JP2011236692A - 雨水貯留設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】雨水とともに流入した土砂が雨水の貯留空間に堆積するのを抑制することができる雨水貯留設備を提供する。
【解決手段】複数個の充填部材10を、地下空間に縦横かつ上下に積層してなる雨水貯留設備1において、雨水を通過させるとともに雨水に混入した土砂を捕捉する土砂捕捉壁20と、雨水貯留設備1の底部に設けられ、沈降した土砂及び土砂捕捉壁20により捕捉された土砂を外部に排出する土砂排出溝30を備える。土砂捕捉壁20は、雨水の流入箇所を取り囲むように設けられ、雨水に混入した土砂が雨水の貯留空間に広がるのを抑制する。
【選択図】図4

Description

本発明は、豪雨時における雨水を貯留するための雨水貯留設備に関し、特に流入した雨水に含まれる土砂の拡散を抑制し、土砂を効率的に排出する機能を有する雨水貯蔵設備に関する。
ビルや路面舗装によって地表が覆われている現代の都市環境では、雨水は地中への浸透が遮られ、都市型洪水や地下水の減少などを引き起こしている。そのため、国や多くの自治体では、雨水を一時的に貯留するための雨水貯留設備の設置を積極的に進めている。
このような雨水貯留設備としては、例えば特許文献1に記載されたものが挙げられる。特許文献1に記載された従来の雨水貯留設備は、予め掘り下げられた地面の凹部に、プラスチック製の複数の充填ブロックが積み上げられ、雨水の貯留空間を確保している。このような雨水貯留設備に流入する雨水には土砂が混入しており、雨水とともに流入した土砂は雨水の貯留空間に堆積する。そのため、堆積した土砂による貯留空間の減少を防ぐために、定期的に雨水貯留設備内を清掃し土砂を排出する必要がある。しかしながら、このような土砂の排出は手作業による部分が大きく、メンテナンスが大変であるという問題があった。
このような雨水貯留設備のメンテナンスという点に着目して、清掃を容易にすることができる技術としては、例えば特許文献2に記載されたものがある。この技術は、プラスチック製の雨水貯留設備の底面に泥水の流れる勾配を設けるとともに、泥水を集めるための凹状溝を設置し、雨水貯留設備内に流入した土砂を積極的に排出しようとするものである。
特開昭63−268823号公報 特開2008−38339号公報
しかしながら、特許文献2に開示された技術によれば、雨水貯留設備内に流入した土砂を容易に排出することはできるものの、充填ブロックの隅々に堆積した土砂を完全に排出することは困難である。さらに、特許文献2に記載の技術では、貯留空間内に洗浄用の配管を敷設する必要があるため、建設コストがかさむという問題もある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、雨水とともに流入した土砂が雨水の貯留空間に堆積するのを抑制することができる雨水貯留設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の実施形態に係る雨水貯留設備は、複数個の充填ブロックを、地下空間に縦横かつ上下に積層して雨水貯留空間を形成してなる雨水貯留設備において、前記雨水貯留空間は、その一部に、雨水流入時に雨水を通過させるとともに雨水に混入した土砂を捕捉する土砂捕捉壁で周囲が区画された雨水流入空間を有し、前記雨水流入空間に流入した前記雨水が前記土砂捕捉壁で前記土砂を分離した状態で、前記雨水貯留空間に流入して貯留されるようにしたことを特徴とする。
前記雨水流入空間と雨水貯留空間の底部に、前記沈降した土砂及び前記土砂捕捉壁により捕捉された土砂を貯留設備外に排出する土砂排出溝をさらに備えることが好ましい。
前記土砂捕捉壁は前記充填ブロックに固定され、前記雨水流入空間を区画するように前記雨水貯留設備の底部から所定の高さ位置まで立設することが好ましい。
前記土砂捕捉壁の上方に、浮遊物を捕捉するスクリーン壁を設けることが好ましい。
前記土砂捕捉壁は、雨水を通過させるとともに雨水に混入した土砂を捕捉する、所定目合いの織布あるいは長繊維不織布土砂捕捉シートを張設することが好ましい。
