JP2011249168A - 筒型電池用封口ガスケット、および筒型電池 - Google Patents

筒型電池用封口ガスケット、および筒型電池 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な電池容量と確実な応力緩衝機能、および高い安全性と生産性とを備えた筒型電池用封口ガスケットを提供する。
【解決手段】上方に開口する有底円筒状の電池缶2内に、環状正極合剤3と負極合剤5とを収納してなる筒型電池1aに用いられる略円盤状の封口ガスケット10aであって、円盤中心にて棒状負極集電子6が挿通されるボス部12と、円盤外周にて上方に立設する壁面を構成する外筒部13と、ボス部と外筒部とを連絡する円盤状部14と、円盤状部表面に形成された薄肉部15とを備え、円盤状部には、ボス部から外筒部に向かって、応力緩衝部30aと、それに連続してほぼ水平面を維持する平坦部16aとが同心円状に形成され、応力緩衝部は、ボス部の周縁から外筒部に向けて上方へ傾斜したのち、屈曲点31aにて鈍角θで下方に屈曲し、当該屈曲点の位置は正極合剤の環状上端面3sの形状に対して、電池缶の円筒軸20側にある。
【選択図】 図1

Description

この発明は筒型電池用封口ガスケット、および筒型電池に関し、具体的には、筒型電池の特性と防爆安全機能の双方を向上させるための技術に関する。
従来の封口ガスケットを組み込んだ筒型電池として、円筒形アルカリ乾電池を挙げる。図4にLR6型の円筒型アルカリ乾電池1bを示した。当該図4では、円筒軸20の延長方向を縦方向としたときの縦断面を示している。アルカリ乾電池1bは、有底筒状の金属製電池缶(正極缶)2、環状に成形された正極合剤3、この正極合剤3の内側に配設されたセパレーター4、亜鉛合金を含んでセパレーター4の内側に充填されるゲル状の負極合剤(負極ゲル)5、この負極ゲル5中に挿入された負極集電子6、負極端子板7、ナイロンやポリオレフィンなどの樹脂からなる封口ガスケット10bを主な構成要素としている。そして、図4に示したアルカリ乾電池の構造において、正極合剤3、セパレーター4、負極ゲル5が、電解液の存在下でアルカリ乾電池1の発電要素を形成する。
アルカリ乾電池1bにおいて、電池缶2は電池ケースを兼ねるとともに、正極合剤3に直接接触することにより、正極集電体と正極端子8を兼ねる。負極ゲル5中に挿入された棒状の金属製負極集電子6は、皿状の金属製負極端子板7の内面に溶接により立設固定されている。負極端子板7、負極集電子6および封口ガスケット10bは、あらかじめ一体に組み合わせられており、封口ガスケット10bの外周部が電池缶2の開口縁部と負極端子板7の周縁部との間に挟持された状態で、電池缶2の開口縁部がかしめられて電池缶2が気密シールされる。
従来の封口ガスケット10bは、表面に同心円状の凹凸が形成された円盤状をなしている。図5に封口ガスケット10bの縦断面を拡大して示した。電池缶2の開口を上方とすると、封口ガスケット10bは、円盤の中心に負極集電子6が挿通される中央孔11を備えたボス部12と、ボス部12から円盤の外周に向かって円盤表面となる部位(円盤状部)14と、円盤外周にて上方に立設して円筒の側壁となる外筒部13の三つの部位から構成されている。外筒部13は、電池缶2の開口端側にて電池缶2の内面と接触しつつ、この内面と負極電極板7とによって挟持される部位となる。
ボス部12と外筒部13を連絡する円盤状部14は、平坦面ではなく、複雑な凹凸が同心円状に形成されている。例えば、円盤状部14とボス部12との連結部分は、ボス部12を囲繞する溝状の薄肉部15となっている。この薄肉部15は、アルカリ乾電池1b内にてガスが発生して内圧が高くなった場合に、先行破断してガスを負極端子板7に穿設された孔9hを介して外部に放出させ、アルカリ乾電池1bの破裂を防止する。なお、薄肉部15がボス部12を囲繞する環状ではなく、ボス部12から外筒部13に向けて放射状に形成されている封口ガスケットもある。いずれにしても、円盤状部14の表面の一部に溝状の薄肉部15が形成されている。
また、封口ガスケット10bの円盤状部14は、ボス部12から外周に向けてほぼ水平面を維持する環状の平坦部16bを経たのち、下方に突出するように屈曲してから、上方にUターンして外筒部13の下縁に連続している。このU字状の屈曲部分30は、電池缶2を封口するために電池缶2の開口部がかしめられる際、封口ガスケット1bに加わる径方向の応力を吸収し、封口ガスケット1bの円盤形状を均一に変形させたり、縮径に伴う応力によって薄肉部15が不用意に破断したりしないようにする応力緩衝部30bである。
