JP2011215318A - 操作パネル支持機構および画像形成装置 - Google Patents

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直孝 内田
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晃 山村
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Abstract

【課題】画像形成装置の本体から突出した状態の操作パネルを垂直姿勢から元の姿勢に戻す際の操作性をより向上すること。
【解決手段】装置本体に装着された位置決め部の側面31dの先端部に溝31zが設けられている。側面31dには操作パネルを支持した状態でO1を中心に上下方向に回動する支持部材が支持されており、支持部材にはO1に対して遠近方向にスライド自在に支持されるスライダー51が設けられている。スライダー51は、バネにより常時、O1に近づく方向に付勢され、先端部にピン56が設けられている。操作パネルを垂直姿勢から持ち上げると、スライダー51もO1を中心に上方に回動し、ピン56がバネの付勢力f1によりガイド部31gに押圧されつつ、ガイド部31gにより溝31zに向かって案内され、溝31zの開口部31zaを介して付勢力f1により溝31xの内部に引き込まれる。
【選択図】図14

Description

本発明は、操作パネルを画像形成装置の本体に対して上下方向へ回動自在な状態で支持する操作パネル支持機構およびこれを備える画像形成装置に関する。
近年、複写機などの画像形成装置においても、身長や身体障害の如何を問わずに良好な操作性を維持するため、いわゆるユニバーサルデザインの思想が普及しつつある。
そのため、特に、操作パネルを画像形成装置の本体から正面側に張り出すように配置し、回動軸を中心に上下に角度変更可能な可動式の支持機構を採用して、例えば、車椅子利用者に対しても良好な視認性と操作性が得られるようにしている。
この可動式の支持機構の例として特許文献1には、操作パネルをその回動軸を中心に下方に略90°倒した姿勢(垂直姿勢)に姿勢変更することが可能な構成が開示されている。垂直姿勢への変更を可能にしているのは、画像形成装置の搬出入の際に本体から張り出している操作パネルが搬入先の部屋の壁や入口などに当たるのを避けるためである。
特許文献1の支持機構は、画像形成装置の本体に取着される固定側ブラケットと、操作パネルが取着され、固定側ブラケットに回動軸を介して上下方向に回動自在に支持される可動側ブラケットを有すると共に、その回動軸が装置の正面側の位置と奥側の位置との間をスライド可能に支持される構成になっている。
回動軸が装置の奥側に位置している状態では、操作パネルが初期姿勢から下方に約30°程度までの角度範囲内で複数段階に姿勢を可変可能であり、回動軸が正面側に位置している状態では、操作パネルが初期姿勢から下方に90°倒すことが可能になっている。
ユーザは、画像形成装置の搬出入時などに、初期姿勢にある操作パネルを手で手前に引き出すことにより、回動軸を装置の奥側の位置から正面側の位置に移動させることができ、回動軸を正面側の位置に移動させてから、操作パネルを下方に90°倒す操作を行うことにより、操作パネルを垂直姿勢に変えることができる。
垂直姿勢の操作パネルを初期姿勢に戻すためには、上記の逆の手順、すなわちユーザは垂直姿勢の操作パネルを持ち上げて、90°回動させた後、操作パネルを装置の奥側に押し込んで、回動軸を装置の奥側の位置に戻す操作を行う必要がある。
特開2009−003052号公報
上記の支持機構では、ユーザは垂直姿勢の操作パネルを初期姿勢に戻すためだけに、持ち上げる操作と奥に押し込む操作とが必要になり、操作性が悪いという問題がある。
また、例えば搬入前に操作パネルを初期姿勢から垂直姿勢に変えたユーザAと、搬入後に元の初期姿勢に戻そうとするユーザBとが別人であり、ユーザBが元の初期姿勢に戻すために、操作パネルを持ち上げてから奥に押し込む操作が必要なことを知らなければ、持ち上げる操作を行えてもその後の操作が判らず、元の初期姿勢に戻すことができないことが生じるおそれもある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、操作パネルを画像形成装置の本体に対して上下方向へ回動自在な状態で支持する支持機構において、操作性をより向上することが可能な操作パネル支持機構およびこれを備える画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、操作パネルを画像形成装置の本体に対して上下方向へ回動自在な状態で支持する操作パネル支持機構であって、前記画像形成装置の本体に取着される第1支持部材と、前記操作パネルを支持し、前記第1支持部材に、回動軸を中心に上下方向に回動自在に支持される第2支持部材と、前記第2支持部材を所定の回動角で維持するためのロック手段と、を備え、前記ロック手段は、前記第2支持部材に設けられ、前記回動中心に近づく方向とこれの逆方向に移動自在なスライダーと、前記スライダーを前記回動中心に近づく方向に付勢する付勢手段と、を有し、前記第1支持部材と前記スライダーとの相互に対向する部分の一方には、ロック部材が設けられ、他方には、前記ロック部材を案内するガイド部材を有するガイド手段と、前記ロック部材に対向する側に開口部を有し、前記ロック部材が係合される1以上の係合溝が形成された係合部材とが設けられており、前記第2支持部材が、前記ロック部材がいずれの係合溝にも係合していない第1姿勢から上方に回動し、前記ロック部材がいずれか1つの係合溝に係合する第2姿勢に移る動作の際に、前記ロック部材および前記ガイド部材のうち、前記スライダーに設けられた一方が前記付勢手段の付勢力により、前記第1支持部材に設けられた他方を押圧しつつ相対移動することにより、前記ロック部材が前記ガイド部材に当接しながら前記1つの係合溝の開口部まで案内される構成であることを特徴とする。
また、前記係合部材と前記ガイド部材が前記第1支持部材に設けられ、前記ロック部材が前記スライダーに設けられており、前記ガイド部材は、前記ロック部材を上方かつ前記回動中心から遠ざかる方向に案内することを特徴する。
さらに、前記ガイド部材は、直線状または円弧状のガイド面を含むことを特徴する。
また、前記係合溝が複数であり、それぞれの係合溝が前記回動軸の半径方向に沿った状態で上下方向に並んで設けられており、前記ガイド部材は、前記回動軸に平行な支軸を中心に回動自在に支持されており、前記ロック部材がいずれの係合溝にも嵌り込まないように、それぞれの係合溝の外でありそれぞれの係合溝の開口部から離れたところを、前記複数の係合溝の並ぶ方向に沿って前記ロック部材を案内する第1ガイド部と、前記ロック部材が前記第1ガイド部を前記1つの係合溝に向かって案内される方向を第1方向としたときの、当該第1方向における前記第1ガイド部の下流側の端部から、前記支軸に近づく方向に向かって延出されている第2ガイド部とを有し、前記ガイド手段は、前記第2ガイド部のガイド面が、前記1つの係合溝の上側縁と下側縁のうち、前記第1方向の上流に位置する方の側縁に沿う位置で停止するように、前記ガイド部材の回動を規制する規制手段を備え、前記ガイド部材の回動が規制された状態で、前記ロック部材が前記第1ガイド部から前記第2ガイド部を介して前記1つの係合溝の開口部まで案内されることを特徴する。
ここで、前記ガイド手段は、前記ガイド部材を前記第1方向に沿って付勢する付勢部材を備え、前記規制手段は、前記付勢部材の付勢力に抗して、前記ガイド部材を前記1つの係合溝に前記ロック部材を案内する位置で停止させるストッパーであり、前記1つの係合溝は、前記複数の係合溝のうち、前記第1方向の最上流に位置する係合溝を除く、いずれか1つであることを特徴とする。
ここで、前記ストッパーの設けられる位置が、前記複数の係合溝のうち、前記最上流に位置する係合溝を除く、それぞれの係合溝に対応する位置に可変可能に構成されていることを特徴とする。
ここで、前記ガイド部材は、前記支軸を中心とする扇状の部材であり、前記扇状の部材は、曲線状部と、当該曲線状部の両端のうち、前記第1方向の下流側の端部から前記中心に向かう直線状部とを有し、前記第1ガイド部が前記曲線状部であり、前記第2ガイド部が前記直線状部であることを特徴とする。
また、前記ガイド部材には、前記ロック部材と対向する周面に溝部が設けられており、前記溝部の上下方向の間隔が、いずれの係合溝の上下方向の間隔の大きさ以上であり、かつ隣り合う係合溝と係合溝との間に位置する部分の上下方向の間隔と係合溝の上下方向の間隔とを足し合わせた大きさ以下であり、前記溝部の深さが、いずれの係合溝よりも深くなっており、前記規制手段は、前記ガイド部材に回動抵抗を付与して、当該ガイド部材にしきい値以上の回動方向の力が掛かると当該ガイド部材の回動を許容し、当該しきい値より小さな力しか掛からなければ当該ガイド部材の回動を規制する回動抵抗付与手段であり、前記第1ガイド部は、前記ガイド部材の前記ロック部材と対向する周面の、前記第1方向に前記溝部を挟んで上流側と下流側に位置するそれぞれのガイド部のうち、上流側の部分であり、前記第2ガイド部のガイド面が、前記溝部の上側縁と下側縁のうち、前記上流側の部分に連続する側縁であることを特徴とする。
ここで、前記回動中心と前記支軸とが同軸であることを特徴する。
さらに、前記1以上の係合溝は、それぞれが、開口部から当該係合溝の内部に進入した前記ロック部材を前記回動中心に向かって案内する上側縁および下側縁を有し、前記上側縁および前記下側縁は、前記ロック部材が点接触状態になるように、両者の間隔が内奥部側になるほど狭くなっていることを特徴とする。
また、前記付勢手段の付勢力に抗してスライド操作されることによって、前記ロック部材の前記各係合溝とのロック状態を解除する操作部材をさらに有することを特徴とする。
さらに、前記操作パネルは、各種情報を入力する際に操作される入力操作部と、各種情報を表示する表示部とを有し、前記入力操作部は、前記表示部が当該入力操作部よりも前記第1支持部材側に位置した状態で前記第2支持部材上に支持されていることを特徴とする。
本発明は、操作パネルが支持部を介して画像形成装置の本体に装着される画像形成装置であって、前記支持部として、上記の操作パネル支持機構を備えることを特徴とする。
また、前記操作パネルが前記第1と第2のいずれの姿勢にあるかを検出するセンサと、前記センサにより前記操作パネルが前記第1姿勢にあることが検出されると、前記操作パネルを前記第2姿勢に変更するための操作方法を示す情報を前記操作パネルに表示させる制御部と、を備えることを特徴とする。
このようにすれば、第1支持部材が画像形成装置の本体に取り付けられ、第2支持部材に操作パネルが取り付けられている場合に、第1姿勢、例えば垂直姿勢にある操作パネルをユーザが持ち上げると、その持ち上げる動作に連れて自動的にロック部材がガイド部材により上記の1つの係合溝まで案内され、第2姿勢、例えば初期姿勢に至るとロック部材が当該1つの係合溝に係合することにより、第2支持部材の回動がロックされる。
従って、ユーザは、従来のように操作パネルを持ち上げる操作の後に、装置の奥に押し込む操作を行う必要がなくなり、操作パネルを垂直姿勢から元の初期姿勢に容易に戻すことができるようになり、ユーザの操作性が向上する。
実施の形態1に係る複写機の外観斜視図である。 複写機に備えられる操作パネルの上下方向に回動可能な範囲の例を示す図である。 操作パネル組立体をスキャナ部の前面部から取り外した状態で示す斜視図である。 操作パネル組立体の側面図である。 操作パネル組立体からカバー部材が取り外された状態の操作パネル支持機構の斜視図である。 カバー部材を取り外した状態の操作パネル支持機構の分解斜視図である。 当該操作パネル支持機構の縦断面図である。 当該操作パネル支持機構の左側の側面図である。 操作パネル支持機構に備えられる第2支持部材の一部とともに示す操作部材の主要部の平面図である。 操作パネル支持機構に備えられる位置決め部材の位置決め本体部における右側の側面の前端部の拡大図である。 位置決め部材の位置決め本体部における右側の側面の前端部の、別の拡大図である。 操作パネル支持機構に備えられる第1ロックピンおよび第2ロックピンが第3係合溝に係合している様子を示す図である。 操作パネルが垂直姿勢になっている状態を示す図である。 第2ロックピンがガイド部により第3係合溝に案内される様子を示す模式図である。 実施の形態2に係るガイド部の構成を示す分解斜視図である。 操作パネルが垂直姿勢から初期姿勢に移る際における第2ロックピンの移動軌跡を示す模式図である。 操作パネルの姿勢を初期姿勢から垂直姿勢に変更する際における第2ロックピンの移動軌跡を示す模式図である。 操作パネルのロック位置を中段から下段に変更する場合における第2ロックピンの移動軌跡を示す模式図である。 初期姿勢を上段にした場合の変形例を示す模式図である。 実施の形態3に係るガイド部材の構成を示す図である。 操作パネルが下段から垂直姿勢に姿勢変更する場合における第2ロックピンが移動する様子を模式的に示す図である。 操作パネルの裏面側を示す下面図である。 (a)は、取っ手部の側面図を、(b)は、縦断面図を、(c)は、取っ手部を射出成形で形成するのに用いる金型を開くときのスライド方向を模式的に示す図である。 取っ手部の比較例を示す図である。 取っ手部の変形例を示す図である。
