JP2011222261A - バイオ燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料の酸化還元反応の進行に伴って生じる燃料溶液内の燃料濃度勾配やpH勾配、電極付近の温度変化による電池出力の低下を自動的に回復する機構を備えたバイオ燃料電池の提供。
【解決手段】電極1表面及び/又は電極1内部に、接触する燃料溶液3の特性変化に応答して可逆的に膨潤収縮する高分子ゲル2を有するバイオ燃料電池Aを提供する。バイオ燃料電池Aでは、高分子ゲル2が、接触する燃料溶液3の特性変化に応答して膨潤収縮することにより、燃料溶液3あるいは溶液中の物質の拡散性を高めたり、燃料溶液3を攪拌したりすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】電極1表面及び/又は電極1内部に、接触する燃料溶液3の特性変化に応答して可逆的に膨潤収縮する高分子ゲル2を有するバイオ燃料電池Aを提供する。バイオ燃料電池Aでは、高分子ゲル2が、接触する燃料溶液3の特性変化に応答して膨潤収縮することにより、燃料溶液3あるいは溶液中の物質の拡散性を高めたり、燃料溶液3を攪拌したりすることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、バイオ燃料電池に関する。より詳しくは、出力の低下を自動的に回復する機構を備えるバイオ燃料電池に関する。
近年、アノード又はカソードの少なくとも一方の電極上に触媒として酸化還元酵素を固定したバイオ燃料電池が開発されてきている。バイオ燃料電池では、グルコースやエタノールなどの通常の工業触媒では反応が困難な燃料から効率良く電子を取り出して高い容量を得ることができる。このため、バイオ燃料電池は、高容量でかつ安全性が高い次世代の燃料電池として期待されている。
例えば、グルコースを燃料とするバイオ燃料電池においては、図4に示すようにアノードでグルコースの酸化反応が進行し、カソードで酸素の還元反応が進行する。現在、グルコース及び酸素に限らず、種々の燃料を用いることが可能なバイオ燃料電池が開発されつつある。
本発明に関連して、近年、溶媒組成やpH、温度などの外部環境のわずかな変化に応答して、親・疎水性などの物理化学的特性が劇的に変化し、体積相転移を引き起こす刺激応答性ゲルが開発されてきている。
刺激応答性ゲルとして、特定の分子を認識して体積変化する分子応答性ゲルや、pHや温度に応答するイオン応答性ゲルや温度応答性ゲルなどが知られている。これらの刺激応答性ゲルの膨潤挙動は、(1)ゲルを構成しているポリマーと溶媒との親和性、(2)ポリマー鎖中の荷電基の状態、(3)ポリマー鎖を結んでいる架橋点の数などによって決定される。
分子応答性ゲルとしては、例えば、ゲルの可逆的架橋点として分子複合体を利用することによって、特定の分子を認識して膨潤収縮する分子応答性ゲルが開発されている。この分子応答性ゲルには、分子複合体の利用方法によって二種類のタイプのゲル(分子架橋ゲルと分子インプリントゲル)が合成されている(特許文献1〜4参照)。
分子架橋ゲルは、予め分子同士が相互作用した分子複合体をゲル網目に結合させたものである。分子架橋ゲルは、ターゲット分子が存在するとゲル網目に結合された分子複合体が解離することによって架橋点の数が減少し、その結果としてターゲット分子に応答して膨潤する。
分子インプリントゲルは、ターゲット分子と相互作用するリガンドを最適な配置に導入したものである。分子インプリントゲルは、一つのターゲット分子を複数のリガンドが認識して複合体形成し、それが架橋点として作用するためにターゲット分子に応答して収縮する。
分子架橋ゲルは、予め分子同士が相互作用した分子複合体をゲル網目に結合させたものである。分子架橋ゲルは、ターゲット分子が存在するとゲル網目に結合された分子複合体が解離することによって架橋点の数が減少し、その結果としてターゲット分子に応答して膨潤する。
分子インプリントゲルは、ターゲット分子と相互作用するリガンドを最適な配置に導入したものである。分子インプリントゲルは、一つのターゲット分子を複数のリガンドが認識して複合体形成し、それが架橋点として作用するためにターゲット分子に応答して収縮する。
また、イオン応答性ゲルとしては、分子内にカルボン酸、リン酸、スルホン酸、1級アミン、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム等のイオン性官能基を有するゲルが挙げられる(特許文献5参照)。イオン応答性ゲルは、イオン濃度(イオン強度)によって、ポリマーと溶媒との親和性やポリマー鎖中の荷電基の状態が変化することで膨潤収縮する。
温度応答性ゲルは、溶液状態においてある温度以下では均一に溶解した状態にあるが、ある温度以上では組成の異なる二相に相分離を起こす高分子化合物の架橋により得られる。温度応答性ゲルは、相転移温度以下で膨潤し、相転移温度以上で媒体を放出して急激に体積収縮する。近年では、ポリ乳酸とポリエチレングリコールから構成されるブロックポリマー型の生分解性温度応答性ポリマーも開発されている(非特許文献1参照)。
"Biodegradable block copolymers as injectable drug-delivery systems" Nature, 388, 860-862, 1997
バイオ燃料電池では、通常、グルコースや酸素等の燃料の電極への供給を、燃料溶液中の燃料の自然拡散に依存したパッシブ系が採用されている。これは、従来のバイオ燃料電池では、電池出力が小さく、電極へ燃料を効率的に供給するためのポンプなどを組み込むことが難しいためである。
電極への燃料供給を燃料の自然拡散に依存するパッシブ系のバイオ燃料電池では、燃料の酸化還元反応の進行に伴って電極付近の燃料濃度が電極遠位に比べて低くなり、燃料溶液内に燃料濃度の勾配が生じていた。また、パッシブ系のバイオ燃料電池では、電極上の酸化還元反応の進行に伴って、電極付近と電極遠位との間でpH勾配が生じたり、電極付近で温度変化が生じたりしていた。
このため、従来のバイオ燃料電池では、時間の経過とともに、電極に供給される燃料が減少したり、電極付近のpHや温度が偏ったりして、燃料の酸化還元反応の反応効率が低下し、電池出力が低下してしまう場合があった。また、パッシブ系のバイオ燃料電池では、最終的な燃料の利用効率(エネルギー効率)も低かった。
そこで、本発明は、燃料の酸化還元反応の進行に伴って生じる燃料溶液内の燃料濃度勾配やpH勾配、電極付近の温度変化による電池出力の低下を自動的に回復する機構を備えたバイオ燃料電池を提供することを主な目的とする。
上記課題解決のため、本発明は、電極表面及び/又は電極内部に、接触する燃料溶液の特性変化に応答して可逆的に膨潤収縮する高分子ゲルを有するバイオ燃料電池を提供する。
本発明に係るバイオ燃料電池では、高分子ゲルが、接触する燃料溶液の特性変化に応答して膨潤収縮することにより、燃料溶液あるいは溶液中の物質の拡散性を高めたり、燃料溶液を攪拌したりすることができる。
本発明に係るバイオ燃料電池において、前記電極は多孔質材料からなり、前記高分子ゲルが電極の孔内に存在することが好適であり、特に前記電極が炭素繊維の積層体からなり、前記高分子ゲルが炭素繊維間隙に存在することが好適である。
電極を炭素繊維の積層体から形成し、高分子ゲルを炭素繊維間隙に配設することで、接触する燃料溶液の特性変化に応答して膨潤収縮する高分子ゲルにより電極そのものも膨潤収縮させて、燃料溶液あるいは溶液中の物質の拡散性を高め、燃料溶液を攪拌することができる。
本発明に係るバイオ燃料電池において、前記特性変化は、前記燃料溶液の燃料濃度、イオン濃度あるいは温度から選択される一以上の変化とでき、前記高分子ゲルは、分子応答性ゲル、イオン応答性ゲルあるいは温度応答性ゲルから選択される一以上を適宜組み合わせて用いることができる。前記高分子ゲルは、具体的には、燃料存在条件で膨潤し燃料非存在条件で収縮する分子応答性ゲル、高pH条件で膨潤し低pH条件で収縮するプロトン応答性ゲル、高温条件で収縮し低温条件下で膨潤する温度応答性ゲルとできる。あるいは、前記高分子ゲルは、燃料存在条件で収縮し燃料非存在条件で膨潤する分子応答性ゲル、高pH条件で収縮し低pH条件で膨潤するプロトン応答性ゲル、高温条件で膨潤し低温条件下で収縮する温度応答性ゲルとしてもよい。
