JP2011251559A - ショックアブソーバ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁式ショックアブソーバの減速機の慣性の影響で乗り心地が悪化することを抑制する。
【解決手段】フィルタ処理部51は、誘起電圧の周波数とゲインとの関係を設定した周波数ゲイン特性を記憶しており、周波数ゲイン特性を使って、電圧センサにより検出した実誘起電圧Voutをフィルタ処理する。電圧比較部53は、フィルタ処理部51から出力されたフィルタ誘起電圧Vxと三角波発生部52から出力された三角波電圧Vrとを比較し、フィルタ誘起電圧Vxが三角波電圧Vrより大きくなる期間においてハイレベル信号を出力する。PWM制御信号出力部54は、ハイレベル信号を入力している期間において、スイッチング素子SW1,SW2をオン状態とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車等の車輪のショックアブソーバ装置に係り、特に、ばね上部とばね下部との接近・離間動作によりモータを発電させてばね上部とばね下部との接近・離間動作を減衰させる電磁式のショックアブソーバ装置に関する。
従来から、ばね上部とばね下部との接近・離間動作によりモータを回転させ、その回転によりモータで発生した誘導起電力を利用してばね上部とばね下部との接近・離間動作を減衰させる電磁式ショックアブソーバが特許文献1等にて知られている。この特許文献1に提案されたショックアブソーバ装置においては、ばね上部の絶対動作方向と、ばね上部がばね下部に対して動作する方向とが同じ向きであれば、モータの通電端子間を互いに導通させることによってモータに発電電流を流して減衰力を発生させ、ばね上部の振動を抑制する。また、ばね上部の絶対動作方向と、ばね上部がばね下部に対して動作する方向とが逆向きであれば、モータの通電端子間を開放させることによってモータに減衰力を発生させないようにする。
特開2008−273356
こうした電磁式ショックアブソーバは、ばね上部とばね下部との接近・離間動作をモータの回転動作に変換する必要がある。この場合、現実的な減衰力特性を得るためには、例えば、ボールねじ機構などの減速機が必要となる。ところが、減速機の慣性の影響で、ばね下共振帯域の減衰力特性が悪化し、乗り心地悪化が懸念される。図8は、路面入力がばね上部に伝達される伝達特性を表す。図中において、太線は、減速機を備えた電磁式ショックアブソーバによる伝達特性を表し、細線は、一般的な油圧ダンパ式ショックアブソーバによる伝達特性を表す。また、それぞれ、実線が低減衰時(ソフト)の伝達特性であり、破線が高減衰時(ハード)の伝達特性である。この図から分かるように、電磁式ショックアブソーバでは、特に低減衰時(ソフト)において、周波数fsより大きな範囲において減衰力特性が悪化している。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、減速機の慣性の影響で乗り心地が悪化することを抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、モータ(40)と、ばね上部とばね下部との相対運動に伴って前記モータのロータを回転させる動作変換機構(35)と、前記モータに発電電流を流すために前記モータの通電端子(t1,t2)間を電気的に接続する外部回路(100)とを備え、前記ばね上部と前記ばね下部との相対運動に伴って前記モータに発電電流が流れることにより、前記ばね上部と前記ばね下部との相対運動を減衰させる減衰力を発生するショックアブソーバ装置において、前記外部回路に設けられ、デューティ比の調整により前記発電電流の大きさを可変するスイッチング素子(SW1,SW2)と、前記モータで発生する誘起電圧を表す実誘起電圧情報を取得する実誘起電圧取得手段(101)と、前記誘起電圧の周波数とゲインとの関係を表す周波数ゲイン特性が予め設定されており、前記実誘起電圧情報を前記周波数ゲイン特性でフィルタ処理することによりフィルタ処理後誘起電圧を表すフィルタ処理後誘起電圧情報に変換する誘起電圧フィルタ処理手段(51)と、予め設定した周期で電圧値が変化する基準波電圧の大きさと前記フィルタ処理後誘起電圧の大きさとを比較し、前記フィルタ処理後誘起電圧が前記基準波電圧より大きくなる期間において、前記スイッチング素子をオン状態にするスイッチ制御手段(52,53,54)とを備えたことにある。
本発明においては、ばね上部とばね下部との相対動作(接近動作および離間動作)が動作変換機構を介してモータのロータに伝達される。これにより、ロータが回され、モータは、誘起電圧(誘導起電力)を発生する。動作変換機構としては、例えば、ボールねじ機構等の減速機を採用することができる。ショックアブソーバ装置は、モータの通電端子間を電気的に接続する外部回路を備えている。従って、誘起電圧の発生に伴って、モータに発電電流が流れて、ばね上部とばね下部との相対運動に対して減衰力を発生することができる。