以下、本発明に係る操作パネル支持機構と画像形成装置の実施の形態を、デジタル式複写機(以下、「複写機」という。)に適用した場合を例にして説明する。
<実施の形態1>
図1は、複写機の外観斜視図である。
同図に示すように、複写機は、操作パネル組立体Aが複写機本体Bに取着されてなる。
複写機本体Bは、公知の電子写真方式により記録シート上に画像を形成するものであり、プリンタ部70と、プリンタ部70上に設けられたスキャナ部80とを備えている。
プリンタ部70は、記録シートが収容された最下部の給紙部71と、給紙部71から繰り出される記録シートにトナー画像を形成する画像形成部72とを有する。
プリンタ部70とスキャナ部80との間には、トナー画像が形成された記録シートが矢印X方向に排出されるシート排出部73がプリンタ部70の上面に形成されている。
操作パネル組立体Aは、スキャナ部80に取り付けられる操作パネル支持機構Cと、操作パネル支持機構Cによって回動軸を中心に上下方向に回動自在に支持される操作パネル10を有している。操作パネル支持機構Cは、スキャナ部80の前面部の、シート排出部73より記録シートの排出方向(矢印X方向)の上流側の位置に取り付けられる。以下、複写機の正面から見て左右方向をX軸方向、前後方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向という場合がある。
図2は、操作パネル10の上下方向に回動可能な範囲の例を示す図である。
同図に示すように、操作パネル10は、表示面12aが水平面に対して下方に20〔°〕から45〔°〕までの範囲になる第1の範囲と、45〔°〕から約90〔°〕までの範囲となる第2の範囲を合わせた領域に亘って回動可能に支持されている。
第1の範囲では、ロック機構により、3段階(上、中、下)の各段の位置で操作パネル10の回動をロックすること、およびロックを解除して回動を行えるようになっている。例えば、上段でロックされたときに表示面12aが水平面に対して約20〔°〕になり、中段でロックされたときに約33〔°〕になり、下段でロックされたときに約45〔°〕になる。下段でロックされたときの操作パネル10の姿勢を以下、初期姿勢という。
第2の範囲では、ロック機構が設けられておらず、初期姿勢よりも操作パネル10を下方に倒して、表示面12aが水平面に対して約90〔°〕になるときに、操作パネル10が略垂直の姿勢になる。このときの操作パネル10の姿勢を以下、垂直姿勢という。
ユーザは、例えば画像形成装置の搬出入の際に、本体から張り出している操作パネル10の姿勢を垂直姿勢に変更させることにより、搬入先の部屋の入口を通り易くなるなど、搬出入を行い易く、操作パネル10が壁などに当たることを避けることもできる。
また、垂直姿勢にある操作パネル10を初期姿勢に戻すときには、ユーザは、操作パネル10を持ち上げる操作をするだけで垂直姿勢から初期姿勢に姿勢を変更することができるように構成されている。
この構成により、ユーザは、従来のように垂直姿勢の操作パネルを持ち上げてから奥に押し込む操作をする必要がなくなり、垂直姿勢から元の姿勢に戻す際の操作性を向上することができる。この構成の詳細については後述する。
図3は、操作パネル組立体Aを、スキャナ部80の前面部から取り外した状態で示す斜視図である。同図に示すように操作パネル組立体Aは、画像形成装置の本体側のスキャナ部80の前面部に取り付けられる操作パネル支持機構Cと、操作パネル支持機構Cによって支持される操作パネル10と、を有している。
操作パネル支持機構Cは、スキャナ部80の前面部から離れる方向(以下、Y軸方向にスキャナ部80から離れる方向(矢印Yで示す方向)を前方、その反対にスキャナ部80に近づく方向を後方とし、スキャナ部80の前面部に向って左側および右側をそれぞれ単に左側および右側とする)に水平状態で突出している。操作パネル支持機構Cは、操作パネル10を上下(Z軸)方向および左右(X軸)方向への回動を可能に支持して、上下方向の複数位置において上下方向に回動しない状態でロックするようになっている。
なお、図3では、操作パネル10が上段の位置でロックされた状態を示している。操作パネル支持機構Cの一部は、カバー部材61によって覆われている。
図4は、操作パネル組立体Aの側面図であるが、操作パネル支持機構Cについてはカバー部材61を取り外した状態の断面を示している。
図3および図4に示すように、操作パネル10は、スキャナ部80の前方側において操作パネル支持機構Cに取り付けられた入力操作部11と、入力操作部11よりも後方において、斜め後側上方に傾斜した状態で設けられた表示部12とを有している。
入力操作部11は、表示部12に対して前方側に円弧状に突出した形状に構成されており、上面である操作面11aにテンキーなどの入力部材が設けられている。
表示部12は、タッチパネルを有する液晶表示パネルを備えており、上面がタッチパネルの操作面を兼ねる表示面12aになっている。表示面12aは、入力操作部11の操作面11aに対して、160°〜170°程度の鈍角を形成している。
図4に示すように、操作パネル支持機構Cは、スキャナ部80の前面部に水平方向に前方に突出した状態で取り付けられる第1支持部材20と、第1支持部材20に対して垂直回動中心軸32を中心に垂直(上下)方向に回動自在に取り付けられる第2支持部材40と、第2支持部材40に取り付けられ、垂直回動中心軸32に対して近づく方向とその逆の方向にスライド(移動)自在な操作部材50と、を有している。
図5は、カバー部材61が取り外された状態の操作パネル支持機構Cの斜視図であり、操作パネル支持機構Cの一部を破断して示している。
また、図6は、カバー部材61を取り外した状態の操作パネル支持機構Cの分解斜視図であり、図7は、その縦断面図であり、図8は、その左側の側面図である。
各図に示すように第1支持部材20には、開口部21f(図5)が上方(矢印Zで示す方向)に向って開口した状態でスキャナ部80の前面部に取り付けられるチャネル形状(溝形状)の支持ブラケット21が設けられている。支持ブラケット21は、金属等の平板材が折り曲げられてなり、上側の開口部21fに対向する底面21aと、底面21aにおける左右の各側縁部からそれぞれ垂直状態で上方に延出する左右の各側面21bとを有している。
支持ブラケット21の左右の各側面21bには、後方側に位置する側縁部に、スキャナ部80の前面部に設けられた係止板(不図示)に係止される係止部21cがそれぞれ設けられている。底面21aは、各係止部21cがスキャナ部80の係止板に係止されることにより、ほぼ水平状態で支持される。底面21aの前側部分は、前方側に半円形状に突出している。
支持ブラケット21には、開口部22f(図5)が下方に向って開口したチャネル形状(溝形状)の連結ブラケット22が取り付けられている。連結ブラケット22も、金属等の平板材が折り曲げられてなり、下側の開口部22fに対向する上面22aと、この上面22aにおける左右の各側縁部からそれぞれ垂直状態で下方に延出する左右の各側面22bとを有している。
連結ブラケット22の左右の各側面22bは、支持ブラケット21の左右の各側面21bに沿うように、上面22aから下方に向ってほぼ垂直状態で屈曲されている。連結ブラケット22の左右の各側面22bは、支持ブラケット21の左右の各側面21bにそれぞれネジ止めされている。
連結ブラケット22の上面22aは、支持ブラケット21の底面21aと同様に、前側部分が前方に半円形状に突出している。それぞれの半円形状に突出した部分同士は相互に対向しており、それらの相互に対向する部分には、水平回動中心軸23が垂直状態で貫通している。水平回動中心軸23は、上端部に頭部23aが設けられており、頭部23aが、連結ブラケット22の上面22aに突き当てられている。水平回動中心軸23には、連結ブラケット22の上面22aと、支持ブラケット21の底面21aとの間において、スリーブ25(図5参照)が嵌合している。
水平回動中心軸23の下端部は、支持ブラケット21の底面21aから下方に延出しており、その延出部分にナット24(図4参照)が結合されている。これにより、水平回動中心軸23は、支持ブラケット21および連結ブラケット22から抜け止めされた状態で、両者の間において垂直状態で固定されている。
第1支持部材20には、位置決め部材30が設けられている。位置決め部材30は、中空の直方体形状であって、位置決め本体部31を有している。
位置決め本体部31は、水平状態になった上面31aおよび下面31b(図5参照)と、それぞれが垂直状態になった左右の第1側面31cおよび第2側面31dとによって横断面が矩形状に構成されている。上面31aおよび下面31b、左右の第1側面31cおよび第2側面31dのそれぞれは、金属等の平板材によって構成されている。
位置決め本体部31における後方側の端部は、支持ブラケット21の底面21aと、連結ブラケット22の上面22aとの間に位置しており、この端部における上面31aおよび下面31bを、水平回動中心軸23が貫通している。これにより、位置決め本体部31は、垂直状態になった水平回動中心軸23を中心として、水平な状態で左右方向に回動可能になっている。
平板状に構成された左右の第1側面31cおよび第2側面31dは、それぞれ、上面31aおよび下面31bよりも手前側(前方)に延出しており、それぞれの前端部に、第1係合溝31x、第2係合溝31y、第3係合溝31zがこの順に上から下に所定の間隔をあけて並ぶように設けられている。
また、第1側面31cおよび第2側面31dには、それぞれ第3係合溝31zよりも下の位置にガイド部31gが設けられている。ガイド部31gは、垂直姿勢にある操作パネル10が上方に回動されて初期姿勢に移る際に、操作部材50に設けられたスライダー51の後側の端部に取り付けられた第1ロックピン55および第2ロックピン56に当接して第3係合溝31zまで案内する機能を有する。
それぞれのガイド部31gは、操作パネル10が上方に回動されるときの当該回動方向上流から下流に向かうに連れて斜め上方に傾斜する傾斜面を有する形状に形成されている。ガイド部31gにより第1ロックピン55および第2ロックピン56が案内される様子については、後述する。
第1係合溝31x、第2係合溝31y、第3係合溝31zのそれぞれは、同様の形状であり、前方側が開口され、後方側に底が位置するように形成されており、第1側面31cと第2側面31dとで同じ符号の溝同士が相互に対向した状態になっている。
第1側面31cおよび第2側面31dそれぞれの前後方向の中程の上部には、水平状態になった垂直回動中心軸32が貫通される孔31kが設けられており、孔31kを垂直回動中心軸32が貫通するようになっている。
位置決め本体部31の右側の第2側面31dには、前側寄りの下部に、調整ネジ部材34(図6)がネジ結合している。この調整ネジ部材34は、固定ピン35、回転規制部材36、圧縮コイルバネ37と共に、第2支持部材40が上下方向に回動する際の回動抵抗を付与する回動抵抗付与部60を構成している。回動抵抗付与部60の詳細については後述する。
第2支持部材40は、位置決め部材30に対して垂直回動中心軸32を中心に上下方向に回動可能に取り付けられており、位置決め本体部31の第1側面31cおよび第2側面31dに沿ってそれぞれ上下方向へ回動する左右一対の第1垂直回動ブラケット41および第2垂直回動ブラケット42を備えている。
第1垂直回動ブラケット41および第2垂直回動ブラケット42は、それぞれ、金属等の平板材によって構成されており、位置決め本体部31の第1側面31cおよび第2側面31dのそれぞれの外側面に沿って垂直状態で回動する第1側面41aおよび第2側面42aを有している。第1側面41aおよび第2側面42aには、下側の側縁部から、それぞれ、他方の第2側面42aおよび第1側面41aに向ってほぼ直角に屈曲された第1下面41bおよび第2下面42bが設けられている。
