JP2011242538A - 液晶パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】高輝度かつ高コントラストのツイステッドネマチック型液晶パネルおよび液晶表示装置を提供する。
【解決手段】互いの配向方向が直交する2枚の基板11、12間に電界が存在しない状態でツイスト配列に配向した液晶分子を含む液晶層13を有する液晶セル10と、液晶セル10の一方の主面に配置された第1の偏光板21と、液晶セル10の他方の主面に液晶セル側から配置された第2の偏光板22および第3の偏光板23とを備え、第1の偏光板21および第2の偏光板22は吸収型偏光板であり、第3の偏光板23は反射型偏光板であり、第2の偏光板21の透過率Tと第1の偏光板の透過率Tの差T−Tが0.1〜5%である液晶パネル。
【選択図】図1

Description

本発明は、輝度およびコントラストの両者に優れるツイステッドネマチック型液晶パネルおよび液晶表示装置に関する。
液晶パネルと光源とを備える透過型の液晶表示装置において、液晶パネルは、光源側および視認側にそれぞれ少なくとも1枚の偏光板を備えている。液晶パネルに用いる偏光板としては、ポリビニルアルコール系フィルム等の親水性フィルムをヨウ素等の二色性材料で染色し、延伸した偏光子の、片面または両面にトリアセチルセルロースフィルム等の透明保護フィルムが貼合された吸収型偏光板が広く用いられている。
液晶表示装置は、高輝度かつ高コントラストであることが求められる。光源の消費電力を抑制しつつ輝度を高める観点からは、液晶パネルによる光吸収を小さくして光の利用効率を高めることが好ましく、透過率の高い偏光板を用いることが好ましい。しかしながら、偏光板の透過率と偏光度にはトレード・オフの関係が存在するために、透過率を高めると偏光度が低下し、その結果、液晶表示装置のコントラストが低下するという問題がある。
かかる観点から、液晶表示装置の光源から射出される光の利用効率を高めるために、光源と液晶セルとの間に輝度向上フィルムとしての反射型偏光板を用いることが提案されている(例えば特許文献1)。輝度向上フィルムを用いることによって、光源と液晶セルとの間に配置された吸収型偏光板による光吸収ロスが抑制されるために、低消費電力で高輝度の液晶表示装置が形成可能となる。
WO95/17692号国際公開パンフレット
高輝度化の目的から、反射型偏光板を用いることが提案され、実用化されているが、トレード・オフの関係にある輝度とコントラストとを同時に向上することは検討がなされていなかった。本発明は、かかる課題に鑑み、高輝度と高コントラストを同時に達成可能な液晶表示装置の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、液晶セルの視認側に配置される吸収型偏光板の透過率と光源側に配置される吸収型偏光板の透過率とが、所定の関係を満たす場合に高輝度と高コントラストとを同時に満足することを見出し、本発明にいたった。
本発明は、互いの配向方向が直交する2枚の基板間に、電界が存在しない状態でツイスト配列に配向した液晶分子を含む液晶層13を有する液晶セル10と、液晶セル10の一方の主面に配置された第1の偏光板21と、液晶セル10の他方の主面に液晶セル10側から配置された第2の偏光板22および第3の偏光板23とを備える液晶パネルに関する。第1の偏光板21および第2の偏光板22は吸収型偏光板であり、第3の偏光板23は反射型偏光板である。本発明の液晶パネルにおいて、第2の偏光板22の透過率(T)と第1の偏光板21の透過率(T)の差(T−T)は、0.1〜5%である。
第3の偏光板23の透過率(T)と第2の偏光板の透過率(T)の差(T−T)は、0.1〜19%であることが好ましい。
第1の偏光板21の透過率(T)は、40〜44%であることが好ましい。第2の偏光板22の透過率(T)は、41〜45%であることが好ましい。第3の偏光板23の透過率(T)は、45.1〜60%であることが好ましい。
第1の偏光板21の透過軸方向と、第2の偏光板22の透過軸方向とは直交していることが好ましく、第2の偏光板22の透過軸方向と、第3の偏光板23の透過軸方向とは平行であることが好ましい。
また、本発明は、液晶パネル100の第3の偏光板23側に光源200を有する液晶表示装置に関する。