外部回路には、スイッチング素子が設けられている。従って、スイッチング素子のデューティ比を調整することにより、モータに流れる発電電流を可変することができる。これにより、ショックアブソーバ装置は、デューティ比を調整することによりばね上部とばね下部との相対運動を減衰させる減衰力を制御することができる。
ショックアブソーバ装置は、実誘起電圧取得手段と誘起電圧フィルタ処理手段とスイッチ制御手段とを備えている。実誘起電圧取得手段は、モータで発生する誘起電圧(実際の誘起電圧の電圧値:以下、実誘起電圧と呼ぶ)を表す実誘起電圧情報を取得する。この実誘起電圧情報は、アナログの電圧信号であってもよいし、電圧値を表すデジタル信号であってもよい。誘起電圧フィルタ処理手段は、誘起電圧の周波数とゲインとの関係を表す周波数ゲイン特性が予め設定されており、実誘起電圧情報を周波数ゲイン特性でフィルタ処理することによりフィルタ処理後誘起電圧を表すフィルタ処理後誘起電圧情報に変換し、そのフィルタ処理後誘起電圧情報をスイッチ制御手段に出力する。
周波数ゲイン特性は、誘起電圧の周波数成分の大きさを調整するゲインを誘起電圧の周波数に応じて設定したものである。周波数ゲイン特性は、例えば、伝達関数で設定されるものでもよいし、アナログ周波数フィルタ回路で設定されるものであってもよい。フィルタ処理後誘起電圧(電圧値)は、実誘起電圧をゲインで調整した値となる。例えば、特定の周波数帯域におけるゲインを低く設定しておくことで、フィルタ処理後誘起電圧は、その特定周波数帯域における電圧成分の大きさが他の周波数帯域に比べて小さくなる。逆に、特定の周波数帯域におけるゲインを大きく設定しておくことで、フィルタ処理後誘起電圧は、その特定周波数帯域における電圧成分の大きさが他の周波数帯域に比べて大きくなる。
スイッチ制御手段は、予め設定した周期で電圧値が変化する基準波電圧の大きさとフィルタ処理後誘起電圧の大きさとを比較する。そして、フィルタ処理後誘起電圧が基準波電圧より大きくなる期間において(その期間だけ)、スイッチング素子をオン状態にする。従って、フィルタ処理後誘起電圧が基準波電圧より大きくなる期間が長くなるほど、スイッチング素子のデューティ比(オンデューティ比)が大きくなり外部回路に流れる発電電流が大きくなる。これにより、ばね上部とばね下部との相対運動を減衰させる減衰力が大きくなる。逆に、フィルタ処理後誘起電圧が基準波電圧より大きくなる期間が短くなるほど、スイッチング素子のデューティ比が小さくなり外部回路に流れる発電電流が小さくなる。これにより、ばね上部とばね下部との相対運動を減衰させる減衰力が小さくなる。
このため、本発明によれば、周波数ゲイン特性を使って減衰力の周波数特性を任意に調整することが可能となり、適正な減衰力を発生させることができる。従って、特定の周波数帯域に表れる回転体(モータのロータや動作変換機構)の慣性の影響を低減することができる。この結果、慣性の影響で乗り心地が悪化することを抑制することができる。尚、基準波電圧は、アナログ回路にて電圧信号を生成してもよいし、基準波電圧を表すデジタル値をソフトウエアで生成するように構成してもよい。また、基準波電圧とフィルタ処理後誘起電圧との比較は、アナログ電圧信号を比較する構成でもよいし、デジタル値を比較する構成でもよい。
また、本発明の他の特徴は、前記周波数ゲイン特性は、ばね下共振周波数帯域のゲインが、他の周波数帯域のゲインよりも小さくなるように設定されていることにある。
モータのロータや動作変換機構の慣性の影響は、ばね下共振周波数帯域において表れやすい。そこで、本発明においては、ばね下共振周波数帯域のゲインが、他の周波数帯域のゲインよりも小さくなるように周波数ゲイン特性が設定されている。従って、フィルタ処理後誘起電圧は、実誘起電圧におけるばね下共振周波数帯域の電圧成分が他の周波数帯域に比べて減らされたものとなる。これにより、ばね下共振周波数帯域における減衰力が低下する。従って、ばね下部の上下運動がばね上部に伝達されにくくなり、乗り心地が向上する。尚、「他の周波数帯域」とは、ばね下共振周波数帯域の周囲の周波数帯域であって、減衰力に関係しないような周波数帯域を含めるものではない。
また、本発明の他の特徴は、前記周波数ゲイン特性は、ばね上共振周波数帯域のゲインが、他の周波数帯域のゲインよりも大きくなるように設定されていることにある。
