JP2011225032A - ワイパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピボットホルダの再利用性および汎用性を高めつつ、厚み寸法を抑えることができるワイパ装置の提供。
【解決手段】ホルダ筒部31と取り付け脚33とを別体として、ホルダ筒部31の各突起部31aに取り付け脚33の各爪部33bを引っ掛けて、ホルダ筒部31と取り付け脚33とを一体となるようにし、各突起部31aの剛性を、DR側ピボット軸17aに衝撃荷重F1が負荷されたときに、引っ掛け解除される剛性とした。これにより、取り付け脚33を再利用することができ、DR側ピボットホルダ30の再利用性を高めることが可能となる。また、各突起部31aおよび各爪部33bの引っ掛け解除により、ホルダ筒部31と取り付け脚33とを分離できるので、ピボット軸をピボットホルダに対して移動させる従前の構造に比して、ワイパ装置14の厚み寸法が増大するのを抑制できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、ウィンドシールド上に設けられるワイパ部材を揺動駆動し、ウィンドシールドに付着した付着物を払拭するワイパ装置に関する。
従来、自動車等の車両には、ウィンドシールドに付着した雨や埃等の付着物を払拭するワイパ装置が搭載されている。ワイパ装置は、操作スイッチの操作により回転駆動されるワイパモータと、ワイパ部材を揺動駆動するピボット軸と、ワイパモータの回転運動を揺動運動に変換してピボット軸に伝達する動力伝達部材とを備えている。ピボット軸は、車両のカウル内等に固定されたピボットホルダに回動自在に支持され、その先端側は、車両の車体表面から外部に向けて延出されている。
ピボット軸の先端側は衝撃荷重を受け易く、したがってワイパ装置には、ピボット軸が衝撃荷重を受けた場合に、当該ピボット軸をカウル内に脱落させて衝撃荷重を吸収するようにした衝撃吸収機能を備えたものがある。このような衝撃吸収機能を有するワイパ装置としては、例えば、特許文献1および特許文献2に記載された技術が知られている。
特許文献1に記載されたワイパ装置は、運転席側および助手席側のピボットホルダをそれぞれパイプで連結しており、所謂モジュラー型のワイパ装置を採用している。パイプの略中間部分にはモータブラケットが固定され、当該モータブラケットにはワイパモータが固定されている。各ピボットホルダは破断強度の低い脆弱部を備え、ピボット軸が衝撃荷重を受けた場合に脆弱部が破断するようになっている。これにより、ピボットホルダを形成するホルダ筒部と固定部(取り付け脚)とが分離し、ひいてはピボット軸,パイプ,モータブラケットおよびワイパモータがカウル内に脱落する。
特許文献2に記載されたワイパ装置は、ピボット軸がピボットホルダから抜けるのを防止する歯付ワッシャに、局部的に狭小とした連結部を設けている。当該連結部は、ピボット軸に衝撃荷重が負荷された際に折損分離するようになっており、連結部が折損分離することで、ピボット軸はピボットホルダに対して移動可能となる。つまり、ピボット軸がピボットホルダからカウル内に後退して、ピボット軸に掛かる衝撃力を吸収するようにしている。
特開2002−200969号公報(図2,図6) 特開2001−294127号公報(図3)
しかしながら、上述の特許文献1に記載されたワイパ装置によれば、ピボット軸に衝撃荷重が負荷されたときに、ピボットホルダのホルダ筒部と取り付け脚とを分離させるため、ワイパ装置を再利用する場合にはピボットホルダを新品に交換する必要があった。当該ピボットホルダは、ホルダ筒部と取り付け脚とを備えるため大型であり、新たにピボットホルダを形成する際には材料費が嵩むばかりか部品管理が煩雑となる。また、ピボットホルダは車種毎にその取り付け形状が相違するため、汎用性を有するピボットホルダを提供できれば、ワイパ装置のコスト低減等を実現することもできる。
上述の特許文献2に記載されたワイパ装置によれば、ピボット軸に衝撃荷重が負荷されたときに、ピボット軸をピボットホルダに対して移動させるため、ピボット軸のピボットホルダに対するストロークを確保する必要があった。当該ストロークを確保するとワイパ装置の厚み寸法が大きくなるため、ワイパ装置の搭載スペースを充分に確保する必要があり、ひいては、車両の設計自由度(車体デザインの自由度等)を低下させたり、小型車への搭載が困難になったりする等の問題が生じ得る。
