JP2011215238A - 立体カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造で左右光学系の基線長または輻輳角またはその両方を可変とした立体カメラを提供する。
【解決手段】正面カバー14の裏側には連動ピン16が突設されており、筐体12を貫通して上下方向に設けられた縦穴18に挿通され、先端は筐体12内部に設けられている光学ブロック20の正面に斜めに刻まれたカム溝24に係合している。正面カバー14を筐体12上で矢印U方向にスライドさせるとき、裏側に突設された連動ピン16もまた縦穴18に沿って矢印U方向に移動する。このとき連動ピン16の先端はカム溝24に係合しており、カム溝24は斜めに設けられているため連動ピン16が矢印U方向に移動するのに伴い、光学ブロック20が基線長L方向に移動する。これにより、正面カバー14を矢印U方向にスライドさせることで、筐体12内部の光学ブロック20を基線長L方向に移動させることの可能な立体カメラ10とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は立体カメラに関し、特に左右独立した撮像素子および光学系を備えた立体カメラに関する。
従来から、例えば左右2つの撮像部によって被写体を撮像して得られた、視差のある一対の画像から立体画像を生成する立体(ステレオ)カメラが存在する。特にCCDなどの撮像素子を用いて立体(3D)写真を撮影する立体カメラにおいては、左右2つの撮像素子と、撮像素子ごとに左右独立した撮像光学系とを備えた立体カメラが存在する。
このとき、マクロ(近接)撮影時には左右の撮像光学系の間隔すなわち基線長を小さくする、あるいは左右の撮像光学系の光軸のなす角度(輻輳角)を中央寄りに変更する輻輳角調節機能を備え、マクロ立体撮影に対応する必要があるが、これらの可変機構をカメラに内蔵する場合、機器のサイズが大きくなり携行性を損なう虞があり、また複雑化に伴い部品点数も増えるので製造コストが増加する。あるいは基線長や輻輳角を撮影者の要求に応じて任意の位置で設定するのは困難を伴う。
これに対して、複数のミラーを内蔵したアダプタをカメラ本体に取り付けることで3D画像を撮影するステレオアダプタ方式の3Dカメラにおいて、アダプタのミラーを角度可変として輻輳角を調整可能とした構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また複数の撮像光学系をカメラ内に備え、リンク機構で結合することによりレンズ間の距離を調整可能とした構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、2つの撮影レンズを同軸上に保持し、回転させることでレンズの光軸間距離を調整するカメラの構造が開示されている例えば、特許文献3参照)。
特開平08−036229号公報 特開平11−344778号公報 特開2009−210957号公報
しかし上記特許文献1に記載の技術ではアダプタをカメラ本体に着脱自在な構造とするために、必要とされる着脱部分の大きさだけ大型化・重量増加してしまい、また部品点数、コストも増加して使いにくくなる虞がある。
また特許文献2に記載の発明ではレンズの光軸間距離を調節するリンク機構をカメラ本体内に設けるため上記特許文献1と同様にカメラ本体のサイズが大型化・重量増加してしまい、また部品点数、コストも増加して使いにくくなる虞がある。
さらに特許文献3に記載の発明では追加デバイスなしで基線長の変更が可能だが、回転させることで撮影レンズのカメラ正面における高さ方向の位置が変動するので、基線長を変更する度に左右レンズの高さ関係が変動してしまう。このため特に近接撮影時には左右レンズの高さ不揃いが問題となる虞がある。
本発明は上記事実を考慮し、簡易な構造で左右光学系の基線長または輻輳角またはその両方を可変とした立体カメラを提案する。
請求項1に記載の立体カメラは、互いに独立して筐体内に配置され、内部に撮像素子を備えた第1の撮像光学系および第2の撮像光学系と、少なくとも前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系の一方を所定の方向に移動可能に支持する支持部材と、前記筐体の正面を貫通して上下方向に延設された縦穴と、前記支持部材に支持された前記第1の撮像光学系および/または前記第2の撮像光学系の正面に形成され、前記縦穴に対して斜め方向に延設されたカム溝と、前記筐体の正面の一部をカバーし上下方向にスライド可能とされた正面カバーと、前記正面カバーの、前記筐体と対向する面より突出し前記縦穴に挿通され前記カム溝に係合する連動ピンと、を備え、前記正面カバーを上下方向にスライドすることで、前記支持部材に支持され前記カム溝が設けられた前記第1の撮像光学系および/または前記第2の撮像光学系の一方を移動させ、前記撮像素子の間隔である基線長を変更することを特徴とする。
上記の発明によれば、カメラ本体正面に設けられた正面カバーを上下方向にスライドさせることで、正面カバー裏側に設けられた連動ピンが光学ブロックの少なくとも一方に設けられたカム溝に係合し、光学ブロックの少なくとも一方を左右方向に移動させる。これにより簡易な構造で基線長を変更可能な立体カメラとすることができる。
