するので、後述するように、任意の断面形状およびサイズで且つ所望の長さ(押出方向に沿った寸法)の貯水部と、係る貯水部における最低部において、上記複数の中空部連通する通水部とを備えた貯水装置となる。そのため、建物の周辺に設置スペースに応じて、所望形状およびサイズを有し、容易に設計・施工でき、低コストで且つ短期間に施工できると共に、隣接するまたは設置すべき建物との意匠的な調和も容易に得られる。更に、貯水部が複数の中空部に分割されているので、地震などによる揺れや振動に対しても、破損や倒壊を抑制でき、安全性を保つことができる。
尚、前記押出形材は、単数の形材で且つ複数の中空部を併有する形態、複数の形材で且つ各形材が単数の中空部を有する形態、および複数の形材で且つ各形材が複数の中空部を有する形態を含む。換言すると、上記中空部は、一対の形材の間に形成される形態と、単一の形材に内設される形態との2種類がある。
また、前記押出形材の中空部の断面形状は、互いに隣接ないし接近した配設し易いの矩形(正方形または長方形)や正六角形などの正多角形のほか、交互に逆向きの台形状あるいは三角形状も含まれる。
更に、前記複数の中空部のうち、少なくとも1つの中空部の最上部付近には、住宅などの建物に降った雨水を注水するホースや管が接続される。
また、前記通水部には、複数の中空部に溜めた雨水を排出し、途中のポンプや先端側の栓(弁:バルブ)付きを有するホースまたは管が接続される。
更に、前記建物には、住宅のほか、工場、ビル、公共施設などが含まれる。
加えて、本貯水装置から排出された雨水は、トイレの洗浄水、花壇や芝生や私道などへの散水に利用され、あるいは火災時の消火用などに活用される。
また、本発明には、前記貯水部を構成する複数の平行な中空部は、垂直方向、斜め方向、あるいは、水平方向に沿っている、貯水装置(請求項2)も含まれる。
これによれば、複数の平行な中空部から構成される貯水部を、設置スペースに応じて垂直方向に沿った塀や囲いタイプ、屋根の傾斜に沿った屋根置きタイプ、あるいは、水勾配のみが付されたベランダの床(デッキ)タイプとし得る。従って、隣接する建物や設置される建物との意匠的な調和が容易に得られる。
尚、複数の中空部が垂直方向に沿っている形態は、住宅の塀または囲いなどに兼用でき、複数の中空部が斜め方向に沿っている形態は、屋根の上や陸屋根に設置でき、複数の中空部が水平方向に沿っている形態は、物干し用ベランダ、テラス、あるいは縁台などの床に兼用できる。係る水平方向に沿った形態では、複数の中空部は、水平方向に対して、約1〜2°の水勾配を有するように配設される。
更に、本発明には、前記貯水部を構成する複数の中空部は、断面方向において互いに隣接し且つ嵌合する一対の前記押出形材の間に形成されている、貯水装置(請求項3)も含まれる。
これによれば、断面方向において互いに隣接し且つ嵌合する一対の前記押出形材の間に中空部が形成されるので、断面寸法が比較的大きな1つの中空部を、一対のオープン押出形材を嵌合することで形成し、更にその隣に別のオープン押出形材を嵌合することで、複数の中空部を断面方向が直線状などに配設し且つ互いに平行とした貯水部を構成することができる。しかも、一対のオープン押出形材を嵌合して中空部を形成するので、該中空部となる内面に対しても、アルマイト処理や電着塗装などの表面処理を十分な膜厚で確実に被覆できるため、耐食性が向上する。上記アルマイト処理や電着塗装なによる色彩は、隣接する建物の外壁や屋根に、ブロンズ色、黒色、あるいは灰色などが推奨される。
また、本初明には、前記貯水部を構成する複数の中空部は、単一の前記押出形材に内設されている、貯水装置(請求項4)も含まれる。
これによれば、単一の前記押出形材に複数の中空部が内設されている形態では、係る単一の押出形材を押出方向に沿って所望長さに切断するだけで、前記貯水部を容易に構成することができる。尚、単一の前記押出形材に内設された中空部の内面に対し、前記表面処理を施す場合、該中空部内に補助電極を挿入するか、あるいは表面処理液を上記中空部内で十分に攪拌することで、耐食性を確保し得る。更には、単一の前記押出形材を塗装液中に浸漬するドブ付けを施しても良い。この場合にも、上記中空部以外の上記形材の外側面には、隣接する建物の外壁や屋根に、ブロンズ色、黒色、あるいは灰色などが推奨される。
更に、本発明には、前記貯水部を構成する複数の中空部を有する単数または複数の押出形材は、複数の前記中空部が直線状または縦横(X−Y)方向に隣接するか、あるいは、互いに間隔を置いて離れるようにして、平行に配置されている、貯水装置(請求項5)も含まれる。
