JP2011223182A - 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】視聴者に対して違和感や目の負担を与えることなく、3D映像を切り替える。
【解決手段】ステップS1において、制御部12は、ユーザの選択した切替方法が瞬時切替、ワイプ、またはミックスのいずれであるのかを取得し、ステップS2において、選択された切替方法がワイプであると判定した場合、処理をステップS3に進める。ステップS3,4において、視差計測部は、第1の映像の視差を計測し、視差に基づく第1の奥行きを算出し、同様に、第2の奥行きを算出して比較部52に出力する。ステップS5において、第1の奥行きと第2の奥行きとの差が所定の閾値以上であると判定された場合、ステップS7において、ワイプによる切替を禁止する。本発明は、3D映像の編集装置に適用できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムに関し、特に、立体視可能な3次元動画像を切り替える場合に用いて好適な画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムに関する。
立体視可能な3次元動画像(以下、3D(dimensional)映像と称する)を表示できるテレビジョン受像機の出現により、3D映像は映画などの特定のジャンルのコンテンツのみならず、例えばテレビジョン番組などの多様なジャンルのコンテンツに採用されることが見込まれている。
ところで、テレビジョン番組などの作成過程では、映像Aから、映像Aとは異なる映像Bに切り替える(スイッチングする)などの編集作業が多用される。3D映像によるコンテンツの作成過程においても同様であり、立体画像の切り替えに適したスイッチャ(編集指示装置)なども提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図1は、映像Aから映像Bに切り替える3種類の方法を示している。すなわち、同図Aは、映像Aから映像Bに瞬時に切り替える方法(瞬時切替)、同図Bは、映像Aの端から順に映像Bに切り替える方法(ワイプ)、同図Cは、映像Aの輝度を徐々に下げつつ、映像Bの輝度を徐々に上げる切り替え方法(ミックス、またはフェードイン・フェードアウト)を示している。
特開平8−321992号公報
3D映像を切り替える場合にも、図1A乃至図1Cに示された方法を用いることができる。しかしながら、2D映像では起こり得ず、3D映像であるための問題が発生し得る。
具体的には、図1Bに示されたワイプによって3D映像Aから3D映像Bに切り替える場合において、切り替え途中の映像は図1Bの中央の映像のように、3D映像Aの領域と3D映像Bの領域が混在しているときに発生し得る。
図2は、切り替え途中の映像をその画面の縦軸の延長線上から見た状態を示している。なお、同図において、画面上の五角形どうしの距離が3D映像Aの視差であり、画面上の三角形どうしの距離が3D映像Bの視差である。例えば図2に示されるように、同図の右側を占める3D映像Aの視差によって得られる奥行きが画面より手前に設定され、同図の左側を占める3D映像Bの視差によって得られる奥行きが画面の奥に設定されていることにより、画面上に存在する被写体の奥行きに差が大きくなることがある。このような場合、この画面を見ている視聴者に対して違和感を与えてしまうだけでなく、視聴者の目にかかる負担も大きくなり、結果的に見辛い映像となってしまう。
なお、図1Aに示された瞬時切り替え、および図1Cに示されたミックスによる切り替えは、図1Bに示されたワイプに比較して、視聴者にとって見辛い映像とはならないことが知られている。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、視聴者に映像に対する違和感や目の負担などを与えてしまうことなく、3D映像の切り替えを可能にするものである。
本発明の一側面である画像処理装置は、3D映像を編集する画像処理装置において、複数の切替方法のいずれかにより、編集結果として採用する映像を、第1の3D映像から第2の3D映像に切り替える切替手段と、3D映像における視差を計測し、計測した視差に基づいて得られる奥行きを算出する視差計測手段と、前記第1の3D映像に対して算出された第1の奥行きと、前記第1の3D映像とは異なる前記第2の3D映像に対して算出された第2の奥行きとの差を所定の閾値を比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に応じて、前記切替手段の動作を制限する制限手段と含む。
