JP2011221212A - レンズ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レンズの配置スペースを拡張できるとともに、組立作業が容易で、且つ、コストの削減を図り得るレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】レンズホルダ10の外側面に突条のガイド部12が設けられ、湾曲する磁石20をレンズホルダ10の外側面に沿わせて装着する。レンズホルダ10をベース30の中に収容すると、ベース30の内側面が磁石20の外側面に沿うようになる。ベース30の外側面にコイル40が巻き付けられ、ベース30の角に磁性板50が配置される。磁石20と磁性板50との間の磁力によって、ガイド部12がベース30の内側面に押し付けられる。コイル40に電流を流すと、ガイド部12がベース30の内側面に線接触しながら、レンズホルダ10が上下方向に駆動する。
【選択図】図4
【解決手段】レンズホルダ10の外側面に突条のガイド部12が設けられ、湾曲する磁石20をレンズホルダ10の外側面に沿わせて装着する。レンズホルダ10をベース30の中に収容すると、ベース30の内側面が磁石20の外側面に沿うようになる。ベース30の外側面にコイル40が巻き付けられ、ベース30の角に磁性板50が配置される。磁石20と磁性板50との間の磁力によって、ガイド部12がベース30の内側面に押し付けられる。コイル40に電流を流すと、ガイド部12がベース30の内側面に線接触しながら、レンズホルダ10が上下方向に駆動する。
【選択図】図4
Description
本発明は、レンズ駆動装置に関し、特に、カメラモジュールなどに搭載されるレンズ駆動装置に用いて好適なものである。
従来、携帯電話機等に搭載されるカメラモジュールには、オートフォーカス用に、レンズ駆動装置が用いられている。この種のレンズ駆動装置には、シャフトを用いてレンズを光軸方向に駆動する構成を備えるものがある(たとえば、特許文献1)。かかるレンズ駆動装置では、レンズホルダに孔および溝が形成され、孔および溝のそれぞれに対向する孔がベースにも形成されている。これらの孔および溝にシャフトを通すことで、シャフトをガイドとして、レンズホルダがベースに対してレンズ光軸方向に移動する。
しかし、上記構成のレンズ駆動装置では、シャフトおよびこれを受ける孔や溝のためのスペースが必要であり、レンズ駆動装置の外形が大型化する。このとき、レンズ駆動装置の大型化を防ごうとすると、シャフト等の配置スペースの確保により、レンズの収容スペースを削減しなければならず、小さなレンズを用いなければならなくなる。
また、上記の構成では、シャフトを孔や溝に挿入する工程を付加しなければならないため、組立作業が煩雑になり、さらに、シャフトが必要となるため、部品点数が増加し、コストの上昇を招く。
本発明は、かかる課題を解消するために為されたものであり、レンズの配置スペースを拡張できるとともに、組立作業が容易で、且つ、コストの削減を図り得るレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の主たる態様に係るレンズ駆動装置は、レンズを保持する円筒形状のレンズホルダと、レンズホルダに設けられる磁石と、レンズホルダの外側面に形成され、径方向外側に突出するガイド部と、内側面がレンズホルダの外側面に対向するベースと、ベースに配されるコイルと、ガイド部をベースの内側面に押し付ける力を磁石との間で生じさせる磁性板と、を備える。
本態様に係るレンズ駆動装置によれば、レンズホルダの外側面に形成されたガイド部がベースの内側面に押し付けられて、レンズホルダがベース内側面に沿って摺動することにより、レンズホルダがレンズ光軸方向に案内される。このため、別途、シャフト等のガイド部材を配するためのスペースを設ける必要がなく、レンズの配置スペースを広げることができる。
また、ガイド部がレンズホルダと一体的に形成されているため、部品点数を削減でき、コストの低減を図ることができる。さらに、シャフト等を設置する工程が要らないため、組立作業が容易になる。
本態様に係るレンズ駆動装置において、磁石は、レンズホルダの周方向に湾曲し、ベースの内側面は、レンズホルダの外側面に沿って湾曲するよう構成され得る。
この構成によれば、レンズホルダの周方向に磁石が湾曲することで、磁石がレンズホルダの外側面に沿うようになり、磁石がレンズホルダの外周からはみ出しにくくなる。よって、磁石が装着されたレンズホルダの形状をコンパクトなものにすることができる。さらに、レンズホルダの外側面に沿ってベースの内側面が湾曲することで、レンズホルダ外側面とベース内側面との間にも無駄なスペースが生じにくくなる。したがって、この構成によれば、レンズの配置スペースをさらに広げることができる。