これによれば、複数の中空部を直線状に隣接することで、塀、囲い、目隠し柵、あるいはベランダ床などの扁平なエクステリアと兼用でき、複数の中空部を縦横(X−Y)方向に隣接させることで、門柱、庇、またはベランダの支柱などの角柱材と兼用でき、更に、複数の押出形材が互いに間隔を置いて併設する形態では、採光または風通し機能を有する塀、柵、日除けを兼ねさせることが可能となる。
更に、本発明には、前記通水部は、前記貯水部を構成する複数の中空部の間を区画する仕切壁に設けた貫通孔または切り欠き、あるいは、上記複数の中空部の一端にて該中空部と直交する凹溝である、貯水装置(請求項6)も含まれる。
これらのうち、上記貫通孔または切り欠きを仕切壁に設ける形態では、係る切り欠きなどに接近ないし隣接する複数の中空部の端部を蓋板で閉塞するのみで、貯水装置の通水部を容易に製作できる。一方、複数の中空部の一端において該中空部と直交する凹溝が通水部となる形態では、複数の押田形材の一端に直交する断面チャンネル形状の樋材、あるいは複数の通水孔が穿孔された管材を固着することによって、貯水装置を製作できる。
加えて、本発明には、前記通水部は、前記貯水部を構成する複数の中空部の底壁における最低側の端部に設けた貫通孔または切り欠きと、係る貫通孔または切り欠きの下側に位置し且つ上記複数の中空部と直交する凹溝とからなる、貯水装置(請求項7)も含まれる。
これによれば、複数の中空部が斜め方向または水平方向に沿っており、係る複数の中空部の底壁における最低側の端部に貫通孔または切り欠きを設けると共に、当該貫通孔または切り欠きの下側に位置し且つ上記複数の中空部と直交する凹溝を有する樋材を固着することで、貯水装置を容易に製作できる。
本発明による一形態の貯水装置を示す側面視の正面図。 図1中のX−X線の矢視に沿った水平断面図。 図2中の一点鎖線部分Zの部分拡大図。 図1中のY−Y線の矢視に沿った垂直部分断面図。 図4と異なる形態の垂直部分断面図。 上記貯水装置の作用を示す垂直断面図。 異なる形態の押出形材を嵌合した図2と同様な水平断面図。 図7中の一点鎖線部分Uの部分拡大図。 更に異なる形態の押出形材を嵌合した図2と同様な水平断面図。 別個な形態の押出形材を嵌合した図2と同様な水平断面図。 別異な形態の押出形材を嵌合した図2と同様な水平断面図。 異なる形態の貯水装置を示す部分垂直断面を含む正面図。 図12中の一点鎖線部分Rの拡大部分断面図。 図13中の貯水部を含む垂直部分断面図。 上記貯水装置に用いる水受材を示す部分斜視図。 更に異なる形態の貯水装置を示す側面視の正面図。 図16中のV−V線の矢視に沿った水平断面図。 異なる形態の複数の押出形材を併用した図17と同様な水平断面図。 上記貯水装置の最低部付近を示す部分分解斜視図。 屋根の上に配置した貯水装置を概略図。 上記屋根の上に配置する一形態の貯水装置を示す分解斜視図。 上記屋根の上に配置する別形態の貯水装置を示す分解斜視図。 建物のベランダの床を兼用する貯水装置を概略図。 上記床と兼用する一形態の貯水装置を示す分解斜視図。 上記床と兼用する別形態の貯水装置を示す分解斜視図。
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明による一形態の貯水装置1を示す側面視の正面図、図2は、図1中のX−X線の矢視に沿った水平断面図、図3は、図2中の一点鎖線部分Zの部分拡大図、図4は、図1中のY−Y線の矢視に沿った垂直部分断面図である。
貯水装置1は、図示しない建物の周囲に立設する塀を兼ねるものであり、一対の基礎B上に個別に植設した一対の支柱5,5と、これらの間において垂直方向に沿い且つ水平方向に隣接して配置された複数の押出形材2と、係る複数の押出形材2の上端を塞ぎ且つ上記支柱5の上端に固定される蓋板7と、上記複数の押出形材2の下端を塞ぎ且つ上記支柱5に固定される樋材8と、を備えている。
尚、蓋板7には、図示しない建物の樋に連通するホースh1が貫通し、係るホースh1は、図1で左端の押出形材2と閉塞板3とにより形成される中空部4の上端部に開口している。また、樋材8には、図示しないポンプや栓を介してトイレの貯水タンクなどに連通するホースh2が貫通している。
