JPH0949817A - 青果物の内部品質検査方法 - Google Patents

青果物の内部品質検査方法

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JPH0949817A
JPH0949817A JP20103595A JP20103595A JPH0949817A JP H0949817 A JPH0949817 A JP H0949817A JP 20103595 A JP20103595 A JP 20103595A JP 20103595 A JP20103595 A JP 20103595A JP H0949817 A JPH0949817 A JP H0949817A
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Hisaichi Shibazaki
久市 柴崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々要因による不良品の青果物を非破壊で判
別することができる青果物の内部品質検査方法を提供す
る。 【解決手段】 個々の青果物100を、並列な抵抗体r
及びコンデンサCが抵抗体Rに直列接続された電気回路
とみなして、特定の周波数の電流を流し、そのインピー
ダンス等の電気的特性を測定することで、青果物100
が良品か、中不良品か、不良品かを判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押圧,切断するこ
となく、青果物の熟度,鮮度及び内部欠陥等の内部品質
を検査することができる青果物の内部品質検査方法に関
し、特に、青果物の電気的特性に基づいて内部品質を検
査することのできる青果物の内部品質検査方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】青果物の熟度等の品質検査では、主に、
青果物の大きさ,重量,形や色合い等の外見的特性によ
って、良否を判断し、選別仕分けを行っていた。しか
し、青果物の内部品質を外見的特性のみで正確に判別す
ることは困難である。すなわち、近年では、収穫期でな
い端境期においても、収穫期と同様の状態で青果物を出
荷するようになっている。この場合には、青果物を特殊
なガス雰囲気中で冷蔵して、長期保存するので、保存中
に鮮度低下や内部欠陥が生じることが多い。この鮮度低
下や内部欠陥を青果物の外見だけから発見することは困
難である。
【0003】特に、リンゴにあっては、秋に収穫したも
のを翌年の夏まで保存し、ほぼ通年販売される。このリ
ンゴには、外見的な色合いや接触的な硬度は正常である
のに、果肉が褐色に変色してリンゴ特有の酸味も落ちる
欠陥(褐変)を有するものが発生する。また、西洋梨や
キーウイフルーツは、収穫したままでは果肉が硬くて食
するに適さないので、温度と雰囲気ガスの調整によって
追熟処理の後に、出荷されるが、過熟により食するに耐
えない不良品が発生していた。
【0004】そこで、このような保存や特殊処理によっ
て生じる内部欠陥を非破壊で検査する方法として、特開
平7−92121号公報記載の優れた技術がある。この
技術は、良品の青果物では電気的抵抗が高く、加熟や腐
敗等によって果肉が軟化した不良品では電気抵抗が低い
という原理の発見に基づくもので、交番磁界内に青果物
を配置し、内部品質の状態によって異なる電気抵抗に対
応した渦電流を測定することにより、青果物の良否を判
断するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の青果物
の内部品質検査方法は、加熟や腐敗等によって果肉が軟
化した不良品を高精度で判別することのできる優れた技
術であるが、水分の逸失によって鮮度低下した不良品に
ついての判別は困難であった。すなわち、水分の逸失に
よって鮮度低下した不良品では、その電気抵抗が高くな
るので、この不良品を良品であると誤認識してしまうお
それがあった。
【0006】本発明は上記問題点にかんがみてなされた
もので、種々要因による不良品の青果物を非破壊で判別
することができる青果物の内部品質検査方法の提供を目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】まず、本発明の原理につ
