JP2011245744A - 高圧タンクの製造装置、高圧タンクの製造方法および繊維束の拡幅装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ライナへの繊維束の巻き付けの際の繊維束の拡幅量の変動を抑制することができる高圧タンクの製造装置を提供する。
【解決手段】ライナとライナの外面に繊維を巻き付けて構成された補強層とを有する高圧タンクを製造するための高圧タンクの製造装置であって、複数の繊維を含んで構成された繊維束を通して拡幅するための、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリットを有する拡幅手段を備える高圧タンクの製造装置である。
【選択図】図4

Description

本発明は、高圧タンクの製造装置、高圧タンクの製造方法および繊維束の拡幅装置に関する。
燃料電池自動車や天然ガス自動車等には、燃料ガスとしての水素ガスや天然ガス等を貯蔵する高圧タンクが搭載される。高圧タンクとして、樹脂製または金属製タンク(ライナ:内容器)の外面に単位密度当りの強度が非常に高い炭素繊維強化プラスチック材(CFRP材)等を巻き付けて補強した高圧タンクが知られている。このような高圧タンクを製造する際、例えばフィラメントワインディング法のように炭素繊維等の繊維束にエポキシ樹脂等の樹脂溶液を含浸させた状態で樹脂製タンクの外面に巻き付けた後、樹脂を硬化させて補強層を形成する方法がある。
フィラメントワインディング法で高圧タンクを製造する場合、炭素繊維等の繊維束をできるだけ拡幅した状態(幅を拡げた状態)でライナに巻き付けた方が、高圧タンクの強度等の点で好ましい。
繊維束の拡幅が少ないと、ライナに繊維を巻く際、繊維層間に空隙や繊維折れ等が発生して、タンク強度低下の原因となることがある。また、例えば、ライナに繊維を巻き付ける前に拡幅ローラ等によって繊維東を押し付けて繊維束を拡幅する方法があるが、拡幅率(拡幅前の繊維束の幅に対する拡幅後の繊維束の幅の比率)が充分ではない。また、フィラメントワインディング法における繊維束のライナへの巻き付け方、張力等の影響により、拡幅量が安定せず、ばらつきの問題が生じる場合がある。
例えば、特許文献1には、成形しようとするFRP製管状体の外径や強化繊維束の積層状態を、容易に目標値に設定するために、複数のボビンから繰り出される複数の強化繊維糸を引き揃えて強化繊維束となし、該強化繊維束に樹脂を含浸させた後マンドレルに巻き付けてFRP製管状体を製造するに際し、ボビンから繰り出される強化繊維糸の撚数を制御しながら引き揃えて強化繊維束とするFRP製管状体の製造方法が記載されている。
しかし、特許文献1の技術では、繊維束の拡幅量が変動し、ばらつきが生じる可能性がある。
特開平7−205312号公報
本発明は、ライナへの繊維束の巻き付けの際の繊維束の拡幅量の変動を抑制することができる高圧タンクの製造装置および高圧タンクの製造方法である。
また、本発明は、繊維束の拡幅量の変動を抑制することができる繊維束の拡幅装置である。
本発明は、ライナと前記ライナの外面に繊維を巻き付けて構成された補強層とを有する高圧タンクを製造するための高圧タンクの製造装置であって、複数の繊維を含んで構成された繊維束を通して拡幅するための、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリットを有する拡幅手段を備える高圧タンクの製造装置である。
また、前記高圧タンクの製造装置において、前記スリットを揺動させる揺動手段を備えることが好ましい。
また、前記高圧タンクの製造装置において、前記繊維束を加熱する加熱手段を備えることが好ましい。
また、前記高圧タンクの製造装置において、拡幅後の繊維束の拡幅量を計測する計測手段と、前記計測手段により計測した結果に基づいて前記拡幅手段を制御する制御手段と、を備えることが好ましい。
また、本発明は、ライナと前記ライナの外面に繊維を巻き付けて構成された補強層とを有する高圧タンクを製造する高圧タンクの製造方法であって、複数の繊維を含んで構成された繊維束を、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリットに通して拡幅する拡幅工程を含む高圧タンクの製造方法である。
また、前記高圧タンクの製造方法において、前記拡幅工程において、スリットを揺動させることが好ましい。
また、前記高圧タンクの製造方法において、前記繊維束を加熱する加熱工程を含むことが好ましい。
また、前記高圧タンクの製造方法において、拡幅後の繊維束の拡幅量を計測する計測工程と、前記計測工程において計測した結果に基づいて前記拡幅工程を制御する制御工程と、を含むことが好ましい。
複数の繊維を含んで構成された繊維束を通して拡幅するための、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリットを有する拡幅手段を備える繊維束の拡幅装置である。