請求項2に記載の立体カメラは、互いに独立して筐体内に配置され、内部に撮像素子を備えた第1の撮像光学系および第2の撮像光学系と、前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系とをそれぞれ所定の方向に移動可能に支持する支持部材と、前記筐体の正面の一部をカバーし上下方向にスライド可能とされた正面カバーと、前記筐体の正面を貫通して上下方向に延設された左右一対の縦穴と、少なくとも前記第1の撮像光学系または前記第2の撮像光学系の正面に形成され、前記縦穴に対して斜め方向に延設されたカム溝と、前記正面カバーの、前記筐体と対向する面より突出し前記縦穴に挿通され前記カム溝に係合する一対の連動ピンと、を備え、前記正面カバーを上下方向にスライドすることで、前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系とを移動させ、前記撮像素子の間隔である基線長を変更することを特徴とする。
上記の発明によれば、カメラ本体正面に設けられた正面カバーを上下方向にスライドさせることで、正面カバー裏側に設けられた連動ピンが光学ブロックに設けられたカム溝に係合し、撮像光学系を左右方向に移動させる。これにより簡易な構造で基線長を変更可能な立体カメラとすることができる。
請求項3に記載の立体カメラは、請求項1または請求項2に記載の構成において、前記支持部材が、前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系の一方のまたは両方の天面、底面または天面と底面から突設されたピンと、前記筐体の内面に設けられ前記ピンが係合する溝と、からなることを特徴とする。
上記の発明によれば、カメラ本体の天面と底面の何れか、あるいは両方に設けられ、撮像光学系から突設されたピンが筐体の内面に設けられた溝に係合する構造としたことで、簡易な構造で撮像光学系を左右方向に移動可能な立体カメラとすることができる。
請求項4に記載の立体カメラは、請求項3に記載の構成において、前記溝は筐体内部の左右端側から中央側に近付くにつれて筐体の背面側に曲がることを特徴とする。
上記の発明によれば、ピンが係合する溝は左右端側から中央側に近付くにつれて筐体の背面側に曲がる形状としたことで、幅方向中央では光学ブロックの光軸が幅方向内側を向くため、更に近接撮影の容易な立体カメラとすることができる。
請求項5に記載の立体カメラは、前記支持部材が、前記筐体の正面側の内側に設けられ、案内面を備えたレール部材と前記レール部材の案内面に沿って前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系の一方または両方を移動可能に保持する保持部材と、からなることを特徴とする。
上記の発明によれば、案内面を備えたレール部材に沿って撮像光学系が移動する構造としたことで、簡易な構造で撮像光学系を左右方向に移動可能な立体カメラとすることができる。
請求項6に記載の立体カメラは、前記案内面は筐体内部の左右端側から中央側に近付くにつれて筐体の背面側に曲がることを特徴とする。
上記の発明によれば、撮像光学系が沿って移動する案内面は左右端側から中央側に近付くにつれて筐体の背面側に曲がる形状としたことで、幅方向中央では光学ブロックの光軸が幅方向内側を向くため、更に近接撮影の容易な立体カメラとすることができる。
請求項7に記載の立体カメラは、前記正面カバーに設けられ、前記正面カバーがスライドすると前記第1の撮像光学系および前記第2の撮像光学系の光路上に移動し、前記前記第1の撮像光学系および前記第2の撮像光学系の光軸をそれぞれ前記筐体の中央寄りに曲げる輻輳角変更光学部材を備えたことを特徴とする。
上記の発明によれば、正面カバーのスライド移動に連動して撮像光学系の光路上に輻輳角変更光学部材を挿入することで、基線長の変更に加えて左右の撮像光学系の輻輳角を変更し、更に近接撮影の容易な立体カメラとすることができる。
請求項8に記載の立体カメラは、互いに独立し筐体内に配置された第1の撮像光学系および第2の撮像光学系と、前記筐体の正面の一部をカバーし上下方向にスライド可能とされた正面カバーと、前記正面カバーに設けられ、前記正面カバーがスライドすると前記第1の撮像光学系および前記第2の撮像光学系の光路上に移動し、前記第1の撮像光学系および前記第2の撮像光学系の光軸をそれぞれ前記筐体の中央寄りに曲げる一対の輻輳角変更光学部材を備えたことを特徴とする。
上記の発明によれば、正面カバーのスライド移動に連動して撮像光学系の光路上に輻輳角変更光学部材を挿入することで左右の撮像光学系の輻輳角を変更し、簡易な構造で近接撮影の容易な立体カメラとすることができる。
請求項9に記載の立体カメラは、請求項7または請求項8に記載の構成において、前記輻輳角変更光学部材を透して撮影された画像の一部を切り出し、光軸を中心として回転させた画像を撮影画像として出力することを特徴とする。
