以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図3に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のそれぞれに対応して、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第1始動入賞口に対応した表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第2始動入賞口に対応した表示領域のうち左端の表示部位)を赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)が成立したときには、例えば第1始動入賞口に対応した表示部位のうちの1つ(例えば青色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。また、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)が成立したときには、例えば第2始動入賞口に対応した表示部位のうちの1つ(例えば赤色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、特図ゲームに対応した可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより実行される特図ゲームにて可変表示される特別図柄を、飾り図柄とは別個に特定可能として表示する特別図柄可変表示エリアが設けられていてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されたことに対応して、特別図柄可変表示エリアにて特別図柄の可変表示に対応した「◎」や「○」、「×」などを示す演出画像の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了して確定特別図柄が停止表示されることに対応して、特別図柄可変表示エリアにて確定特別図柄に対応して予め定められた「◎」や「○」、「×」などの演出画像を停止表示すればよい。例えば、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄である場合には特別図柄可変表示エリアに「◎」(確変の場合)や「○」(非確変の場合)を停止表示し、ハズレ図柄である場合には「×」を停止表示すればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図3に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図3に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持できるスティックコントローラ30が取り付けられている。図2は、スティックコントローラ30の構成例を示している。スティックコントローラ30は、遊技者が把持して傾倒操作することなどにより多方向(例えば前後左右の4方向や斜めを加えた8方向、さらには、これらの中間を含めた、より多くの方向など)に指示操作が可能な操作桿30Aを含み、操作桿30Aの所定位置(例えば遊技者が操作桿30Aを把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン31Aが設けられている。トリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿30Aの内部には、トリガボタン31Aに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ35Aや、操作桿30Aを振動させるための振動モータ34などが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ30の下部における下皿の本体内部などには、操作桿30Aに対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット32が設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニット32は、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿30Aの中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿30Aの中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ30の取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ30の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35B(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ30の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
スティックコントローラ30に設けられたトリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作がてきるように構成されている。その一方で、プッシュボタン31Bは、スティックコントローラ30とは別個に上皿を形成する遊技機用枠3の所定位置に設けられており、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを把持しない状態などにおいて、操作手で押下操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。したがって、トリガボタン31Aは、プッシュボタン31Bに比べて、連続的な指示操作となる連打操作が困難である。
遊技機用枠3の内部において、下皿の上方にあたる所定位置には、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風するための送風ファン33が設けられている。送風ファン33は、例えばスティックコントローラ30を用いた演出動作が実行されるときに、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34により操作桿30Aを振動させる動作などに伴って、スティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風することができればよい。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図3に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。すなわち、特図変動時間は、特別図柄の可変表示を開始させてから可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示するまでの所要時間(可変表示時間)である。そして、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示された後に制御される大当り遊技状態では、所定期間(例えば29秒間)が経過するまで、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入するまで、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が大入賞口を開放状態とすることにより、大入賞口を含めた特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。こうした大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数は、例えば「15」といった、予め定められた任意の回数であればよい。なお、ラウンドの実行回数が「15」となる大当り遊技状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。大当り遊技状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに所定個数(例えば「15」)の出玉(賞球)が景品遊技媒体として払い出される。
大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数としては、「15」となる場合の他に、例えば「2」となる場合や、「16」となる場合といった、複数種類の回数が予め定められていてもよい。また、ラウンドの実行回数を異ならせるとともに、大入賞口を開放状態とする上限期間を異ならせるようにしてもよい。例えば、ラウンドの実行回数が「2」となる場合には、「15」となる場合よりも、大入賞口を開放状態とする上限期間が短くなるようにしてもよい。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとなる時短状態に制御され、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)を短縮する時間短縮制御(時短制御)が行われる。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄のうち「3」の数字を示す特別図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、時短状態とはならずに通常状態となるようにしてもよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「非確変大当り」(「通常大当り」ともいう)と称される。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「5」や「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとなる確変状態に制御され、例えば通常状態に比べて特図変動時間を短縮する時間短縮制御(時短制御)が行われるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。こうした確変制御は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続すればよい。確変状態における時短制御は、時短状態の場合と同様に、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、終了してもよい。あるいは、確変状態における時短制御は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。
一例として、「5」又は「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときには、時短制御を終了させる。その一方で、確変制御は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる。
他の一例として、「5」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときには、時短制御を終了させる。その一方で、確変制御は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる。また、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御と時短制御をともに継続させる。
確変制御とともに時短制御が行われる確変状態は、高確高ベース状態とも称される。また、確変制御のみが行われて時短制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。さらに、確変制御が行われずに時短制御のみが行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御と時短制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。このように、確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御が行われる高確高ベース状態の他に、確変制御のみが行われて時短制御が行われない高確低ベース状態が含まれていてもよい。
「5」の数字を示す特別図柄は、第1確変大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち第1確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第1確変大当り」と称される。「7」の数字を示す特別図柄は、第2確変大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち第2確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第2確変大当り」と称される。なお、非確変大当り図柄「3」や第1確変大当り図柄「5」、および第2確変大当り図柄「7」は、一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、確変状態や時短状態において時短制御が行われる期間(時短制御期間)と同一であればよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に表示されている飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、一旦表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、複数種類の擬似連チャンス目のうち、いずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、スーパーリーチのリーチ演出が実行される可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性、「第1確変大当り」あるいは「第2確変大当り」となる可能性などが高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作などのように、任意の演出対象物による演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出用模型などの動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目となる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出対象物における演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。具体的な一例として、「キャラクタ予告」や「操作時予告」といった、複数種類の予告演出が実行可能に設定されていればよい。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
「キャラクタ予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。ここで、キャラクタ画像の表示としては、飾り図柄とは別個のキャラクタ画像を静止表示あるいは動作表示(アニメーション表示)させるものであってもよいし、飾り図柄と一体的に可変表示されるキャラクタ画像を、飾り図柄の可変表示とは異なる表示形態で動作表示(アニメーション表示)させるものであってもよい。
「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者によりスティックコントローラ30のトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)や、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)がなされたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示を変更することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。一例として、「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、ボタン操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。ボタン操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるトリガボタン31Aやプッシュボタン31Bへの操作行為を促す演出動作であればよい。遊技者による操作行為を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。こうしたボタン操作促進演出が行われるときには、遊技者による操作を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内にトリガボタン31Aやプッシュボタン31Bへの操作がトリガセンサ35Aやプッシュセンサ35Bによって検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、ボタン操作促進演出の実行を停止するとともに、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させることといった、各種の演出動作が実行される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合や第1確変大当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」の可変表示態様と称され、大当り種別が「非確変」であるともいう。こうして「非確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態が終了すると、時短状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が第1確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第1確変」の可変表示態様と称され、大当り種別が「第1確変」であるともいう。こうして「第1確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態が終了すると、確変状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち第2確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄が第2確変大当り図柄となる場合であっても、確定飾り図柄として非確変大当り組合せを構成する非確変図柄が揃って停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が第2確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せや非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第2確変」の可変表示態様と称され、大当り種別が「第2確変」であるともいう。こうして「第2確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態が終了すると、確変状態に制御される。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、確変昇格演出の一種として、再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」または「第1確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「第2確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選成功演出が実行されることもあれば、再抽選失敗演出が実行されることもある。こうした再抽選失敗演出と再抽選成功演出とを含む再抽選演出は、変動中昇格演出とも称される。
非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。こうした大当り中昇格演出も、確変昇格演出の一種である。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が非確変大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて非確変図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
確変状態では、例えば「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モード(通常モード)における表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モード(確変モード)となるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常状態や時短状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。こうした潜伏確変が行われる期間は、遊技状態が潜伏確変中であるともいう。
この実施の形態では、再抽選演出として操作演出が実行され、遊技者によりスティックコントローラ30(操作桿30A、トリガボタン31Aを含む)に対して特定の操作がなされたか否かの判定結果などに基づいて、確変状態となるか否かなどが示唆される。ここで、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」または「第1確変」に決定されている場合には、特定の操作がなされたか否かにかかわらず、再抽選失敗演出を実行して、確変状態となる旨を示唆しない。また、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2確変」に決定されている場合には、特定の操作がなされたか否かに応じて、再抽選成功演出と再抽選失敗演出のいずれかが実行されるようにすればよい。操作演出における特定の操作としては、例えば敵機となる飛行機を撃ち落とすシューティングゲームにおいて、その飛行機を撃ち落とすための操作などであればよい。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1確変」に決定された場合には、再抽選失敗演出が実行されて確変状態となる旨が示唆されなかったこと(15R確変報知なし)などに基づいて、大当り遊技状態の終了後に時短状態と同様の演出モード(チャンスモード)となり、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難にする。また、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2確変」に決定された場合には、操作演出で特定の操作がなされた旨の判定結果などに基づいて、再抽選成功演出が実行されれば確変状態となる旨が示唆されたこと(15R確変報知あり)に基づいて、大当り遊技状態の終了後に特有の演出モード(確変モード)となり、確変状態であることを遊技者が認識可能にする。ただし、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2確変」に決定された場合であっても、操作演出で特定の操作がなされなかった旨の判定結果などに基づいて、再抽選失敗演出が実行されれば(15R確変報知なし)、「非確変」や「第1確変」の場合と同様に大当り遊技状態の終了後にチャンスモードとなればよい。また、チャンスモード中に時短制御が終了した場合には、演出モードが通常モードに戻るようにすればよい。
このように、「第1確変」の大当り種別は、大当り遊技状態が終了した後に確変状態へと制御されるにもかかわらず、再抽選演出などにおいて確変状態となる旨の示唆(報知)が行われない15R確変報知なしの大当り種別である。また、「第2確変」の大当り種別は、大当り遊技状態が終了した後に確変状態へと制御されることに対応して、再抽選演出などにおいて確変状態となる旨の示唆(報知)が可能な15R確変報知可能の大当り種別である。
