JP2011234101A - 多チャンネル同軸型ロータリージョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】伝送線路間のインピーダンス不整合による特性の劣化をより抑えることができる多チャンネル同軸型ロータリージョイントを提供する。
【解決手段】第1ストリップ線路外導体3及び第1ストリップ線路内導体4は、第1ストリップ線路8をなしている。第2ストリップ線路外導体23及び第2ストリップ線路内導体24は、第2ストリップ線路28をなしている。各導体3,6,7の凸部は、各導体23,26,27の凹溝に挿入され、これらの凸部及び凹溝の各組は、チョーク部53〜55をなしている。これらのチョーク部53〜55によって、第1及び第2ブロック1,21が、その周方向へ相対的に回転可能となっている。第1ストリップ線路8、第2ストリップ線路28及び第3回転部外側同軸線路56のそれぞれの長さは、使用周波数で1/4波長となるような長さであり、伝送線路間のインピーダンス不整合によって生じる反射波が各伝送線路内で打ち消される。
【選択図】図1

Description

この発明は、主としてVHF帯、UHF帯、マイクロ波帯及びミリ波帯で用いられる多チャンネル同軸型ロータリージョイントに関する。
例えば、特許文献1に示すような従来装置では、複数の伝送線路がすべて同軸線路からなり、円形の複数の同軸線路が直角に組み合わされ、かつ端子側の同軸線路とチョーク側の同軸線路とがテーパ同軸線路を介して接続されている。
実公昭63−24642号公報
上記のような従来装置では、伝送線路間のインピーダンス整合特性の劣化を抑えるために、端子側の同軸線路とチョーク側の同軸線路とがテーパ同軸線路を介して接続されている。しかしながら、テーパ同軸線路を用いた構成では、伝送線路間のインピーダンスの不整合を完全になくすことはできず、伝送線路間のインピーダンス整合特性の劣化を十分に抑えることはできなかった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、伝送線路間のインピーダンス不整合による特性の劣化をより抑えることができる多チャンネル同軸型ロータリージョイントを得ることを目的とする。
この発明の多チャンネル同軸型ロータリージョイントは、相対的に回転可能に接続された第1及び第2ブロックを備え、前記第1及び第2ブロックの一方から他方へ複数のチャンネルの信号を伝送するためのものであって、前記複数のチャンネルのうちの1つのチャンネルについての等価回路は、使用周波数で4分の1波長となるような長さのストリップ線路からなる第1及び第2伝送線路と、使用周波数で4分の1波長となるような長さの同軸線路からなり、かつ前記第1及び第2伝送線路の間に直列に接続された第3伝送線路と、前記第1及び第3伝送線路の接続点と、前記第2及び第3伝送線路の接続点とにそれぞれ接続され、かつスタブアングルからなる第1及び第2ショートスタブとを有するものである。
この発明の多チャンネル同軸型ロータリージョイントによれば、第1〜第3伝送線路の長さが使用周波数で4分の1波長となるような長さとなっているので、伝送線路間のインピーダンス不整合によって生じる反射波が各伝送線路内で打ち消されることから、伝送線路間のインピーダンス不整合による特性の劣化をより抑えることができる。
この発明の実施の形態1による多チャンネル同軸型ロータリージョイントを示す構成図である。 図1の第1ストリップ線路を示す構成図である。 図1の第1ブロックを示す構成図である。 図1の多チャンネル同軸型ロータリージョイントのチャンネル1についての等価回路を示す回路図である。 反射特性及び通過特性を導出するための等価回路を示す回路図である。 90度線路の反射特性及び通過特性を示すグラフである。 60度線路、90度線路及び120度線路の反射特性を示すグラフである。 60度線路、90度線路及び120度線路の通過特性を示すグラフである。 この発明の実施の形態2による多チャンネル同軸型ロータリージョイントを示す構成図である。 図9の第1マイクロストリップ線路を示す構成図である。 図9の第1ブロックを示す構成図である。 この発明の実施の形態3による多チャンネル同軸型ロータリージョイントのチャンネル1の等価回路を示す回路図である。 この発明の実施の形態4による多チャンネル同軸型ロータリージョイントの一部を示す構成図である。 この発明の実施の形態5による多チャンネル同軸型ロータリージョイントの一部を示す構成図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による多チャンネル同軸型ロータリージョイントを示す構成図である。図2は、図1の第1ストリップ線路8を示す構成図である。図3は、図1の第1ブロック1を示す構成図である。なお、図2は、図1のII−II線に沿う断面を示し、図3は、図1の第1ブロック1を矢線IIIの向きで見た状態を示す。
