JP2011232361A - 動物において早期腎疾患を検出する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパニオン動物におけるイヌの早期腎疾患を検出するためのアッセイの提供。
【解決手段】早期の腎疾患を検出する方法であって、(a)動物からサンプルを獲得する工程;および(b)該サンプル中のアルブミン量を決定する工程、を包含し、ここで、該サンプルの比重が1.010g/mlに対して正規化される場合、該サンプル中の10μg/ml〜300μg/mlの範囲のアルブミン量が、早期の腎疾患を示す、方法であって、該動物は、ネコ、イヌ、ウマまたはウシである、方法。
【選択図】なし

Description

(発明の分野)
本発明は、動物における早期腎疾患の検出に関し、より具体的には、早期腎疾患のマーカーとしてのミクロアルブミン尿症(microalbuminuria)の使用に関する。
(発明の背景)
糸球体疾患は、腎不全および死を導き得る多数の腎疾患を説明するために使用される広い用語である。糸球体に対する損傷は、タンパク質(例えば、アルブミン)に対する毛細管透過率を増大させ、尿中のタンパク質の存在を生じる(蛋白尿という)。
ヒトにおいて、蛋白尿は、糖尿病、高血圧症およびIgA腎症を含む多数の疾患から生じ得る。ヒトにおける蛋白尿についての従来の試験は、例えば、Bakris、Curr.Opin.in Neph.and Hypertension、5:219−223(1996)に記載されるような標準的なタンパク質ディップスティックアッセイを使用することである。サンプル中のタンパク質を測定するためにスルホサリチル酸に化学的に浸漬されたディップスティックは、例えば、Boehringer−Mannheim、Germany(ChemstripsTM)およびAmes Co.、USA(AlbustixTM)から市販される。これらのディップスティックアッセイの1つの欠点は、これらが、検出されるべき尿中の有意な量のタンパク質を必要とすることである。1日当たり300ミリグラム未満のヒトにおけるタンパク質の量は、このディップスティックアッセイによっては検出不能であるが、蛋白尿はなお存在し得る。これらのタンパク質ベースのアッセイの別の欠点は、これらが、尿中に存在し得る異なる型のタンパク質(例えば、アルブミン、グロブリンなど)の間を識別できないことである。蛋白尿は、糸球体腎炎に起因する、糸球体濾液への血清タンパク質の漏出から生じ得る;しかし、蛋白尿はまた、腎疾患に無関係な問題(例えば、膀胱感染または高タンパク質食)に起因して存在し得る。
「ミクロアルブミン尿症」と称される、尿中のより小量のアルブミンは、正常な患者のアルブミンレベルよりも高いが、顕在的な蛋白尿を有する(すなわち臨床的に蛋白尿である)患者よりは低い、アルブミンレベルを示す。ヒトにおいて、ミクロアルブミン尿症は、Watts、Clin.Chem.、32(8):1544−1548(1986)に従って、1日当たり30ミリグラムと300ミリグラムとの間のアルブミン量をいう。ヒトのミクロアルブミン尿症を検出するための方法は公知であり、そして公知のディップスティック法によって検出不能な量のヒトアルブミンを検出するために、抗ヒトアルブミン抗体を使用する方法が挙げられる。ヒトミクロアルブミン尿症を検出するこのような方法は、例えば、Suzukiらに対して1993年9月21日に発行された米国特許第5,246,835号に記載されている。
ミクロアルブミン尿症は、ヒトにおいて検出され得るが、ヒトにおけるミクロアルブミン尿症を検出することの有用性は、少なくともいくつかの報告によれば、非常に限定され得る。例えば、腎疾患を予測するためにミクロアルブミン尿症試験を使用することは、Bakris(前出)に従って、糖尿病を有するヒトについてのみ推奨されている。糖尿病以外の疾患(例えば、高血圧症、心疾患およびIgA腎症)は、Bakris(前出)によれば、ヒトにおける一貫したミクロアルブミン尿症を導かないので、ミクロアルブミン尿症を検出することは、これらの非糖尿病性障害状態に関連する後期腎疾患について、乏しい予測価値を有する。従って、非糖尿病のヒト患者において潜在的な腎疾患または早期腎疾患についてスクリーニングするためにミクロアルブミン尿症試験を使用することは、一般に、Bakris(前出)によっては推奨されていない。
腎疾患はまた、コンパニオン動物(特にイヌおよびネコ)における有意な健康問題でもある。イヌにおいて、腎疾患の主な原因は、腎臓における糸球体への損傷である。イヌにおける糸球体損傷は、多数の方法で生じ得るが、これは最も一般に、Batamuziら、Vet Record、143:16−20(1988)に記載されるような全身的な病気の結果として、循環する免疫複合体(すなわち、抗体/抗原複合体)が糸球体毛細管において沈着する場合に引き起こされる。いくつかの疾患が、免疫複合体形成の病因(例えば、ディロフィラリア症および他の寄生生物感染、糖尿病、甲状腺機能低下症などを含む)に関与していた。
獣医学における早期腎疾患は、組織病理学(Vaden、Proc.17th ACVIM、420(1999)において報告されるような、光学顕微鏡または時には免疫蛍光の使用を含む)によって検出可能な糸球体の変化によって特徴付けられている。しかし、この論文において報告されるように、これらの技術は、腎疾患の原因の誤診を導き得る。腎疾患の原因を決定することは、適切な処置レジメンを処方する際に有用である。例えば、腎疾患の原因が免疫媒介性である場合、免疫抑制治療が適切であり得る。しかし、ヒトのミクロアルブミン尿症を検出するために現在利用可能なアッセイは、イヌのミクロアルブミン尿症を検出するには、十分に高感度ではない。
従って、コンパニオン動物におけるイヌの早期腎疾患を検出するためのアッセイについての必要性が存在する。本発明は、この必要性を満たし、そして関連の利点を同様に提供する。
本発明によって、以下が提供される;
(1) 早期の腎疾患を検出する方法であって:
(a)動物からサンプルを獲得する工程;および
(b)該サンプル中のアルブミン量を決定する工程、
を包含し、ここで、該サンプルの比重が1.010g/mlに対して正規化される場合、該サンプル中の約10μg/ml〜約300μg/mlの範囲のアルブミン量が、早期の腎疾患を示す、方法。
(2) 後期段階の腎疾患の発達する危険のある動物を同定する方法であって:
(a)該動物からサンプルを獲得する工程;および
(b)該サンプル中のアルブミン量を決定する工程、
を包含し、ここで、該サンプルの比重が1.010に対して正規化される場合、該サンプル中の約10μg/ml〜約300μg/mlの範囲のアルブミン量が、その動物が後期段階の腎疾患の危険にあることを示す、方法。
(3) 項目1に記載の方法に従って早期の腎疾患を検出するための手段を備える、キット。
(4) 項目2に記載の方法に従って早期の腎疾患を検出するための手段を備える、キット。
(5) キットであって:
(a)動物アルブミンに選択的に結合するアルブミン結合化合物;および
(b)動物から収集されたサンプル中のアルブミン量を検出するための手段、
を備え、ここで、該アルブミン量が約10μg/ml〜約50μg/mlの範囲である場合、該手段は該サンプル中のアルブミンを検出する、キット。
(6) 項目3に記載のキットであって:および
(a)動物アルブミンに選択的に結合するアルブミン結合化合物;
(b)該サンプルの比重が1.010g/mlに対して正規化される場合に該アルブミン量が10μg/ml〜300μg/mlの範囲である場合、該サンプル中のアルブミン量を評価するための手段、
を備える、キット。
(7) 項目4に記載のキットであって:および
(a)動物アルブミンに選択的に結合するアルブミン結合化合物;
(b)該サンプルの比重が1.010g/mlに対して正規化される場合に該アルブミン量が10μg/ml〜300μg/mlの範囲である場合、該サンプル中のアルブミン量を評価するための手段、
を備える、キット。
(8) イヌ、ネコ、およびウマからなる群より選択される動物種のアルブミンに選択的に結合する単離されたモノクローナル抗体。
(9) イヌ、ネコ、およびウマからなる群より選択される動物のアルブミンに選択的に結合する抗体を産生する培養細胞。
(10) 前記サンプル中のアルブミン量が:
(a)該サンプルをアルブミン結合化合物と接触させてアルブミン−化合物複合体を形成し;
(b)該アルブミン−化合物複合体を検出し;そして
(c)検出される該アルブミン−化合物複合体の量から、該サンプル中に存在するアルブミン量を評価すること、
により決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(11) 前記アルブミン結合化合物が、抗アルブミン抗体である、項目10に記載の発明。
(12) 前記アルブミン結合化合物が、イヌ、ネコ、およびウマからなる群より選択される動物由来のアルブミンを認識する抗アルブミン抗体である、項目10に記載の発明。
(13) 前記サンプル中のアルブミン量が、酵素連結イムノアッセイ、ラジオイムノアッセイ、蛍光イムノアッセイ、化学発光アッセイ、ラテラルフローアッセイ、ディプスティックアッセイ、凝集アッセイ、粒子ベースのアッセイ、免疫沈降アッセイ、イムノドットアッセイ、イムノブロットアッセイ、免疫拡散アッセイ、リン光アッセイ、フロー−スルーアッセイ、クロマトグラフィーアッセイ、PAGeベースのアッセイ、電気的検知アッセイ、表面プラスモン共鳴アッセイ、および蛍光相関分光アッセイからなる群より選択されるアッセイを用いて決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(14) 前記サンプル中のアルブミン量が、酵素連結イムノソルベント検定法(ELISA)を用いて決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(15) 前記サンプル中のアルブミン量が、単回工程アッセイを用いて決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(16) 前記サンプル中のアルブミン量が、ディップスティックベースのアッセイを用いて決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(17) 前記アルブミン量が、該アルブミン量が約10μg/ml〜約25μg/mlの範囲である場合に前記サンプル中のアルブミンを検出するアッセイを用いて決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(18) 前記アルブミン量が、該アルブミン量が約50μg/mlである場合に前記サンプル中のアルブミンを検出するアッセイを用いて決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(19) 前記アルブミン量が、該アルブミン量が約25μg/mlである場合に前記サンプル中のアルブミンを検出するアッセイを用いて決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(20) 