JP2011221433A - 液晶装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子基板と対向基板との離間距離がばらつくことを防止することができる液晶装置および該液晶装置を備えた電子機器を提供すること。
【解決手段】液晶装置100の素子基板10において、周辺領域10bの外側領域10b2については、内側領域10b1に比して第1スルーホール72bの開口密度および第2スルーホール73bの開口密度が低い。このため、層間絶縁膜72、73を研磨すると、外側領域10b2と内側領域10b1との間には、外側領域10b2における素子基板10と対向基板20との間隔を内側領域10b1における素子基板10と対向基板20との間隔よりも狭くする段差72x、73xが構成され、かかる段差72x、73xより外側(外側領域10b2)にシール材107の内周縁107aが位置する。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶装置および当該液晶装置を備えた電子機器に関するものである。
アクティブマトリクス型の液晶装置は、一方面に複数の画素電極を備えた素子基板と、一方面に共通電極を備えた対向基板とが枠状のシール材により貼り合わされており、かかるシール材は、素子基板と対向基板との間隔を制御するビーズ状あるいはファイバー状のギャップ材を含んでいる。このため、素子基板と対向基板との間には所定の間隙が確保され、かかる間隙に液晶層が配置されている。また、液晶装置を製造するには、いわゆる液晶滴下工法(ODF/One Drop Fill)が採用されることがある。かかる液晶滴下工法では、まず、素子基板および対向基板のうちの一方に、光硬化性および熱硬化性のシール材を途切れずに連続する閉ループ状に塗布した後、シール材の内側に液晶を滴下し、素子基板と対向基板とを真空雰囲気中で重ねた状態で大気圧に戻す。次に、シール材に光照射を行って仮硬化させた後、シール材を熱硬化させる(特許文献1参照)。
一方、液晶装置に関しては、表示領域に反射電極(画素電極)を設ける一方、表示領域より外側の周辺領域に反射電極と同一ピッチで黒表示専用の無効反射電極を設けることにより、表示領域と周辺領域との間の平坦性を向上させ、表示領域と周辺領域との黒表示の均一性を向上させることが提案されている(特許文献2参照)。
但し、特許文献2に記載の構成では、画素電極よりも上層の平坦性を向上させることはできるが、画素電極より下層側の平坦性を向上させることができない。そのため、画素電極より下層での平坦性が低い場合には、その影響により画素電極の表面や画素電極より上層側での平坦性が低下してしまう。また、特許文献2に記載の構成では、表示領域では、画素電極の数に対応するスルーホールが層間絶縁膜に形成されているのに対して、周辺領域にはスルーホールが存在しないため、層間絶縁膜の表面を化学機械研磨法により平坦化する際、表示領域と周辺領域とでは、層間絶縁膜の表面積の違いによって研磨速度が相違する。それ故、表示領域と周辺領域とにおいて、層間絶縁膜の表面を均等な研磨を行なえず、表示領域と周辺領域との境界部分に大きな段差が発生するという問題点がある。
そこで、スイッチング素子と画素電極との層間に、配線層、層間絶縁膜、遮光層および層間絶縁膜をこの順に設け、配線層と遮光層との間に位置する層間絶縁膜に対しては、周辺領域にも表示領域よりも低い密度でスルーホールを形成する構成が提案されている。かかる構成によれば、層間絶縁膜の表面に化学機械研磨を行なう際、表示領域と周辺領域とにおいて層間絶縁膜の表面積の違いに起因する研磨速度の差を緩和することができる。それ故、表示領域と周辺領域との境界部分に急激な段差が発生することを防止することができる(特許文献3参照)。
特開2005−148214号公報 特開2006−267937号公報 特開2009−258359号公報
液晶装置において、画像のコントラストを高めて画像の品位を向上させるには、素子基板と対向基板との間隔を精度よく制御し、液晶層の層厚を精度よく制御する必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載の液晶滴下工法では、液晶の滴下量がばらつくと、表示領域における素子基板と対向基板との間隔を精度よく制御できないという問題点がある。また、特許文献3に記載の構成では、図12に示すように、層間絶縁膜72の表面に化学機械研磨を行なう際、表示領域10aと周辺領域10bとでは、スルーホールの密度の差分だけ、層間絶縁膜72の研磨速度が相違する。このため、表示領域10aと周辺領域10bとの境界付近において層間絶縁膜72の表面に段差72xが発生する。しかも、周辺領域10bでは、スルーホールの密度が外側に向かって減少しているため、段差72xは穏やかな傾斜面として形成される。従って、最も上層の層間絶縁膜73の表面には、段差72xと同様な段差73xが発生することになる。それ故、特許文献3に記載の構成を採用した場合に、シール材107が段差73xと重なる位置にあると、シール部分での素子基板10と対向基板20との間隔をギャップ材107eによって制御できず、液晶層50の層厚を精度よく制御することができないという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、素子基板と対向基板との離間距離がばらつくことを防止することができる液晶装置および該液晶装置を備えた電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶装置は、画素スイッチング素子に対応して設けられた第1画素電極が複数配列された表示領域、および該表示領域より外側において前記第1画素電極と同一層に形成された第2画素電極が複数配列された周辺領域を備えた素子基板と、前記素子基板の基板本体と前記第1画素電極および前記第2画素電極との層間に設けられた配線層と、該配線層と前記第1画素電極および前記第2画素電極との層間に設けられた遮光層と、前記配線層と前記遮光層との層間に位置する第1層間絶縁膜に設けられた第1スルーホールと、前記遮光層と前記第1画素電極および前記第2画素電極との層間に位置する第2層間絶縁膜に設けられた第2スルーホールと、前記周辺領域において前記表示領域側に位置する内側領域と、前記周辺領域において前記内側領域の外側に位置し、当該内側領域に比して前記第1スルーホールの開口密度および前記第2スルーホールの開口密度が低い外側領域と、前記内側領域および前記外側領域と重なる位置で前記表示領域の周りを途切れずに連続して囲み、前記素子基板と前記対向基板とを貼り合せるギャップ材含有のシール材と、を有していることを特徴とする。
本発明において、「スルーホールの開口密度」に高低があるとの構成は、開口密度が高い方にスルーホールが形成されていることは必須であるが、開口密度が低い方には、スルーホールが形成されている場合と、スルーホールが形成されていない場合とが含まれる。
本発明に係る液晶装置においては、表示領域に第1画素電極を設ける一方、表示領域より外側の周辺領域に第2画素電極が設けられているため、第2画素電極に対して黒表示用の電位を印加すれば、表示領域と周辺領域との黒表示の均一性を向上させることができる。ここで、周辺領域の外側領域は、内側領域に比して第1スルーホールの開口密度および第2スルーホールの開口密度が低いため、層間絶縁膜を研磨する際、研磨速度が低い。それ故、外側領域と内側領域との間には、外側領域における素子基板と対向基板との間隔を内側領域における素子基板と対向基板との間隔よりも狭くする段差が構成され、かかる段差より外側(外側領域)および内側(内側領域)にシール材が位置する。このため、シール材のギャップ材は、素子基板と対向基板との間隔が狭い外側領域で素子基板と対向基板との離間距離を精度よく制御する。また、シール材は、表示領域の周りを途切れずに連続して囲んでおり、液晶は液晶滴下工法により素子基板と対向基板との間に充填される。ここで、シール材の内周縁は、素子基板と対向基板との間隔が広い内側領域に分厚く配置されている。このため、液晶およびシール材を間に挟んで素子基板と対向基板とを真空雰囲気中で重ねた後、大気圧に戻すと、液晶の滴下量が少ない場合、シール材の分厚い部分が内側に引っ張られて変形し、液晶の滴下量が多い場合、シール材の分厚い部分が外側に押圧されて変形する。従って、液晶の滴下量がばらついた場合でも、表示領域では、素子基板と対向基板との間隔が精度よく制御される。それ故、液晶層の層厚がばらつくのを防止することができるので、コントラストが高い画像を表示することができる。
本発明において、前記第2層間絶縁膜の表面には、前記外側領域と前記内側領域との間に、前記内側領域における前記素子基板と前記対向基板との間隔を前記外側領域における前記素子基板と前記対向基板との間隔よりも広くする段差が構成され、前記外側領域における前記第2層間絶縁膜の表面は平坦面であることが好ましい。このように構成すると、シール材のギャップ材は、シール部分で素子基板と対向基板との離間距離を精度よく制御する。