いて説明する。図1は、本発明の原理を示す構成図であ
る。発明者は、永年にわたって鋭意研究を重ねた結果、
青果物100を抵抗体R,rとコンデンサCとの結合体
であると想定し、この青果物100に所定の角周波数ω
の電流を通電させて、そのインピーダンス等を測定する
と、その測定値は、青果物100の内部品質に対応する
という原理を見い出した。
【0008】この原理を詳細に説明すると、次のように
なる。青果物100の果肉は、図2の(a)に示すよう
に、細胞質101と細胞壁102とからなる細胞で構成
されている。細胞質101の中には、電気伝導度の高い
細胞内液があり、しかも、細胞壁102が電気抵抗の高
い膜で形成されているので、個々の細胞が電気抵抗とコ
ンデンサとで構成されていると想定することができる。
【0009】すなわち、細胞質101は、細胞内液の内
部抵抗体R0で構成され、細胞壁102は、絶縁抵抗r0
及び所定の静電容量を有したコンデンサC0とを並列接
続した構成となっており、個々の細胞は、これら内部抵
抗体R0と絶縁抵抗r0及びコンデンサC0とを直列に接
続した構造になっている考える。そして、電流が果肉に
平行(図2の(a)の左右方向)に流れると考え、この
状態では、図2の(b)に示すように、内部抵抗体R0
(R1〜Rn),絶縁抵抗r0(r1〜rn),コンデンサ
0(C1〜Cn)からなる多数の回路が通電方向に直列
に接続されていると想定する。
【0010】果肉にこのような電気回路モデルを想定す
ると、さらに、図2の(b)の回路モデルは、通常の電
気回路理論によって図2の(c)で示す回路モデルを経
て、下記(1)〜(3)式の変換式によって、図2の(d)に
示すように、抵抗体Rを並列な抵抗体r及びコンデンサ
Cに直列接続した電気回路モデルに変換することができ
る。 R=R1+R2+・・・+Rn ・・・(1) r=r1+r2+・・・+rn ・・・(2) C=1/(1/C1+1/C2+・・・+1/Cn) ・・・(3)
【0011】ここで、果肉の褐変や腐敗が、細胞の壊死
による細胞壁102の破壊であると考えると、上記電気
回路モデルでは、コンデンサCの部分的または全面的な
絶縁破壊に置き換えられる。また、水分逸失による鮮度
低下が、細胞内の気泡の増大による導電断面積の低下と
細胞内液の酸度低下であると考えると、細胞質101の
抵抗体Rの増大に置き換えられる。このため、果肉品質
の良否によって、果肉のインピーダンス等が異なるとい
える。
【0012】このような電気回路モデルが実際の果肉品
質を模擬するに十分であるかを実験してみた。まず、断
面積が1cm2で、長さが4cmの定寸法に切出した果
肉試料の両端に直接電極を接続し、1kHz〜800k
Hzの間で周波数を変化させながら、果肉のインピーダ
ンスをインピーダンスアナライザで測定したところ、図
4の(a)に示すように、低周波数から高周波数に向か
って滑らかに低下する周波数特性を持ったインピーダン
ス曲線を得た。なお、太曲線は、良品の果肉で得られた
インピーダンス曲線であり、細曲線は、褐変が部分的に
発生している中不良品の果肉で得られたインピーダンス
曲線であり、破曲線は、全体に褐変が発生している不良
品の果肉で得られたインピーダンス曲線である。
【0013】また、同様の果肉試料を用いて、電流位相
角,静電容量及び損失率と、周波数との関係を測定した
ところ、それぞれ図5の(a)に示す電流位相角曲線,
図6の(a)に示す静電容量曲線,図7の(a)に示す
損失率曲線を得た。
【0014】次に、図2の(d)に示す電気回路を実際
に組んでインピーダンス等の周波数特性を得る前に、角
周波数ωとインピーダンスとの相関関係について検討し
ておく。図2の(d)の電気回路モデルにおける角周波
数ωの交番電流に対する見かけ上のリアクタンスXC
「1/ωC」である。したがって、角周波数ωが十分低
く、「ωC<<1」と見なせる場合には、リアクタンス
Cは無限大になり、コンデンサCの静電容量を無視す
ることができるので、電気回路モデルを図3の(a)に
示す回路モデルに置き換えることができ、そのインピー
ダンスZは、下記(4)式に示すように、ほぼ抵抗体Rと
抵抗体rとの和となる。 Z=R+r ・・・(4)
【0015】また、角周波数ωが十分高く、「ωC>>