本発明の目的は、ピボットホルダの再利用性および汎用性を高めつつ、厚み寸法を抑えることができるワイパ装置を提供することにある。
本発明のワイパ装置は、ウィンドシールド上に設けられるワイパ部材を揺動駆動し、前記ウィンドシールドに付着した付着物を払拭するワイパ装置であって、先端側に前記ワイパ部材が固定されるピボット軸と、前記ピボット軸の基端側を回動自在に支持するホルダ筒部と、一端側が前記ホルダ筒部に取り付けられ、他端側が取り付け対象物に取り付けられる取り付け脚と、前記ホルダ筒部の前記取り付け脚が取り付けられる取り付け部分に設けられ、前記ホルダ筒部の径方向外側に突出する突起部と、前記取り付け脚の前記ホルダ筒部が取り付けられる取り付け部分に設けられ、前記突起部に引っ掛けられる爪部とを備え、前記突起部および前記爪部のうちの少なくともいずれか一方の剛性を、前記ピボット軸に衝撃荷重が負荷されたときに、引っ掛け解除される剛性としたことを特徴とする。
本発明のワイパ装置は、前記爪部により前記突起部を破断させて引っ掛け解除することを特徴とする。
本発明のワイパ装置は、前記突起部により前記爪部を弾性変形させて引っ掛け解除することを特徴とする。
本発明のワイパ装置は、前記ピボット軸の先端側から基端側への外力負荷時には、前記突起部および前記爪部に荷重が掛かり、前記ピボット軸の基端側から先端側への外力負荷時には、前記ホルダ筒部の直径寸法よりも大きい直径寸法に設定されて前記ピボット軸の前記ホルダ筒部からの抜け止めをする止め輪に荷重が掛かることを特徴とする。
本発明のワイパ装置は、前記ホルダ筒部をアルミダイカスト製とし、前記取り付け脚をプレス成形品としたことを特徴とする。
本発明のワイパ装置によれば、ホルダ筒部と取り付け脚とを別体として、ホルダ筒部の突起部に取り付け脚の爪部を引っ掛けて、ホルダ筒部と取り付け脚とを一体となるようにし、突起部および爪部のうちの少なくともいずれか一方の剛性を、ピボット軸に衝撃荷重が負荷されたときに、引っ掛け解除される剛性とした。これにより、ホルダ筒部および取り付け脚のうちの少なくともいずれか一方を再利用でき、ピボットホルダの再利用性を高めることが可能となる。また、突起部および爪部の引っ掛け解除により、ホルダ筒部と取り付け脚とを分離できるので、ピボット軸をピボットホルダに対して移動させる従前の構造に比して、ワイパ装置の厚み寸法が増大するのを抑制できる。
本発明のワイパ装置によれば、爪部により突起部を破断させて引っ掛け解除するので、取り付け脚を再利用できる。また、取り付け脚を共通化して車種毎に形状の異なるホルダ筒部を準備することで、車種毎に異なる取り付け形状に対応することができ、ワイパ装置の汎用性を高めることができる。
本発明のワイパ装置によれば、突起部により爪部を弾性変形させて引っ掛け解除するので、ホルダ筒部および取り付け脚の双方を再利用でき、ピボットホルダの再利用性をより高めることができる。
本発明のワイパ装置によれば、ピボット軸の先端側から基端側への外力負荷時には、突起部および爪部に荷重が掛かり、ピボット軸の基端側から先端側への外力負荷時には、ホルダ筒部の直径寸法よりも大きい直径寸法に設定されてピボット軸のホルダ筒部からの抜け止めをする止め輪に荷重が掛かる。したがって、ピボット軸の先端側から基端側へ伝わる衝撃を吸収しつつ、ピボット軸の基端側から先端側へ伝わる外力に対して剛性の高いワイパ装置とすることができる。
本発明のワイパ装置によれば、ホルダ筒部をアルミダイカスト製とし、取り付け脚をプレス成形品としたので、ホルダ筒部および取り付け脚の双方をアルミダイカスト製として組み合わせたピボットホルダに比して、安価に製造することができ、ワイパ装置の低コスト化を実現できる。
第1実施の形態に係るワイパ装置を搭載した車両の前方側を示す概略図である。 図1のワイパ装置を示す斜視図である。 ホルダ筒部の詳細構造を示す斜視図である。 取り付け脚の詳細構造を示す斜視図である。 図2のA矢視図である。 ピボットホルダの組み立て手順を説明する説明図である。 (a),(b)は、ホルダ筒部と取り付け脚との分離動作を説明する説明図である。 DR側ピボット軸の基端側から先端側に外力が負荷されたときの動作を説明する説明図である。 第2実施の形態に係るワイパ装置を説明する図5に対応した説明図である。
