JP2011234038A - 半導体集積回路及びそれを備えたコンデンサマイクロフォン - Google Patents

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Abstract

【課題】高RF妨害波耐性の半導体集積回路及びそれを備えたコンデンサマイクロフォンを提供すること。
【解決手段】本発明にかかる半導体集積回路は、端子Bと端子Cとの間に設けられた出力トランジスタMN1と、端子Bと端子Cとの間に設けられたローパスフィルタ100と、出力トランジスタMN1のゲートと端子Cとの間に設けられたプルダウン用抵抗R3と、プルダウン用抵抗R3と端子Cとの間に設けられたインダクタL1と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路及びそれを備えたコンデンサマイクロフォンに関する。
エレクトレット・コンデンサマイクロフォン(ECM)を代表とする静電容量の変化を利用したコンデンサマイクロフォンは、携帯電話などの電波機器に広く利用されている。GMS(Global System for Mobile Communications)携帯等では、通信方式としてTDMA(Time Division Multiple Access)方式が用いられているが、その場合、RFイミュニティと呼ばれる妨害波が問題となってくる。
TDMA方式では、固定タイムスロット(217Hz)毎に電波を送受信している。そのため、この電波は217Hzで変調された周波数成分を含む。例えば、キャリア周波数が800MHzの場合における当該電波の周波数は、800MHz±217Hzとなる。この電波は、RF妨害波と呼ばれており、ノイズとして電源ラインなどに干渉を引き起こす可能性がある。
RF妨害波がマイクロフォンの電源ラインに干渉を引き起こした場合、マイクロフォンの性能を低下させてしまう可能性がある。つまり、マイクロフォンによってRF妨害波が復調された場合、当該マイクロフォンの出力信号には、217Hzの復調波(出力信号のRF妨害波成分)が含まれてしまう。この217Hzの復調波は可聴周波数であるため、マイクロフォンの出力信号にノイズを発生させてしまうこととなる。そのため、ECMでは、RF妨害波耐性の向上が求められている。
特許文献1には、関連する技術の半導体集積回路及びそれを備えたコンデンサマイクロフォンが開示されている。図7は、特許文献1に開示されている半導体集積回路50の構成を示す図である。また、図8は、図7に示す半導体集積回路50を備えたコンデンサマイクロフォン60の構成を示す図である。
図7に示す半導体集積回路50は、ESD保護用の抵抗R11,R12と、保護ダイオードD11,D12と、出力トランジスタMN11と、プルダウン用抵抗R13と、電流・ゲイン調整用の抵抗R14と、ローパスフィルタと、を備える。なお、ローパスフィルタは、抵抗R15,R16と、コンデンサC11と、ダイオードD13と、によって構成される。また、図8に示すコンデンサマイクロフォン60は、ダイアフラムC13と、半導体集積回路50と、を備える。
ダイアフラムC13が振動すると、当該ダイアフラムC13の静電容量が変化する。それにより、ダイアフラムC13は、式(1)に示すように静電容量の変化に応じた起電力を生成する。
ΔV=−V(ΔC/C)・・・(1)
この起電力は、半導体集積回路50の端子Aを介して出力トランジスタMN1のゲートに印加され、電流増幅した後、出力端子としても用いられている端子Bから出力される。このようにして、コンデンサマイクロフォン60は、外部から与えられた音声信号を増幅しインピーダンス変換を行う。
ここで、RF妨害波が電源ラインに干渉を引き起こした場合、電源ライン上のRF妨害波は、出力トランジスタMN11のゲートにまで伝搬する可能性がある。その場合、RF妨害波による自己変調が発生し、当該RF妨害波は復調される可能性がある。
なお、一般的に変調では、基本周波数f0、変調周波数f1に対してfa=(f0+f1)、fb=(f0−f1)の和周波数と差周波数が生成される。
自己変調が発生している場合、RF妨害波自身が基本周波数および変調周波数となるため、217Hzの差周波数が発生する。この周波数成分は可聴周波数帯であるため、音声入力がないにもかかわらず217Hzの周波数成分がマイクロフォンから出力されてしまう。
そこで、半導体集積回路50は、電源電圧VDDが印加される端子Bと、接地電圧GNDが印加される端子Cと、の間にローパスフィルタを備える。半導体集積回路50は、電源ライン上のRF妨害波を、ローパスフィルタ及び端子Cを介して接地電圧GNDに伝搬させることにより、RF妨害波の復調を抑制し、RF妨害波耐性を向上させている。