再抽選演出として実行される操作演出は、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるか否かといった、パチンコ遊技機1における遊技(例えば特図ゲームを含めた可変表示ゲームなど)の結果に基づいて所定の遊技価値を付与するか否かの決定結果に対応して演出態様が変化するものとなっている。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果が導出表示されるまでに含まれる所定期間などにて、再抽選演出となる操作演出が実行されることにより、パチンコ遊技機1における所定の遊技の実行に対応して操作演出が実行される。こうした所定の遊技の実行に対応して実行される操作演出は、遊技中操作演出ともいう。
この実施の形態では、再抽選演出と同様の操作演出が、パチンコ遊技機1における所定の遊技の実行に対応することなく、実行可能となっている。例えば、可変表示結果が「ハズレ」に決定されたことに基づく特図ゲームが実行されて特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示された後、次回の特図ゲームが保留記憶されていないために、パチンコ遊技機1における所定の遊技が実行されないまま所定時間が経過すると、画像表示装置5に所定の演出画像を表示することなどにより、客待ち状態に対応するデモンストレーション表示(デモ表示)を含めたデモンストレーション演出(デモ演出)が行われる。このようなデモ演出が実行されるより前に、再抽選演出と同様の操作演出を実行可能として、遊技者が特定の操作をするための技量を向上させることができるようにすればよい。こうしたデモ演出前に実行される操作演出は、待機中操作演出ともいう。デモ演出が開始された後には、パチンコ遊技機1にて新たな遊技の実行が終了するまで、待機中操作演出が実行されないように制限してもよい。あるいは、デモ演出が終了しても新たな遊技の実行が開始されない場合には、待機中操作演出を実行可能としてもよい。
待機中操作演出となる操作演出では、遊技者により特定の操作がなされたことに基づいて、得点となる待機中スコアが更新(加算)される。そして、再抽選演出として操作演出が実行されるときには、待機中スコアが所定値に達しているか否かに応じて、操作演出における演出態様の決定割合などを異ならせるようにすればよい。また、待機中スコアが所定値に達しているか否かに応じて、待機中操作演出を終了してデモ演出が開始されるタイミングを異ならせるようにすればよい。すなわち、待機中操作演出が実行可能となる期間は、待機中スコアが所定値に達したか否かに応じて、遊技の終了後に所定タイミングから通常演出時間が経過するタイミングまでの通常演出期間、または通常演出期間の終了タイミングから延長演出時間が経過するタイミングまでの延長演出期間を加えた期間のうち、いずれかとなればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図3に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」または「大当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別が「非確変」となる非確変大当り、「第1確変」となる第1確変大当り、「第2確変」となる第2確変大当りのいずれであるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」または「大当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する図柄確定指定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを遊技状態が通常状態である場合に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が確変状態で時短制御や高開放制御が行われる高確高ベース状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が確変状態で時短制御や高開放制御が行われない高確低ベース状態(潜伏確変中)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを遊技状態が時短状態である場合に対応した第4遊技状態指定コマンドとすればよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、図柄確定指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしている。これに対して、図柄確定指定コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。大当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、大当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかや、大入賞口が開放状態となった回数(ラウンドの実行回数)に応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。大当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや大当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや大当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する特図保留記憶数通知コマンドである。特図保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。特図保留記憶数通知コマンドでは、例えば図13に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「0」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されるときなどに、主基板11から伝送された特図保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図13に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄などの可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図6は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
図6に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−5、変動パターンPB1−1及び変動パターンPB1−2が、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPB2−1、変動パターンPB2−2、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2が、予め用意されている。
図7は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図6に示す各変動パターンは、図7に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数で分類(グループ化)して、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を1回とする変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を2回以上とする変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図7に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3が、予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、遊技状態が通常状態であるときに、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、遊技状態が通常状態であるときに、合計保留記憶数としての特図保留記憶数が2〜4個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「保留2〜4個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、遊技状態が通常状態であるときに、合計保留記憶数が5〜8個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「保留5〜8個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−3を含んでいる。
変動パターン種別CA1−4は、遊技状態が時短状態や確変状態であるときに、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし(時短・確変中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−5は、遊技状態が時短状態や確変状態であるときに、合計保留記憶数としての特図保留記憶数が2〜8個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されない「保留2〜8個短縮(時短・確変中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−6は、可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される「滑り、擬似連」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−4及び変動パターンPA1−5を含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA2−1及び変動パターンPA2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB2−1及び変動パターンPB2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2を含んでいる。
変動パターン種別CA3−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの飾り図柄を表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA4−1及び変動パターンPA4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの飾り図柄を表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB4−1及び変動パターンPB4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの飾り図柄を表示する「スーパーリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2を含んでいる。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図6に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図8は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
図9は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「第1確変」や「第2確変」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「第1確変」や「第2確変」などの大当り種別に割り当てられている。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の大当り種別決定テーブル131を参照して大当り種別が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、大当り種別に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
図10及び図11は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図10に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132と、図11(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、図11(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bと、図11(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132は、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132では、大当り種別の決定結果が「非確変」であるか、「第1確変」または「第2確変」であるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132では、大当り種別が「非確変」であるか「第1確変」または「第2確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、大当り変動パターン種別決定テーブル132では、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられる部分があるようにしてもよい。これにより、大当り種別の決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。また、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。さらに、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「第1確変」と「第2確変」のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。これにより、いずれの変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が実行されるかに応じて、15R確変報知可能となる割合を異ならせることができる。例えば、大当り種別が「第2確変」の場合に多くの決定値が割り当てられている一方、大当り種別が「第1確変」の場合に少ない決定値が割り当てられている変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が行われたときには、15R確変報知可能となる割合が高められる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bは、例えば遊技状態が時短状態であるときや、確変状態のうち時短制御や高開放制御が行われる高確高ベース状態であるときに、使用テーブルとして選択される。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cは、確変状態のうち時短制御や高開放制御が行われない高確低ベース状態(潜伏確変中)であるときに、使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでは、合計保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cを比べると、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3に対する決定値の割当てが異なっている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか高ベース中であるか潜伏確変中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでは、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CA1−5に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3に対しては、特図保留記憶数に応じて決定値が割り当てられることがある。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bでは、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CA1−5に対しては、特図保留記憶数に応じて決定値が割り当てられることがある。これにより、遊技状態が通常状態であるか高ベース中であるか潜伏確変中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cのいずれかを参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6は、図7に示すように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cのいずれかを参照して変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
図12は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル133の構成例を示している。変動パターン決定テーブル133は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル133では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、1つ又は複数の変動パターンに割り当てられている。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図13に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図13に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図21のステップS15や図22に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図21のステップS16に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態や確変状態となり時間短縮制御などが開始されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短状態や確変状態における時間短縮制御が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1始動入賞判定カウンタ、第2始動入賞判定カウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、あるいは、乱数回路104から抽出された数値データを用いて、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1始動入賞判定カウンタは、第1始動口スイッチ22Aから伝送される遊技球の検出信号となる第1始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第1始動口スイッチ22Aからの第1始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第1始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第2始動入賞判定カウンタは、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第2始動口スイッチ22Bからの第2始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第2始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留データの数である第1特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1特図保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留データの数である第2特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2特図保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態であるときに、時間短縮制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残存回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であるに対応したカウント初期値「100」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態を終了して通常状態へと移行する制御が行われる。なお、確変状態であるときにも特図ゲームの実行回数が所定回数に達したことにより、時間短縮制御を終了させるようにしてもよい。この場合には、大当り種別バッファ値にかかわらず、大当り遊技状態が終了するときに、時短回数カウンタにカウント初期値を設定した後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新されればよい。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時間短縮制御を終了させればよい。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンド遊技が終了して次回のラウンド遊技が開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
始動口バッファには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに進入した遊技球が検出されたかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1始動口スイッチ22Aにより第1始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「1」が設定される。また、第2始動口スイッチ22Bにより第2始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「2」が設定される。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図9に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「第1確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「第2確変」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図3に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