上記押出形材2は、アルミニウム合金(例えば、A6063−T5)からなり、図2に示すように、内外一対の側壁2aと、これらの右端(一端)を接続する端壁2bとからなる断面チャンネル形状を押出方向(垂直方向)の全長に沿って有し、これらの全表面に対して、アルマイト(陽極酸化皮膜)処理および電着塗装の少なくとも一方を施すことで、所要膜厚の表面処理層が任意の彩色で被覆されている。
係る押出形材2は、図3に示すように、各側壁2aの先端側の厚肉部2cには、断面くさび形状の細溝2dと、その底部に連通する丸溝に充填された断面円形のシール材sとを有し、各端壁2bの両端部には、上記細溝2dに抜け出し不能にして嵌合される断面くさび形状の凸条2eがそれぞれ突設されている。尚、各側壁2aと各端壁2bとの内隅には、断面円弧形のネジ受け溝2fが一体に形成されている。係るネジ受け溝2fの内面には、各形材2と蓋板7または樋材8とを連結するセルフタッピングネジ(図示せず)の雌ネジが追って刻設される。
図2,図3に示すように、相対的に右側の押出形材2の各細溝2d内に、相対的に左側の押出形材2の凸条2eを嵌合することで、複数の押出形材2,2間に断面ほぼ正方形の中空部4が、互いに平行で且つ直線状に連続して形成される。係る中空部4は、雨水Wを貯めるための貯水部Tを構成する。
尚、図1,図2で左端に位置する押出形材2の開口部は、断面が平板形状を呈し、一方(右側)の側面に前記同様である一対の凸条2eを有する閉塞板3によって閉鎖されることで、上記同様の中空部4(貯水部T)が形成される。係る閉塞板3も、一対のネジ受け溝2fを有している。
図4に示すように、複数の押出形材2の下端には、内外一対の側壁8a、底壁8b、およびこれらに囲まれた凹溝8cからなる断面チャンネル形状の樋材8が前記ネジを底壁8bに貫通させ且つ各形材2のネジ溝2fにネジ込むことにより固定されている。各押出形材2,2間を区画する仕切壁でもある端壁2bの下端には、予め断面半円形状の切り欠きkが形成されているので、係る複数の切り欠きkは、樋材8の凹溝8cと共に、貯水装置1の通水部9を構成している。
尚、上記切り欠きkに替え、図4に示すように、貫通孔thを穿孔しても良い。
また、前記樋材8に替えて、図5に示すように、一対の側壁8aの中間に水平な段部8dを有し、且つ断面が逆ハット形状で且つ前記同様の押出形材からなる樋材8′を用いても良い。係る樋材8′は、前記ネジを段部8dに貫通させ且つ各形材2のネジ溝2fにネジ込むことにより各形材2の下端に固定される。しかも、各形材2の端壁(仕切壁)2bに前記切り欠きkや貫通孔thを設けなくても、樋材8′の凹溝8c自体が貯水装置1の通水部9を構成できる。
図8,9中の符号sは、形材2と樋材8,8′との間に設けた防水シールである。
以上のような貯水装置1は、図6に示すように、建物の樋から雨水Wをホースh1を経て、図示で左端の閉塞板3と押出形材2とにより形成される中空部(貯水部T)4内に流下させ、右側に隣接する押出形材2,2間の端壁(仕切壁)2bの下端に設けた前記切り欠きkまたは貫通孔thと樋材8の凹溝8cとからなる通水部9、あるいは前記樋材8′の凹溝8cのみからなる通水部9を介して、各形材2,2間の中空部(貯水部T)4内に上記雨水Wが貯水される。
そして、図6中の矢印で示すように、樋材8,8′に接続したホースh2から図示しないポンプを経て、トイレの貯水タンクに送水され、該トイレの汚物洗浄水に利用される。あるいは、上記ホースh2からポンプを介して、花壇への給水や、庭園への打ち水などに利用しても良い。
尚、図6で左端の閉塞板3と右端の形材2の端壁2bは、前記樋材8′の凹溝8cを塞ぐように、下側に突出している。
以上のような貯水装置1によれば、建物の周辺に狭い設置スペースに対応して、扁平な塀や囲いの形状およびサイズを有し、容易に設計・施工でき、低コストで且つ短期間に施工できると共に、隣接する建物との意匠的な調和も容易に得られる。更に、貯水部Tが複数の中空部4に分割されているので、地震などによる揺れや振動に対しても、破損や倒壊を抑制できるので、安全性も確保することが可能となる。しかも、複数の中空部4の内面には、予め所要膜厚の前記表面処理層が被覆されているため、貯水した雨水Wによる腐食を確実に防止できる。
尚、貯水装置1において、前記蓋板7およびホースh1を省略し、且つ左右の支柱5,5の上端間に水平な棒材などを接続することで、各中空部4(貯水部T)に上端の開口部から直に雨水Wを貯水する形態としても良い。
また、前記蓋板7および樋材8は、アルミニウム合金板やステンレス鋼板などを曲げ加工としたものとするほか、樋材8も前記同様の押出形材としても良い。