以下、本発明の第1実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は第1実施の形態に係るワイパ装置を搭載した車両の前方側を示す概略図を、図2は図1のワイパ装置を示す斜視図を、図3はホルダ筒部の詳細構造を示す斜視図を、図4は取り付け脚の詳細構造を示す斜視図を、図5は図2のA矢視図を、図6はピボットホルダの組み立て手順を説明する説明図をそれぞれ表している。
図1に示すように、車両10の前方側には、ウィンドシールドとしてのフロントガラス11が設けられ、フロントガラス11上には、フロントガラス11に付着した雨や埃等(付着物)を払拭するDR側(運転席側)ワイパ部材12と、AS側(助手席側)ワイパ部材13とが設けられている。
DR側ワイパ部材12は、DR側ワイパブレード12aとDR側ワイパアーム12bとを有しており、DR側ワイパブレード12aはDR側ワイパアーム12bの先端側に回動自在に取り付けられている。AS側ワイパ部材13は、AS側ワイパブレード13aとAS側ワイパアーム13bとを有しており、AS側ワイパブレード13aはAS側ワイパアーム13bの先端側に回動自在に取り付けられている。各ワイパブレード12a,13aは、各ワイパアーム12b,13bの内側にそれぞれ設けられた引っ張りバネ(図示せず)により、フロントガラス11に対して弾性接触されている。
各ワイパブレード12a,13aは、フロントガラス11上の下反転位置LRPと上反転位置URPとの間に形成されるDR側払拭範囲11aおよびAS側払拭範囲11bを、それぞれ同期して同一方向に往復払拭動作するようになっている。つまり、各ワイパブレード12a,13aの払拭パターンはタンデム型となっている。
車両10におけるフロントガラス11の前端側には、フロントガラス11を払拭するワイパ装置14が搭載され、ワイパ装置14は、車両10の前方側に形成された搭載スペースとしてのカウル15内に配置されている。ワイパ装置14は、カウル15の開口側(図中手前側)を閉塞するカウルトップパネル16によって覆われており、カウルトップパネル16には、DR側貫通孔16aおよびAS側貫通孔16bが設けられている。
各貫通孔16a,16bからは、ワイパ装置14を形成するDR側ピボット軸17aおよびAS側ピボット軸17bの先端側が、車両10の外部に向けて延出されている。DR側ピボット軸17aおよびAS側ピボット軸17bの車両10の外部に延出した先端部分には、各ワイパアーム12b,13bの基端側が固定されている。
図2に示すように、ワイパ装置14は、各ワイパ部材12,13を揺動駆動するワイパモータ18が装着されるモータブラケット19を、フレーム部材20のAS側(図中左側)に固定した、所謂フレーム一体型のモジュラー型ワイパ装置を採用している。
DR側ピボット軸17aの基端側は、DR側ピボットホルダ30のホルダ筒部31に回動自在に支持され、AS側ピボット軸17bの基端側は、AS側ピボットホルダ40のホルダ筒部41に回動自在に支持されている。各ピボット軸17a,17bの先端側には、それぞれ止め輪32,42が固定され、各止め輪32,42は、各ピボット軸17a,17bの各ホルダ筒部31,41からの抜け止めを行っている。
各ピボットホルダ30,40は、各ホルダ筒部31,41に加えてそれぞれ取り付け脚33,43を備えている。各取り付け脚33,43は、ワイパ装置14をカウル15内の各車体部分(取り付け対象物)B1,B2に固定するためのもので、各取り付け脚33,43の一端側は、各ホルダ筒部31,41に取り付けられている。また、各取り付け脚33,43の他端側には、それぞれブッシュ34,44が装着され、各ブッシュ34,44にそれぞれ固定ネジ(図示せず)を貫通して、各固定ネジを各車体部分B1,B2にネジ結合することで、ワイパ装置14はカウル15内の所定箇所に取り付けられる。