第1下面41bおよび第2下面42bは、それぞれ平坦になっており、第1下面41b上に第2下面42bが相互に重ねられてネジで固定されている。
第1側面41aおよび第2側面42aのそれぞれの後端部には、垂直回動中心軸32の両側の端部がそれぞれ貫通する貫通孔41kおよび42kがそれぞれ設けられている。
垂直回動中心軸32は、第1垂直回動ブラケット41の第1側面41aの貫通孔41kから位置決め本体部31の第1側面31cの孔31k、第2側面31dの孔31kを介して第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aの貫通孔42kを貫通しており、これにより第2支持部材40が位置決め部材30に対して上下に回動自在に支持される。
従って、垂直回動中心軸32の軸心位置が第2支持部材40の上下方向への回動中心O1に相当することになる。
なお、垂直回動中心軸32は、その頭部32aが第1側面41aに当接しつつ、頭部32aとは反対側の端部が第2側面42aの貫通孔42kから出たところで抜け止めリング(Eリング)33が嵌められることにより抜け止めされるようになっている。
垂直回動中心軸32には、第1垂直回動ブラケット41の第1側面41aと位置決め本体部31の第1側面31cとの間、および、第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aと位置決め本体部31の第2側面31dとの間において、それぞれ、隙間調整用の摺動リング38が嵌合されている。各摺動リング38は、第1側面41aおよび第2側面42aが、位置決め本体部31の第1側面31cおよび第2側面31dと所定の隙間を維持しつつ第1側面31cおよび第2側面31dに沿って円滑に摺動するように、垂直回動中心軸32が貫通した状態で、位置決め本体部31の第1側面31cおよび第2側面31dにそれぞれ取り付けられている。
第1側面41aおよび第2側面42aの上側の側縁部は、前後方向の中程よりも前方側部分が、それぞれ、後側になるにつれて上方に位置するように傾斜しており、その上側の側縁部には、第1下面41bの屈曲方向とは反対側方向に向ってほぼ直角に屈曲した第1支持面41cと、第2下面42bの屈曲方向と同方向に向ってほぼ直角に屈曲した第2支持面42cがそれぞれ設けられている。
第1支持面41cおよび第2支持面42c上に、操作パネル10の入力操作部11の裏面が取り付けられることにより、第1支持面41cおよび第2支持面42cと、操作パネル10とが一体的に組み立てられ、第1支持面41cおよび第2支持面42cが上下方向に回動すると、操作パネル10も一緒に上下方向に回動することになる。
第1垂直回動ブラケット41の第1側面41aおよび第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aは、前後方向のほぼ中央部が、位置決め本体部31の左側の第1側面31cおよび第2側面32dにおける第1〜第3の係合溝31x〜31zが設けられた前側端部にそれぞれ対向しており、それぞれの対向部分における上下方向のほぼ中央部に、長孔形状の第1ガイド孔41dおよび第2ガイド孔42dがそれぞれ設けられている。
第1ガイド孔41dおよび第2ガイド孔42dのそれぞれの長手方向に沿った中心軸は、垂直回動中心軸32の軸心位置を通る第1側面41aおよび2側面42a上の直線、すなわち、第2支持部材40の上下方向への回動中心O1を通る半径方向に沿っている。
また、第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aにおける前側端部には、長孔形状の前部スライド孔42fが設けられている。前部スライド孔42fの長手方向に沿った中心軸は、第2ガイド孔42dの長手方向に沿った中心軸の延長線上に位置している。また、第2ガイド孔42dに近接した前方側であって、第2側面42aの前後方向の中央部の下方には、長孔形状の中央部スライド孔42gが設けられている。中央部スライド孔42gの長手方向に沿った中心線は、第2ガイド孔42dの長手方向に沿った中心線と平行になっている。
なお、第1垂直回動ブラケット41および第2垂直回動ブラケット42のそれぞれの第1下面41bおよび第2下面42bは、前部スライド孔42fの長手方向に沿った中心軸とは平行になっている。
第1垂直回動ブラケット41の第1側面41aには、前後方向の中程から後側の上方に向って延出する回動規制部41mが設けられている。回動規制部41mの後側端部は、位置決め本体部31における上面31aの上方に位置するように直角に屈曲されている。回動規制部41mは、後述するように、垂直姿勢まで下方に回動された操作パネル10がこれ以上に回動することがないように規制するようになっている。
第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aには、第2ガイド孔42dと、垂直回動中心軸32との間に、調整ネジ部材34および固定ピン35が通過する貫通孔42hが設けられている。貫通孔42hは、垂直回動中心軸32の軸心である回動中心O1と調整ネジ部材34の軸心とを結ぶ直線を半径とする円周に沿って円弧状に形成されている。
従って、第2垂直回動ブラケット42が上下方向に回動される場合には、調整ネジ部材34および固定ピン35は、貫通孔42hを介して位置決め本体部31に固定されているので、第2垂直回動ブラケット42は円滑に上下方向にスライドされる。
調整ネジ部材34は、第2垂直回動ブラケット42の第2下面42bがほぼ水平状態になると、貫通孔42hにおける最も下側の端部内に位置する。また、第2垂直回動ブラケット42が下方へ回動されることによって第2下面42bがほぼ垂直状態になると、固定ピン35が、貫通孔42hにおける最も上側の端部内に位置する。
図6に示すように、調整ネジ部材34は、円柱形状の軸体である軸本体部34aを有しており、この軸本体部34aの一方の端部に、軸本体部34aよりも大径の円板形状になった回転操作部34bが同軸状態で設けられている。軸本体部34aの他方の端部には、軸本体部34aよりも小径の軸体であって断面D形状になった連結部34cが、軸本体部34aと同軸状態で設けられている。
さらに、連結部34cにおける軸本体部34aとは反対側の端部に、連結部34cよりも小径の軸体であって外周面にネジ溝が形成されたネジ部34dが設けられている。
調整ネジ部材34の連結部34cは、第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aにおける貫通孔42h内を通過するとともに、第2側面42aと位置決め本体部31の第2側面31dとの間に設けられた摺動リング39内を通過して、ネジ部34dが、位置決め本体部31の第2側面31dに設けられたネジ孔(不図示)に螺合されている。
連結部34cには、回転規制部材36が軸方向に摺動可能に嵌合されており、さらに、連結部34cおよび軸本体部34aには、回転規制部材36と回転操作部34bとの間に、圧縮コイルバネ37が嵌合されている。
回転規制部材36は、内周面の断面が、調整ネジ部材34における連結部34cの断面に整合したD形状になった筒部36aと、この筒部36aにおける第2垂直回動ブラケット42の第2側面42a側の端部に設けられたフランジ部36bとを有している。フランジ部36bの外周縁は、円弧状に窪んだ凹部と円弧状に突出した凸部とが、全周にわたって周方向に交互に配列された凹凸形状になっている。
回転規制部材36のフランジ部36bは、断面がD形状同士の筒部36aと調整ネジ部材34の連結部34cとが嵌合されることによって、連結部34cに対して回り止めされた状態になる。フランジ部36bは、このような状態で、圧縮コイルバネ37によって、第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aに圧接されている。
従って、調整ネジ部材34の回転操作部34bを回転操作して、ネジ部34dのネジ締結長さ(締め込み量)を調整することにより、回転規制部材36と回転操作部34bとの回動軸方向の間隔が変わり、回転規制部材36と回転操作部34bとの間に嵌め入れられている圧縮コイルバネ37の圧縮量(バネ長さ)が変わって、第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aに対するフランジ部36bの圧接力を調整することができる。
第2垂直回動ブラケット42は、この圧接力により第2側面42aとフランジ部36bとの間に生じる摩擦力(回動方向とは反対方向の力:回動抵抗)を付与されながら位置決め本体部31に対して上下方向に回動する。圧接力を大きくすれば、回動抵抗が増すので、第2垂直回動ブラケット42を回動させるのに、より大きな力が必要になり、逆に圧接力を小さくすれば、回動抵抗が減るので、小さな力でも、第2垂直回動ブラケット42を回動させることができるようになる。
ユーザの好みに応じて圧縮コイルバネ37による圧接力を調整することにより、ユーザは、自己の希望する操作感で操作パネル10の回動操作を行うことができる。
位置決め本体部31の第2側面31dにネジなどで取り付けられた固定ピン35は、第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aに形成された貫通孔42hを通過して、回転規制部材36のフランジ部36bにおける外周縁の凹凸部における1つの凹部内に係合した状態になっている。回転規制部材36のフランジ部36bは、第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aに圧接されているために、第2垂直回動ブラケット42が上下方向に回動されると、第2側面42aとの間に生じる摩擦力によって連れ回りしようとする方向の力が加わるが、フランジ部36bの外周縁における凹凸部に固定ピン35が係合していることによって、回転規制部材36が第2垂直回動ブラケット42とともに連れ回りするおそれがない。
従って、この連れ回りにより生じる回転方向の力がフランジ部36bを介して調整ネジ部材34に伝わり、調整ネジ部材34が緩む方向または締まる方向に徐々に回って、調整ネジ部材34のネジ部34dによる、位置決め本体部31の第2側面31dのネジ締結長さが徐々に変化し、このネジ締結長さの変化により、圧縮コイルバネ37の長さが変わり、その圧縮力が変化して、第2垂直回動ブラケット42の、位置決め本体部31に対する回動抵抗の経時的な変化を防止して回動抵抗の大きさを一定に維持することが可能になる。固定ピン35を第2側面31dから取り外した状態で、調整ネジ部材34のネジ締結長さを変更して、希望の回動抵抗の大きさに調整した後、固定ピン35を第2側面31dに取り付ける操作が行われる。
これにより、ユーザにとって操作パネル10を上下に回動操作するときのその操作感が現在と過去とで大きく変わることがなくなり、より操作性を向上することができる。
なお、第1垂直回動ブラケット41の第1側面41aにおける第1ガイド孔41dよりも前側には、第2側面42aに向って延出するバネ係止部41eが設けられている。バネ係止部41eは、第1側面41aから第2側面42aに向ってほぼ直角に屈曲しており、このバネ係止部41eに、引っ張りバネ43の後端部が係止されている。引っ張りバネ43の前端部は、後述するように、操作部材50に係止されて、操作部材50を位置決め本体部31に向かう方向(後方)に牽引している。
第2支持部材40における第1垂直回動ブラケット41および第2垂直回動ブラケット42には、操作部材50が前後方向にスライド可能に設けられている。
操作部材50は、第2垂直回動ブラケット42の第2下面42b上を前後方向にスライド可能に設けられたスライダー51と、スライダー51における前側の端部に取り付けられた牽引操作部52とを有している。
スライダー51は、金属等の平板材によって構成されており、第2垂直回動ブラケット42の第2下面42b上にスライド可能に配置された底面51aと、第1垂直回動ブラケット41の第1側面41aに沿うように、底面51aの左側の側縁部から上方に向ってほぼ直角に屈曲された第1側面51bと、第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aに沿うように、底面51aの右側の側縁部から上方に向ってほぼ直角に屈曲された第2側面51cとを有している。
