JP2011212869A - 圧電アクチュエータ、液滴噴射ヘッドおよび液滴噴射装置 - Google Patents

圧電アクチュエータ、液滴噴射ヘッドおよび液滴噴射装置 Download PDF

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Motohisa Noguchi
元久 野口
Eiki Hirai
栄樹 平井
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Abstract

【課題】ヘッドサイズを小型化できると共に、ノズルの高密度化に資することができる圧
電アクチュエータ等を提供すること。
【解決手段】本発明に係る圧電アクチュエータは、振動板と、前記振動板の上に設けられ
た圧電素子と、前記振動板の中に形成され、前記圧電素子と電気的に接続された駆動回路
部と、を含み、前記振動板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に設けられたシリコン
層と、前記シリコン層の上に設けられた第2絶縁層と、前記第2絶縁層の上に設けられた
第3絶縁層と、を有し、前記駆動回路部は、前記シリコン層に形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧電アクチュエータ、液滴噴射ヘッドおよび液滴噴射装置に関する。
液滴を吐出するための液滴噴射ヘッドとして、例えばインクジェット記録装置に搭載さ
れるインクジェットヘッドが知られている。インクジェットヘッドは、一般的に、インク
滴を吐出するためのノズル孔が形成されたノズル板と、ノズル孔に連通する圧力室と、圧
力室への液体を供給するための流路が設けられた流路形成板と、流路形成板の流路と共に
、液体を供給するためのリザーバー形成基板と、を備え、圧電素子からなる駆動部により
圧力室に圧力を加えることにより、インク滴をノズル孔から吐出する(例えば、特許文献
1)。
このような液滴噴射ヘッドにおいて、印刷速度の高速化を目的として、複数のノズル孔
からなるノズル列を有するユニットヘッドを積層し、ノズル孔を高密度化する構造が知ら
れている(特許文献2)。
かかる構造を有する液滴噴射ヘッドにおいて、駆動部の圧電素子を駆動する駆動回路は
、例えば、リザーバー形成基板上に設けられ、圧電素子との電気的接続には、ワイヤボン
ディング法が用いられる。
しかしながら、特許文献2に記載されるように、複数のユニットヘッドが積層されるよ
うな構造においては、ワイヤボンディング法による電気的接続が難しい。また、ボンディ
ングピッチに限界があるため、ノズル孔が更に高密度化した場合の対応が困難となる可能
性がある。
特開2006−272913号公報 特開2009−160899号公報
本発明のいくつかの態様によれば、ヘッドサイズを小型化できると共に、ノズルの高密
度化に資することができる圧電アクチュエータ、液滴噴射ヘッドおよび液滴噴射装置を提
供することができる。
(1)本発明の態様の1つである圧電アクチュエータは、
振動板と、
前記振動板の上に設けられた圧電素子と、
前記振動板の中に形成され、前記圧電素子と電気的に接続された駆動回路部と、
を含み、
前記振動板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に設けられたシリコン層と、前記シ
リコン層の上に設けられた第2絶縁層と、前記第2絶縁層の上に設けられた第3絶縁層と
、を有し、
前記駆動回路部は、前記シリコン層に形成される。
本発明において、「上」という文言を、例えば、「特定のもの(以下「A」という)の
「上」に他の特定のもの(以下「B」という)を形成する」などと用いている。本発明に
おいて、この例のような場合に、A上に直接Bを形成するような場合と、A上に他のもの
を介してBを形成するような場合とが含まれるものとして、「上」という文言を用いてい
る。同様に、「下」という文言は、A下に直接Bを形成するような場合と、A下に他のも
のを介してBを形成するような場合とが含まれるものとする。
本発明によれば、ヘッドサイズを小型化できると共に、ノズルの高密度化に資すること
ができる圧電アクチュエータを提供することができる。
(2)本発明の態様の1つである圧電アクチュエータにおいて、
前記駆動回路部は、前記圧電素子が形成されていない領域に設けられていてもよい。
(3)本発明の態様の1つである液滴噴射ヘッドは、
前記振動板の下に設けられ、液体を収容する圧力室と、前記液体を排出する開口部と、
を区画するための流路形成板と、
前記振動板上方において、前記圧電素子を覆うように設けられた封止板と、
を含む駆動ユニットを有する。
本発明によれば、ヘッドサイズを小型化できると共に、ノズルの高密度化に資すること
ができる液滴噴射ヘッドを提供することができる。
(4)本発明の態様の1つである液滴噴射ヘッドにおいて、
前記液体が排出される方向は、前記振動板の変位方向と直交してもよい。
(5)本発明の態様の1つである液滴噴射ヘッドにおいて、
前記流路形成板の下方に設けられたセパレータ基板をさらに有し、
前記セパレータ基板は、前記流路形成板を内側にして対向する一対の前記駆動ユニット
に挟まれていてもよい。
(6)本発明の態様の1つである液滴噴射ヘッドにおいて、
2以上の前記駆動ユニットが、前記振動板の変位方向において積層される液滴噴射ヘッ
ドであって、
隣り合うように積層された2つの前記駆動ユニットは、一方の前記駆動ユニットの前記
封止板の上に、他方の前記駆動ユニットの前記流路形成板が設けられるように積層されて
いてもよい。
(7)本発明の態様の1つである液滴噴射装置は、
上記の液滴噴射ヘッドを含む。
本発明によれば、本発明の態様の1つである液滴噴射ヘッドを有する液滴噴射装置を提
供することができる。
