JP2011242464A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 中間転写ベルトが長期間の使用による劣化で伸びてしまったり、高温・高湿度環境における膨張で伸びてしまったりしても、中間転写ベルトの回転方向の色ずれの発生を抑制すること。
【解決手段】 一次転写ローラ39a〜dに転写バイアスが印加されてからスキャナユニット11a〜dにより光が照射されるまでの時間を設定する操作部306を有し、一次転写ローラ39a〜dに転写バイアスが印加された後、操作部306で設定された時間が経過したことに応じてスキャナユニット11a〜dによる光の照射を開始する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真方式により転写紙にトナー像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
従来の電子写真方式の画像形成装置においては、感光体上のトナー像を中間転写ベルトに転写する際の転写バイアスオン時に、感光体側の高圧印加及び一次転写ローラ側の高圧印加の影響を受けて、中間転写ベルトが一次転写ローラに張り付く等の負荷変動が起きることがある。このような負荷変動の影響により、中間転写ベルトの速度変動が発生してしまうことになる。
それを改善するために、従来では、転写バイアスオン時は、段階的に印加電圧を上げていき、転写バイアスオフ時は、段階的に印加電圧を下げていく制御を行っていた。すなわち、急激な転写バイアス印加による中間転写ベルト駆動モータのトルク変動を抑制して、ベルトの回転速度変動を抑え、中間転写ベルトの回転方向の色ずれを緩和していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−296720号公報
しかしながら、中間転写ベルトは、長期間の使用による劣化で伸びてしまったり、高温・高湿度環境における膨張で伸びてしまったりする場合がある。中間転写ベルトが伸びると、そのたるみにより一次転写ローラに張り付きやすくなってしまう。
このような場合に、特許文献1記載の手法を適用したとしても、転写バイアス印加の影響により、中間転写ベルト駆動モータのトルク変動が発生し、中間転写ベルトの回転速度の変動を抑制することが困難である。このため、中間転写ベルトの回転方向の色ずれを補正するのには限界があった。
そこで、本発明は、中間転写ベルトが長期間の使用による劣化で伸びてしまったり、高温・高湿度環境における膨張で伸びてしまったりしても、中間転写ベルトの回転方向の色ずれの発生を抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、表面を帯電された複数の感光体のそれぞれに対し、光を照射して静電潜像を形成する照射手段と、前記複数の感光体のそれぞれの表面に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段と、前記複数の感光体のそれぞれに形成されたトナー像が、順次重ね合わされて転写される中間転写ベルトと、転写バイアスを印加されることにより、前記複数の感光体のそれぞれに形成されたトナー像を前記中間転写ベルトに転写する転写手段と、前記転写手段に転写バイアスが印加されてから前記照射手段により光が照射されるまでの時間を設定する設定手段と、前記転写手段に転写バイアスが印加された後、前記設定手段で設定された時間が経過したことに応じて前記照射手段による光の照射を開始する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置によれば、中間転写ベルトが長期間の使用による劣化で伸びてしまったり、高温・高湿度環境における膨張で伸びてしまったりしても、中間転写ベルトの回転方向の色ずれの発生を抑制することができる。
画像形成装置の断面図である。 画像形成装置の制御ブロック図である。 転写バイアス印加時における中間転写ベルト駆動のトルクの変動と、画像書出しタイミングを説明する図である。 中間転写ベルトの劣化度合い及び環境温度・湿度と、中間転写ベルト駆動モータのトルク変動との関係を示す図である。 第1の実施形態における、画像書出しタイミングを遅延させる際のフローチャートである。 第2の実施形態における、画像書出しタイミングを遅延させる際のフローチャートである。 中間転写ベルトの劣化度合いと、劣化検知センサの出力との関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
<第1の実施形態>
