JP2011243311A - リチウムイオン電池用集電体 - Google Patents

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健 櫻井
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正之 相田
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Abstract

【課題】充放電を繰り返しても、集電層がフィルム基材及び活物質層と剥離、脱落せずに良好なリサイクル特性を有し、更に、集電効率、電気絶縁性に優れたリチウムイオン電池用集電体を提供する。
【解決手段】樹脂組成物からなるフィルム基材と、前記フィルム基材の片面或いは両面に銅或いはアルミニウムの蒸着により形成された薄膜からなる集電層とを有するリチウムイオン電池用集電体において、リチウムイオン電池形成時に電極引出し側となる部分が他の薄膜部分よりも厚く膜形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂フィルム基材の上に金属蒸着膜からなる集電層を形成したリチウムイオン電池用集電体に関するものである。
リチウムイオン電池は、容量及びエネルギー密度が高く、小型化・軽量化が容易なことから、携帯電話、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータなどの携帯用小型電子機器の電源として広く用いられている。
この種のリチウムイオン電池は、負極には、銅からなる負極集電体の上に、リチウムイオンをインターカレーションにより吸蔵し、デインターカレーションにより離脱可能なカーボン系、Sn系、Si系の負極活物質を塗布したものが使用され、また、正極には、アルミニウムからなる正極集電体の上に、リチウムイオンを吸蔵・離脱可能なコバルト酸リチウムやオリビン酸リチウムなどを含む正極活物質を塗布したものが使用される。
そのリチウムイオン電池用集電体として、例えば特許文献1記載のものがある。この特許文献1記載の集電体は、負極に使用される集電体であり、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂からなる基材の上に、Cu被膜からなる集電層と、その上に形成されるCu−Sn合金層の活物質層とからなる集電部が形成されている。
この場合、活物質層がリチウムイオンを取り込んで膨張し、また、放電時にリチウムイオンを放出して収縮することにより、その体積変化に起因して、活物質層が集電層から剥離、脱落し易い。そこで、基材として延性の大きい樹脂フィルムを使用し、体積変化による応力をその延性により吸収あるいは緩和し、また、活物質層に接する集電層の表面を粗い(まばらな)めっきとすることにより粗化(Rz=1.5〜3.5μm)し、集電層と活物質層との密着性を向上させている。
また、特許文献2には、エネルギー密度向上およびハイレート特性向上を両立することができる電池用電極体を提供することを主目的として、基準集電体層と、上記基準集電
体層の一方の表面に形成され、活物質を含有する電極層と、上記電極層内部に配置され、金属イオンが透過可能な内部集電体層とを有し、上記基準集電体層および上記内部集電体層が、上記電極層の外部で電気的に接合されていることを特徴とする電池用電極体が開示されている。
特開2008−171788号公報 特開2009−32398号公報
従来の技術により、集電層と活物質層との密着性は改善されたが、長時間の充放電サイクルに耐え信頼性を向上するには不十分であり、集電層とフィルム基材との剥離性をも含めた長時間使用時における更なる密着性の向上、並びに、集電効率及び電気絶縁性の良好なリチウムイオン電池用集電体が求められている。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであり、充放電を繰り返しても、集電層がフィルム基材及び活物質層と剥離、脱落せずに良好なサイクル特性を有し、更に、集電効率、電気絶縁性に優れたリチウムイオン電池用集電体を提供する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、樹脂組成物からなるフィルム基材と、前記フィルム基材の片面或いは両面に形成された銅或いはアルミニウムの蒸着等による薄膜からなる集電層とを有するリチウムイオン電池用集電体において、リチウムイオン電池形成時に電極引出し側となる部分を他の薄膜部分よりも厚く膜形成することにより、集電層の集電効率が向上し、集電層がフィルム基材及び活物質層と剥離し難くなることを見出した。