更に、前記ネジがステンレス鋼の場合、各形材2と樋材8,8′とを結合する雄ネジの周囲に防水シール材を充填することで、雨水Wを介した電食を予防できる。
図7は、異なる形態の押出形材10,10を嵌合した図2と同様な水平断面図、図8は、図7中の一点鎖線部分Uの部分拡大図である。
押出形材10は、前記同様のアルミニウム合金からなり、図7に示すように、内外一対の側壁11と、これらの端部を接続する仕切壁12とを有する断面ほぼZ字形(クランク形)を呈し、図8に示すように、各側壁11の先端側の厚肉部15に前記同様の細溝16と丸溝に充填された断面円形のシール材sとを有し、各仕切壁12の両端部には、上記細溝16に抜け出し不能にして嵌合される断面くさび形状の凸条17がそれぞれ突設されている。尚、各側壁11と各仕切壁12との内隅には、前記同様のネジ受け溝18が一体に形成されている。
図7に示すように、左右方向に隣接する押出形材10,10の細溝16に凸条17を嵌合することで、断面ほぼ正方形の中空部14(貯水部T)が複数個直線状に連続して配設される。尚、図7の左右の両端部には、1つの側壁11と1つの仕切壁12とからなる断面L字形状の押出形材19が用意され、隣接する押出形材10の細溝16に凸条17を嵌合するか、あるいは、隣接する押出形材10の凸条17を細溝16に嵌合させることで、上記同様の中空部14が形成される。
以上のような押出形材10,19から形成され複数の中空部14からなる貯水部Tも、前記貯水装置1に適用できる。
尚、図9に示すように、前記同様のアルミニウム合金からなり、内外一対の側壁23と、複数の仕切壁25とからなる断面がほぼ目字形状である3種類の押出形材20,21,22を用いても良い。図9で左側の押出形材21は、一対の側壁23と4つの仕切壁25との間に3つの中空部24(貯水部T)を有し、右端の仕切壁25における内外の両端部に前記同様の凸条26を突設している。また、図9で中央の押出形材20は、一対の側壁23と3つの仕切壁25との間に2つの中空部24(貯水部T)を有し、各側壁23から左側に延びた水平片27の先端には、前記同様の細溝28を有すると共に、右端の仕切壁25には、内外一対の上記凸条26を突設している。更に、図9で右側の押出形材22は、一対の側壁23と3つの仕切壁25との間に2つの中空部24(貯水部T)を有し、各側壁23から左側に延びた水平片27の先端には、前記同様の細溝28を有する。
上記形材21,20の各凸条26を、上記各形材20,22の各細溝28に嵌合することで、合計9つの中空部24を直線状に有する貯水部Tを、前記貯水装置1に適用できる。
尚、中間の押出形材20を2個以上用いても良い。また、前記押出形材20〜22は、個別に複数の中空部24を内設しており、各中空部24の内面に前記表面処理層を十分膜厚で被覆するためには、予め各中空部24内ごとに補助電極施を挿入するか、表面処理液を各中空部24内で十分に攪拌することが推奨される。あるいは、押出形材20〜22を塗装液中に浸漬するドブ付けを施しても良い。更に、押出形材20〜22の外側面には。隣接する建物の外壁や屋根と貯合わし得るブロンズ色、黒色、黒渇色、灰色などしても良い。
また、図10に示すように、前記同様のアルミニウム合金からなり、内外一対の側壁33と、複数の仕切壁35とからなる断面がほぼ目字形状である3種類の押出形材30,31,22を用いても良い。図10で左側の押出形材31は、一対の側壁33と3つの仕切壁35との間に2つの中空部34(貯水部T)を有し、右端の仕切壁35における内外の両端部に一対の水平片36を突設し、これらの間に凹部37を有する。また、図10で中央の押出形材30は、一対の側壁33と3つの仕切壁35との間に2つの中空部34(貯水部T)を有し、左端の仕切壁35の左側に突出し且つ中空部39(貯水部T)を内設する角形部38は、上記凹部37に嵌合されると共に、右端の仕切壁35には、内外一対の水平片36を突設し、これらの間に凹部37を有する。更に、図10で右側の押出形材32は、一対の側壁33と3つの仕切壁25との間に2つの中空部34(貯水部T)を有し、左端の仕切壁35の左側に突出し且つ中空部39(貯水部T)を内設する角形部38は、上記凹部37に嵌合される。
尚、中間の上記形材30を2個以上用いて、形材31,32と嵌合しても良い。
