JP2011238796A - エッチング装置の検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板ステージの冷却溝に起因するエッチングムラを発生させているエッチング装置を判別することにより、被処理基板におけるエッチングムラの発生を抑制して、歩留まりの低下を抑制することができるエッチング装置の検査方法を提供する。
【解決手段】エッチング処理が施された被処理基板20を搬送させながら、被処理面20aに照明ランプ32による照射光22を照射させた状態で、ラインセンサー33により、被処理面20aの画像データを撮影し、該画像データに基づいて、被処理面20aに形成されたエッチングパターンを特定する。そして、前記エッチングパターンのデータと被処理面20aに形成される予定のエッチングパターンのデータとを比較して、基板ステージの冷却溝に起因するエッチングムラの発生の有無を判定し、エッチング装置に欠陥があるか否かを検出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、被処理基板にエッチング処理を施すエッチング装置における欠陥の有無を検査するエッチング装置の検査方法に関する。
従来より、減圧された処理室の内部に設置された被処理基板に対し、プラズマエッチング等のドライエッチングや、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)等のプラズマ処理を施すプラズマプロセス装置が知られている。プラズマプロセス装置は、例えば薄膜トランジスタ(Thin-Film Transistor:TFT)等の半導体装置を製造する場合に、好適に用いられている。
ここで、一般的なドライエッチング装置について簡単に説明する。ドライエッチング装置は、真空容器である処理室と、処理室の内部に収容された一対の電極板と、上記処理室内に処理ガスを導入するガス供給部とを備えている。
上記一対の電極板は、互いに平行に配置されたカソード電極(下部電極)とアノード電極(上部電極)とにより構成されている。上記カソード電極は、高周波電源が接続されるとともに、半導体基板等の被処理基板がアノード電極側の表面に設置されるようになっている。一方、上記アノード電極は、電気的に接地されるとともに、ガス供給部の処理ガスをカソード電極側へ導入するための複数のガス導入口が形成されている。
そして、減圧された処理室の内部に対して、処理ガスをガス供給部からガス導入口を介して導入するとともに、高周波電源から供給された高周波電圧によりカソード電極とアノード電極との間でプラズマを発生させる。このことにより、上記被処理基板にドライエッチングを行うようになっている。
ここで、一般に、ドライエッチング装置においては、プラズマの熱が被処理基板に入射するため、被処理基板の温度が上昇してしまうことを防止するために、被処理基板に冷媒(例えば、ヘリウムガス)を供給するための冷却溝がカソード電極に形成されている。
しかし、このような冷却溝を使用して強制冷却を行うと、カソード電極に形成された溝を転写したようなエッチングムラが被処理基板に形成されてしまうという問題があった。
そこで、カソード電極に形成される冷却溝の深さを浅く(5μm〜50μm)設定したドライエッチング装置が提案されている。そして、このような構成により、冷却溝の位置におけるエッチングレートを冷却溝がない位置のエッチングレートと同等に維持することができるため、被処理基板において、カソード電極に形成された冷却溝に基づくエッチングムラの発生を防止できると記載されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−134437号公報
しかし、上記特許文献1に記載のドライエッチング装置においては、冷却溝に基づくエッチングムラの発生を防止できるとの記載があるが、実際には、冷却溝に基づくエッチングムラの発生を防止することは困難である。
例えば、ドライエッチング装置では、塩素系ガス(ClやBCl等)やフッ素系ガス(CFやSF等)を使用することが多く、また、一般に、ドライエッチング装置の処理室は、アルミニウム表面を酸化させたAlからなるアルマイト材、あるいはセラミック材より構成される。従って、プラズマにより発生する塩素やフッ素の反応成分がアルミニウムと反応することにより、フッ化アルミニウムや塩化アルミニウム等の生成物が冷却溝に付着してしまい、冷却溝に起因するエッチングムラが発生してしまう。