前記アルブミン量が、該アルブミン量が約10μg/mlである場合に前記サンプル中のアルブミンを検出するアッセイを用いて決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(21) 前記動物が、イヌ、ネコ、およびウマからなる群より選択される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(22) 前記動物がイヌである、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(23) 前記動物がネコである、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(24) 前記動物がウマである、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(25) 前記サンプルが、糸球体からのアルブミンの漏出を測定するのに有用な体液である、請求項1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(26) 前記サンプルが尿である、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(27) 前記サンプルが、アルブミン量を決定する前に前処理される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(28) 前記サンプルが、比重を調節することにより前処理される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(29) 前記サンプルが、比重を1.010g/mlに調節することにより前処理される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(30) 前記アルブミン量が、単回工程アッセイを用いて決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(31) 前記アルブミン量が、ディップスティックアッセイまたはELISAアッセイを用いて決定される、項目1、2、3、4、5、6、または7に記載の発明。
(32) 前記抗体が、H352、H386、H387、H388、H389、H390、H391、H393、H394、H395、H396、H397、H398、H399、H400、H401、およびH402からなる群より選択される抗体のアルブミンに対する選択的結合を阻害する、項目8または9に記載の抗体。
(33) 前記抗体が、H352、H386、H387、H388、H389、H390、H391、H393、H394、H395、H396、H397、H398、H399、H400、H401、およびH402からなる群より選択される抗体により認識される同一のエピトープに結合する、項目8または9に記載の抗体。
(34) 前記抗体が、H352、H386、H387、H388、H389、H390、H391、H393、H394、H395、H396、H397、H398、H399、H400、H401、およびH402からなる群より選択される、項目8または9に記載の単離
された抗体。
(発明の要旨)
本発明は、動物において早期腎疾患を検出するための方法およびキットに関する。早期腎疾患について試験される好ましい動物は、コンパニオン動物であり、イヌ、ネコおよびウマが最も好ましい。本明細書中に開示される方法およびキットの実施形態は、動物由来のサンプル中の、10μg/ml〜300μg/mlの範囲のアルブミンの存在が、早期腎疾患を示すとして使用され得るという発見に基づく。試験される最も好ましいサンプルは尿であるが、糸球体からのアルブミンの漏出を測定するために有用な任意のサンプルが使用され得る。アルブミンを検出し得る任意のアッセイが、本発明の方法およびキットにおいて使用され得るが、好ましい方法およびキットは、免疫学ベースのアッセイ、特に一工程アッセイを使用する。最も好ましいアッセイは、抗アルブミン抗体を使用する、免疫学ベースのアッセイである。
本発明はまた、動物サンプル中のアルブミンレベルを検出する際に使用され得る単離された抗体を提供する。試験動物由来のアルブミンに結合する任意の抗体が使用され得る;好ましい抗体は、イヌアルブミンおよび/またはネコアルブミンおよび/またはウマアルブミンに結合する。好ましい抗体は、TNB1、TNB3、TNB4、TNB5、TNB6、H352、H386、H387、H388、H389、H390、H391、H393、H394、H395、H396、H397、H398、H399、H400、H401およびH402である。本発明を実行するために適切な抗体を産生する培養細胞もまた含まれる。
(発明の詳細な説明)
本発明は一般に、動物における早期腎疾患を検出する新規方法に関し、そして1種以上の動物種由来のアルブミンに選択的に結合する新規抗体に関する。より具体的には、本発明は、ミクロアルブミン尿症の存在が、動物における早期腎疾患、特に免疫媒介性の腎疾患を予測するために使用され得るという発見に関する。従って、この方法はまた、動物についての処置を処方するために有用であり得る。適切な処置は、後期腎疾患の発症を遅延または予防するために設計され得る。このような処置の例としては、例えば、薬理学的改変または食事改変が挙げられる。本発明はまた、処方された処置の有効性をモニタリングする際に有用である。
本発明の方法は、一般に以下の工程によって達成され得る:
(a)動物からサンプルを獲得する工程;および
(b)このサンプル中のアルブミンの量を決定する工程。
このサンプル中の約10μg/ml〜約300μg/mlの範囲のアルブミンの量が、早期腎疾患を示す。
用語「1つの(「a」または「an」)」実体は、1以上のその実体をいうことに留意のこと。例えば、(1つの)タンパク質(a protein)は、1以上のタンパク質または少なくとも1つのタンパク質をいう。このように、用語「1つの(「a」、「an」)」、「1以上」および「少なくとも1つ」は、本明細書中で交換可能に使用される。用語「含む(comprising)」、「含む(including)」および「有する」もまた、交換可能に使用され得る。さらに、用語「量」および「レベル」もまた交換可能であり、そして濃度または特定の量を記載するために使用され得る。さらに、用語「〜からなる群より選択される」は、その後に列挙される群のメンバー(2以上のメンバーの混合物(すなわち組み合わせ)を含む)の1以上をいう。
本明細書中で使用する場合、用語「腎疾患」は、糸球体濾過プロセスの機能不全として定義される。糸球体機能不全は、疾患の根本原因に依存して、一過性であるかまたは慢性であり得る。糸球体機能不全の1つの結果は、正常には血中に保持されるタンパク質が、糸球体を通って糸球体濾液に、そして最終的に尿中に漏出することである。糸球体機能不全に起因して尿中に存在し得るタンパク質の1つの例は、アルブミンであり、尿における低レベルでのその存在は、ミクロアルブミン尿症と命名されている。用語「ミクロアルブミン尿症」は、本明細書中で使用する場合、1.010g/mlの比重に対してサンプルを正規化した場合の、約10μg/ml〜約300μg/mlの範囲でサンプル中に存在するアルブミンの量をいう。これは、代表的には低い(すなわち10μg/ml未満)である、健康な動物において見出される量よりも高い。ミクロアルブミン尿症は、例えば、免疫複合体媒介性の糸球体腎炎から生じる腎臓に対する損傷の結果として生じ得る。本明細書中で使用する場合、用語「後期腎疾患」は、動物の血清代謝物レベル(特に、血液−尿窒素(BUN)レベルおよび血清クレアチニンレベル)の上昇と対応する、動物がその腎機能の70%以上を失った状態を定義するために使用される。本明細書中で使用する場合、用語「早期腎疾患」は、腎機能における検出可能な変化を有さない動物におけるミクロアルブミン尿症の存在(すなわち、増大したBUN、血清クレアチニン、または減少した尿濃縮能)として定義される。このように、1.010g/mlの比重に対してサンプルを正規化した場合の、約10μg/ml〜約300μg/mlの範囲のサンプル中のアルブミンレベルが、早期腎疾患を示す。
本明細書中で使用する場合、用語「動物」は、早期腎疾患を発症し得る任意の非ヒト生物を包含することを意味する。ミクロアルブミン尿症について試験される適切な動物は、コンパニオン動物(すなわち、ペット)、食用動物、労働動物または動物園の動物が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい動物としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ネコ、イヌ、ウマ、フェレットおよび他のイタチ科、ウシ、ヒツジ、ブタおよびげっ歯類。より好ましい動物としては、ネコ、イヌ、ウマなどのコンパニオン動物が挙げられ、ネコ、イヌおよびウマがさらにより好ましい。本明細書中で使用する場合、用語「コンパニオン動物」とは、ペットのような、ヒトが尊重する任意の動物をいう。本明細書中で使用する場合、ネコとは、ネコ科(すなわち、Felidae)の任意のメンバーをいい、飼いネコ、野生のネコおよび動物園のネコを含む。ネコの例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:飼いネコ、ライオン、トラ、ヒョウ、パンサー、クーガー、ボブキャット、ヤマネコ、ジャガー、チーターおよびサーバル。好ましいネコは、飼いネコである。本明細書中で使用する場合、イヌとは、イヌ科の任意のメンバーをいい、以下が挙げられるが、これらに限定されない:飼いイヌ、野生のイヌ、キツネ、オオカミ、ジャッカルおよびコヨーテなどのイヌ科のメンバー。好ましいイヌは、飼いイヌである。本明細書中で使用する場合、ウマとは、ウマ科の任意のメンバーをいう。ウマは、有蹄動物であり、以下が挙げられるが、これらに限定されない:飼いウマおよび野生のウマ(例えば、ウマ、ロバ(ass、donkey)およびシマウマ)。好ましいウマは、競走馬を含む飼いウマである。
本発明の1つの実施形態において、サンプルは、ミクロアルブミン尿症について試験されるべき動物から、獲得されるかまたは収集される。この動物は、早期腎疾患を有する疑いがあってもなくてもよい。サンプルは、糸球体からのアルブミン漏出を測定するために使用され得る、動物から獲得された任意の検体である。好ましいサンプルは、糸球体からのアルブミン漏出を測定するために使用され得る体液である。当業者は、適切なサンプルを容易に同定し得る。
尿は、サンプルとして特に適切である。尿サンプルは、当該分野で公知の方法(例えば、動物が排尿しながらの収集、またはカテーテル法もしくは膀胱穿刺による収集を含む)によって動物から収集され得る。尿は、アッセイ前に凍結(refrigerateまたはfrozen)され得るが、好ましくは収集直後にアッセイされる。
本発明のためには必要ないが、このサンプルは、所望の場合には前処理され得る。例えば、このサンプルは、所望の比重に対して正規化され得る。当該分野で公知の適切な希釈方法によってサンプルを正規化することは、サンプルの濃度(例えば、比重)に依存しないミクロアルブミン尿症の定量を可能にする。任意の所望の比重が、当業者によって容易に選択され得るが、特に適切な比重は、1.010である。別の比重値が、サンプルを正規化するために所望される場合、当業者は、所望の比重のミクロアルブミン尿症の定義内に入る適切なアルブミン量を容易に決定し得る。
