JP2011226925A - 周期構造を有するマイクロプレート及びその製造方法 - Google Patents

周期構造を有するマイクロプレート及びその製造方法 Download PDF

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Keiko Tawa
圭子 田和
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Abstract

【課題】 背面照射系で高感度な蛍光検出が可能なマイクロプレート及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 マイクロプレート(4)は、
表面に周期構造を有するベース基板(5)と、
周期構造の上に形成された金属層(6)と、
金属層の上に形成された消光抑制層(7)とを備え、
金属層が、表面プラズモン共鳴光を発生し得る金属で形成され、
ベース基板側から光が入射されて、表面プラズモン共鳴光によって増強された電場を発生させ、
発生した電場を蛍光分子の励起場として増強蛍光が消光抑制層側またはベース基板側から検出され、
屈折率が1.45より大きく2以下であり、入射される光及び増強蛍光に対して透過性を有する物質で、ベース基板が形成され、
表面プラズモン共鳴の共鳴角が4度以上45度以下になるように、周期構造のピッチが形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance、以下SPRとも記す)
によって発生する表面プラズモン共鳴光により、蛍光物質を励起して蛍光を発生させる表面プラズモン励起増強蛍光(Surface Plasmon Fluorescence)を用いた高感度蛍光顕微鏡およびマイクロプレートリーダーに使用されるマイクロプレート及びその製造方法に関する。
表面プラズモン共鳴顕微鏡に関して、種々の論文や特許出願(下記特許文献1〜5参照)がなされており、装置として市販もされている。しかし、特許文献1〜5に開示されている基本光学系を応用して、蛍光顕微鏡であるSPFM(Surface Plasmon Fluorescence
Microscopy)を実現することは現状では不可能である。その理由は、市販の表面プラズ
モン共鳴顕微鏡では、入射光学系に高屈折率対物レンズを用いており、この対物レンズの屈折率の制限によって使用可能な光の波長が近赤外領域に制限されることになり、一般的な蛍光分子の励起光として用いることができないからである。
これに対し、下記特許文献6、7には、プリズムを用いた光学系をもつ表面プラズモン共鳴顕微鏡からSPFMへの展開が開示されている。
しかし、上記したように、高感度・高分解能蛍光検出が可能な顕微鏡として、全反射顕微鏡、あるいは共焦点顕微鏡があるが、高出力レーザー等を装備していることが多く、光学系が複雑なシステムであり、そのため操作が複雑であり、且つ高価格であるという問題がある。上記した特許文献6、7に開示されたSPFMに関しても、図23に示すクレッチマン型の配置を採用しているために光学系が複雑であり、操作が複雑である問題がある。一方、蛍光を観測するための別の装置として、マイクロプレートリーダーがある。従来のマイクロプレートリーダーで蛍光検出する場合、十分な強度の蛍光を発生させるためには、高濃度でかつ微量とは言えない程度の試料を準備する必要がある問題がある。
基板の前面、即ち試料を搭載した面から光を照射する場合に、これらの問題を解決できる、周期構造を有するマイクロプレートを用いた表面プラズモン励起増強蛍光顕微鏡および表面プラズモン励起増強蛍光マイクロプレートリーダーが、下記特許文献8、下記非特許文献1に開示されている。
特開2001−242071号公報 特開2001−255267号公報 特開2003−83886号公報 特開2004−117181号公報 特開2006−3282号公報 特開平10−307141号公報 特開2006−208294号公報 特開2008−286778号公報
Keiko Tawa, et al., "Optical microscopic observation of fluorescence enhanced by grating-coupled surface plasmon resonance", Optics Express, Vol. 16, Issue 13, pp. 9781-9790 (2008)
バイオセンシングやバイオイメージングにおいて、上記した表面プラズモン励起増強蛍光顕微鏡が使用される。しかし、試料を搭載した基板の背面(試料を搭載した面の裏側の面)から光を照射する場合に、高感度な蛍光検出を実現することができる周期構造を有するマイクロプレートの材質について、さらには材質と周期構造との関係などについては十分な検討が成されていなかった。
本発明は、上記の課題を解決すべく、背面照射系で、表面プラズモン励起増強蛍光顕微鏡や表面プラズモン励起増強蛍光マイクロプレートリーダーに適用した場合に、高感度な蛍光検出を実現することができるマイクロプレート及びその製造方法を提供することを目的とする。
本願発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究した結果、周期構造のピッチが小さい場合、表面プラズモン共鳴による電場増強はより大きくなり、高感度検出に有効であることを見出した。さらに、周期構造を有するマイクロプレートの材質を適切に選択し、その材質に応じた周期構造を形成することによって、背面照射系において高感度な蛍光検出を実現できることを見出した。
即ち、本発明に係る第1のマイクロプレートは、蛍光顕微鏡または蛍光マイクロプレートリーダーにおいて使用され、観測対象の試料を搭載するためのマイクロプレートであって、
表面に周期構造を有するベース基板と、
前記周期構造の上に形成された金属層と、
前記金属層の上に形成された消光抑制層とを備え、
前記金属層が、表面プラズモン共鳴光を発生し得る金属で形成され、
前記ベース基板側から光が入射されて、表面プラズモン共鳴光によって増強された電場を発生させ、
発生した前記電場を蛍光分子の励起場として増強蛍光が前記消光抑制層側または前記ベース基板側から検出され、
屈折率が1.45より大きく2以下であり、入射される前記光及び前記増強蛍光に対して透過性を有する物質で、前記ベース基板が形成され、
表面プラズモン共鳴の共鳴角が4度以上45度以下になるように、前記周期構造のピッチが形成されていることを特徴としている。
また、本発明に係る第2のマイクロプレートは、上記の第1のマイクロプレートにおいて、
表面プラズモン共鳴の共鳴角が4度以上20度以下になるように、前記周期構造のピッチが形成されていることを特徴としている。
また、本発明に係る第3のマイクロプレートは、上記の第1又は第2のマイクロプレートにおいて、
前記ベース基板が、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、又はポリウレタンで形成されていることを特徴としている。
また、本発明に係る第4のマイクロプレートは、上記の第1〜第3のマイクロプレートの何れかにおいて、
前記屈折率が1.95以下であり、
屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,600)、(1.49,540)、(1.59,480)、(1.85,380)及び(1.95,370)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,310)、(1.49,300)、(1.59,290)、(1.85,260)及び(1.95,230)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,420)、(1.49,400)、(1.59,370)、(1.85,310)及び(1.95,290)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,390)、(1.49,380)、(1.59,350)、(1.85,300)及び(1.95,280)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
入射する前記光の波長が613nm以上653nm以下で使用されることを特徴としている。
また、本発明に係る第5のマイクロプレートは、上記の第4のマイクロプレートにおいて、
前記屈折率が1.95以下であり、
屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,480)、(1.49,450)、(1.59,410)、(1.85,340)及び(1.95,320)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第5の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,360)、(1.49,340)、(1.59,320)、(1.85,280)及び(1.95,260)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第6の線とした場合に、
前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第3〜第6の線の何れかの上、前記第3の線と前記第5の線との間、または、前記第4の線と前記第6の線との間に位置し、
入射する前記光の波長が613nm以上653nm以下で使用されることを特徴としている。
また、本発明に係る第6のマイクロプレートは、上記の第1〜第3のマイクロプレートの何れかにおいて、
前記屈折率が1.95以下であり、
屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,640)、(1.49,575)、(1.59,515)、(1.85,410)及び(1.95,400)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,330)、(1.49,320)、(1.59,310)、(1.85,280)及び(1.95,245)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,445)、(1.49,425)、(1.59,395)、(1.85,330)及び(1.95,310)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,410)、(1.49,405)、(1.59,370)、(1.85,320)及び(1.95,300)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
入射する前記光の波長が640nm以上680nm以下で使用されることを特徴としている。
また、本発明に係る第7のマイクロプレートは、上記の第1〜第3のマイクロプレートの何れかにおいて、
前記屈折率が1.95以下であり、
屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,560)、(1.49,505)、(1.59,445)、(1.85,350)及び(1.95,340)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,290)、(1.49,280)、(1.59,270)、(1.85,240)及び(1.95,215)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,395)、(1.49,375)、(1.59,345)、(1.85,290)及び(1.95,270)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,370)、(1.49,355)、(1.59,330)、(1.85,280)及び(1.95,260)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
入射する前記光の波長が580nm以上620nm以下で使用されることを特徴としている。
また、本発明に係る第8のマイクロプレートは、上記の第1〜第3のマイクロプレートの何れかにおいて、
前記屈折率が1.95以下であり、
屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,520)、(1.49,475)、(1.59,415)、(1.85,325)及び(1.95,315)の点を、直線で接続または屈
折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,275)、(1.49,265)、(1.59,255)、(1.85,225)及び(1.95,200)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,370)、(1.49,350)、(1.59,330)、(1.85,270)及び(1.95,255)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,350)、(1.49,330)、(1.59,310)、(1.85,260)及び(1.95,245)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
入射する前記光の波長が550nm以上590nm以下で使用されることを特徴としている。
また、本発明に係る第9のマイクロプレートは、上記の第1〜第3のマイクロプレートの何れかにおいて、
前記屈折率が1.95以下であり、
屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,470)、(1.49,430)、(1.59,370)、(1.85,290)及び(1.95,280)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,250)、(1.49,240)、(1.59,230)、(1.85,210)及び(1.95,180)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,340)、(1.49,320)、(1.59,290)、(1.85,240)及び(1.95,230)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,320)、(1.49,300)、(1.59,280)、(1.85,230)及び(1.95,220)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
入射する前記光の波長が510nm以上550nm以下で使用されることを特徴としている。
また、本発明に係る第10のマイクロプレートは、上記の第1〜第3のマイクロプレートの何れかにおいて、
前記屈折率が1.95以下であり、
屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,420)、(1.49,390)、(1.59,330)、(1.85,255)及び(1.95,240)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,230)、(1.49,220)、(1.59,210)、(1.85,190)及び(1.95,160)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,310)、(1.49,290)、(1.59,260)、(1.85,210)及び(1.95,195)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,290)、(1.49,275)、(1.59,250)、(1.85,200)及び(1.95,190)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
入射する前記光の波長が480nm以上520nm以下で使用されることを特徴としている。
また、本発明に係る第11のマイクロプレートは、上記の第1〜第3のマイクロプレートの何れかにおいて、
前記屈折率が1.95以下であり、
屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,375)、(1.49,350)、(1.59,295)、(1.85,210)及び(1.95,200)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,210)、(1.49,200)、(1.59,190)、(1.85,165)及び(1.95,140)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,280)、(1.49,265)、(1.59,235)、(1.85,185)及び(1.95,165)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,260)、(1.49,250)、(1.59,225)、(1.85,175)及び(1.95,160)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
入射する前記光の波長が450nm以上490nm以下で使用されることを特徴としている。
また、本発明に係る第12のマイクロプレートは、上記の第1〜第3のマイクロプレートの何れかにおいて、
前記屈折率が1.95以下であり、
屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,330)、(1.49,310)、(1.59,260)、(1.85,180)及び(1.95,160)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,190)、(1.49,185)、(1.59,170)、(1.85,140)及び(1.95,120)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,250)、(1.49,240)、(1.59,210)、(1.85,155)及び(1.95,135)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,230)、(1.49,225)、(1.59,200)、(1.85,150)及び(1.95,130)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
入射する前記光の波長が420nm以上460nm以下で使用されることを特徴としている。
本発明に係る第1のマイクロプレートの製造方法は、
ベース基板、金属層及び消光抑制層を有し、蛍光顕微鏡または蛍光マイクロプレートリーダーにおいて使用され、観測対象の試料を搭載するためのマイクロプレートを製造する方法であって、
周期構造を表面に有する型を用い、前記型の前記周期構造に樹脂を押圧して、周期構造を有する前記ベース基板を形成する第1ステップと、
前記ベース基板の前記周期構造の上に、表面プラズモン共鳴光を発生し得る金属で前記金属層を形成する第2ステップと、
前記金属層の上に前記消光抑制層を形成する第3ステップとを含み、
前記マイクロプレートが、前記ベース基板側から光が入射されて、表面プラズモン共鳴光によって増強された電場を発生させ、
前記樹脂が、屈折率が1.45より大きく2以下であり、入射される前記光及び前記増強蛍光に対して透過性を有し、
表面プラズモン共鳴の共鳴角が4度以上45度以下になるように、前記型の周期構造のピッチが形成されていることを特徴としている。
また、本発明に係る第2のマイクロプレートの製造方法は、上記の第1のマイクロプレートの製造方法において、
表面プラズモン共鳴の共鳴角が4度以上20度以下になるように、前記型の前記周期構造のピッチが形成されていることを特徴としている。
また、本発明に係る第3のマイクロプレートの製造方法は、上記の第1又は第2のマイクロプレートの製造方法において、
前記樹脂が、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、又はポリウレタンであることを特徴としている。
