JP2011249608A - 半導体ウエハ表面保護用粘着テープ - Google Patents

半導体ウエハ表面保護用粘着テープ Download PDF

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祥文 岡
Masahito Okura
雅人 大倉
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正三 矢野
Shinichi Ishiwatari
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Abstract

【課題】 半導体ウエハの回路表面に貼合して薄膜まで研削しても半導体ウエハの反りを低減することができ、裏面研削後の裏面電極形成のために加熱・真空チャンバーに保持しても水分の吸着を低減できる半導体ウエハ表面保護用粘着テープを提供する。
【解決手段】 基材樹脂フィルム上に粘着剤層が形成されたウエハ加工用テープであって、該基材樹脂フィルムがポリエステル樹脂を含有し、該基材樹脂フィルムの透湿度が10g/m以下である半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体装置を製造するにあたり、ウエハの加工のために使用される半導体ウエハ表面保護用粘着テープに関する。さらに詳しくは、ディスクリートデバイス製造工程に代表される真空チャンバー内での金属加熱蒸着やスパッタリングによる金属膜形成工程において使用することができる半導体ウエハ表面保護用粘着テープに関する。
半導体ウエハは、半導体ウエハのパターン表面に半導体ウエハ表面保護用粘着テープを貼り付ける工程、半導体ウエハの裏面を研削する工程、ダイシング用粘着テープへウエハマウントする工程、半導体ウエハから半導体ウエハ表面保護用粘着テープを剥離する工程を経て、ダイシング工程で半導体チップに分割される。分割された半導体チップはダイボンディング工程でリードフレームへ接合され、モールド工程で外部保護のために樹脂で封止される。
特にディスクリートデバイスの製造においては、研削後の半導体ウエハ裏面にエッチングが施され、さらに裏面エッチング後にエッチャントによる水洗浄が行われる。その後、半導体ウエハ裏面に電極を形成するために、金属蒸着や金属スパッタリングが施される。これらの金属膜形成工程は、高温かつ真空中で行われる。有機物を真空チャンバー内に導入した場合は、所定の真空度へ到達する時間が長くなり、場合によってはターゲットである金属のインゴットを汚染する可能性がある。そこで裏面研削が行われた半導体ウエハから表面保護用粘着テープを剥離して、回路が形成された半導体ウエハ表面に表面保護用粘着テープが貼合されていない状態で、半導体ウエハ裏面に電極形成を行う場合がほとんどである。
しかしこの方式では、金属膜形成前に表面保護テープは剥離され、蒸着装置・スパッタ装置などのプラネタリホルダに直接ウエハが載置されることが多い。この場合、デバイス表面がホルダ金属部に接触するため、デバイスの歩留まりが悪くなる場合がある。
ディスクリートデバイスはその構造上、ウエハの厚さを薄くすることでデバイス特性が向上するため、近年メモリデバイスと同様に薄型化の動きがある。量産では厚さ100μm程度、研究段階では厚さ50μm程度のディスクリートデバイスが作製されている。ディスクリートデバイスに用いられる半導体ウエハの厚さが100μmを下回ると、半導体ウエハの自立強度が低下し、半導体ウエハはハンドリング時に割れる危険性が高くなる。
これらの問題を解決する方法として、真空中や加熱条件下においてもアウトガス発生量の少ないシートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、加熱時に発生する粘着剤からの分解生成物を抑制する半導体ウエハ加工用粘着シートが記載されている。
通常、ディスクリートデバイスに使用される半導体ウエハの裏面エッチング後に水洗浄が行われる。この工程により吸着した水分などが揮発することで、真空チャンバー内の真空度を下げる現象が発生することがある。このため、粘着剤からの分解生成物を抑制するばかりでなく、薄型ウエハに使用でき、耐熱性を有するとともに吸水率や透湿度の低い半導体ウエハ表面保護用粘着テープが必要とされている。
特開2002−338936号公報
本発明の課題は、半導体ウエハの回路表面に貼合して薄膜まで研削しても半導体ウエハの反りを低減することができ、裏面研削後の裏面電極形成のために加熱・真空チャンバーに保持しても水分の吸着を低減できる半導体ウエハ表面保護用粘着テープを提案することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、基材樹脂フィルムの透湿度が特定の値以下にある特定の樹脂を用いることにより、耐熱性を有するとともに水分の吸着を低減できることができることを見出した。本発明はこの知見に基づきなされたものである。
すなわち、本発明は、以下の発明を提供するものである。
<1>基材樹脂フィルム上に粘着剤層が形成されたウエハ加工用テープであって、該基材樹脂フィルムがポリエステル樹脂を含有し、該基材樹脂フィルムの透湿度が10g/m以下であることを特徴とする半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