サンプルの獲得後、そのサンプル中のアルブミンレベルが決定される。本明細書中で使用する場合、用語「決定する」、「アルブミンのレベルを決定する」、「アルブミンの量を決定する」、「アルブミンレベルを決定する」などは、サンプル中のアルブミンの存在を検出または測定するために使用され得る任意の技術を包含することを意味する。アルブミンは、分析物の例である。用語「分析物」は、本明細書中で使用する場合、サンプル中に存在する任意の分子または化合物を記載するために使用される。このような技術は、定性的結果または定量的結果を生じ得る。アルブミンレベルは、全長アルブミンタンパク質を検出すること、またはアルブミンのフラグメント、分解産物もしくは反応産物を検出することによって決定され得る。好ましい方法において、アルブミンのレベルは、適切なアルブミン結合化合物を使用して決定される。
本明細書中で使用する場合、用語「アルブミン結合分子」、「アルブミン結合化合物」、「抗アルブミン化合物」などは、交換可能に使用され、そしてアルブミンに結合して安定な複合体を形成する、任意の分子をいう。好ましいアルブミン結合化合物は、動物由来のアルブミンに選択的に結合する化合物である。用語「アルブミンに選択的に結合する」は、アルブミンと無関係な他のタンパク質に結合することではなく、アルブミンに優先的に結合することを意味する。特に有用なアルブミン結合化合物は、抗アルブミン抗体である。本明細書中で使用する場合、用語「抗アルブミン抗体」、「アルブミンに対する抗体」、「動物アルブミンに対する抗体」、「動物由来のアルブミンに対する特異性を有する抗体」、「動物アルブミン抗体」などは、1以上の動物由来のアルブミンに優先的に結合する抗体をいう。特に適切な抗アルブミン抗体は、異なる無関係のイヌ、ネコまたはウマのタンパク質に結合するのではなく、イヌ、ネコおよび/またはウマのアルブミンに優先的に結合する。別の特に適切な抗アルブミン抗体は、異なる無関係のイヌタンパク質に結合するのではなく、イヌアルブミンに優先的に結合する。コンパニオン動物のアルブミンに対する別の特に適切な抗体は、異なる無関係のネコタンパク質に結合するのではなく、ネコアルブミンに優先的に結合する。コンパニオン動物アルブミンに対する別の特に適切な抗体は、異なる無関係のウマタンパク質に結合するのではなく、ウマアルブミンに優先的に結合する。
本発明はまた、単離された(すなわち、その天然の環境から取り出された)抗体を含み、この抗体は、1以上の動物種のアルブミンに選択的に結合する。本発明の単離された抗体は、血清中の抗体、または種々の程度まで精製された抗体を含み得る。本発明の抗体は、ポリクローナルまたはモノクローナルであり得るか、あるいは機能的等価物(例えば、抗体フラグメントおよび遺伝子操作された抗体(単鎖抗体またはアルブミン上の1つ以上のエピトープに結合し得るキメラ抗体を含む))であり得る。本発明における使用のために有効な抗体を生成するために適切な方法は、以下の工程を包含する:(a)有効量のタンパク質、ペプチドまたはそれらのミメトープ(mimetope)を動物に投与して、抗体を産生する工程;および(b)その抗体を回収する工程。規定されたタンパク質またはミメトープに対して惹起された抗体は、有利であり得る。なぜなら、このような抗体は、そうしないと診断アッセイにおいて干渉を生じ得る他の物質に対する抗体が、実質的に混入しないからである。このような抗体を生成するための方法は、当該分野で公知であり、そしてHarlowら、Antibodies,a Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Labs Press、1988)において詳細に記載され、そしてこの方法は、例えば、腹水から取り出され、当該分野で公知の方法によって精製されたポリクローナル抗体の調製物を生成するために動物を免疫して、動物アルブミンに対して反応性の調製物を得る工程を包含する。多くの種が、密接に関連した配列を共有するタンパク質を有するので、標準的な免疫プロトコルを使用して1種のみに由来するタンパク質を認識する抗体を生成することは困難であり得る。従って、抗体を生成するために使用される標準的な方法の改変(例えば、サブトラクティブハイブリダイゼーション技術)もまた意図される。このような改変は、当業者に公知な改変であり得るか、または本出願に開示されるようなさらに改変された技術であり得る。別の方法において、本発明において使用するための抗体は、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Labs Press、1989)に開示される技術を使用して組換え的に生成される。
先に記載したように、他の好ましい方法は、モノクローナル抗体を生成することを含む。短く言うと、モノクローナル抗体は、免疫した動物由来の脾細胞と骨髄腫細胞との(ハイブリドーマを生成するための)融合から生成される。ハイブリドーマは、適切な抗体の生成のためにスクリーニングされ得、次いで培養され、そして抗体が回収される。本明細書中で使用される場合、用語「培養細胞」とは、抗体を生成するハイブリドーマまたは任意の細胞をいう。このようなハイブリドーマを生成およびスクリーニングするための方法は、Harlowら(前出)に記載されている。生成された抗体を動物アルブミンと反応させるための抗原を調製する方法は、当該分野に公知であり、そして例えばHarlowら(前出)に記載されている。動物に注入するための抗原物質の調製は、当該分野に公知の任意の方法を含み、そして例えば、全長タンパク質を使用すること、タンパク質の免疫原性領域から選択されたペプチドを使用すること、例えば、ジニトロフェノールカップリング、アルシニル(arsynyl)カップリング、抗原の変性のような方法によって抗原を改変すること、タンパク質キャリア(例えばキーホールリンペットヘモシアニン、ビーズへのクラスII−T−細胞レセプター結合部位を含むペプチド)、ビーズと抗原とのカップリング、および当該分野で公知の他の任意の方法が挙げられる。Harlowら(前出)を参照のこと。
本発明の抗アルブミン抗体は、多機能抗体(例えば、動物アルブミンに特異的に結合する少なくとも1つの機能部分を有する2機能抗体を含み得る。このような多機能抗体は、例えば、動物アルブミンに結合する分子の部分と、キメラ分子が基質に結合されるか、またはアルブミンへの結合を弱めないような様式において検出されることを可能にする第二部分を含むキメラ分子を含み得る。適切な第二部分としては、免疫グロブリン分子、蛍光タンパク質または酵素のフラグメントが挙げられるが、これらに限定されない。
抗体アルブミン抗体に加えて、アルブミン結合分子はまた、アルブミンに結合するタンパク質およびペプチドを含み得る。このようなタンパク質およびペプチドは、天然供給源、組換え供給源または合成供給源由来であり得、そして精製されていても精製されていなくてもよい。非抗体タンパク質、アルブミン結合タンパク質の例としては、42キロダルトン(kDa)のStaphlococcus aureus由来のプロテインA、S.aureusおよびEschericia coli由来のプロテインG、ラット60−kDaアルブミン結合タンパク質(gp60)ならびにヒト尿細管カビリン(cubilin)タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。アルブミンを検出するための、(これらの種または他の種に由来する)このようなタンパク質の機能的相同体の使用はまた、意図される。アルブミン結合能力を保持するアルブミン結合タンパク質のハイブリットまたは融合物もまた使用され得る。このようなハイブリットにおいて、このタンパク質のアルブミン結合部分は、このハイブリッドが基質に結合されることまたは検出されることを可能にする第二部分に結合される。適切な第二部分の例としては、免疫グロブリン分子のフラグメント、エピトープタグ、蛍光タンパク質または酵素が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明において使用されるアルブミン結合分子は、処方物に含まれ得る。例えば、抗体は、抗体が溶解される緩衝液および/またはキャリアと組み合わされ得る。適切な緩衝液またはキャリアは当業者に公知である。適切な緩衝液の例としては、アルブミン結合分子がアルブミンに選択的に結合するように機能し得る任意の緩衝液(例えば、以下)が挙げられるが、これらに限定されない:リン酸緩衝化生理食塩水、水、生理食塩水、リン酸緩衝液、HEPES緩衝液(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸緩衝化生理食塩水)、TES緩衝液(Tris−EDTA緩衝化生理食塩水)、Tris緩衝液およびTAE緩衝液(Tris−アセテート−EDTA)。キャリアの例としては、ポリマーマトリクス、トキソイドおよび血清アルブミン(例えば、ウシ血清アルブミン)が挙げられるが、これらに限定されない。キャリアは、アルブミン結合分子と組み合わされ得るか、またはアルブミンに選択的に結合するアルブミン結合分子の能力を実質的に阻害しないような様式でアルブミン結合分子に結合(conjugate)され(すなわち、結合(attach)され)得る。さらに、本発明の適切な処方物は、種特異的アルブミンに対するアルブミン結合分子だけでなく、アルブミンを検出するのに有用な1つ以上のさらなる抗原または抗体を含み得る。
本明細書中で使用される場合、用語「接触(する)」とは、例えば、このサンプルとアルブミン結合化合物とを組み合わせつかまたは混合することによる、アルブミン結合化合物へのアルブミンを含むと推定されるサンプルの導入をいう。アルブミンがサンプルに存在する場合、次いでアルブミン化合物複合体は形成され;このような複合体形成は、アルブミンに選択的に結合するための抗アルブミン化合物の能力をいい、検出され得る安定な複合体を形成する。検出は、定性的、定量的または半定量的であり得る。アルブミン結合化合物に対するサンプル中の結合アルブミンは、複合体を形成するのに適切な条件下で達成される。このような条件(例えば、適切な濃度、緩衝液、温度、反応時間)およびこのような条件に最適な方法は、当業者に公知である。結合は、当該分野で標準的な種々の方法(酵素イムノアッセイ(例えば、ELISA)、免疫沈降、イムノブロットアッセイならびに例えば、Sambrookら(前出)およびHarlowら(前出)に記載されるような他のイムノアッセイ)を用いて測定され得るが、これらに限定されない。これらの参考文献はまた、複合体形成条件の例を提供する。