本発明では、複数の繊維を含んで構成された繊維束を、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリットに通して拡幅することにより、ライナへの繊維束の巻き付けの際の繊維束の拡幅量の変動を抑制することができる高圧タンクの製造装置および高圧タンクの製造方法を提供する。
また、本発明では、複数の繊維を含んで構成された繊維束を、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリットに通して拡幅することにより、繊維束の拡幅量の変動を抑制することができる繊維束の拡幅装置を提供する。
本発明の実施形態に係る高圧タンクの製造装置の一例の全体構成を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る高圧タンクの製造装置における繊維の巻き付け部分の構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態における高圧タンクの製造方法における高圧タンクの軸方向の断面を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る高圧タンクの製造装置における拡幅装置の構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る高圧タンクの製造装置における拡幅バーの構成の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態における繊維束の拡幅の状態を示す概略断面模式図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る高圧タンクの製造装置の一例の全体構成の概略を図1に示す。また、本実施形態に係る高圧タンクの製造装置における繊維の巻き付け部分の構成の一例の概略を図2に示す。
図1に示すように、高圧タンクの製造装置1は、繊維巻き付け装置10を備える。繊維巻き付け装置10は、ライナ22を支持するための回転支持部12を有する。また、高圧タンクの製造装置1は、繊維束26を拡幅するための拡幅手段として拡幅装置14を備える。
本実施形態に係る高圧タンクの製造方法および高圧タンクの製造装置1の動作について説明する。
図1,2に示すように、ライナ22は、繊維巻き付け装置10の回転支持部12に設置される。例えば、略円柱状のライナ22は図3に示すようなライナ22の軸を通したシャフト28によって、図2に示すように回転支持部12に支持される。回転支持部12によってライナ22が回転され、図1のボビン16から繰り出された繊維束26が拡幅装置14により拡幅された(拡幅工程)後、ライナ22の外面に巻き付けられる。繊維束26は、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性の樹脂が含浸されたものであり、図2に示すように繊維ガイド部19で角度調整されて、ライナ22に巻き付けられる。こうして、ライナ22の外面に繊維束26が拡幅された状態で所定の厚みおよび所定の方向で巻き付けられ繊維層が形成される(繊維層形成工程)。
ここで、繊維束を拡幅するとは、図6に示すように、繊維束26を構成する繊維40を拡げて繊維束26を略扁平な状態にすることを意味する。
なお、回転支持部12に、例えば空気等のガスを供給するガスボンベに通じるガス供給管が接続されて、空気等のガスをガス供給管および回転支持部12を通じてライナ22内に供給して、ライナ22内を加圧状態として繊維を巻き付けてもよい。これにより、繊維束26の巻き付けによりライナ22が変形するのを防止することができる。
繊維束26の巻き付け工程後、高圧タンク20は、加熱炉等において熱処理される。高圧タンク20は、例えば130℃程度で、10〜15時間程度加熱される。この加熱により、熱硬化性樹脂等が含浸された繊維束26が熱硬化され(硬化工程)、図3に示すような補強層24が形成される。その後、高圧タンク20は冷却される。このようにして、ライナ22の外面に補強層24が形成された高圧タンク20が製造される。
図4に本実施形態に係る繊維束の拡幅装置である拡幅装置14の一例の構成の概略を示す。拡幅装置14は、拡幅バー30を備える。また、案内用のローラバー32,34を備えていてもよい。拡幅バー30、ローラバー32,34は、それらの回転軸にそれぞれ通したシャフト等により筐体36の内部に支持されて収容されている。筐体36には繊維束26の入口と出口が設けられている。拡幅バー30は、図5に回転軸に垂直方向でスリット38の部分を通る断面図を示すように、繊維束26を通して拡幅するためのスリット38を有する。スリット38は、拡幅バー30の回転軸方向において、繊維束26の所望の拡幅量に応じた幅を有する。拡幅バー30は曲率を変更可能であり、それによりスリット38も曲率を変更可能である。
