JP2011222687A - 太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温で成膜可能で光透過性と耐久性に優れた透明導電膜を備えた高効率の薄膜太陽電池を提供する。
【解決手段】透光性絶縁基板の上に、少なくとも透明導電膜からなる表面電極層と、シリコン薄膜を含む光電変換層とが、この順に積層され、透明導電膜が、亜鉛と、元素M(Mはアルミニウムおよび/またはガリウム)、チタン及び酸素から構成され、かつ元素の原子比が、
(M+Ti)/(Zn+M+Ti)=0.004〜0.06
M/(Zn+M+Ti)=0.002〜0.058
Ti/(Zn+M+Ti)=0.002〜0.058
であることを特徴とする太陽電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコンを含む光電変換層を具備する太陽電池に関し、特に透光性絶縁基板上に、透明導電膜からなる表面電極層、光電変換層が積層されている薄膜太陽電池に関する。
石油等の化石燃料の代替エネルギー源として太陽電池が注目されている。この太陽電池の基本構造は、p型とn型の半導体を接合したpn接合型ダイオード(フォトダイオード)と同じであり、主に、接合部の材料によって、シリコン系、化合物系、有機系の太陽電池に分類される。動作原理は、発光ダイオードと逆の過程を通じて電子に光のエネルギーを吸収(光励起)させることにあり、半導体の性質を利用して、エネルギーを持った電子を直接的に電力として取り出すという光起電力効果を利用したデバイスである。
工業的には、透光性絶縁基板の上に、透明導電膜からなる表面電極層と、モノシランガスのグロー放電等のプラズマプロセスで形成される非晶質シリコン半導体、多結晶シリコン半導体、微結晶シリコン半導体等のシリコンを主成分とする薄膜半導体を有する光電変換層と、透明導電膜からなるバリア層と、裏面金属電極層とを順次積層することにより製造される。このようにして得られる太陽電池は、薄膜太陽電池とも言われ、大面積化が容易であるため、低コストで得られる。
このような太陽電池の効率向上のためには、光電変換層に入射する光の量が多いことが望ましい。そのため、表面電極には、広い波長領域において高い透過率を有するアルミニウム、ガリウム、ホウ素を添加した酸化亜鉛膜が用いられている。例えば、特許文献1にはガリウムを添加した酸化亜鉛膜、特許文献2にはホウ素を添加した酸化亜鉛膜を用いた例が開示されている。
特開2003−204071号公報 特開2008−282738号公報
しかしながら、太陽電池の変換効率向上のためには、光電変換層に入射する光の量をより一層向上させることが望まれている。また、その製造プロセスは、装置や周辺部材の耐熱性に関する制約を減らすため、より低温でのプロセスが求められている。さらには、太陽電池は過酷な環境下で使用されることから、高い性能安定性が要求され、特に太陽電池を構成する各部材の耐久性を高めることが要求されている。
本発明は、このような背景に鑑み、シリコンを含む光電変換層を具備する太陽電池において、透光性絶縁基板と光電変換層との間に、表面電極層として、比較的低いプロセス温度で成膜可能であり、光透過性と耐久性に優れた新規な透明導電膜を備える高効率の薄膜太陽電池を提供することを目的とする。
このような背景に鑑み、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、透光性絶縁基板の上に、透明導電膜からなる表面電極層と、シリコンを含む薄膜からなる光電変換層が積層されて形成されている太陽電池において、透明導電膜が、亜鉛、元素M(Mはアルミニウムおよび/またはガリウム)、チタン及び酸素から構成される太陽電池は、高効率化することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、透光性絶縁基板の上に、少なくとも透明導電膜からなる表面電極層と、シリコンを含む薄膜からなる光電変換層とが、この順に積層され、透明導電膜が、亜鉛と、元素M(Mはアルミニウムおよび/またはガリウム)、チタン及び酸素から構成され、かつ元素の原子比が、
(M+Ti)/(Zn+M+Ti)=0.001〜0.2