前記土砂排出溝は、前記雨水流入空間を除いた部分に蓋を設けることが好ましい。
本発明によれば、雨水とともに流入した土砂が雨水の貯留空間に堆積するのを抑制することができる雨水貯留設備を提供することができる。
本発明の実施形態に係る雨水貯留設備の概略平面図。 本発明の実施形態に係る雨水貯留設備を構成する充填ブロックを示す図であり、(a)は充填ブロックの斜視図、(b)は組み合わされた充填ブロックの断面図。 図1中の矢視III−IIIで示した雨水貯留設備の断面図。 図1中の矢視IV−IVで示した雨水貯留設備の断面図。 本発明の実施形態に係る雨水貯留設備を構成する土砂捕捉壁の分解斜視図。 図3中の“VI”部の拡大断面図。 図1中の矢視矢視IV−IVで示した雨水貯留設備の断面図であり、(a)は貯留する雨水の水位が土砂捕捉壁よりも低い場合、(b)は貯留する雨水の水位が土砂捕捉壁よりも高い場合。 本発明の他の実施形態に係る雨水貯留設備の断面図。
以下、本発明の実施形態に係る雨水貯留設備を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係る雨水貯留設備1の概略平面図、図2は本発明の実施形態に係る雨水貯留設備1を構成する充填ブロック10を示す図であり、(a)は充填ブロック10の斜視図、(b)は組み合わされた充填ブロック10の断面図を示している。なお、図1に示すマトリクス状に区切られた区画は、それぞれが図2に示す充填ブロック10の一つに対応しているものとする。
本発明の実施形態に係る雨水貯留設備1に形成される雨水の貯留空間は、地表面から所定深さまで掘削された凹部(不図示)に、図2に示す充填ブロック10が積み上げられて形成されている。充填ブロック10には複数の貫通孔(不図示)が形成されているため、雨水は充填ブロック10内にも充填される。
充填ブロック10は、例えばポリプロピレンや、ポリエチレン、あるいはポリスチレンなどの合成樹脂から形成されており、その寸法は人が容易に持ち運びできる程度の大きさに設定されている。図2(a)に示すように、充填ブロックは、正方形をなした平板状のベース板11と、このベース板11に立設した先細形状の4つの円柱体12とを有している。円柱体12の先端面(図中の上端面)には、この先端面から突出した2つの結合突起11aと、他の充填ブロック10に形成された結合突起11aと嵌合可能な2つの結合孔11bとが形成されている。なお、2つの充填ブロック10が円柱体12の先端面を相対するように配され、一方の充填ブロック10の結合突起11aが他方の充填ブロック10の結合孔11bに挿嵌されることにより、2つの充填ブロック10は一体化される。
また、ベース板11における図2(a)中の下面(以下、単に下面と記載する)には、円柱体12の先端面に形成された結合突起11a及び結合孔11bと同様の結合突起12aと結合孔12bとが形成されている。なお、2つの充填ブロック10がベース板11の下面を相対するように配され、一方の充填ブロック10の結合突起12aが他方の充填ブロック10の結合孔12bに挿嵌されることにより、2つの充填ブロック10は一体化される(図2(b))。
このように、充填ブロック10は、一方の充填ブロック10に形成された結合突起11a、12aが、他方の充填ブロック10に形成された結合孔11b、12bに挿嵌されることにより一体化され、地表面に形成された凹部に積み上げられる。なお、このように積み上げられて一体化された充填ブロック10は、地表面に形成された凹部に複数設置されて、雨水の貯留空間が形成されている。
なお、図1に示すように、本実施形態に係る雨水貯留設備1においては、充填ブロック10が設置されない箇所が2箇所設けられている。このように充填ブロック10を設置しない箇所を設けることにより、作業員の作業スペース15a,15bを確保している。2つの作業スペース15a,15bのうち、図1中の右上部に形成された作業空間15aは、地表面から作業員が侵入するための第1のマンホール36に接続されており、図1中の左上部に形成された作業用空間15bは第2のマンホール37に接続されている。