図1のボビン16から繰り出されて拡幅装置14の筐体36内に導入された繊維束26は、図4に示すように、ローラバー32を経由した後、拡幅バー30のスリット38を通され、ローラバー34を経由して、筐体36外に排出される。拡幅バー30は、例えば硬質シリコン等の弾性部材等により構成されており、その曲率が変更可能なものとなっている。例えば、拡幅バー30は、そのシャフト等に応力が加えられ、拡幅バー30を筐体36の底面に押し付けること等によって下方向に湾曲して、その曲率が変化し、スリット38の曲率も変化する。
拡幅バー30およびスリット38の曲率が変化することによって、スリット38の中を通された繊維束26が図6に示すように拡幅される。また、スリット38が所望の拡幅量に応じた幅を有するため、繊維束26のずれが防止され、拡幅量の変動が抑制される。
拡幅バー30を構成する材料としては、その曲率が容易に変更可能なものであればよく特に制限はないが、例えば硬質シリコン、ウレタン等の弾性部材等が挙げられる。必要に応じて、拡幅バー30とスリット38を別部材で構成してもよい。また、スリット38の内面を表面処理してもよい。
拡幅バー30の形状としては、スリットを形成可能であればよく特に制限はなく、ローラ形状(円柱形状)に限らず、四角柱等の多角柱形状等でもよい。
拡幅バー30の曲率変化の方向としては、通常は回転軸の下方向であるが、回転軸の上方向であってもよい。
拡幅バー30の曲率を変化させる方法としては、特に制限はないが、例えば、拡幅バー30の回転軸に通したシャフトに応力をかける方法、拡幅バー30を筐体36の底面に押し付ける方法、拡幅バー30の両端を加圧する方法等が挙げられる。
スリット38の拡幅バー30の回転軸方向における幅は、繊維束26の所望の拡幅量に応じて設定すればよい。設定するスリット38の幅により、繊維束26の拡がりが規制され、拡幅量の変動が抑制される。
スリット38の高さとしては、繊維束26が通過可能であればよく特に制限はないが、繊維束26を通したときに繊維束26の上方に例えば1mm〜2mm程度の隙間があればよい。
拡幅バー30におけるスリット38の位置としては、拡幅バー30の上流側から下流側へ繊維束26を通すことが可能な位置であればよく、特に制限はない。例えば、図4,5に示すように拡幅バー30の回転軸の下方側において、拡幅バー30の上流側から下流側へ繊維束26を通すようにスリット38を設ければよい。拡幅バー30の回転軸の下方側に設けることにより、拡幅率をより効率良く上げることができる。
筐体36を構成する材料としては、特に制限はなく、例えば、樹脂、金属等が挙げられる。
このように、繊維束26を、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリット38に通して拡幅することにより、ライナ22への繊維束26の巻き付けの際の繊維束26の拡幅量の変動を抑制することができ、品質の安定した高圧タンクを製造することができる。また、繊維巻き付け装置10の上流側で通常の拡幅ローラ等の拡幅手段により繊維東を押し付けて拡幅した状態で巻き付ける場合以上に、拡幅量、拡幅率を向上することができる。フィラメントワインディング法によりライナ22に繊維束26を巻き付ける際に、繊維束26の拡幅率が向上することにより、繊維層間の空隙や繊維折れ等の発生が抑制され、得られる高圧タンクの強度および疲労強度等が向上し、かつ、良好な品質で高圧タンクを製造することができる。
また、巻き付ける繊維束26が樹脂や接着剤等を含浸している場合、樹脂等の粘度等により拡幅しにくい傾向にあるが、曲率を変更可能なスリット38に繊維束26を通して拡幅することにより、繊維束26がより拡幅しやすくなる。また、曲率を変更可能なスリット38に繊維束26を通して拡幅させるために、繊維束26の張力を必要以上に上昇させなくてもよいので、繊維の折損等の損傷を防止することができる。
拡幅装置14において、拡幅の際に拡幅バー30を揺動させて、スリット38を揺動させることが好ましい。例えば、図4に示すように、回転軸を中心に拡幅バー30を揺動させて、スリット38を揺動させればよい。これにより、繊維束26の拡幅量がより向上される。
揺動の幅としては、繊維束26を拡幅させる程度であればよく、特に制限はないが、例えば、通常の位置を基準として−30度〜30度程度であればよい。
揺動手段としては、回転軸を中心に拡幅バー30を揺動させる構成のものであればよく、特に制限はなく、公知の構成のものを用いればよい。