であることを特徴とする太陽電池である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の太陽電池は、透光性絶縁基板の上に、少なくとも透明導電膜からなる表面電極層と、シリコンを含む薄膜からなる光電変換層とが、この順序に積層されたものである。表面電極層と光電変換層とは直接接して積層されてもよく、また間に他の層を介して積層されてもよい。この太陽電池は、透明導電膜からなるバリア層および/または裏面金属電極層がさらに積層されていてもよい。
本発明では、当該表面電極層を構成する透明導電膜が、亜鉛と、元素M(Mはアルミニウムおよび/またはガリウム)、チタン及び酸素から構成され、かつ元素の原子比が、
(M+Ti)/(Zn+M+Ti)=0.001〜0.2
である。これによって、良好な光透過性と耐久性を兼ね備えた太陽電池とすることができる。
好ましくは、透明導電膜を構成する元素の原子比が、
(M+Ti)/(Zn+M+Ti)=0.004〜0.06
M/(Zn+M+Ti)=0.002〜0.058
Ti/(Zn+M+Ti)=0.002〜0.058
である。これによって、一層良好な光透過性と耐久性を兼ね備えた太陽電池とすることができる。
さらに好ましくは、(M+Ti)/(Zn+M+Ti)は0.005〜0.055である。
これによって、さらに良好な光透過性と耐久性を兼ね備えた太陽電池とすることができる。
なお、本発明においては、この透明導電膜への不可避的な微量の不純物の混入は問わない。
表面電極層を構成する透明導電膜は、Cuを線源とするX線回折パターン(XRD)の2Θ=30〜40°の範囲内に検出される回折ピークが、六方晶系ウルツ型構造に帰属される(100)面、(002)面、(101)面の少なくとも1つの面の回折ピークであることが好ましい。これにより、抵抗率が低く、可視光域だけでなく赤外領域においても光透過性に優れ、かつ耐久性に優れる膜となり、ひいては良好な光透過性と耐久性を兼ね備えた太陽電池とすることができる。
さらに、この透明導電膜は、Cuを線源とするXRDの2Θ=30〜40°の範囲内に検出される回折ピークにおいて、六方晶系ウルツ型構造に帰属される(100)面、(002)面、(101)面の回折ピークの積分強度をそれぞれI(100)、I(002)、I(101)としたときに、
(002)/(I(100)+I(002)+I(101))≧0.9
であることがより好ましい。この範囲を下回ると、抵抗が増加し、耐久性が悪化することがあるので好ましくない。この範囲の上限は1で、X線的に(002)面の回折ピークのみが観察されていることを示している。このようにすることにより、より一層良好な光透過性と耐久性を兼ね備えた太陽電池とすることができる。
なお表面電極層を構成する透明導電膜は、適当なシート抵抗となるよう調整して用いる。シート抵抗の調整は、透明導電膜の膜厚を制御することで可能であるが、生産性を考慮すると膜厚1μm以下で所望のシート抵抗が得られることが好ましい。
また、多接合型の光電変換層を有する太陽電池は、波長800nm以上の長波長域の光も有効に光電変換される。そのため、長波長域の光損失を抑制することが好ましく、長波長域が高透過率であることが好ましい。このようにすることにより、多接合型太陽電池のような長波長域の光エネルギーを有効利用する場合に、高い光電変換効率が実現できる。
本発明の表面電極層を構成する透明導電膜は、低温成膜により低い抵抗と高い透過率、かつ高い耐久性を同時に兼ね備えたものが得られるため、変換効率の高い太陽電池を製造することができる。
本発明の太陽電池は、透光性絶縁基板の上に、透明導電膜からなる表面電極層と、シリコンを含む薄膜からなる光電変換層とが積層されている。太陽光は、透光性絶縁膜基板および表面電極層を通過して光電変換層に入り、一部は通過する。通過光は裏面金属電極層やバリア層を用いた場合はそれらの層で反射し、再び光電変換層に入る。光電変換層に入った太陽光は電気エネルギーに変換される。
透光性絶縁基板には、各種ガラス基板、透明樹脂基板、フィルム等を使用の目的に合わせて適宜選択することができる。
本発明の太陽電池において、シリコンを含む薄膜からなる光電変換層には、アモルファスシリコン系薄膜で形成された層、微結晶シリコン系薄膜で形成された層、アモルファスシリコン系薄膜と微結晶シリコン系薄膜等の各種結晶シリコン薄膜の複数の光電変換層を積層して形成された多接合型タイプ等が適用できる。ここで、複数の光電変換層を積層して形成された多接合型タイプとは、利用波長の異なる光電変換層を複数積層させたものであり、アモルファスシリコン系薄膜としては、a−Siの他に、a−Si:H、a−SiC、a−SiGe、a−SiN、a−SiSn等が含まれ、これらの中で組成の異なる2種類以上のアモルファスシリコン系薄膜が積層されていてもよい。さらには、単結晶シリコン、または多結晶シリコンも組み合わせて複数積層した光電変換層として用いてもよい。