さらに、演出制御基板12には、トリガボタン31Aに対する遊技者の指示操作(押引操作)を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の指示操作(押下操作)を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の指示操作(傾倒操作)を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット32から伝送するための配線も接続されている。加えて、演出制御基板12には、送風ファン33に対して駆動制御信号を伝送するための配線や、振動モータ34に対して駆動制御信号を伝送するための配線などが接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図14は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図14に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、操作演出実行決定用の乱数値SR1や操作演出パターン決定用の乱数値SR2、操作演出終了決定用の乱数値SR3のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる最終停止図柄決定用の乱数値を示す数値データなどが、カウント可能に制御されてもよい。
操作演出実行決定用の乱数値SR1は、再抽選演出として操作演出となる演出動作を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値である。一例として、操作演出実行決定用の乱数値SR1は、「1」〜「201」の範囲の値をとる。操作演出パターン決定用の乱数値SR2は、再抽選演出として操作演出を実行する場合に、その演出態様を規定する操作演出パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、操作演出パターン決定用の乱数値SR2は、「1」〜「101」の範囲の値をとる。操作演出終了決定用の乱数値SR3は、待機中操作演出が実行可能な通常演出期間の経過に基づいて、その演出動作を終了するか、さらに延長演出期間が経過するまで継続させるかを決定するために用いられる乱数値である。一例として、操作演出終了決定用の乱数値SR3は、「1」〜「151」の範囲の値をとる。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出における演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
図15(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。図15(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図20に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)とトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)とを有効に検出する操作有効期間、あるいはプッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。また、操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ30を用いた演出動作が実行される場合に、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれていてもよい。ここで、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作を含めた送風振動演出は、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が検出されたことといった、所定の操作行為が有効に検出されたことに対応して開始されるように、操作検出制御データなどが設定されていてもよい。あるいは、送風振動演出は、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aを用いる操作演出が実行されるときに開始される一方、プッシュボタン31Bを用いる操作演出が実行されるときには動作が制限(禁止)されるように、操作検出制御データなどが設定されていてもよい。
送風振動演出は、例えばスティックコントローラ30とプッシュボタン31Bのうちのスティックコントローラ30といった、いずれか一方の操作手段に対する指示操作を行うときにのみ遊技者が認識可能となる所定演出動作として行われる。なお、複数の操作手段のうち、いずれかの操作手段に対する指示操作を行うときにのみ遊技者が認識可能となる所定演出動作は、送風振動演出に限定されず、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aを内部から冷却あるいは加熱することにより遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aに触れたときにのみ認識可能となる演出動作といった、任意の演出動作であってもよい。また、スティックコントローラ30に対する送風振動演出に代えて、プッシュボタン31Bに対する送風振動演出が実行されるようにしてもよい。すなわち、スティックコントローラ30とプッシュボタン31Bのうち、いずれか一方の操作手段に対する指示操作を行うときにのみ遊技者が認識可能となる所定演出動作が行われ、当該一方の操作手段を使用する操作演出が実行されるときに所定演出動作が開始される一方、それとは異なる他方の操作手段を使用する操作演出が実行されるときに、所定演出動作が制限されるものであればよい。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用模型が備える可動部材における動作態様を示す演出用模型制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図15(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ30のトリガボタン31Aやプッシュボタン31Bあるいはスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する操作を受け付けて演出内容を決定したり送風ファン33の駆動や振動モータ34の駆動による演出内容を決定したりする制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の発光体、送風ファン33、振動モータ34など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
なお、図15(A)に示す演出制御パターンは、演出制御プロセスタイマに所定のタイマ初期値をセットすることにより、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されて可変表示が終了するまでの可変表示時間の全体が設定される場合に対応したものとなっている。これに対して、演出制御プロセスタイマには、飾り図柄の可変表示を実行中などにて演出動作を切り替えるタイミングに応じたタイマ初期値がセットされるようにしてもよい。この場合、演出制御パターンでは、例えば図15(A)に示す演出制御プロセスタイマ判定値#1〜演出制御プロセスタイマ判定値#nに代えて、演出制御プロセスタイマ設定値#1〜演出制御プロセスタイマ設定値#nを設け、演出制御プロセスタイマがタイムアウトするごとに、新たな(次の)演出制御プロセスタイマ設定値を読み出して演出制御プロセスタイマにセットするとともに、次に設定されている演出制御実行データに基づいて演出動作の制御が行われるようにすればよい。
この実施の形態では、通常モード、確変モード、チャンスモードといった複数種類の演出モードと、演出モードにかかわらず演出態様が共通の演出動作とに対応して、図16に示すような演出制御パターンテーブル140A〜140Dを構成するテーブルデータが、ROM121に記憶されていればよい。演出制御パターンテーブル140A〜140Cには、パチンコ遊技機1における演出モードが通常モード、確変モード、チャンスモードのいずれであるかに応じて、互いに演出態様が異なる各種の演出動作の制御内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。例えば、演出制御パターンテーブル140A〜140Cのそれぞれには、複数種類の特図変動時演出制御パターンが格納された特図変動時演出制御パターンテーブルが含まれていればよい。演出制御パターンテーブル140Dには、例えば大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の制御内容を示す複数種類の各種演出制御パターンが格納された各種演出制御パターンテーブルが含まれていればよい。
また、ROM121に記憶される制御パターンテーブルには、例えば演出制御パターンの一種などとして、操作演出となる演出動作を実行するための操作演出パターンを構成するパターンデータが予め複数パターン格納されていればよい。ここで、操作演出パターンは、例えば図柄変動制御パターンや各種演出制御パターンといった他の演出制御パターンの一部に含まれるように構成されてもよいし、これらの演出制御パターンとは別個に構成され、例えば図柄変動制御パターンや各種演出制御パターンによる演出動作制御中に所定条件が成立して操作演出の開始タイミングとなったことに対応して、操作演出パターンによる演出動作制御を実行するための処理(例えば図32のステップS551や図34のステップS454の処理など)が呼び出されるようにしてもよい。
加えて、ROM121には、図17(A)に示すような操作演出実行決定テーブル160や、図17(B)に示すような操作演出パターン決定テーブル161が記憶されている。操作演出実行決定テーブル160は、再抽選演出として操作演出となる演出動作を実行するか否かを決定するために参照されるテーブルである。操作演出パターン決定テーブル161は、再抽選演出として実行される操作演出の演出態様に対応した操作演出パターンを、複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
操作演出実行決定テーブル160では、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」であるか「第2確変」であるかに応じて、操作演出実行決定用の乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、操作演出を実行しない操作演出なし、あるいは操作演出を実行する操作演出ありといった、操作演出有無の決定結果に割り当てられている。
操作演出パターン決定テーブル161では、待機中スコアが所定の閾値St未満であるか所定の閾値St以上であるかや、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」であるか「第2確変」であるかに応じて、操作演出パターン決定用の乱数値SR2と比較される数値(決定値)が、予め複数用意された操作演出パターンSPA1、操作演出パターンSPA2、操作演出パターンSPB1、操作演出パターンSPB2のいずれかに割り当てられている。
図17(B)に示す操作演出パターン決定テーブル161の設定例では、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」であるか「第2確変」であるかに応じて、同一の操作演出パターンに対する決定値の割り当てが異なっている部分がある。例えば、待機中スコアが所定の閾値St未満である場合には、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」に対応して、大当り種別が「第2確変」よりも多くの決定値が操作演出パターンSPA1に割り当てられている。また、待機中スコアが所定の閾値St以上である場合には、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」に対応して、大当り種別が「第2確変」よりも多くの決定値が操作演出パターンSPB1に割り当てられている。また、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」であるか「第2確変」であるかに応じて、異なる操作演出パターンに決定値が割り当てられている部分がある。例えば、待機中スコアが所定の閾値St未満である場合には、大当り種別が「第2確変」に対応して操作演出パターンSPA2に決定値が割り当てられている一方で、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」に対応して操作演出パターンSPA2に決定値が割り当てられていない。
図17(B)に示す操作演出パターン決定テーブル161の設定例では、待機中スコアが所定の閾値St未満であるか所定の閾値St以上であるかに応じて、異なる操作演出パターンに決定値が割り当てられている。例えば、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」である場合に、待機中スコアが所定の閾値St未満であれば操作演出パターンSPA1のみに決定値が割り当てられている一方で、待機中スコアが所定の閾値St以上であれば操作演出パターンSPB1のみに決定値が割り当てられている。
図17(C)は、各操作演出パターンによる操作演出での演出態様(演出内容)を示している。一例として、各操作演出パターンによる操作演出では、例えばスティックコントローラ30を示す演出画像と、「照準を合わせて発射せよ!」といったメッセージ画像とを画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、操作桿30Aの傾倒操作とトリガボタン31Aに対する1回の押引操作を促す演出動作が、操作説明演出として実行される。続いて、例えば飛来する飛行機(敵機)を狙う照準(スコープ)の演出画像を、表示位置の変更が可能となるように表示することなどにより、遊技者が操作桿30Aの傾倒操作を行いながらタイミングを見計らってトリガボタン31Aの押引操作をできるような演出動作を実行する。そして、特定のタイミングでトリガボタン31Aに対する押引操作が検出された場合には、その検出時点で砲弾が発射される演出画像を表示し、敵機の撃墜に成功したか否かを示す演出画像を表示することなどにより、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態となるか否かなどを遊技者が認識可能に報知できればよい。
図17(C)に示す演出態様(演出内容)の設定例では、操作演出パターンSPA1による操作演出において照準を表す演出画像が拡大されずに小さいまま維持される。そして、どのようなタイミングでトリガボタン31Aに対する押引操作が検出された場合であっても、例えば敵機が撃ち落とされないことなどにより、確変状態となる旨の確変報知ができないように設定されている。また、操作演出パターンSPA2による操作演出では、照準を表す演出画像が拡大されないものの、例えば照準が敵機を捕捉しているときにトリガボタン31Aに対する押引操作が行われるといった所定の操作が行われたときに、敵機が撃ち落とされることなどにより確変状態となる旨の確変報知ができるように設定されている。操作演出パターンSPB1や操作演出パターンSPB2による操作演出では、照準を表す演出画像が拡大される。そして、操作演出パターンSPB1の場合には、どのようなタイミングでトリガボタン31Aに対する押引操作が検出された場合であっても、確変報知ができないように設定されている。その一方で、操作演出パターンSPB2の場合には、所定の操作が行われたときに確変報知ができるように設定されている。
操作演出パターン決定テーブル161の設定に基づいて、操作演出パターンSPA2や操作演出パターンSPB2による操作演出にて特定の操作が検出された場合に敵機が撃ち落とされて確変報知が行われたのであれば、大当り種別が「第2確変」に決定されたことになり、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に制御されることが確定する。その一方で、操作演出パターンSPA1や操作演出パターンSPB1による操作演出が行われた場合や、操作演出パターンSPA2や操作演出パターンSPB2による操作演出にて特定の操作が検出されなかった場合に、敵機が撃ち落とされず確変報知が行われなかったとしても、大当り種別が「第1確変」又は「第2確変」に決定されていることがあり、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態となる可能性がある。
ROM121には、図17(D)に示すような操作演出終了決定テーブル162も記憶されている。操作演出終了決定テーブル162は、待機中操作演出が実行可能な通常演出期間が経過したときに、その演出動作を終了するか、さらに延長演出期間が経過するまで継続させるかを決定するために参照されるテーブルである。操作演出終了決定テーブル162では、待機中スコアが所定の閾値St未満であるか所定の閾値St以上であるかに応じて、操作演出終了決定用の乱数値SR3と比較される数値(決定値)が、待機中操作演出の終了、あるいは継続といった、演出動作を終了させるか否かの決定結果に割り当てられている。
図17(D)に示す操作演出終了決定テーブル162の設定例では、待機中スコアが所定の閾値St未満であるときに、所定の閾値St以上であるときよりも多くの決定値が、待機中操作演出を継続させる旨の決定結果に割り当てられている。したがって、待機中スコアが所定値未満であるときには、所定値以上であるときよりも、待機中操作演出が実行可能となる演出期間として、延長演出期間が加算された長い期間となる可能性が高められる。これにより、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aなどの操作に慣れていない遊技者は、特定の操作をするための技量を効率よく向上させることができる。なお、待機中操作演出の延長割合を異ならせる待機中スコアの閾値Stは、操作演出パターン決定テーブル161にて操作演出パターンの決定内容を異ならせる閾値Stと同じものとしているが、これに限定されず、互いに異なる閾値が設定されてもよい。
図18は、操作演出パターンの構成例を示している。図18に示す構成例において、操作演出パターンは、操作演出の実行中に遷移可能な複数の演出動作状態A00、A01、…ごとに、複数種類の操作判定パターンと演出制御実行データとを対応付けるパターンデータを含むように構成されている。ここで、操作演出の実行中に遷移可能な複数の演出動作状態A00、A01は、例えば操作演出となる演出動作を所定時間ごとに区切った(細分化した)複数の区分演出動作にそれぞれ対応する動作状態などであればよい。また、操作演出パターンに含まれる操作判定パターンは、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aに対する指示操作(傾倒操作や押引操作など)の検出結果を判定するためのパターンデータを含むように構成されている。操作演出パターンに含まれる演出制御実行データは、例えば図15(A)に示した演出制御パターンに含まれる演出制御実行データ#1〜#nなどと同様の制御データであればよい。
操作演出の実行中に予め定められた複数の演出動作状態A00、A01、…のいずれかとなったときには、操作演出パターンにおいて当該演出動作状態と対応付けられた複数の操作判定パターンを順次に選択してスティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aなどに対する指示操作の検出結果とのマッチングが行われ、検出結果と合致する操作判定パターンと対応付けられた演出制御実行データに基づく演出動作制御を行って、新たな演出動作状態へと移行させることで、操作演出における演出動作を進行させればよい。
こうして、例えば図19に示すように、操作演出の実行中には、遊技者による指示操作の判定結果に応じて、複数の演出動作状態A00、A01、…の間を遷移することができればよい。図19に示す状態遷移例では、左側から右側へ向かって演出動作状態が遷移するものとしている。このときには、動作態様の検知結果によっては、例えば図19に示す演出動作状態A00と演出動作状態A11とを接続する鎖線のように、所定の演出動作状態(例えば演出動作状態A01)をジャンプ(跳躍)して次の演出動作状態に遷移することがあるようにしてもよい。また、動作態様の検知結果によっては、例えば図19に示す演出動作状態A02と演出動作状態A1Xとを接続する鎖線のように、互いに異なる演出動作状態(例えば演出動作状態A01と演出動作状態A02)から同一の演出動作状態(例えば演出動作状態A1X)に遷移できるようにしてもよい。また、例えば類似度が所定範囲内となる動作検知パターンがない場合などには、図19に示す演出動作状態A2Xに両端が接続された鎖線のように、演出動作状態が遷移しないことがあるようにしてもよい。さらに、動作態様の検知結果によっては、以前の演出動作状態に戻るように遷移することがあるようにしてもよい。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図20に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図20に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図21のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図21に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図22は、特別図柄プロセス処理として、図21に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図23及び図24は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図23及び図24に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、所定の入力ポートレジスタに格納された入力ポートデータを読み出す(図23のステップS201)。ここで、入力ポートレジスタは、例えばI/O105に含まれる入力ポートにおける外部信号の入力状態を示すビット値などが、格納されるレジスタである。この実施の形態では、入力ポートレジスタのビット番号[0]に格納される入力ポートデータが、第1始動口スイッチ22Aから伝送される検出信号となる第1始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示し、入力ポートレジスタのビット番号[1]に格納される入力ポートデータが、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示している。
ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[1]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS202)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS202;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2始動入賞判定カウンタの格納値である第2始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS203)。これに対して、ステップS202にて“0”であると判定された場合には(ステップS202;No)、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS204)。
ステップS203、S204の処理のいずれかを実行した後には、ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[0]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS205)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS205;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1始動入賞判定カウンタの格納値である第1始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS206)。これに対して、ステップS205にて“0”であると判定された場合には(ステップS205;No)、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS207)。