拡幅装置14において、繊維束26を加熱する加熱手段を備えることが好ましい。例えば、拡幅バー30の上流側のローラバー32を加熱して(加熱工程)、スリット38を通す前に繊維束26を加熱すればよい。これにより、繊維束26の拡幅量がより向上される。特に、繊維束26が、樹脂や接着剤等が含浸されたものである場合に樹脂等の粘度等により拡幅しにくい傾向にあるが、加熱することによって樹脂等の粘度が低下し拡幅量がより向上されるため効果的である。また、繊維束26の加熱とともに拡幅可能なため、生産性が低下しない。なお、拡幅バー30に加熱手段を設けて加熱してもよい。
加熱温度としては、例えば、繊維束26に含浸されている熱硬化性の樹脂や接着剤等の硬化温度等より低い温度に応じて設定すればよい。
繊維束26を加熱する加熱手段としては、繊維束26を加熱するものであればよく、特に制限はない。例えば、電熱線等の発熱体を用いる方式、温水等の熱媒を用いる方式等によりローラバー、拡幅バー等を加熱する方法、温風等を繊維束26に吹き付ける方法等が挙げられる。
高圧タンクの製造装置1は、図1に示すように、拡幅装置14によって拡幅した後の繊維束26の拡幅量等を計測する計測手段としてセンサ18等を備えていてもよい。また、センサ18等により計測した結果に基づいて、拡幅装置14を制御する制御手段(図1において図示せず)を備えていてもよい。センサ18等により拡幅後の繊維束の拡幅量等を計測し(計測工程)、計測した結果に基づいて拡幅装置14を制御する(制御工程)。センサ18等により計測した拡幅量や拡幅率等の結果に基づいて、拡幅装置14をフィードバック制御することにより、繊維束26の拡幅量がより向上され、拡幅量が安定化される。よって、得られる高圧タンクの強度および疲労強度等がより向上し、かつ、より良好な品質で、また品質のより安定した高圧タンクを製造することができる。例えば、センサ18等により計測した拡幅量や拡幅率等の結果に基づいて、拡幅装置14における、拡幅バー30およびスリット38の曲率、拡幅バー30の揺動幅、揺動速度、ローラバー32等の加熱温度等をフィードバック制御すればよい。
計測手段としては、繊維束26の拡幅量等を計測することができるものであればよく、特に制限はないが、例えば、レーザセンサ等が挙げられる。
制御手段は、例えば、内部に信号処理を行うCPUとプログラムや制御データを格納する記憶部とを備えるコンピュータである。
以上のような構成により、繊維束26の拡幅量の変動を抑制することができ、拡幅量、拡幅率を向上させることができる。
繊維束26の拡幅率は、拡幅前の繊維束の幅に対する拡幅後の繊維束の幅の比率(%)として定義されるが、本実施形態に係る製造装置および製造方法によって繊維束26を、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリット38に通して拡幅することにより、例えば、拡幅率として150%以上、あるいは200%以上にまで向上させることができる。
高圧タンク20は、ライナ(内容器)22、補強層(外層)24を含んで構成されている。また、高圧タンク20は、ガス充填・放出口等を備えてもよい。
ライナ22は、略円柱状等に形成されてなり、例えば高圧水素ガスなどの媒体をその内部に収容するためのものであり、水素ガス等のガスに直接接触する層である。ライナ22の形状、サイズ、厚みは使用目的、仕様等に応じたものを任意に選択することができる。ライナ22の厚みは、例えば、2mm〜4mmの範囲である。
ライナ22は、樹脂材料、金属等を含んで構成される。ライナ22を構成する樹脂材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、フッ素樹脂等が挙げられ、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂やポリウレタン等が挙げられる。ライナを構成する金属としては、アルミ合金等の金属が挙げられる。ライナの肉厚やライナを構成する材料の種類は、ライナ22に要求される強度、気密性、成形性等に応じて適宜選択することができる。これらのうち、強度や耐ガス透過性等の点からナイロン等のポリアミド樹脂が好ましい。
樹脂材料から構成されるライナ22は、例えば、上記樹脂の射出成形により成形される。例えば、金型にポリアミド樹脂等の樹脂を流し込んで、略半円柱体を2つ成型し、それらをレーザ等により溶着して樹脂のライナ22が成形される。この射出成形により、厚みが略均一なライナ22が成形される。
補強層24は、ライナ22の外側を覆うように設けられてライナ22を補強する層であり、例えば、繊維およびマトリックス樹脂を含んで構成される。補強層24を構成する繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、金属繊維等が挙げられる。
また、補強層24を構成するマトリックス樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、フッ素樹脂等が挙げられ、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂やポリウレタン等が挙げられる。これらのうち、強度、接着性、耐ガス透過性等の点からエポキシ樹脂が好ましい。