<2>前記基材樹脂フィルムの吸水率が0.5%以下であることを特徴とする<1>記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
<3>前記基材樹脂フィルムの厚さが5〜50μmであることを特徴とする<1>又は<2>記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
<4>前記基材樹脂フィルム上に粘着剤層が形成された面と異なる面が、防湿処理されている面であることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
<5>前記防湿処理されている面がAl及び/又はSiOによる蒸着処理されている面であることを特徴とする<4>記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
<6>前記ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする<4>又は<5>記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
<7>前記ポリエステル樹脂がポリエチレンナフタレートであることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
<8>前記粘着剤層が放射線硬化性の樹脂組成物により構成されていることを特徴とする<1>〜<7>のいずれか1項記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
本発明の半導体ウエハ表面保護用粘着テープは、半導体ウエハの回路表面に貼合して薄膜まで研削しても半導体ウエハの反りを低減することができ、裏面研削後の裏面電極形成のために加熱・真空チャンバーに保持しても水分の吸着を低減することができる。
本発明の半導体ウエハ表面保護用粘着テープの一実施形態を示す断面図である。 本発明の半導体ウエハ表面保護用粘着テープが半導体ウエハの回路面に貼合された状態を示す断面図である。
図面を参照して本発明の好ましい半導体ウエハ表面保護用粘着テープについて説明する。
図1は本発明の半導体ウエハ表面保護用粘着テープの好ましい一実施形態を示す概略断面図である。図1からわかるように、本発明の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ10には、基材樹脂フィルム1上に粘着剤層2が形成されている。粘着剤層2上には、必要に応じて、表面が離型処理された剥離フィルム(図示せず)の離型処理面が粘着剤層2側に来るように積層されている。
本発明の半導体表面保護用粘着テープ10は、例えばシリコンなどの半導体ウエハ40上に回路30が形成されたウエハ表面に貼合されて、半導体ウエハ40の裏面研削が行われ、裏面研削後に半導体ウエハ裏面に金属蒸着や金属スパッタリングなどにより金属膜(図示せず)が形成される。
1.基材樹脂フィルム
本発明の半導体ウエハ表面保護用粘着テープに用いられる基材樹脂フィルムは、ポリエステル樹脂を含有する。ポリエステル樹脂を用いることにより、ディスクリートデバイス裏面電極形成時の高温に耐えることができる。ポリエステル樹脂としては、ビカット軟化点(JIS K 7206、荷重:50N、昇温速度:50℃/h、試験片サイズ:10mm×10mm×4mm)が120℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましい。この範囲内とすることにより、電極形成を行う温度でも金属蒸着や金属スパッタリングを行う装置への融着を低減できる。ポリエステル樹脂の中でも、加熱や冷却した後の収縮が少ないという点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。後述の透湿度や吸水率を低くすることができるため、ポリエチレンナフタレートがより好ましい。
基材樹脂フィルムは、ポリエステル樹脂を含有する1層で構成することが好ましい。また2層以上の層で基材樹脂フィルムを構成してもよい。その場合、すべての層をポリエステル樹脂を含有する層で構成することが好ましい。基材樹脂フィルムには、ポリエステル樹脂を主成分とし、その他の樹脂成分を配合してもよい。
粘着剤層として放射線を照射することにより粘着力を低下させることのできる放射線硬化性の粘着剤樹脂組成物を用いる場合には、基材樹脂フィルムは放射線透過性であることが好ましい。なお、ここで、放射線とは、例えば、紫外線のような光、あるいはレーザ光、または電子線のような電離性放射線を総称していう。
基材樹脂フィルムの透湿度は10g/m以下である。基材樹脂フィルムの透湿度は好ましくは、8g/m以下であり、さらに好ましくは、5g/m以下である。基材樹脂フィルムの透湿度は、通常、2g/m以上である。基材樹脂フィルムの透湿度をこの範囲内とすることにより、加熱・真空チャンバーに保持しても、水蒸気が基材樹脂フィルムを透過するのを低減することができる。本発明における基材樹脂フィルムの透湿度は、JIS K 7129に準拠して測定された値をいうものとする。