なお、上述したような構成の封口ガスケット10bについては、例えば特許文献1に開示されている。また、従来の封口ガスケットとしては、応力緩衝部30bの断面形状が、略U字状ではなく、外筒部13からボス部12に向かって下方に突出するU字に続いて上方に突出して逆U字状に屈曲して環状の平坦部16bに至るようなS字を横にしたような断面形状となっているものもある。
ところで、図5に示した筒型電池用の従来の封口ガスケット1bでは、応力緩衝部30bが下方、すなわち電池内方に突出する形状である。そして、その形成部位は、封口ガスケット1bの外周側であり、図4からも分かるように、正極合剤3の上端面3sに応力緩衝部30が対面することになる。そのため、従来の封口ガスケット1bでは、正極合剤3の収納容積が減少し、電池容量を大きくすることができない、という問題が発生する。そこで、本発明者らは、図6(A)に示したような封口ガスケット10cと、図6(B)に示した、その封口ガスケット10cを備えた筒型電池1cとを発明し、この発明を先に特許出願した(特願2010−036716)。この発明では、応力緩衝部30cは、鋭角(α,β)で屈曲する二つ以上の屈曲部(31c,32c)を有し、かつ、最も外周側の屈曲点31cが環状の正極合剤3の上端面3sに対し電池缶2の筒軸側となっている。そのため、応力緩衝部10cにおいて下方に突出する屈曲部32cが正極合剤3の上端面3sに対面せず、この封口ガスケット10cを備えた筒型電池1cでは、正極合剤3の収納容積を増加させ、大きな電池容量を確保することができる。
特開2007−80574号公報
上述したように、図6に示した封口ガスケット1cは、電池缶2を封口する際、径方向に加わる応力を吸収する機能を低下させることなく、正極合剤3の容積を従来よりも多く確保することができる。しかし、本発明者らは、この封口ガスケット1cについて、多角的に検討した結果、その安全性において、若干の問題があることを知見した。概略的には、電池缶2内の圧力が上昇した際、その圧力は、堅牢な金属製の円筒型電池缶2の内面形状に沿って、円筒軸20と平行に上方向に逃げようとする。すなわち、封口ガスケット1cの下面に圧力が加わることになる。しかし、応力緩衝部30cが鋭角に2箇所以上で屈曲しているため、封口ガスケット10cの下面の総面積のうち、薄肉部15の破断に寄与する面積が実質的に減少し、所望の圧力で薄肉部15が破断せず、より高い圧力で破断することになる。
ここで、上記安全性に関する問題について、図7に示した図6(A)における円100内の拡大図に基づいて、より具体的に説明すると、上方向に大きな圧力(矢印P)が発生すると、その圧力Pは、応力緩衝部30cの傾斜面(33c〜35c)に対して平行となる成分Ppと垂直となる成分Pvとに分散される。そして、傾斜面(33c〜35c)に垂直な圧力成分Pvのみが薄肉部15の破断に寄与する。
しかし、応力緩衝部30cにおける屈曲点(31c,32c)は、鋭角(α,β)で屈曲しており、図示した例では、上方に突出する屈曲点31cにおける傾斜面(33c,34c)において、圧力Pの垂直成分Pvが小さくなる。とくに、屈曲点31cと下方に突出する屈曲点32cとを連絡する傾斜面34cでは、上記傾斜面33cに作用する圧力Pの垂直成分Pvがほとんど無い。したがって、封口ガスケット10c下面の投影面積に対し、薄肉部15の破断させるための圧力を受ける実質的な面積が減少してしまい、封口ガスケット10cの下面に圧力Pが有効に加わらない。そのため、所望の圧力で薄肉部15が破断せず、それよりも高い圧力で破断する。そして、電池缶2内の高い圧力が薄肉部15の破断によって一気に開放されれば、負極端子板7に穿設された孔9hからの排気が間に合わなかったり、この孔9hに電池缶2内の内容物が詰まったりして、封口板である負極端子板7が外れる、いわゆる、「電池缶の破裂」が発生する可能性が高くなる。なお、この電池缶2の破裂は、電池缶2の径が小さく、封口ガスケット10cの下面にて薄肉部15の破断に寄与する圧力Pvがさらに小さくなる小型の電池(LR03形など)で、その可能性がより高くなる。