図1〜3において、多チャンネル同軸型ロータリージョイント100は、略円盤状でかつ中空状の第1及び第2ブロック(筐体)1,21を有している。第1及び第2ブロック1,21は、互いの中心軸が一致するように配置され、相対的に回転可能に接続されている。
第1ブロック1は、チャンネル1の第1円形同軸型入出力端子2、第1ストリップ線路外導体3、第1ストリップ線路内導体4、チャンネル2の第1円形同軸型入出力端子5、第1同軸線路外導体6、及び第1同軸線路内導体7を有している。第1ストリップ線路外導体3及び第1ストリップ線路内導体4は、チャンネル1の第1円形同軸型入出力端子2に電気的に接続された第1伝送線路としての第1ストリップ線路8をなしている。第1同軸線路外導体6及び第1同軸線路内導体7は、チャンネル2の第1円形同軸型入出力端子5に電気的に接続された第1同軸線路9をなしている。
第2ブロック21は、チャンネル1の第2円形同軸型入出力端子22、第2ストリップ線路外導体23、第2ストリップ線路内導体24、チャンネル2の第2円形同軸型入出力端子25、第2同軸線路外導体26、及び第2同軸線路内導体27を有している。第2ストリップ線路外導体23及び第2ストリップ線路内導体24は、チャンネル1の第2円形同軸型入出力端子22に電気的に接続された第2伝送線路としての第2ストリップ線路28をなしている。第2同軸線路外導体26及び第2同軸線路内導体27は、チャンネル2の第2円形同軸型入出力端子25に電気的に接続された第2同軸線路29をなしている。
ここで、第1ストリップ線路内導体4におけるチャンネル1の第1円形同軸型入出力端子2の反対側の端部は、第1同軸線路外導体6の外周面に接続されている。第1同軸線路外導体6及び第1同軸線路内導体7は、ショートスタブを形成する第1スタブアングル(ショートスタブ形成部)51をなしている。なお、第1同軸線路外導体6及び第1同軸線路内導体7における図1の第1スタブアングル51の2点破線で囲まれた箇所が、それぞれ第1スタブアングル51の外導体及び内導体となっている。
また、第2ストリップ線路内導体24におけるチャンネル1の第2円形同軸型入出力端子22の反対側の端部は、第2同軸線路外導体26の外周面に接続されている。第2同軸線路外導体26及び第2同軸線路内導体27は、ショートスタブを形成する第2スタブアングル(ショートスタブ形成部)52をなしている。なお、第2同軸線路外導体26及び第2同軸線路内導体27における図1の第2スタブアングル52の2点破線で囲まれた箇所が、それぞれ第2スタブアングル52の外導体及び内導体となっている。
第1ブロック1の各導体3,6,7には、軸方向のチャンネル1の第1円形同軸型入出力端子5の反対側(図1の右方)へ向けて突出する環状(図1の縦断面において環状)の凸部がそれぞれ設けられている。第2ブロック21の各導体23,26,27には、軸方向のチャンネル2の第2円形同軸型入出力端子25側(図1の右方)へ向けて窪む環状(図1の縦断面において環状)の凹溝がそれぞれ設けられている。
各導体3,6,7の凸部は、各導体23,26,27の凹溝に挿入されている。これらの凸部及び凹溝の各組は、チョーク部(チョーク構造)53〜55をなしている。これらのチョーク部53〜55によって、第1及び第2ブロック1,21が、その周方向へ相対的に回転可能となっている。
第1ストリップ線路外導体3及び第2ストリップ線路外導体23のチョーク部53は、回転部外側同軸線路56の外導体をなしている。第1同軸線路外導体6及び第2同軸線路外導体26のチョーク部54は、回転部外側同軸線路56の内導体をなしている。つまり、チョーク部53及びチョーク部54は、第3伝送線路としての回転部外側同軸線路56をなしている。