1」と見なせる場合には、リアクタンスXCはゼロにな
り、コンデンサC,抵抗体r共短絡状態になるので、電
気回路モデルを図3の(b)に示す回路モデルに置き換
えることができ、そのインピーダンスZは、下記(5)式
に示すように、抵抗体Rに等しくなる。 Z=R ・・・(5)
【0016】さらに、角周波数ωが十分高くも低くもの
ない中間の角周波数の場合には、図2の(d)のコンデ
ンサCに並列な抵抗体rをコンデンサCに直列な抵抗体
r´に等価変換して、図2の(d)の電気回路モデルを
図3の(c)に示す回路モデルに置き換えると、そのイ
ンピーダンスZは、下記(6)式に示す値になる。 Z=[(R+r´)2+(1/ωC)21/2 ・・・(6)
【0017】したがって、図2の(d)に示す電気回路
モデルのインピーダンスZは、低い角周波数ωから高い
角周波数ωに向かって、インピーダンスZが「R+r」
から「R」に滑らかに低下する曲線を描き、図4の
(a)に示した果肉の実際のインピーダンス曲線と類似
するはずである。
【0018】このことを実証するため、抵抗体R,抵抗
体r,コンデンサCの値を良品モデル,中不良品モデ
ル,不良品モデルに対応させて設定し、周波数を果肉実
験と同様に1kHz〜800kHzの範囲で変化させ
て、インピーダンスを測定した。すなわち、十分高い周
波数として800kHzにおける良品モデルのインピー
ダンスを「R」、十分低い周波数として1kHzにおけ
るインピーダンスを「R+r」とし、コンデンサCの静
電容量は上記2つの中間的な周波数の100kHz近傍
での値であると考えて、良品モデルの抵抗体R、抵抗体
r、コンデンサCの値を、1.5kΩ、13.6kΩ、
1nFに設定した。
【0019】ところで、青果物の良否の程度は、果肉の
比重と果汁の電導度との積で示される。例えば、果肉の
比重が0.87かつ果汁の電導度が0.14の青果物
は、積が0.12であり、良品と判断される。また、比
重が0.84かつ電導度が0.10の青果物は、積が
0.084であり、中不良品と判断される。さらに、比
重が0.79かつ電導度が0.08の青果物は、積が
0.063であり、不良品と判断される。
【0020】これを考慮し、不良品は、半数の細胞壁が
破壊し、かつ上記積が約1.5分の1低下しているもの
と想定して、不良品モデルの抵抗体R、抵抗体r、コン
デンサCの値を、2.2kΩ、6.5kΩ、2nFに設
定した。また、中不良品は、細胞壁の破壊はないが、上
記積が不良品と同等に低下していると想定して、中不良
モデルの抵抗体R、抵抗体r、コンデンサCの値を、
2.2kΩ、13.6kΩ、1nFに設定した。
【0021】かかる設定下で、周波数を1kHz〜80
0kHzの範囲で変化させ、良品モデル,中不良品モデ
ル,不良品モデルの各回路のインピーダンスをインピー
ダンスアナライザで測定したところ、図4の(b)に示
すようなインピーダンス曲線を得た。なお、太曲線は、
良品モデルのインピーダンス曲線であり、細曲線は、中
不良品モデルのインピーダンス曲線であり、破曲線は、
不良品モデルのインピーダンス曲線である。
【0022】この図4の(b)に示す電気回路モデルの
インピーダンス曲線と図4の(a)に示す果肉の実際の
インピーダンス曲線とを比較すると、数値的に幾分かの
違いはあるものの、周波数による変化の特性パターンは
極めて類似しており、果肉の良否による傾向も一致して
いる。したがって、想定した図2の(d)の電気回路モ
デルは、青果物の内部品質をよく表現しているといえ
る。
【0023】また、両者の特性の数値的な違いは、想定
した抵抗体R,rとコンデンサCとの値に幾分かの違い
があることと、実際の果肉は想定した電気回路モデルほ
どに単純でないことによるものと思われるが、青果物の
良否判断には十分であり、不都合はない。
【0024】さらに、同様の電気回路モデルを用いて、
電流位相角,静電容量及び損失率と、周波数変化の関係
を測定したところ、図5の(b)に示す電流位相角曲
線,図6の(b)に示す静電容量曲線,図7の(b)に
示す損失率曲線を得た。
【0025】以上のような考察により、図1に示す青果
物100を抵抗R,rとコンデンサCとの結合体である
と想定し、この青果物100に所定の周波数の電流を通
電させて、そのインピーダンス等を測定すると、その測