上記の発明によれば、撮像素子上で画像の一部を切り出し回転させることで、輻輳角の変更に伴う撮像素子上での像の回転を補正することができる。
請求項10に記載の立体カメラは、請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の構成において、前記正面カバーは前記筐体に設けられたトーションバネで前記筐体と係合し、前記筐体上にて上位置または下位置に付勢されることを特徴とする。
上記の発明によれば、正面カバーを筐体にトーションバネで係合したことで、上または下位置に付勢され、簡易な構造で確実に位置切替え可能な立体カメラとすることができる。
請求項11に記載の立体カメラは、請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の構成において、前記筐体と前記正面カバーの、互いに対向する面の一方に弾性体で支持された突起が設けられ、他方に前記突起が嵌合する複数の凹部が設けられ、前記正面カバーが段階的にスライドすることを特徴とする。
上記の発明によれば、筐体と正面カバーの一方から他方に向けて弾性支持された突起が、対向面に設けられた凹部に嵌合することで、クリックストップ可能な正面カバーを備え、所望の基線長あるいは輻輳角を維持可能な立体カメラとすることができる。
請求項12に記載の立体カメラは、請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の構成において、前記筐体と前記正面カバーの一方に1個または複数個の磁石が設けられ、他方に複数個または1個の磁性体が設けられたことを特徴とする。
上記の発明によれば、筐体と正面カバーの一方に磁石、他方に磁性体を設けたことで、磁力によるフリーストップまたはクリックストップ可能な正面カバーを備え、所望の基線長あるいは輻輳角を維持可能な立体カメラとすることができる。
本発明は上記構成としたので、簡易な構造で左右光学系の基線長または輻輳角またはその両方を可変とした立体カメラとすることができる。
本発明の第1実施形態に係る立体カメラの内部構造を示す断面図、外観を示す斜視図および一部を拡大した拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係る立体カメラの内部構造を示す断面図、外観を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る立体カメラの他の形態の内部構造を示す断面図、外観を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態〜第4実施形態に係る立体カメラの内部構造を示す断面図、外観を示す正面図である。 本発明の第5実施形態に係る立体カメラの内部構造を示す断面図、外観を示す斜視図である。 本発明の第6実施形態および第7実施形態に係る立体カメラの内部構造を示す断面図である。 本発明の第8実施形態および第9実施形態に係る立体カメラの内部構造を示す断面図である。 本発明の第10実施形態および第11実施形態に係る立体カメラの内部構造を示す断面図である。 本発明の第12実施形態に係る立体カメラの内部構造を示す斜視図および断面図である。 本発明の第13実施形態に係る立体カメラの画像補整方法を示す概念図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態の一例について説明する。
<全体構成>
図1、図2には本願発明の実施形態に係る立体カメラ10が示されている。図1(B)、図2(B)の正面図におけるa−a断面を図1(A)、図2(A)、b−b断面を図1(D)、図2(D)に示す。
図1(A)〜(D)に示すように、立体カメラ10は筐体12内に左右一対の光学ブロック20を備えている。左右の光学ブロック20はそれぞれレンズやミラーなどの光学エレメントおよび撮像素子、あるいは制御回路等を一体的にブロック構造とすることでモジュール化し、撮像光学系を複数備えた立体カメラ10とされている。
立体カメラ10の筐体12は中空の略箱形であり、内部で光学ブロック20が被写体から見て左右方向に移動可能に保持されている。光学ブロック20の受光窓22は筐体12に設けられた横長の撮影窓30の背面に位置し、光学ブロック20が左右に移動しても受光窓22にケラレが発生することを防止している。
立体カメラ10は少なくとも2個の光学ブロック20を使用し、受光窓22から入射した被写体像をそれぞれ内蔵した図示しない撮像素子で画像を形成する電気信号に変換し、図示しない制御部を経由しJPEGなどの画像データに変換して図示しない記録媒体上に左右一対のステレオ画像データとして記録される。
図1(B)に示す、一対の光学ブロック20それぞれの光軸間距離が基線長Lであり、通常の立体写真撮影では撮影者の両目の間隔に基線長Lを略一致させることで自然な立体画像を撮影することができる。一対の光学ブロック20で得られる画像は左右の距離が基線長Lだけ離れた、異なった箇所からそれぞれ撮影され、それぞれの撮像手段で画像信号に変換、出力され、図示しない記録手段に左右の画像を関連付けて記録する。また図示しない裸眼立体方式の表示手段に、関連づけて記録された左右の画像を再生出力し、表示手段により該左右の画像を表示することにより、使用者が両目で被写体を目視した場合と近似した立体感が得られる。
