JP2011239028A - 色ずれ補正装置 - Google Patents

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Tadaaki Yanagi
忠明 柳
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秀夫 小野寺
Takayuki Yamashita
誉行 山下
Ryohei Funatsu
良平 船津
Koji Mitani
公二 三谷
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【課題】画面の辺縁部の色ずれを適切に補正する。
【解決手段】撮像装置により撮像される画像に生じる色ずれを補正する色ずれ補正装置で、色ずれ検出手段9が前記画像について色ずれを検出し、基準補正量検出手段11が前記画像をL(Lは2以上の値)個のエリアに分割した各エリアについて色ずれの検出結果に基づいて色ずれに対する基準となる補正量である基準補正量を検出し、外側補正量設定手段12が前記L個のエリアの周囲に想定されるエリアである外側付加エリアに基準補正量として所定の値を設定し、画素毎補正量検出手段12が基準補正量に基づいて内挿法による直線近似を実行して前記画像の画素について色ずれに対する画素毎の補正量を検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、色収差やレジストレーションのずれ(レジずれ)による色ずれを補正する色ずれ補正装置に関し、特に、画面の辺縁部の色ずれを適切に補正する色ずれ補正装置に関する。
一般に、テレビカメラ等のレンズでは、色収差と呼ばれる画像歪みが生じる。色収差を補正する処理の一例として、映像(画像)の画面を複数であるL=M×N(M、Nはそれぞれ2以上の値)個のエリアに分割して、各エリアの中心におけるレンズの倍率色収差量(以降、単に、「色収差量」と略して言う。)の測定を行い、当該エリアでの補正量(基準補正量)を求め、その基準補正量を用いて画面全体の色収差を補正する処理が知られている(例えば、特許文献1〜8参照。)。
図4には、従来の色収差補正方法を適用した撮像装置の構成例(ブロック構成例)を示してある。
本例の撮像装置は、交換式レンズ101、分光プリズム102、RGBのうちのRに対応した撮像素子(R)103、RGBのうちのGに対応した撮像素子(G)104、RGBのうちのBに対応した撮像素子(B)105、Rに対応したフレームメモリ106、Gに対応したフレームメモリ107、Bに対応したフレームメモリ108、色収差検出回路109を備えている。
本例の撮像装置では、交換式レンズ101から入射して分光プリズム102で色成分毎に分けられてそれぞれの撮像素子(撮像素子(R)103、撮像素子(G)104、撮像素子(B)105)の撮像面に結像した光学像が、電気的な映像信号へ変換されて、それぞれのフレームメモリ(フレームメモリ106、フレームメモリ107、フレームメモリ108)に格納される。色収差検出回路109は、例えば、基準位置を通る直線上において、R、G、Bチャネル間でのずれ、すなわち色収差量を像高(光軸からの距離)毎に検出する。
図5には、映像の画面をL=M×N個のエリアに分割して、各エリアの中央における補正量(補正値)をそのエリアの基準補正量(基準補正値)として設定した様子の一例を示してある。
本例では、水平方向(横方向)の行数を示すM=16、垂直方向(縦方向)の列数を示すN=9、L=M×N=144である。
i行j列(i=1、2、・・・、M及びj=1、2、・・・、N)の基準補正量をX(i,j)と示している。
図6には、図5に示される映像の左上隅の4エリアに基準補正量を設定した様子の一例を示してある。
ここでは、基準補正量のX成分のみに注目して説明し、1行1列のエリアに基準補正量0を設定し、1行2列のエリアに基準補正量0を設定し、2行1列のエリアに基準補正量0を設定し、2行2列のエリアに基準補正量+3.5を設定したとする。
図7には、図6に示される基準補正量を用いて直線近似を行った様子の一例を示してある。
本例では、直線近似(内挿法)のエリアにおいては、まず、あるエリア(例えば2行1列)の基準補正量0と、そのエリアに縦に隣接するエリア(例えば2行2列)の基準補正量+3.5とを用いて、縦方向に直線近似され、その間の画素に対する補正量は、例えば、各々、+0.5、+1.0、+1.5、・・・、+3.0となる。また、他の縦方向についても同様である。