ばね下部の上下運動がばね上部に伝達された場合には、ばね上部は、ばね上共振周波数帯域において振動しやすくなる。そこで、本発明においては、ばね上共振周波数帯域のゲインが、他の周波数帯域のゲインよりも大きくなるように周波数ゲイン特性が設定されている。従って、フィルタ処理後誘起電圧は、実誘起電圧におけるばね上共振周波数帯域の電圧成分が他の周波数帯域に比べて増幅されたものとなる。これにより、ばね上共振周波数帯域における減衰力が増加する。従って、ばね下部の上下運動がばね上部に伝達された場合であっても、大きな減衰力でばね上部の振動を良好に抑制することができる。この結果、乗り心地が向上する。尚、「他の周波数帯域」とは、ばね上共振周波数帯域の周囲の周波数帯域であって、減衰力に関係しないような周波数帯域を含めるものではない。
本発明の他の特徴は、前記基準波電圧は、電圧波形が三角波形状に設定された三角波基準電圧であることにある。
本発明によれば、スイッチング素子のオン/オフ状態を制御するPWM制御信号を適正かつ簡単に生成することができる。
尚、上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件を前記符号によって規定される実施形態に限定させるものではない。
本発明の実施形態に係るショックアブソーバ装置を含むサスペンション装置のシステム構成図である。 サスペンション本体の概略構成を表す断面図である。 外部回路の回路構成図である。 サスペンション装置のモデル図である。 ECUの減衰力制御処理を表す機能ブロック図である。 周波数ゲイン特性を表すグラフである。 三角波電圧とフィルタ誘起電圧を表すグラフと、電圧比較信号を表すグラフである。 伝達特性を表すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係るショックアブソーバ装置を含むサスペンション装置について図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係る車両用のサスペンション装置のシステム構成を概略的に示している。
このサスペンション装置は、各車輪WFL、WFR、WRL、WRRと車体Bとの間にそれぞれ設けられる4組のサスペンション本体10FL、10FR、10RL、10RRと、各サスペンション本体10FL、10FR、10RL、10RRの作動を制御する電子制御ユニット50とを備えている。以下、4組のサスペンション本体10FL、10FR、10RL、10RRおよび車輪WFL、WFR、WRL、WRRについては、特に前後左右を区別する場合を除いて、単にサスペンション本体10および車輪Wと総称する。また、電子制御ユニット50をECU50と呼ぶ。
サスペンション本体10は、図2に示すように、車輪Wを支持するロアアームLAと車体Bとの間に設けられ、路面から受ける衝撃を吸収し乗り心地を高めるとともに車体Bの重量を弾性的に支持するサスペンションスプリングとしてのコイルスプリング20と、コイルスプリング20の上下振動に対して減衰力を発生させる電磁式ショックアブソーバ30とを並列的に備えて構成される。以下、コイルスプリング20の上部側、つまり車体B側を「ばね上部」と呼び、コイルスプリング20の下部側、つまり車輪W側を「ばね下部」と呼ぶ。
電磁式ショックアブソーバ30は、同軸状に配置されるアウタシリンダ31およびインナシリンダ32と、インナシリンダ32の内側に設けられる減速機であるボールねじ機構35と、ボールねじ機構35の動作によりロータ(図示略)が回されて誘起電圧(誘導起電力)を発生する電動モータ40(以下、単にモータ40と呼ぶ)とを備える。本実施形態においては、モータ40として、ブラシ付DCモータが用いられる。
アウタシリンダ31とインナシリンダ32とは、同軸異径パイプで構成され、インナシリンダ32の外周に軸方向へ摺動可能にアウタシリンダ31が設けられる。図中、符号33,34は、アウタシリンダ31内にインナシリンダ32を摺動可能に支持する軸受である。
ボールねじ機構35は、本発明の動作変換機構に相当するもので、モータ40のロータと一体的に回転するボールねじ36と、ボールねじ36に形成された雄ねじ部分37に螺合する雌ねじ部分38を有するボールねじナット39とからなる。ボールねじナット39は、図示しない回り止めにより、その回転運動ができないように規制されている。従って、このボールねじ機構35においては、ボールねじナット39の上下軸方向の直線運動がボールねじ35の回転運動に変換され、逆に、ボールねじ36の回転運動がボールねじナット39の上下軸方向の直線運動に変換される。
ボールねじナット39の下端は、アウタシリンダ31の底面に固着されており、ボールねじ36に対してアウタシリンダ31を軸方向に相対移動させようとする外力が加わると、ボールねじ36が回転してモータ40を回転させる。このときモータ40は、そのロータに設けた電磁コイル(図示略)が、ステータに設けた永久磁石(図示略)から発生する磁束を横切ることによって、電磁コイルに誘起電圧を発生させて発電機として働く。