実施形態に係る液滴噴射ヘッド100(圧電アクチュエータ50)の要部を模式的に示す平面図。 図2(A)は、実施形態に係る液滴噴射ヘッド100(圧電アクチュエータ50)を模式的に示す断面図。図2(B)は、図2(A)の断面図における要部のみを模式的に示す断面図。 実施形態に係る液滴噴射ヘッド100を模式的に示す断面図。 実施形態に係る液滴噴射ヘッド100の変形例を模式的に示す斜視図。 実施形態に係る液滴噴射ヘッド200を模式的に示す断面図。 実施形態に係る液滴噴射ヘッド200を模式的に示す断面図。 実施形態に係る液滴噴射装置700を模式的に示す斜視図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説
明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものでは
ない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.圧電アクチュエータ
図1は、本実施形態の圧電アクチュエータ50および液滴噴射ヘッド100の要部を模
式的に示す平面図である。図2(A)は、本実施形態の圧電アクチュエータ50および液
滴噴射ヘッド100を模式的に示すA−A線の断面図である。図2(B)は、本実施形態
の圧電アクチュエータ50の振動板10を説明するための拡大断面図である。図2(A)
は、図1のA−A線における断面図に対応する。
本実施形態の圧電アクチュエータ50は、図1および図2(B)に示すように、振動板
10と、振動板10の上に設けられた圧電素子20と、振動板10の中に形成され、圧電
素子20と電気的に接続された駆動回路部40と、を有する。
図1に示すように、圧電アクチュエータ50には、複数の圧電素子20が、振動板10
の1つの辺に整列して並設されていてもよい。図1に示すように、圧電アクチュエータ5
0の振動板10の最も面積の大きな面が矩形であるとき、振動板10の隣り合う2辺の内
、一方の辺(例えば、短辺であって、長辺よりも長さが短い辺)に沿った方向をX軸方向
とし、他方の辺(例えば長辺であって、短辺よりも長さが長い辺)に沿った方向をY軸と
する。また振動板10の厚み方向をZ軸方向とする。このとき、圧電素子20は、X軸方
向に延びるように形成され、Y軸方向に沿って、列を形成して配列されていてもよい。ま
た、振動板10、圧電素子20は、Z軸方向において積層構造を有していてもよい。
振動板10は、図2(A)に示すように、たわみ振動をおこなうための弾性を有する板
状の部材である。振動板10は、圧電素子20の動作によって変形し、後述される圧力室
32の体積を変化させる機能を有する。
振動板10は、複数の層が積層した構造を有する。具体的には、図2(B)に示すよう
に、振動板10は、第1絶縁層11と、第1絶縁層11の上に設けられたシリコン層12
と、シリコン層12の上に設けられた第2絶縁層13と、第2絶縁層13の上に設けられ
た第3絶縁層14と、を含む。以下に詳細を説明する。なお、第1絶縁層11、シリコン
層12、第2絶縁層13および第3絶縁層14のそれぞれの厚さは、ヤング率等の振動板
10全体の特性、圧電素子20の変形能力、圧力室32の体積の変化量などの特性が要求
を満たせるよう、最適に選ばれる。
第1絶縁層11は、絶縁性と弾性を有する材料から構成される。第1絶縁層11の材質
としては、酸化シリコンを好適に用いることができる。
シリコン層12は、単結晶シリコンからなる層であって、図2(B)に示すように、第
1絶縁層11の上に設けられる。シリコン層12はP型シリコン基板であってもよい。シ
リコン層12には、駆動回路部40が形成される領域において、活性領域、ソース領域お
よびドレイン領域からなる素子領域を有することができる。また、各駆動回路部40間に
おいて不活性領域である素子分離領域を有する。シリコン層12に形成される駆動回路部
40は、半導体プロセスによって、シリコン層12と一体的に素子領域および素子分離領
域が形成されてもよい。しかしながら、駆動回路部40の形成方法はこれに限定されず、
回路基板や半導体集積回路等で別途形成された駆動回路を準備し、振動板10の駆動回路
部40が形成される領域に開口部を形成して、該開口部内に該駆動回路を設けることで駆
動回路部40を形成してもよい。なお、駆動回路部40の詳細は後述される。
第2絶縁層13は、図2(B)に示すように、シリコン層12の上に設けられる。第2
絶縁層13の材質としては、酸化シリコンを好適に用いることができる。第2絶縁層13
には、駆動回路部40が形成される領域において、シリコン層12に設けられた素子領域
に対応してゲート絶縁膜およびゲート領域が、半導体プロセスによって形成される。
第3絶縁層14は、図2(B)に示すように、第2絶縁層13の上に設けられる。第3
絶縁層14の材質は、絶縁性と弾性を有する材料から構成される。第3絶縁層14の材質
としては、たとえば、酸化ジルコニウム、窒化シリコン、酸化シリコンまたは、酸化アル
ミニウムなどを用いることができ、酸化ジルコニウムを好適に用いることができる。
また、第3絶縁層14には、下方に駆動回路部40が形成された領域において、スルー
ホール14aが形成される。スルーホール14a内には、駆動回路部40の端子42と電
気的に接続するリード配線44が形成されていてもよい。
以上、上記の第1絶縁層11、シリコン層12、第2絶縁層13および第3絶縁層14
によって振動板10が構成され、振動板10には駆動回路部40が埋設される。詳細は後
述される。
ここで、酸化ケイ素からなる第1絶縁層11と、シリコン層12とで、SOI(Sil
icon On Insulator)構造を成すことができる。つまりは、後述される
流路形成板30が、シリコン基板から形成される場合、流路形成板30、第1絶縁層11
およびシリコン層12は、SOI基板から形成されてもよい。ここで、シリコン基板から
なる流路形成板30は、(110)配向のシリコン材料からなり、活性層であるシリコン
層12は、(100)配向のシリコン材料からなる。例えば、このようなSOI基板は、
貼り合わせSOIであることができる。つまりは、(110)配向のシリコン基板を準備
し、表層を熱酸化処理を行うことで、第1絶縁層11を形成し、(100)配向のシリコ