次に、縦方向の並びで得られた補正量を横方向に直線近似(内挿法)すれば、残りの画素に対する補正量も得られる。(いわゆる、バイリニア補間である。)
内挿補間で得られたこれらの補正量の符号は、自己のエリア(又は、補間相手のエリア)の基準補正量の符号(本例では、プラスの符号)と一致する。
特開2004−287794号公報 特開2009−290863号公報 特開2009−170970号公報 特開2004−153323号公報 特開平08−205181号公報 特開2006−135805号公報 特開2008−5352号公報 特開平06−213765号公報
しかしながら、上記のような基準補正量の補間方法では、内挿法で補間できない画面の辺縁領域に対して単に外挿法を適用すると、同じエリア内であるのに補正量の符号が一致せず補正方向が反対となって、違和感のある画像になってしまうことがあるといった問題があった。
具体的には、図7に示される直線近似(外挿法)のエリアにおいては、各画素に対する補正量は、あるエリア(例えば2行1列)の基準補正量0と、その隣接するエリア(例えば2行2列)の基準補正値+3.5を用いて直線近似され、例えば、各々、−1.5、−1.0、−0.5となり、これらの補正量の符号は、自己のエリアの基準補正量の符号(本例では、プラスの符号)と異なってしまう。
このため、エリア(1行1列)については、右上端(画像の角側)まで補正量を0としたいのに、直線近似(外挿法)によって、誤った値にされてしまう。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、画面の辺縁部の色ずれを適切に補正することができる色ずれ補正装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、撮像装置により撮像される画像に生じる色ずれを補正する色ずれ補正装置において、次のような構成とした。
すなわち、色ずれ検出手段が、前記画像について色ずれを検出する。基準補正量検出手段が、前記画像をL(Lは2以上の値)個のエリアに分割した各エリアについて、前記色ずれ検出手段による検出結果に基づいて、色ずれに対する基準となる補正量である基準補正量を検出する。外側補正量設定手段が、前記L個のエリアの周囲に想定されるエリアである外側付加エリアに、色ずれに対する基準となる補正量である基準補正量として所定の値を設定する。画素毎補正量検出手段が、前記基準補正量検出手段により検出された基準補正量及び前記外側補正量設定手段により設定された基準補正量に基づいて、内挿法による直線近似を実行して、前記画像の画素について色ずれに対する画素毎の補正量を検出する。
従って、従来のような直線近似(外挿法)を用いる必要を無くすことができ、画面の辺縁部の色ずれを適切に補正することができる。
一構成例として、本発明に係る色ずれ補正装置では、次のような構成とした。
すなわち、前記外側補正量設定手段は、前記外側付加エリアに前記基準補正量として所定の値を設定する場合に、当該所定の値として、前記分割した各エリアの内、対象となる外側付加エリアに隣接するエリアの基準補正量と同一の値を設定する。
このような基準補正値の設定手法は、所定の状況(例えば、実施例2で示される状況)において有用である。
他の一構成例として、本発明に係る色ずれ補正装置では、次のような構成とした。
すなわち、前記外側補正量設定手段は、前記外側付加エリアに前記基準補正量として所定の値を設定する場合に、当該所定の値として、前記分割した各エリアであって、対象となる外側付加エリアに隣接する1個のエリアと、当該対象となる外側付加エリアと当該隣接するエリアとを結ぶ直線上にある1個以上のエリアの、夫々の基準補正量に基づく外挿によって設定する。
従って、このような外挿により、外側付加エリアの基準補正量を設定することも可能である。
なお、上記した各手段と図1に示される処理部との対応の例を示しておく。
一例として、色ずれ検出部9の機能により色ずれ検出手段が構成され、基準補正量算出部11の機能により基準補正量検出手段が構成され、画素毎補正量算出部12の機能或いは基準補正量算出部11の機能により外側補正量設定手段が構成され、画素毎補正量算出部12の機能により画素毎補正量検出手段が構成されている。