また、図1に示すように、雨水貯留設備1には、第1のマンホール36の近傍に雨水が流入するための流入管32が接続されている。流入管32は、河川等の取水口に接続されており、流入桝33を介して雨水を雨水貯留設備1に導く。
図3は、図1中の矢視III−IIIで示した雨水貯留設備1の断面図であり、特に、第1のマンホール36の近傍に着目した図である。また、図4は、図1中の矢視IV−IVで示した雨水貯留設備1の断面図を示しており、特に第1のマンホール36の近傍、及びオリフィス桝35近傍に着目した図である。図3に示すように、本実施形態に係る雨水貯留設備1は、高さ方向に積み上げられて一体化された4つの充填ブロック10が複数設置されて、雨水の貯留空間が形成されている。最上段の充填ブロック10の天端には、プラスチック板(不図示)及び遮水シート(不図示)等が敷設されており、雨水貯留設備1内への雨水や土砂の浸入が防止されている。さらにその上部には、地表面に掘削された凹部を埋め戻すための埋め戻し土39が施工されている。埋め戻し土39には、作業スペース15aに接続された第1のマンホール36が形成されており、作業員はこの第1のマンホール36から雨水貯留設備1内に入ることができる。なお、第1のマンホール36の上部には、この第1のマンホール36を開閉可能なマンホール蓋38が設置されている。
また、雨水貯留設備1は、積み上げられた充填ブロック10の2段分の高さにおおよそ相当する土砂捕捉壁20で区画された雨水流入空間を備えている。図1に示すように、土砂捕捉壁20は、流入管32の接続箇所を取り囲むように設けられている。土砂捕捉壁20は、土砂が混入した雨水が流入管32から雨水貯留設備1の雨水流入空間内に流入して土砂捕捉壁20を通過する際、土砂を捕捉して雨水を通す、いわゆるフィルタ機能を備えている。そのため、流入管32から雨水貯留設備1へ雨水が流入してくると、雨水はまず土砂捕捉壁20に囲まれた雨水流入空間(以下、沈砂機能を考慮した構造部位として沈砂部16と記す。)に流入する。そして、流入した雨水に混入した土砂は、沈砂部16で沈降し、また土砂捕捉壁20に捕捉されて沈砂部16に沈降する。このように、沈降した土砂は、雨水とともに雨水貯留設備1の底部に形成された土砂排出溝30から外部に排出される。なお、この土砂排出溝30の上部には、雨水が土砂排出溝30を流れる際に、混入した土砂を巻き上げて沈砂部16の外に広がらないように、沈砂部16の一部を除いて排出溝用の蓋31が設置されている。
図4に示すように、雨水とともに土砂排出溝30から排出される土砂はオリフィス桝35に導かれる。オリフィス桝35には雨水を放流するための吐出孔35aが設けられており、雨水の放流量が調整される。そして、雨水は放流管34を介して放流される。なお、土砂排出溝30から排出された土砂はオリフィス桝35の底部に堆積する。そのため、オリフィス桝35に堆積した土砂は、定期的に吸引され除去される。なお、オリフィス桝35には上部蓋40が設置されており、通常時はオリフィス桝35の上部は閉じられている。
このように、雨水貯留設備1に流入した土砂は、その大半が沈砂部16で沈降し集積される。そして、集積された土砂は、土砂排出溝30により外部に導かれる。そのため、雨水貯留設備1内、特に沈砂部16の外には土砂はほとんど堆積することはない。
次に、土砂捕捉壁20について詳細に説明する。図5は本発明の実施形態に係る雨水貯留設備1を構成する土砂捕捉壁20の分解斜視図であり、また図6は、図3中の“VI”部の拡大断面図を示しており、土砂捕捉壁20の取付状況を示した図である。
図5に示すように、土砂捕捉壁20は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂から形成された2つのシート保持材21と、これらのシート保持材21間に狭持された土砂捕捉シート22を備えている。シート保持材21は、方形の平板部21aと、この平板部21aの外縁から立設したつば部21cとから構成されている。シート保持材21の平板部21aには、雨水を通過させるための複数の水抜孔21bが形成されている。
