JP2011237444A - 果菜類の非破壊品質評価装置及び非破壊品質評価方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】果菜類の非破壊品質評価装置1は、ミカン2などの果菜類に近赤外光を照射する発光部12と、透過近赤外光による投影画像を取り込んでその輝度分布を求める撮像部13及び画像処理部14と、交流磁界を発生してミカン2の内部に渦電流を生じさせる磁界発生部16と、この渦電流によって生じる誘導起電力又は誘導電流を検出する検出部17と、投影画像の最大輝度及び最小輝度を算出する演算部15とを備えている。
【選択図】図1
Description
特許文献1に開示された発明は、4つの波長の近赤外光をミカンに照射して各波長について光強度を測定した後、任意の2波長を選んで組にして2種類の光強度比をそれぞれ求めることを特徴としている。そして、この光強度比を、予め得られた糖度及び酸度が既知のミカンについての光強度比を示すデータと対比することにより、糖度及び酸度を算出することを特徴とする。
このような方法によれば、複雑な計算をする必要がない上に、果実を破壊することなく、その糖度と酸度を迅速に一括計測することが可能である。
特許文献2に開示された発明は、波長の異なる少なくとも3種類のレーザ光を青果物に照射し、そのレーザ光の吸光度に基づいて青果物の糖度を測定する方法であって、バックグランド光を含んだ検出光量が互いに等しくなるように各レーザ光の入射光量を調整することを特徴としている。
このような測定方法によれば、実際の測定で得られる吸光度が見かけの吸光度である場合にも、バックグランド光の影響を除いて真の糖度を求めることが可能である。
特許文献3に開示された発明は、波長が860nmから960nmの範囲にある3種類の光を青果物に照射するとともに、入射光の青果物表面における照射領域の中心点と青果物の中心とを結ぶ直線の延長線上以外の箇所であって、かつ、入射光の青果物表面における照射領域と検出器が受光する青果物からの出射光の青果物表面における検出領域とが重ならない箇所にこの光の吸収を検出する検出器を設置することを特徴とするものである。
このような構造の装置においては、青果物表面で反射される光や青果物の中に入りながらも皮部で反射される光のように果肉中の糖の情報を含まない不要な光が検出器に入射しないようにすることができる。これにより、検出精度が高まるため、大型の青果物についても高い精度で糖度の測定を行うことが可能となる。
交流磁界によって果菜類の内部に発生する渦電流は果菜類に含まれる酸の濃度に比例する。従って、このような構造の果菜類の非破壊品質評価装置においては、果菜類の渦電流の影響を受けて発生する誘導起電力又は誘導電流を検出することにより酸の濃度が間接的に算出される。従って、酸度を直接的に測定する場合と異なり、装置が簡単な構造となる。
このような構造の果菜類の非破壊品質評価装置においては、励磁用コイルによって発生する交流磁界により果菜類の内部に渦電流が発生し、この渦電流によって2つの検出用コイルには大きさの異なる誘導起電力又は誘導電流がそれぞれ逆向きに発生する。また、励磁用コイルが発生した交流磁界によって2つの検出用コイルには同じ大きさの誘導起電力又は誘導電流がそれぞれ逆向きに発生する。従って、2つの検出用コイルの発生する誘導起電力又は誘導電流をそれぞれ足し合わせることによれば、励磁用コイルの発生する交流磁界の影響が排除され、果菜類に発生する渦電流のみに起因する誘導起電力又は誘導電流が検出される。
内部を透過する磁界が変化すると果菜類の内部には酸度に比例する渦電流が発生するため、このような果菜類の非破壊品質評価方法によれば、果菜類の渦電流の影響を受けて発生する誘導起電力又は誘導電流を検出することで酸の濃度が間接的に算出される。
図1は本発明の実施の形態に係る果菜類の非破壊品質評価装置の実施例の外観図である。また、図2は本実施例の非破壊品質評価装置のシステム構成図である。
図1及び図2に示すように、本実施例の果菜類の非破壊品質評価装置1は、ミカン2などの果実に近赤外光a1を照射する発光部12と、ミカン2を透過した近赤外光(以下、透過近赤外光a2という。)によって投影される画像を取り込んで処理する撮像部13及び画像処理部14と、磁界b1を発生してミカン2の内部に渦電流を発生させる磁界発生部16と、この渦電流によって生じる磁界b2の影響を受けて発生する誘導起電力又は誘導電流を検出する検出部17と、画像処理部14及び検出部17からのデータを演算する演算部15とを備えるものである。