このとき、所謂マクロ撮影に際して立体カメラ10の正面(被写体側面)から被写体までの距離が小さくなるに伴って、左右の光学ブロック20におけるそれぞれの視野(写野)が重なる領域が狭まり、立体撮影可能な画角が狭まり、最終的に被写体を立体撮影できなくなる場合が存在する。
そこで本願発明ではマクロ撮影の際には光学ブロック20の少なくとも一方を左右方向に移動させることで基線長Lを縮小し、左右の光学ブロック20におけるそれぞれの視野(写野)に被写体を収めめ、視野が重なる領域を維持することで、マクロ撮影に際しても被写体がケラレることを防止する。
図1(A)〜(C)に示すように、立体カメラ10の筐体12には正面(被写体側面)に正面カバー14が設けられている。正面カバー14は筐体12上で、例えば図1(C)に示すように係合部13によって上下方向にスライド可能に支持されている。正面カバー14のサイズ(特に上下方向の大きさ)によっては、撮影窓30および受光窓22に干渉する場合も考えられるが、本願発明においては特に記載のない場合は撮影窓30および受光窓22と干渉する正面カバー14の部分は透明であり、正面カバー14が上端に位置する状態でも撮影可能なものとする。
図1(A)、図2(A)に示すように正面カバー14の裏側(撮影者側)には連動ピン16が突設されており、筐体12を貫通して上下方向に設けられた縦穴18に挿通され、先端は筐体12内部に設けられている光学ブロック20の正面(被写体側面)に縦穴の上下方向に対して斜めに刻まれたカム溝24に係合している。
図1(B)、図2(B)に示すように正面カバー14を筐体12上で矢印U方向にスライドさせるとき、裏側に突設された連動ピン16もまた縦穴18に沿って矢印U方向に移動する。このとき連動ピン16の先端はカム溝24に係合しており、カム溝24は縦穴18の上下方向に対して斜めに設けられているため連動ピン16が矢印U方向に移動するのに伴い、光学ブロック20が基線長L方向に移動する。
これにより、正面カバー14を矢印U方向(上下方向)にスライドさせることで、筐体12内部の光学ブロック20を基線長L方向に移動させることの可能な立体カメラ10とすることができる。
なお、カム溝24は縦穴18の上下方向に対して斜め方向に延設されていれば良く、図1(B)、図2(B)のように直線的に設けられた形態のほか、湾曲した形状でも良い。カム溝24を湾曲した形状にした場合は曲率や湾曲方向を調整することで、正面カバー14の矢印U方向へのスライド量に対する光学ブロック20の基線長L方向への移動量の比率を調節することができる。例えば、カム溝24を光学ブロック20の正面(被写体側面)からみて縦穴の上下方向に対して上側に湾曲した場合は、平面カバー14を矢印U方向へスライドさせると、スライドし始めの時点ではスライド量に対する光学ブロック20の移動量が少なく、光学ブロック20の移動量の微調整を行い易くできる。
図3には本願発明の実施形態に係る立体カメラ10の、筐体12内部で光学ブロック20を左右方向に移動可能に支持する支持部材の例が示されている。図3(B)に示す正面図のc−c断面を図3(A)、d−d断面を図3(C)とする。
図3(A)〜(C)に示すように光学ブロック20の上下方向端面すなわち底面と天面にはピン26が突設されており、筐体12の上下方向端面すなわち底面と天面の内側に対向している。
図3(C)に示すように筐体12の底面と天面の内側面には溝32が刻まれており、ピン26は溝32に係合することで、光学ブロック20が左右方向に移動する際に光軸方向の位置精度を保ちながら移動可能とされている。
またピン26の本数には特に制限はないが、複数本のピン26が上下それぞれ溝32に沿って設けられていれば、光学ブロック20が左右方向に移動する際にピン26の軸芯回りに光学ブロック20が回転しようとするトルクを抑えることが可能となる。
図4(A)には本願発明の実施形態に係る立体カメラ10の、筐体12でスライドする正面カバー14を所望の位置に停止させる構造の例が示されている。
図4(A)に示されているように、正面カバー14は筐体12とトーションバネ40で係合されており、正面カバー14が上下いずれかの位置にある時は、トーションバネ40が正面カバー14を高さ方向中央近傍から上下方向に向けて正面カバー14を付勢しているので、外部から撮影者が上下方向に押すなどの力が加わらない間は安定して保持される。
例えば矢印Uで示すように、下端位置にある正面カバー14を撮影者が上方向に押すなどの力が加わった場合、トーションバネ40は正面カバー14の移動に伴って押圧され、トーションバネ40が反転すると正面カバー14を下から上へ付勢する。これにより正面カバー14は下端位置と上端位置のどちらか一方で安定して保持される。
<第2実施形態>
図4(B)には本願発明の第2実施形態に係る立体カメラ10の、筐体12でスライドする正面カバー14を所望の位置に停止させる構造の例が示されている。