インナシリンダ32の上端は、取付プレート41に固定される。この取付プレート41は、モータ40のモータケーシング42に固定されるとともに、その中央に形成した貫通孔43にボールねじ36が挿通される。ボールねじ36は、モータケーシング42内においてモータ40のロータと連結されるとともに、インナシリンダ32内の軸受44によって回転可能に支持される。
コイルスプリング20は、アウタシリンダ31の外周面に設けられた環状のリテーナ45と、モータ40の取付プレート46との間に圧縮状態で介装される。このように構成されたサスペンション本体10は、取付プレート46の上面で弾性材料からなるアッパーサポート26を介して車体Bに取り付けられる。
車両が走行中にばね下部(車輪W)が上下動する場合は、インナシリンダ32に対してアウタシリンダ31が軸方向に摺動してコイルスプリング20が伸縮することにより、路面から受ける衝撃を吸収し乗り心地を高めるとともに車両の重量を支持する。このとき、ボールねじナット39がボールねじ36に対して上下動してボールねじ36を回転させる。このため、モータ40は、ロータが回転して電磁コイルに誘起電圧が発生し、後述する外部回路100を介して発電電流が流れることによりロータの回転を止めようとする抵抗力が発生する。この抵抗力が電磁式ショックアブソーバ30の減衰力として働く。減衰力の調整は、各電磁式ショックアブソーバ30ごとに設けられた外部回路100によりモータ40の電磁コイルに流れる電流の大きさを調整することで可能となる。
次に、電磁式ショックアブソーバ30の作動を制御する構成について説明する。電磁式ショックアブソーバ30は、モータ40の外部に設けられる外部回路100を介してECU50により制御される。ECU50は、マイクロコンピュータを主要部として備え、外部回路100のスイッチング制御により電磁式ショックアブソーバ30のモータ40に流れる電流量を調整して減衰力制御を実行する。この減衰力制御は、後述するが、各車輪位置の電磁式ショックアブソーバ30ごとに、その電磁式ショックアブソーバ30に対応する外部回路100のスイッチング制御により独立して行われる。
次に、図3を用いて、外部回路100について説明する。外部回路100は、ばね上部(車体B)とばね下部(車輪W)との相対運動によりモータ40のロータがボールねじ機構35を介して回されたとき、モータ40で発生した誘起電圧により、モータ40の通電端子間(第1端子t1と第2端子t2との間)に発電電流が流れることを許容する回路である。図中において、Rmはモータ40の内部抵抗、Lmはモータインダクタンスを表す。この図では、Rm,Lmをモータ40の表示記号Mの外に記載しているが、実際には、Rm,Lmは、第1端子t1と第2端子t2との間に存在するものである。
外部回路100は、モータ40の第1端子t1と第2端子t2とを、a点とb点とにおいて電気的に結ぶ配線abと、c点とd点とにおいて電気的に結ぶ配線cdとを備えている。尚、図中において、配線については、各点(a,b,c…)を結ぶ線であるため、その符号の表示を省略している。配線abには、a点からb点に向かう方向の電流の流れを許容しb点からa点に向かう方向の電流の流れを阻止する第1ダイオードD1と、b点からa点に向かう方向の電流の流れを許容しa点からb点に向かう方向の電流の流れを阻止する第2ダイオードD2とが設けられている。配線cdには、c点側から順に、第1スイッチング素子SW1,第1抵抗器R1,第2抵抗器R2,第2スイッチング素子SW2が直列に設けられている。第1抵抗器R1,第2抵抗器R2は、減衰力を設定する電気抵抗器である。本実施形態においては、第1スイッチング素子SW1,第2スイッチング素子SW2としてMOS−FETを使用するが他のスイッチング素子を使用することもできる。第1スイッチング素子SW1,第2スイッチング素子SW2は、それぞれゲートがECU50に接続され、ECU50からのPWM(Pulse Width Modulation)制御信号により設定されるデューティ比でオンオフ作動するように構成されている。尚、本明細書におけるデューティ比とは、オンデューティ比、つまり、パルス信号のオン時間とオフ時間とを足し合わせた時間に対するパルス信号のオン時間の比を表す。
また、第1端子t1とa点とは、配線t1aにより電気的に接続され、第2端子t2とb点とは、配線t2bにより電気的に接続されている。また、配線abにおける第1ダイオードD1と第2ダイオードD2との間のe点と、配線cdにおける第1抵抗器R1と第2抵抗器R2との間のf点とは、配線efにより電気的に接続されている。
