JP2011224515A - トンネル工事用電気集じん器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このトンネル工事用電気集じん器1は、帯電させた粉じんを集じん極板に捕集する集じんユニット2と、この集じんユニット2に粉じんを誘引するファンユニット6と、このファンユニット6で誘引した空気を吐出する吐出ダクトユニット7とを備え、集じんユニット2は、その処理風量が2400m3/min以上且つその誘引する処理風速が7m/s未満である。
【選択図】図1
Description
この種の電気集じん器は、同程度の粉じんを集じんする場合に、集じんユニットの集じん面積と、その集じんユニットに誘引する処理風量および処理風速とによって性能が決まる。例えば、同特許文献に示される既存のトンネル工事用電気集じん器は、設定される処理風量と処理風速が、「処理風量:1500m3/min以上、処理風速:7m/s以上」のものである。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、各部の圧力損失を低減でき、ファン動力を大幅に低減することができるトンネル工事用電気集じん器を提供することを目的とする。
風速の2乗に比例する各部の圧力損失を低減でき、ファン動力を大幅に低減することができる。
本実施形態のトンネル工事用電気集じん器は、トンネル工事中に発生するコンクリート吹き付け粉じんや、発破による粉じんの捕集に用いるものであって、図1に示すように、この電気集じん器1は、集じんユニット2、ファンユニット6、および吐出ダクトユニット7を有し、これらは荷台51の後部からこの順に配置されて、車両50の荷台51上に載置固定されるようになっている。
詳しくは、集じんユニット2は、粉じんを帯電させて捕集するユニットであり、その空気吸込口3を車両50の後方側に向けて、荷台51上の後部に配置されている。この集じんユニット2の空気吸込口3側の面には、ゴミなどの大きな異物を捕集するために、保護網20(同図(b)参照)が空気吸込口3を覆うように設けられている。
上記ファンユニット6内には、ファン6Aと、このファン6Aを駆動するモータ6Bとが設けられており、このファン6Aで誘引した空気が、集じんユニット2側から吐出ダクトユニット7側に向けて吐出されるようになっている。
また、その離隔によって形成された荷台51上の前方の空間には、集じんユニット2用の高圧電源盤9と、ファンユニット6及び高圧電源盤9の起動停止の制御を行う制御盤10とが配設されている。そして、これら高圧電源盤9、制御盤10および上記集じんユニット2は、一の架台11上に載置されて荷台51上に固定される。そして、荷台51上から離隔されたファンユニット6(および吐出ダクトユニット7)は、高圧電源盤9および制御盤10の左右の支柱12によって下方から支持されている。なお、架台11上の略中央部には、水を噴出して、帯電部4や集じん部5に付着した粉じんを洗い流すための洗浄装置30が設けられている。
配置している(同図(b)参照)。これにより、ファンユニット6の駆動によって、集じんユニット2に誘引される処理風量は2400m3/min以上且つ処理風速が7m/s未満となるように設定されている。なお、このファンユニット6での送風能力は、上記集じんユニット2を接続した状態で、処理風量が2400m3/minとなるものである。
図2に示すように、この電気集じん器1をトンネル掘削工事に用いる際には、車両50の荷台51に載置した状態で、トンネルT内の切羽TJ近くまで自走によって移動させる。そして、同図に示すように、車両50の後部側を切羽TJ側に向け、車両50の前部側をトンネル入口側に向けた姿勢で停車させる。この状態で電気集じん器1を稼働させる。集じんユニット2とファンユニット6の所定の運転操作は、上記制御盤10によって作業者が行う。なお、図2での符号Sは、送気管設備であり、符号S1およびS2は、この送気管設備Sによる送気のイメージを示している。
ここで、この電気集じん器1は、集じんユニット2〜ファンユニット6〜吐出ダクトユニット7の風速を上記特許文献1に示される例よりも低く設定している。
気吐出口8から吐出される(図2の符号F2、および図1(a)参照)。そのため、この電気集じん器1は、圧力損失を一層少なくし得て、集じん能力を一層高めることができる。
上記特許文献1では、処理風量1500m3/min以上、処理風速7m/s以上としているが、これによる電気集じん器は処理風量別に4機種あり、その中で処理風量2000m3/minの機種が本発明の電気集じん器に最も近似する処理風量であることからこの機種と対比すると、同文献に示される集じん器本体での処理風速が約8.5m/sであったのに対し、本発明に規定する集じんユニット2での処理風速は6.7m/sであり、圧力損失は40%の低減となる。さらに、同文献に示されるファンユニットでの処理風速は18.7m/sであったのに対し、本発明に規定するファンユニット6での処理風速は12.7m/sであり、圧力損失は54%の低減となる。
本実施形態の例では、ファンユニット6での処理風速を12.7m/sとすることで、処理風量が2400m3/minであり、これにより、集じんユニット2での処理風速が7m/s未満に設定されるものであるが、このとき、コンピュータでのシミュレーションの結果によれば、図2に示すような、トンネルT内での環流効果が得られるという格別顕著な効果を奏する。
なお、本発明に係るトンネル工事用電気集じん器は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能であることは勿論である。
2 集じんユニット
3 空気吸込口
4 帯電部
5 集じん部
6 ファンユニット
7 吐出ダクトユニット
8 空気吐出口
9 高圧電源盤
10 制御盤
11 架台
12 支柱
20 保護網
21 接続ダクト
30 洗浄装置
50 車両
51 荷台
Claims (2)
- 車両の荷台に載置して用いられて、トンネル掘削工事中に発生する粉じんを捕集するトンネル工事用電気集じん器であって、
前記粉じんを帯電させて集じん極板に捕集する集じんユニットと、該集じんユニットに粉じんを誘引するファンユニットと、該ファンユニットで誘引した空気を吐出する吐出ダクトユニットとを備え、
前記集じんユニットは、その処理風量が2400m3/min以上且つその誘引する処理風速が7m/s未満であることを特徴とするトンネル工事用電気集じん器。 - 前記ファンユニットは、接続ダクトを介して前記集じんユニットに連結されており、当該接続ダクトは、前記集じんユニット側の開口部が大きく、吐出側に向かうにつれて前記荷台上から離隔するように縮径されており、
さらに、前記ファンユニットおよびこれに続く前記吐出ダクトユニットは、前記荷台の前方側の上方に前記荷台から離隔して配置されるとともに、前記ファンユニット及び前記吐出ダクトユニット相互の流路が直線的に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のトンネル工事用電気集じん器。
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