そして、このようなエッチングムラを発生させているエッチング装置を使用し続けることにより、被処理基板の歩留まりが低下するため、エッチングムラを発生させているエッチング装置を早急に判別する必要がある。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、冷却溝に起因するエッチングムラを発生させているエッチング装置を判別することにより、被処理基板におけるエッチングムラの発生を抑制して、歩留まりの低下を抑制することができるエッチング装置の検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被処理基板が内部に設置される処理室と、処理室の内部においてプラズマ放電を発生させるプラズマ放電発生部と、被処理基板の被処理面に処理ガスを供給するガス供給部と、プラズマ放電発生部において被処理基板に対向して配置されるアノード電極と、プラズマ放電発生部において被処理基板が載置された状態でアノード電極から離間して配置され、被処理基板に冷媒を供給する冷却溝が形成されたカソード電極とを備え、処理ガスを被処理基板の被処理面へ供給した状態で、プラズマ放電発生部においてプラズマを発生させることにより、被処理基板に対してエッチング処理を施すエッチング装置の欠陥検出方法であって、エッチング処理が施された被処理基板を搬送させながら、被処理面に照明ランプによる照射光を照射させた状態で、ラインセンサーにより、被処理面の画像データを撮影する撮影工程と、被処理面の画像データに基づいて、被処理面に形成されたエッチングパターンを特定するエッチングパターン特定工程と、被処理面に形成されたエッチングパターンのデータと被処理面に形成される予定のエッチングパターンのデータとを比較して、冷却溝に起因するエッチングムラの発生の有無を判定することにより、エッチング装置に欠陥があるか否かを検出する欠陥検出工程とを少なくとも含むことを特徴とする。
同構成によれば、冷却溝に起因するエッチングムラを発生させている欠陥のあるエッチング装置を検出して、欠陥のあるエッチング装置の使用を停止することにより、被処理基板におけるエッチングムラの発生を抑制して、被処理基板の歩留まりの低下を抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエッチング装置の検査方法であって、欠陥検出工程において、被処理面に形成されたエッチングパターンのデータにおけるエッチング位置と被処理面に形成される予定のエッチングパターンのデータにおけるエッチング位置を比較して、重複するエッチング位置を削除することにより、冷却溝に対応するエッチング位置のデータを取得し、冷却溝に対応するエッチング位置のデータに基づいて、冷却溝に起因するエッチングムラの発生の有無を判定して、エッチング装置に欠陥があるか否かを検出することを特徴とする。
同構成によれば、簡単な方法で、エッチング装置に存在する欠陥を検出することが可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のエッチング装置の検査方法であって、被処理基板として、冷却溝に基づくエッチングムラの発生をモニターするモニター用基板を使用することを特徴とする。
同構成によれば、実際の生産用の基板を使用する前に、エッチング装置に欠陥が存在するか否かを検出することができるため、歩留まりの低下をより一層抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のエッチング装置の検査方法であって、欠陥検出工程の後、冷却溝に対応するエッチング位置のデータと、複数のエッチング装置の各々に設けられたカソード電極に形成された冷却溝のパターンのデータとを比較することにより、複数のエッチング装置のうち、欠陥が生じているエッチング装置を特定するエッチング装置特定工程を更に備えることを特徴とする。
同構成によれば、複数のエッチング装置を使用して、多数の被処理基板のエッチング処理を行う場合であっても、エッチングムラが発生しているエッチング装置を素早く特定するこができる。従って、エッチングムラが発生していないエッチング装置による処理を停止することなく、エッチングムラが発生しているエッチング装置の使用のみを停止することができるため、生産性の低下を抑制することができる。