本発明によれば、吸収型偏光板である第2の偏光板22の透過率が高く、さらに反射型偏光板である第3の偏光板23を有するために、液晶表示装置の高輝度化が図れる。また、液晶セル10の一方に第2の偏光板23と第3の偏光板23を有しているため、光源からの光がこれら2枚の偏光板を介して液晶セルに到達する。そのため、第2の偏光板の偏光度の低さが第3の偏光板によって補われ、高コントラスト化が図られる。また、同時に、吸収型偏光板としてヨウ素系の偏光板を用いた場合に色相が青みがかるブルーリークも抑制され、色相のニュートラル化が図られる。
本発明の一実施形態による液晶パネルの概略断面図である。 本発明の一実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。 実施例および比較例における黒表示時の色相を表す図である。
図1に、本発明の実施形態による液晶パネル100の概略断面図を示す。液晶パネル100は、ツイステッドネマチック(TN)型液晶セル10と、液晶セル10の一方の側に配置された第1の偏光板21と、液晶セル10の他方の側に液晶セル10側から順に配置された第2の偏光板22および第3の偏光板23とを備える。第1の偏光板21および第2の偏光板は吸収型偏光板であり、第3の偏光板は反射型偏光板である。
好ましくは、第1の偏光板21の透過軸方向と、第2の偏光板22の透過軸方向とは直交している。すなわち、好ましくは、本発明の液晶パネルは、液晶セルが電圧無印加時に明表示となるノーマリー・ホワイトのTN型液晶パネルである。また、第2の偏光板22の透過軸方向と第3の偏光板23の透過軸方向は平行であることが好ましい。
ここで、本明細書において、「平行」とは、両者のなす角が厳密に0°であることに限定されず、本発明の目的を達成し得る範囲であれば足り、例えば0±5°、好ましくは0±3°である。また、「直交」とは、両者のなす角が厳密に90°であることに限定されず、本発明の目的を達成し得る範囲であれば足り、例えば90±5°、好ましくは90±3°である。
[液晶セル]
液晶セル10は、ツイステッドネマチック(TN)型の液晶セルである。上記液晶セル10は、液晶層13と、液晶層13の第1の偏光板21側に配置された第1の配向基板11と、液晶層13の第2の偏光板22側に配置された第2の配向基板12とを含む。一方の基板(アクティブマトリクス基板)には、好ましくは、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子(代表的にはTFT)と、このスイッチング素子にゲート信号を与える走査線及びソース信号を与える信号線とが設けられる(いずれも図示せず)。他方の基板(カラーフィルター基板)には、カラーフィルター(図示せず)が設けられる。なお、カラーフィルターは、アクティブマトリクス基板に設けてもよい。あるいは、例えば、フィールドシーケンシャル方式のように液晶表示装置の照明手段として、RGBの3色光源(さらに、多色の光源を含んでいてもよい)が用いられる場合は、上記カラーフィルターは省略することができる。また、白黒の液晶表示装置の場合もカラーフィルターを省略することができる。2枚の基板の間隔(セルギャップ)は、スペーサー等によって制御できる。
上記第1の配向基板11及び上記第2の配向基板12としては、配向処理されたものが好適に用いられる。配向処理の手段は、基板の表面において、液晶分子を一定の配列状態にさせる処理であれば、任意の方法を採用し得るが、第1の配向基板11及び第2の配向基板12それぞれの液晶層13側に配向膜が設けられ、かかる配向膜が配向処理されたものであることが好ましい。配向膜としては、ポリイミドやポリビニルアルコール等の配向性の高分子を塗布した膜が好ましい。また、配向手段としては、配向膜をナイロンやポリエステル等の繊維で一方向に擦る「ラビング法」が好適に用いられる。配向方向は、例えば、配向処理としてラビング法が用いられる場合は、ラビング方向に略等しい。
上記液晶層13は、電界が存在しない状態で、ツイスト配列に配向した液晶分子を含む。上記ツイスト配列は、一般には、液晶層中の液晶分子が、両方の基板面に対して略平行に配列し、その配列方向が両基板面で約90°捩れているものをいう。
[偏光板]
本発明において第1の偏光板21および第2の偏光板22は所定方向の偏光を吸収し、これと直交する方向の偏光を透過する吸収型偏光板である。第3の偏光板23は所定方向の偏光を反射し、これと直交する方向の偏光を透過する反射型偏光板である。