前記複数の切替方法には、少なくともワイプが含まれ、前記制限手段は、前記第1の奥行きと前記第2の奥行きとの差が所定の閾値よりも大きい場合、前記切替手段を制御して、前記ワイプによる前記第1の3D映像から前記第2の3D映像への切り替えを禁止するようにすることができる。
本発明の一側面である画像処理装置は、前記第1および第2の3D映像を静止画として保持する保持手段をさらに含むことができ、前記切替手段は、前記第1の3D映像から前記第2の3D映像に切り替える期間、編集結果として採用する映像に、保持されている前記静止画を用いるようにすることができる。
前記複数の切替方法には、少なくともワイプ、瞬時切替、およびミックスが含まれるようにすることができる。
前記制限手段は、前記第1の奥行きと前記第2の奥行きとの差が所定の閾値よりも大きい場合、前記切替手段を制御して、前記ワイプ以外の切替方法により、前記第1の3D映像から前記第2の3D映像への切り替えを実行させるようにすることができる。
本発明の一側面である画像処理方法は、3D映像を編集する画像処理装置の画像処理方法において、前記画像処理装置による、3D映像における視差を計測し、計測した視差に基づいて得られる奥行きを算出する視差計測ステップと、第1の3D映像に対して算出された第1の奥行きと、前記第1の3D映像とは異なる第2の3D映像に対して算出された第2の奥行きとの差を所定の閾値を比較する比較ステップと、前記比較ステップの比較結果に応じて、複数の切替方法のいずれかにより、編集結果として採用する映像を、前記第1の3D映像から前記第2の3D映像に切り替える動作を制限する制限ステップとを含む。
本発明の一側面であるプログラムは、コンピュータを、複数の切替方法のいずれかにより、編集結果として採用する映像を、第1の3D映像から第2の3D映像に切り替える切替手段と、3D映像における視差を計測し、計測した視差に基づいて得られる奥行きを算出する視差計測手段と、前記第1の3D映像に対して算出された第1の奥行きと、前記第1の3D映像とは異なる前記第2の3D映像に対して算出された第2の奥行きとの差を所定の閾値を比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に応じて、前記切替手段の動作を制限する制限手段とをして機能させる。
本発明の一側面においては、3D映像における視差が計測され、計測された視差に基づいて得られる奥行きが算出される。そして、第1の3D映像に対して算出された第1の奥行きと、第2の3D映像に対して算出された第2の奥行きとの差が所定の閾値と比較され、その比較結果に応じて、編集結果として採用する映像を第1の3D映像から第2の3D映像に切り替える動作が制限される。
本発明の一側面によれば、視聴者に対して違和感や目の負担を与えてしまうことなく、3D映像を切り替えることができる。
映像を切り替える3種類の方法を説明する図である。 3D映像をワイプにより切り替えている過程を示した図である。 本発明を適用した3D映像編集装置の構成例を示すブロック図である。 図3の操作入力部の構成例を示す外観図である。 図3のスイッチャの構成例を示すブロック図である。 図3の3D映像処理部の構成例を示すブロック図である。 切替処理を説明するフローチャートである。 コンピュータの構成例を示すブロック図である。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態と称する)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<1.実施の形態>
[3D映像編集装置の構成例]
図3は、本発明の一実施の形態である3D映像編集装置の構成例を示している。この3D映像編集装置10は、操作入力部11、制御部12、スイッチャ13Lおよび13R、並びに3D映像処理部14から構成される。
操作入力部11は、ユーザの操作に応じた操作信号を発生して制御部12に出力する。制御部12は、入力される操作信号に基づいて制御信号を出力することにより、3D映像編集装置10の各部を制御する。