基材樹脂フィルムの透湿度を上記の範囲内とするためには、ポリエチレンナフタレートを用いることが好ましい。基材樹脂フィルムとして、ポリエチレンテレフテレートを用いる際には、粘着剤層が形成された面とは異なる最外層に、防湿処理を施すことが好ましい。防湿処理としては、セラミックや金属薄膜の蒸着処理、上塗り塗料層の形成などを挙げることができる。蒸着処理としては、Al及び/又はSiOによる処理が好ましい。蒸着処理は従来の真空蒸着の方法で、基材樹脂フィルムに形成することができる。また上塗り塗料層としては、基材樹脂フィルムとの粘着性能に優れ、乾燥硬化後に透湿度に優れる薄膜を形成できるハードコート塗料などを基材樹脂フィルムに塗工して形成することができる。これらの処理を施しても通常の基材樹脂フィルムと同様に、反対面に粘着剤層を形成して半導体ウエハ表面保護用粘着テープを製造することができる。
基材樹脂フィルムの吸水率は0.5%以下であることが好ましい。基材樹脂フィルムの吸水率は好ましくは、0.3%以下であり、さらに好ましくは、0.1%以下である。基材樹脂フィルムの吸水率は、通常、0.05%以上である。基材樹脂フィルムの吸水率をこの範囲内とすることにより、加熱・真空チャンバーに保持しても、水蒸気を吸収して基材樹脂フィルム中に取り込まれるのを低減することができる。本発明における基材樹脂フィルムの吸水率は、カールフィッシャー法に基づき、カールフィッシャー水分計により求めた値をいうものとする。カールフィッシャー水分計は市販されており、例えば、京都電子工業株式会社製のMKC−610(商品名)により測定することができる。
基材樹脂フィルムの吸水率を上記の範囲内とするためには、ポリエチレンナフタレートを用いることが好ましい。基材樹脂フィルムとして、ポリエチレンテレフテレートを用いる際には、粘着剤層が形成された面とは異なる最外層に、防湿処理を施すことが好ましい。
防湿処理としては、セラミックや金属薄膜の蒸着処理、上塗り塗料層の形成などを挙げることができる。蒸着処理としては、Al及び/又はSiOによる処理が好ましい。蒸着処理は従来の真空蒸着の方法で、基材樹脂フィルムに形成することができる。また上塗り塗料層としては、基材樹脂フィルムとの粘着性能に優れ、乾燥硬化後に透湿度に優れる薄膜を形成できるハードコート塗料などを基材樹脂フィルムに塗工して形成することができる。
基材樹脂フィルムの厚さは、機械特性(引張強さ及び伸び)及び加熱工程における熱収縮を小さくするという観点から5〜50μmが好ましい。さらに粘着剤層として放射線硬化型の樹脂組成物を使用する場合には、照射される放射線に対する光線透過率を考慮して選定される。基材樹脂フィルムの粘着剤層が形成されている面には、粘着剤層と基材樹脂フィルムとの密着性を向上させるために、コロナ処理やプライマー層を行ってもよい。基材樹脂フィルムの粘着剤層が設けられない面の最外層をシボ加工もしくは滑剤コーティングすることによって、ブロッキング防止等の効果を得ることができる。
2.粘着剤層
本発明の半導体ウエハ表面保護用粘着テープの粘着剤層について、図面を参照して説明する。図1に示されるように、本発明の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ10は、基材樹脂フィルム1上に粘着剤層2が形成されている。図2に示されるように、粘着剤層2は、回路面の凹凸を埋め込める程度の密着性を有することが好ましい。
裏面研磨及び加熱工程時に高い粘着力で半導体ウエハ表面と密着し、これらの工程終了し半導体ウエハの厚さが薄くなった後に容易に剥せるように、粘着剤層を構成する樹脂組成物は放射線硬化性のものが好ましい。粘着剤層として、放射線硬性の樹脂組成物を使用した場合は、半導体ウエハが研削され薄くなった後に放射線照射がされ、半導体ウエハが本発明の半導体ウエハ表面保護用粘着テープから剥離される。この際に容易に剥離できるものが好ましい。放射線硬性の樹脂組成物で構成された粘着剤層の放射線照射による硬化収縮が大きいと、薄く研削された半導体ウエハが変形し、ひどい場合にはウエハ割れを引き起こすため、粘着剤層を構成する放射線硬化性の樹脂組成物は放射線照射による硬化収縮が小さいものが好ましい。また粘着剤層を構成する放射線硬化性の樹脂組成物は、加熱工程により発生するガスが少ないものが好ましい。
本発明の半導体ウエハ表面保護用粘着テープの粘着剤層を構成する樹脂組成物のベース樹脂は、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を1つ以上有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)を主成分とするものが好ましい。本発明において、重合体(a)を主成分とするとは、ベース樹脂中の含有割合が80〜100質量%のものをいう。また本発明においては、(メタ)アクリル系単量体は、アクリル系単量体とメタクリル系単量体の両者を含むものとする。
前記重合体(a)はどのようにして製造されたものでもよい。例えば、前記重合体(a)としては、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有し、かつ官能基を有するアクリル系共重合体及び/又はメタクリル系共重合体(a1)と、該官能基と反応し得る官能基をもつ化合物(a2)とを反応させて得たものを挙げることができる。また、官能基を有するアクリル系共重合体及び/又はメタクリル系共重合体を(a1’)とし、放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有するとともに(a1’)の官能基と反応し得る官能基を有する化合物を(a2’)とし、これらを反応させて、重合体(a)とすることもできる。