ン基板を第1絶縁層11の上に貼り合わせ、界面にて化学結合を起こさせるために熱処理
される。その後、(110)配向のシリコン基板と、(100)配向のシリコン基板と、
を、例えば、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Pla
narization)によって、所望の厚みまで研磨することで、圧力室32等の流路
は形成されていない流路形成板30と、シリコン層12を準備することができる。このよ
うなSOI基板を準備することで、本実施形態に係る圧電アクチュエータ50を形成すれ
ば、製造工程と原材料が単純化され、商業的な量産性を向上させることができる。
図2(B)に示すように、振動板10は、圧電素子20からの作用によって、実質的に
変位する第1領域16と、実質的には変位しない第2領域17を有する。第1領域16は
、下方に圧力室32が形成される領域である。第2領域17は、振動板10の第1領域1
6以外の領域であることができる。
圧電素子20は、図2(A)に示すように、振動板10の上方に、圧力室32に対応し
て複数設けられる。圧電素子20は、下部電極22と、圧電体層24と、上部電極26と
を積層して構成される。
なお、圧電素子20の構成は、下部電極22と、圧電体層24と、上部電極26とを有
し、振動板10を変位させることができる限り、特に限定されない。以下においては、下
部電極22が、複数の圧電素子20の共通電極となる形態を、圧電素子20の一例として
説明するが、上部電極26が共通電極である形態や、下部電極22と上部電極26とがそ
れぞれ個別にリード配線に接続している形態であってもよい。つまりは、圧電素子20の
構成は以下に限定されるものではない。
下部電極22は、振動板10の上方に形成される。下部電極22の厚みは、振動板10
に圧電体層24の変形が伝達できる範囲であれば任意である。下部電極22の厚みは、た
とえば20nm〜400nmとすることができる。下部電極22は、上部電極26と対に
なり、圧電体層24を挟み圧電素子20の一方の電極としての機能を有する。下部電極2
2は、外部から電気的な接続がとれるように形成される。下部電極22は、複数の圧電素
子20の共通電極として用いられてもよい。下部電極22の材質は、導電性を有する物質
である限り、特に限定されない。下部電極22の材質は、ニッケル、イリジウム、白金な
どの各種の金属、それらの導電性酸化物(たとえば酸化イリジウムなど)、ストロンチウ
ムとルテニウムの複合酸化物などを用いることができる。また、下部電極22は、前記例
示した材料の単層でもよいし、複数の材料を積層した構造であってもよい。
圧電体層24は、下部電極22の上に形成される。圧電体層24の厚みは、機械的な信
頼性を確保するために300nm〜1500nmとすることができる。圧電体層24は、
下部電極22および、上部電極26によって電界が印加されると伸縮変形し、これにより
振動板10を振動させる機能を有する。圧電体層24には、圧電性を有する材料が用いら
れる。圧電体層24の材質は、たとえば、鉛、ジルコニウム、チタンを構成元素として含
む酸化物とすることができる。圧電体層24の材質は、さらに、ニオブなどの添加物を含
んでいてもよい。圧電体層24の材質として、チタン酸ジルコン酸鉛は、圧電性能が良好
なため好適に用いることができる。
上部電極26は、圧電体層24の上に形成される。上部電極26の厚みは、圧電素子2
0の動作に悪影響を与えない範囲であれば限定されない。上部電極26の厚みは、たとえ
ば10nm〜400nmとすることができる。上部電極26は、下部電極22と対になり
、圧電体層24を挟み圧電素子20の一方の電極としての機能を有する。下部電極22は
、外部から電気的な接続がとれるように形成される。上部電極26の材質は、導電性を有
する物質である限り特に限定されない。上部電極26の材質としては、下部電極22と同
様のものを挙げることができる。
ここで、図2(A)に示すように、振動板10の上に圧電素子20が設けられることか
ら、振動板10は、主として振動板10の厚み方向(Z軸方向)に変位することができる
。換言すれば、振動板10の変位方向は、振動板10の厚み方向(Z軸方向)である。
駆動回路部40は、図2(B)に示すように、振動板10のシリコン層12において形
成される。駆動回路部40は、半導体プロセスによって形成される半導体集積回路であっ
てもよい。駆動回路部40は、圧電素子30と電気的に接続され、圧電素子30を駆動さ
せることができる限り特に限定されない。例えば、駆動回路部40は、MOSトランジス
タであることができる。駆動回路部40は、図2(B)に示すように、内部の素子領域と
電気的に接続された端子42を有する。
図2(B)に示すように、端子42は、リード配線44と電気的に接続される。ここで
、図示はされないが、端子42とリード配線40との間に、チタン、酸化タンタルや酸化
アルミニウムを含むコンタクトプラグが形成されていてもよい。リード配線44は、例え
ば金やニッケルを含んでいてもよい。リード配線44は、例えば、後述される圧電素子2
0の上部電極26と電気的に接続されていてもよい。また、図示はされないが、リード配
線44は、下部電極22に電気的に接続されていてもよい。
駆動回路部40の形成される領域は、図2(B)に示すように、振動板10において、
圧電素子20が上方に形成されていない領域に設けられる。好適には、振動板10におい
て実質的に変位しない第2領域17に形成される。例えば、図1および図2(B)に示す
ように、第1領域16とX軸方向において隣り合う第2領域17であって、下方に第1開
口部33、供給路34およびリザーバー36などの圧力室32に液体を供給する側の流路
が形成される、第2領域17において、駆動回路部40が設けられていてもよい。
ここで、駆動回路部40のY軸方向における幅は、圧電アクチュエータ50を有する液
滴噴射ヘッド100のノズルピッチ幅よりも小さい幅であってもよい。これによれば、高