スイッチャ13Lおよび13Rは、ユーザの選択操作に基づく制御部12からの制御信号に従い、入力される複数M(例えば、9)種類の映像ソース(3D映像ソースのみならず、2D映像が含まれていてもよい)のうちの最大2種類の映像ソースを選択して3D映像処理部14に出力する。また、スイッチャ13Lおよび13Rは、入力される複数Mの映像ソースの中から1種類を選択したり、複数種類を選択して合成したり、選択を切り替えたりすることにより、編集済みのコンテンツとして後段に出力する。なお、スイッチャ13Lには、映像ソースの左目用の映像が入力され、スイッチャ13Rには、スイッチャ13Lに入力された左目用の映像に対応する右目用の映像が入力される。
3D映像処理部14は、スイッチャ13Lから入力される左目用の映像と、それに対応する、スイッチャ13Rから入力される右目用の映像との視差を計測したり、計測結果に基づいて左目用の映像と右目用の映像との視差を調整したりする。さらに、3D映像処理部14は、入力される左目用および右目用の映像を保持し、静止画として出力したりする。そして、処理後の映像をそれぞれスイッチャ13Lまたは13Rに入力するための映像ソースとして出力する。
図4は、操作入力部11の外観の構成例を示している。操作入力部11には、マトリクススイッチ21、切替方法選択スイッチ22、フェーダレバー23、およびオートフェードスイッチ24が設けられている。
マトリクススイッチ21は、行列状に配置された横M×縦N個のスイッチから構成される。同図の例の場合、M=9、N=5であって45個のスイッチから構成される。
マトリクススイッチ21の横方向は、スイッチャ13Lおよび13Rに入力されるM種類の映像ソースに対応付けられている。同図の場合、左から順に、VTR1の映像ソース、VTR2の映像ソース、CAM1の映像ソース、CAM2の映像ソース、Mainの映像ソース、Subの映像ソース、Figの映像ソース、3DBOX1の映像ソース、3DBOX2の映像ソースに対応付けられている。
マトリクススイッチ21の縦方向は、N種類の画像選択に対応付けられている。同図の場合、上から順に、key1としての選択、Key2としての選択、Out1としての選択、Out2としての選択、Out3としての選択に対応付けられている。以下、コンテンツにおける切り替え前の映像(第1の映像)がOut1であり、切り替え後の映像(第2の映像)がOut2であるものとして説明する。
なお、各行(横方向)のM個のスイッチは、同時に1つのみをオンとすることができる。例えば、最上段の行で左から2番目のスイッチがオンとされると、第1のキー映像(Key1)としてVTR2の映像ソースが選択される。また例えば、上から3段目の行で左から3番目のスイッチがオンとされると、第1の出力映像(Out1)としてCAM1の映像ソースが選択される。さらに例えば、上から4段目の行で左から4番目のスイッチがオンとされると、第2の出力映像(Out2)としてCAM2の映像ソースが選択される。
切替方法選択スイッチ22は、例えば、表示中の第1の出力映像を第2の出力映像に切り替えるときの切替方法を選択するためのものであり、例えば、押下される毎に切り替え方法の設定が、瞬時切替、ワイプ、ミックス、瞬時切替、・・・の順に変更される。なお、切替方法選択スイッチ22を3つのスイッチから構成し、それぞれを瞬時切替、ワイプ、またはミックスに対応付けるようにしてもよい。さらに、ワイプのバリエーション(デジタル特殊効果ワイプなど)を複数設けるようにしてもよい。
フェーダレバー23は、表示中の第1の出力映像を第2の出力映像に切り替えるときの切替タイミングを制御するものであり、上下方向にスライドできるようになされている。フェーダレバー23が、例えば最も上側に位置する状態が切替開始時(フェーダ値=0%)、最も下側に位置する状態が切替終了時(フェーダ値=100%)となる。フェーダレバー23をユーザが任意の速度でスライドさせることにより、切り替えの速度を任意に制御することができる。なお、この他に、切り替え動作の詳細を操作させる各種の操作手段を設けてもよい。
オートフェードスイッチ24は、フェーダレバー23を自動的に所定の速度でスライドさせるためのものである。オートフェードスイッチ24をオンとすることにより、ユーザがフェーダレバー23を操作しなくても、所定の速度で表示中の第1の出力映像を第2の映像出力に切り替えることができる。
図5は、スイッチャ13Lの構成例を示している。スイッチャ13Lは、補助出力部31、および入力選択部32から構成される。なお、スイッチャ13Rも、スイッチャ13Lと同様に構成されるので、その説明は省略する。