本態様に係るレンズ駆動装置において、ガイド部は、レンズの光軸方向に延びるよう構成され得る。
この構成によれば、レンズ光軸方向において、ガイド部がベース内側面に線接触するため、レンズ光軸に垂直な方向におけるレンズホルダの揺動が抑制される。
本態様に係るレンズ駆動装置は、レンズホルダに設けられる位置決め部と、位置決め部と連携してレンズホルダの周方向の移動を規制する規制部と、をさらに備える構成とされ得る。
この構成によれば、ベースに対するレンズホルダの周方向の回転が制限されるため、磁石と、ガイド部と、磁性板の相互の位置関係を適正に維持できる。よって、レンズホルダをレンズ光軸方向に安定して移動させることができる。
本態様に係るレンズ駆動装置において、ガイド部は複数設けられ、磁性板は、磁石との間に生じる磁力が各ガイド部に均等に掛かるように配置され得る。この構成において、磁石と磁性板は、それぞれ複数設けられ、位置決め部とレンズホルダの中心とを結ぶ直線に対して線対称な位置に、複数のガイド部と、複数の磁石と、複数の磁性板がそれぞれ配される構成とされ得る。
この構成によれば、複数のガイド部のそれぞれに磁力が均等にかかるため、各ガイド部における摩擦力を均等にでき、レンズホルダをレンズ光軸方向にスムーズに移動させることができる。また、ガイド部を複数設けることにより、レンズホルダの径方向の傾きを抑制できる。
以上のとおり、本発明によれば、レンズの配置スペースを拡張できるとともに、組立作業が容易で、且つ、コストの削減を図り得るレンズ駆動装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1ないし図8を参照して、本実施の形態に係るレンズ駆動装置について説明する。なお、図1ないし図5には、便宜上、レンズが図示省略されている。
図1は、本実施の形態に係るレンズ駆動装置100の全体構成を示す分解斜視図である。図示の如く、レンズ駆動装置100は、レンズ(図示せず)を保持するレンズホルダ10と、レンズホルダ10の外側面に装着される磁石20と、レンズホルダ10を収容するベース30と、ベース30に装着されるコイル40と、ベース30に設けられる磁性板50と、レンズホルダ10およびベース30などを覆うカバー60とを備える。
磁石20は、レンズホルダ10の外側面に形成された溝14に装着される。また、コイル40は、ベース30の円筒部31の外側面に、上下2段に分けて巻回される。上下各段のコイル40は途切れることなく繋がっている。円筒部31の外側面には、コイル40の巻回部分に段部が形成されている。ベース30には、補強板51を装着するための溝33が形成されている。
図2(a)および図2(b)は、磁石20が装着された状態のレンズホルダ10を示す図である。
レンズホルダ10は、たとえば、プラスチック材料からなっており、射出成型により形成される。レンズホルダ10は、円筒形状であって、中央位置にレンズバレル(図示せず)を収容するための円形の開口11を有する。開口11にレンズバレルが装着されると、レンズの光軸はレンズホルダ10の中心軸Cに一致する。レンズホルダ10の外側面に、ガイド部12、位置決め部13および溝14が形成される。
ガイド部12は、突条部分であり、レンズホルダ10に一体に形成される。ガイド部12は、レンズホルダ10の径方向の外に向かって突出し、レンズホルダ10の中心軸Cに対して平行に延びる。ガイド部12の断面は、頂角部15を含む三角形である。ガイド部12の位置は、平面視において、位置決め部13とレンズホルダ10の中心軸Cと結ぶ直線L1に対して線対称に設定される。また、2つのガイド部12は、平面視において、レンズホルダ10の中心軸Cで直線L1と直交する直線L2に対して、位置決め部13と反対側に配置される。2つのガイド部12および位置決め部13は、レンズホルダ10を周方向に三等分する位置に設けられる。
位置決め部13は、レンズホルダ10の外側面より中心に向かって窪む凹部で形成される。位置決め部13は断面が矩形である。位置決め部13は、レンズホルダ10の中心軸Cの方向にレンズホルダ10の全長に亘って形成され、レンズホルダ10の中心軸Cに対して平行に延びる。
溝14はレンズホルダ10の外側面から径方向の中心に向かって窪む。溝14は3つ設けられ、これらの溝14のそれぞれは、2つのガイド部12および位置決め部13の間に形成される。上記のように、2つのガイド部12および位置決め部13がレンズホルダ10を周方向に三等分する位置に設けられているため、各溝14のレンズホルダ10の周方