また、本発明に係る第4のマイクロプレートの製造方法は、上記の第1〜第3のマイクロプレートの製造方法の何れかにおいて、
前記屈折率が1.95以下であり、
屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,600)、(1.49,540)、(1.59,480)、(1.85,380)及び(1.95,370)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,310)、(1.49,300)、(1.59,290)、(1.85,260)及び(1.95,230)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,420)、(1.49,400)、(1.59,370)、(1.85,310)及び(1.95,290)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
(屈折率,ピッチ)が、(1.45,390)、(1.49,380)、(1.59,350)、(1.85,300)及び(1.95,280)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
入射する前記光の波長が613nm以上653nm以下で使用されることを特徴としている。
本発明によれば、背面照射系においてマイクロプレートに入射する光の波長及びベース基板の屈折率に応じて、共鳴角が4〜45度、さらには4〜20度になるように、ベース基板の周期構造のピッチが決定されているので、表面プラズモン共鳴による電場による蛍光を増強することができる。従って、高感度のバイオセンシングやバイオイメージングか可能になる。
また、ベース基板の材料として樹脂を使用することによって、特に、ポリメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、又はポリウレタン(PU)などを使用することによって、周期構造を、型を用いて精度よく容易に形成することができ、比較的安価に量産することができる。従って、バイオセンシングやバイオイメージング技術の普及に資する。
また、ベース基板としてPCを使用したマイクロプレートは、薄板であっても耐衝撃性が高いので、バイオセンシングあるいはバイオイメージングにおいて倒立型蛍光顕微鏡(高倍率観察においては対物レンズの作動距離が小さく、薄板であることが必要であり、薄板でも衝撃性に強いことが要求される)での使用に適している。また、ベース基板としてPCを使用したマイクロプレートは、120℃での耐熱性に優れているので、オートクレーブなどの加熱滅菌処理を適用可能である。
また、PCは屈折率が1.54と比較的高く、背面照射系では屈折率が高い基材を用いることで、よりピッチの小さい周期構造でも、格子結合型の表面プラズモンカップリングの条件を満たすことができる。例えば照射光の波長が633nmのとき、基材がガラス(屈折率1.45)であればピッチ360〜500nmが共鳴角20度以下の条件を満たし
ているが、PCを基材とすると、ピッチが300〜420nmで共鳴角が20度以下になる。ピッチが小さくなれば、同じ照射面積中に結合している蛍光分子からの増強蛍光強度は大きくなることが期待できるので、より高感度計測につながる。
蛍光顕微鏡における、照明光の入射方向と蛍光の観測方向との可能な組み合わせを示す図である。 本発明の実施の形態に係るマイクロプレートを使用した表面プラズモン励起増強蛍光顕微鏡の光学配置の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係るマイクロプレートの構成を示す断面図である。 ベース基板表面の周期構造を示す断面図である。 スロープを有する周期構造を示す断面図である。 入射光の偏光方向と格子の方向との関係を示す図である。 入射光の偏光方向と格子の方向との関係を示す図であり、マイクロプレートが図6の状態から90度回転されて配置されている。 図5に示すようなベース基板及び金属層の構造を想定し、厳密結合波解析法(RCWA法)を用いてシミュレーションした結果を示すグラフである。 波長633nmの条件でRCWA法を用いて計算した結果を示したグラフである。 波長633nmに関して、望ましい条件を示すグラフである。 図8のグラフの一部を示すグラフである。 波長530nmに関して、図8と同様にシミュレーションした結果を示すグラフである。 波長440nmに関して、図8と同様にシミュレーションした結果を示すグラフである。 図10と同様に、波長660nmでの望ましい条件を示すグラフである。 図10と同様に、波長600nmでの望ましい条件を示すグラフである。 図10と同様に、波長570nmでの望ましい条件を示すグラフである。 図10と同様に、波長530nmでの望ましい条件を示すグラフである。 図10と同様に、波長500nmでの望ましい条件を示すグラフである。 図10と同様に、波長470nmでの望ましい条件を示すグラフである。 図10と同様に、波長440nmでの望ましい条件を示すグラフである。 2次元周期構造を示す平面図である。 蛍光マイクロプレートリーダー用のマイクロプレートの構成を示す断面図および平面図である。 クレッチマン型の光学配置を示す断面図である。
以下に、添付の図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、蛍光顕微鏡には、図1に示したように、観測対象Aに対する照明光Liの入射方
向および蛍光Lpの観測方向の組み合わせに応じて4種類がある。具体的には、次の通り
である。
落射型正立顕微鏡の場合、照明光の入射方向がIN1であり、観測方向がTである
落射型倒立顕微鏡の場合、照明光の入射方向がIN2であり、観測方向がBである。
透過型正立顕微鏡の場合、照明光の入射方向がIN2であり、観測方向がTである。
透過型倒立顕微鏡の場合、照明光の入射方向がIN1であり、観測方向がBである。
本発明はこれらのうち、照明光の入射方向がIN2である透過型正立顕微鏡または落射型
倒立顕微鏡で使用されるマイクロプレートを対象とする。
図2は、本発明の実施の形態に係る周期構造を有するマイクロプレートを使用して表面プラズモン励起増強蛍光顕微鏡(以下、SPFMという)の一例を示す図である。図2に示したSPFM1は、顕微鏡本体(以下、本体という)2と、顕微鏡ステージ(以下、ステージという)3の上に搭載される周期構造を有するマイクロプレート4とを備えている。図2では、マイクロプレート4の上に試料Aが搭載され、照明光Liが下から入射し、
観測光(プラズモン励起増強蛍光)Lpが上から観測される様子を示している。即ち、図
2のSPFM1は、透過型正立顕微鏡に分類される。
本実施の形態では、マイクロプレート4に特徴を有し、それ以外の蛍光顕微鏡として機能する上で必要な、本体2の構成要素は従来の蛍光顕微鏡と同じである。即ち、本体2の構成要素である光源、対物レンズ、接眼レンズ、干渉ミラー(ダイクロイックミラー)、干渉フィルター(励起フィルター)、蛍光フィルターなどは、公知の蛍光顕微鏡と同じものを使用する。従って、それらに関する説明を省略する。
図3は、本実施の形態に係るマイクロプレート4の構成を示す断面図である。マイクロプレート4は、ベース基板5と、ベース基板5の表面に形成された金属層6および消光抑制層7とを備えて構成されている。なお、図3では省略しているが、ベース基板5と金属層6との間、金属層6と消光抑制層7との間には、それぞれ、隣接する2つの層を接着するための層(以下、接着層という)を備えていることが好ましい。
ベース基板5は、表面に周期的構造である格子が形成されている。ベース基板5は、入射光Liおよび観測光Lpに対して透明な材質(例えばガラス、プラスチックなど)で形成されている。材質に関する詳細は後述する。
周期構造は、例えば一方向に沿ってほぼ等間隔に配置された複数の溝を有する形状であり、溝は、例えば鋸歯状溝、正弦波状溝、矩形状溝である。図4は、周期構造の一例を示す断面図であり、矩形の周期構造が示されている。周期構造の周期(ピッチとも記す)、即ち隣接する溝の間隔(M1+V1)は、観察に使用する波長以下、例えば10〜1000nm(ナノメートル)であり、好ましくは100〜600nmである。周期構造の高さ(溝の深さ)は4〜400nm、アスペクト比は0.005〜10である。なお、周期に対する凸部の長さM1、周期に対する凹部の長さV1を用いて、デューティ比(duty ratio)をM1/(M1+V1)で定義する。
また、図5は、図4に示した周期構造のベース基板の上に金属層が形成された構造を模式的に示す断面図である。図5に示したように、金属層の表面には、周期構造の山M2、
谷V2、スロープSLが形成される。
金属層6は、金、銀、銅、プラチナ、ニッケルなどの遷移金属であることが好ましい。金属層6の膜厚は、10〜500nmが好ましく、より好ましくは50〜200nmである。しかし、金属層6は、遷移金属に限定されず、表面プラズモンを発生可能な金属であればよく、その場合にも膜厚は10〜500nmが好ましく、より好ましくは50〜200nmである。
消光抑制層7には、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチルのような有機高分子やシリカ(SiO2)など、観察に用いる入射光や発生する蛍光の波長領域で吸収のない(
若しくは吸収の少ない)透明な薄膜を用いる。表面プラズモン励起増強蛍光法の特徴である増強蛍光は、蛍光分子と金属との距離が近いと、強い励起場で励起された蛍光も金属表面にエネルギー移動して消光されてしまう。従って、試料を金属層6から所定距離だけ離隔させて消光を抑制することが必要である。また、表面プラズモン共鳴による励起場は近接場であるために、金属表面から離れるにしたがってその電場強度は減衰するため、金属
表面からおよそ100nm以内に存在する蛍光分子のみが効率よく励起される。そのために、消光抑制層7の膜厚は、約10nm〜100nmの範囲で金属層6の種類に応じて決定される。たとえば、膜厚の最適値は、金属層6が銀の場合10〜50nmであり、より好ましくは20〜50nmである。金の場合、膜厚の最適値は10〜70nmであり、より好ましくは40〜70nmである。