DR側ピボットホルダ30とAS側ピボットホルダ40との間には、中空パイプよりなるフレーム部材20が設けられ、フレーム部材20の両端側は、各ピボットホルダ30,40の各ホルダ筒部31,41に一体に設けられた各固定部35,45に、それぞれカシメ固定されている。
DR側ピボット軸17aの基端部には、DR側駆動レバー50の一端側が固定され、AS側ピボット軸17bの基端部には、AS側駆動レバー51の一端側が固定されている。DR側駆動レバー50の他端側とAS側駆動レバー51の他端側との間には、各駆動レバー50,51の他端側にそれぞれ固定されたボールジョイント50a,51aを介して、連結ロッド52の端部がそれぞれ回動自在に連結されている。
ワイパモータ18は、内部にウォームおよびウォームホイールよりなる減速機構(図示せず)を有するギヤ部18aと、内部にアーマチュアおよびアーマチュア軸(何れも図示せず)を有する駆動源としての電動モータ部18bとを備えている。ギヤ部18aには減速機構とともに回転する出力軸18c(図1参照)が設けられ、出力軸18cからは、減速機構により減速して高トルク化されたアーマチュア軸の回転力が出力される。ここで、ワイパモータ18の電動モータ部18bは、ブラシ付きの電動モータやブラシレスの電動モータ等、種々の形式の電動モータを用いることができる。
ワイパモータ18の出力軸18cには、リンクプレート53の一端側が固定されている。リンクプレート53の他端側にはボールジョイント53aが固定され、ボールジョイント53aには、駆動ロッド54の一端側が回動自在に連結されている。駆動ロッド54の他端側は、ボールジョイント50bを介してDR側駆動レバー50の他端側に回動自在に連結されている。
ここで、リンクプレート53,駆動ロッド54,DR側駆動レバー50,連結ロッド52およびAS側駆動レバー51により、動力伝達部材としてのリンク機構55を形成している。リンク機構55は、出力軸18cと各ピボット軸17a,17bとの間に設けられ、ワイパモータ18の回転駆動に伴うリンクプレート53の回転運動を揺動運動に変換し、各ピボット軸17a,17bに伝達する。したがって、ワイパモータ18を回転駆動することにより、フロントガラス11の各払拭範囲11a,11bで各ワイパブレード12a,13aをそれぞれ往復払拭動作させることができる。
次に、DR側ピボットホルダ30の構造について、図面を用いて詳細に説明する。ここで、AS側ピボットホルダ40は、DR側ピボットホルダ30と同様の構成であるため、以下、DR側ピボットホルダ30のみについて説明する。
図3および図5に示すように、DR側ピボットホルダ30を形成するホルダ筒部31はアルミダイカスト製であり、溶融したアルミ材料等を鋳造成形することで固定部35とともに一体成形される。ホルダ筒部31の内側で、かつDR側駆動レバー50側(図3中下側)には、DR側ピボット軸17aを回動自在に支持する第1軸受部材36が装着されている。また、ホルダ筒部31の内側で、かつ止め輪32側(図3中上側)には、DR側ピボット軸17aを回動自在に支持する第2軸受部材37が装着されている。このように、DR側ピボット軸17aの基端側は一対の軸受部材36,37により支持され、ホルダ筒部31に対してこじること無くスムーズに回転可能となっている。
ホルダ筒部31の軸方向一側(図3中上側)には、ホルダ筒部31の周方向に沿って一対の突起部31aが一体に設けられている。各突起部31aは、取り付け脚33が取り付けられる取り付け部分に設けられ、ホルダ筒部31の径方向外側に突出しており、互いに固定部35側に向けて略120°の角度をなしている。各突起部31aは、ホルダ筒部31の軸方向に沿って延びるよう略直方体形状に形成され、各突起部31aの長手方向の寸法は、取り付け脚33に設けた各爪部33bの幅寸法と略同じ寸法に設定されている。
各突起部31aには、ホルダ筒部31に取り付け脚33を取り付けた状態のもとで、固定部35側(図中左側)から各爪部33bが引っ掛かるようになっている。各突起部31aの短手方向に対する剛性は、各爪部33bの同一方向への剛性よりも低い剛性に設定されている。つまり各突起部31aは、DR側ピボット軸17aの先端側から衝撃荷重(外力)が負荷された時に、各爪部33bにより破断する剛性(引っ掛け解除される剛性)となっている。
