[第1の実施の形態]
以下、図面を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について詳細に説明する。まず、図1を用いて、本実施の形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きでかつ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製または樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きでかつ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能でかつ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図1では図示せず)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させるとともに、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローのいずれか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローのいずれか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166と、遊技球の払出しに関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172と、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176と、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184と、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186と、を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222とを配設している。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し(図中、装飾図柄の変動を下向きの白抜き太矢印で表している)、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施の形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施の形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施の形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
特図1始動口230は、本実施の形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施の形態では特図1始動口230の真下に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な一対の羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施の形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設しているとともに、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242および前面ステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉あるいはシャッタと称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、前面ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方の前面ステージ244にワープ出口242bから排出する。前面ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、前面ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施の形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータを備え、肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インターフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インターフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が設けられている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S−ROM)416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタンセンサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)434と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インターフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512とを搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路502には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、インターフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施の形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1または2の変動表示」を開始してから特図1または2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図F」までの6種類の特図が例示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄(大当り図柄1)であり、「特図B」は15R大当り図柄(大当り図柄2)である。本実施の形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図C」は隠れ確変または潜伏確変と称される2R大当り図柄(大当り図柄3)であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図C」は、2Rであるとともに時短状態に移行しない状態である。「特図D」は小当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。
また、「特図E」は第1はずれ図柄(はずれ図柄1)であり、「特図F」は第2はずれ図柄(はずれ図柄2)であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。なお、本実施の形態のパチンコ機100には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施の形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図A」の15R特別大当りまたは「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図C」の2R大当り(隠れ確変)または「特図D」の小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。「特図E」の第1はずれまたは「特図F」の第2はずれを報知する場合には、「特図A」〜「特図D」を報知する図柄組合せ以外の図柄組合せを図柄表示領域208a〜208cに停止表示する。図5(b)では、第1はずれ図柄となる図柄組合せとして「装飾1−装飾2−装飾8」を例示している。
図5(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施の形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
まずステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施の形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300のRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタの初期値を生成するための3つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタとを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述する基本乱数初期値更新処理(ステップS207)でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本例では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
まずステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本例では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本例では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施の形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
また、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207では基本乱数初期値更新処理を行い、その次のステップS209では基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図1乱数値生成用の乱数カウンタおよび特図2乱数値生成用の乱数カウンタがそれぞれ1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施の形態では特図1乱数値を取得するためのカウンタと特図2乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。演出用乱数値としては、後述する特図変動パターン抽選テーブル(図17乃至図22参照)を用いて特図変動遊技での特図変動パターンを決めるための特図変動パターン決定用乱数値等がある。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口230へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図1当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図1乱数値生成用乱数カウンタから特図1乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図2当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図2乱数値生成用乱数カウンタから特図2乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
普図始動口228へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、普図当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびはずれ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500ms間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、かつ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた普図当りフラグをオンに設定する。不当選の場合には、普図当りフラグをオフに設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をする度に、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS223の次のステップS224では、特図先読み処理を行う。特図先読み処理では、特図保留数が増加すると、当該増加した保留に係る乱数値の組を先読みし、当否判定時に用いるテーブルを参照し、当該保留に係る特図変動遊技の停止図柄を後述する特図関連処理(ステップS229、ステップS231)での当否判定よりも前に事前判定する。事前判定した特図変動遊技の停止図柄は、特図1または2の先読み結果(事前判定結果ともいう)として、RAM308内に設けられた先読み結果記憶部に記憶される。先読み結果記憶部に記憶された先読み結果は、コマンド設定送信処理(ステップS233)において、先読み結果情報コマンドとして第1副制御部400に送信される。特図先読み処理の詳細については後述する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の複数(本例では9つ)の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動開始のタイミングにおける特図2状態更新処理では、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数の値を1だけ減算した値を特図2保留数記憶領域に記憶し直す。それとともに、特図2保留ランプ220の点滅を制御する。例えば、図3に示す特図2保留ランプ220の4つのLEDを図左から右に向かって順にLED番号1−4とすると、LED番号の若い方から順に特図2保留数分のLEDを例えば赤色に点灯させ、他を消灯させる。また、RAM308に設けた特図変動パターン決定用乱数カウンタから特図変動パターン決定用乱数値を取得する。
また例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図5(a)に示す特図A、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオフ、普図確率変動フラグがオンの場合には特図B、2R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグがオフの場合には特図C、小当りフラグがオンの場合には特図D、第1はずれフラグがオンの場合には特図E、第2はずれフラグがオンの場合には特図Fそれぞれの態様となるように、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、隠れ確変図柄(特図C)、小当り図柄(特図D)、第1はずれ図柄(特図E)、および第2はずれ図柄(特図F)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms間)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(本実施の形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