図1は、画像形成装置の断面図である。
図1において、複数のローラに掛け回された中間転写ベルト30に沿って、イエロー画像(Y)、マゼンタ画像(M)、シアン画像(C)、ブラック画像(K)の各色ごとに画像形成部を設けている。
それぞれの画像形成部は、感光体としての感光ドラム18、感光ドラム18を一様に帯電する帯電器16、感光ドラム18上にレーザ光13により潜像を形成するスキャナユニット11、潜像をトナーで現像する現像器14を有する。また、それぞれの画像形成部は、感光ドラム18上のトナー画像を中間転写ベルト30へ転写する一次転写ローラ39、中間転写ベルト30上のトナー像を転写紙に転写する二次転写ローラ31等を有する。なお、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)のそれぞれに対応して、a〜dの符号を付している。
符号Pは転写材である転写紙で、転写紙Pはカセット22から給紙される。給紙された転写紙Pは、画像形成部とタイミングをとるために、レジストローラ21で待機する。レジストローラ21の近傍には、給紙された転写紙Pの先端を検知するレジストセンサ24が設けてある。レジストセンサ24にて転写紙Pの先端が検出される。
レジストセンサ24により転写紙Pの先端がレジストローラ21に到達したタイミングに基づき、レーザ光13の照射を行うタイミングをとる。そして、レーザ光13を照射されることにより感光ドラム18上に形成された静電潜像は、現像器14により各色のトナーで現像される。感光ドラム18上の各色のトナー像(Y,M,C,K)は、中間転写ベルト30上に色ずれが無いよう一次転写ローラ39により順次重ね合わされた状態で転写される。
中間転写ベルト表面の劣化度合いを検知する劣化検知センサ19は、乱反射型センサであり、中間転写ベルト30の表面へLEDを発光させ、その反射光を受光し電圧に変換する。
定着器23のヒータ(不図示)の温度は、所定値になるように制御されている。レジストローラ21で待機した転写紙Pは、中間転写ベルト30上のトナー画像の先端と転写紙Pの先端が合うタイミングで、二次転写ローラ31を通過する。二次転写ローラ31を転写紙Pが通過する際、トナー画像は、転写紙Pに転写される。そして、転写紙Pは、適温になっている定着器23を通過し、溶融定着された後、画像形成装置の機外に排出される。
図2は、画像形成装置の制御ブロック図である。
タッチパネルディスプレイを有する操作部306から画像形成の開始指示がコントローラ部307へ入力されることにより、コントローラ部307は画像形成ジョブを開始するようにプリンタ制御部301へ指示する。プリンタ制御部301は、環境検知手段としての温湿度センサ305により環境状況を認識する。そして、プリンタ制御部301は、中間転写ベルト駆動モータ制御部303へ駆動開始信号を出力する。
プリンタ制御部301から出力された駆動開始信号により、中間転写ベルト駆動モータ制御部303は中間転写ベルト駆動モータ304の回転を開始する。また、プリンタ制御部301は、環境温度・湿度を検知する温湿度センサ305と接続されている。
プリンタ制御部301は、転写バイアス駆動部308へ一次転写バイアス印加開始信号を出力する。プリンタ制御部301は、操作部306からユーザの操作入力により手動で設定されたモードに応じて、一次転写ローラ39a〜dへの転写バイアス印加タイミングを遅延させる。
図3は、転写バイアス印加時における中間転写ベルト駆動のトルクの変動と、画像書出しタイミングを説明する図である。
まず、図3(a)について説明する。中間転写ベルト30の急激なトルク変動は、転写バイアス印加により発生する。これは、中間転写ベルト駆動モータ304を動作させた状態で転写バイアスを印加すると、一次転写ローラ39と中間転写ベルト30との間で吸着力が働き、その間の摩擦抵抗が大きくなるためである。
中間転写ベルト30の急激なトルク変動に影響を受け、中間転写ベルト駆動モータ304の回転速度に乱れが発生する。そして、それに追従して中間転写ベルト30の表面速度が変動する。中間転写ベルト30の表面速度の変動が収束しない間にトナー画像を中間転写ベルト30へ転写を行うと、中間転写ベルト30上に転写される各色の画像間でずれが発生してしまう。
次に、図3(b)について説明する。中間転写ベルト30の急激な速度変動が収束した後、画像書出しを行い、中間転写ベルト30の表面速度が安定した状態の時に画像を転写するように、K転写バイアスオン後、Y画像書出しタイミングをt時間遅延させる。すなわち、通常はK転写バイアスオンと同時にY画像書出しを行うが、通常よりもY画像書出しタイミングをt時間遅延させる。