また、底面51aの前側の側縁部には、底面51aに対して上方に向ってほぼ直角に屈曲された前側面51dが設けられている。スライダー51の前側面51dは、底面51aに対して左右の側方にそれぞれ延出した状態になっており、この前側面51dに、牽引操作部52が取り付けられている。
スライダー51における右側に位置する第2側面51cは、前側の端部を除いて、ほぼ一定の上下方向長さになっている。第2側面51cの外側面における前後方向の中央部に対して前側端部寄りの位置の上部には、第1ガイドピン53が水平状態で設けられている。また、第2側面51cの外側面における後端部寄り位置の下部には、第2ガイドピン54が水平状態で設けられている。第1ガイドピン53および第2ガイドピン54は、それぞれ、先端部が小径であって、第2側面51c側の基端部が大径になっている。
スライダー51の底面51aは、第1垂直回動ブラケット41の第1側面41aおよび第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aの間に配置されており、第1ガイドピン53および第2ガイドピン54のそれぞれの小径の先端部は、第2側面42aに設けられた前部スライド孔42fおよび中央部スライド孔42g内に、それぞれスライド可能に挿入されている。
第1ガイドピン53および第2ガイドピン54は、それぞれ、抜け止めリング(Eリング)57および58によって、前部スライド孔42fおよび中央部スライド孔42gに対して抜け止めされており、第2側面42aは、第1ガイドピン53および第2ガイドピン54の大径になった基端部に突き当てられている。
スライダー51は、第1ガイドピン53および第2ガイドピン54が、前部スライド孔42fおよび中央部スライド孔42gの長手方向に沿ってそれぞれスライドすることにより、同方向にスライドする。
スライダー51の第1側面51bは、後側部分の方が前側部分よりも上下方向の長さが長くなっており、この後側端部における外側面の上部に、第1ロックピン55が水平状態で設けられている。
また、第2側面51cの後側端部における外側面の上部にも、第2ロックピン56が水平状態で設けられている。第1ロックピン55および第2ロックピン56は、それぞれ、同じ形状の軸体によって形成されており、第1側面51bおよび第2側面51cに、上下方向に同じ高さの位置に同軸状態で設けられている。
第1ロックピン55は、第1垂直回動ブラケット41の第1側面41aに設けられた第1ガイド孔41d内に挿入されており、第1ガイド孔41dにスライド可能に係合している。第2ロックピン56は、第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aに設けられた第2ガイド孔42d内に挿入されており、第2ガイド孔42dにスライド可能に係合している。
第1ロックピン55および第2ロックピン56は、スライダー51がスライドすることによって同方向にスライドされる。従って、第1ロックピン55および第2ロックピン56のスライド方向は、前部スライド孔42fおよび中央部スライド孔42gの長手方向に沿ってスライドされる第1ガイドピン53および第2ガイドピン54のスライド方向と同方向になっている。
第1ロックピン55および第2ロックピン56が、第1ガイド孔41dおよび第2ガイド孔42dの後側端部に位置するようにスライドされた状態では、位置決め本体部31における第1側面31cおよび第2側面31dの前端部にそれぞれ設けられた第1係合溝31x、第2係合溝31y、第3係合溝31zのいずれか一つの内部に、それぞれの開口部から進入して係合した状態、または、第3係合溝31zの下方に位置した状態になる。
これに対して、第1ロックピン55および第2ロックピン56が、第1ガイド孔41dおよび第2ガイド孔42dの前側端部に位置するようにそれぞれスライドされた状態では、第1係合溝31x、第2係合溝31y、第3係合溝31zのそれぞれから前方に引き出された非係合の状態になる。
図9は、第2支持部材40の一部とともに示す操作部材50の主要部の平面図である。スライダー51の第1側面51bにおける前側の端部近傍には、上側の側縁部から第2側面51cに向ってほぼ直角に屈曲したバネ係止部51eが設けられている。バネ係止部51eには、前述した引っ張りバネ43の前端部が係止されている。
引っ張りバネ43の後端部は、前述したように、第1垂直回動ブラケット41の第1側面41aに設けられたバネ係止部41eに係止されており、これにより、スライダー51が引っ張りバネ43によって後方(矢印Y方向の反対方向)に牽引(付勢)されている。
スライダー51の前側面51dに取り付けられた牽引操作部52は樹脂成型品であり、長方形の平板状をした操作本体部52aと、操作本体部52aにおける前側の端部において下方に突出した取っ手部52bとを有している。操作本体部52aにおけるスライダー51側の側縁部には、下方に延出する後側面52c(図7)が設けられており、この後側面52cがスライダー51の前側面51dに突き合わされて、一対のボルト59によって前側面51dに取り付けられている。取っ手部52bは、操作パネル10における前端部の下側に配置されており、カバー部材61によって覆われることなく、カバー部材61から突出した状態になっている。
図10および図11は、それぞれ、位置決め部材30の位置決め本体部31における第2側面31dの前端部の拡大図である。なお、図10は、スライダー51の第2側面51cに設けられた第2ロックピン56が、第2側面31dの前端部における最上部に設けられた第1係合溝31xに係合した状態を示しており、図11は、第2ロックピン56が、最下部に設けられた第3係合溝31zに係合した状態を示している。
第1係合溝31x、第2係合溝31y、第3係合溝31zのそれぞれは、上側に位置する上側縁EUと、下側に位置する下側縁EDとを有しており、第2側面31dの前端部から垂直回動中心軸32の軸心である回動中心O1に向かって切り欠かれることにより、前端部に開口部31xa、31ya、31zaが設けられ、回動中心O1側に底部31xb、31yb、31zbが設けられるように形成されている。
本実施の形態では、第1係合溝31x、第2係合溝31y、第3係合溝31zのそれぞれにおける上側縁EUと下側縁EDとの略中央の位置を結ぶ直線を、それぞれ中心軸CL1、CL2、CL3とすると、各中心軸CL1、CL2、CL3が回動中心O1を中心とする半径方向にそれぞれ沿うような位置関係になっている。
第1係合溝31x〜第3係合溝31zのそれぞれは、開口部から内奥部までの長手方向の長さが略等しくなっており、その長さは、第1ロックピン55および第2ロックピン56が第1係合溝31x〜第3係合溝31zのそれぞれから容易に抜け出さないように、第1ロックピン55および第2ロックピン56の直径Rの1.5倍程度になっている。
第1係合溝31xと第2係合溝31yの間隔と、第2係合溝31yと第3係合溝31zの間隔は、それぞれ、例えば第1ロックピン55および第2ロックピン56のそれぞれの直径Rの長さと同程度の間隔をあけて配置されている。
第1側面31cおよび第2側面31dは、第1係合溝31xと第2係合溝31yの間に位置する部分31mと、第2係合溝31yと第3係合溝31zの間に位置する部分31nが、前方に向かって円弧状に突出した形状になっている。
上記のようにスライダー51は、回動中心O1を中心とした半径方向に沿ってスライド自在に支持されており、スライダー51がスライドされると、スライダー51に設けられた第1ロックピン55および第2ロックピン56も同方向にスライドされる。
従って、第1ロックピン55および第2ロックピン56が、例えば第1係合溝31xの開口部31xaの前方において開口部31xaに対向した状態で、引っ張りバネ43の牽引力によって後方に牽引されると、第1係合溝31xの内部に開口部31xaを通って進入することになる。
第1ロックピン55および第2ロックピン56が引っ張りバネ43に牽引されて第1係合溝31xの内部に進入すると、第1係合溝31xの上側縁EUおよび下側縁EDに案内されて、内奥部側へと移動する。
第1係合溝31xは、開口部31xaから底部31xb側になるにつれて、上側縁EUおよび下側縁EDの間隔が漸次狭くなっており、第1ロックピン55および第2ロックピン56は、開口部31xaから底部31xbまでの途中で上側縁EUおよび下側縁EDと略点接触状態になって、第1係合溝31xに係合された状態になる。これにより、第1ロックピン55と第2ロックピン56のそれぞれは、各第1係合溝31x内で上下方向に移動しないロック状態とされる。
第1ロックピン55および第2ロックピン56のそれぞれが、第1係合溝31xの上側縁EUおよび下側縁EDのそれぞれとの摺動によって摩耗した場合にも、引っ張りバネ43による引っ張り力によって、第1係合溝31xの内奥側へと牽引されるために、第1係合溝31xの上側縁EUおよび下側縁EDのそれぞれとの係合状態が維持されることになる。これにより、第1係合溝31x内に係合された第1ロックピン55および第2ロックピン56が上下方向に振動することがないロック状態とされる。
第2係合溝31yおよび第3係合溝31zにおいても、同様にして、第1ロックピン55および第2ロックピン56は、それぞれの係合溝内で上側縁EUおよび下側縁EDに対して略点接触状態になって上下方向に移動しないロック状態とされる。これら第1係合溝31x、第2係合溝31y、第3係合溝31zのそれぞれと、第1ロックピン55および第2ロックピン56とによって、ロック機構が構成されている。
このような構成において、ユーザは、第1ロックピン55および第2ロックピン56がいずれかの係合溝に係合している状態(ロック状態)において、取っ手部52bを引っ張りバネ43の付勢力に抗して手前に牽引することにより、第1ロックピン55および第2ロックピン56が第1係合溝31x〜第3係合溝31zに係合しない状態に遷移させることができる(ロック解除)。
すなわち、例えば第1ロックピン55および第2ロックピン56が第1係合溝31xに係合している状態で(操作パネル10が上段に位置しているときに)、牽引操作部52の取っ手部52bが手前に牽引されると、牽引操作部52と一体となったスライダー51が第2支持部材40に対して手前側に牽引され、スライダー51の第2側面51cに設けられた第1ガイドピン53および第2ガイドピン54も手前側に牽引され、第1ガイドピン53および第2ガイドピン54が第1係合溝31xの開口部31xaを通って、第1係合溝31xの外に引き出され、第1係合溝31xとの係合状態が解消される。
第1ロックピン55および第2ロックピン56が第1係合溝31xから引き出されると、第2支持部材40における第1垂直回動ブラケット41および第2垂直回動ブラケット42は、垂直回動中心軸32を中心として、上下方向に回動可能になる。
ユーザが、例えば第1ロックピン55および第2ロックピン56が第2係合溝31yの開口部31yaに対向する位置まで取っ手部52bを下方に回動させてから、取っ手部52bの牽引を解消させると、第1ロックピン55および第2ロックピン56が引っ張りバネ43の引っ張り力によって、第2係合溝31yの開口部31yaを通って、第2係合溝31yの内部に引き込まれる。
第1ロックピン55および第2ロックピン56は、引っ張りバネ43によって、第2係合溝31yの内部に引き込まれることにより、第2係合溝31yの上側縁EUおよび下側縁EDにそれぞれ案内されて内奥側へと移動して、上側縁EUおよび下側縁EDのそれぞれと略点接触状態で係合され、第2係合溝31y内で上下方向に移動しないロック状態にされる。これにより、操作パネル10が中段の位置でロックされる。
第1ロックピン55および第2ロックピン56を第3係合溝31zに係合させる場合、すなわち操作パネル10を下段の位置でロックする場合にも、上記と同様に操作部材50の牽引操作部52を操作すればよい。図12は、第1ロックピン55および第2ロックピン56が第3係合溝31zに係合している様子を示しており、同図に示す操作パネル10の姿勢が初期姿勢になる。操作パネル10がいずれかの段でロックされている状態から、他の段にロックする場合も、上記の牽引操作部52と同様の操作を行えば良い。
また、牽引操作部52の取っ手部52bを牽引して、第1ロックピン55および第2ロックピン56を第3係合溝31zの下方に位置するように下方に回動させると、操作パネル10を垂直姿勢にすることができる。
図13は、操作パネル10が垂直姿勢になっている状態を示す図である。
同図に示すように、操作パネル10が垂直姿勢になると、第1ロックピン55および第2ロックピン56が位置決め本体部31よりも下方に位置して、位置決め本体部31の第1側面31cおよび第2側面31dから離間した状態になる。