特図2関連抽選処理(ステップS229)の場合には、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2当選乱数値および特図2乱数値の組を取得し、不図示の判定用テーブルを用いて大当りとするか否かの決定、小当りとするか否かの決定などを行う。また、後述するテーブルを用いて、特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定、特図2の変動表示を開始してから停止表示するまでの時間の決定などを行う。特図2乱数値記憶領域から最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組を取り出した後、特図2乱数値記憶領域における当該乱数値の組の記憶はクリアされるとともに、特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2当選乱数値および特図2乱数値の組をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している当該乱数値の組に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
さらに、特図2先読み結果は、特図2乱数値記憶領域における当該特図2当選乱数値および特図2乱数値の組の記憶がクリアされるのに同期して特図2用先読み結果記憶部からクリアされるとともに、特図2先読み数記憶領域に記憶された特図2先読み数を1減算する。以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様に行われる。
以上の説明では、特図2変動遊技が特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、特図1および特図2のいずれを優先することもなく特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口入賞順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。以下に説明する実施の形態では、始動口入賞順変動による特図変動遊技が行われるパチンコ機100を例に挙げる。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施の形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、FRAMクリアコマンド、先読み結果情報コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含み、先読み結果情報コマンドの場合であれば、先読み結果の情報(停止図柄情報)などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
図8は、主制御部タイマ割込処理の特図先読み処理(ステップS224)の流れを示すフローチャートである。特図先読み処理では、主制御部300は、特図1および2のそれぞれにおいて増加した始動情報を先読みして停止図柄を事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部に記憶する。
ここで、RAM308内には、特図1用先読み結果記憶部に記憶されている特図1先読み結果の数を特図1先読み数として記憶する特図1先読み数記憶領域が設けられている。特図1用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図1用先読み結果記憶部では、特図1先読み数が1つ減るごとに順位が最上位(最先)の特図1先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図1先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位(最後)の特図1先読み結果のデータの次の順位に新たな特図1先読み結果のデータが書き込まれる。
またRAM308内には、特図2用先読み結果記憶部に記憶されている特図2先読み結果の数を特図2先読み数として記憶する特図2先読み数記憶領域が設けられている。特図2用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図2用先読み結果記憶部では、特図2先読み数が1つ減るごとに順位が最上位の特図2先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図2先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位の特図2先読み結果のデータの次の順位に新たな特図2先読み結果のデータが書き込まれる。
特図先読み処理において、まず主制御部300は、特図2の保留が増加しているか否かを判断する(ステップS301)。保留が増加しているか否かの判断は、特図2保留数記憶領域に記憶されている特図2保留数と、特図2先読み数記憶領域に記憶された特図2先読み数とを比較して行う。主制御部300は、特図2保留数と特図2先読み数とを比較して、「特図2保留数>特図2先読み数」の関係が成り立つ場合には特図2の保留が増加していると判断し、この関係が成り立たない場合には特図2の保留は増加していないと判断する。特図2保留数が増加していると判断した場合には、増加した保留に係る特図2当選乱数値および特図2乱数値の組を特図2乱数値記憶領域から先読みし、当否判定時に用いる大当り判定テーブルおよび図柄決定テーブル(共に不図示)を参照して、当該保留に係る特図2変動遊技の停止図柄を事前判定する(ステップS302)。
次に、事前判定で得られた特図2先読み結果としての停止図柄情報をRAM308内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶して(ステップS303)、ステップS304に移行する。ステップS301において、特図2の保留が増加していないと判断したら、ステップS302、S303を実行せずにステップS304へ移行する。
次に、主制御部300は、特図1の保留が増加しているか否かを判断する(ステップS304)。保留が増加しているか否かの判断は、例えば特図2と同様に、特図1保留数記憶領域に記憶されている特図1保留数と、特図1先読み数記憶領域に記憶された特図1先読み数とを比較して行う。特図1保留数が増加していると判断した場合には、増加した保留に係る特図1当選乱数値および特図1乱数値の組を特図1乱数値記憶領域から先読みし、不図示の大当り判定テーブルおよび図柄決定テーブルを参照して、当該保留に係る特図1変動遊技の停止図柄を事前判定する(ステップS305)。
次に、事前判定で得られた特図1先読み結果としての停止図柄情報をRAM308内の特図1用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶して(ステップS306)、特図先読み処理を終了する。
図9は、先読み結果記憶部に先読み結果情報等が記憶された状態を例示している。図9(a)は、特図1用先読み結果記憶部に特図1先読み結果情報が記憶されている状態を例示しており、図9(b)は、特図2用先読み結果記憶部に特図2先読み結果情報が記憶されている状態を例示している。
図9(a)に示すように、特図1用先読み結果記憶部は、例えば特図1変動遊技の保留可能数と同数(本実施の形態では、4つ)の記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」を有している。記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」は特図1乱数値記憶領域の保留順序に対応付けられている。図9(a)では、記憶領域「先読み結果1」に停止図柄情報として「はずれ図柄2」が記憶され、記憶領域「先読み結果2」に停止図柄情報として「はずれ図柄2」が記憶され、記憶領域「先読み結果3」に停止図柄情報として「大当り図柄1」が記憶され、記憶領域「先読み結果4」には停止図柄情報が記憶されていない状態が例示されている。なお、図9(a)、(b)において、停止図柄情報が記憶領域に記憶されていない状態は「なし」と表記している。
図9(b)に示すように、特図2用先読み結果記憶部は、例えば特図2変動遊技の保留可能数と同数(本実施の形態では、4つ)の記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」を有している。記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」は特図2乱数値記憶領域の保留順序に対応付けられている。図9(b)では、記憶領域「先読み結果1」に停止図柄情報として「はずれ図柄2」が記憶され、記憶領域「先読み結果2」〜「先読み結果4」には、停止図柄情報が記憶されていない状態が例示されている。
次に、本実施の形態によるパチンコ機100での特図変動遊技について図10乃至図23を用いて説明する。図10乃至図23に示すテーブルは、例えば主制御部300のROM306に記憶されている。図10は、特図1表示装置212または特図2表示装置214に停止表示される図柄(特図停止図柄)と、当該図柄が停止表示された後に移行する当り遊技状態との関係(特図1、2共通)の一例を示している。図10に示すように、特図停止図柄が大当り図柄1または2のとき、主制御部300は、その後の当り遊技状態を大当り状態1にする制御を行う。特図停止図柄が大当り図柄3のとき、主制御部300は、その後の当り遊技状態を大当り状態2にする制御を行う。特図停止図柄が小当り図柄のとき、主制御部300は、その後の当り遊技状態を小当り状態にする制御を行う。特図停止図柄がはずれ図柄1または2のとき、主制御部300は、その後の遊技状態を現状態で継続する制御を行う。
図11は、当り遊技状態の動作態様の一例を示している。図11に示すように、当り遊技状態が大当り状態1の場合、当り遊技の内容は、ラウンド数が15ラウンド(15R)、可変入賞口234の1ラウンド中の開放回数は1回であり、可変入賞口234の最大開放時間は30秒/ラウンドである。当り遊技状態が大当り状態2の場合、当り遊技の内容は、ラウンド数が2ラウンド(2R)、可変入賞口234の1ラウンド中の開放回数は1回であり、可変入賞口234の最大開放時間は0.1秒/ラウンドである。当り遊技状態が小当り状態の場合、当り遊技の内容は、可変入賞口234の開放回数は2回であり、可変入賞口234の最大開放時間は0.1秒である。
図12は、図柄遊技状態の具体的内容の一例を示している。図12に示すテーブルは、「図柄遊技状態」、「特図確変」および「電サポ」の各列で構成されている。「特図確変」の列において、「なし」は特図確変状態でないことを表し、「あり」は特図確変状態であることを表している。同様に「電サポ」の列において、「なし」は電サポ状態でないことを表し、「あり」は電サポ状態であることを表している。図12に示すように、図柄遊技状態には、通常状態、時短状態、確変状態1および確変状態2がある。これらの状態は、特図確変状態であるか否か、および電サポ状態であるか否かでそれぞれ定義される。通常状態は、特図確変状態でも電サポ状態でもない状態である。時短状態は、特図確変状態でなく電サポ状態である状態である。確変状態1は、特図確変状態であり電サポ状態でない状態である。確変状態2は、特図確変状態でありかつ電サポ状態である状態である。
図13は、特図停止図柄に基づいて当り遊技終了後の図柄遊技状態のセットを決定する状態セット決定テーブルの一例を示している。状態セット決定テーブルは、左列の「特図停止図柄」、右列の「図柄遊技状態セット」の2項目により構成されている。ここで、図13には示していないが、例えば図6に示す初期設定1(ステップS101)または初期設定2(ステップS107)等における主制御部300のRAM308クリア時には、図柄遊技状態セットが状態セット1に設定されるようになっている。
図13に示す状態セット決定テーブルでは、「特図停止図柄」の「大当り図柄1」に対応して、「図柄遊技状態セット」の「状態セット2」が割り当てられている。同様に、「大当り図柄2」に対応して「状態セット3」が割り当てられ、「大当り図柄3」に対応して「状態セット4」が割り当てられている。「特図停止図柄」が「小当り図柄」の場合には状態セットが変更されず、その時点での状態セットのまま維持される(図中では「不変」と表記)。
例えば、主制御部300の基本回路302は、特図1表示装置212または特図2表示装置214に停止表示される図柄が「大当り図柄1」の場合には、図柄遊技状態セットを「状態セット2」に設定する。また基本回路302は、特図1表示装置212または特図2表示装置214に停止表示される図柄が「大当り図柄2」の場合には、図柄遊技状態セットを「状態セット3」に設定し、特図1表示装置212または特図2表示装置214に停止表示される図柄が「大当り図柄3」の場合には、図柄遊技状態セットを「状態セット4」に設定する。
図14は、図柄遊技状態セットに基づき、当り遊技終了後の図柄遊技状態を決定する図柄遊技状態決定テーブルの一例を示している。図柄遊技状態決定テーブルは、左列の「図柄遊技状態セット」、中列の「状態変更用カウンタ初期値」、右列の「図柄遊技状態」の3項目により構成されている。「状態変更用カウンタ初期値」は、RAM308に設けられている状態変更用カウンタの初期値である。状態変更用カウンタは、特図1または2の変動遊技が行われる度に1ずつ減算される減算カウンタであり、カウンタ値が0になると停止するようになっている。主制御部300の基本回路302は、状態変更用カウンタの値が1から0になったことを条件に、図柄遊技状態の切替えを行う。
「図柄遊技状態セット」の「状態セット1」に対応して、「状態変更用カウンタ初期値」には初期値「0」が割り当てられ、「図柄遊技状態」には「通常状態」が割り当てられている。
「図柄遊技状態セット」の「状態セット2」に対応して、「状態変更用カウンタ初期値」は、初期値「15」、初期値「50」および初期値「0」の順に3つに区分されている。「図柄遊技状態」には、初期値「15」に対応して「確変状態2」が割り当てられ、初期値「50」に対応して「時短状態」が割り当てられ、初期値「0」に対応して「通常状態」が割り当てられている。
「図柄遊技状態セット」の「状態セット3」に対応して、「状態変更用カウンタ初期値」は、初期値「50」および初期値「0」の順に2つに区分されている。「図柄遊技状態」には、初期値「50」に対応して「時短状態」が割り当てられ、初期値「0」に対応して「通常状態」が割り当てられている。
「図柄遊技状態セット」の「状態セット4」に対応して、「状態変更用カウンタ初期値」は、初期値「10」および初期値「0」の順に2つに区分されている。「図柄遊技状態」には、初期値「10」に対応して「確変状態1」が割り当てられ、初期値「0」に対応して「通常状態」が割り当てられている。
例えば、主制御部300の基本回路302は、図柄遊技状態セットが「状態セット1」に設定されると、図柄遊技状態を「通常状態」に設定する。このとき、状態変更用カウンタの初期値は「0」に設定されるため、特図変動遊技が行われても状態変更用カウンタの値が1から0になることはない。このため、図柄遊技状態セットが「状態セット1」以外に切り替わらない限り、図柄遊技状態は「通常状態」に維持される。