補強層24は、例えば、繊維の繊維束にマトリックス樹脂を含浸させた状態でライナ22の外面に巻き付けた後、樹脂を硬化させて形成することができる。
補強層24の厚みは、巻き付ける繊維束26の層数等により調整することができ、例えば、20mm〜40mmの範囲である。繊維束26の層数は例えば、30層〜60層程度である。
繊維束26は、例えば、上記繊維が10,000〜40,000本程度束ねられたものである。
通常、繊維束26の巻き付け方向は、ライナ22の回転軸に対して垂直方向、または斜め方向である。
繊維束26としては、炭素繊維等の繊維束に未硬化のエポキシ樹脂等の樹脂を予め含浸させたプリプレグを用いてもよいし、拡幅装置14の上流側で、繊維束26に樹脂を含浸したものを用いてもよい。
本実施形態に係る高圧タンク20は、例えば、移動体に搭載され、内部に高圧ガスを貯蔵する高圧タンクである。また、高圧タンク20は、据え置き型の高圧タンクであってもよい。
ここで、移動体としては、二輪の車両、バスや乗用車等の四輪以上の自動車のほか、電車、船舶、航空機、ロボットなどが挙げられ、特に燃料電池車両である。高圧ガスとしては、水素ガスや圧縮天然ガスなどが挙げられる。
本実施形態に係る高圧タンクの製造装置、高圧タンクの製造方法および繊維束の拡幅装置により得られる繊維束は、樹脂溶液を含浸させて硬化した繊維強化プラスチック材(FRP材)等として、各種素材の強化材等に用いることができる。例えば、炭素繊維の場合、炭素繊維の繊維束にエポキシ樹脂等の樹脂溶液を含浸させた炭素繊維強化プラスチック材(CFRP材)として、高圧タンク、自動車用シャフト、航空機の胴体、部品等の補強材として用いることができる。
1 高圧タンクの製造装置、10 繊維巻き付け装置、12 回転支持部、14 拡幅装置、16 ボビン、18 センサ、19 繊維ガイド部、20 高圧タンク、22 ライナ(内容器)、24 補強層(外層)、26 繊維束、28 シャフト、30 拡幅バー、32,34 ローラバー、36 筐体、38 スリット、40 繊維。

Claims (9)

  1. ライナと前記ライナの外面に繊維を巻き付けて構成された補強層とを有する高圧タンクを製造するための高圧タンクの製造装置であって、
    複数の繊維を含んで構成された繊維束を通して拡幅するための、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリットを有する拡幅手段を備えることを特徴とする高圧タンクの製造装置。
  2. 請求項1に記載の高圧タンクの製造装置であって、
    前記スリットを揺動させる揺動手段を備えることを特徴とする高圧タンクの製造装置。
  3. 請求項1または2に記載の高圧タンクの製造装置であって、
    前記繊維束を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする高圧タンクの製造装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の高圧タンクの製造装置であって、
    拡幅後の繊維束の拡幅量を計測する計測手段と、
    前記計測手段により計測した結果に基づいて前記拡幅手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする高圧タンクの製造装置。
  5. ライナと前記ライナの外面に繊維を巻き付けて構成された補強層とを有する高圧タンクを製造する高圧タンクの製造方法であって、
    複数の繊維を含んで構成された繊維束を、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリットに通して拡幅する拡幅工程を含むことを特徴とする高圧タンクの製造方法。
  6. 請求項5に記載の高圧タンクの製造方法であって、
    前記拡幅工程において、スリットを揺動させることを特徴とする高圧タンクの製造方法。
  7. 請求項5または6に記載の高圧タンクの製造方法であって、
    前記繊維束を加熱する加熱工程を含むことを特徴とする高圧タンクの製造方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の高圧タンクの製造方法であって、
    拡幅後の繊維束の拡幅量を計測する計測工程と、
    前記計測工程において計測した結果に基づいて前記拡幅工程を制御する制御工程と、
    を含むことを特徴とする高圧タンクの製造装置。
  9. 複数の繊維を含んで構成された繊維束を通して拡幅するための、曲率を変更可能で拡幅量に応じた幅のスリットを有する拡幅手段を備えることを特徴とする繊維束の拡幅装置。
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