試料を含む水溶液(燐酸緩衝液など)をマイクロプレート4上に搭載して観測する場合が想定される。従って、金属層6に銀を使用する場合には、水中で非常に不安定な銀を保護するために、ベース基板5と銀との間および銀と消光抑制層7(例えば、SiO2)と
の間に、酸化を防止する層(以下、酸化防止層という)を形成することが望ましい。なお、酸化防止層は、少なくとも銀と消光抑制層7との間にあればよい。例えば、ベース基板5と銀との間に接着層として機能する第1層を形成し、銀と消光抑制層7との間に接着および酸化防止層として機能する第2層を形成する。例えば、第1層および第2層は、それぞれ膜厚0.1〜3nmの薄膜として形成される。第2層は、銀を保護できる材質の層であればよく、例えばクロム(Cr)、アルミニウム、チタン、パラジウムで形成される。なお、第2層は消光抑制層7の接着性を高める役割をもする材質が望ましく、この意味でもクロム(Cr)が適している。
次に、図6を参照して、入射光の偏光方向と周期構造の方向との関係について説明する。図6は、周期構造が形成された平面の一方から光が入射することを示しており、消光抑制層の側から入射する場合も、ベース基板側から入射する場合も同様である。表面プラズモン共鳴光の発生には、p偏光の光が必要である。また、周期構造の配置との関係では、p偏光が、周期構造の方向(格子の溝に垂直な方向)の成分を含んでいることが必要である。
図6の(a)は、マイクロプレート4に光が入射する状態を示す斜視図であり、(b)はその平面図である。平面U1、U2は、マイクロプレート4の表面に垂直であり、且つマイクロプレート4表面に形成された格子8の方向(格子の溝に垂直な方向)V1と平行な
平面U1と、それに直交する平面U2である。入射光L1、L2は、光源から出力され、対物レンズによって円錐形に集光されてマイクロプレート4に入射する光のうち、それぞれ平面U1内、U2内を進行する光である。ここで、入射光L1、L2は、偏光フィルターなどによる偏光を受けていない光であるとする。従って、マイクロプレート4に対する入射光L1、L2のp偏光成分V2、V3の成分のうちV1と平行な成分によって表面プラズモン共鳴
光が発生する。このように、マイクロプレート4への入射光が偏光していない場合、マイクロプレート4の表面に形成された格子8の方向V1に平行な成分をもつ入射光のp偏光
によって表面プラズモン共鳴光が発生する。
その一方、入射光が偏光フィルターなどによって所定の方向に偏光されている場合、マイクロプレート4の配置によっては、表面プラズモン共鳴光がほとんど発生しない場合がある。図7は、図6と同様の斜視図であるが、マイクロプレート4が図6の状態から90度回転されて配置されている。また、図7では、偏光フィルターなどによって偏光軸Sの入射光が対物レンズによって円錐形に集光されているが、平面U1およびU2内を伝播する光L1、L2に対しては、平面U1の面内方向と、平面U2に対する法線方向にそれぞれ偏光(V2とV4)されることとなる。この場合、p偏光成分V2が格子の方向V1と直交しており、V4はマイクロプレート4に対してs偏光になるため、光L1、L2の何れによっても
表面プラズモン共鳴光が発生しない。L1、L2以外の入射光に対してもp偏光性とV1と
の平行性が低いために効率よく表面プラズモン共鳴光は発生しない。よって、図5のような偏光軸の入射光と格子の配置では、明るい蛍光画像は得られない。
従来の蛍光顕微鏡において、偏光子を挿入しなくとも、通常組み込まれているフィルタ
ーセットの中に偏光依存性のある素子(ダイクロイックミラーなど)が含まれている場合、上記したように表面プラズモン共鳴光が効率よく発生するように、マイクロプレート4の配置、即ち格子の方向を調節することが必要である。
以上、本発明の周期構造を有するマイクロプレートの概要と、そのマイクロプレートの表面プラズモン励起増強蛍光顕微鏡での使用方法について説明した。以下においては、本発明に係る周期構造を有するマイクロプレートについてより詳細に説明する。本発明のマイクロプレートは、透明な材質で形成されたベース基板5が、所定の屈折率を有すること、さらに、周期構造のピッチがベース基板5の屈折率に応じたピッチを有することを特徴としている。
図5に示すようなベース基板5及び金属層6の構造を想定し、ベース基板の屈折率nとピッチとの関係を、計算した結果の一例を図8に示す。図8は、入射光の波長633nm、金属層の厚さ40nm、周期構造の溝の深さ30nm、デューティ比0.5として、ピッチ[nm]及び屈折率nに応じた共鳴角[度(deg)]を厳密結合波解析法(RCWA法
)で計算した結果と一致する曲線である。グラフは、屈折率nが1.45、1.49、1.59、1.85、1.95の場合の計算結果である。各グラフを区別するために、対応する屈折率nをグラフの近傍に付記している。光の入射面と一次格子ベクトルとのなす角(角度φ:基板法線方向を回転軸として)は0度である。
共鳴条件式は、kspp=kphsinθ±mkg で表される。ここで、kは波数ベクトルで
あり、添え字に関しては、sppはプラズマポラリトンを、phは入射光を、gは格子をそ
れぞれ意味する。θは入射角、mは0以上の整数である。計算では、m=1まで考慮した。mが2以上の場合に関しては、実際にはm=1の場合ほど増強度が大きくないので、省略した。
図8から分かるように、ベース基板の屈折率及びピッチに応じて、共鳴角が大きく変化する。マイクロプレートのベース基板側から光を入射する場合(背面照射系)には、共鳴角が約45度以下であることが望ましいので、背面照射系において望ましい屈折率及びピッチが存在することがわかった。
図9は、横軸を屈折率にして、波長633nmでの計算結果を示したグラフである。一例としてピッチが、480nm、400nm、340nm、330nm、320nm、300nm、290nmの場合を示している。
図9において、共鳴角が4度未満の領域(斜線を施した領域)は、実際には共鳴が起こらない領域である。0度の入射角ではプラズマポラリトンと共鳴できるp偏光成分がないので、プラズモン共鳴は起こらない(上記の図6の説明参照)。また、4度の入射角でもそのp偏光成分はわずかであり、現実には周期構造に不均一性があるために、光と結合する(即ち共鳴する)ことが難しくなる。つまり、図9の斜線領域では、実際には共鳴は見られず、共鳴角の基板の屈折率依存は不連続になる。従って、望ましい条件としては、例えば、ピッチ300nmの場合、屈折率nが1.59〜2、共鳴角θが4〜45度の範囲である。より望ましい条件としては、屈折率nが1.73〜2、共鳴角θが4〜20度の範囲(太枠の長方形領域)である。
例えば、屈折率n=1.59ならば、ピッチ350〜325nmが最も望ましいが、325〜295nmでも共鳴角が望ましい範囲になるようにすることができる。n=1.7ならば、340〜310nmが最も望ましいが、310〜280nmでも共鳴角が望ましい範囲になるようにすることができる。
図10は、図8、9と同様の計算結果から、波長633nmに関して望ましい条件を示すグラフである。図10に示した6本の折れ線は、屈折率が1.45、1.49、1.59、1.85、1.95の場合に、共鳴角が45度、20度、4度になるピッチに対応する点を直線で結んだものである。即ち、最も上及び最も下の折れ線が、共鳴角が45度の場合、上から2番目及び下から2番目の折れ線が、共鳴角が20度の場合、上から3番目及び下から3番目の折れ線が、共鳴角が4度の場合に該当する。
従って、図10において、共鳴角が4度以上45度以下となる範囲である、最も上に位置する折れ線と上から3番目の折れ線との間の領域(右上り及び右下りの斜線領域)、及び、最も下に位置する折れ線と下から3番目の折れ線との間の領域(右上り及び右下りの斜線領域)が、望ましい範囲である。そして、共鳴角が4度以上20度以下となる範囲である、上から2番目の折れ線と上から3番目の折れ線との間の領域(右下りの斜線領域)、及び、下から2番目の折れ線と下から3番目の折れ線との間の領域(右下りの斜線領域)が、より望ましい範囲である。周期構造のピッチが小さい方が表面プラズモン共鳴による電場増強はより大きくなることを考慮すると、最も上に位置する折れ線と上から3番目の折れ線との間の領域よりも、最も下に位置する折れ線と下から3番目の折れ線との間の領域の方が望ましい。同様に、上から2番目の折れ線と上から3番目の折れ線との間の領域よりも、下から2番目の折れ線と下から3番目の折れ線との間の領域の方が望ましい。上から3番目の折れ線と下から3番目の折れ線との間の領域(黒塗り領域)は、共鳴が生じない範囲であり、例えば図9の斜線領域に対応する。
具体的に示せば、共鳴角θ[deg]が4≦θ≦45となる条件は、
n=1.35の場合、ピッチp[nm]が340≦p≦420又は450≦p≦640、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が310≦p≦390又は420≦p≦600、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が300≦p≦380又は400≦p≦540、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が290≦p≦350又は370≦p≦480、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が260≦p≦300又は310≦p≦380、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が230≦p≦280又は290≦p≦370
である。
また、共鳴角θ[deg]が4≦θ≦20となる条件は、