図柄遊技状態セットが「状態セット2」に設定された場合には、基本回路302は、図柄遊技状態を「確変状態2」に設定するとともに、状態変更用カウンタの初期値を「15」に設定する。状態変更用カウンタの値は、その後の特図変動遊技で停止図柄が「はずれ図柄1」および「はずれ図柄2」以外とならない限り、つまり、「はずれ図柄1」または「はずれ図柄2」が停止表示される度に1減算される。基本回路302は、状態変更用カウンタの値が減算されて0になるまで図柄遊技状態を「確変状態2」に維持する。基本回路302は、状態変更用カウンタの値が1から0になると、図柄遊技状態を「時短状態」に移行し、状態変更用カウンタの初期値を「50」に設定し直す。状態変更用カウンタの値が減算されて再び1から0になると、基本回路302は、図柄遊技状態を「通常状態」に移行する。すなわち、図柄遊技状態セットが「状態セット2」に設定されると、停止図柄が「はずれ図柄1」および「はずれ図柄2」以外とならない限り、「確変状態2」での特図変動遊技が15回繰り返され、その後「時短状態」での特図変動遊技が50回繰り返され、それ以降は「通常状態」での特図変動遊技が繰り返される。
図柄遊技状態セットが「状態セット3」に設定された場合には、基本回路302は、図柄遊技状態を「時短状態」に設定するとともに、状態変更用カウンタの初期値を「50」に設定する。基本回路302は、状態変更用カウンタの値が減算されて0になるまで図柄遊技状態を「時短状態」に維持する。基本回路302は、状態変更用カウンタの値が1から0になると、図柄遊技状態を「通常状態」に移行する。すなわち、図柄遊技状態セットが「状態セット3」に設定されると、「時短状態」での特図変動遊技が50回繰り返され、その後「通常状態」での特図変動遊技が繰り返される。
図柄遊技状態セットが「状態セット4」に設定された場合には、基本回路302は、図柄遊技状態を「確変状態1」に設定するとともに、状態変更用カウンタの初期値を「10」に設定する。基本回路302は、状態変更用カウンタの値が減算されて0になるまで図柄遊技状態を「確変状態1」に維持する。基本回路302は、状態変更用カウンタの値が1から0になると、図柄遊技状態を「通常状態」に移行する。すなわち、図柄遊技状態セットが「状態セット4」に設定されると、「確変状態1」での特図変動遊技が10回繰り返され、その後「通常状態」での特図変動遊技が繰り返される。
図15は、特図停止図柄に基づき、当り遊技終了後の特図変動パターン抽選テーブルセットを決定するテーブルセット決定テーブルの一例を示している。テーブルセット決定テーブルは、左列の「特図停止図柄」および右列の「特図変動パターン抽選テーブルセット」の2項目により構成されている。「特図変動パターン抽選テーブルセット」には、「特図停止図柄」の「大当り図柄1」に対応して「テーブルセット2」が割り当てられ、「大当り図柄2」に対応して「テーブルセット3」が割り当てられ、「大当り図柄3」および「小当り図柄」に対応して「テーブルセット4」が割り当てられている。図示していないが、主制御部300のRAM308クリア時には、特図変動パターン抽選テーブルセットがテーブルセット1に設定されるようになっている。
例えば、主制御部300の基本回路302は、特図1表示装置212または特図2表示装置214に停止表示される特図停止図柄が「大当り図柄1」の場合には、特図変動パターン抽選テーブルセットを「テーブルセット2」に設定する。特図停止図柄が「大当り図柄2」の場合には、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルセットを「テーブルセット3」に設定する。特図停止図柄が「大当り図柄3」または「小当り図柄」の場合には、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルセットを「テーブルセット4」に設定する。
ここで、特図停止図柄が「小当り図柄」の場合における特図変動パターン抽選テーブルセットの設定に関し、通常状態または確変状態1で「小当り図柄」が停止表示された場合には小当り遊技終了後に特図変動パターン抽選テーブルセットを「テーブルセット4」に設定し、それ以外の状態で「小当り図柄」が停止表示された場合にはその時点で設定されているテーブルセットを継続して使用するようにしてもよい。
図16は、特図変動パターン抽選テーブルセットに基づき特図変動パターン抽選テーブルを決定する抽選テーブル決定テーブルの一例を示している。抽選テーブル決定テーブルは、左列の「特図変動パターン抽選テーブルセット」、中列の「テーブル変更用カウンタ初期値」、右列の「特図変動パターン抽選テーブル」の3項目により構成されている。「テーブル変更用カウンタ初期値」は、RAM308に設けられているテーブル変更用カウンタの初期値である。テーブル変更用カウンタは、特図1または2の変動遊技が行われる度に1ずつ減算される減算カウンタであり、カウンタ値が0になると停止するようになっている。主制御部300の基本回路302は、テーブル変更用カウンタの値が1から0になったことを条件に、特図変動パターン抽選テーブルの切替えを行う。
「特図変動パターン抽選テーブルセット」の「テーブルセット1」に対応して、「テーブル変更用カウンタ初期値」には初期値「0」が割り当てられ、「特図変動パターン抽選テーブル」には「テーブル1」が割り当てられている。
「特図変動パターン抽選テーブルセット」の「テーブルセット2」に対応して、「テーブル変更用カウンタ初期値」は、初期値「5」、初期値「1」、初期値「1」、初期値「8」、初期値「50」および初期値「0」の順に6つに区分されている。「特図変動パターン抽選テーブル」には、初期値「5」、「1」、「1」、「8」、「50」および「0」にそれぞれ対応して、「テーブル2」、「テーブル4」、「テーブル5」、「テーブル6」、「テーブル2」および「テーブル1」が割り当てられている。
「特図変動パターン抽選テーブルセット」の「テーブルセット3」に対応して、「テーブル変更用カウンタ初期値」は、初期値「50」および初期値「0」の順に2つに区分されている。「特図変動パターン抽選テーブル」には、初期値「50」に対応して「テーブル2」が割り当てられ、初期値「0」に対応して「テーブル1」が割り当てられている。
「特図変動パターン抽選テーブルセット」の「テーブルセット4」に対応して、「テーブル変更用カウンタ初期値」は、初期値「10」および初期値「0」の順に2つに区分されている。「特図変動パターン抽選テーブル」には、初期値「10」に対応して「テーブル3」が割り当てられ、初期値「0」に対応して「テーブル1」が割り当てられている。
例えば、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット1」に設定された場合には、主制御部300の基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル1」に設定するとともに、テーブル変更用カウンタの初期値を「0」に設定する。このとき、テーブル変更用カウンタの初期値が「0」に設定されるため、特図変動遊技が行われてもテーブル変更用カウンタの値が1から0になることはない。このため、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット1」以外に切り替わらない限り、特図変動パターン抽選テーブルは「テーブル1」に維持される。すなわち、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット1」に設定されると、大当り遊技後の特図変動遊技は、「テーブル1」を使用して繰り返し実行される。
特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット2」に設定された場合には、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル2」に設定するとともに、テーブル変更用カウンタの初期値を「5」に設定する。テーブル変更用カウンタの値は、その後の特図変動遊技で停止図柄が「はずれ図柄1」および「はずれ図柄2」以外とならない限り、つまり、「はずれ図柄1」または「はずれ図柄2」が停止表示される度に1減算される。基本回路302は、テーブル変更用カウンタの値が減算されて0になるまで特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル2」に維持する。テーブル変更用カウンタの値が1から0になると、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル4」に切り替え、テーブル変更用カウンタの初期値を「1」に設定し直す。その後、テーブル変更用カウンタの値が減算されて再び1から0になると、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル5」に切り替え、テーブル変更用カウンタの初期値を「1」に設定し直す。またその後、テーブル変更用カウンタの値が減算されて1から0になると、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル6」に切り替え、テーブル変更用カウンタの初期値を「8」に設定し直す。さらにその後、テーブル変更用カウンタの値が減算されて1から0になると、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル2」に切り替え、テーブル変更用カウンタの初期値を「50」に設定し直す。その後、テーブル変更用カウンタの値が減算されて1から0になると、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル1」に切り替え、テーブル変更用カウンタの初期値を「0」に設定する。
すなわち、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット2」に設定されると、大当り遊技後の特図変動遊技は、「テーブル2」を使用して5回繰り返し実行され、その後「テーブル4」を使用して1回実行され、その後「テーブル5」を使用して1回実行され、その後「テーブル6」を使用して8回繰り返し実行され、その後「テーブル2」を使用して50回繰り返し実行される。その後の特図変動遊技は、「テーブル1」を使用して繰り返し実行される。
特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット3」に設定された場合には、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル2」に設定するとともに、テーブル変更用カウンタの初期値を「50」に設定する。テーブル変更用カウンタの値が減算されて1から0になると、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル1」に切り替え、テーブル変更用カウンタの初期値を「0」に設定する。
すなわち、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット3」に設定されると、大当り遊技後の特図変動遊技は、「テーブル2」を使用して50回繰り返し実行され、その後は「テーブル1」を使用して繰り返し実行される。
特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット4」に設定された場合には、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル3」に設定するとともに、テーブル変更用カウンタの初期値を「10」に設定する。テーブル変更用カウンタの値が減算されて1から0になると、基本回路302は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル1」に切り替え、テーブル変更用カウンタの初期値を「0」に設定する。
すなわち、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット4」に設定されると、大当り遊技後の特図変動遊技は、「テーブル3」を使用して10回繰り返し実行され、その後は「テーブル1」を使用して繰り返し実行される。
図17乃至図22は、特図変動パターン抽選テーブルのテーブル1〜6の例を示している。図17はテーブル1を示し、図18はテーブル2を示し、図19はテーブル3を示し、図20はテーブル4を示し、図21はテーブル5を示し、図22はテーブル6を示している。図17乃至図22に示すように、特図変動パターン抽選テーブルのテーブル1〜6のそれぞれは、左列から右列に向かって、「特図停止図柄」、「保留」および「タイマ番号」の各項目で構成されている。「保留」の項目は、「0〜2」および「3」の2つの小項目に区分されている。各テーブルとも「特図停止図柄」は、「はずれ図柄1、はずれ図柄2」、「大当り図柄1、大当り図柄2」および「大当り図柄3、小当り図柄」に区分されている。
「保留」の小項目「0〜2」は、特図1または2変動遊技の開始時点でRAM308内の特図1または2保留数記憶領域に記憶された保留された特図1または2変動遊技の数(以下、特図1または2の保留数と略称する)が0〜2の範囲内であることを示している。「保留」の小項目「3」は、特図1または2変動遊技の開始時点で特図1または2保留数記憶領域に記憶された特図1または2の保留数が3であることを示している。例えば、特図1変動遊技の場合において、各テーブルの「保留」の小項目「0〜2」は、特図1変動遊技の開始時点でRAM308内の特図1保留数記憶領域に記憶された特図1の保留数が0〜2の範囲内であることを示し、「保留」の小項目「3」は、特図1変動遊技の開始時点で特図1保留数記憶領域に記憶された特図1の保留数が3であることを示している。説明は省略するが、特図2についても同様である。
「保留」の小項目「0〜2」あるいは「3」には、取得した特図変動パターン決定用乱数値(乱数値の範囲は0〜99)と比較する数値範囲が区分されている。項目「タイマ番号」は、選択されるべきタイマ番号で構成されている。
図17に示すテーブル1において、「はずれ図柄1、はずれ図柄2」の保留「0〜2」は、乱数範囲0〜87(数値範囲の大きさは88)、乱数範囲88〜96(数値範囲の大きさは9)、乱数範囲97(数値範囲の大きさは1)、乱数範囲98〜99(数値範囲の大きさは2)の4つに区分されている。乱数範囲0〜87には「タイマ3」が対応付けられ、乱数範囲88〜96には「タイマ4」が対応付けられ、乱数範囲97には「タイマ5」が対応付けられ、乱数範囲98〜99には「タイマ8」が対応付けられている。また保留「3」は、乱数範囲0〜89(数値範囲の大きさは90)、乱数範囲90〜93(数値範囲の大きさは4)、乱数範囲94〜96(数値範囲の大きさは3)、乱数範囲97〜99(数値範囲の大きさは3)の4つに区分されている。乱数範囲0〜89には「タイマ2」が対応づけられ、乱数範囲90〜93には「タイマ4」が対応付けられ、乱数範囲94〜96には「タイマ5」が対応付けられ、乱数範囲97〜99には「タイマ8」が対応付けられている。本例のテーブル1では、保留「3」のときに「タイマ8」が選択される確率(本例では3%)は、保留「0〜2」のときに「タイマ8」が選択される確率(本例では2%)よりも高くなっている。後述するように「タイマ8」は先読み用のタイマであるため、本例では、保留数が多いほど先読みが実行される確率が高くなっている。