補助出力部31は、M(以下、M=9として説明する)種類のSDI入力ライン41−1乃至41−9、補助出力選択バス42−1および42−2、並びにビデオ加工部(V Proc)43−1および43−2から構成される。
SDI入力ライン41−1乃至41−9にはそれぞれ、例えば、図4に示されたVTR1、VTR2、CAM1、CAM2、Main、Sub、Fig、3DBOX1、または3DBOX2の映像ソースが入力される。ただし、SDI入力ライン41−8および41−9については、SDI入力ライン41−1乃至41−7に入力された映像ソースのうちの2種類が3D映像処理部14にて処理された結果が入力されるものとする。
補助出力選択バス42−1は、制御部12からの制御に従い、SDI入力ライン41−1乃至41−7に入力される7種類の(左目用の)映像ソースのうちの1つをビデオ加工部43−1に出力する。補助出力選択バス42−2は、制御部12からの制御に従い、SDI入力ライン41−1乃至41−7に入力される7種類の映像ソースのうちの1つをビデオ加工部43−2に出力する。ビデオ加工部43−1は、補助出力選択バス42−1からの映像ソースに所定のビデオ加工処理を行って3D映像処理部14に出力する。ビデオ加工部43−2は、補助出力選択バス42−2からの映像ソースに所定の加工処理を行って3D映像処理部14に出力する。
入力選択部32は、加工用バス44−1および44−2、入力バス45−1および45−2、予備入力バス46、キー画像加工部47、ビデオ加工部48−1乃至48−3、並びに合成部49から構成される。
加工用バス44−1および44−2は、制御部12からの制御に従い、SDI入力ライン41−1乃至41−9に入力される9種類の映像ソースのうちの1つをキー画像加工部47に出力する。入力バス45−1は、3D映像編集装置10が編集結果として出力するコンテンツの切替前の第1の映像として、SDI入力ライン41−1乃至41−9に入力される9種類の映像ソースのうちの1つをビデオ加工部48−1に出力する。入力バス45−2は、3D映像編集装置10が編集結果として出力するコンテンツの切替後の第2の映像として、SDI入力ライン41−1乃至41−9に入力される9種類の映像ソースのうちの1つをビデオ加工部48−2に出力する。予備入力バス46は、予備とする第3の映像として、SDI入力ライン41−1乃至41−9に入力される9種類の映像ソースのうちの1つをビデオ加工部48−3に出力する。
キー画像加工部47は、加工用バス44−1および44−2から入力される映像ソースをキー画像とする所定の加工処理を行い、処理結果の映像を補助出力選択バス42−1および42−2、並びに合成部49に出力する。
ビデオ加工部48−1乃至48−3は、入力される映像ソースに所定のビデオ加工処理を行って合成部49に出力する。
合成部49は、制御部12からの制御に従い、キー画像加工部47、ビデオ加工部44−1乃至44−3から入力される映像を選択したり、合成したりすることにより、編集結果として出力ラインから出力するコンテンツの映像を生成する。また合成部49は、編集結果として出力ラインから出力するコンテンツの映像として、ビデオ加工部44−1から入力される第1の映像から、ビデオ加工部44−2から入力される第2の映像に切り替える切り替え処理を実行する。この切替処理の詳細については、図7を参照して後述する。
図6は、3D映像処理部14の構成例を示している。3D映像処理部14は、視差計測部51、比較部52、フレームメモリ53−1乃至53−4、および画像処理部54から構成される。
視差計測部51は、入力ラインINL1を介してスイッチャ13Lから入力される左目用の映像ソースと、それに対応する、入力ラインINR1を介してスイッチャ13Rから入力される右目用の映像ソースとの視差を計測する。さらに、視差計測部51は、その視差により得られる奥行き(第1の奥行き)を算出して比較部52に出力する。なお、奥行きが画面の手前側にある場合と奥側にある場合とを区別するため、例えば、手前側を負の値、奥側を正の値とするようにする。また、画面上における視差と奥行きは、当然ながら画面全体で均一ではないので、例えば、最大値、平均値、または最頻値を採用するようにする。