(吸収型偏光板)
第1の偏光板および第2の偏光板として用いられる吸収型偏光板は、好ましくは、吸収型偏光子を有する。吸収型偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらのなかでも、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素などの二色性物質を吸着させて一軸延伸した偏光子が、偏光二色比が高く特に好ましい。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、1〜80μm程度である。
上記偏光子はそのまま偏光板として用いることもできるが、偏光子の傷付きや、ヨウ素の昇華による劣化を防止したり、自己支持性を付与する観点から、偏光子の片面または両面に保護フィルムとしての透明保護フィルムを積層することが好ましい。かかる透明保護フィルムを構成する材料としては、例えば透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性等に優れるものが用いられる。具体例としては、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂)、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、及びこれらの混合物等が挙げられる。
透明保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性等の点より1〜500μm程度である。中でも2〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましく、5〜150μmがさらに好ましく、10〜100μmが特に好ましい。
偏光子と透明保護フィルムとは、接着剤層を介して貼着されることが好ましい。接着剤層としては、任意の適切な接着剤または粘着剤が採用され得る。例えば、アクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィン、エポキシ系、フッ素系、天然ゴム系、合成ゴム等のゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、ポリビニルアルコール系の偏光子と透明保護フィルムとの積層には、水性接着剤が好ましく用いられる。
透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであってもよい。
(反射型偏光板)
第3の偏光板として用いられる反射型偏光板は、直線偏光分離型の偏光板である。その代表例としては、グリッド型偏光板、屈折率の異なる2種以上の材料の多層薄膜積層偏光板、屈折率の異なる蒸着多層薄膜、屈折率の異なる2種以上の材料の複屈折層多層薄膜積層体、屈折率差を有する2種以上の樹脂を用いた2種以上の樹脂積層体を延伸したもの、直線偏光を直交する軸方向で反射/透過することで分離する偏光板(直線偏光分離型反射偏光板)が挙げられる。中でも直線偏光分離型反射偏光板が好適に用いられる。このような反射型偏光子としては、例えばスリーエム製の商品名「D−BEF」や、日東電工製の商品名「ニポックスAPCF」として市販されているものを用いることもできる。
反射型偏光板である第3の偏光板23の透過軸方向と、吸収型偏光板である第2の偏光板の透過軸方向とを平行とすることで、光源から射出された光のうち、第2の偏光板の吸収軸方向の偏光成分は第3の偏光板22によって光源側に反射されて再利用される。このような反射偏光板による光の再利用の原理は、例えば特開平2−308106号公報や、WO95/17692号国際公開パンフレット(特表平9−506985)等に開示されており、第2の偏光板の光吸収量が減少して、光の利用効率が向上するために、液晶表示装置の輝度を向上することができる。
(偏光板の光学特性)
本発明の液晶パネルにおいて、第2の偏光板22の透過率Tは第1の偏光板21の透過率Tより大きく、T−Tが0.1〜5%であることが好ましい。一般的には、液晶表示装置の輝度を高める観点からは、第1の偏光板21、第2の偏光板22の両者の透過率が高いことが好ましい。しかしながら、偏光板の透過率と偏光度にはトレード・オフの関係が存在するために、偏光板の透過率を高めると、液晶表示装置のコントラストが低下する傾向がある。