ステップS206、S207の処理のいずれかを実行した後には、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS208)。このとき、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS208;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS209)。また、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS210)。
ステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS208;No)、第1始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第1始動口スイッチ22Aにより検出されていないことに対応して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS211)。このとき、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS211;No)、第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されていないことに対応して、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS212)。また、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS213)。
ステップS210、S213の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS214)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS214における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図24のステップS215)。このとき、ステップS214での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、図23に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、図23に示すステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS215にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS215;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS216)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS217)。
ステップS217の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS218)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS219にて乱数値を記憶した後には、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS220)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、ROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納して、第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、ROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納して、第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図21に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS220における設定の後には、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図21に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS215;Yes)、ステップS221の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS222)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS222;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS223)、図23に示すステップS211の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS222;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS224)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図23に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図23に示すステップS209、S210、S214の処理を実行してから、図24に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS223の処理を実行してから、図23に示すステップS211の処理に進む。そして、ステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図23に示すステップS212〜S214の処理を実行してから、図24に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS224の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図22に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS110〜S120の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。これに対して、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
図25は、図22のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第2保留記憶数カウンタが記憶する第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行され、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。したがって、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」と「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、ステップS240にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「非確変」や「第1確変」、「第2確変」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「第1確変」であれば「1」とし、「第2確変」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;No)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第1確変」とする決定結果に応じて、第1確変大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「第2確変」とする決定結果に応じて、第2確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図26は、図22のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132を選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「第1確変」、「第2確変」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中であるか否かを判定する(ステップS264)。このとき、遊技状態が高ベース中でない場合には(ステップS264;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、遊技状態が高ベース中でなくとも確変状態となる潜伏確変中であるか否かを判定する(ステップS265)。
ステップS265にて遊技状態が潜伏確変中ではない場合には(ステップS265;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aを選択してセットする(ステップS266)。また、ステップS264にて遊技状態が高ベース中である場合には(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bを選択してセットする(ステップS267)。ステップS265にて遊技状態が潜伏確変中である場合には(ステップS265;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cを選択してセットする(ステップS268)。
ステップS263、S266〜S268の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。ここで、ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。変動パターン種別決定用の乱数値を示す数値データは、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものでなくてもよく、例えばステップS269の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよい。
ステップS269にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル134を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS270)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS270にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS271の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS271の処理では、ステップS269における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS271にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS272)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS273)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS273の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS274)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS274での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図21に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS275)、変動パターン設定処理を終了する。
図27は、図22のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、図柄確定指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1000ミリ秒)を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、大当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた大当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された大当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、高ベース中において実行される特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了させるか否かの判定を行う(ステップS304)。そして、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS305)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS304の処理では、例えば時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS304の処理を終了すればよい。なお、遊技状態が確変状態であるときでも時短フラグがオンであれば時短制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時短制御を終了するようにしてもよい。こうして時短制御を終了する一方で、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。これにより、遊技状態が潜伏確変中となることができる。あるいは、時短フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時短制御が行われるようにしてもよい。
また、ステップS304の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変制御終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変制御中における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変制御を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS304の処理では、確変制御を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変制御を終了するか否かを判定する処理は、例えば図25に示すステップS240にて特図表示結果を決定(事前決定)する以前に、実行されるようにしてもよい。
図28は、図30のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図22に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「第1確変」又は「第2確変」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。
なお、大当り種別が「第1確変」と判定された場合と、大当り種別が「第2確変」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「第2確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「第1確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様に時短回数カウント値の初期値設定を行い、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「100」)に達するまで継続するように設定してもよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図29のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図29に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ms)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型や送風ファン33や振動モータ34における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図30は、演出制御プロセス処理として、図29のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたことに対応して、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この可変表示停止処理は、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理を含んでいる。あるいは、特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。また、可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことに基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図31は、図29のステップS170にて実行される可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドといった、変動開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS401)。これらの変動開始コマンドを受信していないときには(ステップS401;No)、パチンコ遊技機1が遊技の実行を待機している待機中における操作演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS402)。例えば、演出制御フラグ設定部191に待機中操作演出実行フラグを設けておき、待機中における操作演出が開始されるときに待機中操作演出実行フラグをオン状態にセットする一方、この操作演出が終了するときに待機中操作演出実行フラグをクリアしてオフ状態とする。この場合、ステップS402の処理では、待機中操作演出実行フラグがオンであるか否かに対応して、操作演出の実行中であるか否かが判定されればよい。
ステップS402にて操作演出の実行中であるときには(ステップS402;Yes)、所定の待機中操作演出処理を実行してから(ステップS403)、可変表示開始待ち処理を終了する。これに対して、操作演出の実行中ではないときには(ステップS402;No)、操作演出終了フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS404)。操作演出終了フラグは、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられて、待機中における操作演出が終了するときにオン状態にセットされる(図32のステップS566を参照)。また、操作演出終了フラグは、飾り図柄の可変表示の開始を許容する可変表示開始条件が成立したときなどに、クリアされてオフ状態となればよい(ステップS416を参照)。
ステップS404にて操作演出終了フラグがオンであるときには(ステップS404;Yes)、所定のデモ表示制御を行ってから(ステップS405)、可変表示開始待ち処理を終了する。一例として、ステップS405の処理では、デモ表示を実行するために予め用意された演出制御パターンから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。
ステップS404にて操作演出終了フラグがオフであるときには(ステップS404;No)、待機中操作開始前における所定の演出動作制御を行う(ステップS406)。一例として、ステップS406の処理では、待機中操作開始前演出を実行するために予め用意された演出制御パターンから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。待機中操作開始前演出では、例えばプッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作など)を促すメッセージを報知して、プッシュボタン31Bに対する指示操作の検出に基づき待機中における操作演出の実行が開始されるようにすればよい。
ステップS406の処理に続いて、例えばプッシュセンサ35Bから入力される操作検出信号の状態(オン/オフ)に応じて、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作など)があったか否かを判定する(ステップS407)。このとき、プッシュボタン31Bに対する指示操作がなければ(ステップS407;No)、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS407にてプッシュボタン31Bに対する指示操作があったときには(ステップS407;Yes)、待機中の操作演出を実行するために予め用意された操作演出パターンを選択し、使用パターンにセットする(ステップS408)。このときには、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた待機中スコアバッファをクリアすることなどにより、その格納値である待機中スコアを初期化する(ステップS409)。また、通常演出時間として予め定められた一定時間(例えば30秒など)を設定する(ステップS410)。なお、通常演出時間は、ステップS407にてプッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されてから操作演出が終了するまでの時間として設定されてもよい。あるいは、通常演出時間は、パチンコ遊技機1における可変表示などの遊技が終了してから操作演出が終了するまでの時間として設定されてもよい。この場合、パチンコ遊技機1における遊技の終了時点からの経過時間を計測しておき、ステップS410の処理では、通常演出時間の残り時間が設定されるようにしてもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における遊技が終了した後、ステップS401の処理にて最初に変動開始コマンドの受信がない旨の判定がなされたときに、通常演出時間となる一定時間が設定されるようにしてもよい。待機中操作演出は、パチンコ遊技機1における遊技の実行が行われていないときであって、デモ演出が開始されるより前に、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されてから一定時間が経過するまで実行可能としてもよい。あるいは、待機中操作演出は、パチンコ遊技機1における遊技の実行が終了してから一定時間が経過するまで実行可能としてもよい。
そして、ステップS408にて選択した操作演出パターンに基づき操作演出を開始するための設定を行ってから(ステップS411)、可変表示開始待ち処理を終了する。例えば、ステップS411の処理では、操作演出パターンから読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を開始させればよい。