同テーブル1の「大当り図柄1、大当り図柄2」の保留「0〜2」および「3」はいずれも、乱数範囲0〜79(数値範囲の大きさは80)、乱数範囲80〜98(数値範囲の大きさは19)、乱数範囲99(数値範囲の大きさは1)の3つに区分されている。乱数範囲0〜79には「タイマ4」が対応付けられ、乱数範囲80〜98には「タイマ5」が対応付けられ、乱数範囲99には「タイマ8」が対応付けられている。
同テーブル1の「大当り図柄3、小当り図柄」の保留「0〜2」は、乱数範囲0〜89(数値範囲の大きさは90)、乱数範囲90〜99(数値範囲の大きさは10)の2つに区分されている。乱数範囲0〜89には「タイマ3」が対応付けられ、乱数範囲90〜99には「タイマ6」が対応付けられている。また保留「3」は、乱数範囲0〜89(数値範囲の大きさは90)、乱数範囲90〜99(数値範囲の大きさは10)の2つに区分されている。乱数範囲0〜89には「タイマ2」が対応付けられ、乱数範囲90〜99には「タイマ6」が対応付けられている。
図18に示すテーブル2において、「はずれ図柄1、はずれ図柄2」の保留「0〜2」は、乱数範囲0〜95(数値範囲の大きさは96)、乱数範囲96〜97(数値範囲の大きさは2)、乱数範囲98(数値範囲の大きさは1)、乱数範囲99(数値範囲の大きさは1)の4つに区分されている。乱数範囲0〜95には「タイマ3」が対応付けられ、乱数範囲96〜97には「タイマ4」が対応付けられ、乱数範囲98には「タイマ5」が対応付けられ、乱数範囲99には「タイマ8」が対応付けられている。また保留「3」は、乱数範囲0〜95(数値範囲の大きさは96)、乱数範囲96〜97(数値範囲の大きさは2)、乱数範囲98(数値範囲の大きさは1)、乱数範囲99(数値範囲の大きさは1)の4つに区分されている。乱数範囲0〜95には「タイマ2」が対応づけられ、乱数範囲96〜97には「タイマ4」が対応付けられ、乱数範囲98には「タイマ5」が対応付けられ、乱数範囲99には「タイマ8」が対応付けられている。
同テーブル2の「大当り図柄1、大当り図柄2」の保留「0〜2」および「3」はいずれも、乱数範囲0〜89(数値範囲の大きさは90)、乱数範囲90〜99(数値範囲の大きさは10)の2つに区分されている。乱数範囲0〜89には「タイマ5」が対応付けられ、乱数範囲90〜99には「タイマ8」が対応付けられている。
同テーブル2の「大当り図柄3、小当り図柄」の保留「0〜2」および「3」はいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ6」が対応付けられている。
図19に示すテーブル3において、「はずれ図柄1、はずれ図柄2」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ4」が対応付けられている。同テーブル3の「大当り図柄1、大当り図柄2」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ5」が対応付けられている。同テーブル3の「大当り図柄3、小当り図柄」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ6」が対応付けられている。
図20に示すテーブル4において、「はずれ図柄1、はずれ図柄2」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ7」が対応付けられている。同テーブル4の「大当り図柄1、大当り図柄2」の保留「0〜2」および「3」はいずれも、乱数範囲0〜98(数値範囲の大きさは99)、乱数範囲99(数値範囲の大きさは1)の2つに区分されている。乱数範囲0〜98には「タイマ7」が対応付けられ、乱数範囲99には「タイマ5」が対応付けられている。同テーブル4の「大当り図柄3、小当り図柄」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ7」が対応付けられている。すなわち、テーブル4が使用される特図変動遊技では、特図停止図柄がはずれ図柄1、はずれ図柄2、大当り図柄3または小当り図柄の場合、保留数に関わらず必ず「タイマ7」が選択される。特図停止図柄が大当り図柄1または大当り図柄2の場合、保留数に関わらず99%の確率で「タイマ7」が選択され、1%の確率で「タイマ5」が選択される。言い換えれば、テーブル4が使用される特図変動遊技において「タイマ5」が選択され得るのは、特図停止図柄が大当り図柄1または大当り図柄2の場合のみである。
図21に示すテーブル5において、「はずれ図柄1、はずれ図柄2」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ8」が対応付けられている。同テーブル5の「大当り図柄1、大当り図柄2」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ8」が対応付けられている。同テーブル5の「大当り図柄3、小当り図柄」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ8」が対応付けられている。すなわち、テーブル5が使用される特図変動遊技では、特図停止図柄や保留数に関わらず必ず「タイマ8」が選択される。
図22に示すテーブル6において、「はずれ図柄1、はずれ図柄2」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ1」が対応付けられている。同テーブル6の「大当り図柄1、大当り図柄2」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ1」が対応付けられている。同テーブル6の「大当り図柄3、小当り図柄」の保留「0〜2」および「3」にはいずれも、乱数範囲0〜99(全範囲)で「タイマ1」が対応付けられている。すなわち、テーブル6が使用される特図変動遊技では、特図停止図柄や保留数に関わらず必ず「タイマ1」が選択される。
図23は、タイマ番号と特図変動遊技の変動時間および変動内容との対応関係を示すタイマ番号演出対応テーブルの一例を示している。図23に示すように、本実施の形態では、「タイマ1」の変動時間は2秒で変動内容は超短縮変動(判定結果報知後変動)であり、「タイマ2」の変動時間は5秒で変動内容は短縮変動であり、「タイマ3」の変動時間は10秒で変動内容は通常変動であり、「タイマ4」の変動時間は12秒で変動内容はノーマルリーチ変動であり、「タイマ5」の変動時間は50秒で変動内容はスーパーリーチ変動であり、「タイマ6」の変動時間は25秒で変動内容は隠れ確変または小当り用変動であり、「タイマ7」の変動時間は30秒で変動内容は判定結果報知準備変動であり、「タイマ8」の変動時間は60秒で変動内容は判定結果報知変動である。本例では、先読みが実行される先読み用のタイマは、タイマ1〜8のうちタイマ8のみである。
ここで、「タイマ7」は、大当り図柄1による大当り遊技終了後の6回目の特図変動遊技(判定結果報知準備演出)で選択されるタイマである。すなわち、図15及び図16に示したように、大当り図柄1による大当り遊技終了後にはテーブルセット2が選択され、6回目の特図変動遊技ではテーブル4が選択される。テーブル4が選択された場合、図20に示したように、特図停止図柄がはずれ図柄1、はずれ図柄2、大当り図柄3または小当り図柄のときには必ずタイマ7が選択され、特図停止図柄が大当り図柄1または大当り図柄2のときには99%の確率でタイマ7が選択される。
「タイマ8」は、大当り図柄1による大当り遊技終了後の7回目の特図変動遊技(判定結果報知演出)で選択される先読み用のタイマである。すなわち、図16に示したように、上記6回目の特図変動遊技の次の7回目の特図変動遊技ではテーブル5が選択される。テーブル5が選択されると、図21に示したように、特図停止図柄に関わらず必ずタイマ8が選択される。
「タイマ1」は、大当り図柄1による大当り遊技終了後の8〜15回目(計8回)の特図変動遊技(判定結果報知後変動)で選択されるタイマである。すなわち、図16に示したように、上記7回目の特図変動遊技の後の8〜15回目の特図変動遊技ではテーブル6が選択される。テーブル6が選択されると、図22に示したように、特図停止図柄に関わらず必ずタイマ1が選択される。タイマ1の変動時間(2秒)は、タイマ7の変動時間(30秒)およびタイマ8の変動時間(60秒)よりも短くなっている。また、タイマ1の変動時間は、少なくとも、タイマ4、5等のリーチが発生する変動の変動時間(12秒、50秒)よりも短くなっている。さらに、タイマ1の変動時間は、特図変動遊技の変動時間を決定する全てのタイマ1〜8の中で最も短くなっている。
次に、図24および図25を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図24(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。まず、図24(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS401の次のステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS405の次のステップS407では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS407の次のステップS409では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。演出制御処理の詳細については後述する。
ステップS409の次のステップS411では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、チャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS409で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS411の次のステップS413では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS413の次のステップS415では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS415の次のステップS417では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS417の次のステップS419では、シャッタ制御処理を行う。シャッタ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップS419の次のステップS421では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS403に戻る。
図24(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)の流れを示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS501では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図24(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS601では、第1副制御部メイン処理のステップS403において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS601の次のステップS603では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS421)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図24(d)は、第1副制御部メイン処理のステップS413における画像制御処理の流れを示すフローチャートである。ステップS701では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP434は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS701の次のステップS703では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS705に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS705では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS701でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS705の次のステップS707では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS707の次のステップS709では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS711に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS711では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
図25は、第1副制御部メイン処理のステップS409における演出制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。本実施の形態の演出制御処理は、主制御部300からの図柄変動開始コマンドを受信した場合に実行される。まず、演出制御処理のステップS801では、CPU404は、RAM408に設けられた後述する判定結果報知演出実行フラグがオンであるか否かを判定する。判定結果報知演出実行フラグがオフであればステップS803に進み、オンであればステップS815に進む。
ステップS803では、CPU404は、受信した図柄変動開始コマンドに含まれるタイマ番号の情報に基づいて、当該変動がタイマ8(判定結果報知変動)であるか否かを判定する。当該変動がタイマ8である場合には、ステップS805に進み、特図1および2のそれぞれについての保留数(あるいは予め定められた数)分の先読み結果情報(停止図柄情報)を先読み結果情報コマンドから取得する。ここでは、当該変動開始時において保留消化順が確定している保留に係る先読み結果情報のみを取得する。すなわち、先読み結果情報の取得数は、始動口入賞順変動機であれば例えば最大で7つであり、特図1または2優先変動機であれば例えば最大で3つである。
ステップS805の次のステップS807では、判定結果報知演出の設定処理を行う。例えば、ステップS803で取得した先読み結果情報の少なくとも1つに大当り図柄1〜3のいずれかが含まれている場合、または、主制御部300から受信した図柄変動開始コマンドに含まれる15R大当りフラグまたは2R大当りフラグがオンである場合(当該変動の特図停止図柄が大当り図柄1〜3のいずれかである場合)には、後述する勝利シーンに到達する動画像を装飾図柄表示装置208に表示させるための設定処理を行う。一方、先読み結果情報に大当り図柄1〜3が含まれておらず、かつ、図柄変動開始コマンドに含まれる15R大当りフラグおよび2R大当りフラグがいずれもオフである場合(当該変動の特図停止図柄が大当り図柄1〜3のいずれでもない場合)には、後述する敗北シーンに到達する動画像を装飾図柄表示装置208に表示させるための設定処理を行う。
