JP2011251955A - 美容養毛剤 - Google Patents

Abstract

【課題】薬草を用いて、若年者はもとより中高齢者に向けて、体質を考慮しながらフケ・カユミ・脱毛の予防、養毛・美髪の効果を持たせる。
【解決手段】東洋医学により肝・腎・肺の経絡に活力を附与すると人間の生命現象の維持に必要な機能及び生殖・成長・老化・骨・骨髄・毛髪等の機能の活性化を図り、腎精気を盛んにさせて健康増進と毛髪育成を促進させることができる。
肝・腎・肺に活力を与える複数の薬草を溶媒抽出し、抽出成分を配合する。これを禿頭部に塗擦することにより、皮膚の健康促進作用、発毛促進作用の増進を図る手段を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、生薬植物の有効成分を含有することによる、フケ・脱毛予防、養毛・美髪の効果が期待できる組成物に関する。

民間療法、日本漢方、中医学など東洋医学の応用に基づくものであるが、養毛・育毛効果が医学的に証明されるものかどうかは、今後の問題に属すべきことで、本願の主眼とすべきところではない。

従来の生薬植物を用いた養毛剤は民間療法では、センブリ、アオギリの葉、クワの根、カラスビシャクの球根、コノテガシワ等が、単品又は２種の組合せで用いられている。
日本漢方では、病態を虚実に分けて、桂枝加竜骨牡蛎湯、八味丸、柴胡加竜骨牡蛎湯などが用いられている。
中医学では、弁証論治により、杞菊地黄丸、七宝美髪丹、二至丸などが用いられている。しかし民間療法、日本漢方、中医学いずれも養毛・育毛効果は、はっきりしない。

特開平５−２０１８３３号 公報

静岡県身近な薬草、上野明著、静岡新聞社、昭和５４年１０月１３日再版発行。 日本薬草全書、水野瑞夫監修、新日本法規出版ＫＫ。平成７年２月２２日発行。 中医臨床のための中薬学、編著者 神戸中医学研究会、医歯薬出版ＫＫ、１９９３年２月２０日第１版第２刷発行。 よく効く民間療法、長塩容伸監修、永岡書店、昭和６１年７月５日、７版発行。 臨床応用漢方處方解説、矢数道明著、創元社、昭和５５年３月１０日、第一版第１３刷発行。 臨床中医学概論、張瓏英著、自然社、昭和６３年６月２０日、第１刷発行。

従来の脱毛予防、養毛美髪には合成品、薬草、機能性食品など多くのものが用いられている。円形脱毛症、若ハゲなどには、それなりの効果は期待できるが、中・高齢者になると、あまり良い結果は期待できないのが現状である。

本発明は、薬草を用いて、若年者はもとより、中・高齢者に向けて、体質を考慮しながら、フケ・脱毛予防、養毛・育毛・美髪の効果を目的としたものである。

本発明は上記目的を達成するために、請求項１により骨砕補、イチョウ葉、夜交藤の３種の薬草を乾燥し細かく刻んで個別にとり、それぞれに水又は有機溶媒を加えて、一定期間浸漬する。浸出後、可溶性成分を含んだ浸出液を薬草から分離して、抽出液とする。この抽出液を脱毛者の体質・症状に応じて、一定の割合で混合して、抽出混合液とし、これを美容養毛剤とする。この三種配合が必須要件となる。

中医学では、腎の華は髪にある−腎陰虚になると虚弱になり、耳なり・健忘・脱毛しやすくなる。肝は血を貯蔵し、腎は精を貯蔵する−肝・腎が陰虚になると目がかすみ脱毛する。肺は皮毛を主り、その華は髪にある−肺経が虚してくると髪の状態が悪くなる。従って肝・腎・肺経を活性化させる。

骨砕補は肝・腎の経絡に働き、経絡を温め機能を活性化させる。イチョウ葉の血管拡張作用と相まって循環の改善を図る。夜交藤の養心安神作用によりストレスを低減させる。これらの復合作用により毛髪の回復そ生を図る。これは、ストレスと冷え等循環不良傾向の体質向きといえる。

請求項２により赤松又は鶏血藤又は姜黄又は菟絲子又は当帰又は槐花又は毛冬青又は甘草の薬草を乾燥し、細かく刻んで個別にとり、それぞれに水又は有機溶媒を加えて、一定期間浸漬する。
浸出後、可溶性成分を含んだ浸出液を薬草から分離して抽出液とする。前記、請求項１の抽出混合液に対して、随時脱毛者の体質・症状に応じて請求項２の抽出液を単独又は任意の組合せで、追加混合して、有効成分を補足した抽出混合液とする。これを美容養毛剤とする。

請求項３により続断、赤松、黄耆の３種の薬草を乾燥し、細かく刻んで個別にとり、それぞれに水又は有機溶媒を加えて、一定期間浸漬する。浸出後、可溶性成分を含んだ浸出液を薬草から分離して抽出液とする。この抽出液を脱毛者の体質・症状に応じて一定の割合で混合して、抽出混合液とする。これを美容養毛剤とする。この三種配合が必須要件となる。

続断は肝・腎の経絡に働き肝・腎を補強する。赤松は養肝・心と抗高脂血症に働く。黄耆は脾・肺に働き、老化等による疲れやすさ、無力感を回復させる効がある。これらの復合作用により減退した養毛作用を活性化させる。
これは、体力のやゝ低下した中・高齢者向きといえる。