向の長さは等しくなっている。また、各溝14の中心軸Cに平行な方向の長さも等しい。
向の長さは等しくなっている。また、各溝14の中心軸Cに平行な方向の長さも等しい。
磁石20は、フェライトやネオジウムなどからなる焼結磁石であり、上下にそれぞれNおよびSが着磁された2極配置構造を有する。磁石20は、レンズホルダ10の周方向に湾曲し、磁石20の断面形状は円弧である。3つの磁石20は、それぞれ、レンズホルダ10の溝14と同じ形状になっている。3つの磁石20がレンズホルダ20に装着されると、同図(b)に示すように、3つの磁石20の外側面は、レンズホルダ10の外側面に沿うようになり、ガイド部12がこの外側面から径方向にやや突出する。このとき、各磁石20の上面は、レンズホルダ10の上面に一致する。
3つの磁石20は、それぞれ、レンズホルダ10の周方向にほぼ均等になるように設けられる。各磁石20は、位置決め部13および2つのガイド部12の間のレンズホルダの外周を3等分する領域に配されているため、サイズが同じとなるように形成される。また、各磁石20の磁気強度は、互いに同じである。
図3(a)は、磁性板50が装着された状態のベース30を示す図である。
ベース30は、円筒部31および基部32を有し、これらはプラスチック材料などにより一体的に形成される。基部32は直方体状であって、基部32の上面は、平面視において、正方形である。基部32の側面にプリント基板(図示せず)が装着される。基部32の上面には、中央位置に円形の開口34が形成され、2つの隅に溝33が形成される。開口34と溝33は、それぞれ、上下方向に、基部32を貫通している。
基部32の上面に対して垂直に、開口34から円筒部31が立ち上がっている。円筒部31は円筒形状に形成される。円筒部31の内径は、レンズホルダ10の外径よりやや大きく設定される。円筒部31の外径は、正方形である基部32の上面の一辺の長さと等しい。円筒部31の下部に、円筒部31の内側面から径方向の中心に向かう段35が形成されている。また、円筒部31の内側面に、規制部36が形成されている。
規制部36は、円筒部31の内側面から中心方向に突出し、円筒部31の中心軸に平行な方向に延びる。規制部36は、断面が矩形形状を有している。円筒部31の周方向における規制部36の幅は、上記レンズホルダ10の位置決め部13の幅よりやや小さく設定される。
溝33は、基部32に2つ設けられる。各溝33は円筒部31の外側で、基部32の角近傍に形成される。基部32の下から溝33に補強板51が差し込まれて固着され、この補強板51の円筒部31に対向する側面に、磁性板50が固着される。これにより、2つの磁性板50が、基部32の2つの角近傍位置に配置される。
なお、2つの磁性板50は、同じ材料からなっており、且つ、同じ大きさおよび形状となっている。また、これら2つの磁性板50は、それぞれ、基部32の上面に対して垂直で、且つ、板面の中心からの法線が円筒部31の中心軸を通るように配置される。
図3(b)は、カバー60を示す図である。カバー60は、底部が開放された箱形状を有する。上面は正方形であり、上面のサイズがベース30の基部32の外形とほぼ等しい。上面の中央に、円形の開口61が形成される。また、4つの側面には、それぞれ、中央位置に、切欠き62が形成されている。
レンズ駆動装置100の組立てでは、まず、図2(a)および図2(b)に示すように、レンズホルダ10の溝14に嵌められるようにして、3つの磁石20が、それぞれ、対
応する溝14に接着固定される。こうして3つの磁石20が装着されると、図2(b)に示すように、磁石20の外側面がレンズホルダ10の外側面に沿うようになり、ガイド部12の頂角部が、2つの磁石20の間の位置において、それぞれ、磁石20とレンズホルダ10の外側面から外側に、やや突出するようになる。
応する溝14に接着固定される。こうして3つの磁石20が装着されると、図2(b)に示すように、磁石20の外側面がレンズホルダ10の外側面に沿うようになり、ガイド部12の頂角部が、2つの磁石20の間の位置において、それぞれ、磁石20とレンズホルダ10の外側面から外側に、やや突出するようになる。
また、図3(a)に示すように、コイル40が、上下2段に分けて、ベース30の円筒部31の周りに巻き付けられる。各段のコイル40は互いに逆向きに巻かれ、それぞれの端部はベース30の側面に配されたプリント基板(図示せず)に半田付けされる。コイル40は、円筒部31の外径からはみ出さないように、円筒部31に巻回および装着される。
こうしてコイル40が装着された後、2つの補強板51が、ベース30の基部32の対応する溝33に差し込まれ、磁性板50が補強板51に接着される。こうして、磁性板50が基部32の隅に配置され、磁性板50がコイル40に面するように位置づけられる。