密度用の圧電アクチュエータ50であっても、図1に示すように、Y軸方向において、複
数の圧電素子20毎に駆動回路部40を設けることができる。また、図示はされないが、
Y軸方向において、千鳥状に並ぶように、駆動回路部40が設けられていてもよい。これ
によれば、駆動回路部40のY軸方向における幅は、圧電アクチュエータ50を有する液
滴噴射ヘッド100のノズルピッチ幅よりも大きい幅であってもよいため、より高電圧出
力の駆動回路部40を設けることができる。
以上の構成により、本実施形態に係る圧電アクチュエータ50とすることができる。
本実施形態に係る圧電アクチュエータ50は、例えば、以下の特徴を有する。
本実施形態に係る圧電アクチュエータ50によれば、従来の技術において、例えば、リ
ザーバー形成基板の上や封止板の上などに設けられた駆動回路と、駆動回路と圧電素子と
を電気的に接続するワイヤボンディングを設ける必要がなくなる。したがって、本実施形
態に係る圧電アクチュエータ50を搭載した液滴噴射ヘッドのヘッドサイズを小型化する
ことができる。
また、本実施形態に係る圧電アクチュエータ50によれば、ノズルが高密度化した液体
噴射ヘッドに対応する圧電アクチュエータの場合であって、ノズルピッチ幅が狭まること
に伴って、圧電素子20配置のピッチ幅が小さくなった場合であっても、駆動回路を液滴
噴射ヘッド内に一体的に形成することができるため、駆動回路が設計上、ノズルの高密度
化を阻害することがない。例えば、ノズル列方向の幅が2.54cmの液滴噴射ヘッドで
あって、解像度が、360dpiである場合、ノズルピッチは、およそ70.556μm
となる。このようにノズルが高密度化した液滴噴射ヘッドに用いられる圧電アクチュエー
タにおいては、後述される流路形成板30において、駆動回路部40を設けるための十分
な領域を確保することは、非常に困難となる。これに対し、本実施形態に係る圧電アクチ
ュエータ50によれば、駆動回路部40が振動板10に埋設される構造を有する。したが
って、高密度化した液滴噴射ヘッドにおいても、ノズルの高密度化を阻害することなく、
駆動回路部40を設けることができる。
また、圧電アクチュエータ50、後述される流路形成板30および封止板60を含む駆
動ユニット80を、例えばZ軸方向において積層することによって、ノズルの高密度化を
図る液滴噴射ヘッド構造においては、リザーバー形成基板の上や封止板の上などに設けら
れた駆動回路から、積層された駆動ユニット80に対してそれぞれワイヤボンディングを
行うことは、技術的に難しくなる。しかしながら、本実施形態に係る圧電アクチュエータ
50を有する駆動ユニット80を積層することで高密度化した液滴噴射ヘッドにおいては
、ワイヤボンディングを行う必要がないため、ノズル高密度化ための設計上の自由度が向
上する。また、ワイヤボンディング自体を行う必要がなくなるため、ノズルピッチ幅に対
するワイヤボンディングのボンディングピッチによる技術的制約をなくすことができる。
以上により、本実施形態に係る圧電アクチュエータ50によれば、ヘッドサイズを小型
化できると共に、ノズルの高密度化に資することができる圧電アクチュエータを提供する
ことができる。
2.液滴噴射ヘッド
2.1 第1実施形態
上述のように、図1は、本実施形態の圧電アクチュエータ50および液滴噴射ヘッド1
00の要部を模式的に示す平面図である。図2(A)は、本実施形態の液滴噴射ヘッド1
00を模式的に示す断面図である。図3は、本実施形態の液滴噴射ヘッド100を模式的
に示す断面図である。図2(A)は、図1のA−A線における断面図に対応し、図3は、
図1のB−B線における断面図に対応する。
本実施形態の液滴噴射ヘッド100は、図2(A)に示すように、圧電アクチュエータ
50と、振動板10の下に設けられ、液体を収容する圧力室32と、前記液体を排出する
開口部35と、を区画するための流路形成板30と、振動板10上方において、圧電素子
20を覆うように設けられた封止板60と、を含む駆動ユニット80を有する。
流路形成板30は、振動板10の下方に設けられる。流路形成板30には、図1に示す
ように、複数の圧力室32など、リザーバー36から導入された液体を収容し、第2開口
部35から排出するための流路が設けられる。流路形成板30に形成される圧力室32と
なる流路の数は、特に限定されず、任意である。流路形成板30は、圧力室32の側壁と
なる。流路形成板30の上面および下面は、互いに平行となっている。流路形成板30は
、各圧力室32に液体を導入する第1開口部33と、各圧力室32からの液体を排出する
第2開口部35とを有するように形成される。第2雄開口部35は、圧力室32よりも流
路幅が狭く設計されていてもよい。この場合、第2開口部35は、本実施形態に係る液体
噴射ヘッド100のノズル孔として機能してもよい。また、第1開口部33と圧力室32
との間に、圧力室32よりも流路幅が狭く設計された供給路34が設けられていてもよい
。以上から、流路形成板30には、リザーバー36に導入された液体が、第1開口部33
を介して圧力室32に供給され、第2開口部35から吐出されるように、流路が形成され
ている。流路形成板30の材質としては、特に限定されないが、水酸化カリウム(KOH
)を用いた異方性ウェットエッチングにより高い加工精度が得られる(110)配向のシ
リコンを用いるのが好適である。
ここで、第2開口部35は、振動板10の変位方向(Z軸方向)に直交する方向(X軸
方向)に向かって開口している。換言すれば、第2開口部35から液体が排出される方向
(第2開口部35の開口する方向:X軸方向)は、振動板10の変位方向(Z軸方向)に
直交する方向である。また、第2開口部35は、図1の例のように、平面的に見て、液体
噴射ヘッド100の1つの辺に整列して設けられることができる。したがって、駆動ユニ
ット80の一側面において、複数の第2開口部35から形成された開口部(ノズル孔)の
列を形成することができる。
封止板60は、振動板10の上方において、圧電素子20を覆うように設けられる。封