ステップS807の次のステップS809では、CPU404は、RAM408内の判定結果報知演出実行フラグをオンに設定する。
ステップS809の次のステップS811では、CPU404は、RAM408に設けられた演出カウンタに、ステップS805で先読み結果情報を取得した保留数の値をセットする。その後、演出制御処理を終了する。
ステップS803において当該変動がタイマ8でない場合には、ステップS813に進み、タイマ番号に応じたその他の演出制御処理を行って演出制御処理を終了する。
ステップS815では、判定結果報知後演出の設定処理を行う。ステップS815の次のステップS817では、演出カウンタの値から1を減算する処理を行う。
ステップS817の次のステップS819では、演出カウンタの値が0であるか否かを判定する。演出カウンタの値が0であれば、判定結果報知演出実行フラグをオフに設定し(ステップS821)、演出制御処理を終了する。一方、演出カウンタの値が0でなければ、そのまま演出制御処理を終了する。
図25には示していないが、大当り遊技の開始情報を含むコマンド(例えば、入賞演出開始コマンド)を主制御部300から受信した場合には、演出カウンタを0に設定するとともに、判定結果報知演出実行フラグをオフに設定するようになっている。
次に、図26を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図26(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図26(a)のステップS901では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS901で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS901の次のステップS903では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS905の処理に移行する。ステップS905では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS905の次のステップS907では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS907の次のステップS909では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS907で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS909の次のステップS911では、ランプ制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップS911の次のステップS913では、可動体制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力する。その後、ステップS903に戻る。
図26(b)は、第2副制御部500のCPU504が実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1001では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図26(c)は、第2副制御部500のCPU504が実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。ステップS1101では、図26(a)に示す第2副制御部メイン処理のステップS903において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS903において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS1103では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図27乃至図30を用いて、本実施の形態のパチンコ機100における演出動作の例について説明する。図27(a)は、本実施の形態のパチンコ機100において、大当り図柄1による大当り遊技終了後の6回目以降の特図変動遊技における演出動作を説明するタイミングチャートである。図27(a)の横軸は時間経過を表している。図27(b)〜(e)は、装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212および特図2表示装置214の表示状態と、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯状態とを時系列に示している。図27(b)〜(e)および後述する図28乃至図31では、装飾図柄表示装置208の装飾図柄の変動を下向きの白抜き太矢印で表し、特図1表示装置212、特図2表示装置214、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯部分を黒塗りで表している。また、図27(b)〜(e)および後述する図28乃至図31において、特図1表示装置212の全てのセグメントが白抜きで表された状態は、特図1の変動表示が行われていることを示し、特図2表示装置214の全てのセグメントが白抜きで表された状態は、特図2の変動表示が行われていることを示している。
図27(a)に示す例では、大当り図柄1による大当り遊技終了後の5回の特図変動遊技が時間(1)までに終了しており(図示せず)、時間(1)とその後の時間(2)との間の期間にタイマ7(判定結果報知準備変動)による判定結果報知準備演出が1回行われ、時間(2)とその後の時間(3)との間の期間にタイマ8(判定結果報知変動)による判定結果報知演出が1回行われ、時間(3)とその後の時間(4)との間の期間にタイマ1(超短縮変動)による判定結果報知後演出が4回行われる。4回目の超短縮変動の停止図柄は大当り図柄1であり、時間(4)以降の期間には当該大当り図柄1による大当り遊技の演出が行われる。
図27(b)は、判定結果報知準備演出が行われている期間(例えば、時間(1)の直後)の状態を示している。この状態では、特図1の変動表示が行われており、特図1の保留数は1個であり、特図2の保留数は0個である。装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、「球を打ち出し保留を貯めろ!保留が多いほど吉宗がパワーアップ!!」という文字メッセージが表示されている。本実施の形態では、次の判定結果報知演出の開始時に、その時点での特図1および2の保留を先読み対象とする先読みが実行される。判定結果報知演出では、当該変動の当否判定結果および先読み対象となる保留数分の事前判定結果に基づいて決定された演出動作が実行されるようになっている。例えば、当該変動の当否判定結果および事前判定結果のいずれかに大当りが含まれていれば、遊技者の期待度の高い演出が実行され、当該変動の当否判定結果および事前判定結果のいずれにも大当りが含まれていなければ、遊技者の期待度の低い演出が実行される。したがって、先読み対象となる保留数が多いほど、判定結果報知演出で期待度の高い演出が実行される確率が高まる。このため、判定結果報知準備演出では、変動時間の比較的長いタイマ7が用いられるとともに、上記文字メッセージによって遊技者に対し保留増加を促す報知が行われる。
図27(c)は、判定結果報知演出が行われている期間(例えば、時間(2)、(3)間の期間の中間)の状態を示している。この状態では、特図1の変動表示が行われており、特図1の保留数は3個であり、特図2の保留数は4個である。図27(c)に示す状態では、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する対決シーンAの動画像が演出表示領域208dに表示されている。
図27(d)は、判定結果報知演出の終了時(例えば、時間(3)の直前)の状態を示している。この例では、主人公キャラクタが敵キャラクタとの対決に勝利する勝利シーンAの動画像が演出表示領域208dに表示されている。この勝利シーンAは、主人公キャラクタが勝利したことを示す「勝利」という文字キャラクタと、勝利のポーズをとっている主人公キャラクタと、倒れ伏している敵キャラクタとを含んでおり、遊技者の期待度の高い演出を構成している。本例では、当該変動の当否判定結果ではなく事前判定結果に大当りが含まれているため、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示されている。
本実施の形態の判定結果報知演出では、当該変動の当否判定結果および保留数分の事前判定結果のいずれかに大当りが含まれていれば、図27(c)に示す対決シーンを経て、図27(d)に示す勝利シーンAに到達する動画像が演出表示領域208dに表示される。本例では、当該変動の当否判定結果が大当りであっても、事前判定結果のいずれかが大当りであっても、共通の動画像が表示される。一方、当該変動の当否判定結果および保留数分の事前判定結果のいずれにも大当りが含まれていなければ、図27(c)に示す対決シーンを経て、遊技者の期待度の低い演出を構成する敗北シーン(後述)に到達する動画像が演出表示領域208dに表示される。
時間(3)と時間(4)との間の期間には、超短縮変動による判定結果報知後演出が行われ、保留が比較的短時間で消化される。そして、4回目の判定結果報知後演出で、大当りを報知する図柄組合せ(例えば「装飾7−装飾7−装飾7」)が図柄表示領域208a〜208cに停止表示され、時間(4)以降には図27(e)に示す大当り遊技が行われる。
以下、図28乃至図30を用いて、本実施の形態の判定結果報知演出および判定結果報知後演出についてより具体的に説明する。図28は、事前判定結果のいずれかに大当りが含まれており、特図1の当該変動の当否判定結果が大当りでない場合の例を示している。図28(a)〜(h)は、装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212および特図2表示装置214の表示状態と、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯状態とを時系列に示している。このうち図28(a)〜(d)は判定結果報知演出が行われている期間の状態を示し、図28(e)〜(h)はその後の判定結果報知後演出が行われている期間の状態を示している。
図28(i)は、判定結果報知演出の実行が開始される時点で主制御部300の先読み結果記憶部に記憶されている先読み結果情報を例示している。本例では、特図1用先読み結果記憶部には、2つの停止図柄情報がそれぞれ先読み結果1および2として記憶されている。先読み結果1ははずれ図柄1であり、先読み結果2は大当り図柄1である。また、特図2用先読み結果記憶部には、2つの停止図柄情報がそれぞれ先読み結果1および2として記憶されている。先読み結果1および2は、いずれもはずれ図柄1である。ここで、上記4つの先読み結果をそれぞれ対応する保留の始動口入賞順に並べると、早い方から順に、特図1の先読み結果1、特図2の先読み結果1、特図1の先読み結果2および特図2の先読み結果2であるものとする。
図28(a)に示すように、まず、特図1表示装置212において特図1の変動表示が開始されるとともに、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dでは判定結果報知演出が開始される。判定結果報知演出では、まず敵キャラクタ702が登場する敵キャラクタ登場シーンの動画像が表示される。敵キャラクタ登場シーンには、「剣豪見参!!」という文字キャラクタが含まれている。本例の敵キャラクタ登場シーンでは、装飾図柄表示装置208での装飾図柄の表示が一時的に省略されている。
続いて、図28(b)に示すように、図柄表示領域208a〜208cでは、図柄の変動表示が開始される。また、演出表示領域208dには、主人公キャラクタ700と敵キャラクタ702とが対峙する対峙シーンの動画像が表示されるとともに、「剣豪を倒せ!!」という文字メッセージが表示される。
次に、図28(c)に示すように、演出表示領域208dには、主人公キャラクタ700と敵キャラクタ702とが戦う対決シーン(決着直前シーン)Aの動画像が表示される。
次に、図28(d)に示すように、演出表示領域208dには、当該変動の当否判定結果および保留数分の事前判定結果に基づき、主人公キャラクタ700が敵キャラクタ702に勝利する勝利シーンAの動画像が表示される。勝利シーンAの動画像には、主人公キャラクタ700が勝利したことを表す「勝利」を示す文字キャラクタと、勝利のポーズをとっている主人公キャラクタ700と、倒れ伏している敵キャラクタ702とが含まれている。一方、特図1表示装置212にははずれ図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示される。特図1表示装置212、図柄表示領域208a〜208cおよび演出表示領域208dでの表示により、特図1の当該変動の当否判定結果がはずれであることが報知されるとともに、特図1の2個の保留または特図2の2個の保留のうちいずれかの先読み結果が大当りであることが事前予告報知される。
その後に開始される判定結果報知後演出では、図28(e)〜(h)に示すように、演出表示領域208dにおいて、勝利シーンAの静止画像が表示され続けるか、あるいは勝利シーンAの動画像の例えば一部が繰り返し表示される。特図1表示装置212、特図2表示装置214および図柄表示領域208a〜208cでは、タイマ1(超短縮変動)による図柄の変動停止表示が繰り返し行われ、先読み対象となった保留が比較的短時間で消化される。
すなわち、判定結果報知後演出が開始されると、図28(e)に示すように、まず特図1表示装置212および図柄表示領域208a〜208cにおいて図柄の変動表示が開始される。その後タイマ1の変動時間が経過すると、図28(f)に示すように、特図1表示装置212にははずれ図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示される。これにより、先読み対象となった保留のうち始動口入賞順で1番目の保留に対応する特図1の変動の当否判定結果がはずれであることが報知される。
次に、所定の停止表示期間が経過すると、特図2表示装置214および図柄表示領域208a〜208cにおいて図柄の変動表示が開始される(図示省略)。その後タイマ1の変動時間が経過すると、図28(g)に示すように、特図2表示装置214にははずれ図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示される。これにより、先読み対象となった保留のうち始動口入賞順で2番目の保留に対応する特図2の変動の当否判定結果がはずれであることが報知される。