なお、ステップS409の処理により待機中スコアを初期化することに加えて、あるいはステップS409の処理に代えて、ステップS406の処理により待機中操作開始前演出が実行されたとき、または可変表示結果が「大当り」となったときに、待機中スコアを初期化するようにしてもよい。待機中スコアは、後述する図34のステップS607にて読み出されて特定され、ステップS609にて操作演出パターンを決定するために用いられる。そして、待機中操作開始前演出が実行されたとき、または可変表示結果が「大当り」となったときに、待機中スコアを初期化することにより、その後における操作演出パターンの決定動作が初期状態(待機中スコアが「0」の場合など)に対応したものとなるようにしてもよい。
ステップS401にて変動開始コマンドの受信があった場合には(ステップS401;Yes)、操作演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS412)。このとき、操作演出の実行中であれば(ステップS412;Yes)、操作演出を終了するための設定を行う(ステップS413)。また、待機中スコアを保存する(ステップS414)。例えば、待機中スコアバッファ値をRAM122の所定領域に転送することなどにより、待機中スコアの保存が行われるようにすればよい。なお、待機中スコアバッファ値をそのまま待機中スコアとして保存できる場合には、ステップS414の処理が実行されなくてもよい。
ステップS412にて操作演出の実行中ではない場合には(ステップS412;No)、操作演出終了フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS415)。そして、操作演出終了フラグがオンであるときには(ステップS415;Yes)、操作演出終了フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS416)。このように、飾り図柄の可変表示の開始を許容する可変表示開始条件が成立したことに基づいて、ステップS416の処理により操作演出終了フラグがクリアされて、次にパチンコ遊技機1での遊技が終了したときには、ステップS404での判定結果に基づいてステップS406〜S411の処理が実行可能となり、待機中操作演出となる演出動作が実行可能となる。その一方で、待機中操作演出の実行が一旦終了した後には、可変表示開始条件が成立するまで操作演出終了フラグがオンとなり、ステップS406〜S411の処理が実行されないように制限される。したがって、待機中操作演出は、パチンコ遊技機1における可変表示ゲームといった所定の遊技の実行が終了した後で、デモ演出となる演出動作が実行されるより前における所定期間にて、実行可能となる。
ステップS415にて操作演出終了フラグがオフである場合や(ステップS415;No)、ステップS414、S416の処理のいずれかを実行した後には、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS417)、可変表示開始待ち処理を終了する。
図32は、図31のステップS403にて実行される待機中操作演出処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す待機中操作演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、待機中における操作演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS551)。このときには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)やトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)の検出結果に応じて演出動作状態を変化させ、加点用として予め定められた演出状態への遷移があったか否かを判定する(ステップS552)。例えば敵機となる飛行機を撃ち落とすシューティングゲームにおいて、その飛行機を撃ち落とした演出動作状態に変化したときに、加点用の演出状態に遷移したものとすればよい。こうして加点用の演出状態に遷移したときには(ステップS552;Yes)、例えば待機中スコアバッファの格納値である待機中スコアバッファ値を1加算することなどにより、待機中スコアを更新(加点)する(ステップS553)。すなわち、ステップS552の判定処理は、加点用の演出状態に遷移させるように特定の操作が行われたか否かの判定を含み、特定の操作が行われた旨の判定がなされたときには、ステップS553の処理により、待機中スコアが加点される。
なお、特定の操作が行われた旨の判定結果に基づいて待機中スコアを更新するときには、任意の判定基準に基づいて更新量(加点スコア)が決定されればよい。一例として、敵機となる飛行機を撃ち落とすシューティングゲームにおいて、ゲーム開始から敵機を撃ち落とすまでに要した時間に応じて、待機中スコアの更新量(加点スコア)を異ならせてもよい。より具体的には、短時間で敵機を撃ち落とすことができた場合には、長時間を要した場合よりも多くのスコアが加点されるようにしてもよい。他の一例として、所定時間内に撃ち落とした敵機の数に応じて、待機中スコアの更新量(加点スコア)を異ならせてもよい。より具体的には、所定時間内に多くの敵機を撃ち落とすことができた場合には、少ない敵機を撃ち落とすことができた場合よりも多くのスコアが加点されるようにしてもよい。さらに他の一例として、シューティングゲームにおいて撃ち落とした敵機の種類に応じて、待機中スコアの更新量(加点スコア)を異ならせてもよい。より具体的には、比較的に小さな敵機を撃ち落とすことができた場合には、比較的に大きな敵機を撃ち落とすことができた場合よりも多くのスコアが加点されるようにしてもよい。
なお、ステップS553の処理では、待機中スコアを更新することに加えて、2次元バーコード(いわゆるQRコード)を表示して特典画像(例えば携帯電話の待受画面用画像など)を取得可能にすることや、特別の演出動作(いわゆるプレミア演出)を実行することのうち、一部または全部を含む所定の動作が行われるようにしてもよい。すなわち、待機中操作演出の実行中に特定の操作が行われたと判定されたことに基づいて、2次元バーコードの表示や特別の演出動作といった、所定の動作を実行するための制御が行われるようにしてもよい。
なお、ステップS553の処理では、待機中スコアを更新することに加えて、あるいは待機中スコアを更新することに代えて、例えば「確変中期待度90%」といったメッセージを報知する演出動作を実行することなどにより、確変制御が行われている可能性を報知してもよい。すなわち、待機中操作演出の実行中に特定の操作が行われたと判定されたことに基づいて、確変制御ありといった所定の遊技価値が付与された可能性を報知するための制御が行われるようにしてもよい。確変制御が行われている可能性の報知は、パチンコ遊技機1における演出モードが通常モードやチャンスモードのときに行われる一方で、確変モードであるときには、演出モードによって確変状態であることが認識可能であることから、行われないように制限(禁止)されてもよい。
ステップS552にて加点用の演出状態への遷移がない場合や(ステップS552;No)、ステップS553の処理を実行した後には、演出延長フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS554)。演出延長フラグは、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられ、待機中操作演出の実行期間が延長される場合に対応して、後述するステップS561の処理によりオン状態にセットされる。また、延長された実行期間が終了することに対応して、後述するステップS563の処理により、演出延長フラグがクリアされてオフ状態となる。
ステップS554にて演出延長フラグがオフであるときには(ステップS554;No)、通常演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS555)。そして、通常演出時間が経過していなければ(ステップS555;No)、待機中操作演出処理を終了する。これに対して、通常演出時間が経過したときには(ステップS555;Yes)、待機中操作演出を終了するか否かを決定するための使用テーブルとして、操作演出終了決定テーブル162を選択してセットする(ステップS556)。続いて、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、操作演出終了決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する(ステップS557)。その後、ステップS557にて抽出した乱数値SR3に基づき、使用テーブルとして選択された操作演出終了決定テーブル162を参照することにより、待機中操作演出を継続するか終了するかの決定を行う(ステップS558)。このときには、ステップS558での決定結果が演出の継続であるか否かを判定する(ステップS559)。
ステップS559にて演出の延長である場合には(ステップS559;Yes)、延長演出時間として予め定められた一定時間(例えば10秒など)を設定する(ステップS560)。また、演出延長フラグをオン状態にセットしてから(ステップS561)、待機中操作演出処理を終了する。
ステップS554にて演出延長フラグがオンであるときには(ステップS554;Yes)、延長演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS562)。そして、延長演出時間が経過していなければ(ステップS562;No)、待機中操作演出処理を終了する。これに対して、延長演出時間が経過したときには(ステップS562;Yes)、延長された待機中操作演出が終了することに対応して、演出延長フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS563)。
ステップS559にて演出の終了である場合や(ステップS559;No)、ステップS563の処理を実行した後には、操作演出を終了するための設定を行う(ステップS564)。そして、待機中スコアを保存する(ステップS565)。また、操作演出終了フラグをオン状態にセットしてから(ステップS566)、待機中操作演出処理を終了する。ステップS565の処理では、例えば、待機中スコアバッファ値をRAM122の所定領域に転送することなどにより、待機中スコアの保存が行われるようにすればよい。なお、待機中スコアバッファ値をそのまま待機中スコアとして保存できる場合には、ステップS565の処理が実行されなくてもよい。
ステップS566の処理により操作演出終了フラグがオン状態にセットされた後には、図31に示すステップS416の処理により操作演出終了フラグがクリアされてオフ状態となるまで、ステップS406〜S411の処理が実行されないように制限される。したがって、パチンコ遊技機1における可変表示などの遊技が終了した後には、待機中操作演出が実行されて一旦終了すると、再び可変表示などの遊技が実行されるまで、新たな待機中操作演出が実行されないように制限される。また、待機中スコアを更新できる機会は、待機中操作演出の実行中にステップS553の処理(図32)が実行されたときだけであるから、待機中操作演出の実行が一旦終了すると、再び可変表示などの遊技が実行されるまで、待機中スコアが更新されないように制限される。
なお、待機中操作演出が一旦終了すると再び所定の遊技が実行されるまで新たな待機中操作演出が実行されないように制限するものに限定されない。例えば、デモ表示を含めたデモ演出を所定時間が経過するまで実行したときに、そのデモ演出を終了させることに伴って操作演出終了フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、新たな待機中操作演出の実行が可能になるようにしてもよい。
図33は、図30のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS431)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされれば(ステップS431;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS432)。
ステップS432にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS432;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS433)。一例として、ステップS433の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS432にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS432;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS434)。一例として、ステップS434の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS431にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS431;No)、特図表示結果が「大当り」となることに対応して遊技中操作演出設定処理を実行することにより(ステップS435)、再抽選演出としての操作演出(遊技中操作演出)を実行するための設定を行う。その後、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS436)。一例として、ステップS436の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS436の処理では、例えば大当り種別が「非確変」又は「第1確変」である場合に、非確変図柄(例えば「2」、「4」、「6」、「8」の数字を示す飾り図柄)から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定される。大当り種別が「第2確変」である場合には、各種演出の有無や内容などに応じて最終停止図柄となる飾り図柄が設定されるようにすればよい。一例として、遊技中操作演出となる再抽選演出としての操作演出や、大当り中昇格演出が実行されない場合には、確変図柄から1つが選択されて、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定される。また、大当り中昇格演出が実行される場合には、非確変図柄から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定される。遊技中操作演出となる再抽選演出としての操作演出が実行される場合には、その演出内容に応じて最終停止図柄が決まることから、ステップS436の処理では最終停止図柄が決定されないようにしてもよい。あるいは、非確変図柄と確変図柄から1つずつ最終停止図柄の候補となるものを選んでおくようにしてもよい。
ステップS433、S434、S436の処理のいずれかを実行した後には、可変表示中演出設定処理を実行することにより(ステップS437)、可変表示中における他の演出制御を行うための設定が行われる。一例として、ステップS437の処理では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出を実行する場合に対応して、仮停止表示される飾り図柄の決定などを含めた可変表示演出の設定を行う。また、予告演出を実行するか否かや、実行する場合における予告演出の種類を決定し、決定された予告演出の種類に応じて予め用意された複数の予告パターンのうちから、使用パターンとなるものを選択することといった、予告演出の設定が行われてもよい。
可変表示中演出設定処理に続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS438)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばステップS437の可変表示中演出設定処理による設定に基づいて、各種演出を実行するために複数用意された演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。
ステップS438の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS439)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS440)。このときには、例えばステップS438にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS441)、可変表示開始設定処理を終了する。
図34は、図33のステップS435にて実行される遊技中操作演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す遊技中操作演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、遊技中操作演出を実行するか否かを決定するための使用テーブルとして、操作演出実行決定テーブル160を選択してセットする(ステップS601)。このときには、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどに基づいて、大当り種別が「非確変」や「第1確変」、「第2確変」のいずれであるかを特定する(ステップS602)。
ステップS602の処理を実行した後には、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、操作演出実行決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する(ステップS603)。そして、ステップS603にて抽出した乱数値SR1に基づき、使用テーブルとして選択された操作演出実行決定テーブル160を参照することにより、再抽選演出となる操作演出(遊技中操作演出)の有無を決定する(ステップS604)。このときには、ステップS604での決定結果が操作演出ありか否かを判定する(ステップS605)。
ステップS605にて操作演出なしと判定された場合には(ステップS605;No)、遊技中操作演出設定処理を終了する。なお、ステップS605にて操作演出なしと判定された場合には、エンディング昇格演出を含めた大当り中昇格演出といった、再抽選演出以外の確変昇格演出を実行するか否かの決定や、実行する場合における演出態様(演出内容)に対応した演出制御パターンの決定が行われるようにしてもよい。ここで、図17(A)に示す操作演出実行決定テーブル160の設定例では、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」の場合にのみ、操作演出なしに決定されることがある。これらの大当り種別では、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる旨の報知を行わないように設定される。そこで、ステップS605にて操作演出なしと判定された場合に、大当り中昇格演出を実行すると決定したときには、確変状態となる旨が報知されない大当り中昇格失敗演出を実行するための設定が行われるようにすればよい。
ステップS605にて操作演出ありと判定された場合には(ステップS605;Yes)、操作演出パターンを複数パターンのいずれかに決定するための使用テーブルとして、操作演出パターン決定テーブル161を選択してセットする(ステップS606)。また、待機中操作演出の終了時に保存された待機中スコアを特定する(ステップS607)。
ステップS607の処理に続いて、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、操作演出パターン決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(ステップS608)。その後、ステップS608にて抽出した乱数値SR2などに基づき、使用テーブルとして選択された操作演出パターン決定テーブル161を参照することにより、操作演出パターンを複数パターンのいずれかに決定してから(ステップS609)、遊技中操作演出設定処理を終了する。
図35は、図30のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS451)。一例として、ステップS451の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS451にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS451;No)、例えば変動パターンに対応した演出制御パターンにおける設定などに基づいて、飾り図柄の表示に関連した演出動作制御を行う(ステップS452)。続いて、遊技中操作演出を実行するために設定された操作演出期間であるか否かを判定する(ステップS453)。操作演出期間は、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターン、あるいは操作演出パターンなどにより、予め定められていればよい。ステップS453にて操作演出期間ではない場合には(ステップS453;No)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS453にて操作演出期間であるときには(ステップS453;Yes)、遊技中操作演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS454)。このときには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)やトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)の検出結果に応じて演出動作状態を変化させ、昇格成功用に予め定められた成功時の演出状態への遷移があったか否かを判定する(ステップS455)。
なお、ステップS454の処理では、遊技中操作演出となる操作演出が開始された後、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aに対する操作が検出されずに所定時間(例えば5秒など)が経過した場合に、例えば「コントローラを操作しろ!!」といったメッセージを報知する演出動作を実行することなどにより、遊技者にスティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aに対する操作を促すようにしてもよい。
なお、ステップS454の処理では、遊技中操作演出となる操作演出が開始された後、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aに対する操作が検出されずに所定時間(例えば5秒など)が経過した場合に、例えば操作演出パターンにおける演出制御実行データの設定に応じて所定の演出動作状態に遷移させることなどにより、スティックコントローラ30の操作桿30Aを左右いずれか一方に傾倒させれば成功時の演出状態または失敗時の演出状態に移行できるように演出動作を切り換えるようにしてもよい。
ステップS455にて成功時の演出状態への遷移があったときには(ステップS455;Yes)、確変報知演出として予め定められた演出動作を実行するための演出動作制御を行う(ステップS456)。確変報知演出には、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる飾り図柄を導出表示する表示動作などが含まれていればよい。このように、ステップS455の判定処理は、成功時の演出状態に遷移させるように特定の操作が行われたか否かの判定を含み、特定の操作が行われた旨の判定がなされたときには、ステップS456の処理により、大当り遊技状態の終了後には遊技状態が確変状態になるという遊技価値が付与されることの報知が行われる。
なお、ステップS456の処理では、確変報知演出を実行することに加えて、あるいは確変報知演出を実行することに代えて、2次元バーコード(いわゆるQRコード)を表示して特典画像(例えば携帯電話の待受画面用画像など)を取得可能にすることや、特別の演出動作(いわゆるプレミア演出)を実行することのうち、一部または全部を含む所定の動作が行われるようにしてもよい。すなわち、遊技中操作演出の実行中に特定の操作が行われたと判定されたことに基づいて、2次元バーコードの表示や特別の演出動作といった、所定の動作を実行するための制御が行われるようにしてもよい。