図4(B)に示されているように、正面カバー14の裏側面(撮影者側面)には複数の凹部44が設けられており、筐体12の正面(被写体側面)には凹部44と対向する位置に突起42が設けられている。
突起42はそれ自体が弾性部材であるか、または弾性部材で支持され、凹部44に向けて付勢されている。図4(B)−(1)に示すように突起42が凹部44に係合する位置では正面カバー14が上下方向に位置決めされ、その時点での上下方向位置を維持する。
正面カバー14に上下方向の力が掛かり、突起42が凹部44を乗り越えると正面カバー14は上下方向にスライドし、図4(B)−(2)に示すように突起42は他の凹部44に係合する。
これにより正面カバー14は凹部44に突起42が係合するごとにクリックストップが掛かるように上下方向にスライド可能であり、凹部44の位置ごとに正面カバー14の上下方向位置決めを行う。
<第3実施形態>
図4(C)には本願発明の第3実施形態に係る立体カメラ10の、筐体12でスライドする正面カバー14を所望の位置に停止させる構造の例が示されている。
図4(C)に示されているように、正面カバー14には筐体12と対向する裏側面(撮影者側面)に複数の磁石46が埋め込まれており、筐体12の正面(被写体側面)には磁石46と対向する位置に磁石48が設けられている。
図4(C)−(1)に示すように磁石46が磁石48と磁気的に吸引し合う位置では正面カバー14が上下方向に位置決めされ、その時点での上下方向位置を維持する。
正面カバー14に上下方向の力が掛かり、磁石46と磁石48との磁気的な吸引が切れると正面カバー14は上下方向にスライドし、図4(C)−(2)に示すように磁石48は他の磁石46と磁気的に吸引し合う。
これにより正面カバー14は磁石46が磁石48と磁気的に吸引し合う位置ごとにクリックストップが掛かるように上下方向にスライド可能であり、磁石46の位置ごとに正面カバー14の上下方向位置決めを行う。
<第4実施形態>
図4(D)には本願発明の第4実施形態に係る立体カメラ10の、筐体12でスライドする正面カバー14を所望の位置に停止させる構造の例が示されている。
図4(D)に示されているように、正面カバー14には筐体12と対向する裏側面(撮影者側面)に磁石46が埋め込まれており、筐体12の正面(被写体側面)には磁石46と対向する位置に磁性体50が設けられている。
図4(D)−(1)に示すように磁石46が磁性体50と磁気的に吸引し合うことにより正面カバー14が上下方向に位置決めされ、その時点での上下方向位置を維持する。
正面カバー14に上下方向の力が掛かり、磁石46と磁性体50との磁気的な吸引力に勝る力が掛かると正面カバー14は上下方向にスライドし、図4(C)−(2)に示すように磁石46は磁性体50の他の位置と磁気的に吸引し合う。
これにより正面カバー14は、上下方向位置がどこであっても磁石46が磁性体50と磁気的に吸引し合うため、上下方向にスライド可能であり且つ任意の位置で正面カバー14を位置決め可能とされている。
<第5実施形態>
図5には本願発明の第5実施形態に係る立体カメラ10の内部構造の例が示されている。図5(B)に示す正面図のe−e断面を図5(A)、f−f断面を図5(C)とする。
図5(A)に示されているように、正面カバー14が上側端に位置するとき撮影窓30(および受光窓22)をカバーする箇所に接写窓62が開口している。接写窓62には接写レンズ60が設けられており、光学ブロック20は受光窓22と接写レンズ60を透して近接撮影を行う。
接写レンズ60は光学ブロック20の光軸C0中に挿入されることで、図5(A)に示すように光軸C0を光軸C1のような左右方向内側向きの角度に曲げ、2個の光学ブロック20のなす輻輳角を拡大する。
これにより光学ブロック20は所謂寄り目状態となり、近接撮影に際して立体カメラ10に近い位置の被写体を撮影する際でも、左右の光学ブロック20が接近することに加えて輻輳角を大きく変更するため、左右の光学ブロック20それぞれの視野(写野)に被写体を収めることが可能となり、マクロ撮影に際しても被写体がケラレることを防止する。
<第6実施形態>
図6(A)には本願発明の第6実施形態に係る立体カメラ102の、図6(B)には本願発明の第7実施形態に係る立体カメラ103の内部構造の例が示されている。
図6(A)に示されているように、本願発明の第6実施形態に掛かる立体カメラ102は、光学ブロック20の上下方向端面すなわち底面と天面にピン26が突設されており、筐体12の上下方向端面すなわち底面と天面の内側に対向している。
図6(A)に示すように筐体12の底面と天面の内側面には溝32が刻まれており、ピン26は溝32に係合することで、光学ブロック20が左右方向に移動する際に光軸方向の位置精度を保ちながら移動可能とされている点は図3に示した第1実施形態の一例と同様である。
本実施形態では溝32の形状を、立体カメラ102の左右方向両端側から中央側に向けて、背面側(撮影者側)に近付くように曲げられた構成とされている。光学ブロック20には、溝32に係合するピン26が例えば光学ブロック20の左右両端に1本づつ、計2本が設けられており、溝32のカーブに沿って光学ブロック20もまた左右方向に移動すると共に、立体カメラ102の左右方向中央側が背面側(撮影者側)に近付くように移動する。