本発明によれば、欠陥のあるエッチング装置の使用を停止することにより、被処理基板におけるエッチングムラの発生を抑制して、被処理基板の歩留まりの低下を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態におけるエッチング装置を説明するための断面図である。 図1に示すエッチング装置に使用されるカソード電極を説明するための平面図である。 本発明の第1の実施形態に係るエッチング装置の欠陥の有無を検査するための検査装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るエッチング装置の検査方法を説明するためのフローチャートである。 被処理基板に形成される予定のエッチングパターンのデータを示す図である。 被処理基板の被処理面に形成されたエッチングパターンのデータを示す図である。 冷却溝に対応するエッチング位置のデータを示す図である。 被処理基板の被処理面に形成されたエッチングパターンのデータを示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるエッチング装置を説明するための断面図である。 図9に示すエッチング装置に使用されるカソード電極を説明するための平面図である。 本発明の第2の実施形態におけるエッチング装置を説明するための断面図である。 図11に示すエッチング装置に使用されるカソード電極を説明するための平面図である。 本発明の第2の実施形態に係るエッチング装置の欠陥の有無を検査するための検査装置の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るエッチング装置の検査方法を説明するためのフローチャートである。 冷却溝のパターンのデータを示す図である。 本発明の変形例におけるエッチング装置を説明するための断面図である。 本発明の変形例におけるエッチング装置の欠陥の有無を検査するための検査装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。図1は、本発明の第1の実施形態におけるエッチング装置を説明するための断面図であり、図2は、図1に示すエッチング装置に使用されるカソード電極を説明するための平面図である。
エッチング装置1は、例えば、薄膜トランジスタ(Thin-Film Transistor)等の半導体装置を製造する場合に使用されるものであり、図1に示すように、被処理基板20が内部に設置される処理室(真空容器)12と、処理室12の内部に設けられ、処理室12の内部においてプラズマ放電を発生させるプラズマ放電発生部21と、被処理基板20の被処理面20aに処理ガス(以下、単に「ガス」という。)を供給するガス供給部10とを備えている。
また、本実施形態のエッチング装置1は、いわゆる平行平板型のRIE(Reactive Ion Etching)方式のエッチング装置である。即ち、プラズマ放電発生部31には、互いに平行に配置された一対の電極板であるアノード電極11とカソード電極15とが設けられている。
また、図1に示すように、アノード電極11は、プラズマ放電発生部21において被処理基板20に対向して配置され、カソード電極15は、プラズマ放電発生部21においてアノード電極11から離間して配置されている。アノード電極11は電気的に接地される一方、カソード電極15には、高周波電源17が接続されている。
アノード電極11には、上述のガス供給部10と、処理室12のガスの圧力を調整するガス圧調整部13と、処理室12内のガスを排出するガス排出部14とが設けられている。
なお、ガス供給部10は、ガスボンベ等により構成することができる。また、ガス圧調整部13はガス圧調整バルブ等により構成することができる。また、ガス排出部14としては、例えば、メカニカル・ブースター・ポンプやロータリーポンプが用いられる。
そして、図示は省略するが、アノード電極11の内部には、ガス供給部10からガスが導入されるチャンバが形成され、更に、アノード電極11の下面には、チャンバの内部と処理室12とを連通する複数のガス導入口が形成されている。こうして、ガス供給部10は、アノード電極11のチャンバ及びガス導入口を介して、ガスを処理室12内(即ち、被処理基板20の被処理面20a)へシャワー状に供給するようになっている。
また、図1に示すように、被処理基板20は、カソード電極15上に載置され、被処理基板20はカソード電極15により保持される構成となっている。即ち、カソード電極15は、被処理基板20が載置された状態でアノード電極11から離間して配置されている。
なお、被処理基板20としては、例えば、薄膜トランジスタ等の半導体装置を製造するための基板が使用され、例えば、略矩形状に形成されたガラス基板を有し、ガラス基板の上に、エッチングの対象となる半導体層(例えば、酸化シリコン層等)が積層されたものが使用できる。