止板60は、圧電素子20と接しないように、空間61を形成する。封止板60は、複数
の圧電素子30を覆ってもよく、各圧電素子20を1つずつ覆うように設けてもよい。封
止板60の接合方法は特に限定されず、図2(A)に示すように、公知の接着剤63を用
いることができる。また、封止板60には、圧電素子20と接しないようにするための柱
(ピラー)などが設けられていてもよい(図示せず)。封止板60は、たとえば、駆動ユ
ニット80(液滴噴射ヘッド100)が積層されたときに、圧電素子20並びに振動板1
0が駆動するための空間を確保する機能を有する。また、封止板60は、その内側の空間
61を気密に保つ機能を有してもよい。また、封止板60によって形成される空間は、減
圧状態となっていてもよい。これにより、封止板60によって、圧電素子20が大気と接
触しないようにすることができるため、たとえば、圧電体層24の劣化を抑制することが
できる。また、封止板60を有することにより、圧電素子20が機械的に保護され、液滴
噴射ヘッド100の取り扱いが容易になる。封止板60の厚みは、機械的な強度を有する
限り限定されない。封止板60の材質は、たとえば、ポリイミドなどの樹脂、窒化シリコ
ン、酸化シリコンまたは、酸化アルミニウムなどの無機物とすることができる。
本実施形態に係る液滴噴出ヘッド100は、上記の駆動ユニット80を有する。本実施
形態に係る液滴噴射ヘッド100の構造においてノズル孔が高密度化された構造の一例を
説明するが、これに限定されるものではない。
本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100は、図2(A)に示すように、2つの駆動ユニ
ット80が、後述されるセパレータ基板70を中心として、対称に配置された構造を有す
ることができる。換言すれば、本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100は、流路形成板3
0の下方に設けられたセパレータ基板70をさらに有し、セパレータ基板70は、流路形
成板30を内側にして対向する一対の前記駆動ユニット80に挟まれている。
セパレータ基板70は、図2(A)に示すように、一対の駆動ユニット80によって挟
まれる板状の部材である。セパレータ基板70は、流路形成板30側を内側にして対向す
る一対の駆動ユニット80に挟まれている。このように配置されたセパレータ基板70お
よび一対の駆動ユニット80によって、セパレータ基板70の両面にそれぞれ複数の圧力
室32が形成される。セパレータ基板70は、図2(A)に示すように、面上においてリ
ザーバー36、第1開口部33、供給路34、圧力室32、第2開口部35の流路が形成
される。つまりは、セパレータ基板70は、流路形成板30における流路の一面を構成す
る。
セパレータ基板70の厚みは、液滴噴射ヘッド100が変形しない程度の強度を有する
限り任意である。ただしノズル列間を縮小させるためにも、組み立て、加工上の制約、強
度の制約を回避できる範囲で薄くすることが望ましい。セパレータ基板70の厚みは、た
とえば、10μmないし1000μmであることができる。セパレータ基板70の材質と
しては、厚みおよび強度を考慮すれば、金属、樹脂、半導体など任意のものを用いること
ができる。また、セパレータ基板70の材質として、流路形成板30の線膨張係数と近い
線膨張係数を有する材質を選ぶと、液滴噴射ヘッド100の変形を抑制することができる
。たとえば、流路形成板30がシリコンで構成される場合には、セパレータ基板70の材
質をシリコンとすると、流路形成板30とセパレータ基板70の接着、接合時や、それ以
降の組み立て工程時にこれら部材が加熱される場合でも、同じ熱膨張係数のため、部材間
の線膨張係数差に伴う熱応力による破損を回避することができる。
上述のように、圧力室32は、第1開口部33および第2開口部35に連通している。
圧力室32は、振動板10、流路形成板30、およびセパレータ基板70によって囲まれ
た空間である。圧力室32には、第1開口部33から液体が供給される。圧力室32に導
入された液体は、第2開口部35から排出される。圧力室32は、振動板10の変形によ
って体積が変化する。圧力室32の体積が大きくなれば、圧力室32内部の圧力が小さく
なり、第1開口部33から液体が圧力室32に導入される。液体が充填された圧力室32
の体積が小さくなれば、圧力室32内部の圧力が大きくなり、第2開口部35から液体が
吐出される。このように、液体は、振動板10の動作に応じて、圧力室32を通過して流
動することができる。
リザーバー36は、圧力室32に液体を供給するために形成される。流路形成板30に
おけるリザーバー36となる空間は、図1に示すように、複数の第1開口部33と連通す
るように形成される。リザーバー36は、図示されない液体供給部と接続されている。
以上により、本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100を構成することができる。図3に
示すように、本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100は、同じ液体を排出する第2開口部
35の列が、セパレータ基板70を挟んで、互いに近接して配置される。したがって、液
滴噴射ヘッド100は、互いに近接した2つの第2開口部35の列(ノズル列)において
、同じ液体を吐出することができる。これによれば、高密度に液体を媒体に塗布すること
ができ、高解像度または高密度な塗布結果を得ることができる。このように、同じ液体を
高密度に塗布することができる液滴噴射ヘッド100は、例えば、ライン型プリンター(
液滴噴射装置)等に好適に用いられる。
また、図示はされないが、2以上の本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100を、Z軸方
向および/またはY軸方向において、すべての液滴噴射ヘッド100の第2開口部35が