なお、ステップS456の処理では、確変報知演出を実行することに加えて、あるいは確変報知演出を実行することに代えて、例えば「確変中期待度90%」といったメッセージを報知する演出動作を実行することなどにより、確変制御が行われている可能性を報知してもよい。すなわち、遊技中操作演出の実行中に特定の操作が行われたと判定されたことに基づいて、確変制御ありといった所定の遊技価値が付与された可能性を報知するための制御が行われるようにしてもよい。確変制御が行われている可能性の報知は、パチンコ遊技機1における演出モードが通常モードやチャンスモードのときに行われる一方で、確変モードであるときには、演出モードによって確変状態であることが認識可能であることから、行われないように制限(禁止)されてもよい。
ステップS455にて成功時の演出状態への遷移がないときには(ステップS455;No)、昇格失敗用に予め定められた失敗時の演出状態への遷移があったか否かを判定する(ステップS457)。このとき、失敗時の演出状態への遷移がなければ(ステップS457;No)、可変表示中演出処理を終了する。その一方で、失敗時の演出状態への遷移があったときには(ステップS457;Yes)、確変非報知演出として予め定められた演出動作を実行するための演出動作制御を行う(ステップS458)。確変非報知演出には、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる飾り図柄を導出表示する表示動作などが含まれていればよい。このように、ステップS457の判定処理は、特定の操作が行われずに失敗時の演出状態に遷移したか否かの判定を含み、特定の操作が行われず失敗時の演出状態に遷移した旨の判定がなされたときには、ステップS458の処理により、たとえ大当り遊技状態の終了後に確変状態となる場合であっても、そのことの報知が行われない。なお、操作演出パターンSPA1や操作演出パターンSPB1のように、確変報知ができないように設定された操作演出パターンでは(図17(C)参照)、操作演出パターンSPA2や操作演出パターンSPB2による操作演出では成功時の演出状態へと遷移する特定の操作となるような操作が行われた場合であっても、ステップS455にて特定の操作が行われた旨の判定が行われることなく、最終的にステップS457の処理にて失敗時の演出状態に遷移したと判定されて、ステップS458の処理により確変報知が行われないことになる。
ステップS456、S458の処理のいずれかを実行した後には、大当り中昇格演出といった、再抽選演出以外の確変昇格演出についての設定を行ってから(ステップS459)、可変表示中演出処理を終了する。ステップS459の処理には、例えばステップS458の処理により確変非報知演出が実行された場合に、大当り中昇格演出を実行可能に設定する処理が含まれていればよい。なお、再抽選演出としての操作演出で失敗時の演出状態となって確変非報知演出が実行されたときには、大当り中昇格演出が実行される場合でも、大当り中昇格失敗演出のみが実行されるようにして、確変状態となる旨の報知が行われることはないようにしてもよい。あるいは、再抽選演出では確変非報知演出が実行されたときでも、例えば大当り種別が「第2確変」である場合には、所定割合で大当り中昇格成功演出を実行可能として、確変状態となる旨の報知が行われることがあるようにしてもよい。また、再抽選演出としての操作演出で成功時の演出状態となって確変報知演出が実行されたときには、これにより確変状態となる旨の報知が行われることから、大当り中昇格演出といった再抽選演出以外の確変昇格演出が実行されないようにすればよい。
ステップS456やステップS458の処理では、確変状態となる旨の報知が行われたか否かを特定可能に記憶しておくようにすればよい。一例として、演出制御フラグ設定部191に確変報知完了フラグを設け、ステップS456の処理により確変報知演出が実行されたときには確変報知完了フラグをオン状態にセットする一方で、ステップS458の処理により確変非報知演出が実行されたときには確変報知完了フラグをオフ状態に維持すればよい。
ステップS451にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS451;Yes)、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS460)、可変表示中演出処理を終了する。
図36は、図30のステップS173にて実行される可変表示停止処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す可変表示停止処理において、演出制御用CPU120は、まず、最終停止図柄となる飾り図柄を確定表示している図柄確定表示中であるか否かを判定する(ステップS471)。例えば、ステップS471の処理では、演出制御フラグ設定部191などに設けられた図柄確定表示フラグがオンであるか否かに応じて、図柄確定表示中であるか否かが判定されればよい。図柄確定表示フラグは、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したことなどに基づいて、後述するステップS473の処理などにてオン状態にセットされればよい。
ステップS471にて図柄確定表示中ではないときには(ステップS471;No)、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS472)。このとき、図柄確定指定コマンドの受信がなければ(ステップS472;No)、可変表示停止処理を終了することで、図柄確定指定コマンドを受信するまで待機する。なお、図柄確定指定コマンドを受信できずに所定時間が経過したときには、コマンドの送受信に異常が発生したと判断して、所定のエラー処理を実行してもよい。
ステップS472にて図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS472;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどにより、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄としての最終停止図柄を導出表示させる(ステップS473)。このときには、図柄確定表示フラグをオン状態にセットすることなどにより、図柄確定表示中であることを特定可能に記憶させればよい。そして、図柄確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1秒)を設定してから(ステップS474)、可変表示停止処理を終了する。
ステップS471にて図柄確定表示中であるときには(ステップS471;Yes)、図柄確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS475)。このとき、図柄確定表示時間が経過していなければ(ステップS475;No)、可変表示停止処理を終了することで、図柄確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS475にて図柄確定表示時間が経過したときには(ステップS475;Yes)、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS476)。なお、ステップS475にて図柄確定表示時間が経過したときには、図柄確定表示フラグをクリアしてオフ状態としてもよい。ステップS476にて可変表示結果が「ハズレ」であるときには(ステップS476;No)、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出モードフラグを確認することなどにより、現在の演出モードを特定する(ステップS477)。そして、特定した演出モードがチャンスモードであるか否かを判定する(ステップS478)。このとき、演出モードがチャンスモードであれば(ステップS478;Yes)、時短制御が終了したか否かを判定する(ステップS479)。時短制御が終了したときには(ステップS479;Yes)、演出モードを通常モードに移行するための設定を行う(ステップS480)。例えば、演出モードフラグの値を通常モードに対応した値にセットする。
ここで、大当り種別が「第1確変」や「第2確変」に決定されたことに基づく大当り遊技状態の終了後には、確変状態に制御されて確変制御と時短制御や高開放制御などが行われる。そして、可変表示結果が再び「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「100」)に達したときには、確変制御が継続して行われる一方で、時短制御や高開放制御は終了されるようにすればよい。このときには、演出モードがチャンスモードであれば、遊技状態は確変状態であるものの、遊技状態が通常状態である場合と同様に演出モードが通常モードとなり、遊技状態が確変状態である旨の報知が行われない。
ステップS478にて演出モードが通常モードである場合や(ステップS478;Yes)、ステップS479にて時短制御が終了しない場合(ステップS479;No)、あるいは、ステップS480の処理を実行した後には、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS481)、可変表示停止処理を終了する。
ステップS476にて可変表示結果が「大当り」であるときには(ステップS476;Yes)、主基板11から伝送される大当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS482)。このとき、大当り開始指定コマンドの受信がなければ(ステップS482;No)、可変表示停止処理を終了することで、大当り開始指定コマンドを受信するまで待機する。なお、大当り開始指定コマンドを受信できずに所定時間が経過したときには、コマンドの送受信に異常が発生したと判断して、所定のエラー処理を実行してもよい。ステップS482にて大当り開始指定コマンドの受信があったときには(ステップS482;Yes)、演出プロセスフラグの値を大当り表示処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS483)、可変表示停止処理を終了する。
図37は、図30のステップS176にて実行される大当り終了演出処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、エンディング演出となる所定の演出動作が実行されているエンディング演出中であるか否かを判定する(ステップS491)。例えば、ステップS491の処理では、演出制御フラグ設定部191などに設けられたエンディング演出フラグがオンであるか否かに応じて、エンディング演出中であるか否かが判定されればよい。エンディング演出フラグは、エンディング演出が開始されることなどに対応して、後述するステップS493、S494の処理などにてオン状態にセットされればよい。
ステップS491にてエンディング演出中ではないときには(ステップS491;No)、エンディング時における確変昇格演出(エンディング昇格演出)を実行する設定の有無を判定する(ステップS492)。エンディング昇格演出を実行するための設定は、例えば図35に示すステップS459の処理などにより行われるようにすればよい。
ステップS492にてエンディング昇格演出を実行する設定がある場合には(ステップS492;Yes)、エンディング時における確変昇格演出を開始するための設定を行う(ステップS493)。これに対して、エンディング昇格演出を実行する設定がない場合には(ステップS492;No)、通常のエンディング演出を開始するための設定を行う(ステップS494)。ステップS493、S494の処理では、エンディング演出フラグをオン状態にセットすることなどにより、エンディング演出中であることを特定可能に記憶させればよい。そして、エンディング演出時間として予め定められた一定時間を設定してから(ステップS495)、大当り終了演出処理を終了する。
ステップS491にてエンディング演出中であるときには(ステップS491;Yes)、エンディング演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS496)。このとき、エンディング演出時間が経過していなければ(ステップS496;No)、エンディング演出を実行するための演出動作制御を行ってから(ステップS497)、大当り終了演出を終了する。
ステップS496にてエンディング演出時間が経過したときには(ステップS496;Yes)、エンディング演出を終了するための設定を行う(ステップS498)。このときには、大当り遊技状態に制御される契機となった可変表示における大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS499)。このとき、大当り種別が「第1確変」や「第2確変」のいずれかで「非確変」以外ならば(ステップS499;No)、確変状態となる旨の報知である確変報知があったか否かを判定する(ステップS500)。例えば、ステップS500では、確変報知完了フラグがオンであるか否かに応じて、再抽選演出や、エンディング昇格演出を含めた大当り中昇格演出といった、各種の確変昇格演出などにおいて確変状態となる旨が認識可能に報知されたか否かを判定すればよい。
ステップS500にて確変報知があった場合には(ステップS500;No)、大当り遊技状態の終了後における演出モードを確変モードに移行するための設定を行う(ステップS501)。ステップS499にて大当り種別が「非確変」である場合や(ステップS499;Yes)、ステップS500にて確変報知がなかった場合には(ステップS500;Yes)、大当り遊技状態の終了後における演出モードをチャンスモードに移行するための設定を行う(ステップS502)。こうして、確変報知がなかった場合には、大当り種別が「第1確変」や「第2確変」のいずれかであり大当り遊技状態の終了後には確変状態へと制御される場合であっても、演出モードを大当り種別が「非確変」の場合と同様のチャンスモードに移行させることにより、確変状態となる旨が報知されないように制限すればよい。
ステップS501、S502の処理のいずれかを実行した後には、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS503)、大当り終了演出処理を終了する。
こうして、大当り終了演出処理では、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に制御される場合であっても、ステップS500にて確変報知なしと判定されれば、ステップS502の処理を実行することにより、大当り遊技状態の終了後における演出モードを、時短状態に制御される場合と同様のチャンスモードに移行させる。演出モードがチャンスモードに移行した場合には、確変状態に制御されていることを報知する演出動作(報知演出)の実行が制限される。これにより、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に制御された場合でも、遊技者は確変状態であると認識することが不可能あるいは困難になる。
次に、パチンコ遊技機1において実行される操作演出の具体例について説明する。図38は、遊技中操作演出となる演出動作の一例を示している。この演出動作例では、図38(A)に示すように、画像表示装置5における「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Cにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
その後、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにも「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示されることにより、非確変大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示される。このとき、図35のステップS453にて操作演出期間になったとの判定に基づき、ステップS454の処理により遊技中操作演出を実行するための演出動作制御が行われる。
一例として、図34に示すステップS609の処理により操作演出パターンSPA2が使用パターンに決定された場合には、まず、図38(C)に示すような演出画像を表示することなどにより、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する押引操作を促す演出動作が、操作説明演出として実行される。その後、例えば図38(D)に示すような演出画像が画像表示装置5の表示領域に表示されるとともに、スティックコントローラ30に対する各種操作を有効に検出するコントローラ有効検出期間となる。
図38(D)に示す表示動作が行われた後には、例えば図38(E1)に示すように、飛来する飛行機(敵機)を狙う照準(スコープ)の演出画像を、表示位置の変更が可能となるように表示する。この演出画像は、図38に示すようなスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて、表示位置が変更可能に切換表示される。例えば、傾倒方向センサユニット32において、垂直センサ対により操作桿30Aが遊技者からみて奥側へと傾倒されたことを検出したときには、画像表示装置5の表示領域において照準が上方向へと移動する一方、手前側へと傾動されたことを検出したときには、照準が下方向へと移動するように、演出画像が切換表示される。また、傾倒方向センサユニット32において、平行センサ対により操作桿30Aが遊技者からみて左側へと傾倒されたことを検出したときには、照準が左方向へと移動する一方、右側へと傾動されたことを検出したときには、照準が右方向へと移動するように、演出画像が切換表示される。垂直センサ対と平行センサ対の双方により操作桿30Aの傾倒操作が検出されたときには、各センサ対での検出結果を組み合わせた方向(例えば左上方向など)へと照準が移動するように、演出画像が切換表示される。なお、照準の表示位置を変更可能に切換表示するものではなく、例えば操作桿30Aが手前側へと傾倒されたときには自己の飛行機(自機)が上向きになることに対応した演出画像の切換表示といった、傾倒操作の検出結果に対応した任意の演出動作が実行されてもよい。こうした演出動作を実現するための制御は、例えば図35のステップS454にて実行される演出動作制御などに含まれていればよい。
そして、例えば図38(F1)に示すように、敵機に照準が合致した段階で、図38(F2)に示すようにスティックコントローラ30の操作を停止することで、敵機を打ち落とすための照準を定めることができればよい。また、照準を表す演出画像の表示位置が敵機を表す演出画像の表示位置と合致したときには、照準を表す演出画像の表示態様が、敵機を捕捉したことに対応した特定の表示態様(例えば照準の表示色を赤色として輝度を高めたような表示態様)になればよい。このとき、例えば図38(G2)に示すようにトリガボタン31Aに対する1回の押引操作がなされたことに対応して、例えば図38(G1)に示すように砲弾を1回発射する演出画像が表示される。続いて、例えば図38(H)に示すような敵機が撃墜される演出画像とともに、「7」の数字を示す飾り図柄を揃って「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示することなどにより、確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されればよい。
こうして、照準を表す演出画像の表示位置と敵機を表す演出画像の表示位置とを合致させるようにスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作が行われた後に、トリガボタン31Aに対する1回の押引操作が行われるといった、特定の操作が行われたときには、図35のステップS455にて成功時の演出状態への遷移があったと判定されたことに基づき(ステップS455;Yes)、ステップS456の処理により確変報知演出となる演出動作を実行するための制御が行われる。これにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態に制御されるという、所定の遊技価値が付与されることを、遊技者が認識可能に報知する。
他の一例として、図34に示すステップS609の処理により操作演出パターンSPB2が使用パターンに決定された場合には、図38(A)〜(C)と同様にして遊技中操作演出が開始され、図39(A)に示す演出画像が画像表示装置5の表示領域に表示されてコントローラ有効検出期間となる。このときには、例えば図39(B)及び(C)に示すように、照準を表す演出画像を拡大するように演出動作を更新させる制御が行われる。こうして操作演出パターンSPB2による操作演出では、例えば照準が敵機を捕捉して砲弾が命中しやすくなったような印象を与えるなど、操作演出パターンSPA2とは演出態様(演出内容)が異なるものとすればよい。
図17(B)に示す操作演出パターン決定テーブル161の設定例では、待機中スコアが所定の閾値St未満である場合に、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」であれば常に操作演出パターンSPA1に決定される。そのため、照準を表す演出画像が拡大されずに小さいままで維持され、例えば照準が敵機を捕捉した状態で砲弾を発射しても敵機が撃ち落とされないことなどにより、確変報知が実行不可となるように演出動作が制御される。その一方で、大当り種別が「第2確変」であれば操作演出パターンSPA2に決定されることがある。このときには、照準を表す演出画像は拡大されずに小さいままで維持されるものの、例えば照準が敵機を捕捉した状態で砲弾を発射するように特定の操作が行われたことなどに応じて敵機が撃ち落とされて、確変報知が実行可能となるように演出動作が制御される。
また、図17(B)に示す操作演出パターン決定テーブル161の設定例では、待機中スコアが所定の閾値St以上である場合に、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」であれば常に操作演出パターンSPB1に決定される。そのため、照準を表す演出画像が拡大されるものの、敵機が撃ち落とされないことなどにより、確変報知が実行不可となるように演出動作が制御される。その一方で、大当り種別が「第2確変」であれば操作演出パターンSPB2に決定されることがある。このときには、照準を表す演出画像が拡大され、特定の操作に応じて敵機が撃ち落とされて、確変報知が実行可能となるように演出動作が制御される。
このように、待機中スコアが所定の閾値St以上であるか否かに応じて、異なる操作演出パターンにより操作演出を実行して、照準を表す演出画像が拡大されるか否かといった、遊技中操作演出における演出態様を異ならせる。
待機中スコアは、待機中操作演出といったパチンコ遊技機1における所定の遊技の実行に対応することなく実行可能となる操作演出において、特定の操作がなされたか否かに基づいて更新(加点など)される。
図40は、待機中操作演出となる演出動作が実行される場合の一例を示している。例えば、可変表示結果が「ハズレ」に決定されたことに基づく特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示が実行され、例えば、図40(A)に示すように、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において、飾り図柄が変動する。その後、例えば図40(B)に示すようなハズレ組合せの確定飾り図柄が仮停止表示されてから、例えば図40(C)に示すように確定表示されて可変表示が終了する。このとき、次回の特図ゲームが保留記憶されていないために、パチンコ遊技機1における所定の遊技が実行されない場合には、図31のステップS401にて変動開始コマンドの受信がないと判定される(ステップS401;No)。これに基づいて、ステップS406の処理により待機中操作開始前の演出動作制御が行われたときには、例えば図40(D)に示すような演出画像が画像表示装置5の表示領域に表示されることなどにより、操作開始前演出となる演出動作が実行される。このときには、プッシュボタン31Bに対する押下操作を促す操作促進演出が行われる。