これにより、近接撮影時には光学ブロック20同士の距離が位置21まで接近し、左右の光学ブロック20それぞれの視野(写野)が重なるのに加えて、輻輳角もまた大きくなるので、より視野(写野)の中央近くに被写体を収めることが可能となり、マクロ撮影に際しても被写体がケラレることを防止する。
<第7実施形態>
図6(B)に示されているように、本願発明の第7実施形態に掛かる立体カメラ103は、筐体12の正面内側にレール部材64が設けられ、レール部材64の背面側すなわち撮影者側の面は、筐体12の左右端側から中央側に近付くにつれて筐体12の背面側に曲がる案内面65とされている。光学ブロック20は保持部材28でレール部材64の案内面65に沿って移動可能に支持されている。
本実施形態では案内面65の形状を、立体カメラ103の左右方向両端側から中央側に向けて、背面側(撮影者側)に近付くように曲げられた構成とされている。光学ブロック20には、案内面65に係合する保持部材28が設けられており、案内面65のカーブに沿って光学ブロック20もまた左右方向に移動すると共に、立体カメラ103の左右方向中央側が背面側(撮影者側)に近付くように移動する。
これにより、近接撮影時には光学ブロック20同士の距離が位置21まで接近し、左右の光学ブロック20それぞれの視野(写野)が重なるのに加えて、輻輳角もまた大きくなるので、より視野(写野)の中央近くに被写体を収めることが可能となり、マクロ撮影に際しても被写体がケラレることを防止する。
<第8実施形態>
図7(A)には本願発明の第8実施形態に係る立体カメラ104の内部構造の例が示されている。
図7(A)に示されているように、本願発明の第8実施形態に掛かる立体カメラ104は2個の光学ブロック20を備え、一方は固定され他方は左右方向に移動可能とされている。光学ブロック20を移動させる機構に関しては第1実施形態に示す方法でもよく、あるいはより簡易に図7(A)に示すような機構、すなわち正面カバー14裏面に設けられた斜め方向のカム溝68に係合するピン66が光学ブロック20を保持する保持部材34に設けられ、ピン66は筐体12に設けられた横穴67に挿通され、正面カバー14を上下方向へ移動させることで光学ブロック20を左右方向に移動させるようにしてもよい。
この構成では一方の光学ブロック20は固定であるため、基線長Lの変化幅は小さくなるがより構造が簡易で部品点数が少なく、低コスト化が可能となる。
<第9実施形態>
図7(B)には本願発明の第9実施形態に係る立体カメラ105の内部構造の例が示されている。
図7(B)に示されているように、本願発明の第9実施形態に掛かる立体カメラ105は第8実施形態と同様、2個の光学ブロック20を備え、一方は固定され他方は左右方向に移動可能とされている。
光学ブロック20を移動させる機構に関しては第1実施形態に示す方法でよく、例えば正面カバー14に設けられた連動ピン16が筐体12の縦穴18に挿通し、光学ブロック20に設けられたカム溝24に係合することで正面カバー14の上下方向の移動を光学ブロック20の左右方向への移動に変換する構成とされていてもよい。
この構成でも一方の光学ブロック20は固定であるため、基線長Lの変化幅は小さくなるが第8実施形態と同様、より構造が簡易で部品点数が少なく、低コスト化が可能となる。
<第10実施形態>
図8(A)には本願発明の第10実施形態に係る立体カメラ106の内部構造の例が示されている。
図8(A)に示されているように、本願発明の第10実施形態に掛かる立体カメラ106は第9実施形態と同様、2個の光学ブロック20を備え、一方は固定され他方は左右方向に移動可能とされている。
さらに正面カバー14には撮影窓30(受光窓22)をカバーする位置に接写窓62が設けられている。それぞれの接写窓62には接写レンズ60が設けられており、近接撮影時には左右の光学ブロック20は受光窓22と接写レンズ60を透して近接撮影を行う。
光学ブロック20を移動させる機構に関しては第1実施形態に示す方法でもよく、あるいはより簡易に第8実施形態と同様の機構、すなわち正面カバー14裏面に設けられた斜め方向のカム溝68に係合するピン66が光学ブロック20を保持する保持部材34に設けられ、ピン66は筐体12に設けられた横穴67に挿通され、正面カバー14を上下方向へ移動させることで光学ブロック20を左右方向に移動させるようにしてもよい。
この構成でも一方の光学ブロック20は固定であるため、基線長Lの変化幅は小さくなるが輻輳角の変更は可能であり、より構造が簡易で部品点数が少なく、低コスト化が可能となる。
<第11実施形態>
図8(B)には本願発明の第11実施形態に係る立体カメラ107の内部構造の例が示されている。
図8(B)に示されているように、本願発明の第11実施形態に掛かる立体カメラ107は第10実施形態と同様、2個の光学ブロック20を備え、一方は固定され他方は左右方向に移動可能とされている。
さらに正面カバー14には撮影窓30(受光窓22)をカバーする位置に接写窓62が設けられている。それぞれの接写窓62には接写レンズ60が設けられており、近接撮影時には左右の光学ブロック20は受光窓22と接写レンズ60を透して近接撮影を行う。