本発明において、前記内側領域における前記第1スルーホールの開口密度は、前記表示領域における前記第1スルーホールの開口密度と同等であり、前記内側領域における前記第2スルーホールの開口密度は、前記表示領域における前記第2スルーホールの開口密度と同等であることが好ましい。このように構成すると、表示領域と周辺領域の内側領域とでは、第1層間絶縁膜および第2層間絶縁膜を研磨する際の研磨速度が同等である。従って、第1層間絶縁膜および第2層間絶縁膜は各々、表示領域と周辺領域の内側領域とにおいて連続した平坦面を構成する。それ故、表示領域の第1画素電極の表面と周辺領域の内側領域の第2画素電極の表面とが同一の平面上に位置するので、表示領域と周辺領域の内側領域とにおける黒表示の均一性を向上させることができる。
本発明において、前記外側領域には、前記第1スルーホールおよび前記第2スルーホールのうちの少なくとも一方が形成されていないことが好ましい。このように構成すると、外側領域における素子基板と対向基板との離間距離を確実に狭くすることができるとともに、外周領域を平坦面として構成することができる。従って、シール材のギャップ材は、素子基板と対向基板との間隔が狭い外側領域で素子基板と対向基板との離間距離を精度よく制御することができる。
本発明において、前記周辺領域において前記内側領域と前記外側領域との間には、前記第1スルーホールおよび前記第2スルーホールのうちの少なくとも一方のスルーホールの開口密度が前記内側領域に比して高い中間領域を備えていることが好ましい。かかる構成によれば、内側領域と外側領域との間に急峻な段差を構成することができるので、シール材を設ける領域を明確化することができる。
本発明において、前記第2画素電極は、前記遮光層を介して黒表示用の電位が印加されることが好ましい。このように構成すると、第2画素電極を各々島状に独立して形成しても、第2画素電極に黒表示用の電位を容易に印加することができる。
本発明において、前記第1画素電極および前記第2画素電極は、反射性導電膜からなる構成を採用することができる。かかる構成によれば、液晶装置を反射型として構成することができる。また、液晶装置を反射型として構成する場合、遮光膜を反射性導電膜により形成し、第1画素電極および第2画素電極を透光性導電膜により形成した構成を採用してもよい。
本発明を適用した液晶装置は、携帯電話機あるいはモバイルコンピューター等の電子機器において直視型の表示部等として用いられる。また、本発明を適用した液晶装置は、投射型表示装置(電子機器)のライトバルブとして用いることもできる。この場合、投射型表示装置(電子機器)は、前記液晶装置に光を供給する光源部と、前記液晶装置によって光変調された光を投射する投射光学系と、を有している。
本発明の実施の形態1に係る液晶装置に用いた素子基板の電気的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る液晶装置の具体的構成例を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る液晶装置の素子基板上における表示領域および周辺領域の平面構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る液晶装置の素子基板上における表示領域および周辺領域の断面構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る液晶装置の表示領域に構成した画素の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る液晶装置の周辺領域の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る液晶装置の製造工程のうち、層間絶縁膜表面を研磨する工程を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る液晶装置におけるシール材の位置等を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る液晶装置の素子基板上における表示領域および周辺領域の平面構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る液晶装置の素子基板上における表示領域および周辺領域の断面構成を示す説明図である。 本発明を適用した液晶装置を備えた電子機器の説明図である。 従来の液晶装置を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、電界効果型トランジスターでは、印加する電圧によってソースとドレインが入れ替わるが、以下の説明では、説明の便宜上、画素電極が接続されている側をドレインとして説明する。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置の電気的な構成を示すブロック図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置の具体的構成例を示す説明図であり、図2(a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、H−H′断面図、およびJ−J′断面図である。
図1に示すように、本形態の液晶装置100は、アクティブマトリクス型の反射型液晶装置であり、かかる液晶装置100に用いられる素子基板10の中央領域に設定された表示領域10aには複数の画素100aがマトリクス状に形成されている。複数の画素100aの各々には、第1画素電極9a、および第1画素電極9aを制御するための画素スイッチング素子30a(電界効果型トランジスター)が設けられている。また、素子基板10において、表示領域10aの外側にはデータ線駆動回路101および走査線駆動回路104が形成されている。データ線駆動回路101から延びたデータ線6aは、画素スイッチング素子30aのソースに電気的に接続されており、データ線駆動回路101は、データ線6aに画像信号を線順次で供給する。走査線駆動回路104から延びた走査線3aは、画素スイッチング素子30aのゲートに電気的に接続されており、走査線駆動回路104は、走査線3aに走査信号を順次排他的に供給する。素子基板10に形成された第1画素電極9aと、後述する対向基板の共通電極との間は液晶容量50aが構成されている。第1画素電極9aは、画素スイッチング素子30aのドレインに電気的に接続されており、液晶装置100では、画素スイッチング素子30aを一定期間だけそのオン状態とすることにより、データ線6aから供給される画像信号を各画素100aの液晶容量50aに所定のタイミングで書き込む。
液晶容量50aに書き込まれた所定レベルの画像信号は、素子基板10に形成された第1画素電極9aと、後述する対向基板の共通電極との間で一定期間保持される。第1画素電極9aには蓄積容量60が形成されており、第1画素電極9aの電圧は、例えば、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ保持される。これにより、電荷の保持特性は改善され、コントラスト比の高い表示を行うことのできる液晶装置100が実現される。本形態では、蓄積容量60を構成するにあたって、走査線3aと並行するように容量線3bが形成されている。なお、前段の走査線3aとの間に蓄積容量60が形成される場合もある。
図2(a)、(b)、(c)に示すように、液晶装置100では、素子基板10の上にシール材107が矩形枠状に設けられており、かかるシール材107は、素子基板10と対向基板20との間隔を制御するビーズ状あるいはファイバー状のギャップ材107eと、光硬化性(UV硬化性)および熱硬化性を備えた樹脂部分107fとからなる。このため、素子基板10は、シール材107によって対向基板20と所定の隙間を介して貼り合わされている。
対向基板20とシール材107とは略同一の輪郭を備えており、シール材107で囲まれた領域内に液晶層50が保持されている。本形態では、素子基板10と対向基板20との間に液晶層50を設けるにあたって、いわゆる液晶滴下工法(ODF/One Drop Fill)が採用される。このため、シール材107は、表示領域10aの周りを途切れずに連続してループ状に囲んでいる。なお、シール材107の角部分等には素子基板10と対向基板20との間で電気的な接続を行なうための基板間導通部(図示せず)が配置されている。
素子基板10において、表示領域10aの外側には、データ線駆動回路101および複数のパッド102が素子基板10の一辺に沿って配列されており、パッド102が配列された縁部に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。素子基板10は、対向基板20の端部から張り出した張り出し領域12を備えており、かかる張り出し領域12の端部にパッド102が設けられている。