特開2009−225100号公報
ここで、図8に示すコンデンサマイクロフォン60では、プリント基板に実装された場合、各端子に寄生インダクタンスが発生する。具体的には、端子Aには、ボンディングワイヤによる寄生インダクタンスL14が発生する。端子Bには、ボンディングワイヤによる寄生インダクタンスL13が発生する。端子Cには、ボンディングワイヤによる寄生インダクタンスL12が発生する。端子Cには、さらに、プリント基板による寄生インダクタンスL15が発生する。
電源ライン上のRF妨害波がローパスフィルタ及び端子C(接地電圧用端子)を介して接地電圧GNDに伝搬された場合、寄生インダクタンスL2,L5の影響により、端子Cの電位が変動する。そのため、従来技術では、RF妨害波は、主として保護ダイオードD11,D12及びプルダウン用抵抗R3の寄生容量を介して出力トランジスタMN11のゲートに伝搬される。それにより、従来技術では、RF妨害波による自己変調が発生し、当該RF妨害波は復調されてしまう可能性があった。
このように、従来技術では、寄生インダクタンスの影響により、高RF妨害波耐性を実現することができないという問題があった。
本発明にかかる半導体集積回路は、出力端子と第1の電源端子との間に設けられた出力トランジスタと、前記出力端子と第2の電源端子との間に設けられたローパスフィルタと、前記出力トランジスタのゲートと前記第1の電源端子との間に設けられたプルダウン用抵抗と、前記プルダウン用抵抗と前記第1の電源端子との間に設けられたインダクタと、を備える。
上述のような回路構成により、高RF妨害波耐性を実現することができる。
本発明により、高RF妨害波耐性を実現することが可能な半導体集積回路及びそれを備えたコンデンサマイクロフォンを提供することができる。
本発明の実施の形態1にかかる半導体集積回路の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体集積回路を用いたコンデンサマイクロフォンの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるコンデンサマイクロフォンのRFイミュニティ特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の実施の形態2にかかる半導体集積回路の構成を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体集積回路を用いたコンデンサマイクロフォンの構成を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかるコンデンサマイクロフォンのRFイミュニティのシミュレーション結果を示すグラフである。 従来技術の半導体集積回路の構成を示す図である。 従来技術の半導体集積回路を用いたコンデンサマイクロフォンの構成を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
実施の形態1
本発明の実施の形態1にかかる半導体集積回路及びそれを備えたコンデンサマイクロフォンについて、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかる半導体集積回路10の構成を示す図である。図2は、図1に示す半導体集積回路10を備えたコンデンサマイクロフォン20の構成を示す図である。なお、図2に示す回路は、プリント基板に実装した場合の等価回路を示している。
まず、図1に示す半導体集積回路10について説明する。図1に示すように、本実施の形態にかかる半導体集積回路10は、出力トランジスタMN1と、保護ダイオードD1と、保護ダイオードD2と、抵抗R1と、抵抗R2と、抵抗(プルダウン用抵抗)R3と、抵抗R4と、ローパスフィルタ100と、を備える。なお、出力トランジスタMN1には、例えば、FET(電界効果型トランジスタ)が用いられる。本実施の形態では、出力トランジスタMN1がNチャネルMOSトランジスタである場合を例に説明する。