1つの実施形態において、アルブミン/アルブミン結合化合物複合体(本明細書中でアルブミン化合物複合体とも称される)は、溶液において形成され得る。別の実施形態において、アルブミン/アルブミン結合化合物複合体は、アルブミンまたはアルブミン結合化合物が、(例えばコートされた)基板上に固定されるように形成され得る。固定技術は当業者に公知である。適切は基板材料としては、プラスティック、ガラス、ゲル、セルロイド、繊維(fabric)、紙および粒子物質が挙げられるが、これらに限定されない。適切な基板材料の例としては、ラテックス、ポリスチレン、ナイロン、ニトロセルロース、アガロース、コットン、PVDF(ポリ−ビニリデン−フルオリド)、および磁性樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。基盤材料のための適切な形状は、ウェル(例えば、マイクロタイター皿ウェル)、マイクロタイタープレート、ディップスティック、ストリップ、ビーズ、ラテラルフロー装置(lateral flow apparatus)、膜、フィルター、チューブ、皿、セルロイド型マトリクス、磁性粒子、および他の粒子が挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましい基板としては、例えば、ELISAプレート、ディップスティック、イムノドットストリップ、ラジオイムノアッセイプレート、アガロースビーズ、プラスティックビーズ、ラテックスビーズ、スポンジ、木綿糸、プラスティックチップ、免疫ブロット膜、免疫ブロット紙およびフロースルー(flow−through)膜が挙げられる。1つの実施形態において、粒子のような基板は、検出マーカーを含み得る。基板材料の例の詳細については、例えば、Kemeny,D.M.(1991)A Practical Guide to ELISA,Pergamon Press,Elmsford,NY 33−44頁およびPrice,C
and Newman,D編、Principles and Practice of Immunoassay、第2版(1997)Stockton Press,NY,NY(これらの両方はその全体が参考として本明細書中に援用される)を参照のこと。
好ましい実施形態において、抗アルブミン化合物は、基板(例えば、マイクロタイター皿ウェル、ディップスティックまたは免疫ドットスリップ、またはラテラルフロー装置)上に固定される。動物から収集されたサンプルは、この基板に塗布され、そして抗アルブミン化合物アルブミン複合体形成物が基板に結合される(すなわち、サンプル中のアルブミンが、基板上に固定された抗アルブミン化合物に結合する)ことを可能にする適切な(すなわち十分な)条件下でインキュベートされる。
本発明に従って、一旦形成されたアルブミン結合分子/アルブミン複合体は検出され得る。本明細書中で使用される場合、用語「複合体形成を検出すること」は、アルブミンに複合体化したアルブミン結合化合物の存在を同定することをいう。複合体が形成される場合、形成された複合体の量は、定量され得るが、定量される必要はない。複合体形成または推定アルブミン組成物とアルブミン結合化合物との間の結合は、当該分野で標準的な種々の方法(例えば、Sambrookら、(前出)を参照のこと)(これらの例は、本明細書中に開示されている)によって測定され得る。複合体は、1つ以上の以下のアッセイの使用が挙げられるが、これらに限定されない種々の方法において検出され得る:酵素連結イムノアッセイ、競合的酵素結合免疫アッセイ、ラジオイムノアッセイ、蛍光イムノアッセイ、化学発光アッセイ、ラテラルフローアッセイ、フロースルーアッセイ、凝集アッセイ、粒子ベースのアッセイ(例えば、磁性粒子またはラテックスもしくはポリスチレンビーズのようなプラスチックポリマーのような(しかし、これらに限定されない)粒子状物質(particulate)を使用する)、免疫沈降アッセイ、BioCoreTMアッセイ(例えば、金コロイドを使用する)、イムノドットアッセイ(例えば、CMG’s Immunodot System,Fribourg,Switzerland)およびイムノブロットアッセイ(例えば、ウエスタンブロット)、リン光アッセイ、フロースルーアッセイ、粒子ベースのアッセイ、クロマトグラフィーアッセイ、PAGeベースのアッセイ、表面プラスモン共鳴アッセイ、分光学的アッセイならびに電気的検知アッセイ。このようなアッセイは当業者に周知である。
アッセイは、それらがどのように使用されるかに依存して、定性的結果または定量的結果を与えるために使用され得る。このアッセイ結果は、アルブミン分子全体またはフラグメント、アルブミンの分解産物または反応産物を検出することに基づき得る。いくつかのアッセイ(例えば、凝集、粒子分離、および免疫沈降)は、検出マーカーを必要としないで、視覚的に(例えば、目によってか、またはデンシトメーターもしくは分光計のような機器によって)観察され得る。
他のアッセイにおいて、抗アルブミン化合物または抗アルブミン化合物に選択的に結合する試薬に対する検出マーカーの結合体化(すなわち、結合(attachment))は、複合体形成を検出するのを助ける。検出マーカーは、抗アルブミン化合物のアルブミンへの結合能力を阻害しない部位で、抗アルブミン化合物または試薬と結合体化され得る。結合体化の方法は、当業者に公知である。検出マーカーの例としては、放射標識、蛍光標識、化学発光標識、発光団標識、酵素標識、燐光標識、電子標識;金属ゾル標識、有色ビーズ、物理学的標識またはリガンドが挙げられるが、これらに限定されない。リガンドとは、別の分子に選択的に結合する分子をいう。好ましい検出マーカーとしては、フルオレセイン、放射性同位体、ホスファターゼ(例えば、アルカリホスファターゼ)、ビオチン、アビジン、ペルオキシダーゼ(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)、β−ガラクトシダーゼ、およびビオチン関連化合物あるいはアビジン関連化合物(例えば、ストレプトアビジンもしくはImmunoPure(登録商標)NeutrAvidin)が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、動物アルブミン化合物複合体は、検出マーカーと結合体化された特異的化合物抗体とサンプルとを接触させることによって検出され得る。検出マーカーは、抗アルブミン抗体または他の化合物(これは、抗化合物抗体または、検出されているイヌアルブミン結合化合物に結合する他の化合物の能力をブロックしないような様式において、アルブミン結合化合物に結合する)と結合体化され得る。好ましい検出マーカーは、フルオレセイン、放射性同位体、ホスファターゼ(例えば、アルカリホスファターゼ)、ビオチン、アビジン、ペルオキシダーゼ(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)、β−ガラクトシダーゼ、およびビオチン関連化合物またはアビジン関連化合物(例えば、ストレプトアビジンもしくはImmunoPure(登録商標)NeutrAvidin)が挙げられるが、これらに限定されない。
別の実施形態において、複合体は、指標分子と複合体とを接触させることによって検出される。適切な指標分子は、アルブミン/アルブミン結合複合体またはアルブミンに結合可能な分子を含む。このように、指標分子は、例えば、抗体のようなアルブミン結合試薬を含み得る。好ましい指標分子(抗体である)は、例えば、抗アルブミン抗体が生成される動物の種に由来する抗体と反応する抗体が含まれる。指標分子自体は、本発明の検出マカーに結合(attach)され得る。例えば、抗体は、ビオチン、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼまたはフルオレセインと結合体化され得る。
本発明は、1つ以上の層および/または第二の型の分子もしくは指標分子の存在を検出する能力のある他の結合分子をさらに含み得る。例えば、指標分子に選択的に結合する標識されていない(すなわち、検出マーカーと結合体化していない)二次抗体は、二次抗体と選択的に結合する標識された(すなわち、検出マーカーと結合体化された)三次抗体に結合され得る。適切な二次抗体、三次抗体および他の二次分子または三次分子は、当業者によって容易に選択され得る。好ましい三次分子は、二次分子の特徴に基づいて当業者によって選択され得る。同様のストラテジーが次の層に適用され得る。
好ましくは、指標分子は検出マーカーと結合体化される。必要であれば、発色試薬が添加され、基板は分析のために検出デバイスに供される。いくつかのプロトコールにおいて、洗浄工程が過剰な試薬を除去するために、1つまたは両方の複合体形成工程の後に加えられる。このような工程が使用される場合、これらは、過剰な試薬が除去されるが、この複合体は保持されるような、当業者に公知の条件を含む。
ミクロアルブミン尿症を検出するための1つの実施形態は、ラテラルフローアッセイ(例えば、Pronovostらによって1995年6月13日に公表された米国特許第5,424,193号;Imrichらによって1995年5月16日に公表された米国特許第5,415,994号;Millerらによって1994年12月22日に公開されたWO94/29696;ならびにPawlakらによって1994年1月20日に公開されたWO94/01775に記載されている実施例に関連する。ラテラルフローアッセイは、単回工程アッセイの例である。単回工程アッセイにおいて、一旦サンプルが獲得され、そして試験のために準備されると、分析物の存在を検出するために、使用者はたった一つの動作のみが必要である。例えば、サンプル(全体または一部分)は、デバイスに適用され、次いでデバイスはサンプル中の分析物を測定する。1つの実施形態において、サンプルはラテラルフロー装置に配置される。この装置は以下の構成要素を備える:(a)流路を規定する支持体構造;(b)特異的抗体と結合体化されたビースを含む標識試薬であって、標識ゾーンにおける支持構造内で浸漬されている、標識試薬;ならびに(c)捕捉試薬。好ましい抗体は、本明細書中に開示される抗体である。捕捉試薬は、標識試薬が標識ゾーンから捕捉ゾーンに流れ得るような様式において、標識ゾーンに流体結合される捕捉ゾーン内の標識試薬の下流に配置される。この支持体構造は、標識ゾーンから捕捉ゾーンへのビーズの流れを妨げない材料を備える。支持体構造としての使用に適切な材料としては、イオン性(すなわち、アニオン性またはカチオン性)が挙げられる。このような材料の例としては、ニトロセルロース、PVDFまたはカルボキシメチルセルロースが挙げられるが、これらに限定されない。支持体構造は、ラテラルな流路およびゾーン(すなわち、標識ゾーンおよび捕捉ゾーン)に分けられる流路を規定する。この装置はさらに、流路に沿って配置される(好ましくは、標識試薬の上流)サンプル受け取りゾーンを備える。支持体構造における流路は、捕獲ゾーンの支持体構造下流の部分(好ましくは、流路の末端)で、標識ゾーンおよび捕獲ゾーンからの過剰な液体を吸収し得る吸収剤に接続されることによって作製される。
別の実施形態において、アルブミンを検出するために使用されるラテラルフロー装置は、以下を備える:(a)流路を規定する支持体構造;(b)上記のような抗アルブミン抗体を含む標識試薬、標識ゾーンにおいて支持体構造内に浸漬させた標識試薬;ならびに(c)標識試薬が標識ゾーンから捕捉ゾーンに流れ得るような様式において、標識ゾーンに流体結合される捕捉ゾーン内の標識試薬の下流に配置される捕捉試薬。好ましくは、この装置はまた、流路に沿って(好ましくは、標識試薬の上流に)配置されるサンプル受け取りゾーンを備える。好ましくは、この装置はまた、流路の末端に配置される吸収剤を含む。1つの好ましい実施形態は、抗イヌアルブミン抗体を含む捕捉試薬を備える。