しかる後、図4(a)および図4(b)に示すように、レンズホルダ10がベース30の開口34に挿入される。このとき、レンズホルダ10の下端はベース30の段35の上面に当たり、レンズホルダ10が中心軸Cの方向に支持される。
レンズホルダ10がベース30の開口34に挿入される際、規制部36に位置決め部13が嵌められる。これにより、位置決め部13および規制部36との係合によって、レンズホルダ10とベース30との間の周方向における相対位置が決定される。こうして、図4(b)に示すように、ガイド部12が磁性板50と向かい合って配置される。
このとき、2つのガイド部12および2つの磁性板50は、平面視において、それぞれ、直線L1に対して線対称な位置に配される。また、ガイド部12および磁性板50は、平面視において、直線L2に対して、位置決め部13および規制部36と反対側に配置される。ここでは、2つの磁性板50は、それぞれ、板面の中心が、直線L1から時計方向および反時計方向に45度の角度となる位置に配置される。
なお、ガイド部12の頂角部15の高さは、ベース30の円筒部31の内径からレンズホルダ10の外径を引いた寸法よりもやや高く設定されている。この場合、2つの頂角部15がともに円筒部31の内側面に当接すると、同図(b)に示すように、レンズホルダ10は、やや左に偏る状態で、円筒部31に収容される。これにより、規制部36の突出方向の天面が、位置決め部13の凹み方向の底面と、僅かなギャップをもって対向するようになる。
こうしてレンズホルダ10が円筒部31に収容された後、レンズを保持したレンズバレルがレンズホルダ10の開口11に装着される。レンズバレルには外周面にネジ部が形成され、開口11の内側面には、これに噛み合うネジ部が形成されている。レンズバレルは、外周面のネジ部を開口11のネジ部に噛み合わせながら、周方向に回転され、開口11に嵌められる。この回転により、レンズホルダ10がベース30に対して回ろうとするが、位置決め部13が規制部36に掛かることで、レンズホルダ10の周方向の移動が規制される。これにより、レンズバレルを円滑に開口11に嵌め込むことができる。
最後に、図5に示すように、カバー60が、レンズホルダ10を覆うように、上からベース30に装着され、レンズ駆動装置100が組み立てられる。
図6(a)は、組立完了状態のレンズ駆動装置100の平面図、図6(b)は、同図(a)のA−A’断面図である。
かかる組立完了状態では、図5に示すように、円筒部31とコイル40の一部が、カバー60の切り欠き62から外部に臨んでいる。切欠き62は、カバー60をベース30に取り付けたときに、円筒部31とコイル40がカバー60に当たらないように、幅および高さが設定されている。これにより、平面視において、カバー60をベース30と略同形状のサイズに抑えることができる。よって、レンズ駆動装置100の外形をコンパクトにでき、また、レンズの配置スペースを広げることができる。
図7(a)、(b)は、レンズ駆動装置100の動作を示す図である。同図には、図6(a)のA−A’断面図が模式的に示されている。図7(a)は、レンズホルダ10がホームポジションにある状態を示し、図7(b)は、レンズホルダがホームポジションから駆動された状態を示す。
組み立てられたレンズ駆動装置100の駆動部として、磁石20、磁性板50およびコイル40が機能する。ホームポジションでは、図7(a)に示すように、コイル40の上段が磁石20のN極領域にあり、コイル40の下段が磁石20のS極領域にある。レンズの駆動時には、上下2段のコイル40に、それぞれ、電流が流される。ここで、●マークは紙面の裏側から表側へ向かう電流方向を示し、×マークは紙面の表側から裏側へ向かう電流の方向を示す。上記のように、各段のコイル40は互いに逆向きに巻かれているため、各段における電流の流れる方向も、互いに逆になる。同図(a)の方向に電流が流れると、上方向の推進力が磁石20に作用し、レンズホルダ10が上方向に動く。
そして、電流が切れると、レンズホルダ10の上方向への動きが停止する。ここで、磁石20および磁性板50の磁力でガイド部12がベース30の内側面に押し付けられて、レンズホルダ10が停止した位置に保持される。
また、図7(b)の状態において、同図(a)とは逆向きの電流がコイル40に流されると、下方向の推進力が磁石20に働き、レンズホルダ10が下方向に動く。そして、同図(a)の場合と同様、電流が切れると、その位置にレンズホルダ10が保持される。
図8(a)は、本実施の形態におけるレンズ駆動装置における磁性板51の作用を説明する図である。