光学ブロック20を移動させる機構に関しては第1実施形態に示す方法でよく、例えば正面カバー14に設けられた連動ピン16が筐体12の縦穴18に挿通し、光学ブロック20に設けられたカム溝24に係合することで正面カバー14の上下方向の移動を光学ブロック20の左右方向への移動に変換する構成とされていてもよい。
この構成でも一方の光学ブロック20は固定であるため、基線長Lの変化幅は小さくなるが輻輳角の変更は可能であり、より構造が簡易で部品点数が少なく、低コスト化が可能となる。
<第12実施形態>
図9には本願発明の第12実施形態に係る立体カメラの正面カバー14の位置検出機構の例が示されている。
図9(A)、(B)に示されているように、本願発明の第12実施形態に掛かる立体カメラ10の正面カバー14は裏面(撮影者側面)に検出穴70が設けられ、内蔵された受光素子82の受光窓を形成している。
筐体12の内部にはLEDなどの発光素子80が設けられ、採光穴84を介して正面カバー14に位置検出用の光を照射する。正面カバー14に設けられた受光素子82は、採光穴84と高さ方向の位置が一致した時のみ光を検知するので、正面カバー14が現在上下端のどちらに位置するかを光の有無で検知し、図示しない制御部へ検知信号として送ること、正面カバー14が近接撮影位置にあるかどうかを検出することができる。
また検出穴70を上下方向に伸びた長穴として、受光素子82をPSDセンサのように直接長手方向の位置を検出可能な光センサ、あるいは上下方向に受光素子が配列されたアレイとすることで、正面カバー14の上下方向位置を任意の箇所で検出することができる。ここで予め正面カバー14の上下方向位置と基線長Lの長さの関係を例えばテーブルの形で立体カメラ内で記録しておくことにより、正面カバー14を上下方向にスライドさせ光学ブロックを左右方向に移動させたときの基線長Lの長さの情報を得ることができる。また撮影者の指示により画像を撮影した場合、このようにして取得した撮影時の基線長Lの長さを取得した左右の画像と関連付けて記録することができる。
<第13実施形態>
図10には本願発明の第13実施形態に係る立体カメラの撮影画像補正方法の例が示されている。
図10(A)に示されているように、本願発明の実施形態に掛かる立体カメラ10で撮影された左右一組の画像70R、70Lは被写体90を異なった位置から撮影し、被写体90R、90Lとして画像70R、70Lに記録する。
このとき、図5(A)に示すように接写レンズ60を使用して光軸の角度を変更する構成としていた場合は光学ブロック20内部に設けられた図示しない撮像素子上の画像はそれぞれ図10(B)に示すように光軸を中心として画像72R、72Lのように回転する。
このため被写体90もまた被写体92R、92Lのように回転して斜めに傾いた画像として記録される。この2つの画像をこのまま立体画像として合成すれば、画像内部の水平が両者で一致していないため、正確な遠近感が得られず正しく立体写真とすることができない。
本実施形態においては、図10(B)に示すように画像72R、72Lの一部を斜めに切り取り、再度逆方向に回転させることで画像74R、74Lのように回転していない、正しく水平の出ている画像のペアを得ることができる。
この処理は図示しない撮像素子で得られた画像の電子データを補正する工程のみであるため特に機械的な動作部分を必要とせず、また予め接写レンズ60により変化する光軸の角度と、それにより回転する画像の傾き度合を補正用データとして図示しないROMなどの記憶手段に記憶させ、接写レンズ60の使用時には補正フィルタとして自動的に処理を行う構成とされていてもよい。
<作用>
上記のような構造としたことにより、本願発明に係る立体カメラは以下のような優れた特徴を有する。
すなわち本発明は上記構成としたので、簡易な構造で左右光学系の基線長または輻輳角またはその両方を可変とした立体カメラとすることができる。
<その他>
以上、本発明の実施例について記述したが、本発明は上記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
10 立体カメラ
12 筐体
14 正面カバー
16 連動ピン
18 縦穴
20 光学ブロック(撮像光学系)
22 受光窓
24 カム溝
28 保持部材
30 撮影窓
32 溝
34 保持部材
40 トーションバネ
60 接写レンズ(輻輳角変更光学部材)
62 接写窓
64 レール部材
65 案内面
70R 画像
70L 画像
C0 光軸
C1 光軸
L 基線長

Claims (12)

  1. 互いに独立して筐体内に配置され、内部に撮像素子を備えた第1の撮像光学系および第2の撮像光学系と、
    少なくとも前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系の一方を所定の方向に移動可能に支持する支持部材と、
    前記筐体の正面を貫通して上下方向に延設された縦穴と、