詳しくは後述するが、素子基板10には、表示領域10aに、反射性導電膜からなる複数の第1画素電極9aがマトリクス状に形成されており、かかる第1画素電極9aの表面には配向膜(図示せず)が形成されている。
本形態において、素子基板10には、表示領域10aより外側に、画素スイッチング素子30aに接続されていない第2画素電極9bが配列された周辺領域10bが設けられており、かかる周辺領域10bでは、常に黒表示が行なわれる。また、本形態の液晶装置100では、周辺領域10bは、表示領域10a側に位置する内側領域10b1と、表示領域10aから離間する側に位置する外側領域10b2とを備えており、内側領域10b1および外側領域10b2の双方に第2画素電極9bが形成されている。ここで、第2画素電極9bは、第1画素電極9aと同時形成された反射性導電膜からなり、第1画素電極9aと同一層上に形成されている。
本形態において、シール材107は、周辺領域10bの内側領域10b1および外側領域10b2の双方に重なるように形成されており、データ線駆動回路101および走査線駆動回路104は、外側領域10b2に設けられている。このため、シール材107は、データ線駆動回路101および走査線駆動回路104と重なるように形成されている。
対向基板20において、素子基板10と対向する面側にはITO(Indium Tin Oxide)膜等の透光性導電膜からなる共通電極21が形成され、共通電極21の表面には配向膜(図示せず)が形成されている。かかる反射型の液晶装置100では、対向基板20の側から入射した光を反射性の第1画素電極9aで反射して再び、対向基板20の側から出射する間に液晶層50によって光変調される。
液晶装置100をカラー表示用の直視型液晶装置として構成する場合、対向基板20には、各色のカラーフィルターが形成され、対向基板20において、素子基板10の第1画素電極9aの縦横の境界領域と対向する領域にブラックマトリクス、あるいはブラックストライプ等と称せられる遮光層(図示せず)が形成されることもある。また、液晶装置100は、後述する投射型表示装置(液晶プロジェクタ)において、RGB用のライトバルブとして用いることができる。この場合、RGB用の各液晶装置100には、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになるので、カラーフィルターは形成されない。
本形態では、素子基板10の基板本体として半導体基板1が用いられており、半導体基板1の裏面にガラスあるいはセラミック等からなる補強基板を接合して強度を高めた構造を採用することもある。なお、素子基板10の基板本体としては、ガラス基板や石英基板を用いることもできる。
なお、本形態の液晶装置100では、TN(Twisted Nematic)モードあるいはVAN(Vertically Aligned Nematic)モードを採用したが、FFS(Fringe Field Switching)モードの液晶装置の場合、共通電極は、第1画素電極9aと同様、素子基板10上に形成される。
(素子基板10の構成)
図3は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100の素子基板10上におけるシール材107、表示領域10aおよび周辺領域10bの平面構成を示す説明図であり、表示領域10aに形成された第1画素電極9aおよび周辺領域10b(内側領域10b1および外側領域10b2)に形成された第2画素電極9bについては四角形で表してある。また、図3(a)には、素子基板10の第1層間絶縁膜に形成された第1スルーホールを丸で表し、図3(b)には、素子基板10の第2層間絶縁膜に形成された第2スルーホールを丸で表してある。また、シール材107の形成領域には右上がりの斜線を付してある。図4は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100の素子基板10上におけるシール材107、表示領域10aおよび周辺領域10bの断面構成を示す説明図である。
図3および図4に示すように、本形態の液晶装置100の素子基板10において、表示領域10aでは、画像表示用の第1画素電極9aが複数配列されている一方、表示領域より外側には、黒表示専用の第2画素電極9bが複数配列された周辺領域10bが設けられている。本形態において、周辺領域10bには、データ線駆動回路101が形成されている領域、および走査線駆動回路104が形成されている領域が含まれている。ここで、第2画素電極9bは、第1画素電極9aと同一のサイズで同一のピッチで形成されている。なお、本形態において、データ線駆動回路101および走査線駆動回路104は、周辺領域10bのうち、外側領域10b2と重なる位置に設けられ、シール材107は、周辺領域10bの外側領域10b2に重なるとともに、一部が内側領域10b1にも重なっている。このため、シール材107の内周縁107aは、内側領域10b1と重なる位置にある。
図4に示すように、素子基板10において、表示領域10aには、画素スイッチング素子30aに対して1対1の関係をもって電気的に接続する第1画素電極9aが形成されている一方、周辺領域10bには、画素スイッチング素子30aと略同一構成の電界効果型トランジスターからなる駆動回路用スイッチング素子30cを備えたデータ線駆動回路101および走査線駆動回路104が構成されている。このため、周辺領域10bにおいて、データ線駆動回路101および走査線駆動回路104が形成されている領域には画素スイッチング素子30aは形成されていない。また、周辺領域10bのうち、データ線駆動回路101および走査線駆動回路104が形成されている領域と表示領域10aとに挟まれた領域や、周辺領域10bの角部分は、画素スイッチング素子30aや駆動回路用スイッチング素子30cが形成されていない空き領域10dになっている。このため、周辺領域10bに形成された第2画素電極9bは、画素スイッチング素子30aや駆動回路用スイッチング素子30cには電気的に接続されていない。
かかる素子基板10においては、基板本体としての半導体基板1と第1画素電極9aおよび第2画素電極9bとの層間(画素スイッチング素子30aと第1画素電極9aおよび第2画素電極9bとの層間)には、表示領域10aおよび周辺領域10bの双方に金属配線等からなる複数の配線層6が形成されている。また、配線層6と第1画素電極9aおよび第2画素電極9bとの層間には、表示領域10aおよび周辺領域10bの双方に、シリサイド膜や遮光性金属膜からなる遮光層8aが設けられている。本形態において、遮光層8aは、表示領域10aおよび周辺領域10bの略全面に形成されている。
配線層6は、表示領域10aにおいて、画素スイッチング素子30aに電気的に接続するデータ線6aやドレイン電極6bとして形成されている。また、配線層6は、周辺領域10bにおいて、遮光層8aを介して第2画素電極9bに黒表示用の定電位を印加する第1定電位線6c、半導体基板1のウェルに基板電位を印加する第2定電位線6d、およびフロート状態のダミー配線6g等として形成されており、第1定電位線6cと第2定電位線6dとには異なる電位が印加されている。また、配線層6は、周辺領域10bにおいて、駆動回路用スイッチング素子30cに電気的に接続するソース配線6eやドレイン配線6bとしても形成されており、かかるソース配線6eやドレイン配線6bは、第1定電位線6cと異なる電位が印加されている。
ここで、配線層6と遮光層8aとの層間には二酸化シリコン膜等からなる層間絶縁膜72(第1層間絶縁膜)が設けられており、遮光層8aは層間絶縁膜72上に設けられている。層間絶縁膜72には、表示領域10aに複数の表示領域側第1スルーホール72a(第1スルーホール)が設けられているとともに、周辺領域10bには複数の周辺領域側第1スルーホール72b(第1スルーホール)が設けられている。表示領域側第1スルーホール72aおよび周辺領域側第1スルーホール72bの内部には、タングステンやモリブデン等の金属からなる接続用プラグとしての導電膜4bが充填されている。また、周辺領域側第1スルーホール72bは、第1定電位線6cやダミー配線6gと重なる位置に形成されており、第2定電位線6d、ソース配線6eおよびドレイン配線6bと重なる位置には形成されていない。このため、遮光層8aは、第1定電位線6cに電気的に接続されている一方、第2定電位線6d、ソース配線6eおよびドレイン配線6bとは電気的に接続されていない。