上記遅延時間tの設定は、ユーザが操作部306から入力することにより行われる。具体的には、ユーザは、環境温度、中間転写ベルト30の劣化度合いを操作部306のディスプレイより確認し、異なる遅延時間tが設定されている複数のモードを切り替えることにより行う。すなわち、ユーザは、高温・高湿環境になるほど、又は、中間転写ベルト30の劣化が進むほど、遅延時間tが長くなるモードに設定する。
図4は、中間転写ベルトの劣化度合い及び環境温度・湿度と、中間転写ベルト駆動モータのトルク変動との関係を示す図である。
図4(a)に示されるように、中間転写ベルト30が新品のものであればトルク変動は小さいが、中間転写ベルト30の劣化が進むに連れ、転写バイアス印加時の中間転写ベルト駆動モータ304のトルク変動が大きくなる。また、図4(b)に示されるように、環境温度・湿度が上がるにつれ、転写バイアス印加時の中間転写ベルト駆動モータ304のトルク変動が大きくなる。
中間転写ベルト駆動モータ304のトルク変動が大きくなるにつれ、中間転写ベルト30の表面速度が安定するまでに時間が長くなる。このため、中間転写ベルト30の劣化度合いが大きくなるにつれ、上記遅延時間tが長くなるモードへ切り替えを行い、環境温度・湿度が高くなるにつれ、上記遅延時間tが長くなるモードへ切り替えを行う。
図5は、第1の実施形態における、画像書出しタイミングを遅延させる際のフローチャートを示す。
まず、プリンタ制御部301は、ユーザにより操作部306から入力された画像書出し遅延時間tを取得する(S501)。次に、プリンタ制御部301は、操作部306上のスタートキーがユーザから押下されたことに応じて、コピー動作を開始する(S502)。そして、プリンタ制御部301は、中間転写ベルト駆動モータ制御部303へ中間転写ベルト駆動モータ304ONの指示を行う(S503)。
中間転写ベルト30の駆動が開始されると、プリンタ制御部301は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、転写バイアス駆動部308へ一次転写バイアス印加開始信号を出力する(S504、S505、S506、S507)。そして、設定された画像書出し遅延時間tが経過するまで待つ(S508)。
その後、プリンタ制御部301は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、各色の感光ドラム18への画像書出しを開始するよう、スキャナユニット11を制御する(S509、S510、S511、S512)。
そして、感光ドラム18へ転写された画像は、一次転写ローラ39による一次転写バイアスの印加により、中間転写ベルト30へ画像が転写される。中間転写ベルト30へ転写された画像は、中間転写ベルト30の回転により、二次転写ローラ31の方向へ移動する。そして、二次転写ローラ31に印加される二次転写バイアスにより、中間転写ベルト30から転写紙Pへ画像が転写される(S513)。
以上で説明した第1の実施形態によれば、長期間の使用で中間転写ベルト30が劣化したり、環境温度・環境湿度の変化により中間転写ベルト30が伸縮したりしても、中間転写ベルトの回転方向の色ずれの発生を抑制することができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について示す。第2の実施形態の説明にあたり、第1の実施形態と内容が重複する部分については、その説明を省略する。
図6は、第2の実施形態における、画像書出しタイミングを遅延させる際のフローチャートを示す。
まず、プリンタ制御部301は、劣化検知センサ19を用いて中間転写ベルト30の劣化度を検知する(S601)。
中間転写ベルト劣化度を検知する方法としては、中間転写ベルトを駆動した後、LEDをオンして中間転写ベルト30に光を照射し、中間転写ベルト30の表面(下地)からの乱反射光を受光素子にて受光する。そして、プリンタ制御部301は、受光素子からの検知電圧εVを、中間転写ベルト30の劣化度として認識する。
これは、図7で示されるように、中間転写ベルト30の劣化が進むと、表面が粗くなり乱反射光が増加し、劣化検知センサ19の受光素子が受光する光の強度が増すからである。
次に、プリンタ制御部301は、劣化検知センサ19の検知結果より、検知電圧εVを、閾値としての所定電圧RVと比較する(S602)。ここで、検知電圧εVが所定電圧RVより低い値であった場合、中間転写ベルト30はある一定の劣化度に達していないこととなり、ステップS603へ移行する。