図1に示すように、半導体集積回路10の端子(特許請求の範囲における出力端子)Bと出力トランジスタMN1のドレインとは、ローパスフィルタ100を介して接続されている。半導体集積回路10の端子(特許請求の範囲における第1及び第2の電源端子)Cと出力トランジスタMN1のソースとは、ローパスフィルタ100及び抵抗4を介して接続されている。より具体的には、出力トランジスタMN1のソースは、抵抗R4の一方の端子に接続される。抵抗R4の他方の端子は、ローパスフィルタ100を介して端子Cに接続される。つまり、ローパスフィルタ100と出力トランジスタMN1とは、端子Bと端子Cとの間に並列に接続されている。また、抵抗R4は、ソース抵抗であり、ゲインの調整をする場合に使用される。なお、抵抗R4は不要な場合は削除することが可能である。また、図示していないが、出力トランジスタMN1のバックゲートは、ローパスフィルタ100を介して端子Cに接続されている。
半導体集積回路10の入力端子である端子Aと出力トランジスタMN1のゲートとの間には、抵抗R1,R2が直列に接続されている。抵抗R1と抵抗R2との接続点n1と、抵抗R4とローパスフィルタ100の接続点n4と、の間には、逆方向の保護ダイオードD1と、インダクタL1と、が直列に接続されている。より具体的には、保護ダイオードD1のカソードは、接続点n1に接続されている。保護ダイオードD1のアノードは、インダクタL1の一方の端子に接続されている。インダクタL1の他方の端子は、接続点n4に接続されている。
抵抗R1と抵抗R2との接続点n2と、インダクタL1の一方の端子と、の間には、順方向の保護ダイオードD2が接続されている。より具体的には、保護ダイオードD2のアノードは、接続点n2に接続されている。保護ダイオードD2のカソードは、インダクタL1の一方の端子に接続されている。なお、抵抗R1,R2及び保護ダイオードD1,D2は保護回路であり、不要な場合は削除することも可能である。また、インダクタL1は、例えばスパイラルインダクタであって、シリコン基板上に集積化される。
抵抗R2と出力トランジスタMN1のゲートとの接続点n3と、インダクタL1の一方の端子と、の間には、抵抗R3が接続されている。抵抗R3は、デバイスの入力インピーダンスを決めるためのプルダウン抵抗であり、通常、数100MΩ〜数10GΩのものが用いられる。
次に、図2に示すコンデンサマイクロフォン20について説明する。図2に示すコンデンサマイクロフォン20は、ダイアフラムC1と、半導体集積回路10と、を備える。なお、図2に示すコンデンサマイクロフォン20では、プリント基板に実装された場合、各端子に寄生インダクタンスが発生する。具体的には、端子Aには、ボンディングワイヤによる寄生インダクタンスL4が発生する。端子Bには、ボンディングワイヤによる寄生インダクタンスL3が発生する。端子Cには、ボンディングワイヤによる寄生インダクタンスL2が発生する。端子Cには、さらに、プリント基板による寄生インダクタンスL5が発生する。
半導体集積回路10の端子Aは、寄生インダクタンスL4を介して、コンデンサマイクロフォン20のダイアフラムC1に接続されている。
端子Bには、寄生インダクタンスL3及び負荷抵抗RLを介して電源電圧VDDが印加される。また、端子Bは、AC信号の出力端子(VOUT)としても用いられる。つまり、端子Bは、電源端子と出力端子とを共用した、電源・出力端子である。また、負荷抵抗RLは、2.2kΩ程度の抵抗値を有する。
端子Cには、寄生インダクタンスL2,L5を介して接地電圧GNDが供給される。つまり、半導体集積回路10の端子Cは、接地電圧GNDが印加される接地電圧用端子である。
このように、コンデンサマイクロフォン20は、負荷抵抗RL以外に外部部品を必要としない。このため、コンデンサマイクロフォン20の小型化を実現することができる。
コンデンサマイクロフォン20において、外部から与えられる音声信号によってダイアフラムC1が振動すると、ダイアフラムC1の静電容量が変化する。それにより、ダイアフラムC1は静電容量の変化に応じた起電力を生成する。この起電力は、半導体集積回路10の端子Aを介して出力トランジスタMN1のゲートに印加され、電流増幅した後、端子Bから出力される。このようにして、コンデンサマイクロフォン20は、外部から与えられた音声信号を増幅しインピーダンス変換を行う。
また、コンデンサマイクロフォン20は、ローパスフィルタ100を備えることにより、電源ライン上の800MHz〜2GHzの信号成分を比較的容易に減衰させることができる。つまり、コンデンサマイクロフォン20は、電源ライン上のRF妨害波(800MHz〜2GHz)を比較的容易に除去することが可能である。一方、音声信号である20kHz程度の信号成分に対しての劣化は生じない。これにより、低ノイズ、高RF妨害波耐性(高ESD耐圧)のコンデンサマイクロフォン20を実現することができる。