本発明に係るバイオ燃料電池では、高分子ゲルが、接触する燃料溶液の特性変化に応答して膨潤収縮することにより、燃料溶液あるいは溶液中の物質の拡散性を高めたり、燃料溶液を攪拌したりすることができる。
本発明に係るバイオ燃料電池において、前記電極は多孔質材料からなり、前記高分子ゲルが電極の孔内に存在することが好適であり、特に前記電極が炭素繊維の積層体からなり、前記高分子ゲルが炭素繊維間隙に存在することが好適である。
電極を炭素繊維の積層体から形成し、高分子ゲルを炭素繊維間隙に配設することで、接触する燃料溶液の特性変化に応答して膨潤収縮する高分子ゲルにより電極そのものも膨潤収縮させて、燃料溶液あるいは溶液中の物質の拡散性を高め、燃料溶液を攪拌することができる。
本発明に係るバイオ燃料電池において、前記特性変化は、前記燃料溶液の燃料濃度、イオン濃度あるいは温度から選択される一以上の変化とでき、前記高分子ゲルは、分子応答性ゲル、イオン応答性ゲルあるいは温度応答性ゲルから選択される一以上を適宜組み合わせて用いることができる。前記高分子ゲルは、具体的には、燃料存在条件で膨潤し燃料非存在条件で収縮する分子応答性ゲル、高pH条件で膨潤し低pH条件で収縮するプロトン応答性ゲル、高温条件で収縮し低温条件下で膨潤する温度応答性ゲルとできる。あるいは、前記高分子ゲルは、燃料存在条件で収縮し燃料非存在条件で膨潤する分子応答性ゲル、高pH条件で収縮し低pH条件で膨潤するプロトン応答性ゲル、高温条件で膨潤し低温条件下で収縮する温度応答性ゲルとしてもよい。
本発明により、燃料の酸化還元反応の進行に伴って生じる燃料溶液内の燃料濃度勾配やpH勾配、電極付近の温度変化による電池出力の低下を自動的に回復する機構を備えたバイオ燃料電池が提供される。
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第一実施形態
[燃料溶液]
[電極]
[集電体]
[プロトン伝導体]
[アノード酵素類]
[カソード酵素類]
[高分子ゲル]
[高分子ゲルの膨潤収縮挙動]
2.第二実施形態
[燃料溶液・集電体・プロトン伝導体・酵素類]
[電極]
[高分子ゲル]
[高分子ゲルの膨潤収縮挙動]
3.第三実施形態
[燃料溶液・集電体・プロトン伝導体・酵素類]
[電極]
[高分子ゲル]
[高分子ゲルの膨潤収縮挙動]
1.第一実施形態
[燃料溶液]
[電極]
[集電体]
[プロトン伝導体]
[アノード酵素類]
[カソード酵素類]
[高分子ゲル]
[高分子ゲルの膨潤収縮挙動]
2.第二実施形態
[燃料溶液・集電体・プロトン伝導体・酵素類]
[電極]
[高分子ゲル]
[高分子ゲルの膨潤収縮挙動]
3.第三実施形態
[燃料溶液・集電体・プロトン伝導体・酵素類]
[電極]
[高分子ゲル]
[高分子ゲルの膨潤収縮挙動]
1.第一実施形態
図1は、本発明の第一実施形態に係るバイオ燃料電池の構成と、このバイオ燃料電池に配設された高分子ゲルの膨潤収縮挙動を説明するための図である。図上段は、バイオ燃料電池の出力と高分子ゲルの収縮率の経時的変化を示すグラフである。また、図下段は、バイオ燃料電池の電極付近の構成と、高分子ゲルの膨潤収縮挙動を示す模式図である。
図1は、本発明の第一実施形態に係るバイオ燃料電池の構成と、このバイオ燃料電池に配設された高分子ゲルの膨潤収縮挙動を説明するための図である。図上段は、バイオ燃料電池の出力と高分子ゲルの収縮率の経時的変化を示すグラフである。また、図下段は、バイオ燃料電池の電極付近の構成と、高分子ゲルの膨潤収縮挙動を示す模式図である。
図中、符号Aで示すバイオ燃料電池は、電極1と、電極1の表面に配設された高分子ゲル2と、電極1に燃料を供給する燃料溶液3とを含んで構成される。バイオ燃料電池Aにおいて、燃料溶液3中の燃料は、高分子ゲル2を介して電極1に供給される。
[燃料溶液]
燃料溶液3は、バイオ燃料電池の燃料として使用可能な物質であって、電極1上の酸化還元酵素の基質となり得る物質を一以上含む液体であることが好ましい。
燃料として使用可能な物質は、例えば、糖、アルコール、アルデヒド、脂質又はタンパク質などが挙げられる。具体的には、グルコース、フルクトース、ソルボース等の糖類、メタノール、エタノール、プロパノール、グリセリン、ポリビニルアルコール等のアルコール類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド類、酢酸、蟻酸、ピルビン酸等の有機酸などが挙げられる。この他にも、脂肪類やタンパク質、これらの糖代謝の中間生成物である有機酸などが挙げられる。
燃料溶液3は、バイオ燃料電池の燃料として使用可能な物質であって、電極1上の酸化還元酵素の基質となり得る物質を一以上含む液体であることが好ましい。
燃料として使用可能な物質は、例えば、糖、アルコール、アルデヒド、脂質又はタンパク質などが挙げられる。具体的には、グルコース、フルクトース、ソルボース等の糖類、メタノール、エタノール、プロパノール、グリセリン、ポリビニルアルコール等のアルコール類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド類、酢酸、蟻酸、ピルビン酸等の有機酸などが挙げられる。この他にも、脂肪類やタンパク質、これらの糖代謝の中間生成物である有機酸などが挙げられる。
[電極]
電極1は、上述の物質の酸化反応により、電子を取り出す燃料極(負極)と、外部から供給される酸素の還元反応を行なう空気極(正極)とからなる。
負極(アノード)及び正極(カソード)の材料は、外部と電気的に接続可能な素材であれば特に限定されず、例えば、Pt、Ag、Au、Ru、Rh、Os、Nb、Mo、In、Ir、Zn、Mn、Fe、Co、Ti、V、Cr、Pd、Re、Ta、W、Zr、Ge、Hfなどの金属、アルメル、真ちゅう、ジュラルミン、青銅、ニッケリン、白金ロジウム、ハイパーコ、パーマロイ、パーメンダー、洋銀、リン青銅などの合金類、ポリアセチレン類などの導電性高分子、グラファイト、カーボンブラックなどの炭素材、HfB2、NbB、CrB2、B4Cなどのホウ化物、TiN、ZrNなどの窒化物、VSi2、NbSi2、MoSi2、TaSi2などのケイ化物、及びこれらの合材等を用いることができる。
電極1は、上述の物質の酸化反応により、電子を取り出す燃料極(負極)と、外部から供給される酸素の還元反応を行なう空気極(正極)とからなる。
負極(アノード)及び正極(カソード)の材料は、外部と電気的に接続可能な素材であれば特に限定されず、例えば、Pt、Ag、Au、Ru、Rh、Os、Nb、Mo、In、Ir、Zn、Mn、Fe、Co、Ti、V、Cr、Pd、Re、Ta、W、Zr、Ge、Hfなどの金属、アルメル、真ちゅう、ジュラルミン、青銅、ニッケリン、白金ロジウム、ハイパーコ、パーマロイ、パーメンダー、洋銀、リン青銅などの合金類、ポリアセチレン類などの導電性高分子、グラファイト、カーボンブラックなどの炭素材、HfB2、NbB、CrB2、B4Cなどのホウ化物、TiN、ZrNなどの窒化物、VSi2、NbSi2、MoSi2、TaSi2などのケイ化物、及びこれらの合材等を用いることができる。
[集電体]
アノード及びカソードには、電極1と同様の材料で形成され、アノードで放出された電子を外部回路を介してカソードに送り込むためのアノード集電体及びカソード集電体が接続される(図示省略)。
アノード及びカソードには、電極1と同様の材料で形成され、アノードで放出された電子を外部回路を介してカソードに送り込むためのアノード集電体及びカソード集電体が接続される(図示省略)。
[プロトン伝導体]
アノード及びカソードは、プロトン伝導体を介して配設される(図示省略)。プロトン伝導体に用いる材料は、電子伝導性がなく、且つ、H+の輸送が可能な電解質であれば特に限定されず、公知のあらゆる材料を選択して用いることができる。
アノード及びカソードは、プロトン伝導体を介して配設される(図示省略)。プロトン伝導体に用いる材料は、電子伝導性がなく、且つ、H+の輸送が可能な電解質であれば特に限定されず、公知のあらゆる材料を選択して用いることができる。