本発明の太陽電池は、さらにバリア層および/または裏面金属層が順次積層されてもよい。バリア層には透明性の高い材料が用いられるが、裏面側に上記金属電極が配置、形成されてもよいことから、表面電極ほどの低い抵抗は要求されていない。しかしながら、バリア層の抵抗が高すぎると、その影響が無視できないため、広い波長領域において、高い透過率を有するアルミニウムを添加した酸化亜鉛膜、ガリウムを添加した酸化亜鉛膜、ホウ素を添加した酸化亜鉛膜、錫、ガリウム、チタン、モリブデン、セリウム等を添加した酸化インジウム膜、アンチモンやフッ素を添加した酸化錫膜等を用いることが好ましい。また、本発明の太陽電池における表面電極層の透明導電膜を用いることも可能である。
本発明の太陽電池の裏面金属電極層には、Al、Ni、Cr、Ag等の金属電極が一般的に用いられる。
また本発明の太陽電池は、裏面金属電極層を有し、それが表面電極と同様に光透過性を有する電極とすることにより、シリコン薄膜を含む光電変換層の両面から受光できるタイプとすることもできる。裏面金属電極層を光透過性を有する膜とするには、単純に膜厚を薄くする方法の他に、表面電極や前記したバリア層として用いることの可能なアルミニウムを添加した酸化亜鉛膜やガリウムを添加した酸化亜鉛膜、ホウ素を添加した酸化亜鉛膜、錫、ガリウム、チタン、モリブデン、セリウム等を添加した酸化インジウム膜、アンチモンやフッ素を添加した酸化錫膜、本発明の表面電極層の透明導電膜を用いてもよい。
また本発明の太陽電池は、他の種類の太陽電池と組み合わせたスタック型として用いてもよい。この場合、他の太陽電池は、シリコン系の太陽電池に限定されるものではなく、化合物系、有機薄膜系や色素増感等の太陽電池を適用することができる。
本発明の表面電極層を構成する透明導電膜について、以下に説明する。その成膜方法には、スパッタリング法、イオンプレーティング法、PLD法等のPVD法や熱CVD法、MOCVD法等のCVD法、噴霧熱分解法やスピンコート法等の塗布法等が例示できる。中でも大面積に均一な膜厚で成膜可能である点で、スパッタリングターゲットを用いたスパッタリング法がよく採用され、DCスパッタリング法、RFスパッタリング法、ACスパッタリング法、DCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法等が適宜選択できる。特に、大面積に均一に、かつ高速成膜可能な点でDCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法が好ましい。
スパッタリング法で成膜する際の基板の温度は特に限定されるものではないが、その基板の耐熱性に影響される。例えば、無アルカリガラスを基板とした場合には通常250℃以下、樹脂製のフィルムを基板とした場合は、通常150℃以下が好ましい。もちろん、石英、セラミックス、金属等の耐熱性に優れた基材を用いる場合には、それ以上の温度で成膜することも可能である。しかしながら、本発明の太陽電池では、表面電極層を構成する透明導電膜を200℃以下の低温で成膜した場合でも抵抗が低く、光透過性に優れた膜が得られるため、光電変換効率を大きく改善することができる。このため、スパッタリング装置を構成する材料への制約が小さくなり、構成材料の熱変形の低減や安価な材料を用いた装置設計が可能となる等、プロセスメリットが大きい。なお、スパッタリング時の基板温度の下限には特に限定はないが、通常100℃以上が好ましい。
スパッタリング時の雰囲気ガスは、通常、不活性ガス、例えばアルゴンガスを用いる。必要に応じて、酸素ガス、窒素ガス、水素ガス等を用いてもよい。
用いるスパッタリングターゲットは、以下のように複合酸化物焼結体を作製し、それを用いて製造することが好ましい。
すなわちその製造工程は、(1)亜鉛化合物の粉末とそれ以外の化合物粉末を所定の原子比となるように混合して成形用粉末を調整する工程、(2)当該成形用の粉末を成形して成形体を作製する工程、(3)当該成形体を焼成して焼結体を作製する工程、とを含む。
(1)粉末調整工程