ホルダ筒部31の軸方向中央部分よりも止め輪32側には、取り付け脚33の本体部33aを支持し、取り付け脚33のホルダ筒部31に対する軸方向への位置決めを行う支持凸部31bが一体に設けられている。また、支持凸部31bには補強リブ31cが一体に設けられ、これにより、支持凸部31bのホルダ筒部31の軸方向に対する剛性を高めている。つまり、支持凸部31bは、DR側ピボット軸17aの先端側から衝撃荷重が負荷された場合であっても、破断しない剛性となっている。
固定部35には、合計8箇所(図3では4箇所のみ示す)にカシメ凹部35aが形成されている。各カシメ凹部35aには、カシメ治具(図示せず)を用いてフレーム部材20を塑性変形させることで、フレーム部材20の一部が入り込むようになっている。これにより、フレーム部材20を固定部35に強固に固定することができる。
図4および図5に示すように、DR側ピボットホルダ30を形成する取り付け脚33はプレス成形品であり、鋼板をプレス成形することにより所定形状に形成されている。取り付け脚33は、板状の本体部33aと一対の爪部33bとを備え、本体部33aには貫通孔(図示せず)が形成されて、当該貫通孔にはブッシュ34が装着されている。また、本体部33aには、その外周縁に沿うようにして、一対の起立壁33cが対向するよう一体に設けられ、各起立壁33cは本体部33aの剛性を高めている。
本体部33aのブッシュ34側とは反対側(図4中左側)には、略U字形状に形成された一対の爪部33bが対向するよう一体に設けられている。各爪部33bは、ホルダ筒部31が取り付けられる取り付け部分に設けられ、各突起部31aに引っ掛けられるようになっている。各爪部33bと本体部33aとの間には、断面が略U字形状の補強リブ33dが設けられている。補強リブ33dは、本体部33aと各爪部33bとの接続強度を確保するもので、DR側ピボット軸17aの先端側から衝撃荷重が負荷された場合に、各爪部33bと本体部33aとの間で屈曲変形等するのを防止している。
ホルダ筒部31に取り付け脚33を取り付けた状態のもとで、補強リブ33dの内側には支持凸部31bの補強リブ31cが入り込むようになっている。これにより、ホルダ筒部31を軸心とした取り付け脚33のホルダ筒部31に対する回転強度を確保している。
各爪部33bの図4中上側には、ホルダ筒部31の直径寸法よりも大きい直径寸法に設定された止め輪32が当接するようになっている。つまり、止め輪32は、DR側ピボット軸17aのホルダ筒部31からの抜け止めと、取り付け脚33のホルダ筒部31からの抜け止めを行っている。
各爪部33bの先端側(図4中左側)は、それぞれ他の爪部33b側に向けて折り返されており、当該折り返し部分は、図5に示すように各突起部31aに引っ掛けられるようになっている。各爪部33bの幅寸法(図4中上下方向の寸法)は、各突起部31aの長手方向の寸法と略同じ寸法に設定され、各爪部33bは各突起部31aの全体を外側から覆うよう引っ掛けられる。
各爪部33bの折り返し部分の屈曲角度は、直角よりも小さい鋭角α°(略60°)に設定され、これにより各爪部33bの各突起部31aに対する引っ掛け強度を確保している。したがって、DR側ピボット軸17aの先端側から伝達される衝撃荷重は、各爪部33bを介して各突起部31aに伝達され、各爪部33bにより各突起部31aを破断させることができる。ここで、各突起部31aが各爪部33bにより破断されると、各爪部33bの各突起部31aに対する引っ掛け状態が解除され、ホルダ筒部31および取り付け脚33は分離可能となる。
次に、以上のように形成したDR側ピボットホルダ30の組み立て手順について、図面を用いて詳細に説明する。
図6に示すように、まず、各ボールジョイント50a,50bが設けられたDR側駆動レバー50とDR側ピボット軸17aとを固定したもの、第1軸受部材36,第2軸受部材37およびフレーム部材20を取り付けたホルダ筒部31、ブッシュ34を取り付けた取り付け脚33、止め輪32を形成するワッシャ32aおよび止め輪32を形成する歯付ワッシャ32bを準備する。