また、チョーク部54は、回転部内側同軸線路57の外導体をなしている。第1同軸線路内導体7及び第2同軸線路内導体27のチョーク部55は、回転部内側同軸線路57の内導体をなしている。つまり、チョーク部54及びチョーク部55は、回転部内側同軸線路57をなしている。
ここで、第1ストリップ線路8、第2ストリップ線路28及び第3回転部外側同軸線路56のそれぞれの長さは、使用周波数で1/4波長となるような長さである。
次に、動作について説明する。チャンネル1の第1円形同軸型入出力端子2に信号が入力された場合、第1ストリップ線路8、回転部外側同軸線路56、及び第2ストリップ線路28の順に、信号が伝播され、その信号がチャンネル1の第2円形同軸型入出力端子22に出力される。
このときに、多チャンネル同軸型ロータリージョイント100のチャンネル1についての等価回路は、図4に示すように、第1ストリップ線路8と、回転部外側同軸線路56と、第2ストリップ線路28とがその順に直列に接続(多段接続)され、第1ストリップ線路8と回転部外側同軸線路56との接続点に第1スタブアングル51からなる第1ショートスタブ51aが接続され、回転部外側同軸線路56と第2ストリップ線路28との接続点に第2スタブアングル52からなる第2ショートスタブ52aが接続された構成となる。
ここで、第1ストリップ線路8と回転部外側同軸線路56との間、及び第2のストリップ線路28と回転部外側同軸線路56との間には、それぞれ第1及び第2ショートスタブ51a,52aによってインピーダンスの不整合が生じる。しかしながら、第1ストリップ線路8、第2ストリップ線路28及び第3回転部外側同軸線路56のそれぞれの長さ(電気長)は、使用周波数で1/4波長となるような長さ(90度線路)である。このため、チャンネル1の第1及び第2円形同軸型入出力端子2,22においては、インピーダンス不整合による反射がキャンセル(相殺)されることになる。
他方、チャンネル2の第1円形同軸型入出力端子5に信号が入力された場合、第1同軸線路9、回転部内側同軸線路57及び第2同軸線路29の順に信号が伝播され、その信号がチャンネル2の第2円形同軸型入出力端子25に出力される。このときに、チャンネル2の第1及び第2円形同軸型入出力端子5,25においては、インピーダンスの不整合は生じない。
また、各導体3,6,7の凸部と各導体23,26,27の凹溝との各組が、チョーク部(チョーク構造)53〜55をなし、これらのチョーク部53〜55によって、第1及び第2ブロック1,21が、その周方向へ相対的に回転可能となっている。従って、第1及び第2チャンネルについての伝送線路を、電気的に不連続なく第1及び第2ブロック1,21の周方向に自由に回転可能となる。
次に、実施の形態1の多チャンネル同軸型ロータリージョイントの周波数特性について説明する。図5に示すような等価回路の反射特性及び通過特性を図6に示す。また、比較例として、図5に示すような等価回路の第1ストリップ線路8、第2ストリップ線路28及び第3回転部外側同軸線路56に相当する部分の長さを60度及び120度のそれぞれに対応した長さとした場合の反射特性を図7に示し、この場合の通過特性を図8に示す。図6,7によれば、使用周波数F0の周辺では、90度線路の場合の反射波が、60度線路及び120度線路の場合の反射波よりも減衰していることがわかる。
また、図6,8によれば、使用周波数F0の周辺では、90度線路の通過特性の減衰量が約0dBであるのに対し、60度線路及び120度線路の通過特性の減衰量が約2dBである。この結果、90度線路の通過特性の方が、60度線路及び120度線路の通過特性よりも、伝送線路間のインピーダンス不整合による特性の劣化を抑えていることがわかる。
上記のような実施の形態1の多チャンネル同軸型ロータリージョイントによれば、第1ストリップ線路8、第2ストリップ線路28及び第3回転部外側同軸線路56のそれぞれの長さが、使用周波数で1/4波長となるような長さである。この構成により、伝送線路間のインピーダンス不整合によって生じる反射波が各伝送線路内で打ち消されることから、伝送線路間のインピーダンス不整合による特性の劣化をより抑えることができる。