n=1.35の場合、ピッチp[nm]が370≦p≦420又は450≦p≦510、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が360≦p≦390又は420≦p≦480、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が340≦p≦380又は400≦p≦450、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が320≦p≦350又は370≦p≦410、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が280≦p≦300又は310≦p≦340、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が260≦p≦280又は290≦p≦320
である。
即ち、波長が633nmの光を使用する場合、ベース基板の屈折率nに応じて、上記した条件を満たすようにベース基板のピッチpを形成すれば、背面照射系での使用に適したマイクロプレートを実現することができる。
さらに波長の依存性を検討するために、上記と同じ屈折率(n=1.45、1.49、1.59、1.85、1.95)で、異なる波長について上記と同様にシミュレーションを行った。その結果を、図11〜13に示す。図11は、図8の一部(共鳴角が0〜45度の範囲)を表示したものである。図12、図13はそれぞれ、波長530nm、440nmの計算結果である。図12及び図13においては、屈折率nを付記していないが、グラフの順序は図11と同じであるので各グラフを区別できる(例えば、共鳴角=0の軸上の点の順序は、図11〜13で同じである)。
図11〜13から分かるように、銀(金属)の複素誘電率が波長依存性をもつために、波長が633nmの場合に上記で定めた望ましい条件を、異なる波長にそのまま適用することはできない。ベース基板の屈折率にも依存するが、波長が100nm変化すると、最適なピッチが60〜90nmシフトしている。誤差範囲を考えると、633nmの波長に関して上記した条件は、633±15nm(618〜648nm)の範囲の波長について有効であると考えられる。また、それより広く、±20nm(613〜653nm)の範囲まで適用可能であると考えられる。
なお、上記では、望ましい範囲を定める境界線を折れ線で定義したが、曲線で定義してもよい。境界線を曲線で定義する場合、例えば、上記で各折れ線を定義した点を通り、屈折率の増加に伴って単調に減少する滑らかな曲線(1階微分係数が連続である曲線)を境界線とすることができる。
さらに、上記以外の波長において望ましい条件を特定するために、660〜440nmの範囲で波長を変化させてシミュレーションを行い、図10と同様のグラフを作成した。その結果を図14〜20に示す。図14〜20はそれぞれ、波長が660nm、600nm、570nm、530nm、500nm、470nm、440nmに関する結果である。各図において、6本の折れ線は、図10と同様にして描画されたものであり、各波長を使用する場合に、望ましいピッチ範囲(共鳴角が20〜45度)およびより望ましいピッチ範囲(共鳴角が20〜4度)を定めるものである。
具体的に示せば、波長が660±15nm(645〜675nm)(図14)の場合、共鳴角θ[deg]が4≦θ≦45となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が330≦p≦410又は445≦p≦640、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が320≦p≦405又は425≦p≦575、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が310≦p≦370又は395≦p≦515、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が280≦p≦320又は330≦p≦410、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が245≦p≦300又は310≦p≦400
であり、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦20となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が380≦p≦410又は445≦p≦510、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が360≦p≦405又は425≦p≦480、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が340≦p≦370又は395≦p≦435、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が300≦p≦320又は330≦p≦365、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が280≦p≦300又は310≦p≦340
である。
なお、上記の値は、波長が660±20nm(640〜680nm)である場合にも有効である。
また、波長が600±15nm(585〜615nm)(図15)の場合、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦45となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が290≦p≦370又は395≦p≦560、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が280≦p≦355又は375≦p≦505、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が270≦p≦330又は345≦p≦445、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が240≦p≦280又は290≦p≦350、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が215≦p≦260又は270≦p≦340
であり、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦20となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が340≦p≦370又は395≦p≦450、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が320≦p≦355又は375≦p≦420、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が300≦p≦330又は345≦p≦385、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が260≦p≦280又は290≦p≦315、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が240≦p≦260又は270≦p≦300
である。
なお、上記の値は、波長が600±20nm(580〜620nm)である場合にも有効である。
また、波長が570±15nm(555〜585nm)(図16)の場合、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦45となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が275≦p≦350又は370≦p≦520、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が265≦p≦330又は350≦p≦475、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が255≦p≦310又は330≦p≦415、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が225≦p≦260又は270≦p≦325、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が200≦p≦245又は255≦p≦315
であり、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦20となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が320≦p≦350又は370≦p≦420、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が300≦p≦330又は350≦p≦395、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が285≦p≦310又は330≦p≦360、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が245≦p≦260又は270≦p≦290、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が225≦p≦245又は255≦p≦280
である。
なお、上記の値は、波長が570±20nm(550〜590nm)である場合にも有効である。
また、波長が530±15nm(515〜545nm)(図17)の場合、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦45となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が250≦p≦320又は340≦p≦470、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が240≦p≦300又は320≦p≦430、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が230≦p≦280又は290≦p≦370、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が210≦p≦230又は240≦p≦290、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が180≦p≦220又は230≦p≦280