また、視差計測部51は、入力ラインINL2を介してスイッチャ13Lから入力される左目用の映像ソースと、それに対応する、入力ラインINR2を介してスイッチャ13Rから入力される右目用の映像ソースとの視差を計測する。さらに、視差計測部51は、その視差により得られる奥行き(第2の奥行き)を算出して比較部52に出力する。なお、視差の計測、および奥行きの算出には、既存の手法を適用すればよい。
さらに、視差計測部51は、視差計測済みの映像ソースをフレームメモリ53−1乃至53−4に出力する。
比較部52は、視差計測部51から入力される第1の奥行きと第2の奥行きの差を所定の閾値と比較し、その比較結果を制御部12に通知する。
フレームメモリ53−1は、スイッチャ13Lから入力ラインINL1を介して入力された、視差計測済みの左目用の映像ソースのフレームを順次保持しつつ画像処理部54に出力する。フレームメモリ53−2は、スイッチャ13Lから入力ラインINL2を介して入力された、視差計測済みの左目用の映像ソースのフレームを順次保持しつつ画像処理部54に出力する。フレームメモリ53−3は、スイッチャ13Rから入力ラインINR1を介して入力された、視差計測済みの右目用の映像ソースのフレームを順次保持しつつ画像処理部54に出力する。フレームメモリ53−4は、スイッチャ13Rから入力ラインINR2を介して入力された、視差計測済みの右目用の映像ソースのフレームを順次保持しつつ画像処理部54に出力する。
画像処理部54は、フレームメモリ53−1からの左目用の映像ソースと、それに対応するフレームメモリ53−3からの右目用の映像ソースとの視差を調整し、それぞれを出力ラインOUTL1またはOUTR1を介してスイッチャ13Lまたは13Rに出力する。また、画像処理部54は、フレームメモリ53−2からの左目用の映像ソースと、それに対応するフレームメモリ53−4からの右目用の映像ソースとの視差を調整し、それぞれを出力ラインOUTL2またはOUTR2を介してスイッチャ13Lまたは13Rに出力する。なお、画像処理部54にて視差を調整することなく、フレームメモリ53−1乃至53−4からの映像ソースをそのままスイッチャ13Lまたは13Rに出力するようにしてもよい。
[動作説明]
次に、3D映像編集装置10の動作について、例えば、3D映像編集装置10に入力される映像ソースのうち、出力するコンテンツの映像にCAM1の映像ソースを採用し、その後にCAM2の映像ソースに切り替える場合について説明する。
初めに、CAM1の映像ソースを切り替え前の映像(第1の映像)とするために、ユーザは操作入力部11のマトリクススイッチ21の上から3段目、左から3番目のスイッチをオンとする。また、CAM2の映像ソースを切り替え後の映像(第2の映像)として指定しておくために、マトリクススイッチ21の上から4段目、左から4番目のスイッチをオンとする。また、ユーザは操作入力部11の切替方法選択スイッチ22により切替方法を選択する。
マトリクススイッチ21に対する操作に応じた制御部12からの制御に従い、スイッチャ13Lの入力バス45−1では、SDI入力ライン41−3に入力されているCAM1の左目用の映像ソースが選択され、ビデオ加工部48−1を介して合成部49に入力される。また、入力バス45−2では、SDI入力ライン41−4に入力されているCAM2の左目用の映像ソースが選択され、ビデオ加工部48−2を介して合成部49に入力される。そして、現在は映像の切替前なので、合成部49からは、CAM1の左目用の映像ソースが出力される。スイッチャ13Rでも同様に、出力ラインからCAM1の右目用の映像ソースが出力される。
また、マトリクススイッチ21に対する操作に応じた制御部12からの制御に従い、スイッチャ13Lの補助出力バス42−1では、SDI入力ライン41−3に入力されているCAM1の左目用の映像ソースが選択されて、入力ラインINL1を介して3D映像処理部14の視差計測部51に入力される。また、スイッチャ13Lの補助出力バス42−2では、SDI入力ライン41−4に入力されているCAM2の左目用の映像ソースが選択されて、入力ラインINL2を介して3D映像処理部14の視差計測部51に入力される。
一方、スイッチャ13Rでも同様に、CAM1の右目用の映像ソースが選択されて、入力ラインINR1を介して3D映像処理部14の視差計測部51に入力され、CAM2の右目用の映像ソースが選択されて、入力ラインINR2を介して3D映像処理部14の視差計測部51に入力される。