前記の主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有し、かつ官能基を有するアクリル系共重合体及び/又はメタクリル系共重合体(a1)は、例えば、放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有するアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルなどの単量体(a1−1)と、官能基を有する単量体(a1−2)とを共重合させて得ることができる。
単量体(a1−1)としては、例えば、アルキルエステルのアルキル基の炭素数が6〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、デシルアクリレート)を挙げることができる。また、単量体(a1−1)としては、例えば、アルキルエステルのアルキル基の炭素数が5以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、ペンチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルアクリレート、またはこれらと同様のメタクリレートなど)を挙げることができる。
単量体(a1−1)として、アルキルエステルのアルキル基の炭素数が大きな(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用するほどガラス転移点は低くなる傾向にある。したがって、単量体(a1−1)のアルキルエステルのアルキル基の炭素数を適宜選択することにより、所望のガラス転移点を有する重合体(a)を得ることができる。
また、ガラス転移点の他、他の成分との相溶性や各種性能を上げる目的で酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどの炭素−炭素二重結合をもつ低分子化合物を(a1−1)に加えて重合体(a)を得ることができる。これらの低分子化合物の配合量は、単量体(a1−1)の5質量%以下とすることが好ましい。
単量体(a1−2)が有する官能基としては、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、環状酸無水基、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができる。単量体(a1−−2)の具体例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、けい皮酸、イタコン酸、フマル酸、フタル酸、2−ヒドロキシアルキルアクリレート類、2−ヒドロキシアルキルメタクリレート類、グリコールモノアクリレート類、グリコールモノメタクリレート類、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アリルアルコール、N−アルキルアミノエチルアクリレート類、N−アルキルアミノエチルメタクリレート類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸、無水フタル酸、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の一部を水酸基またはカルボキシル基および放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する単量体でウレタン化したものなどを列挙することができる。
前記(a2)の官能基がカルボキシル基や環状酸無水基の場合は、(a1)の有する官能基としては、例えば、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができる。また(a2)の官能基が水酸基の場合は、(a1)の有する官能基としては、例えば、環状酸無水基、イソシアネート基などを挙げることができる。(a2)の官能基がアミノ基の場合は、(a1)の有する官能基としては、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができる。(a2)の官能基がエポキシ基である場合には、(a1)の有する官能基としては、例えば、カルボキシル基、環状酸無水基、アミノ基などを挙げることができる。
具体例としては、単量体(a1−2)の具体例で列挙したものと同様のものを列挙することができる。
(a1)と(a2)の反応において、未反応の官能基を残すことにより、酸価または水酸基価などを好ましくは、後述の通りの範囲に適宜設定することができる。