次いで、DR側ピボット軸17aの先端側(図中上側)を、ホルダ筒部31の第1軸受部材36側からホルダ筒部31内に挿入する。その後、取り付け脚33の各爪部33bをホルダ筒部31の各突起部31aに引っ掛けるよう、ホルダ筒部31の軸方向から臨ませて、取り付け脚33の補強リブ33dの内側にホルダ筒部31の補強リブ31cを配置する。これにより、本体部33aが支持凸部31bに載置され、取り付け脚33がホルダ筒部31に対して位置決めされる。
次に、ワッシャ32aをDR側ピボット軸17aの先端側に装着し、引き続き歯付ワッシャ32bをDR側ピボット軸17aの先端側に圧入する。これにより、ホルダ筒部31に対するDR側ピボット軸17aおよび取り付け脚33の抜け止めがなされ、DR側ピボットホルダ30が完成する。
次に、以上のように形成したワイパ装置14の動作について、図面を用いて詳細に説明する。
図7(a),(b)はホルダ筒部と取り付け脚との分離動作を説明する説明図を、図8はDR側ピボット軸の基端側から先端側に外力が負荷されたときの動作を説明する説明図をそれぞれ表している。
[通常作動時]
図示しない操作スイッチを操作してワイパモータ18を回転駆動すると、リンク機構55を介してDR側ピボット軸17aが揺動駆動される(図2参照)。すると、DR側ワイパ部材12が揺動駆動されて、DR側ワイパブレード12aは払拭範囲11aを往復払拭動作する(図1参照)。このとき、DR側ピボット軸17aには、各突起部31aが破断しない規定荷重が負荷される。ここで、フロントガラス11上の落雪等により、DR側ワイパブレード12aの払拭抵抗が増大した場合には、取り付け脚33がホルダ筒部31を軸心として相対回転しようとする。しかし、取り付け脚33の補強リブ33dおよびホルダ筒部31の補強リブ31cの係合により、取り付け脚33とホルダ筒部31との相対回転は規制されている。したがって、DR側ワイパブレード12aの払拭抵抗の増大により各突起部31aが破断することは無い。
[外力負荷時]
図7(a)に示すように、DR側ピボット軸17aの先端側から基端側に向けて衝撃荷重F1が負荷されると、止め輪32と各爪部33bとの接触部分で、ブッシュ34寄りの部分P1が押し下げられて、ホルダ筒部31は矢印R1の方向に、取り付け脚33は矢印R2の方向にそれぞれ回転しようとする。すると、部分P1を中心に、各爪部33bおよび各突起部31aが相対回転しようとし、各突起部31aには各爪部33bから図中破線矢印に示すような横力f1が掛かる。横力f1は各突起部31aの駆動レバー50側の方が止め輪32側よりも大きく、したがって、図7(b)に示すように、各突起部31aの駆動レバー50側から破断していく。
各爪部33bにより各突起部31aが破断すると、各爪部33bおよび各突起部31aが引っ掛け解除され、ホルダ筒部31は矢印R1の方向に、取り付け脚33は矢印R2の方向にそれぞれ回転する。その結果、図7(b)に示すように、ホルダ筒部31が基準位置SPからカウル15の内部に向けて矢印M1の方向へ移動し、DR側ピボット軸17aに掛かる衝撃荷重F1を吸収することができる。その後、ワイパ装置14を修理(メンテナンス)する場合には、取り付け脚33については破損していないのでそのまま再利用し、ホルダ筒部31のみを交換するようにする。
一方、図8に示すように、何らかの原因でDR側ピボット軸17aの基端側から先端側に比較的大きな外力F2が負荷された場合には、支持凸部31bと本体部33aとが接触する部分P2が押し上げられて、ホルダ筒部31は矢印R3の方向に、取り付け脚33は矢印R4の方向にそれぞれ回転しようとする。すると、部分P2を中心に、各爪部33bおよび止め輪32が相対回転しようとし、各爪部33bから止め輪32には、図中破線矢印に示すように縦力f2が掛かる。縦力f2は部分P2よりも離れた箇所(図中左側)の方が大きくなるが、止め輪32はDR側ピボット軸17aに強固に固定されているため、止め輪32はDR側ピボット軸17aから外れることが無い。したがって、ホルダ筒部31の矢印R3方向への回転および取り付け脚33の矢印R4方向への回転が規制されて、ホルダ筒部31および取り付け脚33は分離しない。つまり、ワイパ装置14は、DR側ピボット軸17aの基端側から先端側への外力負荷方向に対して充分な強度を確保している。