視差計測部51では、CAM1の映像ソースの視差に基づく第1の奥行きと、CAM2の映像ソースの視差に基づく第2の奥行きが算出されて比較部52に出力される。比較部52では、第1の奥行きと第2の奥行きとの差が所定の閾値と比較され、その比較結果が制御部12に通知される。
制御部12では、通知される比較結果と、切替方法選択スイッチ22による選択とに基づき、選択されている切替方法の実行を許可するか否かが判定される。
そして、選択されている切替方法の実行が許可された場合のみ、ユーザによってフェーダレバー23がスライドされるか、またはオートフェードスイッチ24が押下されることに応じ、合成部49により、選択されている切替方法によりCAM1の映像からCAM2の映像に切替が行われる。ただし、切り替えの期間(フェーダ値が0%から100%の期間)は、スイッチャ13Lの入力バス45−1では、SDI入力ライン41−8に入力されている、3D映像処理部14を経由したCAM1の左目用の映像ソースが選択され、入力バス45−2では、SDI入力ライン41−9に入力されている、3D映像処理部14を経由したCAM2の左目用の映像ソースが選択される。スイッチャ13Rにおいても同様である。これにより、切替の期間には、3D映像処理部14を経由した映像が用いられることになる。
なお、上述した動作によれば、切替の期間においても映像は動画であるが、切替の期間における映像を静止画としてもよい。この場合には、3D映像処理部14が、内蔵するフレームメモリ53にて保持した静止画を出力するようにすればよい。動画の場合は奥行きが刻々と変化してしまうため、期間の途中で状況が大きく変化する可能性があるが、切替の期間の映像を静止画とすることにより、切り替え中の映像を見た視聴者に対して違和感や目の負担を与えてしまうことを抑止することができる。
さらに、切替の期間において静止画を出力し、その後入力されている動画そのままに切り返す際に、所定の期間(例えば30フレーム)を掛けてフレームメモリ53の静止画から入力されている動画にミックス(フェードインとフェードアウト)効果を施して切り替えても良く、こうすることで、見た視聴者が感じる違和感をさらに減らすことができる。
図7は、上述した動作のうち、選択されている切替方法の実行を許可するか否かを判定するまで処理(以下、許可判定処理と称する)を説明するフローチャートである。
ステップS1において、制御部12は、操作入力部11の切替方法選択スイッチ22を用いてユーザの選択した切替方法が瞬時切替、ワイプ、またはミックスのいずれであるのかを取得する。ステップS2において、制御部12は、選択された切替方法がワイプであるか否かを判定する。選択された切替方法がワイプであると判定された場合、処理はステップS3に進められる。
ステップS3において、3D映像処理部14の視差計測部51は、第1の映像(いまの場合、CAM1の映像ソース)の視差を計測し、視差に基づく第1の奥行きを算出して比較部52に出力する。ステップS4において、視差計測部51は、第2の映像(いまの場合、CAM2の映像ソース)の視差を計測し、視差に基づく第2の奥行きを算出して比較部52に出力する。
ステップS5において、比較部52は、第1の奥行きと第2の奥行きとの差を算出し、その差を所定の閾値と比較して、比較結果を制御部12に通知する。制御部12は、通知された比較結果に基づき、第1の映像の奥行きと第2の映像の奥行きとの差が所定の閾値以上であるか否かを判定する。そして、当該差が所定の閾値以上ではない(所定の閾値よりも小さい)と判定された場合、処理をステップS6に進める。
ステップS6において、制御部12は、ユーザによって選択された切替方式(いまの場合、ワイプ)を許可する旨を合成部49に通知する。これにより、合成部49は、ユーザによってフェーダレバー23がスライドされるか、またはオートフェードスイッチ24が押下されることに応じ、コンテンツの映像を、入力バス45−1からの第1の映像ソースから、入力バス45−2からの映像ソースに選択された切替方式によって切り替える。
なお、ステップS5において、第1の映像の奥行きと第2の映像の奥行きとの差が所定の閾値以上であると判定された場合、処理をステップS7に進める。ステップS7において、制御部12は、ユーザによって選択された切替方式(いまの場合、ワイプ)を許可しない旨を合成部49に通知する。これにより、合成部49は、ユーザによってフェーダレバー23がスライドされたり、またはオートフェードスイッチ24が押下されたりしても、切替を実行しない。すなわち、ワイプによる切替を禁止するようにする。ただし、切替自体を実行しないのではなく、例えば、瞬時切替などワイプ以外の切替方法により、切替を実行するようにしてもよい。