であり、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦20となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が290≦p≦320又は340≦p≦380、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が270≦p≦300又は320≦p≦360、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が260≦p≦280又は290≦p≦330、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が220≦p≦230又は240≦p≦260、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が200≦p≦220又は230≦p≦250
である。
なお、上記の値は、波長が530±20nm(510〜550nm)である場合にも有効である。
また、波長が500±15nm(485〜515nm)(図18)の場合、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦45となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が230≦p≦290又は310≦p≦420、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が220≦p≦275又は290≦p≦390、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が210≦p≦250又は260≦p≦330、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が190≦p≦200又は210≦p≦255、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が160≦p≦190又は195≦p≦240
であり、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦20となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が265≦p≦290又は310≦p≦340、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が245≦p≦275又は290≦p≦325、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が235≦p≦250又は260≦p≦300、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が195≦p≦200又は210≦p≦225、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が175≦p≦190又は195≦p≦215
である。
なお、上記の値は、波長が500±20nm(480〜520nm)である場合にも有効である。
また、波長が470±15nm(455〜485nm)(図19)の場合、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦45となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が210≦p≦260又は280≦p≦375、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が200≦p≦250又は265≦p≦350、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が190≦p≦225又は235≦p≦295、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が165≦p≦175又は185≦p≦210、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が140≦p≦160又は165≦p≦200
であり、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦20となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が240≦p≦260又は280≦p≦305、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が225≦p≦250又は265≦p≦295、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が210≦p≦225又は235≦p≦265、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が170≦p≦175又は185≦p≦190、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が150≦p≦160又は165≦p≦180
である。
なお、上記の値は、波長が470±20nm(450〜490nm)である場合にも有効である。
また、波長が440±15nm(425〜455nm)(図20)の場合、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦45となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が190≦p≦230又は250≦p≦330、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が185≦p≦225又は240≦p≦310、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が170≦p≦200又は210≦p≦260、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が140≦p≦150又は155≦p≦180、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が120≦p≦130又は135≦p≦160
であり、
共鳴角θ[deg]が4≦θ≦20となる条件は、
n=1.45の場合、ピッチp[nm]が215≦p≦230又は250≦p≦270、
n=1.49の場合、ピッチp[nm]が205≦p≦225又は240≦p≦265、
n=1.59の場合、ピッチp[nm]が185≦p≦200又は210≦p≦230、
n=1.85の場合、ピッチp[nm]が145≦p≦150又は155≦p≦160、
n=1.95の場合、ピッチp[nm]が125≦p≦130又は135≦p≦140
である。
なお、上記の値は、波長が440±20nm(420〜460nm)である場合にも有効である。
本発明に係るマイクロプレート用のベース基板の材料としては、透明のガラスやプラスチックを使用することができる。プラスチックを使用する場合の製造方法には、スタンパー(型)を用いた射出成型法、それに類似したモールド(型)を用いた熱ナノインプリント法、あるいはモールドを用いた光硬化性樹脂による光ナノインプリント法など、公知の方法を利用すればよい。
背面照射系での使用に適したマイクロプレートを製造するためには、ベース基板の屈折率および使用する入射光の波長に応じて、ベース基板上に、上記したピッチの周期構造を形成することが必要であるので、スタンパーやモールドなどの型を使用する場合には、表面に上記したピッチの周期構造が形成された型を用いることが必要である。スタンパーは高精度に製造することが必要であるので、例えば、鏡面研磨したガラス板にポジ型感光性樹脂を塗布し、レーザービームレコーダで所定ピッチのパターンを焼付けした後、現像液で感光部分を溶解し、これを用いてニッケルで電鋳(電気鋳造)して作製するのが望ましい。
ベース基板の材料としては、例えば、ポリメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン(PU)などの、コンタクトレンズ、メガネレンズ、カメラレンズ、CD、DVDなどに広く一般的に使用されている材料を使用することができる。ベース基板にPMMA、PC、またはPUを採用する場合、それぞれの屈折率は1.49、1.59、1.70であるので、それぞれの屈折率および入射光の波長に応じて、上記したピッチで周期構造を形成すれば、SPFMに適したマイクロプレートを製造することができる。
例えば、ポリカーボネートを用いる場合、ポリカーボネートペレットを過熱し、融けたポリカーボネートを上記したスタンパーを含む型内に射出し、加圧しながら冷却することによって、所定の周期構造を有するベース基板を作製することができる。その後、ベース基板の周期構造の上に、金属層、消光抑制層、必要に応じて酸化防止層を形成して、本発明のマイクロプレートが作製される。
以上のように、ベース基板にプラスチックを使用することによって、ガラスを使用する場合よりも、本発明のマイクロプレートを安価且つ効率的に量産することができる。
以上、本発明の実施の形態を、蛍光顕微鏡に適用する場合について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、種々変更して実施することができる。特に、本発明のマイクロプレートは、蛍光マイクロプレートリーダーに対しても同様に適用可能である。