上記のように、3つの磁石20と2つの磁性板51は、平面視において、直線L1に対し線対称に配置されている。このため、レンズホルダ10には、3つの磁石20と2つの磁性板51との間の磁力によって、矢印方向(直線L1に平行な方向)の力Fが掛かる。この力Fにより、レンズホルダ10が矢印方向に引き寄せられ、ガイド部12の頂角部15がベース30の円筒部31の内側面に当接する。この頂角部15は、上記のようにレンズホルダ10の軸方向に平行で直線状に延びるため、頂角部15は、ベース30の内側面と線接触する。
ここで、2つのガイド部12は、平面視において、直線L1に対し線対称に配置されているため、2つのガイド部12は、力Fによって、円筒部31の内側面に均等に押し付けられる。このとき、規制部36の突出方向の天面は、位置決め部13の凹み方向の底面と、僅かなギャップをもって対向する。
このような状態で、上記のようにレンズホルダ10がレンズ光軸方向に駆動されると、レンズホルダ10は、力Fによって2つのガイド部12が円筒部31の内側面に均等に押し付けられながら、レンズ光軸方向に移動される。このとき、2つのガイド部12は、レンズ光軸方向において円筒部31の内側面に線接触するため、ガイド部12の位置におけ
るレンズホルダ10の揺動が抑制される。
るレンズホルダ10の揺動が抑制される。
このとき、レンズホルダ10の位置決め部13側は、円筒部31の内側面に当接していないため、レンズホルダ10の移動に伴って、上下に揺動しようとする。しかし、この場合、規制部36の突出方向の天面が、位置決め部13の凹み方向の底面に当接することで、かかる揺動が規制される。
このように、本実施の形態のレンズ駆動装置100では、レンズホルダ10の駆動時に、円筒部31の内側面に線接触する2つのガイド部12が、円筒部31の内側面に均等に押し付けられつつ、規制部36と位置決め部13によってレンズホルダ10の揺動が抑制される。これにより、レンズホルダ10は、レンズの光軸方向(中心軸C方向)に、円滑に移動される。
図9は、レンズ駆動装置100がカメラモジュールに搭載された場合の構成を示す図である。
この構成において、ベース30の開口34は、赤外線除去フィルタ70で覆われ、ベース30の下方にイメージセンサ71が設置される。カバー60の開口61から入射した光は、レンズホルダ10の開口11(レンズ)およびベース30の開口34を透過し、さらに、赤外線除去フィルタ70を通過して、イメージセンサ71に達する。イメージセンサ71は、たとえば、CMOSイメージセンサにより構成され、受光した光に応じた信号をCPU72に出力する。また、ベース30には、ホール素子73が設置される。ホール素子73は、磁石20からの磁界によりレンズホルダ10の位置を検出し、位置検出信号をCPU72に出力する。
フォーカス調整時、CPU72は、ドライバ74を制御して、ホームポジションから予め定められた位置まで、レンズ光軸方向にレンズホルダ10を移動させる。このとき、CPU72は、ホール素子73からの位置検出信号により、逐次、レンズホルダ10の位置を取得する。また、CPU72は、各位置において、イメージセンサ71から信号を受け取り、これを撮像画像のコンストラスト値に変換する。そうして、CPU72は、取得したコンストラスト値が最良となるレンズホルダ10の位置をオンフォーカス位置として取得し、このオンフォーカス位置に向けてレンズホルダ10を駆動させる。
以上、本実施の形態によれば、2つのガイド部12が円筒部31の内側面に接することによってレンズホルダ10がレンズ光軸方向に案内されるため、別途、シャフト等のガイド部材を配するためのスペースを設ける必要がない。また、ガイド部12は、レンズホルダ10の外側面から僅かに突出するように、レンズホルダ10に一体的に形成されているため、ガイド部12が円筒部31の内側面に当接する状態において、ガイド部12が占めるスペースは、極めて小さくなる。
また、本実施の形態によれば、図4(b)のように、湾曲した磁石20がレンズホルダ10の外側面と略面一になるようにレンズホルダ10に装着され、さらに、この磁石20の外側面にベース30の内側面が沿うようになっているため、レンズホルダ10、磁石20およびベース30の間に無駄なスペースが生じにくい。
このように、本実施の形態によれば、レンズホルダ10の案内に用いられる構成部分の占有スペースを効果的に抑制でき、且つ、レンズホルダ10、磁石20およびベース30の間の無駄なスペースを抑制できるため、レンズ駆動装置100の小型化ならびにレンズバレル(レンズ)の大口径化を図ることができる。