定値は、青果物100の内部品質に対応するという原理
は正しいといえる。したがって、青果物100の内部品
質の良否は、図4の(a)〜図7の(a)を用い、これ
らの図において、特性値に十分な差が認められる周波数
で果肉切片の測定を行うことにより判別することができ
る。
【0026】しかし、これらは切断した試料電極を対象
としたものであり、図1に示すように、青果物100を
非破壊で測定するには、図4の(a)〜図7の(a)を
そのまま利用することはできないが、電磁誘導を利用し
て、青果物100を非破壊で間接的に測定することはで
きる。
【0027】このような原理に基づいて、上記目的を達
成するため、請求項1に係る本発明の青果物の内部品質
検査方法は、青果物に特定周波数の電流を誘導させて、
少なくとも水分の逸失及び酸度低下に対応して変化する
青果物の電気的特性を測定し、その電気的特性を指標と
して、青果物の内部品質を検査する方法としてある。
【0028】そして、好ましくは、請求項1記載の青果
物の内部品質検査方法において測定する電気的特性が、
インピーダンス,電流位相角,静電容量またはリアクタ
ンス,損失率、もしくは青果物のインピーダンス,電流
位相角,静電容量,リアクタンス,損失率のいずれかか
ら誘導される電気的特性としてある。
【0029】そして、具体的には、上記青果物の内部品
質検査方法において、上記特定周波数の電流を電磁コイ
ルに通電して、交番磁界を発生させ、この交番磁界中に
青果物を配置して、この青果物内に誘導発生する渦電流
に対応した上記電気的特性を測定し、この電気的特性を
指標として、青果物の内部品質を検査する構成としてあ
る。
【0030】本発明によれば、青果物に特定周波数の電
流を誘導させて、青果物のインピーダンス,電流位相
角,静電容量,リアクタンス,損失率またはこれらのい
ずれかから誘導される電気的特性を測定し、その電気的
特性を指標として、青果物の内部品質を検査するので、
青果物の内部褐変による不良品だけでなく、水分の逸失
及び酸度低下による不良品をも正確に判別することがで
きる。また、特定周波数の電流によって交番磁界を発生
させ、この交番磁界中に青果物を配置して、青果物の電
気的特性を測定するようにすると、特定周波数の電流を
通電させる電極を青果物に接触させる必要がないので、
非破壊及び非接触で青果物の正確な判別を行うことがで
きる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図8は、本発明の一実施形
態に係る青果物の内部品質検査方法を具体的に達成する
青果物検査装置を示すブロック図である。図8に示すよ
うに、この青果物検査装置は、発振器1と、電力増幅器
2と、変成器3と、平衡器4と、アナライザ5及びモニ
タオシロスコープ6とを備えている。
【0032】発振器1は、変成器3に交番電流S1を供
給するための可変周波数発振器であり、周波数が1kH
z〜1000kHzの範囲の交番電流を出力することが
できる。電力増幅器2は、発振器1と変成器3との間に
接続されている。この電力増幅器2は、平衡器4からの
検出信号S5をアナライザ5の検出可能範囲に増大させ
るための機器であり、発振器1からの交番電流S1を増
幅率10倍に増幅して、その交番電流S2を変成器3に
供給する機能を有する。
【0033】変成器3は、電力増幅器2に接続された一
次側コイル30と、交流ブリッジ回路を構成する検出コ
イル31及び補償コイル32とで構成されている。一次
側コイル30は、同軸上に対称に配置された検出コイル
31と補償コイル32との間に配置されている。これら
一次側コイル30,検出コイル31,補償コイル32の
線材,長さ,巻数は同一に設定されており、インダクタ
ンス等の電磁気的特性も同一に設定されて、ブリッジ平
衡をとり易くしている。
【0034】すなわち、検出コイル31,補償コイル3
2の大きさは、試料青果物100を内部に入れたとき
に、試料青果物100全体に均一な磁界が作用し、か
つ、試料青果物100が検出コイル31,補償コイル3
2に接触しない大きさに設定されている。具体的には、
試料リンゴ100の約1.5倍と考え、検出コイル3
1,補償コイル32の直径及び巻長さを共に12cmに
設定し、巻数を20回に選定した。
【0035】平衡器4は、検出コイル31による検出信