また、図1、図2に示すように、カソード電極15には、当該カソード電極15に載置された被処理基板20に冷媒(例えば、ヘリウムガス)を供給するための冷却溝16が複数個(本実施形態においては、6個)形成されている。この冷却溝16は、プラズマの熱が被処理基板20に入射して、被処理基板20の温度が上昇してしまうことを防止するためのものである。
また、エッチング装置1は、上述の冷媒をカソード電極15の冷却溝16に供給する冷媒供給部18を備えている。この冷媒供給部18は、配管19を介して、カソード電極15の冷却溝16に接続されている。
そして、本実施形態のエッチング装置1では、ガス供給部10により供給されたガスを被処理基板20の被処理面20aへ供給した状態で、高周波電源17による高周波電圧により、アノード電極11とカソード電極15との間にプラズマ31を発生させることにより、被処理基板20に対してドライエッチング処理(プラズマ処理)を施すように構成されている。
次に、エッチング装置の欠陥の有無を検査するための検査装置について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係るエッチング装置の欠陥の有無を検査するための検査装置の構成を示す図である。
図3に示すように、検査装置30は、エッチング処理が行われた被処理基板20を搬送する搬送ベルト34と、エッチング処理が行われた被処理基板20の被処理面20aを照射する照射ランプ32と、エッチング処理が行われた被処理基板20の被処理面20aの画像の取り込みを行うラインセンサー33とを備えている。
そして、被処理基板20が搬送ベルト34に載置されると、当該搬送ベルト34により、被処理基板20は、図3に示す矢印Aの方向にベルトコンベア式に搬送される構成となっている。なお、搬送ベルト34の代わりに、搬送コロ等を使用する構成としても良い。
照射ランプ32は、図3に示すように、被処理基板20の被処理面20aに対向するように配置されている。
また、ラインセンサー33は、図3に示すように、被処理基板20の被処理面20aに対向するように配置されるとともに、照明ランプ32に隣接して設けられている。
ラインセンサー33は、複数のCCD(charge−coupled device;電荷結合素子)により構成され、照射ランプ32による照射光であって、被処理基板20の被処理面20aにより反射された反射光35が、ラインセンサー33により受光される構成となっている。
また、図3に示すように、本実施形態における検査装置30は、ラインセンサー33に接続された画像処理手段36を備えている。
そして、ラインセンサー33に光が入射すると、入射した光量に応じてラインセンサー33を構成するCCDに電荷が蓄積される。そして、ラインセンサー33に設けられた複数のCCDのそれぞれに蓄積された電荷量が、被処理基板20の被処理面20aの1ライン毎の画像データとして、画像処理手段36に入力される構成となっている。
この画像処理手段36は、ラインセンサー33に接続されたA/Dコンバータ37と、A/Dコンバータ37に接続された画像データ記憶手段38と、画像データ記憶手段38に接続されたエッチングパターン特定手段39とを備えている。また、画像処理手段36は、エッチングパターン特定手段39に接続された欠陥検出手段40と、欠陥検出手段40に接続されたエッチングパターン記憶手段41とを備えている。
そして、ラインセンサー33を構成するCCDに蓄積された電荷量(即ち、被処理基板20の被処理面20aの画像データ)は、A/Dコンバータ37によってデジタル化され、当該デジタル化された画像データが画像データ記憶手段38に入力される。
そして、画像データ記憶手段38に入力された画像データが、エッチングパターン特定手段39に入力され、エッチングパターン特定手段39は、入力された画像データに基づいて、エッチング装置1により被処理基板20の被処理面20aに形成されたエッチングパターンを特定する。
次いで、エッチングパターン特定手段39により特定されたエッチングパターンのデータが欠陥検出手段40に出力されるとともに、欠陥検出手段40は、エッチングパターン記憶手段41に記憶された、被処理基板22に形成される予定のエッチングパターン(即ち、設計上のエッチングパターン)のデータを読み出す。
そして、欠陥検出手段40は、エッチングパターン特定手段39により特定されたエッチングパターンとエッチングパターン記憶手段41に記憶されたエッチングパターンに基づいて、エッチング装置1の欠陥の有無を検出する構成となっている。
次に、本実施形態に係るエッチング装置の欠陥検査方法について説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係るエッチング装置の検査方法を説明するためのフローチャートである。