一旦アルブミンレベルが測定されると、次いで初期の腎疾患が存在するか否かの評価がなされ得る。初期腎疾患の存在を評価することは、健康な動物において見出されるレベルと、試験サンプル中のアルブミンレベルとを比較することを意味する。サンプルにおけるミクロアルブミン尿症の存在(腎機能における変化の非存在において)は、初期の腎疾患の指標である。本明細書中で使用する場合、用語「初期腎疾患の指標」は、糸球体機能不全が、アルブミンが約10μg/ml〜約300μg/mlの範囲内で尿に到達することを可能にするように存在することを意味する。サンプル中に存在するアルブミンの量は、初期の腎疾患を除いて存在する損傷の量に依存して変わり得、このアルブミンレベルは、健康な動物において見出されるよりも高いが、蛋白尿を測定するために使用される現在の方法によって検出可能な量よりも低い。本発明において、サンプル中のアルブミンレベルが約10μg/ml〜約300μg/mlの範囲内にあることが決定される場合、初期の腎疾患の決定がなされる。アルブミンレベルのより高いレベルはまた、約25μg/ml、約50μg/ml、約75μg/ml、約100μg/ml、約125μg/ml、約150μg/ml、約175μg/ml、約200μg/ml、約225μg/ml、約250μg/ml、約275μg/ml、または約300μg/mlであり得る。サンプル中のアルブミンレベルは、腎臓の損傷の重篤度に非常に依存し得る。本発明の好ましい実施形態は、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、または約90%の腎機能が喪失した場合、アルブミンを検出し得る。より好ましい実施形態は、医療処置のための時間内にミクロアルブミン尿症を検出し得、これは次いで、最終段階の腎疾患の発症を遅延または予防し得る。このような処置は、例えば、薬理学的化合物の使用あるいは腎疾患の進行を遅延または予防するための食事制限が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の1つの実施形態は、動物中のミクロアルブミン尿症(microalbuminuria)を検出し得る「ディップスティック」デバイスである。ディップスティックは、使用される方法に部分的に依存する種々の様式で構築され得る。ディップスティックは、サンプル(例えば、尿の流れ)中で直接保持され得るか、回収容器中に含まれるサンプル中に直接浸漬され得るか、またはプラスチックのカセットもしくは台の中に含まれるストリップに適用されるサンプルを有し得るかのいずれかである。ディップスティックの別の例は、「フロー−スルー」デバイスであり、このデバイスの例は、吸収剤レザバに取り付けられる膜上に固定される捕捉抗体に基づく異成分免疫測定アッセイ系(heterogenous immunometric assay system)である。「ビーズ」は、検出分子に共有結合的に架橋され得るかまたは非共有結合的に架橋され得る、ラテックスまたはポリスチレンのようなマトリックスから構成される粒子基材をいう。「ディップスティック」アッセイの好ましい実施形態は、MacKayおよびFredricksonの米国特許第5,656,502号(1997年8月12日発行)、ならびにFredricksonの米国特許第6,001,658号(1999年12月14日発行)(これらの両方は、本明細書中に参考として援用される)に記載される免疫測定系(immunometric system)である。特に好ましいのは、Diagnostic Chemicals Ltd.,PEI,CA.から入手可能なImmunoDipTMデバイスである。
非免疫学的な方法もまた、使用され得る。ミクロアルブミン尿症を検出するために、アルブミンを濃縮するための尿の前濃縮のような方法が使用されて、タンパク質に対する試験の感度を上げ得る。このような非免疫学的方法としては、例えば、尿の電気泳動が挙げられ、ここで、ミクロアルブミン尿症の検出は、当該分野で公知の方法によって決定され得る(例えば、タンパク質染色が挙げられる)。別の実施形態において、タンパク質に基づくアルブミン試験を使用して、動物からの尿の前濃縮したサンプルに基づいてミクロアルブミン尿症を決定し得る。
本発明の方法を使用して、イヌ、ネコ、ウマ、または他の動物中のネフロパシーを検出し得る(特に、ネフロパシーが、糸球体のネフロパシー、特に糸球体腎炎である場合)。より詳細には、ミクロアルブミン尿症測定は、標的動物中の初期の腎疾患の存在と相関する。本明細書中に使用される場合、用語「ネフロパシー」および/または「腎疾患」は、腎臓の任意の疾患をいい、そしてこれには、例えば、糸球体、尿細管、または間質性腎組織の腎炎が挙げられ得る。
このような初期段階のネフロパシーは、多くの異なる原因から生じ得、この原因としては、例えば、アレルギー、癌、動物中の任意の組織の寄生虫感染、ウイルス感染、または細菌感染、腎毒素への曝露、免疫媒介疾患(例えば、全身性エリテマトーデスおよび脈管炎)、悪性腫瘍、ビタミンD3殺鼡薬、腎盂腎炎、レプトスピラ症、尿路閉塞、慢性炎症性疾患、膿皮症、膵炎、前立腺炎、免疫媒介疾患、歯の疾患、高血圧、または糖尿病が挙げられる。本明細書中に使用される場合、「感染因子」は、動物を感染する因子であり、これには、ウイルス、細菌、真菌、内部寄生生物および外部寄生生物が挙げられるが、これらに限定されない。ウイルス感染因子の例としては、アデノウイルス、カリチウイルス、コロナウイルス、ジステンパーウイルス、肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、免疫不全ウイルス、感染性腹膜炎ウイルス、白血病ウイルス、腫瘍ウイルス、パピローマウイルス、パラインフルエンザウイルス、パルボウイルス、狂犬病ウイルス、およびレオウイルス、ならびに他の癌を引き起こすウイルスおよび癌に関連するウイルスが挙げられるが、これらに限定されない。細菌感染因子の例としては、以下:
Figure 2011232361
が挙げられるが、これらに限定されない。真菌感染因子の例としては、以下:
Figure 2011232361
が挙げられるが、これらに限定されない。原生動物寄生虫感染因子の例としては、以下:
Figure 2011232361
が挙げられるが、これらに限定されない。蠕虫寄生虫感染因子の例としては、以下:
Figure 2011232361
が挙げられるが、これらに限定されない。外部寄生生物感染因子の例としては、ノミ、ダニ(カタダニおよびヒメダニを含む)、小虫(例えば、ユスリカ、蚊、チョウバエ、ブユ、アブ、ノサシバエ、メクラアブ、ツェツェバエ、サシバエ、蠅蛆症を引き起こすハエ、および刺す羽虫)、アリ、クモ、シラミ、ダニ、および半翅類の昆虫(例えば、トコジラミおよびサシガメ)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明はまた、複数の分析物を測定するために使用され得る。他の分析物は、初期腎疾患を検出する際の使用に適したサンプル中で検出され得る任意の分析物であり得る。さらなる分析物が、例えば、感染疾患または先天性代謝異常を検出するために使用され得る。
本発明はまた、試験される動物由来のアルブミンに結合する抗体に関する。好ましい抗体は、サンプル中でのアルブミンの量が約50μg/ml、より好ましくは25μg/ml、より好ましくは10μg/mlである場合に、そのアルブミンレベルを検出する抗体である。別の好ましい抗体は、サンプル中でのアルブミンの量が約50μg/ml、より好ましくは約25μg/ml、より好ましくは約10μg/mlである場合に、そのアルブミンレベルを検出する抗体であり、その検出方法は、米国特許第6,001,658号に記載されるディップスティックである。好ましい抗体は、動物のアルブミン(好ましくは、イヌアルブミン)への選択的な結合のためのモノクローナル抗体:TNB1、TNB3、TNB4、TNB5、TNB6、H352、H386、H387、H388、H389、H390、H391、H393、H394、H395、H396、H397、H398、H399、H400、H401、またはH402のいずれかと競合する抗体である。別の好ましい実施形態は、抗体TNB3、TNB6およびH402によって結合されるエピトープと同じかまたは関連するエピトープ(配列相同性によって規定されるような)に結合する抗体である。好ましい抗体は、TNB1、TNB3、TNB4、TNB5、TNB6、H352、H386、H387、H388、H389、H390、H391、H393、H394、H395、H396、H397、H398、H399、H400、H401、およびH402からなる群より選択される。より好ましいのは、TNB3、TNB6およびH402からなる群より選択される抗体である。本明細書中に使用される場合、用語「競合する」および「選択的結合を阻害する」とは、含まれる実施例に記載されるように、ある抗体が、同じタンパク質への別の抗体の結合を妨げる能力をいう。
本発明はまた、本明細書中に開示される方法を用いて動物のアルブミンを検出するのに適したキットを含む。適切な検出手段としては、本明細書中に開示される技術が挙げられ、所望の動物アルブミンに結合する化合物(例えば、抗アルブミン抗体など)を利用する。そういうものとして、キットはまた、検出可能なマーカー(例えば、アルブミン結合化合物に選択的に結合する抗体または他の指標分子)を含み得る。キットはまた、関連する成分(例えば、緩衝液、標識、容器、挿入物、管状材料、バイアル、シリンジなどが挙げられるが、これらに限定されない)を含み得る。
本発明は、イヌにてミクロアルブミン尿症をマーカーとして使用して、糖尿病にかかっていないイヌおよび糖尿病のイヌにおいて腎疾患の発症を予測し得るという驚くべき発見に基づく。なぜなら、ミクロアルブミン尿症は、糖尿病にかかっていないヒト患者において予測的な価値を明らかに有しているわけではないからである。同様の用途が、他の動物において意図される。しかし、この驚くべき発見にもかかわらず、本発明までは、イヌにおいてミクロアルブミン尿症を検出するための有効な方法は存在しなかった。従来のヒトミクロアルブミン尿症検出方法は、以下の実施例に記載されるように、イヌのミクロアルブミン尿症を検出しない。
以下の実施例は、例示目的のために提供され、本発明の範囲を制限することは意図されない。
(実施例1)
(正常なCRFイヌおよびARFイヌにおけるミクロアルブミン尿症の測定)