プロトン伝導体には、例えば、緩衝物質を含む電解質を用いることができる。緩衝物質としては、リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)やリン酸二水素カリウム(KH2PO4)などが生成するリン酸二水素イオン(H2PO4 -)、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(略称トリス)、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、カコジル酸、炭酸(H2CO3)、クエン酸水素イオン、N−(2−アセトアミド)イミノ二酢酸(ADA)、ピペラジン−N,N’−ビス(2−エタンスルホン酸)(PIPES)、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−3−プロパンスルホン酸(HEPPS)、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン(略称トリシン)、グリシルグリシン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(略称ビシン)、イミダゾール、トリアゾール、ピリジン誘導体、ビピリジン誘導体、イミダゾール誘導体(ヒスチジン、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、イミダゾール−2−カルボン酸エチル、イミダゾール−2−カルボキシアルデヒド、イミダゾール−4−カルボン酸、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸、イミダゾール−1−イル−酢酸、2−アセチルベンズイミダゾール、1−アセチルイミダゾール、N−アセチルイミダゾール、2−アミノベンズイミダゾール、N−(3−アミノプロピル) イミダゾール、5−アミノ−2−(トリフルオロメチル) ベンズイミダゾール、4−アザベンズイミダゾール、4−アザ−2−メルカプトベンズイミダゾール、ベンズイミダゾール、1−ベンジルイミダゾール、1−ブチルイミダゾール)などのイミダゾール環を含む化合物などを挙げることができる。また、固体電解質であるナフィオン類等も用いることができる。
[アノード酵素類]
電極1のアノード上の酸化酵素は、上述の物質の酸化反応を触媒し、電子を取り出すための酵素とされる。
このような酵素として、グルコースデヒドロゲナーゼ、グルコネート5デヒドロゲナーゼ、グルコネート2デヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、アルデヒドレダクターゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ、ラクテートデヒドロゲナーゼ、ヒドロキシパルベートレダクターゼ、グリセレートデヒドロゲナーゼ、フォルメートデヒドロゲナーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ガラクトースデヒドロゲナーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、グリセルアルデヒドー3リン酸デヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、スクロースデヒドロゲナーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ソルボースデヒドロゲナーゼ、ピルベートデヒドロゲナーゼ、イソシレートデヒドロゲナーゼ、2−オキソグルタレートデヒドロゲナーゼ、スクシネートデヒドロゲナーゼ、マレートデヒドロゲナーゼ、アシルーCoAデヒドロゲナーゼ、L-3-ヒドロキシアシルーCoAデヒドロゲナーゼ、3−ヒドロキシプロピオネートデヒドロゲナーゼ、3−ヒドロキシブチレートデヒドロゲナーゼ等が挙げられる。
電極1のアノード上の酸化酵素は、上述の物質の酸化反応を触媒し、電子を取り出すための酵素とされる。
このような酵素として、グルコースデヒドロゲナーゼ、グルコネート5デヒドロゲナーゼ、グルコネート2デヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、アルデヒドレダクターゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ、ラクテートデヒドロゲナーゼ、ヒドロキシパルベートレダクターゼ、グリセレートデヒドロゲナーゼ、フォルメートデヒドロゲナーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ガラクトースデヒドロゲナーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、グリセルアルデヒドー3リン酸デヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、スクロースデヒドロゲナーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ソルボースデヒドロゲナーゼ、ピルベートデヒドロゲナーゼ、イソシレートデヒドロゲナーゼ、2−オキソグルタレートデヒドロゲナーゼ、スクシネートデヒドロゲナーゼ、マレートデヒドロゲナーゼ、アシルーCoAデヒドロゲナーゼ、L-3-ヒドロキシアシルーCoAデヒドロゲナーゼ、3−ヒドロキシプロピオネートデヒドロゲナーゼ、3−ヒドロキシブチレートデヒドロゲナーゼ等が挙げられる。
また、アノードには、上記の酸化酵素に加え、酸化型補酵素及び補酵素酸化酵素を固定してもよい。酸化型補酵素としては、例えば、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(nicotinamideadenine dinucleotide、以下「NAD+」と表記する)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(nicotinamideadenine dinucleotide phosphate、以下「NADP+」と表記する)フラビンアデニンジヌクレオチド(flavin adenine dinucleotide、以下「FAD+」と表記する。)、ピロロキノリンキノン(pyrrollo-quinoline quinone、以下「PQQ2+」と表記する)などが挙げられる。補酵素酸化酵素としては、例えば、ジアホラーゼが挙げられる。
さらに、アノードには、上記の酸化酵素及び酸化型補酵素に加え、電子伝達メディエーターを固定してもよい。発生した電子の電極への受け渡しをスムーズにするためである。電子伝達メディエーターとしては、様々な材料を用いることができるが、キノン骨格を有する化合物あるいはフェロセン骨格を有する化合物を使用することが好ましく、キノン骨格を有する化合物としては特に、ナフトキノン骨格あるいはアントラキノン骨格を有する化合物が好適である。さらに、必要に応じて、キノン骨格を有する化合物やフェロセン骨格を有する化合物と共に、電子伝達メディエーターとして作用する1種又は2種以上の他の化合物を併用して固定化してもよい。
具体例を挙げると、ナフトキノン骨格を有する化合物としては、例えば、2−アミノ−1,4−ナフトキノン(ANQ)、2−アミノ−3−メチル−1,4−ナフトキノン(AMNQ)、2−アミノ−3−カルボキシ−1,4−ナフトキノン(ACNQ)、2,3−ジアミノ−1,4−ナフトキノン、4−アミノ−1,2−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、ビタミンK1(2-methyl-3-phyty1,4-naphthoquinone)、ビタミンK2(2-farnesyl-3-methyl-1,4-naphtoquinone)、ビタミンK3(2-methy 1,4-naphthoquinone)、などを用いることができる。また、キノン骨格を有する化合物としては、例えば、anthraquinone-1-sulfonate、anthraquinone-2-sulfonateなどのようなアントラキノン骨格を有する化合物やその誘導体を用いることもできる。またフェロセン骨格を有する化合物としては、例えば、ビニルフェロセン、ジメチルアミノメチルフェロセン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、ジメチルフェロセン、フェロセンモノカルボン酸などを用いることができる。さらに、その他の化合物としては、例えば、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、オスミウム(Os)、鉄(Fe)、コバルト(Co)などの金属錯体、ベンジルビオローゲンなどのビオローゲン化合物、ニコチンアミド構造を有する化合物、リボフラビン構造を有する化合物、ヌクレオチド−リン酸構造を有する化合物などを用いることができる。