次に、所定の停止表示期間が経過すると、特図1表示装置212および図柄表示領域208a〜208cにおいて図柄の変動表示が開始される(図示省略)。その後タイマ1の変動時間が経過すると、図28(h)に示すように、特図1表示装置212には大当り図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、15R特別大当りを報知する図柄組合せ(本例では「装飾7−装飾7−装飾7」)が停止表示される。これにより、先読み対象となった保留のうち始動口入賞順で3番目の保留に対応する特図1の変動の当否判定結果が15R特別大当りであることが報知される。その後、演出表示領域208dでは15R特別大当り遊技の演出が開始される。
図29は、事前判定結果に大当りが含まれておらず、特図1の当該変動の当否判定結果も大当りでない場合の例を示している。図29(a)〜(h)は、装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212および特図2表示装置214の表示状態と、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯状態とを時系列に示している。このうち図29(a)〜(d)は判定結果報知演出が行われている期間の状態を示し、図29(e)〜(g)はその後の判定結果報知後演出が行われている期間の状態を示し、図29(h)は判定結果報知後演出終了後の通常の演出が行われている期間の状態を示している。図29(i)は、判定結果報知演出の実行が開始される時点で先読み結果記憶部に記憶されている先読み結果情報を例示している。本例では、特図1用先読み結果記憶部には、3つの停止図柄情報がそれぞれ先読み結果1〜3として記憶されている。先読み結果1〜3はいずれもはずれ図柄1である。また、特図2用先読み結果記憶部には、先読み結果が記憶されていない。3つの先読み結果をそれぞれ対応する保留の始動口入賞順に並べると、早い方から順に、特図1の先読み結果1、特図1の先読み結果2および特図1の先読み結果3となる。
図29(a)〜(c)に示すように、まず、特図1表示装置212において特図1の変動表示が行われるとともに、演出表示領域208dでは判定結果報知演出が行われる。本例の判定結果報知演出において、演出表示領域208dに表示される敵キャラクタ登場シーンの動画像(図29(a))、対峙シーンの動画像(図29(b))、および対決シーンAの動画像(図29(c))はいずれも、図28(a)〜(c)に示した各シーンの動画像と同一である。すなわち、これらのシーンは、主人公キャラクタ700と敵キャラクタ702との対決結果に関わらず共通に用いられる。
本例では、対決シーンAの動画像が表示された後に、図29(d)に示すように、主人公キャラクタ700が敵キャラクタ702に敗北する敗北シーンの動画像が演出表示領域208dに表示される。敗北シーンの動画像には、主人公キャラクタ700が敗北したことを表す「敗北」を示す文字キャラクタと、倒れ伏している主人公キャラクタ700と、刀を鞘に収める敵キャラクタ702とが含まれている。一方、特図1表示装置212にははずれ図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示される。特図1表示装置212、図柄表示領域208a〜208cおよび演出表示領域208dでの表示により、特図1の当該変動の当否判定結果がはずれであることが報知されるとともに、特図1の3個の保留の先読み結果がいずれもはずれであることが事前予告報知される。
その後に開始される判定結果報知後演出では、図29(e)〜(g)に示すように、演出表示領域208dにおいて、敗北シーンの静止画像が表示され続けるか、あるいは敗北シーンの動画像の例えば一部が繰り返し表示される。特図1表示装置212および図柄表示領域208a〜208cでは、タイマ1(超短縮変動)による図柄の変動停止表示が繰り返し行われ、先読み対象となった保留が比較的短時間で消化される。
すなわち、判定結果報知後演出が開始されると、まず特図1表示装置212および図柄表示領域208a〜208cにおいて図柄の変動表示が開始される(図示省略)。その後タイマ1の変動時間が経過すると、図29(e)に示すように、特図1表示装置212にははずれ図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示される。これにより、先読み対象となった保留のうち始動口入賞順で1番目の保留に対応する特図1の変動の当否判定結果がはずれであることが報知される。
次に、所定の停止表示期間が経過すると、特図1表示装置212および図柄表示領域208a〜208cにおいて図柄の変動表示が開始される(図示省略)。その後タイマ1の変動時間が経過すると、図29(f)に示すように、特図1表示装置212にははずれ図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示される。これにより、先読み対象となった保留のうち始動口入賞順で2番目の保留に対応する特図1の変動の当否判定結果がはずれであることが報知される。
次に、所定の停止表示期間が経過すると、特図1表示装置212および図柄表示領域208a〜208cにおいて図柄の変動表示が開始される(図示省略)。その後タイマ1の変動時間が経過すると、図29(g)に示すように、特図1表示装置212にははずれ図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示される。これにより、先読み対象となった保留のうち始動口入賞順で3番目の保留に対応する特図1の変動の当否判定結果がはずれであることが報知される。以上で、先読み対象となった保留数分(3回)の判定結果報知後演出が終了する。判定結果報知後演出は、停止図柄がはずれ図柄1またははずれ図柄2以外とならない限り8回繰り返される。このため、先読み対象となった保留数分の判定結果報知後演出が終了しても、特図変動遊技が8回行われるまでは超短縮変動による判定結果報知後演出が繰り返される。
先読み対象となった保留数分を含む8回の特図変動遊技が終了すると、判定結果報知後演出が終了する。すなわち図29(h)に示すように、演出表示領域208dでは敗北シーンの静止画像または動画像の表示を終了し、通常演出画像(静止画像または動画像)の表示が開始される。本例の通常演出画像には、居室で寛ぐ主人公キャラクタ700および爺キャラクタ704が含まれる。なお、図29(h)に示す状態では、図29(g)に示した時期以降に特図1始動口230に入賞したことに基づく特図1の変動遊技が開始されている。
ここで、本実施の形態では、判定結果報知演出が開始された後に増加した保留については先読み結果情報が取得されず、したがって予告報知も行われない。ただし、判定結果報知演出において当該変動の当否判定結果および保留数分の事前判定結果のいずれにも大当りが含まれていない場合であって、かつ判定結果報知演出開始後に増加した保留の中に大当りが含まれていた場合には、判定結果報知演出で敗北シーンに到達する動画像を表示した後、判定結果報知後演出のうち大当りとなる変動で逆転演出を行ってもよい。逆転演出には、例えば、「敗北」を示す文字キャラクタを消去する演出、「敗北」を示す文字キャラクタを「勝利」を示す文字キャラクタに書き替える演出、演出表示領域208dでは「敗北」を示す文字キャラクタを表示したまま図柄表示領域208a〜208cで大当りを報知する図柄組合せを停止表示する演出等が含まれる。
図30は、事前判定結果には大当りが含まれておらず、特図1の当該変動の当否判定結果が大当りである場合の例を示している。図30(a)〜(e)は、装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212および特図2表示装置214の表示状態と、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯状態とを時系列に示している。このうち図30(a)〜(d)は判定結果報知演出が行われている期間の状態を示し、図30(e)はその後の大当り遊技が行われている期間の状態を示している。図30(f)は、判定結果報知演出の実行が開始される時点で先読み結果記憶部に記憶されている先読み結果情報を例示している。本例では、特図1用先読み結果記憶部には、2つの停止図柄情報が先読み結果1および2として記憶されている。先読み結果1および2は、いずれもはずれ図柄1である。また、特図2用先読み結果記憶部には、2つの停止図柄情報が先読み結果1および2として記憶されている。先読み結果1および2は、いずれもはずれ図柄1である。
図30(a)〜(c)に示すように、まず、特図1表示装置212において特図1の変動表示が行われるとともに、演出表示領域208dでは判定結果報知演出が行われる。本例の判定結果報知演出においても、演出表示領域208dに表示される敵キャラクタ登場シーンの動画像(図30(a))、対峙シーンの動画像(図30(b))、および対決シーンAの動画像(図30(c))はいずれも、図28(a)〜(c)に示した各シーンの動画像と同一である。
本例では、対決シーンAの動画像が表示された後に、図30(d)に示すように、主人公キャラクタ700が敵キャラクタ702に勝利する勝利シーンAの動画像が演出表示領域208dに表示される。また、特図1表示装置212には大当り図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、15R特別大当りを報知する図柄組合せ(本例では「装飾7−装飾7−装飾7」)が停止表示される。これにより、特図1の当該変動の当否判定結果が15R特別大当りであることが報知される。本例では、事前判定結果の予告報知は行われていない。すなわち本例では、当該変動の当否判定結果が大当りであるため、判定結果報知演出において勝利シーンAに到達する動画像を表示する演出動作は、事前判定結果には基づかずに決定される。その後、図30(e)に示すように、演出表示領域208dでは15R特別大当り遊技の演出が開始される。
以上説明したように、本実施の形態のパチンコ機100は、遊技球が始動領域(例えば、特図1始動口230、特図2始動口232)に進入した場合に、始動情報(例えば、特図1当選乱数値および特図1乱数値の組、特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を導出する始動情報導出手段(例えば、各種センサ320の入賞センサ、センサ回路322、カウンタ回路318、CPU304、RAM308内の特図1乱数値生成用乱数カウンタおよび特図2乱数値生成用乱数カウンタ等、入賞受付処理(ステップS217))と、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数(例えば、4つまたは8つ)まで記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、RAM308内の特図1乱数値記憶領域および特図2乱数値記憶領域)と、前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)、特図1関連抽選処理(ステップS231))と、前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)、特図1関連抽選処理(ステップS231))と、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第1の有利度である第1の制御状態(例えば、可変入賞口234が非動作状態(扉部材234aが閉状態))から該第1の有利度と有利度が異なる第2の有利度である第2の制御状態(例えば、可変入賞口234が動作状態(扉部材234aが開状態))に制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、特図2状態更新処理(ステップS225)、特図1状態更新処理(ステップS227))と、図柄を変動表示させた後、前記当否判定手段による当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段(例えば、特図1表示装置212、特図2表示装置214)と、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段(例えば、特図先読み処理(ステップS224)、特図先読み処理のステップS302およびステップS305)と、前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段(例えば、特図先読み処理(ステップS224)、特図先読み処理のステップS302およびステップS305)と、前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための事前予告報知(例えば、大当りの予告報知)を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に行う事前予告手段(例えば、演出制御処理(ステップS409))と、を備えた遊技台であって、遊技を演出する演出動作を行う演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記演出手段による演出動作を制御する演出制御手段(例えば、第1副制御部400、演出制御処理(ステップS409))と、を有し、前記演出制御手段は、前記当否判定結果および前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記図柄表示手段による特定の図柄変動停止表示(例えば、判定結果報知変動)中に行う演出動作(例えば、判定結果報知演出での勝利シーンAに到達する動画像または敗北シーンに到達する動画像の表示)を決定することを特徴とする。
この構成によれば、複数回分の当否判定結果のうちの1つに特定の当否判定結果(例えば、大当り)があれば、特定の図柄変動停止表示における演出として、特定の当否判定結果が導出されることを遊技者に期待させる演出を行うことができるので演出効果を高めることができる場合がある。
また、本実施の形態によるパチンコ機100は、前記特定の図柄変動停止表示を開始する場合(例えば、判定結果報知変動を開始する場合)に、前記始動情報取得手段により前記始動情報記憶手段から始動情報を取得し、該始動情報に基づいて前記当否判定手段による前記当否判定を行うとともに、その当否判定の結果と、その始動情報を取得した後の前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報に基づく事前判定結果と、に基づいて、前記演出制御手段は、その図柄変動停止表示中に行う演出動作を決定することを特徴とする。
この構成によれば、複数回分の当否判定結果のうちの1つに特定の当否判定結果があれば、特定の図柄変動停止表示における演出として、特定の当否判定結果が導出されることを遊技者に期待させる演出を行うことができるので、演出効果を高めることができる場合がある。
さらに、本実施の形態によるパチンコ機100は、前記特定の図柄変動停止表示が行われる期間(例えば、タイマ8(判定結果報知変動)の変動時間)の長さは、予め定められた1つの長さ(例えば、60秒)であることを特徴とする。
この構成によれば、複数回分の当否判定結果のうちの1つに特定の当否判定結果があれば、特定の図柄変動停止表示における演出として、特定の当否判定結果が導出されることを遊技者に期待させる特定の演出を行うことができるので、その特定の演出を長期間に亘って遊技者に見せることで、遊技者の興趣を向上できる場合がある。