もちろん、低い圧力で薄肉部15を破断させるために、その薄肉部15の厚さをより薄くすることも考えられるが、この場合、薄肉部15の強度が低下し、ガスケット成形時から電池組立までの様々な工程で当該薄肉部15が破断する可能性が高くなる。その一方で、破裂を防止するために、電池缶2の開口をかしめる際に加える力を大きくしたり、負極端子板の材料自体の厚さや素材を変更したりして封口強度を上げることも考えられる。この場合は、確かに、内圧がかなり高くなっても電池缶2の破裂を防止することができるかもしれない。しかし、薄肉部15の破断圧力の上昇を許容すること自体に問題が多い。例えば、破断に寄与する圧力Pの垂直成分Pvを厳密に計算し,その圧力で確実に薄肉部15を破断させるように制御することが難しい。すなわち、封口ガスケットの設計や品質管理に対する制約が多くなる。これらの制約は、コストアップを招く。構造や素材の強化もコストアップの要因となる。そして、万が一、電池缶2が破裂した際には、極めて高い圧力によって電池缶2の内部部材や内容物が高速で飛散し、電池1cが使用されている機器を破損させたり、その機器を使っている利用者が負傷したりする可能性がある。
本発明は、上述したような、筒形電池用封口ガスケットにおける応力緩衝部の構造や形状に起因する種々の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、十分な電池容量を確保でき、筒形電池の電池缶を封口する際に、径方向に加わる応力を確実に吸収できるとともに、高い安全性と生産性とを備えた筒型電池用封口ガスケットを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明は、上方に開口する有底円筒状の電池缶内に、環状の正極合剤と、当該正極合剤の内側にセパレーターを介して配置されるゲル状の負極合剤とを収納してなる筒型電池の前記開口を封口するための封口ガスケットであって、
略円盤状の外形をなし、
前記円盤の中心にて上下方向に中空円筒状に突設されて、中空筒内に棒状負極集電子が挿通されるボス部と、
前記円盤の外周において上方に立設して円筒の側壁面を構成し、前記電池缶のそれぞれの周縁部間に挟持される外筒部と、
前記ボス部と外筒部とを連絡する円盤状部と、
前記円盤状部の表面に溝状に形成された薄肉部と、
を備え、
前記円盤状部には、前記ボス部から前記外筒部に向かって、前記電池缶の封口時に径方向の変形を吸収するための応力緩衝部と、当該応力緩衝部の外周から前記外筒部の下縁に向かってほぼ水平面を維持する平坦部とが同心円状に前記ボス部を囲繞するように形成され、
前記応力緩衝部は、前記ボス部の周縁から前記外筒部に向けて上方へ傾斜したのち、屈曲点にて下方に屈曲し、
前記応力緩衝部の前記屈曲点は、その位置が前記正極合剤における環状の上端面形状に対して、前記電池缶の円筒軸側にあるとともに、その屈曲角度が鈍角となっている
ことを特徴としている。
また、前記応力緩衝部が、前記屈曲点にて、95゜〜150゜の角度で屈曲していればより好ましい。なお、本発明は上記封口ガスケットを備えた筒型電池にも及んでいる。
本発明の筒型電池用封口ガスケットによれば、電池缶の封口時において径方向に加わる応力を確実に吸収するとともに、十分な電池内容積を確保して筒型電池の放電性能を犠牲にすることなく、安全性を向上させることができる。また、成形し易い形状とすることで、コストダウンも達成できる。
本発明の実施例における封口ガスケットの縦断面図(A)と平面図(B)である。 上記実施例の封口ガスケットを備えた筒形電池の構造を示す縦断面図である。 上記実施例の封口ガスケットの一部を拡大した縦断面図である。 従来の封口ガスケットを備えた筒形電池の構造を示す縦断面図である。 上記従来の封口ガスケットの縦断面図である。 本発明の比較例となる封口ガスケット(A)と、その比較例のガスケットを備えた筒形電池(B)の縦断面を示す図である。 上記比較例の封口ガスケットの一部を拡大した縦断面図である。
===封口ガスケットの構造===