発光部12は、発光ダイオードアレイ光源3とその電源11とからなる。そして、平面状に並列配置された複数の発光ダイオードから構成される発光ダイオードアレイ光源3はミカン2の側面近傍に設置されており、900nm〜1.3μmの波長の近赤外光a1をミカン2に対して照射可能な構造となっている。
近赤外カメラ4からなる撮像部13はミカン2を挟んで発光ダイオードアレイ光源3と略対称に設置され、透過近赤外光a2によるミカン2の投影画像を取り込んで画像データa3を画像処理部14に送るように構成されている。
画像処理部14は近赤外カメラ4に接続される画像処理ボード5からなり、撮像部13から送られた画像データa3はこの画像処理ボード5によって処理され、ミカン2の投影画像について輝度分布が求められる。そして、ミカン2の投影画像の輝度データa4がコンピュータ6からなる演算部15に送られる。
ミカン2の下方近傍には円形の励磁用コイル8及び検出用コイル9a,9bが設置されている。励磁用コイル8は発振器7とともに磁界発生部16を構成し、発振器7は励磁用コイル8の内部に数MHzの交流電流を流すことにより、ミカン2の内部に透過するような磁界b1を発生させる。この磁界b1によってミカン2の内部には図9を用いて後述する渦電流(誘導電流i2)が発生し、この渦電流(誘導電流i2)によって磁界b2が発生する。磁界b2によって検出用コイル9a,9bに生じる誘導起電力又は誘導電流は検出回路10によって検出される。すなわち、検出用コイル9a,9b及び検出回路10は検出部17を構成しており、検出部17で検出された誘導起電力又は誘導電流は検出データb3としてコンピュータ6からなる演算部15に送られる。
図3(a)は近赤外カメラ4によってミカン2を撮像する様子を示す模式図であり、(b)はミカン2の投影画像の一例である。
図3(a)に示すように、近赤外カメラ4はミカン2に対して近赤外光a1が照射される側と反対の側面近傍に設置されており、近赤外光a1の照射方向に対して垂直なXY平面へ投影されるミカン2の画像を取り込むことができる。この画像を画像処理ボード5で処理すると、例えば、図3(b)に示すように輝度が黒と白の2値で表された画像が得られる。図3(b)において、略円形の内側の領域がミカンを表している。また、黒は暗い部分を示し、白は明るい部分を示し、灰色は白及び黒でそれぞれ表される明るさの中間の明るさを示している。なお、ミカンの周囲については、輝度分布を計算する必要がないことやミカンの部分とのコントラストを強調するなどの理由から実際の輝度とは無関係に黒く表示されている。
図3(b)を見ると、周辺部に比べて中央部が黒くなっており、中央部が周辺部に比べて暗いことが分かる。ミカンに限らず、球形状の果菜類においては、中央部が周辺部より肉厚になっているため、中央部を透過する近赤外光a1は散乱したり、あるいは果菜類に吸収されたりし易い。その結果、中央部を透過する近赤外光a1の量は周辺部を透過する近赤外光a1の量よりも少なくなるのである。このように、測定対象物の形状は、その投影画像の輝度分布に大きな影響を与える。なお、ミカンなどの果菜類の投影画像の輝度分布は、形状だけでなく、糖度にも影響される。以下、その投影画像の輝度分布と糖度の関係について説明する。
図4(a)及び(b)に示すように、ミカン2は照射された近赤外光a1に対して球形レンズとして作用する。従って、近赤外カメラ4に向かう透過近赤外光a2は屈折して中央部に集まる。このとき、糖度の違いにより、近赤外光a1の屈折率が異なる。すなわち、糖度が高い場合(図4(b))には、糖度が低い場合(図4(a))に比べて、近赤外光a1の屈折率が大きくなるのである。従って、測定対象物の寸法と形状が同じなら、その投影画像は、糖度が高いものの方が糖度の低いものに比べて中央部の輝度が高くなる。なお、本来、糖度とはショ糖液100グラム中に含まれるショ糖のグラム数を意味するものであるが、本願明細書においては糖度を屈折式糖度計の読み取り値の意味で用いるものとする。また、一般に、ミカンなどの果菜類においては糖度が高いほど近赤外光の吸光度(出射光の強度/入射光の強度)が高くなることが知られている。しかしながら、その吸光度は1万分の1乃至10万分の1程度のオーダーであり、本願で着目する投影画像の輝度分布に対しては、ほとんど影響しない。すなわち、投影画像の輝度分布に着目する本願発明は、近赤外光の吸光度に着目する従来技術に比べて格段に高い精度で果菜類の糖度評価を行うことが可能なのである。