また、本実施の形態によるパチンコ機100は、前記特定の図柄変動停止表示が行われる次の図柄変動停止表示の期間(例えば、タイマ1(超短縮変動)の変動時間)の長さ(例えば、2秒)よりも、前記特定の図柄変動停止表示が行われる直前の図柄変動停止表示の期間(例えば、タイマ7(判定結果報知準備変動)の変動時間)の長さ(例えば、30秒)を長くしたことを特徴とする。
さらに、本実施の形態によるパチンコ機100は、前記特定の図柄変動停止表示の期間の長さ(例えば、60秒)よりも、前記特定の図柄変動停止表示が行われた後に行われる所定回数(例えば、8回)の図柄変動停止表示のそれぞれの期間の長さ(例えば、2秒)を短くしたことを特徴とする。また、本実施の形態によるパチンコ機100は、前記所定回数の図柄変動停止表示のそれぞれの期間の長さを互いに等しくしたことを特徴とする。さらに、本実施の形態によるパチンコ機100は、前記所定回数の図柄変動停止表示の期間の長さは、図柄変動停止表示の期間(例えば、タイマ1〜8の変動時間)のうち最も短い長さであることを特徴とする。また、本実施の形態によるパチンコ機100は、前記所定回数が前記所定の上限数以下であることを特徴とする。さらに、本実施の形態によるパチンコ機100は、前記所定回数が前記所定の上限数または前記所定の上限数から1を減じた数に等しいことを特徴とする。
この構成によれば、特定の図柄変動停止表示の前に、始動情報記憶手段に、より多くの始動情報を記憶させることで、特定の図柄変動停止表示で演出する元となる当否判定結果の数を増加させることができる場合があり、特定の図柄変動停止表示の演出動作の信頼度を高めることができる場合がある。さらに特定の図柄変動停止表示の後は、該特定の演出により、当否判定の結果は遊技者に知られている可能性が高いので短時間で図柄変動表示を終わらせることで遊技者の興冷めを防止できる場合がある。
また、本実施の形態によるパチンコ機100は、前記制御状態移行手段が前記第2の制御状態から前記第1の制御状態に制御状態を移行させてから特定の回数(例えば、6回)の前記図柄表示手段による図柄変動停止表示(例えば、テーブル2を用いた5回の図柄変動停止表示、およびテーブル4を用いた1回の図柄変動停止表示)が行われたことを条件に、前記図柄表示手段による前記特定の図柄変動停止表示が行われることを特徴とする。
この構成によれば、有利な状態から不利な状態になった後、特定の回数まで不利な状態が継続されてしまった場合、特定の図柄変動停止表示が必ず行われるので、遊技者の遊技意欲を高めることができる場合がある。
また本実施の形態では、前記演出制御手段は、前記当否判定手段による当否判定の結果および前記事前判定手段による事前判定の結果の少なくとも一方に前記特定の当否判定結果が含まれる場合には、複数の特定キャラクタ(例えば、主人公キャラクタ700、敵キャラクタ702)を表示する特定のシーン(例えば、対峙シーン、対決シーンA)を経て、該特定キャラクタおよび特定の決着結果(例えば、主人公キャラクタ700の勝利)を示す文字キャラクタ(例えば、「勝利」を示す文字キャラクタ)が含められた第1の決着シーン(例えば、勝利シーンA)に到達する第1の動画像表示を前記演出手段に表示させ、前記当否判定手段による当否判定の結果および前記事前判定手段による事前判定の結果がいずれも前記特定の当否判定結果とは別の当否判定結果(例えば、はずれ)である場合には、前記特定のシーンを経た後で、前記第1の決着シーンに到達できずに、前記特定キャラクタと、前記特定の決着結果とは別の決着結果(例えば、主人公キャラクタ700の敗北)を示す文字キャラクタ(例えば、「敗北」を示す文字キャラクタ)とは含められた第2の決着シーン(例えば、敗北シーン)に到達する第2の動画像表示を前記演出手段に表示させることを特徴とする。これにより、演出手段での演出動作がよい結果で終わる確率を高くすることができる。
また本実施の形態では、判定結果報知後演出用のタイマ1ではリーチが発生せず、またタイマ1の変動時間はタイマ4、5等のリーチが発生する変動の変動時間よりも短くなっている。これにより、遊技者に大当りの期待感を抱かせずに保留を消化できる場合がある。
さらに本実施の形態では、例えば、特定の図柄変動停止表示中にのみ先読み報知を行い、他の図柄変動停止表示中に割込みで行われる態様の先読み報知を行わないようになっている。これにより、パチンコ機100の制御を簡略化でき、処理負荷を低減できる場合がある。また、当該変動に対する遊技者の期待感を向上でき、当該変動の演出との整合性を高めることができる場合がある。
また本実施の形態では、判定結果報知演出において、当該変動の当否判定結果が大当りであるときでも、事前判定結果に大当りが含まれているときでも、同一の演出態様で報知が行われる。これにより、報知用の動画像の設計が容易になる場合がある。
さらに本実施の形態では、判定結果報知演出において、当該変動の当否判定結果および保留数分の事前判定結果のうち少なくともいずれかに大当りが含まれている場合に、演出がよい結果で終わる演出、すなわち期待度の高い演出(例えば、勝利シーンAに到達する動画像が表示される演出)が実行されるようになっている。本実施の形態では、1回の判定結果報知演出において当該変動以降の複数の変動の抽選結果がまとめて報知され、複数の変動の抽選結果のうち少なくともいずれか1つが大当りであれば期待度の高い演出が実行される。したがって、本実施の形態によれば、例えば当該変動の当否判定結果が大当りである場合にのみ期待度の高い演出が実行される通常の変動と比較すると、期待度の高い演出が実行される確率を高めることができ、演出の信頼度を高めることができる場合がある。
本実施の形態では、上記のように期待度の高い演出が実行される確率を高めることができるため、判定結果報知演出が開始される際に、遊技者に対して通常変動よりも期待してよい旨の報知を行うようにしてもよい。ただし、判定結果報知演出において期待度の高い演出が実行されるのは、あくまでも当該変動の当否判定結果および保留数分の事前判定結果のうち少なくともいずれか1つに大当りが含まれていることを報知するものである。したがって、本実施の形態の判定結果報知演出では、期待度の高い演出が高確率で実行されるが、当該変動の当選確率が上昇するわけではない。
また本実施の形態では、当該変動の当否判定結果および事前判定結果のいずれかに大当りが含まれている場合に、「勝利」という文字キャラクタを含む報知を行っている。仮に、当該変動の当否判定結果ではなく事前判定結果に大当りが含まれている場合に「大当り」等の確定的な表現の文字キャラクタを表示してしまうと、当該変動の当否判定結果が大当りであると遊技者に勘違いさせてしまうおそれがある。本実施の形態では、「大当り」等の確定的な表現を避け、遊技者の大当りに対する期待を高める「勝利」という表現が用いられている。「勝利」という表現は、当該変動の大当りおよび当該変動以降の大当りのいずれにも当てはまるため、上記のような勘違いを防ぐことができる場合がある。また、「勝利」以外に「大チャンス」等の表現を用いても同様の効果が得られる場合がある。さらに、文字キャラクタを表示せず、例えば勝利のポーズをとる主人公キャラクタ700のみによる報知を行ってもよい。
従来、大当り中に複数の保留の先読みを実行し、保留内に大当りがあればその旨を報知し、大当り終了後の所定回数の特図変動遊技を超短縮変動で行う遊技機が知られている。この遊技機は、1つの契機において複数変動の先読み結果に基づく報知を行う点、先読み対象となる変動が短縮変動となる点、先読み対象となる複数変動内の大当りを特定させない態様で先読み報知を実行する点、先読み対象の抽選結果により報知態様を切り替える点において、本実施の形態のパチンコ機100と類似している。
しかしながら、本実施の形態のパチンコ機100は、 特定のタイマ(本例ではタイマ8)が選択されたことに基づき判定結果報知演出を実行するため、高信頼度演出の出現率を自在に設計することが可能な場合がある。これに対し上記遊技機は、先読み報知演出の発生頻度の設計が困難である。
また、本実施の形態のパチンコ機100は、判定結果報知変動が短縮または中止されることがないため、判定結果を最後まで遊技者に確実に報知可能な場合がある点で、上記遊技機とは異なる。さらに、本実施の形態のパチンコ機100は、判定結果報知演出が実行される期間が限定されるため、整合性の高い演出を実行することが可能な場合がある点で、上記遊技機とは異なる。
また、本実施の形態のパチンコ機100は、先読み対象となる複数変動の先読みに規制がない点で、上記遊技機とは異なる。上記遊技機は、大当り開始前に保留に関する先読み報知を実行していることがあり、先読み報知演出に対する遊技者の集中を妨げるおそれがある。
また、本実施の形態のパチンコ機100では、判定結果報知演出の実行期間中に遊技状態の変更を挟まないため、連続性の高い演出の設計が可能となる場合がある。これに対し上記遊技機は、大当り終了という遊技状態の変更をまたぐ必要があるため、演出の連続性が低下してしまうおそれがある。
さらに、上記遊技機では、先読み報知演出の先読み対象となる複数変動の変動時に行われる演出が個々で異なるのに対し、本実施の形態のパチンコ機100では、判定結果報知後演出において、判定結果報知演出での最終表示態様を継続し続けるだけで良いため、制御部の処理負荷を低減できる場合がある。
本実施の形態では、判定結果報知演出の実行前に、保留増加を促すための判定結果報知準備演出を実行するとともに、判定結果報知演出の先読み対象となる複数変動については、リーチ状態が生起されない短い変動時間で変動が行われる。判定結果報知準備演出により、判定結果報知演出の実行を遊技者に報知し、演出実行への期待感を高めるとともに、保留を増加させることで演出の信頼度も増加させる。
従来の一般的な先読みでは、先読み報知が行われると、実行中の変動に対する遊技者の興趣が低下するおそれがあった。すなわち、演出により遊技者を期待させておいて、先読み報知により期待できないことを報知していた。本実施の形態によれば、判定結果報知演出が実行される一の契機にのみ遊技者を集中させることができる場合がある。また、判定結果報知演出で期待度の低い演出が行われることにより期待できなくなったその後の変動では、リーチを発生させないようにすることによって、遊技者の興趣をむやみに煽ることを防止できる場合がある。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態によるパチンコ機100について説明する。本実施の形態は、判定結果報知演出において表示される動画像の種類において第1の実施の形態と異なっている。第1の実施の形態では、判定結果報知演出で先読み結果に応じて表示される動画像が、勝利シーンAに到達する動画像および敗北シーンに到達する動画像の2種類から選択されるのに対し、本実施の形態では、先読み結果に応じて表示される動画像が上記2種類の動画像に加えてさらに別の動画像を含む3種類から選択される。例えば、当該変動の当否判定結果および保留数分の事前判定結果において、いずれにも大当りが含まれていない場合には、第1の実施の形態の図29に示した動画像と同様の動画像が演出表示領域208dに表示され、大当りが1つのみ含まれている場合には、第1の実施の形態の図28および図30に示した動画像と同様の動画像が演出表示領域208dに表示され、大当りが複数含まれている場合には、第1の実施の形態とは別の動画像(図31参照)が演出表示領域208dに表示される。
図31は、本実施の形態のパチンコ機100において、事前判定結果に複数(例えば2つ)の大当りが含まれており、特図1の当該変動の当否判定結果が大当りでない場合における判定結果報知演出および判定結果報知後演出の例を示している。図31(a)〜(h)は、装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212および特図2表示装置214の表示画面と、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯状態とを時系列に示している。このうち図31(a)〜(d)は判定結果報知演出が行われている期間の状態を示し、図31(e)〜(h)はその後の判定結果報知後演出が行われている期間の状態を示している。図31(i)は、判定結果報知演出の実行が開始される時点で先読み結果記憶部に記憶されている先読み結果情報を例示している。本例では、特図1用先読み結果記憶部には、2つの停止図柄情報が先読み結果1および2として記憶されている。先読み結果1ははずれ図柄1であり、先読み結果2は大当り図柄1である。また、特図2用先読み結果記憶部には、3つの停止図柄情報が先読み結果1〜3として記憶されている。先読み結果1および2ははずれ図柄1であり、先読み結果3は大当り図柄1である。ここで、上記5つの先読み結果をそれぞれ対応する保留の始動口入賞順に並べると、早い方から順に、特図1の先読み結果1、特図2の先読み結果1、特図1の先読み結果2、特図2の先読み結果2および特図2の先読み結果3であるものとする。
図31(a)、(b)に示すように、まず、特図1表示装置212において特図1の変動表示が開始されるとともに、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dでは判定結果報知演出が開始される。本例の判定結果報知演出において、演出表示領域208dに表示される敵キャラクタ登場シーンの動画像(図31(a))および対峙シーンの動画像(図31(b))は、図28(a)、(b)に示した各シーンの動画像と同一である。
本例では、対峙シーンの動画像が表示された後に、図31(c)に示すように、図28(c)に示した対決シーンAとは異なる対決シーンBの動画像が演出表示領域208dに表示される。対決シーンBの動画像は、主人公キャラクタ700および敵キャラクタ702の他に、主人公キャラクタ700の加勢に入った爺キャラクタ704を含んでおり、主人公キャラクタ700が有利な状態であることを示唆している。
次に、図31(d)に示すように、演出表示領域208dには、図28(d)に示した勝利シーンAとは異なる勝利シーンBの動画像が演出表示領域208dに表示される。勝利シーンBの動画像は、主人公キャラクタ700が勝利したことを示す「勝利」という文字キャラクタと、勝利のポーズをとっている主人公キャラクタ700および爺キャラクタ704と、倒れ伏している敵キャラクタ702とを含んでいる。一方、特図1表示装置212にははずれ図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示される。特図1表示装置212、図柄表示領域208a〜208cおよび演出表示領域208dでの表示により、特図1の当該変動の当否判定結果がはずれであることが報知されるとともに、特図1の2個の保留または特図2の3個の保留のうちいずれか複数の先読み結果が大当たりであることが事前予告報知される。
その後に開始される判定結果報知後演出では、図31(e)〜(h)に示すように、演出表示領域208dにおいて、勝利シーンの静止画像が表示され続けるか、あるいは勝利シーンの動画像の例えば一部が繰り返し表示される。特図1表示装置212、特図2表示装置214および図柄表示領域208a〜208cでは、タイマ1(超短縮変動)による図柄の変動停止表示が繰り返し行われ、先読み対象となった保留が比較的短時間で消化される。