同一の方向を向くように、積層してもよい。積層方法は特に限定されず、任意である。
本実施形態の液滴噴射ヘッドは、各種の液体を各種の媒体に塗布するために適用するこ
とができる。本実施形態の液滴噴射ヘッドで塗布できる液体としては、各種のインク、各
種金属の前駆体、各種誘電体の前駆体などを挙げることができる。本実施形態の液滴噴射
ヘッドを用いて塗布されうる媒体としては、紙、シリコンウエハ、半導体装置などが挙げ
られる。
本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100は、例えば、以下の特徴と有する。
本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100によれば、従来の技術において、例えば、リザ
ーバー形成基板の上や封止板の上などに設けられた駆動回路と、駆動回路と圧電素子とを
電気的に接続するワイヤボンディングを設ける必要がなくなる。したがって、本実施形態
に係る液滴噴射ヘッド100のヘッドサイズを小型化することができる。
また、本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100によれば、例えば図2(A)および図3
に示すように、ノズルが高密度化した液体噴射ヘッドの場合であって、ノズルピッチ幅が
狭まることに伴って、圧電素子20配置のピッチ幅が小さくなった場合であっても、駆動
回路を液滴噴射ヘッド100内に一体的に形成することができるため、駆動回路が設計上
、ノズルの高密度化を阻害することがない。例えば、ノズル列方向の幅が2.54cmの
液滴噴射ヘッドであって、解像度が、360dpiである場合、ノズルピッチは、およそ
70.556μmとなる。このようなノズルが高密度化した液滴噴射ヘッド100におい
ては、流路形成板30において、駆動回路部40を設けるための十分な領域を確保するこ
とは、非常に困難となる。これに対し、本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100によれば
、駆動回路部40が振動板10に埋設される構造を有する。したがって、高密度化した液
滴噴射ヘッド100においても、ノズルの高密度化を阻害することなく、駆動回路部40
を設けることができる。
また、ノズルの高密度化を図る液滴噴射ヘッド構造においては、例えば、リザーバー形
成基板の上や封止板の上などに設けられた駆動回路から、積層された駆動ユニット80に
対してそれぞれワイヤボンディングを行うことは、難しくなる。しかしながら、本実施形
態に係る液滴噴射ヘッド100は、駆動ユニット80を積層することによって、ワイヤボ
ンディングを行う必要がないため、ノズル高密度化ための設計上の自由度が向上する。ま
た、ワイヤボンディング自体を行う必要がなくなるため、ノズルピッチ幅に対するワイヤ
ボンディングのボンディングピッチによる技術的制約をなくすことができる。
以上により、本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100によれば、ヘッドサイズを小型化
できると共に、ノズルの高密度化に資することができる圧電アクチュエータを提供するこ
とができる。
(変形例)
図4は、本実施形態に係る液滴噴射ヘッド100の変形例を模式的に説明する図である
。以上の説明においては、第2開口部35が液滴噴射ヘッドのノズル孔として機能する前
提で説明を行った。しかしながら、図4に示すように、変形例に係る液滴噴射ヘッド10
0は第2開口部35とそれぞれ連通するノズル孔91を有したノズル板90を含んでいて
もよい。
ノズル板90は、振動板10および流路形成板30に直交して設けられている板状の部
材である。ノズル板90は、流路形成板30の各第2開口部35に対応するように複数の
ノズル孔91を有する。ノズル孔91は、ノズル板90の法線方向に中心線が一致するよ
うに形成されている。したがって、ノズル孔91から液体が吐出される方向は、図2(A
)に示すように、第2開口部35が開口する方向(X軸方向)であって、振動板10の変
位方向(Z軸方向)に直交する方向(X軸方向)となる。また、ノズル孔91の形成され
る位置は、第2開口部35を介して圧力室32と連続することができる限り任意である。
したがって、図4に示すように、ノズル板90は、複数の第2開口部35と対応した複数
のノズル孔91からなるノズル列を有することができる。ノズル板90の材質は、限定さ
れず、たとえばシリコンや、ステンレスなどを好適に用いることができる。
なお、本変形例は、後述される第2実施形態に係る液滴噴射ヘッド200にも適用する
ことができる。
2.2.第2実施形態
以下、図面を参照して、第2の実施の形態に係る液滴噴射ヘッドについて説明する。
なお、本実施形態に係る駆動ユニット80の平面図は、第1実施形態に係る駆動ユニッ
ト80の平面図(図1)と同一であるため、図1を第2実施形態に係る液滴噴射ヘッドの
模式的平面図としても参照する。図5は、本実施形態の液滴噴射ヘッド200を模式的に
示す断面図である。図6は、本実施形態の液滴噴射ヘッド200を模式的に示す断面図で
ある。図5は、図1に示したA−A線の断面に対応する。図6は、図1に示したB−B線
の断面に対応する。
本実施の形態に係る液滴噴射ヘッド200は、図5に示すように、2以上の駆動ユニッ
ト80が、振動板10の変位方向において積層される液滴噴射ヘッドであって、隣り合う
ように積層された2つの駆動ユニット80は、一方の駆動ユニット80の封止板60の上
に、他方の駆動ユニット80の流路形成板30が設けられるように積層される。
本実施の形態では、液滴噴射装置200が、セパレータ基板70を含まない点と、駆動
ユニット80の積層構造において第1実施形態と異なる。以下に、第1の実施の形態と本
実施の形態と異なる構成について説明する。なお、後述される第2実施形態に係る液滴噴
射装置200に関して、第1の実施の形態と同様の構成等は、同一の符号を付して、詳細
な説明を省略する。