また、遮光層8aと第1画素電極9aおよび第2画素電極9bとの層間には二酸化シリコン膜等からなる層間絶縁膜73(第2層間絶縁膜)が設けられており、第1画素電極9aおよび第2画素電極9bは、層間絶縁膜73上に設けられている。層間絶縁膜73には、表示領域10aに複数の表示領域側第2スルーホール73a(第2スルーホール)が設けられているとともに、周辺領域10bには複数の周辺領域側第2スルーホール73b(第2スルーホール)が設けられている。表示領域側第2スルーホール73aおよび周辺領域側第2スルーホール73bの内部には接続用プラグとしての導電膜4cが充填されている。
ここで、周辺領域側第2スルーホール73bは、複数の第2画素電極9bの各々と重なる位置に形成されている。このため、複数の第2画素電極9bは全て、周辺領域側第2スルーホール73b内の導電膜4cを介して遮光層8aに電気的に接続されている。従って、複数の第2画素電極9bは、第1定電位線6cから供給される黒表示用の電位が印加されることになる。本形態において、液晶装置100はノーマリブラックであり、複数の第2画素電極9bは全て、黒表示用の電位として、共通電極21と同一の電位(共通電位)が印加される。従って、複数の第2画素電極9bは全て黒表示専用の画素電極であり、周辺領域10bは常に黒色領域である。
これに対して、表示領域10aにおいて、表示領域側第1スルーホール72aと表示領域側第2スルーホール73aとは、遮光層8aが形成されていないスリット8sに相当する領域において重なるように形成されている。また、表示領域側第1スルーホール72aと表示領域側第2スルーホール73aとは、配線層6のうち、ドレイン電極6bと重なる位置に形成されている。このため、第1画素電極9aは、遮光層8aとは電気的に接続されておらず、表示領域側第2スルーホール73a内の導電膜4c、および表示領域側第1スルーホール72a内の導電膜4bを介してドレイン電極6bに電気的に接続されている。
なお、画素スイッチング素子30aと配線層6との層間には層間絶縁膜71が設けられており、配線層6は、層間絶縁膜71上に設けられている。かかる層間絶縁膜71には、表示領域10aに複数のスルーホール71a、71bが設けられているとともに、周辺領域10bにも複数のスルーホール71d、71e、71fが設けられている。スルーホール71a、71b、71d、71e、71fの内部には接続用プラグとしての導電膜4aが充填されている。スルーホール71aは、データ線6aおよび後述する画素スイッチング素子30aのソース領域と重なる位置に形成されている。このため、データ線6aは、スルーホール71a内の導電膜4aを介して画素スイッチング素子30aのソース領域に電気的に接続されている。スルーホール71bは、ドレイン電極6bおよび後述する画素スイッチング素子30aのドレイン領域と重なる位置に形成されている。このため、ドレイン電極6bは、スルーホール71b内の導電膜4aを介して画素スイッチング素子30aのドレイン領域に電気的に接続されている。スルーホール71eは、ソース配線6eおよび駆動回路用スイッチング素子30cのソース領域と重なる位置に形成されている。このため、ソース配線6eは、スルーホール71e内の導電膜4aを介して駆動回路用スイッチング素子30cのソース領域に電気的に接続されている。スルーホール71fは、ドイレン配線6fおよび駆動回路用スイッチング素子30cのドレイン領域と重なる位置に形成されている。このため、ドレイン配線6fは、スルーホール71f内の導電膜4aを介して駆動回路用スイッチング素子30cのドレイン領域に電気的に接続されている。また、スルーホール71dは、ウェルおよび第2定電位線6dと重なる位置に形成されている。このため、第2定電位線6dは、スルーホール71d内の導電膜4aを介して半導体基板1に電気的に接続されており、半導体基板1に基板電位を印加する。
(表示領域10aの画素100aの詳細構成)
図5は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100の表示領域10aに構成した画素100aの構成を示す説明図であり、図5(a)、(b)は各々、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100の相隣接する画素1つ分の平面図、および画素1つ分の断面図である。なお、図5(b)は図5(a)のX−X′線における断面図であり、図5(a)では、走査線3aおよびそれと同時形成された導電膜は太い実線で示し、データ線6a等の配線層6は太い一点鎖線で示し、ドレイン電極等の第2導電層は二点鎖線で示し、フィールド酸化膜の除去領域は短い点線で示し、第1画素電極9aは長い点線で示してある。
図5(a)において、素子基板10上には、データ線6aと走査線3aとの交差に対応して複数の画素100aがマトリクス状に配置され、複数の画素100aの各々に光反射性の第1画素電極9aが形成されている。素子基板10には、走査線3aと並列して容量線3bが形成されている。
図5(b)に示すように、素子基板10では、その基板本体として、単結晶シリコンのようなP型の半導体基板1が用いられており、半導体基板1の表面には、半導体基板1より不純物濃度の高いP型のウェル領域1xが形成されている。ウェル領域1xとしては、複数の画素100aの各々に形成されている構成を採用することができるが、本形態では、全ての画素100aに対して共通のウェル領域として形成されている。但し、表示領域10aのウェル領域1xと、図1〜図4を参照して説明したデータ線駆動回路101や走査線駆動回路104等が形成されているウェル領域とは必要に応じて分離して形成することもある。
半導体基板1の表面には、選択熱酸化により、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)膜からなるフィールド酸化膜1gが形成されており、フィールド酸化膜1gには一画素につき2つの開口部1t、1uが形成されている。一方の開口部1tにはゲート絶縁膜2aが形成されており、ゲート絶縁膜2aの上にはポリシリコンあるいはメタルシリサイド等からなる走査線3aがゲート電極として通っている。ゲート絶縁膜2aは、熱酸化によって形成された二酸化シリコン膜である。半導体基板1の表面において、走査線3aの両側にはウェル領域1xよりも不純物濃度が高いN型ドープ領域からなるソース領域1fおよびドレイン領域1eが形成されており、それにより、図1を参照して説明した画素スイッチング素子30aが構成されている。ソース領域1fおよびドレイン領域1eは、走査線3aをマスクとしてN型不純物をイオン打ち込みすることにより自己整合的に形成されている。
フィールド酸化膜1gに形成された他方の開口部1uの基板表面にはP型ドープ領域1hが形成されているとともに、このP型ドープ領域1hの表面には、熱酸化によりゲート絶縁膜2aと同時形成された二酸化シリコン膜からなる誘電体膜2bが形成されている。誘電体膜2bの上には、ポリシリコンあるいはメタルシリサイド等からなる容量線3bが通っており、かかる容量線3bは、走査線3aと同時形成されてなる。このようにして、容量線3b、誘電体膜2bおよびP型ドープ領域1hによって蓄積容量60が構成されている。
走査線3a、容量線3bおよびフィールド酸化膜1gの上には層間絶縁膜71が形成されており、層間絶縁膜71上には、アルミニウム等を主体とする金属膜(配線層6)からなるデータ線6aおよびドレイン電極6bが形成されている。データ線6aおよびドレイン電極6bは各々、層間絶縁膜71およびゲート絶縁膜2aに形成されたスルーホール71a、71b内の導電膜4a(接続用プラグ)を介してソース領域1fおよびドレイン領域1eに電気的に接続されている。また、ドレイン電極6bは、層間絶縁膜71およびゲート絶縁膜2aに形成したスルーホール71c内の導電膜4a(接続用プラグ)を介して蓄積容量60を構成するP型ドープ領域1hにも電気的に接続されている。スルーホール71a、71b、71cは、同一の工程により同時形成される。データ線6aおよびドレイン電極6bは同時形成された導電膜(配線層6)からなり、例えば、厚さが10〜60nmのTi膜(下層)、厚さが100nm程度のTiN膜(中間層)、および厚さが30〜60nmのTi膜(上層)からなる積層膜により構成されている。
データ線6aおよびドレイン電極6bの上には層間絶縁膜72(第1層間絶縁膜)が形成されている。層間絶縁膜72は、例えばLTO(Low Temperature Oxide)からなる二酸化シリコン膜等からなる。ここで、層間絶縁膜72の表面は表示領域10aにおいて平坦面になっている。かかる平坦面は、図7(a)を参照して後述するように、層間絶縁膜72に表示領域側第1スルーホール72aを形成した後、導電膜4bを形成し、かかる導電膜4bのうち、表示領域側第1スルーホール72aの外部(層間絶縁膜72の表面)に形成されている部分と、層間絶縁膜72の表面とを化学研磨することにより形成される。