本発明の液晶パネルには、液晶セルの第2の偏光板22側に、さらに第3の偏光板を有する。そのため、第2の偏光板の透過率Tが高く、偏光度Pが低いい場合でも、第2の偏光板22と第3の偏光板23とを合わせた複合偏光板30としての偏光度が高められ、画像表示装置のコントラストを高く保つことができる。一方、第1の偏光板21の偏光度Pは画像表示装置のコントラストに直接的に影響する。そのため、第1の偏光板の偏光度Pは第2の偏光板の偏光度Pに比して高いことが好ましく、その裏返しとして、第2の偏光板の透過率Tは第1の偏光板の透過率Tよりも高く、T−Tは0.1%以上であることが好ましく、0.2%以上であることがより好ましく、0.3%以上であることがさらに好ましい。
一方、第2の偏光板と第1の偏光板の透過率差が大きく、第2の偏光板の透過率が過度に高いと、コントラストが低下したり、第3の偏光板の反射に起因して表示がぎらついて見える場合がある。そのため、T−Tは5%以下であることが好ましく、4%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。
また、第1の偏光板の透過率Tは40〜44%であることが好ましく、40.5〜43.5%であることがより好ましく、41〜43%であることがさらに好ましい。第1の偏光板の偏光度Pは、99.90%以上であることが好ましく、99.95%以上であることがより好ましく、99.98%以上であることがさらに好ましい。
なお、本明細書において、単に「透過率」と記載する場合は、単体透過率を表す。また、偏光度は同一の偏光板2枚を平行に配置した場合の平行透過率H、および同一の偏光板2枚を直交に配置した場合の直交透過率H90を用いて、下記の式から求めることができる。
偏光度P(%)={(H−H90)/(H+H90)}1/2×100
第2の偏光板の透過率Tは、41〜45%であることが好ましく、41.5〜44.5%であることがより好ましく、42〜44%であることがさらに好ましい。第2の偏光板の偏光度Pは99.5%以上であることが好ましく、99.9%以上であることがより好ましい。
第1の偏光板および第2の偏光板の透過率および偏光度を調整する方法としては、例えば、ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする偏光子を有する偏光板の場合、偏光子中のヨウ素濃度を増減させる方法が挙げられる。具体的には、ヨウ素の含有量が増加すると、偏光板の透過率が低くなり、偏光度が高くなる傾向がある。逆にヨウ素の含有量が減少すると、偏光板の透過率が高くなり、偏光度が低くなる傾向がある。
反射型偏光板である第3の偏光板は、光の利用効率を高めて輝度を高めると共に、第2の偏光板の偏光度を補うことによって液晶表示装置のコントラストを高める役割を果たす。すなわち、第3の偏光板は、反射型偏光板の特性として光の利用効率を高めるとともに、第2の偏光板の偏光度を補って、液晶パネルに入射する光の偏光度を高め、コントラストを向上する役割を果たす。そのため、第3の偏光板自体は高偏光度特性よりも、むしろ、画像表示装置の輝度を向上させる観点から高透過率特性を優先して選択されることが好ましい。
かかる観点から、第3の偏光板の透過率Tは、第2の偏光板の透過率Tよりも高いことが好ましい。T−Tは、0.1%以上であることが好ましく、1%以上であることがより好ましく、2%以上であることがさらに好ましく、3%以上であることが特に好ましい。一方、第3の偏光板の透過率Tが高すぎると、偏光分離素子としての機能が充分に発揮されず、画像表示装置の輝度上昇やコントラスト向上の効果が充分に発揮されなくなる傾向がある。かかる観点から、T−Tは、19%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。
一般に、二色性材料としてヨウ素を用いた偏光板は、可視光の短波長側(400〜450nm付近)の透過率が他の波長領域の透過率に比して相対的に高い。そのため、ヨウ素系の偏光板を用いた場合は、表示装置が暗表示(黒表示)時に、色相が青みがかる現象(ブルーリーク)を生じる傾向がある。特に、偏光板の透過率を大きくするためにヨウ素含有量を小さくした偏光板では、ヨウ素の錯体(I およびI )の存在バランスが崩れやすく、可視光の短波長側の光の透過率が相対的に高くなる傾向がある。そのため、一般には偏光板の透過率が高くなるとブルーリークが生じやすくなる。