この場合、切替方法の変更を操作入力部11の切替方法選択スイッチ22の状態に反映させて、ユーザが、現状、どういう切替方法になっているか認識できるようにしてもよい。すなわち、操作入力部11の切替方法選択スイッチ22に点灯状態の変化などにより切替方法を表示する様にし、その状態を変化させる。さらにまた、ワイプ以外の切替方法に変更された場合、ユーザが認識しやすいように、別に設けたブザーや別に設けた表示器へのアラーム表示などにより通知するようにしてもよい。
なお、切替方法の変更を行う場合は、既に切替が始まっていて、切替期間の中にいる間は、切替方法を変更しないように抑制することが好ましい。この状況が生じた場合も、例えば表示器へのアラーム表示などでユーザに通知してもよい。
ステップS2において、選択された切替方法がワイプではない(瞬時切替、またはミックスである)と判定された場合、処理はステップS6に進められる。
ステップS6において、制御部12は、ユーザによって選択された切替方式(いまの場合、瞬時切替、またはミックスである)を許可する旨を合成部49に通知する。これにより、合成部49は、ユーザによってフェーダレバー23がスライドされるか、またはオートフェードスイッチ24が押下されることに応じ、コンテンツの映像を、入力バス45−1からの第1の映像ソースから、入力バス45−2からの映像ソースに選択された切替方式によって切り替える。以上で、許可判定処理の説明を終了する。
以上に説明したように、3D映像編集装置10によれば、3D映像の切り替えに、瞬時切り替え、ワイプ、またはミックスを用いることができるので、出力されるコンテンツの表現力や付加価値を上げることができる。ただし、ユーザによって切替方法としてワイプが選択されても、第1の映像の奥行きと第2の映像の奥行きとの差が所定の閾値以上である場合には、ワイプによる切替を禁止するようにしたので、切り替え中の映像を見た視聴者に対して違和感や目の負担を与えてしまうことを軽減できる。
なお、ここではワイプを例に挙げたが、単なるワイプ以外に、画面上で2つの映像の領域が分かれる切替効果の場合は、同じような処理の対象になる。デジタル特殊効果装置を用いた場合も同様である。
視差の計測は常時行わせることが可能であるので、常時、現在ワイプが可能な状態であるかを、操作手段に設ける表示器に表示するようにしてもよい。
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図8は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
このコンピュータ100において、CPU(Central Processing Unit)101,ROM(Read Only Memory)102,RAM(Random Access Memory)103は、バス104により相互に接続されている。
バス104には、さらに、入出力インタフェース105が接続されている。入出力インタフェース105には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部106、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部107、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部108、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部109、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111を駆動するドライブ110が接続されている。
以上のように構成されるコンピュータ100では、CPU101が、例えば、記憶部108に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース105およびバス104を介して、RAM103にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
また、プログラムは、1台のコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