この状態では、第1垂直回動ブラケット41に設けられた回動規制部41mが、第1支持部材30における上面31aに係合した状態になり、第2支持部材40がこれ以上、垂直回動中心軸32を中心に回動することが規制され、操作パネル10の回動範囲が図2に示す範囲に抑えられる。
操作パネル10の姿勢が垂直姿勢のときには、第1ロックピン55および第2ロックピン56は、引っ張りバネ43による、垂直回動中心軸32に近づく方向の付勢力(引っ張り力)f1を受けて、第1ガイド孔41dおよび第2ガイド孔42dの後側端部に位置する状態になっている。
垂直姿勢にある操作パネル10がユーザにより上方に回動されると、第1ロックピン55および第2ロックピン56は、垂直回動中心軸32を中心に回動するスライダー51と一緒に垂直回動中心軸32を中心に上方に回動して、第1側面31cおよび第2側面31dの第3係合溝31zよりも下に設けられたガイド部31gにより第3係合溝31zまで案内され、第3係合溝31zの開口部31zaから内部に入り込んで係合される。
図14は、第2ロックピン56がガイド部31gにより第3係合溝31zに案内される様子を示す模式図である。同図では、第2ロックピン56が案内される様子が判り易いように説明に必要な部材のみを示し、それらの部材の位置関係を模式的に示している。
図14(a)は、第2ロックピン56が第3係合溝31zに向かって移動する様子を示しており、図14(b)は、第2ロックピン56が第3係合溝31zに係合した状態を示している。ここでは、第2ロックピン56だけを示しているが、第1ロックピン55についても第2ロックピン56と同様の動作をするので、説明を省略している。
両図に示すように、ガイド部31gは、上方への回動方向の上流側から下流側に向かって上方に傾斜しつつ、その傾斜面が上流側から下流側に向かうに連れて回動中心O1からの距離rが長くなる(回動中心O1から遠ざかる)ような形状に形成されている(r1<r2<r3)。本実施の形態では、ガイド部31gのガイド面が直線状になっている。
上記のように、第2ロックピン56が設けられているスライダー51は、第2支持部材40に回動中心O1に近づく方向と、これの反対方向(遠ざかる方向)とにスライド自在に支持されると共に、引っ張りバネ43の引っ張り力f1により回動中心O1に近づく方向に常時、付勢されている。
従って、図14(a)に示すように操作パネル10が垂直姿勢からユーザにより持ち上げられて上方に回動されると、(1)第2ロックピン56がガイド部31gと離間している状態から、(2)〜(4)破線で示すようにガイド部31gに当接して、ガイド部31gに沿って回動中心O1から遠ざかりつつ上方に案内される。
第2ロックピン56がガイド部31gに案内されている間は、引っ張りバネ43の付勢力f1により第2ロックピン56がガイド部31gに圧接された状態になっている。すなわち、ガイド部31gは、引っ張りバネ43の付勢力f1に抗しつつ第2ロックピンを第3係合溝31zの位置する斜め上方に向かって案内するガイドである。
第2ロックピン56が回動中心O1から遠ざかるということは、第2ロックピン56が設けられているスライダー51と一体である取っ手部52bも上方に移動しつつ回動中心O1から遠ざかるように移動することになる。この取っ手部52bが回動中心O1から遠ざかるように移動することは、操作パネル10が垂直姿勢から上方に回動される動作中にその動作に連動して自動的に行われる。
従って、ユーザは、取っ手部52bを手前に牽引する操作をしなくても、操作パネル10の裏面、例えば取っ手部52bなどに手を添えて、操作パネル10を持ち上げる操作を行うだけで良い。
操作パネル10の上方への回動が進み、第2ロックピン56が第3係合溝31zの開口部31zaまで案内されると、図14(b)に示すように、(5)第2ロックピン56が引っ張りバネ43の引っ張り力f1によって、第3係合溝31zの開口部31zaを通って、第3係合溝31zの内部に引き込まれ、第3係合溝31zに係合される。これにより、操作パネル10が初期姿勢(下段の位置)にロックされる。
ユーザは、操作パネル10を垂直姿勢から初期姿勢に姿勢を変更する際には、垂直姿勢にある操作パネル10を垂直姿勢から初期姿勢までの回動に必要な回動角度だけ上方に持ち上げる操作を行えば良く、従来のように操作パネル10を手前に牽引する操作や奥に押し込む操作が不要になり、ユーザにとって操作が簡単になって操作性が向上する。
上記では、ガイド部31gを、操作パネル10が回動中心O1を中心に上方に回動する際における第1ロックピン55および第2ロックピン56の移動軌跡上に設けると共に、ガイド面が当該回動方向上流から下流に向かって上方に傾斜する直線状の傾斜面を有する構成とした例を説明したが、ガイド部31gの形状がこれに限られることはない。
第1ロックピン55および第2ロックピン56を引っ張りバネ43の付勢力に抗しつつ第3係合溝31zの開口部31zaよりも下の位置であり回動方向上流の位置から当該開口部31zaに向かって斜め上方に案内することが可能な形状であれば良く、直線状に代えて、例えば円弧状や湾曲状、場合によって階段状などすることもできる。
また、ガイド部31gは、回動方向上流から下流に向かうに連れて回動中心O1からの距離rが長くなるような形状としたが、これに限られない。例えば、距離rが同じ、すなわち回動中心O1を中心に半径rを有する円弧形状とすることもできる。
<実施の形態2>
上記実施の形態では、操作パネル10が上、中、下段のうち、下段に位置するときを初期姿勢としたが、本実施の形態では、中段に位置するときを初期姿勢としており、この点で実施の形態1と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
図15は、本実施の形態2に係るガイド部の構成を示す分解斜視図である。
なお、同図は、位置決め本体部31の第1側面31cおよび第2側面31dのうち、第2側面31dに対する構成を示している。第1側面31cについても同様の構成になっているので、説明を省略する。
同図に示すように、本実施の形態では、ガイド部としてのガイド部材101が、第1〜第3係合溝31x〜31zの形成される係合部材としての第2側面31dとは別の部材で構成されており、第2側面31dに取り付けられる構成になっている。
ガイド部材101は、扇形状をした板状の部材であり、第2側面31dに設けられた支軸121の中心軸O2を中心に上下方向に回動自在に支持されており、円弧状の第1ガイド部111と、第1ガイド部111の両端のうち、上方への回動方向下流側の端部から連続して、中心軸O2に向かう直線状の第2ガイド部112を有し、中心軸O2に対応する位置には貫通孔113が設けられている。
ガイド部材101は、第2側面31dに設けられた支軸121が貫通孔113に嵌められることにより、第2側面31dに対して支軸121の中心軸O2を中心に上下に回動自在に軸支される。支軸121には、ねじりコイルバネ102が嵌められており、ねじりコイルバネ102は、一方端が第2側面31dに係合し、他方端がガイド部材101に係合しており、ガイド部材101に対して、図15の矢印で示す回動方向(下から上に向かう方向)の力を常時、付勢する。
第2側面31dの第2係合溝31yと支軸121との間の位置には、ストッパー103の突起104が差し込まれる孔122が設けられており、この孔122にストッパー103の突起104が差し込まれた状態で、ガイド部材101がねじりコイルバネ102の付勢力により矢印で示す方向に回動すると、ガイド部材101の第2ガイド部112がストッパー103に当接して、ねじりコイルバネ102の付勢力に抗してガイド部材101の回動が停止される。従って、ガイド部材101の回動可能範囲は、ストッパー103による停止位置(初期位置)から中心軸O2を中心に下方ということになる。
図16は、操作パネル10が垂直姿勢から初期姿勢に移る際における第2ロックピン56の移動軌跡を示す模式図である。なお、同図では第2ロックピン56の移動軌跡が判り易いように説明に必要な部材だけが示されている。以下の別の図についても同様である。
図16に示すように、ガイド部材101が初期位置にある状態では、側面視で第3係合溝31zがガイド部材101で隠されるようになる。
ガイド部材101の第1ガイド部111は、第2ロックピン56が第3係合溝31zに嵌り込まないように、第2ロックピン56を第3係合溝31zの外であり第3係合溝31zの開口部31zaから離れたところを、中心軸O2の周りを第1係合溝31x〜第3係合溝31zの並ぶ方向(上下方向)に沿って案内する。
これにより、第2ロックピン56は、ガイド部材101により第3係合溝31zではなく第2係合溝31yに案内されることになる。
初期位置では、ガイド部材101の第2ガイド部112が第2係合溝31yの開口部31yaを隠さないように、ここでは第2係合溝31yの開口部31yaにおいて、第2ガイド部112のガイド面が第2係合溝31yの下側縁ED(第2係合溝31yの上側縁EUと下側縁EDのうち、垂直姿勢からの姿勢変更の際に第2ロックピン56が第1ガイド部111により第2係合溝31yに向けて案内される方向(第1方向)の上流に位置する方の側縁に相当)に沿う位置で停止するように、第2係合溝31yの開口部31yaとガイド部材101の第2ガイド部112の位置関係と、第2係合溝31yの開口部31yaの幅(上下方向の幅)が狭くなることがないように制止位置とが決められている。
一方、第2係合溝31yの内奥部では、ガイド部材101の第2ガイド部112が下側縁EDよりも上に位置するようになっている。なお、ガイド部材101を設けたことにより、第3係合溝31zにロックができなくなることはない。第3係合溝31zにロックが可能であることについては、後述する。
図16(a)に示すように、操作パネル10が垂直姿勢から初期姿勢に移る際には、(1)第2ロックピン56がガイド部材101と離間している状態から、(2)〜(3)破線で示すようにガイド部材101のガイド部111に当接して、ガイド部111に沿って回動中心O1から遠ざかりつつ上方に案内される。
第2ロックピン56がガイド部111に沿って第1方向に案内される際、第2ロックピンが回動中心O1から遠ざかる距離は、ガイド部材101が扇形になっている分だけ、実施の形態1よりも長くなっている。従って、第2ロックピン56がガイド部111に沿って案内されるのに必要な量(スライド可能な量)、第2ロックピン56のスライド長さ(ストローク長)が、より長くなるように構成されている。
第2ロックピン56がガイド部材101に案内されている間は、引っ張りバネ43の付勢力により第2ロックピン56がガイド部材101に圧接された状態になっていること、および、ガイド部111が回動方向上流から下流に向かうに連れて回動中心O1からの半径方向の距離rが長くなること(r1<r2<r3)は、実施の形態1と同様である。
第2ロックピン56が第2係合溝31yの開口部31yaまで案内されると、図16(b)に示すように、(4)第2ロックピン56が引っ張りバネ43の引っ張り力f1によって、第2係合溝31yの開口部31yaを介して内部に引き込まれ、第2係合溝31yに係合される。これにより、操作パネル10が中段の位置(本実施の形態の初期姿勢)でロックされる。
第2ロックピン56が第2係合溝31yの内奥部に向かうと、第2係合溝31yの上側縁EUとガイド部材101の第2ガイド部112との間に挟まれ、さらに内奥部に向かうと、第2ロックピン56が第2係合溝31yの上側縁EUと下側縁EDそれぞれと略点接触状態になったところで停止する。
この停止までの間に第2ロックピン56は、ねじりコイルバネ102の付勢力f2に抗して、ガイド部材101をその付勢力の作用する方向の逆方向に押し下げる。このとき、ガイド部材101の第2ガイド部112がストッパー103と離間して、ガイド部材101の第2ガイド部112とストッパー103との間に少しの隙間118ができる。
この隙間118ができる状態では、第2ロックピン56は、ねじりコイルバネ102の付勢力f2により第2係合溝31yの上側縁EUとガイド部材101の第2ガイド部112に挟まれつつ両者に押圧された状態になる。
これにより、第2ロックピン56と第2係合溝31yの上側縁EU間および第2ロックピン56とガイド部材101の第2ガイド部112間のそれぞれに押圧力に応じた摩擦力が発生し、このような押圧力による摩擦力が作用しない構成よりも第2ロックピン56が第2係合溝31yから抜け難くなり、操作パネル10のロック状態がより安定する。