また、ガイド部がレンズホルダと一体的に形成されているため、部品点数を削減でき、コストの低減を図ることができる。さらに、シャフト等を設置する工程が要らないため、組立作業が容易になる。
また、本実施の形態によれば、磁石20とコイル40の間隔が全周に亘って略一定に保たれ、且つ、この間隔が比較的小さくなっているため、電磁力がレンズホルダ10の全周に亘って均一且つ効果的に働くようになる。このため、レンズホルダ10をスムーズに上下移動させることができる。
さらに、本実施の形態によれば、図4(b)のように、レンズ光軸方向に延びるガイド部12がベース30の内側面に線接触するため、レンズホルダ10の移動時に、レンズホルダ10が傾くのを防ぐことができる。よって、レンズホルダ10が揺れずに上下移動可能になる。
また、本実施の形態によれば、規制部36と位置決め部13によって、ベース30に対するレンズホルダ10の周方向の回転が制限されるため、磁石20と、ガイド部12と、磁性板50の相互の位置関係を適正に維持できる。よって、レンズホルダ10をレンズ光軸方向に安定して移動させることができる。
また、本実施の形態によれば、図4(b)に示すように、ガイド部12、磁石20および磁性板50が、平面視において直線L1に対して線対称な位置に配されているため、磁石20と磁性板50との間に生じる磁力が、2つのガイド部12に均等に掛かるようになる。このため、レンズホルダ10の移動時に、各ガイド部12における摩擦力を均等にでき、レンズホルダをレンズ光軸方向にスムーズに移動させることができる。
また、本実施の形態によれば、規制部36と位置決め部13との径方向のギャップが小さく設定されているため、ガイド部12と円筒部31内面との間の摩擦力によって、レンズホルダ10が図4(b)の直線L2の周りに揺動しようとしても、位置決め部13が規制部36に当たり、レンズホルダ10の揺動が抑制される。よって、レンズホルダを安定して上下方向に移動させることができる。
この他、本実施の形態では、補強板51がベース30とは別に設けられているため、磁性板50の取り付け前に、コイル40をベース30の円筒部31に直接巻き付けることができる。よって、巻き芯などにコイル40が巻き付けられてベース30に装着される方法に比べて、製造コストが抑制され得る。
なお、仮に、図8(b)の点線で示すように、磁石20aが湾曲せずに直線状であると、磁石20aを囲むベース30aの径が長くなる。この場合、磁石20aとベース30aとの間に無駄なスペースが生じ、レンズ駆動装置の形状が大型化してしまう。このとき、逆に、ベース30aの径を上記実施の形態と同じにしようとすると、レンズホルダ10の径を小さくしなければならず、収容できるレンズの径が小さくなってしまう。
また、このように磁石20aが直線状であると、磁石20aとコイル40との間の距離が一定でなくなり、磁石20aの磁界がコイル40に均一に及ばない。
これに対し、本実施の形態では、磁石20が湾曲しているため、上記のように、レンズの配置スペースを大きくとることができ、大口径のレンズを搭載することができる。また、磁石20とコイル40の間隔が略一定に保たれるため、電界がレンズホルダ10の全周に亘って均一且つ効果的に働くようになり、レンズホルダ10をスムーズに上下移動させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施例では、断面が三角形となるようにガイド部12を形成したが、断面が孤形状や丸みを帯びた台形形状などとなるように、ガイド部12を形成することもできる。
また、位置決め部13および規制部36は、それぞれ、凹部および凸部で形成したが、逆に、位置決め部13を凸部とし、規制部36をこれに係合する凹部としても良い。また、位置決め部13と規制部36の断面形状も、上記以外に変更可能である。さらに、機械的な係合によりレンズホルダ10の回転を抑制する方法に代えて、磁力などによりレンズホルダ10の回転を防止するようにすることもできる。
さらに、ガイド部12、磁石20および磁性板50を、位置決め部13とレンズホルダ10の中心とを結ぶ直線L1に対して線対称に配置したが、磁力が各ガイドに均等に作用する配置であれば、これに限定されない。
また、ガイド部12、磁石20および磁性板50の個数も、上記実施の形態以外に変更可能である。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
100 … レンズ駆動装置
10 … レンズホルダ
30 … ベース
12 … ガイド部
13 … 位置決め部
20 … 磁石
36 … 規制部
40 … コイル
50 … 磁性板
10 … レンズホルダ
30 … ベース
12 … ガイド部