各元素の原料粉末は特に限定されるものではなく、例えば、金属酸化物粉末、金属水酸化物粉末、塩化物、硝酸塩、炭酸塩等の金属塩粉末、金属アルコキシド等を用いることが可能であるが、取扱性を考慮すると金属酸化物粉末が好ましい。なお、本発明においては、金属酸化物粉末以外を用いた場合に、粉末をあらかじめ大気中等の酸化性雰囲気で加熱処理等を施して金属酸化物粉末として用いても同様の効果を奏するが、加熱処理等の操作が工程に含まれ煩雑となるため、原料粉末として金属酸化物粉末を用いることが好ましい。
以下、原料粉末に金属酸化物粉末を用いた場合を中心に説明する。原料粉末の金属酸化物粉末の粒径は、微細である方が混合状態の均質性、焼結性に優れる。そのため通常は1次粒子径として10μm以下の粉末が好ましく用いられ、特に1μm以下の粉末が好ましく用いられる。亜鉛以外の他の元素の粉末は、酸化亜鉛粉末の1次粒子径よりも小さい1次粒子径を有する酸化物粉末を用いることが好ましい。酸化亜鉛粉末の1次粒子径の方が小さいまたは同等であると、混合状態の均質性が劣る恐れがある。
また平均粒径については、酸化亜鉛粉末の平均粒径が亜鉛以外の他の金属酸化物粉末の平均粒径よりも大きいことが好ましい。これにより、原料粉末を均質に混合することができ、微細な平均粒径を有する粒子からなる本発明の複合酸化物焼結体を得ることができる。
さらに、酸化亜鉛粉末と亜鉛以外の金属酸化物粉末のBET比表面積は、取扱性を考慮すると3〜20m/gであることが好ましく、これにより本発明の複合酸化物焼結体を得ることが容易となる。BET値が3m/gよりも小さい粉末の場合は、粉砕処理を行ってBET値が3〜20m/gの粉末としてから用いることが好ましい。またBET値が20m/gよりも大きい粉末を使用することも可能であるが、粉末が嵩高くなるため、取り扱い性を改善するためにあらかじめ粉末の圧密処理等を行うことが好ましい。
また、酸化亜鉛粉末及び亜鉛以外の金属酸化物粉末(即ちアルミニウム、ガリウム、チタンの各酸化物粉末)のBET比表面積から求められる比表面積径をそれぞれDbz、Dba、Dbg、Dbtとし、それぞれの粉末の平均粒径をDsz、Dsa、Dsg、DstとしたときのDsz/Dbz、Dsa/Dba、Dsg/Dbg、Dst/Dbtの値がそれぞれ1以上50未満であることが好ましい。このような粉末特性であることにより、本発明の複合酸化物焼結体を好適に得ることができる。ここで比表面積径は、各粉末の1次粒子を球形と仮定し、下式により求めることができる。式中、SはBET比表面積(単位はm/g)を示す。
bz=6/(S×5.68)
ba=6/(S×3.99)
bg=6/(S×5.88)
bt=6/(S×4.2)
なおそれぞれの粉末の平均粒径は、COULTER LS130(COULTER ELECTRONICS社製)を用い、蒸留水中、液体モジュールで測定した。測定値は体積基準である。
これらの粉末の混合方法は特に限定されるものではないが、ジルコニア、アルミナ、ナイロン樹脂等のボールやビーズを用いた乾式、湿式のメディア撹拌型ミルやメディアレスの容器回転式混合、機械撹拌式混合等の混合方法が例示される。具体的には、ボールミル、ビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル、V型混合機、パドル式混合機、二軸遊星撹拌式混合機等が挙げられる。
また、粉末の混合と同時に粉砕が行われるが、粉砕後の粉末粒径は微細であるほど好ましく、特に湿式法で行うと混合の均質性、高分散化、微細化が簡便に、かつ好適に行えるのでより一層好ましい。このとき、ボールミルやビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル等を湿式法で行った場合には、粉砕後のスラリーを乾燥する必要がある。この乾燥方法は特に限定されるものではないが、例えば、濾過乾燥、流動層乾燥、噴霧乾燥等が例示できる。
なお、酸化物以外の粉末を混合する場合は、混合後に500〜1200℃で仮焼し、得られた仮焼粉末を粉砕して用いることが好ましい。これにより、次の成形工程で成形、焼成した場合の割れ、欠け等の破損を一層抑制することができる。
各原料粉末の純度は、通常99%以上、好ましくは99.9%以上、より好ましくは99.99%以上である。純度が低いと、不純物により、本発明の複合酸化物焼結体を用いたスパッタリングターゲットで形成された透明導電膜の特性に悪影響が出る恐れあるからである。
これらの原料の配合は、得られる複合酸化物焼結体を構成する元素の原子比に反映されるため、亜鉛、元素M、チタンの原子比が、
(M+Ti)/(Zn+M+Ti)=0.001〜0.2
となるように原料を混合する。
好ましくは
(M+Ti)/(Zn+M+Ti)=0.004〜0.06