層間絶縁膜72の上には、アルミニウム等を主体とする遮光層8aが形成されており、かかる遮光層8aは、対向基板20の側から入射した光が画素スイッチング素子30aに入射するのを防止する。なお、遮光層8aにはスリット8sが形成されており、第1画素電極9aとドレイン電極6bとを接続する表示領域側第1スルーホール72aおよび表示領域側第2スルーホール73aは、遮光層8aが形成されていないスリット8sに相当する領域に形成されている。
遮光層8aの上方には、二酸化シリコン膜や、窒化シリコン膜と二酸化シリコン膜との積層膜等からなる層間絶縁膜73が形成されており、かかる層間絶縁膜73の表面は、表示領域10aにおいて平坦面になっている。かかる平坦面は、図7(b)を参照して後述するように、層間絶縁膜73に表示領域側第2スルーホール73aを形成した後、導電膜4cを形成し、かかる導電膜4cのうち、表示領域側第2スルーホール73aの外部(層間絶縁膜73の表面)に形成されている部分と、層間絶縁膜73の表面とを化学研磨することにより形成される。
層間絶縁膜73の上には、アルミニウム膜等からなる光反射性の第1画素電極9aが形成されている。層間絶縁膜72において、第1画素電極9aとドレイン電極6bとの重なり部分には表示領域側第1スルーホール72aが形成されており、層間絶縁膜73において、表示領域側第1スルーホール72aと重なる位置には表示領域側第2スルーホール73aが形成されている。表示領域側第1スルーホール72aおよび表示領域側第2スルーホール73aの内部は導電膜4b、4cからなる接続用プラグによって埋め込まれており、第1画素電極9aは、導電膜4b、4cを介してドレイン電極6bに電気的に接続されている。
第1画素電極9aの上層側には配向膜16が形成されている。配向膜16は、ポリイミド等の樹脂膜、あるいは二酸化シリコン膜等の斜方蒸着膜からなる。本形態において、配向膜16は、二酸化シリコン膜等の斜方蒸着膜からなる無機配向膜であり、配向膜16と第1画素電極9aとの層間には、二酸化シリコン膜やシリコン窒化膜等の絶縁膜160が形成されている。
なお、図4に示す対向基板20では、共通電極21の上層側に配向膜26が形成されている。配向膜26は、ポリイミド等の樹脂膜、あるいは二酸化シリコン膜等の斜方蒸着膜からなる。本形態において、配向膜26は、二酸化シリコン膜等の斜方蒸着膜からなる無機配向膜であり、配向膜26と共通電極21との層間には、二酸化シリコン膜やシリコン窒化膜等の絶縁膜260が形成されている。
(周辺領域10bの構成例)
図6は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100の周辺領域10bの構成を示す説明図であり、図6(a)、(b)は各々、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100の周辺領域10bにおいて、相隣接する第2画素電極9b1つ分の平面図、および断面図である。なお、図6(b)は図6(a)のY−Y′線における断面図であり、図6(a)では、配線層6は太い一点鎖線で示し、フィールド酸化膜の除去領域は短い点線で示してある。
図6(a)において、素子基板10の周辺領域10bには、表示領域10aの第1画素電極9aと同様、光反射性の第2画素電極9bが形成されている。図6(b)に示すように、周辺領域10bでも、3つの層間絶縁膜71、層間絶縁膜72(第1層間絶縁膜)、層間絶縁膜73(第2層間絶縁膜)が形成されており、層間絶縁膜71の上には第1定電位線6cや第2定電位線6d等の配線層6が形成されている。また、層間絶縁膜72の上には遮光層8aが形成され、層間絶縁膜73の上には第2画素電極9bが形成されている。層間絶縁膜72において、第1定電位線6cおよび遮光膜8aと重なる領域には周辺領域側第1スルーホール72bが形成され、層間絶縁膜73において、遮光膜8aおよび第2画素電極9bと重なる領域には周辺領域側第2スルーホール73bが形成されている。このため、第1定電位線6cは、周辺領域側第1スルーホール72b内の導電膜4bを介して遮光層8aに定電位を印加し、遮光層8aは、周辺領域側第2スルーホール73b内の導電膜4cを介して第2画素電極9bに定電位を印加する。
なお、層間絶縁膜71において、第2定電位線6dおよびコンタクト領域1w(P型ドープ領域)と重なる領域には、スルーホール71dが形成されており、第2定電位線6dは、スルーホール71d内の導電膜4aを介して半導体基板1に基板電位を印加する。
層間絶縁膜72の表面は、図4に示すように、内側領域10b1と外側領域10b2との境界部分を除いて、平坦面になっている。かかる平坦面は、図7(a)を参照して後述するように、表示領域10aと同様、層間絶縁膜72に周辺領域側第1スルーホール72bを形成した後、導電膜4bを形成し、かかる導電膜4bのうち、周辺領域側第1スルーホール72bの外部(層間絶縁膜72の表面)に形成されている部分と、層間絶縁膜72の表面とを化学研磨することにより形成される。また、層間絶縁膜73の表面は、内側領域10b1と外側領域10b2との境界部分を除いて、平坦面になっている。かかる平坦面は、図7(b)を参照して後述するように、表示領域10aと同様、層間絶縁膜73に周辺領域側第2スルーホール73bを形成した後、導電膜4cを形成し、かかる導電膜4cのうち、周辺領域側第2スルーホール73bの外部(層間絶縁膜73の表面)に形成されている部分と、層間絶縁膜73の表面とを化学研磨することにより形成される。
ここで、層間絶縁膜72の表面には、内側領域10b1と外側領域10b2との境界部分に段差72xが発生しており、層間絶縁膜73の表面には、内側領域10b1と外側領域10b2との境界部分に段差73xが発生している。
(スルーホールの詳細構成)
図7は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100の製造工程のうち、層間絶縁膜表面を研磨する工程を示す説明図であり、図7(a)、(b)は各々、層間絶縁膜72の表面に対する化学機械研磨工程の説明図、および層間絶縁膜73の表面に対する化学機械研磨工程の説明図である。なお、図7において、導電膜はスルーホールを完全に埋める厚さに形成されるが、図7では、スルーホールの外側に形成される導電膜を薄く表してある。
再び図3および図4において、本形態の液晶装置100に用いた素子基板10上には、画素スイッチング素子30aおよび画素スイッチング素子30aに電気的に接続された第1画素電極9aが複数配列された表示領域10aと、表示領域10aより外側において第1画素電極9aと同一層上に黒表示専用の第2画素電極9bが複数配列された周辺領域10bとが設けられている。
また、配線層6と遮光層8aとの層間に位置する層間絶縁膜72(第1層間絶縁膜)では、表示領域10aに位置する部分に複数の表示領域側第1スルーホール72a(第1スルーホール)が設けられ、周辺領域10bに位置する部分には複数の周辺領域側第1スルーホール72b(第1スルーホール)が設けられている。本形態において、化学機械研磨前の第1スルーホール(表示領域側第1スルーホール72aと周辺領域側第1スルーホール72b)のサイズは同一である。従って、化学機械研磨後の第1スルーホール(表示領域側第1スルーホール72aと周辺領域側第1スルーホール72b)の1個当たりの開口サイズは同一である。
ここで、周辺領域側第1スルーホール72bの開口密度は、周辺領域10bの内側領域10b1に比して周辺領域10bの外側領域10b2で低くなっている。より具体的には、まず、第1画素電極9aと第2画素電極9bとは、サイズおよびピッチが同一であり、第1画素電極9aと第2画素電極9bとは同一の密度をもって形成されている。また、表示領域側第1スルーホール72aは、第1画素電極9aに対して1対1の関係をもって形成されている。これに対して、周辺領域側第1スルーホール72bは、内側領域10b1では、第2画素電極9bに対して1対1の関係をもって形成されており、表示領域側第1スルーホール72aと開口密度が同等であるが、外側領域10b2では周辺領域側第1スルーホール72bが形成されていない。それ故、第1スルーホール(表示領域側第1スルーホール72aと周辺領域側第1スルーホール72b)の開口密度は、以下の関係
表示領域10a=内側領域10b1>外側領域10b2
になっている。
また、図3および図4に示すように、本形態の液晶装置100に用いた素子基板10では、遮光層8aと第1画素電極9aおよび第2画素電極9bの層間に位置する層間絶縁膜73(第2層間絶縁膜)では、表示領域10aに位置する部分に複数の表示領域側第2スルーホール73a(第2スルーホール)が設けられ、周辺領域10bに位置する部分には複数の周辺領域側第2スルーホール73b(第2スルーホール)が設けられている。本形態において、化学機械研磨前の第2スルーホール(表示領域側第2スルーホール73aと周辺領域側第2スルーホール73b)のサイズは同一である。従って、化学機械研磨後の第2スルーホール(表示領域側第2スルーホール73aと周辺領域側第2スルーホール73b)の1個当たりの開口サイズは同一である。