図1の(A)と(B)に、本発明の実施例における筒型電池用封口ガスケットの縦断面図と平面図とを示した。なお、平面図(B)では、封口ガスケット10aにおける、ボス部13、応力緩衝部30a、平坦部16a、および外筒部13の各部位を異なるハッチングで示した。図示した本実施例の封口ガスケット10aの外形形状は、図5に示した従来の封口ガスケット10bや図6に示した先に発明した封口ガスケット10cと同様に、表面に同心円状の凹凸が形成された円盤形状である。また、ボス部12と外筒部13、およびボス部12と外筒部13を連絡する円盤状部14とから構成され、また、円盤状部14には、応力緩衝部30aが形成され、その円盤状部14におけるボス部12との境界には、環状の薄肉部15が形成されている点も同様である。しかし、本実施例の封口ガスケット10aは、応力緩衝部30aの形状が、従来の封口ガスケット10bや先に発明した封口ガスケット10cとは異なっている。
本実施例の封口ガスケット10aでは、円盤状部14は、ボス部12から外周に向けて、上方に屈曲した後、下方に屈曲し、さらに、ほぼ水平面となる環状の平坦部16aを経て外筒部13に連続しており、このボス部12と平坦部16aとを連絡して断面が「への字」状となる部位が応力緩衝部30aとなっている。そして、本実施例の封口ガスケット10aは、応力緩衝部30aにおけるヘの字の縦断面形状と、への字の屈曲角度θが鈍角となっていること、およびへの字の屈曲点31aの位置に特徴がある。
図2に本実施例の封口ガスケット10aを組み込んだLR6型アルカリ乾電池1aの縦断面図を示した。電池缶2の開口を上方にすると、応力緩衝部30aは、負極端子板7側に突出し、への字の屈曲点31aが、正極合剤3の環状の上端面3sに対し、円筒状の電池缶2の筒軸20側にあり、上端面3sと対面しない位置に形成されている。そして、水平面を維持する平坦部16aの下面が正極合剤3の上端面3sに対面している。それによって、正極合剤3をより多く充填することができ、正極容量を増加させることができる。
また、図3は、図1(A)における円90内の拡大図であり、この図に示したように、本実施例の封口ガスケット10aでは、電池缶2の内圧上昇時に、電池缶2の軸方向に沿う圧力Pが、応力緩衝部30aの傾斜面(33a,34a)によって、当該傾斜面(33a,34a)に沿う平行成分Ppと、直交成分Pvとに分散された際、応力緩衝部30aの屈曲角度θが鈍角であるため、薄肉部15の破断に寄与する垂直成分Pvが平行成分Pvより大きくなる。すなわち、圧力Pが効果的に封口ガスケット10aの下面に作用する。それによって、所定の圧力を超えた際には、薄肉部15が確実に破断され、電池1aの破裂を防止することができる。
===薄肉部の破断圧力===
本実施例の封口ガスケット10aの防爆安全性能を評価するために、まず、図1に示した本実施例の封口ガスケット(実施例)10aと、図6に示した先に発明した封口ガスケット(比較例)10cのそれぞれについて、薄肉部15が破断する圧力を調べた。当然のことながら、双方の封口ガスケット(10a,10c)は、応力緩衝部(30a,30c)の形状が異なるだけで、他の条件(素材、薄肉部15を含めた各部位の厚さ、かしめ強度など)は同じである。なお、実施例の封口ガスケット10aにおける応力緩衝部30aの屈曲角度θは115゜とした。
試験は、発電要素が収納されていないLR6型乾電池用の電池缶2の開口に封口ガスケット(10a,10c)を負極端子板7とともにかしめて当該開口を封口するともに、電池缶2の底部を劈開して電池缶2内に圧搾空気を送り込み、電池缶2内を加圧していく。そして、薄肉部15が破断したときの圧力を測定することで行った。
上記試験の結果、比較例の封口ガスケット10cでは、6.0MPaの圧力で薄肉部15が破断したのに対し、実施例の封口ガスケット10aでは、それより25%低い4.5MPaの圧力で薄肉部15が破断した。すなわち、本実施例の封口ガスケット10aでは、低い圧力で確実に薄肉部15が破断することが確認できた。
===封口性能===
つぎに、実施例の封口ガスケット10aを用いてLR6型アルカリ乾電池1aを作成し、そのアルカリ乾電池1aを90℃の温度下に20日間放置した。そして、放置後にアルカリ乾電池1aを分解し、封口ガスケット10aの状態を目視で検査する、という試験を行った。この試験では、電池缶2内の圧力が徐々に上昇し、薄肉部15が破断すべき圧力より僅かに低い圧力が長時間持続するような状況を再現するものである。そして、封口時に応力緩衝部30aが上手く応力を吸収できるか否かを評価するものである。
例えば、応力緩衝部30aが正常に機能しないと、電池缶2を封口するときに、薄肉部15に不要な応力が掛かって高温環境下で意図しない薄肉部15の破断が発生し、封口ガスケット10aの外観形状が歪んで外筒部13と電池缶2や負極端子板7とが均一に密着せず、漏液に至る。