図17は、操作パネル10の姿勢を初期姿勢から垂直姿勢に変更する際における第2ロックピン56の移動軌跡を示す模式図である。この姿勢変更は、ユーザにより牽引操作部52の取っ手部52bが手前に牽引された状態で下方に下げられることにより行われる。
取っ手部52bが手前に牽引されると、図17(a)の破線の矢印で示すように、第2係合溝31yの上側縁EUとガイド部材101の第2ガイド部112により押圧された状態の第2ロックピン56が手前側に引き出され、第2ロックピン56が第2係合溝31yの下側縁EDに沿うように第2係合溝31yの開口部31yaに向かって案内される。
第2ロックピン56が第2係合溝31yの開口部31yaに向かうに連れて、ガイド部材101がねじりコイルバネ102の付勢力f2によりストッパー103に近づく方向に徐々に回動する。
第2ロックピン56は、第2係合溝31yから外に引き出され、ガイド部材101の第2ガイド部112に沿って前側に移動して第2ガイド部112を通り過ぎると、引っ張りバネ43の付勢力f1によりガイド部材101のガイド部111に当接しつつガイド部111により下方に案内され、図17(b)に示すように、ガイド部111から離間して、垂直姿勢になる。
図18は、操作パネル10のロック位置を中段から下段に変更する場合における第2ロックピン56の移動軌跡を示す模式図である。
図18(a)に示すように、操作パネル10が中段でロックされている状態(第2ロックピン56が第2係合溝31yに係合している状態)で、ユーザにより牽引操作部52の取っ手部52bが引っ張りバネ43の引っ張り力f1に抗して手前に牽引されると、図18(b)に示すように第2ロックピン56が第2係合溝31yから外に引き出される。
第2ロックピン56が第2係合溝31yから外に引き出された後、ガイド部材101の第2ガイド部112に当接している状態で、操作パネル10が下方(矢印A方向)に回動されると、矢印A方向に沿う方向の力がガイド部材101に作用して、ガイド部材101がねじりコイルバネ102の付勢力f2に抗して、中心軸O2を中心に矢印A方向に回動する。
図18(c)に示すように、第2ロックピン56が第3係合溝31zの開口部31zaに対向する位置まで来たときに、取っ手部52bの牽引が解消されると、図18(d)に示すように、第2ロックピン56が引っ張りバネ43の引っ張り力f1によって、第3係合溝31zの開口部31zaを通って、第3係合溝31zの内部に引き込まれる。
第2ロックピン56は、引っ張りバネ43の引っ張り力f1により、ガイド部材101に作用する、ねじりコイルバネ102の付勢力f2に抗しつつ、第3係合溝31zの内奥部に向けて移動して、第3係合溝31zの上側縁EUと下側縁EDのそれぞれと略点接触状態でロックされる。なお、第2ロックピン56が第3係合溝31zに係合した状態で、第3係合溝31zの開口部31zaから内奥部に向かう方向(引っ張り力f1の作用する方向)の力が、ねじりコイルバネ102の付勢力f2における、第2ロックピン56の移動方向とは反対方向の分力よりも大きくなるように付勢力が決められる。
すなわち、第2ロックピン56が第3係合溝31zに係合した状態では、第2ロックピン56は、ねじりコイルバネ102の付勢力f2による力をガイド部材101から受ける。このガイド部材101から受ける力の、第3係合溝31zの内奥部から開口部に向かう方向(引っ張り力f1の作用する方向とは逆方向)の成分が引っ張り力f1に近いまたはこれよりも大きくなると、第2ロックピン56の第3係合溝31zへのロックが外れ易くなるからである。
ユーザは、第2ロックピン56が第3係合溝31zに係合した状態(操作パネル10が下段の位置でロックしている状態)から操作パネル10の姿勢を垂直姿勢に変更する場合には、上記のように取っ手部52bを手前に牽引しつつ、操作パネル10をさらに下方に倒す操作をすれば良いが、第2ロックピン56が第3係合溝31zから外に出てガイド部材101からも離間すると、ガイド部材101は、ねじりコイルバネ102の付勢力f2により上方に回動して、ストッパー103に当接する位置で停止することになる。
従って、ユーザが操作パネル10を垂直姿勢から元の姿勢に戻す操作を行うと、操作パネル10がガイド部材101により中段の位置まで案内されて中段の位置(初期姿勢)でロックされることになる。
上記実施の形態2では、操作パネル10の初期姿勢を中段に位置するときとした場合の例を説明したが、これに限られることはない。例えば、上段に位置するときを初期姿勢とすることもできる。
図19は、初期姿勢を上段にした場合の変形例を示す模式図である。
同図に示すように、ストッパー103が第1係合溝31xと垂直回動中心軸32との間に位置しており、ガイド部材101がストッパー103により初期位置で制止されている様子を示している。初期位置では、ガイド部材101の第2ガイド部112が第1係合溝31xの下側縁EDと上下方向の位置が略一致するように、ガイド部材101とストッパー103の位置および形状が決められている。
なお、同図では、ねじりコイルバネを省略しているが、上記と同様に設けられており、ガイド部材101に中心軸O2を中心に上方に回動する方向の付勢力f2を付与する。
また、ガイド部材101の位置が初期位置にあるときには、第3係合溝31zよりも下に設けられているガイド部31gと、ガイド部材101のガイド部111とが連続するように円弧状のガイド面を形成している。
このような構成において、操作パネル10が垂直姿勢から初期姿勢(上段の位置)に移る際には、第2ロックピン56は、(1)ガイド部31gと離間している状態から、ガイド部31gに当接して、ガイド部31gにより上方に案内され、(2)ガイド部31gを通過してガイド部材101の第1ガイド部111に至り、(3)第1ガイド部111によりさらに上方に案内され、(4)第1ガイド部111を通過すると、ガイド部材101の第2ガイド部112に沿って第1係合溝31xの開口部まで案内され、(5)第1係合溝31xの内奥部に引き込まれて係合される。
この構成においても上記の図18と同様の操作を行うことにより、操作パネル10を上段から中段または下段にロックすることができる。
ストッパー103の位置を上段用と中段用に切り替え(可変)可能なように、第2側面31dにおける、ストッパー103の突起104が差し込まれる孔122(図15)を複数、設けるように構成すれば、例えばサービスマンなどがユーザの好みに応じて初期姿勢を上段や中段に切り替えることが可能になる。
なお、上記では、第1ガイド部111が円弧状であるとしたが、例えば曲線状としても良い。また、これに限られず、実施の形態1のガイド部31gと同様に、引っ張りバネ43の引っ張り力f1により第2ロックピン56に圧接されつつ、第2ロックピン56を初期姿勢の位置まで案内することができる形状であれば良い。例えば、湾曲状、直線状、または場合によっては階段状などとすることができる。
また、ガイド部材101が中心軸O2を中心に回動自在に支持されるとしたが、この中心軸が例えば、垂直回動中心軸32の回動中心O1と同軸(兼用する)としても良い。
<実施の形態3>
上記実施の形態2では、垂直姿勢にある操作パネル10が初期姿勢に変更される際に初期姿勢に対応する段の係合溝までロックピン55、56を案内するためのガイド手段として、ガイド部材101、ねじりコイルバネ102、ストッパー103を設ける構成例を説明したが、本実施の形態3では、ガイド手段の構成要素が異なると共に、円弧状のガイド部の中央に1つの溝(スリット)が設けられる形状としており、これらの点で実施の形態2と異なっている。
図20は、実施の形態3に係るガイド部材200の構成を示す図であり、図20(a)〜(c)は、操作パネル10が中段から下段の位置に姿勢変更される場合における第2ロックピン56が移動する様子を模式的に示している。
なお、同図は、位置決め本体部31の第2側面31dに対する構成のみを示しているが、第1側面31c側にも同じガイド部材200が設けられている。ここでは、実施の形態2と同様に、第2側面31d側の構成について説明し、第1側面31c側の構成については説明を省略する。
図20(a)に示すように、ガイド部材200は、略扇形の板状の部材であり、垂直回動中心軸32の回動中心O1を中心に上下方向に回動自在(同軸上)に支持されている。
本実施の形態では、ガイド部材200に所定の大きさの回動抵抗を付与することにより、回動可能範囲内において、所定の大きさ(しきい値)以上の回動方向の力がかかるとその力の方向への回動を許し、しきい値よりも小さな力しかかからなければ、回動を制止して停止状態を維持する、いわゆるフリーストップ機構が採用されている。
このような回動抵抗を付与する構成(回動抵抗付与手段)としては、例えば垂直回動中心軸32と、ガイド部材200に設けられた軸受部(不図示)との間に所定の大きさの摩擦抵抗力を発生させるワッシャーなどの部材を介挿する構成などをとることができる。なお、回動抵抗を付与可能であれば、別の構成であっても良い。
ガイド部材200には、曲線状部の外周面に溝部210が設けられており、この溝部210を挟んで一方の側に第1ガイド部201が、他方の側に第2ガイド部202が設けられている。
溝部210の上側縁FUと下側縁FDの間隔(上下方向における間隔)は、溝部210の開口部210aから底部210bに移るに連れてやや狭くなるが、第1係合溝31x、第2係合溝31y、第3係合溝31zのいずれの上側縁EUと下側縁EDの上下方向における間隔の大きさ以上になっている。
溝部210の上下方向における間隔は、例えば1つの係合溝の上下方向における間隔と、隣り合う係合溝と係合溝との間に位置する部分(図10の符号31m、31n)の上下方向における間隔とを足し合わせた大きさ以下とすることができる。
具体的には、溝部210の上下方向における間隔をH、係合溝の上下方向における間隔をH1、隣り合う係合溝と係合溝の間に位置する部分の上下方向における間隔をH2とすると、H1≦H≦(H1+H2)の関係とすることができる。
例えば、間隔Hを1つの係合溝の間隔H1と略同じ、または僅かに大きくしたり、間隔H1に間隔H2の半分の大きさを足し合わせた値にしたりすることができる。
なお、間隔Hは、間隔H1とH2とが係合溝毎に異なる場合は、最も間隔の狭い係合溝以上とすることができる。また、隣り合う係合溝の組毎にそれぞれの間隔H2が異なる場合には、最小のH2を用いることができる。
また、溝部210は、その底部210bが第1係合溝31x、第2係合溝31y、第3係合溝31zのどの底部よりも回動中心O1に近くなるように、その深さが決められている。従って、第2ロックピン56が第1係合溝31x、第2係合溝31y、第3係合溝31zのいずれに係合する状態でも溝部210の底部210bに接することはない。
また、第2ロックピン56がどの係合溝31x〜31zに係合している状態からでも、第2ロックピン56をガイド部材200の溝部210の外に引き出すことが可能なように、第2ロックピン56のスライド時におけるスライダー51のスライド方向におけるストローク長が予め設定されている。
このような構成において、図20(a)に示すように、操作パネル10が中段でロックされている状態(第2ロックピン56が第2係合溝31yに係合しており、ガイド部材200の溝部210が第2係合溝31yに重なるように位置している状態)で、ユーザにより牽引操作部52の取っ手部52bが手前に牽引されると、図20(b)に示すように第2ロックピン56が第2係合溝31yから外に引き出される。
第2ロックピン56が第2係合溝31yから外に引き出され、ガイド部材200の溝部210内に位置している状態で、操作パネル10が下方に回動されると、第2ロックピン56がガイド部材200の上側縁FDに当接して、ガイド部材200の上側縁FDを下方に押すようになり、その押圧力によりガイド部材200が回動中心O1を中心に下方に回動する。
図20(c)に示すように、第2ロックピン56が第3係合溝31zの開口部31zaに対向する位置まで来たときに、取っ手部52bの牽引が解消されると、第2ロックピン56が引っ張りバネ43の引っ張り力f1により第3係合溝31zの開口部31zaを通って、第3係合溝31zの内部に引き込まれる。これにより操作パネル10が下段の位置にロックされる。
ガイド部材200は、上記のようにフリーストップ機構により支持されているので、操作パネル10が下段に位置しているときには、図20(c)に示すように側面視で、溝部210が第3係合溝31zに重なるように位置した状態で停止してその状態を維持する。