即ち、リチウムイオン電池として使用時の集電体の電極引出し側となる近傍の集電層は、ジュール熱が溜まり易く、発熱して起電力の低下を来たす原因となる。そこで、その近傍部を他の薄膜部分より厚くし、体積を増やしてジュール熱を分散させることにより、集電層全体の温度上昇が小さくなり、起電力の低下を妨げることができる。
また、集電層は活物質層の膨張及び収縮により応力を受け、特に、電極引出し側となるジュール熱が溜まり易い近傍部にて、活物質層と剥離し易くなる。そこで、その近傍部を他の薄膜部分より厚くして体積を増やしジュール熱を分散させることにより、活物質層との剥離を防げることができる。
更に、リチウムイオン電池用集電体の電気絶縁性を向上させるには、リチウムイオン電池形成時に電極引出し側ではない側の電池用集電体の近傍に未蒸着のマージン部を形成することが効果的であることも見出した。
また、前記フィルム基材の片面或いは両面に形成される銅或いはアルミニウムの薄膜は、膜厚の制御が容易である真空蒸着処理により形成されることが好ましいが、めっき処理により形成されてもかまわない。
本発明のリチウムイオン電池用集電体は、樹脂組成物からなるフィルム基材と、前記フィルム基材の片面或いは両面に銅或いはアルミニウムにより形成された薄膜からなる集電層とを有するリチウムイオン電池用集電体において、前記薄膜は、リチウムイオン電池形成時に電極引出し側となる部分が他の薄膜部分よりも厚膜に形成されていることを特徴とする。
電極引出し側となる部分以外の部分の薄膜の厚みは、集電層として充分な機能を発揮し、薄型化に支障を来たさない為には、1.0〜4.0μmが適当であり、電極引出し側となる部分の蒸着或いはめっき薄膜が厚く形成されていることにより、ジュール熱が分散されて、起電力の低下、活物質層との剥離が防げられる。
本発明のリチウムイオン電池用集電体は、前記厚膜に形成された部分の平均厚みが前記他の薄膜部分の平均厚みの1.2〜2.0倍であり、前記厚膜に形成された部分の長さが前記他の薄膜部分の長さの5〜20%であることを特徴とする。
前記厚膜に形成された部分の平均厚みが前記他の薄膜部分の平均厚みの1.2倍未満では、起電力の低下、活物質層との剥離を抑制する効果が薄れ、2.0倍を超えると、活物質層とその上に位置するセパレーター層と間隙が広がり過ぎ、リチウムイオン電池構造体の機械的強度、及び、小型化に悪影響を及ぼす。
前記厚膜に形成された部分の長さが前記他の薄膜部分の長さの5%未満では、活物質層との剥離を抑制する効果が薄れ、20%を超えると起電力の低下の効果が薄れる。
また、本発明のリチウムイオン電池用集電体は、前記薄膜の表面から厚み0.5μm以内の範囲の算術平均表面粗さRaが0.02〜0.3μmで、最大高さRzが0.2〜1.0μmで、二乗平均平方根粗さRqと最大高さRzの比Rq/Rzが1.5以下であり、前記フィルム基材と接する面から厚み0.5μm以内の範囲の算術平均表面粗さRaが0.005〜0.03、最大高さRzが0.05〜0.1、二乗平均平方根粗さRqと最大高さRzの比Rq/Rzが1.5以下であることを特徴とする。
表面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.02μm、Rzが0.2μm未満では、活物質層との密着性が不充分であり、Raが0.3μm、Rzが1.0μm、Rq/Rzが1.5を超えると、粗くなり過ぎて活物質層との密着性が不充分になると共に、活物質層の平滑性にも影響を及ぼす。
フィルム基材と接する面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.005μm、Rzが0.05μm未満では、フィルム基材との密着性が不充分であり、Raが0.03μm、Rzが0.1μm、Rq/Rzが1.5を超えても、粗くて不均一となりフィルム基材との密着性が不充分となる。
また、本発明のリチウムイオン電池用集電体は、前記リチウムイオン電池用集電体のリチウムイオン電池形成時に電極引出し側となる部分とは反対側に前記薄膜が形成されていないマージン部を有することを特徴とする
マージン部を有することにより、リチウムイオン電池用集電体の電気絶縁性を向上させることが可能となり、機能を充分に発揮する為にも、マージン部の長さは、フィルム基材端から2〜4mmが最適である。
また、本発明のリチウムイオン電池用集電体は、前記薄膜の表面上に活物質層が形成されたことを特徴とする。
アルミニウム薄膜上には正極活物質層が形成され、銅薄膜上には負極活物質層が形成されることが好ましい。