また、外部回路100には、第1端子t1と第2端子t2との電位差を検出する電圧センサ101が設けられる。電圧センサ101は、端子間電圧を表す電圧信号をECU50に出力する。ECU50は、この電圧センサ101で検出される端子間電圧を、モータ40で発生した誘起電圧を表す実誘起電圧情報として取得する。以下、電圧センサ101で検出される電圧値を実誘起電圧Voutと呼ぶ。
次に、外部回路100の動作について説明する。モータ40は、ばね上部とばね下部との相対運動によりボールねじ機構35を介してロータが回されると、その回転方向に応じた向きに誘起電圧を発生する。例えば、ばね上部とばね下部とが接近して電磁式ショックアブソーバ30が圧縮される圧縮動作時においては、モータ40の第1端子t1が高電位となり第2端子t2が低電位となる。逆に、ばね上部とばね下部とが離れて電磁式ショックアブソーバ30が伸ばされる伸長動作時においては、モータ40の第2端子t2が高電位となり第1端子t1が低電位となる。
従って、電磁式ショックアブソーバ30が圧縮される圧縮動作時においては、c点、f点、e点、b点を通って、第1端子t1から第2端子t2に発電電流が流れる第1接続路cfebが形成される。また、電磁式ショックアブソーバ30が伸ばされる伸長動作時においては、d点、f点、e点、a点を通って、第2端子t2から第1端子t1に発電電流が流れる第2接続路dfeaが形成される。つまり、電磁式ショックアブソーバ30の圧縮動作と伸長動作とで発電電流の流れる回路が異なるように構成されている。この例では、第1抵抗器R1が、第1端子t1から第2端子t2に流れる発電電流に対する抵抗となり、第1スイッチング素子SW1が、第1端子t1から第2端子t2に流れる発電電流の大きさ(通電量)を調整する電流調整器として機能する。また、第2抵抗器R2が、第2端子t2から第1端子t1に流れる発電電流に対する抵抗となり、第2スイッチング素子SW2が、第2端子t2から第1端子t1に流れる発電電流の大きさ(通電量)を調整する電流調整器として機能する。
モータ40の電磁コイルに発電電流が流れることにより、モータ40に発電ブレーキが働き、これによりボールねじナット39とボールねじ36との相対回転を抑制する。つまり、ばね上部とばね下部との相対運動を抑制する減衰力が発生する。また、発電電流の大きさを調整することにより減衰力を調整することができる。従って、第1抵抗器R1の抵抗値と第1スイッチング素子SW1のデューティ比にて圧縮動作に対する減衰力を設定でき、第2抵抗器R2の抵抗値と第2スイッチング素子SW2のデューティ比にて伸長動作に対する減衰力を設定できる。これにより、電磁式ショックアブソーバ30の圧縮動作方向と伸長動作方向とに対して、独立して減衰力を設定することができる。本実施形態においては、第1抵抗器R1の抵抗値は、第2抵抗器R2の抵抗値よりも大きくされており、基本的には、圧縮動作に対する減衰力が伸長動作に対する減衰力よりも小さくなるように設定されている。
また、このような減衰力の調整は、各輪ごとに電磁式ショックアブソーバ30の外部回路100のスイッチング制御により独立して行うことができるものである。
ここで、モータ40に発生させる減衰力について説明する。図4は、本実施形態のサスペンション装置のモデルを表す。図中において、Mu:ばね上質量、Md:ばね下質量、k1:タイヤのばね定数、k2:コイルスプリング20のばね定数、C:モータ40で発生する減衰力の減衰係数、x0:路面位置、x1:ばね下位置、x2:ばね上位置、J:ボールねじ機構35(モータ40の回転部分を含む)の慣性モーメント、Rm:モータ内部抵抗、R:可変抵抗、Lm:インダクタンスである。
サスペンション装置の運動方程式は、次式(1),(2)にて表すことができる。
Figure 2011251559
Figure 2011251559
ここで、L:ボールねじ36のリードである。
式(1)、(2)における右辺の第1項がボールねじ機構35により発生した慣性力の項である。この項で表される慣性力により、図8に示すように、周波数fs以上の周波数帯で乗り心地の悪化が発生している。
次に、ボールねじ機構35の慣性力の影響を考慮した減衰力制御について説明する。図5は、ECU50の実行する減衰力制御処理を表す機能ブロック図である。ECU50は、フィルタ処理部51と、三角波発生部52と、電圧比較部53と、PWM制御信号出力部54とを備えている。
フィルタ処理部51は、図6に示すように、誘起電圧の周波数とゲインとの関係を設定した周波数ゲイン特性を記憶している。周波数ゲイン特性は、誘起電圧の周波数成分を増減調整するためのゲインを誘起電圧の周波数に応じて設定したものである。この周波数ゲイン特性においては、ばね上共振周波数帯域f1(例えば、1〜2Hz)に対しては、正のゲインが設定され、ばね下共振周波数帯域f2(例えば、10〜15Hz)に対しては、負のゲインが設定される。また、それ以外の周波数帯域に対しては、ゼロのゲインが設定される。この周波数ゲイン特性では、ゲインがゼロの場合には入力値をそのまま出力し、ゲインが正の場合には入力値をゲインに応じた度合で増幅し、ゲインが負の場合に入力値をゲインに応じた度合で減少させるように設定する。