図40(D)に示す演出画像が表示されているときなどに、図40(E)に示すようなプッシュボタン31Bに対する押下操作がなされた場合には、図31のステップS407にてプッシュボタン操作ありと判定されたことに基づいて(ステップS407;Yes)、待機中操作演出となる演出動作を開始するための設定が行われる(ステップS408〜S411)。そして、例えば図40(F)に示すような演出画像を表示することなどにより、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する押引操作を促す演出動作が、操作説明演出として実行される。その後、例えば図40(G)に示すような演出画像が画像表示装置5の表示領域に表示されるとともに、スティックコントローラ30に対する各種操作を有効に検出するコントローラ有効検出期間となる。
こうしてコントローラ有効検出期間となった後には、遊技中操作演出の場合と同様に、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する押引操作に応じて、演出態様(演出内容)を変化させる。そして、特定の操作が行われたときには、図32のステップS552にて加点用の演出状態への遷移があったと判定されたことに基づき(ステップS552;Yes)、ステップS553の処理により待機中スコアが更新(加点)される。
待機中操作演出となる演出動作が実行可能となる期間は、待機中スコアが所定の閾値St未満であるか所定の閾値St以上であるかに応じて、異なる割合で延長される。図41は、待機中操作演出を実行可能な期間の具体的な設定例を示すタイミング図である。
パチンコ遊技機1では、例えば図41(A)に示すような可変表示の実行といった所定の遊技が終了した後、図41(B)に示すようにプッシュボタン31Bの操作(押下操作など)が検出されたときに、待機中操作演出の実行が開始される。このときには、例えば図31に示すステップS410の処理により通常演出時間が設定される。そして、待機中操作演出が開始されてから通常演出時間が経過するまでの期間は通常演出期間となり、例えば図32に示すステップS551の演出動作制御などにより、待機中操作演出となる演出動作が進行する。なお、通常演出時間は、プッシュボタン31Bの操作(押下操作など)が検出されたタイミングからの一定時間が設定されるようにしてもよいし、パチンコ遊技機1における可変表示などの遊技が終了したタイミングからの一定時間が設定されるようにしてもよい。
図32に示すステップS555にて通常演出時間が経過したときには(ステップS555;Yes)、ステップS556〜S558の処理により、待機中操作演出となる演出動作を継続させるか終了させるかが決定される。そして、演出を継続させる場合には(ステップS559;Yes)、ステップS560にて延長演出時間が設定される。これにより、待機中操作演出となる演出動作が実行可能となる期間は、図41(B)にて実線で示すように、通常演出時間が経過するまでの通常演出期間になる場合と、図41(B)にて破線で示すように、通常演出期間の終了後に延長演出時間が経過するまでの延長演出期間を合わせた期間になる場合とが設けられる。
図17(D)に示す操作演出終了決定テーブル162の設定例では、待機中スコアが所定の閾値St未満である場合に、所定の閾値St以上であるときよりも多くの決定値が、演出を継続させる旨の決定結果に割り当てられている。したがって、待機中スコアが所定の閾値St未満であるときには、通常演出期間に延長演出期間を合わせた期間まで待機中操作演出となる演出動作が延長して実行可能となる可能性が高くなる。これにより、遊技者の技量に応じて異なる割合で、待機中操作演出となる演出動作が実行可能となる期間を決定することができ、遊技者のスティックコントローラ30などに対する操作の技量を、効率よく向上させることができる。
こうして待機中操作演出となる演出動作が終了するときには、図32に示すステップS565の処理により待機中スコアが保存される。保存された待機中スコアは、図34のステップS605にて操作演出ありと判定されたときに(ステップS605;Yes)、ステップS607の処理により特定されて、ステップS609の処理により操作演出パターンを決定するために用いられる。
また、待機中操作演出となる演出動作が終了するときには、図32に示すステップS566の処理により操作演出終了フラグがオン状態にセットされる。こうして操作演出終了フラグがオンとなった後には、例えば図31に示すステップS401にて変動開始コマンドの受信があったとの判定に基づき(ステップS401;Yes)、ステップS416の処理により操作演出終了フラグがクリアされるまで、ステップS408〜S411の処理が実行されないように制限される。一例として、待機中操作演出となる演出動作が終了した後には、パチンコ遊技機1における可変表示などの遊技が開始されるまで、図41(C)に示すようなデモ表示を含めたデモ演出が実行される。
したがって、パチンコ遊技機1における可変表示などの遊技が終了した後に、待機中操作演出となる演出動作が開始されて一旦終了してデモ演出が開始されると、再びパチンコ遊技機1における可変表示などの遊技が開始されるまでは、新たな待機中操作演出の実行ができないように制限される。これにより、待機中操作演出などのスティックコントローラ30などを用いた演出動作を望む遊技者は、パチンコ遊技機1における可変表示などの遊技を一旦実行させてから終了することで、こうした演出動作が実行可能となり、パチンコ遊技機1における稼働率が著しく低減することを防止できる。
図17(C)に示すように、操作演出パターンSPA1や操作演出パターンSPB1による操作演出では、確変報知ができないように設定されている。これに対して、操作演出パターンSPA2や操作演出パターンSPB2による操作演出では、成功時の演出状態に遷移させるような特定の操作が行われたときに、確変報知ができるように設定され、特定の操作が行われずに失敗時の演出状態に遷移したときには、確変報知が行われないように設定されている。その後、図37のステップS500にて確変報知されなかったと判定されたときには(ステップS500;Yes)、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる場合であっても、ステップS502の処理により、時短状態となる場合と共通のチャンスモードに演出モードが設定される。また、図36のステップS478にて演出モードがチャンスモードであるときに(ステップS478;Yes)、時短制御が終了する場合には(ステップS479;Yes)、確変制御は継続して行われて高確低ベース状態となる場合であっても、ステップS480の処理により、通常状態(低確低ベース状態)となる場合と共通の通常モードに演出モードが設定される。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、遊技者が操作可能なスティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aに対する操作に応じて演出動作状態が遷移して演出態様(演出内容)が変化する操作演出が、図35に示すステップS454の処理を実行する演出制御用CPU120などにより、パチンコ遊技機1における特別図柄や飾り図柄の可変表示といった所定の遊技の実行に対応する再抽選演出などとなる遊技中操作演出として実行される。遊技中操作演出の実行中には、図35に示すステップS455の処理を実行する演出制御用CPU120などにより、特定の操作が行われて成功時の演出状態に遷移したか否かが判定される。そして、特定の操作が行われた旨の判定に基づいて、図35に示すステップS456の処理を実行する演出制御用CPU120などにより、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態となることといった、所定の遊技価値を付与する旨の決定結果に対応する演出態様(演出内容)に変化させる。また、遊技中操作演出と同様の操作演出が、図32に示すステップS551の処理を実行する演出制御用CPU120などにより、パチンコ遊技機1における所定の遊技が終了した後、デモ表示を含めたデモ演出が開始されるより前に、待機中操作演出として実行可能である。これにより、遊技中操作演出にて遊技者が特定の操作を行う可能性を高めることで、スティックコントローラ30といった操作手段に対する遊技者の操作意欲を高めて、遊技興趣を向上させることができる。また、デモ表示を含めたデモ演出が開始された後には待機中操作演出が実行されないので、パチンコ遊技機1の稼働率が著しく低減することを防止できる。
待機中操作演出となる演出動作が実行可能となる期間として、通常演出時間が経過するまでの通常演出期間と、通常演出期間に延長演出時間が経過するまでの延長演出期間を合わせた期間とが、設けられている。そして、待機中操作演出の実行中に特定の操作が行われたか否かの判定結果に基づいて更新される待機中スコアに応じて、演出の実行を継続するか終了するかが、図32に示すステップS556〜S558の処理を実行する演出制御用CPU120などにより、異なる割合で決定される。これにより、遊技者は効率よくスティックコントローラ30などに対する操作の技量を向上させることができ、スティックコントローラ30といった操作手段に対する遊技者の操作意欲を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
遊技中操作演出を実行するための操作演出パターンとして、例えば図17(C)に示すように演出態様(演出内容)が異なる複数の操作演出パターンが設けられている。演出制御用CPU120が図34に示すステップS609の処理により操作演出パターンを決定するときには、図17(B)に示すような操作演出パターン決定テーブル161を参照することなどにより、待機中スコアが所定の閾値St未満であるか所定の閾値St以上であるかに応じて、異なる操作演出パターンに決定する。待機中スコアは、待機中操作演出といったパチンコ遊技機1における所定の遊技の実行に対応することなく実行可能となる操作演出において、加点用の演出状態に遷移させるような特定の操作がなされたか否かに基づいて更新(加点など)される。これにより、演出態様(演出内容)が多様な操作演出を実行可能にして遊技興趣を向上させることができる。
なお、特定絵柄を含む複数種類の絵柄を施した複数列のリールに対応した停止操作に対して、ハズレを含む内部抽選の結果に基づいた絵柄の組合せが、リール絵柄表示窓上に表示されるようにリール停止制御を行い、停止したリール絵柄表示窓上の絵柄の組合せが入賞の場合は、入賞に対応する所定数の遊技媒体を払い出す遊技台において、本来の遊技制御を実行する通常遊技モードと、所定の絵柄をリール絵柄表示窓上の所定の位置に停止させる練習が可能な遊技練習モードとを切り換えるようにした技術が提案されている。しかし、この技術では、遊技練習モードでは目押し練習が可能になるだけで、その実行結果に基づいて通常遊技モードにおける演出態様(演出内容)を異ならせることができない。
これに対して、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、待機中操作演出の実行中に特定の操作がなされたか否かの判定結果に応じて、異なる操作演出パターンによる遊技中操作演出が実行可能となり、遊技中操作演出における演出態様(演出内容)を、待機中操作演出の実行中における遊技者の操作結果に応じて異ならせることができる。したがって、上記の技術と比べても、待機中操作演出の実行中にスティックコントローラ30といった操作手段に対する遊技者の操作意欲をさらに高めて、遊技興趣を向上させることができるという、顕著な効果が得られる。
図35に示すステップS457の処理を実行する演出制御用CPU120などにより、遊技中操作演出の実行中において特定の操作が行われずに失敗時の演出状態に遷移したと判定された場合には、ステップS458の処理を実行する演出制御用CPU120などにより、確変状態となる旨の報知が行われない。その後、図36に示すステップS500の処理を実行する演出制御用CPU120などにより、確変報知されなかったと判定されたときには、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる場合であっても、ステップS502の処理を実行する演出制御用CPU120などにより、時短状態となる場合と共通のチャンスモードに演出モードが設定される。また、図36に示すステップS478〜S490の処理を実行する演出制御用CPU120などにより、演出モードがチャンスモードであるときに時短制御が終了する場合には、たとえ確変制御は継続して行われる場合であっても、通常状態となる場合と共通の通常モードに演出モードが設定される。これにより、スティックコントローラ30といった操作手段に対する操作に応じた演出が実行可能となり、多様な演出を実行して遊技興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、待機中操作演出や遊技中操作演出として、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて演出態様(演出内容)を変化させつつ、トリガボタン31Aに対する1回の押引操作である単射が行われたことに基づいて、遊技状態が確変状態になるといった所定の遊技価値が付与される可能性などを報知する演出動作が実行されるものとして説明した。このような操作演出は、「トリガボタン単発」の操作演出ともいう。操作演出の演出態様(演出内容)としては、その他にも様々なものを用意してもよい。
一例として、プッシュボタン31Bに対する1回の押下操作が行われたことに基づいて、所定の遊技価値が付与される可能性などを報知する演出動作が実行されてもよい。このような操作演出は、「プッシュボタン単発」の操作演出ともいう。また、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出された回数(連続操作)などに基づいて、演出態様(演出内容)を変化させる演出動作が実行されてもよい。このような操作演出は、「プッシュボタン連打」の操作演出ともいう。さらに、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作と、トリガボタン31Aに対する押引操作が検出された回数(連続操作)とに応じて、演出態様(演出内容)を変化させる演出動作が実行されてもよい。このような操作演出は、「トリガボタン連打」の操作演出ともいう。さらに、スティックコントローラ30及びプッシュボタン31Bの両方を使用して、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作やプッシュボタン31Bに対する押下操作に応じて演出態様(演出内容)を変化させつつ、トリガボタン31Aに対する1回の押引操作となる単射が行われたことに基づいて、所定の遊技価値が付与される可能性などを報知する演出動作が実行されてもよい。このような操作演出は、「スティックプッシュ併用」の操作演出ともいう。
この場合、「トリガボタン連打」の操作演出よりも高い割合で、「プッシュボタン連打」の操作演出が実行されるようにしてもよい。例えば図34のステップS609にて操作演出パターンを決定する際には、「トリガボタン連打」の操作演出よりも多くの決定値が「プッシュボタン連打」の操作演出に割り当てられた操作演出パターン決定テーブルが参照されればよい。これにより、連打操作が困難なスティックコントローラ30のトリガボタン31Aに対する連打操作が要求される演出動作の実行頻度を低下させ、遊技者の操作意欲を高めて遊技興趣を向上させることができる。
また、図34のステップS609にて操作演出パターンを決定する際には、変動パターン指定コマンドにより同一の変動パターンが指定された場合でも、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」、「プッシュボタン単発」、「プッシュボタン連打」といった複数種類の操作演出のうち、いずれの操作演出を実行するかを選択的に決定できるように各操作演出パターンに決定値が割り当てられた操作演出パターン決定テーブルが参照されてもよい。これにより、遊技制御の負担が増大することを防止つつ、操作桿30A及びトリガボタン31Aを含めたスティックコントローラ30やプッシュボタン31Bを用いた多様な演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
また、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」の操作演出が実行される場合には、トリガボタン31Aに対する押引操作が検出されたときでも、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されたときと同様に演出態様(演出内容)を変化させてもよい。これにより、遊技者がプッシュボタン31Bに対する押下操作に代えて、トリガボタン31Aに対する押引操作を行っても同様の演出態様(演出内容)に変化するので、遊技者の関心をスティックコントローラ30の操作に集約させて遊技者による操作を促進して、遊技興趣を向上させることができる。また、遊技者の操作意欲に応じて、トリガボタン31Aとプッシュボタン31Bのいずれに対して指示操作をするかを選択でき、柔軟な操作演出の実行により遊技者の操作意欲を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
遊技中操作演出となる操作演出は、再抽選演出として実行されるものに限定されず、例えば可変表示状態がリーチ状態となる可能性や可変表示結果が「大当り」となる可能性などを報知(予告)する予告演出として実行されてもよいし、可変表示状態がリーチ状態となったことに基づくリーチ演出として実行されてもよいし、エンディング昇格演出を含めた大当り中昇格演出として実行されてもよい。
遊技中操作演出の実行によって報知される対象となる遊技価値は、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が時短状態よりも有利な確変状態となることに限定されない。例えば、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御されることや、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となって可変表示結果が「大当り」となる可能性が高まること、スーパーリーチを伴う変動パターンに決定されて可変表示結果が「大当り」となる可能性がさらに高まること、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が所定の第1回数(例えば「2」など)よりも多い第2回数(例えば「15」など)となること、大当り遊技状態の終了後に時短制御が行われる特図ゲームの上限回数が所定の第1回数(例えば「50」など)よりも多い第2回数(例えば「100」など)となること、確変状態において可変表示結果が「大当り」に決定される確率が第1確率(例えば1/30など)よりも高い第2確率(例えば1/10など)となること、遊技状態が通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に制御される回数である連チャン回数が第1回数(例えば「5」など)よりも多い第2回数(例えば「15」など)となることのうち、一部または全部を含むものであればよい。
また、例えば大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が所定の第1回数となる場合に第1遊技価値が付与されるものとし、第1回数よりも多い第2回数となる場合には、第1遊技価値よりも有利な第2遊技価値が付与されるものとしてもよい。時短制御が行われる特図ゲームの上限回数や、確変状態において可変表示結果が「大当り」に決定される確率、連チャン回数などについても、第1遊技価値と第2遊技価値のいずれかが付与されるものとしてもよい。こうした第1遊技価値と第2遊技価値のいずれを付与するかは、例えば図25のステップS244における大当り種別の決定結果といった、事前決定結果に応じて決められるようにすればよい。事前決定結果は、例えば図25のステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であること、またはステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であることといった、パチンコ遊技機1における所定の遊技の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1遊技価値や第2遊技価値を含めた所定の遊技価値を付与するか否かを決定した結果であればよい。
そして、第1遊技価値よりも有利な第2遊技価値を付与する旨の決定がなされた場合には、第1遊技価値を付与する旨の決定がなされた場合よりも高い割合で、例えば「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」といった、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aを用いる操作演出が実行されるようにしてもよい。例えば図34のステップS609にて操作演出パターンを決定する際には、第2遊技価値が付与されることに応じて、第1遊技価値が付与されるときよりも多くの決定値が「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の操作演出に割り当てられた操作演出パターン決定テーブルが参照されればよい。これにより、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aを用いる操作演出が実行されたときには、プッシュボタン31Bを用いる操作演出が実行されたときに比べて、第1遊技価値よりも有利な第2遊技価値が付与される期待感が高くなり、スティックコントローラ30に対する遊技者の操作意欲を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
遊技媒体となる遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したときには、図24のステップS218にて抽出された各種の乱数値を示す数値データに基づいて、特図ゲームといった可変表示の開始を許容する可変表示開始条件の成立前に、所定の遊技価値が付与されるか否かを判定してもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図23及び図24に示す始動入賞判定処理において、ステップS218の処理を実行した後に、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを用いて、特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かや、決定される場合の大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。このときの判定結果は、例えば第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドのEXTデータなどを用いて、主基板11から演出制御基板12の側に通知されればよい。この場合、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120は、例えば図29に示すステップS74のコマンド解析処理にて、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを受信したときに、主基板11から通知された特図表示結果や大当り種別の判定結果を特定する。そして、例えば図34のステップS609にて操作演出パターンを決定する際には、特定された特図表示結果や大当り種別の判定結果に応じて異なる割合で、「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」、「プッシュボタン単発」、「プッシュボタン連打」といった複数種類の操作演出のうち、いずれの操作演出を実行するかが決定されるようにしてもよい。例えば、特定された特図表示結果や大当り種別から、所定の遊技価値が付与されると判定されたときには、付与されないと判定されたときに比べて高い割合で、「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の操作演出を実行すると決定されるようにしてもよい。これにより、操作演出における演出態様(演出内容)に応じて、例えば保留されている可変表示にて「大当り」となって大当り遊技状態に制御されることといった、所定の遊技価値が付与される期待感を異ならせて、スティックコントローラ30に対する遊技者の操作意欲を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