本発明によれば、高い放電容量を有しながら、充放電を繰り返しても、集電層がフィルム基材及び活物質層と剥離、脱落せず、良好なサイクル特性を有し、更に、集電効率、電気絶縁性に優れたリチウムイオン電池用集電体を得ることができる。
本発明のリチウムイオン電池用集電体の一実施形態をモデル化して示した全体断面図である。 図1の一部を拡大した断面図である。 本発明のリチウムイオン電池用集電体及びこれを使用したリチウムイオン電池用構造体の斜視図であり、(a)がリチウムイオン電池用集電体をセパレータ−を挟んで巻きまわした状態を示し、(b)が巻きまわした両端部に電極端子部を形成したリチウムイオン電池構造体を示す。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
このリチウムイオン電池用集電体1は、図1に示すように、樹脂組成物からなるフィルム基材2の片面に真空蒸着された銅薄膜からなる集電層3と、フィルム基材2のもう一方の片面に真空蒸着されたアルミニウム薄膜からなる集電層4とが形成され、集電層3の表面には負極活物質5、集電層4の表面には正極活物質6が形成されている。
また、集電層3のリチウムイオン電池形成時に負電極引出し側となる部分7が他の部分よりも厚く膜形成され、集電層4のリチウムイオン電池形成時に正電極引出し側となる部分8が他の部分よりも厚く膜形成されている。以下、負電極引出し側となる部分を負極側厚膜部分7、正電極引出し側となる部分を正極側厚膜部分8と称す。
更に、負極側の集電層3において負極側厚膜部分7とは反対側の端部に薄膜が形成されないマージン部9が形成され、正極側の集電層4にも正極側厚膜部分8とは反対側の端部に薄膜が形成されないマージン部10が形成され、これらマージン部9,10においてはそれぞれフィルム基材2の表面が露出している。
フィルム基材2は樹脂組成物であり、リチウムイオン電池で用いられる電解液と反応しないものがよく、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート,ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミドなどのフィルムが好ましいが、低コストでの製造の観点から、比較的安価で延性のあるポリエチレンテレフタレートフィルムを用いことが好都合であり、厚みは5〜10μmとされる。
銅薄膜からなる集電層3は、一般的に厚みが1.0〜4.0μmであり、活物質層4との密着性が重要となる、蒸着薄膜3の表面から厚み0.5μm以内の範囲の算術平均表面粗さRaが0.02〜0.3μmで、最大高さRzが0.2〜1.0μmで、二乗平均平方根粗さRqと最大高さRzの比Rq/Rzが1.5以下であり、フィルム基材2との密着性に重要となる、フィルム基材2と接する面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.005〜0.03、Rzが0.05〜0.1、Rq/Rzが1.5以下である。図2に、蒸着薄膜3の表面から厚み0.5μm以内の表層側部分を3a、フィルム基材2と接する面から厚み0.5μm以内の基材側部分を3bとして断面を模式的に示している。
表面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.02μm、Rzが0.2μm未満では、活物質層5との密着性が不充分であり、Raが0.3μm、Rzが1.0μm、Rq/Rzが1.5を超えると、粗くなり過ぎて活物質層5との密着性が不充分になると共に、活物質層5の平滑性にも影響を及ぼす。
フィルム基材2と接する面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.005μm、Rzが0.05μm未満では、フィルム基材2との密着性が不充分であり、Raが0.03μm、Rzが0.1μm、Rq/Rzが1.5を超えても、粗くて不均一となりフィルム基材2との密着性が不充分となる。
銅薄膜からなる集電層3は、前述したように集電層3のリチウムイオン電池形成時に負電極引出し側となる部分(負極側厚膜部分)7が他の部分よりも厚く膜形成され、この負極側厚膜部分7の平均厚みが、他の部分の平均厚みの1.2〜2.0倍であり、負極側厚膜部分7の長さは、他の部分の長さの5〜20%である。
負極側厚膜部分7の平均厚みが1.2倍未満では、起電力の低下、活物質層との剥離を抑制する効果が薄れ、2.0倍を超えると、活物質層5とその上に設置されるセパレーター層と間隙が広がり過ぎ、リチウムイオン電池構造体の機械的強度、及び、小型化に悪影響を及ぼす。