より具体的な一例を挙げると、例えば、cis-[Ru(NH3)4Cl2]1+/0、trans-[Ru(NH3)4Cl2]1+/0、[Co(dien)2]3+/2+、[Mn(CN)6]3-4-、[Mn(CN)6]4-/5-、[Mo2O3S(edta)]2-/3-、[Mo2O2S2(edta)]2-/3-、[Mo2O4(edta)]2-/3-、[Cr(edta)(H2O)]1-/2-、 [Cr(CN)6]3-/4-、methylene blue、pycocyanine、indigo-tetrasulfonate、luciferin、gallocyanine、pyocyanine、methyl apri blue、resorufin、indigo-trisulfonate、6,8,9-trimethyl-isoalloxazine、chloraphine、indigo disulfonate、nile blue、indigocarmine、9-phenyl-isoalloxazine、thioglycolic acid、2-amino-N-methyl phenazinemethosulfate、azure A、indigo-monosulfonate、anthraquinone-1,5-disulfonate、alloxazine、brilliant alizarin blue、crystal violet、patent blue、9-methyl-isoalloxazine、cibachron blue、phenol red、anthraquinone-2,6-disulfonate、neutral blue、bromphenol blue、anthraquinone-2,7-disulfonate、quinoline yellow、riboflavin、Flavin mononucleotide(FMN)、flavin adenine dinucleotide(FAD)、phenosafranin、lipoamide、safranine T、lipoic acid、indulin scarlet、4-aminoacridine、acridine、nicotinamideadenine dinucleotide(NAD)、nicotinamide adenine dinucleotidephosphate(NADP)、neutral red、cysteine、benzyl viologen(2+/1+)、3-aminoacridine、1-aminoacridine、methyl viologen(2+/1+)、2-aminoacridine、2,8-diaminoacridine、5-aminoacridineなどを用いることができる。なお、化学式中、dienはdiethylenetriamineを、edtaはethylenediaminetetraacetate tetraanioneをそれぞれ示す。
[カソード酵素類]
電極1のカソード上の酵素は、外部から供給される酸素の還元反応を触媒する酵素とされる。
このような酵素として、酸素を反応基質とするオキシダーゼ活性を有する酵素であって、例えば、ラッカーゼやビリルビンオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、CueO、CotA等が挙げられる。
電極1のカソード上の酵素は、外部から供給される酸素の還元反応を触媒する酵素とされる。
このような酵素として、酸素を反応基質とするオキシダーゼ活性を有する酵素であって、例えば、ラッカーゼやビリルビンオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、CueO、CotA等が挙げられる。
また、カソードには、上記の酵素に加え、電子伝達メディエーターを固定してもよい。アノードから送り込まれる電子の受け取りをスムーズにするためである。カソードに固定し得る電子伝達メディエーターは、アノードに用いる電子伝達メディエーターに比べて酸化還元電位が高ければよく、必要に応じて自由に選択することができる。
具体例を挙げると、ABTS(2,2'-azinobis(3-ethylbenzoline-6-sulfonate))、K3[Fe(CN)6]、RuO4 0/1-、[Os(trpy)3]3+/2+、[Rh(CN)6]3-/4-、[Os(trpy)(dpy)(py)]3+/2+、IrCl6 2-/3-、[Ru(CN)6]3-/4-、OsCl6 2-/3-、[Os(py)2(dpy)2]3+/2+、[Os(dpy)3]3+/2+、CuIII/II(H2A3)0/1-、[Os(dpy)(py)4]3+/2+、IrBr6 2-/3-、[Os(trpy)(py)3]3+/2+、[Mo(CN)8]3-/4-、[Fe(dpy)]3+/2+、[Mo(CN)8]3-/4-、CuIII/II(H2G3a)0/1-、[Os(4,4'-Me2-dpy)3]3+/2+、[Os(CN)6]3-/4-、RuO4 1-/2-、[Co(ox)3]3-/4-、[Os(trpy)(dpy)Cl]2+/1+、I3-/I-、[W(CN)8]3-/4-、[Os(2-Me-Im)2(dpy)2]3+/2+、ferrocene carboxylic acid、[Os(Im)2(dpy)2]3+/2+、[Os(4-Me-Im)2(dpy)2]3+/2+、OsBr6 2-/3-、[Fe(CN)6]3-/4-、ferrocene ethanol、[Os(Im)2(4,4'-Me2-dpy)2]3+/2+、[Co(edta)]1-/2-、[Co(pdta)]1-/2-、[Co(cydta)]1-/2-、[Co(phen)3]3+/2+、[OsCl(1-Me-Im)(dpy)2]3+/2+、[OsCl(Im)(dpy)2]3+/2+、[Co(5-Me-phen)3]3+/2+、[Co(trdta)]1-/2-、[Ru(NH3)5(py)]3+/2+、[Co(dpy)3]2+/3+、[Ru(NH3)5(4-thmpy)]3+/2+、Fe3+/2+, malonate、Fe3+/2+, salycylate、[Ru(NH3)5(4-Me-py)]3+/2+、[Co(trpy)2]3+/2+、[Co(4-Me-phen)3]3+/2+、[Co(5-NH2-phen)3]3+/2+、[Co(4,7-(bhm)2phen)3+/2+、[Co(5,6-Me4-phen)3]3+/2+、trans(N)-[Co(gly)3]0/1-、[OsCl(1-Me-Im)(4,4'-Me2-dpy)2]3+/2+、[OsCl(Im)(4,4'-Me2-dpy)2]3+/2+、[Fe(edta)]1-/2-、[Co(4,7-Me2-phen)3]3+/2+、[Co(4,7-Me2-phen)3]3+/2+、[Co(3,4,7,8-Me4-phen)3]3+/2+、[Co(NH3)6]3+/2+、[Ru(NH3)6]3+/2+、[Fe(ox)3]3-/4-、promazine (n=1) [ammonium form]、chloramine-T、TMPDA (N,N,N’,N’-tetramethylphenylenediamine)、porphyrexide、syringaldazine、o-tolidine、bacteriochlorophyll a、dopamine、2,5-dihydroxy-1,4-benzoquinone、p-amino-dimethylaniline、o-quinone/1,2-hydroxybenzene (catechol)、p-aminophenoltetrahydroxy-p-benzoquinone、2,5-dichloro-p-benzoquinone、1,4-benzoquinone、diaminodurene、2,5-dihydroxyphenylacetic acid、2,6,2’-trichloroindophenol、indophenol、o-toluidine blue、DCPIP (2,6-dichlorophenolindophenol)、2,6-dibromo-indophenol、phenol