<撮影工程>
まず、検査対象であるエッチング装置1によりエッチング処理が行われた被処理基板20を、図3に示す矢印Aの方向に搬送させながら、被処理基板20の被処理面20aを照射ランプ32により照射光22を照射する(ステップS1)。
次いで、照射ランプ32による照射光22を照射させた状態で、ラインセンサー33により、被処理基板20の被処理面20aの画像データを撮影する(ステップS2)。
この際、図3に示すように、照射ランプ32による照射光22が、被処理基板20の被処理面20aにより反射され、その反射光35が、ラインセンサー33により受光される。そして、ラインセンサー33に光が入射すると、入射した光量に応じてラインセンサー33を構成するCCDに電荷が蓄積される。
そして、ラインセンサー33に設けられた複数のCCDのそれぞれに蓄積された電荷量が、被処理基板20の被処理面20aの1ライン毎の画像データとして画像処理手段36に入力され、デジタル化される。
より具体的には、ラインセンサー33を構成するCCDに蓄積された電荷量(即ち、被処理基板20の被処理面20aの画像データ)は、A/Dコンバータ37に入力され、当該A/Dコンバータ37によってデジタル化される(ステップS3)。
<エッチングパターン特定工程>
次いで、デジタル化された画像データが画像データ記憶手段38に記憶されるとともに、当該画像データ記憶手段38からエッチングパターン特定手段39へ画像データが出力される。そして、エッチングパターン特定手段39は、入力された画像データに基づいて、エッチング装置1により被処理基板20の被処理面20aに形成されたエッチングパターンを特定する(ステップS4)。
<欠陥検出工程>
次いで、欠陥検出手段40が、2つのエッチングパターンを比較することにより、エッチング装置1に欠陥があるか否かを検出する。
より具体的には、欠陥検出手段40は、エッチングパターン特定手段39により特定された被処理基板20の被処理面20bに形成されたエッチングパターンのデータと、エッチングパターン記憶手段41に記憶された被処理基板20の被処理面20bに形成される予定のエッチングパターンのデータとを読み出すとともに、これら2つのエッチングパターンのデータを比較する(ステップS5)。
例えば、欠陥検出手段40は、図5に示す、エッチングパターン記憶手段41に記憶された被処理基板22に形成される予定のエッチングパターンのデータ42と、図6に示す、被処理基板20の被処理面20aに形成されたエッチングパターンのデータ43とを比較する。
この際、欠陥検出手段40は、エッチングパターンのデータ42におけるエッチング位置44と、エッチングパターンのデータ43におけるエッチング位置45,46とを比較して、重複するエッチング位置(即ち、エッチングパターンのデータ42におけるエッチング位置44と、エッチングパターンのデータ43におけるエッチング位置45)を削除する。即ち、欠陥検出手段40は、重複するエッチング位置を、被処理基板22に形成される予定のエッチング位置として削除する(ステップS6)。
そうすると、図6に示す、被処理基板20の被処理面20aに形成されたエッチングパターンのデータ43において、カソード電極15に形成された冷却溝16に対応するエッチング位置46のみが残ることになり、図7に示す、冷却溝16に対応するエッチング位置のデータ47を取得することが可能になる。従って、冷却溝16に対応するエッチングムラが発生しており、エッチング装置1に欠陥が存在することを検出することができる。
なお、エッチング装置1に欠陥が存在しない場合は、図8に示すように、被処理基板20の被処理面20aに形成されたエッチングパターンのデータ48におけるエッチング位置45は、上述の図5に示すエッチングパターンのデータ42におけるエッチング位置44と同じになる。そのため、重複するエッチング位置を削除すると、冷却溝16に対応するエッチング位置が表示されていないデータが、冷却溝16に対応するエッチング位置のデータとして取得される。従って、冷却溝16に対応するエッチングムラが発生しておらず、エッチング装置1に欠陥が存在しないことを検出することができる。
このように、欠陥検出手段40は、冷却溝16に対応するエッチング位置のデータに基づいて、冷却溝16に起因するエッチングムラの発生の有無を判定して、エッチング装置1に欠陥があるか否かを検出する。
即ち、欠陥検出手段40は、冷却溝16に対応するエッチング位置のデータが残ったか否かを判断し(ステップS7)、冷却溝16に対応するエッチング位置のデータが残らなかった場合は、冷却溝16に起因するエッチングムラが発生しておらず、エッチング装置1に欠陥が存在しないと判断する(ステップS8)。