そして、以上の方法によって試験を行った結果、20日間を通してアルカリ乾電池1aには漏液が発生せず、分解後の検査でも薄肉部15の破断が見られなかった。したがって、本実施例の封口ガスケット10aは、応力緩衝部30aが正常に機能していることが立証された。
===応力緩衝部の屈曲角度について===
本実施例の封口ガスケット10aは、応力緩衝部30aの縦断面形状が負極端子板7側に向けて突出した「への字」形であり、そのへの字の屈曲点31aが環状の正極合剤3の上端面3s形状に対して内側にあり、かつ屈曲点31aの角度θが鈍角であることを特徴としている。そして、この特徴により、十分な正極合剤を充填して電池容量を増加させることが可能となり、薄肉部15の破断圧力が高くなることを防止している。
しかし、「への字」の屈曲角度θが直角に近ければ、応力緩衝部10aが負極端子板7に接触する可能性がある。一方、直線(180゜)に近ければ、かしめに際して応力を効果的に吸収できない可能性が懸念される。そこで、応力緩衝部30aの屈曲角度θについて検討した結果、その角度θが95゜≦θ≦150゜であれば、従来のアルカリ乾電池1bと同じ設計でも、応力緩衝部30aが負極端子板7に緩衝せず、かしめに際して再現性よく応力を吸収することができることが確認された。もちろん、上記角度θが上記範囲外であっても、角度θが鈍角であればよく、負極端子板7と封口ガスケット10aとの距離を大きくしたり、かしめの強度を厳密に制御すれば、負極端子板7との緩衝を防止したり、再現性よく応力緩衝機能を発揮させたりすることができる。
以上より、本実施例の封口ガスケット10aは、十分な応力緩衝機能を備えつつ、アルカリ乾電池1aなどの筒型電池に組み込まれた際には、正極合剤3の収納容積を増加させて電池容量を大きくすることが期待できる。また、薄肉部15が所望の圧力で確実に破断して高い安全性を確保することができる。応力緩衝部30aの形状が鈍角で上方に屈曲する略への字型の単純な形状であり、成形が容易で、生産性を向上させることができる。その結果、筒型電池のコストダウンも期待できる。
本発明は、アルカリ乾電池に利用することができる。
1a〜1c アルカリ乾電池、2 電池缶(正極缶)、3 正極合剤、
3s 正極合剤の上端面、4 セパレーター、5 負極ゲル、6 負極集電子、
7 負極端子板、8 正極端子、10a〜10c 封口ガスケット、12 ボス部、
13 外筒部、14 円盤状部、15 薄肉部、16a,16b 平坦部、
30a〜30c 応力緩衝部、31a,31c,32c 応力緩衝部の屈曲点、
α,β,θ 屈曲点の角度

Claims (3)

  1. 上方に開口する有底円筒状の電池缶内に、環状の正極合剤と、当該正極合剤の内側にセパレーターを介して配置されるゲル状の負極合剤とを収納してなる筒型電池の前記開口を封口するための封口ガスケットであって、
    略円盤状の外形をなし、
    前記円盤の中心にて上下方向に中空円筒状に突設されて、中空筒内に棒状負極集電子が挿通されるボス部と、
    前記円盤の外周において上方に立設して円筒の側壁面を構成し、前記電池缶のそれぞれの周縁部間に挟持される外筒部と、
    前記ボス部と外筒部とを連絡する円盤状部と、
    前記円盤状部の表面に溝状に形成された薄肉部と、
    を備え、
    前記円盤状部には、前記ボス部から前記外筒部に向かって、前記電池缶の封口時に径方向の変形を吸収するための応力緩衝部と、当該応力緩衝部の外周から前記外筒部の下縁に向かってほぼ水平面を維持する平坦部とが同心円状に前記ボス部を囲繞するように形成され、
    前記応力緩衝部は、前記ボス部の周縁から前記外筒部に向けて上方へ傾斜したのち、屈曲点にて下方に屈曲し、
    前記応力緩衝部の前記屈曲点は、その位置が前記正極合剤における環状の上端面形状に対して、前記電池缶の円筒軸側にあるとともに、その屈曲角度が鈍角となっている
    ことを特徴とする筒型電池用封口ガスケット。
  2. 請求項1において、前記応力緩衝部は、前記屈曲点にて、95゜〜150゜の角度で屈曲していることを特徴とする筒型電池用封口ガスケット。
  3. 請求項1または2に記載の前記封口ガスケットを備えたことを特徴とする筒型電池。
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