フィルタ処理部51は、予め設定した周波数ゲイン特性を伝達関数G(s)としてメモリ内に記憶している。伝達関数G(s)は、例えば、汎用のシミュレーションソフトを使用して、図6の特性図の任意の点を複数プロットすることにより設定することができるが、設計者の手計算にて設定するようにてもよい。フィルタ処理部51は、電圧センサ101により検出された実誘起電圧Vout(電圧信号)を入力し、その電圧値をA/Dコンバータによりデジタル信号に変換し、そのデジタル値で表される実誘起電圧Voutに対して、伝達関数G(s)を用いた演算によりフィルタ処理を行う。この場合、モータ40で発生する誘起電圧は、モータ40の回転方向(電磁式ショックアブソーバ30の動作方向)に応じて正負が異なるため、フィルタ処理部51は、電圧センサ101により検出される誘起電圧の大きさ(絶対値)を実誘起電圧Voutとして取り扱う。フィルタ処理部51は、実誘起電圧Voutをフィルタ処理することにより得られた電圧値(デジタル値)をフィルタ処理後誘起電圧Vxとして電圧比較部53に出力する。以下、フィルタ処理後誘起電圧Vxを、簡単にフィルタ誘起電圧Vxと呼ぶ。
フィルタ処理部51は、伝達関数G(s)から求められる状態方程式を使って、フィルタ誘起電圧Vxを計算する。尚、伝達関数G(s)から状態方程式を求める方法は、周知であるが以下のようにすればよい。
伝達関数G(s)が次式(3)で与えられる状態方程式モデルについて説明する。
Figure 2011251559
ここでY(s)は出力、U(s)は入力を表す。
まず、次式(4)に示す変数X(s)を定義する。
Figure 2011251559
式(4)の分母を払って、逆ラプラス変換すると次式(5)を得る。
Figure 2011251559
ここでn個の状態変数を次式(6)のように定義する。
Figure 2011251559
これにより、次式(7)が得られる。
Figure 2011251559
また、式(5)から、次式(8)を得る。
Figure 2011251559
式(7)と式(8)をまとめてベクトルと行列を用いて、次式(9)の状態方程式を得る。
Figure 2011251559
次に、式(3)、式(4)から、次式(10)を得る。
Figure 2011251559
逆ラプラス変換すると次式(11)が得られる。
Figure 2011251559
この式(11)が状態方程式における出力方程式である。
フィルタ処理部51により計算されたフィルタ誘起電圧Vxは、ばね下共振周波数帯域f2の電圧成分が低減され、かつ、ばね上共振周波数帯域f1の電圧成分が増幅されたものとなる。モータ40は、ばね上部とばね下部との相対運動のストローク速度に比例した誘起電圧を発生する。従って、フィルタ誘起電圧Vxは、ばね上部とばね下部との相対運動において、ばね下共振周波数帯域f2の振動成分により発生する誘起電圧が低減され、逆に、ばね上共振周波数帯域f1の振動成分により発生する誘起電圧が増加されたものとなる。また、モータ40で発生する減衰力はモータコイルに流れる発電電流に比例し、発電電流は誘起電圧に比例する。このため、仮に、モータ40にフィルタ誘起電圧Vxを発生させた場合には、実誘起電圧Voutを発生させた場合に比べて、ばね下共振周波数帯域f2の減衰力を低減させることができ、かつ、ばね上共振周波数帯域f1の減衰力を増加させることができる。従って、上述した周波数ゲイン特性は、目標減衰力特性を設定するものとなる。
フィルタ処理部51により演算されたフィルタ誘起電圧Vxは、電圧比較部53に出力される。電圧比較部53には、このフィルタ誘起電圧Vxと、三角波発生部52から出力される三角波電圧Vrとが入力される。
三角波発生部52は、PWM制御信号を生成するための基準信号である鋸歯状の信号波形を表す三角波信号を出力する。この三角波信号は、図7に示すように、横軸を時間、縦軸を電圧値としたグラフで電圧波形を表したとき、その電圧値Vrが、一定の周期で鋸歯形状のように変化する信号である。三角波発生部52は、三角波信号の電圧値Vrを表すデジタル値を三角波信号として電圧比較部53に出力する。以下、三角波信号の電圧値を三角波電圧Vrと呼ぶ。
電圧比較部53は、フィルタ処理部51から出力されたフィルタ誘起電圧Vxと、三角波発生部52から出力された三角波電圧Vrとを入力し、フィルタ誘起電圧Vxと三角波電圧Vrとの大きさを比較する。電圧比較部53は、電圧判定信号として、図7に示すように、フィルタ誘起電圧Vxが三角波電圧Vrより大きいときにハイレベル信号を出力し、フィルタ誘起電圧Vxが三角波電圧Vr以下のときにローレベル信号を出力する。