「スティックプッシュ併用」の操作演出では、演出動作の実行中にプッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されたときに、例えば照準を表す演出画像を拡大して表示することなどにより、操作演出における演出態様(演出内容)を特定の態様に変化させてもよい。そして、所定の遊技価値を付与する旨の決定がなされたときには、付与しない決定がなされたときに比べて高い割合で「スティックプッシュ併用」の操作演出が実行されるようにしてもよい。この場合には、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aを用いる操作演出を実行中に、プッシュボタン31Bに対する押下操作に応じて演出態様(演出内容)を特定の態様に変化させることで、操作桿30A及びトリガボタン31Aを含めたスティックコントローラ30やプッシュボタン31Bといった多様な操作手段に対する遊技者の操作意欲を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
「トリガボタン連打」や「プッシュボタン連打」の操作演出を実行するか否かは、特図表示結果を含めた可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に応じて異なる割合で決定されてもよい。例えば図34のステップS609にて操作演出パターンを決定する際には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンがハズレ変動パターンであるか大当り変動パターンであるかに応じて、「トリガボタン連打」や「プッシュボタン連打」の操作演出に割り当てられた決定値が異なる操作演出パターン決定テーブルが参照されればよい。一例として、大当り変動パターンである場合には、ハズレ変動パターンである場合よりも、「トリガボタン連打」の操作演出に決定される割合が高くなるように決定値が割り当てられていればよい。これにより、スティックコントローラ30のトリガボタン31Aに対する連続操作(連打)に応じて演出態様(演出内容)が変化する「トリガボタン連打」の操作演出と、プッシュボタン31Bに対する連続操作(連打)に応じて演出態様(演出内容)が変化する「プッシュボタン連打」の操作演出のうち、いずれの操作演出が実行されたかに応じて、特図表示結果が「大当り」となる期待感を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
「トリガボタン連打」の操作演出では、演出態様(演出内容)に対応した演出動作状態に応じて異なる割合で、トリガボタン31Aに対する押引操作に応じて演出態様(演出内容)の変更を行うか否かや、変更後の演出態様(演出内容)が決定されるように、操作演出パターンにおける演出制御実行データなどが設定されてもよい。また、「プッシュボタン連打」の操作演出では、演出態様(演出内容)に対応した演出動作状態に応じて異なる割合で、プッシュボタン31Bに対する押引操作に応じて演出態様(演出内容)の変更を行うか否かや、変更後の演出態様(演出内容)が決定されるように、操作演出パターンにおける演出制御実行データなどが設定されてもよい。これにより、「トリガボタン連打」や「プッシュボタン連打」の操作演出による演出効果を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
「トリガボタン連打」の操作演出では、特図表示結果が「大当り」となるか否かに応じて、トリガボタン31Aに対する押引操作が検出されたときに演出態様(演出内容)の変更を行うか否かの決定割合や、変更後の演出態様(演出内容)の決定割合を異ならせてもよい。また、「プッシュボタン連打」の操作演出では、特図表示結果が「大当り」となるか否かに応じて、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されたときに演出態様(演出内容)の変更を行うか否かの決定割合や、変更後の演出態様(演出内容)の決定割合を異ならせてもよい。これにより、「トリガボタン連打」や「プッシュボタン連打」の操作演出における演出態様(演出内容)の変化に応じて特図表示結果が「大当り」となる期待感を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」の操作演出では、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する押引操作が検出されないように制限してもよい。また、「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の操作演出では、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されないように制限してもよい。これにより、演出態様(演出内容)に応じた適切な操作のみを検出して演出態様(演出内容)を変化させ、不適切な操作による演出態様(演出内容)の変化を防止することで、演出効果を高めて遊技興趣を向上させることができる。
遊技状態が確変状態であるものの、演出モードが時短状態と共通のチャンスモードであることや、演出モードが通常状態と共通の通常モードであることにより、潜伏確変中となっているときには、確変状態ではないときとは異なる割合で、操作演出を実行するか否かや、実行する場合における操作演出パターンが決定されるようにしてもよい。これにより、操作演出の有無や演出態様(演出内容)によって、潜伏確変中であることへの期待感を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
操作演出となる演出動作が大当り中昇格演出として実行される場合には、大当り中昇格演出の実行期間(タイミング)を示す昇格演出実行時に応じて異なる割合で、演出態様(演出内容)が複数種類のいずれかに決定されるようにしてもよい。一例として、大当り中昇格演出を実行する場合には、ランダムカウンタ等から抽出した昇格演出決定用の乱数値を示す数値データに基づき、昇格演出実行時決定テーブルを参照することなどにより、例えば「第3ラウンド」、「第6ラウンド」、「第9ラウンド」、「第12ラウンド」、「第15ラウンド」、「エンディング時」といった、予め定められた複数種類の実行期間から、昇格演出実行時となるものを決定する。このときには、大当り中昇格演出が昇格失敗演出であるか昇格成功演出であるかに応じて異なる割合で、昇格演出実行時が決定されてもよい。この場合には、大当り中昇格演出が実行されるタイミングに応じて、昇格成功演出により確変状態となる旨が報知される可能性(期待度)を異ならせることができる。こうして決定された昇格演出実行時に応じて、ランダムカウンタ等から抽出した操作演出パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づき、操作演出パターン決定テーブルを参照することなどにより、例えば「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」、「プッシュボタン単発」、「プッシュボタン連打」といった、演出態様(演出内容)が異なる複数の操作演出パターンのうちから、使用パターンとなるものを決定する。操作演出パターン決定テーブルでは、昇格演出実行時の決定結果に応じて、各々の操作演出パターンに対する決定値の割当てが異なるように設定されていればよい。これにより、例えば遊技者が玉抜き作業などを行う可能性が高いときには「トリガボタン単発」の大当り中昇格演出の実行頻度を低下させれば、遊技者の参加意欲を高めて遊技興趣を向上させることができる。また、「トリガボタン連打」の大当り中昇格を実行するための操作演出パターンに決定される割合は、他の操作演出パターンに決定される割合に比べて低くなるように、決定値が割り当てられていればよい。これにより、例えば遊技者が玉抜き作業などを行う可能性が常にある大当り遊技状態中に「トリガボタン連打」の大当り中昇格演出の実行頻度を低下させて、遊技者が複雑な操作行為を要求される大当り中昇格演出が実行されにくくすることで、遊技者の参加意欲を高めて遊技興趣を向上させることができる。
「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」、「スティックプッシュ併用」の操作演出といった、少なくともスティックコントローラ30に含まれる操作桿30Aを用いる操作演出が実行されるときには、図32に示すステップS551の処理による演出動作制御や、図35に示すステップS454の処理による演出動作制御にて、例えば送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30に向けて送風することや、振動モータ34を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aを振動させることなどにより、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aに対する指示操作を行うときにのみ遊技者が認識可能となる所定演出動作として送風振動演出を実行するための送風振動制御が行われるようにしてもよい。その一方で、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」といった、プッシュボタン31Bのみを用いてスティックコントローラ30を使用しない操作演出が実行されるときには、送風振動制御が行われないように制限(禁止)してもよい。これにより、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aといった、所定の操作手段を用いる操作演出を行うときにのみ遊技者が認識可能となる所定演出動作を無駄に行うことを防止して、演出制御の負担を軽減することができる。また、所定の操作手段を用いる操作演出を行うときにのみ遊技者が認識可能となる所定演出動作が行われることで、この操作手段に対する遊技者の操作意欲を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
再抽選演出を含めた確変昇格演出を実行するか否かは、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などにより決定されるようにしてもよい。一例として、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して予め複数パターンが用意された変動パターンのうちに、再抽選演出を伴う変動パターンと、再抽選演出を伴わない変動パターンとが含まれるように設定してもよい。そして、大当り変動パターン種別決定テーブル132や変動パターン決定テーブル134において、大当り種別が「非確変」や「第1確変」や「第2確変」のいずれであるかに応じて、再抽選演出を伴う変動パターンの決定割合と、再抽選演出を伴わない変動パターンの決定割合とが異なるように、各変動パターン種別や変動パターンに決定値が割り当てられるようにすればよい。こうした設定によれば、再抽選演出となる操作演出が遊技中操作演出として実行可能な場合に、この遊技中操作演出を実行するか否かを、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などにより決定することができる。他の一例として、大当り中昇格演出の有無に応じて異なる大当り種別を設け、大当り種別決定テーブル131における決定値の割り当てにより、所定割合で大当り中昇格演出が実行される大当り種別と実行されない大当り種別のいずれかに決定されるようにすればよい。これにより、大当り中昇格演出となる操作演出が遊技中操作演出として実行可能な場合に、この遊技中操作演出を実行するか否かを、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などにより決定することができる。
遊技中操作演出となる演出動作を実行するか否かは、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などにより決定されるようにしてもよい。一例として、予め複数パターンが用意された変動パターンのうちに、遊技中操作演出を実行する変動パターンと、遊技中操作演出を実行しない変動パターンとが含まれるように設定してもよい。そして、遊技中操作演出を実行する変動パターンの決定割合と、遊技中操作演出を実行しない変動パターンの決定割合とが、各変動パターン種別決定テーブルや変動パターン決定テーブルにおける決定値の割り当てにより設定されてもよい。
この場合、合計保留記憶数や第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて異なる割合で、操作演出を実行するか否かや、実行する場合における操作演出パターンが決定されるようにしてもよい。これにより、例えば特図保留記憶数が多くなるに従って操作演出を実行しないと決定される割合を高めれば、可変表示時間の長期化による遊技機の稼働率低下を防止して、遊技興趣を向上させることができる。あるいは、例えば特図保留記憶数が所定数以上であるときには所定数未満であるときに比べて「トリガボタン単発」の操作演出が実行される割合を高めれば、遊技者が打ち止めをする場合などに、スティックコントローラ30といった操作手段に対する遊技者の操作意欲を高めて遊技興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機1における所定の遊技の実行と対応することなく実行可能となる操作演出は、上記実施の形態における待機中操作演出に限定されず、例えば画像表示装置5とは別個に設けた演出表示装置などを用いて、パチンコ遊技機1における所定の遊技の実行状況にかかわりなく、遊技中操作演出と同様の操作演出を実行可能としたものであってもよい。この場合でも、待機中スコアと同様の得点を、操作演出の実行中に特定の操作が行われたことに基づき更新(加点)して保存し、遊技中操作演出が実行されるときには、保存されている得点に応じて異なる割合で、複数の操作演出パターンのいずれかに決定されるようにすればよい。なお、遊技中操作演出が開始されるときに、待機中操作演出が実行中である場合には、その遊技中操作演出が終了するまで待機中操作演出の進行を一時停止させて、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aに対する操作により、遊技中操作演出における演出態様(演出内容)のみを変化させ、待機中操作演出における演出態様(演出内容)は変化しないように制限してもよい。すなわち、遊技中操作演出を待機中操作演出よりも優先して実行することにより、スティックコントローラ30などの操作手段を用いた演出動作において遊技者に混乱を与えないようにできればよい。
上記実施の形態では、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかにかかわらず、各遊技球の入賞順に従って、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームとが実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機1にも本発明を適用することができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図31に示すステップS402〜S411の処理、図31のステップS403や図32に示す待機中操作演出処理、図33のステップS435や図34に示す遊技中操作演出設定処理、図35に示すステップS453〜S459の処理、図36に示すステップS476〜S480の処理、図37に示すステップS499〜S502の処理などを実行することにより、各種演出動作の決定や制御を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図31に示すステップS402〜S411の処理、図31のステップS403や図32に示す待機中操作演出処理、図33のステップS435や図34に示す遊技中操作演出設定処理、図35に示すステップS453〜S459の処理、図36に示すステップS476〜S480の処理、図37に示すステップS499〜S502の処理の一部または全部を実行してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
あるいは、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図33のステップS438にて決定した演出制御パターンや図34のステップS609にて決定した操作演出パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図3に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」または「ハズレ」に決定されるものとして説明した。これに対して、可変表示結果を「小当り」にも決定可能とし、このときには小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われないようにしてもよい。また、可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別を「突確」にも決定可能とし、このときには2R大当り状態に制御され、2R大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるようにしてもよい。
2R大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間)が、上記実施の形態における大当り遊技状態での第1期間(例えば29秒間)よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2R大当り状態では、ラウンドの実行回数が、上記実施の形態における大当り遊技状態での第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2R大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は上記実施の形態における大当り遊技状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2R大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2R大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
小当り遊技状態では、2R大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数(第2ラウンド数に等しい実行回数)に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2R大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置7を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置7を第1状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2R大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2R大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2R大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
さらに、大当り種別が「突確」となる場合や可変表示結果が「小当り」となる場合に代えて、あるいは、これらの場合に加えて、「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。一例として、「突然時短」と「突然通常」は、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別に含まれるものとする。この場合、大当り種別決定テーブル131は、変動特図指定バッファ値(例えば図25のステップS234、S238を参照)に応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)を、「突確」や「突然時短」、「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2R大当り状態に制御され、2R大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態(低確高ベース状態)に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2R大当り状態に制御され、2R大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態(低確低ベース状態)に制御される。これにより、2R大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2R大当り状態に制御されるにもかかわらず、上記実施の形態における大当り遊技状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかにかかわらず、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
上記実施の形態では、遊技機の例として、特別図柄や飾り図柄を可変表示する機能や各種の演出画像を表示する機能を有するパチンコ遊技機1を用いて説明した。しかしながら、この発明は、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1に限定されず、スロットマシンなどの他の遊技機にも、この発明の少なくとも一部を適用することができる。例えば、スロットマシンでは、ゲームが実行可能な状態でスタートレバーが操作されたことに基づき、可変表示の開始条件が成立したことに対応して、複数列のリールが回転し、各リールの図柄が連続的に変動する。この状態で複数のストップスイッチのいずれかが操作されると、対応するリールの回転が停止し、表示結果が視認可能に導出表示される。そして、全てのリールの回転が停止されることで1ゲームが終了し、複数の入賞ラインのうちで有効化されたいずれかの入賞ライン上に予め定められた役と呼ばれる図柄の組合せが各リールの表示結果として停止した場合には入賞が発生する。入賞となる役には複数種類があり、それぞれの役に応じて異なる遊技価値が付与される。
この場合には、遊技中操作演出を実行しているときに、特定の操作が行われた旨の判定に基づいて、この遊技中操作演出における演出態様(演出内容)を、内部抽選に当選して入賞の発生が許容(内部当選)されているか否かや、内部当選している場合の当選役などに対応して変化させるようにすればよい。そして、こうしたスロットマシンにおける可変表示ゲームといった所定の遊技の実行に対応することなく、上記実施の形態における待機中操作演出と同様の操作演出を実行可能としてもよい。また、待機中操作演出の実行中に特定の操作が行われたか否かに基づいて、遊技中操作演出における演出態様(演出内容)を異ならせるようにしてもよい。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。