尿サンプルを、Colorado State University Teaching Hospitalにおいて134匹のイヌ被験体から収集した。これらのサンプルは、正常なイヌ由来の尿、慢性腎不全に罹患するイヌ由来の尿、急性腎不全に罹患するイヌ由来の尿、および腎不全を有さない蛋白尿イヌ由来の尿を含んだ。サンプルを、−20℃で少なくとも24時間凍結し、その後、使用前に解凍した。アルブミンレベルを、McDonald,Weber & Thiele、「Construction and Use of a Template Block for Radial Immunodiffusion」Anal Biochem 186:165−168(1990)に記載されるように、市販の抗アルブミン抗体(ポリクローナルウサギ抗イヌアルブミン(Accurate Chemical and Scientific Corp.,Westbury,N.Y.によって配給されるNordic Immunologyから入手可能)を用いて、微量放射免疫拡散アッセイ(microradial immunodiffusion assay)によって定量した。このアッセイに関して、1.5%(vol/vol)の抗体を、PBS中の溶解した0.75%(wt/vol)EEOアガロースに添加した。0.75mmの厚みのゲルを、2枚のガラスプレート間に注いだ。ゲルを固形化し、そして、一方のガラスプレートを取り外した後、ゲルをわずかに乾燥させた。アクリルブロック(McDonaldら(前出)に記載される)を、アガロースゲル上に配置し、そして5μlのサンプルまたは標準物質を、そのアクリルブロックの各ウェルに配置した。サンプルを希釈せずに泳動するか、または生じる環が測定するには大きすぎる場合は、サンプルを希釈して再度試験した。イヌアルブミンを用いた標準曲線(Sigma,St.Louis,MOから入手可能なイヌアルブミン画分V)は、10〜100μg/mlの範囲内で直線状であった。アクリルブロックをアガロース上に残し、そしてそのユニットを、湿潤チャンバに配置し、室温で一晩インキュベートした。次いで、アガロースゲルを希釈水に数時間浸漬して、過剰なタンパク質をゲルから除去し、ゲルを乾燥させ、次いで、沈降素環が容易に可視化され得るようにクマシーブリリアントブルーを用いて染色した。各環の直径を測定し、そして各サンプルからの環の直径を標準曲線と比較し、そして各サンプルのアルブミン濃度を計算した。
尿中のアルブミンを測定するためにこの系を用いることの利点は、この系が、ゲル中に切り込まれたウェルを用いる従来のアッセイよりも、より感度が高いという点である。この感度の上昇は、アガロース中に切り込まれたウェルの端によって作製されるより大きな表面積と対照的に、小さな面積への抗原の濃縮された送達に関連する。この初期の研究に関して、50μg/ml以下のレベルを有するサンプルを、正常とみなし、51μg/mlと300μg/mlとの間のレベルを有するサンプルを、ミクロアルブミン尿症とみなし、そして300μg/mlを超えるレベルを有するサンプルをマクロアルブミン尿症とみなした。この研究の結果を、表1に示す。
(表1.134匹のイヌの尿サンプル中の尿アルブミンレベル)
Figure 2011232361
(実施例2)
(ミクロアルブミン尿症のELISA定量)
ウサギ抗イヌ血清アルブミンIgG(抗CSA IgG)をコーティング緩衝液(50mM NaCO/NaCHO、pH9.6)中で375ng/mlに希釈する。この希釈した抗CSA IgG溶液を、MaxiSorpTM C8 Break−apart Microwells(Nuncカタログ番号473768)のプレートに100μl/ウェルで添加し、被覆し、そして一晩(16〜24時間)4℃でインキュベートする。このプレートを0.05% Tween20を含むリン酸緩衝化生理食塩水(PBS−T)を用いて自動プレート洗浄器中で4回洗浄し、ドライブロット(blot dry)した。ブロッキング緩衝液(StabilCoatTM(Surmodicsカタログ番号SC01−1000から入手可能))を200μl/ウェルで添加し、被覆し、そして室温で少なくとも1時間インキュベートする。
ブロッキングの間、イヌ血清アルブミン(CSA)希釈シリーズを調製する。第1に、CSAを、アッセイ希釈液(PBS−T中の0.1% カゼイン加水分解物)中で120ng/mlに希釈する。この溶液を連続希釈し(1部に対して1部)、60ng/ml、30ng/ml、7.5ng/ml、3.75ng/ml、および1.875ng/mlを作製する。最後の5つの標準物質を、「ゼロ」標準物質(CSA無しのアッセイ希釈液)と共に、標準曲線(30ng/ml以下)のために使用する。試験する各尿サンプルを、アッセイ希釈液中で1/500希釈、1/1000希釈、1/2000希釈、1/4000希釈、1/8000希釈、1/16000希釈および1/32000希釈する。
次いで、このプレートを、自動プレート洗浄器中で4回洗浄し、ドライブロットする。CSA標準物質および希釈尿サンプルを、試験ウェルに各々100μl/ウェルで添加する。アッセイ希釈液を、バックグラウンドコントロールのために2連のウェルに添加する。プレートを被覆し、そして室温で2時間インキュベートする。前回のように、このプレートをPBS−Tを用いて4回洗浄し、ドライブロットする。
ビオチン標識されたヤギ抗CSA IgG(Bethyl Laboratories,カタログ番号E40−113))をアッセイ希釈液中で125ng/mlに希釈する。希釈したビオチン標識ヤギ抗CSA IgGを100μl/ウェルで全ての試験ウェルに添加する。プレートを覆い、室温で30分間インキュベートする。前回のように、このプレートをPBS−Tを用いて4回洗浄し、ドライブロットする。
西洋ワサビペルオキシダーゼで標識されたストレプトアビジン(KPLカタログ番号14−30−00)をアッセイ希釈液中で500ng/mlに希釈し(1/1000希釈)、100μl/ウェルで全ての試験ウェルに添加する。これをカバーし、室温で30分間インキュベートする。前回のように、このプレートをPBS−Tを用いて4回洗浄し、ドライブロットする。
TMBマイクロウェルペルオキシダーゼ2成分システム(KPLカタログ番号50−76−03)溶液を等量で一緒に混合し、そしてそのTMB混合物を100μl/ウェルで全てのウェルに添加する。これをカバーし、室温で30分間インキュベートする。各ウェルにおいて100μl/ウェルの停止溶液(lM HPO)をこのTMBに直接添加することによって、反応を停止させる。これらのウェルを吸光光度計にて450nmで読み取る。全ての2連のウェルの値の平均をとり、そして存在する場合、全ての試験値からバックグラウンド値を差し引く。標準値から標準曲線を作成し、そして回帰線を作成する(r>0.95)。回帰式を用いて、各サンプルについてのCSA(ng/ml)の値を計算し、そしてこの値に希釈倍率を乗算する。標準曲線の直線部分にある値のみを、使用するべきである。
(実施例3)
(イヌ尿における微量蛋白尿検出用ImmunoDipTMスティックの使用)
ヒトにおける微量蛋白尿検出用の3つのImmunoDipTMスティック(製品番号
700−01)を、Diagnostic Chemicals Limited,Charlottetown,Prince Edward Island,Canadaから得た。2つのイヌ尿サンプル(1086および1098と番号付けた)を、Colorado State University Veterinary Teaching Hospital,Fort Collins,Coloradoのイヌから得た一群のサンプルから選択した。サンプル1086および1098は、イヌにおける微量蛋白尿を検出するためのインハウスELISAにより決定したそれらのアルブミンレベルに基づいて、選択した。サンプル1086は、陰性サンプルであり、サンプル1098は、アルブミン濃度221μg/mlを有した。陽性コントロールとして、約50μlのヒト血液を、5mlの脱イオン水に添加した。
尿におけるアルブミンの測定を、製造業者の指示に従って実施した。簡単に述べると、3mlの尿または血液添加水を、試験管に加えた。ImmunoDipスティックを袋から取り出し、そして尿を含む試験管中に配置し、その流体レベルが、デバイス中の通気孔より上にあることを確認した。このデバイスを、そのサンプル中に最低3分間は放置し、その後、そのデバイスを取り出した。そしてその試験キットに添付する結果の解釈挿入物に従って2つのバンドの相対強度を比較することによって、そのデバイスを読み取った。このインハウスELISAおよびImmunoDip試験の結果を、表2に示す。
(表2.微量蛋白尿の結果についてのImmunoDipTMスティック)
Figure 2011232361
ヒト尿アルブミンについてのImmunoDip試験における検出限界は、12μg/mlである。サンプル1098は、この下限より有意に上のレベルでイヌ尿を含んだが、ImmunoDipTM試験によって、アルブミンについて陰性であった。これらのデータは、このデバイスが、イヌアルブミンを、少なくとも微量蛋白尿を検出するためには認識しないことを示唆する。
(実施例4)
(イヌ尿における微量蛋白尿検出用Micral(登録商標)試験片の使用)
ヒトにおける微量蛋白尿検出用の14個のMicral(登録商標)尿試験片(製品番号417146)を、Roche BMC,Indianapolis,Indianaから得た。13個のイヌ尿サンプルを、従業員のイヌから得た一群のサンプルから選択した。使用のためのサンプルは、イヌにおける微量蛋白尿を検出するためのインハウスELSIAにより決定したそれらのアルブミンレベルに基づいて、選択した。サンプル2A、4A、および16Aは、陰性サンプルであったが、残りのサンプルは、31.3μg/ml〜>650μg/mlの値の範囲のアルブミン濃度を有した。陽性コントロールとして、50μlのヒト血液を、5mlの脱イオン水に添加した。
尿中のアルブミンの測定を、製造業者の指示に従って実施した。簡単に述べると、各イヌの尿を、サンプル収集コップ中に収集した。さらに、血液添加水を、試験管中に配置した。Micral(登録商標)スティックをバイアルから取り出し、そしてその収集コップ(または血液添加水を含む試験管)中に配置して、その流体レベルが、各場合にそのデバイスの2つの黒線より上であることを確認した。そのデバイスを、サンプル中に5秒間放置し、取り出し、そして1分間水平に設置した。その試験に添付する結果挿入物に従ってその試験パッドの色をバイアル上の色目盛と比較することによって、その結果を、決定した。インハウスELISAおよびMicral(登録商標)試験の結果を、表3に示す。
ヒトアルブミンについてのMicral(登録商標)試験の検出限界は、約20μg/mlである。いくつかのサンプルは、この下限よりも有意に上のイヌアルブミンレベルを含んだが、Micral(登録商標)試験によって、アルブミンについて陰性であった。これらのデータは、このデバイスが、イヌ尿アルブミンを、少なくとも微量蛋白尿を検出するためには認識しないことを、示唆する。
(表3.Micral(登録商標)尿試験片の結果)
Figure 2011232361
Figure 2011232361
(実施例5)
(イヌ尿における微量蛋白尿検出用ImmunoDipTMスティックの使用)
ヒトにおける微量蛋白尿検出用の14個のImmunoDipTMスティック(製品番号700−01)を、Diagnostic Chemicals Limited,Charlottetown,PE,Canadaから得た。13個のイヌ尿サンプルを、見かけ上正常であるイヌから得た一群のサンプルから選択した。使用のためのサンプルは、イヌにおける微量蛋白尿を検出するためのインハウスELISAにより決定したそれらのアルブミンレベルに基づいて、選択した。サンプル2A、4Aおよび16Aは、陰性サンプルであったが、残りのサンプルは、31.3μg/ml〜>650μg/mlの値の範囲のアルブミン濃度を有した。陽性コントロールとして、50μlのヒト血液を、5mlの脱イオン水に添加した。