ここで、周辺領域側第2スルーホール73bの開口密度は、周辺領域10bの内側領域10b1に比して周辺領域10bの外側領域10b2で低くなっている。より具体的には、表示領域側第2スルーホール73aは、第1画素電極9aに対して1対1の関係をもって形成されている。これに対して、周辺領域側第2スルーホール73bは、内側領域10b1では、第2画素電極9bに対して1対1の関係をもって形成されており、表示領域側第1スルーホール72aと開口密度が同等であるが、外側領域10b2では周辺領域側第2スルーホール73bが形成されていない。それ故、第2スルーホール(表示領域側第2スルーホール73aと周辺領域側第2スルーホール73b)の開口密度は、以下の関係
表示領域10a=内側領域10b1>外側領域10b2
になっている。
(層間絶縁膜72、73の表面形状)
本形態では、図7(a)に示すように、層間絶縁膜72に表示領域側第1スルーホール72aおよび周辺領域側第1スルーホール72bを形成した後、導電膜4bを形成し、この状態で、層間絶縁膜72を化学機械研磨する。かかる化学機械研磨では、研磨液に含まれる化学成分の作用と、研磨剤と素子基板10との相対移動によって、高速で平滑な研磨面を得ることができる。より具体的には、研磨装置において、不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等からなる研磨布(パッド)を貼り付けた定盤と、素子基板10を保持するホルダーとを相対回転させながら、研磨を行なう。その際、例えば、平均粒径が0.01〜20μmの酸化セリウム粒子、分散剤としてのアクリル酸エステル誘導体、および水を含む研磨剤を研磨布と素子基板10との間に供給する。その際、層間絶縁膜72は導電膜4bを構成する金属に比して研磨速度が低いため、研磨速度は層間絶縁膜72の表面が存在する比率により規定されることになる。ここで、周辺領域10bの外側領域10b2は、表示領域10aおよび周辺領域10bの内側領域10b1に比して、第1スルーホールの開口密度が低い分、層間絶縁膜72の表面が存在する比率が高い。従って、層間絶縁膜72に対する研磨速度は、周辺領域10bの外側領域10b2で低く、表示領域10aおよび周辺領域10bの内側領域10b1では高い。このため、層間絶縁膜72は、周辺領域10bの外側領域10b2で薄く研磨され、表示領域10aおよび周辺領域10bの内側領域10b1では厚く研磨される。それ故、層間絶縁膜72を研磨した後、図4および図7(b)に示すように、層間絶縁膜72の表面には、外側領域10b2と内側領域10b1との境界付近に、周辺領域10bの外側領域10b2を表示領域10aおよび周辺領域10bの内側領域10b1より高くする段差72xが形成される。
なお、表示領域10aと周辺領域10bの内側領域10b1とは、第1スルーホールの開口密度が同等であるため、層間絶縁膜72の表面は、表示領域10aと周辺領域10bの内側領域10b1とにおいて連続した平坦面が形成される。
また、本形態では、図7(b)に示すように、層間絶縁膜73に表示領域側第2スルーホール73aおよび周辺領域側第2スルーホール73bを形成した後、導電膜4cを形成し、この状態で、層間絶縁膜73を化学機械研磨する。その際、層間絶縁膜73は導電膜4cを構成する金属に比して研磨速度が低いため、研磨速度は層間絶縁膜73の表面が存在する比率により規定されることになる。ここで、周辺領域10bの外側領域10b2は、表示領域10aおよび周辺領域10bの内側領域10b1に比して、第2スルーホールの開口密度が低い分、層間絶縁膜72の表面が存在する比率が高い。従って、層間絶縁膜73に対する研磨速度は、周辺領域10bの外側領域10b2で低く、表示領域10aおよび周辺領域10bの内側領域10b1では高い。このため、層間絶縁膜73は、周辺領域10bの外側領域10b2で薄く研磨され、表示領域10aおよび周辺領域10bの内側領域10b1では厚く研磨される。それ故、層間絶縁膜73を研磨した後、図4に示すように、層間絶縁膜73の表面には、外側領域10b2と内側領域10b1との境界付近に、周辺領域10bの外側領域10b2を表示領域10aおよび周辺領域10bの内側領域10b1より高くする段差73xが形成され、かかる段差73xは、段差72xを強調した高い段差である。
なお、表示領域10aと周辺領域10bの内側領域10b1とは、第2スルーホールの開口密度が同等であるため、層間絶縁膜73の表面は、表示領域10aと周辺領域10bの内側領域10b1とにおいて連続した平坦面が形成される。
(シール材107の構成)
図8は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100におけるシール材107の位置等を示す説明図であり、図8(a)、(b)は、シール材107によって素子基板10と対向基板20との離間距離が制御される様子を示す説明図、およびシール材107内に液晶が入り込んだ様子を示す説明図である。
本形態の液晶装置100において、図8(a)に示すように、素子基板10と対向基板20との間に液晶層50を設けるにあたって、いわゆる液晶滴下工法が採用される。このため、表示領域10aの周りを、表示領域10aから約1.5mmの寸法だけ離間した位置で、シール材107が途切れずに連続してループ状に囲んでいる。かかる液晶滴下工法では、まず、素子基板10および対向基板20のうちの一方に、ディスペンサー等を用いて光硬化性および熱硬化性のシール材107を途切れずに連続する閉ループ状に塗布した後、素子基板10および対向基板20のうちの他方に、シール材107の内側と重なる領域に液晶をインクジェット法等の方法で滴下する。次に、素子基板10と対向基板20とを約1torrの真空雰囲気中で重ねた後、大気圧に戻す。その結果、素子基板10および対向基板20は、両側から押圧されて内部に真空領域が無くなるまで基板間隔が狭まる。その結果、液晶層50は、素子基板10および対向基板20により押圧されてシール材107の内側でシール材107の内側全体に展開する。次に、シール材107に対して、波長が350nm以下の短波長をカットするフィルターを通して約4000mJ/cm2の強度で光照射(UV照射)を行って、シール材107のアクリル系成分を硬化させる。次に、シール材107を130℃の温度条件で1時間加熱し、シール材107のエポキシ系成分を硬化させる。
その際、シール材107は、段差72x、73xより内側に張り出すように設けられており、外側領域10b2の全体および内側領域10b1の外周部分と重なっている。このため、シール材107は、段差72x、73xより外側で素子基板10と対向基板20との間隔が狭くなっている外側領域10b2に薄く配置されているとともに、段差72x、73xより内側で素子基板10と対向基板20との間隔が広くなっている内側領域10b1に厚く配置されている。また、外側領域10b2および内側領域10b1は各々、平坦面である。それ故、シール材107に含まれるギャップ材107eは、平坦な外側領域10b2において素子基板10と対向基板20との間に介在して、シール部分での素子基板10と対向基板20との離間距離を制御する。
また、シール材107の内周縁107aは、素子基板10と対向基板20との間隔が広い内側領域10b1に分厚く配置されている。このため、液晶滴下工法により、素子基板10と対向基板20との間に液晶層50を設ける際、素子基板10と対向基板20とをシール材107および液晶を挟んで真空雰囲気中で重ねた後、大気圧に戻すと、液晶の滴下量が少ない場合、図8に矢印F1で示すように、シール材107の分厚い部分が内側に引っ張られてわずかに変形し、表示領域10aでは、素子基板10と対向基板20との間隔が自動的に調整される。また、液晶の滴下量が多い場合、図8に矢印F2で示すように、シール材107の分厚い部分が外側に押圧されてわずかに変形し、表示領域10aでは、素子基板10と対向基板20との間隔が自動的に調整される。従って、液晶の滴下量がばらついた場合でも、表示領域10aでは、素子基板10と対向基板20との間隔が精度よく制御される。例えば、液晶を滴下したときの液晶量の標準偏差が2%であったが、表示領域10aにおける素子基板10と対向基板20との離間距離のばらつきを計測したところ、標準偏差で1.2%であった。これに対して、図12を参照して説明した構成の場合、液晶を滴下したときの液晶量の標準偏差が2%であったが、表示領域10aにおける素子基板10と対向基板20との離間距離のばらつきは、標準偏差で2.3%であった。それ故、本形態によれば、素子基板10と対向基板20との離間距離(液晶層)のばらつきを小さくすることができるといえる。
