JP2011254144A - 録音方法、この録音方法によりオーディオ信号が記録された記録媒体、およびオーディオ信号の配信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】5乃至7台といった比較的少ない数のスピーカで臨場感に富んだ3次元音響を聴者に提供することを可能にする録音を必要かつ十分な数のマイクロホンで行う。
【解決手段】音響空間内に第1、第2および第3のマイクロホン対を配置し、第1のマイクロホン対については音響空間の側方の面からの間接音の収音に好適な位置に、第2のマイクロホン対については同音響空間の上方の面からの間接音の収音に好適な位置に、第3のマイクロホン対については同音響空間の後方の面からの間接音の収音に好適な位置に配置し、各マイクロホン対の出力信号を各々別個に記録する録音方法を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、5乃至7台といった比較的少ない数のスピーカで臨場感に富んだ3次元音響を提供することを可能する録音を必要かつ十分な数のマイクロホンで行う技術を提供することを目的とする。
(A:本実施形態の録音方法)
図1は、本発明の実施形態の録音方法を説明するための図である。
この録音方法によれば、例えばコンサートホールなどの音響空間1においてオーケストラ等により奏でられる音を、5(或いは7)チャネルサラウンドシステム等の家庭用オーディオ再生システムで再生した場合に立体感に富んだ臨場感の高い3次元音響を再現することができるように、録音することができる。この録音方法においては、6つのマイクロホン(マイクロホン32A,32B、34A、34B、36A、および36B)と、これら6つのマイクロホンの各々に接続され、各マイクロホンの出力信号をCD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile
Disc)或いはハードディスクなどの記録媒体に記録する記録装置(図1では、図示略)と、が用いられる。
以上が本実施形態の録音方法である。
次いで、上記録音方法により録音された音の再生方法について説明する。
マルチチャネルサラウンドシステムでは、CDなどの記録媒体に記録されているオーディオ信号をCDドライブ等によって読み出し、それらオーディオ信号の各々(或いは、それらオーディオ信号を適宜ミキシングして得られるオーディオ信号)をそのマルチチャネルサラウンドシステムに含まれる各スピーカに与えることで音の再生が行われる。ここで問題となるのは、本実施形態の録音方法によって記録媒体に記録されたオーディオ信号をマルチチャネルサラウンドシステムの各スピーカに対してどのように割り当てるのか、という点である。以下、5チャネル(或いは、5.1チャネル)サラウンドシステムで音の再生を行う場合と、7チャネル(或いは、7.1チャネル)サラウンドシステムで音の再生を行う場合を例にとって、それらシステムに含まれる各スピーカへのオーディオ信号の割り当て方を説明する。なお、以下では、5.1および7.1チャネルサラウンドシステムにおける、0.1チャネルに対応する低音用スピーカの再生方法については、本発明には直接的に関連しないため詳細な説明を省略する。
図3(A)は、センタチャネルスピーカC、右チャネルスピーカR、左チャネルスピーカL、右サラウンドスピーカRSおよび左サラウンドスピーカLSを聴者を取り囲むように配置してなる5チャネルサラウンドシステムの一例を示す図である。5チャネルサラウンドシステムにおける各スピーカの配置位置(図3(A)にて各角度で示した位置)および各スピーカの役割については非特許文献1に詳細に規定されている。
さて、以上に説明した態様では、音響空間1の上方の面からの間接音は再生されず、立体感が不足する虞がある。そこで、5チャンネルサラウンドシステムの右チャネルスピーカLおよび左チャネルスピーカRの各々に与えるオーディオ信号を、メイン信号と、第1のマイクロホン対MP−1の出力信号と、第2のマイクロホン対MP−2の出力信号(図3(B)にて符号S2で示される音響空間1内の音を表すオーディオ信号)と、を適宜ミキシングして生成するとともに、右サラウンドスピーカRSおよび左サラウンドスピーカLSの各々に与えるオーディオ信号を、第2のマイクロホン対MP−2の出力信号と第3のマイクロホン対MP−3の出力信号とをミキシングして生成することにより、図5に示すように、音響空間1の上方の面からの間接音に対応する音を、仮想スピーカVRおよびVLから再生させるようにしても良い。具体的には、右チャネルスピーカRから出力される音と右サラウンドスピーカRSから出力される音によって、仮想スピーカVRから音響空間1の右上方からくる間接音を再生させ、左チャネルスピーカLから出力される音と左サラウンドスピーカLSから出力される音によって、仮想スピーカVLから音響空間1の左上方からくる間接音を再生させるのである。