主鎖に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を1つ以上有する(メタ)アクリル系単量体を構成単位として含む重合体(a)は、各種の溶剤中で溶液重合することにより得ることができる。溶液重合で行う場合の有機溶剤としては、ケトン系、エステル系、アルコール系、芳香族系のものを使用することができる。一般にアクリル系重合体の良溶媒で、沸点60〜120℃の溶剤を使用することが好ましい。例えば、トルエン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、ベンゼン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトンなどを使用することができる。重合開始剤としては、α,α’−アゾビスイソブチルニトリルなどのアゾビス系、ベンゾイルペルオキシドなどの有機過酸化物系などのラジカル発生剤を用いることができる。この際、必要に応じて触媒、重合禁止剤を併用することができ、重合温度および重合時間を調節することにより、所望の分子量の重合体(a)を得ることができる。また、分子量を調節することに関しては、メルカプタン、四塩化炭素系の溶剤を用いることが好ましい。なお、重合体(a)の合成は、溶液重合に限定されるものではなく、塊状重合、懸濁重合など別の方法でもさしつかえない。
本発明において、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を1つ以上有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)の重量平均分子量は、30万〜100万程度が好ましい。分子量が小さすぎると、低分子量成分によるウェハ表面汚染が生じやすくなる。この汚染を、極力防止するためには、分子量が、40万以上である方が好ましい。また、分子量が大きすぎると、合成時および塗工時にゲル化する可能性がある。なお、化合物(a)が、水酸基価5〜100となるOH基を有すると、放射線照射後の粘着力を減少することによりテープ剥離不良の危険性を更に低減することができるので好ましい。なお、ヨウ素価は、Wijs法に基づき算出したものであり、分子量は、テトラヒドロフランに溶解して得た1%溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウオータース社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出したものである。また、水酸基価は、FT−IR法にて算出したものであり、酸価は、JIS K 5407の11.1に準じて算出したものである。
本発明の粘着剤層を構成する放射線硬化性樹脂組成物に使用されるベース樹脂には、本発明の趣旨を損なわない範囲内で、従来のものを配合してもよい。例えば、天然ゴム、各種の合成ゴムなどのゴム系ポリマー、あるいはポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとこれと共重合可能な他の不飽和単量体との共重合物などのアクリル系共重合体を使用することができる。
上記の粘着剤層を構成する放射線硬化性樹脂組成物中に、硬化剤(b)を含ませることができる。硬化剤(b)としては、ポリイソシアネート類、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、又はエポキシ樹脂などを、単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。硬化剤(b)は架橋剤として働き、化合物(a)と反応した結果できる架橋構造により、化合物(a)および硬化剤(b)を主成分とした粘着剤の凝集力を、粘着剤塗布後に向上することができる。ポリイソシアネート類としては、特に制限がなく、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート等を挙げることができ、具体的には、市販品として、コロネートL(日本ポリウレタン(株)製)等を用いることができる。また、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂としては、具体的には、市販品として、ニカラックMX−45(三和ケミカル社製)、メラン(日立化成工業株式会社製)等を用いることができる。更に、エポキシ樹脂としては、TETRAD−X(三菱化学株式会社製)等を用いることができる。本発明においては、特にポリイソシアネート類を用いることが好ましい。(b)の配合量としては、化合物(a)100質量部に対して0.1〜10質量部とすることが好ましく、0.4〜3質量部とすることがより好ましい。配合量が少なすぎると凝集力向上効果が十分でない場合があり、配合量が多すぎると粘着剤の配合及び塗布作業中に硬化反応が急速に進行し、架橋構造が形成されて、作業性が損なわれるおそれがある。
また、本発明において、粘着剤層には、光重合開始剤(c)が含まれていることが好ましい。粘着剤層を構成する樹脂組成物に含まれる光重合開始剤(c)には基材樹脂フィルムを透過する放射線により反応するものであれば、特に制限はなく、従来知られているものを用いることができる。例えば、ベンゾフェノン、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン等のアントラキノン類、2−クロロチオキサントン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジル、2,4,5−トリアリ−ルイミダゾール二量体(ロフィン二量体)、アクリジン系化合物等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。(c)の配合量としては、化合物(a)100質量部に対して0.1〜10質量部とすることが好ましく、0.2〜5質量部とすることがより好ましい。