電圧比較部53の出力する電圧判定信号は、PWM制御信号出力部54に出力される。PWM制御信号出力部54は、電圧調整回路を備え、入力した電圧判定信号を、外部回路100のスイッチング素子SW1,SW2のオン/オフ状態を制御するためのPWM制御信号に変換する。この場合、PWM制御信号出力部54は、電圧判定信号がハイレベル信号のときにはスイッチング素子SW1,SW2をオン状態にするオン信号を出力し、電圧判定信号がローレベル信号のときにはスイッチング素子SW1,SW2をオフ状態にするオフ信号を出力する。つまり、PWM制御信号出力部54は、電圧判定信号の電圧レベルをゲート信号電圧レベルに変換したPWM制御信号を生成し、生成したPWM制御信号を2つのスイッチング素子SW1,SW2のゲートに同時に出力する。尚、図7において、「ON」と表示された期間が、スイッチング素子SW1,SW2にオン信号が出力される期間である。
スイッチング素子SW1,SW2は、PWM制御信号にしたがってオン/オフ状態が切り替えられる。この場合、電磁式ショックアブソーバ30が圧縮動作しているときには、第1接続路cfebが発電電流の流れる回路となるため、第1スイッチング素子SW1のデューティ比に応じた発電電流が流れ、電磁式ショックアブソーバ30が伸長動作しているときには、第2接続路dfeaが発電電流の流れる回路となるため、第2スイッチング素子SW2のデューティ比に応じた発電電流が流れる。
スイッチング素子SW1,SW2のデューティ比は、フィルタ誘起電圧Vxが三角波電圧Vrより大きくなる期間が長くなるほど大きくなる。そして、スイッチング素子SW1,SW2のデューティ比が大きくなるほど、外部回路100に流れる発電電流が大きくなり、ばね上部とばね下部との相対運動を減衰させる減衰力が大きくなる。
このスイッチング素子SW1,SW2のデューティ比は、フィルタ処理部51により実誘起電圧Voutが周波数ゲイン特性で変換されたフィルタ誘起電圧Vxに応じたものに設定される。このため、モータ40に流れる発電電流は、その周波数成分が周波数ゲイン特性で調整されたものとなる。従って、周波数ゲイン特性(伝達関数G(s))を、目標減衰力を設定する目標減衰力基準波として使用することで、減衰力の周波数特性を任意に調整することが可能となる。
モータ40のロータやボールねじ機構35の慣性の影響は、ばね下共振周波数帯域f2において表れやすい。そこで、本実施形態においては、ばね下共振周波数帯域f2のゲインが他の周波数帯域のゲインよりも小さくなるような周波数ゲイン特性を使って実誘起電圧をフィルタ処理する。これにより、ばね下共振周波数帯域の振動による誘起電圧成分が低減されたフィルタ誘起電圧信号が生成され、フィルタ誘起電圧Vxと三角波電圧Vrとの大小関係からスイッチング素子SW1,SW2のデューティ比が設定される。従って、モータ40に流れる発電電流のばね下共振周波数帯域成分が少なくなり、ばね下共振周波数帯域f2の減衰力を低減させることができる。この結果、ばね下部の上下運動がばね上部に伝達されにくくなり、慣性の影響で乗り心地が悪化することを抑制することができる。
また、ばね下部の上下運動がばね上部に伝達された場合には、ばね上部は、ばね上共振周波数帯域において振動しやすくなる。そこで、本実施形態においては、ばね上共振周波数帯域f1のゲインが他の周波数帯域のゲインよりも大きくなるような周波数ゲイン特性を使って実誘起電圧をフィルタ処理する。これにより、ばね上共振周波数帯域の振動による誘起電圧成分が増幅されたフィルタ誘起電圧信号が生成され、フィルタ誘起電圧Vxと三角波電圧Vrとの大小関係からスイッチング素子SW1,SW2のデューティ比が設定される。従って、モータ40に流れる発電電流のばね上共振周波数帯域成分が多くなり、ばね上共振周波数帯域f1の減衰力を増加させることができる。この結果、ばね下部の上下運動がばね上部に伝達された場合であっても、大きな減衰力でばね上部の振動を良好に抑制することができ、乗り心地を向上させることができる。
また、本実施形態においては、フィルタ誘起電圧Vxと比較する基準波電圧として三角波電圧Vrを用いているため、基準波電圧信号の生成が容易であり、また、PWM制御信号を適正に生成することができる。
また、本実施形態においては、電磁式ショックアブソーバ30の圧縮動作と伸長動作とで発電電流の流れる回路を別々に設けているため、スイッチング素子SW1,SW2に共通のPWM制御信号を出力しても、抵抗器R1,R2の抵抗値の調整により各動作に対して独立した減衰力を設定することができる。特に、本実施形態では、圧縮動作に対する減衰力が伸長動作に対する減衰力よりも小さくなるように設定されているため、適正な減衰力を発生させることができる。