更に、図11に示すように、前記同様のアルミニウム合金からなり、内外一対の側壁43と、複数の仕切壁45とからなる断面がほぼ日字形状である3種類の押出形材40,41,42を用いても良い。図11で左側の押出形材41は、一対の側壁43と2つの仕切壁45と凹形壁46の間に2つの中空部44,49(貯水部T)を有する。また、図11で中央の押出形材40は、一対の側壁43と1つの仕切壁45と凸形壁48と凹形壁46との間に2つの中空部47,49(貯水部T)を有する。更に、図11で右側の押出形材42は、一対の側壁43と2つの仕切壁45と凸形壁48との間に2つの中空部44,47(貯水部T)を有する。以上のような押出形材40〜42は、押出形材41,40の凹形壁46に、押出形材40,42の凸形壁48を嵌合することで、複数の中空部44,47,49(貯水部T)が直線状に内設される。
尚、中間の上記形材40を2個以上用いて、形材41,42と嵌合しても良い。
以上のような3種類の押出形材30〜32、あるいは、3種類の押出形材40〜42を嵌合して形成される複数の貯水部Tも、前記貯水装置1に適用できる。
図12は、異なる形態の貯水装置50を示す部分断面を含む正面図、図13は、図12中の一点鎖線部分Rの拡大部分断面図、図14は、図13中の貯水部を含む垂直部分断面図である。
貯水装置50は、図12に示すように、前記同様の一対の支柱5,5と、これらの間において垂直方向に沿い且つ水平方向で間隔を置いて配置された複数の押出形材51と、係る複数の押出形材51の上端を塞ぎ且つ上記支柱5に固定される蓋板53と、上記複数の押出形材51の下端を塞ぎ且つ上記支柱5に固定される管材55とを備えている。上記形材51は、断面が正方形状を呈し、4つの側壁52と、これらに囲まれた四角柱形の中空部54(貯水部T)とを備えている。
尚、蓋板53には、前記同様のホースh1が貫通し、係るホースh1は、図12で左端の押出形材51に内設された中空部54の上端部に開口している。また、管材55には、前記同様のホースh2が貫通している。
前記管材55も、前記同様のアルミニウム合金からなる押出形材であり、図13,14に示すように、内外一対の側壁56と、これらの上・下端を接続する天壁57および底壁57と、側壁56の内側面の中間において対向して突設した一対の凸片58と、これらに囲まれた中空部59とを、押出(長手)方向の全長に沿って有する。図15に示すように、天壁57には、当該管材55の長手方向に沿って平面視が角形で且つ前記押出形材55の外形とほぼ同じ寸法の受入孔hが等間隔に複数個穿孔されている。
そのため、図13,14に示すように、管材55の受入孔hに押出形材51を挿入すると、係る形材51の下端は、管材55における一対の凸片58に当接して支持される。係る状態で、各形材51と管材55との接続部に、図示しないスポット溶接を施し、且つ係る接続部に沿って防水用シール材sを施している。これによって、複数の押出形材51の中空部54からなる複数の貯水部Tは、管材55の受入孔hと中空部59とからなる通水部を介して互いに連通可能とされる。
以上のような貯水装置50によれば、前記貯水装置1と同様に扁平な塀や囲いの形状およびサイズを有し、容易に設計・施工でき、低コストで且つ短期間に施工できると共に、隣接する建物との意匠的な調和も容易となる。更に、貯水部Tが複数の中空部4に分割されているので、地震などによる揺れや振動に対しても、破損や倒壊を抑制し得る。しかも、複数の押出形材51,51が互いに間隔を置いて垂設されているので、採光または風通し機能を有する塀、柵、日除けを兼ねさせることが可能となる。
図16は、更に異なる形態の貯水装置60を示す側面視の正面図、図17は、図16中のV−V線の矢視に沿った水平断面図である。
貯水装置60は、図16,17に示すように、単一の押出形材61と、その上端に固定した蓋板67と、上記形材61の下端に固定した底板68とを備えている。上側の蓋板67には、前記同様のホースh1が貫通し、係るホースh1は、押出形材61に内設された何れかの中空部64の上端部に開口している。尚、上記貯水装置60は、底板68を介して基礎Bの上に垂直に立設している。
押出形材61も、前記同様のアルミニウム合金からなり、図17に示すように、断面においてほぼ正方形を形成する四辺の側壁62と、これらの内側を断面十字形に仕切る縦横一対の仕切壁63と、これらに囲まれ且つ断面がほぼ正方形である4つの中空部64(貯水部T)とを、押出(垂直)方向の全長に沿って有している。尚、各中空部64の外側のコーナーには、前記同様にネジ受け溝66が形成されている。係るネジ受け溝66は、本形材61の上・下端に前記蓋板67、底板68を固定するためのネジのネジ受けとして活用される。