また、周期構造の形状は、上記した一方向に溝を有する形状に限定されず、図21に示すような、ベース基板5’の表面に交差する2方向に溝を形成した2次元周期構造や円形(フレネル)の周期構造であってもよい。図21は、2次元周期構造が形成されたベース基板5’の平面図である。ベース基板5’の表面には、複数の溝部9が直交する2方向に、即ち凸部10が直交する2方向に配列している。なお、溝9を形成する2方向は、直交していなくてもよく、斜めであってもよい。
2次元周期構造が形成されたベース基板を用いる場合、偏光した入射光を使用する場合にも、マイクロプレートの配置による蛍光強度への影響を小さくすることができる。また
、偏光していない光を使用する場合、入射光の利用効率が高くなり、より明るい蛍光を観測することができる。
蛍光マイクロプレートリーダーに使用する本発明に係るマイクロプレートに関しては、図22(上側は縦断面図、下側は平面図)に示したように、ベース基板5表面上の、アレイ状に配置された複数の領域11に周期構造を形成した後、ベース基板5の上に金属層6、消光抑制層7を順に形成すればよい。このとき、全ての領域11において周期構造の溝を同じ方向になるように形成することが望ましい。蛍光マイクロプレートリーダーで観測する場合、これらの複数の領域11の上に微量の試料をスポッティングして観測する。
また、図22では、ベース基板5の表面全体に金属層6および消光抑制層7を形成しているが、これに限定されず、少なくとも周期構造が形成された領域11の上に金属層6および消光抑制層7が形成されていればよい。また、各領域11に、図21に示した2次元周期構造を形成してもよい。
1 表面プラズモン励起増強蛍光顕微鏡(SPFM)
2 本体
3 ステージ
4 マイクロプレート
5、5’ ベース基板
6 金属層
7 消光抑制層
8 周期構造
9 溝部
10 凸部
IN1 消光抑制層側からの光の入射
IN2 ベース基板側からの光の入射
T 消光抑制層側からの蛍光の検出
B ベース基板側からの蛍光の検出
A 試料
Li 照明光
Lp 観測光(プラズモン励起増強蛍光)
L1、L2 入射光
V1 格子の方向
V2、V3 入射光のp偏光成分
V4 入射光のs偏光成分
θ 入射角度
U1、U2 入射平面

Claims (16)

  1. 蛍光顕微鏡または蛍光マイクロプレートリーダーにおいて使用され、観測対象の試料を搭載するためのマイクロプレートであって、
    表面に周期構造を有するベース基板と、
    前記周期構造の上に形成された金属層と、
    前記金属層の上に形成された消光抑制層とを備え、
    前記金属層が、表面プラズモン共鳴光を発生し得る金属で形成され、
    前記ベース基板側から光が入射されて、表面プラズモン共鳴光によって増強された電場を発生させ、
    発生した前記電場を蛍光分子の励起場として増強蛍光が前記消光抑制層側または前記ベース基板側から検出され、
    屈折率が1.45より大きく2以下であり、入射される前記光及び前記増強蛍光に対して透過性を有する物質で、前記ベース基板が形成され、
    表面プラズモン共鳴の共鳴角が4度以上45度以下になるように、前記周期構造のピッチが形成されていることを特徴とするマイクロプレート。
  2. 表面プラズモン共鳴の共鳴角が4度以上20度以下になるように、前記周期構造のピッチが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロプレート。
  3. 前記ベース基板が、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、又はポリウレタンで形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロプレート。
  4. 前記屈折率が1.95以下であり、
    屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,600)、(1.49,540)、(1.59,480)、(1.85,380)及び(1.95,370)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,310)、(1.49,300)、(1.59,290)、(1.85,260)及び(1.95,230)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,420)、(1.49,400)、(1.59,370)、(1.85,310)及び(1.95,290)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,390)、(1.49,380)、(1.59,350)、(1.85,300)及び(1.95,280)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
    前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
    入射する前記光の波長が613nm以上653nm以下で使用されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のマイクロプレート。
  5. 前記屈折率が1.95以下であり、
    屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,480)、(1.49,450)、(1.59,
    410)、(1.85,340)及び(1.95,320)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第5の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,360)、(1.49,340)、(1.59,320)、(1.85,280)及び(1.95,260)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第6の線とした場合に、
    前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第3〜第6の線の何れかの上、前記第3の線と前記第5の線との間、または、前記第4の線と前記第6の線との間に位置し、
    入射する前記光の波長が613nm以上653nm以下で使用されることを特徴とする請求項4に記載のマイクロプレート。
  6. 前記屈折率が1.95以下であり、
    屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,640)、(1.49,575)、(1.59,515)、(1.85,410)及び(1.95,400)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,330)、(1.49,320)、(1.59,310)、(1.85,280)及び(1.95,245)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,445)、(1.49,425)、(1.59,395)、(1.85,330)及び(1.95,310)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,410)、(1.49,405)、(1.59,370)、(1.85,320)及び(1.95,300)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
    前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
    入射する前記光の波長が640nm以上680nm以下で使用されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のマイクロプレート。
  7. 前記屈折率が1.95以下であり、
    屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,560)、(1.49,505)、(1.59,445)、(1.85,350)及び(1.95,340)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,290)、(1.49,280)、(1.59,270)、(1.85,240)及び(1.95,215)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,395)、(1.49,375)、(1.59,345)、(1.85,290)及び(1.95,270)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の
    線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,370)、(1.49,355)、(1.59,330)、(1.85,280)及び(1.95,260)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
    前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
    入射する前記光の波長が580nm以上620nm以下で使用されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のマイクロプレート。
  8. 前記屈折率が1.95以下であり、
    屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,520)、(1.49,475)、(1.59,415)、(1.85,325)及び(1.95,315)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,275)、(1.49,265)、(1.59,255)、(1.85,225)及び(1.95,200)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,370)、(1.49,350)、(1.59,330)、(1.85,270)及び(1.95,255)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,350)、(1.49,330)、(1.59,310)、(1.85,260)及び(1.95,245)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