土砂捕捉シート22は、雨水に混入した土砂を捕捉するとともに雨水を通過させるフィルタ機能を有するシートである。土砂捕捉シート22は、2つのシート保持材21に挟まれており、これらのシート保持材21が取付ボルト23により連結されることにより狭持されている。雨水は、一方のシート保持材21に形成された水抜孔21bから土砂捕捉シートを通過し、他方のシート保持材21に形成された水抜孔21bを通ることにより、土砂捕捉壁20を通過する。そのため、土砂捕捉壁20が有する雨水の透水能力は、平板部21aに形成された水抜孔21bの総面積、及び土砂捕捉シート22の透水係数により評価することができる。
土砂捕捉シート21に求められる具体的な機能としては、雨水に混入した土砂を確実に捕捉できるとともに、適切な透水係数を確保でき、また、洗浄後の土砂の捕捉機能の回復が見込まれ、さらに、経年劣化の進行が遅い等が挙げられる。
発明者は、シートが土砂を捕捉する性能の目安となる捕捉率や、シートの透水係数に関する試験を、複数種のシートと土砂とを用いて実施した。より具体的には、ポリエステル製の長繊維不織布(以下、単に不織布とも記載する)と、ポリプロピレン製の延伸テープの織布、編物(品名:パイオランPPYシート#3000、ダイヤテックス社製)(以下、単に織布とも記載する)とを用い、関東ローム、フライアッシュ、真砂土について試験を実施した。なお、シートの透水係数に関する試験では、高圧洗浄機によりシートを洗浄することによって回復する透水係数の程度について調べることを主目的とした。また、土砂の捕捉率とは、所定量の土砂が撹拌された水をシートに透水させた際に、シートが捕捉した土砂の乾燥重量と、予め水に混入させた土砂の乾燥重量との比率を表わしている。
試験の結果、土砂の捕捉率に関しては、織布、不織布ともに、90%以上の土砂を捕捉し、土砂を捕捉するフィルタとして実用上十分な機能を発揮することが確認された。なお、土砂の捕捉率に関しては、シートの目合いの程度による影響が大きいが、適度に細かな目合いのシートを選定することにより、土砂を適切に捕捉することが可能であることが示された。
また、シートの洗浄後の透水係数の回復に関しては、不織布による場合、試験開始前の当初透水係数の65〜75%程度まで透水係数は回復した。一方、織布では、試験開始前の当初透水係数の95%の高い透水係数の回復が示された。これは、不織布に関しては、土砂粒子が不織布の空隙に入り込み、高圧洗浄機による洗浄では入り込んだ土砂粒子を除去できなかったためだと考えられる。これに対し、織布に関しては、高圧洗浄機による洗浄で土砂粒子が織布から確実に除去されたため、高い透水係数の回復率を示したと考えられる。このように、土砂捕捉シート22の透水係数の回復率の点を考慮した場合、織布を土砂捕捉シート22に用いるのがよいことが判明した。
なお、土砂捕捉シート22の透水係数については、沈砂部16に流入した雨水をスムーズに土砂捕捉壁20を通過させるために、おおよそ1×10-3cm/sec以上のものを使用するのがよい。
また図1に示すように、土砂捕捉壁20は、複数の充填ブロック10にそれぞれ取り付けられて沈砂部16を形成する。従って、隣接する土砂捕捉壁20間に隙間が形成されていると、土砂がこの隙間を通り沈砂部16外に流出することとなる。このような土砂の流出を防止するため、土砂捕捉シート22は複数のシート保持材21に相当する大きさに設定され、土砂捕捉壁20間に土砂捕捉シート22の接続位置を設けないのがよい。また、雨水貯留設備1の構築上、土砂捕捉シート22に接続箇所を設ける必要がある場合には、接続箇所を隣接するシート保持材の間、あるいはその近傍をかわすように設けるのがよい。
このようにして形成された複数の土砂捕捉壁20は、それぞれが所定の充填ブロック10に固定されて、沈砂部16を形成する。図6に示すように、土砂捕捉壁20は、外縁から外側に向けて張り出したつば部21cが、充填ブロック10のベース板11に狭持されている。これにより、土砂捕捉壁20は、充填ブロック10に固定されるとともに、固定箇所からの土砂の流出が防止される。