    前記支持部材に支持された前記第1の撮像光学系および/または前記第2の撮像光学系の正面に形成され、前記縦穴に対して斜め方向に延設されたカム溝と、
    前記筐体の正面の一部をカバーし上下方向にスライド可能とされた正面カバーと、
    前記正面カバーの、前記筐体と対向する面より突出し前記縦穴に挿通され前記カム溝に係合する連動ピンと、
    を備え、前記正面カバーを上下方向にスライドすることで、前記支持部材に支持され前記カム溝が設けられた前記第1の撮像光学系および/または前記第2の撮像光学系の一方を移動させ、前記撮像素子の間隔である基線長を変更することを特徴とする立体カメラ。
  2. 互いに独立して筐体内に配置され、内部に撮像素子を備えた第1の撮像光学系および第2の撮像光学系と、前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系とをそれぞれ所定の方向に移動可能に支持する支持部材と、
    前記筐体の正面の一部をカバーし上下方向にスライド可能とされた正面カバーと、
    前記筐体の正面を貫通して上下方向に延設された左右一対の縦穴と、
    少なくとも前記第1の撮像光学系または前記第2の撮像光学系の正面に形成され、前記縦穴に対して斜め方向に延設されたカム溝と、
    前記正面カバーの、前記筐体と対向する面より突出し前記縦穴に挿通され前記カム溝に係合する一対の連動ピンと、
    を備え、前記正面カバーを上下方向にスライドすることで、前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系とを移動させ、前記撮像素子の間隔である基線長を変更することを特徴とする立体カメラ。
  3. 前記支持部材が、前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系の一方のまたは両方の天面、底面または天面と底面から突設されたピンと、
    前記筐体の内面に設けられ前記ピンが係合する溝と、
    からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体カメラ。
  4. 前記溝は筐体内部の左右端側から中央側に近付くにつれて筐体の背面側に曲がることを特徴とする請求項3に記載の立体カメラ。
  5. 前記支持部材が、前記筐体の正面側の内側に設けられ、案内面を備えたレール部材と
    前記レール部材の案内面に沿って前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系の一方または両方を移動可能に保持する保持部材と、
    からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体カメラ。
  6. 前記案内面は筐体内部の左右端側から中央側に近付くにつれて筐体の背面側に曲がることを特徴とする請求項5に記載の立体カメラ。
  7. 前記正面カバーに設けられ、前記正面カバーがスライドすると前記第1の撮像光学系および前記第2の撮像光学系の光路上に移動し、前記前記第1の撮像光学系および前記第2の撮像光学系の光軸をそれぞれ前記筐体の中央寄りに曲げる輻輳角変更光学部材を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の立体カメラ。
  8. 互いに独立し筐体内に配置された第1の撮像光学系および第2の撮像光学系と、
    前記筐体の正面の一部をカバーし上下方向にスライド可能とされた正面カバーと、
    前記正面カバーに設けられ、前記正面カバーがスライドすると前記第1の撮像光学系および前記第2の撮像光学系の光路上に移動し、前記第1の撮像光学系および前記第2の撮像光学系の光軸をそれぞれ前記筐体の中央寄りに曲げる一対の輻輳角変更光学部材を備えた立体カメラ。
  9. 前記輻輳角変更光学部材を透して撮影された画像の一部を切り出し、光軸を中心として回転させた画像を撮影画像として出力することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の立体カメラ。
  10. 前記正面カバーは前記筐体に設けられたトーションバネで前記筐体と係合し、前記筐体上にて上位置または下位置に付勢されることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の立体カメラ。
  11. 前記筐体と前記正面カバーの、互いに対向する面の一方に弾性体で支持された突起が設けられ、他方に前記突起が嵌合する複数の凹部が設けられ、前記正面カバーが段階的にスライドすることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の立体カメラ。
  12. 前記筐体と前記正面カバーの一方に1個または複数個の磁石が設けられ、他方に複数個または1個の磁性体が設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の立体カメラ。
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