ここで、特許文献1に示すような従来装置では、複数の同軸線路が直角に組み合わされているため、例えばブロック状の導体に2方向から同軸線路形成用の穴を空ける必要があり、複数の同軸線路を直角に組み合わせるための加工は容易ではなかった。これに対して、実施の形態1の多チャンネル同軸型ロータリージョイントでは、中心軸が一致するように配置された略円盤状の第1及び第2ブロック1,21が用いられるため、従来装置のような複数の同軸線路を直角に組み合わせるための加工が不要となることから、製造工程の簡略化を図ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、チャンネル1の第1及び第2伝送線路としてストリップ線路を用いた構成について説明した。これに対して、実施の形態2では、チャンネル1の第1及び第2伝送線路としてマイクロストリップ線路を用いる構成について説明する。
図9は、この発明の実施の形態2による多チャンネル同軸型ロータリージョイントを示す構成図である。図10は、図9の第1マイクロストリップ線路208を示す構成図である。図11は、図9の第1ブロック1を示す構成図である。なお、図10は、図9のX−X線に沿う断面を示し、図11は、図9の第1ブロック1を矢線XIの向きで見た状態を示す。
図9〜11において、実施の形態2の多チャンネル同軸型ロータリージョイント200の構成の概要は、実施の形態1と同様であり、実施の形態1の第1及び第2ストリップ線路8,28に代えて、第1及び第2マイクロストリップ線路208,228を有する点が実施の形態1とは異なる。
実施の形態2の第1ブロック1は、実施の形態1の第1ストリップ線路外導体3及び第1ストリップ線路内導体4に代えて、第1マイクロストリップ線路外導体203及び第1マイクロストリップ線路内導体204を有している。第1マイクロストリップ線路外導体203及び第1マイクロストリップ線路内導体204は、第1伝送線路としての第1マイクロストリップ線路208をなしている。
実施の形態2の第2ブロック21は、実施の形態1の第2ストリップ線路外導体23及び第2ストリップ線路内導体24に代えて、第2マイクロストリップ線路外導体223及び第2マイクロストリップ線路内導体224を有している。第2マイクロストリップ線路外導体223及び第2マイクロストリップ線路内導体224は、第2伝送線路としての第2マイクロストリップ線路228をなしている。
ここで、第1及び第2マイクロストリップ線路208,228のそれぞれの長さは、使用周波数で1/4波長となるような長さである。他の構成は、実施の形態1と同様である。
上記のような実施の形態2の多チャンネル同軸型ロータリージョイントによれば、第1及び第2ストリップ線路8,28に代えて、第1及び第2マイクロストリップ線路208,228を用いた構成であっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
ここで、実施の形態1では、図2に示すように、2つの第1ストリップ線路外導体3が第1ストリップ線路内導体4に近接して配置されていた。これに対して、実施の形態2では、1つの第1マイクロストリップ線路外導体203が第1マイクロストリップ線路内導体204に近接して配置されている。これにより、実施の形態2では、実施の形態1に比べて、第1及び第2マイクロストリップ線路外導体203,223の外形の加工を容易にすることができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、チャンネル1についての等価回路に第1及び第2キャパシタ(容量)301,302を追加した構成について説明する。図12は、この発明の実施の形態3による多チャンネル同軸型ロータリージョイントのチャンネル1の等価回路を示す回路図である。
図12において、第1ストリップ線路8と回転部外側同軸線路56との間、及び回転部外側同軸線路56と第2ストリップ線路28との間には、それぞれ第1及び第2キャパシタ301,302が直列に接続されている。第1ショートスタブ51a及び第1キャパシタ301と、第2ショートスタブ52a及び第2キャパシタ302とは、それぞれハイパスフィルタを構成している。
ここで、第1及び第2キャパシタ301,302を接続した回路構成では、第1及び第2キャパシタ301,302の容量性の特性によって、それぞれ第1及び第2ストリップ線路8,28の誘導性を補正できる。これにより、実施の形態3の第1又は第2ストリップ線路8,28の長さは、使用周波数で約4分の1波長となるような長さを、第1又は第2キャパシタ301,302のそれぞれのキャパシタンスに対応させて補正した長さとすることが可能である。他の構成は、実施の形態1と同様である。