ここで、電源ライン上のRF妨害波は、ローパスフィルタ100及び端子C(接地電圧用端子)を介して接地電圧GNDに伝搬される。このとき、寄生インダクタンスL2,L5の影響により、端子Cの電位が変動する。そのため、従来技術では、RF妨害波は、主として保護ダイオードD1,D2及びプルダウン用抵抗R3の寄生容量を介して出力トランジスタMN1のゲートに伝搬されていた。それにより、従来技術では、RF妨害波による自己変調が発生していた。つまり、RF妨害波は復調され217Hzの復調波として出力されていた。
一方、図2に示すコンデンサマイクロフォン20では、半導体集積回路10がインダクタL1を備えるため、このような問題を回避することができる。つまり、図2に示すコンデンサマイクロフォン20は、インダクタL1を用いることにより、保護ダイオードD1,D2及びプルダウン用抵抗R3と、接地電圧用端子である端子Cと、の間を高周波の場合において高インピーダンスに制御する。
つまり、DC(低周波)の場合には保護ダイオードD1,D2及びプルダウン用抵抗R3と端子Cとの間は低インピーダンス状態となり、RF(高周波)の場合には保護ダイオードD1,D2及びプルダウン用抵抗R3と端子Cとの間は高インピーダンス状態となる。それにより、電源ライン上のRF妨害波は出力トランジスタMN1のゲートまで回り込まない。言い換えると、電源ライン上のRF妨害波は出力トランジスタMN1のゲートまで伝搬されない。それにより、RF妨害波による自己変調が抑制され、RF妨害波耐性が向上する。
ここで、図2に示すコンデンサマイクロフォン20のRFイミュニティのシミュレーション結果について、図3を用いて説明する。なお、RF妨害波には、GSM周波数に近い1GHz±217Hzの周波数のものが用いられている。また、寄生インダクタンスL2〜L4には、それぞれ1nHのインダクタンス値のものが用いられている。横軸は寄生インダクタンスL5のインダクタンス値を表し、縦軸はRF妨害波の復調によって発生した217Hzの復調波(出力信号のRF妨害波成分)を電圧値として表している。つまり、図3は寄生インダクタンスL5の変化に伴うRF妨害波の影響度を示すシミュレーション結果であり、縦軸の値が小さいほどRF妨害波耐性が高いことを意味する。
さらに、図3では、インダクタL1のインダクタンス値が異なる場合(0nH,5nH,10nh,15nH)について、それぞれシミュレーションが実施されている。それにより、本実施の形態にかかる半導体集積回路10の有効性が検証されている。即ち、図3では、インダクタL1によってRF妨害波耐性が向上するか否かが検証されている。なお、インダクタL1のインダクタンス値が0nHの場合は、従来技術の場合と同様に、インダクタL1を備えない回路と同様の動作を示す。
図3に示すように、寄生インダクタンスL5が大きいほど、出力信号のRF妨害波成分が大きくなっていることがわかる。これは、寄生インダクタンスL5の増加により、端子C(接地電圧用端子)の電位変動が大きくなり、電源ライン上のRF妨害波が出力トランジスタMN1のゲートに伝搬しやすくなるためである。
また、インダクタL1のインダクタンス値が大きいほど、出力信号のRF妨害波成分が減少していることがわかる。つまり、インダクタL1のインダクタンス値が大きいほど、RF妨害波耐性が向上していることがわかる。
例えば、寄生インダクタンスL5=1nHの場合において、インダクタL1=10nHでは、インダクタL1=0nHと比較して、約3.5dBだけ出力信号のRF妨害波成分が減少している。また、インダクタL1=15nHでは、インダクタL1=0nHと比較して、約7dBだけ出力信号のRF妨害波成分が減少している。このように、インダクタL1のインダクタンス値が大きいほど、電源ライン上のRF妨害波が出力トランジスタMN1のゲートに伝搬しにくくなるため、RF妨害波耐性が向上する。なお、インダクタL1は、音声帯周波数に対して低インピーダンス状態となるため、音声帯に影響を及ぼさない。
このように、本実施の形態にかかる半導体集積回路10は、保護ダイオードD1,D2及びプルダウン用抵抗R3と、接地電圧用端子(端子C)と、の間にインダクタL1を備えることにより、電源ライン上のRF妨害波が出力トランジスタMN1のゲートに伝搬することを防ぐことができる。つまり、本実施の形態にかかる半導体集積回路11は、RF妨害波耐性を向上させることができる。
さらに、インダクタL1は、音声帯周波数に対してインピーダンス状態となるため、音声帯に影響を及ぼさない。つまり、本実施の形態にかかる半導体集積回路10は、コンデンサマイクロフォン20内に用いられた場合、マイクロフォン自体の能力を低下させることなく、RF妨害波耐性を向上させることができる。
実施の形態2