また、上記再生装置50Cを用いることにより7チャネルサラウンドシステムにおける音の再生を実現することも可能である。図9は、センタチャネルスピーカC、右チャネルスピーカR、左チャネルスピーカL、第1右サラウンドスピーカRS1、第1左サラウンドスピーカLS1、第2右サラウンドスピーカRS2、第2左サラウンドスピーカLS2を聴者を取り囲むように配置してなる7チャネルサラウンドシステム(或いは、サブウーファ(図示略)を追加した7.1チャネルサラウンドシステム)の一例を示す図である。この7チャネルサラウンドシステムにおける各スピーカの配置位置および用途の詳細についても非特許文献1を参照されたい。この7チャネルサラウンドシステムにおいては、図10に示すように各オーディオ信号の割り当てを行えば良い。
以上本発明の第1実施形態について説明したが、以下に述べる変形を加えても勿論良い。
(1)上述した実施形態では、ステージ10Aから後壁10Fまでの距離が6Lである音響空間1内に、第1のマイクロホン対を音源から後壁10F方向に1Lだけ離れた位置に、第2のマイクロホン対を同3Lだけ離れた位置(第1のマイクロホン対から2Lだけ離れた位置)に、そして、第3のマイクロホン対を同5Lだけ離れた位置(第2のマイクロホン対から2Lだけ離れた位置)に配置した。つまり、上述した実施形態では、3対のマイクロホン対を、音源からの直接音の音量レベルと間接音の音量レベルとが等しくなる位置と後壁10Fとの間に等間隔(2Lの間隔)に配置したのである。しかし、各マイクロホン対の配置位置はこれに限定されるものではなく、音響空間1の広さとの兼ね合いで適宜定めるようにすれば良い。
Claims (5)
- 音響空間の前方に位置する音源から前記音響空間内に放射される音を録音するための録音方法であって、
各々指向性制御されたマイクロホンで構成される3対のマイクロホン対の各々を前記音源からの直接音の音量レベルと間接音の音量レベルとが等しくなる距離以上の距離を前記音源から隔てて前記音響空間の後方側に次第に遠ざかるように配置するとともに、
前記音源からの距離が最も短いマイクロホン対については前記音響空間の側方の面からの間接音を収音するように指向性制御されたものを、前記音源からの距離が2番目に短いマイクロホン対については前記音響空間の上方の面からの間接音を収音するように指向性制御されたものを、前記音源からの距離が最も長いマイクロホン対については前記音響空間の後方の面からの間接音を収音するように各々指向性制御されたものを用い、前記3対のマイクロホン対の各々を構成する各マイクロホンから出力されるオーディオ信号を各々別個に記録媒体に記録する
ことを特徴とする録音方法。 - 前記音源からの距離が2番目に短いマイクロホン対を最も高い位置に配置し、前記音源からの距離が最も短いマイクロホン対を次に高い位置に配置する
ことを特徴とする請求項1に記載の録音方法。 - 前記音源からの距離が最も短いマイクロホン対を構成する各マイクロホンを、前記音響空間の後方から前記音源を見た場合の当該音源の幅に応じた間隔をその幅方向に開けて配置し、前記音源からの距離が2番目に短いマイクロホン対を構成する各マイクロホンを前記音源の幅よりも広い間隔をその幅方向に開けて配置する
ことを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の録音方法。 - 請求項1〜3の何れか1に記載の録音方法によりオーディオ信号が記録された記録媒体。
- 音響空間の前方に位置する音源から前記音響空間内に放射される音を録音して得られるオーディオ信号の配信方法であって、
各々指向性制御されたマイクロホンで構成される3対のマイクロホン対の各々を前記音源からの直接音の音量レベルと間接音の音量レベルとが等しくなる距離以上の距離を前記音源から隔てて前記音響空間の後方側に次第に遠ざかるように配置するとともに、
前記音源からの距離が最も短いマイクロホン対については前記音響空間の側方の面からの間接音を収音するように指向性制御されたものを、前記音源からの距離が2番目に短いマイクロホン対については前記音響空間の上方の面からの間接音を収音するように指向性制御されたものを、前記音源からの距離が最も長いマイクロホン対については前記音響空間の後方の面からの間接音を収音するように各々指向性制御されたものを用い、前記3対のマイクロホン対の各々を構成する各マイクロホンから出力されるオーディオ信号を、電気通信回線を介して配信する
ことを特徴とするオーディオ信号の配信方法。
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