上記のような実施の形態3の多チャンネル同軸型ロータリージョイントによれば、第1及び第2キャパシタ301,302を接続した回路構成であっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、第1又は第2キャパシタ301,302と並列に接続された第1又は第2ショートスタブ51a,52aと第1又は第2キャパシタ301,302とが、ハイパスフィルタを構成するので、より良好な周波数特性を得ることができる。
さらに、第1ストリップ線路8又は第2ストリップ線路28の長さが、使用周波数で約4分の1波長となるような長さを、第1又は第2キャパシタ301,302のそれぞれのキャパシタンスに対応させて補正した長さである。この構成により、実施の形態1に比べて、第1ストリップ線路8又は第2ストリップ線路28の長さを短縮させることができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態3における第1キャパシタ301の構造について説明する。図13は、この発明の実施の形態4による多チャンネル同軸型ロータリージョイントの一部を示す構成図である。なお、図13は、図1における第1ストリップ線路内導体4及び第1同軸線路外導体6を図1の左側から見た構成に対応し、図1における他の部材を省略して示す。
実施の形態4の第1ストリップ線路内導体4には、板状体(平行平板)401が接続されている。板状体401は、同軸線路外導体6の外周面、即ち回転部外側同軸線路56の内導体の外周面から間隔をおいて配置されている。同軸線路外導体6と板状体401とは、第1キャパシタ301を構成している。なお、第2キャパシタ302についても、第1キャパシタ301と同様である。また、他の構成は、実施の形態1,3と同様である。
上記のような実施の形態4の多チャンネル同軸型ロータリージョイントによれば、同軸線路外導体6と板状体401とによって第1キャパシタ301を構成した場合であっても、実施の形態1,3と同様の効果を得ることができる。これに加えて、第1キャパシタ301が同軸線路外導体6と板状体401とによって構成されているため、容易に加工することができる。
実施の形態5.
実施の形態4では、同軸線路外導体6と板状体401とによって第1キャパシタ301が構成されていた。これに対して、実施の形態5では、板状体401に代えて環状体(環状の板)501と、同軸線路外導体6とによって、第1キャパシタ301が構成されている。
図14は、この発明の実施の形態5による多チャンネル同軸型ロータリージョイントの一部を示す構成図である。なお、図14は、図1における第1ストリップ線路内導体4及び第1同軸線路外導体6を図1の左側から見た構成に対応し、図1における他の部材を省略して示す。
図14において、実施の形態5の第1ストリップ線路内導体4には、環状体501が接続されている。環状体501の内周面は、同軸線路外導体6の外周面、即ち回転部外側同軸線路56の内導体の外周面と間隔おいて対向している。つまり、環状体501は、同軸線路外導体6の外周面を囲むように配置されている。同軸線路外導体6と板状体401とは、第1キャパシタ301を構成している。なお、第2キャパシタ302の構成についても、第1キャパシタ301の構成と同様である。また、他の構成は、実施の形態1,3と同様である。
上記のような実施の形態5の多チャンネル同軸型ロータリージョイントによれば、同軸線路外導体6と環状体501とによって第1キャパシタ301を構成した場合であっても、実施の形態1,3と同様の効果を得ることができる。これに加えて、第1キャパシタ301が同軸線路外導体6と環状体501とによって構成されているため、容易に加工することができる。これとともに、実施の形態4に比べて、第1キャパシタ301のキャパシタンスを大きくすることができる。
なお、実施の形態3〜5では、第1及び第2ストリップ線路8,28を用いた構成について説明した。しかしながら、第1及び第2ストリップ線路8,28に代えて、実施の形態2のような第1及び第2マイクロストリップ線路208,228を用いてもよい。