負極側厚膜部分7の長さが他の部分の長さの5%未満では、活物質層5との剥離を抑制する効果が薄れ、20%を超えると起電力の低下を防止する効果が薄れる。
アルミニウム薄膜からなる集電層4は、一般的に厚みが1.0〜4.0μmであり、活物質層6との密着性が重要となる、蒸着薄膜4の表面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.02〜0.3μmで、Rzが0.2〜1.0μmで、Rq/Rzが1.5以下であり、フィルム基材2との密着性に重要となる、フィルム基材2と接する面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.005〜0.03、Rzが0.05〜0.1、Rq/Rzが1.5以下である。
表面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.02μm、Rzが0.2μm未満では、活物質層6との密着性が不充分であり、Raが0.3μm、Rzが1.0μm、Rq/Rzが1.5を超えると、粗くなり過ぎて活物質層5との密着性が不充分になると共に、活物質層6の平滑性にも影響を及ぼす。
フィルム基材2と接する面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.005μm、Rzが0.05μm未満では、フィルム基材2との密着性が不充分であり、Raが0.03μm、Rzが0.1μm、Rq/Rzが1.5を超えても、粗くて不均一となりフィルム基材2との密着性が不充分となる。
アルミニウム薄膜からなる集電層4は、前述したように集電層4のリチウムイオン電池形成時に正電極引出し側となる部分(正極側厚膜部分)8が他の部分よりも厚く膜形成され、この正極側厚膜部分8の平均厚みが、他の部分の平均厚みの1.2〜2.0倍であり、正極側厚膜部分8の長さは、他の部分の長さの5〜20%である。
正極側厚膜部分8の平均厚みが1.2倍未満では、起電力の低下、活物質層8との剥離を抑制する効果が薄れ、2.0倍を超えると、活物質層6とその上に設置されるセパレーター層と間隙が広がり過ぎ、リチウムイオン電池構造体の機械的強度、及び、小型化に悪影響を及ぼす。
正極側厚膜部分8の長さが他の部分の長さの5%未満では、活物質層6との剥離を抑制する効果が薄れ、20%を超えると起電力の低下を防止する効果が薄れる。
負極活物質5は、銅薄膜からなる集電層3上にSnなどの活物質を塗工、或いは、電解めっきで形成され、充放電容量、サイクル特性に優れるものが好ましい。
正極活物質6は、アルミニウム薄膜からなる集電層4上にコバルト酸リチウム又はオリビン酸リチウムなどの活物質を塗工、或いは、電解めっきで形成され、充放電容量、サイクル特性に優れるものが好ましい。
集電層3のマージン部9、集電層4のマージン部10は、フィルム基材2の表面に形成され、電気絶縁性を向上させ、その機能を充分に発揮する為にも、マージン部の長さは、フィルム基材端から2〜4mmであることが好ましい。
次に、本発明のリチウムイオン電池用集電体の製造方法について説明する。
先ず、フィルム基材2の片面にマージン部9を形成するためにマスキングを施し、フィルム基材2の温度を20〜70℃として、真空蒸着装置内にて銅を適度な厚みに蒸着し、次に、負極引出し側となる部分を除いてマスキングを施して真空蒸着することにより負極引出し側となる部分に若干の厚みで銅を蒸着する。次に、マージン部9のマスキングのみ残した状態とし、フィルム基材2の温度を70〜130℃として、同様に所定の厚み内に銅を蒸着し、負極側厚膜部分7の平均厚みが他の部分の平均厚みの1.2〜2.0倍で、負極側厚膜部分7の長さが他の部分の長さの5〜20%であるような集電層3を形成する。
蒸着が施されるフィルム基材2の表面温度(T1)と蒸着物である銅の融点(T2)との比(T1/T2)が大きいほど、フィルム基材2上に蒸着される銅粒子は粗大化することを利用して、フィルム基材2の温度を変えて少なくとも2回以上、低い温度から順に真空蒸着を施すことにより、蒸着薄膜3の表面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.02〜0.3μmで、Rzが0.2〜1.0μmで、Rq/Rzが1.5以下であり、フィルム基材2と接する面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.005〜0.03、Rzが0.05〜0.1、Rq/Rzが1.5以下である集電層3が形成される。