13 … 位置決め部
20 … 磁石
36 … 規制部
40 … コイル
50 … 磁性板
Claims (6)
- レンズを保持する円筒形状のレンズホルダと、
前記レンズホルダに設けられる磁石と、
前記レンズホルダの外側面に形成され、径方向外側に突出するガイド部と、
内側面が前記レンズホルダの外側面に対向するベースと、
前記ベースに配されるコイルと、
前記ガイド部を前記ベースの前記内側面に押し付ける力を前記磁石との間で生じさせる磁性板と、を備える、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 請求項1記載のレンズ駆動装置において、
前記磁石は、前記レンズホルダの周方向に湾曲し、
前記ベースの前記内側面は、前記レンズホルダの外側面に沿って湾曲する、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 請求項1または2に記載のレンズ駆動装置において、
前記ガイド部は、前記レンズの光軸方向に延びる、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置において、
前記レンズホルダに設けられる位置決め部と、
前記位置決め部と連携して前記レンズホルダの周方向の移動を規制する規制部と、をさらに備える、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 請求項1ないし4のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置において、
前記ガイド部は複数設けられ、
前記磁性板は、前記磁石との間に生じる磁力が前記各ガイドに均等に掛かるように配置されている、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 請求項5に記載のレンズ駆動装置において、
前記磁石と磁性板は、それぞれ複数設けられ、
前記位置決め部と前記レンズホルダの中心とを結ぶ直線に対して線対称な位置に、複数の前記ガイド部と、複数の前記磁石と、複数の前記磁性板がそれぞれ配される、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010089265A JP2011221212A (ja) | 2010-04-08 | 2010-04-08 | レンズ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010089265A JP2011221212A (ja) | 2010-04-08 | 2010-04-08 | レンズ駆動装置 |
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JP2011221212A true JP2011221212A (ja) | 2011-11-04 |
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ID=45038283
Family Applications (1)
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JP2010089265A Pending JP2011221212A (ja) | 2010-04-08 | 2010-04-08 | レンズ駆動装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2016166855A1 (ja) * | 2015-04-15 | 2016-10-20 | オリンパス株式会社 | 光学ユニット及び内視鏡 |
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CN115308972A (zh) * | 2022-08-12 | 2022-11-08 | 珲春兆景电子科技有限公司 | 遮挡装置及采用其的电子设备 |
-
2010
- 2010-04-08 JP JP2010089265A patent/JP2011221212A/ja active Pending
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US10739548B2 (en) | 2015-04-15 | 2020-08-11 | Olympus Corporation | Optical unit and endoscope |
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