なお、ガイド部材200は、ストッパー220により図20(c)の位置からさらに下方に回動することを規制されているので、図20(c)の位置が回動可能範囲の最下位置になる。
図21は、操作パネル10が下段から垂直姿勢に姿勢を変更する場合における第2ロックピン56が移動する様子を模式的に示す図である。
同図の実線の矢印で示すように、第2ロックピン56は、第3係合溝31zから外に引き出されと、ガイド部材200の下側縁FDに案内されて下側縁FDを通り過ぎると(ガイド部材200の溝部210から外に引き出されると)、引っ張りバネ43の付勢力f1によりガイド部材200の第1ガイド部201に圧接しつつ第1ガイド部201により下方に案内される。第1ガイド部201は、回動方向略中央が下に凸になるように湾曲する形状になっており、第2ロックピン56は、第1ガイド部201の凸の部分を通過してから第1ガイド部201から離間する。これにより、操作パネル10が垂直姿勢になる。
一方、操作パネル10が垂直姿勢から下段の位置に戻される場合には、破線の矢印で示すように第2ロックピン56は、上記とは逆の経路を辿って第1ガイド部201に当接しつつ上方に向かって溝部210の開口部210aまで案内される。垂直姿勢からの姿勢変更の際に第2ロックピン56が溝部210に向けて案内される方向を第1方向としたとき、第1ガイド部201は、ガイド部材200の周面の、溝部210を挟んで第1方向の上流側と下流側に位置するそれぞれのガイド部のうち、上流側のガイド部に相当する。
そして、溝部210の開口部210aまで案内されると、溝部210の下側縁FD(溝部210の上側縁FUと下側縁FDのうち、第1ガイド部201に連続する側縁に相当)に沿って、第3係合溝31zの開口部31zaに向かって案内され、第3係合溝31zの開口部31zaから第3係合溝31zの内奥部に嵌め入れられる。
第2ロックピン56が第1ガイド部201に当接しながら上方に案内される際には、第2ロックピン56と第1ガイド部201間に生じる摩擦力により、ガイド部材200に上方への回動方向の力が作用する。ガイド部材200が、この上方への回動方向の力を受けて回動することがないように、すなわち当該力を受けた程度で停止状態が解除されることがないように、フリーストップ機構における上記のしきい値の大きさが予め設定される。
なお、上記の図20では、操作パネル10を中段から下段の位置に姿勢変更する例を示したが、例えば中段の位置から垂直姿勢に姿勢を変更するときには、図20(b)において、第2ロックピン56をガイド部材200の溝部210から外に引き出してから、操作パネル10を下方に移動させれば良い。この場合でも図21の下段の位置から垂直姿勢に変更する場合と同様に、第2ロックピン56がガイド部材200の第1ガイド部201により下方に案内されて、垂直姿勢に姿勢が変更される。
このときガイド部材200は、図20(b)に示すように側面視で溝部210が第2係合溝31yに重なるように位置している状態のまま停止しているので、垂直姿勢から初期姿勢に戻す操作が行われると、操作パネル10は、中段の位置に戻ることになる。
上記のことは、操作パネル10を上段の位置から垂直姿勢に姿勢を変更するときにも同様である。すなわち、本実施の形態では、操作パネル10が垂直姿勢に変更されたときには、その直前の操作パネル10の位置(上、中、下段のいずれかの位置)が初期姿勢になり、初期姿勢が上、中、下段のいずれにもなり得る構成である。
ユーザは、上、中、下段のうち、希望する段に操作パネル10を位置させることができると共に、どのユーザにとっても、自身の希望する段に操作パネル10が位置している状態から操作パネル10の姿勢を垂直姿勢に変更した場合、再度、初期姿勢に戻す操作を行うと、特別な操作を行わずとも、自身の希望する段に操作パネル10を戻すことができ、ユーザにとって便利になる。
上記では、ガイド部材200の支軸が垂直回動中心軸32と同軸である場合の例を説明したが、これに限られず、例えば回動中心O1とは別の位置、例えば実施の形態2のように回動中心O1よりも手前側に別の支軸を設けて、その軸周りに上下方向に回動自在に支持される構成とすることもできる。
なお、上記実施の形態において、垂直姿勢にある操作パネル10を初期姿勢に姿勢変更する際、ユーザは操作パネル10を持ち上げる操作を行うだけで良いことを説明したが、操作パネル10を持ち上げる操作を行うのに際し、ユーザが操作パネル10の裏面を触れる機会が多くなる。操作パネル10を持ち上げる際にユーザが触れる部分としては、牽引操作部52の取っ手部52bの下面が最も多いと想定され、取っ手部52bの下面をユーザにとって、より触り易い形状にすることが望ましい。
例えば、取っ手部52bが樹脂の射出成形により形成される場合、取っ手部52bの下面に、成形時のパーティングラインによる微小な突起ができないように、取っ手部52bの形状を工夫することが考えられる。
図22は、操作パネル10の裏面側を示す下面図であり、取っ手部52bを下から見た図を示しており、図23(a)は、取っ手部52bの側面図を、図23(b)は、縦断面図を、図23(c)は、取っ手部52bを射出成形で形成するのに用いる金型を開くときのスライド方向を模式的に示す図である。
図23(b)に示すように取っ手部52bは、縦断面が扇形状であり、内部が中空の樹脂部材から形成されている。この取っ手部52を形成する方法として、図23(c)に示すように外周面側の金型(同図下側の金型)と中空部内の金型(同図上側の金型)とを相対的に離れる方向に開くようにすれば、取っ手部52bの下面52zにパーティングラインによる突起が現れることがなく、ユーザが取っ手部52bの下面52zに触れたときに突起により手触りが悪くなることがない。
これに対して、図24(a)〜図24(c)に示す比較例のように、取っ手部900が板状であり、取っ手部900の厚み方向から挟むように配される一方の金型と他方の金型とを離れる方向に開くようにすれば、取っ手部900の下面901にパーティングラインによる突起902ができて、突起902により手触りが悪くなってしまう。
実施の形態1〜3に記載の取っ手部52bは、比較例のような突起902がない点でユーザにとって操作感が良くなるという効果を有する。
また、取っ手部の形状として、図25(a)〜(c)に示すような変形例をとることもできる。図25(b)に示すように取っ手部520bは、取っ手部52bと略同じ中空の形状であるが、後側(同図の右側)に突出部521を有している。この取っ手部520bは、図25(c)に示すように金型を開くことにより形成される。このときパーティングラインによる突起522が突出部521の先端部にできることになるが、この突起522は、取っ手部520bの下面520zにできるものではないので、手触りが悪くなることがない。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、上、中、下段、垂直姿勢の4段階に操作パネル10の位置を変えることが可能な構成例を説明したが、これに限られることはない。例えば、1つの段と垂直姿勢とに交互に姿勢変更する構成であっても良い。この場合、この1つの段で操作パネル10をロックすることができ、この1つの段が初期姿勢になる。ロック可能な段も3つに限られず、複数、設けるとしても良い。また、上下方向に隣り合う段の上下方向のピッチ(部分31m、31nの間隔)をそれぞれ異ならせるとしても良い。
(2)上記実施の形態では、操作パネル10を上、中、下段、垂直の各姿勢に変更可能な構成としたが、例えば現在の姿勢がどの姿勢であるかをユーザに知らせると共に、現在の姿勢から別の姿勢に変えること、および/またはその姿勢変更の方法をユーザに知らせる構成をとることもできる。現在の姿勢がどの姿勢であるかを知らせる方法としては、次のような方法が考えられる。
例えば、操作パネル支持機構Cに操作パネル10の上下方向の角度を検出するセンサを設ける。そして、上、中、下段、垂直の各姿勢と角度とを対応付けた角度情報を保持しておくと共に、センサにより角度が検出されると、その検出角度が、角度情報で示される角度と姿勢の対応のうち、どの姿勢に対応するものであるかを判断し、判断した姿勢を、操作パネル10の表示部12にメッセージなどで表示する制御部を備えるものである。
現在の姿勢が検出されると、その姿勢から別の姿勢に変える方法を示す情報を表示部12に表示することができる。姿勢変更の方法を知らせる方法としては、例えば姿勢毎にその姿勢から別の姿勢への変更方法を示すメッセージや画像等の情報を保持しておく。具体的には、上段から中、下段、垂直の各姿勢への変更方法、中段から上、下段、垂直の各姿勢への変更方法、垂直姿勢から初期姿勢に戻すための変更方法などである。
現在の姿勢が検出されると、その姿勢とは別の姿勢に変更する方法を示す情報を読み出して、読み出した情報を表示部12にメッセージなどで表示することができる。ユーザは、その表示を見て、現在の姿勢、姿勢変更が可能なこと、姿勢変更の方法を確認しつつ実行することができ、姿勢変更をより容易に行うことが可能になる。
この変形例は、特に実施の形態3に適用すれば、例えば初期姿勢である現在の位置から別の位置に初期姿勢を変更できること、およびその方法を表示等でユーザに通知することができる。
(3)上記実施の形態では、固定側である位置決め本体部31に係合溝31x〜31zとガイド部31gを設け、可動側であるスライダー51にロックピン56を設ける構成例を説明したが、これに限られることはない。例えば、位置決め本体部31(固定側)にロックピン56を設け、スライダー51(可動側)に係合溝31x〜31zとガイド部31gを設ける構成とすることも可能である。
この構成をとる場合、スライダー51に設けられる係合溝31x〜31zとガイド部31gは、係合溝31x〜31zの上にガイド部31gが位置し、操作パネル10が上方に回動され、可動側であるスライダー51に設けられたガイド部31gが、固定側である位置決め本体部31に設けられたロックピン56に当接すると、スライダー51に付勢されている引っ張りバネ43の引っ張り力f1によりガイド部31gがロックピン56に押圧される。
この押圧状態で、スライダー51が引っ張り力f1に抗して前側にスライドしつつ、ロックピン56が第3係合溝31zの開口部31zaまで案内される。
ロックピン56が第3係合溝31zの開口部31zaに対向する位置に至ると、引っ張り力f1によりスライダー51が位置決め本体部31に向かう方向にスライドして、第3係合溝31zの内部にロックピン56が嵌り込むことになる。
従って、固定側である位置決め本体部31と、可動側であるスライダー51との対向する部分同士のうち、一方に係合溝31x〜31zとガイド部31gを、他方にロックピン56を設ける構成をとり、垂直姿勢から初期姿勢に移る際に、スライダーに設けられた一方(ロックピン56またはガイド部31g)が、位置決め本体部31に設けられた他方(ガイド部31gまたはロックピン56)を引っ張りバネ43の付勢力f1により押圧しつつ相対移動することにより、ロックピン56がガイド部31gにより第3係合溝31zの開口部31zaまで案内することができる。
このことは、実施の形態2、3についても同様に適用可能である。一方と他方のうち、係合溝31x〜31zの設けられた方にガイド部材101、200が設けられる。例えば、係合溝とガイド部材とが可動側であるスライダー51に設けられる場合には、垂直姿勢から初期姿勢に移る際には、上方に向かって回動するガイド部材が固定側のロックピン56に当接してロックピン56がガイド部材上を摺動する(案内される)。
固定側のロックピンに対して可動側のガイド部材が上方に移動するので、上記実施の形態とは固定側と可動側の関係が逆になる。ガイド部材からロックピンを見れば(ガイド部材に対するロックピンの移動方向として見れば)、実施の形態とは逆方向、すなわちロックピンがガイド部材上を上方から下方に向かって移動するようになる。
(4)上記実施の形態では、回動抵抗付与部60の回転規制部材36の外周に複数の凹凸を設け、そのうちの一つの凹部に固定ピン35を係合されることにより回転規制部材36の回転を規制するとしたが、回転規制部材36の形状や回転を規制する方法がこれに限られることはない。例えば、回転規制部材36に透孔を設けてその透孔に固定ピン35を貫通させる構成などとしても良い。回転規制部材36の形状としては、例えば板状として矩形状などとすることもできる。
なお、固定ピン35は、操作パネル10が上下に回動したときのその回動方向の力が第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aから回転規制部材36を介して調整ネジ部材34に伝わることにより、調整ネジ部材34が締まる方向または緩む方向に回ってしまうことを防止するためのものであったが、このような調整ネジ部材34の緩みなどが発生しない構成においては、固定ピン35を配置しない構成をとるとしても良い。