号S3と補償コイル32による検出信号S4とのレベル
調整を行う機器であり、検出コイル31からの検出信号
S3をアナライザ5に出力する機能を有する。青果物1
00が検出コイル31に挿入されていない状態では、検
出信号S3と検出信号S4は同じでなければならない
が、検出コイル31と補償コイル32との僅かな特性の
違いにより、検出信号S3,S4が異なることがある。
したがって、青果物100が検出コイル31に挿入され
ていない状態で、平衡器4からの検出信号S5の電圧レ
ベルがモニタオシロスコープ6で「0」となるように、
平衡器4を調整しておく。
【0036】アナライザ5は、作動時に、平衡器4から
の検出信号S5に基づいて、青果物100のインピーダ
ンスZ,電流位相角θ,リアクタンスX(または静電容
量),損失率D等の電気的特性を測定,演算する分析器
であり、図示しない表示器にその数値を表示する機能を
有している。
【0037】かかる構成により、発振器1から電力増幅
器2に交番電流S1が出力されると、電力増幅器2によ
って、交番電流S1が増幅率10倍に増幅され、その交
番電流S2が変成器3の一次側コイル30に供給され
る。すると、交番磁界によって、青果物100の内部品
質に応じた検出信号S3が検出コイル31に発生し、平
衡器4を介して、アナライザ5に出力される。これによ
り、アナライザ5において、入力された検出信号S5に
基づいて、青果物100のインピーダンスZ,電流位相
角θ,リアクタンスX,損失率D等の電気的特性が測
定,演算され、図示しない表示器に、その数値が表示さ
れる。
【0038】ここで、細胞の壊死による細胞壁の破壊に
よって青果物100の果肉の褐変や腐敗が生じている
と、静電容量が良品と異なり、また、水分逸失による鮮
度低下が生じていると、細胞質の抵抗体が増大し、イン
ピーダンス等が良品と異なるので、青果物100の良否
に対応した数値がアナライザ5の表示器に表示される。
【0039】なお、このように測定される各電気的特性
値は、変成器3の相互誘導係数と電力増幅器2の増幅率
とを含んだものとなるが、これらは一定の装置定数であ
るので、青果物100の内部品質を表す相対的な値とし
て用いても、何等差し支えない。ただ、相互誘導による
電力の供給は、発振器1の周波数に比例するので、周波
数の低い領域での測定は困難であり、比較的高い周波数
領域での測定に限定される。
【0040】この青果物検査装置を用いて本実施形態の
青果物の内部品質検査方法を行う前に、判別指標にする
ためのデータをとってみた。具体的には、良品,中不良
品,不良品の各青果物100を検出コイル31に挿入
し、発振器1の周波数を変化させながら、各青果物10
0の電気的特性値をアナライザ5で測定した。図9〜図
12は、測定の結果を示す電気的特性図であり、図9
は、インピーダンス曲線を示し、図10は、電流位相角
曲線を示し、図11は、リアクタンス曲線を示し、図1
2は損失率曲線を示す。なお、太曲線は良品の特性曲線
であり、細曲線は中不良品の特性曲線であり、破曲線は
不良品の特性曲線である。
【0041】本実施形態の青果物の内部品質検査方法
は、図9〜図12のデータから判別指標を設定して行
う。例えば、インピーダンスZの差によって、青果物1
00の内部品質を検査する場合には、図9のデータを用
いる。すなわち、図9に示すように、インピーダンス曲
線は、周波数80kHz〜200kHzで良品,中不良
品,不良品の特性値が交差しているので、この近傍で
は、判別できない。しかし、周波数50kHz以下で
は、不良品を明確に判別することができる。また、50
0kHz以上では、中程度以上の不良品を判別すること
ができる。
【0042】したがって、まず、発振器1の周波数を8
00kHzに設定し、良品のインピーダンス指標を50
Ω近傍、中程度以上の不良品のインピーダンス指標を2
0Ω近傍とする。そして、青果物100を手作業で検出
コイル31に入れ、アナライザ5の測定値を読み、上記
指標に基づいて、青果物100が良品か中程度以上の不
良品かを判別する。
【0043】次に、発振器1の周波数を50kHzに設
定し、不良品のインピーダンス指標を0.09Ω近傍と
して、中程度以上の不良品の青果物100をアナライザ
5で測定する。そして、上記指標に基づいて、青果物1
00が不良品か中程度以上の不良品かを判別する。