M/(Zn+M+Ti)=0.002〜0.058
Ti/(Zn+M+Ti)=0.002〜0.058
となるように、更に好ましくは(M+Ti)/(Zn+M+Ti)=0.005〜0.055となるように原料を混合する。
このようにして得られた混合粉末(仮焼した場合には仮焼した混合粉末)は、成形前に1次粒径を1μm以下とすることが好ましく、特に仮焼した場合に好ましい。更に好ましくは造粒するとよい。これにより、成形時の流動性を高めることが可能となり、生産性に優れる。造粒方法は、特に限定されるものではないが、噴霧乾燥造粒、転動造粒等を例示することができ、通常、平均粒径が数μm〜1000μmの造粒粉末として使用される。
(2)成形工程
成形方法は、金属酸化物の混合粉末(仮焼した場合には仮焼した混合粉末)を目的とした形状に成形できれば特に限定されるものではない。プレス成形法、鋳込成形法、射出成形法等が例示できる。成形圧力はクラック等の発生がなく、取り扱いが可能な成形体が得られれば特に限定されるものではないが、比較的高い成形圧力で、例えばプレス成形の場合、500kg/cm〜3.0ton/cmで成形すると、本発明の複合酸化物焼結体において、元素Mの酸化物粒子や酸化チタン粒子が存在しないものが得られやすく、また相対密度80%以上のものが得られやすい。また成形密度は可能な限り高めた方が好ましい。そのために冷間静水圧(CIP)成形等の方法を用いることも可能である。なお、成形処理に際しては、ポリビニルアルコール、アクリル系ポリマー、メチルセルロース、ワックス類、オレイン酸等の成形助剤を用いても良い。
(3)焼成工程
次に得られた成形体を600〜1500℃で焼成する。この温度範囲で焼成することにより、微細な平均粒径を有する粒子から成る複合酸化物焼結体を得ることが可能である。特に酸化亜鉛系複合酸化物特有の揮発消失が抑制され、かつ焼結密度を高められる点から、焼成温度は800〜1400℃の範囲がより好ましい。また焼成温度を800〜1400℃とすると、元素Mの酸化物粒子や酸化チタン粒子が存在しないものが得られやすく、また相対密度80%以上のものが得られやすい。
また成形時に成形助剤を用いた場合には、加熱時の割れ等の破損を防止する観点から、焼成前に脱脂工程を付加することが好ましい。
本発明によれば、複合酸化物焼結体を構成する粒子の平均粒径を前記のように制御することにより、高い焼結密度が得られ、ターゲットとして用いたときにスパッタリング中の異常放電現象を著しく抑制することが可能である。
焼成時間は特に限定されるものではなく、焼成温度との兼ね合いにもよるが、通常1〜48時間である。好ましくは3〜24時間である。これは、本発明の複合酸化物焼結体中の均質性を確保するためであり、24時間より長時間の保持でも均質性を確保することは可能であるが、生産性への影響を考慮すると24時間以下で十分である。さらに微細な平均粒径を有する粒子から成る複合酸化物焼結体を得るためには3〜10時間であることが特に好ましい。
昇温速度は特に限定されるものではないが、800℃以上の温度域では50℃/h以下であることがより好ましい。これは、本発明の複合酸化物焼結体中の均質性を確保するためである。
焼成雰囲気は特に限定されるものではないが、例えば、大気中、酸素中、不活性ガス雰囲気中等が適宜選択されるが、大気よりも低酸素濃度の雰囲気とすることがより好ましい。これは、本発明の複合酸化物焼結体中に酸素欠陥を導入しやすくなり、そのため、複合酸化物焼結体の抵抗率が低下して異常放電を一層低減することが可能となるためである。また、焼成時の圧力も特に限定されるものではなく、常圧以外に加圧、減圧状態での焼成も可能である。熱間静水圧(HIP)法での焼成も可能である。
なお、(2)成形工程と(3)焼成工程を同時に行うこともできる。即ち、粉末調整工程で調整した粉末を成形用の型に充填して焼成するホットプレス法や、同粉末を高温で溶融、噴射して所定の形状とする方法等により作製することも可能である。
得られた複合酸化物焼結体は以下に示すようにしてとする。スパッタリングターゲットとする。
すなわち、複合酸化物焼結体をそのままスパッタリングターゲットとして用いても良く、複合酸化物焼結体を所定の形状に加工してスパッタリングターゲットとして用いても良い。