blue、3-amino-thiazine、1,2-napthoquinone-4-sulfonate、2,6-dimethyl-p-benzoquinone、2,6-dibromo-2’-methoxy-indophenol、2,3-dimethoxy-5-methyl-1,4-benzoquinone、2,5-dimethyl-p-benzoquinone、1,4-dihydoxy-naphthoic acid、2,6-dimethyl-indophenol、5-isopropyl-2-methyl-p-benzoquinone、1,2-naphthoquinone、1-naphthol-2-sulfonate indophenol、toluylene blue、TTQ (tryptophan tryptophylquinone) model (3-methyl-4-(3’-methylindol-2’-yl)indol-6,7-dione)、ubiquinone (coenzyme Q)、PMS (N-methylphenazinium methosulfate)、TPQ (topa quinone or 6-hydroxydopa quinone)、PQQ (pyrroloquinolinequinone)、thionine、thionine-tetrasulfonate、ascorbic acid、PES (phenazineethosulphate)、cresyl blue、1,4-naphthoquinone、toluidine blue、thiazine blue、gallocyanine、thioindigo disulfonate、methylene blue、vitamin K3 (2-methyl-1,4-naphthoquinone)、などを用いることができる。なお、化学式中、dpyは、2,2’-dipyridineを、phenは1,10-phenanthrolineを、Trisは、tris(hydroxymethyl)aminomethaneを、trpyは2,2’:6’,2’’-terpyridineを、Imは、imidazoleを、pyはpyridineを、thmpyは4-(tris(hydroxymethyl)methyl)pyridineを、bhmはbis(bis(hydroxymethyl)methylを、G3aはtriglycineamideを、A3はtrialanineを、oxはoxalate dianioneを、edtaはethylenediaminetetraacetate tetraanioneを、glyはglycinate anionを、pdtaはpropylenediaminetetraacetate tetraanioneを、trdtaはtrimethylenediaminetetraacetate tetraanioneを、cydtaは、1,2-cyclohexanediaminetetraacetate tetraanioneをそれぞれ示す。
酵素、補酵素及び電子伝達メディエーターの電極1への固定化は、従来公知の手法により行うことができ、例えば、架橋剤にグルタルアルデヒドとポリ−L−リシンとを用いた固定化担体を使用する方法、アクリルアミドなどのようなプロトン伝導性のあるポリマーを使用する方法、などを採用できる。
[高分子ゲル]
高分子ゲル2は、接触する燃料溶液の特性変化に応答して可逆的に膨潤収縮するものである。本実施形態では、高分子ゲル2として、燃料溶液の燃料濃度に応答して膨潤収縮する分子応答性ゲルであって、燃料存在条件で膨潤し、燃料非存在条件で収縮する分子応答性ゲルを用いる場合を例に説明する。
高分子ゲル2は、接触する燃料溶液の特性変化に応答して可逆的に膨潤収縮するものである。本実施形態では、高分子ゲル2として、燃料溶液の燃料濃度に応答して膨潤収縮する分子応答性ゲルであって、燃料存在条件で膨潤し、燃料非存在条件で収縮する分子応答性ゲルを用いる場合を例に説明する。
高分子ゲル2は、予め分子同士が相互作用した分子複合体をゲル網目に結合させた分子架橋ゲルであって、燃料分子が存在するとゲル網目に結合された分子複合体が解離することによって架橋点の数が減少し、膨潤するゲルとできる。
このような高分子ゲル2として、例えば、燃料をグルコースとする場合、Poly(GEMA)-Con.A共重合体ゲルを用いることができる。Poly(GEMA)-Con.A共重合体ゲルは、側鎖にグルコースを有するモノマーであるグルコシルエチルメタクリレート(GEMA)と、糖結合タンパク質のレクチン(Concanavalin A(Con.A))とを複合体形成させた後、架橋剤(N、 N’-メチレンビスアクリルアミド(MBAA))で共重合させて得られる。
このような高分子ゲル2として、例えば、燃料をグルコースとする場合、Poly(GEMA)-Con.A共重合体ゲルを用いることができる。Poly(GEMA)-Con.A共重合体ゲルは、側鎖にグルコースを有するモノマーであるグルコシルエチルメタクリレート(GEMA)と、糖結合タンパク質のレクチン(Concanavalin A(Con.A))とを複合体形成させた後、架橋剤(N、 N’-メチレンビスアクリルアミド(MBAA))で共重合させて得られる。
[高分子ゲルの膨潤収縮挙動]
バイオ燃料電池Aによる発電が開始されると、電極1の酵素固定化膜において燃料の酸化還元反応が進行し、燃料溶液中の燃料が消費される。このため、電極1付近の燃料溶液3の燃料濃度は経時的に低下する。これに伴って、燃料溶液3内の燃料は電極1遠位に比して電極1付近で低くなり、燃料溶液3内に燃料濃度の勾配が生じる。このため、自然拡散により電極1に供給される燃料の量が減少し、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が抑制され、バイオ燃料電池Aの出力が低下し始める(図中、時間T1参照)。
バイオ燃料電池Aによる発電が開始されると、電極1の酵素固定化膜において燃料の酸化還元反応が進行し、燃料溶液中の燃料が消費される。このため、電極1付近の燃料溶液3の燃料濃度は経時的に低下する。これに伴って、燃料溶液3内の燃料は電極1遠位に比して電極1付近で低くなり、燃料溶液3内に燃料濃度の勾配が生じる。このため、自然拡散により電極1に供給される燃料の量が減少し、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が抑制され、バイオ燃料電池Aの出力が低下し始める(図中、時間T1参照)。
一方、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の進行により、電極1付近の燃料溶液3の燃料濃度が低下すると、高分子ゲル2に接触する燃料溶液3の燃料濃度も低下する。このとき、高分子ゲル2は、燃料溶液3の燃料濃度の低下に応答して収縮する(時間T2参照)。
高分子ゲル2は、収縮することによって、図下段に示すように、燃料溶液3の収容容積を増加させ、燃料溶液3及び溶液内の燃料の拡散性(図中、ブロック矢印参照)を高める。また、高分子ゲル2は、燃料溶液3の収容容積を変化させることによって、燃料溶液3を攪拌する。これらの結果、燃料溶液3内に生じた燃料濃度勾配が解消され、自然拡散により電極1に供給される燃料の量が増加する。そして、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が亢進し、低下し始めたバイオ燃料電池Aの出力が回復される(時間T3参照)。
燃料溶液3内に生じた燃料濃度勾配の解消により、電極1付近の燃料溶液3の燃料濃度が上昇すると、高分子ゲル2に接触する燃料溶液3の燃料濃度も上昇する。このとき、高分子ゲル2は、燃料溶液3の燃料濃度の上昇に応答して膨潤する(時間T4参照)。この高分子ゲル2の膨潤によっても、燃料溶液3への攪拌作用が奏される。
電極1に供給される燃料の量が増加し、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が亢進すると、再度燃料溶液3内に燃料濃度勾配が生じるまで高い出力での発電が行われる。そして、酸化還元反応の進行により、燃料溶液3内に燃料濃度勾配が生じて出力が低下し始めると、高分子ゲル2の収縮が起こり、上述した機序によって出力の回復が行われる。