また、シール材107および液晶を挟んで重ねた素子基板10と対向基板20とを真空雰囲気から大気圧に戻した後、光照射までの時間が長いと、図8(b)に示すように、液晶層がシール材107の内部、シール材107と素子基板10との界面、あるいはシール材107と対向基板20との界面に入り込んでシール性能を低下させることがある。このような液晶の入り込みは、シール材107が厚い程、進行速度が高い。しかるに本形態では、外側領域10b2では、シール材107が薄いので、液晶の入り込みを外側領域10b2で阻止できるという利点がある。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態に係る液晶装置100の素子基板10においては、表示領域10aに第1画素電極9aを設ける一方、表示領域10aより外側の周辺領域10bに第2画素電極9bが設けられているため、第2画素電極9bに対して黒表示用の電位を印加することにより、表示領域10aと周辺領域10bとの黒表示の均一性を向上させることができる。
ここで、周辺領域10bの外側領域10b2は、内側領域10b1に比して第1スルーホール72bの開口密度および第2スルーホール73bの開口密度が低いため、層間絶縁膜72、73を研磨する際、研磨速度が低い。それ故、外側領域10b2と内側領域10b1との間には、外側領域10b2における素子基板10と対向基板20との間隔を内側領域10b1における素子基板10と対向基板20との間隔よりも狭くする段差72x、73xが構成され、かかる段差72x、73xを跨ぐようにシール材107が設けられている。このため、シール材107は、段差72x、73xより外側で素子基板10と対向基板20との間隔が狭くなっている外側領域10b2に薄く配置されているとともに、段差72x、73xより内側で素子基板10と対向基板20との間隔が広くなっている内側領域10b1に厚く配置されている。また、外側領域10b2および内側領域10b1は各々、平坦面である。それ故、シール材107に含まれるギャップ材107eは、平坦な外側領域10b2において素子基板10と対向基板20との間に介在して、シール部分での素子基板10と対向基板20との離間距離を精度よく制御する。
また、シール材107は、表示領域10aの周りを途切れずに連続して囲んでおり、液晶は液晶滴下工法により素子基板10と対向基板20との間に充填される。ここで、シール材107の内周縁107aは、素子基板10と対向基板20との間隔が広い内側領域10b1に分厚く配置されている。このため、液晶滴下工法により、素子基板10と対向基板20との間に液晶層50を設ける際、液晶の滴下量がばらつきをシール材107の変形により吸収することができる。それ故、表示領域10aでは、素子基板10と対向基板20との間隔が精度よく制御される。
また、本形態において、内側領域10b1における周辺領域側第1スルーホール72bの開口密度は、表示領域10aにおける表示領域側第1スルーホール72aの開口密度と同等であり、内側領域10b1における周辺領域側第2スルーホール73bの開口密度は、表示領域10aにおける表示領域側第2スルーホール73aの開口密度と同等である。従って、表示領域10aと周辺領域10bの内側領域10b1とでは、層間絶縁膜72、73を研磨する際の研磨速度が同等である。従って、層間絶縁膜72、73は各々、表示領域10aと周辺領域10bの内側領域10b1とにおいて連続した平坦面を構成する。それ故、表示領域10aの第1画素電極9aの表面と周辺領域10bの内側領域10b1の第2画素電極9b表面とが同一の平面上に位置するので、表示領域10aとの周辺領域10bの内側領域10b1とにおける黒表示の均一性を向上させることができる。
また、本形態において、外側領域10b2には、周辺領域側第1スルーホール72bおよび周辺領域側第2スルーホール73bのいずれもが形成されていない。このため、シール材107が配置される外側領域10b2における素子基板10と対向基板20との離間距離を確実に狭くすることができるとともに、外側領域10b2を平坦面として構成することができる。従って、シール材107のギャップ材107eは、素子基板10と対向基板20との間隔が狭い外側領域10b2で素子基板10と対向基板20との離間距離を精度よく制御することができる。
また、本形態では、周辺領域10bにおいて、駆動回路(データ線駆動回路101および走査線駆動回路104)のソース配線6eやドレイン配線6fが密に存在する外側領域10b2に周辺領域側第1スルーホール72bを設けない。このため、遮光層8aと第2定電位線6dや、ソース配線6e、ドレイン配線6fとの短絡を防止することができる。従って、第2画素電極9bに対して遮光層8aを介して黒表示用の電位を印加する構成を採用できる。それ故、第2画素電極9bを各々島状に独立して形成しても、第2画素電極9bに黒表示用の電位を容易に印加することができる。
[実施の形態2]
図9は、本発明の実施の形態2に係る液晶装置100の素子基板10上におけるシール材107、表示領域10aおよび周辺領域10bの平面構成を示す説明図であり、表示領域10aに形成された第1画素電極9aおよび周辺領域10b(内側領域10b1および外側領域10b2)に形成された第2画素電極9bについては四角形で表してある。また、図9(a)には、素子基板10の第1層間絶縁膜72に形成された第1スルーホールを丸で表し、図9(b)には、素子基板10の第2層間絶縁膜73に形成された第2スルーホールを丸で表してある。また、シール材107の形成領域には右上がりの斜線を付してある。図10は、本発明の実施の形態2に係る液晶装置100の素子基板10上におけるシール材107、表示領域10aおよび周辺領域10bの断面構成を示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
上記実施の形態1では、第1スルーホールおよび第2スルーホールの開口密度については、表示領域10aと周辺領域10bの外側領域10b2との間(内側領域10b1)を表示領域10aと同等としたが、図9(a)、(b)に示すように、周辺領域10bにおいて、内側領域10b1と外側領域10b2との間には、周辺領域側第1スルーホール72bおよび周辺領域側第2スルーホール73bのうちの少なくとも一方のスルーホールの開口密度が内側領域10b1に比して高い中間領域10b12が設けられている。
より具体的には、周辺領域10bには、表示領域10aに近接する側から離間する方向に向かって内側領域10b1、中間領域10b12、および外側領域10b2がこの順に設けられている。ここで、第1スルーホール(表示領域側第1スルーホール72aと周辺領域側第1スルーホール72b)の開口密度は、以下の関係
中間領域10b12>表示領域10a=内側領域10b1>外側領域10b2
になっている。かかる構成は、例えば、第1スルーホール(表示領域側第1スルーホール72aと周辺領域側第1スルーホール72b)については、表示領域10aおよび内側領域10b1において第1画素電極9aおよび第2画素電極9bに対して1対1の関係をもって形成され、中間領域10b12において第2画素電極9bに対して1対2の関係をもって形成することにより実現できる。
また、第2スルーホール(表示領域側第2スルーホール73aと周辺領域側第2スルーホール73b)の開口密度は、以下の関係
中間領域10b12>表示領域10a=内側領域10b1>外側領域10b2
になっている。かかる構成は、例えば、第2スルーホール(表示領域側第2スルーホール73aと周辺領域側第2スルーホール73b)については、表示領域10aおよび内側領域10b1において第1画素電極9aおよび第2画素電極9bに対して1対1の関係をもって形成され、中間領域10b12において第2画素電極9bに対して1対2〜4の関係をもって形成することにより実現できる。
このような構成を採用すると、図4と図10とを比較すれば分かるように、層間絶縁膜72を研磨した後、層間絶縁膜72の表面において、外側領域10b2と内側領域10b1との境界領域のうち、外側領域10b2と中間領域10b12との間に形成される段差72xが実施の形態1に比して急峻となる。また、層間絶縁膜73を研磨した後、層間絶縁膜73の表面において、外側領域10b2と内側領域10b1との境界領域のうち、外側領域10b2と中間領域10b12との間に形成される段差73xが実施の形態1に比して急峻となる。それ故、シール材107を設ける領域を明確化することができるので、シール材107の内周縁107aを、確実に段差72x、73xより内側で内側領域10b1と重なる位置とすることができる。
[他の実施の形態]