また、本実施形態においては、電磁式ショックアブソーバ30のモータ40として単相のブラシ付モータを使用しているため、簡易なシステムで減衰力制御システムを構成することが可能となり低コスト化を図ることができる。
以上、本実施形態のショックアブソーバ装置を備えたサスペンション装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、フィルタ処理部51,三角波発生部52,電圧比較部53の処理をマイクロコンピュータによる演算により実施する構成を採用しているが、全てアナログ回路にて実施するように構成してもよい。例えば、フィルタ処理部51においては、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ等の周波数フィルタ回路を組み合わせて構成することもでる。この場合には、フィルタ処理部51から出力される電圧信号(アナログ電圧信号)と、三角波発生部52から出力される三角波電圧信号(アナログ電圧信号)とをアナログコンパレータ(電圧比較部53)に入力し、その出力である判定信号をPWM制御信号出力部54に入力するように構成すればよい。
また、本実施形態においては、電磁式ショックアブソーバ30の圧縮動作と伸長動作とで発電電流の流れる回路を別々に設けているが、必ずしも別々にする必要はなく、モータ40の第1端子t1と第2端子t2とを電気的に接続する1つの接続路を設け、その接続路にスイッチング素子と抵抗器とをそれぞれ1つ設ける構成であってもよい。
また、本実施形態においては、三角波電圧信号として鋸歯形状の電圧信号を用いているが、電圧波形が左右対称の山形状となる電圧信号など、他の形状の基準波電圧信号を採用することもできる。
尚、本実施形態における電磁式ショックアブソーバ30と、ECU50と、外部回路100と、電圧センサ101とからなる構成が本発明のショックアブソーバ装置に相当する。
10…サスペンション本体、20…コイルスプリング、30…電磁式ショックアブソーバ、40…モータ、50…電子制御ユニット(ECU)、51…フィルタ処理部、52…三角波発生部、53…電圧比較部、54…PWM制御信号出力部、100…外部回路、101…電圧センサ、SW1,SW2…スイッチング素子、R1,R2…抵抗器、t1…第1端子、t2…第2端子、B…車体(ばね上部)、W…車輪(ばね下部)、cfeb…第1接続路、dfea…第2接続路。

Claims (4)

  1. モータと、ばね上部とばね下部との相対運動に伴って前記モータのロータを回転させる動作変換機構と、前記モータに発電電流を流すために前記モータの通電端子間を電気的に接続する外部回路とを備え、前記ばね上部と前記ばね下部との相対運動に伴って前記モータに発電電流が流れることにより、前記ばね上部と前記ばね下部との相対運動を減衰させる減衰力を発生するショックアブソーバ装置において、
    前記外部回路に設けられ、デューティ比の調整により前記発電電流の大きさを可変するスイッチング素子と、
    前記モータで発生する誘起電圧を表す実誘起電圧情報を取得する実誘起電圧取得手段と、
    前記誘起電圧の周波数とゲインとの関係を表す周波数ゲイン特性が予め設定されており、前記実誘起電圧情報を前記周波数ゲイン特性でフィルタ処理することによりフィルタ処理後誘起電圧を表すフィルタ処理後誘起電圧情報に変換する誘起電圧フィルタ処理手段と、
    予め設定した周期で電圧値が変化する基準波電圧の大きさと前記フィルタ処理後誘起電圧の大きさとを比較し、前記フィルタ処理後誘起電圧が前記基準波電圧より大きくなる期間において、前記スイッチング素子をオン状態にするスイッチ制御手段と
    を備えたことを特徴とするショックアブソーバ装置。
  2. 前記周波数ゲイン特性は、ばね下共振周波数帯域のゲインが、他の周波数帯域のゲインよりも小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1記載のショックアブソーバ装置。
  3. 前記周波数ゲイン特性は、ばね上共振周波数帯域のゲインが、他の周波数帯域のゲインよりも大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1または2記載のショックアブソーバ装置。
  4. 前記基準波電圧は、電圧波形が三角波形状に設定された三角波基準電圧であることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか一項記載のショックアブソーバ装置。
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