尿中のアルブミンの測定を、製造業者の指示に従って実施した。簡単に述べると、3mlの尿または血液添加水を、試験管に加えた。ImmunoDipスティックを袋から取り出し、そして尿を含む試験管中に配置し、その流体レベルが、各場合に、デバイス中の通気孔より上にあることを確認した。このデバイスを、そのサンプル中に最低3分間は放置し、その後、そのデバイスを取り出した。そしてその試験キットに添付する結果の解釈挿入物に従って2つのバンドの相対強度を比較することによって、そのデバイスを読み取った。このインハウスELISAおよびImmunoDip試験の結果を、表4に示す。
(表4.微量蛋白尿の結果についてのImmunoDipTMスティック)
Figure 2011232361
Figure 2011232361
ヒトアルブミンについてのImmunoDipTM試験の検出限界は、約20μg/mlである。いくつかのサンプルは、この下限よりも有意に上のイヌアルブミンレベルを含んだが、ImmunoDipTM試験によって、アルブミンについて陰性であった。これらのデータは、このデバイスが、イヌ尿アルブミンを、少なくとも微量蛋白尿を検出するためには認識しないことを、示唆する。
(実施例6)
(イヌ尿における微量蛋白尿検出用Micral(登録商標)試験片の使用)
ヒトにおける微量蛋白尿検出用の5個のMicral(登録商標)尿試験片(製品番号417146)を、Roche BMC,Indianapolis,Indianaから得た。13個のイヌ尿サンプルを、見かけ上正常であるイヌから得た一群のサンプルから選択した。使用のためのサンプルは、イヌにおける微量蛋白尿を検出するためのインハウスELSIAにより決定したそれらのアルブミンレベルに基づいて、選択した。サンプル7および12は、陰性サンプルであったが、サンプル14および25は、それぞれ、621μg/mlおよび>650μg/mlのアルブミンレベルを有した。陽性コントロールとして、50μlのヒト血液を、5mlの脱イオン水に添加した。
尿中のアルブミンの測定を、製造業者の指示に従って実施した。簡単に述べると、各イヌの尿を、サンプル収集コップ中に収集した。陽性コントロールとして、血液添加水を、試験管中に配置した。Micral(登録商標)スティックをバイアルから取り出し、そしてその収集コップ(または血液添加水を含む試験管)中に配置して、その流体レベルが、各場合にそのデバイスの2つの黒線より上であることを確認した。そのデバイスを、サンプル中に5秒間放置し、取り出し、そして1分間水平に設置した。その試験に添付する結果挿入物に従ってその試験パッドの色をバイアル上の色目盛と比較することによって、その結果を、決定した。インハウスELISAおよびMicral(登録商標)試験の結果を、表5に示す。
(表5.Micral(登録商標)尿試験片の結果)
Figure 2011232361
ヒト尿アルブミンについてのMicral(登録商標)尿試験の検出限界は、約20μg/mlである。サンプル14および25は、この下限よりも有意に上のイヌアルブミンレベルを含んだが、Micral(登録商標)試験によって、アルブミンについて陰性であった。これらのデータは、このデバイスが、イヌ尿アルブミンを、少なくとも微量蛋白尿を検出するためには認識しないことを、示唆する。
(実施例7)
(イヌにおける微量蛋白尿の有病率)
この研究のために、2つの別個の集団を試験した。1つのサンプル集団は、臨床的に正常なイヌ(n=86)に由来した。第2のサンプル集団は、慣用的健康スクリーニング、選択手順、および健康問題評価について示された、Colorado State University Teaching Hospitalの患者(n=150)に由来した。抗原捕捉ELISAを使用して、微量蛋白尿を定量した。この測定の結果を、比重1.010に正規化して、種々の尿濃度を計算に入れた。この病院の患者の尿中のアルブミンをまた、Petstix 8TM尿タンパク質試験片(Idexxカタログ番号98−06959−00)を使用して試験した。
この86匹の臨床的に正常なイヌのうち、68匹(79%)が、正規化アルブミン濃度<1.0mg/dLを有し、16匹(19%)が、正規化アルブミン濃度>1.0mg/dLかつ<30mg/dLを有し、そして2匹(2%)が、正規化アルブミン濃度>30.0mg/dLを有した。159人の病院の患者のうち、112人(70%)が、尿試験片陰性であり、そして112個中51個(46%)の試験片陰性サンプルが、正規化アルブミン濃度>1.0mg/dLを有した。逆に、80個のサンプル中の、<1.0mg/dLアルブミンを有する19個(24%)が、尿試験片に対して陽性であった(表6を参照のこと)。
(表6)
Figure 2011232361
試験した2つの集団において、微量蛋白尿の有病率(>1.0mg/dLかつ<30.0mg/dL)は、19%〜36%の範囲であった。これらの結果から、有意な数のイヌにおいて微量蛋白尿が蔓延しているようである。さらに、蛋白尿検出用の市販の尿タンパク質試験片の使用は、かなりの数の偽陽性結果を生じる。
(実施例8) (イヌ血清アルブミンの精製)
この実施例は、イヌ血清アルブミンを生成するための方法を開示する。イヌ血清を、50%(重量/体積)硫酸アンモニウムに調節し、そしてその溶液を4℃にて3時間振動させ、そして10,000×gで30分間の遠心分離によって不溶性物質を沈殿させた。その上清を取り出し、25mM Tris(pH8.0)中に透析した。その可溶性物質を、予め平衡化したHi−Trap Q−Sepharoseカラム(Pharmacia,Peapack,NJ)上にローディングし、そして25カラム体積(CV)に対する直線勾配0〜1.0M NaClを使用して、タンパク質を溶出した。収集した画分を、SDS−PAGEによって分析し、そしてイヌアルブミンを含む画分をプールし、そして必要になるまで保存した。この方法を使用して、414mgのアルブミンを、20mlのイヌ血清から精製した。タンパク質配列決定によって、その精製タンパク質がイヌアルブミンであることを確認した。
(実施例9)
(抗イヌアルブミン抗体の生成)
この実施例は、イヌ血清アルブミン(CSA)を認識するモノクローナル抗体(Mab)であるTNB1、TNB2、TNB3、TNB4、TNB5、TNB6を生成するために使用される方法を開示する。
Balb/Cマウスを、25μg、50μgまたは100μgのイヌ血清アルブミン(Sigma,St.Louis,MOから入手可能)のいずれかと混合した完全フロイントアジュバントを皮下注射することによって、免疫した。4週間後、血液サンプルを入手し、抗CSA抗体力価をELISAにより決定した。このデータに基づいて、100μgのCSAで免疫した3匹のマウスを、ハイブリドーマを生成する際にさらに使用するために選択した。これらのマウスのうちの2匹に、100μgのCSAを含む静脈内(IV)注射を投与し、3番目のマウスに、100μgを腹腔内投与した。3日後、それらのマウスに安楽死させ、脾臓を取り出し、そしてT細胞を除去し、そしてその脾細胞を、標準的プロトコルに従ってSP2/0マウス骨髄腫細胞と融合した。個々のハイブリドーマコロニーを、CSAを認識するMAbの生成について試験し、そして陽性コロニーを増殖させ、そして安定なMAb分泌株が樹立されるまで希釈クローニングした。
(実施例10:サブトラクティブハイブリダイゼーションを使用する、抗イヌアルブミン抗体の生成)
この実施例は、サブトラクティブハイブリダイゼーション技術を利用して、イヌ血清アルブミン(CSA)を認識するモノクローナル抗体(Mab)を作製する手順を開示する。
抗イヌCSAハイブリドーマ細胞株を、以下の公開されたサブトラクティブハイブリダイゼーション法を使用して作製した。Balb/Cマウスの腹腔内に、1.0mgのBSAフラクションV(Boehringer Manheim,Indianapolis,INから入手可能)を注射し、続いて、BSAを注射してから10分後、24時間後および48時間後にシクロホスファミド(CY)(100mg/kg)をIP注射した。このBSA/CY処置を、2週間後に繰り返した。さらに2週間後、マウスに完全フロイントアジュバントと混合した100μgのCSA(実施例8に記載のように生成した)を皮下(SC)注射した。さらに2週間が過ぎた後、血液サンプルを得て、ELISAにより、CSAおよびBSAに対する血清抗体力価を決定した。次いで、2回目のCSA(100μg)の腹腔内注射を行い、その動物の抗CSA抗体力価を高めた。2週間後、マウスにCSA(50μg)の静脈内(IV)注射を行い、3日後にマウスを屠殺し、その脾細胞を採取し、標準的な手順に従ってポリエチレングリコール(PEG)を使用して、マウスSP2/0骨髄腫細胞と融合した。個々のハイブリドーマコロニーを、CSAを認識するMAbの生成について試験し、ポジティブコロニーを増殖させ、安定なMAb分泌株が樹立されるまで、希釈物をクローニングした。この手順により、ハイブリドーマ株H398およびH399の生成がもたらされた。
上記の手順により生成されたハイブリドーマ細胞株に加えて、以下の改変サブトラクティブハイブリダイゼーション手順を使用して、さらなる抗CSAハイブリドーマ細胞株を作製した。30μgのCSA(実施例8に記載のように生成した)を、Balb/Cマウスのフットパッドに注射した。3ヵ月後、このマウスに、30μgのCSAを腹腔内(IP)注射した。IP注射の4ヵ月後、マウスに、2回目の1.0mgのBSAのIP注射を行い、続いて、BSA注射の10分後、24時間後、および48時間後に、シクロホスファミド(CY)(100mg/kg)のIP注射を行った。2週間後、このBSA/CY処置を繰り返し、さらに2週間を経た後、このマウスに、完全フロイントアジュバントと混合したCSA(100μg)の皮下(SC)注射を行った。さらに2週間後、血液サンプルを得て、ELISAにより、CSAおよびBSAに対する血清抗体力価を決定した。次いで、このマウスに、CSA(50μg)の静脈内(IV)注射を行い、3日後、このマウスを安楽死させ、その脾細胞を採取し、標準的な手順に従ってポリエチレングリコール(PEG)を使用して、マウスSP2/0骨髄腫細胞と融合した。個々のハイブリドーマコロニーを、CSAを認識するMAbの生成について試験し、ポジティブコロニーを増殖させ、安定なMAb分泌株が樹立されるまで、希釈物をクローニングした。このプロトコルにより、ハイブリドーマ細胞株H384、H385、H386、H387、H388、H389、H390、H391、H392、H393、H394、H395、H396、H400、H401およびH402を生成がもたらされた。
(実施例11:ELISAによるイヌ血清アルブミンの検出)
この実施例は、抗イヌ血清アルブミン(CSA)抗体がCSAを検出する能力を試験するための固相ELISAの使用を開示する。
マイクロタイタープレートのウェルを、炭酸塩緩衝液(50mM 炭酸塩/炭酸水素酸塩,pH 9.6)中のCSA(50μg/ウェル)(実施例8に記載のように生成した)でコーティングし、このプレートを4℃にて一晩保存した。翌日、過剰な液体を除去し、プレートの液体を吸い取って乾燥させ、150μlのブロッキング緩衝液(0.05%