更に本発明に用いられる粘着剤層を構成する樹脂組成物には必要に応じて粘着付与剤、粘着調整剤、界面活性剤等、あるいはその他の改質剤等を配合することができる。また、無機化合物フィラーを適宜加えてもよい。粘着剤層は厚さ5〜100μmであるものが好ましく、5〜50μmであるものがより好ましく、10μm〜30μmであるものが更に好ましい。なお、粘着剤層は複数の層が積層された構成であってもよい。
3.剥離フィルム
剥離フィルムは、セパレーターや剥離層、剥離ライナーとも呼ばれ、粘着剤層を保護する目的のため、また粘着剤を平滑にする目的のために、必要に応じて設けられる。剥離フィルムの構成材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルムや紙などが挙げられる。剥離フィルムの表面には粘着剤層からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理が施されていてもよい。また、必要に応じて、粘着剤層が放射線によって反応しないように、放射線防止処理が施されていてもよい。剥離フィルムの厚みは、通常10〜100μm、好ましくは25〜50μmである。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
下記のように粘着剤樹脂組成物を調製し、以下の方法で半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製し、その性能を評価した。
1.粘着剤樹脂組成物の調製
[粘着剤樹脂組成物2A]
溶媒のトルエン400g中に、n−ブチルアクリレート128g、2−エチルヘキシルアクリレート307g、メチルメタアクリレート67g、メタクリル酸1.5g、重合開始剤としてベンゾイルペルオキシドの混合液を、適宜、滴下量を調整し、反応温度および反応時間を調整し、官能基をもつ共重合体(a1)の溶液を得た。次にこの共重合体溶液に、放射線硬化性炭素−炭素二重結合および官能基を有する化合物(a2)として、別にメタクリル酸とエチレングリコールから合成した2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.5gを加え、反応温度および反応時間を調整して、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を1つ以上有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)の溶液を得た。
重合体(a)の重量平均分子量、ガラス転移温度を以下の方法で測定したところ、重量平均分子量は80万、ガラス転移温度は−30℃、二重結合量は0.9(meq/g)であった。
(i)重量平均分子量
重合体(a)をテトラヒドロフランに溶解して1%溶液とし、これを、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウオータース社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した。得られた値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出した。
(ii)ガラス転移温度
示差走査熱量分析計(DSC)(DSC−60(商品名)、島津製作所製)の示差走査熱量分析計(DSC)を用いて、昇温速度0.1℃/分で測定した。
(iii)二重結合量
Wijs法により、ヨウ素価を求め、その値から二重結合量を算出した。
続いて、重合体(a)溶液中の重合体(a)100質量部に対してポリイソシアネート(b)としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を、2質量部、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としてSPEEDCURE TPO(DKSHジャパン株式会社製)を0.3質量部、および、アセトフェノン系光重合開始剤としてSPEEDCURE BKL(商品名、DKSHジャパン株式会社製)を3.0質量部、重合抑制剤としてメトキノンを0.1質量部及び溶媒として酢酸エチル150質量部を重合体(a)溶液に加えて混合して、放射線硬化性の粘着剤樹脂組成物2Aを調製した。
2.基材樹脂フィルムの作製
[基材樹脂フィルム3A]
ポリエチレンテレフタレート基材樹脂フィルム(PET)25μmにAlを用いた防湿処理層を設けた。
[基材樹脂フィルム3B]
ポリエチレンテレフタレート基材樹脂フィルム(PET)25μmにSiOを用いた防湿処理層を設けた。
[基材樹脂フィルム3C]
ポリエチレンテレフタレート基材フィルム(PET)12.5μmにSiOを用いた防湿処理層を設けた。
[基材樹脂フィルム3D]
ポリエチレンテレフタレート基材樹脂フィルム(PET)50μmにSiOを用いた防湿処理層を設けた。
[基材樹脂フィルム3E]
ポリエチレンテレフタレート基材樹脂フィルム(PET)25μmに、粘着剤との易粘着処理に用いられるプライマーを、上塗り塗料として塗布して、防湿処理層を設けた。