図5(a)及び(b)は投影画像の輝度分布を説明するための概念図である。
図3で説明したように、近赤外カメラ4によって取り込んだミカン2の投影画像を画像処理ボード5によって処理すると、図5(a)に示す2値化された投影画像19が得られる。さらに、投影画像19についてXY座標で表される各ポイントに対応する輝度をZ軸方向にとると、輝度分布20aが得られる。そして、投影画像19の中心21を通る直線22をX軸にとり、直線22上の各ポイントに対応する輝度をZ軸にとると、図5(b)に示すような略V字形の輝度分布20bが得られる。
図5(b)において、輝度Z0は最小値であり、これに対応する位置X0はミカン2の中心に略一致している。ここで、位置X0を挟んでその両側に存在する輝度の最大値をそれぞれ輝度Z1及び輝度Z2として、これらに対応する箇所をそれぞれ位置X1及び位置X2とし、位置X1と位置X2の距離を谷幅L1とする。なお、図5(b)では、輝度Z1及び輝度Z2が同一となっているが、通常、両者の大きさは異なっている。従って、輝度Z1と輝度Z2の平均値と輝度Z0との差を谷深さdとする。また、輝度Z1と輝度Z2の平均値で示される最大輝度と、輝度Z0>で示される最小輝度のちょうど中間の輝度Z3及び輝度Z4を示す位置をそれぞれ位置X3及び位置X4とする。そして、位置X3と位置X4の距離、いわゆる半値幅を谷幅L2とする。なお、位置X1及び位置X2はミカンの端縁部を示している。従って、図5(b)において位置X1の左側及び位置X2の右側の領域の輝度分布は考慮しないものとする。
既に説明したとおり、投影画像の輝度は、周辺部に比べて中央部が暗くなるように分布するが、測定対象物の糖度が高い場合には糖度が低い場合に比べて中央部の輝度が高くなる。このように測定対象物の糖度が高い場合、図5(b)に示す輝度分布20bは平坦なV字形状をなす。すなわち、谷深さdの値は小さくなり、谷幅L2の値は大きくなる。従って、輝度分布20bにおける谷深さdや谷幅L2に着目することにより、測定対象物の糖度評価が可能となる。
図6(a)乃至(c)は投影画像の輝度分布から求められる谷幅L1,L2及び谷深さdと測定対象物の条件との関係を説明するための概念図である。
図6(a)に示すように、2つの測定対象物について寸法が同じ場合には谷幅L1の値は略同一となる。このとき、糖度が高いものは谷深さdの値が小さくなり、谷幅L2の値が大きくなる。従って、谷深さd又は谷幅L2に着目することにより、測定対象物の糖度を評価することができる。これに対して、測定対象物の寸法が異なる場合には谷幅L1の値が異なる。この場合、図6(b)に示すように、谷深さdの値が同じ、すなわち、2つの測定対象物の糖度に差がなくとも、谷幅L2の値は異なるものとなる。従って、測定対象物の寸法が異なる場合に、谷幅L2の値のみに着目して糖度を評価すると、判断を誤るおそれがある。また、図6(c)に示すように、近赤外カメラの絞りや照明などの撮像条件あるいは画像処理の条件の違いにより、グラフ全体の縮尺が異なることがある。このとき、測定対象物の糖度に関係なく、谷深さd及び谷幅L1,L2の値は全て小さくなるか、あるいは全て大きくなる。この場合、谷深さd及び谷幅L2のいずれか一方に着目すると糖度評価の判断を誤ってしまう。この結果をまとめて、表1に示す。
図7(a)及び(b)はそれぞれミカンについての投影画像の輝度分布及びL2/dの実測結果である。