【0044】電流位相角θの差によって、青果物100
の内部品質を検査する場合には、図10のデータを用い
る。すなわち、図10に示すように、電流位相角曲線
は、周波数600kHz付近で良品,中不良品,不良品
の特性値が交差しているので、この近傍では、判別でき
ない。しかし、周波数400kHz以下では、良品,中
不良品,不良品の特性値に明確に差が生じている。した
がって、発振器1の周波数を例えば100kHzに設定
し、良品の電流位相角指標をマイナス120度近傍、中
不良品の電流位相角指標をマイナス130度近傍、不良
品の電流位相角指標をマイナス160近傍とする。そし
て、この指標に基づいて、青果物100の良品,中不良
品,不良品の判別する。
【0045】リアクタンスXの差によって、青果物10
0の内部品質を検査する場合には、図11のデータを用
いる。すなわち、図11に示すように、リアクタンス曲
線は、周波数500kHz〜600kHz付近で良品,
中不良品,不良品の特性値が交差しているので、この近
傍では、判別できない。しかし、周波数200kHz〜
400kHzの狭い範囲で、良品,中不良品,不良品の
特性値に明確に差が生じている。したがって、発振器1
の周波数を200kHz〜400kHzの範囲のいずれ
かに設定し、その周波数に対応する良品,中不良品,不
良品のリアクタンスXを指標とする。そして、この指標
に基づいて、青果物100の良品,中不良品,不良品の
判別する。
【0046】損失率Dの差によって、青果物100の内
部品質を検査する場合には、図12のデータを用いる。
すなわち、図12に示すように、損失率曲線は、周波数
600kHz近傍で大きなピーク値を有している。これ
は、上記電流位相角θがこの周波数で180度を通過し
ているが(0度と同義であり、コイルの極性を逆にした
だけの状態)、これは、青果物100の静電容量と検出
コイル31のインダクタンスとが共鳴状態になったこと
を意味している。この共鳴付近を除外した周波数範囲で
は、良品,中不良品,不良品の特性値に明確に差が生じ
ている。したがって、発振器1の周波数を上記周波数範
囲のいずれかに設定し、その周波数に対応する良品,中
不良品,不良品の損失率Dを指標とする。そして、この
指標に基づいて、青果物100の良品,中不良品,不良
品の判別する。
【0047】このように、本実施形態の青果物の内部品
質検査方法によれば、特定の周波数における青果物10
0のインピーダンスZ等の電気的特性を測定すること
で、その青果物100が良品か、中不良品か、不良品か
を非破壊で判別することができるので、青果物検査経済
の向上を図ることができると共に、内部褐変による不良
品のみでなく、水分の逸失によって鮮度低下した不良品
についても非破壊で検査することができ、検査能力の向
上を図ることができる。
【0048】なお、上記したように相互誘導による電力
の供給は、発振器1の周波数に比例するので、周波数の
低い領域での測定は困難であり、比較的高い周波数領域
での測定に限定される。そこで、低い周波数での測定に
不都合が見られる場合には、果肉の切片による測定結果
から、最も判別に好都合と推測される数10kHzの周
波数領域の信号を得るために、各コイルを、外形はその
ままで巻数のみをそれぞれ3倍の60回に増加させた装
置を用い、200kHz以下の低周波数域において青果
物100の電気的測定値をアラナイザ5で測定した。図
13〜図16は、測定の結果を示す電気的特性図であ
り、図13は、インピーダンス曲線を示し、図14は、
電流位相角曲線を示し、図15は、リアクタンス曲線を
示し、図16は損失率曲線を示す。
【0049】この場合における各電気的特性値と良否判
別は、次の通りである。インピーダンスZの差によって
判別する場合には図13のデータを用いる。図13に示
すように、50kHz〜75kHzで良否の特性値が交
差しており、その領域では判別困難であるが、30kH
z以下の周波数では中程度の不良品は正常品と同等と見
なされ、特に悪くなった不良品のみを良好に判別するこ
とができる。
【0050】電流位相角θの差によって判別する場合に
は図14のデータを用いる。図14のデータによると、
上記方法では、最も良好に判別が可能と思われる100
kHzを中心とした周波数域での測定が難しくなってい