これに対して、本発明においては相対的に透過率の高い第2の偏光板22の光源側に反射型偏光板である第3の偏光板23が配置されているために、光源側に透過率の高い第2の偏光板21のみを有する場合に比してブルーリークが抑制され、画像表示装置の色相のニュートラル化を図ることができる。一方、後に例を示すように、第1の偏光板21の透過率Tが第2の偏光板22の透過率Tよりも大きい場合(T>T)には、両者の透過率が同じ場合に比してコントラストが低下するだけでなく、ブルーリークが顕著となる傾向がある。
[液晶パネル]
前述のごとく、液晶パネルは、TN型液晶セル10の一方の主面に第1の偏光板21が配置され、他方の主面に液晶セル10側から順に第2の偏光板22および第3の偏光板23が配置されている。第1の偏光板21の透過軸方向と、第2の偏光板22の透過軸方向とは直交していることが好ましく、第2の偏光板22の透過軸方向と第3の偏光板の透過軸方向とは平行であることが好ましい。また、液晶セルの視認側主面に第1の偏光板21が配置され、視認側と反対側、すなわち光源側主面に第2の偏光板22および第3の偏光板23が配置されることが好ましい。
また、液晶パネル100は、上記以外の光学層やその他の部材を含むこともできる。その例としては、前述した反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等の表面処理層や輝度向上フィルム等が挙げられる。また、本発明の目的を損なわない範囲で、第1の偏光板21と液晶セル10との間、および/または第2の偏光板22と液晶セル10との間に各種の光学補償フィルムを有していてもよい。
光学補償フィルムとしては、TN型液晶パネルに用いられる従来公知のものを用いることができる。このような光学補償フィルムとしては、例えば、厚み方向に沿って液晶のチルト角が漸次変化するOプレートが好適に用いられる。このような光学補償フィルムは、例えば、光学的に正又は負の一軸性を示す液晶材料により形成される。光学的に負の一軸性を示す液晶材料としては、ディスコティック液晶化合物等の液晶系材料が好ましい。ディスコティック液晶層は、通常、重合性不飽和基を有するディスコティック液晶化合物の配向、硬化により形成される。一方、光学的に正の一軸性を示す液晶材料としてはネマティック液晶化合物が挙げられる。ネマティック液晶化合物としては、ネマティック液晶性モノマー及び/又はポリマーが挙げられる。また、Oプレートとしては、富士フィルム製の商品名「WVフィルム」や、新日本石油製の商品名「LCフィルム」等の市販品を用いることもできる。
液晶パネルを構成する各部材は、それぞれ接着剤層や粘着剤層等を介して積層することが好ましい。特に、第1の偏光板21および第2の偏光板22は、接着剤層や粘着剤層等を介して液晶セル10と積層一体化されていることが好ましい。第2の偏光板22と第2の偏光板23とは、積層一体化されていてもよいし、単に重ねられているだけでもよい。
液晶パネルを構成する各部材の積層に用いられる接着剤又は粘着剤は、透明で、可視光領域に吸収を有さず、屈折率は、各層の屈折率と可及的に近いことが表面反射の抑制観点より望ましい。粘着剤としては、アクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系等のポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性等に優れるものが好ましく用いうる。
粘着剤層は、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤等の粘着剤層に添加されることの添加剤を含有していてもよい。また微粒子を含有して光拡散性を示す粘着剤層等であってもよい。粘着剤層の厚さは、使用目的や接着力等に応じて適宜に決定できるが、一般には1〜500μmであり、5〜200μmが好ましく、10〜100μmがより好ましい。