一方、冷却溝16に対応するエッチング位置のデータが残った場合は、冷却溝16に起因するエッチングムラが発生しており、エッチング装置1に欠陥が存在すると判断する(ステップS9)。
以上に説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態においては、エッチング処理が施された被処理基板20を搬送させながら、被処理面20aに照明ランプ32による照射光22を照射させた状態で、ラインセンサー33により、被処理面20aの画像データを撮影する構成としている。また、被処理面20aの画像データに基づいて、被処理面20aに形成されたエッチングパターン43を特定する構成としている。更に、被処理面20aに形成されたエッチングパターンのデータ43と被処理面20aに形成される予定のエッチングパターンのデータ42とを比較して、冷却溝16に起因するエッチングムラの発生の有無を判定することにより、エッチング装置1に欠陥があるか否かを検出する構成としている。従って、冷却溝16に起因するエッチングムラを発生させているエッチング装置1を検出して、欠陥のあるエッチング装置1の使用を停止することにより、被処理基板20におけるエッチングムラの発生を抑制して、被処理基板20の歩留まりの低下を抑制することができる。
(2)本実施形態においては、被処理面20aに形成されたエッチングパターンのデータ43におけるエッチング位置と被処理面20aに形成される予定のエッチングパターンのデータ42におけるエッチング位置を比較して、重複するエッチング位置を削除することにより、冷却溝16に対応するエッチング位置のデータ47を取得する構成としている。そして、、冷却溝16に対応するエッチング位置のデータ47に基づいて、冷却溝16に起因するエッチングムラの発生の有無を判定して、エッチング装置1に欠陥があるか否かを検出する構成としている。従って、簡単な方法で、エッチング装置1に存在する欠陥を検出することが可能になる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態におけるエッチング装置を説明するための断面図であり、図10は、図9に示すエッチング装置に使用されるカソード電極を説明するための平面図である。また、図11は、本発明の第2の実施形態におけるエッチング装置を説明するための断面図であり、図12は、図11に示すエッチング装置に使用されるカソード電極を説明するための平面図である。また、図13は、本発明の第2の実施形態に係るエッチング装置の欠陥の有無を検査するための検査装置の構成を示す図である。なお、上記第1の実施形態と同一の構成部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、複数のエッチング装置(上述の図1において説明したエッチング装置1に加えて、図9、図11に示すエッチング装置27,28)を使用する場合であって、これらのエッチング装置1,27,28のいずれかに欠陥が存在していると判断した場合、更に、欠陥が生じているエッチング装置を特定する点に特徴がある。
エッチング装置27においては、図9、図10に示すように、5個の冷却溝24が形成されたカソード電極23を備えている。また、エッチング装置28においては、図11、図12に示すように、4個の冷却溝26が形成されたカソード電極25を備えている。
また、本実施形態の検査装置50の画像処理手段36は、図13に示すように、欠陥検出手段40に接続されたエッチング装置特定手段49と、エッチング装置特定手段49に接続された冷却溝パターン記憶手段51とを備えている。
そして、本実施形態においては、欠陥検出手段40が、使用しているエッチング装置1,27,28のいずれかに欠陥が存在すると判断した場合、冷却溝16,24,26のいずれかに対応するエッチング位置のデータが、エッチング装置特定手段49に入力される。
また、エッチング装置特定手段は49、冷却溝パターン記憶手段51に記憶された冷却溝16,24,26の各々のパターンのデータを読み出し、冷却溝16,24,26のいずれかに対応するエッチング位置のデータと冷却溝16,24,26の各々のパターンのデータに基づいて、エッチング装置1,27,28のうち、欠陥が生じているエッチング装置を特定する構成となっている。
次に、本実施形態に係るエッチング装置の欠陥検査方法について説明する。図14は、本発明の第2の実施形態に係るエッチング装置の検査方法を説明するためのフローチャートである。