以上のように、バイオ燃料電池Aでは、燃料の酸化還元反応の進行により、燃料溶液3内に燃料濃度勾配が生じ、電極1に供給される燃料量が減少して出力が低下し始めると、高分子ゲル2が収縮し、燃料溶液3及び溶液内の燃料の拡散性を高め、電極1に供給される燃料の量を増加させて出力を自動的に回復させる。従って、バイオ燃料電池Aでは、従来のパッシブ系のバイオ燃料電池で生じていた出力低下の問題を解決して、高い出力を維持することが可能である。
なお、本実施形態では、高分子ゲル2として、燃料溶液の燃料濃度に応答して膨潤収縮する分子応答性ゲルであって、燃料存在条件で膨潤し、燃料非存在条件で収縮する分子応答性ゲルを用いる場合を例に説明した。高分子ゲル2は、逆に、燃料存在条件で収縮し、燃料非存在条件で膨潤する分子応答性ゲルを用いてもよい。この場合にも、電極1付近の燃料濃度の変化に応答して高分子ゲル2が膨潤と収縮を繰り返すことで燃料溶液3を攪拌することができる。これにより、酸化還元反応の進行によって燃料溶液3内に生じた燃料濃度勾配を解消して、自然拡散により電極1に供給される燃料を増加させ、出力を回復させることが可能である。
2.第二実施形態
図2は、本発明の第二実施形態に係るバイオ燃料電池の構成と、このバイオ燃料電池に配設された高分子ゲルの膨潤収縮挙動を説明するための図である。図上段は、バイオ燃料電池の出力と高分子ゲルの収縮率の経時的変化を示すグラフである。また、図下段は、バイオ燃料電池の電極付近の構成と、高分子ゲルの膨潤収縮挙動を示す模式図である。
図2は、本発明の第二実施形態に係るバイオ燃料電池の構成と、このバイオ燃料電池に配設された高分子ゲルの膨潤収縮挙動を説明するための図である。図上段は、バイオ燃料電池の出力と高分子ゲルの収縮率の経時的変化を示すグラフである。また、図下段は、バイオ燃料電池の電極付近の構成と、高分子ゲルの膨潤収縮挙動を示す模式図である。
図中、符号Bで示すバイオ燃料電池は、多孔質材料からなる電極1と、電極1の内部(孔内)に配設された高分子ゲル2と、電極1に燃料を供給する燃料溶液3とを含んで構成される。
[燃料溶液・集電体・プロトン伝導体・酵素類]
バイオ燃料電池Bの燃料溶液3、集電体、プロトン伝導体、酵素類等は、第一実施形態で説明したバイオ燃料電池Aと同様の構成とできる。
バイオ燃料電池Bの燃料溶液3、集電体、プロトン伝導体、酵素類等は、第一実施形態で説明したバイオ燃料電池Aと同様の構成とできる。
[電極]
電極1は、バイオ燃料電池Aと同様に外部と電気的に接続可能な材料から形成され、特に炭素繊維、多孔質カーボン、カーボンペレット、カーボンフェルト、カーボンペーパーなどの多孔質材料から形成される。図中、符号11は、多孔質材料から形成される電極1の孔を示す。孔11の表面には高分子ゲル2が配設されており、燃料溶液3中の燃料は高分子ゲル2を介して電極1に供給される。
電極1は、バイオ燃料電池Aと同様に外部と電気的に接続可能な材料から形成され、特に炭素繊維、多孔質カーボン、カーボンペレット、カーボンフェルト、カーボンペーパーなどの多孔質材料から形成される。図中、符号11は、多孔質材料から形成される電極1の孔を示す。孔11の表面には高分子ゲル2が配設されており、燃料溶液3中の燃料は高分子ゲル2を介して電極1に供給される。
[高分子ゲル]
高分子ゲル2は、接触する燃料溶液の特性変化に応答して可逆的に膨潤収縮するものである。本実施形態では、高分子ゲル2として、燃料溶液のイオン濃度(プロトンイオン濃度)に応答して膨潤収縮するイオン応答性ゲルであって、高pH条件で膨潤し、低pH条件で収縮するプロトン応答性ゲルを用いる場合を例に説明する。
高分子ゲル2は、接触する燃料溶液の特性変化に応答して可逆的に膨潤収縮するものである。本実施形態では、高分子ゲル2として、燃料溶液のイオン濃度(プロトンイオン濃度)に応答して膨潤収縮するイオン応答性ゲルであって、高pH条件で膨潤し、低pH条件で収縮するプロトン応答性ゲルを用いる場合を例に説明する。
高分子ゲル2は、イオン濃度(イオン強度)によって、ポリマーと溶媒との親和性やポリマー鎖中の荷電基の状態が変化することで膨潤収縮するゲルとできる。
このような高分子ゲル2として、例えば、分子内にカルボン酸、リン酸、スルホン酸、1級アミン、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム等のイオン性官能基を有するゲルを用いることができる。
具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、マレイン酸、メタクリロイロキシエチルリン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルピリジン、ビニルアニリン、ビニルイミダゾール、アミノエチルアクリレート、メチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、エチルアミノエチルアクリレート、エチルメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、メチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチルアミノエチルメタクリレート、エチルメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノプロピルアクリレート、メチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、エチルアミノプロピルアクリレート、エチルメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、アミノプロピルメタクリレート、メチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、エチルアミノプロピルメタクリレート、エチルメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウム塩等の重合体が挙げられる。上記分子内、あるいは分子間には、必要に応じて架橋を形成してもよく、上記各種材料を単独で用いてもよく、複数種の共重合体、あるいは混合物としてもよい。また、補強剤として非水溶性高分子を添加してもよい。
以下、高分子ゲル2として、ポリN−イソプロピルアクリルアミドとポリアクリル酸あるいはポリメタクリル酸を組み合わせたゲルであって、低pH条件で収縮するゲルを例に説明する。
このような高分子ゲル2として、例えば、分子内にカルボン酸、リン酸、スルホン酸、1級アミン、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム等のイオン性官能基を有するゲルを用いることができる。
具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、マレイン酸、メタクリロイロキシエチルリン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルピリジン、ビニルアニリン、ビニルイミダゾール、アミノエチルアクリレート、メチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、エチルアミノエチルアクリレート、エチルメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、メチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチルアミノエチルメタクリレート、エチルメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノプロピルアクリレート、メチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、エチルアミノプロピルアクリレート、エチルメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、アミノプロピルメタクリレート、メチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、エチルアミノプロピルメタクリレート、エチルメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウム塩等の重合体が挙げられる。上記分子内、あるいは分子間には、必要に応じて架橋を形成してもよく、上記各種材料を単独で用いてもよく、複数種の共重合体、あるいは混合物としてもよい。また、補強剤として非水溶性高分子を添加してもよい。