このとき、スパッタリングターゲットは、スパッタリング面の表面粗さが中心線平均粗さ(Ra)で3μm以下であることが好ましく、2μm以下であることがより好ましい。これにより、表面電極層の透明導電膜をする際に異常放電の回数を一層抑制することが可能となり、安定した成膜を実現する。中心線平均粗さは、複合酸化物焼結体のスパッタリング面を番手を変えた砥石等で機械加工する方法、サンドブラスト等で噴射加工する方法等により調整することが可能である。また中心線平均粗さは、例えば測定面を表面性状測定装置で評価することにより求めることができる。
このようなスパッタリングターゲットを用いたスパッタリング法により、透明導電膜が得られる。
この透明導電膜は、太陽電池として積層したときに光電変換層側となる面を表面処理することが好ましい。この表面処理は、表面凹凸(テクスチャ)を付与するために行うものである。
表面処理としては、ドライエッチングおよびウェットエッチング等を好適に用いることができるが、好ましくはウェットエッチングである。ウェットエッチングには無機酸(硫酸、塩酸、硝酸、リン酸など)および有機酸(酢酸、シュウ酸、酪酸、クエン酸など)等の酸、アルカリ(アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物など)、または多種類の酸を混合したもの、多種類のアルカリを混合したものを用いることができ、膜表面に接触させればよい。中でも水素イオン濃度を0.001〜0.3mol/lとした酸を用いることが好ましく、酸の種類としては塩酸を用いることがさらに好ましい。加えて、塩酸を用いる場合、エッチング液の温度は室温〜沸点未満で行うことができるが、特に40℃〜50℃であることが好ましい。これは、酸化亜鉛系膜の(002)面方向のエッチング速度とその他の結晶面のエッチング速度との差が大きくなるため光散乱に適したテクスチャ形状を形成しやすいためである。
特にこのようにエッチングした場合には、テクスチャの形状が凹型レンズ状になり、膜を通過する光を屈折させる小型レンズとして作用するため、光散乱能が極めて高くなり、太陽電池として一層有用なものとなる。すなわち、これにより、入射した太陽光をより一層効率よく光電変換層で利用することが可能となる。
本発明の太陽電池では、表面電極層を構成する透明導電膜が亜鉛と、元素M(Mはアルミニウムおよび/またはガリウム)、チタン及び酸素から構成され、各元素が所定の組成比で含有される酸化亜鉛系の膜である。この膜は、例えば、200℃以下という低温で形成した場合でも、優れた光透過性を発揮する。また、耐久性の厚さ依存性が小さく、抵抗、透過率、耐久性を任意に調整することが可能であり、太陽光を光電変換層に効果的に入射させることができ、かつ、太陽電池の曲線因子の減少を防ぐ効果が大きいため、光電変換効率が極めて高く、信頼性の高い太陽電池を実現することができる。
本発明の実施例で作製した太陽電池の要部断面図である。
本発明を実施例と比較例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(太陽電池の作製と評価方法)
まず、透光性絶縁基板(1)として表面が平滑な無アルカリガラス基板を用い、その主面上にマグネトロンスパッタリング法により表面電極層(2)の透明導電膜を形成し、その表面処理を行った。得られた透明導電膜の特性を表1,2に示す。
表面電極層(2)の上にa−Si:H膜をプラズマCVD法で成膜することにより、p−i−n接合を有する光電変換層(3)を積層した。次に、バリア層(4)として、マグネトロンスパッタリング法により、アルミニウムを添加した酸化亜鉛膜を厚さ50nmで形成した。最後に、裏面電極層(5)として、マグネトロンスパッタリング法により、Agを厚さ約300nmで形成した。以上の手順により、透光性絶縁基板(1)側から光を入射するスーパーストレート型の薄膜シリコン太陽電池を作製した。
得られた太陽電池にソーラーシミュレータでAM1.5(100mW/cm)の光を照射したときの電流−電圧特性を測定し、短絡電流、開放電圧、曲線因子、及び光電変換効率を評価し、相対比較した。
ここで、光照射時において、両電極を短絡したときの電流を短絡電流、両電極を開放したときの出力電圧を開放電圧と言い、短絡電流を有効受光面積で割ったものを短絡電流密度と言う。短絡電流と開放電圧の積がこの太陽電池における理想的に取り出せる電力値であり、その値に対して、実際に取り出し得る電力の比を表すのが曲線因子(FF)である。したがって、短絡電流、開放電圧、曲線因子、変換効率の値が大きい方が太陽電池において優れた特性を有していることになる。
それぞれの結果は、従来より用いられているアルミニウムを添加した酸化亜鉛膜の場合の比較例1で得られた値を1.00とし、相対値に換算して表1に示す。