以上詳述したように、第1実施の形態に係るワイパ装置14によれば、ホルダ筒部31と取り付け脚33とを別体として、ホルダ筒部31の各突起部31aに取り付け脚33の各爪部33bを引っ掛けて、ホルダ筒部31と取り付け脚33とを一体となるようにし、各突起部31aの剛性を、DR側ピボット軸17aに衝撃荷重F1が負荷されたときに、引っ掛け解除される剛性とした。これにより、取り付け脚33を再利用することができ、DR側ピボットホルダ30の再利用性を高めることが可能となる。また、各突起部31aおよび各爪部33bの引っ掛け解除により、ホルダ筒部31と取り付け脚33とを分離できるので、ピボット軸をピボットホルダに対して移動させる従前の構造に比して、ワイパ装置14の厚み寸法が増大するのを抑制できる。
また、第1実施の形態に係るワイパ装置14によれば、各爪部33bにより各突起部31aを破断させて引っ掛け解除するので、取り付け脚33を再利用できる。したがって、取り付け脚33を共通化して車種毎に形状の異なるホルダ筒部を準備することで、車種毎に異なる取り付け形状に対応することができ、ワイパ装置14の汎用性を高めることができる。
さらに、第1実施の形態に係るワイパ装置14によれば、DR側ピボット軸17aの先端側から基端側への外力負荷時には、各突起部31aおよび各爪部33bに荷重が掛かり、DR側ピボット軸17aの基端側から先端側への外力負荷時には、ホルダ筒部31の直径寸法よりも大きい直径寸法に設定されてDR側ピボット軸17aのホルダ筒部31からの抜け止めをする止め輪32に荷重が掛かる。したがって、DR側ピボット軸17aの先端側から基端側へ伝わる衝撃を吸収しつつ、DR側ピボット軸17aの基端側から先端側へ伝わる外力に対して剛性の高いワイパ装置14とすることができる。
また、第1実施の形態に係るワイパ装置14によれば、ホルダ筒部31をアルミダイカスト製とし、取り付け脚33をプレス成形品としたので、ホルダ筒部31および取り付け脚33の双方をアルミダイカスト製として組み合わせたピボットホルダに比して、安価に製造することができ、ワイパ装置14の低コスト化を実現できる。
次に、本発明の第2実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した第1実施の形態と同様の機能を有する部分については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図9は第2実施の形態に係るワイパ装置を説明する図5に対応した説明図を表している。
図9に示すように、第2実施の形態に係る取り付け脚60においては、各爪部61の折り返し部分の屈曲角度を、直角よりも大きい鈍角β°(略120°)に設定しており、この点のみが第1実施の形態と異なっている。そして、DR側ピボット軸17aの先端側から衝撃荷重が伝達された場合には、図中破線に示すように、各爪部61が各突起部31aによってそれぞれ矢印M2の方向に弾性変形し、これにより各爪部61の各突起部31aに対する引っ掛け状態が解除され、ホルダ筒部31および取り付け脚60は分離可能となる。つまり、第2実施の形態においては、各爪部61の剛性が引っ掛け解除される剛性となっている。
以上のように形成した第2実施の形態に係るワイパ装置14においても、第1実施の形態と同様に取り付け脚60を再利用でき、同様の作用効果を奏することができる。これに加え、第2実施の形態においては、各突起部31aにより各爪部61を弾性変形させて引っ掛け解除するので、ホルダ筒部31および取り付け脚60の双方を再利用でき、DR側ピボットホルダ30の再利用性をより高めることができる。
本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記各実施の形態においては、ホルダ筒部31をアルミダイカスト製とし、取り付け脚33,60をプレス成形品としたものを示したが、本発明はこれに限らない。例えば、第1実施の形態のように各突起部31aを破断させる場合には、ホルダ筒部を硬質プラスチック等により形成し、取り付け脚をホルダ筒部よりも高硬度のアルミダイカスト製としても良い。また、第2実施の形態のように各爪部61を弾性変形させる場合には、ホルダ筒部をアルミダイカスト製とし、取り付け脚をホルダ筒部よりも低硬度の硬質プラスチック等により形成しても良い。さらには、ホルダ筒部および取り付け脚の双方を同じ素材で形成しても良い。また、各爪部を破断させたり、各突起部および各爪部の双方を破断させたりしても良い。