Tween−20含有PBS中の0.1% カゼイン)を各ウェルに添加した。このプレートを室温(RT)にて30分間インキュベートし、その後、そのブロッキング緩衝液を除去し、50μlのハイブリドーマ上清(ブロッキング緩衝液中で希釈するか、希釈しないかのいずれか)を各ウェルに添加した。RTにて1時間インキュベートした後、そのウェルを、洗浄緩衝液(0.05% Tween−20含有PBS)を使用して洗浄し、50μlのHRP結合体化ヤギ抗マウスIgGおよびIgM(KPL Labs,Gaithersburg,MDから入手可能)を各ウェルに添加し、そのプレートをRTにて30分間インキュベートした。そのウェルを洗浄緩衝液で2回洗浄し、50μlのTMB Substrate System (KPL Labsから入手可能)を各ウェルに添加した。このプレートを、RTにて10分間インキュベートし、その後、50μlの2N スルホン酸を各ウェルに添加することにより、反応を停止させた。ELISAプレートリーダーを使用して450nMにてこのプレートを読み取り、その結果を、以下の表7に示す。
Figure 2011232361
(実施例12:いくつかの種に由来するアルブミンのELISAによる検出)
この実施例は、ウェルを、ウシ血清アルブミン(BSA)、イヌ血清アルブミン(CSA)、ウマ血清アルブミン(HSA)またはヒト血清アルブミン(HuSA)アルブミンを3×段階希釈液(5μg/ml〜0.002g/ml)でコーティングしたことを除いて、実施例11に概説したプロトコルを使用したELISAにより、3種類の抗イヌアルブミンモノクローナルAbが示されたアルブミンを認識する能力を実証する。さらに、10μgの示された抗体を、各ウェルにて使用した。この結果を、表8に示す。
Figure 2011232361
このデータは、mAbのTNB3、TNB6およびH402が、BSA、HSAまたはHuSAと比較して、CSAに対するはるかに高い親和性を有することを実証する
(実施例13:抗アルブミンmAb H402、TNB3およびTNB6を使用する競合ELISA)
この実施例は、H402モノクローナル抗体、TNB3モノクローナル抗体およびTNB6モノクローナル抗体が、イヌ血清アルブミン(CSA)への結合について競合する能力を比較する。抗体間の競合を、ELISAプレート全体をCSAでコーティングし、標識一次抗体をこのプレートのウェル全てに添加し、次いで、いくつかの非標識抗体がCSAへの結合について一次抗体と競合する能力を測定することにより、測定した(全ての一次抗体を、Pierce Chemical,Rockford,ILから入手可能なビオチンを使用して、製造業者の指示に従って標識した)。このようにして、各プレートを
使用して、単一の一次抗体がCSAに結合する能力について2つの他の抗アルブミン抗体と競合する能力を試験した。さらに、ヒト高親和性IgEレセプターα鎖(抗FceRIα)の細胞外ドメインに対して惹起された抗体を、各プレートに対してネガティブコントロールとして使用した。アッセイの詳細は、以下のとおりである。
3枚のELISAプレートを、4℃にて1μg/mlのCSAで一晩コーティングした。翌日、そのウェルを、洗浄緩衝液(PBS+0.05% Tween−20)を使用して洗浄し、ブロッキング溶液(STABILCOAT(登録商標)IMMUNOASSAY STABILIZER;SurModics,Inc.,Eden Prairie,Minnesotaから入手可能)を使用して、製造業者の指示に従ってブロッキングした。次いで、そのウェルを、洗浄緩衝液を使用して洗浄し、100μlの単一の標識一次抗体(20ng/mlのH402、8ng/mlのTNB3または12ng/mlのTNB6のいずれか)(濃度を、希釈緩衝液(PBS+0.05% Tween−20中の0.1% カゼイン)を使用して調節した)を、各プレートが異なる一次抗体を保持するように、個々のプレートの全てのウェルに添加した。次いで、各プレートの1列のウェルに、100μlの非標識二次抗体(H402、TNB3、TNB6または抗HuFCεRIのいずれかを20μg/ml)を添加した。次いで、最終的な二次抗体濃度が、10μg/ml〜9ng/mlになるようにプレートをまたがって各二次抗体を希釈して、2倍連続希釈を行った。これらのプレートを室温(RT)にて2時間インキュベートし、洗浄緩衝液で洗浄し、100μlの西洋ワサビペルオキシダーゼ結合体化ストレプトアビジン(希釈緩衝液中で1:1000希釈)を添加した。RTにて1時間インキュベートした後、そのウェルを洗浄緩衝液で洗浄し、100μlの発色溶液(TMB基質;KPL Labs,Gaithersburg,MDから入手可能)を各ウェルに添加した。RTにて30分インキュベートした後、ELISAプレートリーダーを使用して、450nmにてそのプレートを読み取った。このアッセイの結果を、以下の表9に示す。
Figure 2011232361
Figure 2011232361
このデータは、モノクローナル抗体H402およびTNB6が、これら抗体が同じまたは密接に関連するエピトープを共有することと一致して、イヌ血清アルブミンの結合について競合することを実証する。このデータはさらに、TNB3によるイヌ血清アルブミンの結合が、H402によってもTNB6によっても影響を受けないことを実証する。
(実施例14:イヌアルブミンおよびネコアルブミンのH352、H398およびTNB3による結合)
この実施例は、3種類の抗アルブミン抗体(H352、H398およびTNB3)がイヌアルブミン(CSA)またはネコアルブミン(FSA)に結合する能力を比較する。
結合アッセイを、以下のように行った。検出を可能にするために、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)(Pierce Chemical,Rockford,IL)を、CSAまたはFSAのいずれかに、製造業者のプロトコルに従って結合体化した。マイクロタイタープレートのウェルを、炭酸塩緩衝液(50mM 炭酸塩/炭酸水素塩,pH9.6)中の一定範囲(10μg/ml〜9.77ng/ml)の抗体(H352、H398またはTNB3のいずれか)でコーティングし、そのプレートを、4℃にて一晩保存した。翌日、過剰な液体を除去し、ウェルを、ブロッキング溶液(STABILCOAT(登録商標)IMMUNOASSAY STABILIZER;SurModics,Inc.,Eden Prairie,Minnesotaから入手可能)を使用して、製造業者の指示に従ってブロックした。ブロッキング溶液を除去した後、ウェルを、洗浄緩衝液(0.05% Tweeen−20含有PBS)を使用してリンスし、HRP−FSA(炭酸緩衝液中で1:400希釈)またはHRP−CSA(炭酸塩緩衝液中で1:800希釈)をウェルに添加し、プレートを室温(RT)にて30分インキュベートした。HRP−アルブミン結合体を除去し、ウェルを、洗浄緩衝液を使用して2回洗浄し、50μlのTMB Substrate System(KPL Labs,Gaithersburg,MDから入手可能)を各ウェルに添加した。このプレートを、RTにて10分インキュベートし、その後、50μlの2N スルホン酸を各ウェルに添加することにより反応を停止させた。ELISAプレートリーダーを使用して、450nMにてプレートを読み取った。結果を、以下の表10に示す。
Figure 2011232361
このデータは、モノクローナル抗体H352が、ほぼ等しい親和性でFSAおよびCSAの両方に結合することを実証する。モノクローナル抗体H398はまた、FSAおよびCSAの両方を認識するが、CSA対する親和性のほうが高い。最後に、このデータは、モノクローナル抗体TNB3が、CSAに特異的に結合するが、FSAには特異的に結合しないことを実証する。
(実施例15:イヌ糸状虫誘導性腎疾患に罹患したイヌにおけるアルブミン)
この実施例は、イヌDirofilaria immitis誘導性ネフロパシーに存在するアルブミンレベルを開示する。このモデルにおいて、動物に、Grauer,G.F.ら,American Journal or Tropical Medicine and Hygiene;39(4),1988,p380−387に記載されるように、抗原−抗体複合体に起因した腎損傷を生じるD.immitisを感染させ、糸球体損傷を誘導した。このモデルにおいて、感染の約7ヵ月後に、D.immitis抗原が血液中に存在することは公知である。この実施例に関しては、動物にD.immitisを感染させ、カテーテル挿入により1ヶ月に1回尿サンプルを回収した。いくつかの場合には、カテーテル挿入のプロセスが、上昇したアルブミンレベルを招き得ることに注意のこと;結果として、動物が、2つの連続したサンプル中でミクロアルブミン尿症(microalbuminuric)であることが分かった場合は、ミクロアルブミン尿症(microalbuminuria)について陽性と判断されるのみである。各サンプル中のアルブミン量を、ELISAアッセイを使用して決定した。結果を、以下の表11に示す。N/Aと表示したボックスは、サンプルが利用可能でなかったことを示す。
Figure 2011232361
このデータは、D.immitisでの感染後に、尿中アルブミンレベルが進行的に増加することを実証する。さらに、大部分の動物は、血中にD.immitis抗原が現れてから1〜2ヶ月以内にミクロアルブミン尿症になった。ミクロアルブミン尿症は、研究の終わりまでに全ての動物において検出することができた。
(実施例16:遺伝性腎炎に罹患したイヌにおけるアルブミンレベル)
この実施例は、ミクロアルブミン尿症(MA)のレベルと、腎疾患について一般的に使用されているマーカー(尿タンパク質/クレアチニン(UP/C)比)とを遺伝性腎炎(HD)に罹患した動物において経時的に比較する。このモデルにおいて、動物は、Lee,GE,American Journal of Veterinary Research,1999:60,p373−383に記載されるように、動物の寿命の間に腎疾患の急速な発症を生じる遺伝的欠損を有する。この実施例において、正常なイヌの集団(colony)およびHDに罹患したイヌの集団から、尿を定期的に回収した。各サンプル中のアルブミン量を、ELISAアッセイを使用して決定した。さらに、尿タンパク質/クレアチニン(UP/C)比を、獣医関係の実験室を使用して決定した。この測定により、腎疾患は、UP/C比が1.0より大きい場合に存在すると考えられる。この研究の結果を、以下の表12に示す。
Figure 2011232361
Figure 2011232361
このデータは、遺伝性腎炎に罹患した動物においてミクロアルブミン尿症が進行的に増大することを実証する。さらに、実質的に全ての動物において、UP/C比が1.0より大きくなる前にミクロアルブミン尿症が検出された。
本発明は、現在好ましい実施形態を参照して記載されてきたが、本発明の趣旨から逸脱することなく、種々の改変が行われ得ることが当業者に理解されるはずである。従って、本発明は、特許請求の範囲によってのみ制限される。

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  1. 本明細書に記載される発明。
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