尚、前記押出形材61に替えて、図18に示すように、四辺の側壁65とこれらに囲まれた中空部64(貯水部T)とを備えた4つの押出形材61aを用意し、これらを図示のように、縦横に2個ずつ隣接させ且つ図示しない結束手段(例えば、金属帯板、または金属ワイヤ)により、全体の水平断面をほぼ田の字形に結束したものを用いても良い。
図19に示すように、前記形材61の下端側において、互いに直交する仕切壁63の下端には、隣接する中空部64,64同士を連通する切り欠き(通水部)69が形成されている。尚、係る切り欠き69に替えて、仕切壁63の下端側に前記同様の貫通孔(th)を穿孔しても良い。また、図18にて示した4つの押出形材1aを結束した形態では、2つの中空部64,64が隣接する側壁65,65に切り欠き69、あるいは貫通孔(th)を形成すると共に、これらの周囲には、防水用のシール材を塗布あるいは挟んで、雨水Wの漏水を予防しておく。尚、4つの中空部64が隣接する仕切り壁63,63の交点付近にいつの切り欠き69を形成しても良い。
以上のような貯水装置60によれば、複数の中空部64からなる貯水部Tを縦横(X−Y)方向に隣接させることで、門柱、庇、あるいはベランダの支柱などの角柱材と兼用できるので、隣接する建物との意匠的な調和も容易となると共に、容易に設計・施工でき、低コストで且つ短期間に施工できる。更に、貯水部Tが複数の中空部64に分割されているので、地震などによる揺れや振動に対しても、破損や倒壊を抑制することが可能となる。
図20は、建物Hの屋根rの上に斜め方向に沿って配置した貯水装置70を概略図、図21は、係る貯水装置70を示す分解斜視図である。
貯水装置70は、図21に示すように、断面が細長い長方形の押出形材71と、その上端を閉塞する天板77と、押出形材71の下端を閉塞する底板78とを備えている。天板77には、前記同様のホースh1が貫通し、係るホースh1は、図20で左端の押出形材71に内設された中空部75の上端部に開口している。また、底板78には、前記同様のホースh2が貫通している。
上記押出形材71も、前記同様のアルミニウム合金からなり、図21に示すように、天壁72、左右一対の側壁73、底壁74、天壁72と底壁74との間を接続する複数の仕切壁76、および、これらに囲まれた複数の中空部75(貯水部T)を押出(斜め)方向の全長に沿って有している。各仕切壁75のうち、最低部となる下端側で且つ底壁74側には、ほぼ三角形の切り欠き79が予め形成され、係る複数の切り欠き79と底板78とによって、通水部が構成されている。
図21中の破線で示すように、押出形材71の上端側をほぼ水平面に沿った切断面71cとした場合、天板77とホースh1とを省略し、雨水Wを直に各中空部75に取り込むようにしても良い。もちろん、図21において、押出形材71の上端側を実線のままの切断面とし、天板77とホースh1とを省略しても良い。
以上のような貯水装置70によれば、建物Hの屋根rの上に斜め方向に沿って配置でき、建物Hの周囲に設置スペースがない場合でも、従来の太陽熱温水器とほぼ同様にして容易に施工できる。また、構造が簡素なため、容易に設計・施工でき、低コストで且つ短期間に施工できる。更に、貯水部Tが複数の中空部75に分割されているので、地震などによる揺れや振動に対しても、破損や倒壊を抑制することが可能となる。しかも、建物Hの屋根r上に取り付けるため、ホースh2を介して一階のトイレや庭などに送水する際に、前記ポンプを省略し得る。
尚、前記押出形材71の各中空部75に前記同様のネジ受け溝を一体に形成することで、天板77や底板78の固定が容易となる。また、前記屋根rの広さに応じて、複数の押出形材71を横(水平)方向に沿って併設した形態としても良い。更に、前記押出形材71に替えて、前記押出形材2(3),11(19),20〜22,30〜32,40〜42を用いても良い。
図22は3建物Hの屋根rの上に斜め方向に沿って配置できる異なる形態の貯水装置80を示す分解斜視図である。
貯水装置80は、図22に示すように、四辺の側壁82とこれらに囲まれた中空部83(貯水部T)とからなる断面ほぼ正方形を呈し、且つ斜め方向に沿いつつ互いに間隔を置いている複数の押出形材81と、これらの上端を閉塞する天板84と、上記押出形材81ごとの下端を閉塞する管材85と、を備えている。上記天板84には、前記同様のホースh1が貫通し、係るホースh1は、図22で左端の押出形材81に内設された中空部83の上端部に開口している。また、管材85内には、前記同様のホースh2が連通している。