[基材樹脂フィルム3F]
ポリエチレンナフタレート基材樹脂フィルム(PEN)5μmを用いた。
[基材樹脂フィルム3G]
ポリエチレンナフタレート基材樹脂フィルム(PEN)12.5μmを用いた。
[基材樹脂フィルム3H]
ポリエチレンナフタレート基材樹脂フィルム(PEN)25μmを用いた。
[基材樹脂フィルム3I]
ポリエチレンナフタレート基材樹脂フィルム(PEN)25μmにSiOを用いた防湿処理層を設けた。
[基材樹脂フィルム3J]
ポリエチレンナフタレート基材樹脂フィルム(PEN)25μmにAlを用いた防湿処理層を設けた。
[基材樹脂フィルム3K]
ポリエチレンナフタレート基材樹脂フィルム(PEN)25μmにSiOを用いた防湿処理層を設けた。
[基材樹脂フィルム3L]
ポリエチレンテレフタレート基材樹脂フィルム(PET)25μmを用いた。
[基材樹脂フィルム3M]
ポリエチレンテレフタレート基材樹脂フィルム(PET)100μmを用いた。
[基材樹脂フィルム3N]
エチレン−酢酸ビニル共重合体の基材樹脂フィルム(EVA)100μmを用いた。
3.半導体ウエハ表面保護用粘着テープの作製
上記の粘着剤樹脂組成物と基材樹脂フィルムを用いて、以下の方法で、半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
[実施例1]
基材樹脂フィルム3A上に施されたAlを用いた防湿処理層とは反対側の面に、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが40μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[実施例2]
基材樹脂フィルム3B上に施されたSiOを用いた防湿処理層とは反対側の面に、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが40μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[実施例3]
基材樹脂フィルム3C上に施されたSiOを用いた防湿処理層とは反対側の面に、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが27.5μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[実施例4]
基材樹脂フィルム3D上に施されたSiOを用いた防湿処理層とは反対側の面に、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが65μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[実施例5]
基材樹脂フィルム3E上に施された上塗り塗料による防湿処理層とは反対側の面に、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが40μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[実施例6]
基材樹脂フィルム3F上に、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが20μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[実施例7]
基材樹脂フィルム3Gを用いた以外は実施例6と同様の方法で、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが27.5μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[実施例8]
基材樹脂フィルム3Hを用いた以外は実施例6と同様の方法で、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが40μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[実施例9]
基材樹脂フィルム3Iの防湿処理面に、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが40μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[実施例10]
基材樹脂フィルム3J上に施されたAlを用いた防湿処理層とは反対側の面に、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが40μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[実施例11]
基材樹脂フィルム3K上に施されたSiOを用いた防湿処理層とは反対側の面に、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが40μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[比較例1]
基材フィルム3Lを用いた以外は実施例6と同様の方法で、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが40μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[比較例2]