この場合、例えば回転規制部材36を配置せず、圧縮コイルバネ37の一方の端部が第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aに当接する構成をとることも可能になる。
また、調整ネジ部材34を回動中心O1から半径方向に離れた位置に取り付けるとしたが、例えば垂直回動中心軸32の一方端側に、回転規制部材36、圧縮コイルバネ37を嵌めて垂直回動中心軸32に調整ネジ部材34をネジ締結する、または調整ネジ部材34に代えて、圧縮コイルバネ37を圧縮させるための部材を垂直回動中心軸32の一方端に取り付ける構成をとるとしても良い。
さらに、回動抵抗付与部60を、第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aを挟んで位置決め本体部31とは反対側(第2側面42aの外側)に配置するとしたが、例えば位置決め本体部31と第2垂直回動ブラケット42の第2側面42aとの間にある程度のスペースがあれば、その間(第2側面42aの内側)に回転規制部材36と圧縮コイルバネ37をその順を上記とは逆にして配置する構成をとることもできる。
(5)上記実施の形態では、本発明に係る操作パネル支持機構Cを複写機に適用した場合の例を説明したが、これに限られない。カラーやモノクロの画像形成に関わらず、操作パネルと、操作パネルを支持する操作パネル支持機構とを有する画像形成装置であれば、例えばプリンタ、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。
また、上記実施の形態における係合溝、ガイド部材などの各部材の形状、大きさ、溝の幅や深さなどが上記のものに限られない。操作パネル支持機構を構成する各部材についても同様である。さらに、ガイド部材は、板状に限られず、例えば棒状のものを折り曲げて回動自在に支持する構成とすることもできる。
また、実施の形態1では、位置決め本体部31(第1支持部材)が、1以上の係合溝が形成される係合部材と、ロック部材としてのロックピンを案内するガイド部材とを兼用するとしたが、これに限られない。係合部材とガイド部材とを別々に構成、例えば位置決め本体部31が係合部材を構成し、これとは別に、ガイド部31gと同じ機能を有する部材をガイド部材として設ける構成をとるとしても良い。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、画像形成装置に装着された操作パネルの姿勢を上下方向に変更可能な構成においてその姿勢変更の操作性をより向上する技術として有用である。
A 操作パネル組立体
B 複写機本体(画像形成装置の本体)
C 操作パネル支持機構
10 操作パネル
11 入力操作部
11a 操作面
12 表示部
12a 表示面
20 支持部材
21 支持ブラケット
22 連結ブラケット
23 水平回動中心軸
30 位置決め部材
31 位置決め本体部
31g ガイド部
31m、31n 隣り合う係合溝と係合溝との間に位置する部分
31x 第1係合溝
31y 第2係合溝
31z 第3係合溝
31xa、31ya、31za 係合溝の開口部
31xb、31yb、31zb 係合溝の底部
32 垂直回動中心軸
34 調整ネジ部材
35 固定ピン
36 回転規制部材
37 圧縮コイルバネ
40 垂直回動部材
41 第1垂直回動ブラケット
41d 第1ガイド孔
42 第2垂直回動ブラケット
42d 第2ガイド孔
43 引っ張りバネ
50 操作部材
51 スライダー
52 牽引操作部
52b 取っ手部
53 第1ガイドピン
54 第2ガイドピン
55 第1ロックピン
56 第2ロックピン
60 回動抵抗付与部
101、200 ガイド部材
102 ねじりコイルバネ
103 ストッパー
111、201 第1ガイド部
112 第2ガイド部
121 支軸
210 溝部
210a 溝部の開口部
210b 溝部の底部
EU 係合溝の上側縁
ED 係合溝の下側縁
FU ガイド部材の溝部の上側縁
FD ガイド部材の溝部の下側縁
O1 回動中心
O2 中心軸

Claims (14)

  1. 操作パネルを画像形成装置の本体に対して上下方向へ回動自在な状態で支持する操作パネル支持機構であって、
    前記画像形成装置の本体に取着される第1支持部材と、
    前記操作パネルを支持し、前記第1支持部材に、回動軸を中心に上下方向に回動自在に支持される第2支持部材と、
    前記第2支持部材を所定の回動角で維持するためのロック手段と、を備え、
    前記ロック手段は、
    前記第2支持部材に設けられ、前記回動中心に近づく方向とこれの逆方向に移動自在なスライダーと、
    前記スライダーを前記回動中心に近づく方向に付勢する付勢手段と、を有し、
    前記第1支持部材と前記スライダーとの相互に対向する部分の一方には、ロック部材が設けられ、他方には、前記ロック部材を案内するガイド部材を有するガイド手段と、前記ロック部材に対向する側に開口部を有し、前記ロック部材が係合される1以上の係合溝が形成された係合部材とが設けられており、
    前記第2支持部材が、前記ロック部材がいずれの係合溝にも係合していない第1姿勢から上方に回動し、前記ロック部材がいずれか1つの係合溝に係合する第2姿勢に移る動作の際に、前記ロック部材および前記ガイド部材のうち、前記スライダーに設けられた一方が前記付勢手段の付勢力により、前記第1支持部材に設けられた他方を押圧しつつ相対移動することにより、前記ロック部材が前記ガイド部材に当接しながら前記1つの係合溝の開口部まで案内される構成であることを特徴とする操作パネル支持機構。
  2. 前記係合部材と前記ガイド部材が前記第1支持部材に設けられ、
    前記ロック部材が前記スライダーに設けられており、
    前記ガイド部材は、
    前記ロック部材を上方かつ前記回動中心から遠ざかる方向に案内することを特徴する請求項1に記載の操作パネル支持機構。
  3. 前記ガイド部材は、
    直線状または円弧状のガイド面を含むことを特徴する請求項1または2に記載の操作パネル支持機構。
  4. 前記係合溝が複数であり、それぞれの係合溝が前記回動軸の半径方向に沿った状態で上下方向に並んで設けられており、
    前記ガイド部材は、
    前記回動軸に平行な支軸を中心に回動自在に支持されており、
    前記ロック部材がいずれの係合溝にも嵌り込まないように、それぞれの係合溝の外でありそれぞれの係合溝の開口部から離れたところを、前記複数の係合溝の並ぶ方向に沿って前記ロック部材を案内する第1ガイド部と、
    前記ロック部材が前記第1ガイド部を前記1つの係合溝に向かって案内される方向を第1方向としたときの、当該第1方向における前記第1ガイド部の下流側の端部から、前記支軸に近づく方向に向かって延出されている第2ガイド部とを有し、
    前記ガイド手段は、
    前記第2ガイド部のガイド面が、前記1つの係合溝の上側縁と下側縁のうち、前記第1方向の上流に位置する方の側縁に沿う位置で停止するように、前記ガイド部材の回動を規制する規制手段を備え、
    前記ガイド部材の回動が規制された状態で、前記ロック部材が前記第1ガイド部から前記第2ガイド部を介して前記1つの係合溝の開口部まで案内されることを特徴する請求項1〜3のいずれか1項に記載の操作パネル支持機構。
  5. 前記ガイド手段は、
    前記ガイド部材を前記第1方向に沿って付勢する付勢部材を備え、
    前記規制手段は、
    前記付勢部材の付勢力に抗して、前記ガイド部材を前記1つの係合溝に前記ロック部材を案内する位置で停止させるストッパーであり、
    前記1つの係合溝は、
    前記複数の係合溝のうち、前記第1方向の最上流に位置する係合溝を除く、いずれか1つであることを特徴とする請求項4に記載の操作パネル支持機構。
  6. 前記ストッパーの設けられる位置が、前記複数の係合溝のうち、前記最上流に位置する係合溝を除く、それぞれの係合溝に対応する位置に可変可能に構成されていることを特徴とする請求項5に記載の操作パネル支持機構。
  7. 前記ガイド部材は、
    前記支軸を中心とする扇状の部材であり、
    前記扇状の部材は、
    曲線状部と、当該曲線状部の両端のうち、前記第1方向の下流側の端部から前記中心に向かう直線状部とを有し、
    前記第1ガイド部が前記曲線状部であり、前記第2ガイド部が前記直線状部であることを特徴とする請求項5または6に記載の操作パネル支持機構。
  8. 前記ガイド部材には、前記ロック部材と対向する周面に溝部が設けられており、
    前記溝部の上下方向の間隔が、いずれの係合溝の上下方向の間隔の大きさ以上であり、かつ隣り合う係合溝と係合溝との間に位置する部分の上下方向の間隔と係合溝の上下方向の間隔とを足し合わせた大きさ以下であり、
    前記溝部の深さが、いずれの係合溝よりも深くなっており、
    前記規制手段は、
    前記ガイド部材に回動抵抗を付与して、当該ガイド部材にしきい値以上の回動方向の力が掛かると当該ガイド部材の回動を許容し、当該しきい値より小さな力しか掛からなければ当該ガイド部材の回動を規制する回動抵抗付与手段であり、
    前記第1ガイド部は、
    前記ガイド部材の前記ロック部材と対向する周面の、前記第1方向に前記溝部を挟んで上流側と下流側に位置するそれぞれのガイド部のうち、上流側の部分であり、
    前記第2ガイド部のガイド面が、前記溝部の上側縁と下側縁のうち、前記上流側の部分に連続する側縁であることを特徴とする請求項4に記載の操作パネル支持機構。
  9. 前記回動中心と前記支軸とが同軸であることを特徴する請求項5または8に記載の操作パネル支持機構。
  10. 前記1以上の係合溝は、それぞれが、開口部から当該係合溝の内部に進入した前記ロック部材を前記回動中心に向かって案内する上側縁および下側縁を有し、
    前記上側縁および前記下側縁は、前記ロック部材が点接触状態になるように、両者の間隔が内奥部側になるほど狭くなっていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の操作パネル支持機構。
  11. 前記付勢手段の付勢力に抗してスライド操作されることによって、前記ロック部材の前記各係合溝とのロック状態を解除する操作部材をさらに有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の操作パネル支持機構。
  12. 前記操作パネルは、各種情報を入力する際に操作される入力操作部と、各種情報を表示する表示部とを有し、
    前記入力操作部は、前記表示部が当該入力操作部よりも前記第1支持部材側に位置した状態で前記第2支持部材上に支持されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の操作パネル支持機構。
  13. 操作パネルが支持部を介して画像形成装置の本体に装着される画像形成装置であって、
    前記支持部として、請求項1〜12のいずれか1項に記載の操作パネル支持機構を備えることを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記操作パネルが前記第1と第2のいずれの姿勢にあるかを検出するセンサと、
    前記センサにより前記操作パネルが前記第1姿勢にあることが検出されると、前記操作パネルを前記第2姿勢に変更するための操作方法を示す情報を前記操作パネルに表示させる制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013182050A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Fuji Xerox Co Ltd 回転体ユニット及び画像形成装置
JP2013228554A (ja) * 2012-04-25 2013-11-07 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
CN114096921A (zh) * 2019-05-05 2022-02-25 惠普发展公司,有限责任合伙企业 用于成像装置的伸缩式安装架

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