上記管材85は、断面が直角三角形を呈する前記同様の押出形材からなり、上壁86、左右一対の端壁87、底壁88、下壁86a、およびこれらに囲まれた中空部89を備え、上壁86には、上記押出形材81の中空部83(貯水部T)の下端が開口する複数の通水孔hが間隔を置いて開設されている。
前記複数の通水孔hと前記管材85の中空部89とにより、貯水装置80の通水部が構成される。
以上のような貯水装置80によれば、建物Hの屋根rの上に斜め方向に沿って配置でき、建物Hの周囲に設置スペースがない場合でも、従来の太陽熱温水器とほぼ同様に容易に施工でき、且つ効率良く雨水Wを温水化できる。また、容易に設計・施工でき、低コストで且つ短期間に施工できる。更に、貯水部Tが複数の中空部83に分割されているので、地震などの振動に対しても、破損や倒壊を抑制することが可能となる。
図23は、建物Hの一階1Fの屋根r1上に設けるベランダbの床Dを兼用する貯水装置90を概略図、図24は、係る貯水装置90を示す分解斜視図である。
貯水装置90は、図24に示すように、ほぼ水平方向に沿い且つ互いに平行な複数の押出形材91と、係る押出形材91の上端を塞ぐ上端部材98と、前記押出形材91の下端を塞ぐ下端部材99とを備えている。
押出形材91も、前期同様のアルミニウム合金からなり、天壁92、左右一対の側壁93、および底壁94からなる長方形断面を有し、天壁92と底壁94との間に複数の仕切壁95を垂直に設けることで、天壁92、側壁93、底壁94、および仕切壁95の間に断面角形である複数の中空部96(貯水部T)を有している。上記各仕切壁95における下端部材99側の最下部には、ほぼ三角形の切り欠き97が形成されている。係る押出形材91は、前記ベランダbの床Dにおいて、上記中空部96が建物Hの内外方向と平行になり、且つ建物H側から外側に向かって約1〜2度の水勾配を付けた水平方向に沿って配置される。
図24に示すように、前記押出形材91の上端を塞ぐ上端部材98は、押出形材91の上端部を受け入れる凹部98aを有する箱形材であり、該凹部98aには前記同様のホースh1が連通している。また、前記押出形材91の下端を塞ぐ下端部材99も、押出形材91の下端部を受け入れる凹部99aを有する箱形材であり、該凹部99aには前記同様のホースh2が連通している。前記切り欠き97と下端部材99の凹部99aとにより、貯水装置90の通水部が構成される。
尚、図24では、押出形材91ごとの上・下端に上・下端部材98,99を取り付ける形態としたが、複数の押出形材91の上・下端全体を塞ぐ単一の端部材を固定する形態としても良い。また、上記ホースh1の他端は、例えば、図23に示す建物Hの二階2Fの屋根r2側の樋に連通されている。
図25は、前記ベランダbの床Dを兼用する異なる形態の貯水装置100を示す分解斜視図である。貯水装置100は、図25に示すように、ほぼ水平方向に沿い且つ互いに平行な複数の押出形材101と、係る押出形材101の上端を塞ぐ蓋板108と、上記押出形材101の下端塞ぐ樋材110とを備えている。
押出形材101も、前期同様のアルミニウム合金からなり、天壁102、左右一対の側壁103、および底壁104からなる長方形断面を有し、天壁102と底壁104との間に複数の仕切壁105を斜め方向に交互に配設することで、断面がほぼ台形または台形を呈する複数の中空部106(貯水部T)を内設している。各中空部106において、当該形材101の最下(下端)側となる底壁104には、貫通孔107が穿孔されている。係る形材101も、前記ベランダbの床Dにおいて、中空部106が建物Hの内外方向と平行になり、且つ建物H側から外側に向かって約1〜2度の水勾配を付けた水平方向に沿って配置される。
尚、複数の上記押出形材101は、側壁103同士が接触する配置のほか、隣接する側壁103,103間に若干の隙間を置いた配置としても良い。
また、各押出形材101の上端を塞ぐ蓋板108には、各形材101における何れかの中空部106に連通する前記同様のホースh1が貫通している。