上記実施の形態2において、周辺領域10bの中間領域10b12は、周辺領域側第1スルーホール72bおよび周辺領域側第2スルーホール73bの双方が内側領域10b1に比して高い開口密度であったが、周辺領域側第1スルーホール72bおよび周辺領域側第2スルーホール73bのうちの一方のみが内側領域10b1に比して高い開口密度であってもよい。この場合、周辺領域側第2スルーホール73bについては、周辺領域側第1スルーホール72bと違って、遮光層8aと第2定電位線6dとの短絡等という問題がないので、レイアウトに関する制約が少ない。従って、周辺領域10bの中間領域10b12は、周辺領域側第1スルーホール72bおよび周辺領域側第2スルーホール73bのうち、周辺領域側第2スルーホール73bの開口密度が内側領域10b1に比して高い構成を採用することが好ましい。
また、上記実施の形態1、2では、周辺領域側第1スルーホール72bおよび周辺領域側第2スルーホール73bの双方を外側領域10b2に形成しない構成を採用したが、内側領域10b1よりも低い開口密度であれば、周辺領域側第1スルーホール72bおよび周辺領域側第2スルーホール73bのうちの少なくとも一方を外側領域10b2に形成してもよい。
上記実施の形態では、スルーホール内の全てに接続プラグを埋め込んだ構成であったが、層間絶縁膜上層に形成した導電膜自身がスルーホールの底部で下層側の導電膜と電気的に接する構成を採用した液晶装置に本発明を適用してもよい。この場合も、層間絶縁膜にスルーホールを形成した後、層間絶縁膜の表面を研磨するにあたって本発明を適用すれば、層間絶縁膜の表面を表示領域10aと周辺領域10bとにおいて連続した平坦面とすることができる。
上記実施の形態では、反射型の液晶装置100を構成するにあたって、第1画素電極9aおよび第2画素電極9bを反射性導電膜により構成したが、第1画素電極9aおよび第2画素電極9bを透光性導電膜により構成し、遮光層8aを反射性導電膜により構成して、反射型の液晶装置100を構成してもよい。また、上記実施の形態では、反射型の液晶装置に本発明を適用したが、透過型の液晶装置に本発明を適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
図11は、本発明を適用した液晶装置100を備えた電子機器の説明図である。本発明に係る反射型の液晶装置100は、図11(a)に示す投射型表示装置(液晶プロジェクター/電子機器)や、図11(b)、(c)に示す携帯用電子機器等に用いることができる。
図11(a)に示す投射型表示装置1000は、システム光軸Lに沿って配置した光源部810、インテグレーターレンズ820および偏光変換素子830を備えた偏光照明装置800と、この偏光照明装置800から出射されたS偏光光束をS偏光光束反射面841により反射させる偏光ビームスプリッター840と、偏光ビームスプリッター840のS偏光光束反射面841から反射された光のうち、青色光(B)の成分を分離するダイクロイックミラー842と、青色光が分離された後の光束のうち、赤色光(R)の成分を反射させて分離するダイクロイックミラー843とを有している。また、投射型表示装置1000は、各色光が入射する3枚の液晶装置100(反射型液晶装置100R、100G、100B)を備えている。さらに、投射型表示装置1000は、3つの反射型液晶装置100R、100G、100Bにて変調された光をダイクロイックミラー842、843、および偏光ビームスプリッター840にて合成した後、この合成光をスクリーン860に投写する。
また、図11(b)に示す携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001、スクロールボタン3002、並びに表示ユニットとしての液晶装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、液晶装置100に表示される画面がスクロールされる。図11(c)に示す情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)4000は、複数の操作ボタン4001、電源スイッチ4002、並びに表示ユニットとしての液晶装置100を備えており、電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が液晶装置100に表示される。
さらに、対向基板20等にカラーフィルターを形成すれば、カラー表示可能な液晶装置100を形成することができる。また、カラーフィルターを形成した液晶装置100を用いれば、単板式の投射型表示装置を構成することもできる。
1・・半導体基板(素子基板の基板本体)、6・・配線層、8a・・遮光層、9a・・第1画素電極、9b・・第2画素電極、10・・素子基板、10a・・表示領域、10b・・周辺領域、10b1・・内側領域、10b12・・中間領域、10b2・・外側領域、20・・対向基板、30a・・画素スイッチング素子、30c・・駆動回路用スイッチング素子、50・・液晶層、72・・層間絶縁膜(第1層間絶縁膜)、72a・・表示領域側第1スルーホール(第1スルーホール)、72b・・周辺領域側第1スルーホール(第1スルーホール)、73・・層間絶縁膜(第2層間絶縁膜)、73a・・表示領域側第2スルーホール(第2スルーホール)、73b・・周辺領域側第2スルーホール(第2スルーホール)、100・・液晶装置、100a・・画素

Claims (9)

  1. 画素スイッチング素子に対応して設けられた第1画素電極が複数配列された表示領域、および該表示領域より外側において前記第1画素電極と同一層に形成された第2画素電極が複数配列された周辺領域を備えた素子基板と、
    前記素子基板の基板本体と前記第1画素電極および前記第2画素電極との層間に設けられた配線層と、
    該配線層と前記第1画素電極および前記第2画素電極との層間に設けられた遮光層と、
    前記配線層と前記遮光層との層間に位置する第1層間絶縁膜に設けられた第1スルーホールと、
    前記遮光層と前記第1画素電極および前記第2画素電極との層間に位置する第2層間絶縁膜に設けられた第2スルーホールと、
    前記周辺領域において前記表示領域側に位置する内側領域と、
    前記周辺領域において前記内側領域の外側に位置し、当該内側領域に比して前記第1スルーホールの開口密度および前記第2スルーホールの開口密度が低い外側領域と、
    前記内側領域および前記外側領域と重なる位置で前記表示領域の周りを途切れずに連続して囲み、前記素子基板と前記対向基板とを貼り合せるギャップ材含有のシール材と、
    を有していることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記第2層間絶縁膜の表面には、前記外側領域と前記内側領域との間に、前記内側領域における前記素子基板と前記対向基板との間隔を前記外側領域における前記素子基板と前記対向基板との間隔よりも広くする段差が構成され、
    前記外側領域における前記第2層間絶縁膜の表面は平坦面であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記内側領域における前記第1スルーホールの開口密度は、前記表示領域における前記第1スルーホールの開口密度と同等であり、
    前記内側領域における前記第2スルーホールの開口密度は、前記表示領域における前記第2スルーホールの開口密度と同等であることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置。
  4. 前記外側領域には、前記第1スルーホールおよび前記第2スルーホールのうちの少なくとも一方が形成されていないことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の液晶装置。
  5. 前記周辺領域において前記内側領域と前記外側領域との間には、前記第1スルーホールおよび前記第2スルーホールのうちの少なくとも一方のスルーホールの開口密度が前記内側領域に比して高い中間領域を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の液晶装置。
  6. 前記第2画素電極は、前記遮光層を介して黒表示用の電位が印加されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の液晶装置。
  7. 前記第1画素電極および前記第2画素電極は、反射性導電膜からなることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の液晶装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の液晶装置を備えていることを特徴とする電子機器。
  9. 前記液晶装置に光を供給する光源部と、前記液晶装置によって光変調された光を投射する投射光学系と、を有していることを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
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