以上説明したように、本発明に係る色ずれ補正装置によると、画面の辺縁部の色ずれを適切に補正することができる。
本発明の実施例1〜実施例3に係る撮像装置の構成例を示す図である。 本発明の実施例1に係る外側付加エリアを用いた直線近似を説明するための図である。 本発明の実施例2に係る外側付加エリアを用いた直線近似を説明するための図である。 従来の撮像装置の構成例を示す図である。 映像の画面をM×N分割した各エリアに基準補正量を設定した様子の一例を示す図である。 映像の左上隅の4エリアに基準補正量を設定した様子の一例を示す図である。 基準補正量を用いて直線近似を行った様子の一例を示す図である。 実施例1では望ましくない基準補正量の設定例を説明するための図である。 本発明の実施例3に係る外側付加エリアの基準補正量の推定例を説明するための図である。
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
以下、本発明に係る色ずれ補正装置を、撮像装置に関する実施例を通じて説明する。
図1には、実施例1に係る撮像装置の構成例(ブロック構成例)を示してある。
本例の撮像装置は、交換式レンズ1、分光プリズム2、RGBのうちのRに対応した撮像素子(R)3、RGBのうちのGに対応した撮像素子(G)4、RGBのうちのBに対応した撮像素子(B)5、Rに対応したフレームメモリ6、Gに対応したフレームメモリ7、Bに対応したフレームメモリ8、色ずれ検出部9、色ずれ補正部10、基準補正量算出部11、画素毎補正量算出部12、制御部13を備えている。
また、色ずれ補正部10には、RとBのそれぞれのチャネルについて、水平シフト回路51、61、第1メモリ52、62、垂直シフト回路53、63、第2メモリ54、64を備えている。なお、Gについても同様な回路が備えられてもよい。
本例の撮像装置において行われる動作の例を示す。
交換式レンズ1から入射した光が分光プリズム2で色成分毎に分けられて、撮像素子(R)3、撮像素子(G)4、撮像素子(B)5のそれぞれの撮像面に結像した光学像が、それぞれ、電気的な映像信号へ変換されて、フレームメモリ6、フレームメモリ7、フレームメモリ8のそれぞれに格納される。
色ずれ検出部9は、フレームメモリ6〜8から映像信号を読み出して、例えば、基準位置(本例では、画面の中心。望ましくは倍率色収差のゼロ点)を通る直線上(水平線と垂直線)において、R、G、Bチャネル間でのずれ、すなわち色ずれ量を像高(光軸からの距離)毎に検出する。
色ずれ補正部10は、R、Bチャネル(場合によってはGチャネルも)において別個に、画素毎に変化する画素毎補正量を用いて色ずれ補正を実行する。
基準補正量算出部11は、色ずれ検出部9による検出結果に基づいて、映像(画像)の画面を複数であるL=M×N(M、Nはそれぞれ2以上の整数)個に等分割したエリア毎に基準となる補正量(補正値)である基準補正量(基準補正値)を算出し、保持する。なお、後述するように、本例では、有効画面の外周に仮想的なエリア(外側付加エリア)が付加されるが、公知手法で得られる基準補正量を容易に利用できるように、本例の基準補正量算出部11が算出するのは、有効画面内のみとする。
また、各エリアの基準補正量としては、種々な手法で算出されてもよく、例えば、公知手法を用いることができる。
また、画面の分割数Lや、各方向の分割数M、Nとしては、例えば、予め所定の値が設定されている。
画素毎補正量算出部12は、基準補正量算出部11が算出した基準補正量から、各エリア内の画素毎に、当該画素を移動すべき量(画素毎補正量)を求め、色ずれ補正部10での処理タイミングに合わせて色ずれ補正部10へ出力する。
制御部13は、交換式レンズ1のズーム、フォーカス、アイリスのいずれかのポジションを動かした(動かされた)ことを検出すると、色ずれ検出部9に検出動作を指示する。
ここで、色ずれ補正部10の内部では、次のような動作が行われる。