更に、図25および同図中の一点鎖線部分Qに示すように、各形材101の下端を塞ぐ樋材110は、各形材101の中空部106を塞ぐ縦壁111、上向きに開口し且つ凹溝115を内設する箱形部112、左右の端壁113、および箱形部112における縦壁11と反対側からほぼ水平方向に延び且つ各形材101の底壁104の接触する水平壁114とを備えている。上記凹溝115と各押出形材101の切り欠き107とにより、貯水装置100における凸凹状に連続した通水部が形成される。
以上のようなベランダbの床Dを兼用する貯水装置90,100によれば、建物Hの周囲に設置スペースがない場合でも、従来同様にベランダbを設置する際に同時に施工でき、且つ低コストにして短期間に施工できる。しかも、ベランダbを物干しなどで使用する際に、何ら支障とならず、貯水部Tである中空部96,106内に貯めた雨水Wを有効に利用することができる。更に、貯水部Tが複数の中空部96,106に分割されているので、地震などの振動に対しても、破損などのおそれ少なくなる。
本発明は、以上において説明した各形態に限定されるものではない。
例えば、塀や囲いなどを兼用し得る前記貯水装置1,50において、複数の押出形材2,51を互いに隣接した複数組とし、且つ各組ごとの間に間隔を置いた形態としても良い。
また、門柱形状の前記貯水装置60は、前記ベランダbを地面から支持する支柱に適用したり、あるいはサンルームや片寄せ温室などの支柱に適用しても良い。
更に、前記ベランダbのデッキDを兼用し得る前記貯水装置90,100は、濡縁、縁台、あるいはベンチなどに適用しても良い。
加えて、前記貯水装置70〜100は、ビル、工場、あるいは公共施設などの大規模な建物の傾斜した屋根、あるいは水平な陸屋根の上に設置しても良い。
本発明によれば、住宅などの建物に降った雨水を貯蔵し且つ係る雨水をトイレの洗浄水などの生活用水や庭への打ち水などに活用するための貯水装置を、意匠性に優れ、且つ低コストで提供することが可能となり、環境上およびエネルギ上の観点からも好ましくすることが可能となる。
1,50,60,70,80,90,100…貯水装置
2,10,19〜22,30〜32,40〜42,51,61,61a,71,81,91,101…押出形材
4,14,24,34,44,54,64,75,83,96,106…中空部
8,8c…凹溝
9…通水部
k,63,79,97…切り欠き
th,107…貫通孔
T…貯水部

Claims (7)

  1. 建物に降った雨水を貯蔵し且つ活用するための貯水装置であって、
    アルミニウム合金からなる単数または複数の押出形材からなり、雨水を溜める複数の平行な中空部からなる貯水部と、
    上記貯水部における最低部に位置し、上記複数の中空部を連通する通水部と、を備えている、
    ことを特徴とする貯水装置。
  2. 前記貯水部を構成する複数の平行な中空部は、垂直方向、斜め方向、あるいは、水平方向に沿っている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の貯水装置。
  3. 前記貯水部を構成する複数の中空部は、断面方向において互いに隣接し且つ嵌合する一対の前記押出形材の間に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の貯水装置。
  4. 前記貯水部を構成する複数の中空部は、単一の前記押出形材に内設されている、 ことを特徴とする請求項1または2に記載の貯水装置。
  5. 前記貯水部を構成する複数の中空部を有する単数または複数の押出形材は、複数の前記中空部が直線状または縦横方向に隣接するか、あるいは、互いに間隔を置いて離れるようにして、平行に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の貯水装置。
  6. 前記通水部は、前記貯水部を構成する複数の中空部の間を区画する仕切壁に設けた貫通孔または切り欠き、あるいは、上記複数の中空部の一端にて該中空部と直交する凹溝である、
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の貯水装置。
  7. 前記通水部は、前記貯水部を構成する複数の中空部の底壁における最低側の端部に設けた貫通孔または切り欠きと、係る貫通孔または切り欠きの下側に位置し且つ上記複数の中空部と直交する凹溝とからなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の貯水装置。
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