図5および図6に示すように、駆動ユニット80は、振動板10の変位方向である第2
の方向(Z軸方向)に沿って積層される。積層される駆動ユニット80の数は特に限定さ
れず、任意である。積層される駆動ユニット80の数が多いほど、ノズル孔の高密度化を
図ることができる。積層される方法は、上述のように隣り合うように積層された2つの駆
動ユニット80において、一方の駆動ユニット80の封止板60の上に、他方の駆動ユニ
ット80の流路形成板30が設けられるように積層される限り、特に限定されない。各駆
動ユニット80の接合には、例えば、図示されない接着剤を介して複数の駆動ユニット8
0が接合される。
以上により、本実施形態に係る液滴噴射ヘッド200を構成することができる。本実施
形態に係る液滴噴射ヘッド200は、異なる液体を排出する第2開口部35の列が、複数
、互いに近接して配置される。そのため、同色で濃度の異なる液体や、様々な色の液体を
、高密度に塗布することができる。したがって、色彩の表現力が向上した塗布結果を得る
ことができる。このように、様々な液体を高密度に塗布することができる液滴噴射ヘッド
200は、例えば、ノズル孔高密度型プリンター(液滴噴射装置)等に好適に用いられる
また、図示はされないが、2以上の本実施形態に係る液滴噴射ヘッド200を、Z軸方
向および/またはY軸方向において、すべてのノズル孔91がX軸方向の一方の方向を向
くように、積層してもよい。積層方法は特に限定されず、任意である。
本実施形態の液滴噴射ヘッドは、各種の液体を各種の媒体に塗布するために適用するこ
とができる。本実施形態の液滴噴射ヘッドで塗布できる液体としては、各種のインク、各
種金属の前駆体、各種誘電体の前駆体などを挙げることができる。本実施形態の液滴噴射
ヘッドを用いて塗布されうる媒体としては、紙、シリコンウエハ、半導体装置などが挙げ
られる。
本実施形態に係る液滴噴射ヘッド200は、例えば、第1実施形態と同様の特徴と有す
る。
なお、ここでは、液滴噴射ヘッド100、200がインクジェット式記録ヘッドである
場合について説明した。しかしながら、本発明の液滴噴射ヘッドは、例えば、液晶ディス
プレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ
、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオ
チップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドなどとして用いられることもできる。
3.液滴噴射装置
次に、本実施形態に係る液滴噴射装置について、図面を参照しながら説明する。液滴噴
射装置は、上述の液滴噴射ヘッドを有する。以下では、液滴噴射装置が上述の液滴噴射ヘ
ッド100(200)を有するインクジェットプリンターである場合について説明する。
図7は、本実施形態に係る液滴噴射装置700を模式的に示す斜視図である。
液滴噴射装置700は、図7に示すように、ヘッドユニット730と、駆動部710と
、制御部760と、を含む。さらに、液滴噴射装置700は、装置本体720と、給紙部
750と、記録用紙Pを設置するトレイ721と、記録用紙Pを排出する排出口722と
、装置本体720の上面に配置された操作パネル770と、を含むことができる。
ヘッドユニット730は、上述した液滴噴射ヘッド100(200)から構成されるイ
ンクジェット式記録ヘッド(以下単に「ヘッド」ともいう)を有する。ヘッドユニット7
30は、さらに、ヘッドにインクを供給するインクカートリッジ731と、ヘッド及びイ
ンクカートリッジ731を搭載した運搬部(キャリッジ)732と、を備える。
駆動部710は、ヘッドユニット730を往復動させることができる。駆動部710は
、ヘッドユニット730の駆動源となるキャリッジモーター741と、キャリッジモータ
ー741の回転を受けて、ヘッドユニット730を往復動させる往復動機構742と、を
有する。
往復動機構742は、その両端がフレーム(図示せず)に支持されたキャリッジガイド
軸744と、キャリッジガイド軸744と平行に延在するタイミングベルト743と、を
備える。キャリッジガイド軸744は、キャリッジ732が自在に往復動できるようにし
ながら、キャリッジ732を支持している。さらに、キャリッジ732は、タイミングベ
ルト743の一部に固定されている。キャリッジモーター741の作動により、タイミン
グベルト743を走行させると、キャリッジガイド軸744に導かれて、ヘッドユニット
730が往復動する。この往復動の際に、ヘッドから適宜インクが吐出され、記録用紙P
への印刷が行われる。
なお、本実施形態では、液滴噴射ヘッド100(200)及び記録用紙Pがいずれも移
動しながら印刷が行われる例を示しているが、本発明の液滴噴射装置は、液滴噴射ヘッド
100(200)及び記録用紙Pが互いに相対的に位置を変えて記録用紙Pに印刷される
機構であってもよい。また、本実施形態では、記録用紙Pに印刷が行われる例を示してい
るが、本発明の液滴噴射装置によって印刷を施すことができる記録媒体としては、紙に限
定されず、布、フィルム、金属など、広範な媒体を挙げることができ、適宜構成を変更す
ることができる。
制御部760は、ヘッドユニット730、駆動部710及び給紙部750を制御するこ
とができる。
給紙部750は、記録用紙Pをトレイ721からヘッドユニット730側へ送り込むこ
とができる。給紙部750は、その駆動源となる給紙モーター751と、給紙モーター7
51の作動により回転する給紙ローラー752と、を備える。給紙ローラー752は、記
録用紙Pの送り経路を挟んで上下に対向する従動ローラー752a及び駆動ローラー75
2bを備える。駆動ローラー752bは、給紙モーター751に連結されている。制御部
760によって供紙部750が駆動されると、記録用紙Pは、ヘッドユニット730の下
方を通過するように送られる。
ヘッドユニット730、駆動部710、制御部760及び給紙部750は、装置本体7