本発明の実施の形態2にかかる半導体集積回路及びそれを用いたコンデンサマイクロフォンについて、図4及び図5を参照して説明する。図4は、本実施の形態にかかる半導体集積回路11の構成を示す図である。図5は、図4に示す半導体集積回路11を用いたコンデンサマイクロフォン21の構成を示す図である。なお、図5に示す回路は、プリント基板に実装した場合の等価回路を示している。
本実施の形態にかかる半導体集積回路11では、実施の形態1の場合と比較して、接続点n4が、ローパスフィルタ100及び端子(特許請求の範囲における第1の電源端子)Cには接続されず、端子(特許請求の範囲における第2の電源端子)Fに接続される。つまり、図4に示す半導体集積回路11では、保護ダイオードD1,D2、プルダウン用抵抗R3、及び抵抗R4に接続される接地電圧用端子(端子F)と、ローパスフィルタ100に接続される接地電圧用端子(端子C)と、が異なる。その他の回路構成については、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
次に、図5に示すコンデンサマイクロフォン21について説明する。図5に示すコンデンサマイクロフォン21は、ダイアフラムC1と、半導体集積回路11と、を備える。なお、図5に示すコンデンサマイクロフォン21では、プリント基板に実装された場合、各端子に寄生インダクタンスが発生する。具体的には、端子Aには、ボンディングワイヤによる寄生インダクタンスL4が発生する。端子Bには、ボンディングワイヤによる寄生インダクタンスL3が発生する。端子Cには、ボンディングワイヤによる寄生インダクタンスL2が発生する。端子Fには、ボンディングワイヤによる寄生インダクタンスL6が発生する。端子C,Fには、さらに、プリント基板による寄生インダクタンスL5が共通して発生する。
図2に示すコンデンサマイクロフォン20の場合、ローパスフィルタ100側の接地電圧端子(端子C)と出力トランジスタMN1のゲート側の接地電圧端子(端子C)とには、それぞれ共通の寄生インダクタンスとして寄生インダクタンスL2,L5が存在していた。したがって、RF妨害波耐性を向上させるためには、寄生インダクタンスL2,L5の影響を抑制するようにインダクタL1のインダクタンス値を高く設定する必要があった。
一方、図5に示すコンデンサマイクロフォン21の場合、ローパスフィルタ100側に設けられた接地電圧用端子(端子C)と、出力トランジスタMN1のゲート側に設けられた接地電圧用端子(端子F)とには、共通の寄生インダクタンスとして寄生インダクタンスL5のみが存在する。それにより、RF妨害波がローパスフィルタ100及び端子Cを介して接地電圧GNDに伝搬された場合に、端子Fの電位変動を発生させるのは寄生インダクタンスL5のみに限られる。したがって、RF妨害波耐性を向上させるためには、寄生インダクタンスL5のみの影響を抑制するようにインダクタL1のインダクタンス値を設定すればよい。その他の回路構成及び動作については、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
ここで、図5に示すコンデンサマイクロフォン21のRFイミュニティのシミュレーション結果について、図6を用いて説明する。なお、RF妨害波には、GSM周波数に近い1GHz±217Hzの周波数のものが用いられている。また、寄生インダクタンスL2〜L4には、それぞれ1nHのインダクタンス値のものが用いられている。横軸は寄生インダクタンスL5のインダクタンス値を表し、縦軸はRF妨害波の復調によって発生した217Hzの復調波(出力信号のRF妨害波成分)を電圧値として表している。つまり、図6は寄生インダクタンスL5の変化に伴うRF妨害波の影響度を示すシミュレーション結果であり、縦軸の値が小さいほどRF妨害波耐性が高いことを意味する。
さらに、図6では、インダクタL1のインダクタンス値が異なる場合(0nH,5nH,10nh,15nH)について、それぞれシミュレーションが実施されている。それにより、本実施の形態にかかる半導体集積回路11の有効性が検証されている。即ち、図6では、インダクタL1によってRF妨害波耐性が向上するか否かが検証されている。なお、インダクタL1のインダクタンス値が0nHの場合は、従来技術の場合と同様に、インダクタL1を備えない回路と同様の動作を示す。
図6に示すように、寄生インダクタンスL5大きいほど、出力信号のRF妨害波成分が大きくなっていることがわかる。理由は、実施の形態1の場合と同様である。
一方、インダクタL1のインダクタンス値が大きいほど、出力信号のRF妨害波成分が減少していることがわかる。つまり、インダクタL1のインダクタンス値が大きいほど、RF妨害波耐性が向上していることがわかる。