図7(a)は図5(b)の輝度分布20bの実測データに相当する。図7(b)は、糖度既知の4種類のミカンに対して図7(a)のデータを投影画像の中心を通る45°等配の8方位の直線についてそれぞれ求めて平均化した後に、L2/dを求め、対応する糖度ごとにグラフにプロットしたものである。図7(b)を見ると、糖度が高くなるにつれてL2/dが高くなる傾向があることがわかる。なお、図7(b)では、糖度とL2/dの関係が1次式で近似されているが、糖度が10や15に近い場合にはL2/dの変化がゆるやかになるため、より詳細にデータをとると、実際には略S字カーブに近づくものと予想される。ただし、いずれにしても、糖度の変化に対してL2/dは単調増加するので、図7(b)に示すデータを予めとっておけば、糖度不明のミカンについてもL2/dの値から糖度を正確に算出することが可能である。
図8(a)及び(b)はそれぞれ本実施例の非破壊品質評価装置1による酸度測定方法の概念図及び回路構成図である。なお、図1及び図2で説明した構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
図8(a)に示すように、非破壊品質評価装置1は上部にミカン2を載置可能な受け皿(図示せず)が設けられた絶縁性のコイルボビン18と、その外周に巻かれた励磁用コイル8と検出用コイル9a,9bとを備えている。なお、検出用コイル9a,9bは励磁用コイル8の上下にそれぞれ等間隔で配置され、検出用コイル9aは励磁用コイル8と同一方向に巻かれ、検出用コイル9bは励磁用コイル8に対して逆方向に巻かれている。また、励磁用コイル8には発振器7が接続されている。さらに、検出用コイル9a,9bの一端は互いに接続されており、端子A,Bには整流増幅器23と指示計器24からなる検出回路10が接続されている。
図9は励磁用コイル8によって発生する磁界を説明するための概念図である。
図9に矢印で示すように、起電力e0によって励磁用コイル8に交流電流i0が流れ始めると、上向きの磁界b1が発生して検出用コイル9a,9b及びミカン2を透過する。このとき、検出用コイル9a,9bには磁界b1の変化を妨げるような誘導起電力e1が生じる。なお、起電力e0及び誘導起電力e1は自己インダクタンスL0,Lを用いてそれぞれ次のように表される。
一方、ミカン2の内部には磁界b1の変化を妨げるような誘導起電力e2が生じる。そして、図9に矢印で示すようにこの誘導起電力e2によって交流電流i0と逆向きに微弱な渦電流(誘導電流i2)が発生する。なお、誘導電流i2の大きさはミカン2の電気伝導度sと交流電流i0の大きさに比例する。
一方、検出用コイル9a,9bにおける誘導起電力ea,ebと誘導電流ia,ibの関係は自己インダクタンスLを用いて次のように表される。
図9に示すように、交流電流i0の向きを正にとると、検出用コイル9a,9bを流れる電流i9a,i9bはそれぞれ次式で表される。
まず、検出用コイル9aに発生する誘導起電力e9aの最大値E9aは式(27)より角周波数ω及び自己インダクタンスLを用いて次のように表される。
図10に示すように、酸度αは(Ew−Ec)/Ewと比例関係にある。従って、酸度αが既知のミカン2に対して(Ew−Ec)/Ewを予め求めておけば、酸度不明のミカン2に対しても(Ew−Ec)/Ewを測定することで、酸度αを間接的に求めることができるのである。すなわち、上記方法によれば、検出用コイル9a,9bのいずれか一方を省略することもできる。従って、酸度の測定系が簡素化される。
Claims (3)
- 交流磁界を発生する磁界発生部と、この交流磁界によって果菜類中に生じる渦電流による誘導起電力又は誘導電流を検出する検出部とを備えることを特徴とする果菜類の非破壊品質評価装置。
- 前記磁界発生部は果菜類の近傍に設置される励磁用コイルを備え、前記検出部はこの励磁用コイルを挟んで略対称に配置される2つの検出用コイルを備え、この2つの検出用コイルはコイルの巻き方向が互いに逆であることを特徴とする請求項1記載の果菜類の非破壊品質評価装置。
- 交流磁界を発生する工程と、この交流磁界によって果菜類中に生じる渦電流による誘導起電力又は誘導電流を検出する工程とを備えることを特徴とする果菜類の非破壊品質評価方法。
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- 2011-07-15 JP JP2011157085A patent/JP5298168B2/ja active Active
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