20の内部に設けられている。
液滴噴射装置700は、上述した液滴噴射ヘッド100(200)を含む。したがって
、ヘッドサイズを小型化できると共に、ノズルの高密度化に資することができる液滴噴射
ヘッドを有した液滴噴射装置を実現できる。
なお、上記例示した液滴噴射装置は、1つの液滴噴射ヘッドを有し、この液滴噴射ヘッ
ドによって、記録媒体に印刷を行うことができるものであるが、複数の液滴噴射ヘッドを
有してもよい。液滴噴射装置が複数の液滴噴射ヘッドを有する場合には、複数の液滴噴射
ヘッドは、それぞれ独立して上述のように動作されてもよいし、複数の液滴噴射ヘッドが
互いに連結されて、1つの集合したヘッドとなっていてもよい。このような集合となった
ヘッドとしては、例えば、複数のヘッドのそれぞれのノズル孔が全体として均一な間隔を
有するような、ライン型のヘッドを挙げることができる。
以上、本発明に係る液滴噴射装置の一例として、インクジェットプリンターとしてのイ
ンクジェット記録装置700を説明したが、本発明に係る液滴噴射装置は、工業的にも利
用することができる。この場合に吐出される液体等(液状材料)としては、各種の機能性
材料を溶媒や分散媒によって適当な粘度に調整したものなどを用いることができる。本発
明の液滴噴射装置は、例示したプリンター等の画像記録装置以外にも、液晶ディスプレイ
等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射装置、有機ELディスプレイ、FED
(面発光ディスプレイ)、電気泳動ディスプレイ等の電極やカラーフィルターの形成に用
いられる液体材料噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機材料噴射装置として
も好適に用いられることができる。
なお、上述した実施形態及び各種の変形は、それぞれ一例であって、本発明は、これら
に限定されるわけではない。例えば実施形態及び各変形は、複数を適宜組み合わせること
が可能である。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能であ
る。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、
方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明
は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明
は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成する
ことができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加し
た構成を含む。
10 振動板、11 第1絶縁層、12 シリコン層、13 第2絶縁層、
14 第3絶縁層、20 圧電素子、22 下部電極、24 圧電体層、
26 上部電極、30 流路形成板、32 圧力室、33 第1開口部、34 供給路、
35 第2開口部、36 リザーバー、40 駆動回路部、42 端子、
44 リード配線、50 圧電アクチュエータ、60 封止板、61 空間、
70 セパレータ基板、80 駆動ユニット、90 ノズル板、91 ノズル孔、
100、200 液滴噴射ヘッド、
700 液滴噴射装置、710 駆動部、
720 装置本体、721 トレイ、722 排出口、730 ヘッドユニット、
731 インクカートリッジ、732 キャリッジ、741 キャリッジモーター、
742 往復動機構、743 タイミングベルト、744 キャリッジガイド軸、
750 給紙部、751 給紙モーター、752 給紙ローラー、
752a 従動ローラー、752b 駆動ローラー、760 制御部、
770 操作パネル

Claims (7)

  1. 振動板と、
    前記振動板の上に設けられた圧電素子と、
    前記振動板の中に形成され、前記圧電素子と電気的に接続された駆動回路部と、
    を含み、
    前記振動板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に設けられたシリコン層と、前記シ
    リコン層の上に設けられた第2絶縁層と、前記第2絶縁層の上に設けられた第3絶縁層と
    、を有し、
    前記駆動回路部は、前記シリコン層に形成される、圧電アクチュエータ。
  2. 請求項1において、
    前記駆動回路部は、前記圧電素子が形成されていない領域に設けられる、圧電アクチュ
    エータ。
  3. 請求項1または2に記載の圧電アクチュエータと、
    前記振動板の下に設けられ、液体を収容する圧力室と、前記液体を排出する開口部と、
    を区画するための流路形成板と、
    前記振動板上方において、前記圧電素子を覆うように設けられた封止板と、
    を含む駆動ユニットを有する、液滴噴射ヘッド。
  4. 請求項3において、
    前記液体が排出される方向は、前記振動板の変位方向と直交する、液滴噴射ヘッド。
  5. 請求項4において、
    前記流路形成板の下方に設けられたセパレータ基板をさらに有し、
    前記セパレータ基板は、前記流路形成板を内側にして対向する一対の前記駆動ユニット
    に挟まれている、液滴噴射ヘッド。
  6. 請求項4において、
    2以上の前記駆動ユニットが、前記振動板の変位方向において積層される液滴噴射ヘッ
    ドであって、
    隣り合うように積層された2つの前記駆動ユニットは、一方の前記駆動ユニットの前記
    封止板の上に、他方の前記駆動ユニットの前記流路形成板が設けられるように積層される
    、液滴噴射ヘッド。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の液滴噴射ヘッドを有する液滴噴射装置。
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