1 第1ブロック、2 チャンネル1の第1円形同軸型入出力端子、3 第1ストリップ線路外導体、4 第1ストリップ線路内導体、5 チャンネル2の第1円形同軸型入出力端子、6 第1同軸線路外導体、7 第1同軸線路内導体、8 第1ストリップ線路(第1伝送線路)、9 第1同軸線路(第2伝送線路)、21 第2ブロック、22 チャンネル1の第2円形同軸型入出力端子、23 第2ストリップ線路外導体、24 第2ストリップ線路内導体、25 チャンネル2の第2円形同軸型入出力端子、26 第2同軸線路外導体、27 第2同軸線路内導体、28 第2ストリップ線路、29 第2同軸線路、51 第1スタブアングル、51a 第1ショートスタブ、52 第2スタブアングル、52a 第2ショートスタブ、53〜55 チョーク部、56 回転部外側同軸線路(第3伝送線路)、57 回転部内側同軸線路、100,200 多チャンネル同軸型ロータリージョイント、203 第1マイクロストリップ線路外導体、204 第1マイクロストリップ線路内導体、208 第1マイクロストリップ線路(第1伝送線路)、223 第2マイクロストリップ線路外導体、224 第2マイクロストリップ線路内導体、228 第2マイクロストリップ線路(第2伝送線路)、301 第1キャパシタ、302 第2キャパシタ、401 板状体、501 環状体。

Claims (5)

  1. 相対的に回転可能に接続された第1及び第2ブロックを備え、前記第1及び第2ブロックの一方から他方へ複数のチャンネルの信号を伝送するための多チャンネル同軸型ロータリージョイントであって、
    前記複数のチャンネルのうちの1つのチャンネルについての等価回路は、
    使用周波数で4分の1波長となるような長さのストリップ線路からなる第1及び第2伝送線路と、
    使用周波数で4分の1波長となるような長さの同軸線路からなり、かつ前記第1及び第2伝送線路の間に直列に接続された第3伝送線路と、
    前記第1及び第3伝送線路の接続点と、前記第2及び第3伝送線路の接続点とにそれぞれ接続され、かつスタブアングルからなる第1及び第2ショートスタブと
    を有することを特徴とする多チャンネル同軸型ロータリージョイント。
  2. 相対的に回転可能に接続された第1及び第2ブロックを備え、前記第1及び第2ブロックの一方から他方へ複数のチャンネルの信号を伝送するための多チャンネル同軸型ロータリージョイントであって、
    前記複数のチャンネルのうちの1つのチャンネルについての等価回路は、
    使用周波数で4分の1波長となるような長さのマイクロストリップ線路からなる第1及び第2伝送線路と、
    使用周波数で4分の1波長となるような長さの同軸線路からなり、かつ前記第1及び第2伝送線路の間に直列に接続された第3伝送線路と、
    前記第1及び第3伝送線路の接続点と、前記第2及び第3伝送線路の接続点とにそれぞれ接続され、かつスタブアングルからなる第1及び第2ショートスタブと
    を有することを特徴とする多チャンネル同軸型ロータリージョイント。
  3. 前記等価回路は、
    前記第1及び第3伝送線路間における前記第1ショートスタブの接続点と前記第1伝送線路との間に直列に接続された第1キャパシタと、
    前記第2及び第3伝送線路間における前記第2ショートスタブの接続点と前記第2伝送線路との間に直列に接続された第2キャパシタと
    をさらに有し、
    前記第1ショートスタブ及び前記第1キャパシタと、前記第2ショートスタブ及び前記第2キャパシタとは、それぞれハイパスフィルタを構成している
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多チャンネル同軸型ロータリージョイント。
  4. 前記第1及び第2キャパシタは、
    前記第1及び第2伝送線路のいずれか一方に接続され、かつ前記第3伝送線路の同軸線路の内導体の外周面から間隔をおいて配置された板状体と、
    前記第3伝送線路の同軸線路の内導体と
    によってそれぞれ構成されている
    ことを特徴とする請求項3記載の多チャンネル同軸型ロータリージョイント。
  5. 前記第1及び第2キャパシタは、
    前記第1及び第2伝送線路のいずれか一方に接続され、かつ前記第3伝送線路の同軸線路の内導体の外周面から間隔をおいてその内導体の外周面を囲むように配置された環状体と、
    前記第3伝送線路の同軸線路の内導体と
    によってそれぞれ構成されている
    ことを特徴とする請求項3記載の多チャンネル同軸型ロータリージョイント。
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