(焼結体の製造方法)
市販の無アルカリガラスに焼結密度99%以上のスパッタリングターゲットを用いたマグネトロンスパッタリング法により、表1に示す表面電極層を形成した。
ここでスパッタリングターゲットは以下のようにして作製した。
用いた原料粉末の物性は以下の通りである。
酸化亜鉛粉末:純度99.8%、BET比表面積4m/g、平均粒径Dsz2.4μm。
酸化アルミニウム粉末:純度99.99%、BET比表面積14m/g、平均粒径Dsa1.6μm。
酸化ガリウム粉末:純度99.99%、BET比表面積8m/g、平均粒径Dsg1.8μm。
酸化チタン粉末:純度99.9%、BET比表面積6.5m/g、平均粒径Dst2.2μm。
なお原料粉末は以下のようにして評価した。
(BET比表面積)
MONOSORB(米国QUANTACHROME社製)を用い、BET式1点法により測定した。
(粉末の平均粒径)
COULTER LS130(COULTER ELECTRONICS社製)を用い、蒸留水中、液体モジュールで測定した。測定値は体積基準である。
(実施例1)
亜鉛、アルミニウム、チタンの原子数の比が表に記載の値となるように、酸化亜鉛粉末、酸化アルミニウム粉末及び酸化チタン粉末を湿式ビーズミルで混合、粉砕し、乾燥した後、直径150mmの金型に充填し、300kg/cmで一軸成形し、次いで3.0ton/cmでCIP成形した。得られた成形体を昇温速度50℃/h、降温速度100℃/h、焼成温度1100℃、保持時間3時間、窒素中の条件で焼成して、複合酸化物焼結体を得た。
(実施例2)
亜鉛、アルミニウム、チタンの原子数の比が表に記載の値となるようにし、かつ焼成温度を1200℃とした以外は実施例1と同様にして複合酸化物焼結体を得た。
(実施例3)
亜鉛、アルミニウム、チタンの原子数の比が表に記載の値となるようにし、かつ焼成温度を1400℃とした以外は実施例1と同様にして複合酸化物焼結体を得た。
(実施例4)
亜鉛、アルミニウム、チタンの原子数の比が表に記載の値となるようにし、かつ焼成温度を1300℃とした以外は実施例1と同様にして複合酸化物焼結体を得た。
(実施例5)
亜鉛、アルミニウム、チタンの原子数の比が表に記載の値となるようにし、かつ焼成温度を1400℃とした以外は実施例1と同様にして複合酸化物焼結体を得た。
(実施例6〜7)
亜鉛、アルミニウム、ガリウム、チタンの原子数の比が表に記載の値となるように酸化亜鉛粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化ガリウム粉末及び酸化チタン粉末を湿式ビーズミルで混合、粉砕し、乾燥した後、直径150mmの金型に充填し、300kg/cmで一軸成形し、次いで3.0ton/cmでCIP成形した。得られた成形体を昇温速度50℃/h、降温速度100℃/h、焼成温度1200℃、保持時間3時間、窒素中の条件で焼成して、複合酸化物焼結体を得た。
(比較例1〜2)
亜鉛、アルミニウムの原子数の比が表に記載の値となるように、酸化亜鉛粉末と酸化アルミニウム粉末を湿式ビーズミルで混合、粉砕し、乾燥した後、直径150mmの金型に充填し、300kg/cmで一軸成形し、次いで3.0ton/cmでCIP成形した。得られた成形体を昇温速度50℃/h、降温速度100℃/h、焼成温度1300℃、保持時間3時間、窒素中の条件で焼成して、複合酸化物焼結体を得た。
(比較例3〜4)
亜鉛、アルミニウム、チタンの原子数の比が表に記載の値となるようにし、かつ焼成温度1400℃とした以外は実施例1と同様にして、複合酸化物焼結体を得た。
(スパッタリングターゲットの製法)
作製した焼結体を所定の形状に加工してスパッタリングターゲットとして用いた。ターゲットのスパッタリング面となる面は、平面研削盤とダイヤモンド砥粒の砥石を用いて加工した。
(スパッタリングターゲットによるスパッタリング条件)
・装置 :DCマグネトロンスパッタリング装置(アルバック社製)
・磁界強度 :1000Gauss(ターゲット直上、水平成分)
・基板温度 :200℃
・到達真空度 :5×10−5Pa
・スパッタリングガス :アルゴン
・スパッタリングガス圧:0.5Pa
・DCパワー :300W
・膜厚 :1000nm。
(薄膜の組成)
ICP発光分光分析装置(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、ICP発光分光分析法により定量を行った。