以下、高分子ゲル2として、ポリN−イソプロピルアクリルアミドとポリアクリル酸あるいはポリメタクリル酸を組み合わせたゲルであって、低pH条件で収縮するゲルを例に説明する。
[高分子ゲルの膨潤収縮挙動]
バイオ燃料電池Bによる発電が開始されると、電極1の酵素固定化膜において燃料の酸化還元反応が進行し、燃料溶液中の燃料が消費される。このため、電極1付近の燃料溶液3の燃料濃度は経時的に低下する。これに伴って、燃料溶液3内の燃料は電極1遠位に比して電極1付近で低くなり、燃料溶液3内に燃料濃度の勾配が生じる。このため、自然拡散により電極1に供給される燃料の量が減少し、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が抑制され、バイオ燃料電池Bの出力が低下し始める(図中、時間T1参照)。また、同時に、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の進行によりプロトンが生成し、電極1付近の燃料溶液3のプロトン濃度が経時的に上昇する。これに伴って、燃料溶液3のpHは電極1遠位に比して電極1付近で低くなり、燃料溶液3内にpH勾配が生じる。このため、電極1付近のpHが至適pHから偏って、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の効率低下の要因となる。
バイオ燃料電池Bによる発電が開始されると、電極1の酵素固定化膜において燃料の酸化還元反応が進行し、燃料溶液中の燃料が消費される。このため、電極1付近の燃料溶液3の燃料濃度は経時的に低下する。これに伴って、燃料溶液3内の燃料は電極1遠位に比して電極1付近で低くなり、燃料溶液3内に燃料濃度の勾配が生じる。このため、自然拡散により電極1に供給される燃料の量が減少し、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が抑制され、バイオ燃料電池Bの出力が低下し始める(図中、時間T1参照)。また、同時に、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の進行によりプロトンが生成し、電極1付近の燃料溶液3のプロトン濃度が経時的に上昇する。これに伴って、燃料溶液3のpHは電極1遠位に比して電極1付近で低くなり、燃料溶液3内にpH勾配が生じる。このため、電極1付近のpHが至適pHから偏って、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の効率低下の要因となる。
一方、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の進行により、電極1付近の燃料溶液3のプロトン濃度が上昇すると、高分子ゲル2に接触する燃料溶液3のプロトン濃度も上昇する。このとき、高分子ゲル2は、燃料溶液3のプロトン濃度の上昇に応答して収縮する(時間T2参照)。具体的には、高分子ゲル2中のカルボキシル基(COO−)にプロトンが供与され、カルボキシル基の電気的な反発力が低下し、高分子ゲル2が収縮する。
高分子ゲル2は、収縮することによって、図下段に示すように、孔11の内空容積を増加させ、孔11内からの燃料溶液3及び溶液内のプロトンの拡散性(図中、ブロック矢印参照)を高める。また、高分子ゲル2は、収縮することによって、孔11内の燃料溶液3を攪拌する。これらの結果、燃料溶液3内に生じた燃料濃度勾配及びpH勾配が解消され、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が亢進し、低下し始めたバイオ燃料電池Bの出力が回復される(時間T3参照)。
燃料溶液3内に生じたpH勾配の解消により、電極1付近の燃料溶液3のプロトン濃度が低下すると、高分子ゲル2に接触する燃料溶液3のプロトン濃度も低下する。このとき、高分子ゲル2は、燃料溶液3のプロトン濃度の低下(pH上昇)に応答して膨潤する(時間T4参照)。具体的には、高分子ゲル2中のカルボキシル基(COOH)からプロトンが電離し、カルボキシル基の電気的な反発力が上昇し、高分子ゲル2が膨潤する。この高分子ゲル2の膨潤によっても、燃料溶液3への攪拌作用が奏される。
電極1付近の燃料濃度及びpH勾配が解消され、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が亢進すると、再度、燃料溶液3内に燃料濃度勾配及びpH勾配が生じるまで、高い出力での発電が行われる。そして、酸化還元反応の進行により、燃料溶液3内に燃料濃度勾配及びpH勾配が生じて出力が低下し始めると、高分子ゲル2の収縮が起こり、上述した機序によって出力の回復が行われる。
以上のように、バイオ燃料電池Bでは、燃料の酸化還元反応の進行により、燃料溶液3内に燃料濃度勾配及びpH勾配が生じ、電極1での燃料の酸化還元反応の効率が低下して出力が低下し始めると、高分子ゲル2が収縮し、燃料溶液3及び溶液内の燃料及びプロトンの拡散性を高め、電極1付近の燃料濃度及びpHの偏りを解消して出力を自動的に回復させる。従って、バイオ燃料電池Bでは、従来のパッシブ系のバイオ燃料電池で生じていた出力低下の問題を解決して、高い出力を維持することが可能である。
なお、本実施形態では、高分子ゲル2として、燃料溶液のプロトンイオン濃度に応答して膨潤収縮するイオン応答性ゲルであって、高pH条件で膨潤し、低pH条件で収縮するプロトン応答性ゲルを用いる場合を例に説明した。高分子ゲル2は、逆に、高pH条件で収縮し、低pH条件で膨潤する分子応答性ゲルを用いてもよい。この場合にも、電極1付近のプロトン濃度の変化に応答して高分子ゲル2が膨潤と収縮を繰り返すことで燃料溶液3を攪拌することができる。これにより、酸化還元反応の進行によって燃料溶液3内に生じた燃料濃度勾配及びpH勾配を解消して、電極1付近の燃料濃度及びpHの偏りを解消し、出力を回復させることが可能である。
また、高分子ゲル2は、プロトンイオンに限らず、燃料の酸化還元反応の進行により生成あるいは濃度変化する種々のイオンの濃度に応答して膨潤収縮するものとできる。
3.第三実施形態
図3は、本発明の第三実施形態に係るバイオ燃料電池の構成と、このバイオ燃料電池に配設された高分子ゲルの膨潤収縮挙動を説明するための図である。図上段は、バイオ燃料電池の出力と高分子ゲルの収縮率の経時的変化を示すグラフである。また、図下段は、バイオ燃料電池の電極付近の構成と、高分子ゲルの膨潤収縮挙動を示す模式図である。
図3は、本発明の第三実施形態に係るバイオ燃料電池の構成と、このバイオ燃料電池に配設された高分子ゲルの膨潤収縮挙動を説明するための図である。図上段は、バイオ燃料電池の出力と高分子ゲルの収縮率の経時的変化を示すグラフである。また、図下段は、バイオ燃料電池の電極付近の構成と、高分子ゲルの膨潤収縮挙動を示す模式図である。
図中、符号Cで示すバイオ燃料電池は、積層構造を有する電極1と、電極1の内部(積層体間隙)に配設された高分子ゲル(図示省略)と、電極1に燃料を供給する燃料溶液3とを含んで構成される。
[燃料溶液・集電体・プロトン伝導体・酵素類]
バイオ燃料電池Cの燃料溶液3、集電体、プロトン伝導体、酵素類等は、第一実施形態で説明したバイオ燃料電池Aと同様の構成とできる。
バイオ燃料電池Cの燃料溶液3、集電体、プロトン伝導体、酵素類等は、第一実施形態で説明したバイオ燃料電池Aと同様の構成とできる。
[電極]
電極1は、バイオ燃料電池Bと同様に外部と電気的に接続可能な多孔質材料から形成され、特に炭素繊維や炭素微粒子、カーボンフェルト、カーボンペーパーの積層体から形成される。これらの材料から形成される電極は、外力により容易に変形が可能な柔軟性を備える。バイオ燃料電池Cにおいて、高分子ゲル(不図示)は、電極1を形成する炭素繊維等の積層体の層間に存在するものである。例えば、電極1を炭素繊維の積層体とする場合、高分子ゲル2は炭素繊維の間隙に存在する。
電極1は、バイオ燃料電池Bと同様に外部と電気的に接続可能な多孔質材料から形成され、特に炭素繊維や炭素微粒子、カーボンフェルト、カーボンペーパーの積層体から形成される。これらの材料から形成される電極は、外力により容易に変形が可能な柔軟性を備える。バイオ燃料電池Cにおいて、高分子ゲル(不図示)は、電極1を形成する炭素繊維等の積層体の層間に存在するものである。例えば、電極1を炭素繊維の積層体とする場合、高分子ゲル2は炭素繊維の間隙に存在する。