まず、上述の第1の実施形態の場合と同様に、上述のステップS1〜ステップS7の処理を行い、欠陥検出手段40は、冷却溝16に対応するエッチング位置のデータが残らなかった場合は、冷却溝16,24,26に起因するエッチングムラが発生しておらず、エッチング装置1,27,28のいずれにも欠陥が存在しないと判断する(ステップS8a)。
一方、冷却溝16,24,26のいずれかに対応するエッチング位置のデータが残った場合は、冷却溝16,24,26のいずれかに対応するエッチングムラが発生しており、エッチング装置1,27,28のいずれかに欠陥が存在すると判断する(ステップS9a)。
<エッチング装置特定工程>
次いで、いずれかのエッチング装置1,27,28に欠陥が存在すると判断した場合、エッチング装置特定手段49が、冷却溝16,24,26のいずれかに対応するエッチング位置のデータと、冷却溝パターン記憶手段51に記憶された冷却溝16,24,26の各々のパターンのデータとを比較することにより、エッチング装置1,27,28のうち、欠陥が生じているエッチング装置を特定する。
より具体的には、エッチング装置特定手段49は、例えば、上述の図7に示す、エッチング装置1が備えるカソード電極15に形成された冷却溝16に対応するエッチング位置のデータ47を欠陥検出手段40から読み出す。
更に、エッチング装置特定手段49は、各冷却溝16,24,26のパターンのデータを冷却溝パターン記憶手段51から読み出し、これらの冷却溝16,24,26のパターンのデータを、図7に示すエッチング位置のデータ47と比較する(ステップS10)。
そうすると、図7に示すエッチング位置のデータ47におけるエッチング位置46と、図15に示す、冷却溝16のパターンのデータ52における冷却溝16の位置53のとが一致するため、エッチング装置特定手段49は、エッチング装置1,27,28のうち、エッチング装置1に欠陥が生じていることを特定することができる(ステップS11)。
以上に説明した本実施形態によれば、上記(1)〜(2)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(3)本実施形態においては、欠陥検出工程の後、冷却溝に対応するエッチング位置のデータと、複数のエッチング装置1,27,28の各々に設けられたカソード電極15,23,25に形成された冷却溝16,24,26のパターンのデータとを比較することにより、複数のエッチング装置1,27,28のうち、欠陥が生じているエッチング装置を特定する構成としている。従って、複数のエッチング装置1,27,28を使用して、多数の被処理基板2のエッチング処理を行う場合であっても、エッチングムラが発生しているエッチング装置を素早く特定することができる。従って、エッチングムラが発生していないエッチング装置による処理を停止することなく、エッチングムラが発生しているエッチング装置の使用のみを停止することができ、結果として、生産性の低下を抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
被処理基板として、生産用の基板(即ち、被処理基板2)を使用する代わりに、図16、図17に示すように、冷却溝16に起因するエッチングムラの発生をモニターするためのモニター用基板29を使用する構成としても良い。このモニター用基板29としては、例えば、被処理面29a側に、300nmの厚みを有するアモルファスシリコン層等を備えるものが使用できる。
そして、まず、上述の第1の実施形態の場合と同様に、エッチング装置1により、ガス供給部10により供給されたガスをモニター用基板29の被処理面29aへ供給した状態で、高周波電源17による高周波電圧により、アノード電極11とカソード電極15との間にプラズマ21を発生させることにより、モニター用基板29に対してプラズマ処理(ドライエッチング処理)を施す。
次いで、図17に示すように、エッチング処理が行われたモニター用基板29を搬送ベルト34に載置し、検査装置30を使用して、上述のステップS1〜ステップS9の処理と同様の処理を行う。
そして、欠陥検出手段40により、モニター用基板29の被処理面29aに形成されたエッチングパターンのデータにおいて、冷却溝16に対応するエッチング位置のデータが残ったか否かを判断し、冷却溝16に基づくエッチング位置のデータが残らなかった場合は、モニター用基板29において冷却溝16に起因するエッチングムラが発生しておらず、エッチング装置1に欠陥が存在しないと判断する。一方、冷却溝16に基づくエッチング位置のデータが残った場合は、モニター用基板29において冷却溝16に起因するエッチングムラが発生しており、エッチング装置1に欠陥が存在すると判断する。