たが、コイルの巻数増加で10kHzまでの低い周波数
での測定が可能となり、特に20〜50kHzの近傍に
おいては周波数の変化に対して電流位相の変化が少な
く、良否の程度に比例的な値で安定した判別ができる。
【0051】リアクタンスXの差によって判別する場合
には図15のデータを用いる。図15に示すように、良
好な判別ができる周波数域が57kHz〜150kHz
の範囲に低下した。この範囲の周波数域においては、ほ
ぼ良否の程度に比例的な値での判別が可能である。
【0052】損失率Dの差によって判別する場合には図
16のデータを用いる。図16に示すように、広範囲の
周波数域で良否の程度と良い相関のある値を示すもの
の、100kHz以上では周波数による変化が大きいの
で判別には不都合を生じ易いが、それ以下の周波数では
その変化も少なく安定した判別ができる。すなわち、複
数の周波数を組み合わせて、青果物の検査を行なうよう
にすることも可能である。
【0053】このように、図9〜図12に示すデータ
(比較的高い周波数領域)だけでは十分正確な判別が行
なえない場合には、図13〜図16に示すデータ(低い
周波数領域)を補完的に用いて、より正確な判別を行な
うようにすることが可能となる。
【0054】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、発明の要旨の範囲内において、種々の
形態をとることができる。例えば、本実施形態では、青
果物100を一個ずつ、手作業で検出コイル31に挿入
するようにしたが、ゴム製ベルト等の絶縁物からなるコ
ンベア装置に青果物100を載せ、検出コイル31内を
通過させるようにして、多数の青果物100を連続的か
つ自動的に検査することもできる。
【0055】また、本実施形態では、発振器1の周波数
の切換やアナライザ5の作動を手動で行い、アナライザ
5の表示器を見ながら、青果物100の良否を判別する
ようにしたが、コンピュータを上記青果物検査装置に接
続して、発振器1の周波数切換やアナライザ5の作動の
制御,及び良否の判別を自動的に行うようにすることが
できることは勿論である。手動型の専用青果物検査装置
や上記コンピュータを内蔵した型の専用青果物検査装置
を専用の電子回路にて構成することができることも明ら
かである。さらに、変成器3のコイル配置や電気的平衡
をとる回路においては、本実施形態の変成器3の構造に
限定されるものではなく、従来周知の金属検出器等に用
いられている各種の方式を適用することができることは
勿論である。
【0056】またさらに、本実施形態では、青果物10
0としてリンゴを用い、その長期保存中に発生する水分
の逸失と酸度低下、及び内部褐変を例に取って説明した
が、青果物の果肉の劣化を細胞壁の破壊と想定して模擬
した電気回路モデルによる電気的特性と、細胞壁破壊を
生じた実際の果肉の電気的特性とが良好に一致するの
で、水分の逸失と酸度低下、及び内部褐変した青果物だ
けでなく、細胞壁破壊によって変化した青果物の判別に
も適用することができる。例えば、温度制御によって追
熟処理を行う西洋梨やキーウイフルーツ等の青果物で
は、徃々にして加熟によって果肉が軟化した不良品が多
発する。これは、細胞の壊死によって細胞壁の破壊が生
じたためであり、このような青果物は本発明を適用する
ことができる好例といえる。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明の青果物の内部品質
検査方法によれば、青果物の内部褐変による不良品だけ
でなく、水分の逸失及び酸度低下による不良品をも判別
することができるので、種々要因による不良品の青果物
を正確に判別することができるという効果がある。ま
た、特定周波数の電流によって発生させた交番磁界中に
青果物を配置し、この青果物の電気的特性を測定するよ
うにすることで、非破壊及び非接触で青果物の正確な判
別を行うことができるので、青果物検査経済の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す構成図である。
【図2】青果物の電気回路モデルを説明するための回路
図であり、図2の(a)は各細胞の電気回路モデルであ
り、図2の(b)は複数の細胞の電気回路の接続状態を
示す回路図であり、図2の(c)は図2の(b)の回路