[高分子ゲル]
高分子ゲルは、接触する燃料溶液の特性変化に応答して可逆的に膨潤収縮するものである。本実施形態では、高分子ゲルとして、燃料溶液の温度に応答して膨潤収縮する温度応答性ゲルであって、高温条件で収縮し、低温条件で膨潤する温度応答性ゲルを用いる場合を例に説明する。
高分子ゲルは、接触する燃料溶液の特性変化に応答して可逆的に膨潤収縮するものである。本実施形態では、高分子ゲルとして、燃料溶液の温度に応答して膨潤収縮する温度応答性ゲルであって、高温条件で収縮し、低温条件で膨潤する温度応答性ゲルを用いる場合を例に説明する。
高分子ゲルは、溶液状態においてある温度以下では均一に溶解した状態にあるが、ある温度以上では組成の異なる二相に相分離を起こす高分子化合物の架橋により得られる。この高分子ゲルは、相転移温度以下で膨潤し、相転移温度以上で媒体を放出して収縮する。
このような高分子ゲルとして、例えば、ポリ乳酸とポリエチレングリコールから構成されるブロックポリマー型の生分解性温度応答性ポリマーや、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(メチルビニルエーテル)などのビニルモノマー型ポリマーなどを用いることができる。
このような高分子ゲルとして、例えば、ポリ乳酸とポリエチレングリコールから構成されるブロックポリマー型の生分解性温度応答性ポリマーや、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(メチルビニルエーテル)などのビニルモノマー型ポリマーなどを用いることができる。
[高分子ゲルの膨潤収縮挙動]
バイオ燃料電池Cによる発電が開始されると、電極1の酵素固定化膜において燃料の酸化還元反応が進行し、燃料溶液中の燃料が消費される。このため、電極1付近の燃料溶液3の燃料濃度は経時的に低下する。これに伴って、燃料溶液3内の燃料は電極1遠位に比して電極1付近で低くなり、燃料溶液3内に燃料濃度の勾配が生じる。このため、自然拡散により電極1に供給される燃料の量が減少し、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が抑制され、バイオ燃料電池Cの出力が低下し始める(図中、時間T1参照)。また、同時に、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の進行により反応熱が生成し、電極1付近の燃料溶液3の温度が上昇する。このため、電極1付近の温度が至適温度から偏って、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の効率低下の要因となる。
バイオ燃料電池Cによる発電が開始されると、電極1の酵素固定化膜において燃料の酸化還元反応が進行し、燃料溶液中の燃料が消費される。このため、電極1付近の燃料溶液3の燃料濃度は経時的に低下する。これに伴って、燃料溶液3内の燃料は電極1遠位に比して電極1付近で低くなり、燃料溶液3内に燃料濃度の勾配が生じる。このため、自然拡散により電極1に供給される燃料の量が減少し、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が抑制され、バイオ燃料電池Cの出力が低下し始める(図中、時間T1参照)。また、同時に、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の進行により反応熱が生成し、電極1付近の燃料溶液3の温度が上昇する。このため、電極1付近の温度が至適温度から偏って、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の効率低下の要因となる。
一方、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応の進行により、電極1付近の温度が上昇すると、電極1の積層体間隙に存在する高分子ゲルに接触する燃料溶液3の温度も上昇する。このとき、高分子ゲルは、燃料溶液3の温度の上昇に応答して収縮する(時間T2参照)。
積層体間隙に存在する高分子ゲルが収縮すると、図下段に示すように、電極1全体が収縮し、燃料溶液3の収容容積が増加し、燃料溶液3の拡散性(図中、ブロック矢印参照)が高められる。また、電極1全体が収縮することによって、燃料溶液3が攪拌される。これらの結果、電極1付近の燃料濃度勾配及び温度上昇が解消され、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が亢進し、低下し始めたバイオ燃料電池Cの出力が回復される(時間T3参照)。
電極1付近の温度上昇が解消すると、高分子ゲルに接触する燃料溶液3の温度も低下する。このとき、高分子ゲルは、燃料溶液3の温度の低下に応答して膨潤する(時間T4参照)。この高分子ゲルの膨潤によっても、燃料溶液3への攪拌作用が奏される。
電極1付近の燃料濃度勾配及び温度上昇が解消され、電極1の酵素固定化膜における燃料の酸化還元反応が亢進すると、再度、燃料濃度勾配及び温度上昇が生じるまで、高い出力での発電が行われる。そして、酸化還元反応の進行により、電極1付近の燃料濃度勾配及び温度上昇が生じて出力が低下し始めると、高分子ゲルの収縮が起こり、上述した機序によって出力の回復が行われる。
以上のように、バイオ燃料電池Cでは、燃料の酸化還元反応の進行により、電極1付近の燃料濃度勾配及び温度上昇が生じ、電極1での燃料の酸化還元反応の効率が低下して出力が低下し始めると、高分子ゲルが収縮し、燃料溶液3の拡散性を高め、燃料濃度勾配及び温度上昇を解消して出力を自動的に回復させる。従って、バイオ燃料電池Cでは、従来のパッシブ系のバイオ燃料電池で生じていた出力低下の問題を解決して、高い出力を維持することが可能である。
なお、本実施形態では、高分子ゲルとして、燃料溶液の温度に応答して膨潤収縮する温度応答性ゲルであって、高温条件で収縮し、低温条件で膨潤する温度応答性ゲルを用いる場合を例に説明した。高分子ゲルは、逆に、高温条件で膨潤し、低温条件で収縮する温度応答性ゲルを用いてもよい。この場合にも、電極1付近の温度の変化に応答して高分子ゲルが膨潤と収縮を繰り返すことで燃料溶液3を攪拌することができる。これにより、酸化還元反応の進行によって電極1付近に生じた燃料濃度勾配及び温度上昇を解消し、出力を回復させることが可能である。
本発明に係るバイオ燃料電池では、燃料の酸化還元反応の進行に伴って生じる燃料溶液内の燃料濃度勾配やpH勾配、電極付近の温度変化を高分子ゲルが検知し、可逆的に膨潤収縮を繰り返すことより、燃料濃度勾配等による電池出力の低下を自動的に回復することができる。従って、本発明に係るバイオ燃料電池は、同量の燃料からより多くの電力を取り出して高い出力を維持でき、燃料の最終的な利用効率を向上させて長期間使用することができる。
Claims (6)
- 電極表面及び/又は電極内部に、接触する燃料溶液の特性変化に応答して可逆的に膨潤収縮する高分子ゲルを有するバイオ燃料電池。
- 前記電極が多孔質材料からなり、前記高分子ゲルが電極の孔内に存在する請求項1記載のバイオ燃料電池。
- 前記電極が炭素繊維の積層体からなり、前記高分子ゲルが炭素繊維間隙に存在する請求項2記載のバイオ燃料電池。
- 前記特性変化が、前記燃料溶液の燃料濃度、イオン濃度あるいは温度から選択される一以上の変化であり、
前記高分子ゲルが、分子応答性ゲル、イオン応答性ゲルあるいは温度応答性ゲルから選択される一以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載のバイオ燃料電池。 - 前記高分子ゲルが、燃料存在条件で膨潤し燃料非存在条件で収縮する分子応答性ゲル、高pH条件で膨潤し低pH条件で収縮するプロトン応答性ゲル、あるいは高温条件で収縮し低温条件下で膨潤する温度応答性ゲルから選択される1以上である請求項4記載のバイオ燃料電池。
- 前記高分子ゲルが、燃料存在条件で収縮し燃料非存在条件で膨潤する分子応答性ゲル、高pH条件で収縮し低pH条件で膨潤するプロトン応答性ゲル、あるいは高温条件で膨潤し低温条件下で収縮する温度応答性ゲルから選択される1以上である請求項4記載のバイオ燃料電池。
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