次に、集電層3の表面に所定の厚みにSnなどの活物質を塗布或いは電解めっきし、負極活物質層5を形成する。
更に、フィルム基材2の反対面にマージン部10を形成するためにマスキングを施し、フィルム基材2の温度を20〜70℃として、真空蒸着装置内にてアルミニウムを適度な厚みに蒸着し、次に、正極引出し側となる部分を除いてマスキングを施して真空蒸着することにより正極引出し側となる部分に若干の厚みでアルミニウムを蒸着する。次に、マージン部10のマスキングのみ残した状態とし、フィルム基材2の温度を70〜130℃として、同様に所定の厚み内にアルミニウムを蒸着し、正極側厚膜部分8の平均厚みが他の部分の平均厚みの1.2〜2.0倍で、正極側厚膜部分8の長さは他の部分の長さの5〜20%であるような集電層3を形成する。
蒸着が施されるフィルム基材2の表面温度(T1)と蒸着物であるアルミニウムの融点(T2)との比(T1/T2)が大きいほど、フィルム基材2上に蒸着されるアルミニウム粒子は粗大化することを利用して、フィルム基材2の温度を変えて少なくとも2回以上、低い温度から順に真空蒸着を施すことにより、蒸着薄膜3の表面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.02〜0.3μmで、Rzが0.2〜1.0μmで、Rq/Rzが1.5以下であり、フィルム基材2と接する面から厚み0.5μm以内の範囲のRaが0.005〜0.03、Rzが0.05〜0.1、Rq/Rzが1.5以下である集電層4が形成される。
次に、集電層4の表面に所定の厚みにコバルト酸リチウム又はオリビン酸リチウムなどの活物質を塗布或いは電解めっきし、正極活物質層6を形成する。
そして、この様にして製造された活物質層を有する複数枚のリチウムイオン電池用集電体を図3(a)に示すようにセパレーター11を挟んで巻きまわし、図3(b)に示すようなリチウムイオン電池用構造体12が製造される。
通常、このリチウムイオン電池用構造体12は、適当な方向に押しつぶされ、両端面を金属化して電極端子部13として、リチウムイオン電池が形成される。
次に、実施例を説明する。
先ず、長さ100mm、幅10mm、厚み6μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基材の片面の端部に長さ(フィルム基材の幅方向寸法)3μmのマージン部を形成する為のマスキングを施した後、真空蒸着装置内で、PETフィルム基材温度を50℃として、負電極引出し側となる部分が他の部分よりも厚く膜形成されるように銅を適度な厚みに蒸着した後、PETフィルム基材の温度を120℃として、引き続き所定の厚みに銅を蒸着し、その表面にSnを2μmの厚みで電解めっきを施し、負極活物質層を形成した。
次に、真空蒸着装置内で、前記ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基材のもう一方の片面の端部に長さ(フィルム基材の幅方向寸法)3μmのマージン部を形成する為のマスキングを施した後、PETフィルム基材温度を20℃として、正電極引出し側となる部分が他の部分よりも厚く膜形成されるようにアルミニウムを適度な厚みに蒸着した後、PETフィルム基材の温度を130℃として、引き続き所定の厚みにアルミニウムを蒸着し、その表面に、コバルト酸リチウムを2μmの厚みで付着し、正極活物質層を形成し、表1及び表2に示す実施例及び比較例のリチウムイオン電池用集電体を作製した。
表層側の表面粗さは、その表面をオリンパス株式会社製の走査型共焦点レーザ顕微鏡LEXT OLS−3000を用い、対物レンズ100倍の条件でレーザ光を照射して、その反射光から距離を測定し、そのレーザ光を試料の表面に沿って直線的にスキャンしながら距離を連続的に測定することにより求めた。
基板側の表面粗さは、PETフィルム基材温度を50℃にて真空蒸着後に、その表面をオリンパス株式会社製の走査型共焦点レーザ顕微鏡LEXT OLS−3000を用い、対物レンズ100倍の条件でレーザ光を照射して、その反射光から距離を測定し、そのレーザ光を試料の表面に沿って直線的にスキャンしながら距離を連続的に測定することにより求めた。
Figure 2011243311
Figure 2011243311
次に、表1及び表2に記載のリチウムイオン電池用集電体につき、剥離強度、密着性を測定した。
剥離強度は、負極活物質層及び正極活物質層を形成する前の試料から、幅10mm×長さ150mmの短冊状試験片を切り出し、IPC−TM−650(米国プリント回路工業会規格試験法)による方法にて、フィルム基材と集電層間の接合強度を測定した。この試験法は、短冊状試験片の基材側を6インチの直径ドラムの外周に周方向へ向けて接着固定したうえ、集電層の一端を治具で50mm/分で基材から剥離させながら引っ張り、それに要する荷重を測定する方法である。