の接続状態を変えた回路図であり、図2の(d)は細胞
全体を2つの抵抗体とコンデンサとで模擬した回路図で
ある。
【図3】インピーダンス測定時に模擬される電気回路図
であり、図3の(a)は低角周波数における回路モデル
であり、図3の(b)は高角周波数における回路モデル
であり、図3の(c)は中間の角周波数における等価回
路モデルである。
【図4】本発明の原理に基づくインピーダンス特性を示
す線図であり、図4の(a)は果肉切片のインピーダン
ス特性を示し、図4の(b)は電気回路モデルのインピ
ーダンス特性を示す。
【図5】本発明の原理に基づく電流位相角特性を示す線
図であり、図5の(a)は果肉切片の電流位相角特性を
示し、図5の(b)は電気回路モデルの電流位相角特性
を示す。
【図6】本発明の原理に基づく静電容量特性を示す線図
であり、図6の(a)は果肉切片の静電容量特性を示
し、図6の(b)は電気回路モデルの静電容量特性を示
す。
【図7】本発明の原理に基づく損失率特性を示す線図で
あり、図7の(a)は果肉切片の損失率特性を示し、図
7の(b)は電気回路モデルの損失率特性を示す。
【図8】本発明の一実施形態に係る青果物の内部品質検
査方法を具体的に達成する青果物検査装置を示すブロッ
ク図である。
【図9】図8の青果物検査装置の測定によって得られた
インピーダンス曲線図である。
【図10】図8の青果物検査装置の測定によって得られ
た電流位相角曲線図である。
【図11】図8の青果物検査装置の測定によって得られ
たリアクタンス曲線図である。
【図12】図8の青果物検査装置の測定によって得られ
た損失率曲線図である。
【図13】低周波数領域において測定したインピーダン
ス曲線図である。
【図14】低周波数領域において測定した電流位相角曲
線図である。
【図15】低周波数領域において測定したリアクタンス
曲線図である。
【図16】低周波数領域において測定した損失率曲線図
である。
【符号の説明】
1 発振器 2 電力増幅器 3 変成器 4 平衡器 5 アナライザ 30 一次側コイル 31 検出コイル 32 補償コイル 100 青果物 R,r 抵抗体 C コンデンサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 青果物に特定周波数の電流を誘導させ
    て、少なくとも水分の逸失及び酸度低下に対応して変化
    する青果物の電気的特性を測定し、その電気的特性を指
    標として、青果物の内部品質を検査することを特徴とし
    た青果物の内部品質検査方法。
  2. 【請求項2】 上記測定する電気的特性が、インピーダ
    ンスである請求項1記載の青果物の内部品質検査方法。
  3. 【請求項3】 上記測定する電気的特性が、電流位相角
    である請求項1記載の青果物の内部品質検査方法。
  4. 【請求項4】 上記測定する電気的特性が、静電容量ま
    たはリアクタンスである請求項1記載の青果物の内部品
    質検査方法。
  5. 【請求項5】 上記測定する電気的特性が、損失率であ
    る請求項1記載の青果物の内部品質検査方法。
  6. 【請求項6】 上記測定する電気的特性が、青果物のイ
    ンピーダンス,電流位相角,静電容量,リアクタンス,
    損失率のいずれかから誘導される電気的特性である請求
    項1記載の青果物の内部品質検査方法。
  7. 【請求項7】 上記特定周波数の電流を電磁コイルに通
    電して、交番磁界を発生させ、この交番磁界中に青果物
    を配置して、この青果物内に誘導発生する渦電流に対応
    した上記電気的特性を測定し、この電気的特性を指標と
    して、青果物の内部品質を検査する請求項1〜5または
    6記載の青果物の内部品質検査方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008032556A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Takara Keiki Seisakusho:Kk 果菜類の非破壊品質評価装置及び非破壊品質評価方法
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