10 3D映像編集装置, 11 操作入力部, 12 制御部, 13 スイッチャ, 14 3D映像処理部, 21 マトリクススイッチ, 22 切替方法選択スイッチ, 23 フェーダレバー, 24 オートフェーダスイッチ, 31 補助出力部, 32 入力選択部, 41 SDI入力ライン, 42 補助出力ライン, 43 ビデオ加工部, 44 加工用バス, 45 入力バス, 46 予備入力バス, 47 キー画像加工部, 48 ビデオ加工部, 49 合成部, 51 視差計測部, 52 比較部, 53 フレームメモリ, 54 画像処理部, 100 コンピュータ, 101 CPU

Claims (7)

  1. 3D(dimensional)映像を編集する画像処理装置において、
    複数の切替方法のいずれかにより、編集結果として採用する映像を、第1の3D映像から第2の3D映像に切り替える切替手段と、
    3D映像における視差を計測し、計測した視差に基づいて得られる奥行きを算出する視差計測手段と、
    前記第1の3D映像に対して算出された第1の奥行きと、前記第1の3D映像とは異なる前記第2の3D映像に対して算出された第2の奥行きとの差を所定の閾値を比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に応じて、前記切替手段の動作を制限する制限手段と
    を含む画像処理装置。
  2. 前記複数の切替方法には、少なくともワイプが含まれ、
    前記制限手段は、前記第1の奥行きと前記第2の奥行きとの差が所定の閾値よりも大きい場合、前記切替手段を制御して、前記ワイプによる前記第1の3D映像から前記第2の3D映像への切り替えを禁止する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1および第2の3D映像を静止画として保持する保持手段を
    さらに含み、
    前記切替手段は、前記第1の3D映像から前記第2の3D映像に切り替える期間、編集結果として採用する映像に、保持されている前記静止画を用いる
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記複数の切替方法には、少なくともワイプ、瞬時切替、およびミックスが含まれる
    請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記制限手段は、前記第1の奥行きと前記第2の奥行きとの差が所定の閾値よりも大きい場合、前記切替手段を制御して、前記ワイプ以外の切替方法により、前記第1の3D映像から前記第2の3D映像への切り替えを実行させる
    請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 3D(dimensional)映像を編集する画像処理装置の画像処理方法において、
    前記画像処理装置による、
    3D映像における視差を計測し、計測した視差に基づいて得られる奥行きを算出する視差計測ステップと、
    第1の3D映像に対して算出された第1の奥行きと、前記第1の3D映像とは異なる第2の3D映像に対して算出された第2の奥行きとの差を所定の閾値を比較する比較ステップと、
    前記比較ステップの比較結果に応じて、複数の切替方法のいずれかにより、編集結果として採用する映像を、前記第1の3D映像から前記第2の3D映像に切り替える動作を制限する制限ステップと
    を含む画像処理方法。
  7. コンピュータを、
    複数の切替方法のいずれかにより、編集結果として採用する映像を、第1の3D(dimensional)映像から第2の3D映像に切り替える切替手段と、
    3D映像における視差を計測し、計測した視差に基づいて得られる奥行きを算出する視差計測手段と、
    前記第1の3D映像に対して算出された第1の奥行きと、前記第1の3D映像とは異なる前記第2の3D映像に対して算出された第2の奥行きとの差を所定の閾値を比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に応じて、前記切替手段の動作を制限する制限手段と
    して機能させるプログラム。
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