ここで、プリンタ制御部301は、温湿度センサ305からの出力に基づき、環境温度・湿度の検知を行う(S603)。画像形成装置の動作モ−ドは、温湿度センサ305の検知結果(α℃、β%)により4タイプに分けられる。検知温度α℃は、所定温度A℃より低い温度の場合と、所定温度A℃以上である場合とに分けられる。(S604)。検知湿度β%は、所定湿度P%より低い場合と、所定湿度P%以上である場合とに分けられる(S605、S606)。
また、ステップS602において、検知電圧εVが所定電圧RV以上である場合、中間転写ベルト30はある一定の劣化度に達したこととなり、ステップS611へ移行する。
ここで、プリンタ制御部301は、温湿度センサ305からの出力に基づき、環境温度・湿度の検知を行う(S611)。この場合も同様に、画像形成装置の動作モ−ドは、温湿度センサ305の検知結果(α℃、β%)により4タイプに分けられる。検知温度α℃は、所定温度A℃より低い温度の場合と、所定温度A℃以上である場合とに分けられる。(S612)。検知湿度β%は、所定湿度P%より低い場合と、所定湿度P%以上である場合とに分けられる(S613、S614)。
モードは、全部で8モードとなる。8モードを下記に記す。
モード1:ベルト劣化度低/低温低湿(S607)
モード2:ベルト劣化度低/低温高湿(S608)
モード3:ベルト劣化度低/高温低湿(S609)
モード4:ベルト劣化度低/高温高湿(S610)
モード5:ベルト劣化度高/低温低湿(S615)
モード6:ベルト劣化度高/低温高湿(S616)
モード7:ベルト劣化度高/高温低湿(S617)
モード8:ベルト劣化度高/低温高湿(S618)
ステップS607〜618において、プリンタ制御部301は、転写バイアス印加タイミングの設定を行う。すなわち、プリンタ制御部301は、各モードに応じた画像書出し遅延時間tの設定を行う。
以上で説明した第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、ユーザが遅延時間tを設定する必要がないという効果を奏する。
11 スキャナユニット
14 現像器
18 感光ドラム
19 劣化検知センサ
30 中間転写ベルト
39 一次転写ローラ
301 プリンタ制御部
305 温湿度センサ
306 操作部

Claims (4)

  1. 表面を帯電された複数の感光体のそれぞれに対し、光を照射して静電潜像を形成する照射手段と、
    前記複数の感光体のそれぞれの表面に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段と、
    前記複数の感光体のそれぞれに形成されたトナー像が、順次重ね合わされて転写される中間転写ベルトと、
    転写バイアスを印加されることにより、前記複数の感光体のそれぞれに形成されたトナー像を前記中間転写ベルトに転写する転写手段と、
    前記転写手段に転写バイアスが印加されてから前記照射手段により光が照射されるまでの時間を設定する設定手段と、
    前記転写手段に転写バイアスが印加された後、前記設定手段で設定された時間が経過したことに応じて前記照射手段による光の照射を開始する制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. ユーザからの操作入力を受け付ける操作手段を更に有し、
    前記設定手段は、ユーザによる前記操作手段からの操作入力に基づき、前記転写手段に転写バイアスが印加されてから前記照射手段により光が照射されるまでの時間を設定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 環境温度及び環境湿度を検知する環境検知手段を更に有し、
    前記設定手段は、前記環境検知手段により検知された環境温度及び環境湿度に基づき、前記転写手段に転写バイアスが印加されてから前記照射手段により光が照射されるまでの時間を設定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記中間転写ベルトの劣化度合いを検知する劣化検知手段を更に有し、
    前記設定手段は、前記劣化検知手段により検知された前記中間転写ベルトの劣化度合いに基づき、前記転写手段に転写バイアスが印加されてから前記照射手段により光が照射されるまでの時間を設定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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