(薄膜のX線回折試験)
測定条件は以下の通りである。
・X線源 :CuKα
・パワー :40kV、40mA
・走査速度 :1°/分。
(薄膜の透過率)
基板を含めた光透過率を分光光度計U−4100(日立製作所製)で測定し、波長400nmから800nmの透過率の平均値を可視光領域の透過率、波長800nmから1200nmの透過率の平均値を赤外領域の透過率とした。
(薄膜の耐久性)
薄膜試料を温度85℃、相対湿度85%の環境に連続的に曝し、抵抗率の変化を観察した。このとき、試験前後の抵抗率をそれぞれA、Bとしたときに、(B−A)/Aの値を%単位で求めて耐久性の指標とした。通常、この値は試験時間とともに増加傾向にあり、値が小さいほど耐久性が優れていることを示している。
(薄膜の抵抗率)
薄膜の抵抗率は、HL5500(日本バイオ・ラッド ラボラトリーズ社製)を用いて測定した。
形成した表面電極層(透明導電膜)の組成、結晶相、結晶構造、光学特性、電気特性、耐久性を評価した。また形成した透明導電膜の表面処理を塩酸溶液に浸漬する湿式エッチングで行った。すなわち、形成した表面電極層(透明導電膜)を水素イオン濃度が0.2mol/lの塩酸中(液温25℃)に30秒浸漬し、蒸留水で洗浄した後に乾燥した。
次に、表面処理後の表面電極層の光学特性としてヘイズ率を評価した。
(ヘイズ率)
光散乱能の指標としてヘイズ率(H)を評価した。ヘイズ率は、評価するサンプルを通過する光の中、サンプルによって散乱された光量を示すパラメータであり、この値が大きいと、そのサンプルの光散乱能が大きいことを意味し、一般的に光散乱を評価するパラメータとして用いられる。ここで、ヘイズ率は、サンプルの全透過率(Tt)と拡散透過率(Td)を用いて、下式により求めた。
H(%)=(Td(%)/Tt(%))×100
(ここで、Td=Tt−Tp 平行透過率:Tp(%))
測定は、分光光度計U−4100(日立ハイテクノロジー社製)で行った。
さらに、表面処理した表面電極層の上に、前述のように光電変換層、バリア層、裏面電極層を形成し、スーパーストレート型の太陽電池を作製した。
得られた太陽電池の特性を評価し、結果を表1,2に示す。
Figure 2011222687
表中、○は「回折ピーク有」、×は「回折ピーク無」をそれぞれ示す。表中の「六方晶系ウルツ型構造」は、Cuを線源とするXRDの2Θ=30〜40°の範囲内に検出される回折ピークが、六方晶系ウルツ型構造に帰属される(100)面、(002)面、(101)面の少なくとも1つの面の回折ピークであることを示す。
Figure 2011222687
以上の結果から、本発明の太陽電池は表面電極層にアルミニウムを添加した酸化亜鉛を用いた従来の太陽電池と比較して、高い変換効率がえられることが分かった。
1 透光性絶縁基板
2 表面電極層
3 光電変換層
4 バリア層
5 裏面金属電極層

Claims (4)

  1. 透光性絶縁基板の上に、少なくとも透明導電膜からなる表面電極層と、シリコンを含む薄膜からなる光電変換層とが、この順に積層され、透明導電膜が、亜鉛と、元素M(Mはアルミニウムおよび/またはガリウム)、チタン及び酸素から構成され、かつ元素の原子比が、
    (M+Ti)/(Zn+M+Ti)=0.001〜0.2
    であることを特徴とする太陽電池。
  2. 透明導電膜を構成する元素の原子比が、
    (M+Ti)/(Zn+M+Ti)=0.004〜0.06
    M/(Zn+M+Ti)=0.002〜0.058
    Ti/(Zn+M+Ti)=0.002〜0.058
    である請求項1に記載の太陽電池。
  3. 透明導電膜のCuを線源とするX線回折パターンの2Θ=30〜40°の範囲内に検出される回折ピークが、六方晶系ウルツ型構造に帰属される(100)面、(002)面、(101)面の少なくとも1つの面の回折ピークである請求項1または2に記載の太陽電池。
  4. 透明導電膜の、Cuを線源とするX線回折パターンの2Θ=30〜40°の範囲内に検出される回折ピークにおいて、六方晶系ウルツ型構造に帰属される(100)面、(002)面、(101)面の回折ピークの積分強度をそれぞれI(100)、I(002)、I(101)としたときに、
    (002)/(I(100)+I(002)+I(101))≧0.9
    である請求項3に記載の太陽電池。
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