    前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
    入射する前記光の波長が550nm以上590nm以下で使用されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のマイクロプレート。
  9. 前記屈折率が1.95以下であり、
    屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,470)、(1.49,430)、(1.59,370)、(1.85,290)及び(1.95,280)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,250)、(1.49,240)、(1.59,230)、(1.85,210)及び(1.95,180)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,340)、(1.49,320)、(1.59,290)、(1.85,240)及び(1.95,230)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,320)、(1.49,300)、(1.59,
    280)、(1.85,230)及び(1.95,220)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
    前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
    入射する前記光の波長が510nm以上550nm以下で使用されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のマイクロプレート。
  10. 前記屈折率が1.95以下であり、
    屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,420)、(1.49,390)、(1.59,330)、(1.85,255)及び(1.95,240)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,230)、(1.49,220)、(1.59,210)、(1.85,190)及び(1.95,160)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,310)、(1.49,290)、(1.59,260)、(1.85,210)及び(1.95,195)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,290)、(1.49,275)、(1.59,250)、(1.85,200)及び(1.95,190)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
    前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
    入射する前記光の波長が480nm以上520nm以下で使用されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のマイクロプレート。
  11. 前記屈折率が1.95以下であり、
    屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,375)、(1.49,350)、(1.59,295)、(1.85,210)及び(1.95,200)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,210)、(1.49,200)、(1.59,190)、(1.85,165)及び(1.95,140)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,280)、(1.49,265)、(1.59,235)、(1.85,185)及び(1.95,165)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,260)、(1.49,250)、(1.59,225)、(1.85,175)及び(1.95,160)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の
    線とした場合に、
    前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
    入射する前記光の波長が450nm以上490nm以下で使用されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のマイクロプレート。
  12. 前記屈折率が1.95以下であり、
    屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,330)、(1.49,310)、(1.59,260)、(1.85,180)及び(1.95,160)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,190)、(1.49,185)、(1.59,170)、(1.85,140)及び(1.95,120)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,250)、(1.49,240)、(1.59,210)、(1.85,155)及び(1.95,135)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,230)、(1.49,225)、(1.59,200)、(1.85,150)及び(1.95,130)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
    前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
    入射する前記光の波長が420nm以上460nm以下で使用されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のマイクロプレート。
  13. ベース基板、金属層及び消光抑制層を有し、蛍光顕微鏡または蛍光マイクロプレートリーダーにおいて使用され、観測対象の試料を搭載するためのマイクロプレートを製造する方法であって、
    周期構造を表面に有する型を用い、前記型の前記周期構造に樹脂を押圧して、周期構造を有する前記ベース基板を形成する第1ステップと、
    前記ベース基板の前記周期構造の上に、表面プラズモン共鳴光を発生し得る金属で前記金属層を形成する第2ステップと、
    前記金属層の上に前記消光抑制層を形成する第3ステップとを含み、
    前記マイクロプレートが、前記ベース基板側から光が入射されて、表面プラズモン共鳴光によって増強された電場を発生させ、
    前記樹脂が、屈折率が1.45より大きく2以下であり、入射される前記光及び前記増強蛍光に対して透過性を有し、
    表面プラズモン共鳴の共鳴角が4度以上45度以下になるように、前記型の周期構造のピッチが形成されていることを特徴とするマイクロプレートの製造方法。
  14. 表面プラズモン共鳴の共鳴角が4度以上20度以下になるように、前記型の前記周期構造のピッチが形成されていることを特徴とする請求項13に記載のマイクロプレートの製造方法。
  15. 前記樹脂が、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、又はポリウレタンであることを特徴とする請求項13又は14に記載のマイクロプレートの製造方法。
  16. 前記屈折率が1.95以下であり、
    屈折率及びピッチを軸とする平面上で、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,600)、(1.49,540)、(1.59,480)、(1.85,380)及び(1.95,370)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第1の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,310)、(1.49,300)、(1.59,290)、(1.85,260)及び(1.95,230)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第2の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,420)、(1.49,400)、(1.59,370)、(1.85,310)及び(1.95,290)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第3の線とし、
    (屈折率,ピッチ)が、(1.45,390)、(1.49,380)、(1.59,350)、(1.85,300)及び(1.95,280)の点を、直線で接続または屈折率の増加に伴ってピッチが単調に減少する曲線で滑らかに接続して得られる線を第4の線とした場合に、
    前記ベース基板の前記屈折率及び前記ピッチをプロットした点が、前記第1〜第4の線の何れかの上、前記第1の線と前記第3の線との間、または、前記第2の線と前記第4の線との間に位置し、
    入射する前記光の波長が613nm以上653nm以下で使用されることを特徴とする請求項13〜15の何れか1項に記載のマイクロプレートの製造方法。
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