各水平シフト回路51、61は、対応する各チャネルの映像素子3、5からの映像信号について、画素毎補正量算出部12から与えられる画素毎補正量X(H,V)の水平成分に応じた画素移動を1/2画素の分解能(精度)で行う(nは1以上の整数)。各第1メモリ52、62は、各水平シフト回路51、61からの出力信号について、画素の走査方向を水平から垂直に変換するためのフレームメモリである。各垂直シフト回路53、63は、各水平シフト回路51、61と同等の構成の回路であり、各第1メモリ52、62からの出力信号について、画素毎補正量算出部12から与えられる画素毎補正量X(H,V)の垂直成分に応じた画素移動を行う。各第2メモリ54、64は、各垂直シフト回路53、63からの出力信号について、画素の走査方向を垂直から水平に戻すためのフレームメモリである。
以下で、更に具体的に説明する。
本例では、図5に示されるのと同様に、映像として出力される有効領域を水平方向の分割数M=16、垂直方向の分割数N=9で分割したエリアの各々に、基準補正量が与えられる。
そして、画面(有効画面)の左上端を始点とする画面の水平方向(右向き)及び垂直方向(下向き)のインデックスをそれぞれi、j(いずれも自然数)とすると、水平方向i番目(i行目)、垂直方向j番目(j列目)のエリア(エリア(i,j)と表記する)の基準補正量X(i,j)は、色ずれに関する水平成分X(i,j)と垂直成分X(i,j)とからなるベクトルで表される。
色ずれ検出部9は、図5に示される画面の中央のエリア(8,5)と、エリア(8,5)の左側にあるエリア(1,5)〜エリア(7,5)と、エリア(8,5)の上側にあるエリア(8,1)〜エリア(8,4)の各エリアおいて、その中心を測定ポイントとして色ずれ量を測定する。そして、色ずれ検出部9は、各色ずれ量を、単純に向きを逆にして、測定ポイントの補正量(対応する各エリアの基準補正量)とし、基準補正量算出部11へ出力する。
なお、MやNが偶数であるような場合には、画面中央のエリアとしては、左右方向や上下方向について、必ずしも正確な中央でなくてもよい。具体例として、M=16である場合には、左右方向の中央を8或いは9とすることができ、また、N=10である場合には、上下方向の中央を5或いは6とすることができる。
基準補正量算出部11は、まず、色ずれ検出部9から与えられたエリア(1,5)〜エリア(8,5)の補正量(エリアの中心における補正量を示す)から、直線近似により、エリア間の補正量を定義する。すなわち、当初自然数として定義したエリアのインデックスi、jを実数(小数)まで拡張し、以下のような式によりエリア間を補間する。ここで、中央行M’、中央列N’、及び、値が求まっている基準補正量X(i,j)からレジずれ分を差し引いた(ほぼ色収差のみとなる)基準補正量X (i,j)を定義しておく。
なお、Hは水平アドレスであり、画面全体における画素の水平位置を示すグローバルなアドレスであり、本例では、1つのエリアが490個の水平アドレスを有している。
Figure 2011239028
次に、基準補正量算出部11は、以下のようにして各エリアの基準補正量X (i,j)を導出する。
(1)各エリアの中心と中央エリア(エリア(M’,N’))の中心との距離Aと、上記補間した補正量X (i,N’)において中心からの距離がAと等しい位置の補正量C=X (A+M’,N’)を得る。
(2)この補正量Cを水平、垂直の要素に分解する。中央エリアの中心を原点とし、原点からエリア(1,N’)の中心へ向かう半直線を基線としたときに、各エリアの中心と原点との線分と基線とがなす角をθ(基線からエリア(M’,1)へ回る方向を正にする)とすれば、基準補正量X の水平成分X はC*cosθ、垂直成分X はC*sinθで算出できる。
(3)上記を左上の1/4象限にあるエリアについて、算出する。この象限ではcosθ、sinθはともに0以上である。
(4)他の象限については、上記エリアの点対称、若しくは線対称となっているため、それぞれ該当するエリアの補正量を正負逆転するなどして複製する。
(5)色ずれ検出部9から与えられたエリア(8,1)〜エリア(8,4)の補正量(の垂直成分)と、像高が等しいエリア(4,5)〜エリア(7,5)(の水平成分)の補正量を比較することにより、3板方式に特有のプリズムで生じる垂直位置依存の色ずれ量Xを算出できる。この値をそれぞれのエリアの垂直方向の補正量に加算することで、この色ずれも補正が可能である。
これらを式で示すと以下のようになる。
Figure 2011239028
図2には、映像の左上隅について、画素毎補正量算出部12による直線近似の様子の一例を示してある。