このような構成により、実際の生産用の基板(即ち、被処理基板2)を使用する前に、エッチング装置1に欠陥が存在するか否かを判断することができるため、歩留まりの低下をより一層抑制することができる。
なお、モニター用基板29を使用する場合、エッチング装置1により、被処理基板2に対して行われるエッチング処理の時間よりも長い時間、エッチング処理を行う構成としても良い。例えば、被処理基板2に対して行われるエッチング処理が30秒の場合、モニター用基板29に対しては、2倍の時間(即ち、60秒)、エッチング処理を行ってもよい。この場合、被処理基板2に比し、モニター用基板29において、エッチングレートの緩急が強調され、エッチングムラを視認しやすくなるため、エッチング装置1において欠陥が生じているか否かを判断し易くなる。
本発明の活用例としては、被処理基板にエッチング処理を施すエッチング装置における欠陥の有無を検査するエッチング装置の検査方法が挙げられる。
1 エッチング装置
11 アノード電極
12 処理室
15 カソード電極
16 冷却溝
20 被処理基板
20a 被処理基板の被処理面
21 プラズマ放電発生部
23 カソード電極
24 冷却溝
25 カソード電極
26 冷却溝
27 エッチング装置
28 エッチング装置
29 モニター用基板
29a モニター用基板の被処理面
42 被処理基板に形成される予定のエッチングパターンのデータ
43 被処理基板の被処理面に形成されたエッチングパターンのデータ
47 冷却溝に対応するエッチング位置のデータ
48 被処理基板の被処理面に形成されたエッチングパターンのデータ
52 冷却溝のパターンのデータ

Claims (4)

  1. 被処理基板が内部に設置される処理室と、前記処理室の内部においてプラズマ放電を発生させるプラズマ放電発生部と、前記被処理基板の被処理面に処理ガスを供給するガス供給部と、前記プラズマ放電発生部において前記被処理基板に対向して配置されるアノード電極と、前記プラズマ放電発生部において前記被処理基板が載置された状態で前記アノード電極から離間して配置され、前記被処理基板に冷媒を供給する冷却溝が形成されたカソード電極とを備え、前記処理ガスを前記被処理基板の被処理面へ供給した状態で、プラズマ放電発生部においてプラズマを発生させることにより、被処理基板に対してエッチング処理を施すエッチング装置の検査方法であって、
    前記エッチング処理が施された被処理基板を搬送させながら、前記被処理面に照明ランプによる照射光を照射させた状態で、ラインセンサーにより、前記被処理面の画像データを撮影する撮影工程と、
    前記被処理面の画像データに基づいて、前記被処理面に形成されたエッチングパターンを特定するエッチングパターン特定工程と、
    前記被処理面に形成されたエッチングパターンのデータと前記被処理面に形成される予定のエッチングパターンのデータとを比較して、前記冷却溝に起因するエッチングムラの発生の有無を判定することにより、前記エッチング装置に欠陥があるか否かを検出する欠陥検出工程と
    を少なくとも含むことを特徴とするエッチング装置の検査方法。
  2. 前記欠陥検出工程において、前記被処理面に形成されたエッチングパターンのデータにおけるエッチング位置と前記被処理面に形成される予定のエッチングパターンのデータにおけるエッチング位置を比較して、重複するエッチング位置を削除することにより、前記冷却溝に対応するエッチング位置のデータを取得し、前記冷却溝に対応するエッチング位置のデータに基づいて、前記冷却溝に起因するエッチングムラの発生の有無を判定して、前記エッチング装置に欠陥があるか否かを検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエッチング装置の検査方法。
  3. 前記被処理基板として、前記冷却溝に基づくエッチングムラの発生をモニターするモニター用基板を使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエッチング装置の検査方法。
  4. 前記欠陥検出工程の後、前記冷却溝に対応するエッチング位置のデータと、複数の前記エッチング装置の各々に設けられた前記カソード電極に形成された前記冷却溝のパターンのデータとを比較することにより、複数の前記エッチング装置のうち、欠陥が生じているエッチング装置を特定するエッチング装置特定工程を更に備えることを特徴とする請求項2に記載のエッチング装置の検査方法。
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