基材フィルム3Mを用いた以外は実施例6と同様の方法で、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが115μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
[比較例3]
基材フィルム3Nを用いた以外は実施例6と同様の方法で、上記の粘着剤樹脂組成物2Aを乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、乾燥させ、全体の厚さが115μm厚の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。
4.試験及び評価
(1)透湿度及び吸水率
[透湿度]
前記基材樹脂フィルムについて、JIS K7129法に準拠して測定した。透湿度が10g/m以下を合格とし、10g/mを越えるものを不合格とした。
[吸水率]
前記基材樹脂フィルムについて、カールフィッシャー法に基づき、カールフィッシャー水分計MKC−610((商品名)、京都電子工業株式会社製)により測定を行った。吸水率が0.5%以下のものを合格とし、0.5%を越えるものを不合格とした。
(2)真空到達時間
直径8インチのシリコンウエハに実施例1〜11及び比較例1〜3の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを貼合し、その後、メタライズを実施する蒸着装置の真空チャンバーへ導入し、大気圧から1×10−4Paに到達するまでの時間を測定した。
(3)加熱後のウエハの反り
直径8インチで厚さが100μmのシリコンベアウエハに実施例1〜11及び比較例1〜3の半導体ウエハ表面保護用粘着テープを貼合し、その後180℃に加熱したホットプレート上に上記粘着テープが貼合されたウエハを載置し、その後25℃まで急冷し、冷却後のウエハの周縁部の高さの最大値をウエハの反りとして測定した。ウエハの反りが40mm以下を合格、40mmを越えるものを不合格とした。
それぞれの実施例、比較例における吸水率・透湿度、加熱後反りなどを表1にまとめた。
Figure 2011249608
Figure 2011249608
Figure 2011249608
実施例1〜11に示されるように、基材樹脂フィルムがポリエステル樹脂を含有し、透湿度が10g/m以下の半導体ウエハ表面保護用粘着テープは、真空到達時間及び加熱後のウエハの反りは合格であった。
これに対し、ポリエチレンテレフタレートを用いても防湿処理が施されていないため透湿度が10g/mを越える基材樹脂フィルムを用いた半導体ウエハ表面保護用粘着テープについては、真空到達時間及び加熱後のウエハの反りはともに不合格であった(比較例1及び2)。また基材樹脂フィルムとしてエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた半導体ウエハ表面保護用粘着テープについては、ウエハに貼合したものを加熱すると溶融し、使用できないものであった(比較例3)。
1 基材樹脂フィルム
2 粘着剤層
10 半導体ウエハ表面保護用粘着テープ
30 回路
40 半導体ウエハ

Claims (8)

  1. 基材樹脂フィルム上に粘着剤層が形成されたウエハ加工用テープであって、該基材樹脂フィルムがポリエステル樹脂を含有し、該基材樹脂フィルムの透湿度が10g/m以下であることを特徴とする半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
  2. 前記基材樹脂フィルムの吸水率が0.5%以下であることを特徴とする請求項1記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
  3. 前記基材樹脂フィルムの厚さが5〜50μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
  4. 前記基材樹脂フィルム上に粘着剤層が形成された面と異なる面が、防湿処理されている面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
  5. 前記防湿処理されている面がAl及び/又はSiOによる蒸着処理されている面であることを特徴とする請求項4記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
  6. 前記ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項4又は5記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
  7. 前記ポリエステル樹脂がポリエチレンナフタレートであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
  8. 前記粘着剤層が放射線硬化性の樹脂組成物により構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
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