請求項４により菟絲子又は当帰又は槐花又は骨砕補又は鶏血藤又は姜黄又は桑椹又は甘草の薬草を乾燥し、細かく刻んで個別にとり、それぞれに水又は有機溶媒を加えて、一定期間浸漬する。浸出後可溶性成分を含んだ浸出液を薬草から分離して抽出液とする。
前記、請求項３の抽出混合液に対して、随時、脱毛者の体質・症状に応じて、請求項４の抽出液を単独又は任意の組合せで、追加混合して、有効成分を補足した抽出混合液とする。これを美容養毛剤とする。

中高齢者が一層虚弱化した時、体質・症状により薬草を性・味、帰経、薬理作用等を考慮して使い分けて効能を補足することにより、養毛作用を活性化させる。

以上の説明から明らかなように、本発明にあたっては、次に示す効果が得られる。
生薬の有効成分が、皮下浸透で細胞への吸収により、各臓器、特に肝・腎・肺等の経絡の機能活性化、血液循環の促進、内分泌機能の調節などで、ヒト毛乳頭の活性化及び毛母細胞の増殖などを増進させ、従来になく養毛を促進させる。
素材の薬理作用・特有効果を考慮して、従来にはない配合の仕方により、副作用なく、健康を阻害することなく、フケ・脱毛予防、毛髪の艶・張り、発毛促進作用など、従来の方法より有意の高い効果が得られる。
中高齢者は、老化による機能減退が大きいため、毛髪の衰頽も大きく影響を受ける。本発明の肝・腎・肺の機能活性化は、その毛髪の再生に従来にない大きな効果を出す。

以下、本発明の実施の形態を説明する。
毛髪に関した東洋医学の解釈に於いて、中医学では毛髪に影響を与える臓器は腎・肺・肝であるといっている。又、フケ・脱毛症は頭皮の気血不調による。その病態を虚実に分別するとも言っている。
生薬又は薬草の組合わせによる外用剤と弁証論治による漢方処方の内服とを併用することにより一層の効果が発現できる。
本発明は薬草の組合わせによる外用に用いる美容養毛剤についてのものである。

抽出液の調製方法

美容養毛剤に用いる抽出液の調製方法について説明する。
薬草５ｇを、およそ８０Ｖｏｌ％エチルアルコール１００ｍｌの中に入れて、一定期間浸漬する。浸出後、可溶成分を含んだ溶媒を薬草と分離して５％の抽出液とする。

骨砕補５％抽出液を１０ｍｌ及びイチョウ葉５％抽出液を１０ｍｌ及び夜交藤５％抽出液を１０ｍｌとり、三種混ぜ合わせて、抽出混合液とする。
これを美容養毛剤として用いる。

美容養毛液をスポイトにとり、禿頭部に数滴を滴下する。指で軽く塗擦して肌に染ませる。

骨砕補５％抽出液を１０ｍｌ及びイチョウ葉５％抽出液を１０ｍｌ及び夜交藤５％抽出液を１０ｍｌ及び鶏血藤５％抽出液を１０ｍｌ及び甘草５％抽出液を５ｍｌとり混合して、抽出混合液とする。これを美容養毛剤として用いる。

美容養毛液をスポイトにとり、禿頭部に数滴を滴下する。指で軽く塗擦して肌に染ませる。

続断５％抽出液を１０ｍｌ及び赤松５％抽出液を１０ｍｌ及び黄耆５％抽出液を１０ｍｌとり、三種混合して、抽出混合液とする。これを美容養毛剤として用いる。

美容養毛液をスポイトにとり、禿頭部に数滴を滴下する。指で軽く塗擦して肌に染ませる。

続断５％抽出液を１０ｍｌ及び赤松５％抽出液を１０ｍｌ及び黄耆５％抽出液を１０ｍｌ及び鶏血藤５％抽出液を５ｍｌ及び当帰５％抽出液を１０ｍｌとり、混合して、抽出混合液とする。これを美容養毛剤として用いる。

美容養毛液をスポイトにとり、禿頭部に数滴を滴下する。指で軽く塗擦して肌に染ませる。

産業上の利用の可能性

本発明は、化粧品を製造し、使用する産業で利用される。

Claims (4)

1. 骨砕補、イチョウ葉、夜交藤の生薬植物を水又は有機溶媒により抽出して得られる有効成分を含有する抽出液を混合し、三種の抽出混合液とすることを特徴とする美容養毛剤。
2. 請求項１に加えて、鶏血藤又は赤松又は姜黄又は菟絲子又は当帰又は槐花又は毛冬青又は甘草の生薬植物を水又は有機溶媒により抽出して得られる有効成分を含有する抽出液を単独又は任意の組み合わせで追加混合し、抽出混合液とすることを特徴とする請求項１に記載の美容養毛剤。
3. 続断、赤松、黄耆の生薬植物を水又は有機溶媒により、抽出して得られる有効成分を含有する抽出液を混合し、三種の抽出混合液とすることを特徴とする美容養毛剤。
4. 請求項３に加えて、菟絲子又は当帰又は槐花又は骨砕補又は鶏血藤又は姜黄又は桑椹又は甘草の生薬植物を水又は有機溶媒により抽出して得られる有効成分を含有する抽出液を単独又は任意の組み合わせで追加混合し、抽出混合液とすることを特徴とする請求項３に記載の美容養毛剤。