本例の特徴として、有効画面をM×N分割したエリアに対して、更に外周にエリア(外側付加エリア)を付加する。図2の例では、0行と0列を追加したことにより、新たに規定された0行0列、0行1列、0行2列、1行0列、2行0列のエリアが示されている。
本例では、1行1列のエリアに基準補正量0を設定し、1行2列のエリアに基準補正量0を設定し、2行1列のエリアに基準補正量0を設定し、2行2列のエリアに基準補正量+3.5を設定し、更に、付加したエリアについてはいずれも基準補正量0を設定する。
そして、基準補正量を内挿法により補間できる領域において、補間を実行する。
この例では、直線近似(内挿法)のエリアは、元々のエリアを全て含むことになり、有効エリアである元々のエリアに対しては、そのエリアの基準補正量と、隣接するエリアの基準補正量を用いて、直線近似して、各画素に対する補正量を求める際、この補正量の符号を、自己のエリア(自エリア)の基準補正量の符号と同一にすることができる。
上述した説明では、付加するエリアを作るために、0行と0列のみを追加しただけだが、(M+1)行と(N+1)列を追加すれば良いことは明白である。
以上説明したように、本例の色ずれ補正装置及び方法によれば、一旦外周にエリアを付加した以降は、同じ直線近似法で補間することができ、例えば有効画面の縁部分だけ特殊な近似を行う場合に比べてアルゴリズムが単純になり、FPGA(Field Programmable Gate Array)化に適し、或いはソフトウェアによっても高速に処理することができる。
このように、本例では、撮像装置により撮像される映像(画像)に生じる色ずれを補正する色ずれ補正装置において、次のような構成とした。
すなわち、撮像装置は、収差補正モジュールにおいて、映像の画面をM×N分割した際、更に周辺にエリアを付加して、基準補正量を、M×N個のエリア(有効エリア)と、周辺に付加したエリア(外側付加エリア)に対して設定する。
本例では、外側付加エリアについては全てに、基準補正量として、予め定められた一定の値(本例では、0)を設定している。なお、他の一定の値が用いられてもよい。
実施例2では、実施例1と比べて、外側に付加したエリア(外側付加エリア)への基準補正量の設定の仕方を異ならせた例を示す。
まず、実施例1では望ましくない場合を説明する。
図8には、実施例1では望ましくない(失敗時の)基準補正量の設定及び直線近似の一例を示してある。
本例では、1行1列のエリアに基準補正量+4を設定し、1行2列のエリアに基準補正量+4を設定し、2行1列のエリアに基準補正量+4を設定し、2行2列のエリアに基準補正量0を設定し、更に、付加したエリアについてはいずれも基準補正量0を設定する。
このような設定では、図8に示されるように、自己のエリア(例えば1行2列)の基準補正量+4と、隣接するエリア(例えば2行2列)の基準補正量0の間の直線の傾きはプラスであるが、自己のエリア(例えば1行2列)の基準補正量+4と、付加したエリア(例えば0行2列)の基準補正量0の間の直線の傾きはマイナスである。
この例では、直線近似(内挿法)して、各画素に対する補正量を求める際、この補正量の符号が、自己のエリアの基準補正量と同一の符号になっているものの、値が減少する方向であり、補正後の画像(図示省略)の画面端において、違和感が残ることが予想される。
このように、既存エリアの基準補正量と、周辺の外側付加エリアの基準補正量の組み合わせによっては、従来の直線近似(外挿法)を用いた方が良かったということもあり得る。
そこで、実施例2を説明する。
図3には、実施例2に係る外側付加エリアを用いた直線近似の例(画素毎補正量算出部12による直線近似の様子の一例)を示してある。
本例では、図8の例と同様に、1行1列のエリアに基準補正量+4を設定し、1行2列のエリアに基準補正量+4を設定し、2行1列のエリアに基準補正量+4を設定し、2行2列のエリアに基準補正量0を設定する。そして、本例では、更に、付加したエリアについては、付加したエリアに隣接する有効エリアの基準補正量(図3に図示している範囲では全て+4)を設定する。
このような基準補正量で直線近似をすると、自己のエリア(例えば1行2列)の基準補正量+4と、付加したエリア(例えば0行2列)の基準補正量+4の間の直線の傾きは0である。
本例では、画面外基準補正量直線近似(内挿法)により求められる各画素に対する補正量は、自己のエリアの基準補正量と符号が同一であり、値も一定に保たれるため、例えば実施例1の場合と比べて、補正後の画像の画面端において、違和感が抑制される。