液晶パネルの形成において、粘着剤層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされることが好ましい。これにより、通例の取扱状態で粘着剤層に接触することを防止できる。セパレータとしては、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したもの等の、従来に準じた適宜なものを用いうる。
[液晶表示装置]
図2は、本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。この液晶表示装置300は、液晶パネル100と、液晶パネル100の一方の側に配置された光源200とを備える。本発明においては、図2に示すように、液晶パネルの第3の偏光板23が配置された側に光源200が配置されることが好ましい。
本発明の液晶表示装置は、高輝度、高コントラスト特性を有することから、任意の適切な用途に使用し得る。その用途は、例えば、パソコンモニター,ノートパソコン,コピー機等のOA機器、携帯電話,時計,デジタルカメラ,携帯情報端末(PDA),携帯ゲーム機等の携帯機器、ビデオカメラ,テレビ,電子レンジ等の家庭用電気機器、バックモニター,カーナビゲーションシステム用モニター,カーオーディオ等の車載用機器、商業店舗用インフォメーション用モニター等の展示機器、監視用モニター等の警備機器、介護用モニター,医療用モニター等の介護・医療機器等である。
本発明について、以下に実施例及び比較例を挙げて更に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例で用いた測定方法は、以下の通りである。
[偏光板の透過率の測定]
分光光度計(日本分光製 商品名「V−700」)を用いて、1枚の偏光板の透過率(単体透過率)を測定した。また、同様の分光光度計を用いて、2枚の同じ偏光板を両者の透過軸が平行となるように重ね合わせた場合の透過率(平行透過率:H)および、両者の透過軸が直交するように重ね合わせた場合の透過率(直交透過率:H90)を測定し、偏光度を算出した。なお、単体透過率、平行透過率、直交透過率は、JIS Z8701の2度視野(C光源)により視感度補整したY値である。
[輝度、コントラストおよび色相の測定]
23℃の暗室で、バックライトを点灯させてから60分経過した後、トプコン製 製品名「BM−5」を用いて、レンズをパネルから50cm位置に配置し、正面(画面法線方向)の白画像および黒画像を表示した場合のXYZ表色系のX,Y,Zを測定した。
白画像におけるY値(YW:白輝度)と、黒画像におけるY 値(YB:黒輝度)とから、正面方向のコントラスト(YW/YB)を算出した。また、黒画像におけるx値(X/(X+Y+Z))、およびy値(Y/(X+Y+Z))を算出した
[製造例1 ]
(偏光板の作製)
厚み75μmのポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする高分子フィルム(クラレ製 商品名「VF−PS#7500」)を下記[1]〜[5]条件の5浴に、フィルム長手方向に張力を付与しながら浸漬し、最終的な延伸倍率が延伸前のフィルム元長に対して6倍となるように延伸した。この延伸フィルムを40℃の空気循環式乾燥オーブン内で1分間乾燥させて、偏光子Aを作製した。この偏光子Aの両側に、透明保護フィルムとして厚み80μmのセルロース系樹脂を含有する高分子フィルム(富士フィルム製 商品名「TD80UF、正面レターデーションRe(590)=0nm、厚み方向レターデーションRth(590)=60nm)を、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする水溶性接着剤(日本合成化学工業製 商品名「ゴーセファイマーZ200」)を介して、貼着し、偏光板Aを作製した。
<条件>
[1]膨潤浴:30℃の純水
[2]染色浴:偏光板の単体透過率が42.2%となるようにヨウ素およびヨウ化カリウム濃度を調整した30℃の水溶液
[3]第1の架橋浴:3重量%のヨウ化カリウムと、3重量%のホウ酸とを含む、40℃の水溶液
[4]第2の架橋浴:5重量%のヨウ化カリウムと、5重量%のホウ酸とを含む、60℃の水溶液
[5]水洗浴:3重量%のヨウ化カリウムを含む、25℃の水溶液
[参考例2〜5]
参考例1において、偏光板の単体透過率が、表1に示す値となるように第[2]浴のヨウ素およびヨウ化カリウム濃度を調整した以外は、参考例1と同様の条件および方法で偏光子B〜Eを作製し、参考例1と同様にして、この偏光子の両面に透明保護フィルムを貼着し、偏光板B〜Eを作製した。