すなわち、判定結果報知後演出が開始されると、図31(e)に示すように、まず特図1表示装置212および図柄表示領域208a〜208cにおいて図柄の変動表示が開始される。その後タイマ1の変動時間が経過すると、図31(f)に示すように、特図1表示装置212にははずれ図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示される。これにより、先読み対象となった保留のうち始動口入賞順で1番目の保留に対応する変動の当否判定結果がはずれであることが報知される。
次に、所定の停止表示期間が経過すると、特図2表示装置214および図柄表示領域208a〜208cにおいて図柄の変動表示が開始され(図示省略)、図31(g)に示すように、特図2表示装置214にははずれ図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、大当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示される。これにより、先読み対象となった保留のうち始動口入賞順で2番目の保留に対応する変動の当否判定結果がはずれであることが報知される。
次に、所定の停止表示期間が経過すると、特図1表示装置212および図柄表示領域208a〜208cにおいて図柄の変動表示が開始され(図示省略)、図31(h)に示すように、特図1表示装置212には大当り図柄1が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには、15R特別大当りを報知する図柄組合せ(本例では「装飾7−装飾7−装飾7」)が停止表示される。これにより、先読み対象となった保留のうち始動口入賞順で3番目の保留に対応する特図1の変動の当否判定結果が15R特別大当りであることが報知される。その後、演出表示領域208dでは15R特別大当り遊技の演出が開始される。また、この時点で特図2の先読み結果2(始動口入賞順で2番目)は大当り図柄1であるため、15R特別大当り遊技終了後の2回目の特図変動遊技の当否判定結果が大当りであることが確定している。
第1の実施の形態と比較すると、本実施の形態の判定結果報知演出では、大当りとなる保留の有無が報知されるだけでなく、主人公キャラクタ700の勝利の態様によって、大当りとなる保留が1つであるか複数であるかが報知される。したがって本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られるのに加えて、遊技者の期待度をさらに高められる場合がある。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係るパチンコ機100について説明する。本実施の形態は、第1副制御部400が主制御部300から受信したタイマ番号の情報に基づいて演出制御処理を実行する点において第1の実施の形態と異なっている。
図32は、本実施の形態において第1副制御部400のCPU404により実行される演出制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。本実施の形態の演出制御処理は、主制御部300からの図柄変動開始コマンドを受信した場合に実行される。まず、演出制御処理のステップS1201では、CPU404は、図柄変動開始コマンドに含まれるタイマ番号の情報に基づいて、当該変動がタイマ7(判定結果報知準備変動)であるか否かを判定する。当該変動がタイマ7であれば、判定結果報知準備演出の所定の設定処理を行い(ステップS1203)、その後ステップS1205に進む。当該変動がタイマ7でなければ、そのままステップS1205に進む。
ステップS1205では、CPU404は、図柄変動開始コマンドに含まれるタイマ番号の情報に基づいて、当該変動がタイマ8(判定結果報知変動)であるか否かを判定する。当該変動がタイマ8であればステップS1207に進み、当該変動がタイマ8でなければステップS1211に進む。
ステップS1207では、先読み結果情報コマンドに基づき、特図1および2のそれぞれについての保留数分の先読み結果情報を取得する。本実施の形態では、判定結果報知演出での先読み対象となる保留については、当該判定結果報知演出以外の他の契機での予告報知が禁止されている。判定結果報知演出での先読み対象とならない保留については、他の契機での予告報知を行ってもよい。
ステップS1207の次のステップS1209では、判定結果報知演出の設定処理を行う。例えば、ステップS1207で取得した先読み結果情報の少なくともいずれか1つに大当りが含まれている場合、または、図柄変動開始コマンドに含まれる15R大当りフラグまたは2R大当りフラグがオンである場合(当該変動の当否判定結果が大当りである場合)には、勝利シーンAに到達する動画像(図28参照)を演出表示領域208dに表示させるための設定処理を行う。一方、先読み結果情報に大当りが含まれておらず、かつ、15R大当りフラグおよび2R大当りフラグがいずれもオフである場合には、敗北シーンに到達する動画像(図29参照)を演出表示領域208dに表示させるための設定処理を行う。その後、ステップS1211に進む。
ステップS1211では、CPU404は、図柄変動開始コマンドに含まれるタイマ番号の情報に基づいて、当該変動がタイマ1(超短縮変動)であるか否かを判定する。当該変動がタイマ1であれば、判定結果報知後演出の所定の設定処理を行い(ステップS1213)、その後ステップS1215に進む。当該変動がタイマ1でなければ、そのままステップS1215に進む。ステップS1215では、その他の演出制御処理を行う。
本実施の形態では、第1副制御部400は、主制御部300からの図柄変動開始コマンドに含まれるタイマ番号の情報に基づいて演出を順次選択し、実行するだけでよい。このため、第1の実施の形態の演出制御処理で用いたような演出カウンタや判定結果報知演出実行フラグを省略できる場合がある。したがって、本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られるのに加えて、第1副制御部400での制御をさらに簡略化でき、処理負荷を低減できる場合がある。
本発明は上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、主制御部300から第1副制御部400に送信される先読み結果情報コマンドには特図の停止図柄の情報が含まれているが、先読み結果情報コマンドには、特図の停止図柄の情報に加えてタイマ番号の情報が含まれていてもよい。例えば、第1副制御部400は、大当り確定となるタイマ情報を持つ保留が保留内にあることを先読みにより判定した場合、判定結果報知演出では当該大当りに関する予告報知を行わずに(例えば、勝利シーンに到達する動画像を表示せずに敗北シーンに到達する動画像を表示し)、実際に大当りとなる特図変動遊技で逆転演出を行ってもよい。
上記実施の形態では、判定結果報知演出の直前に判定結果報知準備演出を1回のみ行っているが、判定結果報知準備演出は、判定結果報知演出の前に複数回行ってもよい。
上記実施の形態では、判定結果報知演出のみにおいて事前予告報知を行っているが、判定結果報知準備演出等の他の演出においても事前予告報知を行ってもよい。
上記第1の実施の形態の演出制御処理では、判定結果報知演出実行フラグおよび演出カウンタが用いられているが、演出カウンタだけで制御するようにしてもよい。
上記実施の形態において、判定結果報知準備演出または判定結果報知演出が実行される変動において、遊技者の操作により判定結果報知演出の実行可否を切替可能としてもよい。
上記実施の形態において、先読み対象となる複数の保留のうち、事前判定結果が大当りである保留の数や順番等に基づいて、判定結果報知演出の実行態様を切替可能としてもよい。
本実施の形態によるパチンコ機100は、前記事前判定手段による前記事前判定には基づかず、かつ所定の始動情報が第1の始動情報記憶手段(例えば、特図1乱数値記憶領域)に記憶されていることに基づいて、前記事前予告報知に関連した特定の報知態様(例えば、スピーカ120による「当り」の音声出力、演出表示領域208dによる「ハッチング」が施された保留表示)で遊技を演出する事前演出を行う事前演出手段を備えていてもよい。例えば電サポ中に事前予告報知に関連した特定の報知態様で特図1保留に対する事前演出を行うことにより演出効果が向上し、遊技の興趣を向上できる。
本実施の形態によるパチンコ機100において、特定の始動情報(例えば、大当りになる始動情報)よりも後で導出された前記所定の始動情報が、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記事前演出が行われるようにしてもよい。遊技者に有利な期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる。
本実施の形態によるパチンコ機100において、特別な当否判定結果(例えば、大当り)であった場合に、前記制御状態移行手段は、前記第2の始動領域の入り口が第1の始動制御状態(例えば、非電サポ中での電チュー開放状態)よりも長期間大きくなる第2の始動制御状態(例えば、電サポ中での電チュー開放延長状態)に前記制御状態を移行させるように構成し、前記特定の始動情報よりも後で導出された前記所定の始動情報が、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記事前演出が行われるようにしてもよい。第2の始動領域に遊技球が進入し易い期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
本実施の形態によるパチンコ機100において、所定の閉状態(例えば、扉部材234aが閉状態)および該閉状態よりも遊技球の入賞が容易な所定の開状態(例えば、扉部材234aが開状態)のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段(例えば、可変入賞口234)を備え、前記第2の制御状態は、前記閉状態から前記開状態に前記可変入賞手段の開閉状態を変化させる動作を含む制御状態(例えば、大当りに当選)と前記第2の始動制御状態(例えば、電サポ状態)を含み、前記第2の制御状態中は、前記事前予告報知および前記事前演出の両方が行われないようにしてもよい。これにより、特に第2の始動領域に遊技球が進入しやすい期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
本実施の形態によるパチンコ機100において、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記第2の始動情報記憶手段(例えば、特図2乱数値記憶領域)に記憶されている始動情報(例えば、特図2乱数値の組)を先読みする特別な始動情報先読手段と、前記第2の始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報(例えば、大当り)に基づく当否判定が行われるよりも前に、前記特別な始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果(例えば、大当りに当選)を導出するかどうかを事前判定する特別な事前判定手段と、前記特別な事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための特別な事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に行う特別な事前予告手段と、を備え、前記第2の始動制御状態中は、前記事前予告手段による前記事前予告報知および前記事前演出手段による前記事前演出の両方が行われず、前記特別な事前予告手段による前記特別な事前予告報知が行われるようにしてもよい。これにより、特に第2の始動領域に遊技球が進入しやすい期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保しつつ、演出効果も保つことで興趣を向上できる場合がある。
本発明に係る遊技台は、図33に示す「複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール1002と、リールの回転を指示するためのスタートレバー1004と、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタン1006と、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(リール停止制御処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(入賞判定処理)と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段(メダル払出処理1008)と、に加え、抽選手段の抽選結果に基づいて演出を実行する演出手段1010を備え、この演出手段が、所定の遊技領域1012に球を発射する発射装置1014と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口1016と、入賞口1016に入球した球を検知する検知手段1018と、検知手段1018が球を検知した場合に球を払出す払出手段1020と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1022と、可変表示装置1022を遮蔽する位置に移動可能なシャッタ1024と、所定動作態様で動作する可動体1026と、を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1022が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技を演出するような演出装置1010、であるスロットマシン1000」にも好適である。
また、本発明に係る遊技台は図34(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006の操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2012で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2008が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、同図(d)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。
より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部とを備えている。
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部とを備えている。
同図(d)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部とを備えている。
さらには、同図(e)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインタネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
また、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例に挙げたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用してもよい。