実施例3は、外側付加エリアの基準補正量を、複数の有効エリアの基準補正量から推定する点などで、実施例2と異なる。
図9は、実施例2及び本例に係る外側付加エリアの基準補正量の推定を説明する図である。
(a)のグラフは、例えば1行0列〜1行3列のエリアの基準補正量のX成分を示すグラフであり、実施例2の方法で外側付加エリアの基準補正量を設定してある。実施例2の方法は、1行1列の値を1行0列にそのまま用いており、補間としては0次である。
(b)のグラフは、(a)と同じエリアでの、本実施例3による設定を示すものである。本例では、1行1列と1行2列の2つのエリアの基準補正量を1次補間して、外側付加エリアの基準補正量を求める。すなわち、1行2列、1行1列、1行0列の基準補正量を夫々a,b,cとすると、c=2b−aとなる。この方法は、水平方向及び垂直方向に用いることで、画面4隅(0行0列等)を除く他の外側付加エリアに適用できる。また、3以上の有効エリア基準補正量に基づいて、2次以上の補間(曲線近似)をしてもよい。
なお、画面4隅の外側付加エリア(0行0列等)のように隣接(4隣接)する有効エリアがない場合、複数の隣接する外側付加エリア(例えば0行1列と1行0列)の基準補正量の平均値を用いてもよく、或いは、当該外側付加エリアの対角線上に並ぶ複数の有効エリア(例えば、1行1列、2行2列、…)の基準補正量の外挿を用いてもよい。これらを一般的に表現すれば、対象となる外側付加エリアに対して、4隣接(4隣接がない場合は8隣接)する1つの有効エリア、及びその外側付加エリアと有効エリアとを結ぶ直線上にある1つ以上の有効エリアとを用いて外挿する、と言える。
また、本実施例とは他の構成例として、基準補正量算出部11が、有効領域のエリアと付加エリアとについて一括に算出してもよい。
1、101・・交換式レンズ、 2、102・・分光プリズム、 3、103・・撮像素子(R)、 4、104・・撮像素子(G)、 5、105・・撮像素子(B)、 6、7、8、106、107、108・・フレームメモリ、 9・・色ずれ検出部、 10・・色ずれ補正部、 11・・基準補正量算出部、 12・・画素毎補正量算出部、 13・・制御部、 51、61・・水平シフト回路、 52、54、62、64・・メモリ、 53、63・・垂直シフト回路、 109・・色収差検出回路、

Claims (3)

  1. 撮像装置により撮像される画像に生じる色ずれを補正する色ずれ補正装置において、
    前記画像について色ずれを検出する色ずれ検出手段と、
    前記画像をL(Lは2以上の値)個のエリアに分割した各エリアについて、前記色ずれ検出手段による検出結果に基づいて、色ずれに対する基準となる補正量である基準補正量を検出する基準補正量検出手段と、
    前記L個のエリアの周囲に想定されるエリアである外側付加エリアに、色ずれに対する基準となる補正量である基準補正量として所定の値を設定する外側補正量設定手段と、
    前記基準補正量検出手段により検出された基準補正量及び前記外側補正量設定手段により設定された基準補正量に基づいて、内挿法による直線近似を実行して、前記画像の画素について色ずれに対する画素毎の補正量を検出する画素毎補正量検出手段と、
    を備えたことを特徴とする色ずれ補正装置。
  2. 請求項1に記載の色ずれ補正装置において、
    前記外側補正量設定手段は、前記外側付加エリアに前記基準補正量として所定の値を設定する場合に、当該所定の値として、前記分割した各エリアの内、対象となる外側付加エリアに隣接するエリアの基準補正量と同一の値を設定する、
    ことを特徴とする色ずれ補正装置。
  3. 請求項1に記載の色ずれ補正装置において、
    前記外側補正量設定手段は、前記外側付加エリアに前記基準補正量として所定の値を設定する場合に、当該所定の値として、前記分割した各エリアであって、対象となる外側付加エリアに隣接する1個のエリアと、当該対象となる外側付加エリアと当該隣接するエリアとを結ぶ直線上にある1個以上のエリアの、夫々の基準補正量に基づく外挿によって設定する、
    ことを特徴とする色ずれ補正装置。
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