さらに、上記各実施の形態においては、ワイパ装置14の払拭パターンをタンデム型としたものを示したが、本発明はこれに限らず、対向払拭型等、他の払拭パターンにも適用することができる。
また、上記各実施の形態においては、ワイパ装置として車両10の前方側のフロントガラス11を払拭するものとしたが、本発明はこれに限らず、車両10の後方側に設けられるウィンドシールドや、鉄道車両や航空機等のウィンドシールドを払拭するワイパ装置にも適用することができる。
10 車両
11 フロントガラス(ウィンドシールド)
11a DR側払拭範囲
11b AS側払拭範囲
12 DR側ワイパ部材
12a DR側ワイパブレード
12b DR側ワイパアーム
13 AS側ワイパ部材
13a AS側ワイパブレード
13b AS側ワイパアーム
14 ワイパ装置
15 カウル
16 カウルトップパネル
16a DR側貫通孔
16b AS側貫通孔
17a DR側ピボット軸
17b AS側ピボット軸
18 ワイパモータ
18a ギヤ部
18b 電動モータ部
18c 出力軸
19 モータブラケット
20 フレーム部材
30 DR側ピボットホルダ
31 ホルダ筒部
31a 突起部
31b 支持凸部
31c 補強リブ
32 止め輪
32a ワッシャ
32b 歯付ワッシャ
33 取り付け脚
33a 本体部
33b 爪部
33c 起立壁
33d 補強リブ
34 ブッシュ
35 固定部
35a カシメ凹部
36 第1軸受部材
37 第2軸受部材
40 AS側ピボットホルダ
41 ホルダ筒部
42 止め輪
43 取り付け脚
50 DR側駆動レバー
50a,50b ボールジョイント
51 AS側駆動レバー
51a ボールジョイント
52 連結ロッド
53 リンクプレート
53a ボールジョイント
54 駆動ロッド
55 リンク機構
60 取り付け脚
61 爪部
B1,B2 車体部分(取り付け対象物)
LRP 下反転位置
URP 上反転位置

Claims (5)

  1. ウィンドシールド上に設けられるワイパ部材を揺動駆動し、前記ウィンドシールドに付着した付着物を払拭するワイパ装置であって、
    先端側に前記ワイパ部材が固定されるピボット軸と、
    前記ピボット軸の基端側を回動自在に支持するホルダ筒部と、
    一端側が前記ホルダ筒部に取り付けられ、他端側が取り付け対象物に取り付けられる取り付け脚と、
    前記ホルダ筒部の前記取り付け脚が取り付けられる取り付け部分に設けられ、前記ホルダ筒部の径方向外側に突出する突起部と、
    前記取り付け脚の前記ホルダ筒部が取り付けられる取り付け部分に設けられ、前記突起部に引っ掛けられる爪部とを備え、
    前記突起部および前記爪部のうちの少なくともいずれか一方の剛性を、前記ピボット軸に衝撃荷重が負荷されたときに、引っ掛け解除される剛性としたことを特徴とするワイパ装置。
  2. 請求項1記載のワイパ装置において、前記爪部により前記突起部を破断させて引っ掛け解除することを特徴とするワイパ装置。
  3. 請求項1記載のワイパ装置において、前記突起部により前記爪部を弾性変形させて引っ掛け解除することを特徴とするワイパ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイパ装置において、前記ピボット軸の先端側から基端側への外力負荷時には、前記突起部および前記爪部に荷重が掛かり、前記ピボット軸の基端側から先端側への外力負荷時には、前記ホルダ筒部の直径寸法よりも大きい直径寸法に設定されて前記ピボット軸の前記ホルダ筒部からの抜け止めをする止め輪に荷重が掛かることを特徴とするワイパ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のワイパ装置において、前記ホルダ筒部をアルミダイカスト製とし、前記取り付け脚をプレス成形品としたことを特徴とするワイパ装置。
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