密着性は、室温にて1C定電流で充電後、4.2V定電圧充電を2時間行い、10分間休止後、1C定電流で2.75Vになるまで放電し、10分間休止するというサイクルを500サイクル繰り返した後、碁盤目試験にて評価した。
活物質層については、試料の活物質層に2mm角の碁盤目を100桝作成し、セロハンテープにて剥離を行い、活物質が残存した桝数を測定した。その結果を表3に示す。表中の記号は下記の通りである。
◎:残存桝数が100個
○:残存桝数が90〜99個
×:残存桝数が89個以下
この記号が◎及び○となったものを、リチウムイオン電池用集電体として問題なく使用できる合格とし、△及び×となったものを不合格とした。
集電層の密着性評価は、この碁盤目試験において、集電層毎剥離した枡があった場合に×、集電層には剥離が認められなかったものを○とした。
Figure 2011243311
次に、各試料から、アルミニウム対銅の電極対が4000対となるような電池を作製し、取出し電流量300Ahにて通電し、通電前の温度と、通電して10時間後の温度とを計測することにより、集電体の温度上昇率を測定した。
その結果を表4に示す。
Figure 2011243311
表3、表4の結果より、本発明のリチウムイオン電池用集電体は、集電効率低下の原因となる集電体の温度上昇率が低く、充放電を繰り返しても、集電層がフィルム基材及び活物質層と剥離や脱落を起こし難いことがわかる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの記載に限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、実施形態では、基材フィルムの片面に銅からなる負極側集電層、反対面にアルミニウムからなる正極側集電層を形成したが、基材フィルムの片面のみに銅からなる負極側集電層を形成したもの、アルミニウムからなる正極側集電層を形成したものをそれぞれ形成し、これらを重ね合わせて用いる構造としてもよい。
1 リチウムイオン電池用集電体
2 フィルム基材
3 銅薄膜集電層
4 アルミニウム薄膜集電層
5 負極活物質
6 正極活物質
7 負極側厚膜部分(電極引出し側となる部分)
8 正極側厚膜部分(電極引出し側となる部分)
9 マージン部
10 マージン部
11 セパレーター
12 リチウムイオン電池用構造体
13 電極端子部

Claims (5)

  1. 樹脂組成物からなるフィルム基材と、前記フィルム基材の片面或いは両面に銅或いはアルミニウムにより形成された薄膜からなる集電層とを有するリチウムイオン電池用集電体において、前記薄膜は、リチウムイオン電池形成時に電極引出し側となる部分が他の薄膜部分よりも厚膜に形成されていることを特徴とするリチウムイオン電池用集電体。
  2. 前記厚膜に形成された部分の平均厚みが前記他の薄膜部分の平均厚みの1.2〜2.0倍であり、前記厚膜に形成された部分の長さが前記他の薄膜部分の長さの5〜20%であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン電池用集電体。
  3. 前記薄膜の表面から厚み0.5μm以内の範囲の算術平均表面粗さRaが0.02〜0.3μmで、最大高さRzが0.2〜1.0μmで、二乗平均平方根粗さRqと最大高さRzの比Rq/Rzが1.5以下であり、前記フィルム基材と接する面から厚み0.5μm以内の範囲の算術平均表面粗さRaが0.005〜0.03、最大高さRzが0.05〜0.1、二乗平均平方根粗さRqと最大高さRzの比Rq/Rzが1.5以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリチウムイオン電池用集電体。
  4. 前記リチウムイオン電池用集電体のリチウムイオン電池形成時に電極引出し側となる部分とは反対側に前記薄膜が形成されていないマージン部を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池用集電体。
  5. 前記薄膜の表面上に活物質層が形成されたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池用集電体。
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