各参考例で得られた偏光板A〜Eの特性を表1に示す。
[実施例および比較例]
(液晶パネルの作製)
TNモード液晶パネルを備える市販の液晶表示装置の液晶セルの上下に配置されていた光学フィルムを全て取り除いて、上記液晶セルのガラス面(表裏)を洗浄した液晶セルを用いた。かかる液晶セルは、2枚の基板の配向方向が直交しており、その方向は液晶セルの長辺方向とのなす角が+45°、−45°であった。
実施例1においては、この液晶セルの視認側主面に第1の偏光板として偏光板Aを、光源側主面に液晶セル側から第2の偏光板として偏光板Eを貼り合せた。さらに偏光板Eの主面に第3の偏光板として、反射型偏光板(スリーエム製 商品名「D−BEF−D2」、以下、「偏光板F」とする)を貼り合せて、液晶パネルを作製した。
また、実施例2,3および比較例1〜3においては、それぞれ表1に示すように貼り合わせる偏光板を変更した以外は実施例1と同様にして液晶パネルを作製した。
(評価)
このようにして得られた実施例および比較例の液晶パネルを、元の液晶表示装置に組み込んで、表示特性を評価した。結果を表2に示す。また、実施例および比較例の黒色相(x、y)をプロットしたものを図3に示す。
表1に示すように、第3の偏光板として反射型偏光板Fを有する実施例1、2および比較例2〜4は、いずれも比較例1に比して白輝度が向上しているが、比較例3,4においては、比較例1に比してコントラストが低下している。一方、第1の偏光板の透過率Tと第2の偏光板の透過率Tが等しい比較例2では、比較例1に比してコントラストの上昇がみられるが、上昇率は約4%にとどまっている。
これに対して、T>Tである実施例1、2では、比較例1に対して、それぞれ約27%、15%のコントラストの向上が認められ、高輝度、高コントラストの表示が可能であることがわかる。
また、図3に示すように、各実施例においては比較例に比して、黒表示時の色相(x,y)がニュートラル化されており、ブルーリークの改善がみられている。
10 液晶セル
11、12 配向基板
13 液晶層
21、22、23 偏光板
30 複合偏光板
100 液晶パネル
200 光源
300 液晶表示装置

Claims (8)

  1. 互いの配向方向が直交する2枚の基板間に、電界が存在しない状態でツイスト配列に配向した液晶分子を含む液晶層を有する液晶セルと、
    前記液晶セルの一方の主面に配置された第1の偏光板と、
    前記液晶セルの他方の主面に液晶セル側から配置された第2の偏光板および第3の偏光板とを備える液晶パネルであって、
    前記第1の偏光板および第2の偏光板は吸収型偏光板であり、前記第3の偏光板は反射型偏光板であり、
    前記第2の偏光板の透過率(T)と前記第1の偏光板の透過率(T)の差(T−T)が0.1〜5%である液晶パネル。
  2. 前記第3の偏光板の透過率(T)と前記第2の偏光板の透過率(T)の差(T−T)が0.1〜19%である、請求項1に記載の液晶パネル。
  3. 前記第1の偏光板の透過率(T)が、40〜44%である、請求項1または2に記載の液晶パネル。
  4. 前記第2の偏光板の透過率(T)が、41〜45%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶パネル。
  5. 前記第3の偏光板の透過率(T)が、45.1〜60%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶パネル。
  6. 前記第1の偏光板の透過軸方向と、前記第2の偏光板の透過軸方向とが直交している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶パネル。
  7. 前記第2の偏光板の透過軸方向と、前記第3の偏光板の透過軸方向とが平行である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶パネル。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶パネルの第3の偏光板側に光源を備える液晶表示装置。
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