次に、このように構築される雨水貯留設備1の作用について説明する。図7は、図1中の矢視IV−IVで示した雨水貯留設備1の断面図であり、(a)は雨水の水位が土砂捕捉壁20よりも低い場合、(b)は雨水の水位が土砂捕捉壁20よりも高い場合を示している。なお、図中の矢印は、雨水の流れを示している。
集中豪雨により、河川の水位が上昇したり、下水による雨水の放水能力に限界が近づいたりすると、流入管から雨水が雨水貯留設備1内に流入される。前述したように、流入する雨水は沈砂部16に流れ込むため、雨水に混入した土砂のうち粒径が大きな土砂は、沈砂部16の底部に沈降する。一方、流入した雨水は、図7(a)に示すように、図中矢印で示すように土砂捕捉壁20を通過する。その際、雨水に混入した土砂は、土砂捕捉壁20を通過することができず、沈砂部16にとどまることとなる。このように、雨水に混入した土砂は沈砂部16にとどめられ、沈砂部16外に広がるのを防止することできる。
図7(a)の状態から、さらに雨水貯留設備1内に雨水が流入し続けると、貯留水位は上昇を続け、やがて土砂捕捉壁20の高さ位置にまで到達する。そして、さらに貯留水位が上昇すると、雨水は土砂捕捉壁20を越流するようになる。このように土砂捕捉壁20を越流する雨水には多少の土砂が混入するが、その量は極めてわずかである。その理由として、以下の点が挙げられる。
前述したように、ある程度の粒径以上の土砂は拡散することなく沈砂部16で沈降するため、沈砂部16の外に広がることはない。また、図7(b)に示した状況は、既に初期流入時の段階ではないため、雨水に混入する土砂の量は初期流入時と比べ少ない。従って、貯留水位が土砂捕捉壁20の高さを越えたとしても、土砂捕捉壁20を越える土砂の量は非常に少ないものとなる。
また、図7(b)の状況から、雨水貯留設備1の貯留水位が低下していくと、やがて土砂捕捉壁20を通過する雨水の流れは、図7(a)に示す矢印の方向とは反対の方向となる。このように、土砂捕捉壁20が逆方向の流れを受けることにより、土砂捕捉シート22に入り込んだ土砂は除去され、土砂捕捉シート22のフィルタ機能は回復される。
上述したような本発明の実施形態に係る雨水貯留設備1を用いることにより、以下のような効果を奏する。
雨水の流入箇所の近傍に、土砂捕捉壁20による沈砂部16を形成することにより、土砂捕捉壁20が雨水に混入した土砂を捕捉し沈砂部16外に広がるのを防止する。そのため、雨水貯留設備1内における土砂の堆積箇所を、沈砂部16に限定することでき、雨水貯留設備の清掃を極めて容易に実施することができ、メンテナンス費用を低減することができる。また、土砂捕捉壁20は、工場で製造された部品により構成されており、また施工の際はこれらの部品を現場にて組み立てるだけよいため、材料費や施工費を低く抑えることができる。
また、雨水貯留設備1の沈砂部16に堆積した土砂を外部に排出するための土砂排出溝30が形成されていることにより、堆積した土砂を速やかに排出することが可能となる。そのため、雨水貯留設備1内の清掃の頻度を軽減することができる。
本発明は上述した実施形態に限られず、様々な応用、変形が可能である。図8は本発明の他の実施形態に係る雨水貯留設備の断面図を示している。本実施形態の雨水貯留設備50においては、ゴミ等の浮遊物を捕捉するためのスクリーン壁25とフラップゲート41とが設けられており、これらの点を除いて上記の雨水貯留設備1とは同様の構成である。そのため、図8においては、上記の雨水貯留設備1と同様の部材については、同じ符号を付している。
スクリーン壁25は、ビニール類や紙類、あるいはプラスチック片等の浮遊性の物体を捕捉するもので、例えば、図5に示したシート保持材21のように、複数の水抜孔21bが形成されているものであってもよいし、防錆処理が施された金属製の網であってもよい。スクリーン壁25は、図8に示すように、土砂捕捉壁20の上方に設けられている。これにより、浮遊性の物体はスクリーン壁25に捕捉され、雨水貯留設備50内で広がるのを防止できる。