例えば、寄生インダクタンスL5=1nHの場合、インダクタL1=10nHでは、インダクタL1=0nHと比較して、約3.5dBだけ出力信号のRF妨害波成分が減少している。また、インダクタL1=15nHでは、インダクタL1=0nHと比較して、約7dBだけ出力信号のRF妨害波成分が減少している。このように、インダクタL1のインダクタンス値が大きいほど、電源ライン上のRF妨害波が出力トランジスタMN1のゲートに伝搬しにくくなるため、RF妨害波耐性が向上する。なお、インダクタL1は、音声帯周波数に対して低インピーダンス状態となるため、音声帯に影響を及ぼさない。
このように、本実施の形態にかかる半導体集積回路11は、保護ダイオードD1,D2及びプルダウン用抵抗R3と、接地電圧用端子(端子F)と、の間にインダクタL1を備えることにより、電源ライン上のRF妨害波が出力トランジスタMN1のゲートに伝搬することを防ぐことができる。つまり、本実施の形態にかかる半導体集積回路11は、RF妨害波耐性を向上させることができる。
また、インダクタL1は、音声帯周波数に対してインピーダンス状態となるため、音声帯に影響を及ぼさない。つまり、本実施の形態にかかる半導体集積回路11は、コンデンサマイクロフォン21内に用いられた場合、マイクロフォン自体の能力を低下させることなく、RF妨害波耐性を向上させることができる。
さらに、本実施の形態にかかる半導体集積回路11では、ローパスフィルタ100側の接地電圧端子(端子C)と、出力トランジスタMN1のゲート側の接地電圧用端子(端子F)と、が異なる。したがって、本実施の形態にかかる半導体集積回路11は、ローパスフィルタ100側の接地電圧端子と、出力トランジスタMN1のゲート側の接地電圧端子と、の共通の寄生インダクタンスを小さくすることができる。それにより、本実施の形態にかかる半導体集積回路11は、RF妨害波耐性を容易に向上させることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。本実施の形態では、固定タイムスロットの周波数が217Hzである場合を例に説明したが、異なる周波数であっても良い。この場合、RF妨害波の周波数も変化する。
また、本実施の形態では、出力トランジスタMN1がNチャネルMOSトランジスタである場合を例に説明したが、これに限られない。出力トランジスタMN1がPチャネルMOSトランジスタである回路構成にも適宜変更可能である。
10,11 半導体集積回路
20,21 コンデンサマイクロフォン
100 ローパスフィルタ
C1 ダイアフラム
D1,D2 保護ダイオード
L1 インダクタ
L2〜L6 寄生インダクタンス
MN1 出力トランジスタ
R3 プルダウン用抵抗
R1,R2,R4 抵抗

Claims (6)

  1. 出力端子と第1の電源端子との間に設けられた出力トランジスタと、
    前記出力端子と第2の電源端子との間に設けられたローパスフィルタと、
    前記出力トランジスタのゲートと前記第1の電源端子との間に設けられたプルダウン用抵抗と、
    前記プルダウン用抵抗と前記第1の電源端子との間に設けられたインダクタと、を備えた半導体集積回路。
  2. 前記出力トランジスタのゲートと前記インダクタとの間に設けられた保護ダイオードをさらに備えた請求項1に記載の半導体集積回路。
  3. 前記第1及び前記第2の電源端子は、互いに共通の電源端子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体集積回路。
  4. 前記第1及び前記第2の電源端子は、互いに異なる電源端子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体集積回路。
  5. 前記インダクタは、スパイラルインダクタであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体集積回路。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体集積回路と、
    前記出力トランジスタのゲートに接続されたダイアフラムと、を備えたコンデンサマイクロフォン。
JP2010101309A 2010-04-26 2010-04-26 半導体集積回路及びそれを備えたコンデンサマイクロフォン Pending JP2011234038A (ja)

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