フラップゲート41は、土砂排出溝30とオリフィス桝35との接続箇所に設けられ、土砂がオリフィス桝35から沈砂部15に向けて逆流するのを防止する。
なお、上述した実施形態に係る雨水貯留設備1の貯留空間の高さは、4つの充填ブロック10の積み上げ高さにより形成された場合について説明した。しかしながら、積み上げる充填ブロック10の数は特に限定されるものではなく、所望の雨水の貯留量をもとに適宜積み上げ数を設定することが可能である。
また、雨水貯留設備1に設けられる、雨水流入空間としての沈砂部16の大きさも、適宜設定することができる。例えば、粒径が小さい土砂が流入すると想定される場合は、土砂捕捉壁20により取り囲む範囲を大きくしたり、土砂捕捉壁20の高さ(例えば貯留空間に対する高さ比)を高くするなどして、雨水流入空間としての沈砂部16の大きさを自由に設定することができる。例えば、土砂捕捉壁20を貯留空間の全高にわたって形成するようにしてもよい。
また、土砂捕捉壁20は、土砂捕捉シート22を2つのシート保持材21で狭持する構成であると説明したが、このような形態に限定されるものではない。例えば、接着剤を用いて土砂捕捉シート22をシート保持材21に貼付して、土砂捕捉壁20を形成してもよいし、シート保持材21が形成された充填ブロック10により雨水の流入箇所の近傍を囲い、土砂捕捉シート22をシート保持材21に貼付する構成としてもよい。さらに、土砂捕捉シート22を溶融状態として、シート保持材21に溶着する構成としてもよい。これによりシート保持材21と土砂捕捉シート22との接続箇所からの土砂の流出を防止することができる。
1 雨水貯留設備
10 充填ブロック
11 ベース板
12 円柱体
16 沈砂部(雨水流入空間)
20 土砂捕捉壁
21 シート保持材
22 土砂捕捉シート
30 土砂排出溝
31 排出溝蓋
35 オリフィス桝
35a 吐出孔
36 第1マンホール
37 第2マンホール
39 埋め戻し土

Claims (6)

  1. 複数個の充填ブロックを、地下空間に縦横かつ上下に積層して雨水貯留空間を形成してなる雨水貯留設備において、
    前記雨水貯留空間は、その一部に、雨水流入時に雨水を通過させるとともに雨水に混入した土砂を捕捉する土砂捕捉壁で周囲が区画された雨水流入空間を有し、
    前記雨水流入空間に流入した前記雨水が前記土砂捕捉壁で前記土砂を分離した状態で、前記雨水貯留空間に流入して貯留されるようにしたことを特徴とする雨水貯留設備。
  2. 前記雨水流入空間と雨水貯留空間の底部に、沈降した土砂及び前記土砂捕捉壁により捕捉された土砂を貯留設備外に排出する土砂排出溝をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の雨水貯留設備。
  3. 前記土砂捕捉壁は前記充填ブロックに固定され、前記雨水流入空間を区画するように前記雨水貯留設備の底部から所定の高さ位置まで立設されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の雨水貯留設備。
  4. 前記土砂捕捉壁の上方に、浮遊物を捕捉するスクリーン壁が設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の雨水貯留設備。
  5. 前記土砂捕捉壁は、雨水を通過させるとともに雨水に混入した土砂を捕捉する、所定目合いの織布あるいは長繊維不織布からなる土砂捕捉シートが張設されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の雨水貯留設備。
  6. 前記土砂排出溝は、前記雨水流入空間を除いた部分に蓋が設けられたことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の雨水貯留設備。
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